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2020年12月の5件の投稿

2020年12月30日 (水)

新型コロナ2020.12 医療危機

 新型コロナウイルス感染拡大の「第2波」は、2020年8月下旬以降の減少したが高止まりが続く。やがて10月中旬以降になると増加に転じ、「第3波」がやって来た。今度は高齢者の割合が増加傾向にあり、重症者数は過去最多を記録、医療体制は限界に近い。

 12月1日から15日までの新聞、テレビ、ネット情報から、新型コロナの主なニュースを辿る。本ブログ記事「新型コロナ2020.11 重症最多」の続き。【写真や図をクリックすると、拡大表示します】 

【12月1日】

●コロナ対応で看護師不足 大阪の若年がん病棟が一時閉鎖

 「大阪市立総合医療センター」が、がんなどを患う15~30代半ばのAYA世代(思春期と若年成人)の専用病棟を12月上旬に一時的に閉鎖する。新型コロナ患者の治療に当たる看護師が不足し、専用病棟の看護師で補うため。府内で同様に病棟閉鎖をした病院はほかにもあり、一般の患者の治療にも影響が出る深刻な事態。大阪府の感染状況が最も深刻な「ステージ4」(感染爆発段階)に迫り、一般患者の医療の質の確保にも影響が出ている。

 大阪市立総合医療センター 出典:ウィキメディア・コモンズ

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●時短・自粛、7都道府県が要請

 新型コロナ感染拡大を受け、11月から12月にかけて酒を出す飲食店などに営業時間短縮などを要請する動きが、北海道をはじめ、茨城、埼玉、千葉、東京、愛知、大阪など少なくとも7都道府県の指定地域に広がった。師走のかき入れ時を迎えた飲食店には大きな打撃となるが、知事らは年末年始に向けた「正念場」と位置づける。ただし千葉県は、営業時間短縮ではなく、酒類の提供自粛のみを要請。協力金は出さないので、効果を疑問視する声も。

●コロナ解雇7万4千人 失業率3.1%、0.1ポイント上昇

 総務省が1日発表した10月の失業率は3.1%で、前月より0.1ポイント上昇。コロナが影響した解雇や雇い止めは、11月末までに7万4千人を突破。11月分は5193人、5~9月に比べるとペースは鈍っているものの、なお増え続けている。完全失業者は前月より8万人多い2144万人。コロナの影響が長引き、企業が事業を見直して職を失う働き手が増えているとみられる。非正規雇用の働き手は、前年同月に比べて85万人減った。
 
 一方、厚生労働省が発表した10月の有効求人倍率(季節調整値)は、前月より0.01ポイント高い1.04倍。9月まで9カ月連続で悪化していたが、わずかに改善した。宿泊・飲食サービスや卸売り・小売業、生活関連サービス・娯楽業は、前年同月比で3割以上の大幅減が続く。

●給付金搾取容疑 国税OB逮捕

 個人事業主らを支援する国の「持続化給付金」をだまし取ったとして、大阪府警は1日、大阪国税局OBの元税理士の容疑者ら2人を詐欺の疑いで逮捕し、発表した。府警は会計や税務の専門知識を利用し、ほかにも顧問先の関係者らに指南して計1億円以上の不正受給に関わった疑いがあるとみて調べている。

●1日の死者最多40人 重症者も9日連続で更新

 新型コロナの国内感染者は1日、新たに2028人が確認された。死者は40人で、1日あたりの過去最多を更新。厚労省によると、重症者は11月30日時点で前日より21人増えて493人となり、9日連続で過去最多を更新。死者40人のうち14人を北海道が占めた。

 東京都は新たに372人の感染者を確認したと発表した。「人工呼吸器か体外式膜型人工肺ECMO(エクモ)を使用」とする都基準の重症者数は62人で、「緊急事態宣言」解除後の最多を更新した前日の70人より8人減った。

【12月2日】

●英国政府、ファイザーのワクチン承認

 英国政府は2日、米製薬大手ファイザーがドイツの企業、ビオンテックとともに開発した新型コロナワクチンについて、安全性や有効性が確認できたとして承認されたと発表。来週から接種を始める。ロシアや中国では接種が始まっているが、大規模な臨床試験(治験)の結果を踏まえて承認されたのは初めて。ファイザーの日本法人は「日本への供給は2021年の上半期を予定している」としている。

●米、再びコロナ深刻化 死者・入院者数、過去最多

 米国で、新型コロナ感染が再び深刻化している。12月に入ってから、1日あたりの死者や入院者数は過去最多を記録。2日の1日あたり死者は過去最多の2804人(ジョンズ・ホプキンス大調査) 。入院者数も2日に初めて10万人を超えた。感染者数増加の一因は、家族や友人同士の少人数の集まりとされる。11月末の感謝祭休暇では多くの人が移動して家族と過ごしており、今後はこの影響も表れるとみられる。

 バイデン次期米大統領は3日、就任後の最初の100日間は、国民にマスク着用を要請する考えを明らかにした。連邦政府の建物や、州をまたぐ交通機関での着用を義務づける大統領令を考えている。

●日本医師会長、「感染者がこれ以上急増すれば医療提供不可能に」

 日本医師会の中川会長は、2日の記者会見で「これ以上、感染者が急増すれば新型コロナと、それ以外の疾病への医療提供の両立が不可能になる」と危機感を示した。また「第1、2波に比べ、現在の「第3波」では新規感染者が中高年に移ってきており、明らかに想定した通り、悪い方向に行っている」「日本が誇る公的医療保険制度、国民皆保険が命と健康を守ってきたが、もうすでに崩れ始めているところもある」と述べた。

●GoTo東京発着、「65歳以上や基礎疾患のある人」自粛を

 政府の観光支援策「GoToトラベル」について、東京都の小池知事は2日、「65歳以上や基礎疾患がある人」に対し、都内発着分の利用を一時「自粛」するよう呼びかけた。対象者を限った「自粛」にとどまったのは、専門家から効果を疑問視する声も上がる。

