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2022年12月の2件の投稿

2022年12月22日 (木)

新型コロナ2022.11 増加続く

 新型コロナウイルス感染症の「第7波」は、8月下旬からは減少傾向が続いていたが、10月中旬にはおよそ2か月ぶりに増加に転じた。この冬は季節性インフルエンザと新型コロナの同時流行が懸念されている。11月から「第8波」が始まり増加が続いているものの、その速度は比較的緩やか。北海道ではピークを迎え、減少に転じ始めた。今後の短期的な予測では、地域差や不確実性はあるものの全国的に増加が続くと見込まれる。

 2022年11月16日から31日までの新聞、テレビ、ネット情報から、新型コロナの主なニュースを辿る。本ブログ記事「新型コロナ2022.11 第8波入口」の続き。【写真や図をクリックすると、拡大表示します】

 

【11月16日】

●ゼロコロナ、怒る広州 飲食店従業員「商売にならない」

 中国が続ける厳しいゼロコロナ政策をめぐり、広東省広州市で混乱が広がっている。14日夜、地区封鎖(ロックダウン)や突然の立ち退き通告などに対して住民の怒りが爆発。バリケードをなぎ倒すなどの暴動になり、治安部隊が鎮圧に乗り出す事態になった。暴動が起きたのは、広州市中心部から南へ約7キロの海珠区の下町。政府側は、この地区は人口が密集して衛生状態が悪く、ウイルスが拡散しやすいことを理由にしている。

 広州市当局は16日、前日に新たに確認された感染者が過去最高の6296人になったと公表。国家衛生健康委員会によると、中国全体でも新たな感染者が2万199人となり、上海がロックダウンしていた4月中旬以来の2万人台となった。

●訪日観光客、前月比15倍 10月

 日本政府観光局は16日、10月の訪日外国人客(インバウンド)が49万8600人だったと発表した。9月の20万6500人から約2.4倍。このうち観光目的は約29万人で、9月の約1万9千人から15倍以上に伸びた。新型コロナの水際対策が大幅に緩和されたことを受けて、日本への入国がしやすくなった効果が表れた。

 10月11日から1日あたりの入国者数の上限がなくなり、水際対策がほぼ撤廃された。ビジネス、観光ともに来日しやすくなり、緩和前の10月1~10日の訪日客数は1日平均約2千人だったが、緩和した11日以降は平均約1万3千人と約7倍、11月からは約2万人に増えた。国・地域別では、韓国(12万2900人)、米国(5万3200人)、香港(3万6200人)の順に多かった。2020年3月以来、最多となる。

●新型コロナ「新たな波が始まった」 日本医師会常任理事

 日本医師会の釜萢(かまやち)常任理事は記者会見で「波の定義は明確に決まっていないが、新たな波が始まったと捉えざるをえないのではないか。医療提供体制をできるだけ急いで整えなければならないという危機感を持っている」と述べ、「第8波」が始まったという認識を示した。

 そのうえで「新規感染者は10代から40代の若年層が多いので、こうした世代にオミクロン株に対応したワクチンの接種をお願いしたい。感染リスクの高い行動を、それぞれの方の判断で抑制しないといけない時期に入っている。社会経済活動を回すことは極めて重要だが、行動をどう選択するのかを考えてほしい」と呼びかけた。

●コロナ感染数週間後の子ども、心臓など働き悪くなる「MIS-C」

 新型コロナに感染した子どものうち全国で少なくとも64人が、感染から数週間後に心臓の働きなどが悪くなる「MIS-C=小児多系統炎症性症候群」と診断されていたことが、自治医科大学附属病院などの調査で分かった。「MIS-C」は心臓や肺、消化器系統など複数の臓器に炎症が起きることが知られている。重症化すると、心臓の働きが低下し死亡するケースもある。米国では、一昨年から先月末までに9073人がMIS-Cと診断、このうち74人が死亡している。

 日本小児科学会などによると、これまでに国内での死亡例はないが、ことしに入り、子どもの感染が増えてからは、各地の医療機関でMIS-Cと診断される症例が目立つようになったという。このため、新型コロナに感染した子どもの体調に異変が起きた際は、MIS-Cかどうか早期に診断したうえで、専門的な治療を始められるかが重要になる。

●感染者、2日連続10万人超

 国内で16日、10万6689人の新型コロナ感染者が確認された。2日連続で1日当たりの新規感染者数が10万人を超えた。北海道と長野で過去最多を更新するなど、東日本での増加が目立っている。都道府県別の内訳は、北海道1万1112人、東京1万114人、愛知6841人など。死者は北海道23人、広島10人など計135人が報告された。厚労省によると、重症者は前日から6人増えて263人だった。

 11月16日時点の東京の感染状況 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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●北海道、新型コロナで23人死亡 1万1112人確認 2日連続で最多更新

 16日、北海道内では新たに1万1112人が新型コロナに感染していることが確認され、1日の発表としては15日に続いて、第7波のピークを超えて過去最多を更新した。15日に続いて1万人を超え、過去最多を更新した。また道内の感染者数は先週水曜日に比べても1567人増え、感染が急速に拡大している。また合わせて23人の死亡が発表された。

●長野県、新型コロナで2人死亡 過去最多の3821人の感染確認

 長野県内で16日の新型コロナ感染は、一日の発表者数としてはこれまでで最多の3821人。先週の水曜日より480人増えた。これまでの最多の3649人(8月19日)を172人上回っている。新たな集団感染は高齢者施設10か所と医療機関4か所で確認された。長野県は、医療提供体制の逼迫に伴って出される医療アラートのうち、最も深刻な「医療非常事態宣言」を全県に出し、「屋内の換気を行うなど基本的な感染対策を徹底してほしい」と呼びかけている。

【11月17日】

●対中国、二つの不安 コロナ政策、弊害 半導体、経済安保の影

 17日に3年ぶりとなる首脳会談を実現した日中。岸田首相は会談で「日本企業の正当なビジネス活動が保障されることが重要」と主張した。念頭には、ゼロコロナ政策と経済安全保障の観点から高まるチャイナリスクがあるとみられる。長らく「政冷経熱」と称されてきた経済の蜜月関係を見直す動きが日系企業の間で出始めている。

 突然のロックダウンによるサプライチェーン(供給網)の停止、厳格な移動制限、感染を疑われただけで強制隔離。ここ数年、中国に進出する企業はゼロコロナ政策がビジネスにいかに障害になったかを体験した。経済安全保障上の懸念も強まっている。特に影響を受けるのが、工業製品に欠かせない「特定重要物資」として政府が指定する半導体。経済界に対中警戒感が広がっても、中国市場を無視できないのも現実。

●北海道・東北などで拡大 東京、1月中旬ピークか 専門家組織

 厚労省の専門家組織は17日、全国の直近1週間の新規感染者数は前週比1.24倍となり、前週より伸びは鈍化したものの、感染拡大の増加傾向は続いていると分析。「BA.5」に代わる新たな変異ウイルスへの置き換わりや接触機会の増加の影響に注意が必要だという。名古屋工業大の平田教授らの試算では、東京は1月中旬にピークを迎えるという。ただ、1日最大約3万1千人と第7波ピーク時と同水準にとどまるとした。

 人口10万人あたりの直近1週間の新規感染者数では、最多は北海道1094人で、山形県861人、長野県853人。一方、西日本では沖縄県139人、鹿児島県176人など。内閣官房によると、病床使用率は16日時点で最も高いのは茨城県の57%で、群馬県53%。長野県47%、北海道と山形県45%。専門家組織は、今夏の「第7波」で人口あたりの感染者が多かった西日本では自然感染による免疫獲得者が多く、感染が広がりにくくなっている可能性があると分析した。

●1週間の新規感染者数、前週比1.24倍に 増加傾向続く

 厚労省の専門家会合で示された資料によると、16日までの1週間の新規感染者数は全国では前の週と比べて1.24倍に増加している。増加幅は先週よりも狭まったが、増加傾向が続いている。首都圏の1都3県では、東京都が1.24倍、神奈川県が1.29倍、埼玉県が1.27倍、千葉県が1.31倍と増加が続いている。山口県を除く46の都道府県で増加している。

 人口10万当たりの直近1週間の感染者数は、北海道が1093.61人と1000人を超えて全国で最も多く、次いで山形県が860.65人、長野県852.58人、宮城県745.96人、福島県722.09人、秋田県700.99人などと、北海道や東北を中心とした地域で多くなっている。全国では435.17人。

●脇田座長 「ワクチンの年内接種の検討を」

 厚労省の専門家会合のあと開かれた記者会見で、脇田座長は現在の感染状況について「北海道や東北、北陸などが感染者数が多い東高西低のような状況で、大都市は比較的少なく、人口規模が小さい場所で増えている傾向がある。また、第7波のときに感染者数が多かったところが現在は少なく、少なかったところがいま増えてきている。北海道や東北など寒い地域では換気しにくい状況も影響していると思う」と述べた。

 そして「年末に向けて接触が増え、ワクチンや感染したことによる免疫が下がっていくことから、今後、ピークを迎えても感染者数がすんなりと減っていかないのではないか、医療への負荷が増大していくことも危惧されるといった議論があった」と述べた。そのうえで一人一人が自主的に基本的な対策を行うことが重要。ワクチン接種がやはり重要で、インフルやオミクロン対応のワクチンを年内に接種することをぜひ検討してほしい」と呼びかけた。

●「会場の体制に問題」 ワクチン接種直後に死亡 医師会検証

 愛知県愛西市の集団接種会場で、新型コロナワクチンを接種した女性(42)が体調を悪化させて死亡した問題で、県医師会は17日、検証結果を公表した。重いアレルギー反応の「アナフィラキシー」が疑われた状況だったとし、「その場でアドレナリンの筋肉注射をすべきで、体制に問題があった」と指摘した。医師や学識経験者らでつくる県医師会の「医療安全対策委員会」で検証を進め、柵木(ませき)会長や担当者らがこの日、会見した。

 「もし(アドレナリンの筋肉注射を)打っていたら僕はここまで怒りません。打っていないんですよ」「結局、責任の所在をあやふやにしているだけ」。女性の夫(45)は17日、愛西市内で記者会見に応じ、県医師会の検証結果について憤りをあらわにした。

●東京都、「第8波の入り口に」 警戒レベル1段引き上げ

 東京都は17日、都内の感染状況と医療提供体制を専門家が分析・評価するモニタリング会議を開いた。都内の新規感染者数が増えていることなどから、専門家は「第8波の入口にさしかかっている」として、4段階ある感染状況の警戒レベルを1段引き上から2番目「感染が拡大している」に上げた。この中で、新規感染者の7日間平均は、16日時点で8019.7人で、前週比は124%、3週連続で100%を上回っていることが報告された。

 医療提供体制は、「体制強化の準備が必要な状況である」として警戒レベルは下から2番目を維持。ただ、入院患者数は1週間前より435人多い2471人、4週連続で増。また、新型コロナとインフルの同時流行で患者数は最多で9万3000人を想定、発熱外来の逼迫を防ぐため、陽性者登録センターの1日の受付を8千人から4万人に増やす、年末年始の診療や小児科の発熱診療を対象に協力金を支給、臨時のオンライン発熱診療センターを設置する方針などを明らかにした。

【11月18日】

●同時流行「兆し」 インフル、1部地域で増加傾向 厚労省、感染状況1段階引上げ 

 新型コロナと季節性インフルの同時流行の兆しが見えているとして、政府は18日、国民への呼びかけ内容をこれまでより強め、重症化リスクに応じた外来受診や自宅療養を促すことを決めた。厚労省がこの日、同時流行対策の会議を開催した。加藤厚労相は、現在のコロナの感染拡大は「第8波」となる可能性があり、インフルも一部地域で増加傾向にあると説明。「国民への呼びかけの段階を先手先手で引上げる」と述べた。

 同省はコロナとインフルの感染状況について、①落ち着いている、②同時流行の兆しが見える、③同時流行により医療逼迫が懸念されるの3段階に整理している。これまでは①、国民にはワクチンの接種、抗原検査キットや解熱鎮痛剤の事前購入を呼びかけてきた。今回は②に引き上げ、都道府県を通じ、高齢者など重症化リスクが高い人は症状があれば速やかな発熱外来の受診を呼びかけ、若い人などには自主検査した上で自宅療養を促す。今後、テレビCMやネット広告も予定している。

●第8波対応「補償想定せず」 コロナ担当相

 後藤新型コロナ担当相は18日、政府の新型コロナ対策本部の開催後の会見で記者団の質問に対し、「第8波」への対応として都道府県が「医療非常事態宣言」を出してイベントの中止や延期などを要請した場合の政府補償について「想定していない」と答えた。「(開催する)事業者が対応可能な範囲において(延期の)協力要請や呼びかけを行う」とも説明し、要請には強制力がなく主催者の判断に委ねる考えも強調。これらについては21日に都道府県に説明する。

