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2021年4月21日 (水)

新型コロナ2021.03 全面解除

 新型コロナウイルス感染拡大の「第3波」により2021年1月7日、政府は首都圏1都3県に再び「緊急事態宣言」を発出。更に1月13日には11都府県に宣言を拡大した。1月中旬以降には新規感染者は減少傾向にあるが、都市部の病床逼迫は長期化している。2月8日、宣言は栃木県を解除し、10都府県は3月7日まで延長。その後、感染下げ止まりの首都圏4都県を除き、関西・東海・福岡の6府県は2月28日をもって先行解除された。水面下では、変異株(ウイルス)が広がってきているが、「緊急事態宣言」が続いていた首都圏4都県は、3月21日全面解除された。

 2021年3月15日から31日までの新聞、テレビ、ネット情報から、新型コロナの主なニュースを辿る。本ブログ記事「新型コロナ2021.03 変異株」の続き。【写真や図をクリックすると、拡大表示します】

【3月16日】

●首相、ワクチン接種 訪米控え感染対策

 菅首相は16日午前、国立国際医療研究センターで、新型コロナワクチンを接種した。米ワシントンでの日米首脳会談を4月前半に控え、感染対策を万全にするための一環。接種したのは、米ファイザー製のワクチン。3週間あけて1人2回接種する必要があり、首相は4月上旬に2回目を接種する予定。接種後、首相は記者団の取材に「痛そうだったが、そんなに痛くもなかった。スムーズに終えることができた」と語った。感染症対策でワクチンを重要視する考えを改めて示し、「多くの国民に一日も早く届けなければいけないと痛感した」と述べた。

 1回目の接種を受ける菅首相=16日午前、東京都新宿区(代表撮影)出典:日本経済新聞

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●PCR検査すり抜ける新変異株 仏で発見
 
 フランス国内で「新たな変異株」が確認されたと、保健当局が16日記者会見で発表した。発生地の名前をとって「ブルターニュ変異株」と呼んでいるもので、PCR検査をすり抜ける特徴があり、当局が調査に乗り出した。この変異株はフランス西部の病院で確認された。2月22日に院内感染が発生、79人が感染。このうち死亡8人の患者から遺伝子配列を解析して新たな変異株が分かった。8人のうち7人は生前、新型コロナ特有の症状がみられたものの、当初のPCR検査では陰性。抗体検査などで、新型コロナ感が確認されたという。

●変異株の検査体制に課題 国への対応求める声


 変異株への監視強化の必要性が指摘される中、今の検査体制に課題があることが、埼玉県で明らかになった。①変異株の検査にかけるには一定の量のウイルスが必要だが、個人差があって条件を満たさない検体が多い、②民間で検査する仕組みが整っていないことが大きな原因。埼玉県内では、民間検査機関の割合が圧倒的に多く、行政のおよそ10倍。変異株検査を行ったり、行政に検体を提供したりする仕組みが整っていないという。埼玉県は、民間検査機関に対して協力を要請したい考えだが、県単独では難しく国の対応を求めている。

●「子供一1人5万円給付」 首相表明

 菅首相は16日、新型コロナ感染拡大で影響を受けた非正規労働者らへの支援を話し合う関係閣僚会議で、「ひとり親世帯や所得が低い子育て世帯に対し、子供1人当たり5万円を給付する」と表明。子育て世帯向けの給付金は3度目だが、今回はふたり親世帯も対象とする。これまでは第2子以降は1人当たり3万円だった金額も引き上げる。

 収入が減った人向けの特例貸し付け「緊急小口資金」と「総合支援資金」は、3月末までとしてきた期限を延長する。シフトが減るなどした非正規労働者が新たな仕事を見つけやすくするため、月10万円の給付金を受けながら職業訓練を受けられる求職者支援制度の定員を増やすことも表明した。 

●自殺者、11年ぶり増 目立つ女性・若年層

 厚労省は16日、2020年の自殺者数の確定値は、前年より4.5%(912人)多い2万1081人だったと発表した。11年ぶりの増加の背景には新型コロナの感染拡大の影響もあるとみられ、政府は自殺防止に取り組む支援団体への助成を拡充するなど、対策の強化を急ぐ。自殺者の増加は、女性や若い世代で目立つ。男性が前年比0.2%減の1万4055人なのに対し、女性が同15.4%増の7026人。年代別では19歳以下が同17.9%増、20代が同19.1%増だった。

●全国で新たに1133人感染 変異株で死者、国内初確認

 新型コロナの国内の感染者は16日で、新たに1133人が確認された。亡くなった人は57人だった。神奈川県は感染者のうち3人について、変異株への感染が確認されたと発表。うち2人は死亡した。同県によると、変異株への感染で死亡が確認されたのは国内で初めて。死亡した2人は、50代男性は高血圧、脂肪肝などの基礎疾患があり、70代男性は基礎疾患はなかったという。東京都の新たな感染者は300人。16日までの1週間平均の感染者は289.0人で、前週比は110.4%だった。

【3月17日】

●緊急事態21日で解除 首相表明 4都府県

 政府は首都圏4都県で出している「緊急事態宣言」について、21日までの期限通りに解除する方針を固めた。首相は17日午後の厚労省の「専門家組織」(アドバイザリーボード)の議論を踏まえ、田村厚労相や西村経済再生相らと対応を協議する。18日に専門家らによる政府の「諮問委員会」に諮り、対策本部で正式に決める方針。東京、神奈川、埼玉、千葉の4都県への宣言は2度の延長を経て、2カ月半で解除されることになる。

 飲食店への営業時間の短縮要請やイベントの開催制限などは部分的に緩和するものの、当面は継続するよう4都県に求める。政府は、感染状況などの6指標が最悪の状況の「ステージ4(感染爆発)」を脱し、少なくとも「ステージ3(感染急増)」に改善することを解除の目安にしている。内閣官房のまとめによると、4都県の15日時点の状況は、病床使用率や新規感染者数、PCR検査の陽性率など5つは「ステージ3」以下の水準になった。政府は、病床使用率が改善傾向にあることを解除判断の大きな根拠とする考え。

 1都3県では、東京都の小池知事は宣言解除の是非を明言せず、埼玉県の大野知事は慎重な立場。加藤官房長官は16日の記者会見で「1都3県全体として対応してきた。政府としてはそうした経緯も踏まえて検討していく」としており、政府は4都県一括して解除する方針。専門家ばかりでなく、政府内でも宣言解除後の感染再拡大(リバウンド)を懸念する声が強い。このため、病床の確保や高齢者施設での定期的な検査、変異株対応、無症状者に繁華街などで幅広く行う検査などを強化する方針。

●「自粛疲れ限界」宣言解除 専門家リバウンド懸念

 政府は首都圏4都県の「緊急事態宣言」を、21日で解除する。「自粛疲れ」が広がり、引き締め効果の薄れや飲食店の時短営業も経済的に限界、更なる延長は難しいと判断した。菅首相は17日夜、記者団に18日に「緊急事態宣言」を解除したい考えを示した。解除の理由に「病床使用率の減少」を挙げ、「緊急事態を宣言してから約8割下がってきている」とも指摘。新規感染者数がピーク時よりも減っていることを強調した。首相が言うように宣言を解除する指標の多くは改善している。

 新規感染者数については、首相は15日の参院予算委員会で「ほぼステージ2(感染漸増)の水準だ」と述べたものの、しかし直近1週間の人数を前週と比べると、東京都や埼玉県では微増傾向にある。専門家の間では慎重論もあるが、閣僚の一人は「ここで解除しなかったらいつ解除できるのか。これから増えたら解除できず、打つ手がなくなる」と述べた。感染者数が増え続ければ、やがて病床使用率の再上昇にもつながる。複数の専門家は、すでに感染が再拡大の局面に入っているとみる。

●緊急事態宣言下でも人出増加 4知事、崩れた「ワンボイス」

 「緊急事態宣言」下でも、人出は各地で増えている。ソフトバンクの子会社「アグープ」のデータを用いて、3月12~14日の週末の午後8時台の人出を、1月以降で最も少なかった同じ時間帯の週末と比較したところ、渋谷で35%増、銀座34%増、横浜29%増、新宿26%増だった。政権幹部は「世の中が緊急事態に慣れてしまった」。宣言による経済への悪影響が叫ばれるなか、引き締め効果は薄れ、打開策も見当たらない。

 今回は4都県の知事が、足並みをそろえて延長を迫っているわけでもない。夏の東京五輪・パラリンピックに向けた聖火リレーがスタートする25日より前に、宣言を解除するのが望ましいとの声も、政府与党内から漏れる。不安材料を残し、見通しも不透明なまま解除に踏み切ることに、ある官邸スタッフは「もう仕方がない。これが現実だ」。

 専門家からは懸念の声が上がる。厚労省に助言する「専門家組織」(アドバイザリーボード)は、17日の会合で感染状況を分析。会合後、座長で国立感染症研究所(感染研)の脇田所長は「(先行解除した)近畿圏を含め、都市部では既にリバウンドが生じ始めているのではないか」との指摘を明かした。出席者の一人は「感染者数を下げないといけない。今の対策では不十分だ」と危機感をあらわに。日本医師会の中川会長は17日の記者会見で「まん延防止等重点措置を宣言解除と同時に適用すべきだ」と述べた。

●変異株が仏で猛威、新規感染の7割に 欧州諸国も

 フランスでは英国型、南アフリカ型、ブラジル型と呼ばれる変異株が、新規感染者の7割を占める。1日の感染者数は約3万人、毎日2万人以上が変異株に感染している計算。国内で初めて変異株が確認されたのは昨年末。今年1月半ばには新規感染者に占める割合が1%程度だったのが、2月半ばに4割を超え、瞬く間に広がった。

 マクロン大統領は今月15日、変異株の脅威を前に「数日のうちに新たな決定をしなければならないだろう」と語り、新たな行動規制を課す可能性を示した。危機的なのは、約1200万人が暮らすパリ首都圏。重症患者の受け入れが限界に達したため、13日からヘリや飛行機を使い、国内で空きがある他地域の病院へ搬送を始めた。週内には高速鉄道(TGV)も使って患者の国内分散を加速させる。

