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2022年5月の3件の投稿

2022年5月25日 (水)

映画「大河への道」

 2022年5月23日(月)、映画『大河への道』を観る。

 映画『大河への道』は、落語家・立川志の輔による新作落語『大河への道~伊能忠敬物語』を原作として、映画化。2022年5月20日に公開された。主演の中井貴一をはじめ、松山ケンイチ、北川景子らキャストが、現代を舞台に繰り広げられる大河ドラマ制作の行方と、200年前の日本地図完成に隠された感動秘話を1人2役でコミカルに演じる。

 監督は『花のあと』の中西健二が務め、脚本は森下佳子(よしこ)。森下は、民放の『JIN~仁』『天皇の料理番』やNHKの大河ドラマ『女城主直虎』、朝ドラ『ごちそうさん』など数々の人気ドラマの脚本を手がけている。

 映画『大河への道』のポスター

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 舞台は、令和の時代の千葉県香取市役所。総務課の池本主任(中井貴一)と木下課員(松山ケンキチ)は、市の観光振興策を検討する会議に参加する。観光課の小林課長(北川景子)にたまたま意見を求められた北本は、思いつきで大河ドラマ誘致を提案する。幸か不幸かその企画が通ってしまい、日本地図を作った郷土の偉人・伊能忠敬を主人公にした大河ドラマで観光促進しようと、池本がリーダーに据えられプロジェクトが立ち上がる。

 以下の6枚の写真は、映画『大河への道』のパンフから引用

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 脚本は千葉県知事(草刈正雄)の直々の指名により、人気絶頂期に引退した大物脚本家の加藤(橋爪功)に依頼することになった。乗り気でなかった加藤も「伊能忠敬記念館」を訪れるなどの池本の接待により、正確無比な日本地図と伊能の人生に興味を持ち引き受けることになり、資料を調べ始める。そこで加藤は、伊能は『大日本沿海輿地全図』を完成させる3年前に死去したという事実を知る。「伊能は、日本地図を完成させてない。だから大河ドラマにならない」と言い放つ。

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 一方、江戸時代1818年の下町へ物語は移る。伊能忠敬は日本地図の完成を見ることなく他界する。弟子たちは悲しみと途方に暮れる中、師匠のその遺志を引き継ぎ、日本地図を無事に完成させるために、動き出す。幕府に仕える天文方の高橋景保(かげやす)(中井貴一の1人2役)は、伊能の弟子たち(伊能隊)から師匠の死を偽装したうえで地図作りを続けさせてほしいと懇願され、困惑する。

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 ただでさえ幕府から金食い虫とみなされている地図作りに、幕府をだまして公金を拠出続けさせていることが露見すれば死罪は免れない。景保は、断り続けるが、忠敬の元妻・エイ(北川景子の1人2役)の仕掛けた罠にだまされ、また伊能隊の地図作りの熱意にほだされる。かくして運命をともにすることになった景保は、伊能隊とともに伊能の死を偽装しながら、お上からの追及をのらりくらりかわしてゆくのだった。忠敬の意志を継いだ大日本地図は、いつになったら完成するのか、完成したとしても隠していた忠敬の死をどう公表するのか・・・。

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 忠敬の死から3年後、いよいよ地図は完成する。荷車に積んだ『大日本沿海輿地全図』は、将軍・家斉(草刈正雄の1人2役)の待つ江戸城へと向かう。一方で脚本制作を拒否された現代の大河ドラマプロジェクトは、果たして成功するのだろうか・・・。現代と江戸時代のキャストは、以下の通り。

中井貴一 総務課主任・池本保治 幕府の天文方・高橋景保
松山ケンイチ 総務課員・木下浩章 高橋景保の助手・又吉
北川景子  観光課課長・小林永美   伊藤忠敬の元妻・エイ
岸井ゆきの 総務課員・安野富海 伊藤忠敬の下女・トヨ
平田満  総務課長・和田善久  伊藤忠敬の測量隊員・綿貫善右衛門
和田正人 総務課員・各務修     伊藤忠敬の測量隊員・修武格之進
西村まさ彦 勘定方の家臣・山神三太郎 そば屋の客・神田三郎
立川志の輔     DJの梅さん 町医者・梅安
草刈正雄 千葉県知事  将軍・徳川家斉
橋爪功  大物脚本家・加藤浩造 源空寺の和尚

 『大河への道~伊能忠敬物語』は、立川志の輔が「伊能忠敬記念館」を偶然訪れ、恐るべき正確さの日本地図を観て驚き、この感動を落語仕立てにした。「伊能忠敬が一切出てこない伊能忠敬物語」として2011年の初演以来、絶賛を浴びているという。また、これを鑑賞した中井貴一は、「私が主演でなくとも、プロデューサーやスタッフとしてでも」と自ら映画化に動いた。中井の熱意のもと、結局は「自分が出なきゃダメ!」と、周りに押し切られたそうだ。

 江戸城の大広間いっぱいに、忠敬と弟子らが完成させた日本地図が広げられ、天井から鳥瞰するラストシーンは圧巻。撮影前、スタッフが集まった香取市体育館に、忠敬と弟子らが完成させた日本地図の複製パネルが、市職員20人超の手で広げられた(60m×40m)そうだ。これを使って、CGで制作したのだろうか。忠敬のすごさが良く実感できる。下の写真は、大広間の畳の上に広げられた地図の一部。右上の人物は、将軍の家斉。

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 考えたことはなかったが、なるほど伊能忠敬はNHKの大河ドラマにふさわしい。忠敬のテレビドラマはいくつかあるようだが、映画では『伊能忠敬 子午線の夢』(2001年東映、主演:加藤剛)が制作されている。以前、筆者が香取市佐原を3度ほど訪れ、「伊能忠敬旧宅」やすぐ近くにある「伊能忠敬記念館」を見学した。これらについては、本ブログの以下の記事で紹介している。

 「佐原の町並みと香取神宮」 2020年07月18日投稿
   http://otsukare-sama.cocolog-nifty.com/blog/2020/07/post-fa0a3b.html

 「あやめの潮来と小江戸佐原」 2016年07月01日投稿
   http://otsukare-sama.cocolog-nifty.com/blog/2016/07/post-32d9.html

 「水郷の佐原と潮来」 2015年06月16日投稿
   http://otsukare-sama.cocolog-nifty.com/blog/2015/06/post-b018.html
 

 ★ ★ ★

 NHKの大河ドラマでは、動乱の世の英雄やそれに関わる女性の物語が多い。江戸時代の平和な時代だったが、忠敬の生涯や偉大な業績は、大河になり得ると筆者も思う。また伊能が亡くなったことを3年間も秘匿して日本地図を完成した弟子たちの志と労苦、そして200年後の現代の大河ドラマプロジェクトの物語を落語にした立川志の輔は発想はおもしろい。

 戦国大名の武田信玄は、自身の死を3年間秘匿せよと生前に言ったという。その理由の一つは信長らの勢力を恐れ、3年間も経てば息子の勝頼も成長し信長らに対抗しうると考えたのだろう。また、江戸時代の藩主が跡継ぎを幕府に届けないまま死ぬと、お取り潰しになることを恐れ、次の跡継ぎを決めるまで死を隠した話はよく聞く。伊能忠敬が、日本地図の完成前に死んだこと、それを3年間も隠して地図作りを続行したことは、筆者もよく知っていた。

 忠敬の死を伊能隊は何故隠したのか、あまり深く考えたことがなかった。映画では、幕府から貰っている給金が途絶え、地図作りが未完成で終わることを恐れたという理由は納得できる。それまで忠敬の私財で行っていた測量は、1802年(伊能58歳)の第3次測量から費用のほとんどが幕府から支給され、1805年(忠敬61歳)の第5次測量からは、幕府直轄事業となっていたのだ。

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 さらに映画では、令和と江戸の時代で繰り広げられる物語を一人二役で演じるキャストの設定が、更に面白さを増した。映画の中では、どうやって地図を作ったかの説明も織り交ぜてあって、分かり易かった。

 ★ ★ ★

 忠敬は1794年、49歳で家業を長男・景敬(かげたか)に譲り隠居する。翌年1795年江戸深川黒江町(現・門前仲町)で暮らし、19歳年下の幕府天文方・高橋至時(よしとき)に弟子入りして、念願の暦学・天文学を学び、熱心に勉学に励んだ。

 忠敬は、佐原で3度妻を持ったが、いずれも死別している。江戸で、4人目の妻がいた。内縁のエイは、彼の研究を助けたことが伝えられている。才女とされ「四書五経」を素読したり算術や絵図も出来、測量データをまとめたり、天体観測を手伝った。エイは第一次測量のときは佐原に預けられたが、その後は忠敬の元を離れて文人(女流漢詩人の大崎栄)として生き、忠敬と同じ1818年にこの世を去ったという。

 忠敬は、緯度1度に相当する子午線弧長を求めることに興味を持つ。それは師・高橋至時の大きな関心事でもあった。至時は、当時ロシアと北方での緊張を踏まえ、蝦夷地の正確な地図を作る計画を立て、幕府に願い出た。蝦夷地を測量することで、地図を作成するかたわら、子午線一度の距離も求めてしまおうという狙いがあった。

 忠敬は1800年、自宅の深川から蝦夷地へ向けて出発した。当時55歳、一行は忠敬の次男・秀蔵を含む内弟子3人、下男2人。その後、幕府の要請により第2次時以降も測量が続き、至時は忠敬を支援した。幕府から測量の手当を受け取るが、費用のほとんどは忠敬の私財の持ち出しだった。1804年高橋至時は、享年41歳で亡くなる。幕府は至時の天文方の跡継ぎとして、息子の高橋景保を登用した。

 測量に参加していた次男・秀蔵は、素行が悪く測量にも不向き、1815年に勘当された。忠敬は持病の「痰咳の病」(慢性気管支炎)で、冬になると痰に悩まされていたという。1818年(文政元年)になると急に体が衰え、4月13日弟子たちに見守られながら74歳で生涯を終えた。死因は、慢性気管支炎が悪化して起こる急性肺炎(老人性肺炎)とみられている。

 忠敬は死の直前、「私がここまでくることができたのは高橋至時先生のおかげ。死んだあとは先生のそばで眠りたい」と語った。そのため墓地は、高橋至時・景保父子と同じく上野の「源空寺」にある。一方、佐原で家督を相続していた長男・景敬は、1813年父に先立ち病死した。享年48歳。忠敬の娘は、忠敬に心配をかけまいとこのことを伏せた。景敬の子に、伊能忠誨(ただのり)と銕之助(てつのすけ)がいたが、銕之助は忠敬の死の翌年に亡くなっている。

 1821年(文政4年)、『大日本沿海輿地全図』と名付けられた地図はようやく完成。7月10日、高橋景保と、伊能忠敬の孫の忠誨らが登城し、地図を広げて献上した。そして2ヶ月後の9月4日、忠敬の喪が発表された。忠誨はその年、15歳で幕府から五人扶持と85坪の江戸屋敷が与えられ、帯刀を許されたという。

 伊能忠誨は佐原と江戸を行き来しながら景保らの指導も受け、佐原の伊能家の跡継ぎとしても期待されていたが、1827年弱冠21歳で病死した。忠誨に子がなかったため、忠敬直系の血筋は途絶えることになった。高橋景保は、後にシーボルが国禁の日本地図を持ち出そうとして発覚した「シーボルト事件」に関与して、1828年伝馬町牢屋敷に投獄され、翌年1829年に獄死している。享年45歳。

2022年5月21日 (土)

新型コロナ2022.05 中朝急増

  新型コロナ第6波は、感染力の強いオミクロン株の別系統「BA.2」への置き換わりが進む。2月中旬以降、大都市を中心に全国的には漸減傾向にあるが、一方で増加が続く地域もある。行動制限なしの大型連休(4月29日~5月8日)明けの感染拡大が、懸念されている。ゼロコロナ政策の中国では、上海に続き北京でも厳しい行動制限、経済への影響が出始めた。また、これまで感染者はいないとしていた北朝鮮では、今月から爆発的に急増している。