 「国が判断するのが筋」と主張してきた小池知事が、「国からの回答をみて対応を考える」と軟化したのは先週末の11月28日。庁内でこの週末、幹部で対応を協議。「全都民を対象にトラベルを止めるべき」との意見もあった。だが小池知事ら都幹部は、全世代対象に「停止」すると、苦境にある都内観光業者などに追い打ちをかけ、経済を更に冷え込ませるリスクを懸念。政府側に提示したのが、対象者を限る案だった。
 
 小池知事は前日の1日夕、菅首相と面会、「65歳以上や基礎疾患がある人」に対し、都内発着分の利用の一時「停止」または「自粛」を呼びかけるよう政府側に求めた。だが政府側は、対象者を限っての除外は手続き上困難との声もあり、「停止」案を退けたという。

 ただ北海道と大阪府は、札幌市や大阪市を目的地とする「トラベル」利用を一時「停止」し、両市を出発する旅行については全市民に「自粛」を呼びかけている。今回の都の「自粛」要請に対し、都のある幹部は「高齢者だけを対象にしても全く意味がない。感染者には若者が多く、逆に誤ったメッセージを呼びかけることになり、対策としては極めて中途半端だ」と批判する。
 
●GoToトラベル、6月まで延長検討

 「GoToトラベル」を来年6月ごろまで延長する方針を固めた。旅費の35%を割り引く今の仕組みは春ごろまでは維持、以後は段階的に補助を引き下げていく案などを検討する。8日に取りまとめる緊急経済対策に盛り込む方針。

●国立印刷局員が給付金詐欺容疑

 個人事業主らを支援する「持続化給付金」を国から詐取したとして、警視庁は国立印刷局に勤務する20代の男2人について、詐欺容疑で逮捕状を取った。2日朝から任意で事情を聴いており、容疑が固まり次第、逮捕する方針。

●コロナ感染後、半年は「免疫」 横浜市大が研究成果

 横浜市立大の研究チームは2日、新型コロナに感染した人の体内に感染から半年後、感染を防ぐはたらきのある「中和抗体」が残っているとする結果を発表した。感染して半年ほどは、再感染を防げる可能性があるという。2~5月に新型コロナの感染がわかった20~78歳の376人を調べ、全体の98%の人で「中和抗体」を検出した。軽症者で97%、中等症と重症の人では全員から「中和抗体」が検出できたという。症状が重くなるほど感染を防ぐ力が高まる傾向。

●東京の感染500人

 国内感染者は2日、新たに2434人が確認された。死者は33人。厚労省によると、1日時点の重症者は488人で、前日より5人減った。感染者数は各地で依然として高い水準にある。東京都では500人の感染を確認。北海道では176人が感染。大阪府では、過去3番目に多い427人。群馬県は44人、4月11日の35人以来約8カ月ぶりに過去最多を更新。

【12月3日】

●訪日観光、来春にも実証実験 五輪後見据え「小規模分散ツアー」

 政府は3日の観光戦略実行推進会議で「感染拡大防止と観光需要回復のための政策プラン」を決定。インバウンド(訪日外国人客)の回復に向けた試行的な取り組みとして、「小規模分散型パッケージツアー」を盛り込んだ。一般観光客の入国緩和は、来夏をめざす東京五輪・パラリンピック後とする。ツアーは五輪・パラとその後に向けた「実証実験」と位置づけ。

 中国や台湾など感染状況が落ち着いているアジアから、入国後待機なしで受け入れる。上限人数などは、今後詰める。旅行会社を責任者とし、添乗員が体温チェックなどの健康を管理。各ツアーが1カ所に集中しないよう分散、貸切バスで移動すつなど感染防止策を徹底。ツアー客には入国前に陰性証明書や活動計画書の提出を求め、医療保険の加入を義務づける。入国後は、公共交通機関の使用を認めず、観光地やホテルで一般客と接触しないよう移動経路などを分けるという。

 インバウンド推進は菅首相の肝いり政策。しかし観光客を入れて感染が広がると、五輪・パラが開けなくなる。五輪前に「小規模分散型ツアー」以外の観光客の入国は認めない。政府は、五輪・パラの観客を全世界から迎えた後、一般観光客の受け入れを段階的に再開する。このため五輪前にツアーを試行し、感染防止策の実効性を検証するのが狙い。ただし今後の感染状況次第では、想定通りに実施できない可能性もある。

●大阪府、「医療非常事態宣言」 重症患者の急増で不要不急の外出自粛要請

 大阪府の吉村知事は3日、新型コロナ対策本部会議のあと記者会見し、重症患者が急増し医療体制が逼迫しているとして、府独自の「医療非常事態宣言」を出した。大阪はこのところ、政府の「分科会」が示した6つの指標の多くが「ステージ4」(感染爆発段階)に該当する状況になっていた。とりわけ多数の医療スタッフを必要とする重症者の数が急増。重症病床使用率は7割に迫る。

 吉村知事は、「全府民には、今から12月15日までの2週間弱、できるかぎり不要不急の外出をお控えいただきたい」「感染拡大を抑え命を守るよう、ブレーキをかけるほうに協力いただきたい」と述べ、府民に理解と協力を求めた。 

●専門家組織「最大限の警戒必要」 通常医療と両立「困難も」

 厚労省に新型コロナ対策を助言する「専門家組織」の会合が3日開かれ、国内の感染状況について「入院、重症患者の増加が続き、医療体制へ重大な影響が生じるおそれがある」として最大限の警戒が必要だとした。死亡者の増加を指摘したほか、会合では比較的若い世代が感染を広げているとの分析結果も報告された。

 政府の「分科会」が11月20日、25日に相次いで、「3週間の集中した対策」を政府に提言したが、病床の逼迫は各地で進んでいる。病床の使用率は12月1日時点で、北海道、大阪府、兵庫県で5割を超えた。「専門家組織」は、北海道など一部地域で入院調整が困難になっている例があり、「通常の医療との両立が困難になり始めている」と指摘した。

 会合では、県を越えた移動歴がある人がほかの人に感染させたケースでは、10~50代が8割以上を占めるなど、比較的若い世代の移動が感染を広げている。脇田座長(国立感染症研究所長)は「こうした世代は無症状、軽症が多く、意図せず感染拡大につながっている可能性がある」「不要不急の移動の自粛や、飲食の場面での基本的な感染対策、マスク徹底などが必要だ」と話した。

