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2021年4月18日 (日)

新型コロナ2021.03 変異株

 新型コロナウイルス感染拡大の「第3波」。年が明けた2021年1月7日、政府は首都圏1都3県に再び「緊急事態宣言」を発出、更に1月13日には11都府県に拡大した。1月中旬以降には新規感染者は減少傾向にあるが、都市部の病床逼迫は長期化している。2月8日、宣言は栃木県を解除し、10都府県は3月7日まで延長。その後、感染下げ止まりの首都圏4都県を除き、関西・東海・福岡の6府県は2月28日をもって先行解除された。水面下では、変異株(ウイルス)が広がってきた。

 2021年3月1日から15日までの新聞、テレビ、ネット情報から、新型コロナの主なニュースを辿る。本ブログ記事「新型コロナ2021.02 先行解除」の続き。【写真や図をクリックすると、拡大表示します】


【3月1日】

●ファイザー製、普通の冷凍庫程度可 自治体のワクチン保管容易に
 
 米製薬大手ファイザーは1日、新型コロナのワクチンについて、日本での保管条件に「零下25℃~零下15℃で2週間」を追加したと発表した。これまでは超低温冷凍庫が必要な零下75℃前後での保管を求めていた。通常の冷凍庫と同程度の温度でも保管できるようになり、自治体などでの管理がより容易になる。

 零下20℃度前後でのワクチンの安定性を調べた試験データを、医薬品の審査を担う医薬品医療機器総合機構(PMDA)に提出し、保管温度の条件緩和が認められた。米国では、米食品医薬品局(FDA)が2月下旬に認めていた。解凍後の保管条件は「2℃~8℃で5日間」のまま変わらない。

●首相、7日全面解除に意欲 緊急事態宣言、感染対策に「成果」

 新型コロナ対策をめぐり、菅首相は1日の衆院予算委員会で、「宣言によって苦労をかけたが、新規感染者数が8割以上減少した。見える成果を出すことができた」と述べ、対策の手応えを強調し、首都圏の4都県に出されている「緊急事態宣言」を期限の7日で解除することに意欲を示した。その上で「3月7日(まで)に予定通りすべての地域で宣言を解除すべく、飲食店の営業時間短縮をはじめ、これまでの対策をしっかり徹底する」と語った。

 野党側は、専門家が「リバウンド」を警戒する意見を出していることなどから、慎重な対応を求めた。これに対し、首相は「1都3県は、ほとんどの指標で(解除の基準を)クリアしている。最終的には私の判断で判断する」と述べた。首相は昨年、感染対策と経済復活の両立を重視するあまり、目玉政策に掲げた観光支援策「GoToトラベル」の停止や水際対策で判断が遅れた。

●繁華街、夜間に人出増 週末比較、感染再拡大懸念

 首都圏の1都3県を除く6府県で1日、「緊急事態宣言」が先行解除されたが、主要都市の駅周辺や繁華街の人出は増加傾向にある。特に夜間の増加が顕著で、専門家らが指摘する「解除後の感染再拡大(リバウンド)」が懸念される。

 ソフトバンクの子会社アグープのデータを使って、2月26~28日の週末の午後9時台の人出を分析した。1月に始まった今回の宣言後、最も少なかった同時間帯の週末の人出と比べると、梅田(大阪)で42%増、横浜39%増、渋谷36%増、天神(福岡)35%増などとなっており、前週と比べても増えたところが目立った。「緊急事態宣言」が出た直後の週末を「100」とした場合の4都市(東京・新宿、大阪、名古屋、福岡)の人出の推移を見ても、すべてで増加傾向がみられる。

●千葉感染 東京上回る 知事、解除に慎重姿勢

 1日に全国で新たに確認された感染者は699人。死者は51人だった。首都圏4都県に出ている「緊急事態宣言」について、千葉県の森田知事と埼玉県の大野知事は1日、期限の7日で解除するには慎重な判断が必要との認識を示した。

 千葉県では1日、128人の感染が確認された。東京都内の121人を上回った。森田知事は記者会見で「100人を超える状況が続けば、7日の解除は難しい」と述べた。また埼玉県の大野知事も「解除できるかどうかの確信にはまだ至っていない。慎重に判断をしたい」と県庁で語った。2月28日に県内で発表された感染者数が97人、1週間前より増加しており「下げ止まり、あるいは鈍化している状況にある」と指摘した。

【3月2日】

●米国、全成人接種2カ月前倒し

 バイデン米大統領は2日、新型コロナのワクチン接種を2カ月前倒しし「5月末までに米国の全ての成人に十分な量のワクチンを供給できる」と述べた。米製薬大手ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)の開発したワクチンの製造を米大手メルクが支援することで、接種を加速させるという。世界トップクラスの製薬企業が競合他社の製品の製造をするのは異例。政権は、国防生産法を使い、メルクが優先的にワクチン製造のための資機材を確保できるようにし、同社の米国施設の2カ所をJ&Jのワクチン製造にあてる。

●調査検体の約15%で英の変異株 神戸市が独自調査

 神戸市は、ことし1月1日から先月18日までの間に市内で新型コロナの感染が確認された人のうち1000人余りの検体を独自に調査した。その結果、1月1日から1月28日の間に感染が確認された677人からは英国の変異ウイルスは確認されなかったが、1月29日からの1週間の感染者173人のうち4.6%にあたる8人。2月5日からの1週間では105人の感染者のうち10.5%にあたる11人。そして2月12日からの1週間では79人のうち15.2%にあたる12人から英国の変異ウイルスが確認された。感染の割合が増える傾向にある。

●予算案、年度内成立へ コロナ対応 過去最大106兆円

 一般会計の総額は過去最大の106兆6097億円となる2021年度予算案が2日、衆院本会議で採決され、自民、公明両党などの賛成多数で可決、参院に送付された。憲法の規定により年度内の成立が確実となった。立憲民主など野党は「感染拡大防止の予算が少ない」などとして反対した。政府・与党からは早くも、「緊急事態宣言」解除後を見越して、新たな経済対策を求める声が出ている。

 新年度予算案には、新型コロナ対策やデジタル庁設置経費などが盛り込まれたほか、国会の議決なしで政府が使途を決められるコロナ対策の予備費に5兆円も計上されている。災害などに備えた通常の予備費は5千億円で、その10倍の規模。立憲と共産は共同で、生活困窮者への給付金や持続化給付金の再給付などの追加対策を行う組み替え動議を提出。国民民主党も独自の組み替え動議を出したが、いずれも与党などの反対で否決された。

 政府・与党には、予算成立後を見すえて、早くも新たな経済対策をつくる動きが出始めている。中身はまだ具体化していないが、与党の意見や今後のコロナの感染状況なども踏まえて調整する。ある党幹部は「追加の経済対策はやらざるを得ない。地域はダメージを受けたままだ」と語るなど、疲弊する地域経済への配慮が必要との声が強まっている。

●緊急事態宣言、延長か解除か 首都圏知事ら懐疑的な見方

 「緊急事態宣言」の期限が7日に迫る中、首都圏4都県の知事から解除に慎重な声が相次いでいる。政府は予定通りの解除をめざすが、新規感染者は下げ止まり、病床使用率も高い水準で推移する。専門家からも解除に懐疑的な意見も根強く、政府は難しい判断を迫られている。首都圏4都県の知事は3日に会議を開き、「緊急事態宣言」の延長を政府に要請することも視野に協議するという。要請する延長期間は2週間程度を想定している。

 千葉県の森田知事は2日、「感染の増減がでこぼこで、7日の宣言解除は非常に難しい」、埼玉県の大野元裕知事も1日、「正直、緊急事態宣言が解除できるか確信にはまだ至っていない」と7日の解除に懐疑的な見方を示した。東京都の小池知事は2日、宣言解除について「皆さんにはもう一段ギアをあげてもらわないと間に合わない事態が生じている。1都3県で連携しながらどういう方法がいいかまとめていくことが必要」、神奈川県の黒岩知事は2日夜、「緊急事態宣言の解除、継続は基本的に政府が決めることだが、1都3県は一致していきたい」と述べた。

●コロナ下、休業244万人 1月雇用統計 打撃、限定的か

 新型コロナ禍で「緊急事態宣言」が出た1月の雇用統計が2日、公表された。営業時間の短縮要請で仕事を休まされるなどした休業者は、前月より42万人多い244万人に増えたが、1回目の「緊急事態宣言」時597万人の4割ほど。「緊急事態宣言」で懸念されていたほど、失業率は悪化しておらず、雇用への大きな打撃まではみられていない。

 総務省が発表した1月の完全失業率(季節調整値)は2.9%で、前月より0.1ポイント低下した。昨年7月以来6カ月ぶりの2%台。ただコロナ禍前の昨年1月は2.4%で、総務省は「改善したとまでは言えない」とする。「緊急事態宣言」の影響がみられたのは、職場から休むように求められるなどした休業者数。1月は244万人で、前年同月より50万人多かった。完全失業者数は、前月より7万人減の203万人(季節調整値)。仕事量に打撃があっても、企業がすぐに働き手を解雇せず、失業者の増加が抑えられたことがうかがえる。

 厚労省が発表した、求職者1人に何件の求人があるかを示す有効求人倍率(季節調整値)は、1月は前月より0.05ポイント上昇して1.10倍。ただ、「緊急事態宣言」下で仕事を探す人が減った面もあるといい、厚労省も「雇用情勢が回復したとまでは言えない」としている。