 2022年5月1日から15日までの新聞、テレビ、ネット情報から、新型コロナの主なニュースを辿る。本ブログ記事「新型コロナ2022.04 大型連休」の続き。【写真や図をクリックすると、拡大表示します】

 

【5月1日】

●新型コロナ、感染は全体の4.3%か 5都府県の抗体保有率を分析

 国立感染症研究所は去年12月と今年2月~3月の2回、東京都、大阪府などの5都府県で合わせて1万6000人余りを対象に新型コロナに対する抗体の保有率などを調べた。感染した場合にだけ得られる抗体を持つ人と感染したと診断されたことがある人の割合から感染した人の割合を推定したところ、去年12月の時点では2.5%だったが、今年3月の時点では4.3%になっていた。

 地域別では東京6.4%、大阪6.1%、愛知3.7%、福岡3.3%、宮城2.0%と東京と大阪で高い。更にワクチンを1回以上接種した人では4%に対し、未接種の人は10%で2倍以上の差。米国ではCDC(疾病対策センター)が、人口の60%近くが感染したと推定している。厚労省専門家組織の脇田座長は「日本ではある程度低い水準に感染が抑えられたといえる。ただ、自然感染による免疫がある人が少ない分、対策の緩和で影響が出る可能性がある」と話す。

 抗体保有率から感染者した人の割合 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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●2万6960人が全国で新たに感染 栃木で10歳未満の女児が死亡

 国内感染者は1日、新たに2万6960人が確認された。前週の同じ曜日(4月24日)より1万1605人少なかった。全国の死者数は34人、重症者数は4月30日時点で前日より6人少ない165人だった。

 感染者数が最も多かったのは東京都の3161人。前週の同じ曜日(4月24日)より1775人減り、20日連続で前週の同じ曜日を下回った。1日までの1週間の感染状況をみると、1日あたりの感染者数は4238.3人で、前週5467.1人の77.5%。栃木県では、感染していた10歳未満の女児が4月29日に死亡していたと発表された。基礎疾患はなく、ワクチンは未接種。

【5月2日】

● 新型コロナ 変異ウイルス「XE」検疫で感染確認 国内では2人目

 厚労省によると、先月16日に米国から羽田空港に到着し検疫所の新型コロナ検査で陽性となっていた50代男性について、検体の遺伝子を解析した結果、「XE」と呼ばれる変異ウイルスに感染していたことが分かった。国内で確認されたのは2人目。「XE」は、オミクロン株「BA.1」とより感染力が高いとされる「BA.2」が組み合わさった変異ウイルスで、英国の保健当局の資料では、感染が広がるスピードが「BA.2」より12.6%速いと試算されている。

【5月3日】

● 羽田空港にPCR検査と抗原検査の無料検査所 事前予約が必要

 大型連休は後半に入り、帰省や旅行中の新型コロナの感染を防ぐため、羽田空港ターミナルビルに設けられている検査所には搭乗前の人たちが大勢訪れ、PCR検査や抗原検査を受けている。3年ぶりに行動制限がない今年の大型連休は各地でにぎわい、羽田空港は3日朝から、ふるさとや行楽地に向かう人たちで混雑。検査所は、第1ターミナル4階と第2ターミナル地下1階にある。事前の予約が必要で、無料で受けられるのは今月22日まで。

●転職市場でミスマッチ 増える求人、減らぬ求職者 コロナの影響、職種により差

 企業の求人が回復傾向にあるにもかかわらず、仕事を探す人の数が高止まりしている。厚労省が公表した2021年度の月平均の有効求人数は、前年比9.5%増の約226万6千人。コロナ禍で22.3%減った2020年度から、増加に転じた。一方、有効求職者数は、前年比9.8%増だった2020年度に続き、2021年度も3.9%増え約195万6千人。しかし、2021年度の就職件数は約10万4千件と、1.5%増にとどまった。

 求人が増えても求職者が減らず、就職件数が伸び悩む一因は、産業によってコロナ禍の影響が大きく違うこと。3月の新規求人数は、2年前に比べて製造業は32.4%、情報通信業は4.0%増えた。一方、卸売業・小売業は7.6%、宿泊業・飲食サービス業は1.3%減。厚労省の担当者は「コロナの影響が大きい飲食業やサービス業で働く人が、同じ仕事に就きたくても求人がなく、ミスマッチが起きている」と話す。

【5月4日】

●米コロナ死者、100万人超 米報道

 米NBCニュースは4日、米国の新型コロナによる死者が独自集計で100万人を超えたと報じた。国別では最多で、2番目に多いブラジルの約1.5倍に上る。最悪だったのは2021年1月で1日4千人を超える日もあった。その後、2021年夏のデルタ株の流行、昨冬のオミクロン株の流行のたびに多くの死者が出た。ただ、1日あたりの死者数はこれまでより低い水準で推移しており、大勢が集まるイベントを再開し始めている。

 米ジョンズ・ホプキンス大の集計では、累計の死者数はブラジルが約66万人、インドが約52万人、ロシアが36万人強で、米国の死者数は突出している。

● 中国・上海、一日の感染確認5000人下回るも厳しい外出制限続く

 上海市当局は3日、一日の新型コロナ感染者について無症状の人が4722人で、症状がある人も260人確認された。このうち症状がある人の数は、当初は無症状だったものの、その後、症状が出た人も含まれていて、これを差し引くと、新たな感染者は合わせて4831人でした。感染者数は減少傾向が続いていて、5000人を下回るのはことし3月31日以来。

 上海市最大の繁華街「南京路」 出典:ウキメディア・コモンズ

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 当局は、状況は依然厳しいとして市内各地で外出制限を続けていて、多くの人が不自由な生活を強いられている。中国メディアによると、今月1日、市内の高齢者施設の生存していた入所者が遺体収容袋に入れられ、誤って葬儀場に搬送されそうになった。葬儀場の業者が気付いて病院に搬送されたが、SNS上では批判が相次ぎ、施設の院長や当局の幹部など4人が免職処分となった。現地の混乱ぶりが浮き彫りとなっている。

●コロナ飲み薬 ファイザー製低迷 飲み合わせ・低い重症度

  新型コロナ感染症の飲み薬として、基礎疾患があるなどの重症化のリスクが高い患者が対象で、臨床試験で入院リスクを9割下げる結果が出るなど、前評判が高かった米ファイザー社製の飲み薬「パキロビッドパック」が、使われていない。飲み合わせによる制限が多いうえ、オミクロン株の重症度が従来株より低いため、薬の需要が伸びない。この薬は、各国がこぞって購入の契約を結び、米国もいち早く2千万人分を購入し期待をかけた。

 日本も「国民の安心につながる」と、200万人分を購入を契約。しかし、承認から2カ月余りの4月26日時点で、投与されたのは約5400人(感染者の0.14%)。国内で使えるもう一つの飲み薬である米メルク社の「ラゲブリオ」(一般名モルヌピラビル)が昨年12月の特例承認後、約16万2千人に投与と比べても低い。他の先進国でも似た状況で、供給が需要を大きく上回っている。有効期間は1年間で、大量に余る恐れもある。

【5月5日】

● 中国・北京でもコロナ拡大に警戒 駅封鎖など生活影響大きく

 中国では先月30日から4日までのメーデーの5連休が終わり、首都・北京でも5日からビジネスなどが再開したが、新型コロナ感染者が4日は50人確認されるなど、感染拡大への警戒が強まっている。日系企業も多い市内中心部の朝陽区では5日から原則として在宅勤務。出勤する場合でもPCR検査の陰性証明の提示を求めていて、各地の臨時検査場では検査を待つ人の列ができていた。

 また市内では4日、感染者が確認された地区などを中心に、60余りの地下鉄の駅が封鎖されているほか、路線バスもおよそ160路線で、運行を停止したり、経路を変更したりするなどの対応がとられた。1カ月以上ロックダウン(都市封鎖)が続く上海のような事態を回避する狙い。さらに、小中学校や高校などはオンライン授業に切り替えられたほか、飲食店では引き続き、店内での飲食が禁止されるなど市民生活への影響が大きくなっている。

●中国、国内消費や工業資産に打撃 サプライチェーンの混乱

 中国・上海では厳しい外出制限が続いているが、4日も感染者が4000人を超えたほか、13人の死亡が確認され、先月以降の死者は500人を超えた。また3日夜には、河南省鄭州(ていしゅう)市も今後1週間の在宅勤務やその他規制を発表した。同市にはアップルのサプライヤー・鴻海(ホンハイ)精密工業の工場がある。同社は4日、鄭州での生産は継続していると説明した。

 ゼロコロナ政策は国内の消費や工業生産に打撃を及ぼし、世界のサプライチェーン(供給網)にも混乱をもたらしている。海外の経済調査会社は、中国のGDPの4割、輸出の8割を生み出す地域にコロナが拡大しているとの試算を明らかにした。また信用格付け会社は、こうした最近の移動の傾向は中国の成長が4月に著しく失速、今年の中国のGDP伸び率予想を4.8%から4.3%に下方修正している。

●中国、水際むしろ限界 隔離21日間/PC検査10回

 新型コロナを徹底的に封じ込める「ゼロコロナ」政策を続ける中国で、入国後の水際対策が厳格化している。多くの地域で21日間の隔離を義務づけ、10回程度はPCR検査が求められる。強制隔離が14日間だった昨年9月に比べると、水際対策はむしろ厳しくなっている。隔離の免除に踏み出した欧米や東南アジア各国など、水際の緩和をすすめる世界の多くの国とは対照的な動き。

 香港では厳しい対策を嫌う欧米人を中心に香港を離れる人が急増し、2~3月に約14万1千人も人口が減った。全人口の約2%にあたる。「世界はいま国境を開けている。長い隔離を続け、国際線もほとんど運休したままの場所には戻れない」。規制の「副作用」も無視できない。それでも、習指導部はゼロコロナ政策を堅持。習氏が異例の3期目を目指す今秋の共産党大会を前に、死者数が増える事態を回避することが最優先だ。

【5月6日】

● 新型コロナ 間接的影響含めた死者数、各国報告の約3倍に WHO

 WHOは5日、一昨年1月から去年12月までの2年間に、新型コロナの直接的、間接的な影響で死亡した人が推計でおよそ1490万人に上るとする結果を明らかにした。この死者数には、医療機関の逼迫により他の病気の治療が受けられないなど、新型コロナの間接的な影響による死亡者も含まれる。各国から報告された同じ期間のコロナ死者数はおよそ540万人。今回の「超過死亡」と呼ばれる手法での分析では、死者数がその3倍に上っている。

 インドでは2年間の死者数はおよそ470万人、同じ期間に新型コロナ死者48万人の10倍。インド政府は声明を発表、「加盟国の正確なデータを尊重しなければならない。WHOはインドが提出したデータを無視し、疑問のある『超過死亡』の数を公表した」と強く反発している。

●原因不明の小児肝炎 米で5人死亡

 国内外で報告が続く原因不明の子どもの肝炎について、米疾病対策センター(CDC)は6日、患者109人の調査を進めていると発表。このうち10数人が肝臓移植を受け、5人は死亡したという。日本でもこれまでに、該当する可能性のある患者7人が報告されている。

 A~E型の肝炎ウイルスは確認されておらず、原因は不明。一方、肝炎発症の5割以上の子どもから風邪などの症状を引き起こす「アデノウイルス」が検出された。ただ、このウイルスは胃腸炎になるが、健康な子どもで肝炎の原因となることは通常なく、新型コロナとの関連もわかっていない。CDCは「小児の肝炎や肝移植が大幅に増加しているわけではない」と指摘している。 