 第8波の対応で、感染力や重症化率が今夏のオミクロン株程度なら、飲食店の営業時短やイベント人数制限などを伴う「緊急事態宣言」や「まん延防止等重点措置」は出さない。都道府県が病床使用率など医療逼迫度合いに応じて「医療逼迫対策強化宣言」を出し、外出や大人数の会食を控えるよう呼びかける。医療が機能不全に近づくと「医療非常事態宣言」を出し、旅行や帰省の自粛、イベント延期などを都道府県が要請。学校の休校や飲食店の営業自粛は求めない。

【11月19日】

●ファイザー の「BA.5」対応ワクチン  ほかの変異株にも効果確認

 製薬会社のファイザーなどは、新型コロナのオミクロン株「BA.5」に対応するワクチンを追加接種することで、欧米で感染が広がっているほかの変異株に対しても、従来のワクチンと比べウイルスの働きを抑える中和抗体の効果が高くなるとする試験結果を18日、発表した。

 欧米で感染が広がっている変異株「BQ.1.1」に対しては、「BA.5」に対応するワクチンでは8.7倍、従来のワクチンでは1.8倍となり、「BA.5」対応ワクチンのほうが効果が高くなっている。また、変異株の「BA.4.6」でも「BA.5」対応ワクチンのほうが効果が高まることを確認したという。ファイザーは「このワクチンは感染者が増加している新しい変異株に対しても、より感染を防ぐ効果がある可能性がある」としている。

●オミクロン株対応ワクチン「情報の十分な周知を」 教委に通知

 オミクロン株対応のワクチンは、従来の2回目までの接種を終えた12歳以上のすべての人が対象になっており、国は希望する人が年内に接種を終えられるように体制の整備を進めている。一方で、18日に公表された最新の状況では、全人口に対する接種率は12%。こうした中、文科省と厚労省は、ワクチンの効果や副反応、それに相談先など、接種の判断に役立つ情報を十分に周知するよう、全国の教育委員会や自治体の保健部局などに18日付で通知した。

●感染者が増加 面会制限を再び厳しくする医療機関も

 厚労省によると、19日発表した国内の新たな感染者は、先週の土曜日に比べておよそ13%増えている。40の都道府県で1週間前を上回った。感染が拡大傾向となっていることから、医療機関の中にはいったん緩和した入院患者と家族との面会の制限を再び厳しくする動きも出ている。

【11月20日】

●中国、コロナ感染急拡大 約半年ぶりに死者 景気回復進まず

 中国政府の発表によると、中国国内では19日、31ある省や自治区などすべてで新型コロナの感染者が合わせておよそ2万3000人確認された。1か月前は1000人を下回っていたが、感染が急拡大している。このうち北京では、新型コロナに感染した87歳の男性が基礎疾患の症状が悪化して死亡したという。中国で感染した人が死亡するのは、上海で感染拡大して厳しい外出制限がとられていた今年5月下旬以来、およそ半年ぶり。

 北京中心部にある人口340万余りの朝陽区では多くの飲食店が店内での飲食の提供をやめているほか、当局がこの週末はなるべく自宅で過ごすよう求めるなど、各地で感染対策が強化されている。こうした行動制限を伴う「ゼロコロナ」政策は、消費の停滞につながって景気回復が進まない要因にもなっている。政府は、今月、濃厚接触者の隔離期間を短縮するなど見直しを発表したが、経済と感染対策をどう両立するか難しい舵取りを迫られている。

●全国で7万6938人感染 16日連続で前週上回る 新型コロナ

 国内感染者は20日、新たに7万6938人が確認された。前週の同じ曜日(13日)より8521人多く、16日連続で前週を上回った。死者は57人だった。都道府県別で最も感染者が多かったのは東京都で、7777人。これに、北海道5747人、神奈川県5058人と続いた。

 11月20日時点の東京の感染状況 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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【11月21日】

●磯崎官房副長官、「ワクチン同時接種も可能」 早期接種呼びかけ

 新型コロナとインフルの同時流行が懸念されるなか、磯崎官房副長官は記者会見で、両方のワクチン同時接種も可能だと説明し、早期接種を重ねて呼びかけた。官房副長官は新型コロナの感染状況について「新規感染者数が増加傾向にある。インフルは引き続き低い感染レベルだが増加の兆しが見られ、同時流行が懸念されている」と述べた。また、「同時接種を推奨しているということはないが、厚労省の審議会で安全性と有効性を議論いただき、実施可能」と説明した。

 そのうえで「すでに一日100万回を超えるペースの接種体制を整備しているほか、関係団体に早期接種に向けた協力を働きかけてきた。接種促進に向けて情報発信に努めるなど、希望するすべての対象者が年内にオミクロン株対応ワクチン接種を受けられるように取り組んでいきたい」と述べた。

●コロナ陽性報告も高速バス運転させる バス会社処分 近畿運輸局

 兵庫県丹波篠山市のバス会社が、運転手から新型コロナの陽性反応が出たと報告を受けていたにもかかわらずそのまま乗務させていたことが分かり、近畿運輸局はこの会社に対して、道路運送法に違反する行為があったとして、11月28日からバス3台を30日間の使用停止処分とした。ことし8月、東京発大阪行きの夜行バスの運行前に、運転手から「新型コロナの陽性反応が出た」という報告を受けたにもかかわらず、そのまま乗務させていた。

● 東京4619人感染

 国内感染者は21日、新たに4万1454人が確認された。前週の同じ曜日(14日)より4873人多く、17日連続で前週を上回った。死者は144人だった。都道府県別で最も感染者が多かったのは東京都で、4619人だった。北海道の3812人、神奈川県の3485人が続いた。

【11月22日】

●北京、コロナ感染者1000人超える 日本人学校はオンライン授業に

 中国政府によると、国内では21日、31ある省や自治区などで、新型コロナ感染者が合わせておよそ2万7000人確認された。このうち、北京では21日、1日の感染者がおよそ1400人と初めて1000人を超え、衛生部門の担当者は「感染が発生してから最も緊迫した状況に置かれている」として、感染対策を徹底するよう呼びかけた。およそ250人の児童と生徒が通う北京の日本人学校では、授業が22日からオンラインに切り替えられ、周囲はひっそりとしていた。

●塩野義製薬の新型コロナ飲み薬の使用を承認 厚労省

 塩野義製薬が開発した新型コロナの飲み薬「ゾコーバ」について、厚労省の専門家会議が使用を認めることを了承し、厚労省が承認した。重症化リスクの低い患者も軽症の段階から服用できるのが特長。国内製薬会社が開発した初めての飲み薬。この薬は、軽症の段階から服用できる飲み薬で、重症化リスクが高い患者を対象にしていた薬と違い、リスクの低い患者でも服用できるのが特長。コロナの医療費は公費のため、当面、患者の自己負担はない。

 ことし2月に承認申請のあと、「緊急承認の制度」で6月と7月に審議されたが、有効性についての判断が見送られて継続審議となり、塩野義製薬はその後、最終段階の治験の結果を新たに、厚労省などに提出していた。22日開かれた厚労省の専門家会議では、発熱などの症状を改善する効果が認められたことなどから、「有効性が推定される」と評価して使用を認めることを了承した。

●「変異ウイルス拡大や年末の接触機会増加に注意」 専門家組織

 専門家組織は22日、感染状況について、全国的に増加が続いているものの、その速度は鈍化し北海道などでも鈍化の傾向が見られる。人口当たりの新規感染者数は、10代など若い世代ほど多いほか、ほとんどの地域で高齢者の増加が続き、重症者や亡くなる人も増える傾向と指摘。今後ピークを迎える可能性があるが、「BQ.1」や「XBB」などのへの置き換わりの状況や、年末に向けて直ちに減少に向かうことなく、横ばいや再増加する可能性もあると分析している。

 そのうえで専門家会合は、必要な対策として、年内にオミクロン株対応のワクチン接種を終えるよう呼びかけることや、自分で検査を行える抗原検査キットの活用を進めることなどを挙げている。さらに忘年会シーズンを迎えることを踏まえ、改めて、飲食はできるだけ少人数で、飲食時以外はマスクを着用すること、換気の徹底、症状があるときは外出を控えることといった、基本的な感染対策を再点検するよう求めた。

●加藤厚労相「直ちに減少に向かうことにならない」

 専門家組織の会合で、加藤厚労相は「新規感染者数の増加速度は鈍化しているが、変異株の置き換わりや接触機会の増加などによって、直ちに減少に向かうことにはならない。季節性インフルも一部の地域で増加傾向が継続しており、引き続き感染動向に注意が必要」と述べた。そのうえで「同時流行に備えて、ワクチンをまだ接種していない人は接種の検討をお願いしたい。さらに、国が承認した検査キットや解熱鎮痛剤を早めに購入するなどの準備をしてほしい」と呼びかけた。

●1週間の新規感染者数  全国、前週比1.18倍に増加

 厚労省の専門家組織の会合で示された資料によると、11月21日までの1週間の新規感染者数は、全国では前の週と比べて1.18倍に増加している。増加幅は先週よりも狭まったが、増加傾向が続いている。首都圏の1都3県では、東京都が1.17倍、神奈川県1.21倍、埼玉県1.22倍、千葉県1.28倍と増加が続いている。山口県と徳島県を除く45の都道府県で増加している。

 人口10万人当たりの直近1週間の感染者数は、北海道が1120.66人と1000人を超えて全国で最も多く、次いで長野県が907.27人、山形県が895.39人、宮城県が847.74人、福島県が795.41人などと、北海道や東北を中心とした地域で多くなっている。全国では473.60人となっている。

 11月21日までの新規感染者数の前週比 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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●脇田座長「変異ウイルスに置き換わるときインフル重なる可能性」

 脇田座長は専門家組織の会合のあとの記者会見で、全国の感染状況について「増加速度はやや鈍化している。感染者は10代以下が中心だったが、少し頭打ちの傾向で、増加していた地域はピークを迎える可能性があるという議論があった。一方、ピークを迎えても今後、別の変異ウイルスのBQ.1やXBBに置き換わり新たな感染拡大の可能性が指摘。また高齢者では感染者数の緩やかな増加が続いていて、重症者や死亡者の増加に注意が必要」と述べた。

 また、インフルと新型コロナの同時流行について「インフルは現在、緩やかな増加傾向で、非常に低い水準にある。年内に大きな流行が来るというよりは、来年、新学期になって、学校活動が始まる時期に流行が大きくなる可能性がある。新型コロナがオミクロン株の別の変異ウイルスに置き換わっていくときの流行拡大に、インフルの流行が重なる可能性もあるといった議論があった」と述べた。

●コロナ・インフル同時検査キット 年内にも一般販売 厚労省

 厚労省は22日、新型コロナと季節性インフルの同時検査ができるキットについて、専門家組織の会合で、インターネットや薬局で一般向けに販売できるよう解禁する方針を明らかにした。同時流行の兆しが見える中、検査目的の受診者を減らし、発熱外来の逼迫を避ける狙いがある。今後、別の専門家部会に正式に諮り、承認を得られれば、早ければ年内にも一般販売が始まる。

 同時検査キットは、自分で鼻腔の粘膜を採取し、15分前後で結果が判明する種類が多い。一方、偽陰性になれば治療が遅れて重症化する懸念が残る。季節性インフルは関西で広がりつつある。7~13日の定点医療機関あたりの患者数は大阪府が0.48(前週0.36)人、京都府0.34(前週0.22)人で、流行開始目安の1以上ではないが増加傾向が続いている。

●接種後死亡、調査委設置へ 愛知・愛西市長「現場対応は適切」

 愛知県愛西市の集団接種会場でワクチン接種後に女性(42)が死亡した問題で、日永市長は22日の定例会見で、外部の有識者による医療事故調査委員会を年内にも設置すると明らかにした。国のマニュアルに沿って集団接種を進め、「現場での対応は適切に行われたと考えている」と説明した。5日に女性が死亡した後、市長が公の場で問題について言及したのは初めて。

●全国で新たに12万4008人が感染 3道県で過去最多を更新

 国内感染者は22日、新たに12万4008人が確認された。前週の同じ曜日(15日)より1万8817人多く、18日連続で前週を上回った。全国で発表された死者は、最も多かった北海道の34人を含め計178人だった。北海道の新規感染者は1万1394人で過去最多に。2115人だった岩手県と、2207人だった山形県でも約3カ月ぶりに過去最多を更新した。都道府県別で最も新規感染者が多かったのは、東京都の1万2758人だった。

【11月23日】

●米ファウチ博士が退任前に会見 コロナワクチンの接種など訴え

 米国の感染症研究の第一人者ファウチ博士は、歴代7人の大統領のもとで感染症対策に取り組み、首席医療顧問として新型コロナ対策にあたってきたが来月、退任を予定。博士は22日、ホワイトハウスで退任前の最後の記者会見に臨み、ワクチンの有効性をデータで紹介したあと、「社会的な分断やイデオロギーの違いから、ワクチンを打たない人を見るのは医師として心が痛む。私はコロナに感染したり、亡くなったりする人を誰も見たくない」と訴えた。

