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2021年7月22日 (木)

新型コロナ2021.06 デルタ株

   4月5日、新型コロナ感染症感染者が急増した大阪府・兵庫県・宮城県に「まん延防止等重点措置」が初めて適用。12日から東京都・京都府・沖縄県も加わった。全国的に「第4波」が押し寄せる。しかし東京・大阪・兵庫・京都の4都府県は、「まん延防止」の効果が不十分だとして、4月25日から3度目の「緊急事態宣言」。期限は5月11日だが、5月31日迄に、更に6月20日まで延長された。専門家や野党の五輪開催の懸念をよそに、菅首相はワクチン接種の加速と有観客の五輪開催へと強気に進める。

 2021年6月1日から15日までの新聞、テレビ、ネット情報から、新型コロナの主なニュースを辿る。本ブログ記事「新型コロナ2021.05 ワクチン」の続き。【写真や図をクリックすると、拡大表示します】

 

【6月1日】

●WHO、変異ウイルス呼称「アルファ」などを特定国への差別防ぐ

 WHO(世界保健機関)は5月31日、世界でさまざまな変異を遂げている新型コロナの変異ウイルスの呼称について、ギリシア文字を用いる方針を発表した。感染症やウイルスの名称に地域や人の名前などをつけることは、差別や偏見を生む可能性があるとして禁止。一般向けに分かりやすく実用的な名称を新たに決めることで、変異株についての理解が進むことをサポートしたいとしている。

 加藤官房長官は、6月1日午後の記者会見で「厚生労働省で検討した結果、政府としては、WHOの見解を踏まえ、変異株を順次新しい呼称に切り替えていきたい」と述べた。日本では変異株について、変異が最初に確認された国や地域の名称で呼んでいる。英国株は「アルファ株」、南アフリカ株は「ベータ株」、ブラジル株は「ガンマ株」、インド株は「デルタ株」となる。

●ワクチン接種、21日から職場や大学などで始める方針 官房長官
 
 ワクチン接種について1日、加藤官房長官は記者会見で「地域の負担を軽減し、接種の加速化を図っていくため、6月21日から、企業や大学などの職域単位でワクチンの接種を開始することを可能とする」と述べ、職場や大学などでの接種を始める方針を明らかにした。米モデルナ社のワクチンを使用し、国や都道府県による大規模接種と、米ファイザー社製を使う市区町村の接種と合わせて、三つの接種ルートができることになる。

●五輪、海外選手団が来日 豪州 市民と接触避け合宿

 東京五輪に出場するソフトボール女子豪州選手団が1日、来日し、事前合宿地の群馬県太田市に入った。また、この日は五輪日本選手団へのワクチン接種も都内で始まった。「緊急事態宣言」が10都道府県に出され、五輪会場の観客の有無も決まらないまま、開催へ向けた選手の動きが具体化しつつある。

 来日したのは選手20人、スタッフ9人。内閣官房によると、五輪本番に向けた海外選手団の入国は初めて。選手団は1日朝、成田空港に到着。感染対策のための空港検疫では、陰性証明書などを提出した後、抗原検査のために唾液を採取して提出。選手団全員の陰性が確認された。全員新型コロナのワクチンを接種しており、PCR検査は豪州出国前に2回実施した。合宿中も毎日、PCR検査を受ける。

●105自治体、事前合宿・交流の中止 

 丸川五輪相は1日の閣議後の記者会見で、東京五輪・パラリンピックの事前合宿や交流の実施を取りやめた自治体が1日時点で105に上っていることを明らかにした。新型コロナを理由にしたケースが多く、今後も中止の動きが広がる可能性がある。5月14日の記者会見では、45自治体で取りやめになったと説明しており、2倍以上に増えた。

●ベトナムとマレーシアからの入国者、6日間「停留」の措置

 ベトナムとマレーシアで変異株による感染拡大を受け、加藤官房長官は両国からの入国者に対し入国後6日間、国が確保する宿泊施設にとどめる措置をとると発表した。

 現在、インドなど合わせて6か国からの入国者に対し、14日間の待機期間のうち入国後10日間、国が確保する宿泊施設にとどめる「停留」という措置をすでに取っている。 また10日間の停留措置にアフガニスタンからの入国者を追加、過去2週間以内に現地に滞在した外国人は、原則入国を拒否するほか、3日間の停留措置にタイと米国の一部などを追加する

●国産ワクチン、開発支援強化 長期戦略を閣議決定

 政府は1日、国産ワクチンの開発・生産体制の強化に向けた新しい長期戦略を閣議決定した。新型コロナウイルスへの対応で出遅れたことを反省し、「世界トップレベルのワクチン研究開発拠点を形成する」とした。研究や開発への支援を強化する。

●全国2643人感染 国内でこれまで確認されていない変異株、神戸で確認
 
 新型コロナの国内感染者は1日、新たに2643人が確認された。亡くなった人は101人。東京都では471人、大阪府は201人の感染が確認され、いずれも前週の同じ曜日を下回った。神戸市は市内の陽性患者から、これまで国内で見つかっていない変異を持つ変異株を確認したと発表した。英国で広がる変異株がさらに変異したもので、神戸市は感染力や重症化のリスクなどの特徴は変わらないとしている。

【6月2日】

●ワクチン3000万回分提供へ 首相表明 アストラ製、途上国向け

 途上国向けの新型コロナワクチン支援をめぐり、菅首相は2日、世界保健機関(WHO)などが主導し各国が共同調達する枠組み「COVAX(コバックス)ファシリティー」などに対し、約3千万回分のワクチンの現物を提供する方針を表明した。英アストラゼネカ製を想定している。8億ドル(約877億円)の追加拠出も打ち出した。2日夜にオンラインで開かれた「COVAXワクチン・サミット」で表明した。

 COVAX(コバックス)ワクチン・サミット 出典:首相官邸HP(ホームページ)

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●途上国「早くワクチンを」 中国製使わず、接種率1% ベトナム

 新興国や途上国が新型コロナのワクチン確保に苦しんでいる。先進国による「買い占め」のあおりを受け、「ワクチンの供給を早めて欲しい」
との悲鳴が上がる。ベトナムのロン保健相は5月31日、「COVAXファシリティー」の代表者らとの会合で訴えた。ベトナムはCOVAXから年内に人口の2割分にあたる約4千万回分を調達する計画。しかし、これまでに届いたのは約260万回分。独自に購入契約を結んだ欧米メーカーからの供給も進んでおらず、接種率は1%にとどまる。

 一方で、感染状況は悪化している。これまで感染者らの隔離や入国制限を徹底し、コロナ対策の「優等生」とされてきたが、4月下旬から感染者が急増。「デルタ型とアルファ型の混合による感染力の強い新たな変異株」が原因との報道もある。2日時点の累計感染者数は約7700人、このうち5月に入ってからの感染者は半分以上の4千人を超える。

 中国からワクチン提供の申し出は、南シナ海問題や歴史的な経緯などの国民感情から受入れていない。だが拠点を置く欧米企業が、従業員への自前のワクチン接種を認めるように要求するなど、政府への圧力も強まる。フック国家主席も5月30日、バイデン米大統領に支援を求める書簡を送付し、ワクチン確保に動いている。

●尾身氏「五輪、最小限に」 開催の場合、管理態勢強化求める

 専門家でつくる政府の新型コロナ感染症対策「分科会」の尾身会長は2日の衆院厚生労働委員会で、東京五輪について「普通は(開催は)ない。このパンデミック(世界的大流行)で」と前置きした上で、もし開催するならば規模を最小化し、管理態勢を厳格化すべきだとの考えを示した。開催に伴う感染の拡大リスクを懸念しているため。「そもそも五輪をこういう状況のなかで、何のためにやるのか。それがないと、一般の人は協力しようと思わない」とも語った。

 尾身氏は同日の衆院内閣委員会で、パブリックビューイングについても「わざわざリスクを高めるようなことをやるのは、なかなか一般の市民には理解ができにくいのではないか」と懸念を示した。

●「1000人以上企業から」職域接種 河野氏が意向

 新型コロナのワクチンを職場や大学などで打つ「職域接種」について、ワクチンの政府内の調整を担う河野太郎行政改革相は2日、「1千人以上の大企業でスタートしたいと思っている」と述べ、大手企業から始める意向を明らかにした。全国知事会(飯泉会長)とのオンラインでの意見交換の場で発言した。河野氏は「その後、中小企業が集まって商工会議所で打つ、工業団地で打つ、トラック協会とかで打つことが始まってくると思う」と語った。

