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2021年1月 4日 (月)

新型コロナ2020.12 医療逼迫

 新型コロナウイルス感染状況は、2020年の秋になって再び増加に転じ「第3波」となって拡大した。今度は高齢者の割合が増加し、重症者数は過去最多を記録、医療提供体制の逼迫が現実のものとなってきた。

 12月16日から31日までの新聞、テレビ、ネット情報から、新型コロナの主なニュースを辿る。本ブログ記事「新型コロナ2020.12 医療危機」の続き。【写真や図をクリックすると、拡大表示します】

  

【12月16日】

●米国ワクチン接種者にアレルギー反応とみられる症状

 米アラスカ州の保健当局は16日、ファイザーの新型コロナワクチンの接種を受けた医療従事者1人に、接種から10分ほどして息切れなどの激しいアレルギー反応「アナフィラキシー」のような症状を示したと明らかにした。すぐに手当を受けて状態は安定。その後、病院で経過を観察している。この医療従事者は、過去にアレルギー反応の経験はなかった。先週、ファイザーのワクチンの接種が始まった英国でも、2人が激しいアレルギー反応の症状を示している。

●宮城県で新型コロナ危機宣言 「医療崩壊が危ぶまれる状況」

 宮城県の村井知事と仙台市の郡市長、それに地元の医師会の会長がそろって記者会見し、新型コロナの感染が拡大して医療崩壊が危ぶまれる状況だとして、「宮城県新型コロナ危機宣言」を発表した。年末年始を迎えるにあたって感染防止対策を徹底してほしいと呼びかけた。県内では今月11日に最多となる46人の新規感染者が発表されたほか16日も45人、今月に入って感染拡大に歯止めがかからない状況となっている。

 宣言では、初詣、初売り、成人式など年末年始の各種イベントでは密集を避けて行動するほか、帰省や旅行などの移動については、特に感染が拡大している北海道や首都圏などは慎重に判断すること。それに、忘年会や新年会などは、少人数、短時間とし、会話の際はマスクを着用すること。飲食店などの事業者には感染防止対策の徹底を求めている。

●「移動では感染しない」という首相発言は、分科会提言と真逆

 衆院内閣委員会で16日、閉会中審査が行われ立憲民主党の今井議員が質問に立った。16日は、西村経済再生相が感染対策の「勝負の3週間」と呼びかけた最終日を迎えたが、「感染者数は増えている。重症者も昨日592人と過去最高になっている」と指摘。特に菅首相がインターネット番組に出演した際、「いつのまにかGoToトラベルが悪いということになってきたが、『移動では感染しない』というご提言をいただいていた」との発言を問題視した。

 政府の「分科会」の尾身会長に、どのような提言をしたかを確認。尾身会長は「GoToに関しては、感染の主たる要因か分からないけれども、「ステージ3」相当の地域とそれ以外の地域の往復は控えてもらうことが感染対策上重要だと提言した」と答弁。これを受けて今井議員は、11月20日の「一般的には人々の移動が感染拡大に影響すると考えられる」という「分科会」の提言を読み上げ、首相の発言は事実と「真逆のことを言っている」と痛烈に批判した。

●コロナ、沈静化至らず 勝負の3週間、「感染増加に転じた」

 政府が短期間の集中した取り組みを呼びかけた「勝負の3週間」が16日、最終日を迎えた。しかし、新規感染者数や重症者数は開始前よりも増加。西村経済再生相は同日、「残念ながら減少傾向になっていない」と事実上「敗北」を認めた。厚労省に助言する「専門家組織」が同日夜、詳しい評価結果を出す。

●GoTo停止は「転換点」 菅政権3カ月 党内から不満

 首相肝いりの観光支援策「GoToトラベル」は、経済と感染拡大防止の両立を掲げる首相が自ら旗を振る政策。「トラベル」を停止に追い込んだのは、世論の逆風。14日、NHKの世論調査の報道で、内閣支持率は42%に急落。トラベルは「いったん停止すべき」の声は79%に達した。最近は批判を受けて方針転換に追い込まれる場面も目立つ。

 無派閥で自民党内の基盤が弱い首相にとって、支持率は政権運営の推進剤に等しい。足もとでは、安倍前首相側が「桜を見る会」前日の夕食会費用の補填問題や、日本学術会議の会員任命拒否問題などがくすぶる。与党からは、政権中枢への不満が沸々とわき出す。トップダウンの菅政権には参謀役が不在。「政治の局面が転換した可能性がある」との見方もある。政権発足から3カ月。衆院議員の任期満了を来秋に控え、その行方はまだ見通せない。

●西村経済再生相、首相の会食「問題なし」

 政府・与党内からは首相への擁護論。西村経済再生相は16日の衆院内閣委員会の閉会中審査で、「一律に5人以上(の会食)は駄目だと申し上げているわけではない」と述べ、問題ないとの認識。西村氏は前日の記者会見で「会食のクラスターの8割以上は5人以上。長時間、大人数はできるだけ避けていただくようにお願いをしたい」と訴えていた。自民の下村政調会長は「経済的なマイナス面を考えると、感染拡大に注意しながら会食することを批判するのは少し過剰反応」と述べた。

 野党側が批判していることについて、加藤官房長官は、16日午後の会見で、目的と感染防止策の徹底というバランスの中での判断が重要だとしたうえで、「国民の誤解を招いたのではないかという指摘は、真摯に受け止めなければならない」と述べた。

 麻生財務相は18日の閣議後会見で、首相の会食問題について、「会食だけ気を付ければよいものではない」と持論を展開。「5人以上の会食」に関しては、「6人家族だと一緒に飯を食えないということか。よく定義が分かりませんが、お答えしかねます」と開き直った。

●菅首相、5人以上の会食 「誤解を招くという意味で真摯に反省」

 菅首相は16日夜、首相官邸で記者団に対し、5人以上で会食したことについて、「他の方との距離は十分にあったが、国民の誤解を招くという意味では真摯に反省している」と陳謝した。政府が大人数の飲食自粛を要請しているさなかでの会食には、与野党から苦言が出ており、襟を正した。

●GoToイベント停止 28日から来月11日「商店街」も

 政府は16日、感染拡大を受け、イベント支援策「GoToイベント」と商店街を支援する「GoTo商店街」について、今月28日から来年1月11日まで全国で停止すると発表した。また、すでに同期間の停止を決めていた「GoToトラベル」について、急に感染が広がっている広島市への旅行は先行して停止することも決めた。

●重症618人最多更新

 新型コロナの国内感染者は、16日で新たに2992人が確認された。1日あたりの感染者数は、12日の3039人(修正値)に次いで、2番目の多さ。厚労省によると、重症者は15日時点で618人と、5日連続で過去最多を更新。死者は全国で新たに53人が確認され、前日に続き、最多。
 
 東京都では678人の感染が明らかになり、最多だった12日の621人を上回った。このほか、神奈川、愛知、京都、群馬、福島の5府県で最多を更新した。感染拡大の防止に向け、東京都と埼玉、千葉、神奈川3県の知事は16日、国やJR東日本や東京メトロなど鉄道事業者6社に対し、大みそかの終夜運転を中止するよう要請した。

【12月17日】

●マクロン大統領が新型コロナに感染

 フランスのマクロン大統領が17日、新型コロナ検査で陽性と判定された。7日間の隔離に入り、遠隔で仕事は続けるとしている。最近同じイベントに出席していたスペインのサンチェス首相やEU(ヨーロッパ連合)のミシェル大統領も自主隔離に入るなど影響が広がっている。

●スウェーデン国王「新型コロナ対策は失敗だった」

 ヨーロッパ各国が厳しい外出制限に踏み切る中でも、北欧のスウェーデンは飲食店の営業を認めるなど、比較的緩やかな独自の対策を続けてきた。しかし、10月下旬から感染が急速に拡大し、1日の感染者が8000人を超える日も。グスタフ国王は、公共放送のインタビューで「簡潔に言えば、我々は失敗したと考えている。多くの人が亡くなった。恐ろしいことだ」などと述べ、対策は失敗だったという考えを示した。

 シャルル・ミシェル (EU大統領) カール16世グスタフ (スウェーデン王) 出典:ウィキメディア・コモンズ

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 首都ストックホルムでは、医療体制が逼迫し始めていると伝えられていて政府は、11月以降、9人以上が集まることを禁止するなど規制を強化しているが、街なかはショッピングを楽しむ大勢の人で混雑している

●東京、感染最多822人 医療警戒レベルは「逼迫」に引き上げ

 新型コロナの感染拡大を受け、東京都は17日、医療提供体制の警戒レベルを4段階のうち最も深刻な「体制が逼迫している」(レベル4)に引き上げた。入院患者数などの指標をもとに決める警戒レベルで、医療提供体制が「レベル4」になるのは初めて。

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 都は7月から感染状況と医療提供体制を感染者数などの指標をもとに週1回、専門家が評価して警戒レベルを決めている。医療提供体制は7月9日以降、深刻度が上から2番目の「体制強化が必要」を維持していた。しかし感染者数の増加に歯止めがかからず、14日には入院患者数が2049人、15日には重症患者数が78人といずれも「緊急事態宣言」解除後で最多を更新。

 17日に開かれた都のモニタリング会議で、都医師会の猪口副会長は「コロナの入院患者の増加傾向に伴い、通常医療との両立が困難な状況になった。新規陽性者数の増加を抑制する対策を強化し、重症患者数の増加を防ぐことが最も重要だ」とし、「医療提供体制は余力の部分はもう全部使った」と指摘した。また、都は17日、重症用病床200床を50床上積みし、中等症等病床2800床と合わせて現在の計3千床から計4千床に増やすよう医療機関に要請した。

●東京都「年末年始コロナ特別警報」発出

 東京都の小池知事は17日夜、臨時の記者会見を開き、過去最多となる822人の感染が17日都内で確認されたことについて、「これまで以上に危機感を持つ必要がある」と述べたうえで、年末年始は人の動きが活発になり、感染リスクも高まるとして、「年末年始コロナ特別警報」を発出すると表明した。

 理由について小池知事は、「今日の『モニタリング会議』でも、このペースで進めば、1日当たりの新規陽性者数が遠からず1000人の大台に乗る可能性があるとの指摘を受けた。感染者が増えたのちに重症者が増加していく」と説明。そして、「高齢者の重症化が死亡につながっている。ここで踏みとどまらなければ大切な命を守れない。今こそ心を合わせてコロナを抑え込むべく、皆さんの協力をよろしくお願いする」と述べた。