●GW人出、コロナ前並み

 行動制限が3年ぶりにない大型連休となり、全国の主な駅や観光地の5月3~5日の人出は、昨年や一昨年より大幅に増えたことが、NTTドコモの携帯電話の位置情報からの推計でわかった。多くの地点でコロナ禍前の2019年の水準に戻っており、第6波の収束が見えない中で、国内の移動が増えている。昨年より顕著に増えたのは東京と大阪で、東京駅が昨年の3倍、大阪駅は1.3倍だった。

●コロナ後遺症、中高生にも 倦怠感や頭痛 授業出られずに転校

 新型コロナに感染したあとで症状が長引く「コロナ後遺症」によって、今まで通りに働けなくなったり、学業に支障が出たりと深刻な例も出ている。若い世代の割合が多かった1月以降の「第6波」で、さらなる増加が懸念されている。

 倦怠感や頭がぼんやりして思考力が落ちる「ブレーンフォグ」という生活への影響が大きい認知機能障害も見られる。だがコロナ後遺症がなぜ起きるのか、メカニズムははっきりせず、確立した治療法はない。後遺症への周囲の理解はそれほど進んでいない。コロナ感染で働けなくなった場合、厚労省は後遺症患者も含め労災保険の給付対象としている。しかし会社や労働基準監督署から保険申請を妨げられた経験をした人もいる。

【5月7日】

●沖縄 感染初の2千人超

 国内感染者は7日、全国で新たに3万9327人が確認された。前週の同じ曜日を上回ったのは4月25日以来。全国の死亡者は27人だった。新規感染者の最多は大阪府の4192人で、次いで東京都の3809人。それぞれ、前週の同じ曜日の4月30日より3080人、830人多かった。

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 沖縄県では過去最多の2375人(米軍以外)となり、初めて2千人を超えた。過去最多だった1月15日の1826人を大きく上回った。県は、大型連休中に人の交流が増えたことや、多くの医療機関が休業するなか平日の6日に検査が集中したためとみている。

【5月8日】

● コロナ水際対策緩和 状況など見極めながら検討 松野官房長官

 新型コロナの水際対策をめぐっては岸田首相が5日、ほかのG7(主要7か国)並みに円滑な入国が可能となるよう来月には緩和する方針を示し、政府内では外国人観光客の受け入れを来月以降段階的な再開が検討されている。松野官房長官は8日、訪問先の北海道白老町で「水際対策は感染拡大の防止と社会経済活動のバランスを取りながら段階的に緩和を進めており、大型連休後の感染状況を見極めたうえで見直していく」と説明した。

【5月9日】

● 北京、市内中心部対象に感染対策一層強化 在宅勤務の徹底など

 北京市当局によると、市内では今月4日までの連休以降も、無症状の人を含めて一日当たり50人前後の感染者が確認されている。感染拡大への警戒を強める当局は8日の記者会見で、特に感染者が多い中心部の朝陽区を対象に、新たに在宅勤務の徹底を求めたうえで、住民の生活と関係のない企業には休業を求めるなど、対策を一層強化する方針、守られない場合は厳しい対応をとる。さらに住民には必要がない限り、区の外に出ないよう呼びかける。

 在中国日本大使館(北京市朝陽区) 出典:ウキメディア・コモンズ

在中華人民共和国日本国大使館の正門(北京市朝陽区) 出典:ウキメディア・コモンズ

 340万人余りが住む朝陽区は日系企業も多く日本大使館もあるが、地下鉄や路線バスの運行制限が続いているほか、9日から一部の公園が閉鎖されている。区内のオフィスや商業施設では9日、平日にもかかわらず人影はほとんどなく、閑散とした様子。一方、上海では8日も3700人を超える感染者が確認され、厳しい外出制限が続く。上海市当局は来月予定の全国統一大学入学試験について、上海の受験生を対象に1か月延期することを決めた。

● 大型連休の新幹線や高速道路の利用 コロナ前の7割余りまで回復

 JR各社は、大型連休の期間中の先月28日から8日までの11日間、全国の新幹線や特急列車の利用状況をまとめた。それによると、新幹線と特急列車を合わせた利用者数はおよそ907万5000人で去年の同じ時期より2.45倍に増加し、新型コロナ感染拡大前の4年前の水準の75%まで回復した。

 高速道路各社は、先月28日から8日までの全国の主な区間の交通量をまとめた。一日当たりの交通量は平均3万9200台で一昨年の大型連休の2.6倍、去年の1.3倍に増えた。感染拡大前の2019年と比べると77%、各社は「コロナ前の水準に戻りつつある」としている。10km以上の渋滞は294回と去年の3倍以上、3日には関越道下り線で嵐山PA付近を先頭に51.9Kmの渋滞発生など、40Km以上の激しい渋滞となったところもあった。

●日本車販売、中国で大幅減 上海封鎖、部品調達に支障
 

 日系主要自動車メーカーの中国での4月の販売台数が9日までに出そろい、大手3社はいずれも大幅に減らした。上海でのロックダウンなどにより、部品の調達に支障が出て、工場が正常に稼働できなかったことなどが背景にある。トヨタ自動車の販売台数は前年同月比で約3割減った。長春工場の生産停止が長引いた影響。日産自動車は同約46%減、ホンダは同約36%減だった。

 1~4月でみても3社とも前年より販売台数を落とした。トヨタは前年同期比約12%、日産は約23%、ホンダは約17%減。ロックダウンが長引けば、影響がさらに大きくなる。

● 中国の輸出、先月急減速

 中国税関総署が9日に発表した貿易統計によると、4月の輸出額が前年同期比で3.9%増の2736億ドル(約36兆円)だった。2020年6月以来の低い伸び率で、3月の2桁増から急減速した。上海の都市封鎖などで生産や物流が停滞している影響が出たため。品目別では、パソコンなどの電子機器の輸出が減っている。一方、輸入額は2225億ドル(約29兆円)で横ばい。外出や移動制限によって消費が停滞しているためとみられる。

 4月のロシアとの貿易は輸出額が前年同月から3割弱減っていた。米欧日によるロシアのウクライナ侵攻への金融制裁などで中国企業がロシアとの貿易に慎重になっているためとみられる。輸入額は、同6割弱伸びていたが、原油高などによるものとみられる。

●コロナ「万能ワクチン」開発急ぐ 変異株や類縁ウイルスに備え

 新型コロナは変異を繰り返し、ワクチン効果が下がることが懸念されている。米国のファウチ大統領首席医療顧問らは1月末、米医学誌で「ユニバーサル(万能)コロナ・ワクチンの開発が急務」と主張した。新型コロナは根絶できず、定期的に流行すると指摘。特定のウイルスに絞ったワクチンほどの効果はなくても、新型コロナだけでなく類縁のウイルスにも一定の効果があるワクチンが、次のパンデミックに備え世界で研究が進んでいる。

 NECは、AI技術を利用した次世代ワクチン開発に乗り出した。免疫反応の実験データなどを学んだAIを駆使し、網羅的に抗原候補を選び、絞りこむ。米陸軍の研究所は、フェリチンナノ粒子ワクチンを開発。フェリチンは、大きさも形も本物のウイルス粒子にそっくり。長い時間免疫を働かせることができるという。大阪大は、新型コロナの突起たんぱく質に注目。変異しにくい部分は、類縁ウイルスとの共通性が高いと考え、共通点を狙い撃ちにする作戦。

【5月10日】

●ゼロコロナ、対中投資を敬遠 現地の米欧企業調査 物流の混乱響く

 中国の厳しいゼロコロナ政策により、欧米企業で中国への投資や進出を敬遠する動きが広がる。在中国米国商工会議所のアンケートでは、サプライチェーンに影響を与えているとした企業は61%。今年の売上高予測を下方修正下企業が58%。今後、中国に投資を「減らす」が26%、「先延ばし」26%。また62%が「中国への異動を望まない社員がいるか、駐在員が帰国を検討」と回答。12%が「中国への異動を拒否または帰国しようとしている」。

 中国にある欧州連合(EU)商工会議所も4月21~27日、アンケートを実施し、約370社が回答した。77%が中国は投資先としての魅力が落ちたと回答。業種別に見ると、教育や航空宇宙、エネルギー関連などで回答者全員が魅力が落ちたと回答していた。中国以外の市場に投資先を変えるかとの問いには、23%が「変える」と答えた。厳しいゼロコロナ政策が今後も続けば、「中国離れ」が加速する可能性がある。

●トヨタ国内12工場停止へ 上海封鎖、部品調達に支障

 トヨタ自動車は10日、中国・上海でのロックダウンにより、部品の調達に支障が出ていることから、国内の一部工場で生産を止めると発表した。5月の世界生産を約3万台減らし、70万台程度とする。ロックダウンが長引けば、影響はさらに大きくなる可能性がある。

 上海のロックダウンは自動車大手の生産に大きな影響を及ぼしている。スズキは9、10日に磐田工場(静岡県磐田市)の操業を停止。マツダも部品が調達できなくなり、9~11日に広島本社工場(広島市)や防府工場(山口県防府市)の操業を停止し、メキシコでも5月に計6日間工場を停止する見込み。

● 新型コロナ感染者数、今後も増加? 見通しは…?

 3年ぶりに行動制限がなかった大型連休。移動は感染拡大前の水準近くまで戻り、各地の観光地は賑わった。感染者数は徐々に減少傾向が続いていたが、連休の後半からは沖縄で過去最多、東京では4日連続で前の週の同じ曜日を上回っている。専門家は、感染者数が増えているように見えるのは連休期間中に検査数が減り、感染者数が一時的に減ったことの反動という。少なくとも今週末くらいまでは見極める必要があると指摘している。

 大型連休前後の国内の感染者数 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

国内感染者数(2020年大型連休前後の2022/5/10時点) 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

 現在3回目のワクチン接種率は、今月10日の時点で高齢者は90%近く、全体でも55%ほど。専門家の一人は、「ワクチンの3回目接種が進み気候的に換気をしやすくなることもあり、感染者数が第6波のように増えることは考えにくい。コロナ対応の病床が逼迫につながらないか、新たな変異ウイルスの監視をしっかり行い、感染予防の対策を続けながらどのように緩和できるのか考える必要がある」と話している。

●国内、新たに4万2160人感染 東京では4日連続で前週上回る
 
 国内感染者は10日、新たに4万2160人が確認された。死者は51人だった。感染者が最も多かったのは東京都で4451人。前週の同じ曜日(3日)より1094人多く、4日連続で前週の同じ曜日を上回った。3日との比較で、大阪府は922人多い4240人、愛知県は1070人多い3千人だった。また、高知県では過去最多の366人の感染が確認された。

【5月11日】

●中国のゼロコロナ、「持続可能ではない」 WHOテドロス氏 異例の指摘

 中国の「ゼロコロナ」政策について、WHOのテドロス事務局長は10日の記者会見で「持続可能とは思えない」と語った。そして「ウイルスは進化し感染力が強まっているため、対策を変えていくことが重要だ」として、感染拡大の初期とは違う状況を踏まえて、別の対策に移行することが必要だとの考えを示し、中国の専門家にもこうした考えを伝えたことを明らかにした。WHOが、各国の新型コロナ対策を評価するのは異例。

 またWHO危機対応責任者のライアン氏も「対策と社会や経済に与える影響のバランスをとる必要がある」と述べ、人権や人々の生活への影響を考慮すべきだとした。中国政府は、「ゼロコロナはWHOの指針に一致しており、WHOから高く評価されている」ことを根拠の一つにしてきた。中国政府の趙副報道局長は11日の定例会見で「無責任な発言をするべきではない」と反発。中国のSNSではテドロス発言に関する投稿が削除されている。

●中国 新車販売48%減 4月 ゼロコロナ政策 生産停滞

 中国自動車工業協会は11日、4月の中国の新車販売台数が前年同月比約48%減の118万台だったと発表。減少は2カ月連続で、減少幅は3月の約12%から広がった。厳しいゼロコロナ政策の影響が大きく、制限が長引けば販売はさらに停滞しかねない。1~4月の販売台数は約769万台となり、前年同期を約12%下回った。4月の販売台数の減少幅は乗用車が4割、バスやトラックなどの商用車が6割。日系大手メーカー各社も大きく販売台数を落とした。