●五輪・パラ会場医療責任者の医師、辞退相次ぐ 業務多忙理由に

 東京オリンピック・パラリンピック(五輪・パラ)で各競技会場の医療責任者を務めることになっていた医師が、辞退するケースが相次いでいる。組織委員会は、大会が7月に迫る中、代わりとなる医師の確保を進めている。

●東京の人流増に危機感 専門家会合 沖縄感染「高い水準」

 厚労省に助言する「専門家組織」の会合が2日、開かれた。新規感染者数は全国的に減少傾向で、直近1週間の10万人あたりの新規感染者が「ステージ4」に相当する25人を超えたのは北海道、東京都、愛知県、広島県、高知県、福岡県、沖縄県の7都道県と前週の14都道府県から半減。沖縄は約120人と突出して多く、「過去に例のない非常に高い水準」と危機感を強めている。大阪府など7府県は「ステージ4」相当から脱した。

 東京都では主要繁華街の人の流れが再び増加し、「専門家組織」はリバウンドへの警戒を強める。5月9日までの1週間と比べて、5月30日までの1週間は夜で25%、昼で19%多かった。「このまま増加傾向が続くとリバウンドの可能性があり、警戒が必要」としている。デルタ株(インド型変異株)の感染者は53人で前週から24人増えた。東京都14人、大阪府9人、千葉県7人だった。

●沖縄県、新型コロナ感染拡大で病床逼迫 診療制限の動き相次ぐ

 新型コロナに感染した患者を受け入れている沖縄県内の病院では、急速な感染拡大に伴う病床の逼迫に対応するため、外来診療や入院患者の受け入れを制限するなどの動きが相次いでいる。

●大阪、感染10万人

 国内感染者は2日、新たに3036人が確認された。前週の水曜日(5月26日)と比べると1497人減った。亡くなった人は113人だった。東京都では新たに487人を確認。20代が146人で最多だった。2日までの1週間平均の感染者数は500.4人で、前週比は82.3%。大阪府では213人の感染が確認され、これまでの感染者数は10万199人となった。都道府県別で10万を超えたのは、東京都に次いで2例目。

【6月3日】

●EU各国、日本からの不要不急の渡航認めることで合意

 EU(ヨーロッパ連合)の各国は3日、域外からの不要不急の渡航を認める国のリストに日本を加えることで合意した。夏の観光シーズンに向け、日本からの観光客を呼び込むねらいもあるとみられる。早ければ今週中にも正式に決まる見通し。これまでリストに含まれていたのはオーストラリアや韓国など8カ国だった。東京や大阪など10都道府県が「緊急事態宣言」下にあるが、欧州諸国と比べて感染状況は悪くない「安全国」と位置づけた。

●尾身氏、対策は「会場だけでは意味がない」 パンデミック中の開催「普通でない」

 政府「分科会」の尾身会長は3日の参院厚労委員会で、東京五輪の感染対策について、「スタジアム内の感染対策はプレーブックでしっかりやろうとしている。ある程度制御するのは可能だ」と述べた一方で、「それだけでは、ほとんど意味がない」と指摘した。観客の移動によって感染拡大のリスクが高くなるとして、対策の強化を求めた。

●五輪「改善続いても無観客が限界」 経済同友会

 東京五輪・パラをめぐって経済同友会の桜田代表幹事は3日の会見で「感染状況に関する5つの指標の改善が続いたとしても、無観客が限界だと思う」と述べ、無観客での大会を目指すべきとの考えを示した。さらに「世の中が新型コロナで疲弊する中で五輪が日本で行われ、世界が団結することの価値は否定しないが、国民が大変不安に思っているのも事実だ」と述べたうえで、開催の判断には具体的な基準を国民に示す必要があるとの認識を示した。

●職域接種への協力 経済団体に求める

 新型コロナのワクチン接種をめぐり、菅首相は3日、経団連など経済3団体の代表と首相官邸で意見交換し、職場などで打つ「職域接種」への協力を求めた。政府は21日から職域接種を始める方針。高齢者接種を担う自治体に加え、企業を足場に一般の人への接種もできるだけ早く進めたい考え。大企業では職域接種の準備が急ピッチで進んでいる。

 意見交換には、経団連の十倉会長、日本商工会議所の三村会頭、経済同友会の桜田代表幹事が参加。政府からは、河野行政改革相らが同席した。意見交換後、中小企業が加盟する日商の三村会頭は記者団に、「我々は産業医や医療資源がない所が大部分。これをどうやって確保するのかが最大の問題だ」と、課題を挙げた。加藤官房長官は3日の会見で、中小企業に対して「国としてどういう支援を行っていけるのかよく連携をとりたい」と述べた。

●全国2832人感染
 
 国内感染者は3日、新たに2832人が確認された。前週の木曜日より約1300人少なかった。死者は111人で、3日続けて100人を上回った。厚労省によると、全国の重症者数は2日時点で1227人。「緊急事態宣言」が出ている沖縄県は3日、県立高校を7~20日に休校にすると発表。10代以下に感染が広がっているためで、小中学校の休校を各市町村教育委員会に求めるという。同県では新たに244人の感染を確認した。

【6月4日】

●台湾にワクチン、120万回分 政府提供方針

 ワクチン調達が遅れている台湾に対し日本政府は4日、国内で製造した英アストラゼネカ製ワクチン124万回分を航空便で送った。その後も複数回に分けて提供する。短期間で届けられるよう国際的な枠組みは使わず、政府主体で行う考え。台湾の要請を受け、政府や自民党が5月から水面下で検討を進めていた。茂木外相は午前の閣議後会見で、2011年の東日本大震災の際、台湾から多額の寄付金が届いたことを振り返り、「重要なパートナーシップ、友情を踏まえた提供だ」と述べた。

 台湾(中華民国)の蔡英文総統 茂木敏充(もてぎとしみつ)外相 出典:ウキメディア・コモンズ

茂木 敏充(もてぎとしみつ)外相 出典:ウキメディア・コモンズ Photo_20210730163401

 日本はアストラゼネカ製を国内向けに1億2千万回分確保しているが、使用を見合わせている。提供する総量は調整中という。茂木外相は3日の参院外交防衛委員会で、台湾では7月以降、ワクチンの生産態勢が整うと見通しを示し、「当面の緊急のニーズがある」と早期の提供を示唆していた。一方、日本の動きについて、中国外務省は5月31日の定例会見で「コロナ対策を政治ショーに利用して中国に内政干渉することは断固反対する」などと批判していた。

●昨年出生数、最少84万人 婚姻数12%減、戦後最小に

 2020年に国内で生まれた日本人の子どもは84万832人と、前年より2万4407人(2.8%)減って過去最少となった。減少は5年連続で、政府の推計よりも3年早く84万人台に入った。婚姻件数は前年より12.3%減の52万5490組と急減し、戦後最少となった。

 新型コロナ感染拡大が、日本の少子化に追い打ちをかける構図が浮かぶ。長引く経済の停滞で将来が見えず、子どもを持つことに踏み出せない状況に、コロナ禍が直撃。感染への不安から妊娠を控える動きだけでなく、出会いの機会や結婚も減り、「緊急事態だ」との指摘があがる。

●専門家の意見、政権「ご都合」利用

 コロナ禍の中での東京五輪・パラのリスクを指摘する専門家の動きに、政権与党が警戒を強めている。五輪で国民の祝祭ムードを高める政権の狙いに、水を差しかねないと見る。感染防止対策で専門家の知見に頼りつつ、「五輪は例外」とするかのような政権の姿勢に批判も出ている。政権与党は、コロナ禍のもとでの五輪に対し万全なリスク管理を求める専門家に、神経をとがらせる。

 4日午前の記者会見で、田村厚労相は政府対策「分科会」の尾身茂会長らの動きに釘を刺した。五輪に伴う感染拡大リスクをめぐり、尾身氏らが「考え方」を示そうとしていることについて、「自主的な研究の成果の発表ということだと思う。そういう形で受け止めさせていただく」と述べた。田村氏の発言は、政府に助言する専門家組織の公式な意見としては受け入れない構え。政府と二人三脚でコロナ対応に取り組んできた尾身氏らの言動に、あらかじめ「枠」をはめた。

●「コロナ疲れ」、7割超 内閣府調査 若者ほど強い傾向

 内閣府は4日、新型コロナがどう影響しているかについての調査結果を公表した。回答した人の7割以上が「コロナ疲れ」を感じており、若年層ほどその傾向が強かった。調査は4月30日から5月11日にインターネットで実施。15~89歳の全国約1万人から回答があった。その結果、コロナ疲れを「感じる」が33.7%、「やや感じる」が37.9%となり、7割以上がコロナ疲れを感じていた。年代別では20代の「感じる」が41.3%と最多で、「やや感じる」の33.5%と合わせると74.8%にのぼった。一方で、60代以上では「感じる」が26%、「やや感じる」は44%だった。