 このほか小池知事は、年末年始の具体的な取り組みとして、▽いつもの小さなグループで過ごすこと、▽久しぶりの人に会うことはできるだけ避けること、▽忘年会や新年会は避けること、▽帰省はできるだけ避けること、▽帰省する場合には2週間前から会食を控えることをあげ、協力を呼びかけた。さらに、都内各地で大規模施設のイルミネーションイベントについて、ライトアップの停止や点灯時間の短縮などを要請するという。

●国内感染最多3212人 死者38人

 国内感染者は17日で、新たに3212人の感染が確認された。12月12日の3039人(修正値)を上回り、5日ぶりに過去最多を更新した。死者は全国で38人だった。

【12月18日】

●米ペンス副大統領が自らワクチン接種 安全性アピール
 
 米国のペンス副大統領は18日、ファイザーなどが開発した新型コロナワクチンの接種を受けた。新型コロナの死者数が世界最多の31万人を超えるなか、国民にワクチンの安全性をアピールする狙いがある。ペンス氏はカメラの前で接種を受けたあと、「上出来だ」「医学の奇跡だ。1年足らずで米国人に数百万回分を投与できるようになろうとしている」などと語った。バイデン次期米大統領も近く、ワクチンの接種を受ける予定になっている。

●WHO、ワクチン約20億回分確保見通し 各国に分配へ
 
 WHOなどは18日、途上国を含めた世界各国にワクチンを公平に届けるための枠組み「COVAXファシリティ」で、来年末までに20億回分近くのワクチンを確保できる見通しになったとしたうえで、来年3月までに枠組みに参加する国や地域への分配を始めると明らかにした。ワクチンの公平な分配のための枠組み「COVAXファシリティ」は、日本を含めた190の国と地域が参加している。

 COVAXは、英アストラゼネカとオックスフォード大学が開発しているワクチンや、米モデルナが開発しているワクチンなど10の開発を支援しているが、このほか米ジョンソン&ジョンソンや仏サノフィと英グラクソ・スミスクラインなどからも供給を受ける見通しだとしている。

●WHO、中国に調査チーム 1月第1週に派遣 コロナ発生源など調査

 WHOは、新型コロナの発生源などについて調べるため、調査チームを中国に派遣する。WHOで危機対応を統括するライアン氏は18日、ジュネーブで開いた定例記者会見で「出発日は調整しているが、1月第1週を想定している」と述べた。調査チームはまず北京を訪れたあと、ウイルスの感染が最初に確認された湖北省武漢で調査にあたるという。WHOは今年7月に調査チームの先遣隊として職員2人を北京に派遣したが、現地調査が実現せず、中国が協力していないという見方が各国から出ていた。

●米FDAがモデルナ開発のワクチン緊急使用を許可

 米FDA(食品医薬品局)は18日、バイオ企業のモデルナが開発したワクチンについて緊急使用を許可した。ファイザー製のワクチンに続いて、2例目。第1弾としては590万回分が出荷され、21日にも接種が始まる見通し。ワクチンの早期の認可については、「手抜きはない」と強調し、安全性に対する疑念の払拭に努めた。近く米国で接種が始まる。米国ではファイザーなどが開発したワクチンの接種が14日から始まっている。
 
 モデルナは、日本政府とも来年6月までに5千万回分(2500万人分)のワクチンを供給することで合意している。モデルナのワクチンは、ファイザーと同じくウイルスの遺伝情報を使った「RNAワクチン」という新しいタイプ。3月から国立保健研究所と共同で治験を始め、米政府から25億ドル以上の支援を得てきた。約3万人の最終治験では、コロナの発症を防ぐ効果が94.1%あったとされた。

●ファイザーのワクチン、国内初申請 早ければ2月に結論

 米製薬大手ファイザーは18日、新型コロナワクチンについて、製造販売の承認を厚労省に申請した。日本で申請されるのは初めて。厚労省が今後、安全性や有効性を判断し、承認するかどうかを決める。政府は年度内の接種開始を目指す。

 田村厚労相は18日、「関係部署に最優先で迅速に審査を進めるよう指示を出した。有効性、安全性をしっかりと審査したうえで、承認されればなるべく早く接種できるよう、態勢整備をしていく」と述べた。政府は来年6月末までに6千万人分(1億2千万回分)の供給を受けることで同社と基本合意している。接種は3週間の間隔をあけて2回必要で、承認されれば無料で受けられる。費用は国が負担。強制はされない。

●ワクチン、厚労省が2月下旬の接種開始準備を指示

 新型コロナワクチンについて、厚労省が、来年2月下旬をめどに医療従事者への接種を始められるよう18日、自治体に体制の整備を指示した。それによると、来年2月下旬をめどに先行して1万人程度の医療従事者に、3月中旬をめどに残るおよそ300万人の医療従事者に接種を開始できる体制を整備する。続いて、3月下旬をめどに高齢者に、そのほかの人は、基礎疾患のある人などを優先しながら、4月以降に接種を始める方針。

●成長率見通し下方修正 5.2%減に

 政府は18日、2020年度の実質経済成長率を前年度比でマイナス5.2%とする見通しを閣議了解した。比較可能な1995年度以降で最も低く、2019年度のマイナス0.3%に続き、2年連続のマイナス成長となる。一方、2021年度については、前年度の落ち込みの反動と大型経済対策の効果で、最も高いプラス4.0%の伸びを見込む。

 2020年度について、7月時点ではマイナス4.5%としていたが、下方修正した。コロナ禍の「第3波」で、GDPの回復が遅れている状況を反映した。2年連続のマイナス成長は、リーマン・ショックがあった2008、2009年度以来となる。

●広島市医師会長「医療崩壊が始まっている。緊急事態時以上の対応を」

 広島県で、急速に新型コロナの感染が広がる中、地元の医師会長が会見で、医療崩壊が始まっているとして危機感を示し、感染防止に努めるよう呼びかけた。広島県では、先月下旬から広島市を中心に急速に感染が広がり、人口10万人当たりの感染者は17日の時点で25人と全国で3番目に多く、確保している病床の使用率は63%と医療体制も徐々に逼迫している。

 こうした中、広島市医師会の佐々木会長は会見で「盤石の医療体制が、わずか2週間足らずで崩壊し始めている。新型コロナの対応や院内クラスターの発生で病院が次々と診療を縮小し、救急患者の受け入れに余裕のある病院は、ほとんどないのが実情だ」と述べ危機感を示した。そのうえで会長は「感染者の増え方が速すぎて対応が追いついていない。これ以上の感染拡大を食い止めるため、4月の「緊急事態宣言」の時以上の厳しい対応が必要だ」と訴えた。

 また、広島県医師会の松村会長は「これからクリスマスや年末年始を迎えるが、コロナは休まない。医師会も闘います。どうかあなた自身の行動を変えて、あなたを守り広島の医療を守りましょう」と述べ、感染防止に努めるよう呼びかけた。

●コロナ禍で休退学、5千人超

 新型コロナの感染拡大の影響を受け、10月までに大学・大学院を退学したり休学したりした学生が少なくとも計5238人いることが18日、文科省の全国の国公私立大調査で分かった。文科省は感染拡大で経済が冷え込めばさらに増えかねないとして、学生らへの支援を拡充させる。

 文科省の調査によると、4~10月に新型コロナの感染拡大の影響を受けて中退した学生・大学院生は1033人、休学は4205人に上った。このうち、学部1年生はそれぞれ378人(約37%)、759人(約18%)だった。文科省は18日、学びの継続への支援として、バイト収入が大幅に減った学生らへ無利子の奨学金の再募集を行うとともに、就職内定が取り消された学生らがやむを得ず留年する場合、奨学金の貸与期間を1年延長すると発表した。

●国内感染者2837人

 国内感染者は18日、新たに2837人が確認された。死者は全国で計48人、重症者は4人増えて609人だった。東京都は、新たに664人を確認。都内の感染者は累計で5万人を超え、計5万154人となった。都基準の重症者数は前日と同じ66人。大阪府は309人で、4日連続で300人を超えた。埼玉県は過去最多の201人となった。

 感染の広がりを受け熊本県は18日、東京など感染が拡大している地域からの年末年始の県内への帰省を控えるよう要請すると発表した。感染状況は「ステージ3(感染急増)」に該当しないが、17日時点の入院患者数162人、病床使用率40.5%はいずれも過去最多になっていた。

【12月19日】

●米でワクチン接種後、6人に激しいアレルギー症状

 米CDC(疾病対策センター)は19日、専門家の委員会を開き、ワクチンの接種状況などについて検討した。この中でCDCは、ファイザーなどが開発し、米国で14日から接種が始まったワクチンについて、19日までに27万人以上が1回目の接種を受けたとしたうえで、18日までに6人が、激しいアレルギー反応である「アナフィラキシー」の症状を示したという報告を受けたことを明らかにした。

 6人のうち1人は、過去に別の病気のワクチンでも同じ症状が出たことがあるが、ほかの5人は今のところ、このような症状が過去に出たことはない。アレルギー症状の報告が複数出ていることを受けて、FDAは18日の会見で、ワクチンに含まれる「ポリエチレングリコール」という物質が関係している可能性もあるとして調査する考えを示した。

●関西2府4県などが「緊急宣言」を採択 帰省や忘年会の自粛呼びかけ

 新型コロナの感染拡大で医療現場がひっ迫する中、関西の2府4県などで作る「関西広域連合」は19日、大阪市内で新型コロナの対策本部会議を開いた。この中で吉村知事は「感染者と重症者に占める高齢者の割合が高く、今、抑え込んでいかないといけない」と述べ、医療機関の病床が逼迫している現状を訴えた。

 そのうえで、広域連合として市民に年末年始の行動を変えるように求める「関西・年末年始緊急宣言」を採択した。宣言では、帰省はできるだけしないこと、感染拡大地域への不要不急の外出、特に飲食を目的にした往来を控えること、そして忘年会や新年会はできるだけやめることを求めている。また成人式やカウントダウンイベントの前後に集団での飲食などを控えることなども盛り込まれた。

●病床の逼迫、深刻化 7都道府県で「ステージ4」の指標超える
 
 感染拡大で、病床の逼迫がさらに深刻化している。政府の「分科会」が示す感染状況のうち、今月15日の時点で最も深刻な「ステージ4」の指標を超えたのは合わせて7都道府県で、前の週から2県増えた。最大で確保できる病床に占める入院患者の使用率は、兵庫県が最も高く63.6%、次いで大阪府60.4%、高知県57%、愛知県54.9%、北海道54.8%、三重県51.6%でいずれも指標の50%を超えた。今月8日からの1週間で、愛知県と三重県が新たに指標を超えている。