●コロナ回復者の血液用いた治療、臨床開始 血漿を投与、抗体に期待

 国立国際医療研究センターは2日、新型コロナに感染し、回復した人の血液成分「血漿」を患者に投与する臨床研究を始めたと発表した。対象は60歳以上か基礎疾患があり発症5日以内の軽症患者200人。血漿を使うグループと既存の治療をするグループの二つに無作為に振り分け、効果などを比べる。回復者の血漿には、ウイルスや細菌が再び体内に入ってきたときに排除する「抗体」がある。患者の体内にこの血漿を入れることで回復につながることが期待されている。

 海外では複数の研究が進んでいるが、有効性についての評価は定まっていない。センターによると、ハムスターを使った動物実験では、回復者の中でもウイルスを排除する抗体の能力には個人差が大きいことが確認されており、こうしたことが影響している可能性があるという。研究代表者は、「将来的に有効性が示されれば、治療の重要な選択肢となりうる」と話した。

●ファイザー製ワクチン空輸、羽田から那覇へ 国内初

 羽田空港では2日夜、新型コロナのワクチンが入った保冷コンテナが、ANA479便に積み込まれ、那覇空港に飛び立った。国内でのワクチンの空輸は初めて。このワクチンは米製薬大手ファイザー社製で、ベルギーから成田空港に到着した。厚生労働省と沖縄県によると、同県には今月初旬にワクチンが7箱(6825人分)届けられ、医療従事者が接種する。来週も同じ量が届き、今月下旬には2回目の接種のためのワクチンが到着する予定という。

●国内感染死者 8千人超す

 新型コロナの国内感染者は、2日で新たに888人が確認された。死者は新たに65人確認され、累計で8千人を超えて8026人(クルーズ船を含む)になった。死者が7千人を超えた2月15日から、15日間で970人増えた。死者の増加ペースは、6千人超から7千人超(971人増)が12日間だった。

 「緊急事態宣言」が出ている4都県の感染者数は、東京232人、埼玉102人、千葉87人、神奈川84人。東京は1週間前の2月23日の275人を下回ったが、2日までの1週間平均の新規感染者数は263.1人で前週比は82.7%だった。

【3月3日】

●EU ワクチン接種証明書、法案を月内提出 移動制限緩和目指す

 EUのフォンデアライエン委員長がツイッターで、ワクチンを接種した人にEU共通のデジタルの証明書を発行するための法案を3月中に提出すると発表した。移動制限の緩和を求める声が高まっていることを受けた措置。EUは夏の観光シーズンまでの導入を念頭に置いているが、証明書に盛り込む情報の共有やセキュリティの確保など技術面の整備だけでも3か月かかるとしているほか、フランスなど一部の加盟国からは慎重な声も上がっている。

●欧州高齢者 ワクチン効果 優先接種感染下がる

 昨年末から新型コロナのワクチン接種を進めている欧州の国々で、高齢者の感染者数が下がるといった効果が表れ始めた。国民全体の接種率は1割に満たない国が大半だが、老人ホームなどの入居者を優先接種してきたため。

 AFP通信は3日、スペインの高齢者施設でコロナに感染した人が、1月~2月にかけて95%減少したと、政府機関が2日公開の報告書で明らかになったと伝えた。1月18日~1週間で、国内の高齢者施設で感染した人は4439人だったのが、2月15日~1週間では215人にまで激減。施設でコロナで亡くなった人も、673人から157人と77%減った。スペイン政府は昨年12月末以来、施設の入居者を優先的に接種。約35万2千人いる高齢者施設の入居者では94%が1回の接種を終え、2回接種した人は82%に上る。

 ベルギーは昨年12月中旬時点で、入院患者の2割近くが老人ホームなどの施設利用者だったが、接種が本格化した1月から比率が低下。現在は5%にまで下がった。85歳以上の死者も2月下旬は、昨年末の4分の1。英国では保健当局が今月1日、1回目の接種の3~4週間後に、80歳以上の入院を防ぐ効果が80%を超えたという結果を明らかにした。イタリアやフランスでも2月以降、高齢者の感染率が下がり、入院者に占める75歳以上の人の割合が減るなどの効果が確認されている。

●変異株対策 新たに13の国や地域からの入国者に待機要求へ

 厚労省は、変異ウイルスの水際対策として、現在5つの国と地域からの人に対して行っている入国後の待機措置に、新たに合わせて13の国や地域を加える方針を決めた。対象となる国や地域からの人たちには入国後も検疫所が確保した宿泊施設で待機してもらい、3日後に改めて検査するとともに陰性でも14日間は自宅などで待機するよう求める。現在、対象はイギリスや南アフリカ、イスラエル▽アイルランド、それにブラジルのアマゾナス州などだが、これにイタリア、ドイツ、フランス、オーストリアなどを加える。

●日本医師会 中川会長「緊急事態宣言 7日の期限を延長すべき」

 首都圏の1都3県で続く「緊急事態宣言」について、日本医師会の中川会長は3日の記者会見で「徹底的に感染者を抑え込んだうえで解除しなければ、4月以降に第4波を招くおそれがあり、本格化する全国の新型コロナのワクチン接種の妨げになりかねない」と述べ、今月7日の期限を延長すべきだという考えを示した。

●1都3県の「緊急事態宣言」、2週間延長の方向で検討 首相表明、病床逼迫挙げ

 首相は3日夕、首相官邸で田村厚労相、西村経済再生相ら関係閣僚と感染状況を分析した。首都圏の1都3県で続く「緊急事態宣言」について菅首相は3日夜、総理官邸で、7日の期限を2週間程度延長する方向で検討する考えを示した。「私としては国民の皆さんの命と暮らしを守るために、2週間程度の延長が必要ではないかと考えている。これから専門家や関係者の意見を伺ったうえで、最終的には判断したい」と述べた。4都県では2度目の延長となる。

 政府は5日に対策本部を開くなどして、期限の延長に必要な一連の手続きを行う方針。首相は4都県の現状について「感染防止対策の極めて重要な局面だ」としたうえで、病床の逼迫などの改善が十分でなく、「(国の解除の目安)ぎりぎりの指標もある」と判断の理由を語った。首相は延長幅を「2週間程度」と考える根拠や、延長に伴う追加の感染防止策や支援措置などについては触れなかった。
 
 4都県では、1月上旬のピーク時より新規感染者数は大きく減ったものの、2月中旬以降、減少ペースが鈍っている。医療現場への負荷も2月上旬より改善したが、4都県の病床使用率の指標は、2番目に深刻な「ステージ3」。こうした現状に、日本医師会の中川会長は、首相の延長表明に先立つ3日の会見で「緊急事態宣言を延長すべきだ」と発言。政府分科会の専門家も解除後のリバウンド(再拡大)を懸念し、与党内で延長容認論も出ていた。
 
●五輪・パラ、海外から観客は月内に可否 「受け入れ困難」見方強まる

 今夏に延期された東京五輪・パラリンピックの開催に向けたの5者の代表者協議が3日、東京都内であり、海外からの観客を受け入れるかどうか、3月中に判断することで合意した。協議は政府から丸川五輪相、大会組織委員会の橋本会長が出席、東京都の小池知事と国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長、国際パラリンピック委員会(IPC)のパーソンズ会長はオンラインで参加した。日本の関係者の間では、新型コロナの感染状況などから、受け入れは難しいとの見方が強まっている。

 協議では、国内も含めた全体の観客数の上限は4月中に決めることも合意した。海外からの観客について、丸川五輪相は「変異株の影響を予測できない中で、この先の状況は非常に予測することが困難であるので、慎重な判断が必要だ」と発言した。海外観客の受け入れの判断時期について、橋本会長は協議後、記者団に「具体的には、聖火リレーがスタートする今月25日までには決めたいと考えている」と語った。

 観客数に上限を設けるかや海外観客の取り扱いについては、日本側は昨年末、「国主体で今春(2021年春)に決める」と整理していた。首相官邸の幹部は3日、「なかなか外国人客を入れるのは難しい」と語った。五輪を担当する政府関係者も「国内外の新型コロナの状況をみれば、結論は見えてくる」と話した。

●武田薬品、週内承認申請へ 米モデルナ製ワクチン

 武田薬品工業は、米バイオ企業モデルナが開発した新型コロナのワクチンについて、今週中にも厚労省に製造販売の承認を申請する方針を固めた。国内での申請は米ファイザー、英アストラゼネカに続く3例目。日本政府はモデルナと武田との間で、今年6月までに4千万回分(2千万人分)、その後9月までに1千万回分(500万人分)の供給契約を結んでいる。

 モデルナCOVID-19ワクチンと武田薬品工業のロゴ 出典:ウィキメディア・コモンズ

モデルナCOVID-19ワクチンが入ったバイアル 出典:ウィキメディア・コモンズ

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 モデルナのワクチンの日本国内での臨床試験(治験)や販売、流通は武田が担当している。武田薬品は今週中にも海外での治験データをもとに厚労省に申請する。1月から実施している日本人200人を対象にした国内治験の結果は追加で提出する。武田薬品は5月中の承認取得を目指している。モデルナが米国で実施した治験には約3万人が参加し、新型コロナの発症を防ぐ効果は94.1%だったという。