●首相主催の海外要人レセプション中止

 丸川五輪相は4日午前の閣議後会見で、東京五輪の閉会式当日の8月8日に予定されていた菅首相主催のレセプションが中止されることになったと明らかにした。海外の要人やIOC関係者らが出席する予定だったが、新型コロナ感染防止の観点などから中止を決めたという。

 また政府は、来日する首脳クラスやスポーツ大臣の随行員を含めた人数について、政府は当初、原則12人までとしていたものを、必要に応じて最大40人まで認める方針を固めた。コロナ対策で人数を絞り込む方針だったが、各国からの警護態勢の強化を求める要望に応えた。

●新たな変異株4人

 国内感染者は4日現在、新たに2595人が確認された。死者は86人だった。新規感染者は東京都が472人、愛知県が266人、沖縄県が247人などで、大阪府は189人だった。

 国内で初めて神戸市で見つかった新たな変異株について神戸市は4日、市内でさらに4人から発見されたと発表した。いずれも1日に発表された1例目の患者と接点はないという。4人は、40代女性1人と20~40代の同居家族3人。新たな変異株は、英国型に特徴的な「N501Y」の変異と、一部のインド型にみられる「E484Q」の変異をあわせ持つ。いずれも軽症で、海外渡航歴はなかった。市は感染源が複数ある可能性が高いとみている。

【6月5日】

●薬局社長ら接種、「不適切」 栃木23人「医療従事者、広く解釈」

 栃木県を中心に中央薬局などの名称で24店舗を展開している「パワーファーマシー」(宇都宮市)は4日、渡邊社長を含む役員や職員計23人が、医療従事者等として、ワクチンの接種を受けたと発表した。同社はホームページで「医療従事者等の範囲を広く捉え過ぎた不適切な解釈」と釈明。渡邊社長は栃木県薬剤師会の会長を務めている。

 パワーファーマシーのロゴ 出典:同社HP

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 同社によると、渡邊社長ら役職員は常に薬局で業務に従事していないものの、薬品や備品の送配などをしており、「患者に接する可能性があった」と説明。医療従事者等に含まれると考えたとした上で、役職員らについて「実際に弊社の薬局に所属している」として申請し、4月23日~6月3日に23人が接種を受けた。厚労省によると、医療従事者等の対象として「薬局において感染症患者(疑いを含む)に頻繁に接する機会のある薬剤師その他の職員」と定めている。

●全国重症1157人

 国内感染者は5日、新たに2652人が確認された。重症者数は1157人(4日時点)で41人減り、新たに亡くなった人は64人だった。東京都では436人の新規感染を確認。前週の同じ曜日より103人少ない。年代別で見ると、20代が127人と最多で、2番目に多い30代(96人)と合わせると半数を超える。沖縄県は261人と高止まりの状態が続き、山梨県は障害者施設で32人のクラスター(感染者集団)が発生し、過去最多の47人となった。

 人口10万人当たりの4日までの1週間の新規感染者数は、沖縄県が約121人と最も多く、2番目の北海道(約39人)や3番目の愛知県(約26人)の3、4倍の人数となっている。

【6月6日】

●米上院議員が台湾訪問 米政府がワクチン75万回分提供表明

 米議会上院の軍事委員会などに所属する議員3人が、新型コロナの感染が急拡大している台湾を訪れ、米国政府からワクチン75万回分が提供されると表明した。

●新型コロナ、東南アジアで感染拡大 マレーシアでロックダウン

 マレーシアでは5月中旬以降、1日当たりの感染者が連日6000人以上確認されていて、感染の拡大に歯止めがかからない状態となっている。このためマレーシア政府は6月1日から2週間、全土で企業の経済活動などを厳しく制限するいわゆるロックダウンを実施している。東南アジアではワクチンの接種率がシンガポールを除いて1桁台となっている国が多く、欧米などと比べて遅れていて、各国は厳しい外出制限などで警戒を強めている。

●感染2022人 死者は50人

 国内感染者は6日、新たに2022人が確認された。前週の日曜日より855人少ない。亡くなった人は全国で50人で、重症者数(5日時点)は6日連続で減って1131人だった。

 東京都では351人の新規感染が確認された。前週の日曜日より97人少ない。183人だった北海道は32日ぶりに、145人の大阪府は3日連続で、いずれも300人を下回った。一方、神奈川県は249人で、5日連続で200人を超えた。沖縄県の183人は、県によると日曜日としては過去2番目に高い。5日が過去最多の47人だった山梨県はこの日、28人が確認された。

【6月7日】

●尾身氏提言、身構える政権 五輪リスク諮問、拒む

 参院決算委員会で7日、菅首相や「分科会」の尾茂会長が出席し、東京五輪・パラ開催をめぐる論戦が行われた。尾身氏が改めて感染リスクの最小化を訴えるなか、野党側は首相に対し、開催した場合のリスク評価などを専門家に聞くべきだと繰り返し求めたが、首相は応じなかった。尾身氏は近く五輪に対する考え方をまとめる意向で、開催に突き進む政権は神経をとがらせている。

 共産党の小池氏は首相に対し、「分科会」に五輪開催に伴うリスク評価を諮問するよう迫った。これに対し首相は、西村経済再生相が「(尾身氏と)様々な連絡を取り合っている」「国民の命と健康を守ることが大前提」などとして受け入れなかった。小池氏は3回にわたり諮問を求めたが、首相は「分科会は感染拡大や感染状況について対応をするところ。緊急事態宣言をする場合に、分科会に諮って決めている」と述べるのみ。

 立憲民主党の福山氏も、五輪開催について「感染者数とか、医療体制とかの判断基準を早急に示す必要があるのじゃないのか」と質問、また判断基準について「分科会」への諮問を主張した。西村氏は「分科会は五輪開催の可否などを審議する場ではない」と否定。首相は「国民の命と健康を守ることが大前提、そのことを基準としたい」と同じ答弁を繰り返した。

 一方で、首相は今月20日期限の「緊急事態宣言」を解除するかどうか問われると「専門家のご意見を伺う中で判断していく」と答えた。五輪開催の是非については求めないが、宣言解除では分科会の判断を聞くという政権の姿勢に、福山氏は「こんなご都合主義はない」と批判した。

●ワクチン接種加速 知恵絞る自治体

 新型コロナのワクチン接種で、1回目を打った高齢者らの割合は7日の政府発表をもとにした算出で全国で2割を超えた。各地の自治体は接種加速に向け、会場まで往復の無料バスを用意したり、打ち手を「別動隊」として団地に派遣したり工夫を凝らす。今後本格化する65歳未満への接種を見据え、24時間接種を試みる動きもある。

●職域接種の総合サイト開設 官邸HP、今日から受け付け

 政府は7日、職場や大学などでのワクチンの「職域接種」についての総合窓口となる専用サイトを、首相官邸のホームページ(HP)に開設した。8日から、HP上にある申請フォームに入力する形で職域接種の受け付けを始める。HPでは、製造業や金融、運輸、学校など業界別に国への照会窓口を紹介。21日からの接種開始に向けて、企業や大学などからの問い合わせに対応する。

 職域接種は米モデルナ製のワクチンを使用。企業や大学で約1千人分程度を接種できるところから始める。企業などの準備が整えば、21日よりも早く始めることも可能としている。企業や大学には、医療従事者や会場を自ら確保し、接種回数や期間などを接種計画にまとめて都道府県に提出することが求められている。政府はそれに基づき、ワクチンや保管のための冷凍庫、注射器などを配送するという。

●コロナ患者らに郵便投票 都議選に適用見直し

 自宅や宿泊施設で療養中の新型コロナ感染者らが、郵便投票で選挙に参加できるようにする「郵便投票特例法案」が7日、衆院倫理選挙特別委員会で、自民、公明、日本維新、国民の各党による賛成多数で可決した。立憲民主党は「国民への周知が十分にできない」などとして、施行日を公布から「3カ月」後とする修正案を提出したが否決。共産党は「(制度を)知っている者だけが得をする。不正の恐れも払拭できない」と法案に反対した。

 現行の公職選挙法では、不正投票の恐れなどから、郵便投票の対象者は重度の身体障害者らに限定されており、コロナ感染者や濃厚接触者は利用できない。4月の三つの国政選挙では、宿泊療養施設に投票所を設けたり、専用車で個別に送迎したりして対応した。