 また、国の基準に基づく重症患者に限った病床の使用率は、東京都が全国で最も高い66.4%で、「ステージ4」の指標の50%を上回った。このほか、合わせて22府県で、医療提供体制に大きな支障が出るおそれがある「ステージ3」の指標を超えている。すぐに使える病床に限って計算すると、使用率がさらに上昇する地域もあり、実態はより深刻と見られる。

●東京736人感染

 国内感染者は19日、2993人が確認された。東京都は736人と過去2番目に多く、埼玉県は226人と2日連続で最多を更新した。死者は40人で、重症者は11人減って598人。

 都内の感染者数は、17日の822人に次いで多く、600人を超えるのは4日連続。年代別では、20代が最多の207人。30代が136人、40代が111人、50代が97人と続いた。重症化リスクの高い65歳以上の高齢者は95人だった。都基準の重症者数は4人減って62人だった。また、神奈川県の感染者数は315人と2番目に多かった。

【12月20日】

●変異ウイルス拡大、英からの旅客機受け入れ停止 欧州諸国が警戒

 英国では、首都ロンドンを含む南東部で「変異」した新型コロナの感染が拡大。20日から急遽この地域での外出制限など厳しい感染対策が導入された。英国政府は、「変異したウイルス」は感染力が強いとみられるものの、重症化のリスクが高まることを示す根拠はないとしている。

 これを受けてドイツやイタリア、オランダなど各国が、英国からの旅客機の受け入れを停止する措置をとることを決めた。またフランスは、旅客機のほか英国からのトラックによる輸送なども21日から2日間、停止。中東のサウジアラビア、クウェート、トルコも英国からの旅客機の受け入れを停止するなどの措置をとった。

●WHO「英ほか3か国で変異ウイルス確認」

 WHOで新型コロナ対応の技術責任者を務めるバンケルコフ氏は20日、英国の公共放送BBCの番組に出演し、変異した同じウイルスが英国のほか、デンマーク、オランダ、それにオーストラリアでも確認されたことを明らかにした。そのうえで氏は「ウイルスの変異自体は常に起きうる。大切なのは、今回の変異で何が起きるのか理解することだ」と述べ、変異ウイルスの特性を見極める必要があるという考えを示した。

●英、コロナ変異株流行か 外出制限強化「感染しやすさ7割増」

 英国のジョンソン首相は19日記者会見し、最近見つかった新型コロナの変異株は、従来のものより最大で7割感染が広がりやすいとの専門家で構成する諮問機関の分析結果を発表した。分析は確定的ではないとしつつ、英南東部での感染急拡大の背景にはこの変異株の存在があると指摘。20日からロンドンを含む同地域で外出を制限するなど抑止策を強化した。

 ジョンソン氏は「重症化しやすくなったり、死亡率が高くなったり、ワクチンが効きにくくなったりする証拠はない」と説明。分析結果はWHOに提出したという。会見に同席したバランス首席科学顧問によると、変異株は9月半ばにロンドンかその南東のケント州で出現したと考えられる。変異株による感染は急速に広がり、今月半ばにロンドンで確認された新たな感染例の6割以上がこの変異株によるものという。

 ジョンソン氏は当初、クリスマス前後の5日間は家族が会えるよう、英国全土で移動制限を撤廃し、3世帯まで集まれるとしていたが、ロンドンなどではその方針を撤回するとも表明。それ以外の地域でもクリスマスの規制緩和は25日だけに短縮。ジョンソン氏は「ウイルスが攻撃方法を変えてきたら我々も防御方法を変えなければいけない」と理解を求めた。

 欧州各国にも動揺が広がっている。オランダやオーストリアが20日、英国からの飛行機の乗り入れ禁止を表明。ベルギーは国際列車も止める。ドイツやイタリアも同様の措置を検討している。

●韓国、ワクチン確保に遅れ 1千万人どまり

 冬に入り感染者が急増している韓国で、丁(チョン)首相が20日のテレビ番組でワクチン確保の遅れを認めた。韓国政府は英アストラゼネカや米ファイザーなど4社から3400万人分、国際的な共同購入の枠組み「COVAXファシリティー」を通じ1千万人分を調達する計画。しかし、確保できたのはアストラゼネカと契約した1千万人(2千万回)分にとどまる。
 
 丁氏はテレビ番組で、欧米に比べ感染者数を抑え込んでいたため、「ワクチンに依存する考えが強くなかった」と釈明。韓国では首都圏を中心に感染が急拡大し、感染者が1日に1千人を超える日が続いている。

●内閣支持率、急落39% GoTo 停止「遅すぎた」、79%

 朝日新聞社は19、20日に全国世論調査(電話)を実施した。菅内閣の支持率は、14日のNHK世論調査報道と同様、39%(前回11月は56%)に急落。不支持率は35%(前回20%)に増えた。菅首相が「GoToトラベル」を年末年始に全国で一時停止することを決めたタイミングについて聞くと、「遅すぎた」が79%だった。
 
 男性は支持43%、不支持38%。女性は支持36%、不支持33%。支持はすべての年代で5割を切った。50代以上は不支持が、支持を上回った。自民支持層の内閣支持率は67%(前回83%)に下落。無党派層も22%(前回39%)に下がった。自民党の政党支持率も38%(前回39%)で横ばい。
 
 新型コロナに対する政府の対応を「評価しない」は56%(前回40%)で大きく増えた。「評価する」は33%。菅首相がコロナ対策で指導力を「発揮していない」は70%、「発揮している」は19%。「GoToトラベル」の全国一時停止は「賛成」が78%、「反対」15%。「賛成」と答えた人の中で、タイミングが「遅すぎた」は84%にのぼった。首相が5人以上の会食していたが、「問題だ」と答えたのは66%、「問題ではない」の28%を上回った。

●GoTo、来月12日以降 「地域ごとに順次再開を」 知事会提言

 全国知事会は20日、感染拡大を受け、国への緊急提言をまとめた。政府が全国一斉の停止を決めた「GoToトラベル」について、、「トラベル」の一斉停止に知事会として「協力したい」としつつ、「事業者や利用者の間で混乱も見られる」として、停止や再開の運用方針を示すよう求めた。また感染が落ち着いている地域から、来年1月12日以降に順次再開するよう求めた。

 この日の知事会のウェブ会議には40道府県の知事が出席し、一斉停止への疑問や懸念が相次いだ。島根県の丸山知事は「もっと早く、強い措置ができていれば、地域を限った停止にとどめられたのでは。残念な結果だ」と指摘。山口県の村岡知事は「全国一律で止めるのは効果が大きいが、副作用も大きい。地域の状況を見て、動かせるところは動かす」と述べた。

 提言ではほかに、休業や営業時間短縮の要請に応じない事業者への罰則をコロナ対応の特別措置法に盛り込むことなどを求めた。国民向けにも、感染拡大地域からの帰省や旅行の必要性を家族などと相談するよう求めた。

●国内感染20万人超す 2カ月弱で10万人増
 
 国内感染者は20日で新たに2496人が確認され、クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の乗客らを含め、累計で20万人を超えた。国内では1月15日に初めて感染者が確認され、10万人を超えたのは9カ月半後の10月29日。その後、「第3波」といわれる感染拡大で増加ペースが加速し、52日で10万人増となった。

 20日の新規感染者は、東京556人、大阪250人、神奈川239人など大都市圏で依然高い水準が続き、福島、岡山の両県で過去最多を更新した。新たに確認された死者は大阪6人、北海道5人など計36人で、累計で2900人を超えた。複数の医療機関で大規模なクラスターが発生するなど感染が拡大した北海道旭川市では、患者の治療支援にあたってきた陸上自衛隊の看護師らが21日に撤収する。

【12月21日】

●EU、ファイザーワクチンの使用を承認

 欧州連合(EU)の行政を担う欧州委員会は21日、EUで初めてとなる新型コロナのワクチン使用を承認した。独ビオンテックと米ファイザーとが共同開発したワクチンで、27日から3日間を「ワクチン接種デー」とし、加盟27カ国が接種に乗り出す。専門機関の欧州医薬品庁(EMA)が、21日にワクチンの安全性や効果を確認したことを踏まえ、正式承認を同日中に出した。

 EMAは「ワクチンだけで日常生活が戻るわけではない」と指摘し、マスクの着用や手洗いの励行などを改めて呼びかけた。また、英国で確認された強い感染力を持つとされるウイルスの変異種に対しては、今回のワクチンが「現時点で、効かないという証左はない」などと説明。EUは、加盟国を代表する形で、今回のワクチンを最大3億回分購入できる契約を結んでいる。

●米国、モデルナ製ワクチンの接種始まる

 米国では21日、モデルナのワクチン接種が各地で始まった。米政府の当局者は、すでに接種が始まっているファイザーのワクチンと合わせて来年初めにかけて2000万回分の供給を目指す。

 ワクチン開発計画の責任者スラウイ博士は「ジョンソン&ジョンソンや、アストラゼネカが開発しているワクチンについても、来年以降に分析の結果が出てくる見通し」と述べ、ワクチンの供給が増えることに期待。このほか、英国で見つかった変異型のウイルスについて、博士は「このウイルスにワクチンが効かないとは考えにくいが、今後、感染力や、抗体の作用について詳細に調べていく」と述べた。

●バイデン氏がワクチン接種

 バイデン次期米大統領が21日、地元デラウェア州の病院でワクチンを接種し、報道陣に公開した。バイデン氏は「心配することは何もない」と、ワクチン接種の必要性をアピールした。バイデン氏はファイザーとビオンテックが開発したワクチンの接種を受けた。

 米国ではワクチンへの懐疑論があり、接種率を高めることが課題。ペンス副大統領やペロシ下院議長などが、公開の場で接種を済ませた。トランプ大統領は、適切な時期に接種できるよう、医師と相談しているという。

●WHO「ウイルス変異は自然」

 新型コロナの変異種について、WHOのテドロス事務局長は21日の記者会見で「ウイルスは時間とともに変異する。それは自然なこと」と語った。社会的距離の確保など、これまでの感染予防策の徹底を呼びかけた。感染症専門家のファンケルクホーフェ氏によると、英国以外でこの変異種が確認されたのは、デンマークで約10例、豪州、アイスランド、イタリア、オランダで1例ずつだという。南アフリカで最近確認されたのは、別の変異種だという。

●南極でコロナ感染を確認

 南米チリの報道によると、南極大陸にあるチリ軍の基地で軍人ら計36人が、PCR検査で陽性と判定されたと、軍が21日に発表した。この基地への物資の補給活動などをしていた海軍の船の乗組員から、感染した可能性がある。南極大陸での感染確認は初めてとみられる。

