偕楽園もみじ谷と大洗水族館
2020年11月17日(火)。茨城県の県央、水戸市と大洗町への日帰り旅。「GoToトラベル」を利用したバス旅行。
茨城県のまんなかに位置する、水戸市を中心とする「茨城県央地域」。参加者17人を乗せたバスは、7:00集合場所を出発。茨城県央に向かう。
北関東自動車道の壬生(みぶ)PAで休憩。常磐自動車道水戸ICから2分後の9:15頃、「水戸ドライブイン」(水戸インター店)で休憩、弁当購入(1,100円)。
9:40、「偕楽園」西側の周辺エリアの「もみじ谷」入口駐車場に到着。
●偕楽園もみじ谷(水戸市)9:40~11:25
「もみじ谷」の紅葉がちょうど見頃。モミジやカエデ約170本が赤や黄色に染め、水路には鮮やかな紅葉が映り込む。「もみじ谷」は、桜の名所の桜山と高台の「徳川ミュージアム」に挟まれた谷、「偕楽園」本園の外にある公園拡張部にある。紅葉の時期には、ライトアップも実施している。
「もみじ谷」を出て、回送させたバスが待つ偕楽園下駐車場に向かう。沢渡川に架かる「猩猩(しょうじょう)橋」を渡り、更にJR常磐線をまたぐエレベータ付きの 陸橋「梅桜(ばいおう)橋」に上がる。「梅桜橋」から「もみじ谷」方向と「茨城県護国神社」を望む。
「梅桜橋」 から、「偕楽園」本園西の崖下側にある庭園を望む。
時間の関係で、「偕楽園」本園に入場せず(入園料:大人150円)。「梅桜橋」を渡ると偕楽園下駐車場に行けないことが分かり、橋のたもとまで戻り、「田鶴鳴(たづなき)梅林」 に沿った遊歩道を偕楽園駅方面に向かう。
JR常磐線をまたぐ陸橋「偕楽橋」に上がり、「田鶴鳴梅林」を見下ろす。
「偕楽園」の拡張部には、「田鶴鳴梅林」のほかにも、近くに「猩猩梅林」と「窈窕(ようちょう)梅林」がある。
「偕楽橋」から 、JR常磐線と「偕楽園」本園の南東部の「見晴広場」付近を望む。
「偕楽橋」を下りると、「偕楽園」の東側に隣接する「常磐(ときわ)神社」。
「常磐神社」は、徳川光圀・徳川斉昭を祀る。明治初年、光圀と斉昭の徳を慕う水戸藩士により「偕楽園」内に祠堂が建てられた。明治6年(1873年)「常磐神社」の社号が勅旨により定められ、明治7年(1874年)に現在地に社殿が造営された。
11:05、常磐線「偕楽園駅」前の偕楽園下駐車場に到着。「偕楽園駅」は、臨時駅で「偕楽園」の梅まつりの時期に合わせて営業する。
11:25、偕楽園下駐車場を出発、東へ那珂湊へ向かう。車中で昼食。
●那珂湊おさかな市場(ひたちなか市)12:25~12:50
「那珂湊おさかな市場」は、那珂湊漁港前に食事処やおみやげ屋など10店舗以上が軒を連ねる。旬の魚介類、那珂湊や近海で漁れる地魚が豊富に取揃えというのが、特長。おさかな市場で、GoToトラベルの地域共通クーポンを使って買い物。大きいカサゴの干物3匹で、2千円。
おさかな市場の前にある那珂湊魚港。対岸の建物は、漁港の魚市場。
12:50、おさかな市場を出て南へ、那珂川に架かる「海門橋」を渡ると、5分で大洗町の太平洋に面した「アクアワールド」。
●アクアワールド大洗水族館(大洗町)12:55~14:30
日本でもトップクラスの大型水族館、海の総合ミュージアムとして2002年3月にオープン。鉄筋コンクリート造5階建(一部、展望ホールは7階建)。50種類以上のサメとマンボウの巨大水槽が日本一の目玉だそうだ。入館料大人2,000円。
ペンギン、アシカ、オットセイなどがいる屋外ゾーン。オーシャンゾーンでは、イルカショーもある。
屋外ゾーンから北東の方角、太平洋とひたちなか市。
展望ホールから北の方角、那珂湊漁港とおさかな市場を望む。
展望ホールから北西の方角、那珂川に架かる「海門橋」
「アクアワールド」を出て、海岸線を3.5Kmほど南下、大洗港の漁港区へ。
●大洗港(大洗町)14:40~15:50
「大洗港」の正式な港名は、2008年に「日立港」、「常陸那珂港」と統合されて「茨城港大洗港区」に改められた。
「大洗港」の漁港区。
漁港側から旅客港を望む。中央に高さ60mの大洗マリンタワー、その左手に大型フェリーさんふらわー(苫小牧航路)が停泊。
漁港区で、漁船を陸揚げする為の船台。向こうには海が見えないほど高い防潮堤が築かれている。
大洗海岸は、平成23年の東日本大震災で最大4mもの津波に襲われた。海抜6mの防潮堤の整備が進んでいる。
平太郎浜から大洗岬の岩礁、鹿島灘を望む。