 そして「最後のメッセージになるが、自分自身や家族、地域を守るためにも、打てる人はすぐにワクチンを打ってほしい」と呼びかけた。また疑わしい情報が出回っている現状に対しては「誤った情報やうその情報に対抗するには、正しい情報をできるかぎり多く発信し続けることだ」と述べ、科学的な根拠に基づいた情報発信の重要性を強調した。博士は退任後は、感染症対策に携わる次世代の育成などにあたる意向を示している。

【11月24日】

●中国、1日の感染最多に 初の3万人超 北京「半ロックダウン」

 中国政府は24日、中国本土で23日に新たに確認された市中感染者が3万1444人となったと発表。1日の感染者数が3万人を超えるのは初めて。最も多かった今春の水準も上回った。政府の「ゼロコロナ」政策は、限界に達しつつある。これまでは、上海市がロックダウンされていた今年4月13日の2万9317人が過去最多。今は広東省や重慶市、北京市、四川省などの各地でも比較的感染者が多く、「出口戦略」が示せない。経済への影響も長引きそう。

 北京市では21日に初めて新規感染者が1千人を超え、急増ぶりが際立つ。飲食店の営業停止や出勤制限などの「半ロックダウン」、学校の在宅授業や公共施設の閉鎖も市全域に広がり、規制は初夏以来の厳しさ。市内は春節の連休のような静けさで、人や車の行き来が減った。広東省広州市では、23日に7620人を確認。市内のほとんどの地域で外食禁止、学校休校も続く。上海市は、24日から市外から訪れた人に5日間は商業施設や飲食店への立ち入りの禁止を始めた。

●塩野義製薬、新型コロナワクチンの承認申請 国内開発で初

 塩野義製薬は、開発を進めてきた新型コロナワクチンについて、24日厚労省に承認を求める申請を行った。国内の製薬会社の新型コロナワクチンの承認申請は初めて。塩野義製薬の発表によると、申請したのは新型コロナに対する「組み換えたんぱく質ワクチン」。このワクチンには、当初広がった従来の新型コロナに対応した成分が含まれていて、20歳以上を対象に、1回目と2回目の接種、それに3回目の接種用として承認を求めている。

 国内では他の製薬会社も新型コロナのワクチン開発を手がけるが難航している。第一三共は追加接種用として23年1月、明治ホールディングス傘下のKMバイオロジクスは23年4~6月の承認申請が目標。ファイザーやモデルナはすでにオミクロン対応の新しいワクチンの供給を開始したが、塩野義も変異株向けの開発を進めている。実用化された場合、実績に乏しい塩野義のワクチンが医療現場でどれほど使われるかは未知数。

●コロナとインフル同時検査キット 医療機関向けの出荷増加

 新型コロナとインフルの同時流行が懸念される中、その両方の感染の有無を同時に調べることができる「抗原検査キット」の医療機関向けの出荷が増加している。PCR検査は結果が出るまで1日程度かかるが、抗原検査キットは15分ほど。一般販売が解禁されれば、患者にとっては自宅などで簡単に発熱の原因が推測でき、医療機関受診の参考になるほか、院内感染のリスクが減るほか、オンライン診療の判断材料としても有益だとされる。

 一方で抗原検査はPCR検査と比べて精度が低く、ウイルス量が少ない場合は陰性と判定される「偽陰性」のリスクもある。一般販売にあたっては「偽陰性」による診断や治療の遅れや、重症化や感染蔓延の恐れもあると指摘されている。さらにインフルは発熱から12時間経過しないと結果が陽性にならず、検体を採取したタイミングや採取する技術が結果に影響する点も懸念されている。厚労省は、自宅で検査できる体制の整備を急ぐ。

●全国で新たに5万7895人感染、死者は99人

 国内感染者は24日、新たに5万7895人が確認された。前週の同じ曜日(17日)よりも3万4898人少なかった。前週を下回るのは20日ぶり。前日の23日が検査数の少ない祝日だったことが影響した可能性がある。発表された死者数は99人だった。新規感染者数を都道府県別でみると、最多の東京都は5639人で、前週から4116人減。24日までの1週間は、1日あたりの感染者数が8770.3人で前週の106.0%だった。次に多かったのは北海道で4895人だった。

●東京都内の新規コロナ感染5639人 重症20人、前日より5人増

 東京都は24日、感染者を新たに5639人確認した。前週の同じ曜日(17日)より4116人減った。前日が祝日だったため医療機関からの感染者の報告が少なかったとみている。11人の死亡も発表。24日までの1週間は、1日あたり感染者数が8770.3人で前週(8276.0人)の106%。24日の感染者では、40代の1089人が最も多く、次いで20代1049人、30代1025人、10代727人。65歳以上は360人。病床使用率は37.3%。都基準の重症者は、前日から5人増えて20人。

 11月24時点の東京の感染状況 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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【11月25日】

●都道府県任せの「医療非常事態宣言」、強制力・財政措置なし

 「第8波」の備えとして政府が、新たな「宣言」を11日に決めた。「医療非常事態宣言」は病床使用率80%超など医療が機能不全に陥る水準に近づいた場合、都道府県が大幅な出勤の抑制や旅行の自粛などを要請できるという内容。その前段階として、大人数の会食への参加見合わせなどを要請できる「対策強化宣言」も設けた。ただし強制力も財政措置もなく、判断は都道府県に委ねられる。社会経済活動の維持を強く打ち出す政府の方針に、知事側の評価はバラバラ。

 感染拡大の状況にあると意識していただくという点で非常に意義があると、神奈川県の黒岩知事は22日の記者会見で高く評価。千葉県の熊谷知事は17日の会見で、財政的な支援がない状態で安易に要請するのは慎重であるべき。東京都の小池知事は18日、「全国旅行支援」も続ける分かりづらさを指摘。愛知県の大村知事も21日、地方に判断を委ねる姿勢に苦言。埼玉県の大野知事は21日、医療機能が不全になる時期は「緊急事態宣言」並みの強制力を伴う措置の必要性にふれた。

●コロナ飲み薬「ゾコーバ」 28日から医療機関に本格供給開始へ

 国内の製薬会社として初めて塩野義製薬が開発した新型コロナの飲み薬「ゾコーバ」は、今月22日に国が使用を承認し、重症化リスクの低い患者も軽症段階から服用できるのが特長。加藤厚労相は、閣議のあと記者団に対し「契約を締結していた100万人分がすでに納入され、流通システムの準備作業も円滑に進んだ。12月初頭からとお伝えしていたが、週明け28日から本格的な供給を開始することになった」と述べた。

 供給されるのは全国のおよそ2900の医療機関などで、都道府県などのホームページで公開される予定。すでに発注があった一部の医療機関には、早ければ25日にも発送される。また、加藤氏は「ゾコーバ」が新たな「緊急承認制度」で承認されたことをめぐり、専門家から「迅速な承認」と「有効性や安全性の確認」の両立が課題だという指摘が出ていることを踏まえ、「課題を整理し、今後の緊急承認をどう捉えていけばいいのか議論したい」と述べた。

●「全国旅行支援」年明け以降も継続へ 割り引き率は20%に

 斉藤国交相は25日の閣議のあとの会見で、観光需要の喚起策「全国旅行支援」は先月から実施され、期間は当面12月下旬までとされていた。新型コロナの感染状況を見極めたうえで、年明け以降も継続することを明らかにした。観光需要の高い年末年始は対象にはならないということで、年内は12月27日の宿泊分まで。年明けの開始時期は今後決めるとしている。

 旅行代金の割り引き率は現在40%となっているが、年明け以降は20%に引き下げる。割り引きを受けられる金額の上限も年明け以降は引き下げられ、宿泊と交通機関での移動がセットになった商品は、1人1泊当たり5000円に、日帰り旅行などは、1人当たり3000円になる。また、土産物店などに使えるクーポン券は原則電子クーポンとし、1人当たり、平日は2000円分、休日は1000円分を受け取ることができる。

 来年からの全国旅行支援 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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【11月26日】

●ゼロコロナに抗議デモ、異例の大規模 中国・新疆ウイグル自治区

 中国の新疆ウイグル自治区ウルムチ市で25日夜、新型コロナ対策に抗議する大規模なデモが起きた。ウルムチ市では8月から断続的に3カ月以上も外出規制が続き、不満がたまっていた。デモの直接の発端は、24日夜に市内の高層住宅で起きた火災。逃げ遅れた10人が煙を吸って死亡する惨事となった。コロナ対策のため火災現場に消防車が近づけず、救助が遅れたとの指摘がインターネット上で相次いでいた。

 「封鎖を解除しろ」「人民に奉仕せよ」。中国のSNSやツイッターに出回った映像では、市役所前など複数の場所に多数の市民が集まり、大声でスローガンを叫んでいた。武装した警察官と市民がにらみ合い、一部では、当局との衝突も起きた模様。市政府は25日深夜に急きょ記者会見を開き、対応の遅れを謝罪。26日午前には、リスクの低い地区から徐々に行動制限を緩める方針を示した。市民の抗議で政策転換に追い込まれた形。

●中国SNS、「万歳」 政府へ皮肉、SNS静かな抵抗

 厳しい移動制限などの「ゼロコロナ」政策を貫く中国。当局は批判を抑え込んでいるが、出口を示せない政府へのいらだちが強まり、市民の静かな抵抗も広がっている。政府は、感染を徹底的に抑え込む「ゼロコロナ」政策を堅持する。だが、中国本土の市中感染者は25日まで3日間連続で3万人を超え、過去最多を更新中。経済への影響も長期化が避けられず、コロナ対策は正念場を迎えている。

 中国のSNS微信で25日以降、奇妙な書き込みが相次いだ。「good」にあたる「好」のほか、「支持」、「幸福」、「万歳」、「偉大」、「感恩(ありがたい)」といった肯定的な言葉をひたすら羅列。政府への皮肉が込められているのは明らか。書き込みはすぐに当局に削除された。カタールで始まったサッカーのワールドカップで観客がマスクをせず熱狂する姿は、中国市民に、自国の特殊な立ち位置を強く印象づけている。

●発熱外来の受診者が急増 自己検査の啓発などが急務

 新型コロナの感染者が増加傾向にある中、東京・北区のクリニックでは、発熱外来の受診を希望する患者からの問い合わせが急増していて、医師は「医療の崩壊を防ぐためにも自己検査のさらなる啓発や発熱患者の受け皿の整備が急務だ」と危機感を募らせている。院長は、「自己検査をさらに普及させることが医療の崩壊を防ぐための鍵になる。正しい使い方や検査キットの入手方法など情報を発信していくことが重要だ」と話していた。

●自己検査 陽性だった場合の注意点

 9月に行われた感染者の全数把握の簡略化で詳しい報告の対象外となり、症状がない人や軽い人は、自分で検査を行って陽性だった場合は自治体の「健康フォローアップセンター」に登録し、医療機関を受診せずに療養を開始できる仕組みになった。登録の対象は65歳未満で重症化リスクの低い人など。厚労省は検査キットは薬局で購入できる「医療用」か、薬局のほかインターネットでも購入できる「一般用検査キット」として国が承認したものを使うよう求めている。

 登録を行うことで、希望する場合は宿泊療養のほか自治体によっては配食などの支援を受けることができるほか、健康フォローアップセンターが健康状態についての相談を受け付け、自宅で療養中に症状が悪化した場合などには医療機関につなげる。センターは都道府県ごとにそれぞれの名称で設置されていて、厚労省のホームページでも一覧で連絡先が掲載されているほか、都道府県のホームページなどでも情報を確認できるようになっている。

【11月27日】

●中国ゼロコロナ抗議拡大、習氏母校で数百人集会

 中国各地で、政府が掲げる「ゼロコロナ政策」に対する抗議活動が拡大している。一部では習近平国家主席の辞任を求める声が出るなど、政権批判を厳しく抑え込んでいる習指導部では異例の事態。日常生活の制約が続く現状に市民の不満は高まっており、かじ取りを誤れば混乱が深まりかねない。発端の一つは新疆ウイグル自治区ウルムチ市で24日に起き、10人の犠牲を出したアパート火災。コロナ対策で封鎖され、消防車が入れず被害を広げたとネット上で広がった。

 中国のSNSには27日未明、上海市内にある「ウルムチ」の名を冠した通りに多くの人が集まり、習氏の辞任を求める動画が出回った。一帯を封鎖して参加者を排除しようとする警察と散発的な小競り合いが起きた。27日午後には、習氏の母校でもある北京の清華大学で数百人以上の学生が抗議集会を開催。27日夜には各国大使館や国連機関に近い北京市亮馬橋に100人以上が集まり、白い紙を掲げた。同様の抗議活動は中国各地に広がっている模様。

●コロナ接種、伸び悩む、オミクロン対応型済んだ人16%

 新型コロナのワクチン接種が伸び悩んでいる。オミクロン株に対応したワクチンの接種率は全人口の約16%にとどまる。政府はテレビCMやSNSなども通じ、ワクチンのPRに力を入れるが、呼びかけは、浸透していないのが現状。東京都が10月に20~70代の1千人に実施したアンケートでは、「副反応がつらかった」が最も多く35%、次いで「効果に疑問がある」が31%だった。