 販売減の背景には、ゼロコロナ政策による移動制限などによって、サプライチェーンが混乱し、自動車の生産が滞っていること。4月の生産は前年同月から約46%減って約121万台。4月の生産量としては、ここ10年で最低だという。1~4月でみても、生産は前年同期比で約11%減った。そんな中でも好調だったのが、電気自動車などの「新エネルギー車」。販売台数は3月から減ったものの、4月は前年同月比で約45%増の約30万台だった。

●トヨタ不安を抱える最高益、2.9兆円 原材料価格高騰・部品不足が影 

 トヨタ自動車が11日に発表した2022年3月期決算(国際会計基準)は、営業利益が前年比36.3%増の2兆9956億円となり、6年ぶりに過去最高を更新した。原材料価格の高騰が重しとなり、半導体不足により生産が停滞するなかでも販売は底堅く、世界販売が堅調だったうえ、大手メーカーが海外生産強めるなか国内生産重視が奏功し、円安が輸出の追い風となってもうけを膨らませた。

 ただ、異例のペースで進む原材料の値上がりは、これから一段と重くのしかかる。中国・上海のロックダウンの長期化、ウクライナ情勢の不安など、生産レベルをうまく回復できるのか暗雲が立ちこめている。2023年3月期は、2割の減益を見込んでいる。

●コロナ司令塔強化、難題 有識者会議発会合 来月中に結論

 政府は11日、これまでの新型コロナ対策の検証を行う有識者会議の初会合を開いた。岸田首相は検証結果を踏まえ、6月までに「司令塔機能の強化」を含む感染症対応の抜本的強化策を取りまとめる方針。だが夏の参院選も控えるなか、どこまで踏み込めるか。座長は自治医科大・永井学長、医療・経済界・法律などの専門家計8人で構成。これまでの政府対応を検証、将来起こりうる新たな感染症に備えるため、医療提供体制の構築や関係する法整備などを協議する。

 岸田首相は昨年11月、「新型コロナ対応を徹底的に検証し、6月までに司令塔機能の強化も含めた感染症危機管理の抜本的強化策を取りまとめる」と表明。当時は感染状況が落ち着いていたが、年明けには第6波の対応に追われ、具体的な議論は進んでいなかった。残り1カ月余りでの取りまとめについて、幹部官僚は「かなりタイトな日程だ。抜本策を示すのは難しい。論点整理や中間報告のような形になるのではないか」と打ち明ける。

●入国2万人に倍増へ 来月から

 新型コロナの水際対策をめぐり、政府は6月1日から入国者数の上限を、現在の1日あたり1万人から2万人に倍増させる方向で検討に入った。上限引き上げのために、一定の条件下で入国時の検査を免除する方針。

●塩野義のコロナワクチン 6〜7月に申請方針

 塩野義製薬は11日、開発中の新型コロナウイルス向けワクチンについて、6~7月をめどに厚労省に承認申請する方針を明らかにした。同社は現在、最終段階の臨床試験(治験)と、追加接種(ブースター)用としての治験をしている。結果がまとまり次第、あわせて申請する。

●4回目接種券送付、対象外の人にも 厚労省が容認 「確実に接種してもらうため」

 ワクチンの4回目接種について、厚労省は、3回目接種を受けた全員に、自治体の判断で接種券を配ることを認めることにした。10日付で全国の自治体に事務連絡を出した。4回目接種の対象者は、60歳以上の人、18~59歳の基礎疾患がある人。5月下旬から接種が始まる。

 基礎疾患がある人を自治体は把握してないことが多く、自治体によっては対象外の人にも接種券が届く。厚労省は、対象外の人が接種を受けられると誤解しないように、対象範囲を明確に伝える文書を同封するように求めた。

●「BA.2」、全国の96% 専門家組織 感染者数は横ばい

 厚労省の専門家組織は11日、全国の感染の96%が、感染力がより強いとされるオミクロン株の別系統「BA.2」に置き換わったことを確認した。新規感染者は25府県で前週より増えたものの、3大都市圏では減少傾向が続いており、全国でもほぼ横ばい。大型連休中は医療機関が休みだったり検査数が少なくなったりし、「現時点で正確に評価するのは難しい」。東京都内では、繁華街の夜間の人出が昨年の連休と比べて2倍に増えたことも報告された。

 脇田座長(国立感染研所長)は「1、2週間は経過を見る必要がある」と話した。全国の新規感染者は、10日までの1週間は前週比の0.98倍となった。会合後の記者会見で、脇田氏はマスク着用について考え方を問われ、「屋外で距離もとって、会話もないところでは当然マスクをする必要はない」。一方で「マスク着用は、感染リスクを下げるための一つの手段。屋内で会話しないといけない場面は、着けた方がいい」と改めて注意を促した。

●沖縄、過去最多

 国内感染者は11日、全国で新たに4万5955人が確認された。前週の同じ水曜日(4日)より約1万9千人多く、5日連続で前週の同じ曜日を上回った。沖縄県では過去最多の2702人を確認。県の担当者は、大型連休中の感染が出てきていると説明した。

【5月12日】

●北朝鮮、コロナ「初」確認 「最大非常防疫体系に」世界の援助求める?

 朝鮮中央通信は12日、平壌で新型コロナ感染者が確認されたと報じた。8日に団体関係者のうち発熱した人たちの検体を調べたところ、オミクロン株BA.2感染を確認。感染の経緯や感染数は明らかにしていない。北朝鮮では2020年1月末に中国との陸路国境を封鎖するなど水際対策を続け、これまで国内の感染者はいないとしてきた。4月25日の軍事パレードでは、マスクを着けてなかった。これらの行事を通じ感染が広がった可能性も指摘されている。

 同通信は、「固く守ってきた非常防疫戦線が破られる国家最重大非常事件が発生した」と報じた。12日には朝鮮労働党政治局会議が開かれ、金正恩(キム・ジョンウン)総書記が「全国のすべての市、郡で地域を徹底的に封鎖し、ウイルスの拡散空間を隙間なく遮断」するよう指示した。朝鮮中央テレビは正恩氏がマスク着用で会場に入り、会議中は外す様子を報じた。氏は、「ウイルスよりさらに危険な敵は、非科学的な恐怖や意志の弱さだ」と述べた。

●オミクロン株の新系統「BA.4」と「BA.5」、国内検疫で初確認

 厚労省は12日、オミクロン株の変異系統「BA.4」と「BA.5」を、国内の検疫で初めて確認したと発表した。BA.4は4月22日の南アフリカからの入国者、BA.5は4月29日のスペインからの入国者とザンビアからの入国者。3人は空港の検疫所で受けた新型コロナ検査で陽性となり、厚労省の求めに応じて宿泊施設で待機したあと施設を出たという。いずれも症状はなかった。3人ともワクチンを3回接種していた。

 南アフリカでは、日本でも主流となっている「BA.2」から、「BA.4」と「BA.5」への置き換わりが進んでいて、英国の保健当局は感染拡大のスピードが「BA.2」よりやや速い可能性があると指摘している。WHOは、これまでのところ入院に至るリスクに差はないとしていて、厚生労働省は「今後の感染状況は注視していくが、現時点で対策を変えることは考えていない。従来の対策を続けてほしい」としている。

◆熱中症リスク、「人との距離十分なら屋外でのマスク必ずしも必要ない」 岸田首相

 松野官房長官は、午前の記者会見でマスクの着用の見解を問われ、基本的な感染予防策として重要だという認識を示す一方、気温や湿度が高いときは熱中症のリスクが高くなるとし、「屋外で十分な距離が取れる場合は外すことを推奨している」と説明した。

 また岸田首相は参議院厚労委員会で、立憲民主党の川田議員のマスクの着用についての質問に「いまの段階で緩和するのは現実的ではない」と述べる一方、「屋外で人との間隔が十分取れる場合には外してもかまわない」という認識を示した。

●「体育の授業 屋外ともマスク不要」 文科相、熱中症リスク指摘

 学校でのマスクの着用をめぐって末松文部科学相は、12日の参議院文教科学委員会で「夏を迎える中で、熱中症が命に関わる問題なので、基本的な感染対策と合わせて熱中症への対策の徹底が不可欠。即、命に関わる熱中症の対策が優先されるのは当たり前」と述べた。そのうえで「体育の授業で着用は必要なく、屋内でも大変な湿度の場合は外してもらいたい」と述べ、屋内外にかかわらず体育の授業ではマスクを外すべきとの認識を示した。

【5月13日】

● 新型コロナ対策の首脳級会合、3800億円以上の資金拠出表明

 新型コロナの世界的な対策を話し合うオンラインの首脳級会合が米国政府などの主催で開かれ、日本を含む各国や国際機関、NGOなどが出席した。途上国でのワクチン接種の遅れや今後の変異株への備えなどが課題となっている。途上国でのワクチン接種の促進などに向けて参加国や各団体から合わせて30億ドル以上、日本円にして3800億円以上の資金の拠出が表明された。

 このうち20億ドル以上が途上国などでのワクチン接種を加速させるための対策に使われるほか、9億ドル余りが今後のパンデミックに備えるために世界銀行に設けられる基金にあてられる。一方、ウクライナへ軍事侵攻を続けるロシアは去年の会合には出席していたが、今回は招待されなかった。今月10日に就任したばかりの韓国の尹(ユン)大統領も演説を行い、多国間外交の場に初めて出席した。

●北朝鮮、発熱「爆発的に拡散」 コロナ死者確認、隔離・治療18万人

 新型コロナ感染者がいることが判明した北朝鮮は13日、朝鮮中央通信を通じて「原因不明の熱病が全国規模で爆発的に拡散している」とし、感染者1人を含む6人が死亡したことや、12日だけで約1万8千人の新たな発熱者がいることを伝えた。4月末からの発熱者が約35万人に上り、約18万7800人が隔離や治療を受けたりしていて、オミクロン株の感染者1人を含む6人が死亡したという。

 同通信は12日、平壌に感染力が強いオミクロン株への感染者がいることを初めて公表。13日には「原因不明の熱病」とするのは、PCR検査などでの感染の確認が追いつかないためだとみられる。4月末以降に発熱した約35万人のうち、約16万2200人は完治したという。数10万人の感染者が出たとすれば、人口約2500万人の北朝鮮国内での感染拡大は深刻化していると言える。

● 北朝鮮、食料生産影響も 韓国・尹大統領、「ワクチン支援」の方針

 北朝鮮は今、田植えの時期を迎えている。経済制裁によるガソリン不足で動かせるトラクターに限りがあり、作業は人手に頼る部分も大きい。食料の増産が国家的な課題で、感染拡大で農作業に影響が出るとすれば大きな危機となる。医療体制は医療機器や医薬品の不足など脆弱とされ、慢性化する食料不足で国民の栄養状態も良くはない。韓国の北朝鮮専門家は「少なくとも今後数カ月間は、混乱が避けられないだろう」とみる。

 金正恩、朝鮮労働党総書記 尹錫悦、大韓民国大統領 出典:ウキメディア・コモンズ

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 状況の公表には国内の動揺を抑え、防疫政策を機能させる狙いもある。また情報を閉ざす北朝鮮が深刻な状況を発表したのは、国際支援を求める思惑も透ける。韓国大統領府は13日、尹大統領が人道主義的な立場から、ワクチンや医薬品の支援をする方針だと明らかにした。北朝鮮側が受け入れるかは不明。中国外務省の趙副報道局長は13日の会見で、「北朝鮮側のニーズに応じて支援したい」と述べた。