●ソウル市など 5人以上の私的会合禁止へ コロナ死者・感染者が最多に

 韓国の疾病管理庁によると、感染で死亡した人は20日、24人となったほか、新たに感染が確認された人も19日は1097人に上り、いずれもこれまでで最も多くなった。ソウル市のソ(徐)副市長は21日午後、記者会見し、この1か月間に起きた集団感染のうち、4割が食堂などで発生したとして「家族や同僚、友人などとの私的な会合から発生する集団感染を減らさなければ、今の危機を乗り越えられない」と訴えた。

 そのうえでソ副市長は、隣接する京畿道、仁川市とともに、23日から来月3日まで、忘年会などの5人以上の私的な会合を屋内外を問わず禁止すると発表した。結婚式と葬式は例外。違反した場合は過料を科す。

●岡山県が医療非常事態宣言「感染しても入院できると限らない」

  岡山県内では今月に入って感染が急速に拡大し、20日に感染が確認された人が1000人を超えた。県によると、感染者向けに確保した病床の使用率は50%前後に達していると見られ、21日午前、知事が臨時で記者会見し「医療非常事態宣言」を発表した。

 宣言では、1人ひとりが最大限の対策をとらないかぎり感染は止まらないとして、高齢者と接する人は特に気をつけることや、対策が不十分な宴会や飲食、カラオケはやめること、体調不良の人は仕事を休ませることなどを求めている。知事は「予想を超えるスピードで感染者が増え衝撃を受けている。感染しても入院できるとはかぎらないところまで追い込まれていて、年末年始はさらに厳しくなると予測される」と述べ、県民に感染防止対策を徹底するよう求めた。

 また、会見に同席した岡山県医師会の松山会長は「非常に厳しい状況だ。病床を増やしたいが看護師などが確保できない。日常の医療を守るためにも県民の皆さんに行動の自粛をお願いしたい」と述べた。

●日本医師会など医療団体「医療の緊急事態」を宣言

 新型コロナの感染拡大が続く中、日本医師会や日本病院会など9つの医療関係団体が21日、合同で記者会見を開いた。この中で、日本医師会の中川会長は「全国の医療提供体制が逼迫の一途をたどり、日本が世界に誇る医療制度が風前のともし火になっている。過酷な医療の現場にも思いをはせ、いまできる対策は全部実行してほしい」と述べ、「医療の緊急事態」を宣言し、一層の感染防止対策に協力を呼びかけた。

 そのうえで「国全体としての「緊急事態宣言」は、あらゆる産業に関わる。『医療の緊急事態宣言』をどのように考えるかは、政府の役割。全員が団結して乗り越えるという意志を、菅首相に表してもらいたい」と述べた。一方、日本病院会の相澤会長は「折れそうな心を支えながら、必死に医療を提供してきたわれわれの努力は、これ以上、感染者が増えては、全く報われない。国が先頭に立って、国民の移動や行動を制限することを、政策として掲げてほしい」と述べた。

●コロナで予備費5兆円・補正に事業次々 106兆円予算案 借金拡大

 政府が21日に閣議決定した2021年度当初予算案は、一般会計総額が106兆6097億円と過去最大となった。100兆円を超えるのは3年連続。収束が見えない新型コロナの影響で、歳出の拡大と税収の落ち込みが重なり、予算の約4割を借金で賄うなど、借金頼みの財政がより深刻化。

 予算案の総額を押し上げた大きな要因は、コロナ対策に充てる5兆円の予備費。災害などに備えた通常の予備費は5千億円で、その10倍という異例の規模。予備費は、国会の議決なしで政府が使途を決めることができ、本来は限定的に計上するべきもの。なぜ5兆円なのか、何に使うのか。国会などで丁寧な説明や報告が求められる。

 社会保障費の伸びを約3500億円に抑える。小学校の1学級を35人以下にする少人数学級のほか、デジタル庁の設置費も計上された。全体でみると、社会保障以外の経費は多くが微増や微減で、既存予算を大胆に削ってコロナ対策や新政権の施策に思い切って回すといったメリハリは見られない。

 補正に入れるのは緊急性の高いものに限るべきだが、今回は中長期にわたる公共事業や脱炭素化の基金事業などが兆円単位で次々に盛り込まれ、”たが”が外れたような状態。その結果、2021年度の当初予算案と3次補正をあわせた「15カ月予算」の総額は約122兆円、前年度の「15カ月予算」総額より約16兆円も増える。年末の補正と翌年度当初の予算案を合わせて編成する「15カ月予算」は常態化し、歳出を膨らます仕組みになりつつある。

 政府はこれまで、補正を「抜け道」にして、当初予算案では新たに発行する国債が毎年減少しているとアピールしてきた。だが今回は、来年度の税収見込みが57兆4480億円で、前年度当初の見込みから一気に6兆円以上も減少。これを補うため、新規国債の発行額は11年ぶりに増え、前年度当初より11兆円多い43兆5790億円となる。

 税収は、政府の甘めの経済見通しに基づいており、コロナの状況次第では更に下ぶれする。2022年からは「団塊の世代」が後期高齢者になり始め、社会保障費が加速度的に増える見通し。危機的な財政状況をどう再建するのか。議論はほとんど聞かれず、道のりは険しくなるばかり。

●感染、全国1805人

 国内感染者は21日で、新たに1805人が確認された。死者は全国で48人増え、重症者は10人増の603人だった。感染者数が全国最多の東京都は392人の感染を確認。検査数が減る週末明けの月曜日としては過去最多。また、都基準の重症者数は63人、前日から3人減った。

 都内では感染拡大が続いており、20日までの1週間の感染者数を1日平均にすると603人、初めて600人を超えた。188人の感染がわかった神奈川県では、川崎市宮前区の学習塾で中学生11人の感染が判明。この学習塾ではこれまでに生徒ら10人以上の感染が確認されており、同区の市立中学校3校が21日から休校している。

【12月22日】

●日本政府、日本人以外の英からの入国停止へ

 英国で、感染力が強いとされる、変異した新型コロナ感染が広がっていることを受け日本政府は、24日以降日本人以外の英国からの入国を一時的に停止するなど、入国制限を強化する方針を固めた。英国では感染力が強いとされる、「変異したウイルス」の感染が拡大し、各国が英国からの航空便の受け入れを停止するなど対応に乗り出している。

●広島市 新型コロナ感染急拡大で4つの病院が救急搬送など休止

 広島市では新型コロナの感染が急速に広がり、少なくとも4つの病院が救急患者の受け入れや、外来の診療を休止している。このうち広島市民病院では、これまでに職員と患者15人のクラスターが発生、ほかの職員のPCR検査の結果を待つ必要があるとして、今月中旬から救急搬送の受け入れや手術を取りやめた。

 市民病院は高度な治療を担う地域医療として、冬の時期には1日20件を超える救急搬送を受け入れていたが、今は県内のほかの医療機関に頼らざるをえない状況になっている。手術は21日から再開し、救急搬送の受け入れは23日から再開することにしているという。

●感染受け入れ病院で、看護師2割辞職 差別も影響か

 日本看護協会(日看協)は22日、新型コロナ感染症の患者を受け入れた病院の2割で、看護師の離職があったという調査結果を公表した。9月、全国約8300病院の看護部長を対象に調査を実施。「第1波」の状況を振り返り、看護師の労働環境の変化などについて、2765件の回答があった。新型コロナ対応で配置転換や労働環境の変化、感染リスクを理由にした離職があったと回答した病院は全体の15%。感染者を受け入れていた病院に限ると21.3%に上る。

 これとは別に、約3万8千人の看護師が調査に回答。57%が新型コロナに対応する業務に従事。感染拡大の影響で全体の21%が、差別や偏見があったと回答した。差別や偏見があったと答えた看護師のうち、15%が「離職して看護師以外の仕事で働きたい」、14%が看護業務も含めて「働きたくない」と答えた。

 日看協の福井トシ子会長は「これまでで最大の波がきている現在、看護職員の心身の疲労もピークを迎えている」と指摘。年末で退職したいという看護師の声は少なくないとして、離職者が増えることを懸念した。福井会長は「使命感だけではすでに限界に近づいている。(看護職への)最大の支援は感染しないこと。一人ひとりが感染予防に努めてほしい」と呼びかけた。

●重症者、最多を更新 海上自衛隊トップら感染

 国内感染者は22日現在で、新たに2689人が確認された。千葉、神奈川、兵庫、長崎の各県で過去最多を更新した。厚労省によると、重症者数は21日時点で前日比17人増の620人となり、15日時点の618人を超えて過去最多となった。東京都の新規感染者は563人で、感染者数が少ない傾向にある火曜日としては過去最多。都基準の重症者数は64人、前日から1人増えた。

 岐阜県海津市の放課後児童クラブでは、職員や利用する小学生とその家族計5人が感染し、クラスターと認定された。防衛省は、海上自衛隊トップの海上幕僚長(58)と幕僚副長(56)の感染が確認されたが、いずれも症状はないという。

●コロナ死者3千人超 国内1カ月で1千人増、ペース速まる

 新型コロナによる国内の死者が22日、都道府県や国が発表する集計で3千人を超えた。2千人を超えたのは11月22日で、わずか1カ月で1千人も増えたことになる。死者の増加ペースも速まっている。22日に発表された死者数は、全国で48人。クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」を含めた合計は、22日まででで3026人。東京都が568人で最も多く、次いで大阪府502人、北海道401人、神奈川県244人、埼玉県183人、愛知県174人の順。

 国内で死者が初めて確認されたのは2月13日、1千人に達したのは7月20日で、増加ペースは速まり続けている。一方で、陽性者のうち死亡した人の割合(致死率)は、低下傾向にある。厚労省が今月16日時点でまとめた死者2257人の致死率は1.2%、11月25日時点の1.4%より改善。

【12月23日】

●英で別の変異ウィルス「さらに強い感染力」

 英政府は23日、既に国内で確認されているウイルス変異種とは別の変異種による感染が2例確認されたと発表した。いずれも最近、南アフリカから入国した人と接触があった。これまでの変異種よりも感染力が強いという。英国は南アからの入国を禁止するなど、警戒を強めている。

 イングランド公衆衛生庁によると、この変異種は、南ア南部で10月初めに確認された。分析の結果、8月末から流行していた可能性がある。英国では今月22日に確認された。現在のところ、重症化しやすかったり、ワクチンの効き目が弱くなったりする証拠はないという。

●コロナから回復した人の抗体を集め薬に 国際的な治験始まる

 新型コロナから回復した人の抗体を集め、薬にした「特殊免疫グロブリン製剤」の国際的な治験が始まり、実際の患者に投与して効果や安全性を調べている。この治験は、米国立アレルギー・感染症研究所が、資金を提供する国際的な枠組みが進めていて、日本からは国立国際医療研究センターと愛知県の藤田医科大学が参加している。新型コロナに対する治療、予防薬としての効果が期待されている。