●全国1278人感染

 国内の感染者は7日、新たに1278人が確認された。前週の月曜日(5月31日)よりも514人少ない。亡くなった人は75人。重症者数(6日時点)は前日から11人減って1120人だった。東京都では235人の新規感染を確認した。前週月曜から25人減った。一方、沖縄県は月曜日としては過去2番目に多く、県の集計では、直近1週間の人口10万人あたりの新規感染者が109.47人と全国最多。病床占有率も92.3%と高い水準が続いている。

【6月8日】

●丸川五輪相「東京大会の延期は困難」

 東京五輪・パラについて、英国の新聞が、五輪スポンサーの一部が水面下で東京大会を9月か10月に延期するよう提案したと報じたことについて丸川五輪相は「組織委員会は『少なくともそういう話は聞いていない』と言っている」としたうえで、日程を変更した場合、会場や宿泊先の確保が難しくなるなどとして、大会の延期は困難だという認識を示した。

●「五輪に観客」強気の政府、一時は「無観客」 ワクチン接種加速で勢い

 今夏の東京五輪・パラで、政府や大会関係者の間で「有観客で開催」との主張が勢いを増している。新型コロナへの懸念から「無観客」との見方もあったが、ワクチン接種への期待感が膨らみ強気に転じつつある。政府は「緊急事態宣言」の期限となる20日ごろに、観客のあり方について判断する見通し。

●東京の男子中学生、デルタ株に感染確認

 東京都は、インドで見つかった「L452R」のデルタ株に、10代の男性と女性の合わせて2人が感染したことを8日、新たに確認したと発表した。都内で、10代の感染が確認されるのは初めて。2人のうち1人は男子中学生で、都によると、この生徒が通う中学校では、ほかにも同級生10人程度と家族5人程度が、新型コロナの検査で陽性であることが確認されたという。

●千葉県、ワクチン1回接種の高齢者ら10人感染確認

 千葉県は8日、旭市の高齢者施設「恵天堂特別養護老人ホーム」で、70代以上の入所者8人と40代と50代の職員2人の合わせて10人の感染が確認されたと発表した。10人は5月19日と26日に1回目のワクチンの接種を終えていて、6月9日以降、2回目の接種を受ける予定だった。

●自衛隊大規模接種センター、予約の空き8〜9割

 政府が設置したワクチンの「自衛隊大規模接種センター」をめぐり防衛省は8日、前日から受付を始めた枠の予約状況(8日午後5時現在)を発表した。東京会場(予約枠14万件)で空いているのは約9割の12万2287件、大阪会場(同7万件)で約8割の5万4711件。今回発表されたのは、14~27日の接種分。予約が低調な理由について、岸防衛相は8日の閣議後会見で「自治体の接種が本格化してきていることが要因かもしれない」と話した。

●登録ない外国人にも接種 川口市

 埼玉県川口市は8日、市に住民登録のない外国人にも、ワクチンの接種を行うと発表した。同市や隣接する蕨市には約2千人のクルド人が住んでいるとされ、難民申請中で、住民登録がない人も多いという。市はそうした人たちを念頭に今回の対応を決めた。川口市は支援団体などと相談し、どのような形で周知し、接種を申請してもらうか検討するという。

 自治体向けチラシ 出典:首相官邸HP

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●感染 全国1885人 

 国内感染者は8日、新たに1885人が確認された。亡くなった人は99人だった。重症者数は1099人(7日時点)で、21人減った。福井県はこの日、県内の医療従事者を対象にしたワクチン接種を4日に完了したと発表した。全国知事会のまとめでは、47都道府県で最も早い。対象の約2万8千人が2回の接種を終えた。

【6月9日】

●2年ぶり党首討論 首相答えず、自説延々 内閣不信任案、野党が検討 

 菅首相と野党党首による初めての党首討論が9日に開かれた。秋までにある衆院選を見据え、立憲民主党の枝野代表らが、新型コロナ対策や東京五輪・パラ開催の是非などで説明を迫った。これに対し、首相はワクチン接種と五輪開催を強気に訴える戦略をとった。野党は首相の説明を「ゼロ回答」とみなし、内閣不信任案の提出も視野に対決姿勢を強めている。

 枝野代表は、感染再拡大を繰り返し、「緊急事態宣言」が長引いていることを指摘。「3月の解除が早すぎた。第5波は絶対に防がないといけない。厳しい基準を明確に示すべきだ」と求めた。これに対し、首相は「ワクチン接種が切り札だ」と主張。前日までのワクチン接種が2千万回近くになっていると述べ、「10~11月には必要な国民、希望する方すべてを(打ち)終えることを実現したい」とワクチン接種の推進を打ち出した。

 国会で首相は「国民の命と健康を守っていく。これが開催の前提条件」などと答弁していた。枝野氏がこの発言の真意を問いただすと、首相は質問に答えようとせず、「オリンピックについても、私の考え方をぜひ説明させていただきたい」として、枝野氏の持ち時間である30分のうち、6分超にわたる長広舌をふるった。続けて首相は964年東京五輪について、「当時は高校生だった」などと思い出を2分半も語った。

●党首討論、解散時期・経済・五輪問う 維新・国民・共産

 立憲に続き、日本維新の会、国民民主党、共産党の党首も質問に立った。持ち時間は5分ずつ。維新の片山共同代表は、次期衆院選の時期について、突発的な解散・総選挙は感染拡大につながると主張。首相は「コロナ対策をしっかり取り組んでいくことを優先していきたい」と述べるのみ。国民の玉木代表は、日本経済の回復の遅れを指摘、早期の補正予算の編成を求めた。首相は前年度からの約30兆円を繰り越していることを理由に「状況を見ながら判断する」などと答えた。

 共産の志位委員長は、政府の「分科会」の尾身会長が五輪開催のリスクを指摘していることを挙げ、「新たな感染拡大が起これば、重症者、亡くなる方が増える。そうまでして五輪を開催しなければならない理由は一体何なのか」と迫った。首相は「国民の生命と安全を守るのが私の責務だ。守れなくなったら(五輪を)やらないのは当然」と語った。志位氏は「命をギャンブルにかけるようなことは絶対にやるべきじゃない」と、改めて五輪の中止を求めた。

●米CDC、日本への渡航情報 最も厳しいレベルから1段階引き下げ

 米国務省は、日本に関する渡航情報を4段階で最も厳しい「渡航中止の勧告」から1段階引き下げ「渡航の再検討を求める」に更新した。米国CDC(疾病対策センター)が日本の感染状況を1段階引き下げたことを反映した結果だとしている。

●ことしの「骨太の方針」原案、感染症への対応 より強力な体制で

 政府の経済財政諮問会議でことしの「骨太の方針」の原案が示された。それによると、新型コロナを踏まえた感染症への対応として緊急時はより強力な体制や司令塔のもとで対策を推進し、治療薬やワクチンの速やかな実用化や接種体制の確保に向けて実効性のある対策を講じられるよう法的措置を検討するとしている。

●モデルナワクチン 17人に副反応も「重大な懸念 認められない」

 5月に承認された、モデルナの新型コロナのワクチンについて、厚労省は、国内で接種を受けた17人に副反応が疑われる重い症状が確認されたことを明らかにした。アナフィラキシーは確認されず、厚労省は、現時点で接種を進めていくうえでの重大な懸念は認められないとしている。

●五輪向け追加対策「必要」 尾身氏、厚労委で言及

 政府の「分科会」の尾身会長は9日の衆院厚労委員会で、立憲民主党の長妻氏の質問に、東京五輪向けに追加で新しい感染対策が必要になるとの考えを示した。多くの国民が試合後に会食するなどして、人の流れが増える可能性があるためだという。尾身氏は6月20日が期限の東京都などの「緊急事態宣言」が解除になれば、リバウンドがおきる可能性があると指摘。五輪期間を対象に会場での対策とは別に「恐らく一定程度の感染対策をお願いすることになる」と述べた。具体的な対策の中身には言及しなかった。

●各地で感染減少、変異株警戒続く 専門家組織

 厚労省に助言する「専門家組織」は9日に開いた会合で、全国の新規感染者は減少が続き、感染拡大が続いていた地域でも、おおむね減少傾向にあると評価した。一方、人の流れが増加しつつあり、感染の再拡大を懸念。デルタ株の広がりにも警戒感を強めている。

 厚労省の資料によると、10万人当たりの新規感染者数は、感染拡大が続いていた沖縄県で直近の1週間が103人、北海道は29人。いずれも高い水準だが、これまでより減少に転じた。2道県以外で最も深刻な「ステージ4」(25人以上)相当の地域はなく、東京都は21人、大阪府は14人だった。だが、東京都医学総合研究所の分析では、主要な繁華街で滞在する人が東京都では5月7日ごろから増え続けている。大阪府や愛知県などでも増加傾向にある。