●全国で2518人感染 1日あたり感染者数、5県で最多

 国内感染者は3日、新たに2518人が確認。山梨19人、岐阜42人、奈良39人、広島46人、高知15人の5県で、1日あたりの感染者数の最多を更新した。死者は36人だった。厚労省によると、2日時点の重症者は497人で前日より9人増え、過去最多を更新。

 東京都は533人で、2日連続の500人越え。65歳以上の高齢者が89人(17%)で過去最多。死者は2人増えて501人。197人の感染が判明した神奈川県は3日、横浜市と川崎市で酒類を提供する飲食店とカラオケ店に対して営業時間短縮の要請を決めた。7~17日の11日間、営業は午前5時~午後10時。要請に応じる飲食店には、1店あたり1日2万円(最大22万円)の協力金を支給する。対象になるのは約1万3600店舗にのぼる見通しで、予算額は約30億円を見込む。

【12月4日】

●世界のコロナ死者、150万人超える

 新型コロナによる世界の死者が日本時間4日午前、米ジョンズ・ホプキンス大の集計で150万3千人で、150万人を超えた。ワクチンの承認や接種への動きが進む一方で、流行は拡大を続けている。国別の死者は、米国が27万6千人で最も多く、ブラジルの17万5千人、インドの13万9千人、メキシコの10万8千人が続く。日本の死者は2174人。世界の感染者数は、6501万6千人となっている。

●WHO、ワクチン楽観論にクギ
 
 新型コロナワクチンが英国で承認されたことを受け、世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は4日の記者会見で「科学の重要な一歩だ」と歓迎した。一方で、「パンデミックは終わったとの認識が広がっていることを心配している」とも述べ、楽観論にクギを刺した。氏は「ワクチンができても、公衆衛生上の決まりは守る必要がある」と語り、人々に「社会全体のことを考えて行動し、注意深く過ごしてほしい」と呼びかけた。

 またテドロス氏は、ワクチンを途上国を含めて公平に分配することが「正しく、賢い選択だ」と強調、先進国が競って大量のワクチンを確保しあう状況に懸念。WHOなどが主導し、189カ国が参加してワクチンを共同調達する国際的な枠組み「COVAXファシリティー」では、すでに3種類計7億回分のワクチンを確保しており、来年中に少なくとも20億回分の確保をめざすという。

●死者は最多の45人

 国内感染者は4日、新たに2442人が確認された。死者は45人、1日あたりで最多だった40人(今月1日)を上回った。死者数は4日連続で30人を超え。都道府県別では北海道13人、東京都8人など。厚労省によると、全国の重症者数は3日時点で505人。前日より8人増え、2日連続で過去最多を更新。東京都は449人の感染を確認。入院患者数は1721人で、記録が残る5月12日以降で最多、医療体制が厳しさを増している。 

●1週間で死者210人 4日まで、初の200人超え

 新型コロナ感染拡大で、死者が急激に増えている。4日までの1週間で亡くなった人は210人、1週間で死者が200人を超えるのは、春の「第1波」、夏の「第2波」でもなかった。厚労省の「専門家組織」は3日、初めて死者の増加にも言及した。脇田座長(感染研所長)は「高齢者にも感染が広がっていることが要因」と話した。

 高齢者が集まる介護施設や医療機関は、市中感染の広がりとともにクラスター(感染者集団)の発生が増えている。厚労省が自治体の発表を元にまとめたデータでは、10月26日から11月30日までの約1カ月間で、医療機関で105件、高齢者福祉施設で133件のクラスターが報告されている。これらはいずれも、10月26日までの2カ月間での報告数を超える。

 こうした結果、70代以上の新規感染者は9月30日から10月28日までの約1カ月間では約1800人だったが、その後の1カ月では2.5倍の約4600人と急増。死者の数は、新たに感染する人や重症者の増加から、少し遅れて増える傾向がある。感染研の脇田所長は「重症者数はすでに4月、8月のピークを超えている。重症者の数を減らしていくことが重要」と話す。厚労省によると、全国の重症者は4日時点で520人で、過去最多。

【12月5日】

●子どもの感染少ないわけ

 子どもは新型コロナ感染症にかかりにくいとされる。厚労省の統計では、10代以下の感染者は11月25日現在10322人、全体の約8%。日本を含む世界の32件の研究を分析した報告によると、20歳以上を1とした場合の20歳未満の感染割合は0.56だった。日本小児科学会が全国の小児科医の報告をもとにまとめたデータによれば、誰から感染したか推定できたケースのうち、8割近くが家族で両親や祖父母がほとんどを占めた。

 新型ウイルスは細胞表面にあるACE2というたんぱく質に取りついて感染する。このたんぱく質が、年齢層が低くなるほど少ないとする報告がある。ただ、理由はまだはっきりしていない。また32件の研究の分析報告によると、10歳を過ぎるくらいの子どもの場合、かかりやすさは大人とさほど差が無いという。子どもが最初に発症した107家族を調べると、子どもからの周囲への感染例は多くはない。

 だが発症した5歳未満の幼児の鼻の奥からは、18歳以上の約10~100倍のウイルスが見つかったとの研究もある。ウイルスが多いのに、なぜ感染を広げていないのかはわかっていない。小児科の専門家は「子どもたちのため、学校での行事は対策をとったうえで、なるべく開いてほしい」と訴えている。

●重症520人、3日連続最多 東京の感染584人も最多
 
 国内感染者は5日、新たに2508人が確認された。死者は22人。厚労省によると、重症者は4日時点で520人と、前日より15人増え、3日連続で過去最多を更新。東京都は新たに584人の感染を確認、2日ぶりの500人台になるとともに、1日あたりの最多を更新。入院患者は1744人となり、記録が残る5月12日以降での最多を2日連続で更新。都基準の重症者は、前日より2人増えて55人。