 また、国立国際医療研究センターでは現在、回復した人の血液から抗体が含まれた「血漿」成分をとりだして投与する「回復者血漿治療」の臨床研究も進められていて、効果や安全性に違いがあるのかなども調べる。同センターは「新型コロナに対する有効な治療法が限られている中で、この治療法の効果や安全性が証明されれば、有効な治療手段の一つになる可能性がある」としている

●首相、英から入国「1人か2人」 実際は約150人 野党批判

 新型コロナの変異種が発見されたことを受け、欧州各国が規制を強めている中、日本政府も21日に対策強化の検討に入った。首相は同日夜のTBSの番組で、英国からの1日の入国者について「1人か2人だそうです」と発言、安全性を強調していたが、実際は約150人に上ると判明し、認識の甘さに批判を受けている。政府は23日、英国からの入国制限強化を発表、24日から実施する。

●分科会、「東京都などは営業時間のさらなる短縮要請が必要」

 「分科会」は、感染者が多く今も拡大傾向が続く東京都などでは、▽忘年会や新年会は基本的に見送ること、▽帰省は控えることや延期や分散して行うことなどを強く求め、さらに▽飲食店などの営業時間のさらなる短縮要請が必要だとする新たな提言を示した。

 尾身会長は、「東京都がさらなる強い対策が必要な地域だというのは「分科会」のメンバーのほぼ一致した見解だ。今は効果が明らかで取れる対策をすべてやる時期だ。時間がたってから対策をやっても意味が無い。求められている対策は、北海道や大阪府などで実際に効果が明らかになってきている飲食店の営業時間のさらなる短縮要請」と述べた。

●イベントの開催、5千人が上限 感染拡大地域で

 西村経済再生相は、23日の「分科会」の後に記者会見し、サッカーやラグビーなど数万人規模のイベントで収容人数の半分までとしている開催制限について、東京を中心に感染が拡大している地域では、一時的に5千人を上限とすることを明らかにした。その上で「イベントで感染が広がっているわけではないが、関係省庁を通じて改めて感染防止策の徹底を求めたい。もはや、人と人との接触を減らさなくてはならない時にきているので、できるかぎり減らす取り組みをお願いしたい」と述べた。

●「政府への提言、具体性を」 日医会長、専門家らに要望

 日本医師会の中川会長は23日の記者会見で、政府の新型コロナ対策に助言する専門家らに対して「政府にスピーディで具体性のある政策を提言してほしい。あなたたちは政府の最後の最終的なよりどころだ」と呼びかけ、感染拡大を食い止めるために実効性のある政策を政府に働きかけるよう求めた。

 日本医師会など医療関係9団体は21日に「医療緊急事態」を共同で宣言している。中川氏は「医療については間違いなく緊急事態」とした上で、政策を提言する専門家にも「全国から寄せられる医療現場の危機感を共有してほしい」と切実な状況への理解を求めた。

 政府の「緊急事態宣言」について中川氏は、「あのときのような、国民に未知のウイルス感染症に対する連帯感をもった危機感・緊張感を取り戻さなければならない。そのことが新規感染者の増加を減少に転じさせ、収束への突破口になるのではないか」とし、日常生活でより一層、自粛した行動が必要だとの認識を示した。「このままコロナを年越しさせてはいけない。なんとしても感染者数を減らさないといけない」と訴えた。

●コロナ特措法で罰則検討 政府、時短守らぬ店など対象

 政府は23日、「分科会」に特別措置法の改正に向けた論点を示し、都道府県知事が要請・指示した休業や営業時間短縮に応じない店舗などに罰則の導入を検討していることを明らかにした。論点は、①特措法が対象とする感染症の中に、新型コロナをどう位置づけるか、②「緊急事態宣言」後に開設するとしている「臨時の医療施設」を宣言前にもつくれるようにするか、③罰則や支援措置を設けて知事の時短要請などの実効性を高めるかの三つ。

 焦点の罰則については、政府・与党や専門家にも様々な意見がある。自民の下村政調会長は23日の記者会見で、罰則に「法的な根拠をもうけることは理にかなっている」と述べる。一方で、内閣法制局の関係者は「罰則を設けるにはきちんとした根拠が必要だ」として、休業要請などを守らなかった店などで感染が拡大した事実が必要だと指摘した。

 「分科会」メンバーの釜萢(かまやち)氏は「分科会」後、「私権の制限につながり、コンセンサスを得る手続きが必要だ。いまはコロナ対応に全力で取り組まなければいけない時期で、冷静に議論するのはまだ難しいという意見もあった」と話した。尾身会長も「分科会」後の記者会見で「いかなる決定をするにしても、権利制限は抑制的に行うという基本原則は維持すべきだ」などの意見があったことを明らかにした。

●五輪・パラ開閉会式の演出チーム解散 萬斎さん「断腸の思い」

 東京五輪・パラの開閉会式の演出を担ってきた狂言師の野村萬斎さんを統括とする7人のチームの解散が決まった。大会組織委員会は、コロナ禍に伴う式典の簡素化を短期間で進めるため、チームの一員で電通出身でクリエーティブディレクターの佐々木宏氏を新たな統括に据えて権限を一本化した。

●国内感染 最多3267人 東京748人 過去2番目

 国内感染者は23日、新たに3271人が確認され、過去最多を更新。これまでの最多は12月17日の3209人(修正値)だった。死者は全国で56人増え、1日あたりの最多となった。重症者は22日時点で、前日より1人減って619人。

 東京都では新たに748人の感染者を確認した。17日の821人(修正値)に次ぐ過去2番目の多さ。大阪府では新たに312人の感染が確認。1日あたりの感染者が300人を上回るのは4日ぶり。埼玉県内では過去最多の230人。同県は23日、さいたま市大宮区、川口、越谷両市の飲食店などに27日まで求めていた営業時間の短縮要請を1月11日まで延長することを決めた。午後10時までに閉店する点は維持し、期間を通じて協力した店舗に60万円の協力金を出す。

【12月24日】

●国内で新たに3739人感染 2日連続で過去最多を更新

 国内感染者は24日で、新たに3739人が確認され、23日(3271人)に続き、2日連続で過去最多を更新。死者は全国で54人増えた。厚労省によると、23日時点の重症者は前日より25人増の644人で、21日時点の620人を超えて過去最多。

 東京都の感染者は888人で、17日の821人(修正値)を上回り、過去最多を記録。10日連続で曜日ごとの最多も更新。年代別でみると、20代が240人と最も多く、30代、40代・・・と続いた。65歳以上の高齢者は93人(10%)だった。都によると、16日に英国から帰国した30代男性の感染も確認された。英国で流行している変異種との関連があるかどうか、国と連携して調べるという。

 東京と隣接する首都圏の3県でも感染が拡大している。神奈川県で495人、千葉県で234人、埼玉県で251人の感染がそれぞれ確認され、いずれも過去最多を更新。清和大(千葉県木更津市)の柔道部では男子部員34人の感染が判明し、同部員の感染者は計35人となった。愛知県でも過去最多となる270人、このうち142人が名古屋市だった。京都府も過去最多の107人の感染が判明し、初めて100人を超えた。

【12月25日】

●英から帰国の3人と濃厚接触者1人の感染確認

 東京都の小池知事は25日午後の記者会見で、英国で感染力が強いとされる変異種が見つかって以降、帰国者3人とその濃厚接触者1人の感染が確認されたと発表した。都によると、4人は都内在住者で、いずれの検体も、国立感染症研究所で遺伝子解析をするという。4人とも重症ではないという。

●変異種、国内初確認 英から帰国の5人

 厚労省は25日、英国から到着した10歳未満~60代の男女5人が、新型コロナの変異種に国内で始めて感染していたと発表。5人は18~21日に英国から羽田、関西両空港に到着。空港検疫で感染が確認され、採取した検体を国立感染症研究所で分析し、判明した。このうち、60代の男性1人に倦怠感があり、4人は症状がなかった。現在は宿泊施設で療養している。他者への感染の可能性は低く、濃厚接触者もいないという。
 
 国立感染症研究所によると、12日から21日までの空港検疫で感染がわかった68人分の検体を解析し、今回の5人の変異種感染を確認した。変異種は従来のものより最大7割感染力が強いとされる。会見した感染研の脇田所長は「国内で(変異種の)感染が拡大しているわけでない。ただ、国内で拡大すると、現在の流行をさらに広げる可能性がある。現段階では国内に入れない対策が重要になる」と話した。

●京都の14病院が緊急メッセージ「病床が逼迫、非常事態」

 京都府内で新型コロナの重症患者を受け入れている14の病院が、病床が逼迫し医療全体が崩壊しかねない非常事態を迎えているとして、緊急のメッセージを発表した。メッセージを発表したのは、京都大学医学部附属病院や京都府立医科大学附属病院など府内で重症患者を受け入れている14の病院。14病院は、18日にも緊急声明を出したが、事態が深刻になったため再びメッセージを出した。

 京都府内では今月21日に重症患者が20人となって1週間では倍以上に増え、14の病院では重症患者を受け入れる病床がすでに逼迫しているとしている。このためがんや脳卒中、それに移植手術が必要なほかの重症患者については、受け入れを抑制せざるをえない状況。また、軽症や中等症の患者の受け入れ病床も飽和状態に近く、逼迫しつつあることから医療全体が崩壊しかねない非常事態を迎えている。

●菅首相「静かな年末年始を」 大人数の会食「深く反省」 緊急事態宣言には否定的

 菅首相は25日、首相官邸で記者会見を開いた。「このままではさらなる感染拡大が避けられない状況だ。国民の皆様には、『静かな年末年始』をお過ごしいただきたい」と述べ、できるだけ会合などを控えるよう協力を求めた。首相が9月の就任後、新型コロナ対応の説明を主な目的として会見するのは初めて。

 また首相は「専門家から一貫して指摘されているのが、飲食の場の感染リスク。感染対策で最も効果的と言われているのが、飲食店の営業時間の短縮。給付金と罰則をセットで、より実効的な措置がとれるように、特別措置法の改正を検討する」と述べた。その一方で「罰則については、分科会で『規制強化すべき』という意見と私権制限に慎重な意見があり、今後、分科会において早急に検討を進めていく」としている。

 南アフリカ由来の変異ウイルス対策として同国に滞在歴がある人への水際対策強化を決めたこと、予備費から約2700億円出し病床確保を支援することなど説明。政府・与党が次期通常国会で改正する方針の特別措置法について、営業時間短縮に応じた店などへの支援措置と罰則を盛り込むことで「より実効的な措置がとれる」との考えを改めて示した。