 欧州の他の国でも変異株は猛威を振るっており、イタリアでは15日、国土の大半で再びロックダウンを開始。飲食店の店内営業が禁じられ、学校も閉鎖された。欧州で変異株が確認された国々に共通することは、一度国内で感染が確認されると、その後の拡大を防ぐのは極めて難しい。フランスは夜間外出禁止令を全土で課し、欧州連合(EU)域外からの入国を原則禁じる措置までとった。それでも、1日の感染者数は昨年12月の1万人から今月は3万人に達した。

 日本にとってのもう一つの教訓は、ワクチン接種を始めても、感染拡大を防ぐ効果はすぐには生まれないという。欧州では介護施設の入居者など、優先接種対象としている高齢者では死亡率などが下がる効果が各国で表れている。しかし大半の国々では、2回接種を終えた人の割合は全人口の1割未満。フランスでは、4%足らず。感染拡大期はしばらく続くとみられている。ワクチンの供給ペースが劇的に上がらない限り、接種だけで感染をすぐに抑え込むのを期待するのは難しいと言える。

●ベアゼロ、続々 春闘 賃上げ2%割れか

 春の労使交渉(春闘)は17日、大手企業の集中回答日を迎えた。今年はコロナ禍を踏まえ、労働組合の要求も抑えめだったことから、賃金体系を底上げするベースアップ(ベア)はゼロでの妥結が相次いだ。賃上げ率は昨年まで7年連続で2%台だったが、今年は8年ぶりに割り込むとの見方が強い。

●東京400人超 先月18日以来

 国内の新規感染者は17日で、新たに1537人が確認された。1500人を超えたのは2月18日以来。東京都も同日以来の400人超えとなる409人だった。宮城県は過去最多の107人となった。この日の全国の死者は43人。東京都の新規感染者数は1週間前(10日)より69人増えた。17日までの1週間平均の感染者は298.9人で、前週比は112.7%と増加傾向が顕著になっている。

●変異株399人 前週から128人増

 厚労省は17日、変異株について、16日時点で26都道府県で計399人の感染が確認され、前週(9日時点)から128人増えたと発表した。感染研などでゲノム解析して、変異株の種類が確定したものをまとめた。内訳は、英国型が374人、南ア型が8人、ブラジル型が17人だった。変異株は従来の株より感染力が強かったり、ワクチンの効果を低下させたりする可能性が指摘されており、厚労省は検査体制を強化している。

 都道府県別では、兵庫が最多で94人(すべて英国型)。大阪72人(同)、埼玉57人(英国型42人、ブラジル型15人)、新潟32人(すべて英国型)、神奈川28人(英国型24人、南ア型4人)、京都24人(すべて英国型)、東京14人(同)、北海道13人(同)、広島12人(同)など。 これらの国内事例のほかに空港検疫で74人の感染が確認されている。

【3月18日】

●仏3度目外出禁止 変異株猛威 英国型7割

 フランスのカステックス首相は18日、変異株が感染の「第3波」を招いているとして、パリ首都圏を含む16県について、20日から少なくとも4週間の外出を禁じると発表した。2100万人が対象になる。24時間の外出禁止は昨秋の第2波以来で3度目。

 1日の感染者数は17日に3万8千人に達し、感染力が強い英国型変異株が72%を占める。パリ首都圏では集中治療用病床を利用する患者数が第2波のピークを上回り、さらに増える見通し。20日からは食料品店などをのぞいた店舗が閉鎖される。外出は生活必需品の買い物や自宅から10km以内での運動、通学などに限られる。首相は18日、「この危機から切り抜けさせてくれるのはワクチンだ」と強調。接種を1回終えた人の人数を今の575万人から6月半ばまでに3千万人へ増やす方針を示した。

●アストラゼネカ接種再開 EU「血栓と因果関係ない」

 英アストラゼネカ製の新型コロナワクチンの接種後に血栓ができた症例について、欧州連合(EU)の欧州医薬品庁(EMA)は18日、「因果関係は認められず、ワクチンは安全だ」と表明した。これを受け、フランスやドイツ、イタリアは、見合わせていた接種を19日から再開。スペインも24日の再開を決めた。各国政府は市民の不安の解消に追われている。

 EMAは域外の専門家とも連携した分析を踏まえ、「感染による重症化を防ぐ利点は、副反応のリスクを上回る」と改めて強調した。報告された血栓の事例数は一般に起きる割合より少なく、製造ロットや工場にも問題はみられなかったという。ただ、ワクチンが血栓を引き起こした可能性を完全には排除しきれない「まれな症例」もあるといい、検証を続ける。

 ドイツではアストラゼネカ製ワクチンを約160万回接種して、血栓などの症例が13件あったという。55歳未満の女性の接種で血栓のリスクが通常より高かったため、医師が説明するようにするという。仏カステックス首相は18日、「信頼できる(ワクチンだ)と示すため」として、自ら接種を受けると表明した。

●1都3県、「緊急事態宣言」解除後も外出自粛や時短要請を継続へ

 1都3県の知事は「緊急事態宣言」が解除された翌日の3月22日から31日までの間、不要不急の外出自粛を要請することで一致した。飲食店などに対しては、今の午後8時から午後9時までに緩和するものの営業時間の短縮要請は継続。イベントの制限についても要請を継続し、収容の上限を5000人、もしくは定員の50%以内のいずれか多いほうにしたうえで開催時間は午後9時までとするよう求める。

●東京都、時短要請に応じない店に特措法に基づく命令 全国初

 東京都は、営業時間の短縮要請に応じていない113の飲食店に対してより強い特別措置法に基づく「要請」を出しているが、このうち正当な理由がないと判断した27の店に対して3月18日、同法に基づく「命令」を全国で初めて出した。命令に従わない場合、改正特別措置法では、行政罰として30万円以下の過料を科すこともできる。

●首都圏1都3県の「緊急事態宣言」21日で全面解除 政府、対策本部で決定

 首都圏の1都3県の「緊急事態言」について、政府は、対策本部で期限の3月21日で解除することを決定した。これによって、およそ2か月半にわたった宣言はすべて解除されることになった。菅首相は3月18日夜、記者会見し、「新規感染者数はもちろん、病床の逼迫状況も解除の目安を下回っている」ことから解除を判断したと説明。一方で、「リバウンドが懸念されている」とも指摘。対策として、「5つの柱」の対策を進めていく考えを示した。また、ワクチンについては、ことし6月までに少なくとも1億回分が確保できるという見通しを示した。

 「5つの柱」は、①飲食を通じた感染の防止策継続、②変異株の監視体制の強化、③感染拡大の予兆をつかむための戦略的な検査、④安全・迅速なワクチン接種、⑤次の感染拡大に備えた医療体制の強化、を掲げた。具体的には、変異株感染状況を把握するため、全陽性者の10%程度の抽出検査を、40%程度に引き上げる。無症状者に繁華街などで幅広く行う検査を4月には1日5千件規模に拡大。高齢者施設などへの集中的な検査も今月末までに3万カ所で行うとした。

 4都県での感染防止策について、緩和は段階的とするよう求める。全国的な対策として、観光支援策「GoToトラベル」や外国人の新規入国を停止する措置は、当面続ける。首相は会見で飲食業などの事業継続の支援のため、「金融面の対策を早急にまとめる」ことにも言及。4都県の知事は時短要請を「午後9時まで」として1時間緩和したうえで、22日から31日まで続けることを確認。4月以降は改めて判断する。

●収束の道筋見えず解除 延長2週間 再拡大の芽積めず

 東京都の感染者数は17日に1カ月ぶりに400人を超え、前週の同じ曜日を9日連続で上回った。感染力が強いとされる変異株の確認数は16日時点で26都道府県の計399人に増えた。専門家からは、リバウンドへの警鐘が相次ぐ。官邸幹部は、解除は経済への打撃や宣言の効果が薄れたことも踏まえた「総合的判断」と認める。首相周辺も「もう仕方がない。これ以上は宣言を続けられない」と語った。東京都幹部も「感染者の増加に歯止めをかけられなかった。都民に宣言が延長された意味が伝わらなかった」と話す。

 首相は、再延長の2週間を「リバウンドを防ぐための防止策をしっかり考える」期間と位置づけていた。専門家らでつくる「諮問委員会」はそのための7項目の対策を提案。政府と自治体に「見えにくい感染源」を特定するため保健所の調査強化や高齢者施設での検査、病床の確保などを求めた。これを受け、すぐに入院できる病床を千葉県は90床、埼玉県は30床増やした。東京都は花見の名所への立ち入りを一部制限。神奈川県も名所での飲食をともなう宴会の自粛を求めるなどした。政府も、感染拡大の予兆を探知するための調査を、首都圏に先立って宣言を解除した栃木を皮切りに7府県などに順次拡大した。

 ただ対策の多くは、昨年秋以降に打ち出されていたものが、ようやく緒に就いたのが実態。首相周辺は「打つ手なし」との見方を示す。宣言の2カ月半をみても、政府の対策にはちぐはぐさも目立った。首相は宣言当初、水際対策の強化に慎重だったが、自民党の保守層の反発を受け方針転換した。解除をめぐる判断でも、病床使用率が「ステージ4」の基準をギリギリ下回ったばかりの福岡県を先行解除した一方で、首都圏はほぼ同じ水準の県があることを理由に再延長した。首相と東京都の小池知事との主導権争いも、随所に垣間見えた。ある諮問委のメンバーは「結局、直感で決めている」とあきれ顔だった。

 18日の都内の感染者は232人。首相は会見で、4都県の感染者は「(ピーク時より)8割以上減少した」とアピールしたが、今回の感染流行が懸念され始めた昨年11月上旬の水準に戻ったに過ぎない。「感染拡大を二度とおこしてはいけない」とも強調した首相。だが、再び感染状況が悪化した場合の責任を問われると、「対策をしっかり行い、一日も早い感染拡大収束に努めていきたい」と述べるにとどめた。