 医療体制が逼迫している大阪府は、新たに399人の感染を確認した。1日あたりの感染者が300人を超えるのは、5日連続。地方も感染拡大に歯止めがかかっていない。大分県は、新たに18人の感染を確認した。飲食店でクラスターが発生するなど、3日連続で過去最多に並ぶ人数になった。沖縄県では新たに41人が感染し、4日連続の40人台。

【12月6日】

●モスクワ、ワクチンの大規模接種始まる

 ロシアの首都モスクワで5日、70か所の医療機関で医療関係者や教師などに対するワクチンの接種が始まった。今回使われるワクチンは、3段階ある臨床試験が終わっていない。米ファイザーなどが開発したワクチンの接種が、この週前半にも英国で始まるが、プーチン政権としてはそれに先駆けて大規模接種を行うことで、ロシアのワクチンの有効性などを強調するねらい。

●重症519人

 国内感染者は6日で、新たに2025人が確認された。山形、広島、大分の3県で過去最多となった。死者は31人。厚労省によると、5日時点の重症者は全国で519人。前日より1人減ったが、500人超えが続く。北海道では新たに187人の感染を確認。死者は15人で、1日の確認数では今月1日の14人を超えて過去最多。埼玉県では川越市の中学校でクラスターが発生。5日までに男女生徒34人と20代女性教諭の計35人が感染した。

 『感染リスクが高まる「5つの場面」』のポスター 出典:内閣官房ホームページ

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【12月7日】

●自衛隊看護師、派遣向け調整 旭川と大阪

 菅首相は7日の政府・与党連絡会議で「自衛隊を直ちに派遣できる態勢を整えており、政府として最大限の支援を行っていく」と述べた。西村経済再生相も同日夜の記者会見で「北海道、大阪と防衛省・自衛隊との間で事務的な調整がされている」と話した。

 内閣府の資料によると、6日時点の新型コロナ感染者用の病床使用率は全国が31.1%に対して、北海道は52.7%、大阪府は57.6%。特に大阪は重症者用の病床使用率が61.5%と、全国の14.9%の4倍を上回る。

 北海道内でも特に懸念されるのが旭川市で、病院や障害者施設など計8カ所でクラスターが発生。同市の対策本部が7日、道を通じて自衛隊に災害派遣を要請することを決めた。同市によると、自衛隊から市内の病院で2週間、患者の治療支援にあたることで調整中という。大阪府の吉村知事も6日、岸防衛相に看護師の派遣を要請する意向を伝えた。数人の派遣を受ける方向だという。

●病床使用率、実態と違う

 国が新型コロナの感染ステージの指標にしている「病床使用率」について、「実態を表していない」との批判が出ている。病床の数え方は3通りあり、自治体によって認識にもばらつきがある。特に多くのスタッフが必要になる重症者は医療機関側の負担が大きい。

 日本医師会の中川会長は先月25日の会見で、国が示している病床の使用率について 「まだ余裕があるようにみえるかもしれないが、現場感覚と著しいズレがある」と指摘。「すぐに受け入れられる病床」を分母にして計算すべきとの考えを示した。

●10月の景気指数、5カ月連続上昇

 内閣府が7日公表した10月の景気動向指数(速報)は、景気の現状を示す「一致指数」が前月より4.9ポイント高い89.7で、5カ月連続で上昇。5月に記録的な低水準に落ち込んだ後は改善が続き、「緊急事態宣言」が出る直前の3月(89.3)を上回る水準まで回復した。

 10月は小売りや輸出、雇用など速報に使われる各指標が改善し、比較できる1985年以降では、7月(6.0ポイント改善)に次ぐ上昇幅になった。一方、指数の動きに基づく景気判断は「下げ止まり」のまま据え置き。この表現は3カ月連続。判断引き上げの基準を満たさなかった。

●重症者530人、最多更新

 厚労省によると、全国の新型コロナ感染者のうち、6日時点の重症者は過去最多の530人。前日より11人増え、4日連続で500人を超えた。

●豊洲市場、160人感染確認

 東京・豊洲市場では今年8月以降、水産仲卸業者の従業員を中心に感染の確認が相次ぎ、481の事業者で自主的な検査を進めた結果、3111人中、71人の感染が確認された。このほか、散発的に感染が確認された人や濃厚接触者として検査を受けて確認された89人を合わせると、市場全体では、7日までに160人が確認されたと都が発表。市場の業務に影響はないという。都によると「クラスターは起きてない。ただ、対策が甘かったのではないかという声は真摯に受け止めている」と話している。

【12月8日】

●防衛省、旭川市に看護師など10人派遣

 防衛省は8日夕、医療体制が逼迫している北海道旭川市に看護師など10人を派遣すると発表した。早ければ8日にも現地に入り、期間は2週間以内。クラスターが発生した「慶友会吉田病院」と「北海道療育園」にそれぞれ看護師など5人を派遣、入院患者の体調管理などを行うという。

 同じく医療体制が逼迫している大阪府にも、防衛省は看護師らの派遣に向けて調整を進めていて、今月15日に運用が始まる重症患者専用の医療施設「大阪コロナ重症センター」に高いスキルを持つ看護師を派遣することなどを検討している。ただ自衛隊側の医療人材にも余力は乏しく、医官(医師)と看護官(看護師)はそれぞれ約1千人いるが、コロナの患者を受け入れている各地の自衛隊病院で対応などに追われている。

 新型コロナの医療支援で自衛隊が災害派遣されるのは、今回が4か所目。最初は、2月から3月にかけてのクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」。この時は自治体からの派遣要請は無く、防衛省が自主的派遣。4月から5月にかけて、長崎港に停泊中のクルーズ船「コスタ・アトランチカ」。8月は医療体制が逼迫していた沖縄県に看護師など派遣。このほか自衛隊は、航空機を使った離島からの感染患者の輸送や宿泊施設での軽症や無症状の人の生活支援も行っている。

●英国、ワクチン接種始まる

 英国では、ファイザーなどが開発したワクチンの接種が8日朝から各地で始まった。このうち、イングランドのコベントリーの病院では、90歳の女性がワクチンの接種を受けた。女性は、接種について担当者から意思確認を受けたあと接種を受け、見守っていた関係者からは拍手が起こった。英メディアは、この女性がワクチン接種を受けた最初の人だと紹介。