●接種進んでも「東京は医療逼迫」 西浦教授が予測示す

 新型コロナの予防接種が7月に高齢者で完了しても、未接種者を中心に今春の大阪府と同様の感染拡大が東京都で起きれば医療が逼迫する。そんな予測を京都大の西浦教授が9日、厚労省の専門家組織の会合で示した。「緊急事態宣言」が21日に解除された場合、「遅くとも8月中に宣言相当の流行になることを避けられない可能性を十分に想定する必要がある」としている。

 西浦教授は、爆発的に感染が広がった今春の大阪府のデータを調べ、年代ごとの感染の広がり方と重症化率を計算。宣言が21日に解除される前提で、東京都にこれらのデータを当てはめ、重症者の増え方を予測した。すると、高齢者の接種率にかかわらず、7月下旬から重症者が急増。8月前半までに宣言が必要なレベルに達した。主な重症者は、未接種やワクチンが効かなかった高齢者や、まだ接種していない壮年~中年の世代だった。デルタ株(インド株)や、東京五輪・パラ開催の影響は考慮していない。

●首相「接種1日100万回超」発言、官房長官「未達」官邸でズレ

 菅首相は9日午後、立憲民主党の枝野代表との党首討論で、ワクチン接種について「順調に進んでいる。昨日は100万回を超えてきた」と述べた。ただ、加藤官房長官は同日午前の記者会見で100万回は「未達」との見方を示した。首相が1カ月前に掲げた「1日100万回」の目標到達をめぐり、官邸幹部間にズレが生じた。

 首相官邸のホームページ(HP)によると、8日時点の累計でのワクチン総接種回数は前日比で約102万人増えた。ただ、この数字には「過去分」の接種も含んでいると注意書きがある。加藤氏は9日の会見で「1日100万回」に達したのか問われ、「昨日の接種回数プラス一昨日以前で後から報告が上がってきたものも入っている」と説明した。食い違いについて官邸スタッフは9日午後の段階では「長官の説明が事実」と解説する。官邸HPで公表される数字は後日まとめて入力する自治体などがあるため、リアルタイムで接種数を把握する仕組みにはなっていない。

●国産ワクチン、抗体確認 初期治験

 製薬企業アンジェス(大阪府)などが開発中の新型コロナワクチンについて、第1段階の小規模な臨床研究(治験)の結果、接種した人の6~7割で感染を防ぐ「中和抗体」が確認された。創業者の森下・大阪大学寄付講座教授が9日、日本記者クラブの講演で発表した。アンジェスは「DNAワクチン」を阪大と共同開発しており、昨年6月から60人を対象に治験を始めた。解析結果の一部が今回発表された。4週間隔で2回接種した10人中6人、2週間隔で3回接種した10人中7人で中和抗体が確認された。

●医学部のある大学接種先行

 新型コロナのワクチンを職場で接種する「職域接種」について、政府は21日のスタートに向けて各地の大学にも準備を促している。学生や教職員への接種を行うと発表する大学も出始めているが、いまのところ医学部や歯学部を抱える一部の大学が先行している状況。それ以外の大学は打ち手の確保などに悩みながら対応を検討している。

●接種、大規模より近場 政府会場の予約、東京8割・大阪7割に空き

 政府が東京と大阪に設置した新型コロナワクチンの「自衛隊大規模接種センター」の予約が低調。自治体が独自で設置した会場でも接種人数が想定を大幅に下回ったところも。背景には、「近さ」を選ぶ高齢者の心理もありそう。

●デルタ型変異株、クラスター発生 東京の中学11人感染

 国内感染者は9日で、新たに2242人が確認され、3日ぶりに2千人を超えた。新たに440人の感染が確認された東京都は9日、中学校でデルタ型変異株のクラスターが発生し、男子生徒5人とその家族ら6人の計11人の感染が確認されたと発表。沖縄県では、174人の感染が確認された。同県の集計では直近1週間の人口10万人あたりの新規感染者数は102.48人で、全国最多のまま。2番目に多い北海道29.48人と差が開いている。

【6月10日】

●米政府、コロナ増殖抑える薬の確保 製薬大手と合意

 米国政府は9日、製薬大手メルクが開発中の新型コロナの増殖を抑える薬について規制当局が使用を認めた場合、およそ170万回分の供給を受けることで合意したと発表した。「モルヌピラビル」は、新型コロナの増殖を抑えることを目的とした飲み薬で現在、発症初期の患者が重症化するのを防ぐ効果を確かめる最終段階の臨床試験が行われている。

●再拡大警戒、酒類の扱い焦点 緊急事態20日期限 政府近く判断

 東京や大阪など10都道府県に出ている「緊急事態宣言」が20日に期限を迎える。五輪の主催都市である東京の感染再拡大(リバウンド)を警戒する政府は、仮に宣言を解除しても何らかの感染対策は続ける構えだ。飲食店で禁じている酒類の提供を解禁できるかどうかが、大きな焦点となる。

 宣言が出ているのは、北海道、東京、愛知、京都、大阪、兵庫、岡山、広島、福岡、沖縄の10都道府県。感染状況は改善傾向にあり、政府は20日の宣言解除をめざす。今後の対策の内容についても検討を進めており、来週にも方針を決める。菅首相は10日、記者団に「感染者数や病床の状況について専門家と相談をしながら、最終的に判断したい」と述べた。ただ、北海道と沖縄は病床使用率などの指標が宣言を出す目安の「ステージ4」にとどまるため、政府は慎重に感染状況を見極める。

●時短は維持、酒類は提供 蔓延防止解除の3県
 
 新型コロナ対応で、群馬、石川、熊本の3県に適用中の「まん延防止等重点措置」が期限の13日に解除されることが正式に決まった。3県とも飲食店への酒類提供の自粛要請は解除するが、営業時間の短縮要請は多くの地域で維持される。石川県では「GoToイート」の食事券販売の再開を目指す動きもある。

●大規模接種の対象、全国に

 政府が東京と大阪に設置したワクチンの「自衛隊大規模接種センター」をめぐり、防衛省は10日、対象地域を全国に拡大すると発表した。自治体が送付する接種券を持っている65歳以上の高齢者なら予約できる。予約受け付けはインターネットに限っていたが、電話での対応も始める。応募が低調なことを受けて変更した。

 防衛省によると、今月7日に受け付けが始まった14~27日の接種分の予約状況は、10日午後5時現在で、東京会場が予約枠14万件のうち約8割が、大阪会場は7万件のうち約7割が空いている。そのため、東京、埼玉、千葉、神奈川の4都県、大阪、京都、兵庫の3府県に限っていた地域の縛りをなくした。10日夕から全国から予約できるようにした。

●五輪ボランティア向け、全員接種「恐らく難しい」 組織委事務総長

 東京五輪・パラの大会ボランティア約7万人のうち、約5万人についてワクチン接種のめどが立っていないことが10日分かった。丸川五輪相はボランティア全員を対象にワクチン接種を検討していると明らかにしていたが、大会組織委員会の武藤事務総長は10日、「全員(の接種)はおそらく難しい」と述べた。

 政府関係者によると、選手の近くで活動するボランティア約9千人にはIOCから無償提供されたワクチンを活用する方針。このほか、医療従事者や65歳以上の高齢者約7500人、職域接種が想定できる約4600人については見通しがついている。しかし、残る約5万人は今後の検討が必要という。

●新型コロナ、新たに2046人の感染確認 71人死亡

 国内感染者は10日現在で、新たに2046人が確認された。亡くなった人は71人だった。東京都では新たに439人の感染を確認した。年代別では20代が141人で最多。30代が84人、40代が77人、50代が65人と続いた。65歳以上の高齢者は23人だった。全体では前週の木曜日(3日)と比べて69人少なかった。10日までの1週間平均の感染者数は391.7人で前週比は82.4%。

 大阪府の新規感染者は148人。デルタ株に30代と40代の男性2人が感染していたことも判明した。海外の渡航歴はなかったという。沖縄県では、新たに166人の感染を確認。県の集計では直近1週間の人口10万人あたりの新規感染者数は94.05人で全国最多。2番目の北海道26.85と大きく差が開いている。

【6月11日】

●バイデン大統領、ワクチン5億回分を各国に「ひも付きではない」

 米国のバイデン大統領は訪問先の英国で演説し、新型コロナのワクチン5億回分を各国に提供するとしたうえで「これはひも付きではない。何らかの見返りや譲歩を求めるものではない」と述べ、いわゆる「ワクチン外交」を展開する中国などに対抗する考えをにじませた。