● 米政府、「北朝鮮に直接ワクチン共有計画なし」

 ホワイトハウスのサキ報道官は12日、「現在、米国が北朝鮮とワクチンを共有する計画はない」と明らかにし、北朝鮮がワクチンの公平な分配を目指す国際的な枠組み「COVAX」を通じた提供を拒否し続けていると指摘した。また、「北朝鮮の人々を助けることができるはずのさまざまな人道支援が、違法な兵器開発で遠ざかっている」として、北朝鮮に軍事的挑発をやめるよう求めた。

●薬の緊急承認制度創設 改正薬機法が成立 信頼性の確保が課題

 新たな感染症のパンデミック(世界的大流行)などの際に、ワクチンや治療薬を迅速に使えるようにする「緊急承認制度」の創設を盛り込んだ改正医薬品医療機器法(薬機法)が13日、参院本会議で全会一致で可決、成立した。新型コロナへの対応では、ワクチンなどの承認が欧米に遅れたことが批判され、政府は昨年6月の「骨太の方針」で見直しを表明していた。

 但し運用面での課題もある。審査に使えるデータが通常よりも少ない中で有効性と安全性を確認するには、より慎重な判断が必要となる。その判断に疑義が生じれば、現在は米国などと同程度に信頼性が高いとされている日本の薬事審査制度そのものへの国際的な目も厳しくなる。

● 東京・小池知事「マスク着用の在り方、政府で統一見解を」

 東京都の小池知事は13日の記者会見で、マスクの着用の在り方について「どうすればコロナ対策として有効なのか、政府で統一的にまとめてもらいたい」と述べ、夏に向けて熱中症などの懸念もある中、科学的な見解を示すよう求めた。知事は、「都民のみならず国民の多くが非常に関心を持っている。熱中症で苦しい、子どもは大変だなど、思いを共有している」と述べ、都の専門家ボードでも議論し、都としても政府の見解と合わせて対応していくとした。

●コロナ死者、3万人に 国内3カ月で1万人増加

 国内死者数の累計が13日、3万人(クルーズ船を含む)を超えた。この日は午後7時半現在で36人の死亡が確認され、死者数は3万10人になった。死者は昨年4月に1万人を超え、2月に2万人に達するまで約10カ月だったが、第6波のオミクロン株の感染拡大で、死者の増加ペースは加速し、約3カ月で2万人から3万人に達した。

 都道府県別でみると、13日時点で大阪府が4988人で最多、次いで東京都4383人、兵庫県2214人、神奈川県2162人と続く。13日は全国で新たに3万9647人の感染が確認された。1週間前の金曜日(5月6日)より約1万8千人増えた。沖縄県では新たに2242人を確認し、4日連続で2千人を超えた。東京都は4109人で、前週の金曜より1428人多く、大阪府は3210人で、1週間前より1745人多く、ともに7日連続で前週の同じ曜日を上回った。

【5月14日】

●金正恩氏「建国以来の大動乱だ」 1日で17万人が新規発熱 北朝鮮

 新型コロナ感染者がいると公表、全国的に発熱者が急増していると公表した北朝鮮は14日、朝鮮中央通信を通じ、13日だけで新たな発熱者が17万4440人に達し、21人が死亡したと明らかにした。同通信によると、12日に確認された発熱者は約1万8千人で、13日はその10倍に増えたことになる。4月末以降、13日までの発熱者は計約52万4440人、うち約28万810人が治療を受けている。死者は計27人と伝えている。

 金正恩氏は「全国のすべての道、市、郡の封鎖」を指示しており、14日に開いた朝鮮労働党中央委員会政治局の会議では「建国以来の大動乱だと言えるが、防疫闘争を強化していくことで克服できる」と述べ、防疫政策では「中国の先進的で豊富な防疫の成果と経験を積極的に学ぶのが良い」との考えを示した。

● 政府、感染者増加の沖縄に連絡調整チームを再び派遣

 沖縄県では今月11日に過去最多の2702人が新型コロナに感染していることが確認され、13日まで4日連続で新規感染者が2000人を超えていて、病床使用率も上昇。このため、政府は、対策の徹底を図る必要があるとして、県側との連絡調整にあたる「リエゾンチーム」を先月上旬に続いて再び派遣した。

 政府は、全国的に感染者数が大幅に増えている状況ではないとしながらも大型連休中の人出の影響なども見極める必要があると警戒を強めていて、週明け以降も、感染者数などを注視することにしている。また、感染拡大を防ぐため、自治体と連携しながら特に若い世代への3回目のワクチン接種を促進するとともに、医療提供体制の維持・強化に努める方針。

【5月15日】

● 中国・上海 コロナ感染拡大 当局「厳しく隔離」の方針 批判も

 厳しい外出制限が続く中国・上海では、当局が感染リスクがあるとみなした人を厳しく隔離する方針に乗り出す中、あいまいな基準によって強制的に隔離される可能性も出て、こうした対応に批判的な意見も出ている。上海では13日、1日で新たに1500人を超える感染者が確認され、各地で厳しい外出制限が続いている。上海市当局は13日の会見で、今月中旬のうちに施設などに隔離された人を除き感染者をゼロにすることを目指すと強調した。

 現在、当局に強制的に隔離されている上海在住の日本人女性が、厳しい対応の実態を明らかにした。徹底して感染を抑え込むゼロコロナ政策については「上海で外出制限が始まるまでは、中国はコロナ対策に関してはうまくやっていたと思う。ただ今回は現場の状況を分からずに政策を決めていることも多いように思い、ゼロコロナの悪い部分もたくさん見せられたとも感じている」と話している。

●北朝鮮、新たに29万人超発熱

 北朝鮮国営の朝鮮中央通信(KCNA)は15日、新型コロナの感染が疑われる新たな発熱者が少なくとも29万6180人に達したと報じた。15人が死亡し、死者は累計で42人となった。ただ、北朝鮮が海外からのワクチンを受け入れる動きはない。KCNAは、「5月12日の朝以降国の全ての省、市、郡は完全にロックダウンした。作業単位、生産単位、居住単位で閉鎖され、全ての人を対象とした厳格で集中的な検査が行われている」と伝えた。

 発熱した人はこれまで82万0620人報告されており、このうち32万4550人が治療中だという。専門家は、北朝鮮では感染が疑われる人を検査する体制が整っていないようだと指摘。発熱した人のうち検査で陽性となった人の数は明らかになっていない。金正恩総書記は前日、「建国以来の大動乱」だとして、流行の阻止に総力をあげて取り組むよう呼びかけた。 

●学校、少しずつ制限緩和 黙食だけど対面給食 修学旅行も実施

 各地の学校で、活動制限を緩める動きが広がっている。感染防止に気を配りながら集会を復活させたり、対面で給食を食べることを認めたりしている。感染が収束しないまま日常を取り戻そうとする背景は、長期間の制限が勉強意欲の低下など子どもに及ぼす影響への危機感がある。「日本修学旅行協会」によると、都内の公立中約600校のうち2020年度は大半が修学旅行を中止。2021年度は約250校が実施、今年度はほぼ全校が予定しているという。

 文科省が4月更新のマニュアルでは、対面のグループワークや室内での合唱などリスクの高い活動に注意を呼びかけつつ、感染が落ち着いた地域ではこうした活動の再開を検討するよう促している。千葉県教育委は4月、県内公立学校に向け、活動制限を大幅に緩和するよう通知を出した。一方で、さいたま市教委は、3月の「重点措置」の解除後も、部活動の合宿をなるべく控えるよう一定の制限を維持するとし、緩和に慎重な自治体も少なくない

 以下7枚の図は、5月15日時点の感染状況 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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2022年5月 3日 (火)

新型コロナ2022.04 大型連休

  新型コロナ第6波の「まん延防止等重点措置」は、3月21日で全面解除された。しかし、感染力の強いオミクロンの別系統「BA.2」への置き換わりが進み、新規感染者数は下げ止り。その後、大都市を中心に全国的には減少傾向にあるが、一方で増加が続く地域もある。29日からの行動制限なしの大型連休が始まる。連休明けの感染拡大が懸念されている。

 2022年4月16日から30日までの新聞、テレビ、ネット情報から、新型コロナの主なニュースを辿る。本ブログ記事「新型コロナ2022.04 再び増加」の続き。【写真や図をクリックすると、拡大表示します】

 

【4月16日】

●中国、「ゼロコロナ」死守 不満高まるも政策堅持

 新型コロナの抑え込みを徹底して図る中国の「ゼロコロナ」政策が、感染力の強いオミクロン株の出現で苦境に陥っている。都市封鎖(ロックダウン)や厳しい行動制限が各地で続き、政策への不満は高まる。それでも、「体制の優位性」によってコロナを封じ込めてきたと主張する共産党指導部は、今秋の党大会を控えて政策を堅持する構え。

●「コロナ後遺症」、相談相次ぐ 実態と影響は? 厚労省が調査開始

 オミクロン株による第6波では、先月末までに全国でおよそ460万人が感染し、専門の外来を設けている医療機関には味覚や嗅覚の異常のほか、倦怠感や集中力の低下などの症状に悩む患者が相次いで相談に訪れている。厚労省は後遺症の実態の把握と新型コロナが医療態勢に与える影響を調べるため、今月から2億円の予算をかけて調査を始めた。

 具体的には、国の研究班が今後の流行も踏まえて、オミクロン株の感染後にどんな症状が続いているか、引き起こされる合併症、その要因などについて調査する。また今後、最新の知見をもとに、後遺症とみられる患者の診察やリハビリの方法などを示した「手引き」を改訂し、症状に悩む人が地域の医療機関で迅速に治療を受けられるようにしていきたいという。

●国内感染者4万7598人、前週比5131人減

 国内感染者は16日、新たに4万7598人が確認された。前週の同じ土曜日(9日)よりも5131人少なく、2日連続で5万人を切った。49人の死亡が確認され、重症者(15日時点)は222人だった。新規感染者が最多の東京都は6797人で、前週の土曜日から1305人減った。

【4月17日】

●20〜30代の3回目接種、正念場 感染減へ、4・5月に本格化

 新型コロナ感染者の3分の1を20~30代が占め、若い世代に対して3回目ワクチン接種をいかに進めるかが行政の課題になっている。4月の感染者のうち、20~30代が34.4%と高い割合を占める。一方で、この世代の3回目接種が進んでいない。15日時点で3回目の接種を終えた人の割合は全体で47.1%。30代は25.9%、20代は24.0%と特に低い。

 現状では、若い世代だが実はまだ多くの人が接種の時期を迎えていないという事情もある。東京都によると、昨年10月1日時点で2回目の接種を終えていた都内の20代は44.2%、30代は49.7%だった。これまでにこの世代の2回目までの接種率は約8割となっており、2回目から所定の6カ月の間隔を置いて、今年4月1日以降に3回目接種の対象になる人はそれぞれの世代で3割以上いる。4~5月に3回目接種の山場になる。

●3回目接種、「BA.2」にも効果 副反応にためらい

 3回目の接種効果については、厚労省が13日にワクチンの接種回数が多いほど、感染者数が減るという分析を明らかにした。また「BA.2」に対しても、3回目の接種で発症予防効果があることがわかってきた。3回目の接種は、若い世代にとっても意義がある。厚労省専門家組織の脇田座長(国立感染研所長)は13日の会見で、「自分を守る観点がまず第一。それから結果的に周り、仲間・家族を守る観点もある」と話した。

 追加接種(3回目接種)のお知らせ 出典:政府広報オンライン(内閣府大臣官房)

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 一方で、若い世代がワクチンを避ける大きな理由が、副反応。2回目までの接種で辛い副反応を経験するとともに、オミクロン株では重症化が少なく、大半が軽症だということもワクチンを打つことをためらう。「若い世代では、新型コロナを自分たちには関係がない病気だと感じる人が増えた」との指摘もある。またワクチンの効果を疑問視する人の発言が活発になる一方で、行政による情報発信は難しくなっていいる。