 このワクチンは、一定期間以上保存するためには零下70℃前後の低温管理が必要。ロンドンのあるイングランドでは接種は当面、設備の整った50の病院で行われ、80歳以上の高齢者や高齢者施設の介護職員、一部の医療従事者が優先的に接種を受ける。またワクチンは、2回の接種が必要で、1回目の3週間後に2回目の接種を受けることになっている。英国政府によると、今週中に80万回分が供給される見通し。

●GDP年率22.9%増に上方修正 7~9月期2次速報

 内閣府が8日公表した7~9月期の国内総生産(GDP)2次速報は、物価変動の影響を除いた実質(季節調整値)で、前期(4~6月)比5・3%増、年率換算では22・9%増だった。11月公表の1次速報(年率21・4%増)から上方修正され、記録的な伸びがさらに広がった。

 プラス成長は消費増税直前の昨年7~9月期以来、4四半期ぶり。コロナ危機で戦後最悪の落ち込みとなった前期からの反動で、大きく伸びた。ただ水準で見れば、取り戻したのは前期に減った分の約6割にとどまり、回復は力強さを欠いている。

●経済対策、国費30兆円支出 閣議決定 コロナ対応・公共事業

 政府は8日、新型コロナ感染拡大を受けた今年度3回目となる経済対策を閣議決定した。国の直接の支出は30.6兆円、財政投融資などを加えた財政支出は40.0兆円となり、民間が使うお金も含めた総額の事業規模は73.6兆円に膨らんだ。

 対策は3本柱で、①新型コロナの感染防止策が6兆円、②コロナ後の経済構造の転換と好循環の実現が51.7兆円、③国土強靱化のための公共事業が5.9兆円。菅首相はこの日の経済財政諮問会議で、今回の対策でGDPを3.6%程度押し上げる効果を見込むとした。必要な費用は、今年度の第3次補正予算案と来年度の当初予算案に計上、年内に閣議決定。当初予算案には、国会の議決を経ずに使える予備費をコロナ用に5兆円計上、使い道のチェックが甘くなる可能性がある。

 コロナの感染対策としては、地方自治体の医療体制の整備にあてる「緊急包括支援交付金」を増額。感染拡大を防ぐため、時短営業をした飲食店への協力金に使える「地方創生臨時交付金」も1.5兆円増やす。コロナで打撃を受けた企業や個人への支援策の延長も多い。「GoToトラベル」と「GoToイート」は来年6月末まで延長。雇用調整助成金の特例措置も2月末まで延長し、3月以降の段階的な縮小をめざす。

 一方で首相が旗を振る脱炭素化へ向け、2兆円規模の基金、与党の要望が強い防災などの公共事業も、来年度から5年間で15兆円程度。今回の対策で、今年度の歳出総額は180兆円程度と、昨年度の1.7倍になる。今回も、財源の多くを国債の追加発行でまかなう。新型コロナ前から先進国で最悪レベルだった財政状況は、一層の悪化が避けられない。

●GoToトラベル、6月末まで延長 予備費から3千億円

 自民党の森山国対委員長は8日、国会内で立憲民主党の安住国対委員長と会談、政府が新型コロナに対応するため予備費から約3700億円を支出する方針であることを伝えた。うち約3千億円は6月末まで延期される「GoToトラベル」事業にあてられるという。

 政府によると、3千億円は当面の予算不足に加え、2月から6月末までの延長分の費用となる。1月18日に召集予定の通常国会で議論される今年度3次補正予算の成立を待っていては間に合わないと、予備費で対応することを決めたとみられる。このほか約700億円を使い、生活が苦しい「ひとり親世帯」を支援する「臨時特別給付金」を再支給する。11日に閣議決定し、衆参の予算委員会の理事懇談会で質疑が行われる。

 安住氏は「感染拡大の原因の一つである人の移動を促進することに補助金を出している。菅首相のやっていることは、『GoTo感染拡大だ』」と語った。野党側は「GoTo」事業に予算を使うことに反対。野党は5日に閉会した臨時国会で、新型コロナ対策を議論するよう延長を求めていた。しかし政府・与党は延長に応じず、閉会した後に国会審議なしに使える予備費を使う方針を決めたことになる。

 加藤官房長官は7日の記者会見で、「GoToトラベル」について、「最大で5兆円の経済効果、46万人の就業誘発効果があったという民間の試算もある」と述べ、経済への効果を訴えた。

●消費支出が1.9%増 「GoTo 」も寄与 10月家計調査 1年1カ月ぶり増

 総務省が8日発表した10月の家計調査で、2人以上の世帯の消費支出は前年同月比1.9%増、28万3508円。増加は1年1カ月ぶり。宿泊料は前年同月と比べ31.8%増、外食の食事代は0.7%増。消費増税で落ち込んだ前年からの回復に加え、感染状況が比較的落ち着いていた中で「GoToトラベル」が10月から東京発着が対象に加わり、「GoToイート」でネット予約によるポイント還元が始まったことが、支出を底上げした。

 冷蔵庫などの耐久消費財や自動車関連の支出も軒並み増加した。昨年の消費増税前の駆け込み需要の反動減で、大きく落ち込んでいた。インフルエンザワクチンを早めに接種する人が増えていることから、保健医療サービスも増えた。

●全国で新たに2174人が感染 死者は過去最多の47人

 国内感染者は8日、新たに2174人が確認。亡くなった人は47人で、1日あたりで最多だった今月4日の45人を上回った。厚労省によると、重症者は7日時点で前日から6人増の536人となり、2日連続で最多を更新。死者は17都道府県で計47人が確認された。北海道と大阪府でそれぞれ9人、東京都で6人のほか、新潟県では介護施設の95歳の入所者が死亡、同県では初めての死者。

 東京都では352人の感染が確認された。京都府では63人、香川県では17人は、いずれも過去最多。埼玉県でも最多と並ぶ172人の感染が判明。北海道では204人が確認。最多の50人が確認された旭川市では、国内の医療機関で最大のクラスターとなっている「旭川厚生病院」でさらに感染者が増え、計247人となった。自衛隊派遣が決まった「慶友会吉田病院」のクラスターも計195人に増えた。