●64歳以下の接種、誰を優先 各自治体、独自で判断

 新型コロナワクチンについて、1回目の接種を終えた65歳以上の高齢者らが3割となる中、「64歳以下」への接種に乗り出す市区町村が目立ち始めた。感染拡大を防ぎ、接種ペースを加速させるため、市区町村ごとに独自に優先対象枠を設定する動きも広がっている。ワクチン接種について、政府は当初、供給量が限られることなどから、①医療従事者ら、②高齢者、③基礎疾患のある人、高齢者施設などで働く人、60~64歳の人などと順番を決めていた。だが、ワクチン供給が本格化した5月以降、方針を修正。64歳以下の接種は各市区町村に判断を委ねることとした。

 各市区町村がこれまで明らかにしている方針をみると、政府が当初示した通りの60~64歳や、教育関係者を対象とするところが目立つ。一方で、独自の優先対象枠を設けるところも。大まかに分類すると、「年代」と「職種」に分かれている。接種機会の公平性をどう担保するかなどの課題も多いなか、政府関係者は「自治体ごとに差が生じるとの意見はあるが、できるだけ早く接種を進めるということこそが、一番大事だ」と説明する。

●コロナ対策議論へ G7開幕

 主要7カ国首脳会議(G7サミット)が11日、英国コーンウォールで開幕した。2年ぶりの開催で、バイデン米大統領と菅首相は対面では初の参加。「民主主義国家」の結束を強調し、新型コロナのパンデミックからの復興や気候変動対策を訴える見通し。権威主義的な傾向を強める中国やロシアに、どんな姿勢を打ち出すのかも焦点となる。

 G7及び招待国首脳との集合写真 出典:首相官邸HP

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 今回の会合には、メンバー国の7カ国に加え、豪州やインド、韓国、南アフリカを招待した。米国がバイデン政権となって国際協調にかじを切る中、国際秩序を支えてきたルールや価値観を共有できる「仲間」との連帯を強める考え。新型コロナ対策では、少なくとも10億回分のワクチンを世界に供給することで合意。アフリカなどにもワクチンの生産拠点を拡大する。菅首相は、今夏の東京五輪・パラ開催への支持を訴える方針。

●河野氏「集団接種、なるべくモデルナを

 ワクチン接種をめぐり、河野行革相は11日の閣議後会見で、市区町村での集団接種について、新たに米モデルナ社製ワクチンの使用を検討する考えを示した。ファイザー社製を用いている個別接種の回数が増え、供給不足が見込まれることから、集団接種にモデルナを充当することにした。河野氏は「自治体から、集団接種のスピードが落ちるのでなんとかして欲しいという問い合わせがあった」と説明。「集団接種になるべくモデルナを使っていきたい」と述べた。

 また、河野氏は企業が職場などで接種する「職域接種」について、全都道府県から申請があったと明らかにした。首相官邸のツイッターによると、11日午後5時時点で1821会場から申請があったという。

●まん延防止措置 加藤氏「選択肢」

 加藤官房長官は11日の記者会見で、東京や大阪など10都道府県に出ている「緊急事態宣言」の対応をめぐり、宣言に準じる「まん延防止等重点措置」への移行も選択肢となり得るとの考えを示した。宣言の期限は20日で、政府は来週中にも期限後の対応をどうするか判断する。加藤氏は新型コロナ対策を定めた基本的対処方針に触れ、「宣言解除後の対策の緩和は段階的に行い、必要な対策はステージ2(感染漸増)相当以下まで続ける」と述べた。

●五輪チケット、販売済みは収容人数の42% 7割が地元

 東京五輪の観戦チケットについて、大会組織委員会は11日、全競技会場の最大収容人数の42%が販売済みと明らかにした。480万枚程度とみられる。一般販売分のほか、小・中学生への割り当てや関係者向けも合わせた数で、組織委は「関係者向けのチケットは大幅に削減した」としている。組織委がコロナ対策の助言を得るための「専門家会議」で明らかにした。

●1カ月半ぶり、重症1000人切る

 国内感染者は、11日で新たに1937人が確認された。1日あたりの感染者が2千人を下回るのは3日ぶり。死者は64人だった。重症者は942人(10日時点)で前日から73人減少。4月29日以来、約1カ月半ぶりに1千人を切った。

 東京都では、新たに435人の感染が確認された。前週の金曜日(4日)と比べて37人少なかった。11日までの1週間平均の感染者数は386.4人で、前週比は84.9%だった。厳しい感染状況の続く沖縄県は145人の感染を発表。直近1週間の人口10万人あたりの新規感染者数は88.7人で、全国最多のまま。病床占有率も89.9%で高い水準が続いている。

 内閣官房によると、10日時点で全国の高齢者らに1244万8211回分のワクチンが接種された。1回目の接種を受けた人は30.4%で、初めて3割を超えた。

【6月12日】

●「五輪で沈黙、責任逃れ」 医学誌、WHOなどを批判

 医学界で権威のある英医学雑誌ランセットが11日、東京五輪・パラ開催の是非について、WHOなどが沈黙していることは「責任逃れ」だとする論説を発表した。新型コロナ感染症の流行が続く中、開催のリスクや、リスクを管理する方法は、広く精査して承認を得る必要があるとし、今すぐ世界的な議論を始めるよう呼びかけた。

 前回2016年のリオ五輪では、ジカウイルス感染症(ジカ熱)が問題となり、WHOが緊急委員会を開いてリスクを評価。米CDCも当時の長官が「大会を中止または延期する公衆衛生上の理由はない」と表明した。だが、東京五輪・パラではこうした動きは出ていない。同誌は「五輪に向けて世界的な話し合いが必要」という題の論説で、「WHOは開催するべきか言及を避けている」と指摘。CDCには、同誌が大会への態度を明らかにするよう何度か求めたが、応じていないことを明らかにした。

 論説では、海外の参加者が帰国後に新たな流行を生み出したり、日本国内の感染状況に悪影響を及ぼしたりする可能性を挙げ、「すべての国が新型コロナのパンデミックと、大会の安全性に関心を持っている」と指摘。だが、「IOCと日本政府の間の議論が中心だ」と問題視した。そして、世界的な保健機関が、開催の是非に対して沈黙しているとし、「沈黙は責任逃れ」と批判した。

●時短協力金、支給率に差 1〜3月分 大阪64% 東京84%

 1~3月に出された「緊急事態宣言」の対象11都府県で、営業時間短縮の要請に応じた飲食店などへの協力金の支給率にばらつきが生じている。福岡県が支給をほぼ終える一方で、大阪府は6割強にとどまる。

 11都府県は宣言期間中、感染防止策として飲食店などに時短営業を要請。応じた店には、国の「地方創生臨時交付金」などを財源に協力金を支払う。支給率が9割を超えたのは6府県。99%だったのは福岡県で、約5万7千件の申請に未支給は3件。埼玉県97%、栃木県95%が続いた。申請手続きの簡略化や財務処理ルールの変更などで支給にかかる時間の短縮に取り組んだ。申請が最多の東京は84%。民間委託で300人、都職員300人の600人態勢を組んだ。

 一方で申請が2番目に多い大阪府は、支給率が最も低い64%だった。期間別にみると、「緊急事態宣言」の最初の期限だった2月7日分までは78%で、2月8~28日分は49%にとどまる。民間企業に業務を一括委託したが、「判断に迷う事案が多く発生した」(府担当者)という。対応する府職員は3月末まで2、3人だけだった。

●東京、感染者30日ぶり増 前週比

 国内感染者は、12日現在で新たに1944人が確認された。死者は55人だった。重症者は890人(11日時点)で、前日から52人減った。東京都では新たに467人の感染が確認された。前週の土曜日(5日)と比べ31人増えた。11日までは前週の同じ曜日と比べ29日連続で減少が続いていたが、30日ぶりに増加に転じた。都は「日曜も外出は自粛してほしい」としている。

●沖縄県、入院までの待機施設を開設 コロナで医療体制逼迫

 沖縄県は、新型コロナの感染拡大で医療体制が逼迫する中、入院が必要にもかかわらず受け入れ先が決まらない患者が一時的に待機する施設「入院待機ステーション」を、12日沖縄本島内の体育館に開設した。施設にはベッド20台と酸素を投与する医療機器10台が整備され、医師1人と看護師2人、救急隊員2人が24時間常駐している。全国でも最悪の感染状況が続いている沖縄県では、感染患者向けの病床使用率が、11日時点で89.9%となるなど医療体制が逼迫している。

