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2021年11月の2件の投稿

2021年11月28日 (日)

新型コロナ2021.10 接種7割

 新型コロナウイルス感染拡大の「第5波」は、新規感染者数が全国的に過去最大を記録し、病床逼迫も危機的状況となった。「緊急事態宣言」、「まん延防止等重点措置」は各地に拡大。8月下旬に感染者数のピークを過ぎ、政府は9月30日をもって全国の「宣言」と「重点措置」を解除した。9月下旬頃から「第5波」の感染拡大前の水準まで激減、病床の使用率も大きく下がってきた。東京都と大阪府は、全飲食店に対する営業時間短縮要請を10月25日以降解除した。新型コロナワクチンの2回目の接種を終えた人は26日、全人口の7割を越えた。

 2021年10月16日から31日までの新聞、テレビ、ネット情報から、新型コロナの主なニュースを辿る。本ブログ記事「新型コロナ2021.10 感染激減」の続き。【写真や図をクリックすると、拡大表示します】

【10月16日】

●ロシアの感染、過去最悪 政治不信で接種率低迷 マスク着用広がらず

 ロシアで新型コロナの感染拡大が過去最悪の状況になっている。16日は1日あたりの感染者数が3万3208人、死者数は1002人と、いずれも過去最悪になった。感染者数は昨年12月の約3万人をピークに一時は1万人以下に減ったが、感染力の強いデルタ株が広がり今年6月から急増している。地方では知事の判断で再び規制も強まりつつあるが全国統一の方針を打ち出せておらず、政権として国民に厳しい規制を強いるのは難しい状況。

 ロシアは昨年、世界初の新型コロナワクチンの開発に成功したと発表したが、政治不信から接種率は低迷。14日時点で2回の接種を終えた人は3割ほど。マスク着用も広がらず、感染拡大に歯止めがかかる気配はない。昨年、病床確保などに取り組んだ成果か、医療崩壊は伝えられていない。ただ、あまりに社会の緊張感が薄く、政府は危機感を強めている。

 「5つの場面」Pepperポスター  出典:内閣官房ホームページ

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【10月17日】

●抗原検査キット、割れる政府見解 

 新型コロナの感染を手軽に調べられる抗原定性検査キットは、PCR検査と比べ、簡便で早く結果が出るが精度は劣る。 キットの活用法をめぐり政府内の見解が割れている。内閣官房は、感染対策と社会・経済活動を両立させて日常生活の回復を進める「ワクチン・検査パッケージ」で無症状者への活用をめざす。 厚労省は、感染していても結果が陰性となる場合があるので、「無症状者の検査は、確定診断として用いることは推奨されない」とする 。

 同じ検査に二つの政府見解が存在したまま始まれば、混乱を招く。内閣官房は11月にも、ワクチン接種やPCR検査または検査キットで陰性なら、飲食店への出入りやイベント参加を緩和する方針。医療機関や高齢者施設の入院・入所者との面会を認める条件に使う構想もある。

●入国後10日待機、期間短縮を準備 山際経済再生相

 山際経済再生相は17日のフジテレビの報道番組で、ワクチン接種した人を対象にした入国後原則10日間の自宅待機について、期間を短縮する方向で準備していることを明らかにした。また、飲食店への営業時間の短縮要請などについて、今後も新規感染者が増加しないことを条件に「早ければ11月に入れば、何の制限もなくさまざまな生活が送れるようになる」との見通しも明らかにした。

●東京40人感染、今年最少

 新型コロナの国内感染者は17日現在、新たに429人が確認された。最多は大阪府の71人で、東京都は今年最少の40人だった。岩手や秋田など11県では0人だった。新たな死者は13人。東京都は1週間前の日曜日(10日)より20人減って17日までの1週間平均は60.4人。年代別では20代が8人と最多。都の基準による重症者数は、前日と同じ35人だった。

【10月18日】

●ブラジルのコロナ感染対策調査特別委、遺族が政府の対応批判

 新型コロナに感染して死亡した人が60万人を超えたブラジルで、議会上院は、ボルソナロ大統領が進める新型コロナの感染対策が適切だったかどうか、特別委員会を設けて調査を進めていて18日、亡くなった人の遺族が証言した。政府が適切な対応をとらなかったことが死者の増加を招いたとの批判が相次いだ。

● 若い男性、ファイザーワクチン選択可 自治体が対応進める

 モデルナのワクチンの接種後、心臓の筋肉や膜に炎症が起きる「心筋炎」や「心膜炎」が疑われる事例が、国内外でごくまれに報告されている。厚労省は今月15日、10代と20代の男性はファイザーかモデルナか選択できるようにしたことを受け、18日から自治体の接種会場はどちらのワクチンも打てるよう対応を進めている。

● 体操の世界選手権、技術実証 接種証明活用し観客数を上限までに

 政府は、「緊急事態宣言」や「まん延防止等重点措置」が出されていた地域での大規模なスポーツイベントは解除後も1か月程度、経過措置としてスポーツイベントでの観客数の制限を求めている。

 こうした中、18日から北九州市で始まった体操の世界選手権が開幕、政府が行う「ワクチン・検査パッケージ」を活用し、2回目のワクチン接種から2週間以上が経過した人と入場の72時間以内にPCR検査を受けて陰性だった人を対象に、会場で利用可能な客席数の上限となるおよそ2200人を入れ、政府の技術実証が行われている。

● 相次ぐ 「コロナ後遺症で働けない」、仕事に影響66% 後遺症外来

 新型コロナに感染したあと、後遺症とみられる強い倦怠感などで仕事を辞めたり休んだりして“働けない”という人が相次いでいることが、診療に当たる医師の調べで分かった。東京・渋谷区の「ヒラハタクリニック」は、これまでに後遺症に悩む患者2700人余りを診てきた。 診療したうち、仕事をしている患者の66%が仕事に影響が出ているということで、感染状況は減少傾向になっても後遺症の課題は残されたままである。

●接種記録に誤った登録、接種しても「記録なし」 国システム

 新型コロナの接種状況を一元管理するために国が導入した「ワクチン接種記録システム」(VRS)で、個人の接種記録の一部が誤って登録されていることが一定程度あることが最近分かってきた。接種したのに記録がないなどの例があり、政府が年内に計画している「ワクチン接種証明書」の電子申請・交付にも影響が出かねない事態になっている。

 VRSは、自治体が事前に名前や生年月日といった接種者情報を登録し、医療機関や接種会場の担当者が登録した接種記録とひもづける政府のシステムで、今年4月から運用を始めた。予防接種台帳をベースにした従来のシステムだとデータの反映に2~3カ月かかっていたが、VRSならリアルタイムに接種状況を把握できる。

●昨年10月以来、感染者300人割る

 国内感染者は18日現在、新たに232人が確認された。300人を下回るのは昨年10月12日(278人)以来、約1年ぶり。宮城や熊本など16県で0人だった。感染者は東京都と大阪府の29人が最多だが、いずれも今年最少となった。東京都の18日までの1週間平均は前週の52.7%で、57.6人となった。