●全国で888人の感染確認 コロナ死者、累計8千人超に

 国内感染者は、2日で新たに888人が確認された。死者は新たに65人確認され、累計で8千人を超えて8026人(クルーズ船を含む)になった。死者が7千人を超えた2月15日から、15日間で970人増えた。死者の増加ペースは、6千人超から7千人超(971人増)が12日間だった。

 「緊急事態宣言」が出ている4都県の感染者数は、東京232人、埼玉102人、千葉87人、神奈川84人だった。東京は1週間前の2月23日の275人を下回ったが、2日までの1週間平均の新規感染者数は263.1人で前週比は82.7%だった。

【3月4日】

●東大グループ 「東京新規感染者 7月再び1日1200人超」の分析

 東京大学の経済学者のグループが、「緊急事態宣言」を解除した場合のシミュレーションを行い、宣言解除後の気の緩みなどで再び感染が拡大すれば、7月には東京都の新規感染者数が再び1日1200人を超えるとする計算結果を公表した。

 シミュレーションを行ったのは、東京大学大学院経済学研究科の仲田准教授と藤井特任講師のグループ。2月28日までのデータをもとに、感染の広がりを予測する数理モデルと経済学の予測モデルを組み合わせ、首都圏の1都3県で「緊急事態宣言」が解除されたあとの感染状況や経済への影響を分析した。

 仲田准教授は「宣言解除までに感染者の数がしっかり減ることが前提なので感染状況によってはその後の結果は変わる。今回のシミュレーションによって宣言を解除したあとに段階的に経済活動を進めることで、感染者数の増加を大幅に抑えることができることが分かってきた。こうした結果を政策の参考にしてほしい」と話す。またグループでは、神奈川県、埼玉県、千葉県の3県でも、「緊急事態宣言」を解除した場合の感染状況と経済への影響についてシミュレーションを行っている。

●ワクチンの工場、神戸に建設へ アストラゼネカ委託のメーカー

 英製薬大手アストラゼネカから新型コロナの製造を請け負う兵庫県芦屋市に本社がある製薬メーカー「JCRファーマ」は3月4日、新たなワクチンの製造工場を神戸市に建設すると発表した。新工場は、神戸市から取得した工業用地に総工費およそ116億円をかけて建設され来年10月に完成する予定で、稼働するのは再来年になる見通し。

 JCRファーマのロゴ 出典:JCRファーマ株式会社ホームページ

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●ワクチン輸出不許可 豪州向け イタリアが管理強化

 イタリア政府は4日、英製薬大手アストラゼネカなどが開発し、イタリア国内で製造された新型コロナのワクチン約25万回分について、豪州への輸出を不許可とした、と発表した。欧州連合(EU)が1月にEU域外へのワクチン輸出の管理を強化する措置を導入して以来、初めてのケースとみられる。イタリア外務省は、不許可の理由として、豪州がワクチン供給の点で「脆弱な国」でないこと、同社製ワクチンの供給計画がEUやイタリア国内で遅れていることなどを列挙した。

 EUは今年1月末、EU域内でのワクチン供給が計画通りに進んでいないことから、域内で生産されたワクチンを域外に輸出する際には、製造した国の政府の許可を必要とする「輸出管理」の強化措置を導入。イタリアのドラギ首相は2月末のEU首脳会談で、EU加盟国との契約を尊重しない企業の域外へのワクチン輸出を止めるべきだと主張していた。

 一方、豪州のハント保健相は5日に、「EUに再考を求めたが、これまでに回答はなかった」と述べた。豪州は同社製のワクチン5380万回分を確保し、うち5千万回分は国内生産する計画で、今後の接種計画には影響が出ないとしている。ただ、EUによるワクチンの「囲い込み」とも取れる動きが加速すれば、地域間のワクチン格差が広がったり、ワクチン確保をめぐって国際的な緊張が高まったりする懸念がある。

●東京279人感染

 国内感染者は、4日で新たに1170人が確認された。1日あたりの感染者が1千人を超えるのは2日連続。死者は新たに67人確認された。東京都の新規感染者は279人で、2日ぶりに300人を下回った。1週間前の2月25日の340人より減少したものの、4日までの1週間平均は269.1人で、前週比は96.2%にとどまった。死者は23人だった。

【3月5日】

●首都圏1都3県の緊急事態宣言、2週間延長決定 菅首相

 政府は5日夜、首相官邸で新型コロナ対策本部を開き、菅総理大臣が首都圏の1都3県の「緊急事態宣言」について3月7日の期限を2週間延長し21日までとすることを表明した。

●東京都、時短要請応じない飲食店などに理由聞く手続き開始

 東京都は、営業時間の短縮要請に応じていない飲食店などに対して「命令」を出すこともできる、より強い「要請」を出しているが、4日までにこれに応じた店はない。このため「要請」を出した複数の店に対し、応じない理由を聞くための手続きを始める通知を出した。今後、店側の主張を聞いたうえで「命令」を出すかどうか検討する。特別措置法では最終的には行政罰としての過料を科すこともできると定められている。5日の時点で「要請」を出した店は113に上っている。

●新型コロナワクチン接種でアナフィラキシー、国内初

 厚労省は、新型コロナのワクチンの接種を受けた医療従事者の30代の女性に、重いアレルギー反応の「アナフィラキシー」が確認されたことを明らかにした。女性は5日、アメリカの製薬大手ファイザーなどが開発した新型コロナのワクチンを接種したところ、5分以内にせきが出て呼吸が速まり、まぶたの腫れや全身のかゆみなどの症状が見られたという。女性はその場で救急処置を受け、症状は軽快しているとしている。全国で接種を受けた医療従事者は5日午後5時までに合わせて4万6000人余りで、アナフィラキシーが報告されたのは初めて。

●ワクチン3例目申請 モデルナ製、政府契約3社でそろう 

 武田薬品工業は5日、米モデルナが開発した新型コロナワクチンについて、製造販売の承認を厚労省に申請したと発表した。これで米ファイザー、英アストラゼネカとともに日本政府が供給契約を結ぶ3社のワクチンすべてが申請または承認された。契約数は計3億回分(1億5千万人分)超と日本の人口を超えるが、日本がいつ、どれぐらいの量を実際に確保できるかは不透明さが残る。

 政府はモデルナ製を計5千万回分(2500万人分)調達する契約を結んでいる。すべて輸入で、今年6月までに4千万回分(2千万人分)、その後、9月までに1千万回分(500万人分)が供給される計画。輸入や販売を担う武田は5月中の承認取得を目指している。

●注射器なく、当面1瓶5回 コロナワクチン

 高齢者向けの新型コロナワクチン接種をめぐり、調整を担う河野行政改革相は5日、ワクチン1瓶から6回接種できる特殊な注射器の調達が4月12日の接種開始に間に合わない、と発表した。当面は1回分を廃棄することになる。医療従事者向けも同様の理由で、少なくとも3月中は廃棄が出るという。国内で現在使用する米ファイザー製ワクチンは、一般的に使われている注射器では5回しか接種できない。

 また、当初想定の約370万人から増えると見込まれた医療従事者の対象人数は「約480万人」と明らかにした。自治体向けのワクチン接種の予算を約532億円上積みすることも発表した。

●東京301人感染 週平均増加に転じる

 国内感染者は、5日で新たに1149人が確認され、死者は55人増えた。1日あたりの感染者が1千人を超えるのは3日連続。全国最多となる301人の感染が判明した東京都は、同日までの1週間平均が273.6人となり、前週比102.1%と増加に転じた。

 「緊急事態宣言」の再延長が決まった4都県の新規感染者は千葉県の137人、神奈川県の131人、埼玉県の90人と合わせて計659人となり、全体の6割近くを占めた。死者も埼玉県が過去最多に並ぶ13人など計37人だった。

 一方、厚労省は5日、英国やブラジル、南アフリカで報告された新型コロナの変異ウイルスが、1府7県の計17人から確認されたと発表した。石川県での確認は初めて。埼玉県の1人を除いて海外への渡航歴はないという。変異株の感染は、国内20都府県と空港検疫を合わせ、計251人になった。

【3月6日】

●WHO、ワクチン生産拡大へ「知的財産権の保護を一時停止にすべき」

 WHOのテドロス事務局長は、新型コロナワクチンの供給が依然として十分でないとして世界各地で広く生産ができるようワクチンに関する知的財産権の保護を一時的に停止し、世界各地でより広く生産できるようにすべきだと訴えた。ワクチンに関する知的財産権の扱いはWTO(世界貿易機関)で議論されていて、南アフリカとインドが一時的な停止を提案して途上国の支持を集める一方、製薬会社を抱える先進国が反対し、協議は難航している。

●変異株、国内でも発生か 慶大など発表 「免疫の働き弱まる」おそれ

 新型コロナの変異ウイルスについて、免疫の働きが弱まるおそれのある遺伝情報の変異が国内でも起きていた可能性があるとする分析結果を慶応大学のグループが発表した。

 グループでは国内の感染者から検出され、遺伝情報が公開されているおよそ4400人分のウイルスの遺伝子を詳しく分析た結果、「E484K」と呼ばれる変異を持ったウイルスが64人分見つかり、このうち2人分の変異ウイルスについては国内で変異が起こった可能性が高いことが分かった。「E484K」の変異は南アフリカやブラジルで広がった変異ウイルスでも見つかっているが、今回分析されたウイルスは、いずれもこれらとは異なり、感染性が高まるような変異は起こっていないという。