 大人数での会食を避けるよう政府として呼びかける中で、自ら会食に参加したことについて「深く反省している。改めておわびする」と謝罪。また、「GoToトラベル」の全国一斉停止などで「国民への説明が十分でなかった面があった。今後、丁寧にコミュニケーションを取ることに努めたい」と反省の弁も述べた。

 ポスター「いつでもマスク 気をつけたい5つの場面」 出典:内閣官房ホームページ

ポスター「いつでもマスク 気をつけたい「5つの場面」」 出典:内閣官房ホームページ

 ただ、会見では今後の対応などで正面からの答えを避けたり、従来の説明を繰り返したりする場面も目立つという。時短要請への協力が得られにくくなる中で「緊急事態宣言なしに国民の行動を変えられるのか」とただされると、「ありとあらゆる機会に現状を丁寧に説明すれば、必ず理解いただける」などと、改めて否定的な考えを示した。

 感染拡大が止まらない理由を問われると、会見に同席した「分科会」の尾身会長に任せた。尾身氏は、「首都圏の感染を止めないと全国の感染拡大を止めることは難しい」と分析。飲食を介した感染リスクを徹底的に抑えることなど「急所」が十分に押さえられていないことが感染拡大の原因だと指摘。年末年始の休みが終わり、社会経済活動が再び活発になると、感染が急増する恐れが極めて高いとの見方を示した。

●ワクチン接種2月開始へ準備

 新型コロナワクチンについて、厚労省は25日、優先接種の対象者が、高齢者や持病のある人ら約5千万人になるとの見通しを明らかにした。高齢者は、来年度中に65歳以上となる人。接種は2月下旬、医療従事者の一部から始める方向で準備を進める。ワクチンは無料で接種できる。
 
 政府はすでに、①医療従事者、②高齢者、③持病がある人・高齢者施設などの職員―の順番で接種を始める方針を示している。①の医療従事者(薬剤師や救急隊員、保健所・検疫所の職員らも含む)は約400万人。このうち、まず同意を得られた約1万人に先行して接種。副反応などの情報を集めるため、接種後に一定期間、健康状態を報告してもらう。

 ②の高齢者は約3600万人。ワクチンの供給量に応じて、60~64歳の人(約750万人)も③の持病がある人らと同時期に接種を始めることも検討。③の持病に該当するのは、糖尿病やがんなどで通院・入院している患者。肥満も重症化リスクを高めるとされ、BMIが30以上の人も対象となった。20~64歳で約820万人になる見通し。
 
 持病があるかどうかは、事前に予診票に記入して自己申告する。高齢者施設の職員は直接利用者に接する人で、職種やサービスの種類は限定しない。対象者は約200万人。一方で妊婦は、現時点では対象からはずれた。厚労省は2月下旬に接種をスタートした後、3月中に医療従事者、3~4月に高齢者に接種できるような態勢を確保するとの目標をたてている。

●岐阜県が「医療危機事態」宣言

 岐阜県の古田知事と県医師会長、県病院協会長が25日に会見を開き、このままのペースで感染者が増加すれば、1月半ばには病床が足りなくなり、これまで自宅での療養者をゼロとしていた医療体制が保てなくなると訴えた。そのうえで、岐阜県は「医療危機事態」を宣言。酒を伴う飲食や、県境を越える移動をできるだけ避けること、初詣も正月三が日を避けて分散するなど、年末年始は感染防止対策を徹底するよう呼びかけた。

●全国3832人感染 死者64人 ともに過去最多更新

 国内感染者は25日、新たに3832人が確認され、3日連続で過去最多を更新。死者は64人で、今月23日の56人を上回って過去最多となった。1日あたりの感染者数では、埼玉、京都、兵庫、広島、熊本の5府県で過去最多になった。

 埼玉県では298人が新たに確認され、過去最多を3日連続で更新。京都府は121人が新たに感染し、2日連続で100人を超えた。兵庫県では、新たに232人の感染者が確認され、今月22日の190人を超えて過去最多。東京都の新たな感染者は884人。24日の888人に次いで過去2番目。死者のうち、兵庫ではこれまでで最多の15人。東京は10人、北海道と大阪はそれぞれ8人だった。

【12月26日】

●世界から入国緩和、停止 中韓などのビジネス往来は継続

 新型コロナの変異種発見を受け、政府は26日、全世界を対象にとってきた二つの出入国緩和策を28日から一時停止すると発表した。すでに英国と南アフリカは対象から除いていたが、除外対象を全世界に広げる。停止期間は来年1月末までとするが、感染状況次第で延長する可能性もある。一方で、感染状況が落ち着いている中国、韓国、台湾、ベトナムなどを含む11カ国・地域との間でビジネス関係者などの往来を認めている出入国緩和策は維持する。

 30日からは、変異種が発見された国から帰国する日本人について、出国の72時間前までに陰性を確認した証明書の提出を求めるなど、検疫体制も強化する。政府によると、変異種が発見された国は26日現在、英国と南アフリカのほか、イタリア、アイスランド、豪州など9カ国。

●国内で3883人が感染 重症者は654人、ともに最多

 国内の感染者数は26日で、新たに3883人が確認された。前日の3832人を上回り、4日連続で過去最多を更新した。厚生労働省によると、重症者数は25日時点で前日より10人増えて654人、過去最多となった。死者は47人だった。

 東京都では新たに949人の感染者を確認。24日の888人を上回り、過去最多となった。都内では12日連続で曜日ごとの最多を更新し、感染拡大が続く。直近の1週間平均の1日あたりの感染者数は711.4人で、初めて700人台になった。また、60~90代の男女10人の死亡が発表され、都基準の重症者数は前日と同じ81人だった。

 大阪府では新たに299人の感染を確認。5日連続で200人を上回った。60~90代の男女11人が亡くなった。1日あたりの感染者数では、東京のほか、宮城56人、栃木42人、滋賀49人、京都135人の4府県で過去最多となった。

【12月27日】

●世界の感染8000万人超
 
 新型コロナの世界の感染者数が日本時間27日、8千万人を超えた。米ジョンズ・ホプキンス大の集計で明らかになった。死者は175万人を超えている。同日午後7時現在で、世界の累計感染者数は8041万2千万人。約2週間で1千万人増えており、感染拡大のペースは衰えていない。最も感染者数が多いのは米国で約1900万人、次いでインド約1019万人、ブラジル約747万人と続く。

●EU、ワクチン接種開始
 
 コロナ禍が収まらない欧州連合(EU)各国で27日、ワクチン接種が一斉に始まった。英国で確認された「変異種」にも有効だとされている。副反応を懸念する市民もいるが、「感染の大流行を終わらせ、生活を取り戻す鍵だ」(ドイツの保健相)との期待がかかる。

 独バイオ企業ビオンテックと米製薬大手ファイザーが共同開発したワクチンを用いる。欧州委員会が加盟国を代表する形で最大3億回分購入できる契約を結んでおり、ベルギーにあるファイザーの工場から、人口比に応じて順次各国に届く。EUの人口4億5千万人に対し、開発中も含めて約20億回分を確保ずみで、27~29日をワクチン投与を始める「接種デー」と位置づけている。

●出生数 来年80万人割れも 妊娠届急激「コロナ影響」指摘

 日本の少子化に歯止めがかからない。今年の出生数は昨年を約1万7千人下回り、85万人を割り込む見通し。新型コロナの感染が拡大する中、妊娠の届け出件数は前年を下回って推移しており、来年の出生数は80万人を割り込むとの予測。想定を超える速度で、少子化が進む。

 日本総研の上席主任研究員・藤波氏は「今年は新型コロナの感染拡大による不安などから、一時的に妊娠を控える動きが強まったとみている」と分析。コロナ禍で非正規雇用の女性が職を失うなどの影響が出ており、氏は「経済的に苦しい若者が結婚や妊娠をあきらめることになると、長期的に少子化が加速する可能性が高まる」。若い世代への経済支援を含め、少子化対策が急務だとしている。効果的な対策を打ち出せなければ、社会保障制度の将来の安定性にも響きかねない。

 日本産婦人科医会は今月、「妊娠中に感染する割合は一般の人に比べ低い。妊婦が重症化することは少なく、新生児への感染も国内では報告されていない」との見解をまとめた。同会常務理事の中井医師は、「影響が出るのは今年12月~来年3月ごろ。産科専門病院などは経営が危機的な状況になるかもしれない」と心配する。

●病床逼迫 7都道府県で「ステージ4」の指標超え
 
 政府「分科会」の感染状況の目安「ステージ4」では、爆発的な感染の拡大で医療の提供体制が機能不全に陥る恐れがあるとしている。このうち「病床の逼迫具合」の項目で、7つの都道府県が22日の時点で「ステージ4」の指標を超えたことが厚労省のまとめで分かった。最大で確保できる病床に占める入院患者の使用率は、大阪府が最も高く63.8%、次いで兵庫県が61.9%、群馬県61.8%、高知県59.5%、愛知県が55.5%、東京都53.7%、北海道51.1%と、いずれも指標の50%を上回った。

 また、重症患者の病床も逼迫している。重症患者病床の使用率は、東京都では1週間で2.2ポイント上昇して68.6%に、大阪府では9.2ポイント上昇して64.5%。このほか、合わせて22府県で、医療提供体制に大きな支障が出るおそれがある「ステージ3」の指標を超えている。

●東京708人感染、日曜最多 全国2938人

 国内の感染者は27日、新たに2949人が確認された。亡くなった人は40人増えた。厚労省によると、26日時点の重症者は全国で659人で、前日より5人増えて2日連続で最多を更新。東京都で708人、愛知県で216人が新たに確認され、いずれも日曜日としては最多。このほか、神奈川県は343人、大阪府は233人、福岡県は137人だった。

 厚労省によると、新型コロナの変異種が発見された英国のほか、ミャンマーや米国、トルコなどから25~27日に成田、羽田、中部、関西の各空港に到着した男女11人の感染が確認された。うち7人は無症状という。

【12月28日】

●特措法改正早期審議入り 自民1月成立狙う

 自民党と立憲民主党は28日、新型コロナ対応の特別措置法の改正について、来年1月18日に召集予定の通常国会で早期に審議入りすることで合意した。休業や営業時間短縮の要請にからむ支援措置などをめぐり野党の理解を得られれば、与党側は1月中にも成立させたい構え。

 自民の森山、立憲の安住両国対委員長が国会内で会談し、特措法改正の扱いを確認した。改正案のような予算関連以外の法案の審議は、新年度予算の成立後に後回しにするのが慣例だが、安住氏は予算案と並行した審議に応じる方針を伝えた。与野党が法改正に対する考えを政府側に伝えるため、1月5日か6日に連絡協議会を開くことも申し合わせた。