【10月19日】

●病床増、法に基づき要請へ 厚労省

 厚労省は19日、所管する国立病院機構と地域医療機能推進機構に対して、それぞれの法人の設置法に基づき、新型コロナに感染した患者を受け入れるための病床を今夏の2割以上増やすよう求める。改正感染症法のように従わない場合の罰則規定はないが、法律に基づく初めての要請で、同省は「非常に重い」としている。大学病院などその他の国立・公的病院に対しても19日、所管省庁が病床確保を要請する。法律に基づかない任意の協力要請となる。

●衆院選と感染防止、両立模索

 19日に公示された衆院選は、コロナ禍のもとで迎える初の全国規模の選挙となる。国内の新規感染者の数は大きく減少しているが、各陣営や各地の選挙管理委員会は「密」を生じさせないよう、あの手この手で対策を進めている。

●新たに372人が感染、減少傾向続く

 国内感染者は19日現在、新たに372人が確認された。前週の火曜日と比べて235人減り、減少傾向が続いている。都道府県別にみると最多は大阪府で83人。東京都は36人。福島や熊本など8県で0人だった。新たな死者は27人。

【10月20日】

● 英国の新型コロナ感染、連日4万人超 政府新たな対策取らず

 英国では20日には感染者が4万9139人と8日間連続で4万人を超え、ヨーロッパの各国に比べて感染の再拡大が目立っている。人口の大半を占めるイングランドでは、感染対策としての規制はほぼすべて撤廃されているが、医療関係者などからは、医療が逼迫することへの懸念から、混雑している場所でのマスク着用の義務化や、在宅勤務の推奨など新たな対策を求める声があがっている。

 ジャビド保健相は20日の会見で、死者や重症化する人は大きく増えていない、医療逼迫は起こっていないと指摘し、「現時点では緊急措置は実施しない」と強調、未接種者や3回目の対象者に早期に接種するよう求めた。ただ、冬に向けて感染がさらに増え1日に10万人に達する可能性があるとし、行動規制がほぼない自由な環境を維持するためにも、まだワクチンを接種していない人は接種するよう強く促した。

● 専門家組織「もう一段感染減少を」 対策徹底呼びかけ

 新型コロナ対策について助言する厚労省の専門家組織の会合が開かれ新規感染者数は減少が続き、重症者数も2021年春の感染拡大前の水準を下回ったとした。その一方、今後の感染再拡大を見据えて、もう一段感染者数を減らすことが重要で、今後の気温の低下で屋内での活動が増えることに注意するとともに、引き続き、マスクの着用や換気など基本的な対策を徹底するよう呼びかけた。

 20日行われた厚労省の専門家組織の会合で示された資料によると、新規感染者数は19日までの1週間では前の週と比べて、全国では0.65倍と多くの地域で減少が続いている。

 新規感染者数の前週比の推移(全国) 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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● 7月までの「超過死亡数」、例年を上回る 新型コロナ影響か

 感染症が流行すると、報告される死者数以外に医療の逼迫などで、間接的な影響で死者が増えることがある。国立感染症研究所などで作る厚労省研究班では、新型コロナによるこうした影響を調べるため、過去のデータから統計的に推定される死者数を実際の死者数がどれだけ上回ったかを示す「超過死亡」と呼ばれる手法で、ことし1月から7月までのすべての死因を含む死者数を分析した。

 その結果、この期間の全国の「超過死亡」は、6352人から3万4483人となり、過去4年間の同じ時期の水準を上回っていた。今月20日に開かれた厚労省の専門家組織の会合の中で示された。この期間に新型コロナによる死者として報告されたのは、全国で1万1525人。また、流行の第5波となっていたことし7月だけをみても、北海道や福島県、神奈川県などの14の道県で過去4年間の7月の水準を上回っていた。特に「超過死亡」が多い地域では医療の逼迫が影響した可能性があるという。

●首都圏3県、時短解除 25日から全面的に

 埼玉、千葉、神奈川の首都圏3県は20日、新型コロナの対策本部会議を開き、今月24日のリバウンド防止期間が終了する25日以降、飲食店への営業時間の短縮要請や、酒類提供や人数などの制限を全面的に解除することを決めた。3県とも感染防止措置を取った県の「認証店」か否かにかかわらず、県内の全飲食店を解除の対象とする。

●宣言解除2週間、感染減鈍化懸念 専門家度組織が見解

 首都圏など19都道府県に対する「緊急事態宣言」が解除されてから2週間以上経ったが、新規感染者数は減り続けている。一方、夜間の人出は増えており、厚労省の専門家組織は20日の会合で「感染者数の減少速度の鈍化や下げ止まりが懸念される」との見解を示した。10月19日までの1週間の10万人あたりの全国の新規感染者数は前週から35%減って2.67人。

 夜間の人出は増加傾向にあり、東京都医学総合研究所によると、宣言解除後、全国で37.7%増えた。とくに沖縄県で午後10時以降の深夜帯が目立って増えている。首都圏や関西圏は、宣言解除から1週間のときと比べると鈍化はしているが、増え続けているという。

●「防止徹底継続を」 日本医師会長

 日本医師会の中川会長は20日の会見で、「ワクチン接種が行き渡った国々でも(2回の接種後に感染する)ブレークスルー感染が広がっている」と述べ、3回目の接種を含めた対策の必要性を訴えた。また、「感染者が一定程度増加しても死亡者数や重症者数が少なければいいと考えるのは早計だ」とし、引き続き感染防止の徹底を呼びかけた。

●全国で新たに391人感染 宮城など8県では感染者ゼロ

 国内感染者は20日現在、新たに391人が確認された。前週の水曜日と比べて340人減り、減少傾向が続いている。新規感染者数を都道府県別にみると、最多は大阪府の73人。東京都は41人。宮城や福島、山梨、鹿児島など8県は感染者数がゼロだった。

【10月21日】

● 米FDA、追加接種許可 モデルナとJ&Jのワクチン

 米国では、製薬大手ファイザーのワクチンについて効果を高めるための追加の接種が許可され、9月から接種が始まっている。米FDA(食品医薬品局)は20日、モデルナと、ジョンソン&ジョンソンについて、効果を高めるための追加の接種を許可すると発表した。また、最初に接種したワクチンとは異なる種類のワクチンを追加で接種することも新たに許可した。

 FDAの許可を受け、CDC(疾病対策センター)は21日に開かれた外部の専門家の委員会を開いた。効果を高めるための追加接種を推奨する結論を受けて対象者を発表した。CDCのワレンスキー所長は声明で「今回の推奨は、新型コロナから可能な限り多くの人を守るための取り組みの1つ」として、追加接種を呼びかけた。

● 指をかざすだけ、ワクチン接種を証明 日立などがシステム開発

 新型コロナのワクチン接種の記録を、指をかざすだけで確認できるシステムが、日立製作所と鹿島建設、九州大学などで作るグループが開発した。紙の証明書を持ち歩かなくても接種を証明できることから、イベント会場など大勢の人が集まる場所で、接種記録の確認などにかかる時間や手間を短縮できる。今後、オフィスや建設現場で実証実験を進め、将来的には大規模イベント会場やホテルなどでの活用に向け、実用化を目指す。