15:50大洗港を出て、18:30出発地に戻る。
19:00頃、自宅着
★ ★ ★
茨城県央地域は、茨城県のほぼ中央部に位置する水戸市、笠間市、ひたちなか市、那珂市、小美玉市、茨城町、大洗町、城里町、東海村の9市町村。今回行けなかった県央の主な名所・旧跡を補足する。
●「偕楽園」本園
「偕楽園」は、国の史跡及び名勝。後楽園(岡山市)や兼六園(金沢市)と並んで日本三名園の一つ。 現在は隣接する千波湖周辺の拡張部を含めた広域公園の一部になっている。
拡張部を含めない「偕楽園」本園だけで、100種3000本の梅林。早春の「水戸の梅まつり」を皮切りに、桜、つつじ、秋には萩、初冬には二季咲桜と季節の花が咲く。
観梅客でにぎわう偕楽園。 以下2枚の写真は、ウィキメディア・コモンズから転載。
天保13年(1842年)7月、水戸藩第9代藩主徳川斉昭により造られた。斉昭は、領民と偕(とも)に楽しむ場にしたいと、「古の人は民と偕に楽しむ、故に能く楽しむなり」という中国の古典『孟子』の一節から「偕楽園」と名づけられている。
造園に際し斉昭は自らその構想を練り、藩校「弘道館」を勉学・修行の場、「偕楽園」を休息の場として互いに対をなす一体の施設として設計したといわれている。水戸学へ帰着する斉昭の愛民精神によりこの庭園は、江戸時代当初から毎月「三」と「八」が付く日には領民にも開放されていたという。
園内の「好文亭」は、徳川斉昭自らが設計した。木造2層3階建ての「好文亭」本体と木造平屋建ての奥御殿から成り、各所に斉昭の創意工夫と洒脱さを感じさせるという。斉昭は、ここに文人墨客や家臣、領内の人々を集めて、詩歌や慰安会を催した。
「好文亭」は梅の異名「好文木」に由来するが、古代中国の晋の武帝が学問に親しむと花が開き、学問をやめると花が開かなかったという故事に基づいているという。
園内の主な名所として、ほかに「吐玉泉」(とぎょくせん、大理石で作られた湧水施設)、 「孟宗(もうそう)竹林」(数千本におよぶ竹林、弓の材料にするため京都男山から移植)、「太郎杉」(幹周囲約4.5m、樹齢約800年)などがあるようだ。
●国営ひたち海浜公園
「国営ひたち海浜公園」は、「那珂湊おさかな市場」から北へ10kmほど、車で20分ほどの位置にある。
この地域は、1938年(昭和13年)に水戸陸軍飛行学校、陸軍水戸飛行場が建設され、戦後の1946年(昭和21年)6月には、米軍水戸射爆撃場として利用されていた。この広大な跡地は、1973年(昭和48年)に日本政府に返還された。
1984年(昭和59年)11月工事着手、1991年(平成3年)10月に約70haが第一期開園。全国10番目の国営公園となる。その後、何度も拡張を繰り返し、今に至る。公園の総面積は350ha(全国6番目)。実際に公園として利用されているのは現在215haで、総面積の約60%程度。
4月頃西口エリアのスイセン・チューリップ。みはらしの丘では5月頃のネモフィラ、10月頃のコキア(ホウキグサ)などが有名。
みはらしの丘のネモフィラとコキア。以下2枚の写真は、ウィキメディア・コモンズから転載。
●大洗磯前神社
「大洗磯前(おおあらいいそさき)神社」は、太平洋に面した大洗町の岬の丘上に鎮座する。那珂川対岸のひたちなか市にある「酒列磯前(さかつらいそさき)神社」と深い関係にあるといわれ、2社で1つの信仰を形成している。
主祭神は、大己貴命 (おおなむちのみこと)で、大国主命(おおくにぬしのみこと)の別名。国造りを行うため、境内前方の岬の岩礁に降臨したとされる。配祀神(ほかの神)は、少彦名命 (すくなひこなのみこと)。酒列磯前神社の祭神で、その分霊。大己貴命と少彦名命は、ともに力を合わせ日本国土を統治する国造りを行なったとされる。
国造りにおいて『古事記』・『日本書紀』・『風土記』などの神話では、大己貴命と少彦名命の二神が併せて登場することから、この二神の組み合わせで祀る神社は、ほかにも多いらしい。「大洗磯前神社」は、中世には戦乱で荒廃したが、江戸時代になって水戸藩主の徳川光圀・綱條により再興した。
大洗磯前神社の正面鳥居 以下3枚の写真は、ウィキメディア・コモンズから転載。
大洗磯前神社の境内
波が洗う海岸に建てられた「神磯の鳥居」は、初日の出などで有名。祭神・大己貴命の降臨地と伝わる。
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