●宣言解除、新味乏しい対策 再宣言も視野に

 首相は会見で「感染者数は横ばい、あるいは微増の傾向が見られ、リバウンドが懸念されている。変異株の広がりにも警戒する必要がある。宣言が解除される今が大事な時期だ」と説明した。「諮問委員会」の竹森慶大教授は「リバウンドに対応できる体制を4月中に作らなければいけない」と話す。首相は、「5つの柱」の対策を掲げた。変異株について、陽性者の10%抽出検査を40%程度に引き上げ、感染状況の把握に力を入れる。ただ「5つの柱」も、これまで掲げられていたものが大半。

 状況は自治体も同様。4都県の知事は18日、テレビ会議で共同メッセージとして「外出時3密回避」「歓送迎会や謝恩会は控えて、花見は宴会なしで」などと打ち出したが、これまでも訴えてきた内容。先に宣言が解除された関西圏では、大阪の夜の繁華街などで人出が増加し、早くも感染者数は上昇している。小池知事は「『解除』という2文字が躍ると、物事が終わったと思いがちだ」と警戒を呼びかけた。

 これから感染状況はどう推移するのか。田村厚労相は18日の「諮問委」後、「4月中にもまた感染拡大の可能性がある」と記者団に語った。「諮問委」のメンバーの中にも同様の指摘があり、多くの専門家が早期リバウンドへの危機感を語る。感染拡大傾向が明らかになれば、政府は2月の法改正で新設した「まん延防止等重点措置」を出し、過料20万円以下の罰則付きの時短命令などで対応する構え。ただ、同措置を出す基準ははっきりしない。そもそも今の宣言下でも感染者数が増えており、措置の効果は未知数といえる。

 来月から高齢者への接種が始まるワクチンへの期待も高まるが、専門家には「効果が目に見えて表れるのは来年以降では」との見方も。首相周辺は「また宣言を出して感染を抑えることも考えなければいけない」と、再宣言の可能性を視野に入れる。だが、3度目の宣言ともなれば、「一日も早い収束」を掲げてきた菅政権にとって打撃となるのは確実。場合によっては、首相が政権浮揚のカギとする東京五輪・パラの開催にも影響しかねない。

●宣言解除、野党は批判 「第4波なら総辞職ですまない」

 立憲民主党の枝野代表は18日、衆院議院運営委員会で、4都県の「緊急事態宣言」解除について、「時期尚早であり、反対せざるをえない」と批判。枝野氏は「東京や埼玉ではすでにリバウンドが始まっている。変異株の拡大を考えると、この状態で解除すれば感染者が急増する可能性が高い」と指摘。「感染が収まらないまま解除して第4波が生じたら、内閣総辞職ではすまない、大きな政治責任が生じる」と迫った。これに対し、首相は「客観的な数値に基づいて、専門家のご意見を踏まえながら判断をした」と説明。

 枝野氏は質疑終了後、記者団の取材に「首相に覚悟がないことが明らかになった。リバウンドの兆候が見えているのに解除することは賛成できない」と改めて批判した。共産党の志位委員長も同日の記者会見で、新規感染者が増加傾向であり、変異株の懸念もあるとして「いま解除することには反対。政府の対策が行き詰まり、破綻したのが現状だ」と指摘。「十分な補償や大規模検査による感染封じ込め」など対策の充実を訴えた。

●海外との再開険しく

 政府は18日、「緊急事態宣言」の全面解除後も、新型コロナの水際対策を継続する方針を決定した。外国人の新規入国は原則停止が続く。日本経済には深刻な打撃だが、国内外ではワクチン接種が進む一方、変異株も拡大しており、往来再開の道のりは険しい。菅首相は同日の衆院議院運営委員会で「水際対策の緩和については慎重に判断する必要がある」と述べた。緊急性のある場合は個別に検討して入国を許可する方針も明らかにした。
 
 入国緩和の枠組みが軒並み停止になっていることから、政府は当面、例外的に入国を認める「特段の事情」の枠で、緊急性や公益性のある新規入国を受け入れる。五輪の準備に携わる大会関係者のほか、テスト大会に出場するスポーツ選手の入国も認める。1日の入国者は、日本人の帰国者や在留資格を持つ外国人の再入国者も含め、最大2千人程度にとどめる方針。

●全国で1498人感染 東京の増加傾向に歯止めかからず

 国内の新規感染者は18日で、新たに1498人が確認された。東京都は323人だった。1週間前(11日)の335人よりは減った。18日までの1週間平均でみると、感染者は297.1人と、前週比108.8%で、増加傾向に歯止めはかかっていない。

 大阪府も141人と、2日連続で100人を超えた。今月に入って感染者が増えている宮城県は18日、独自の緊急事態宣言を出した。来月11日までの間、県全域で不要不急の外出や移動の自粛を求める。

【3月19日】

●リバウンドやワクチン冷蔵輸送、応酬 参院予算委集中審議

 菅首相が4都県に出されていた「緊急事態宣言」を21日で解除するのを受け、参院予算委員会は19日に集中審議を開いた。東京で感染者数が下げ止まり、増え始めていることから、リバウンド対策やワクチンの輸送方法などが論点となった。

 立憲民主党の蓮舫氏は、宣言解除をめぐり、「早く解除してもらいたいと評価する声もある一方、懸念と不安と不信が広がっている」と訴えた。首相は「1月7日に宣言を発し、感染者数は8割以上減少している。総合的対策をして何としてもリバウンドを防ぎたい」と答えた。これに対し、蓮舫氏は「(8割減は)国民の努力だ」とし、すでに東京などでリバウンドが始まっているとの見方を示した。首相は「専門家の会議で意見を拝聴する中で判断をした」と解除の妥当性を強調した。

 一方、営業時間短縮に応じた飲食店に対する1日6万円の協力金について、蓮舫氏は、東京では申請者の9割近くにまだ支給されていないことを指摘した。首相は、事務を担う自治体に改善を求めた。また予算委では、ワクチンの冷蔵輸送についても議論になった。「ファイザーは冷蔵した状態での輸送は推奨していない。冷凍輸送に切り替えるべき」と指摘した。田村厚労相は「振動を与えない中で運んでいただきたい、と自治体には伝えている」と答えた。

 A4チラシ 【政府からのお願い】と【店からのお願い】 出典:厚労省ホームページ

A4チラシ  【政府からのお願い】 出典:厚労省ホームページ A4チラシ  【店からのお願い】 出典:厚労省ホームページ

●サーキットブレイカー、「まん防」念頭に検討へ 一定条件で対策自動化
 
 「2回目の緊急事態宣言を発出せざるをえなかった理由は、いわゆる『サーキットブレーカー』が効かなかったということだ」。宣言解除が決まった直後の18日の菅首相の記者会見で、同席した分科会の尾身会長は指摘した。新型コロナ対応で、一定の条件を満たせば自動的に対策を強める「サーキットブレーカー」の導入を専門家が訴えている。感染再拡大に備えるもので、政府の分科会で近く検討を本格化させる。

 サーキットブレーカーは元々、株式市場などで価格が一定以上大きく変動した場合に混乱を避けるため、自動的に取引を一時停止させる仕組み。尾身氏ら専門家は最近、これを転用しコロナ対応で実効性を高める新たな手法の意味で用いている。背景にあるのは、急激なリバウンドへの危機感。専門家らには、感染状況を4段階で示す「ステージ」が十分に機能しなかったとの反省がある。実際には「様々な理由でなかなか迅速な対応ができなかった」

 ただ、官邸幹部ら政府内では、尾身氏らが想定するサーキットブレーカーに慎重な声が多い。対策を強化する基準が分かりやすくなるなどの利点がある一方で、政治判断の余地を狭めることにつながることに疑問もある。国民の私権制限につながる措置が、自動発動されることへの疑問もある。政府関係者は「経済活動を縛るような指標が一律で設けられるとは思えない」と話す。

●国内1464人感染

 国内の感染者は19日で、新たに1464人確認された。死者は33人だった。15日以降、前週の同じ曜日を上回る状態が続く。「緊急事態宣言」の解除を控えた1都3県は計678人で全体の半数近くを占めた。感染者が急増している宮城県は100で、過去最多107の17日に次ぐ。東京都は303人で、19日までの1週間平均の感染者は297.0人。前週比は108.6%と増加傾向が続いている。

【3月20日】

●五輪・パラ、海外客断念 5者が合意 観客可否4月に

 今夏の東京五輪・パラリをめぐる政府、東京都、大会組織委員会、国際オリンピック委員会(IOC)、国際パラリンピック委員会(IPC)の5者の代表者協議が20日、東京都内であり、海外在住の一般観客の受け入れ断念で最終合意した。日本側が「安全最優先」として見送りの結論を出し、IOC、IPCが了承した。新型コロナ感染収束が見通せず、今夏に自由な入国を保証するのは難しいと判断した。

 1年前、安倍前首相が大会延期を決める際に表明した「完全な形での開催」は実現しなかった。全体の観客数の上限は4月中に基本方針を出す。複数の大会関係者によると、「50%」を軸に検討を進めるという。5者協議には丸川五輪相、組織委の橋本会長が出席し、東京都の小池知事、IOCのバッハ会長、IPCのパーソンズ会長はオンラインで参加した。

 全体の観客数の上限は、プロ野球などスポーツイベントでの上限を参考に、政府主導で決める。「50%」を軸に検討するが、「感染が広がれば、無観客の可能性もある」と指摘する大会関係者もいる。組織委によると、五輪・パラの海外在住者向け一般チケットは63万枚で、今後、払い戻しなどの手続きに入る。スポンサーの招待客は関係者として入国を認める可能性がある。

●リバウンド対策など要請 全国知事会が緊急提言

 全国知事会は20日、新型コロナの対策本部会議を開き、34府県の知事と副知事がオンラインで参加した。首都圏4都県の「緊急事態宣言」が21日までで解除されることを踏まえ、リバウンドへの対策の徹底と、宣言対象外の地域も含めた経済支援などを求める国への緊急提言をまとめ、公表した。近く国に提出する。