●東京、感染293人 下げ止まり傾向続く

 国内の感染者は6日で、新たに1054人が確認された。1日あたりの感染者が1千人を超えるのは4日連続。亡くなった人は40人だった。東京都では、293人の感染が確認された。6日までの1週間平均の感染者は267.3人。対前週比は99.3%で、感染者の減少が下げ止まる傾向が続いている。都基準の重症者数は前日より2人多い51人だった。

【3月7日】

●新型コロナワクチン接種でアナフィラキシー 国内2人目の報告

 厚労省はワクチンの接種を受けた20代の医療従事者の女性に「アナフィラキシー」と呼ばれる重いアレルギー症状があったことを明らかにした。接種後のアナフィラキシーの報告は2人目で、女性はすでに回復しているという。ファイザー社のワクチンを接種したところ、25分程度でじんましんがあらわれ、その後せきや発熱、血圧の低下、息苦しさなどの症状が確認された。女性は投薬治療を受けて回復したが、医療機関は「接種と関連がある」と報告している。

●宣言再延長の4都県、592人感染 

 国内の感染者は7日で、新たに1065人が確認された。1日あたりの感染者が1千人を超えるのは5日連続。死者は25人増えた。7日が期限だった首都圏4都県を対象とする「緊急事態宣言」は、21日まで2週間、再延長された。4都県では7日、東京都237人、埼玉県123人、神奈川県119人、千葉県113人の計592人の感染が確認され、全体の半数以上を占めた。東京都の7日までの1週間平均の新規感染者数は254.1人で、前週比91.6%だった。

【3月8日】

●1都3県の変異ウイルス検査、感染者の1割にとどまる

 変異したウイルスの拡大が懸念される中、首都圏の1都3県では先月末までの1週間に418人に対して変異ウイルスの検査が行われたことがわかった。これは、この期間に発表された新規感染者数の1割ほどにとどまる。専門家は「検査などの監視体制をさらに強化する必要がある」と指摘している。

●コロナ病床、拡充計画 厚労省 感染者ピークの2倍想定

 新型コロナ感染拡大で病床が逼迫したことを受け、厚労省が病床確保計画を見直すよう都道府県に求める方針であることが8日、わかった。地域の医療機関の役割分担を明確にすることで強化を図り、昨年末から続く第3波のピークの2倍程度の感染者数に対応できる体制をめざす。ただ、医師会なども含めて関係者の連携が不可欠で、実効性のある計画を作るには地域で十分な議論が必要となる。

 新型コロナ患者の入院者は年末年始に急増。東京都では1月、確保した病床の使用率が8割を超えた。こうした状況を受けて厚労省は2月、大学病院などが重症者、公立など中核的な医療機関が中等症の患者を担当するなど、医療機関の役割を明確にするよう都道府県などに求める通知を出した。だが、第3波では医療機関の役割分担がうまく機能せず、病床逼迫が相次いだ。

 厚労省は次の感染拡大に備えるため、近く病床確保計画を改めて作成するよう都道府県に求める。具体的には、地域の医療機関や自治体が話し合い、コロナ患者を診る医療機関を症状別に分類。その上で、感染状況に応じた病床数を決める。コロナ患者を受け入れることが難しい中小病院などは退院基準を満たした患者の受け入れを担う。自宅や宿泊施設で療養する軽症や無症状の人の健康管理は診療所や訪問看護ステーションが支援する仕組みを強化する。

●NHK世論調査 内閣支持40%、不支持37%

 NHKは今月5日から3日間、全国の18歳以上2120人を対象に調査し、58%にあたる1237人から回答を得た。菅内閣を「支持する」と答えた人は、先月より2ポイント上がって40%。「支持しない」と答えた人は、7ポイント下がって37%で、去年12月以来、3か月ぶりに支持が不支持を上回った。

 支持する理由では、「他の内閣より良さそうだから」が41%、「支持する政党の内閣だから」が22%、「人柄が信頼できるから」が20%などとなりました。逆に、支持しない理由では、「実行力がないから」が34%、「政策に期待が持てないから」が33%、「人柄が信頼できないから」が16%などとなりました。

 新型コロナをめぐる政府の対応について、「大いに評価する」が6%、「ある程度評価する」が41%、「あまり評価しない」が37%、「まったく評価しない」が10%。政府は、首都圏の1都3県の緊急事態宣言を今月21日まで延長した。2週間の延長期間をどう思うか聞くと「適切だ」が39%、「短すぎる」が41%、「長すぎる」が5%、「宣言は解除すべきだった」が6%だった。

●1月景気判断、上方修正 動向指数「下げ止まり」から「局面変化」

 内閣府は8日に公表した1月分の景気動向指数で、景気の基調判断を「下げ止まり」から「上方への局面変化」に引き上げた。コロナ危機で昨年春に指数が急落した後、上昇基調が続いているためで、指標上、景気はすでに底を打ち、拡大に転じた可能性が高いとの見方を示した。ただ、足元では2度目の「緊急事態宣言」の影響で消費が落ち込み、本格回復には遠い状況。

 景気動向指数は、政府が景気の拡大・後退時期を認定する際のデータとして使われる。1月分では景気の現状を示す一致指数(速報値)が前月より3.5ポイント高い91.7と、3カ月ぶりに上昇。有効求人倍率や鉱工業生産など指数を構成する各指標が改善に寄与した。

 コロナ危機の影響が深刻化した昨年5月が「景気の谷」だったとの見方。水準はまだコロナ前には届いていないが、回復局面にあるようだ。ただ、昨年夏以降の回復は直前の急落からの反動の側面が強い。景気動向指数は、生産や輸出など製造業関連の動きに反応しやすいとも指摘される。製造業は、サービス業より早く回復しており、「緊急事態宣言」下で「景気拡大」の可能性が示された背景には、こうした要因もある。

●黒岩知事発言、波紋 宣言延長「小池氏側が事実と違う説明」

 神奈川県の黒岩知事は、「緊急事態宣言」延長に向けて小池東京都知事に事実と異なる説明をされたと主張。7日のテレビの報道番組に出演し小池知事とのやり取りを明らかにした。黒岩知事は、1日に小池知事から電話があり、「延長せざるを得ないでしょう」と言われ「ちょっと待ってください。もうちょっと数字が見たい」と伝えた。すると小池知事は翌2日、4都県知事で西村経済再生相と面会することを提案。面会に出す文書案をみると、2週間の宣言延長を要請する記載があった。

 黒岩知事が「他の知事は大丈夫なのかな」と尋ねると、森田知事と大野知事も賛成していると答えたという。黒岩知事が森田知事に電話で確認したところ、森田知事は「『黒岩さんが賛成するから』って言うから、俺も賛成しようとなった」。大野知事にも問い合わせると、同様の回答だったという。黒岩知事は憤り、西村氏との面会はなくなったという。黒岩知事は、3日の4都県知事のオンライン会議で「こういうことをやられると信頼関係が薄れる」と抗議。小池知事は「ちょっと先走って、ごめんなさい」と謝罪したいう。

 1月7日に出た「緊急事態宣言」の前も、小池知事ら4都県の知事が西村氏に宣言を出すよう働きかけ、菅首相は「後手」に回ったと批判された。今回の延長に関しても、菅首相は当初慎重だった。小池知事の望みどおりに知事側が再延長を要請すれば、政府に再び決断を迫る構図になり、小池氏の働きかけで決まったとアピールすることになる。官邸側はこうした動きを察知。知事らの足並みはそろわず、3日夕に機先を制する形で、菅首相が宣言の再延長を表明した。コロナ対策でワンボイスを強調してきた首都圏4都県の足並みが乱れる実態が波紋を呼んでいる。

●糖尿病注射器なら1瓶7回 京都の病院発表

 新型コロナのワクチンについて、宇治徳洲会病院(京都府宇治市)は8日、糖尿病患者に使われるインスリン用の注射器を使うことで、1瓶あたりの接種回数を、国が通知している1瓶5回から、7回に増やせると発表した。

 注射器 出典:NHK News Web

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 ファイザー製ワクチンは、1瓶で6回分接種できるとされる。だが、通常の注射器では内部に薬剤が残り、特殊な注射器が普及するまでは5回しか接種できない。国は2月、全国の自治体に1瓶5回分で準備するよう通知した。

 徳洲会病院の末吉院長は、インスリン用の内部に薬剤がほとんど残らないため、7回分接種できる。この注射器は皮下注射に使われ、針の長さが、筋肉注射をするワクチン用の注射器の半分程度と短い。しかし日本人は欧米人よりも皮下脂肪が薄く、超音波検査で皮下脂肪の厚さを確認した上で、職員への接種を始めた。7回打つ方法について、厚労省担当者は「現時点では調査中」としている。ファイザーの広報担当者は「添付文書で6回分を接種できるとしている通りです」と説明した。

●国内600人感染

 国内の感染者は8日、新たに600人が確認された。検査数の関係で発表が少ない傾向のある月曜日としても昨年11月2日(487人)以来の水準。死者は45人増えた。愛知県は8人で、新規感染者が1桁になるのは昨年9月22日(9人)以来。大村知事はこの日、14日までとしている県独自の「厳重警戒宣言」の解除を「今週半ばに判断したい」と述べた。東京都は116人で、1週間前の3月1日(121人)よりは減ったが、ほぼ同水準だった。