【6月13日】

●ロシア、新型コロナ感染再拡大 モスクワでは企業を5日間休業に

 ロシアでは、ワクチン接種率が伸び悩む中、感染が再拡大していて、首都モスクワでは15日から5日間、ほとんどの民間企業を休業とするなど、緊急の措置が取られることになった。ロシアでは今月に入って再び感染者数が増加に転じ、6月12日に確認された新たな感染者数はことし2月以来4か月ぶりに1万3000人を超えた。

●全日空職域接種、13日から開始

 全日本空輸は、ワクチンの職域接種を14日の開始日をさらに前倒しして、13日午前から始めた。ワクチンや冷凍庫などの準備が想定より早く整っているという。まずは1日300人の少人数から始め、順次拡大する。もともとは21日から始める予定で、受け付け初日の8日に政府に申請していた。国際線のパイロットや客室乗務員(計約1万人)を優先して接種を始める。日本航空も14日から、羽田空港で職域接種を始める方針。

●この夏 全国の海水浴場の2割、コロナの影響で開設しない見込み

 新型コロナの影響で、この夏、全国の1121か所ある海水浴場の少なくとも2割近くが開設しない見込みであることが海上保安庁の調査で分かった。さらに全体の4割が未定としていて、今後の感染状況を踏まえて判断すると見られる。去年は全国の海水浴場の40%で開設が見送られた。

●全国で1387人の感染を確認 3日連続で2千人下回る

 国内感染者は、13日現在で新たに1387人が確認された。1日あたりの全国の感染者数が2千人を切るのは3日連続。重症者は852人(12日時点)で前日から38人減った。死者は32人だった。

 東京都では304人の感染が確認された。前週の日曜日(6日)と比べて47人少なかった。新たに6人の死亡も発表された。大阪府では96人の感染が確認され、男女6人の死亡が発表された。沖縄県では新たに104人の感染が明らかになった。県の統計では、直近1週間の人口10万人あたりの新規感染者数は74.58人と全国1位で、病床占有率は97.4%に達している。

【6月14日】

●ワクチン接種、高齢者33%が1回目終了

 ワクチン接種について、政府が14日に公表した最新の実績によると、全国の高齢者のうち1回目の接種を終えた人は33%となった。医療従事者などについては当初対象とされた人数の8割が2回目の接種を終えている。

 国内のワクチン接種状況 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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●17日から18歳~64歳にも接種へ 大規模接種センター 防衛省

 政府が設置したワクチンの大規模接種センターは予約枠に空きがあることから、防衛省は、65歳以上としている対象年齢を大幅に引き下げ、17日から18歳~64歳の人にも接種を行う方針を固めた。

●G7、「台湾海峡」明記 首脳宣言 コロナ終息へ決意

 英国で開かれていたG7サミットが13日、閉幕した。首脳宣言の最初で、パンデミックとなった新型コロナに「打ち勝つ」との決意を表明。「2022年の終息」を目標に掲げた。来年にかけて途上国に10億回分のワクチンを供給する。次のパンデミックを防ぐため、医薬品などの生産能力を増強し、ワクチンや治療薬の開発を100日に縮めることも目指す。ウイルスの起源については、WHOによる透明性の高い追加調査の実施を求めた。

 新疆ウイグル自治区や香港における人権問題に関し専制主義的な姿勢を強める中国を念頭に、「台湾海峡の平和と安定の重要性」の文言も初めて首脳宣言に盛り込んだ。民主主義などに基づいて「全ての人のためによりよい回復を図る」と約束した。気候変動や経済復興などのグローバルな課題の克服に向け、国際社会の議論をリードする姿勢も鮮明にした。東京五輪・パラについては、「安全・安心な形での大会開催を支持」と表明した。

●東京・大阪、重点措置を検討 政府 緊急事態の解除後

 政府は20日を期限に10都道府県に出している「緊急事態宣言」について、解除する方向で検討に入った。東京や大阪は、宣言に準じる「まん延防止等重点措置」に切り替え、飲食店での酒類の提供などは制限を続ける考え。専門家の意見を聴いた上で、了承が得られれば今週後半に決定する。東京の感染状況の指標はすべて、宣言の目安となる「ステージ4」を脱している。ただ、東京の人出は増加傾向にあり、政府は7月23日に開会する東京五輪に向け、感染再拡大を強く警戒する。

 このため、政府は宣言を解除しても、「重点措置」を適用することで一定の感染防止対策を継続する考え。ただ、沖縄県は病床使用率が96%と高止まっているため慎重に判断すべきとの声もある。沖縄県の専門家会議は14日の会合で、宣言の2週間延長を要請すべきだとの意見で一致。県は近く方針を決める。

●コロナ禍、景気「足踏み」61社 停滞感再び増す 100社調査

 全国の主要企業100社を対象にしたアンケートで、今の国内景気について61社が「足踏みしている」と答えた。昨年11月の前回調査で45社あった「拡大」の回答は29社に減少し、国内で停滞感が再び強まっている。一方、世界景気については76社が「拡大」と答えた。内外の格差も広がっている。調査は毎年2回実施しており、今回は5月24日~6月4日に行った。国内の景況感は、昨年6月の前々回調査でリーマン・ショック後並みの低水準に落ち込んだ後、前回調査でいったん回復していた。

 景気判断の根拠(二つまで選択可)で、最も多かったのは「個人消費」で72社。明治ホールディングス(HD)の川村社長は「昨年の緊急事態宣言と比べて(今回は)期間が長期化し、消費の冷え込みが厳しくなっている」と話す。一方、世界の景気については「拡大」が前回より6社増えて8社、「緩やかに拡大」が28社増えて68社。クボタの北尾社長は「米中の経済が回復し、各国政府による経済対策、ワクチン接種の進展に伴う経済活動の再開など、明るい兆しが見られる」とした。

●職域接種、正規・非正規「区別せず」 厚労省が方針

 新型コロナの職域接種が前倒しで始まった。首相官邸のツイッターによると、14日夕までに申請があった職域接種の予定人数は約1072万人になり、1千万人を突破。現役世代への接種が広がれば、東京五輪・パラの開催機運につながるとの期待も政府内にはある。

 厚労省によると職域での接種は、対象がもっとも多い自治体の負担を軽減し接種そのもののスピードを加速させることが目的。自治体での接種に影響が出ないよう、医師や看護師、会場などを自力で確保できて最低1千人(2千回分)の接種ができる企業などを対象とする。零下10℃でモデルナ社製のワクチンを保管できる冷凍庫が貸与され、100回分を1単位としてワクチンが配送される。

 接種対象者は企業の従業員とその家族ら。接種に当たっては正規・非正規、契約・派遣などの雇用形態による区別は望ましくない、また強制することがないよう留意することも求めている。可能な限り、高齢者や基礎疾患のある人を優先する。接種後1~2日間以内に副反応で一定の欠勤者が出る可能性をふまえ、同一部署では何日かに分けて接種することが推奨。会場確保の費用は企業負担だが、ワクチン接種にかかる費用は国が負担する。

●大学接種、準備を加速 打ち手を融通 留学予定者を先行

 ワクチンの職域接種が一部企業で始まるなか、各地の大学も接種の準備を加速させている。医療系学部のある大学が、「打ち手」の確保に悩む近隣の大学に協力して接種を進める動きが出ている。海外留学する学生が多い大学では、接種によって渡航が可能になればと対応を急いでいる。

●全国の感染者936人

 国内感染者は、14日現在で新たに936人が確認された。1千人を下回るのは、3月22日(月)以来で84日ぶり。死者は60人。重症者は849人(13日時点)で、前日から3人減った。

 東京都の新たな感染者は209人で、前週の月曜(7日)と比べて26人少なかった。14日までの1週間の平均感染者数は380.4人で前週比は90.0%。大阪府は14日、今月上旬に確認された感染者のうち10~60代の計11人がデルタ株だった疑いがあることを明らかにした。府内でデルタ型とみられる感染者は計39人になった。

【6月15日】

●与党、野党4党の内閣不信任案を否決

 国会は16日が会期末。立憲民主党など野党4党は、新型コロナの影響が続いていることから、補正予算案の編成が必要などとして、与党側に3か月の会期延長を求めていた。政府・与党は政府が提出した法案は成立のめどが立っているとし、会期延長には応じない旨、野党側に伝えた。これを受け、野党4党は会期延長に応じないのは無責任だとして、菅内閣に対する不信任決議案を15日、国会に提出した。

 趣旨弁明では、立憲の枝野代表が、国会延長を受け入れなかったことについて、「現実に目を背け、論戦から逃げ、国権の最高機関の機能を長期にわたって停止しようとしていることは、有事のリーダーとして失格」と批判。コロナ対策の「失策」や「政治とカネ」をめぐる問題なども指摘。不信任決議案は15日夕の衆院本会議で、自民・公明両党と日本維新の会の反対多数で否決。予定通り、重要法案である土地規制法案を15日夜採決、16日未明に参院で可決し成立した。