【4月18日】

●ブラジル、緊急事態宣言を2年ぶりに解除

 ブラジル保健当局が発表した4月17日時点の一日当たりの感染者数は、1週間の平均で1万4300人余り、死者は100人。オミクロン株の感染が広がった今年2月のピークに比べて大幅に減った。このためケイロガ保健相は、「新たな感染者が増えるペースに改善が見られ、ワクチンも国民の大部分に行き渡った」と述べ、2020年2月3日から2年余りにわたって続けてきた公衆衛生上の「緊急事態宣言」を解除すると発表した。

 保健相は18日の記者会見で、「ウイルスの感染は終わっていないし、近い将来に終わることはない。我々はこのウイルスと共存していかなければならない」と述べ、必要な対策を続けていく考えを示した。

●ワクチン3回接種終了は48.2%、20・30代は3割下回る

 政府が18日公表した最新の状況によると、国内でワクチンの3回目の接種を受けた人は6106万1041人で全人口の48.2%となった。3回目の接種率を年代別でみると、70代以上では80%を超え、60代では70%を超えた。一方、20代は26.9%、30代では29.5%と3割を下回わる。また、40代は38.3%50代では56.8%。

 また、ワクチンを1回接種した人は全人口の81.3%、2回目の接種を終えた人は全人口の79.9%。このうち5歳から11歳の子どもを対象にした接種で1回目を受けた人は全体の10.3%、2回目は全体の4.6%。実際はこれ以上に接種が進んでいる可能性があり、今後、増加することがある。全人口にはワクチン接種の対象年齢に満たない子どもも含む。

【4月19日】

●ロックダウン上海、食費倍に 不当値上げ 警告3.8万件

 ロックダウンによる物流の寸断で生活物資が不足する中国・上海市で、食品の不当な値上げが横行している。食料確保もままならないなかの価格高騰は市民にとって痛手。市当局は取り締まりを強化しているが、問題が長引けばさらなる政治批判につながりかねない。

●米の交通機関、マスク義務解除 連邦地裁の判断受け 各社一気に対応

 米フロリダ州の連邦地裁は18日、米政府の列車や飛行機など公共交通機関でのマスク着用義務化は無効とする判断を下した。これを受け、米運輸保安庁(TSA)は公共交通機関などで着用を義務づけないと発表。航空各社が機内や空港での着用を即座に任意とするなど、着用義務を解除する動きが一気に広がっている。

●ノババックス製、正式承認 ワクチン4種目 国内生産可能 5月末接種開始へ

 米ノババックス社のワクチンについて19日、厚労省の専門家部会の了承を受け、18歳以上を対象に使用することを正式に承認した。国内では、米ファイザー、米モデルナ、英アストラゼネカに続き4種目。先行の3種とは異なる「組み換えたんぱくワクチン」タイプ。従来のワクチンで、アレルギー反応が起きる人にも使え、武田薬品が、国内での生産・流通を手がける。およそ1年間で1億5000万回分が政府に供給、早ければ5月末に接種が始まる予定。

 ノババックス社のロゴ 出典:NOVAVAX Webサイト

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【4月20日】

●新型コロナ、感染拡大に地域差 12道県で増加 大都市圏減少

 厚労省の専門家組織の会合が20日開かれ、新規感染者数は大都市圏を中心に全国では19日までの直近1週間で前週の0.91倍となり、4週ぶりに減少に転じた。一方、地域によっては第6波のピークを上回ったり、12道県で増加が続いたりしているとして、今後の動向に注意が必要だと指摘した。夜間の人出は多くの地域で増えており、4月末からの大型連休を前に感染対策の徹底を呼びかけた。

 4月19日迄の1週間の感染者数の前週比 出典:NHK NEWS WEB

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 この1カ月、10県で感染者数が過去最多を更新。「重点措置」を再要請するほど深刻な事態には至っていないが、その可能性を念頭に、現行制度の効果を疑問視する指摘もある。

●5歳未満が接種できるワクチン、今月から臨床試験へ

 熊本県のワクチンメーカー「KMバイオロジクス」は、開発中の新型コロナのワクチンについて、5歳未満の子どもが接種できるワクチンの臨床試験を今月から始めると20日、会見を開いて発表した。会見で永里社長は「6か月以上5歳未満の子どもに接種できるワクチンはまだないので、1日でも早く世に出していきたい」と述べた。

 会社で進めているのは、インフルエンザなどで使われている「不活化ワクチン」というタイプの新型コロナワクチン。18歳以上を対象に臨床試験を行っているが、生後6か月から18歳未満を対象にした新たな臨床試験の計画を公表した。そのうえで、今秋から年内にも、生後6か月以上の子どもが接種できるワクチンとして、国への承認申請を目指すとしている。

●「県民割」、5月末まで延長 大型連休は対象外 観光庁

 旅行代金の割り引きが受けられる観光需要の喚起策「県民割」について、観光庁は今月28日のチェックインまでだった期限は5月31まで延長する一方、大型連休(4月29日~5月8日)は支援の対象外にすると20日発表した。混雑が激しくなることで、新型コロナの感染を拡大させるおそれがあるためとしている。

【4月21日】

●中国の専門家、「ゼロコロナ緩和が必要」 論文発表で波紋

 中国の上海で新型コロナの感染拡大が続く中、中国で権威のある専門家が「ゼロコロナ」政策について、いつまでも継続することはできないとする論文を発表したものの、共産党系メディアが論文の趣旨を打ち消すような内容を伝え、政策の見直しを求める声が広がらないよう神経をとがらせているとみられる。

●米の公共交通機関でのマスク着用義務 違法判断に対し司法省控訴

 米国で新型コロナ対策として義務化されてきた、公共交通機関でのマスク着用について、南部フロリダ州の裁判所が違法と判断したのに対し、司法省は不服として控訴した。

●都内の感染状況「いまだ高水準、増加転じるか警戒を」 専門家

 東京都の21日のモニタリング会議で、都内の新規陽性者の7日間平均は20日時点で6006.3人、前の週から1300人余り減少したが、専門家は「いまだ高い水準にあり、十分に下がりきらないまま増加に転じることに引き続き警戒が必要」と指摘した。また、都のスクリーニング検査で、感染力がより高いとされる「BA.2」系統の疑いがあるオミクロン株の割合がさらに上昇し、今月11日までの1週間で、85.1%となったと報告された。

●飲食店「8人以内」に緩和 東京 来月22日まで警戒期間延長

 東京都は21日、新型コロナの対策本部会議を開き、24日を期限としていた「リバウンド警戒期間」を5月22日まで延長することを決めた。ただし、都が認証した飲食店に依頼している利用人数の制限は「4人以内」から「8人以内」に緩める。利用時間は「2時間以内」のままで、非認証店には引き続き酒類提供を午後9時までとするよう求める。

 小池知事は会議後の会見で、「感染者数、重症者数とも減少傾向にある」と説明。一方、感染者数が依然高い水準であることや、来週からの連休で人出の増加が見込まれることなどから期間延長を決めたとし「(感染者数を)もう一段抑えていきたい」と協力を求めた。利用人数の緩和について都は、認証店が感染防止策を整えていること、3回目のワクチン接種率が都民の5割に達したことを理由に挙げた。

飲食店「4人以内」に維持 大阪 今月24日で警戒期間終了

 大阪府は21日、府民に重点措置後の警戒を呼びかけていた「年度替わりの集中警戒期間」を24日で終了することを決めた。ただ、同一テーブル4人以内での飲食店利用などの感染対策は、5月22日まで引き続き要請する。

●国内4万7131人感染、前週比8145人減 鹿児島県、過去最多

 国内感染者は21日、新たに4万7131人が確認された。51人の死亡が確認、重症者は202人。鹿児島県では、1日あたりの感染者が2日連続で過去最多(830人)を記録した。全国の感染者は前週の木曜(14日)より8146人少なかった。東京都の感染者は全国最多の6713人。前週の木曜より1827人減り、10日連続で前週の同じ曜日を下回った。20日までの1週間平均の感染者数は5905.1人で、前週(7502.4人)の78.7%。

【4月22日】

●塩野義製薬、臨床試験の最新データ公表 開発中のワクチン、「安全性確認」

 塩野義製薬(大阪)が開発を行っている新型コロナの「組み換えたんぱく質ワクチン」というタイプのワクチンについて、22日に開かれた専門の学会で臨床試験の最新のデータを公表した。接種した部位の痛みや疲労、それに頭痛といった副反応とみられる症状が報告され、深刻な問題はみられず、安全性が確認できたとしている。また効果については、2回目接種から2週間後には中和抗体の値が増えることが確認されたという。

●精神科、コロナ対応に苦慮 感染症治療は限界 転院困難

 精神科病院でもクラスターが多発した。日本精神科病院協会(東京)は、全国1185の民間精神科病院に、2020年3月~2021年8月のコロナ対応を調査した。回答した711病院のうち、44%の病院で患者と職員合わせ5091人の感染者が発生。転院要請したが精神症状のために転院できずに死亡したコロナ患者も235人もいた。

 精神病床の医師は一般病床の3分の1、看護職員は4分の3で良いと医療法施行規則で定められ、人手不足。精神科医には、身体の専門的な治療には限界がある。「転院させられないなら、行政は外部の医師や看護師を派遣する必要がある」と精神病棟の医師は話す。

●テレワーク実施企業3割、半数が不満 在宅満足度8割 ホンダ、連休明け~撤廃

 帝国データバンクは、テレワークについての1,873社の企業アンケート調査(2月4日〜8日)結果を2月10日に公表した。31.5%の企業がテレワークを実施しているが、企業規模・地域間に格差がある。導入企業の52.1%が社内コミュニケーション減少や仕事の進捗や成果が把握しにくいなど、「デメリットが多い」と否定的な意見が根強いという。

 日本生産性本部は4月22日、コロナ禍で働く人1,100名の意識調査を公表した。今回は、「重点措置」解除後の約3週間が経過した4月11~12日。テレワーク実施率は20.0%、在宅勤務の満足度は84.4%と過去最高を記録。コロナで様変わりした働き方も「ウイズコロナ」や「アフターコロナ」を見据えたホンダは、2020年4月から全社的に実施してきた在宅勤務を取り止め、大型連休明けから全従業員が週5日をすべて「出社」の勤務体系に切り替える方針という。

●大型連休中の国内「空の便」予約、去年比で約1.6倍増

 国内の主な航空会社11社のまとめによると、大型連休の期間中となる今月29日から来月8日までの10日間、国内の空の便の予約をした人は22日時点でおよそ220万人で、「緊急事態宣言」が出されキャンセルが相次いだ去年と比べ1.66倍増加した。また全日空によると、感染拡大前となる3年前の同じ時期のおよそ6割まで回復したとしている。

●東京都、5396人の感染発表 11日連続で前週比減

 東京都は22日、新規感染者を新たに5396人の確認を発表。前週の金曜日(15日)から1372人減り、11日連続で前週の同じ曜日を下回った。22日までの1週間平均の感染者数は5709.1人で、前週(7310.4人)の78.1%。新規感染者の年代別比率は、最多が20代と30代でそれぞれ18%、10歳未満16%と続く。65歳以上は6%だった。病床使用率は23.4%、重症者用病床使用率は5.3%。都基準の重症者数は前日から1人減って14人。死亡は9人。

 4月22日時点の 東京の感染者(日別) 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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【4月23日】

●リオのカーニバル、2年ぶり開催

 「リオのカーニバル」は、ブラジルのリオデジャネイロで毎年夏に開かれていたが、去年(2021年)は新型コロナの影響で史上初めて中止、今年も当初2月下旬に予定されていた開催が、2か月延期された。およそ2年ぶりのカーニバルは22日夜、12のトップチームが歌やダンスを競い合うコンテストが始まり、熱気が最高潮を迎えた。リオは、新型コロナに感染して66万人が亡くなった、ブラジルの中でも死者が特に多かった地域の1つ。