●東京・大阪、25日に時短解除 認証店、酒提供の時間制限なし

 新規感染者数の減少に伴い、東京都と大阪府は21日、全飲食店に対する営業時間の短縮要請を25日の月曜以降は解除することを決めた。ただ、感染対策を取る「認証店」でも都、府ともに1テーブル4人以内での会食とするよう協力依頼は継続。一方認証を受けていない店に対しては、酒類提供は午後9時までとするよう呼びかける。

 東京・大阪では昨年11月下旬以降、飲食店への時短要請が続いており、全面解除されるのは約11カ月ぶり。コロナと経済活動との両立を本格化させる。政府も行動制限に頼らない対策に転換したい考えだが、専門家は「第6波」に備え、感染防止策の徹底を求める。

 飲食の場面におけるコロナ感染対策のお知らせ 出典:内閣官房ホームページ

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●3回目接種券、11月にも発送 当面は医療従事者か 厚労省

 厚労省は21日までに、ワクチンの3回目接種券を早ければ11月中旬にも対象者に発送できるよう、自治体に準備を求める事務連絡を出した。3回目接種の対象者として2回目の接種が終わってから、概ね8カ月経過した人を想定している。11月にも正式決定するが、当面は医療従事者のみになる見込み。自治体には、対象者を「ワクチン接種記録システム(VRS)」を使って抽出し、接種券を準備するよう要請。また1、2回目では別々だった接種券と予診票を1枚にまとめても可能とする。

【10月22日】

● ワクチン接種、81人を救済認定 医療費など支給へ 厚労省

 ワクチン接種では、副反応が原因で障害が残ったり、医療機関での治療が必要になったりした場合、予防接種法上の救済対象となり、医療費や医療手当などが支給される。厚労省は22日、専門家で作る審査会を開き、接種後にアナフィラキシーや急性アレルギー反応などが見られた20代から80代の男女81人について、「接種との因果関係が否定できない」として全員を救済対象と認定した。ワクチン接種をめぐって救済認定が行われるのは3回目で、認定者は合わせて147人となった。

【10月23日】

● ロシア、コロナ感染再拡大 モスクワなどで経済活動制限へ

 ロシアでは、新型コロナの1日当たりの感染者が10月中旬以降3万人を超え、23日はこれまでで最多のおよそ3万7000人に上るなど、感染が再び拡大している。プーチン大統領は20日、10月30日から11月7日までの9日間を、ロシア全土で企業などの休業日に定める大統領令に署名、それぞれの自治体に対応を促すとともに、市民に不要不急の外出を控えるよう呼びかけた。

 今週から、首都モスクワや第2の都市サンクトペテルブルクで、経済活動が大幅に制限される。このうち感染者が最も多いモスクワは開始を2日早め、28日から来月7日まで。具体的には食料や生活必需品を扱う店以外の営業や、飲食店の店内での営業を停止、学校も休校、劇場や博物館の利用はワクチン接種した人などに限定、人数も制限。モスクワでこうした大規模制限が導入されるのは、去年6月以来。

● デルタ株が蔓延、再び規制強化 シンガポール

 シンガポールで、感染者の増加が止まらない。今年7月ごろまで新規感染者数が1桁の日もあるなど、コロナ対策の「優等生」と呼ばれた。ワクチン接種も東南アジアで最速、すでに接種率は85%に近い。政府は8月10日、「コロナとの共生」を目指し接種者の規制緩和に踏み切った。ところがデルタ株の蔓延で8月下旬から感染が急速に拡大、いまは1日の感染者数が3千人(日本の人口換算で7万人)を越える。ほとんどが「ブレークスルー感染」。接種が早く、感染経験者も少ないことが、感染増につながった。

 政府は、9月下旬に規制を再強化。一方、ワクチン接種では9月に3回目の「ブースター接種」を60歳以上に向けて開始。10月に対象を50歳以上に広げた。11歳以下の子ども向けの接種も検討中で、来年初めの開始を視野に入れている。こうした中、政府は23日に「働く人の安全を守るため」として、来年の1月1日からワクチンを接種していない人は原則職場への出社を認めないと発表、事実上、職場でのワクチン接種を義務づける方針。

● 感染5万人超でも「共生」維持 英国

 英国は記録的な死者数となるなど失策が続き、ジョンソン首相も感染した。だが、ワクチン接種開始後は国内外の評価が一変。メディアはワクチン開発を英国の「成功物語」などと伝え、首相の支持率も上向いた。7月、人口の8割超を占めるイングランドでロックダウンの法的規制をほぼ解除、いち早く「コロナとの共生」に舵を切った。だが感染者数は高止まりが続き、10月21日に再び1日5万人超。死者数も、少しずつ増え最大で1日200人台。一時は1千人を下回った入院患者も8千人を超えた。

 感染拡大の一因とされているのが、ワクチン効果の低下。2回接種の半年以内に効果が下がり始めるとみられ。3回目の接種を9月に始めたが接種率は伸びず。感染力がより強い 「デルタプラス」という変異株も懸念されている。

●インフル、備える冬 抑制続くか同時流行懸念

 インフルエンザが流行するシーズンになった。新型コロナの「第6波」との同時流行が懸念されるが、インフルの感染者はいまのところ、極めて少ない。だが、専門家は「大きな流行を起こす可能性もある」と指摘している。厚労省によると、今月17日までの1週間で、全国約5千カ所の定点医療機関から報告された感染者は10人。昨年同時期の17人と同様、極めて少ない。一昨年の同時期は4447人だった。

 コロナ対策でマスク着用や手洗いが徹底されたことや、一つのウイルスが非常に優勢なときにほかのウイルスが抑制される現象「ウイルス干渉」が起きた可能性も考えられる。厚労省によると、今シーズンのワクチン供給量は、昨シーズンより2割ほど減るが例年並み。昨年は供給量全体の9割程度が10月最終週までに出荷されたが、遅れ気味。同省は、例年1月末~3月上旬に流行のピークを迎えるので12月中旬までの接種が望ましいとする。

●全国285人感染
 
 国内感染者は23日現在で、新たに285人が確認された。500人を下回るのは7日連続となった。死者は5人で、死者が1桁になるのは8月8日以来。岩手、山形、福島、和歌山、鳥取、高知、大分、宮崎、鹿児島の9県は新たな感染者の発表がなかった。東京都では新たに32人の感染が確認された。7日連続で50人を下回り、土曜日の発表としては今年、最も少なかった。このほか大阪府が46人、愛知県が22人、福岡県は8人だった。

【10月24日】

●在外投票、間に合わない? コロナ下、国際郵便に遅れ

 衆院選で、海外に住む有権者が投票する「在外投票」で混乱が起きている。新型コロナの影響もあり、政府は「郵便投票」を呼びかけるが、手続きも簡単でない。コロナで世界で郵便の遅れや自治体による投票用紙の発送が遅れていて、投票の一部が間に合わない恐れ。岸田首相が解散から投開票日まで17日間という「戦後最短」の日程を決めたことも影を落としている。

 総務省によると、在外投票には現地の大使館や総領事館でなどの在外公館投票(一番多い)。日本に帰国して投票、そして郵便投票(一番少ない)の三つのやり方がある。インターネットを使った投票方法などの議論が進むことに期待されているが・・・。