 提言では「変異株が全国に広がり、再拡大の傾向が見られる地域もある」と懸念を示し、感染防止対策の継続、感染状況ステージの指標見直し、ワクチン供給見通しの提示や接種体制の確保、などを求めた。また宣言対象外の地域や、飲食店以外の事業者などにも厳しい影響が生じているとして、コロナ対応の地方創生臨時交付金などの支援を求めた。「GoToトラベル」の再開への要望も上がり、地元住民の利用に絞って再開するなどの弾力運用も求めた。

●東京342人感染

 国内の感染者は20日で、新たに1517人が確認された。1千人を超えるのは5日連続。死者は19人増えた。東京都では342人の感染が確認された。1週間前の13日の330人より12人多かった。20日までの1週間平均の感染者は298.7人で、前週比107.1%となり、増加傾向が続いている。
 感染の再拡大が懸念される宮城県では125人を確認し、1日あたりの感染者数としては過去最多となった。

【3月21日】

●コロナ患者数、想定甘いまま 22都道府県、第3波などで超過

 医療の逼迫などを理由にさらに2週間延長された1都3県への「緊急事態宣言」が、21日をもって解除された。新型コロナの「第3波」では各地で病床不足が深刻化。国内の死者の4分の3が昨年12月以降に集中し、自宅で亡くなる人も相次いだ。背景に何があったのか。朝日新聞の取材で、新型コロナ感染症の「第3波」などで生じた最大の患者数が、22都道府県で想定を上回っていたことがわかった。

 都道府県が必要な病床数を決めるための患者の最大想定数は、早期に「強い対策」を取って患者の増加を抑えることを前提とした厚労省のシナリオに基づいていた。だがそうした対策が取られず、結果的に患者数の見積もりが甘くなり、病床逼迫につながったといえる。東京、千葉、大阪では1月に最大想定数の3倍以上。神奈川や京都などの6府県は1月、沖縄県は昨年8月に2倍を超えていた。想定を上回る患者が生じた原因の一つは、厚労省が示した「シナリオ」と現実にずれがあったため。

 「第1波」収束後の昨年6月、厚労省は次の流行に備えて都道府県に病床確保計画をつくるよう求めた。厚労省は患者数がどう推移するかシナリオを示し、都道府県は患者の最大想定数を計算、必要な病床数とホテルの部屋数を決めた。シナリオは、流行の早期に強い対策をとって、感染拡大を押さえ込むことが前提。だが、計画作成時期と前後して「第2波」が来た。政府は経済再開に重きを置いていて、都市部ではある程度感染を許容する状況に変わっていた。しかし厚労省のシナリオは変わらず、「第3波」に突入した。

 厚労省は近く、「第3波」を上回る感染者を想定した計画作りを都道府県に求める。危機管理に詳しい中央大法科大学院の野村教授は、危機対応がシナリオ通りに進まないことはあるとした上で「国と自治体の間で、病床確保という真の目的がもっと真摯に共有されていれば、計画を臨機応変に修正するための調整や協議が途中で行われたはず。計画作りが仕事の目的になってしまうと、また同じことを繰り返すことになりかねない」と指摘する。

●緊急事態の全面解除「早すぎ」51% 菅内閣支持回復40%

 朝日新聞社は20、21日に全国世論調査(電話)を実施した。首都圏に出していた「緊急事態宣言」の解除のタイミングについて聞くと、51%が「早すぎる」と答えた。「適切だ」は32%、「遅すぎる」11%だった。

 菅内閣の支持率は40%(前回2月は34%)に回復した。不支持率は39%(同43%)だった。支持率を年代別にみると、70歳以上の高齢層で2月33%→3月43%と大きく上がった。新型コロナ対応への評価が支持率の回復に影響しているようだ。政府対応を「評価する」は35%(2月は31%)に持ち直し、「評価しない」は51%(同56%)だった。内閣支持層では、「評価する」が61%で、「評価しない」29%を上回った。不支持層では「評価する」は12%にとどまった。

●ブラジル死者数加速、1日2千人以上 医療崩壊の危機

 新型コロナの感染拡大が止まらない南米ブラジルが医療崩壊の危機に直面している。16日には2841人が死亡し、1日あたりの死者数を更新するなど、連日2千人以上が亡くなっている。変異ウイルスが猛威を振るっているとみられ、WHOは周辺国に波及しないか神経をとがらせている。

 「ブラジルがこのような深刻な状況であり続ければ、近隣国にも影響は及ぶだろう」。WHOのテドロス事務局長は12日、記者会見でブラジルの対策の遅れに懸念を表明した。昨年11月から感染拡大の第2波が始まったブラジルでは、2月下旬から死者が増え始め、3月10日ごろから1日あたり2千人を突破。感染者数も1日あたり7万~9万人規模の高止まりが続く。累計感染者数も1195万人を超え、米ジョンズ・ホプキンス大の集計では、再び世界2位に。WHO米州事務所は、カーニバルなどの連休や変異株が感染拡大の原因と指摘する。

 だが、ボルソナーロ大統領の「経済重視」姿勢は変わらない。11日のライブ中継では自殺者が書いたとされる手紙を読み上げ、「ロックダウンのために全土で自殺者が出ている」と訴えた。「ロックダウンの副作用はウイルスよりも大きな被害をもたらしている」とし、「隔離」を進める州知事や市長を批判した。支持率は下落傾向だ。16日に発表された世論調査によると、不支持率は過去最悪の44%に達した。

●山形の感染過去最多31人

 山形県と山形市は21日、幼児から70代の男女31人が新型コロナに感染したと発表した。一日に公表される新規感染者数としては、昨年12月12日の22人を上回り、過去最多。吉村美栄子知事は20日に続いて臨時の記者会見を開き、感染防止策の徹底を県民に重ねて呼びかけた。感染したのは山形市21人、寒河江市3人、天童市2人ほか。全員、無症状か重症ではない。累計感染者数は646人になった。現在の入院者数は51人で重症者はいない。宿泊療養者12人、在宅療養者1人、入院調整中の人が28人いる。
 
 吉村知事は会見で、最近の感染者が山形市を含む村山地域に集中している現状を説明。「増え続けると、(同地域の)医療現場が逼迫し、通常の医療が難しくなる」と危機感を示した。現在、県独自の「注意・警戒レベル」は「レベル3(警戒)」。重症者がいないことから、「レベル4(特別警戒)」の指標「重症入院患者数3人以上」には達していないが、吉村知事は「感染経路が分からない人が増えており、引き上げも視野に検討しないといけない」と述べた。

●コロナ感染、6日連続で1千人超 東京は256人

 1都3県に出された「緊急事態宣言」の最終日となった21日、新型コロナの国内感染者は新たに1119人が確認された。1千人を超えるのは6日連続。死者は19人増えた。東京都の新規感染者は256人。21日までの1週間平均の感染者は301.1人で、前週比は107.9%だった。

 3月に入ってから感染者が急増している宮城県の新規感染者は112人。県は同日、仙台市全域の接待を伴う飲食店などに営業時間の短縮を要請すると発表した。期間は25日夜から4月12日朝まで、午後9時から翌日午前5時まで営業しないよう求める。県は18日に県独自の緊急事態宣言を出し、4月11日まで県内全域で不要不急の外出を自粛するよう呼びかけている。山形県では31人の感染を確認。1日あたりの感染者数としては、昨年12月12日の22人を上回り、過去最多となった。

【3月22日】

●ワクチンの安全性「信頼していない」43% 1都3県での調査で

 新型コロナワクチンについて国際医療福祉大学が首都圏の1都3県の3200人に行ったアンケート調査で、ワクチンの安全性を信頼しているか聞いたところ、「そう思う」が8.0%、「ややそう思う」が47.5%で、合わせて過半数となった一方、「あまりそう思わない」は33.6%、「そう思わない」が11.0%で合わせて43%余りの人が安全性を信頼していないという結果となった。

●国産のワクチン、新たに製薬会社2社が臨床試験を開始

 製薬大手の第一三共と、熊本市の製薬会社KMバイオロジクスの2社が、それぞれ開発中の新型コロナのワクチンを人に接種し、安全性などを確かめる臨床試験を始めたと発表した。国産のワクチンで臨床試験を行うのは、これで4社に。第一三共などが開発しているワクチンは、ファイザー製と同じウイルスの遺伝情報を伝える「mRNA」を使った仕組みで、KMバイオロジクスなどが開発しているのは、ウイルスを加工して毒性をなくした「不活化」ワクチン。

 第一三共(ウィキメディア・コモンズ)と、KMバイオロジクス(当社ウェブサイト)のロゴマーク

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●感染再拡大の兆し、警戒 宮城急増 山形も独自宣言

 「緊急事態宣言」が21日までで全面解除されたが、全国の新規感染者は増加傾向が続いている。1週間平均の感染者数でみると、最も多かったのは1月11日までの6480.9人。夜の会食を中心とした対策で、3月2日に973.3人(約15%)まで抑え込んだ。しかしその後は下げ止まりから増加基調、21日には1273人となった。感染者数が下落から上昇に転じる再拡大の兆しがみられる。専門家は「『第4波』を起こさないために警戒が必要。解除後の対策が重要」と指摘する。急増地域では独自の「緊急事態宣言」を出すところもある。

 直近1週間の人口10万人あたりの新規感染者数が27.2人となり、全国で最も多い宮城県。感染状況が落ち着いてきたことから飲食店に対する営業時間の短縮要請を解除、2月23日には「GoToイート」のプレミアム付き食事券の販売を再開した。だがその後、仙台市を中心にかつてないペースで感染者が増え、宮城県と仙台市は3月18日、独自の「緊急事態宣言」を発出した。仙台市全域で接待を伴う飲食店などに時短を要請することも決まり、村井嘉浩知事は22日の記者会見で、「もう時短要請以外に方法はほとんど残されていない。このままいったら、救える命が救えなくなってしまう」と危機感をあらわにした。

 さらに、飲食店に営業時間の短縮を命令できる「まん延防止等重点措置」の適用を国に求めるか問われ、村井知事は「次のステップとしては考えなければならないと思うが、まずは緊急事態宣言や時短要請の効果を1週間や10日ほどみて、それでもまだ厳しいということであれば、国の力を借りながらという形になっていくだろう」と答えた。