 政府は法改正をめぐり、各知事が行う休業や営業時間短縮の要請について、協力者への支援措置を特措法に明記することや、応じない場合の罰則の導入などを検討している。安住氏は「強い罰則は必要ない。手厚い補償をやることで促していくのが基本的な考えではないか」としており、内容面で折り合えるかは不透明。

 一方、菅首相は28日夕の政府対策本部で、「ウイルスに年末年始はない」と述べ、感染防止策への協力を国民に呼びかけた。変異種への対応については「原則すべての国・地域からの外国人の新規入国を一時停止することにした」と強調。検査・医療体制をめぐり「年末年始も24時間、対応できる体制を確保する」と述べた。

●水際強化、官邸の焦り 支持率急落の中、政治判断

 新型コロナの変異種発見を受け、政府は28日、全世界を対象にとってきた2つの出入国緩和策を停止した。全世界対象の変異種対応は、国際的にみても異例とされる。コロナ対応で「後手に回っている」と世論から批判されるなか、官邸主導で下した政治判断だった。今後は、待機場所の確保など帰国者への対応が焦点となる。

 首相が「先手」を強調した対応だが、ツイッター上では「なぜこんな中途半端なことをするのか」(国民民主党の玉木代表)などと疑問の声が噴出。全世界を対象にした出入国緩和の枠組み停止に踏み切る一方、中韓など11カ国・地域からビジネス関係者などを受け入れる枠組みは維持したまま。28日に急きょ開かれた自民党会合でも、中韓などを対象とする枠組みも止めるよう求める意見が相次いだ。同党の佐藤外交部会長は「国民の疑問が解消しないと、疑問は不信に変わり、怒りにつながる」と危機感をあらわにした。

●基礎疾患、50代でも高リスク 急逝の53歳羽田氏、死因はコロナ

 27日に53歳で亡くなった立憲民主党の羽田雄一郎参院幹事長の死因は、検視の結果、新型コロナ感染症だったことが28日わかった。現職の国会議員で新型コロナに感染して亡くなるのは初めて。働き盛りの50代のコロナ感染者が死亡する割合は0.3%と低いものの、糖尿病や高血圧などの基礎疾患を抱えていると重症化リスクが高まるとされる。羽田氏も、糖尿病や高脂血症、高血圧などの基礎疾患があったという。

 羽田氏は24日午前、国会内の診療所に「症状は無いが、近場の人に陽性が出た」と連絡、25日に都内の民間医療機関のPCR検査を予約。27日午後に検査を受ける予定だった。その間、熱は上下していたという。27日朝は、平熱。秘書の車に乗って検査に向かっている途中、容体が急変。呼吸が荒くなり「俺、肺炎かな」と言った後、会話が途切れた。異常に気づいた秘書が救急車を呼び、東大病院に搬送されたが、午後4時34分死亡が確認された。

 国立国際医療研究センターなどによると、7月時点で入院した患者2638人のうち、基礎疾患のある人は高血圧(15.0%)と糖尿病(14.2%)の割合が高かった。新型コロナでは、肺炎や炎症物質の過剰分泌による臓器障害(サイトカインストーム)により急速に重症化することが知られている。ほかに命に関わる合併症として、心筋梗塞や脳梗塞などの血栓症もあるという。

●観光地「1年厳しいまま」GoTo全国で停止

 政府の「GoToトラベル」事業が28日から、全国で一斉に停止された。来年1月11日までの措置で、停止期間が一部でも含まれている旅行は全日程が補助の対象から外れる。年末年始のかき入れ時に一斉停止となり、観光地からは「売り上げ減は避けられない」との声があがった。


●重症者661人最多更新

 国内感染者は28日で、新たに2400人が確認された。亡くなった人は51人増えた。厚労省によると、27日時点の重症者は全国で661人となり、前日より2人増え過去最多を更新。

 東京都では481人が新たに確認され、月曜日では最多。都内では、市中感染の広がりを示す陽性率も上昇している。週平均でみると11月初旬には4%を切っていたが、12月27日時点では8.4%にまで上昇し、「緊急事態宣言」解除後で最高を更新している。

【12月29日】

●英の1日の感染者5万人超 コロナ変異ウイルス拡大

 変異した新型コロナの感染が拡大している英国では、29日、1日あたりの新たな感染者数が5万3135人と5万人を超えた。病床が逼迫するのではないかという懸念が強まっている。ロンドンを含むイングランドの南東部などで、感染力が強いとされる変異した新型コロナの感染が広がっていて、外出制限を含む厳しい措置がとられている。亡くなった人は414人で累計で7万1000人を超えている。

●ロシア、コロナ死者18万人か
 
 ロシア統計局は28日、1~11月のロシア全土の死者数が前年同期比で約22万9700人増加したと発表した。新型コロナ対策に当たるゴリコワ副首相は死者数の増加について「81%がコロナかコロナの後遺症による」と説明。コロナが原因で、約18万6000人が死亡した計算になる。

 ロシア政府対策本部の28日の発表ではコロナの累計死者数は5万5265人で、大きな開きがある。プーチン大統領は対策本部の発表を根拠に、ロシアの死者数は欧米と比較して少ないとたびたび主張。しかし、実際には欧州各国を上回り、米国(死者33万人超)やブラジル(同19万人超)に次いで多い可能性が出ている。

 対策本部と統計局の死者数の違いはこれまでも指摘されているが、ゴリコワ氏は今月、対策本部は死因が明らかにコロナのケースのみを計上していると釈明していた。ロシアの累計感染者数は、約307万人とされる。

●コロナ対応「評価」は知事54%、政府37%
 
 朝日新聞社は11~12月、郵送式の世論調査を行った。全国の有権者3千人を対象に実施、回収率は71%。新型コロナを巡る政府の対応を「評価する」は37%、調査対象者の地元知事の対応を「評価する」54%(全国平均)より低かった。対応を「評価しない」は政府が54%、知事は37%だった。地元知事の評価は地域差が大きく、「評価する」は大阪と北海道が8割と高く、東京は52%と全国平均並み。首都圏の神奈川36%、埼玉35%、千葉22%は低め、愛知3割、福岡では6割が「評価する」と答えた。

 首相や自治体のトップに最も必要なものを4択で尋ねると、「公正さ・誠実さ」31%、「リーダーシップ」23%、「国民への共感」23%、「政策・理念」19%の順だった。「公正さ・誠実さ」や「国民への共感」を重視する層が特に政府には厳しく、60%がコロナの政府対応を「評価しない」と答えた。

●コロナ対応 評価する政治家は

 朝日新聞社の今回の世論調査で、新型コロナ対応について聞くと、政府よりも、地元知事の評価の方が高い。「評価する日本の政治家」の名前を1人だけ挙げてもらう質問(自由回答)でも、知事の名前が目立った。トップは大阪府の吉村知事で378人。2位は東京都の小池知事160人、3位は北海道の鈴木知事95人と、上位3人を知事が占めた。4位菅首相の59人、次いで5位の安倍前首相58人だった。

 新型コロナ拡大後の生活感を4択で尋ねると、生活が苦しくなっていると「感じる」人は「大いに」と「ある程度」を合わせて51%。生活苦を「感じる」割合を職業別にみると、自営業者層で68%と高く、製造・サービス従事者層も58%と高め。年代別では60代以下は、いずれも半数以上が生活苦を「感じる」と答えた。

 一方で、「経済」と「感染抑制」のどちらを優先すべきかを聞くと、「感染抑制」69%が、「経済」26%を大きく上回った。若年層で「経済」優先がほかの年代より多く、18~29歳では39%、この年代の男性では半数近くが「経済」優先。

 政府より知事の評価が高い理由の一つに、知事の方が具体的な施策を打ち出す裁量が大きい。そのため感染抑制の具体策を発信する知事が注目され、政府よりも評価を集める。例えば大阪府知事は、政府に先駆けた独自の警戒基準の作成などの施策を矢継ぎ早に出している。知事の評価が高い地域が、必ずしも感染抑制に成功しているわけではないが、具体策と丁寧に説明する「姿勢」が評価されている。政府にも、国民に伝わる主体的な働きかけの「姿勢」が必要だ。

●コロナ倒産、843件 飲食141件、建設も67件

 今年の新型コロナ関連倒産(負債1千万円以上)は、東京商工リサーチの29日の集計値によると843件に上った。ほぼ全てが中小・零細企業だ。感染拡大で消費が冷え込み、倒産は今後も増えそう。売り上げ減などコロナの影響による倒産は2月に確認され、6月は月間103件に達した。政府の支援策もあっていったん減ったが、9月以降は毎月100件前後で高止まりしている。

 業種別では、飲食の141件が最多だった。アパレル製造・販売82件、建設67件、宿泊60件と続く。企業は投資を抑えており、建設の増加がめだつ。都道府県別では、東京の211件が最も多く、全体の25%を占めた。

●持続化給付金、なお遅れ

 国が中小企業を支援する「持続化給付金」で、支給の遅れがいまも相次いでいる。申請から支給まで「2週間」が目安だが、これまでの累計では3割がそれよりかかっている。3カ月以上たっても入金されていない人もいて、資金が必要な年末までに受け取れない人も出ている。

 経済産業省によると、5月の開始時から今月21日までに約410万件の申請があり、約395万件(約5.2兆円)に支給した。14日までの支給分のうち、申請後2週間以内に出せたのは約68%。9月の1カ月間に受け付けたものでみると、2週間以内に出せたのは約61%にとどまる。経産省は、申請書類に不備があるケースが多いなどとして、作業に特段の遅れは出ていないと主張。だが、書類の不備があった件数などの実態は詳しく調べていなという。

●全国で新たに3609人感染 重症者は過去最多675人

 国内の感染者は29日、新たに3609人が確認された。1日当たりの新規感染者数が3千人を超えたのは3日ぶり。亡くなった人は59人増えた。厚労省によると、28日時点の重症者は全国で675人となり、前日より14人増えて過去最多を更新した。

 東京都では856人が新たに確認された。これまで火曜の最多は22日の563人だった。また、新規感染者数が過去最多になったのは、埼玉県300人、栃木県83人、岐阜県74人、山口県24人、鳥取県10人。大阪府では新たに302人の感染を確認。感染者が300人を上回るのは、312人だった23日以来という。

【12月30日】

●アストラゼネカ製ワクチン、英が承認

 英国政府は30日、英製薬大手アストラゼネカと英オックスフォード大が開発した新型コロナワクチンを承認したと発表した。このワクチンの承認は世界で初めて。来月4日から接種が始まる。このワクチンは、日本政府が1億2千万回分(6千万人分)の供給を受ける契約を結んでいる。今回の承認で、米ファイザーと独ビオンテック、米モデルナに続き、日本に供給予定の三つのワクチンはいずれも海外で使用が認められた。