 オミクロン型の接種は9月20日に始まり、10月21日には接種間隔を5カ月から3カ月に短縮。10~11月に1日100万回を超える接種が可能な体制を整えるとして、10月末に1日最大168万回の接種体制を確保した。だが、1日平均の接種回数は11月16日の週で約60万回。感染者数の増加に伴って増えつつあり、24日時点で1日の最大接種実績は84万回になったが、接種率は全人口の15.5%で、政府のねらいどおりとは言いがたい。

●接種後、間隔空くと効果低下

 オミクロン型ワクチンには、「BA.1」という系統対応と、「BA.4」と「BA.5」の系統対応の2種類ある。米ファイザー社は4回目接種にBA.5型をうった56歳以上の人で、BA.5系統などへの感染を防ぐ「中和抗体」の増え方が、従来型ワクチンの約4倍にのぼったと発表。米モデルナ社も19~89歳の人で「約5~約6倍に高まった」とした。いずれも新たな「BQ.1.1」の感染を防ぐ反応も示されたという。

 ただ、オミクロン株による感染や発症を防ぐ従来型ワクチンの効果は、接種から3カ月ほどたつと大きく下がってしまうことがわかっている。重症化を防ぐ効果はより長く続くものの、接種から半年ほど過ぎるとやはり効果は下がるとされる。

●みとりケアの高齢者は面会可能に コロナ禍の制限、模索する動き

 新型コロナの感染者の増加傾向が続く中、多くの医療機関や高齢者施設では感染防止を徹底するため面会の制限が続いている。一方、コロナ禍も3年近くに及ぶ中で、人生最後のみとりが近づいた高齢者に限っては対面での面会ができるようにするなど、施設ごとに面会制限の在り方を模索する動きも出ている。

【11月28日】

●新型コロナ飲み薬「ゾコーバ」 医療機関への供給、本格的に開始

 新型コロナの飲み薬「ゾコーバ」の医療機関への供給が、28日から本格的にはじまった。塩野義製薬が開発した「ゾコーバ」は、重症化リスクの低い患者も軽症段階から服用できるのが特徴で、今月22日に使用が緊急承認された。「ゾコーバ」について、厚労省は100万人分を購入する契約を塩野義製薬と締結していて、ファイザーの飲み薬「パキロビッドパック」の処方実績があるおよそ2900の医療機関などへ、28日から本格的に供給を始め、順次、拡大していく予定。

●新型コロナとインフルの同時検査キット、一般販売解禁へ 厚労省

 新型コロナとインフエンザの感染の有無を同時に検査できる抗原検査キットは、医療機関でしか使用が認められていなかったが、医療機関の逼迫を防ぐため、自宅で検査できる体制を整備すべきだという意見があがっていた。28日開かれた厚労省の専門家による部会では、一般向けの販売解禁について審議され、「セルフチェックという意味では有効」とか、「正しい検体採取の方法や陽性だった場合の対応について周知が必要」といった意見が出された。

 これを踏まえ、厚労省は、医療機関への供給を最優先にすることを前提に、薬局やインターネットでの販売を解禁することを決めた。抗原検査はPCR検査と比べて精度が低く、ウイルス量が少ない場合は感染していても陰性と判定される「偽陰性」のリスクもあるため、厚労省は今後、製造メーカーや販売業者、それに購入した人に向けたガイドラインを通知することにしている。

【11月29日】

●中国、デモ呼びかけ急拡散 「マラソン大会 白い紙持参 リツイート希望」

 「ゼロコロナ」政策への抗議活動が全国的に広がった中国で、各地の市民を動かしたのがSNS。「マラソン大会 11月27日北京時間18時 上海市太倉路のスターバックス 白い紙1枚持参 リツイート希望」。27日、こんなメッセージが上海のネットユーザーを駆け巡った。この夜、少なくとも数百人が市内の通りに集まり、大規模な抗議活動につながった。白い紙は、言論統制への抗議を示している。政権はさらなる連帯の拡大を警戒し、神経をとがらせている。

● ゼロコロナ抗議、市場が懸念 ダウ1時500ドル超下落

 中国でゼロコロナ政策に反対する抗議デモが各地で相次いだことを受け、中国の先行きへの不安が高まっている。ゼロコロナ政策が撤回される見通しはなく、経済の下押し圧力はまだ続くとみて経済成長率の予想を下げる動きも出始めた。抗議デモが一気に広がった翌28日の米ニューヨーク株式市場では、主要企業でつくるダウ工業株平均が一時、前週末より500ドル超下落。抗議デモの広がりで企業の生産など景気減速への懸念が高まり、株式が売られた。

 抗議デモに加え、中国ではコロナ感染者が再び急増。中国の景気が低迷し、供給網の混乱が起きて世界経済に悪影響が出るとの見方が強まっている。香港株式市場のハンセン指数は28日、前週末比で1.6%下落。上海株式市場では代表的な上海総合指数が同0.7%安だった。ただ、同日に中国政府が停滞する不動産業界に対して事業再編や資金調達をしやすくする支援策を発表したこともあり、29日は大きく反発した。

●コロナ「5類」引き下げ視野 インフルと同類 厚労省が議論本格化

 新型コロナの感染症法上の位置づけの見直しについて、加藤厚労相は29日の閣議後会見で「早期に議論を進める」と表明した。ウイルスの重篤性や公費負担のあり方を整理しながら、季節性インフルと同じ「5類」への引き下げも視野に議論を本格化させる。新型コロナは現在、感染症法上の類型のうち、「新型インフル等感染症」に属し、結核などと同じ「2類」以上の強い感染防止策がとられている。入院や外来診療に対応できる医療機関は一部に限られ、医療逼迫が課題となっていた。

 厚労省幹部らは、類型見直しに向けた環境が整ってきたとみている。その理由としては、まず致死率の低下がある。60歳以上の致死率は第5波(デルタ株)の2.50%から、第7波(オミクロン株)は東京都が0.64%、大阪府が0.48%となり、インフルの0.55%と差はなくなった。ウイルスの変異に加え、ワクチン接種が進み、治療方法が確立されてきたことも要因。さらに、海外では脱マスクなど対策緩和が先行し、国内でも機運が少しずつ高まった。

●医療逼迫抑制/ワクチンは有償

 新型コロナが今後インフルと同じ5類になれば、どんなメリットがあるのか。医療機関でコロナとそれ以外の患者を必ずしも分ける必要がなくなる。幅広い医療機関に入院や外来診療の協力を要請できるようになり、医療逼迫を抑えられる。感染者への強制的な入院や自宅療養、就業制限などの厳しい措置もなくなる。

 一方でデメリットは、今後もし病原性の高いウイルスに変異した場合、5類なら「緊急事態宣言」などは発令できない。類型を元に戻すには法改正が必要なため、時間がかかり、対応が遅れる可能性がある。また、5類になれば保険適用以外の費用は原則自己負担。加藤氏は24日に出演したテレビ番組で、「どういう段取りで(5類に)もっていくか色んな考え方がある。激変緩和(措置)、その時の情勢など総合的に判断する」と述べている。

●学校給食 会話OK 感染対策すれば… 文科省が通知

 文科省は29日、小中学校などでの給食中の過ごし方について、座席配置を工夫したり適切に換気したりすれば、児童生徒同士の会話は可能だと各地の教育委員会に通知した。政府の新型コロナの基本的対処方針が変更され、飲食時の「黙食」を求める記述が削除されたことを踏まえた。

 文科省が定めた新型コロナ対応の衛生管理マニュアルでは、「会食にあたって飛沫を飛ばさないよう、机を向かい合わせにしない、大声での会話を控えるなどの対応が必要」と記している。文科省によると、学校に給食時の黙食を呼びかける教委がある一方、大声でなければ会話ができるなどと指導する教委も出てきている。今回の通知では、「従前から黙食を求めていない」としつつ、感染防止策を施せば会話は可能と示した。

●大学入学共通テスト 新型コロナの救済策、今年度行わず 文科相

 昨年度の「大学入学共通テスト」をめぐっては、文科省が、新型コロナの感染拡大の影響で本試験も追試験も受けられなかった受験生を救済するため、個別入試で合否判定するよう、全国の大学などに異例の要請を行った。永岡文科相は閣議のあとの会見で、今年度の共通テストへの対応について、「昨年度かぎりの措置として大学に要請したもので、文科省からは同様の措置を再度要請する予定はない」と述べた。

【11月30日】

●中国、大規模抗議活動 大学はオンライン授業に 政府は学生警戒

 「ゼロコロナ」政策に対する大規模な抗議活動が起きた中国の大学では、授業をオンラインに切り替えたり、冬休みを早めたりする動きが広がり、政府や大学当局が学生の抗議活動に神経をとがらせているとみられる。北京や上海などで起きた「ゼロコロナ」政策に対する大規模な抗議活動には、学生を中心に多くの若者も参加し中国共産党を批判するなどしたことから、政府は大勢の警察官を動員し新たな抗議活動を抑え込んでいる。

 中国では新型コロナの感染拡大が続き、29日はおよそ3万6000人の感染者が新たに確認、うち北京ではおよそ4500人と過去最多を更新した。また、国営の新華社通信は29日、共産党で警察や司法部門を統括する「中央政法委員会」が、「敵対勢力の破壊活動や社会秩序を乱す違法な犯罪行為を法に基づき断固取り締まる」とする方針を確認したと伝えた。習指導部は、共産党の一党支配体制や習主席の批判につながる動きを徹底的に抑え込む方針を改めて示した形。

●デモ封じ、中国政府強硬 姿消す市民 一方で緩和策も PCR検査の拒否、相次ぐ

 ゼロコロナ政策への反発が噴出した中国では、抗議デモの広がりを食い止めようと、習近平指導部が警察力などを動員しての本格的な対応に乗り出した模様。一方で、過剰な隔離や生活面の規制を改めることで、市民の不満解消を図る動きも出ている。ゼロコロナへの不満が政権批判につながらないよう、硬軟織り交ぜた対応で臨む。

 PCR検査を拒否する住民の動きも相次いでいる。検査員を介して感染することに懸念があるほか、地元政府とPCR検査会社に対する不信感がある。オミクロン株が拡大した今年春以降、検査を担う民間企業が乱立、この3年で設立された検査会社は2万社近くにのぼる。ところが、不正やずさんなミスが相次いで発覚。「PCR検査でもうけ続けるために、検査会社と役人が結託して偽の陽性結果を出している」と訴える人も。

●コロナの偽情報 取り締まり撤回 米ツイッター懸念広がる

 起業家のイーロン・マスク氏が買収した米ツイッターが、新型コロナに関する偽情報を取り締まる規約を11月23日をもって、撤回した。ツイッターはコロナ感染が広がった2020年、偽情報対策を打ち出し、これまで10万件近い投稿を削除してきた。コロナに関連した陰謀論や虚偽の情報を投稿した場合、投稿の削除やアカウントの凍結などにつながると説明していた。

 一方、「表現の自由」を掲げるマスク氏は、規約違反で凍結されていたアカウントを復活させている。大規模な人員削減で、投稿の安全対策に関わる担当者らも多く退社している。マスク氏による買収後、マスク氏は投稿への介入を極力減らす方針を示しており、有害投稿が増えることへの懸念から、ツイッターの上位100社の広告主のうち半分が広告を止めたとしており、今回の対応で影響がさらに広がる可能性がある。

●10月の外国人宿泊者数、去年の7倍近くに 水際対策大幅緩和で

 観光庁の発表によると、10月、国内のホテルや旅館などに宿泊した人の数は速報値で延べ4426万人となり、去年の同じ月よりも38%の増加となった。このうち、日本人の宿泊者は延べ4210万人と去年の同じ月より32.5%増えたほか、感染拡大前の2019年の同じ月と比べても5.8%の増加となった。また、外国人の宿泊者は延べ216万人で、去年の同じ時期の7倍近くと大幅に増えた。

 10月は、全国旅行支援が開始されたほか、外国人の個人旅行の解禁や短期滞在のビザ取得が免除されるなど、水際対策も大幅に緩和されたことが増加につながったとみられる。

●宮内庁職員ら10人以上がコロナ感染 宮中祭祀の「新嘗祭」に携わる

 宮内庁によると、11月23日から24日にかけて皇居で行われた宮中祭祀の「新嘗祭」(にいなめさい)に携わった宮内庁の職員5人と、皇室が私的に雇用している職員8人の合わせて13人が新型コロナに感染したことが確認された。いずれも軽症か無症状だという。新嘗祭は、天皇陛下と秋篠宮さまが臨まれたが、感染した職員らとの接触はなかった。宮内庁は、12月1日に行う宮中祭祀「旬祭」について、天皇陛下の拝礼を取りやめ、代理職員が拝礼する形式に変更する。

 宮内庁庁舎 出典:ウキメディア・コモンズ

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●新型コロナの扱い見直し、合意形成し判断を 日本医師会常任理事