 旭川厚生病院 出典:ウィキメディア・コモンズ

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 258人の感染が確認された大阪府では、吉村知事が「年末年始の帰省はできるだけ分散し、できれば今年は控えていただきたい」と呼びかけた。重症患者が146人となり、確保している重症病床206床の使用率が7割を超えた。また府内で初めて、未就学男児の重症者が確認された。男児には基礎疾患があるという。福岡県では、新たに85人の感染が確認。80人台になるのは8月30日以来。うち46人は北九州市の障害者施設の入所者やスタッフで、クラスターが発生した。

【12月9日】

●ドイツ、1日の死者数最多 メルケル首相「厳しい措置必要」

 ドイツでは先月から、全国の飲食店などを原則、営業禁止とする措置がとられているが、1日あたりの新たな感染者数は2万人前後と高い水準で推移していて、9日には死者数が590人と、1日あたりではこれまでで最も多くなった。

 メルケル首相は9日、連邦議会で演説を行い「クリスマスまでまだ2週間ある。再び感染が急拡大しないようできることをすべてしなければならない」と人との接触を極力減らすよう呼びかけた。そのうえで、人々が屋外で一緒にホットワインを飲むというクリスマスの時期の習慣に「心から申し訳ないが、その代償として1日に590人の方が亡くなるようなことは、受け入れられない」と強い口調で述べて危機感を示した。

 また、これまで営業を続けてきた小売店についても営業禁止にするなど、より厳しい措置が必要になると訴えかけた。冷静な対応で知られている首相だが、この日は拳を握りしめたり、懇願するように両手をあわせたりしながら、感情をあらわにした。地元メディアは「必死の呼びかけだ」とか、「おそらくこれまでで最も感情的な演説だ」などと伝えている。

●英でワクチン接種の2人、激しいアレルギー反応

 ファイザーなどが開発したワクチンの接種が始まった英国で8日、接種した人のうち2人が激しいアレルギー反応である「アナフィラキシー」のような症状を示していたことがわかった。2人は過去にも強いアレルギー反応が出たことがあり、その後手当てを受けて回復した。報告を受けて規制当局は、医療関係者に対しこれまで同様な症状が出たことがある人には、予防的な措置としてこのワクチンを接種しないよう勧告した。

●尾身氏、GoTo「停止」求める 衆院厚生委

 「分科会」の尾身会長は9日の衆院厚生労働委員会で、感染状況が2番目に深刻な「ステージ3」相当の地域について、「人の動き、接触を控えるべき時期だ」と述べ、「GoToトラベル」を一時「停止」すべきとの認識を示した。委員会では「トラベル」を利用した団体旅行で、5人以上のクラスターが8件発生していることを政府が明らかにした。

 尾身会長は11月下旬の段階で、札幌市、東京23区、名古屋市、大阪市が「ステージ3」相当との見解を示している。「高齢者や基礎疾患がある人」に利用の自粛を求めている東京都でも、すべての人を対象に「トラベル」を停止すべきだとし、「早く感染を下火にして「ステージ2」にしてから、しっかりとやる方が経済的にも影響があるし、国民の理解が得られやすいのではないか」と述べた。

 政府は8日、「GoTo」事業の「トラベル」と「イート」を来年6月末まで延長することを決めた。尾身会長はこの決定について分科会は諮問を受けていないと答弁。田村厚労相は「国の決定事項をすべて分科会にかけることはない」と述べた。国交省によると、8日時点で感染が確認されたトラベル利用者は258人、登録宿泊施設の従業員は220人。農水省によると3日時点で、「イート」対象の58店舗の従業員計76人の感染が確認されているという。

●最多2810人感染 重症555人

 新型コロナの国内感染者は、9日で新たに2811人が確認され、過去最多を更新。死者は北海道で1日あたり最多の16人を数えるなど、全国で42人増えた。厚労省によると、重症者は8日時点で555人で、前日より19人増えて3日連続で過去最多となった。

 東京都では過去2番目に多い572人の感染が判明、大阪府は過去3番目に多い427人。愛知県245人、広島県77人、京都府75人など6府県で最多を更新した。同志社大(京都市)のラグビー部で8日に判明したクラスターは新たな感染が13人、計26人になった。病院などでのクラスター発生も相次いだ。三重県伊賀市の病院では60~80代の入院患者4人が感染。和歌山県かつらぎ町の県立医科大病院では看護師8人の感染が判明し、9日から外来や新規入院の受け入れを停止した。

【12月10日】

●ロシア、大規模接種 安全強調 高齢者は対象外

 ロシアが世界で初めて承認した新型コロナの国産ワクチン「スプートニクV」の大規模接種が始まり、10日モスクワで公開された。ロシア製ワクチンには安全性や効果を疑問視する指摘もあるが、関係者らは「全く安全で効果的だ」と強調した。
 
 「スプートニクV」は8月に承認され、政府は感染リスクの高い医師や教員ら10万人以上がすでに接種済みだという。大量生産が軌道に乗ったとして、プーチン大統領は2日、対象者を病院職員など社会福祉分野の従事者にも広げる大規模接種の開始を指示。モスクワでは5日から希望者への接種が始まった。ロシアは、世界に向けて国産ワクチンの売り込みを図っており、大規模接種で品質をアピールする狙いもある。

●景況感、大企業を中心に大幅改善

 内閣府と財務省が10日発表した10~12月期の法人企業景気予測調査で、3カ月前と比べた大企業製造業の景況判断指数は21.6(前回は0.1)となり、統計を始めた2004年以降で最大になった。非製造業を含めた全産業も11.6(前回は2.0)で過去3番目の高さ。

 今回は11月15日を基準日に全国1万4千社を調査。大企業がプラスになるのは7~9月期に続き2四半期連続。一方、中堅企業は5.5(前回はマイナス8.1)で5四半期ぶりにプラスに浮上したが、中小企業はマイナス15.5(前回はマイナス25.8)だった。「第3波」が広がるなか、マイナス圏に沈んだままの中小企業との差が際立った。