【10月25日

● 熊本の製薬会社、開発ワクチンを3回目接種に 年内に臨床試験開始

 熊本市の製薬会社KMバイオロジクスは、現在開発中の新型コロナワクチンを、3回目の接種となる、いわゆる「ブースター接種」で使えるようにするため、臨床試験を年内に開始し、来年度中の実用化を目指す考えを25日に記者会見を開いて明らかにした。

 現在、開発中のワクチンについて、ことし3月から初期の臨床試験を行った結果、ファイザー製やモデルナ製のワクチンなどと同等の安全性が確認できたとしている。そのうえで、3回目の接種を行ういわゆる「ブースター接種」で使えるようにするため、臨床試験を年内に開始するとしていて、有効性と安全性が確認されれば、国に承認を申請して、来年度中の実用化を目指すという。

 KMバイオロジクス本社屋(熊本市) 出典:ウキメディア・コモンズ

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●飲食店、日常へ一歩 時短要請、5都府県で解除

 東京、埼玉、千葉、神奈川、大阪の5都府県で25日、飲食店に対する営業時間の短縮要請が解除された。東京都と大阪府では、約11カ月ぶりの解除となる。酒類提供の時間制限も解除されるが、東京都は約15%の認証していない店には午後9時までの制限を求める。また東京都、大阪府ともに1テーブル4人まで、神奈川県では、1組4人以内か同居家族での2時間以内を呼びかける。埼玉、千葉各県では認証の有無にかかわらず、通常営業ができる。なお沖縄県は、今月末まで時短要請を続ける。

 今シーズンの忘年会・新年会について、全国8174社のおよそ70.4%の企業が「開催しない」としていることが、東京商工リサーチの調査でわかった。去年12月調査では「開催しない」が94.2%、それと比べると少なくなった。

●全国153人、今年最少

 1日あたりの新規感染者数は、全国的に減少傾向が続いている。全国で最多となった8月20日は計2万5866人、今月25日は今年最少の153人に減少。都道府県別でみると、ピーク時の8月13日に5773人を記録した東京都は25日で17人、9月1日に最多の3004人を記録した大阪府も26人だった。

【10月26日】

● イタリアでワクチン接種進む 背景に「グリーンパス」

 イタリアでは、人口の70%を超える人がワクチン接種を済ませ、ヨーロッパでも最も接種が進んでいる国のひとつ。背景には、ワクチンの接種や検査による陰性結果を記録した「グリーンパス」と呼ばれる証明が日常生活の多くの場面で必要になったことがある。

 2021年8月からは、レストランや美術館、長距離の交通機関などを利用する場合に証明の提示が必須となったほか、9月1日からは、学校の教職員や大学生に証明の所持が義務づけられた。さらにイタリア政府は、10月15日からすべての労働者に所持を義務づけ、その対象は2300万人にのぼる。

●米FDA 、接種対象5~11歳許可へ ファイザーワクチン

 ワクチンの接種対象が、米国では5~11歳にも広がる見通し。副反応があるものの、重症化や感染の広がりを防ぐ効果が期待されている。米FDA(食品医薬品局)の諮問委員会は26日、5~11歳へのファイザーワクチンについて「接種の利益はリスクを上回る」とする結論を賛成多数で可決、緊急使用許可を出すように勧告した。米CDC(疾病対策センター)も11月2、3日に諮問委員会を開く。ホワイトハウスは、FDAが緊急使用許可、CDCが推奨すれば、すぐに小児科などを中心に11月初旬にも全米で接種が始まる。

 ファイザーがFDAに提出した資料によると、臨床試験には5~11歳の約220人が参加。3週を空けて、大人の量の3分の1を2回接種したグループと、偽薬を接種したグループを比べたところ、有効性は90.7%だった。接種後に新型コロナに感染した子どもたちは、症状が軽く、接種による深刻な副反応もなかったという。一方英国は、いち早く大人へのワクチン接種を始めたが、重症化しにくい子どもへの接種は慎重。健康な12~15歳は1回接種、12歳未満は接種対象外としている。

● 5〜11歳、 日本でも近く申請 子の感染や重症化、防ぐ効果期待

 ファイザーの日本法人は接種年齢の引き下げを近く申請するため、厚労省と協議している。5~11歳対象のワクチンは、1瓶で使える回数や希釈の仕方、栓の色などが違う。12歳以上のものと別の製剤として、改めて審査を受ける見込み。承認された後、公費対象とするか、専門家の分科会で議論される。今年5月に接種年齢下限を12歳に引き下げた際は、異例の速さで審査が進んだ。今回も同様の可能性があり、医療従事者らへの3回目接種と並行して進められることになりそう。

 感染力が強いデルタ株が猛威を振るった「第5波」では、子どもにも感染が広がった。8月は20歳未満の新規感染者が、全体の2割を占めた。学校や学習塾でのクラスターも相次いだ。ただ、子どもは感染しても軽症や無症状の場合がほとんど。10歳未満の死亡例も報告されていない。しかし専門家は「ワクチンによって社会全体の感染者を減らしていくという流れに子どもも乗せるべき」「副反応を心配して接種を避け、重症化したり後遺症が残ったりすれば、親は責任を感じると思う」と話す。

● ワクチン2回接種、全人口の70%超える

 政府が26日に公表した最新の状況によると、国内で新型コロナのワクチンを2回接種した人が、全人口の70%を超えた。2回目の接種を終えた人は8879万7909人で、全人口の70.1%に。全人口には、ワクチン接種の対象年齢に満たない子どもも含む。

● 専門家組織「昨夏以降で最低の水準」 「改善状況維持へ 一人一人が感染対策を」

 厚労省の専門家組織は26日の会合で、新規感染者について「昨夏以降でもっとも低い水準」と評価した。そのうえで、改善している状況を維持することが重要だとした。今後は、対策が緩和されて飲食の機会が増えると見込まれる中で、感染対策の認証を受けている店を選び、飲食時以外はマスクを着用することなど、改めて一人一人が感染対策の行動を取るよう呼びかけた。

 一方、一部でクラスターが発生しており、厚労省は疫学調査徹底で感染拡大の芽を摘んでもらう方針。厚労省の資料によると25日までの1週間の10万人あたりの全国の新規感染者数は1.64人。

【10月27日】

● JR東海、2年連続で最終赤字の見通し 東海道新幹線の利用者減で

 JR東海は27日、2022年3月までの1年間の最終的な損益について、これまでの黒字予想から一転して、2年連続の最終赤字になるという見通しを発表した。新型コロナの感染拡大で、東海道新幹線の利用者の減少が続き、鉄道収入の回復が遅れていることが主な要因。

●アベノマスク、8300万枚眠る 115億円分、倉庫保管に6億
 
 新型コロナ対策として全世帯や福祉施設などに配るために国が調達した布マスク「アベノマスク」について、会計検査院が調べたところ、計2億9千万枚のうち3割近い約8300万枚(約115億1千万円相当)が、2021年3月末時点で配布されないまま民間の倉庫に保管されていることが27日分かった。保管にかかった費用は、昨年8月~今年3月で約6億円に上るという。

 安倍首相の肝いり政策として2020年4月以降、全世帯向け布マスク約1億3千万枚を調達して配布。3~9月には介護施設など福祉施設や妊婦向けに計約1億6千万枚を調達して配った。購入・配布には計約497億円かかった。検査院がこれらの布マスク計約2億9千万枚を調べたところ、約8300万枚が配られずに倉庫で保管されていた。昨年度は保管業務を日本郵便などに委託、約6億円を支払った。今年度の委託先は日本通運で、厚労省は「今年度も数億円かかる」という。