● 国、「連休前に検査を」 無料検査所は今年1月の1.7倍に

 国は去年12月から、都道府県を通じ無症状でも感染不安を感じる人や旅行を控えている人などが、PCR検査や抗原検査を無料で受けられる検査所の設置を進めている。今年1月には検査キットの入手困難で一時滞ったこともあったが、今月14日で全国でおよそ1万か所と、1月末と比べ1.7倍に増えた。東京都で2.7倍(およそ800か所)と都市部で増加している。一方で検査数は減っており、国は大型連休で旅行などに出かける前には積極的に検査を受けるよう呼びかけている。

●国内4万3966人の感染確認 東京は12日連続で前週の同曜日を下回る

 国内感染者は23日、新たに4万3966人が確認された。前週の同じ曜日(16日)より3619人少なかった。都道府県別では東京都の5387人が最も多かったが、16日と比べて1410人少なく、12日連続で前週の同じ曜日を下回った。続いて、神奈川県の3360人、大阪府の3113人、北海道の2785人、福岡県の2553人の順。1日あたりの最多数を更新した都道府県はなかったが、島根県の195人は過去2番目の多さだった。全国の死者数は34人、重症者は203人。

【4月24日】

●上海、PCR拒む人続出 「検査時に感染してしまう」 募る不安

 ロックダウン下にある2500万人の住民を抱える上海市で、PCR検査を拒否する動きが広がっている。上海市は19日の会見で、15日から延べ3700万人分以上のPCR検査を実施したと発表した。隔離が続くのに新たな感染がやまないのは、「PCR検査で並ぶ時に接触して感染が止まらないのではないか」と市民は不安を募らせている。

 大規模なPCR検査は、厳しい対策で感染の抑え込みを図る中国の「ゼロコロナ」政策の柱の一つ。拒否感の強まりは、当局にとって頭が痛い。衛生当局の発表によると、上海市では23日に感染者39人の死亡が確認され、同市の1日当たりの死者数として過去最多となった。同日に上海市で確認された市中感染者は2万1058人で、中国本土の約97%を占めている。

●コロナ後遺症 嗅覚異常、「感染半年後も10%余に」 国の研究班

 京都市で開かれている日本呼吸器学会の中で23日、新型コロナの後遺症についてのシンポジウムが行われた。後遺症のうち、嗅覚や味覚の異常について、国の研究班の代表を務めた金沢医科大学の三輪教授は、アルファ株が広がった去年5月までの3か月間に入院するなどした20代から50代までの207人を調べた結果として、半年後でも12%にあたる24人に嗅覚の異常があったと報告した。

 内訳は女性が3分の2の16人、年代別では40代以上が17人と多く、実際とは異なる臭いがするなどといったケースも多かったという。三輪教授は「中年で女性だと長引く可能性がある。オミクロン株では嗅覚異常の割合が少ないとされるが、患者は多いので、今後増える可能性がある」と指摘した。また高知大学の高松助教は、中等症以上になった人へのアンケート調査で、693人のうちの9.8%の人が退院から1年後にも何らかの症状があると答えたと報告した。

【4月25日】

●北京、数百万人PCR検査 買いだめに走る

 コロナ対策で厳しい封鎖が続く上海に続き、首都・北京でも22日以降で70例の感染が確認された。うち46例を占める朝陽区では345万人の住民と区内で働く人に、25日から1日置きに計3回のPCR検査を義務付けた。同区は日系も含め多くの企業が集まる市の中心部で、検査場には長蛇の列ができた。上海の悲鳴を知る市民が、買いだめに走る動きもある。SNSではスーパーの棚が空になった写真が拡散。市は「供給システムは万全」と呼びかけている。 

●感染拡大、習指導部に暗雲 腹心に責任論 ゼロコロナ継続

 1カ月近く都市封鎖が続く上海に続き、首都北京の中心部でも感染者が増加してきた。25日、日本など各国の大使館や外国企業が多く集まる北京市朝陽区で、全住民と働く人を対象にしたPCR検査が始まった。22~25日の北京市内の感染者数は70人。それでも市政府の危機感は強い。政治の中枢である北京の感染対策はとりわけ厳しく、衛生当局関係者は「北京が上海のような全市封鎖になる事態は絶対に防がなければならない」と語る。 

 ゼロコロナ政策は、専門家から「長期的に続けるのは難しい」との指摘もある中、習主席は3月17日の政治局常務委員の会議で「ゼロコロナを堅持する」と訴えた。2020年春に武漢の感染を抑え込んで以来、感染対策を政治体制の信任と結びつけたため、政策変更が難しい。習氏は当会議で「早期の対応がカギを握る。職責を果たせない幹部は直ちに処分する」と厳命。しかし習氏腹心の上海市トップに責任論が浮上するなど、暗雲が漂い始めている。

●3回目のワクチン接種、全人口の半数超える

 政府が25日に公表した最新の状況によれば、国内で新型コロナワクチンの3回目の接種を受けた人は6438万9878人で、全人口の50.8%となり半数を超えた。3回目の接種率を年代別でみると70代は88%、65歳から69歳は80.1%といずれも8割を超えたほか、60歳から64歳は74.1%。一方、20代は30.1%、30代は33.2%、40代は42.7%、50代は61.4%。

 またワクチンを1回接種した人は全人口の81.4%、2回目の接種を終えた人は全人口の80%。このうち5歳から11歳の子どもを対象にした接種で1回目を受けた人は90万5723人で全体の12.2%、2回目の接種を受けた人は52万8275人で全体の7.1%。実際はこれ以上に接種が進んでいる可能性があり、今後、増加することがある。全人口にはワクチン接種の対象年齢に満たない子どもも含む。

●4回目接種、5カ月間隔 高齢者・基礎疾患ある人に 厚労省部会

 厚労省の専門家部会は25日、米ファイザー社製と米モデルナ社製の新型コロナワクチンについて、高齢者や基礎疾患がある人を対象とした4回目の接種に使えるように、3回目からの接種間隔は5カ月とした。4回目の接種では、ファイザー製は1~3回目と同じ量、モデルナ製は2回目までの半分の量を接種する。「ベネフィット(利益)とリスクを考慮する」と注意事項に明記した。

 4回目接種の有効性は、イスラエルで4回目接種をした18歳以上約70万人のファイザー製ワクチンのデータがある。しかし、高齢者や基礎疾患がある人、重症化を防ぐ効果を示すデータが十分ではなかった。こうした研究や海外の状況も踏まえ、高齢者・基礎疾患ぼある人に効果があると判断。27日に開かれる別の専門家会議で、公費負担かどうか、具体的な年齢や、接種の開始時期なども議論する見込み。幅広い世代を対象に進めてきたワクチン戦略の大きな転換となる。

●ファイザーワクチン、有効期限1年に延長 厚労省

 新型コロナのワクチンの有効期限は当初の6か月から去年、9か月に延長され、このうちファイザー製ワクチンについて厚労省は有効期限を1年まで延長することを認め、4月22日に自治体に通知した。ワクチンをめぐっては一部の自治体が、4月末までに有効期限を迎えるワクチンの使用の見通しが立っていないなどとして廃棄される懸念がでていた。

 厚労省は「有効期限はワクチンを一定期間保存した後のデータを集めてメーカーが設定するもので、適切な方法で管理されている場合は、時間がたっても品質が保たれていると確認できたため申請を受けて、薬事上の手続きを行った」としている。一方、モデルナ製ワクチンについては、引き続き有効期限を9か月としている。

【4月26日】

●上海、コロナの死者過去最多更新 北京、人口9割にPCR検査を拡大

 上海市の当局は、新型コロナ感染者が25日、一日に1万6980人確認され、前日より1人多い52人が死亡したと発表。一日に確認された死者数としてはこれまで最多。厳しい外出制限が本格的に始まってから28日で1か月となるが、感染拡大に歯止めがかからず、多くの地域で外出制限が続いていて、解除の見通しは依然立っていない。

 北京では、先週後半以降感染者が増え始め、25日は新たに33人の感染が確認。北京市当局は感染拡大を早期に抑え込もうと、25日から朝陽区で始めていた3回にわたる大規模なPCR検査を26日から10の区と経済開発区に拡大。これにより北京市人口の9割に当たるおよそ2000万人を対象に大規模な検査が行われる。週末からメーデーなどの大型連休を控える中で観光地や文化施設の閉鎖も相次ぎ、市民生活や経済活動に大きな影響を与えそうだ。

●3回目ワクチン接種までの間隔、1か月短縮し5か月に

 厚労省はこれまで3回目の接種を行う場合は2回目から6か月空けることとし、25日公表された最新のデータでは、全人口の50.8%にあたる6438万人余りが接種を受けている。厚労省は25日夜、専門家部会を開いて、2回目からの接種間隔をファイザーは12歳以上、モデルナは18歳以上のいずれの世代も現在より1か月短縮して5か月とする方針を決めた。

 オミクロン株では従来株に比べてワクチンの効果が低下しやすく、より有効性を維持するためなどとしている。米国とイスラエルのデータを分析した結果、安全性も確保できると判断したという。3回目までの接種間隔は当初、厚労省が原則8か月とする方針を示したが自治体などから前倒しを求める声が上がり、段階的に6か月に短縮されていた。

●GW観光、今年こそは 3年ぶり行動制限なし

 最長10連休のゴールデンウィーク(GW)が29日から始まる。「緊急事態宣言」も「まん延防止等重点措置」もなく、行動制限がかからないGWは3年ぶり。観光地はに賑わいが戻りそう。ハワイツアーはこの2年ほど実施されていなかったが、旅行各社は米国の感染レベルに引き下げを踏まえ、4月中旬にGWのハワイツアー再開を発表。ほぼ満席だという。

●知事会、GWの移動自粛は求めず

 全国知事会は26日、新型コロナ緊急対策本部会議を開き、、移動や会食の機会が多くなる大型連休に向けた感染対策を話し合った。新規感染者数が多い地域もある中、国民には移動の自粛を呼びかけない一方、国に対しては「実効性ある感染対策と新たな経済対策を強く求める」、3回目のワクチン接種の呼びかけを強化するよう国に求める緊急提言をまとめた。ただ、島根県、熊本県、沖縄県など連休中の移動に慎重な声もあった。

●連休明け、感染拡大の懸念

 国内の新規感染者数は2月初め、1週間の平均で1日9万人を超えていたが、最近では1日約4万人。重症者数も減り、全体で200人前後となっている。コロナ担当の山際経済再生相は19日の記者会見で、「現在の状況が続けば、何か制限があるということはない。通常のゴールデンウィークとしてお過ごし頂ければいいのではないか」と述べ、旅行や帰省などに制限はかけない考え。

 ただ気がかりなのは、感染の波が収まったとは言えないこと。人気の観光地である沖縄県や北海道は、現状でも比較的感染状況が悪い。さらにこれまでも、大型連休や盆休みなどの長期休暇後に、感染拡大の波が押し寄せたことは懸念材料。昨年は「第4波」で、連休明けの5月半ばに新規感染者が増えた。昨夏の第5波でもお盆明けに新規感染者数はピークを迎え、昨年末からの第6波でも正月休み明けに感染が急拡大している。

【4月27日】

●4回目、全員接種を転換 60歳以上・基礎疾患ある人が対象

 4回目のワクチン接種について、厚労省の分科会が27日開かれ、接種対象を重症化リスクが高い人に絞って始める厚労省の提案を了承した。使用するのはファイザーとモデルナのワクチンで、60歳以上の人に加え、18歳以上でBMIが30以上の肥満の人、基礎疾患がある人か医師が重症化リスクが高いと判断した人に限定。60歳未満の人は多くが対象外となり、従来の5歳以上の「全員接種」から大きな転換となる。5月末から全国で接種を始める方針。

●ノババックス社ワクチン、公費で1~3回目接種 交互接種も可

 分科会では19日に承認した米ノババックス社製のワクチンについて、公費で1~3回目の接種に使うことを認めた。2回目までに別のワクチンを打ち、3回目にノバ社製を打つ「交互接種」もできる。