●厚労省方針「ワクチン、住民票の自治体で」

 新型コロナのワクチンについて厚労省は10日、国内の接種は住民票がある自治体で受けることを原則とする方針を示した。医療機関や高齢者施設に入院・入所している人、下宿学生、単身赴任者など接種が難しい場合は、例外として別の自治体でも接種できる。

 自治体は事前に対象者に「接種券」を送付。そのうえで自治体が定めた医療機関や公共施設などで、接種を受けてもらう。ワクチンの種類や接種回数を記載した「接種済み証」を発行する。接種は予約制が基本。接種できる医療機関やワクチンの種類などは、厚労省が準備中のウェブサイトで公開する。ワクチンは超低温での冷凍保存が必要で、厚労省はファイザー(零下70℃前後)対応を3千台、モデルナ(零下20℃)対応を7500台を確保。最低1台以上を自治体に割り当て、地域の拠点医療機関などに年度内の配置を目指す。

●全国で最多2970人感染

 新型コロナの国内感染者は、10日現在で新たに2973人が確認された。2日連続で過去最多を更新。都道府県ごとでも8都県で過去最多となった。厚労省によると、9日時点の重症者は543人で前日より12人減ったものの、過去2番目の高水準で推移。死者は26人増えた。

 東京都では602人の感染が確認され、初めて600人を超えた。大阪府は415人で、2日連続で400人を上回った。愛知県は過去2番目に多い242人。他に新規感染者が過去最多となったのは、埼玉県188人、千葉県152人、岐阜県45人、大分県25人、高知県20人、山形県15人、佐賀県13人。千葉県では、船橋市の高校で男子バスケット部員36人を含め生徒と教員の計46人が感染。クラスターが発生している三重県の病院では入院患者ら12人が新たに感染、病院関連の感染者は計42人となった。

●死亡の8%、陽性判明時は「無症状」

 新型コロナに感染して7月以降に死亡した198人を東京都が分析した結果、7.6%にあたる15人が陽性判明時に無症状だった。陽性判明から死亡までの日数は0~53日で、平均15.3日。いずれも60代以上で、少なくとも13人に糖尿病やがんなどの基礎疾患があった。

 都の担当者は「感染が分かったときに無症状だからといって、命の危険がないわけではない」と話している。また「特に重症化やクラスター発生のリスクが高い高齢者施設では、無症状の段階でも積極的な検査で感染を確認し、医療的な処置につなげることが重要」と強調する。

【12月11日】

●米FDA、ファイザーのワクチン緊急使用許可

 米FDA(食品医薬品局)は11日、米ファイザーとドイツのビオンテックが開発した新型コロナワクチンについて、緊急使用の許可を出したと発表した。最初に供給されるのは290万回分で、人口などに応じて各州に配分。米政府の当局者は、FDAの決定から24時間以内に全米50州や首都ワシントンなどにワクチンの供給が始まるとしている。

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 10日に開かれたFDAの外部の専門家委員会で、英国で接種の2人が激しいアレルギー反応を示した事への対応や対象年齢など、さまざまな課題が話し合われた。委員による投票の結果「科学的な根拠に基づき、16歳以上の人にこのワクチンを接種することで得られる利益は、リスクを上回る」とする結論が賛成多数でまとめられた。ファイザーのワクチンの一般への使用が許可されたのは、英国、バーレーン、カナダ、サウジアラビア、メキシコに続き6カ国目。

●英製薬大手アストラゼネカ社と供給正式契約

 新型コロナワクチンについて、田村厚労相は11日の閣議後会見で英製薬大手アストラゼネカ社と1億2千万回分(6千万人分)の供給を受けることで正式に契約したと発表。来年1~3月にまず3千万回分が供給されるという。供給については、8月に基本合意していた。

●大阪、自衛隊派遣要請 陸自の看護師ら7人が15日から活動

 感染拡大が続く大阪府では、今月15日に重症患者専用の医療施設「大阪コロナ重症センター」の運用が始まるが、必要な数の看護師が確保できないことから、吉村知事は自衛隊に災害派遣を要請する考えを示していた。岸防衛大臣は閣議のあとの記者会見で、11日、吉村知事から正式に看護師派遣の医療支援を要請されたことを受け、14日に自衛隊に派遣命令を出し、15日から活動を始めることを明らかにした。

 具体的には陸上自衛隊の看護師、准看護師が、「大阪コロナ重症センター」に3人と「府立中河内救命救急センター」4人の2か所7人、およそ2週間、医療支援活動を行う。

●分科会 抜本的対策迫る 感染続く地域 県境越え自粛など

 政府の「分科会」は11日、流行が沈静化しない場合に備え、対策の強化を迫る提言書を政府に出した。感染拡大が続く地域では、「緊急事態宣言を回避すべく、対策の抜本的な強化」を求めた。地方自治体に「今まで以上にリーダーシップを発揮して先手を打つ」よう促し、政府には地方の意思決定の後押しを求めた。

 「分科会」は、11月以降に再び急増した北海道や東京、愛知、大阪の一部の地域は、感染状況が「ステージ3」(感染急増)相当とみる。3週間程度、集中して対策するよう求めてきたが、全国の新規感染者数は9、10の両日で過去最多を更新。「勝負の3週間」とも言われる期間が今月半ばにも終わることから、来週後半にも感染状況の推移を評価する必要がある。その評価は①減少、②高止まり、③拡大継続の3段階に分け、段階に応じた対策を示した。

 ②、③の地域では、「GoToトラベル」と「GoToイート」の一時「停止」。酒を提供する飲食店などに午後9時や10時までの営業時間短縮が要請されているが、②の段階で「午後8時まで」に強化するよう求めた。③では人の動きや接触機会の更なる低減策が必要として、在宅勤務の目標を「例えば5割」などを提示。県境を越える移動の自粛要請や不要不急の外出自粛も求めた。また、年末年始を前に、忘年会・新年会や成人式、帰省などでの注意事項を示し、「静かに過ごす」ことを提案した。