●3回目接種、基礎疾患ある人も 医師・高齢者に加え接種

 厚労省は「ブースター接種」と呼ばれる新型コロナワクチンの3回目接種の対象者について、まずは感染・重症化リスクが高い医療従事者と高齢者、基礎疾患がある人から始める方向で調整に入った。11月半ばにも開く専門家による分科会で決める見通し。さらに対象を広げるかどうかについても議論する予定。日本で幅広い年齢層を3回目接種の対象とした場合でも、十分なワクチンは確保できるという。

 今年2月に先行接種が始まった医療従事者については、12月に3回目の接種を始めることを想定し、各自治体が予診票の作成や発送準備を進めている。高齢者に加えて、糖尿病や高血圧、心血管疾患、肥満など基礎疾患のある人は、医療従事者に続いて早ければ1月に接種が始まる見通し。使用するワクチンについては、2回目までと同じワクチンとする原則を維持しつつ、別の種類のワクチンを打つことについても議論する。

● COCOA不具合、改善要求 検査院

 新型コロナ感染者との接触を知らせるスマートフォンのアプリ「COCOA(ココア)」で今年2月に不具合が見つかった問題で、会計検査院は27日、開発や保守を担った厚労省の当時の対応が不適切だったとして、同省に改善を求めた。委託先への指示が不明確だったことが、不具合の発生や長期間の放置につながったと指摘した。

 COCOAは昨年9月末にアップデートされて以降、アンドロイド端末で陽性者と接触しても通知が届かない不具合が発生。11月には、プログラムを公開していたサイトに不具合の指摘があったが対応しなかった。同省は4月に検証報告を公表。「適切なテスト実施や外部からの指摘への対応があれば、長期間不具合を見逃す事態は発生しなかった」と結論づけていた。

●小池東京都知事、入院 過度の疲労で 療養1週間程度か?

 東京都は27日、小池知事(69)が「過度の疲労」により入院したと発表した。1週間程度の静養が必要だといい、その間は武市副知事が代理を務める。知事は都議選の告示直前の6月下旬にも同様の理由で入院し、約1週間後に退院した。

【10月28日】

●イベント上限1万人、来月から撤廃 収容50%制限は残る

 政府は28日、新型コロナ対策の「分科会」を持ち回りで開き、27都道府県で続けているコンサートやスポーツなどの 大規模イベントの人数制限について、1万人の上限を11月1日から解除することを決めた。収容人数に応じて、「上限5千人」または「収容定員50%以内」のいずれか多い方が、全国で適用されることになる。新規感染者数が全国で減少傾向にあり病床逼迫も改善されていることから、分科会も現状で解除は妥当と判断した。

 一部自治体では、今月からワクチン接種2回や検査による陰性証明を使った「ワクチン・検査パッケージ」の実証実験を実施している。政府は、実証実験の結果を検証した上で、収容定員100%でのイベント開催などに向けた検討を行っていく方針。

● 抗体カクテル療法、予防目的の投与認めるか、来月4日判断へ

 2種類の抗体を同時に点滴で投与する「抗体カクテル療法」は、軽症から中等症の患者で、かつ重症化リスクがある人が対象。厚労省によると、今月20日までに全国で合わせておよそ3万6000人が投与を受けたと見られている。

 日本での販売権を持つ中外製薬は、感染と発症を予防するための投与や、無症状の患者への投与も新たに認めるよう申請していて厚労省は、来月4日に専門家部会を開いて承認するかどうか判断することを決めた。

●3回目接種、12歳以上全員 厚労省方針 2回目から8カ月後

 新型コロナワクチンの「ブースター接種」と呼ばれる3回目接種について厚労省は、2回目接種を終えた12歳以上全員を公費接種の対象とする方針を決めた。専門家でつくる厚労省の分科会が28日の会合で方向性を了承した。11月中旬に改めて会合を開き、正式決定する。2回目接種後に8カ月が経過する今年12月に医療従事者から順次、3回目の接種券を配布し、打っていくことになる。

●万博相、他候補の感染明かす 東京5区 本人の公表前に街頭演説で

 衆院選東京5区に立候補している若宮万博相(自民前職)が27日午後5時20分ごろ、目黒区自由が丘駅前で行った街頭演説で、同選挙区の他の候補者名を挙げ「コロナになっちゃったみたいです」と発言した。「私は今回の選挙戦ではできる限り感染が起きないよう、部屋の中での集会とかは一切しておりません」と、自身の陣営の感染対策を紹介した。その後、この候補者は28日午前0時過ぎ、フェイスブックで自身のコロナ感染を公表した。

 今年2月の新型コロナ対応の特別措置法の改正では、感染者の偏見や差別を防ぐための規定が設けられた。感染者個人を特定し、公表する行為をしないよう啓発することを、国や自治体に求めている。

●沖縄の時短要請、月末で解除

 国内感染者は28現在で、新たに274人が確認された。亡くなった人は9人だった。東京都の新規感染者は21人で、12日連続で50人を下回った。最多は大阪府の61人で、前週の同じ曜日と比べ19人増えた。全国で唯一、飲食店への営業時間短縮要請を継続している沖縄県は28日、今月末までで時短要請を解除すると発表。ただ、11月中は県民に対し、会食は4人以下、2時間以内などの協力を引き続き求めていく。

【10月29日】

●新型コロナ起源、「結論出ず」 米情報機関

 新型コロナの起源について、米国の情報機関を統括する国家情報長官室は29日、バイデン大統領の指示で作成された調査報告書の「詳細版」を公表した。起源について結論を出せてないが、その検討過程を明らかにしている。DNAの一部が自然に存在する別のコロナの特徴と同じであることなどを挙げ、遺伝子改変されたものではないとした。報告書は、最初の患者がどこでいつ発生したのかなどの情報が欠けていると指摘、中国の情報公開がカギになるとした。

 「要約版」は今年8月に公表、新型コロナが中国の武漢ウイルス研究所から流出した説と、動物を介して人に感染した説のどちらかは結論が出せないとした。また、新型コロナは生物兵器として開発されたものではない、多くの分析官がウイルスは人為的に遺伝子改変されていないと判断していた。

● 米FDA、接種可能年齢を5~11歳に拡大 ファイザーワクチン

 米FDA(食品医薬品局)は29日、製薬大手ファイザーの新型コロナワクチンについて緊急使用の許可の対象を変更し、接種可能な年齢を5歳から11歳の子どもにも拡大した。これを受けて、CDC(疾病対策センター)は来月はじめにも接種を推奨するかどうか判断するものとみられ、推奨されれば速やかに接種が始まる見通し。

 対象となった年齢の子どもも、12歳以上と同様、3週間あけて2回の接種が必要だが、1回に接種するワクチンの成分は、12歳以上の3分の1にあたる10µgとされている。FDAの許可を受けて、CDCは来月2日に専門家の委員会を開き、接種を推奨するかどうか判断するものとみられ、推奨されれば速やかに接種が始まる見通し。深刻化している子どもの感染の拡大に歯止めをかけることにつながるのか注目される。