 山形県でも21日、過去最多31人の感染を確認。県と山形市は22日、共同で独自の「緊急事態宣言」を出した。県幹部は「仙台からウイルスが持ち込まれる頻度が増え、県独自の注意・警戒レベルの引き下げや気の緩みもあって感染拡大が速かったのではないか」とみる。ほかにも沖縄県など感染者が急増する地域があり、東京都、埼玉県、千葉県といった首都圏の感染者は引き続き多い。

●夜の人出、各地で増 大阪・梅田2倍、新宿3割増

 感染者の増加を抑え込むためには、酒席や会食での感染をどう防ぐかがポイントになる。全国各地の主要駅周辺や繁華街では、夜の人出が増えている。ソフトバンクの子会社「アグープ」のデータを使い、19~21日の午後8時台の人出を分析すると、1月の宣言発出直後の週末の人出と比べ、梅田(大阪)で100%増、名古屋と京都が83%増、天神(福岡)73%増となっていた。首都圏でも新宿(東京)29%増、渋谷(同)と大宮(さいたま)が23%増など、多くで増加傾向にある。

 宣言が2月末までで先行解除された関西では人出の増加とともに感染者も増えつつある。解除前の1週間(2月22~28日)の人口10万人あたりの感染者数は大阪は5.7人、兵庫3.0人だったが、直近1週間(3月15~21日)は9.7人、7.9人と2倍前後に増えている。

●新型コロナ 「母子感染」の可能性 国内初確認か

 新型コロナ感染した妊婦から、おなかの赤ちゃんに感染する母子感染とみられる事例が国内で初めて確認された。日本小児科学会が22日、公表した。去年8月末までに全国31の施設で、新型コロナに感染した妊婦から合わせて52人の赤ちゃんが生まれ、このうち1人の赤ちゃんが出産直後のPCR検査で陽性となり母子感染とみられる。赤ちゃんの健康状態に問題はなかった。このほかの51人の赤ちゃんはいずれも陰性だった。

 海外の論文では、すでに赤ちゃんに母子感染したという報告がある。また妊婦の胎盤やへその緒からウイルスが検出されたという報告があり、母子感染が起こる可能性は以前から指摘されていた。海外の報告では、母子感染の頻度や新生児の重症度は高くなく、過度な心配の必要はないという。

●全国823人感染

 国内感染者は22日で、新たに823人が確認された。1日あたりの感染者は、695人だった今月15日以来、7日ぶりに1千人を下回った。死者は33人増えた。東京都では187人の感染者が新たに確認された。22日までの1週間平均の感染者は302.9人で、前週比は105.3%となり、増加傾向が続いている。大阪府の新規感染者は79人で、100人以下となるのは6日ぶり。

【3月23日】

●独、変異ウイルス拡大で対策強化 食料品店も営業禁止

 ドイツのメルケル首相は、変異株により感染が再び急速に拡大しているとして、新たな措置を発表。4月1日から5日まで、これまで営業を認めてきた食料品店も含め、店舗の営業を原則として禁止する。メルケル首相は会見で「私たちはいま、新たなパンデミックに直面している」と述べ、理解を求めた。

●公示地価6年ぶり下落 コロナ都市部商業地に打撃

 国土交通省は23日、2021年1月1日時点の公示地価を発表した。住宅地や商業地などを合わせた全用途の全国平均が前年より0.5%下がり、6年ぶりに下落に転じた。前年は1.4%の上昇だったが、新型コロナ感染拡大による訪日客の激減や外出自粛の影響で、都市部を中心に大きく下落した。

 用途別では、商業地が前年の3.1%上昇から0.8%下落となり、7年ぶりに下落。住宅地も0.8%上昇から0.4%下落と、5年ぶりの下落となった。とくに落ち込みが目立つのは、都市部の商業地。前年までは、外国人観光客の増加や大規模な金融緩和による投資資金の流入で、都市部ではホテルや商業施設などの開発需要が高まっていた。ところが、コロナで状況は一変。訪日客の激減と外出自粛でホテルは不振に陥り、都心の繁華街では、時短営業を余儀なくされた飲食店の撤退が相次ぎ、地価が下がっている。

 このため、東京、大阪、名古屋の3大都市圏の落ち込みが大きく、全用途で0.7%下落となった。商業地に限ると、前年の5.4%の上昇から1.3%下落に急落。地方圏も大都市圏ほどではないが、全用途で0.3%下落と4年ぶりの下落となった。

●4都府県、時短要請延長へ 来月21日まで

 東京、神奈川、千葉、埼玉の首都圏4都県は1月の「緊急事態宣言」に合わせ、4都県全域を時短営業の対象とし、飲食店やカラオケ店に要請している午後8時までの閉店を要請した。宣言解除を受け、3月末までを「段階的な緩和期間」として閉店時間を午後9時までに緩和した。自治体関係者によると、4月以降も引き続き午後9時での閉店を維持する方向で最終調整している。感染のリバウンドを防ぐため、1カ月程度の時短要請を継続する必要があると判断したとみられる。宣言解除に伴い、1日あたり6万円から4万円に引き下げた協力金についても4万円を維持する方針。24日にも4都県知事会議を開き、こうした方針を確認して共同で表明する。

●全国1503人感染

 国内感染者は23日で、新たに1503人が確認された。1日あたりの感染者が1千人を超えるのは2日ぶり。死者は53人増えた。東京都では337人の感染が確認され、1週間前の16日より37人多かった。23日までの1週間平均の感染者は308.1人で、前週比は106.6%だった。感染者が急増している宮城県は121人で、過去最多だった3月20日の125人に次いで多かった。

【3月24日】

●コロナ病床確保 見直し 厚労省 感染急拡大期との二段構え

 厚労省は24日、新型コロナ患者を受け入れる病床の確保計画を見直すよう都道府県に求める通知を出した。コロナ対応で常時備えておく病床確保計画と、「第3波」の2倍程度の感染者が出ることなどを想定した感染急拡大期に使う対応方針の「二段構え」としたのが特徴。計画は5月中に整備し、対応方針は4月中に決定するよう都道府県に求めた。

●東京420人 宮城171人

 国内感染者は24日で、新たに1918人が確認された。東京都は3月で最多となる420人だったほか、宮城県で過去最多の171人を確認。大阪府は262人で、1日で200人を超えるのは2月5日以来となった。亡くなった人は計21人増えた。この日に1日の感染者数が初めて100人を超えた。

 また厚労省は24日、変異株について23日時点で26都道府県で計549人の感染が確認され、前週(16日時点)から150人増えたと発表した。

【3月25日】

●EU ワクチン輸出条件、さらに厳しくする方針

 EUはことし1月から域内で製造されたワクチンを輸出する際には許可を得ることを義務づけているが、この輸出の許可について条件を厳しくする方針を24日発表した。ワクチンの供給が遅れていることを受けた措置。英製薬大手アストラゼネカのワクチンが英国に優先的に供給されているのとの疑念をEUが強めていることが背景にあるとみられている。承認されれば、EU域外の各国へのワクチン供給にも影響が出る可能性がある。EUは「EUの市民のためのワクチンを確保する必要がある」としている。

●独メルケル首相、店舗の営業原則禁止措置 1日で撤回し謝罪

 ドイツのメルケル首相は新型コロナの感染拡大を抑えるため、来月初めに食料品店も含めた店舗の営業を原則として禁止するとした新たな措置についてわずか1日で撤回を表明し謝罪した。かえって店に人々が殺到するとか、物流に支障が出るとして批判が高まったことを受けたもの。「すべて私の間違いだ。混乱を呼んだことを極めて遺憾に思う。すべての市民に謝りたい」と謝罪した。

●中国製ワクチン使われず シンガポール「安全性評価終わらず」

 シンガポール政府が中国のバイオ企業シノバックから購入した新型コロナのワクチンが、到着から1カ月たっても使われない事態になっている。必要なデータがそろわず、承認に向けた安全性や有効性の評価が終わらないため。ワクチンの到着は2月23日。シンガポールの中国大使館は翌24日、「疫病対策を強化しようという両国のリーダーの合意を実践した」とする声明を出した。

 保健相は今月24日の記者会見で、20万回分が届いたものの「使用は認めていない。健康科学庁が、評価のためにより詳細なデータを求めて議論中だ」と語った。シンガポールでは昨年12月に米ファイザー、今年2月には米モデルナのワクチンが承認、接種が進んでいる。承認前にワクチンを受け取ったのは、中国の圧力のせいか。市民にはそんな見方もあるが、政府は、シノバックの場合はデータ提出が遅く到着が先になっただけだと説明。保健当局は24日「追加データが来るまで、承認はできない」と強調した。

●コロナ便乗犯罪、摘発45事件

 コロナ禍に関連し、マスクなどの転売や未承認医薬品の広告、ヤミ金融といった犯罪を各地の警察が昨年、45事件摘発し、13法人、87人を逮捕・書類送検した。警察庁が25日発表した。同庁は「社会不安の高まりや収入が減る人がいる中、悪質商法やヤミ金融などが増えるおそれがあり、取り締まりに力を入れていく」などとしている。

 マスクなどの品薄を受け、国民生活安定緊急措置法施行令で、昨年3~8月転売が規制された。その間に転売したとして、警察はマスク関連で10事件、消毒用アルコール関連で9事件を摘発した。コロナへの効能・効果をうたって薬を広告したなどとする医薬品医療機器法違反では14事件を摘発した。

●全国で新たに1917人が感染 山形、愛媛で過去最多

 国内感染者は25日で、新たに1917人が確認、2日続けて2月6日(2277人)以来の2千人台に迫った。山形県で49人と愛媛県で59人と、過去最多を記録。臨時記者会見を開いた愛媛県の中村時広知事は「感染状況は第4波に入った。危機的状況だ」と訴えた。