【3月9日】

●五輪、海外の一般客断念へ IOC、スポンサー枠要望

 東京五輪・パラで、海外在住の一般客について、政府・東京都・組織委員会が受け入れを見送る方針を固めたことが、複数の大会関係者への取材でわかった。一方、IOCはスポンサー関連の招待客らが入国、観戦できるよう要望しており、日本側が検討を続けているという。

 海外在住の一般客受け入れ断念については、政府、都、組織委、IOCと国際パラリンピック委員会(IPC)を交えた5者の代表者協議を経て、聖火リレーが福島で始まる25日より前に正式表明する方向で調整している。菅政権は東京大会で海外観客を受け入れ、新型コロナで激減したインバウンド(訪日外国客)回復のきっかけにする考えだった。だが、現在は外国人の新規入国を原則認めておらず、変異株も広がるなど、世論の不安も大きいことなどから、断念へと傾いたという。

●自前ワクチンなし 日本は「冷蔵」支援 25カ国に45億円拠出

 政府は9日、途上国で新型コロナワクチンの保冷設備などを整えるため、東南アジアなど25カ国に45億円を緊急無償資金協力として拠出することを決めた。日米豪印の4カ国で進めるアジアでのワクチン配布計画でも、日本が冷蔵輸送支援などを担う方向だ。中国のワクチン外交に対抗する狙いだが、自前のワクチンがない日本外交の弱みも露呈している。

 「ワクチンを一人一人に届けるラストワンマイル支援。かつてないスピードで実施していきたい」。茂木外相は9日の記者会見で力を込めた。計画では東南アジア、南西アジア、太平洋島嶼国に保冷設備や運搬車を供与し、低温でワクチンを運ぶ「コールドチェーン」整備を支援する。

 一方、中国やロシアは独自に途上国へワクチンを配り、影響力を拡大している。これに対し、12日にもオンライン形式で開かれる予定の日米豪印の4カ国(QUAD)による初の首脳協議では、アジアへのワクチン配布が話し合われる見通し。ただ、製造能力をもつ米印に比べ、日本にできることは限られる。

●世界経済5.6%増予測 OECD前年比 ワクチン普及で

 経済協力開発機構(OECD)は9日に発表した経済見通しで、2021年の世界の実質経済成長率を前年比5.6%増と予測し、昨年12月の前回予測より1.4ポイント上方修正した。新型コロナワクチン普及や各国の経済対策の進展で、以前より力強い景気回復を見込む。

 主要国では、米国が前年比6.5%増で、前回予想から3.3ポイントの上方修正。バイデン政権が総額1.9兆ドル(約200兆円)の追加経済対策を打ち出したことなどを評価。ユーロ圏は3.9%増(前回予測より0.3ポイント増)。ただ、コロナ対策の移動制限措置などが長引いているフランスとイタリアは、小幅に下方修正。ワクチン普及で一歩先を行く英国は5.1%増(同0.9ポイント増)。日本は2.7%増(同0.4ポイント増)。一方、中国は7.8%増(同0.2ポイント減)。

 OECDは今後のカギは「ワクチン普及を早めることだ」と指摘。遅ければ新たなワクチンを必要とする変異ウイルスが広がる恐れがあり、その場合は2021年の世界成長率は1ポイント近く下がる可能性があるとした。

●GDP年11.7%、堅調維持 10〜12月期2次速報 足元の勢いは失速

 2020年10~12月期の国内総生産(GDP)2次速報は、物価変動の影響を除いた実質(季節調整値)で前期比2.8%増、年率換算で11.7%増だった。先月公表の1次速報(年率12.7%増)から下方修正されたものの、年率22.8%増を記録した7~9月期に続き、堅調な回復を保ったことが確認された。内閣府が9日公表した。2次速報では最新の統計を反映し、一部の個別項目の数値を修正した。

 GDPの下方修正の主な要因は、民間在庫の下ぶれ。原油・天然ガスや自動車などの在庫が減った。設備投資も、4.5%増から4.3%増に下方修正。個人消費は前期比2.2%増、輸出は11.1%増で1次速報と同じ。実質GDPの実額は年換算541兆円。水準で見ると、コロナ危機が深刻化した4~6月期に落ち込んだ分の9割をその後の2四半期で回復した計算。ただ「第3波」を受けて、1月に「緊急事態宣言」が大都市圏で出たため、今年に入って回復の勢いは失速。この影響で、GDPの半分以上を占める個人消費が再び落ち込んでいる。

 総務省が9日公表した1月分の家計調査では、2人以上世帯の消費支出は26万7760円。実質で前年同月を6.1%下回った。中でも外食の飲酒代が9割減、鉄道運賃は7割減など、サービス消費の冷え込みが鮮明。消費支出は前月比(季節調整値)でも7.3%減に急落した。

●ワクチン1瓶7回接種注射器 テルモ生産へ

 医療機器大手のテルモは、米ファイザー製のワクチン1瓶から7回接種できる注射器を開発した。3月末から生産を始める。国内で使う通常の注射器では1瓶から5回しか接種できず、6回打てる特殊な注射器も不足している。ワクチンの供給が限られる中、接種回数をどう増やすかが課題となっている。

 テルモのロゴ 出典:ウィキメディア・コモンズ

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 一般的な注射器は針の取り外しが可能だが、今回の注射器は針と直接つながっているため、注射器内に残って無駄になる溶液を最小限に抑えられる。厚労省が5日に製造販売を承認。注射器は、2009年の新型インフルエンザが流行した際に開発したワクチン向けのものを改良した。

 ファイザーのワクチンは針を垂直に深く刺す筋肉注射が必要。テルモは針の長さを13mmから16mmに伸ばして、筋肉まで確実に到達できるようにした。甲府工場(山梨県昭和町)で、2021年度には2千万本製造する見込み。

●1瓶7回接種、河野氏前向き 厚生省「否定はしないが・・・」

 ファイザー社製ワクチンについて、宇治徳洲会病院がインスリン用の注射器を使えば1瓶あたりの接種回数を7回に増やせると発表したことを受け、河野行政改革相は9日の閣議後会見で「こういう創意工夫はどんどんやっていただきたい」と前向きな姿勢を見せた。

 一方、田村厚労相は同日の閣議後会見で、インスリン用の注射器は皮下注射に使われ、針が短いことから「脂肪が少なくて筋肉まで届く人じゃないと使えない」と指摘。徳洲会病院のように超音波検査などを行い、必要な量を筋肉内に注射できることを前提に対応するよう求めた。

 厚労省担当者は、針を皮膚にまっすぐ刺さないと筋肉に届かないなど「技術的な注意点があるので、否定はしないが推奨するものでもない」としている。ファイザー社製ワクチンの使用方法を説明した添付文書によると、1瓶で6回接種できる。だが、特殊な注射器でなければ5回しか接種できず、国の通知は1瓶あたり5回としている。

●全国1128人感染 死者は58人増

 新型コロナ感染者は9日、全国で新たに1128人確認された。死者は58人増えて計8379人。8日の重症者は前日より1人多い381人となった。東京都では新たに290人の感染が確認された。死者は21人増え、都が確認した死者は計1500人となった。

【3月10日】

●ワクチン接種 女性17人にアナフィラキシー

 厚労省によると、9日午後5時までに国内でワクチンの接種を受けた医療従事者は10万7558人で、このうち女性17人に「アナフィラキシー」と呼ばれるアレルギー症状が報告されている。ワクチン接種を担当する河野行政改革相は10日、「欧米のこれまでのファイザー製のワクチンに関するアナフィラキシーの状況と比べると、数は多いように思われる」と述べ、状況を注視していく考えを示した。

●政府分科会 尾身会長「変異株が主流に 監視体制強化を」

 政府の分科会の尾身会長は衆議院厚生労働委員会で、変異株について「間違いなく既存株に取って代わるプロセスが始まっていて、早晩、変異株が主流になると考えておいたほうがいい」と述べ、監視体制を強化する必要性を強調した

●変異株、1カ月前から4倍超 9日時点 21都道府県で計271人確認

 厚労省は10日、変異ウイルスについて、9日時点で21都府県で計271人の感染が確認されたの調査結果をまとめた。1カ月前から4倍以上に増えた。変異株は従来の株より感染力が強い可能性が指摘されており、同省は検査や行動歴の調査を強化している。国立感染研などでゲノム解析して、変異株の種類が確定したものをまとめた。内訳は、英国型が260人と96%を占め、南アフリカ型が8人、ブラジル型が3人だった。

 都道府県別では、大阪が最多の62人(すべて英国型)。次いで埼玉41人(英国型40人、ブラジル型1人)、兵庫38人(すべて英国型)、新潟32人(同)、神奈川22人(英国型18人、南ア型4人)、京都19人(すべて英国型)、東京14人(同)と続く。これらの国内事例とは別に、空港検疫で74人(9日時点)の変異株感染が確認されている。

 変異株の感染は、すでに世界中に広がっている。WHOの9日時点の報告書によると、英国型は111カ国で確認されている。南ア型は58カ国、ブラジル型は32カ国。英国型は、従来のウイルスに比べて感染力が1.36~1.75倍になっているとされる。感染しやすくなることで患者が増え、医療体制にさらに負荷がかかることが懸念されている。

●全国で1316人感染 東京・埼玉、3月では最多 

 国内の感染者は10日で、新たに1316人が確認された。1300人台に増えるのは2月19日以来。「緊急事態宣言」が続く東京都340人、埼玉県135人は3月で最多となった。死者は13都道府県で計54人だった。