● 新規感染者数、ことしに入って最も少ない水準に

 NHKは各地の自治体で発表された新型コロナの感染者数を元に、1週間平均での新規感染者数の傾向について前の週と比較してまとめた。新規感染者数を1週間平均で比較すると、多くの都道府県で減少傾向が続いていて、全国の感染者数はことしに入って最も少ない水準となっている。

 全国では、ことし8月末から新規感染者数が減少傾向となり、先月30日までの1週間は前の週に比べて0.55倍、今月7日は0.55倍、今月14日は0.61倍、今月21日は0.62倍、28日まででは0.68倍と、9週連続で減少傾向となっている。

● 無症状の4人に1人が肺炎 コロナ感染者を追跡調査 和歌山

 新型コロナの陽性者をすべて入院させる措置をとっている和歌山県が、第5波までの県内の感染者5000人余りを追跡調査した結果、検査の時点で無症状だった人の4人に1人がその後、肺炎になっていたことがわかった。

●東京の感染者4065人追加 4〜10月集計ミス

 東京都は29日、4~10月に発表した新型コロナの新規感染者数について、計4065人を追加したことを明らかにした。集計ミスが理由。これまで都の1日の最多感染者数は8月13日の5773人だったが、修正の結果5908人となった。都によると、集計ミスの主な原因は、感染者情報を管理するためのシステムの入力・確認ミス。医療機関から紙の発生届を受け取った保健所が、入力を誤るなどしたため、都の担当部局が新規感染者にカウントしていなかった。

【10月30日】

● G20サミット、ワクチン接種「来年半ばまでに世界人口70%に」

 2年ぶりに対面形式となることしの G20サミット(主要20か国の首脳会議)は、イタリアの首都ローマで30日から2日間の日程で始まった。1日目の議論で各国首脳は、途上国で遅れている新型コロナのワクチン接種について、供給を加速して来年半ばまでに世界人口の70%への接種を目指すことを確認した。

 初日の世界経済の議論では、世界的なエネルギー価格の高騰やサプライチェーン(供給網)の混乱の影響が懸念されるなか、多くの首脳から新型コロナからの経済の回復には各国の協調が必要だという認識が示された。また新型コロナからの真の復興には、先進国と途上国の間でのワクチン接種の格差の解消が欠かせないという認識で一致した。

●コロナ抗体、保有率97%に ニューデリー 集団免疫も

 インドの首都ニューデリーで、新型コロナの抗体保有率が97%にのぼった。今年4~5月にはインド全土で1日に40万人以上の感染者を出したが、その後激減。集団免疫に近い状態を獲得した可能性がある。調査は首都で9~10月、2万8千人を対象に実施。1月の前回の調査では約56%だったが、急激に増えた。ワクチン接種を終えていない人でも90%が抗体を保有している。地元政府は感染によるものが大きい可能性があるという。

 ただ、抗体が新しい変異ウイルスに効果があるかや、感染を防ぐために必要な抗体量をいつまで維持するかは不明。首都の人口は、約3千万人。今年4月に1日あたり最多の2万8千人の感染者を出した際には、ロックダウンを実施。現在は、1日に50人以下の水準まで減っている。11月には、ヒンドゥー教の大祭があり、再び感染が拡大する懸念もある。

【10月31日】

● ワクチン接種回数、世界で70億回に達する

 英オックスフォード大学の研究者などが運営するサイト「アワ・ワールド・イン・データ」によると、世界全体の新型コロナワクチンの接種回数は、具体的な内訳が確認できない国や地域を除いて、29日までに70億回に達した。

 ワクチンを少なくとも1回接種した人の割合は、世界の人口の49.3%に上り、2回の接種が完了した人の割合も世界人口の38.3%。また1日当たりの接種回数は、およそ2400万回に上るという。一方で、国民の所得が低い国の間では、ワクチンを少なくとも1回接種した人の割合は3.5%にとどまっているということで、ワクチンをめぐる格差が深刻になっている。

●自民が単独過半数確保、首相の勝敗ライン超え 維新は一気に3倍増へ

 第49回衆院選は31日投開票され、自民党は単独過半数(233議席)を確保し、国会運営を有利に運べる「安定多数」(244議席)も押さえた。自民、公明両党では290議席台に乗せ、国会を安定的に運営できる「絶対安定多数」(261議席)も上回った。岸田首相(自民党総裁)は続投し、新たに固めた足場で政権運営を本格化させる。

 枝野代表が率いる立憲民主党は、公示前勢力に届かない見通し。ほかの4野党と候補者を一本化した小選挙区では公示前の48議席から伸ばしたが、比例区の議席が減少。共闘の効果は限定的だった。日本維新の会は公示前の11議席から4倍近くに増やし、第3党に躍進した。小選挙区の投票率は55.33%前後となる見通し。戦後2番目の低水準となった前回2017年衆院選の投票率53.68%を上回るものの、戦後3番目の低さとなりそう。

●国内新たに229人感染 東京22人、大阪45人 7人死亡

 国内では31日、新たに229人の感染が確認された。1日当たりの新規感染者は4日連続で300人を下回った。死者は埼玉県で3人、沖縄県3人、北海道1人の計7人。厚労省集計の重症者は、前日から10人減の124人だった。国内で感染が確認された人は、空港の検疫などを含め172万2519人、クルーズ船の乗客・乗員を合わせて172万3231人。亡くなった人は、国内で感染が確認された人が1万8267人、クルーズ船の乗船者を合わせて1万8280人。

 以下、6枚の感染状況の図の出典は、NHK新型コロナウイルス特設サイト

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 東京都の感染者は22人で、1日当たりとして15日連続で50人を下回った。一方、大阪府は45人で、4日続けて前週の同じ曜日を上回った。

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 全人口には接種対象でない子どもも含む。

2021年11月 2日 (火)

映画「ONODA 一万夜を越えて」

 2021年10月28日(木)、映画『ONODA 一万夜を越えて』を観る。

 太平洋戦争の終戦後もフィリピン・ルバング島のジャングルで約30年潜伏し、上官からの命令をかたくなに守って秘密戦の任務を遂行し続け、1974年に日本に帰還した「最後の日本兵」。実在の人物・小野田寛郎(ひろお)元陸軍少尉を題材にした人間ドラマ。フランス人の監督が描く映画『ONODA 一万夜を越えて』は、日本で2021年10月8日に公開。

 

 フランス映画界で今、最も注目されているという新鋭の監督、アルチュール・アラリ。脚本も手掛けた。フランス、ドイツ、ベルギー、イタリア、日本の国際共同製作映画でありながら、最初から最後までが日本語セリフの作品は、第74回カンヌ国際映画祭2021の「ある視点」部門オープニング作品に選ばれ、フランスでは2021年7月21日に公開された。


 小野田の30年間を描いたベルナール・サンドロンの原作『ONODA 30 ans seul en guerre』を元に着想、映画化された。ほとんどの日本人キャストはオーディションにより選考、カンボジアで約4ヶ月間にわたって撮影され、臨場感あるシーンとなっている。