●イスラエル「マスクなし」に 生活規制ほぼなくなる

 新型コロナのワクチン接種が進む中東のイスラエルでは、15日から屋内でのマスクの着用義務が解除された。国内で生活するうえでの規制はほぼなくなり、住民は以前の生活を取り戻しつつある。

●英国、インド型変異株拡大でコロナ対策規制撤廃を約1か月延期

 英国政府はインドで確認された変異株による感染が国内で急速に拡大しているとして、新型コロナ対策の規制をほぼ撤廃する計画をおよそ1か月延期すると発表した。

●台湾、日本が提供した新型コロナのワクチン接種始まる

 台湾では5月中旬から新型コロナの感染が急拡大した一方、ワクチンの調達が遅れていて、日本は6月、アストラゼネカのワクチン124万回分を無償で提供した。このワクチンの接種が15日までに台湾全域で始まり、医療従事者などに加えて、新たに75歳以上の高齢者が優先接種の対象となった。

 蔡英文総統は15日、ツイッターに「日本が提供してくれたワクチンの接種が開始されました。ありがとう、日本!」と日本語で書き込んだ。また、茂木外務相が台湾へのワクチンの追加の提供も検討していく方針を示したことに、感染対策を指揮する閣僚の衛生福利部長が15日の記者会見で感謝のことばを述べた。

●ベトナムにあすワクチン約100万回分提供へ 茂木外相

 ワクチンの海外への提供をめぐり、茂木外務相は、16日にベトナムに対しおよそ100万回分を提供することを明らかにした。また、7月上旬にもインドネシアやタイなど、東南アジアの4か国にワクチンを提供したいという考えを示した。

●イベント上限、重点措置解除でも1万人 政府最終調整

 北海道・東京・愛知・京都・大阪・兵庫・岡山・広島・福岡・沖縄の10都道府県で20日期限の「緊急事態宣言」について、菅首相は15日、田村厚労相らと関係閣僚会議を開き、対応を協議した。政府は宣言を解除する方向で、東京や大阪は「まん延防止等重点措置」に切り替える意向。専門家の意見を聴いた上で、17日にも決定する。「重点措置」の期間については、7月23日開幕の東京五輪をにらんだ1カ月程度のほか、五輪・パラを見据えた2カ月程度とする案が出ている。

 政府は「重点措置」解除後のイベント制限についても検討を進めている。「緊急事態宣言」や「重点措置」の期間中は現行の「収容人数の50%を上限に最大5千人まで」のままだが、「重点措置」の適用から外れた場合は、現行の「5千人または50%の多い方」に1万人の観客上限を新たに追加する方向で最終調整している。また東京五輪・パラの観客上限について、「重点措置」に移行後のイベント制限や感染状況などを踏まえて月内をめどに決める予定。

●重点措置「五輪シフト」鮮明

 政府は「緊急事態宣言」を解除し、東京や大阪で「まん延防止等重点措置」に切り替える方針。酒類の提供規制は当面続け、東京五輪に向けて感染が再拡大しないか見極める。イベント制限はいまの「最大5千人」を当面続ける案が有力で、有観客の五輪につなげたい考え。新たなコロナ対策は、菅政権の「五輪シフト」が鮮明になりそう。

 政権は今回のイベント制限の基準を、IOCや東京都など関係5者が近く判断する五輪の観客のあり方の指標としたい考え。首相側近は「五輪で観客がいないと、コロナに負けた感じがする」と言い、有観客の五輪に道筋をつけたいとする。ただ、国民にどう受け止められるか、懸念する声も政府内から出ている。「酒の制限を続けるには期間が長い。協力してもらえるかどうか」「そもそも感染防止を徹底したいなら、宣言を解除しなければいい」との声もある。

●64歳以下も接種 きょう予約開始 自衛隊会場 接種券が条件

 政府が東京と大阪に設置したワクチンの「自衛隊大規模接種センター」をめぐり、防衛省は15日、65歳以上としている接種対象者の年齢制限を改め、18~64歳にも広げると発表した。16日から64歳以下の人も予約できるようになり、早ければ翌17日から打てる。自治体から送付された接種券を持っていて、原則として、今回が1回目の接種であることが条件。センターで使っている米モデルナ製ワクチンの対象年齢に合わせ、18歳以上とした。

●国内1418人感染

 国内感染者は、15日現在で新たに1418人が確認された。2日ぶりに1千人を上回った。死者は全国で67人増えた。重症者は827人(14日時点)で、前日から22人減った。

 国内の感染状況 以下5枚の図の出典は、NHK新型コロナウイルス特設サイト

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 東京都の新たな感染者は337人で、前週の火曜(8日)と比べて32人少なかった。15日までの1週間の平均感染者数は375.9人で、前週の92.1%。前週比は12日までは80%台が続いたが、13日以降は90%台となり、下げ幅の鈍化がみられる。

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 沖縄県では107人を確認。前週の同じ曜日で比べると、12日連続で下回った。直近1週間の人口10万人あたりの新規感染者数は62.42人と減少傾向だが、引き続き全国最多。東京に次いで感染者が多かったのは神奈川県で160人。大阪府は110人、愛知県98人。


 ★ ★ ★

 政府の御用学者か、政府方針の追認役と思われていた「分科会」の尾身会長が、政府に厳しい、踏み込んだ発言をしている。国会で、東京五輪・パラについて「本来は、パンデミックのなかで開催するということが普通でない」「開催するのであれば、政府も組織委員会も、感染リスクを最小化する必要がある」、「厳しい責任を果たすべき」などと発言。尾身氏はさらに、大会を開いた場合の感染リスクなどについて、今月20日までに専門家としての見解をまとめ、関係者に伝える考えを示した。

 かつて総務大臣を務め現在実業家として政府と癒着している?とされる竹中平蔵氏は、読売テレビに出演して「越権行為だ」との批判。また、田村厚労大臣は、「自主的な研究の成果の発表ということだと思う。そういう形で受け止めさせていただく」と述べ、尾身氏らの発言は政府に助言する専門家の公式な意見としては受け入れない。テレビで田村氏のこの発言を聞いて、何言ってんだろうと思った。

 尾身氏一人の発言かと思っていたが、どうも同じ専門家の中に多くの同調者もいて、専門家を代表して発言しているらしい。こういった尾身氏の発言には、多くの国民が理解し共感を得たのではないだろうか。菅首相が「黙らせろ。専門家の立場を踏み越え勘違いしている」などと激怒したらしい。そもそも5月14日、延長される「緊急事態宣言」に北海道などを追加で含めるか否かを協議した時、首相と尾身氏の対立が深まったとされる。首相らの決定を尾身会長にひっくり返され、顔を潰されたという。

 5月7日の対策本部で、東京、大阪などの6都県の「緊急事態宣言」の延長について、業界団体などから陳情を受け百貨店などの休業措置等の緩和を狙う菅首相と、集中的な強い措置継続が必要と主張する尾身会長ら専門家との間で攻防があったという。結果的に今回は菅首相が押し切り、宣言期間は延長しながらも措置は緩和する、というチグハグな判断となったという。

 6月9日、菅首相になって初めて、2年ぶりの党首討論が開かれた。当初、政権内には党首討論を不安視する見方があった。「聴衆に訴えかけるパフォーマンス的な姿は見たことがない」との声も上がり、首相がこういったディベートが求められる場に立つことに懸念があったという。しかし話し下手の菅首相と、弁が立つ枝野代表や小池書記局長ら野党との討論は、官邸の入れ知恵だろうか、首相側の作戦勝ちだった。しかし、まったくかみ合って無く、討論になっていなかった。

 首相側は、用意周到な準備があった。まずは、まともに質問に答えない。論点をずらす。自説を一方的に延々としゃべる。前回の東京五輪の個人的な思い出まで話して、持ち時間を費やす。コロナについては「なっといってもワクチン、ワクチンが切り札・・・」、五輪は、「安全安心、国民の命と健康を守っていく。これが開催条件だ」と強気な言葉だが、何の具体性もない。国会答弁と同じだった。

 この党首討論を聞いて、国民、与野党ともにがっかりした人は少なくないだろう。討論後、枝野氏は記者団に「政権を代えるしかないと確信した」と語り、内閣不信任案を提出する可能性を示唆した。10日に野党党首会談を呼びかけて対応を協議、15日に菅内閣の不信任案が提出されたが、与党により否決された。

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