宮城県は161人で、過去最多の171人の前日に次いで2番目に多かった。仙台市の感染者数は県内最多の101人で、2日連続で100人を超えた。

 新規感染者が最も多かった東京都は394人。6日連続で前週の同じ曜日を上回り、同日までの1週間平均は319.9人と前週比107.7%。大阪府は266人で、2月5日(209人)以来2日連続で200人を上回り、兵庫県も100人と前日に続き100人台となった。

 感染拡大を受け、山形県と山形市は同市内の飲食店などに27日から営業時間を短縮するよう要請している。愛媛県も松山市内の繁華街の酒類を提供する飲食店に対し、午後9時までの営業時間短縮を要請する方向で調整。25日に判明した県内の感染者59人のうち47人が、同市内の繁華街で発生している変異株のクラスターという。仙台市は25日、市有施設の多くを4月11日まで休館することを決めた。市主催のイベントも原則中止。

 村井嘉浩・宮城県知事(県ホームページ)、中村時広・愛媛県知事(同左)、吉村美栄子・山形県知事(吉村みえこオフィシャル・ウェブサイト) 

Murai_yoshihiro Nakamuratokihiro_1吉村美栄子・山形県知事 出典:吉村みえこオフィシャル・ウェブサイト

【3月26日】

●106兆円予算成立 新年度過去最大

 一般会計の総額が過去最大の106兆6097億円となる2021年度予算が26日、参院本会議で自民、公明両党などの賛成多数で可決、成立した。「緊急事態宣言」下で始まった今国会の審議は、新型コロナ対策と並び、総務省幹部の接待問題が焦点になった。後半国会でも野党は引き続き追及する方針。立憲民主、日本維新の会、共産、国民民主の各党は「コロナ対策が極めて手薄である一方、カットすべき従来型の予算が膨張している」(立憲)などとして反対した。

 コロナ対策などを盛り込んだこともあり、総額は9年連続で過去最大を更新した。一方、税収は新型コロナの影響で落ち込み、国債の新規発行額は43兆5970億円。当初予算としては11年ぶりに増える。菅政権は、観光支援策「GoToトラベル」に1兆円を計上した20年度の3次補正予算も1月末に成立させており、新年度予算と合わせ「15カ月予算」として一体的な執行を目ざす。

●インフル、懸念の流行なし 過去3年間平均の1000分の1

 今冬は、新型コロナとインフルエンザの同時流行が懸念されていたが、インフルの流行はないまま流行期が終わりそう。患者数は過去3年間の平均の1千分の1未満にとどまる。なぜこれほど患者が少なかったのか。感染研の資料によると、全国約5千カ所の定点医療機関から報告された昨年12月~今年3月上旬の平均は0.01人。流行入りの目安とされる1人に遠く及ばない。この冬の患者数は、最も多かった2月1~7日でも0.02人にとどまる。

 北里大学の中山特任教授(ウイルス感染制御学)は、「今年はライバルのコロナが強すぎた」と話す。あるウイルスに感染していると、他のウイルスに同時感染しにくくなる「ウイルス干渉」という現象が起きているのではないか、と指摘する。新型コロナもインフルも、鼻やのどを通じて感染する例が多い。また世界的にインフル患者が少ない上、海外からの人の流入がかなり制限されたことで、日本にインフルがほとんど入ってこなかったと考えられるという。

●1瓶で5回、5月中に

 高齢者向けのワクチン接種について、政府内の調整を担う河野行改相は26日の記者会見で、5月中にワクチン1瓶から6回接種できる特殊な注射器に切り替えられるとの見通しを示した。米製薬大手ファイザー社のワクチンを使う高齢者接種は4月12日から始まるが、当初は5回分しか接種できない一般的な注射器を使うことになる。

 河野氏は、「製造業者と調整をして前倒しのお願いをしている」と説明したうえで、「数量がそろった段階で切り替える。(医療従事者と高齢者の)9割ぐらい6回接種で打てたらいい」と述べた。

●重いアレルギー47人 厚労省公表 ワクチン接種後

 米ファイザー社製の新型コロナのワクチン接種について厚労省は26日、専門家の部会で、国内でこれまでに47人が、重いアレルギー反応の「アナフィラキシー」と国際基準に照らして判断されたと公表した。アナフィラキシーの症状がなかった20代の女性が接種後に死亡したことも報告された。接種後に亡くなったのは2人目。接種との因果関係は評価不能としている。

 医療従事者の先行接種は25日までに延べ77万5122人が受け、このうち3万7450人が2回目を受けている。24日までに医療機関から報告があったアナフィラキシー疑い事例は計237人。うち、21日までに報告のあった181人を国際的な基準で分析した。この基準によると、アナフィラキシーの判断には、二つ以上の症状が突然現れ、急速に進行することが必須条件。さらに皮膚や循環器、消化器別に起きた症状をチェックし、症状の組み合わせで判断する。47人が該当し、女性は44人、男性が3人だった。全員が軽快・回復しているという。

 部会では、先行接種を受けた人に対する健康調査の中間報告も公表された。2回目を受けた3933人では、37.5℃以上の発熱が35.6%で1回目(1万9035人)の3.3%より高かった。だるさ67.3%(1回目23.2%)、頭痛49.0%(同21.2%)といずれも1回目より高い。

●全国で新たに2025人感染 死者数、累計9千人超える

 国内の感染者は26日で、新たに2025人が確認された。死者は新たに33人確認、累計で9千人を超えて9016人(クルーズ船を含む)。全国の死者は、8千人を超えた今月2日から、25日間で991人増えた。死者の増加ペースは、7千人超から8千人超が16日間だった。

 宮城県では4日連続で100人を超え、沖縄県は今月最多を記録した。宮城県と沖縄県は25日時点で、直近1週間の人口10万人あたりの新規感染者数と、人口10万人あたりの療養者数が、それぞれ「ステージ4(感染爆発)」の水準に達した。兵庫県では同日時点で、医療提供体制の状況を示す病床使用率が「ステージ4」となった。

 東京都の新たな感染者数は376人。1週間前の19日の303人と比べて73人多く、7日連続で前週の同じ曜日を上回った。都内では、コロナのリバウンドが鮮明になりつつある。大阪府は300人で、300人を超えるのは1月30日以来。小池知事は26日、「2週間後は東京の場合、(1日あたりの感染者が)1千人にいってもおかしくない流れ」と危機感を示している。

【3月27日】

●ブラジルの死者、連日3000人超 医療体制崩壊の危機

 ジョンズ・ホプキンス大学によると、ブラジルの1日当たりの感染者は2月から増加傾向が続き、3月27日の時点で平均9万人以上に、また、1日に報告される死者数も、連日3000人を超え世界でも最悪の状況となっている。ワクチンの接種は3月27日の段階で人口の1.9%にとどまっていて、専門家は「ブラジルは医療崩壊の寸前だ」として、この状況が続けば7月には死者は50万を超え、アメリカを超えると予測している。

●マスク非着用で雇い止め 皮膚炎の男性 KDDI子会社提訴へ


 職場でマスクを着用しないことを理由に、雇用を打ち切られたのは違法だとして、近畿地方の40代の男性が、KDDIの子会社「KDDIエボルバ」(東京)を相手取り、雇用契約の確認などを求める訴訟を近く大阪地裁に起こすことがわかった。男性はマスクを着けないのは持病のアトピー性皮膚炎を悪化させないためだとし、2回にわたって医師の診断書を提出。「大型フェースシールドを着ける」などの代替案を提案した。会社側は、就業規則違反を理由に雇用打ち切りは正当だと反論する。

●全国の感染者、2日連続で2千人超 リバウンド顕著に

 国内の感染者は27日で、新たに2071人が確認され、2日連続で2千人を超えた。東京都や大阪府、兵庫県などでリバウンドの傾向が顕著になっている。東京都では430人が確認され、8日連続で前週の同じ曜日を上回った。27日までの1週間平均の感染者は342.9人で、前週比は114.8%だった。27日に確認された感染者は、年代別では20代が107人で最も多かった。

 大阪府は27日、新たに386人の感染を確認したと発表した。前日を86人上回り、2日連続で300人を超えた。350人以上が確認されたのは、397人だった1月28日以来となる。また、70代と80代の男性2人の死亡も確認された。府内の感染者は延べ5万700人、死者は計1175人となった。兵庫県では164人が確認され、約2カ月ぶりの高い数値となった。宮城県では129人、埼玉県では124人の感染が確認、いずれも5日連続で100人を超えた。

【3月28日】

●全国で1785人感染を確認 東京・大阪「第2波」超え
 
 国内の感染者は、28日で、新たに1785人が確認。死者は30人だった。花見や歓送迎会シーズンを迎えるなか、各地でリバウンドの傾向が見られる。東京では313人の感染が確認され、6日連続で300人を超えた。週平均の新規感染者数は、28日時点で351.0人、昨年夏の「第2波」のピーク346.1人(8月5日)を上回った。都内では約2週間前からリバウンドの傾向が現れ、週平均(27日時点)でみると、1カ月で70人超増加した。「緊急事態宣言」解除後の人出が感染者数に反映されるのはこれから。

 大阪府では、28日の感染者数は323人で、3日連続で300人以上となった。11月24日以来約4カ月ぶりに東京の感染者数を上回った。1週間の感染者の合計は、27日時点で1576人で前週の1.87倍と急増。昨夏の「第2波」のピークだった1365人(8月4~10日)をすでに超えている。直近1週間の人口10万人あたりの新規感染者数は17.88人(27日時点)で、政府分科会が定める指標で「感染急増」段階にあたる「ステージ3」の数値(15人)を上回っている。

 沖縄県では68人の感染が新たに明らかになった。26、27日には1日あたりの新規感染者が約2カ月ぶりに80人を超えた。県によると、直近1週間の人口10万人あたり新規感染者は30.71人で、宮城県に次いで2番目の多さ。玉城知事は26日の記者会見で、県民への外出自粛要請や飲食店に対する再度の営業時間短縮要請などの新たな対策を検討するという。また、飲食店で感染したとみられる事例が増えていることから、県は4月11日まで那覇市内の繁華街で接待を伴う飲食店の従業員を対象に無料のPCR検査を実施する。