Onoda

 小野田寛郎が、挫折し自暴自棄になった青年として映画は始まる。彼を救ったのは、スパイ養成学校として知られる陸軍中野学校の教官・谷口義美少佐。ゲリラ戦の特殊訓練を受け、秘密の任務を負う士官として、彼は自分の存在意義を見いだす。終戦間近の1944年、小野田少尉は劣勢のフィリピン・ルバング島で、援軍が到着するまでゲリラ戦を指揮するよう命令を受ける。出発前、「君たちには、死ぬ権利はない」と上官の谷口からと言い渡された最重要任務は、「何が起きても必ず生き延びること」。

 作戦を決行するためルバング島に上陸するも、指揮権も与えられないまま敵に襲撃される。しかし彼を待ち構えていたのは、ルバング島の過酷なジャングルだった。食べ物もままならず、仲間たちは飢えやマラリアで次々と倒れていく。必ず援軍が来ると信じ、小野田は自分に従う数人の部下を連れ、任務を遂行する。生きるために、島民の食料略奪などあらゆる手段で飢えと戦い、雨風をしのぎ、仲間を奮い起こす。やがて届いた終戦の知らせも否定、ジャングルの奥地で生き続けるのだった。

 過酷な状況で、伍長・島田庄一は武装した島民に撃たれ、一等兵・赤津勇一は小野田の任務に反して離脱。仲間を一人ずつ失いながら小野田と一緒に最後まで生き残り、25年以上も共にジャングルを生き抜いた唯一の友である一等兵・小塚金七。二人は、幾度となく衝突ながらも相手を思いやり、二人三脚で生死をさまよいながら潜伏していた。

 住民から奪ったトランジスタ・ラジオで海外放送などを聴取して独自に世界情勢を分析、友軍の来援に備えた。後に捜索隊が残した日本の新聞や雑誌で、当時の日本の情勢についても情報を得た。小野田は、日本はアメリカの傀儡政権となっていて、満州国に亡命政権があると考えていた。しかしある日突然、小野田と小塚は島民たちからの復讐を受け、小塚は小野田の目の前で帰らぬ人となってしまう。

 そこからは小野田一人きり、孤独の中で夜が明けていく日々を数えながら、疲労を深めていく。ルパング島に旧日本兵が残留との情報で、何度か政府と小野田の家族、戦友らがルバング島に赴き捜索する。ある日小野田は、捜索に触発され一人でジャングルにやって来た「旅行者」と名乗る鈴木紀夫と出会う。この青年との出会いによって、ようやく戦いは終わりを迎える。来島した元上官の谷口の命令により、任務を解除。ルパング島に上陸から約30年、一万夜を迎える1974年3月、51歳で日本に帰還する。


 主人公・小野田役の青年期をドラマ・映画と活躍中の遠藤雄弥、小野田の壮年期を約1年かけて減量し撮影に臨んだ津田寛治が演じる。小野田にゲリラ戦を決行するよう命じた上官の谷口役には、一人芝居で有名なイッセー尾形。小野田が帰国するきっかけになった旅人・鈴木紀夫には、ドラマ・映画の出演オファーが絶えないという仲野太賀が抜擢。

 左から、遠藤雄弥、津田寛治、イッセー尾形、仲野太賀。以下8枚とも映画『ONODA 一万夜を越えて』HPから転載。

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 小野田の部下の小塚の青年期は松浦祐也、壮年期は朝ドラ『おかえりモネ』にも出演の千葉哲也。同じく部下の島田に大河ドラマ『青天を衝け』に出演したカトウシンスケ。同じく赤津は、大河ドラマ『いだてん』にも出演した井之脇海。キャストは、ほとんどは日本人俳優で、外国人はルパング島の島民、フィリピン軍将校のみだった。

 左から、松浦祐也、千葉哲也、カトウシンスケ、井之脇海。

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 ★ ★ ★

 映画館で、いつものように本作のパンフレットを購入しようと窓口に聞くと、もともと作られてないと言う、残念。そもそも映画のパンフがあるのは日本だけだそうだが、映画鑑賞後の楽しみが半減する。このブログを書くのも、パンフがないと苦労する。

 全編、日本人俳優が日本語のセリフを話すので、つい日本映画かと思ってしまうが、時々スクリーンにフランス語で年月が表示されたり、エンドロールを見ると、フランス映画だと認識する。昔のアメリカ映画で、よく日本人役がアジア系のアメリカ人で、服装や言葉や所作にとても違和感があった。フランス人が、戦前の日本人の事をどこまで描けているのか、イマイチ不安だったが、心配しすぎだった。上映時間は、174分(2時間54分)。これまで3時間に近い映画を見たのは、ちょっと思いつかない。

 映画の導入部分で中野学校時代、学生たちが「佐渡おけさ」を歌いながら、だれの歌の歌詞が正しいかを議論していた。そこに、谷口教官が現れる。小野田が思わず冗談で歌うと、教官は「俺と同じように歌って見ろ」と言う。小野田は教官の歌詞に合わせて歌うが、「そうじゃない。よく聞け、俺と同じように歌え」と強く促す。答えは、自己流の歌詞で歌うことだった。歌詞が少し変わってもその歌の本質は変わらない。戦況は常に変わる。その戦況に合わせて、自分の考えで戦術を変えるが、秘密戦の本質は変わらないことを、教官は教える。この場面は最初、何のことかよく理解できなかったが、その後の小野田の生き方を描いていた。

 ジャングルの兵士たちのサバイバル、現代人の日常からみると、それは人間の本性か狂気か。壮絶な日々と戦った一人の男の人間ドラマ。彼は何を信じ、誰と戦い、どう生き抜いたのか。なぜ他の兵士が気付いたり、疑問視する場面(逃亡した赤津がそれを代弁している)があったにもかかわらず、小野田は本当に敗戦を信じなかったのか、なぜ肉親の呼びかけに応じなかったのか。小野田にとって秘密戦への忠誠は、信仰のようなもの。終戦を認めてしまうと神を失ってしまう。ジャングルから垣間見える外側の世界を、陰謀だと解釈、日本は負けていないという独自の世界観を築きあげた。

 小野田は仲間を連れ、島の奥地に潜伏。谷口から引き継いだ物語を部下に語り、信じさせる。本土に帰ることなく見えない敵と戦い、亡くなった島田と小塚は気の毒でならない。島田の遺体を埋めたポイントに花を添える。28年一緒に暮らした小塚が殺されたポイントには、「小塚の川岸」と名付けた。孤独になった小野田は、故郷ではなく戦友の夢をよく見る。長年信仰してきた秘密戦という宗教を手放すには、上官の命令という儀式が必要だった。アラリ監督は、日本人が描く戦争映画とも異なるフランス人の感覚で、このドラマを表現した。

Movie_onoda

 そして突然、小野の前に現代っ子らしい青年・鈴木が現れる。小野はひどく警戒し、映画を見る側も緊張が走る。鈴木は、小野田にタバコを勧め、一緒に食べようと小豆の缶詰を取り出し、酒を飲もうと言う。用心深く語らず、酒も飲まない小野田に対し、鈴木は酔っ払って彼に会えたことを楽しそうに語る。やがて小野田の心が溶け、鈴木の顔に上官の顔が重なって浮かぶ。既に30年近く、信じていたものを突然放棄することはできない。その複雑な感情のやり場のなさを模索する中、この場面がクライマックス。