 東京都は1週間前の3日の316人より24人多く、10日までの1週間平均の感染者は、265.1人で前週比は95.4%。都は「緊急事態宣言」期間が終わる21日までに、医療提供体制の状況を示す指標で「ステージ2(感染漸増)」の水準まで下げることを目標としている。北海道は、道内で初めて変異株(英国型)の感染者13人が確認された。

【3月11日】

●「米国内、7月にも正常に」 バイデン氏、ワクチン接種拡大へ

 バイデン米大統領は11日夜、ホワイトハウスから国民向けの演説を行った。この1年間で、米国内で新型コロナによって50万人以上が亡くなるなど、多くの苦しみが続いたことに触れたうえで、5月1日までには、国内の全成人をワクチン接種の対象とするよう、各州に指示したと明らかにした。さらに、7月4日の独立記念日までに国内をなるべく平常に戻し、「ウイルスからの独立」も目指すと語った。

 バイデン氏は約20分の演説で、この1年間について「我々全員が何かを失った」と振り返り、死者のほかに多くの人が職を失ったことに触れた。また、新型コロナが国内を分断させていることにも言及し、アジア系市民へのヘイトクライムが増加しているのは「間違っており、止めなければならない」と強い口調で訴えた。

 そのうえで、世界の中でも米国のワクチン供給が進んでおり、予定よりも早く行き渡っていると発言。5月末までには全成人に接種するワクチン量が確保できる見通しで、5月1日には全成人を接種対象とすることを明らかにした。国民にはマスク着用やワクチン接種を繰り返し呼びかけ、「私はあなたたちを必要としている。すべての米国人がそれぞれの役割を果たして欲しい」と求めた。

●経済策200兆円、成立 バイデン氏「歴史的な法律」

 バイデン米大統領は11日、コロナ危機からの復興に向けた総額1.9兆ドル(約200兆円)にのぼる追加経済対策の法案に署名し、同法が成立した。バイデン氏は1月20日の就任以来、同法の成立を最優先課題として取り組んできており、政権発足以来で最大の政治的勝利といえる。氏は記者団に対し、「この歴史的な法律は国の背骨を再建し、労働者や中間層らこの国の人々に戦うチャンスを与えるものだ」と成果を強調した。

 同法は年収7万5千ドル(約810万円)までの個人に1人当たり1400ドル(約15万円)を配る直接給付金が柱。9月まで失業保険を週300ドル上乗せする措置や、子育て世帯向け減税の拡充のほか、ワクチン普及の加速化や学校再開に向けた対策も盛り込んだ。コロナ禍で世界最悪の53万人超の死者数を出す中、米国民は同法を評価。10日発表のCNNの世論調査によれば、同法に「賛成する」と答えた人は61%にのぼり、「反対する」は37%にとどまった。

 ただし経済対策法案は通常、超党派による成立を目指すが、巨額の財政出動を伴う今回は共和党の賛成を得ることができず、民主党単独でかろうじて成立させた。同法は上院では50対49、下院では220対211の賛成多数とわずかな差で可決されたが、共和党議員は一人も賛成せず、党派的な分断が鮮明となった。バイデン氏が次に進めようとしているインフラ整備法案などをめぐっても、党派対立がさらに強まる恐れも強い。

●ワクチン輸出管理 EU、6月まで延長

 EUは11日、新型コロナワクチンの域外への出荷を許可制にした輸出管理策を3カ月間延長し、6月末まで続けることを決めた。製薬会社からの供給不足が解消せず、EUが契約した数量の確保につなげるため、輸出管理策は1月末に導入した。

 EUが調達契約を結んでいる製薬会社のワクチンを対象に、数量や仕向け先の報告を義務づけ、生産国と欧州委員会の承認を受ける仕組み。ワクチンの生産遅れ、供給遅れのしわ寄せが、EUだけに偏らぬようにする狙いと説明している。これまでに日本への270万回分を含め、31カ国向けに249件、計3400万回超分の輸出を認めた。ただし、英アストラゼネカ製の豪州向け輸出約25万回分は、イタリア政府が不許可とし、欧州委も異を唱えずに追認した。

 EUは「多数の懸念が寄せられたが、貿易の混乱は起きていない。大量のワクチンがEUから輸出されている」としたうえで、「すべての製薬会社がEUへの供給契約を守っているわけではない」と指摘、輸出管理策の必要性を主張した。

●NY株3万2000ドル台、終値で市場初

 米ニューヨーク株式市場で10日、主要企業でつくるダウ工業株平均が、史上初めて終値で3万2000ドルの節目を突破、3万2297.02ドル。巨額の経済対策が固まってインフレ懸念もいったん和らぎ、4日連続で上昇した。ただ、金融市場の過熱への警戒感は依然として根強い。

 バイデン米政権が早期成立を目指してきた総額1.9兆ドル(約200兆円)の追加経済対策は、米下院が10日に関連法案を再可決し、成立が確実になった。1人最大1400ドルの現金給付を含んでおり、個人消費がさらに刺激される見込み。昨年の米大統領選以降、バイデン政権による経済対策への期待から株式相場は上げ足を強めた。

 だが、巨額の財政支出が現実味を増すにつれ、逆にインフレ加速と金融緩和縮小への懸念が強まり長期金利が急上昇して株価を抑え込んでいた。10日発表の2月の消費者物価指数は市場予想の範囲内で、インフレへの警戒感がいったん和らいだため、一段の株高につながった。ただ、市場では「長期金利はまだ上がる。ここから先は、株価の上値も限られる」(米アナリスト)との見方も出ている。

●変異ウイルス、監視強化 厚労省

 新型コロナの変異ウイルス(変異株)について、厚労省は監視体制を強化することを決めた。自民党の小委員会に11日、対策を示した。国内外で報告されている英国型、南アフリカ型、ブラジル型の3種類だけでなく、これ以外のものも素早く見つけられるように、ゲノム解析などの体制を整備する。

 3種類は、「N501Y」と呼ばれる変異をもち、感染力が強まると懸念されている。すべての都道府県の地方衛生研究所でPCR検査ができる体制が整っている。一方、「E484K」と呼ばれる変異をもつタイプも確認されている。ワクチンなどで獲得した免疫の一部が十分に効かないおそれが指摘されていて、国内で394例(3日時点)が確認されている。新たな変異株が発生する可能性もある。

 こうした現状を踏まえ、厚労省は、現在は国立感染症研究所(感染研)で行われているゲノム解析を、大学や研究機関でも実施する。民間検査機関への委託を進め、解析数を増やし、新たな変異株をなるべく早く見つけられるようにする。変異株に感染した患者のゲノム情報や症状などは国立国際医療研究センターと感染研が連携しデータベース化。変異株の感染力やワクチンの効果などを検証できるようにする。

●インスリン注射器でワクチン7回可能…河野太郎氏一転「推奨せず」 

 ワクチンの接種をめぐり、河野行政改革相は11日、糖尿病患者用の注射器を使い、米ファイザー社のワクチン1瓶から7回分接種できるようにする手法について、「政府としては推奨はしない」と述べた。9日の記者会見では「大いにやっていただきたい」と前向きな姿勢を見せていたが、修正した。

 河野氏は11日夕、報道陣の質問に答えた。インスリン用注射器の生産や在庫量が限られ、糖尿病患者から懸念の声があることに触れ、「当初の目的に足りなくなるようなことがあってはいけない」と慎重な対応が必要との認識を示した。一方で、「余剰があれば使ってもかまわない」とも語り、医療機関が判断できる余地は残した。政府としてはインスリン用は調達せず、6回接種できる注射器の確保を急ぐ。

●ワクチン、2回目接種開始

 新型コロナワクチンの2回目の医療従事者向け接種が11日、東京都目黒区の国立病院機構東京医療センターで始まった。このワクチンは3週間隔で2回接種することになっている。センターでは全国で最も早い2月17日に1回目の先行接種を始め、前日までに800人が1回目を受けた。

 対象の医師らは会場となった会議室で、1回目と同様に体調などを確認する予診票を記入し、問診を受けた後、接種を受けた。新木院長は「2回目の接種が終わったので、効果が出るころにはさらに安心して仕事ができる」と話した。先行接種の対象は、全国100カ所の医療機関の約4万人。うち約1万9800人が接種後の症状の変化や体温を日誌に記録する。

●東京、1週間平均の感染増加

 国内の感染者は11日で、新たに1319人が確認された。また、全国で計45人の死亡が発表された。「緊急事態宣言」が再延長された4都県のうち、東京都は新たに335人の感染を確認。11日までの1週間平均の感染者は273.1人となり、前週比は101.5%と再び増加に転じた。ほかの3県のうち埼玉県では126人、千葉県122人、いずれも1週間前よりも増えた。

 沖縄県は、県内で初めて変異株の感染者8人を確認した。うち2人は感染力が強まったおそれのある「N501Y」だという。残る6人は、国立感染研が新規変異株として発表し、ワクチンの効果が弱まる可能性が指摘されている「E484K」だという。

【3月12日】

●日米豪印で初の首脳協議 アジアへのワクチン供給加速へ

 日米豪印の4カ国(QUAD=クアッド)による初の首脳協議が12日夜、オンラインで開かれた。アジアなどにワクチンを供給する方針を確認した。4カ国で連携し、「ワクチン外交」を通じて影響力拡大を図る中国に対抗する狙いもある。菅首相は協議後、記者団に「インド太平洋地域の途上国へのワクチン支援で協力していくことで一致した」と述べた。