 加藤厚労相は29日、新型コロナの感染症法上の扱いについて、季節性インフルと同じ分類への引き下げも含め、見直しに向けた議論を早期に進めていく考えを示した。これについて日本医師会の釜萢常任理事は、記者会見で「今後、大きな感染拡大があった場合に、医療の提供が適切に行われるようにするためには、感染が静かになったところではなく、今の段階からしっかりと議論して、方向性を探っておく必要がある」と、理解を示した。

 一方で「感染防止対策は簡単には緩められない。社会経済活動を回すという視点から、見直しを早めたほうがいいという意見があることは承知しているが、医療を提供する立場からすると慎重に合意形成を行ったうえで、国の政策判断が適切に行われることを願う」と述べた。また、ワクチン接種などの公費負担については「感染者が増えていて、今後の状況が分からない中では大幅にやめるというのは反対」と述べた。

●専門家組織の会合、「感染者、今後も増加続く見込み」

 厚労省の専門家組織の会合が30日に開かれ、現在の感染状況について全国的に増加が続いているものの、その速度は比較的緩やかになっていて、この夏の「第7波」のピークを上回った北海道では、直近で減少に転じているとしている。ただ、首都圏や近畿、九州、沖縄では増加の幅が大きくなっているほか、北海道や長野県など、これまでに感染者数が大きく増加した地域では、亡くなる人の数の増加が見られるとしている。

 今後の感染状況の短期的な予測では、地域差や不確実性はあるものの全国的に増加が続くと見込まれるとしていて、ワクチンや感染によって得られた免疫の減少や、より免疫を逃れやすいとされる「BQ.1」などへの置き換わり、それに年末に向け接触機会が増加することなどによる影響に注意が必要だと指摘した。実際に夜間の繁華街の人出は多くの地域で増加傾向で、去年の同じ時期を上回ったり、コロナが拡大する前の水準まで戻ったりしている地域がある。

●加藤厚労相 「新型コロナの扱い 見直しに向けた議論を」

 加藤厚労相は、専門家会合に出席し、新型コロナの感染症法上の扱いについて、季節性インフルと同じ分類への引き下げも含め、見直しに向けた議論を進めるよう要請した。この中で加藤厚労相は「感染症法改正案の衆議院での審議で、新型コロナの感染症法上の位置づけを速やかに検討する規定が追加された。この修正を踏まえ、専門家の意見も聞きながら、最新のエビデンスに基づき、総合的に早期に議論を進めたいと考えている」と述べた。

 そのうえで「新型コロナの病原性や感染力、変異の可能性についてどう評価するのか、どう考えていくのか、国民と理解を共有することが必要で、その基盤づくりが求められている。深掘りしたうえで、わかりやすい考え方を示してほしい」と述べ、見直しに向けた議論を進めるよう要請した。

●新規感染者数、全国で前週比1.15倍

 専門家組織の会合で示された資料によると、29日までの1週間の新規感染者数は全国では前の週と比べて1.15倍と増加が続いている。一方、人口当たりの感染者数が全国で最も多い状態が続いている北海道では、わずかに減少に転じている。首都圏の1都3県では、東京都が1.21倍、神奈川県と埼玉県が1.16倍、千葉県が1.28倍と増加が続いているなど、46の都府県で増加している一方、北海道では0.92倍とわずかに減少している。

 人口10万当たりの直近1週間の感染者数は、北海道が1042.62人と全国で最も多く、宮城県が1026.85人、長野県が967.23人、福島県が925.56人などと北海道や東北を中心とした地域で多くなっている。全国では563.62人となっている。

●脇田座長「病気の姿自体の評価をしっかり行うべき」

 専門家組織の会合のあとの記者会見で脇田座長は、新たなBQ.1が検出される割合が増加していると推定にについて「BQ.1の広がりやすさと、免疫をかいくぐる力の両方を合わせた増殖していく力はBA.5を少し上回り、感染者数の押し上げ要因になっていく。複数の変異ウイルスが共存する状況が予想され、少し、状況は複雑かもしれない。感染の波がどのくらい高くなるのか考えるのは難しいが第7波のようにすんなり下がらないことは予想される」と述べた。

 また、加藤厚労相が、感染症法上の見直しに向けた議論を進める要請について「リスク評価の考え方をまとめ、ウイルスの伝播性、症状の重症度、医療へのインパクトを検討すべき」、「流行がオミクロン株中心になり、かなり病態が変わってきている。新型コロナは、呼吸器感染症よりも心血管疾患の合併症の影響が大きい循環器の病気になっているという意見もある」と述べた。

●病床使用率50%以上、18道県、コロナ対策宣言の目安超え

 感染拡大で、東日本を中心に18道県が、大人数の会食自粛などを呼びかける目安の一つ「病床使用率50%以上」となっていることがわかった。感染者数は前週から1.15倍となり、微増傾向が続いている。30日、厚労省の専門家組織や内閣官房が分析した。29日時点の病床使用率は北海道57%、宮城県61%、茨城県61%、埼玉県65%、神奈川県61%、長野県69%など北日本や東日本を中心に上がっている。21日時点の50%以上は9県だった。

 病床使用率50%は、都道府県が医療負荷増大期の「レベル3」と判断する目安の一つ。レベル3は、知事が感染拡大につながる行動の自粛を呼びかける「対策強化宣言」を出す。ただ、感染レベルはほかの医療負荷の状況もみて判断する。重症病床使用率はほとんどの都道府県が20%未満で、レベル3と判断するもう一つの目安の50%を超える地域はない。

●東京都、1万4399人のコロナ感染確認 病床使用率は40.3%

 東京都は11月30日、新型コロナ感染者を新たに1万4399人確認したと発表した。前週の水曜日(23日)より1549人多い。30~90代の14人の死亡も発表した。30日までの週平均の感染者数は1日あたり1万1048.3人で、前週(9358.3人)の118.1%だった。新規感染者を年代別でみると最多は20代の2561人で、40代2467人、30代2421人など。65歳以上は1364人だった。病床使用率は40.3%。都基準の重症者は前日から1人増えて19人となった。

 11月30日時点の東京の感染状況 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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 以下の図は11月30日時点の国内の感染状況 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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 (下図のみが、11月29日までの情報)

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2022年12月 4日 (日)

新型コロナ2022.11 第8波入口

 新型コロナウイルス感染症は、7月には「第7波」となって全国的に急増、8月下旬からは減少傾向が続いていたが、10月中旬にはおよそ2か月ぶりに増加に転じた。この冬は季節性インフルエンザと新型コロナの同時流行「第8波」が懸念されている。11月も新規感染者数が全都道府県で増加が続き、「第8波」の兆しとなっている。

 2022年11月1日から15日までの新聞、テレビ、ネット情報から、新型コロナの主なニュースを辿る。本ブログ記事「新型コロナ2022.10 増加に転ず」の続き。【写真や図をクリックすると、拡大表示します】

 

【11月1日】

◆東京・港区、新型コロナとインフルのワクチン同時接種開始

 厚労省の専門家組織は、インフルエンザが例年より早く流行し、新型コロナとの同時流行が懸念されると指摘している。こうした中で東京・港区は、冬に向けて区内に4つある新型コロナの集団接種会場の1つで、インフルのワクチンも同時に接種する取り組みを、11月1日から始めた。対象は、これまでに2回以上新型コロナのワクチンを接種した65歳以上の区民などで、事前に予約がなしで2つのワクチンを接種できる。

◆「BA.5」対応ワクチン、モデルナも使用承認 11月にも接種開始へ

 モデルナは10月5日に「BA.5」や「BA.4」などに対応するワクチンの承認申請を行っていて、10月31日夜開かれた厚労省の専門家による部会で、18歳以上を対象に国内での使用を承認することが了承された。ワクチンの有効性については「BA.5」を含む変異株に対する予防効果が期待され、安全性については、海外での使用実績で特段の懸念はみられていないという。

 オミクロン株に対応ワクチンは、9月からファイザーとモデルナの「BA.1」対応のワクチン、10月からファイザーの「BA.5」対応ワクチンの接種が始まっている。モデルナの「BA.5」対応ワクチンについて、厚労省は今後必要な手続きを進め、早ければ11月にも接種が始まる見通し。

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◆オミクロン株対応ワクチン、接種進まず 政府は対応策検討へ

 オミクロン株に対応したワクチン接種は、ことし9月下旬から始まり、政府はすべての希望者が年内に接種を終えられるよう、1日100万回を超えるペースの接種体制を整えるとしている。しかし、接種開始から1か月余りが経過した31日に政府が公表した最新の状況では、オミクロン株に対応したワクチンの接種を受けた人の数は国内で595万人余り、割合は4.7%。1日当たりの接種のペースも、最近は30万回前後。

 政府内では「若い世代を中心に当初の想定より接種が進んでいない」という受け止めとともに、感染の第8波の到来やインフルとの同時流行なども懸念される中で、備えが遅れることへの危機感も出ている。接種率の向上に向けて、テレビCMなどによる広報の充実や職域接種の拡充など対応策を検討している。

●同時流行の対策 沖縄県…入院患者数、双方の報告要請 政府…検査キット備蓄

 第8波では、コロナとインフルをあわせて全国で1日最大75万人の感染者数が想定され、政府や自治体は医療逼迫を避けようと対策を講じている。沖縄県は1日、コロナの重点医療機関27カ所にコロナに加えてインフルの入院患者数の報告も求める運用を始めた。これまではインフルは定点に指定された医療機関での診断数を週に1度、保健所に報告してもらってきた。沖縄県の独自の取り組みが注目される。

 厚労省は同時流行による医療機関の逼迫に備え、抗原検査キットや解熱鎮痛剤の備蓄を呼びかけている。政府が念頭に置くのが、今夏の第7波での反省点。行動制限を課さない中、爆発的に増えた感染者が発熱外来に殺到するのに対処しきれなかった。第7波の7月から9月の3カ月間で、新規感染者数は約1196万人、死者は約1万3500人。死者数が8月に入り1日100人超が続き、8月23日に343人と過去最多を更新。オミクロン株が流行した第6波の教訓を生かせなかった。

●航空大手とJR、回復鮮明 コロナ対策緩和で 円安懸念も

 航空大手2社とJR主要3社の2022年9月中間決算が1日、出そろった。日本航空(JAL)は純損益の赤字幅を大きく圧縮し、ほか4社は中間決算としては3年ぶりに黒字に転換した。コロナ禍に伴う行動制限がなくなった影響が大きい。一方、感染再拡大や急激に進む円安を懸念する声もある。

 JALの純損益の赤字は、前年同期の約1千億円から21億円へと大きく改善。ANAホールディングスは純損益が195億円の黒字。水際対策の緩和や国内でのレジャー客の回復で、旅客数は国際線が前年同期の約5.1倍、国内線が約2.1倍に増えた。JR東日本、東海、西日本の3社の純損益は271億~969億円の黒字。各社が運営する駅周辺の商業施設やホテルなどの業績も持ち直してきている。国の観光支援策「全国旅行支援」などが追い風。

【11月2日】

◆コロナとインフル同時流行懸念、ワクチン接種促進 官房長官

 松野官房長官は記者会見で、横ばいだった新規感染者数が増加に転じ、特に北海道や東北などでは増加傾向が顕著だと説明。今後、インフルとの同時流行も懸念されると指摘した。9月から始まったオミクロン株対応のワクチン接種の割合が、1日時点でおよそ5%となっていることに触れ、「オミクロン株対応ワクチンは、従来型を上回る重症化予防の効果などが期待されている。高齢者だけでなく若い世代にも年内の接種を検討してほしい」と呼びかけた。

 そして官房長官は、接種のさらなる促進を図るため、テレビCMやSNSなどを活用した情報発信や、経済界や大学など、関係機関への協力の呼びかけを強化していく考えを示した。

◆コロナワクチン 日本小児科学会 生後6か月~4歳「接種推奨」

 生後6か月から4歳の子どもへの新型コロナワクチンについて、日本小児科学会は「接種を推奨する」とする考え方を2日に示した。それによると、オミクロン株の拡大以降子どもでも感染者数が増え、重症化や死亡するケースが増加しているとしたうえで、ワクチンはオミクロン株が広がった時期でも臨床試験での発症予防効果が、生後6か月から1歳で75.8%、2歳から4歳で71.8%で、重症化予防の効果も期待されるとしている。

 その一方で、接種後にさまざまな症状が出た頻度は、ワクチンではない偽の薬を接種したときと同じ程度で、先行して接種が行われている米国でも重篤な症状はまれだと報告されている。学会はメリットがデメリットを上回るとして、この年代のすべての子どもに対して「接種を推奨する」とした。この年代のワクチン接種は先月から始まり、厚労省は接種を受けるよう保護者が努めなければならない「努力義務」とする。

◆東京都、6346人感染確認 11日連続で前週上回る

 厚労省は2日、都内で新たに6346人が新型コロナに感染していることを確認したと発表した。1週間前の水曜日より1999人増え、11日連続で前の週の同じ曜日を上回った。また、人工呼吸器かECMO(人工心肺装置)を使っている重症の患者は1日から2人減り、16人。一方、感染が確認された3人が死亡した。