【3月29日】

●ワクチン接種、第4波には効果限定的 筑波大グループが試

 筑波大学のグループがAI=人工知能を使った試算で、仮に東京都で去年夏の第2波と同じペースで感染が再拡大する場合、ワクチンの接種を急いでも次の流行を抑える効果は限定的だとする結果をまとめた。試算を行った倉橋教授は「第4波にはワクチンの効果は期待できないことが分かった。流行を抑える効果が現れ始めるのは、順調に行っても7月以降。引き続き会食時の飛沫対策などを続けることが重要だ」と話している。

●コロナ再拡大鮮明 全国で増加

 新型コロナ感染再拡大が鮮明になっている。全国の感染者数を1週間の平均でみると、今月2日に1千人を切ったが、28日時点で1713人に増加。34都府県で前週より増加した。「緊急事態宣言」の対象となっていた都市部で感染が増えているだけでなく、地方でも急増しているところがある。

 政府は今回の「緊急事態宣言」の解除にあたり、「必要な対策は政府分科会の指標で『ステージ2』以下になるまで続ける」と決めたが、状況は逆戻り。感染者数が落ち着いてきていた関西などでは、リバウンドしている。内閣官房の28日時点の資料によると、政府分科会の「6指標」のうち、大阪府は新規感染者数やその前週比など5つが「ステージ3(感染急増)」以上。療養者数は、「緊急事態宣言」が検討される段階の「ステージ4(感染爆発)」。東京都も4つの指標で「ステージ3」。一方、これまで感染者が少なかった東北や四国でも急速に増加。宮城県、沖縄県の感染者数は「ステージ4」に達し、山形県も「ステージ3」。

 順調に下がってきた病床使用率も、悪化の兆しが見える。千葉県、愛知県、大阪府などで病床使用率が上がり、変異株の検出が相次ぐ兵庫県では「ステージ4」の54%に達している。全国の感染者数は、政府分科会が「ステージ3」相当の地域に強い対策を求めた昨年11月20日とほぼ同じ水準。ただ当時、東京都、大阪府では飲食店などに時短営業の要請はしていなかった。

●「まん延防止措置」大阪府要請へ

 大阪府の吉村知事は29日、府内での感染拡大を受け、感染の「第4波」に入ったという認識を示したうえで、「まん延防止等重点措置」の適用を政府に要請する考えを示した。週内に対策本部会議を開いて、正式に決定する。同措置は、2月に施行された「新型コロナ特別措置法」で新たに設けられた。「緊急事態宣言」下でなくても、知事が飲食店へ営業時間の短縮を命令し、違反者に過料を科せる。菅首相も29日、関係閣僚との会合を開き、大阪府の要請に備えた協議を行った。

 また愛知県と兵庫県は、今月末までとしていた飲食店などへの時短営業要請を、4月21日まで延長することを決めた。沖縄県は、那覇市など20市町村の飲食店を対象に4月1日から3週間、時短営業を求めることを決めた。また全国知事会は29日、山本厚労副大臣とウェブ会議を開き、感染再拡大を避けるための緊急提言として、大規模なPCR検査の実施など対策の徹底を求めた。

●夜の人出、首都圏3割増 週末 大阪・名古屋・福岡も増加傾向

 「緊急事態宣言」が解除されて初めての週末を迎えた首都圏の1都3県では、主要駅周辺の夜の人出が前週に比べて大幅に増えた。ソフトバンクの子会社「アグープ」のデータを使い、26~28日の午後8時台の人出を分析。前週の同時間帯と比べ、銀座(東京)で47%増、新宿(同)、大宮(さいたま)、横浜、千葉周辺で3割前後の増加だった。
 
 2月末までで「緊急事態宣言」が先行解除になった地域では、京都23%増、名古屋20%増となった。両駅と梅田(大阪)の人出は、宣言が出る前の昨年12月に最も多かった週を上回っている。天神(福岡)はほぼ同水準に達している。

●時短応じぬ4店 都が過料手続き 特措法、全国初

 東京都は29日、新型コロナ対応の特別措置法に基づく営業時間の短縮の「命令」に違反したとして、飲食店4店舗を対象に、過料を科すべきだとする通知を裁判所に出した。裁判所が認めれば、4店舗には30万円以下の過料が科せられる。2月の特措法改正で罰則が設けられて以降、都道府県が過料を求めるのは全国で初めて。

 都は1月の「緊急事態宣言」を受けて、午後8時までの時短への協力を飲食店やカラオケ店に「要請」。時短に応じていないことが確認できた32店舗について、宣言下で適用できる45条に基づく「命令」を19日までに出した。過料通知対象の4店舗は「命令」に応じず、宣言が終わる21日まで午後8時以降も営業を続けていたことを都職員が確認したという。ただ、都は人が集まって感染リスクが高まったり店舗への風評被害の恐れがあるとして、4店舗の店名は公表していない。

●国内で1345人が感染 月曜に1千人超は7週ぶり

 国内の感染者数は29日で、新たに1345人が確認された。1週間前の22日の823人と比べ、522人増。感染者が少ない月曜日に1千人を超えるのは7週ぶり。死者は13都道府県で計29人増。東京都では234人が確認され、10日連続で前週の同じ曜日を上回った。月曜日としては2月15日(266人)以来の200人台となり、リバウンドの傾向が続く。29日までの1週間平均の感染者は357.7人で、前週比は118.1%だった。大阪府は213人が確認され、月曜日の発表で200人を超えるのは、1月25日以来となった。

【3月30日】

●「まん延防止等重点措置」、適用なら会食でのマスク義務化 吉村府知事

 吉村知事は30日、「まん延防止等重点措置」が適用された場合の対応について「大きな柱として飛沫感染を防ぐことに力を入れたい。マスク会食の義務化やアクリル板の設置、CO2センサーの設置による換気の徹底を義務化できないか検討している」と述べ、会食の際のマスク着用や店内でのアクリル板の設置などを政令で義務化したいという考えを示した。

●研究所で流出「可能性低い」コロナ起源 WHO、報告へ

 WHOは30日、新型コロナの起源について中国湖北省武漢市で行った現地調査の報告書を発表し、その起源や発生場所を特定するには至らず、「武漢の研究所から流出した可能性は極めて低い」と結論づけた。日本や米国など14か国の政府は「国際的な専門家による調査が大幅に遅れ、完全なデータやサンプルにアクセスできなかったことに懸念を表明する」とする共同声明を発表。米バイデン政権は報告書の中立性に疑問を呈し、調査をめぐる米中の対立が続いている。ホワイトハウスのサキ報道官は、中国について「透明性がなく、十分なデータを提供しておらず協力的だとは言えない」と批判した。

 報告書は新型コロナのヒトへの感染経路をめぐる4つの主要な仮説を検証した。その結果、①元々ウイルスを持っていた動物から別の動物「中間宿主」を経ての感染は、可能性が高いもしくは可能性が非常に高い。②元々の動物からの直接感染は、可能性があるもしくは可能性が高い。③冷凍食品などに付着したウイルスからの感染は、可能性がある。④研究所からの流出は、可能性が極めて低いと評価した。仮説④「研究所からの流出説」は、研究所はいずれも高い安全性を備えていた。ウイルスが間違って流出する危険性は、極めて低いとした。

 中国側から提供された2019年12月の新型コロナ発症者のデータや、10~12月に武漢市内の病院にかかった7万人以上の患者の診療記録からは「12月以前に感染が拡大していたとする根拠は見つからなかった」としている。ただ一方で、2019年12月当時のウイルスの遺伝情報(ゲノム)を分析した結果、動物からヒトへの感染は早ければ9~11月ごろに起きた可能性があると推察した。また、世界で最初の集団感染が確認された華南海鮮卸売市場が、動物からヒトへの最初の感染場所とは限らないとした。

 調査団は、今回の武漢での調査を全体の「第1段階」と位置づけ、その結果をもとに「第2段階」を進めていくとし、調査範囲は中国国内に限らず世界各地が対象になるという。調査団は中国人17人、多国籍の17人の専門家で構成。1月14日から2月10日まで共同調査を武漢で実施した。隔離期間を除く約2週間の現場調査について、調査団のベンエンバレク団長は「大量のデータを得ることができた」と評価。メンバーからも「行きたい場所にはすべて行けた」との声が出ていた。報告書の公表は当初2月に予定されていた。

●求人倍率1.09倍、悪化 2月失業率2.9%で横ばい

 新型コロナ禍で「緊急事態宣言」が続いた2月の雇用統計が30日、公表された。失業率は横ばいだった一方、有効求人倍率は5カ月ぶりに悪化。打撃の大きい宿泊・飲食業を中心に、雇用への影響が続いている。

 総務省が発表した2月の完全失業率(季節調整値)は2.9%、完全失業者数は203万人で、ともに前月と同じだった。仕事を休まされるなどした休業者は228万人で、3カ月連続で200万人を超えたが、前月よりは16万人減った。一方、パートやアルバイトなど非正規雇用の働き手は、前年同月より107万人少ない2052万人(原数値)。新型コロナの影響が出始めた昨年3月以降、12カ月連続で前年を割り込んでいる。同省は「宿泊・飲食サービス業への影響が続いている」とみる。

 また厚労省が発表した2月の有効求人倍率(季節調整値)は、前月より0.01ポイント低い1.09倍で、昨年9月以来の悪化だった。企業の足元の雇用意欲を示すとされる新規求人が、前月より2.8%減った。ただ業種別にみると、宿泊・飲食サービス業は前年同月比41.0%減(原数値ベース)だった一方、リフォーム工事などが増えている建設業は同10.0%増と、雇用意欲が高い業種もある。

●厚労省23人深夜まで会食 時短営業要請中 課長更迭へ

 厚生労働省の職員23人が、深夜まで送別会を開いていたことが明らかになった。時短営業の要請が出ている東京都内で深夜まで営業している店を選び、マスクなしで会食をしていた。厚労省は30日、会合を提案した老健局老人保健課長を減給1カ月とした上で大臣官房付として事実上更迭するなど、出席者22人のうち出向者を除く19人を訓告などの処分にすると発表。田村厚労相も給与を2カ月間、自主返納する。