 中国を「最も重大な競争相手」と位置づけるバイデン政権は、対中戦略の枠組みとしてQUADを重視している。協議の冒頭、バイデン大統領は「『自由で開かれたインド太平洋(FOIP)』の実現が、各国の将来にとって不可欠。新たな共同パートナーシップを立ち上げ、ワクチン生産を拡大する」と表明した。中国は、「インド太平洋版の北大西洋条約機構(NATO)をつくる企て」と反発している。

 協議では、台頭する中国を念頭に日本が提唱するFOIPの実現に向けた連携を確認。コロナ対策と気候変動問題についても話し合った。ホワイトハウス高官によると、ワクチン支援をめぐっては、インドでのワクチン増産を支援し、アジアの途上国を含めた世界へのワクチン供給を加速させる。ワクチンに関する4カ国の専門家グループを立ち上げる。気候変動問題でもワーキンググループを設置する見通し。

●ワクチン、5月中に2150人分 河野担当相が確保見通し

 新型コロナのワクチンをめぐり、政府内の調整を担う河野行政改革相は12日の記者会見で、5月中に約2150万人分(1人2回、1瓶から6回接種で換算)を確保できると発表した。6月分は5月に入る量を上回る見込みだという。いずれもEUが輸出を承認することが前提。

 米製薬大手ファイザー社のワクチンをめぐり、政府は先行接種が始まっている医療従事者約480万人分と、高齢者約3600万人分のワクチンを6月末までに確保する方針。医療従事者向けについて、河野氏は5月10日の週に2回目の接種分の配送が完了する見通しを示した。現状の確保計画について「かなりの量になる」としつつ、「承認問題があり、しっかりEUと(交渉を)やっていきたい」とした。

 一方、ワクチン1瓶から6回接種できる注射器をめぐり、医療従事者向け接種で4月中旬以降の接種に対応する数量を確保できたと発表した。調達に限りがあるため、4月12日に数量限定で始める高齢者向けについては、1瓶から5回分しかとれない一般的な注射器で接種を始めるという。

●低所得のふたり親世帯にも給付金 第2子以降も5万円

 政府・与党は12日、新型コロナ感染拡大で困窮する子育て世帯に「臨時特別給付金」を配る方針を固めた。支給は3度目で、過去2回はひとり親世帯が対象だったが、今回はひとり親・ふたり親に関係なく低所得の子育て世帯を対象とし、子ども1人の場合は5万円を支給。第2子以降は1人当たり3万円から5万円に引き上げる。

 臨時特別給付金は、昨年6月に成立した第2次補正予算で最初の支給をした後、昨年12月にも予備費を使って2度目の支給を決めた。いずれも、児童扶養手当の受給者や感染拡大の影響で家計が急変したひとり親世帯が対象で、子ども1人の場合は5万円、第2子以降は1人当たり3万円を配った。

 ただ、コロナ禍が長引き、2度目の「緊急事態宣言」でひとり親だけでなく、ふたり親の子育て世帯も困窮しているとして、支援団体はふたり親も含めて3度目の支給をするよう政府に要望。野党4党が、ふたり親も含めた貧困状態にある子育て世帯向けの給付金支給法案を提出したほか、与党内からも支給を求める声が出ていた。田村厚労相は12日の記者会見で再給付について「緊急事態宣言を延長した状況、それぞれの家庭の状況を見ながら最終的に判断する」と語った。

●重いアレルギー疑い ワクチン接種後36人 専門家部会「重大な懸念ない」

 米ファイザー社製のワクチン接種について厚労省は12日、専門家による部会を開き、11日までに重いアレルギー反応の「アナフィラキシー」が起きた疑いがある事例が36人報告されたと公表した。海外より頻度が高いが、本当にアナフィラキシーに該当するかは詳しく調べる必要があり、引き続き情報を集め精査する。部会は「重大な懸念は認められない」と評価。

 医療従事者への先行接種では11日までに18万741人、2回目も含め接種回数は計18万1184回にのぼる。36人は20~50代の女性35人、男性1人。約30人にぜんそくなどの持病、食物・医薬品アレルギーなどがあった。せきや息苦しさ、全身のかゆみ、しびれ、じんましんなどが接種後5~30分以内に出たが、全員が回復したという。

 国内の報告件数は100万回接種あたりで204件。米国で報告されたアナフィラキシーは100万回あたり4.7件。米国でも女性が94%を占める。英国は18.6件。海外では報告に一定基準を設けていることなどから、単純比較は難しいという。3月9日までに報告された国内17例を専門家が同様の基準で評価すると、10例は判断できないかアナフィラキシーでない。また、60代の女性が接種から3日後に死亡したことについては、詳細を調査中で今後評価するとした。

●全国で1271人が感染 フィリピンから新たな変異株

 国内の感染者は12日、新たに1271人が確認された。また、全国で計58人の死亡が発表された。「緊急事態宣言」が再延長された4都県のうち、東京都は新たに304人の感染を確認。12日までの1週間平均の感染者は273.6人で、前週比は100%だった。ほかの3県では埼玉県が155人で、1週間前よりも増えた。大阪府では新たに111人の感染を確認。1日の感染者が100人を超えるのは3日ぶり。

 厚労省は12日、フィリピンから2月25日に成田空港に到着した60代男性から新たな変異ウイルス(変異株)が検出されたと発表。英国や南アフリカ、ブラジルで報告されているものと共通の変異を持っているため、英国型などと同様に感染力が強い可能性がある。国立感染症研究所によると、この変異株はフィリピンではすでに34例が報告されているが、同国以外での確認は初めて。感染力が強まると懸念される「N501Y」という変異と、免疫やワクチンの効果を低下させる可能性が指摘される「E484K」という変異を持つことが確認されている。

【3月13日】

●緊急事態、解除か延長か18日にも判断 再拡大懸念も

 首都圏4都県に出ている「緊急事態宣言」は、1週間後の21日に期限を迎える。病床使用率は改善傾向にあるが、新規感染者数は増加もみられる。花見や歓送迎会など春の行楽や行事による感染再拡大を懸念する声もあるなか、政府は18日にも諮問委員会や対策本部などを開き、首都圏で1月8日から続く宣言解除の是非を判断する。菅首相は13日午後、首相公邸で厚労省や内閣官房の幹部らから感染状況の報告を受けた。

 11日に開いた厚労省の専門家組織は、首都圏の医療提供体制の逼迫は改善してきていると分析。一方で新規感染者数の下げ止まりが続き、変異株が国内で広がりつつあることへの危機感を確認した。宣言の再々延長については、「十分な効果があるか分からず、国民の理解が得られない」などと、複数人が難色を示したという。東京の直近1週間の新規感染者数は11日から前週を上回る。政府は、解除の目安として病床使用率を重視。官邸幹部らは経済への打撃を懸念し、感染状況が大きく悪化しなければ21日で解除したいようだ。

 一方、専門家の間ではリバウンドへの懸念が根強い。昨年はこの時期に行楽や行事などで人出が増え、その後の4~5月の「緊急事態宣言」の要因にもなった。従来のウイルスより感染力が強いとされる変異株も、大きな不安要素。厚労省の9日時点の集計では、21都府県の271人で変異株感染が判明。260人は英国型だが、感染力の高さに加え、従来のウイルスに対する免疫が効きにくくなる恐れもある南ア型とブラジル型も計11人確認されている。

●宣言解除、首都圏は「感染症対策が困難な地域」

 変異株が国内でどの程度広がっているのか、現状でも新型コロナの感染者の1割ほどしか、変異株の検査はされていない。全体像はいまだ不明だという。日本医師会の中川会長は10日の会見で「全国で(検査を)強化すると、かなりの変異株が発見されるのではないか」、「現在の第3波の下げ止まりの状況には、変異株の関与も指摘されている」とも述べ、検査体制の強化を求めた。

 国立感染研の3日付報告では、変異株感染者の大半は渡航歴がなく、地域によっては変異株の感染が「持続している」という。ウイルスの感染性が高まれば、患者や重症者も増え、医療・公衆衛生体制を急速に圧迫するおそれがある。

 東京を中心に多くの歓楽街があり、社会と人とのつながりが複雑でクラスターの追跡調査も難しい。尾身氏は、3月5日の記者会見で「首都圏は感染症対策を打つ上で困難な地域」と指摘。無症状者らや変異株対応の検査強化など、リバウンド防止策を整えるよう政府・自治体に提言した。政府は昨秋、専門家が停止を訴えるなか「GoToトラベル」を続け、世論の批判を浴びた。解除後にまた「緊急事態宣言」を出すようなことになれば、東京五輪に影響しかねないとの声もある。仮に宣言を解除する場合でも、十分な感染防止策が求められる。

●変異株、水面下で脅威 12月初旬には拡大を示すデータ

 従来よりも感染力が高いとされる変異株は、死亡率が上がるなど、変異株の特徴を示す報告も海外から相次いでいる。神戸市で11日にあった会見で、保健所の担当者は「英国型の感染力が強い可能性を感じる」と危機感を話した。検体を採った日で見ると、市内の英国型の感染者は4日までに64人。4割にあたる26人は4日までの1週間に集中している。神戸市では1月29日以降、市内で新たに感染がわかった人の「60%」で変異株の検査をしてきた。