 映画では、牛を盗もうとして島田が武装島民に射殺される。次に赤津が離脱する。それから、小野田と小塚が20数年一緒に暮らした後、島民の奇襲で小塚はモリで殺される、と脚色されている。しかし実際は、先に赤津が離脱しその後に島田、最後に小塚がそれぞれ、フィリピン軍やフィリピン警察軍との銃撃戦で射殺されている。

 資料で小野田の著作や史実を調べると次の通り。

 #################

 1944年12月、小野田が比島派遣軍司令部参謀部付としてルバング島に派遣される。

 1945年8月、終戦。10月中旬、小野田らは投降勧告のビラを見る。12月には、山下奉文陸軍大将名による降伏命令と参謀長指示のビラ。小野田らは敵の謀略と断定して無視する。

 1946年2月、拡声器での投降呼びかけに、潜伏していた兵士2人が投降。この2人の協力で3月下旬まで計41名の日本兵がジャングルを出た。

 1949年9月、最後まで残っていた小野田グループの4人のうち、赤津が耐えきれず逃亡。1950年6月フィリピン軍に投降する。

 1950年、フィリピンに日本の敗残兵が生存という情報が日本政府にもたらされ、赤津の帰国により小野田、島田、小塚の存在が明らかになる。フィリピンの政情が不安定なため、救出活動は行えず。

 1954年5月、フィリピン軍山岳部隊との銃撃戦で島田が、撃たれ即死(享年41歳)。その後、島田の遺体確認に厚生省と小野田と小塚の家族、戦友らが現地に入り、その後数回にわたり呼びかけやビラ撒きを行ったが、二人は、にせものとして出て行かなかった。

 1972年1月、一方グアム島で元日本兵の横井庄一が発見され、日本中が大騒ぎとなる。

 1972年10月、フィリピン警察軍が日本人らしき2人組を発見、そのうちの小塚を射殺(享年51歳)。日本政府は、これを受け再度小野田の大規模な捜索隊を派遣。小野田の親族、メディア、政府関係者が島に入り、ビラ配布や呼びかけを行うが、小野田は無視する。

 1974年2月、鈴木紀夫がルバング島にて小野田との接触に成功。小野田の写真が日本で発表、家族によって小野田本人と確認される。小野田の帰還の条件は、上司だった元上官・谷口による直接の戦闘解除の命令を受けること。

 1974年3月10日早朝、入島した谷口からの命令により、小野田は任務を解除し、帰国する意思を固める。同日夜、フィリピン軍の前に小野田(当時、51歳)が現れ身柄を拘束、日本政府に引き渡される。1974年3月12日、小野田は政府が用意した日航特別機で羽田空港に帰還し、大歓迎を受ける。

 1975年、次兄の住むブラジルに移住。現代の日本社会に馴染めなかったからだそうだ。約1200haの牧場を経営、一時は約1800頭の肉牛を飼育した。

 1984年、ブラジルから帰国。ルバング島での経験を生かし、キャンプを通して「祖国のため健全な日本人を育成したい」 と『小野田自然塾』を開く。晩年は右翼系の活動家として日本会議の代表委員などいくつかの役員を歴任、慰安婦問題を否定、田母神論文の支持や講演活動などを行った。

 2014年1月16日、肺炎のため東京都の病院で死去。享年91歳。

 1974年10月に読んだ小野田寛郎の著作『わがルパング島の30年戦争』(講談社1974年9月発行)の表紙。同左著書の見開き頁、小野田陸軍少尉(52歳)の写真。右下はルパング島赴任前の見習士官姿(22歳)。

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 鈴木紀夫は、1949年4月生まれ。主にヒッチハイクでアジア各国を巡ったのち、中近東・ヨーロッパ・アフリカ大陸に至るバック・パッカーの旅に出る。1974年2月、小野田との接触に成功。かつて「パンダ、小野田さん、雪男に会うのが夢だ」と話していたというが、映画でもそのことを小野田に語る。残った「雪男発見」に情熱を注ぎ、1975年7月にヒマラヤで「5頭の類人物を望遠観察した」と主張。1986年11月、ヒマラヤ・ダウラギリIV峰ベースキャンプ付近で遭難。1987年10月遺体発見(享年37歳)。

 エンドロールで、大きく「吉武美知子に捧ぐ」という日本語字幕の謝辞が出た。調べると、パリを拠点に活動した映画プロデューサーのこと。東京都出身で1980年代、フランスに渡った。キネマ旬報など映画評論だけでなく制作にも関わり、2009年映画製作会社FILM-IN-EVOLUTIONを設立。手がけた作品に『TOKYO!』、『ユキとニナ』、『ダゲレオタイプの女』など。アラリ監督の才能を一早く見抜き、監督と日本との架け橋となったひとり。今回のキャストを推薦した。本作の公開を待たず、2019年6月にパリの病院で永眠(享年不明)。

 ★ ★ ★

 映画で、島民を脅し、食料を略奪、あるいは殺す場面がある。小野田は実際、潜伏中にフィリピン兵士、警察官、民間人、在比アメリカ軍の兵士を30人以上を殺害したと証言した。しかし米軍兵士に関しては、米軍側にはそのような記録はなく、実際に殺傷したのは武器を持たない現地住民が大半だったようだ。島民には、小野田たちはまさに「山賊」であり、「鬼」だった。投降した小野田は、窃盗・強盗・殺人などで、本来なら死刑だった。小野田は任務解除後に一旦フィリピン政府に拘束された後、恩赦を受けている。日本政府はフィリピン政府に、世論を納得させるためと、見舞金3億円を拠出している。マルコス政権下では、このお金は被害島民には届くことはなかったようだ。

 小野田の著作『わがルバン島の30年戦争』のゴーストライターは、作家の津田信氏。津田氏は1974年4月から約3ヶ月間、伊豆で小野田と寝食を共にして聞き取りを行い、手記にまとめた。しかし氏は、3年後の1977年6月、代筆の真相を暴露した書下ろし『幻想の英雄-小野田少尉との三ヵ月』(図書出版社)を刊行。明らかに事実とちがうことを知りながら、書くことができなかった箇所がいくつかあり、読者に間違った小野田像を抱かせてしまったことを反省、小野田の「嘘」を告発し強く批判している。

 この津田氏の本は読んでないが、▼小野田が島民を蔑視し、物資を略奪、殺傷していたが、その中には正当化できない殺人があった。▼小野田は戦争終結を早い時期に知っており、残置任務など存在しない。▼密林を出なかったのは、頑固な性格に加え「現地人の復讐」を恐れたことが原因、出ていくには自分が無罪になる確証が必要だった、と津田氏は主張している。

 武装解除された後、マルコス大統領は小野田を「立派な軍人」と評し、帰還した際に「英雄」と称えられた 。一方で、帰国に際し「天皇陛下万歳」と叫んだことなどに対し、一部のマスコミは「軍国主義の亡霊」などとバッシングした。小野田を描いたこの映画は、カンヌで熱烈なスタンディングオベーションで迎えられた。戦争の愚かさと残虐さと、信念を持つ者の人間ドラマの側面が評価されているというが、映画はどこまで真相に迫まれたのだろうか、疑問は残る。

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