 11月2日時点の東京の感染状況 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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【11月4日】

◆世界各国の専門家、「脅威終えるための対応」提言

 新型コロナの脅威を終えるためにどのような対応が必要か、世界の112の国・地域の専門家386人が連名で提言をまとめ、科学雑誌の「ネイチャー」に発表した。日本から分科会の東北大学押谷教授が参加。提言では誤った情報やワクチン忌避、世界的な協力不足、装備やワクチンの不平等な分配などの政治的・社会的要因によって世界のコロナ対策は妨害されてきたとし、コミュニケーション、保健医療、ワクチン、予防、治療、不平等の6分野で、41の声明と57の提案が示された。

◆コロナとインフル混合ワクチン、臨床試験開始 ファイザーなど

 製薬会社のファイザーとビオンテックは3日、新型コロナとインフルの両方に効果がある、混合ワクチンについて、米国で臨床試験を開始したと発表した。混合ワクチンは、4つの異なるタイプのインフルに対応するワクチンと、オミクロン株「BA.5」などに対応するワクチンを組み合わせたもの。より多くの人を感染症から守ることがねらい。混合ワクチンは、製薬会社のモデルナやノババックスも開発を進めている。

◆国際線「冬ダイヤ」便数、去年比3倍余に回復 水際対策緩和で

 水際対策の大幅な緩和を受け、先月30日から始まった国際線の「冬ダイヤ」では、日本を発着する旅客便は、5日までの1週間で1920往復と、去年の同じ時期と比べ3.2倍に増えている。日本の航空会社の便はおよそ2倍となったほか、日本と同じように水際対策の緩和が進んだ韓国や台湾の航空会社の便が20倍前後と大幅に回復。ただ、今も厳しい中国との便が回復していないことから、国際線全体の便数はコロナ禍の前と比べると37%にとどまる。

◆新規感染7日間平均、「前週比130%に」 都モニタリング会議

 東京都は4日、モニタリング会議を開き、4段階ある警戒レベルについて、いずれも上から3番目を維持した。会議では、新規感染者数の7日間平均が2日時点で4305.9人と、前の週に比べ130%となっていることが報告された。専門家は「前回の97%から今回は130%と、感染拡大の指標となる100%を上回っていて、今後の急激な増加に注意を払う必要がある」とした。また、入院患者数は1週間前の先月26日より344人多い1654人で、2週連続で増えた。

 感染者が増えていることについて、専門家は「第6波、7波で獲得した免疫が落ちてきていることや、寒くなって部屋の換気がされないこと、また、水際対策の緩和などが要因として考えられる」と分析、換気やワクチンの接種など、感染対策の徹底を呼びかけた。小池知事は記者会見で「1度コロナに感染しても免疫は徐々に下がり、再感染のリスクが高まるということなので、多くの人の命を守るためにも、速やかな接種をお願いしたい」と述べた。

【11月5日】

◆「BA.5」の症状は、「BA.2」と同等 動物実験で

 オミクロン株のうち、今夏の「第7波」以降主流となった「BA.5」は、感染した場合の症状の程度が、ことし初め以降の「BA.2」と同等で、比較的低かったとする動物での実験結果を、東京大学医科学研究所の河岡特任教授らのグループが、科学雑誌の「ネイチャー」に発表した。

● コロナ研究、日本低調 論文数G7最下位 資金力に差

 日本の新型コロナの研究が低調だ。日本の関連研究論文は数でも質でも、G7(主要7カ国)で3年連続で最下位。科学技術振興機構(JST)の調査では、新型コロナ関連の日本からの研究論文数は、2020年は16位、2021年14位、2022年(5月時点)12位。1位は3年連続で米国、2位と3位は中国と英国が入れ替わりながら続く。質の面でも「ネイチャー」や「ランセット」など医学に関する著名5誌に掲載された論文だけに絞ると、日本は2020年18位、2021年30位。

 研究者の数や環境など差は多岐にわたるが、特に資金力が顕著。感染症研究に米国立保健研究所(NIH)が年間約6千億円に対し、日本医療研究開発機構(AMED)は年間約90億円と67分の1。国内の他の医療分野の癌やiPS細胞などを使った再生医療の研究費と比べても、感染症研究は見劣りする。政府の有識者会議(座長・永井自治医科大学長)が6月にまとめた報告書でも、こうした現状が、国産ワクチンや治療薬の開発が進まなかった背景にもあると指摘している。

●感染7万5646人

 国内感染者は5日、全国で新たに7万5646人確認された。前週の土曜日(10月29日)より3万1013人増えた。発表された死者は全国で52人だった。都道府県別で新規感染者が最も多かったのは、東京都で7967人。都内で7千人を超えたのは9月23日以来。

【11月7日】

◆新規感染者数 1週間平均 全都道府県で増加

 新規感染者数を7日までの1週間平均で比較すると、全国では1.42倍と47都道府県すべてで増加し、特に東日本を中心に増加のペースが上がっている。全国の1日当たりの平均の新規感染者数は5万8000人余り、先週の同じ曜日から1万7000人余り増。人口当たりの感染者数が最も多いのは北海道で、7日までの1週間は前の週の1.37倍で、6日までの人口10万当たりの感染者数は803.75人。首都圏1都3県は、東京都は前の週の1.53倍、埼玉県は1.48倍、千葉県1.35倍、神奈川県1.54倍。

 11月7日までの新規感染者数平均の前週比 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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■舘田教授、「第8波近づいている兆候が強まっている」

 政府の分科会のメンバーで東邦大学の舘田教授は現在の感染状況について「新規感染者数が前の週の1.5倍を超える地域が東日本を中心に見られ、全国で前の週を上回る状況も3週間以上続いていて、第8波が近づいている兆候が強まっている。秋の行楽シーズンを迎え、旅行や移動の機会や会食も増え感染対策が緩みがちになっている中で、感染者が増加する傾向はより強まると考えられる」と指摘した。

◆新型コロナワクチン接種後死亡6人に一時金 因果関係否定できず

 厚労省は7日、新型コロナワクチンを接種後にくも膜下出血や心筋梗塞などで亡くなった、44歳の女性1人と80歳から87歳の男女5人の合わせて6人について、新たに救済の対象とすることを決めた。このうち1人は44歳の女性で、60代以下では初めて。ワクチンを接種したあとに死亡した人について、因果関係が否定できないと国が認定した場合には、予防接種法に基づいて死亡一時金が支給され、これまでに70代と90代の男女4人が認められている。

◆「BA.5」対応のモデルナワクチン 今月28日の週から接種開始へ

 オミクロン株のうち「BA.5」に対応するモデルナのワクチンについて、厚労省は国内での使用を承認し、7日に専門家の意見を取りまとめたうえで、無料で受けられる公的接種に位置づける方針を決めた。11月28日の週から自治体に配送し、順次、接種を開始する方針。

●コロナ対策、無駄・不適切102億円 病床確保交付金など

 2019~21年度の新型コロナ対策の事業について、予算の執行状況を会計検査院が調べたところ、2021年度までの支出は総額約76兆5千億円に上り、執行率は80.9%。検査院が国費の無駄遣いや不適切と指摘したのは、病床確保に関する交付金や地方創生臨時交付金などで66件、約102億3千万円。2021年度までのコロナ対策(1367事業)の予算総額は計94兆4920億円。計76兆4921億円が支出され、13兆3254億円が2022年度に繰り越された。

 使う見込みがなくなった「不用額」は全体の約5%の4兆6744億円。不用額が最も多かったのは「GoToトラベル事業」で予算総額約2兆円の約4割(7743億円)。執行率が低かったのは、売り上げが減った中小企業などに支払う「事業復活支援金」(予算総額約2兆8千億円)で18.9%。委託先が審査業務を担う人員を想定の6割強しか確保できず、審査が遅れたことが原因だという。

●コロナ病床交付金55億円過大 病院側「頂けるうちに…」

 新型コロナ患者の受け入れのため、病床を確保した病院に交付金を支払う事業について、会計検査院が調べたところ、32病院に対して約55億円が過大に支払われていた。対象外の病床や区分が不適切な病床が計上されて申請され、自治体の審査もすり抜けていた。検査院は過大額について返還を求めた。都道府県を通じ、病床ごとに日額7万1千~43万6千円が支払われる。

【11月8日】

◆感染症法など改正案、衆院本会議で可決 今国会で成立の見通し

 地域の医療提供体制の強化策を盛り込んだ感染症法などの改正案は、衆議院本会議で新型コロナの感染症法上の位置づけを速やかに検討するなど、付則に修正を加えて採決され、自民党や立憲民主党などの賛成多数で可決された。改正案は今の国会で成立する見通し。感染症法などの改正案は、都道府県が感染症の予防計画を策定したうえで、地域の中核となる医療機関と事前に協定を結び、病床や外来医療の確保などを義務づけるもの。

◆「コロナ第8波、入りかけか」 今月中の接種訴え 東京都医師会長

 東京都医師会の尾崎会長は8日の定例会見で、今の新型コロナの感染状況について、「第8波に入りかかっている」という見解を示した。今できる対策として、「ワクチンを打つことが大切で感染抑止になる。仮に感染してもワクチンを接種していると症状は軽く、体内でのウイルスの増殖は抑えられ、周りの人に感染させる力が弱くなる」として、第8波の感染者数を増やさないためにも今月中にワクチンを接種してほしいと訴えた。

●第8波「念頭に対策」 加藤厚労相 感染の増加傾向受け

 新型コロナの感染者が全国的に増えていることを受け、加藤厚労相は8日の閣議後会見で、「第8波につながる可能性」も念頭に置きながら対策を進めているとの認識を示した。季節性インフルとの同時流行も踏まえ、抗原検査キットや解熱鎮痛剤の事前購入なども呼びかけた。厚労省によると、7日までの1週間の新規感染者数は前週と比べて1.42倍に増えている。特に北海道や東北地方で増加傾向がみられるという。

●北海道、最多更新の9136人 東京8千人超、一カ月半ぶり

 新型コロナ感染者の増加傾向が各地で強くなっている。北海道では8日の新規感染者が9136人となり、過去最多となった。東京都内の感染者は8665人で、約1カ月半ぶりに8千人超え。大阪府は同日、独自基準「大阪モデル」について、現在の緑信号から、約1カ月ぶりに警戒を呼びかける「黄信号」に引き上げることを決めた。

【11月9日】

●「第8波」入り口か、全国で感染増 救急に影響 「BQ.1」、免疫効きにくい可能性

 厚労省の専門家組織は9日、直近1週間の新規感染者数が全都道府県で増加して前週比1.4倍となり、「第8波」の兆しがあるとした。同時流行が懸念されている季節性インフルは、まだ大規模な流行はみられないと分析。全国の新規感染者数は、直近1週間で1日平均6万3343人。今夏の「第7波」は約2万5千人に減っていたが、9月下旬並みの水準に戻った。ただ増加ペースは「第7波」ほど急激ではないが、感染状況は地域差が大きい。

 特に北海道では第7波のピーク時に迫るほか、東北や北陸、甲信越、中国地方では大きく増加している。感染者数が多い地域で10代以下の子どもの増加幅が大きいく、高齢者の感染者も増えて、重症者数、病床使用率も増加傾向。総務省によると、「救急搬送困難事案」のうち、コロナ感染が疑われる事案は6日までの1週間に全国で823件あり、前週から48%増えた。

 また国立感染研は不確実性が高いとしつつ、現在BA.5が主流だが、12月第1週にはBQ.1が79%を占めると推定している。BQ.1は免疫が効きにくいとみられ、欧州や米国を中心に広がっている。

■加藤厚労相「2週間後に前回のピーク超える可能性」

 加藤厚労相は「新規感染者数は全国で増加傾向となっている。この傾向は今後も継続しいわゆる『第8波』につながる可能性もある。仮に、前回の感染拡大と同様のスピードで継続した場合、2週間後には前回のピークを超える可能性も想定されている」と指摘した。そのうえで「過去の経験も踏まえた対策を取ることが重要。都道府県には地域の実情を踏まえて外来医療体制を強化するよう依頼しており、厚労省としても必要な支援を行っていく」と述べた。

 そして、国民に対し「基本的な感染予防対策の徹底とともに、若い方も含め、ワクチンを接種してもらいたい。発熱などの体調不良時に備えて、検査キットや解熱鎮痛薬を早めに購入しておくなどの準備を改めてお願いしたい」と呼びかけた。

■脇田座長「感染拡大が続く可能性はある」

 専門家組織の会合のあと開かれた記者会見で、脇田座長は今後の感染拡大の見通しについて「オミクロン株対応のワクチンの接種がそれほど進まず、免疫が減弱してきているほか、東京では夜間滞留人口が増えて去年の忘年会シーズンとほぼ同じくらいの人出になるなど、社会活動が活発化している。また、免疫から逃れるとされる新たな系統の変異ウイルスが今後増えるとも予測され、感染拡大が続く可能性はあるといった議論があった」と述べた。