 厚労省が2月に自治体に求めた変異株の検査の目安は、感染者が確認された「5~10%」。神戸市では、多くは変異株の感染が確認された人の濃厚接触者。検査数の多さで、変異株の存在が見えてきた面もある。厚労省の専門家組織メンバーは「(変異株の検査が)都内でもせいぜい10%ぐらいと考えると、今見えている数の何倍かになることは間違いない」と話す。厚労省は監視を強めるため、感染経路が追えていない自治体には「5~10%」よりも更に高い割合で変異株の検査をするよう求める方針。

 データもある。北海道大の北島助教らが、国内のある地域で昨年12月4日に採取された下水を分析したところ、検出された新型コロナの遺伝物質の5.9%が変異株由来だった。厚労省が、変異株の感染確認を初めて公表したのは12月25日。北島助教は「12月4日にこれだけの数値が出ているということは、すでに国内で感染が広がっていたと考える」と、水面下での広がりをうかがわせる。今年1月7日の分析では、変異株由来は12.4%に上がっており、「変異株の感染者が増えている傾向がわかる」と話す。

■変異株3種、感染力強く/免疫・ワクチン効果減

 変異株が懸念されている理由は大きく二つある。一つは感染力。WHOによると、英国型は従来型に比べ感染しやすさが1.36~1.75倍とされる。ウイルス表面の「スパイク」と呼ばれるたんぱく質に「N501Y」という変異があり、これが関連しているという。英国型は、従来型より死亡リスクが1.64倍とする9日付論文や、ほかにも類似の報告がある。英国の専門家組織は英国型について「入院や死亡のリスクの増加と関連があると考えられる」と2月11日付報告書で指摘している。

 二つ目の懸念が、一度感染したりワクチンにより得た免疫の効果が弱まる可能性。再感染したり、ワクチンの効果が落ちたりする恐れがある。南ア型とブラジル型には、スパイクたんぱく質に「E484K」という変異があり、これが関連していると考えられている。感染が急拡大しているブラジルでは、ブラジル型の変異株の再感染が影響ではないかと注目されている。

 英アストラゼネカは、ワクチン治験の予備解析で、南ア型に対して軽~中等度の発症予防効果が限定的になるとした。ただし、WHOは「重症化を予防する効果はあると考えられる」とする。同社や共同開発のオックスフォード大は、変異株に対応したワクチン開発に着手。米ファイザーや米モデルナのワクチンも、この変異株に対しては一定程度効果が弱まるとされる。

 新型コロナワクチンがインフルエンザと同様に毎年接種が必要になるかは、見通せない。WHOが9日に発表した週報によると、変異株が確認されている国・地域が増えていると指摘。各国に対し、変異株への監視体制を強めることを求めている。

●全国で1321人感染 東京は4日連続の300人超え

 国内の感染者は13日、新たに1321人が確認された。亡くなった人は51人だった。東京都では、330人の感染を確認。4日連続で300人を超えた。13日までの1週間平均の感染者は278.9人。対前週比は104.3%だった。120人の感染が確認された大阪府は2日連続の100人超え。大阪市の高齢者施設では計5人、富田林市の高齢者施設では計11人の感染が確認された。府によると、クラスターが起こったとみられる。

【3月14日】

●全国で989人感染 東京の週平均279人、前週より増

 国内の感染者は14日、新たに989人が確認された。亡くなった人は21人増えた。東京都が確認した新たな感染者は239人で、5日ぶりに300人を下回った。しかし、14日までの1週間平均の感染者数は279.1人で、対前週比で109.8%となっている。埼玉県は77人。千葉県106人、神奈川県109人、大阪府92人だった。埼玉県庁では、14日午前に庁内でインターネット障害が起き、集約作業が遅れた。ほかに約20人の新規感染者がいるとみられ、確認のうえ、15日以降に計上される見込み。

 3月14日時点の東京感染者(日別) 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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【3月15日】

●アストラゼネカ、接種中断 欧州各国、一部で血栓疑い

 英製薬大手アストラゼネカの新型コロナワクチンについて、フランスやドイツ、イタリアなどの欧州各国が15日、使用を中断すると決めた。一部の国で接種後に血栓ができる副反応の疑いが報告されたため。欧州10数カ国に加え、インドネシアやベネズエラがこれまでに接種見合わせを決めた。
 
 欧州の国々は欧州医薬品庁(EMA)が18日に出す見解を待ち、再開を判断する方針。欧州では、オーストリアで49歳の女性看護師が接種後に血液凝固障害で死亡。デンマークやノルウェーでも症例が報告された。EMAは15日に出した声明で、同社製ワクチンの接種者で血栓塞栓症が生じた割合は、一般的に血栓塞栓が起こる確率より高くなさそうだと指摘。EU域内やノルウェーなどで10日までに500万人近い人が同社のワクチンを受け、血栓塞栓が報告された例は30件だったという。
 
 WHO担当者も15日、これまで各社のワクチン3億回分が世界で投与され、接種との関連が証明された死亡例はないと指摘。アストラゼネカ社製ワクチンの接種を続けるよう促した。同社のワクチンは日本政府も1億2千万回分調達する契約を結んでいる。

●ビザ緩和、中国ワクチン条件 在日大使館発表 日本政府は未承認

 在日中国大使館は15日、中国製ワクチンを接種した証明書を持つ入国希望者について、ビザの発給条件を緩和すると発表した。ただ、中国政府が承認している4種類の中国製ワクチンを日本政府は承認しておらず、当面は中国や第三国で接種した人が対象になる見込み。また、日本が承認しているファイザー製のワクチンなどを接種した人は対象外。

●東京の感染者再び増「再拡大」懸念も 解除に割れる3県知事

 「緊急事態宣言」の期限が21日に迫る中、都内の新規感染者数が再び増加に転じている。新規感染者数は15日時点で前週の同じ曜日を7日連続で上回り、週平均でみると1割増になった。小池知事は14日、「下げ止まり、ならぬ、少し上がっております」と語った。従来のウイルスより感染力が強いとされる変異株の懸念が示され、専門家からは「急激な再拡大のおそれもある」との指摘も出始めている。

 都内の感染者数は2月25日頃から、下げ止まり傾向。その後250~270人台で推移してきた週平均の感染者数は、3月9日から増加傾向が続き、15日時点で287.6人。前週比は113.5%、2月以降初めて1割以上の増加。12日の都のモニタリング会議で専門家は、「一部の繁華街では宣言発出直後よりも人の流れが増加している」と指摘。都の幹部は「『緊急事態』と叫び続けて2カ月以上。いまの状態が『日常』になってしまって、気の緩みを生んでいるのではないか」と危機感を強める。

 都は、宣言の期限の21日までに医療提供体制を政府分科会の指標「ステージ2(感染漸増)」まで下げることを目標としている。15日時点では療養者数は2628人で、「ステージ2」水準の2088人には大きく及ばない。ただ入院患者数は1270人で「ステージ2」水準の1261人と近接。国基準の重症患者数は251人で「ステージ2」の255人を下回った。ただ、12日の会議では「入院患者数は減少傾向にあるものの、その速度は緩やか。1月初旬から依然として高い水準で、通常医療への影響が長期間続いている」との指摘も出た。

●解除は、割れる3県知事

 東京以外の宣言対象の3県は、新規感染者の前週比では神奈川、千葉が減少する一方、埼玉は増加している。3県の知事の解除をめぐる意見も割れている。

 新規感染者数は、埼玉県は14日までの1週間で847人(前週711人)1.19倍と増えた一方、千葉県は724人(同844人)で0.86倍、神奈川県は718人(同775人)0.93倍と減少。一方、病床使用率(14日時点)は、埼玉は39%、千葉は41%で「ステージ4」(感染爆発)の50%は脱したが、なお高い水準で推移。神奈川は25%で「ステージ2」(20%未満)に近づきつつある。

 首都圏 3月14日時点の直近1週間の新規感染者数 出典:NHK News Web

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 首都圏における3月14日時点の直近1週間の病床全体の使用率 出典:NHK News Web

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 埼玉県の大野知事は15日、「下げ止まりどころか、リバウンドの兆候すら示している」、「残念ながら解除の要請を行う段階ではない」との見方。一方、神奈川県の黒岩知事は同日、「街の雰囲気を見ていても我慢しきれないという状況になっていて、緊急事態宣言の効果が薄れてきている。解除の方向が良い」。千葉県森田知事は同日、まだ感染者の減少が足りないとし、「やっぱり2桁、できれば50人。解除しても再拡大を考えなくてはいけない」とした。

●全国695人感染

 国内の感染者は15日で、新たに695人が確認された。700人を下回るのは7日ぶりだが、検査数の関係で発表が少ない傾向の月曜日で比べると、1週間前の8日より95人多い。亡くなった人は38人。

 3枚の図は、3月15日時点の国内の感染状況 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト 

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 東京都の新規感染者は175人、7日ぶりの100人台だった。月曜としては8日の116人より59人多い。15日までの1週間平均の感染者は287.6人で、前週比は113.5%で増加傾向が続く。また感染が判明の60代女性から変異株が検出、変異株と確認された合計は25件。

 3月15日時点の東京 新規感染者数の推移 出典:NHK News Web

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 大阪府では67人と2日連続で100人を下回ったものの、前週比でみると微増傾向となっている。埼玉県が15日に発表した感染者数は72人。庁内で起きたインターネット障害のため、14日に発表予定だった約20人分が含まれている。

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