 田村厚労相は30日の閣議後会見で「国民の皆さまの信用を裏切る形になりました。深くおわび申し上げます」と頭を下げた。省内では2~3人が受話器にかかりきりになるほど抗議の電話が鳴り続けている。立憲民主・共産・国民の野党3党は31日の衆院厚労委員会で集中質疑を行うよう与党側に求めた。31日に予定されていた医療法改正案の審議を見送り、野党側による質疑をすることになった。

●持続化給付金 競艇の211人も

 ボートレーサー(競艇選手)が「持続化給付金」を不正受給した疑いがある問題で、競技運営を担う日本モーターボート競走会と選手会は30日、東京都内で記者会見し、選手211人が制度の趣旨を理解しないまま安易に受給していたと明らかにした。日本中央競馬会(JRA)の騎手ら約160人に続き、同じ公営競技の競艇でも不適切な受給が判明した。

●抗体の保有率 東京は1%超
 
 厚労省は30日、新型コロナ感染歴を調べる抗体検査を昨年12月14~26日に5都府県の計約1万5千人に実施した結果、東京都は1.35%、愛知県で0.71%、大阪府で0.69%から抗体が検出されたと発表した。2月に速報値を発表しており、その後追加の分析をして結果を確定した。

 宮城県の抗体保有率は0.14%、福岡県は0.42%だった。感染研で追加の分析を行ったことで、複数の地域で速報値よりも保有率が上がったが、厚労省は「欧米と比べても少なく、依然として多くの人が免疫を持っていないと分かった」と説明している。

●全国で新たに2087人感染 「第4波」へ懸念高まる

 国内の感染者は30日で、新たに2087人が確認された。大阪府で400人を超えるなど、感染再拡大の傾向が顕著な地域が目立ち、「第4波」への懸念が高まっている。大阪府の新規感染者は432人。400人を上回るのは421人だった1月24日以来。感染経路の不明割合は63.2%に上っている。府が確保している病床(224床)の使用率は、およそ1カ月ぶりに40%を超えた。東京都の新規感染者は364人、11日連続で前週の同じ曜日を上回った。都内では初めて変異株の死者も確認された。

 3月30日時点の東京感染者(日別) 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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 内閣官房がまとめた今月29日時点の資料で感染状況や医療の逼迫具合を示す「6指標」を見ると、宮城、山形、東京、大阪、兵庫、愛媛、沖縄の各都府県では、「ステージ3」(感染急増)以上の項目が4つ以上あった。山形県では新たに療養者数が「ステージ4」(感染爆発)相当に達した。

【3月31日】

●大阪府「まん延防止等重点措置」、国に要請 全国で初

 大阪府は、31日、「緊急事態宣言」が出されていなくても集中的な対策を可能にする「まん延防止等重点措置」の適用を国に要請した。本点措置の要請は、全国の都道府県で初めて。府では、遅くとも来月5日から3週間程度の期間で、集中的な措置を講じたい考え。

 まん延防止要請決定 出典:NHK WEB NEWS

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 政府は同日、「まん延防止等重点措置」を大阪府に適用する方針を固めた。4月1日の政府対策本部で正式決定する。適用されれば全国初。菅首相は西村経済再生担当相ら関係閣僚と対応を協議した。感染が再拡大する宮城、兵庫両県も対象とする方向で最終調整。山形、沖縄両県の意向も確認している。大阪、宮城、兵庫の期間は、5日から5月5日で検討する。吉村府知事は大阪市域を対象とすると表明した。

 新型コロナ感染状況の悪化に歯止めがかからず、関西での「緊急事態宣言解除」から1カ月での対策強化を余儀なくされた。政府や自治体では感染「第4波」到来への危機感が高まっている。

●変異型感染者、34都道府県に拡大…前週比152人増の計801人に
 
 厚労省は31日、遺伝子解析で確定した変異株の新型コロナ感染者数(30日時点)が、34都道府県で678人、空港検疫で123人の計801人だったと発表した。前週の23日時点から、愛知、福井、三重、奈良、和歌山、高知、福岡、大分の8県で新たに変異型の感染者が確認されるなど計152人増えた。厚労省の「専門家組織」は31日、「今後も感染拡大が予想される」とし、人の移動に伴って変異株が広がることをできるだけ防ぐことを求めた。

 都道府県別では、兵庫県が最多で前週比20人増の181人、次いで大阪府が25人増の130人、埼玉県が1人増の59人、北海道が25人増の38人だった。一方、簡易検査での変異型の陽性者は、30日時点で累計1200人(速報値)だった。これらの検体は順次、遺伝子解析され、確定値として計上される。都道府県はこれまで、新型コロナの感染が確認された人の5~10%をめどに、PCR検査で変異株かどうか調べ、ゲノム解析で確定させる。政府はこの割合を40%に高める方針。

 ゲノム解析で確定した人を年代別で見ると、40代が16%で最多。一方10歳未満が12%、10代が11%と、子どもも比較的多かった。変異株は地方での拡大も目立つ。松山市では繁華街の複数の飲食店でクラスターが起こり、20人以上が感染。札幌市のスナックでは40~80代の従業員と利用客5人が感染。全員が変異株とみられている。東京慈恵医大の浦島教授(予防医学)は、感染力が強くなると、感染者の増え方も変わるとして、「変異株の割合がいま少なくても、ある値を超えると、あっという間に『うなぎ登り』に広がる」と懸念する。

●厚労省の大会食、誰も止めず 午後9時以降も注文 マスク外したまま

 厚労省の職員23人が深夜まで送別会を開いていたことが明らかになり、関係する職員ら22人が処分された。新型コロナの感染拡大防止のため国民に自粛を求める立場だった厚労省の職員が、なぜ大人数で長時間の会食を開いたのか。誰も止める人はいなかったのか。ある元官僚は「縦割り組織のため、同じ厚労省内でもコロナ対策の当事者意識が欠けていた」と指摘する。親睦会費が充てられることで「参加しないと損」という考えが働いた可能性もあるという

 「仕事が一段落して、一緒に頑張った仲間へ感謝の気持ちを表したい」。老健局老人保健課の課長が、送別会の開催を提案したのは、2回目の「緊急事態宣言」の最中の3月8日。同課は、3年に1度の介護報酬改定を終えたばかり。24日の夜に開くことになり、職員が東京・銀座の居酒屋を予約。仕事終わりが遅い参加者が出ることを見越し、午後11時まで営業している飲食店を探したという。

 21日に宣言が解除され、予定通り開催するのか職員がたずねると、課長は「宣言が明けたのでやってもいいのでは」とゴーサインを出した。24日、会合が始まったのは午後7時過ぎ、23人が参加した。東京都は宣言解除後も、飲食店に営業を午後9時までと求めていたが、会は午後9時を過ぎも続いた。参加者はマスクをはずしたままだった。最後の職員が店に現れたのは、午後10時半だった。

 政府は感染者を再び増やさないため、花見や歓送迎会、5人以上が集まる会食の自粛を呼びかけてきたが、中止を言い出した職員はいなかった。田村厚労相は「課長が職場を離れる人の慰労で催した。そういう雰囲気を壊すのはどうなのかということもあったようだ」(31日の衆院厚労委員会)と説明する。課長は午後11時20分まで店に残っていた。野党からは「課長より先に帰れないという雰囲気があったのではないか」(立憲民主党の長妻昭氏)との指摘も出た。午前0時直前の散会まで、10人前後が残っていた。

●5人以上の会食 他に2件

 厚労省では、老健局の問題を受け、「緊急事態宣言」が出た今年1月7日以降、本省と中央労働委員会事務局で「職員5人以上の会食」が開かれていないかを調べた。その結果、職業安定局で管理職含む5人、子ども家庭局で6人の会食があったという。いずれも「緊急事態宣言」が解除された後の3月下旬で、東京都が飲食店の時短要請の午後9時までに終わったとしている。厚労省は30日、全職員にメールで「歓送迎会等の会合は控え、自覚ある行動をとること」と指示した。

●県職員8人、送別会で感染 鳥取

 鳥取県は31日、職場の送別会に参加した農林事務所の職員8人が新型コロナに感染したと発表した。送別会の2次会でクラスターが発生したとみている。県によると、同事務所の職員14人が3月26日夜に送別会を開催。1次会はコロナ対策を講じている県の協賛店で飲食し、2次会はカラオケのある接待を伴う飲食店で開いた。8人はいずれも2次会に参加していた。

 感染者数が全国最少の鳥取県では飲食店の時短要請などはしていない。職員に対してもマスク会食や3密回避を徹底しながら少人数で会食することは認めていたが、今回の8人はほとんどマスクをせず、カラオケで大声を発していたという。

●国内感染2843人 2カ月ぶり2500人超

  国内感染者は31日で、新たに2843人が確認された。感染者数が2500人を超えるのは2月4日以来。宮城県や青森県で過去最多の感染者数が確認されるなど、感染拡大は地方でも顕著になってきている。宮城県では200人の感染が新たに確認され、これまで最多だった3月24日の171人を超えた。同県では3月に入ってから感染者が急増し、100人を超す感染者が確認される日が続いていた。青森県の感染者は81人で、最も多かった2月10日の40人を大幅に上回った。68人が、青森市内の障害者施設の入所者と職員。

 東京都の感染者は414人で、31日までの週平均の感染者は360.7人で前週比は116.5%にのぼる。年代別でみると、20代が115人と最多、65歳以上の高齢者は71人。大阪府は、599人の感染者を確認。過去5番目に多く、最多の第3波ピーク654人(1月8日)に近づいた。重症患者は前日から2人増え92人、府が確保している病床(224床)の使用率は41.1%。兵庫県では211人の感染が確認され、1月28日以来、約2カ月ぶりに200人台となった。

 3月31日時点の大阪感染者(日別) 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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 都道府県別 感染者数(2021/3/31時点) 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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 以下3枚の図は、3月31日時点の国内発生状況 出典:厚生労働省ホームページ

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