 「第7波の感染者数や死亡者数が十分に下がりきっていない中で、感染者数が増加している。今後、高齢者に広がると、重症者数や死亡者数の増加もありうる。オミクロン株対応ワクチンの接種をしてほしい。また、自宅で抗原定性検査キットや解熱鎮痛剤をぜひ準備し、発熱のときの受診の流れを確認してほしい」と呼びかけた。また「この夏の第7波は西日本中心で東日本は高い波がなかったことが影響して、現在、東日本でかなり大流行になっている可能性がある」と述べた。

■1週間の新規感染者数、前週比1.40倍

 厚労省の専門家組織の会合で示された資料によると、8日までの1週間の新規感染者数は、全国では前の週と比べて1.40倍に増加している。首都圏の1都3県では、東京都が1.51倍、神奈川県と埼玉県が1.48倍、千葉県が1.35倍と増加が続いているほか、すべての都道府県で増加している。

 人口10万当たりの直近1週間の感染者数は、北海道が850.07人と全国で最も多く、次いで山形県710.00人、長野県688.91人、宮城県557.47人、秋田県552.47人、福島県540.93人などと北海道や東北を中心とした地域で多くなっている。また、東京都は302.93人、大阪府254.69人、全国では338.12人となっている。

◆「感染拡大 オミクロン株と同程度なら行動制限せず」 官房長官

 松野官房長官は記者会見で、「全国の新規感染者数は足元では増加傾向にあり、とりわけ北海道では過去最多となっているほか、病床使用率も増加傾向にある。緊張感を持って動向を注視していく」と述べた。一方、「感染拡大がオミクロン株と同程度の感染力や病原性の変異株によるものであれば、新たな行動制限は行わず、社会経済活動を維持しながら感染拡大防止策を講じることを基本的な考え方」と述べ、基本的には行動制限を行わない考えを重ねて示した。

 また、「全国旅行支援」などの観光需要の喚起策を中断する可能性について、「都道府県が実施の継続の可否を判断するものとなっているが、政府としても感染状況の動向を注意深く見守ったうえで適切に判断していく」と述べた。そして、さらに感染者数が増え、医療の負荷が高まる場合などの具体的な対応策は、近く政府の分科会を開き、専門家の意見を聞きながら検討していく考えを示した。

◆北海道、22人死亡 9545人感染確認 ともに過去最多

 北海道内では9日、新たに9545人が新型コロナに感染していることが確認され、8日に続いて過去最多を更新した。また、一日としてはこれまでで最も多い22人の死亡が発表された。一日の新規感染者数が9000人を超えるのは2日連続で、8日に続いて過去最多を更新した。一日の新規感染者数は、先週の水曜日に比べて1650人増え、感染が急速に拡大している。

【11月10日】

●戻れぬ限界 北京に悲鳴 続く「ゼロコロナ政策」提訴の動きも

 厳格な移動制限を伴う「ゼロコロナ政策」が続く中国で、首都・北京に戻れない人が相次いでいる。当局のシステムが市外に出た人を感染したリスクがあると判定し、市内に戻るのを制限するためで、あまりの厳しさに当局を訴える動きまで出ている。北京市内でいま、感染リスクの判定が他の都市に比べて極端に厳しいことが背景にある。

 スマホの位置情報などの記録から、一人でも感染者が出た市や区を訪れた形跡があれば、健康コードを使えなくして北京に戻れないようにしている。感染者が出ていない場合でもアプリが使えなくなるケースも多い。「法律の根拠なく、北京に入ることを制限し、原告の合法的な権利を侵害している」。中国メディアによると、複数の市民が最近、防疫政策への不満から北京市当局を提訴した。ただ、こうした事態を紹介する記事やネット上の投稿はすぐに削除された。

●米IT大手、人減らしの波 メタ1.1万人 ツイッター3700人…

 SNS世界最大手の米メタ(旧フェイスブック)が9日、全従業員の約13%にあたる1万1千人超を削減すると発表。2004年の創業以来、最大規模の人員削減となる。米IT大手はコロナ下の巣ごもり需要などを背景に急速に人員を増やしてきたが、景気悪化の懸念から人員削減や採用抑制の動きが広がっており、転機を迎えている。メタの9月末の従業員数は約8万7千人で、1年前から約2万人、2019年9月から倍以上に増えた。だが、経済再開で巣ごもり需要は長く続かなかった。

 米IT大手では、人員の数を抑える動きが加速している。米電気自動車大手テスラのマスクCEOが先月買収したツイッターは今月、全従業員の約半分にあたる約3700人の削減を開始。米アマゾンも今月、今後数カ月にかけて採用の抑制を拡大する方針を示した。米調査会社によると、米国のIT業界では今年、10月下旬までに5万2千人以上が削減されたという。

◆政府 新型コロナ「第8波」に備え新方針 外出自粛など要請も

 岸田首相は、加藤厚労相、後藤新型コロナ対策担当相と今後の対応を協議し、新たな方針を決めた。新方針は、現在5段階にわかれている感染状況のレベルのうち、感染者がいない「レベル0」をなくし、4段階に見直す。そして、ことし夏の「第7波」と同じ程度か、それを上回る状況になった場合などを、レベル3の「感染拡大期」と位置づけるとしている。

 「感染拡大期」になれば、都道府県が「対策強化宣言」を出し、住民に対し、症状がある場合の外出や出勤などの自粛や大人数の会食への参加の見合わせなど、慎重な行動を要請できるようにする。また、医療全体が機能不全の状態になるなどした場合は、最も深刻なレベル4の「医療逼迫期」とし、出勤の大幅抑制や帰省・旅行の自粛、それにイベントの延期など、より強力な要請を可能にする。政府は、こうした方針を、11日の政府の分科会に示すことにしている。

 新しい感染状況レベル 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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◆「新しい波に入りつつある」 尾身会長、首相と会談後

 政府分科会の尾身会長は10日午後、厚労省の専門家組織の脇田座長などとともに首相官邸を訪れ、岸田首相と会談した。尾身会長によると、会談では今後も感染者数の増加傾向が全国的に続き、医療体制の逼迫が起こりえると説明した。そして、医療体制の強化やオミクロン株に対応したワクチン接種を進めること、抗原検査キットを自宅で使えるようにするといった対策を進めてきたとしたうえで、換気を含めた基本的な感染対策の徹底を改めて呼びかけるよう訴えたとしている。

 また、対策を取っても医療の逼迫が起きた場合の対応について、11日開かれる政府の分科会で議論するとしたうえで、国民に対して分かりやすく納得感のある情報発信をすることが大事だと岸田首相に伝えたという。会談のあと取材に応じた尾身会長は「北海道など感染拡大が明らかな地域があり、全国的にみてスピードの差はありつつも感染は拡大傾向にある。新しい波に入りつつある」と述べ、感染拡大の第8波の入口にあるという認識を示した。

◆東京都、感染拡大の兆候で警戒 「2週間後に2倍超も」

 東京都は10日、都内での新型コロナの感染状況と医療提供体制について専門家によるモニタリング項目の分析結果を公表した。それによると、新規感染者数の7日間平均は、9日時点でおよそ6452人で、前の週に比べて2100人余り増え、およそ1.5倍になった。また、入院患者数も先週から382人増えて2036人と、3週連続で増えた。

 専門家は、4段階ある感染状況と医療提供体制の警戒レベルについて、いずれも上から3番目を維持したうえで、「感染拡大の兆候があり、今の割合で増加すると、2週間後には現在の2倍を超える新規感染者の発生が予測され、感染の再拡大が危惧される」と指摘した。そして、「重症患者や重症化リスクの高い人などのため、医療提供体制を強化する準備が必要な状況だ」として警戒を呼びかけた。

◆北海道・釧路、市立病院で大規模クラスター 外来診療など制限

 北海道釧路市の市立釧路総合病院によると、今月3日ごろから患者や職員の感染者が急増してクラスターが発生し、10日午後4時までに患者73人、職員36人の合わせて109人の感染が確認されたという。これを受けて、病院では緊急性の低い一部の外来や入院を制限しているほか、市内のほかの病院と交代で24時間患者を受け入れる「2次救急」を今月23日まで原則停止している。

 高度な医療を担当する3次救急については、釧路管内では市立釧路総合病院が唯一の医療機関のため、通常どおり対応するという。病院には、厚労省のDMAT(災害派遣医療チーム)の医師2人が派遣されていて、院内でクラスターの拡大防止にあたっている。釧路保健所では定期的な換気など基本的な感染対策を改めて徹底するよう呼びかけている。高垣所長は「秋になって増えてきたことを考えると、換気がひとつの鍵だと言える」と指摘した。

●迫る「第8波」 そなえる自治体発熱外来拡充 検査キット配布

 兆しがあるとされる新型コロナの「第8波」への備えを、各地の自治体が独自に進めている。この冬は季節性インフルとの同時流行が懸念され、医療の逼迫を回避する手立てが必要だ。これまでの感染の波では、想定を上回る感染者の数で医療の逼迫が繰り返されてきた。自治体が準備を進める軸となるのは、発熱外来の拡充。厚労省によると、コロナを診る全国の医療機関は4月時点の約3万8千カ所から約4万1千カ所に増えた。

 さらに大阪府ではこの冬、臨時の発熱外来を設ける方針。埼玉県では12月以降、休日でも対応する医療機関を増やそうと働きかけ。福島県では内科・小児科の約7割が新型コロナに対応できるようになったが、さらなる上積みには苦戦。滋賀県など、検査キットを配る動きも目立つ。高知県ではクラスターの発生に備え、医療機関や高齢者施設などにあらかじめ配布。山形県では感染者や濃厚接触者が出た中小企業に、大阪府では9歳以下の子どもを対象に配る。

■ワクチン接種促進に躍起 自治体

 第8波への備えでも、感染や重症化を防ぐワクチン接種が重要だと考えられている。ただ、オミクロン株対応のコロナワクチンを打った人は、9日時点で全人口の7.8%と低調。平井知事がワクチン接種を「カギ」と位置づける鳥取県では、県営会場で接種した人に県産米のパックをプレゼント。インフルとの同時接種ができる会場も設けた。東京都も千代田区と立川市の2カ所で高齢者らに同時接種を進める。

 秋田市は秋田大学医学部の体育館に大規模な接種会場を開設。1日600人に接種できる態勢を整えた。担当者は「再流行までに少しでも免疫をもつ人を増やしたい」と話す。一方、広島県三原市では、インフルの予防接種を自己負担なしで受けられる対象を拡大。約8万9千人の住民のうち、半数ほどの4万2300人になるという。

■オンライン診療の活用、懐疑の声

 第8波の対応で、政府が打ち出しているのがオンライン診療の活用。同時流行が起きれば、発熱外来の受診者を1日あたり3万5千人と試算する神奈川県では現状の態勢では約5千人を診きれない。オンライン診療が必要とみて6千人から9千人程度の枠を確保しようと動いている。ただ、電話やオンラインでインフルの診断を出すことには慎重な意見が根強い。

 10月28日に開かれた埼玉県の専門家会議では、参加した医師から「コロナなのかインフルなのか、患者を直接診ずに判断するのは難しい」との意見が出た。奈良県医師会の安東会長は同20日の会見で「検査をせず、(有効な薬の)タミフルを届けるから自宅で待っていなさいというのは、命に関わる問題が次々出てきます」と話した。千葉県や兵庫県の医師会からも懐疑的な見方が出ている。

●「アナフィラキシーか」、愛知県医師会が調査へ ワクチン接種後に死亡

 愛知県愛西市で今月5日に実施された新型コロナワクチンの集団接種で、40代女性が接種後に体調を悪化させて死亡したと市が10日までに明らかにした。市は、「血が混じったものを吐いていたため、現場の医師は肺の異常を疑っていた」と説明。県医師会の柵木会長は同日、「(強いアレルギー反応の)アナフィラキシーの可能性が考えられる」と述べた。県医師会の医療安全対策委員会でアナフィラキシーかどうかや、対応状況について調査するという。

 遺族は市の対応について、「息苦しいと言った時点でアナフィラキシーに対応する処置があれば、助かったかもしれない」と話している。

●戻る訪日客、悩みは人手 水際緩和・旅行支援から1カ月 外国人予約倍増も

 水際対策が大幅に緩和され、同時に政府の観光支援策「全国旅行支援」が始まってから11日で1カ月を迎えた。訪日外国人客(インバウンド)や国内旅行客による予約数は急増している。旅行需要の回復に水を差しかねないのが、人手不足だ。足元ではコロナの第8波の懸念も広がるが、今後も順調に需要が回復するかは、「第8波」の行方と人手不足への対応にかかっている。

●感染者7万8268人 前週から1万人超増

 全国の感染者は、10日現在で新たに7万8268人が確認され、前週の同じ曜日(3日)より1万人以上多かった。9日に過去最多となる9545人の感染が確認された北海道は、全国で最も多い8457人。東京都の7969人、神奈川県の5190人、愛知県の4235人と続いた。