●GW後の感染拡大、専門家が対応案 行動制限か経済重視、医療体制維持か軽減 

 政府の新型コロナ対策分科会が27日に開かれ、大型連休のあと感染が急拡大し、医療逼迫が想定されるようになった場合にどのような対応をとるべきか、専門家が考え方を示した。感染対策と社会経済活動のどちらを重視するか、医療体制を維持するか軽減するかを組み合わせの4通りを示し、さらに今後議論を進めるとしている。分科会の終盤、尾身会長はこれから専門家で望ましい選択肢を絞るとしつつ、「合意できないこともあり得る」と述べた。

●「旅行・帰省前にワクチンや検査、基本的対策徹底を」 専門家組織

 厚労省の専門家組織の会合が27日開かれ、新規感染者数は大都市圏を中心に全国では減少傾向となっている一方、北海道や沖縄県などでは増加が続き、岩手、秋田、福島、島根、宮崎、鹿児島の各県では新規感染者数の1週間平均が第6波のピークを上回っていて、感染状況に差が出ていると分析した。年代別にみると、すべての年代で感染者数は減少傾向にあるものの、10代以下は減少幅が小さく、北海道と沖縄県では増加が続く。

 また、より感染力が高いとされる「BA.2」系統への置き換わりは、全国で9割程度まで進んでいると推定され、増加の要因になりえるため注意が必要だとした。まもなく迎える大型連休で移動や外出の機会が増え、感染拡大につながりかねないとし、旅行や帰省の前にワクチンや検査を受けることや、基本的対策を徹底することなどを呼びかけた。

●第6波、自宅死555人 1〜3月 厚労省調査

 年明けから国内で感染が拡大した「第6波」で、感染して1~3月に自宅で亡くなった人が、少なくとも555人にのぼることが27日、厚労省の調査でわかった。自宅での看取りを希望したケースもあったが、自宅で倒れているところを家族が見つけたケースもあった。

●国内感染4.6万人

 国内感染者は27日、新たに4万6267人が確認された。前週の同じ曜日(20日)より1628人少なかった。全国の死者数は60人、重症者は183人だった。

【4月28日】

●モデルナ 生後6か月~6歳未満への緊急使用の許可、米FDAに申請

 米製薬会社モデルナは28日、新たに生後6か月から6歳未満の子どもを対象にした新型コロナワクチンの臨床試験の結果、効果と安全性が確認されたとして、FDAにこの年代に対する緊急使用の許可を申請したと発表した。この年代には18歳以上の大人の4分の1の量を2回、接種するとしている。

●新型コロナ「後遺症」 症状別の新しい「診療の手引き」公表 厚労省

 新型コロナの「後遺症」について、厚労省は症状ごとの診療のポイントや社会復帰に向けた医療的支援など、感染症専門家などで作る委員会が医療関係者向けに、新しい「新型コロナ感染症 診療の手引き 別冊 罹患後症状のマネジメント」としてまとめた。この手引き書は、去年12月に出した「暫定版」を改訂し、「第1版」として厚労省が28日公表した。

 手引きでは、感染後に少なくとも2か月以上続く「後遺症」を「罹患後症状」とし、呼吸器の症状、嗅覚・味覚の症状、精神症状、痛み、脱毛などの皮膚症状など、症状の種類ごとに最新の知見や診療の流れを紹介している。また、リハビリや職場など社会復帰に向けた医療的な支援などについても具体的な事例を挙げて紹介していて、今後新たなデータが得られれば内容を更新していくという。

●高齢者施設で感染者、医師ら往診できるのは65% 体制整備が急務

 高齢者施設でクラスターが相次いだ問題で、厚労省が施設内で医療を受けられる状況を調べた。28日に公表した調査(回答率67%)では、全国の5万6119施設のうち65%が医師や看護師の往診・派遣を要請できる医療機関を事前に確保していると答えた。100%が7県、10%台の県もあって地域差が大きい。同省は未確保や未回答の施設には、引き続き確保を求めている。次の感染拡大に備え、施設内で迅速な医療が受けられる体制整備が急務となっている。

●疾患申告、接種券を発行 60歳未満の4回目接種、3方法を例示

 新型コロナワクチンの4回目接種について、厚労省は28日、全国の自治体に通知を出し、接種対象の18~59歳の基礎疾患をもつ人から自己申告があれば、診断書がなくても柔軟に接種券を発行できるとする見解を示した。同省は28日付の事務連絡で、接種を5月下旬から始めるため、接種券を対象者に順次発送するよう求めた。ただ、基礎疾患をもつ人の所在を把握していない自治体が多く、国は接種券の配り方について3つの方法を例示した。

 ➊事前に疾患を申請書に書いて郵送、自治体が接種券を送る。➋接種券を持たず接種会場に来た人は疾患を自己申告、その場で接種券を印刷・発行。➌接種券を持たず会場に来た人に自治体が券を出せない場合、3回目接種済み証などを確認して接種。いずれも、会場の予診で医師が疾患の内容を確認する。3回目接種済みの60歳以上の人は、5~8月におよそ3,500万人が4回目の対象となる見込み。18~59歳で基礎疾患をもつ人は、最大1千万人と同省はみている。

●オミクロン、新たな変異確認 遺伝子「組み替え体」 仙台、渡航歴なし

 厚労省は28日、仙台市で3月下旬に新型コロナ感染症を発症した陽性者から、オミクロン株の二つの系統「BA.1」と「BA.2」の遺伝子が交ざった「組み換え体」が見つかったと発表した。感染力や感染した場合の重症度はわかっていない。組み換え体は世界中で見つかっているが、この変異の報告はないという。感染者の症状は重篤でなく、快復しているという。発症前14日以内の海外滞在歴はなく、完成経路は不明。

 組み換えは、1人に異なる系統のウイルスが同時に感染することで起こるとされる。専門家は、「周りで感染者が見つかったりしているわけではないので、心配する状況ではない」と話している。

●全国で4万1756人の感染を確認 東京都は警戒レベルを引き下げ

 国内感染者は28日、新たに4万1756人が確認、前週の同じ曜日(21日)より5369人少なかった。死者は39人だった。全国最多の5394人の感染確認した東京都は、前週の同じ曜日より1319人減って、17日連続で前週の同じ曜日を下回った。都は、独自に設けている感染状況の警戒レベルを4段階中の最高レベルからレベル3へと約3カ月半ぶりに引き下げた。

 4月28日時点の 東京の感染者(日別) 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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 4月28日公表の国内のワクチン接種率 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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 職域接種分含む。全人口には、接種対象年齢に満たない子どもも含む。

【4月29日】

●「まるで動物扱い」 不満たまる住民 上海封鎖1カ月、遠いゼロコロナ

 上海市政府が3月28日に始めたロックダウンは当初、市を半分に分けて「4日間ずつの計8日間」の予定だった。だが、一日の市中感染者数はこの期間を終えても増え続けた。ピークは13日の2万7719人、1カ月経った今月28日にも1万5032人。累計感染者数は55万人。厳しい措置をとっているのに、感染者が思うように減らない。市の衛生当局は会見で、「建設工事現場や企業で集団的な感染がみられる」、また「都心の一部居住区などで制御が困難」とも分析した。

 外出禁止のルール破りを封じるため、当局は住宅に鉄柵で囲むなどの強硬策に出た。日常が戻る見通しがないまま、 長引く封鎖で市民の不安と不満はたまる。死亡例も増え続けている。上海では4月17日に2年ぶりの死者が確認、その後は11日間連続で確認され、累計死者は337人。大部分が高齢者で、基礎疾患を抱えていた。長引く封鎖は医療を圧迫し、通常の診察を受けられずに命を落とすケースも多いという。

●動かぬ工場、日本企業にも影響 中国ゼロコロナ

 上海など中国各地で続くロックダウンは、経済に深刻な影響を及ぼし始めている。3月中旬からトヨタ長春工場は停止、他の工場でもフル稼働は難しく、ホンダも生産調整。北京でも一部地区はロックダウンで外出禁止、市内の企業でも影響が広がる。5月1日労働節(メーデー)前後の5連休は、移動制限によって消費がさらに伸び悩むのは確実。25日、上海の株式指数が2020年6月以来の水準にまで下落した。先行きへの不安感から、為替市場では人民元が売られている。

 習指導部は、今秋の共産党大会に向け5.5%前後の経済成長率目標を掲げるが、今年1~3月期は前年同期比4.8%。ロックダウンや移動制限の長期化で生産も消費も落ち込めば、4~6月期はさらに減速する。目標達成が厳しくなれば、3期目を目指す習氏にとってゼロコロナ政策への不満の高まりと共に大きな打撃となる。日本を含む世界経済への影響も避けられない。中国経済の減速がより長くなれば、世界への影響は相当なものになるだろうという。

【4月30日】

●大型連休 北京閑散 飲食はテイクアウト限定

 中国で30日、労働節前後の5連休が始まった。公共の場所に入る際に48時間以内のPCR検査の陰性証明を提示することも要求しており、スーパーなどでも証明を求める動きが広がっている。習指導部が感染拡大を許さない「ゼロコロナ」政策を掲げるなか、大都市を中心に感染拡大に歯止めがかかっておらず、厳戒態勢での連休スタートとなった。

 交通運輸省によると、連休中の鉄路や空路の利用客は延べ約1億人の見込み。新型コロナ流行前と同水準まで回復していた昨年比で約4割。北京では4月22日以降の感染者が約300人と増加傾向。1日当たりでは数十人だが、連休中に人出が増えて感染拡大につながることを、市当局は強く警戒。30日の会見で北京は連休中、飲食店内での飲食を禁じ、テイクアウトに限定する方針。

●都内のコロナ無料検査会場に多くの人、帰省や旅行前に

 大型連休に合わせて都内の新型コロナ検査会場(約870か所と東京駅など5つの主要駅)では無料で検査を受けることができる。JR新宿駅の近くの検査会場では、帰省や旅行でスーツケースを持った人などが続々と訪れた。この会場では、抗原検査とPCR検査を受けることができ、結果は抗原検査が当日、PCR検査は翌日にメールで届く。会場担当者によると、連休が始まる29日はふだんの2、3倍、連休終り頃には、再び多くが訪れる予想されるという。

●高齢感染者 リハビリ効果、衰え防ぎ早く退院 「第7波」へ課題も

 2020年4月、WHO米州事務局が、感染予防を徹底したうえで、積極的なリハビリが必要だとする見解を出した。重症化しやすい高齢者は入院することが多い一方で、心身が衰えて自宅に戻れなくなるなどの弊害もみられる。実際は、スタッフ不足や感染への不安を理由に、リハビリを実施できない施設も多い。日本リハビリ医学会は今年4月、適切なリハビリを可能な限り実施するよう医療機関に呼びかけた。

 日本プライマリ・ケア連合学会は3月、高齢コロナ患者の療養についての見解をまとめた。入院した軽症者らには、レッドゾーンでのリハビリプログラムの強化を提案。病院が得る報酬や、患者自身が行うプログラムの整備が必要とする。学会の医師は「ケアの質を上げるため、レッドゾーンでのリハビリに診療報酬上の加算をつけるなど手当てし、自宅療養する患者へのリハビリができる体制も整えてほしい」と語る。

●全国で2万5182人が感染 東京は3カ月半ぶりに3千人を下回る

 国内感染者は30日、新たに2万5182人(午後7時半現在)が確認された。前週の同じ曜日(4月23日)より1万8774人少なく、5日連続で前週の同じ曜日を下回った。死者の発表は全国で14人。重症者(4月29日時点)は前日より2人減って171人だった。

 以下6枚の図は、4月30日時点の感染状況 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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 感染者数が全国で最も多かったのは東京都で、2979人。前週の同じ曜日より2408人少なく、前週の同じ曜日を19日連続で下回った。3千人を切るのは今年1月12日以来。神奈川県の2575人、北海道の2502人と続いた。

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