 アストラゼネカのワクチンは、ウイルスの遺伝物質RNAを使ったほかの二つとはタイプが異なり、遺伝子組み換え技術を使っている。弱毒化したチンパンジーの風邪のウイルスに、新型コロナウイルスの遺伝情報を組み込んでつくる。2回接種で、大規模な臨床試験(治験)では、発症を防ぐ効果は平均70%と報告された。ファイザーやモデルナは零下20~70℃での保存が必要とされが、アストラゼネカのワクチンは2~8℃で保存でき、接種を大規模に広めやすいとされている。

●30年ぶり株高、期待先行

 29日の東京株式市場で、日経平均は前日比714円(2.7%)高の2万7568円と、バブル崩壊直後の1990年8月以来30年ぶりの水準に上昇した。年末で薄商いのなか、上昇に弾みが付いた。けん引役にはデジタル化や脱炭素に関連した銘柄が多い。

 世界がコロナ禍に苦しんだ2020年は、株式市場も激動の一年となった。日経平均株価は乱高下しながらも、バブル崩壊後の最高値圏に達した。景気回復への期待と金融緩和であふれたマネーが株高を演出したが、期待先行の危うさも漂う。楽観的な相場は、コロナが収束し、経済が正常化に向かうシナリオを織り込んでおり、その実現性が先行きを左右しそうだ。

 新型コロナの感染再拡大で景気不安がくすぶる中でも、前日に米下院が可決した財政出動への期待が勝った。ただ、業績拡大期待が先行して株価と足元の利益が乖離する企業が目立ち、急騰には危うさをはらむ。

●都の医療「破綻の可能性」 994人感染 知事、緊急事態にも言及

 新型コロナの感染拡大を受け、東京都の小池知事は30日の臨時の記者会見で、「年末年始で感染を抑えなければ、「緊急事態宣言」の発出を国に要請せざるを得なくなる」と述べ、不要不急の外出や帰省、飲み会の自粛などの徹底を都民に求めた。

 この日の都内での感染者は過去2番目に多い944人が確認された。小池知事は「いつ感染爆発が起きてもおかしくない。年末年始は、感染拡大を食い止められるか否かの分水嶺」と訴えた。徹底して人の流れを抑えることが最重要とし、「いつものお祝いごと、楽しみ、年末年始はたくさんあるが、今回は諦めてください」と述べ、親族らが集まっての飲み会は避け、初詣も感染状況が落ち着くまで待つよう求めた。

 一方、同日開かれた都のモニタリング会議では、都医師会の猪口副会長が「このままの(感染)状況でいくと、(医療提供体制が)破綻の危機に瀕する可能性が非常に高い」と述べた。

 新規感染者は、現在の週平均の増加比約123%が2週間継続すると、1日あたり約1136人になると分析。陽性者の入院率(25%)が変わらない場合、2週間後の入院患者は4828人に達するとの試算を公表した。都が現時点で確保している新型コロナ患者用の病床3500床だけでなく、医療機関に確保を要請している4千床も超える可能性があると指摘。その上で「より強い対策をただちに実行する必要がある」と都に促した。

●西村経済再生相「感染拡大続けば『緊急事態宣言』も視野に入る」

 西村担当相は30日夜、自らのツイッターに緊急のメッセージを投稿し「このまま感染拡大が続けば、国民の命を守るために、『緊急事態宣言』も視野に入ってくる。何としても感染を抑えなければいけない」と指摘した。そのうえで、年末年始は家族とのみ過ごすよう改めて呼びかけた。

●国内で3852人感染、過去2番目の多さ 59人死亡

 国内の感染者は30日で、新たに3852人が確認された。1日あたりの感染者数としては、26日の3882人(修正値)に続いて過去2番目に多かった。感染拡大に歯止めがかからない状況が続いている。死者は59人だった。

 東京都では944人の感染が確認され、26日(949人)に続いて過去2番目に多かった。市中感染の広がりを示す陽性率も27日時点で8.4%と、「緊急事態宣言」解除後で最高を更新した。愛知県では294人、福岡県では189人の感染が確認され、いずれも過去最多。神奈川県で432人、大阪府で307人に上るなど、都市部をはじめ各地で感染拡大が続いている。

 厚労省は、南アフリカやアラブ首長国連邦などから成田、羽田、関西の3空港に29日に到着した10~30代の男女計6人が、新型コロナに感染していたと発表。全員症状は出ていないという。29日時点の全国の重症者は前日より7人減の668人だった。

【12月31日】

●救命瀬戸際、救急患者へのしわ寄せ深刻

 感染拡大に歯止めがかからず、医療に深刻な機能不全が起きている。一刻を争う救急患者を受け入れる病院がなかなか見つからない事態になるなど、影響は新型コロナの患者だけにとどまらない。

 新型コロナによる医療崩壊は、まず救急の現場に表れるとされる。東京都の場合、高度な医療を必要とする新型コロナの重症患者の4割が、救命救急センターのICU(集中治療室)に入院中。新型コロナの対応に人手を割いているため、救急の受け入れが制限される。救急の負担が一部の病院に集中し、病床が埋まってしまう現象も起きている。大都市だけでなく、患者が急増している地域で共通する問題。

 コロナ患者も入院先がなかなか見つからない。新たに保健所に相談があっても入院先を決めきれず、都の入院調整本部に持ち込まれる案件は1日200ほど。調整本部でもその日のうちに入院先を見つけられず、翌日に持ち越すケースが12月30日は150を超えた。

 慢性疾患を抱えた人たちも困難に直面している。透析患者は重症化のリスクが高く、12月25日時点で全国で522人が感染し、71人が亡くなっている。新型コロナに感染した場合、透析もできる病院に入らなければならない。だが、首都圏で受け入れ可能な病院はほぼ満杯の状態。自転車操業で、医療崩壊はもはや始まっているそうだ。

●国内の感染者4515人、初の4千人台 東京感染1337人、最多を更新
 
 国内の感染者数は31日で4515人に上り、1日あたりの感染者数として過去最多を更新した。これまでの最多は26日の3882人(修正値)で、初めて4千人を超えた。年の瀬を迎えても、感染拡大に歯止めがかからない状況が続いている。

 以下3枚の図は、12月31日時点の国内発生状況 厚生労働省ホームページ

国内発生状況  陽性者数(12月31日現在) 厚生労働省ホームページ

国内発生状況 重症者数(12月31日現在) 厚生労働省ホームページ

国内発生状況  死亡者数(累計)(12月31日現在) 厚生労働省ホームページ

 東京都でも31日、新たに1337人の感染が確認され、26日の949人を大幅に上回って最多を更新。神奈川県でも新たに588人の感染が発表され、24日の495人を上回り、過去最多となっている。

 12月31日現在の東京感染者(日別) 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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●大みそか、相次ぐ最多更新 より強い対策求める声

 感染拡大は年の瀬も続き、国内の新たな感染者数は31日、過去最多を600人以上も上回った。政府や首長らが繰り返し注意や対策を呼びかけるが、効果は出ていない。野党は政府に「緊急事態宣言」を求めるなど、より強い対策が必要とする声が上がっている。菅首相は宣言を出す考えはないか記者団から問われたが、「まず今の医療体制をしっかり確保し、感染拡大回避に全力をあげることが大事だ」と述べるだけ。宣言に触れない。
 
 31日、初めての1千人台となる1337人の感染が確認された東京都。小池知事は報道陣を前に、「コロナにとっては、年末も年始もありません。特にこの寒い時期、感染拡大は非常に厳しい状況です」と危機感を訴えた。「静かなお正月を、ステイホームで送っていただきたい」と改めて呼びかけた。

 新型コロナは3月から5月にかけての「第1波」、夏に「第2波」に見舞われ、秋以降に「第3波」に襲われた。政府は再び「緊急事態宣言」を出すことは見送ってきたが、12月に入って感染者は急増。1日の感染者数が3千人台に上る日があり、大みそかの31日には一気に4千人を超えた。東京のほか埼玉、千葉、神奈川、岐阜、福岡の5県でも31日に感染者数が最多を更新し、感染は各地で広がっている。

 医療体制のいっそうの逼迫が懸念されており、さらに感染者は増える。感染学の専門家は「医療の崩壊で、1月末には亡くなる人が急増する恐れもある」と指摘。また「人の動きが減っていないので、「緊急事態宣言」を出すとともに、家族以外との会食の禁止や対面時のマスク着用の義務化など、より強い対策が必要。若い世代にも影響力のある人を巻き込んだキャンペーンなど、対策の周知に力を入れるべきだ」と訴える。

 

 ★ ★ ★

 12月11日菅首相は、インターネット動画中継サイトの番組に出演し、「みなさん、こんにちは。ガースーです」。首相は冒頭、ネット上などで使われているニックネームで、出演者の笑いを誘った。首相側近が、そう言わせたのだろうか。そして、政権運営への思いを約30分にわたり語った。しかし、「GoToキャンペーン」の一時停止については、「考えていない」と即答。その上で、「移動では感染しないという提言もいただいていた」と・・・。あきれてしう。

 医療体制が逼迫し、国民が「第3波」の感染恐怖におびえているこの状況で、さすがに無神経、国民に媚びを売っているか、国民の気持ちを知らずに逆なで・・・と批判の嵐。

 11月25日の「分科会」提言を受け、西村経済再生相は感染対策の「勝負の3週間」とした位置づけた期間は、12月16日に終わった。3週間の間に、感染者数はますます増加している。重症者も過去最高を記録。政府の無策でこの勝負は敗北した。政権側は、「GoToトラベル」の「移動が感染拡大の主因というエビデンスない」と、「分科会」の提言内容を都合良く解釈して、国民に誤った情報を言い続けてきた。

 しかも12月14日に「GoToトラベル」の全国一斉停止を発表した夜、政府が感染リスクが高まると注意を呼び掛けている「5人以上の会食」に菅首相は出かけた。国民に寄り添わない、国民の痛みが分かっていない。大都市だけでなく、全国に感染拡大は広がり、数字は最多を次々に更新する。医療現場は、逼迫し崩壊寸前。医療専門家の悲痛な声は聞こえないのだろうか。

 2020年の年末、1日の感染者数が過去最高の4千人台。後手後手の政府の対策のつけが来た。このままの増加状況は、2021年の1月も、いや2月も続くだろう。これから政府の政策は、非常に難しい判断が迫られる。2021年はワクチン接種が期待されるが、医療崩壊の危機、東京五輪・パラの開催、衆議院選挙の年。先行きは見えない。

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