 11月10日時点の東京の感染状況 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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【11月11日】

●中国人入国、隔離期間を短縮 「ゼロコロナ」堅持、不満に配慮

 中国政府は11日、入国者に義務づけるホテルでの隔離期間の短縮などを盛り込んだ新型コロナ対策の新たな方針を発表した。コロナ封じ込めに成功したと宣伝する政権は「ゼロコロナ」政策を堅持する構えだが、厳しすぎる対策への不満の高まりにも配慮せざるを得ない状況。コロナ対策をめぐっては、10日に習総書記(国家主席)が主宰した共産党最高指導部の会議で政策を堅持する考えが示されたばかりだった。

 入国者や感染者の濃厚接触者には従来、ホテルなど指定施設での7日間の隔離の後、体温測定や不必要な外出禁止を課す3日間の「健康観察」を求めていた。今後は指定施設での隔離は5日間とし、その後に自宅などでの3日間の隔離を義務づける。中国行きの航空便の乗客には、搭乗前の48時間以内に2回のPCR検査を求めていたが、1回に減らす。また、住民に1日に2、3回のPCR検査を求める「非科学的なやり方」は改めるべきだとしている。

◆接触確認アプリ「COCOA」、17日から停止 「利用者は機能削除を」

 国が運用する「COCOA」は、新型コロナに感染した人と濃厚接触をした可能性がある場合に通知されるアプリで、ことし9月から感染者の全数把握が簡略化されたことから機能停止が決まっている。デジタル庁は今月17日から順次、機能を停止することになり、利用者に対して、アプリとサーバーがデータのやり取りをする機能の削除を求めることになった。利用者は最新版のアプリにアップデートし、機能の削除の操作を行う必要があるという。

◆オミクロン株「BA.1」対応ワクチン、副反応の分析結果を初公表

 厚労省の研究班は9月から接種が始まったファイザーとモデルナの「BA.1」対応ワクチンについて、接種してから1週間までの副反応を分析、11日に開かれた専門家部会で公表した。それによると、ファイザーを接種した55人の副反応が起きた割合は、接種翌日では全身のけん怠感が61.8%、頭痛43.6%、37.5℃以上の発熱34.5%。また、モデルナを接種した23人では、全身のけん怠感73.9%、頭痛52.2%、37.5℃以上の発熱43.5%だった。

 副反応が出たのは接種の翌日がピークで、2、3日後にはほぼおさまったという。従来のワクチンの3回目接種の副反応と大きな違いは無いとみられるという。

■「BA.5」対応のファイザーのワクチン、接種した2人が死亡

 厚労省は、11日に開かれた専門家部会で「BA.5」対応のファイザーのワクチンを接種した2人の女性が死亡したと、医療機関から報告を受けたことを明らかにした。このうち87歳の女性は、脳梗塞の後遺症などの基礎疾患があり、今月1日に接種し、3日後に亡くなったという。死因は不明、接種と死亡との因果関係は現時点で評価できないとしている。また、42歳の女性は今月5日に集団接種会場で接種した直後に容体が急変し、搬送先の病院で亡くなった。

 厚労省によると、オミクロン株の「BA.5」に対応したワクチンの接種は先月から始まり、今月8日までで全国で286万人余りと推計され、接種後に死亡した事例について国が公表したのは初めて。

●アナフィラキシー、「適切な対応を」 厚労省が通知

 新型コロナワクチン接種後に生じる「アナフィラキシー」について、厚労省は10日、全国の自治体に通知を出した。「疑われる事例が引き続き報告されている」として、接種会場での経過観察や発症した際の対応が適切にできるよう、改めて体制の確認を求めた。アナフィラキシーは血圧低下や意識障害を伴うもので、ワクチン接種後30分以内に起きうる「重大な副反応」と位置づけられている。厚労省によると、12歳以上向けのファイザー製ワクチンで100万回あたり2.6件(10月9日まで)の報告がある。

 愛知県愛西市では5日、40代女性が集団接種会場で接種した約5分後に急変、その後死亡した。この件について、ワクチンの副反応を議論する厚労省の専門家部会で11日、対応した医師による所見などが示された。女性の死因は急性心不全とみられ、高血圧症や糖尿病の病歴もあった。現状ではアナフィラキシーが起きたか不明だが、委員からは「(アナフィラキシー対応で使う注射剤の)エピペンの有効期限の確認など、自治体への啓発をお願いしたい」などの意見が出た。

●全国で新たに7万3887人感染、死者は100人

 国内感染者は11日、全国で新たに7万3887人が確認された。死者は100人だった。

【11月12日】

●全国で新たに7万9993人感染、死者は63人

 国内感染者は12日現在、全国で新たに7万9993人が確認された。前週の同じ曜日(5日)より4334人多かった。発表された死者は63人だった。都道府県別で新たな感染者が最も多かったのは北海道の8932人。続いて東京都が8021人、神奈川県が5127人、愛知県が4488人だった。

【11月14日】

●岸内閣支持率、最低37% 世論調査 初めて4割切る

 朝日新聞社は12、13の両日、全国世論調査を実施。岸田内閣の支持率は37%(前回10月調査は40%)で、昨年10月の内閣発足以降最低となり、初めて4割を切った。不支持率は51%(同50%)で、不支持率が支持率を上回るのは、3カ月連続。年代別で「支持する」をみると、18~29歳が29%、30代が33%で、若年層が他の年代より低かった。

 毎日新聞と社会調査研究センターは先月17、18の両日、全国世論調査を実施。岸田内閣の支持率は29%、前回調査(8月20、21日)の36%から7ポイント下落。30%を切るのは、2021年10月の政権発足以降初めて。不支持率は64%、前回(54%)より10ポイント増加。また、自民党の支持率も前回から6ポイント低下し23%。内閣や自民党の支持率の低下は、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の問題や安倍元首相の国葬が影響しているようだ。

 今月4~6日の読売新聞社の世論調査では、岸田内閣の支持率は内閣発足以降最低の36%(先月5%)で初めて30%台に落ち込んだ。不支持率は50%(先月46%)。NHKの11日から3日間の世論調査では、岸田内閣を「支持する」は、先月調査より5ポイント下がって33%で、4か月連続で最低を更新。「支持しない」は3ポイント上がって46%。新型コロナの政府対応は、「大いに評価」が7%、「ある程度評価」55%、「あまり評価しない」26%、「まったく評価しない」7%。

●年末年始の帰省や旅行 「計画」20%、第8波懸念か

 朝日新聞社が12、13の両日に実施した全国世論調査で、今度の年末年始に帰省や旅行を計画しているか尋ねると、20%が「計画している」、「計画していない」は79%。政府の「全国旅行支援」が始まって1カ月、第8波も懸念されており、状況を見て判断する人が大半を占めているようだ。「計画している」を年代別に見ると、18~29歳が32%、30代38%、40代は27%で、全体結果より前向きな人の割合が高いが、60代は13%、70歳以上は6%にとどまる。

 今回と同じ質問は、感染の第3波に入ったとみられる2020年11月、第5波と第6波の間の2021年11月にも実施している。「計画している」は2020年11月が11%、2021年11月は18%だった。年代別で年ごとの変化を見ると、30代は13%(20年)→26%(21年)と推移し、今回も含めて割合が増えているのが目立つ。40代も17%(20年)→23%(21年)と、少しずつ増えている。

●高齢者施設 第8波への備えは 希望者の入院 第7波は3割 都内調査

 第7波のピークだった7~8月、東京都内の入所型高齢者施設で希望通り入院できた感染者は3割にとどまったという。東京都高齢者福祉施設協議会が9月に調査した結果が明らかになった。調査結果によると、感染を確認した入所者は159施設の計1795人。中等症500人、重症86人。入院希望者869人のうち入院できたのは299人で、残りは受け入れ調整がつかなかった。また、期間中の感染者のうち死者は66人、うち17人は入院調整中に施設で亡くなった。

 感染者がいた施設で困ったことを尋ねた質問への回答(複数可)は、「職員確保」84.9%が最多。次いで「入院ができない」64.8%、「救急要請で受け入れ先が見つからない」56.6%など。都によると、7~8月の都内の病床使用率は最高59.9%。救急搬送先を見つけるのに20分以上かかったりする事例が週平均で1日309.7件(7月24日)まで増えていた。都は12月にかけて受け入れ施設を拡充する計画だが、医療逼迫の再来を避けられるのだろうか。

【11月15日】

●GDP、4期ぶりマイナス 7〜9月 年1.2%減 第7波・値上げ響く

 2022年7~9月期の国内総生産(GDP)は、実質で前期(4~6月期)比0.3%減、年率換算で1.2%減。マイナス成長は4四半期ぶり。輸入の一時的な増加が主因だが、コロナ禍からの個人消費の回復が道半ばであることも響いた。マイナス成長の主な要因は、円安や資源高の影響を受ける石炭や石油製品など輸入が前期比5.2%増と大きく伸びたこと。輸出は1.9%増、自動車や半導体製造装置などが増えた。

 ただ、内需に力強さを欠くのもマイナス成長の背景と言えそう。GDPの半分以上を占める個人消費は0.3%増にとどまり、1.2%増だった前期から伸びは鈍化した。3年ぶりに行動制限のない夏休みとなったが、新型コロナの「第7波」が広がり、宿泊などのサービス消費は0.3%増と伸び悩んだ。さらに家電などの耐久財は3.5%減と2四半期ぶりのマイナスとなった。値上がりしたスマートフォンなどが不振だった。10月以降はさらなる物価上昇が消費に影を落とす恐れがある。

◆「第8波」、AI試算 「第7波」ピーク超えも 名工大

 名古屋工業大学の平田教授グループが、今月10日までの感染者数推移、ワクチン効果、人の移動といったデータをもとに「BQ.1」などの新たな変異ウイルスが増える前提で、AIを使って感染状況を予測した。その結果、東京都では「BQ.1」などの感染力が「BA.5」の1.2倍、感染したことによる免疫効果がないという想定で、1週間平均で1日当たりの感染者数が来月半ばにおよそ3万人、来年1月中旬には「第7波」のピーク超えの3万6000人の予測となった。

◆国際クルーズ船受け入れ再開へ ガイドライン順守条件に 国交省

 海外と日本を行き来するクルーズ船は、横浜港に寄港した船で新型コロナの集団感染が発生した一昨年2月以降、国内の港に寄港していない。こうした中、国際クルーズ船の業界団体が、運航再開に向けて船内での感染対策や感染者が出た場合の対応方法をまとめたガイドラインを作成、国交省はガイドラインの順守を条件に国際クルーズ船の受け入れを再開すると発表しました。

◆東京都、1万1196人感染確認 1万人超は9月14日以来

 厚労省は15日、都内で新たに1万1196人が新型コロナに感染していることを確認したと発表した。1万人を超えるのはおよそ2か月前のことし9月14日以来で、1週間前の火曜日より2531人増えた。また、人工呼吸器かECMO(人工心肺装置)を使っている重症の患者は14日から5人増えて26人だった。一方、感染が確認された5人が死亡した。

 都内の新型コロナの新規感染者数が1万人を超えたことについて、東京都の小池知事は都庁で記者団に対し、「第7波ではピークが4万人という時期もあった。先手先手で、これまでの知見を生かしながら準備を重ねてきていて、フォローアップや発熱相談などの体制は整えている」と述べた。そのうえで、「皆さん自身を守るという観点から、インフルエンザも含めてワクチンの接種をできるだけ早く行ってほしい」と呼びかけた。

 11月15日時点の東京の感染状況 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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◆北海道、1万906人感染確認 初めて1万人超 過去最多

 15日、北海道内では過去最多となる1万906人が新型コロナ感染を確認、初めて1万人を超えた。また、死者も34人と、1日の発表としてはもっとも多くなった。1日の発表としては、これまでで最も多かった11月9日の9545人を上回って過去最多。また、先週の火曜日に比べても1770人増え、感染が急速に拡大している。一方、道内で発表された1日の死者数は最も多い合わせて34人。

 北海道の鈴木知事は15日の記者会見で、「新規感染者数は全国で最も多い状況が続いており、病床使用率もほかの県に比べて高い水準となっている」と指摘。政府分科会が了承した新たな対応方針を踏まえ、政府の正式な結論を待たず、道民に対しふだんと異なる症状がある場合は出勤や登校を控え、混雑した場所への外出は控えるなど道民に対し、感染対策を強化するよう協力を求めた。

●感染10万人超す 東京1万人超、北海道過去最多

 国内感染者は15日、新たに10万5188人が確認された。前週の同じ曜日(8日)より2万1916人増え、9月14日以来約2カ月ぶりに10万人を超えた。発表された死者は全国で126人だった。感染者の数を都道府県別に見ると、最多は東京都の1万1196人で、約2カ月ぶりに1万人を超え。2番目は北海道。過去最多の1万906人が確認され、初めて1万人を超えた。これに愛知県7455人、神奈川県6298人、埼玉県5476人、大阪府5188人と続いた。

 以下6枚の図は11月15日時点の感染状況 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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