 尾身会長は記者会見で、感染者数が高止まりしている地域があることに改めて危機感を示し、「さらなる(対策の)強化が必要だ。地方と国には国民のために、今まで以上の英断をしてもらいたい」と話した。年末年始の休暇明けに感染が急増する恐れもあり、早期に感染者数を減らす必要があると訴えた。また「分科会」では「地方と国で一体感がない」という意見も出ていたという。

●再三の提言、政府重い腰 GoTo一時「停止」、首相「まだ考えてない」

 菅首相は「分科会」終了後の11日午後、首相官邸で西村経済再生相や田村厚労相、赤羽国交相らから提言の内容について報告を受け、「各地の知事とよく連携をとって対応するように」と指示したという。首相はその後、インターネット動画中継サイトの番組に生出演。「GoToトラベル」で新たに一時「停止」を行うかについて、「まだそこは考えていない」と即答。札幌、大阪両市で行われている一時「停止」や、東京都による「65歳以上や基礎疾患がある人」への自粛呼びかけなど、現行措置の期間延長を検討する考えを示した。

 首相は「経済を壊したら大変なことになる」として、トラベル事業などを継続する必要性を強調。一時「停止」の延長については「この2、3日の間に調整をして次の対策を進めていく」としたが、新たな対策の具体的な考えは示さず。「勝負の3週間」は、今月半ばにも終了する。今月初旬、政府内には「新たな感染者数の伸びは鈍化している」との楽観論もあったが、その期待は裏切られつつある。

 首相周辺は、都内の感染者数が高止まりしている現状に、焦りは徐々に増しつつある。それが「トラベル」などの見直しには、つながってない。官邸幹部は「命が大事だが、トラベルをやめて企業が潰れた後に立ち直れというのは簡単じゃない」と頭を抱える。東京都も、さらなる対策強化には消極的。小池知事も11日の定例会見で、提言の内容について「政府がどのような対応をするのか注視していきたい」と述べるだけ。

●医療従事者に優先接種 高齢者施設職員も

 新型コロナワクチンについて政府は11日、優先して接種する対象を具体的に示した。「医療従事者」は、職種を問わず対象。医療従事者の範囲として、薬剤師など薬局職員、患者搬送の救急隊員や海上保安庁・自衛隊員、患者と接する保健所職員や検疫所職員なども含む。

 接種は、「医療従事者」約400万人、「65歳以上の高齢者」3600万人、「基礎疾患がある人」820万人の順に優先となる。新たに「高齢者施設で働く人」200万人も優先対象になった。職種は限定しない。接種は、「基礎疾患がある人」と同時期になる。

●GoTo追加支出、密室の説明 医療支援求める野党、政府は応ぜず
 
 政府が「GoToトラベル」に3119億円の追加支出を閣議決定した11日、衆参両院の予算委員会理事懇談会(理事懇)では、今は医療機関への支援が優先ではないか、と野党側が見直しを要求した。理事懇は、正式な審議の場ではなく非公開で議事録も残らない。

 衆院の理事墾では、財務省の矢野主計局長が「12月にも予算が枯渇する。第3次補正予算では間に合わないため、予備費で執行する」と理由を述べると、立憲の辻元議員(野党筆頭理事)は、「GoToの予備費には反対だ。医療支援にギアチェンジすべきだ」と主張した。

 立憲、共産、国民民主の3党の議員は、感染拡大で疲弊している医療機関や医療従事者への支援策を優先するよう見直しを求めた。政府は医療支援について、緊急包括支援交付金で3兆円を支出したことを根拠に「十分支出している」と主張した。しかし、実際に医療機関まで届いているのは6千億円にすぎない。辻元氏が「支援が目詰まりしている。看護師への支援などを早くやるべきだ」と主計局長に迫ったが応じず。

 菅政権は臨時国会中はコロナ対策の補正予算案を示さず、閉会後に審議が要らない予備費の執行に踏み切った。野党側は予算委の理事懇での説明にとどめるのではなく、「きちんと菅首相が出席した予算委の集中審議をすべきだ」と要求。しかし与党側は消極的で、現時点で開催の見通しは立っていない。

●「勝負の3週間」遠い収束 街中では「状況なお悪く」、「自粛いつまで」

 新型コロナ感染拡大を防ぐため、政府の「分科会」が「集中した対策」を呼びかけて3週間。感染拡大に歯止めはかからず、飲食店を対象にした営業時間の短縮要請は各地で続く。いつまで我慢を続ければいいのか、街中では不安や焦りの声が高まっている。

 大阪府は、11日までだった大阪市中心部の飲食店への時短要請を、15日まで延長。吉村知事は、大阪での利用を「停止」している「GoToトラベル」について、「再開すべきじゃない」との考え。東京都は、酒類を提供する飲食店やカラオケ店に対して要請している午後10時までの営業時間短縮は、17日の期限以降も延長の方向で進んでいるという。

 ソフトバンクの子会社アグープのデータによると、都市部の人出の減少幅にはばらつきがある。大阪・梅田では、11月20日から22日の平均の人出と比べると、2週間後の12月4~6日では人出が26%減少。一方、同じ期間では、札幌・すすきので11%減、名古屋・栄で8%減とわずかに下がったものの、東京・新宿では2%減、福岡・天神では1%減とほとんど変わっていない。

●東京595感染、過去2番目 神奈川県の宿泊療養施設で死亡

 国内感染者は11日、新たに2796人が確認された。死者は北海道や東京、岐阜など14都道府県で42人増えた。東京都は595人で、過去2番目の多さ。都の基準による重症者数は67人で、前日より8人増。広島市は平和記念資料館を14日にも、ほかの市施設も近く臨時休館とする。いずれも来年1月3日までの予定。

 神奈川県では12日未明、軽症・無症状者向けの宿泊療養施設に入っていた50代の患者1人が死亡したと発表した。同県の宿泊療養施設の入所者が亡くなったのは初めて。この患者は8日に感染が確認され、9日から同施設に入所。11日午前8時の健康観察で体温37.8℃、血中酸素飽和度
(SpO2)86%、頭痛とだるさあり、せきと息苦しさはなしだった。

 看護師が午後4時ごろから何度か電話をかけたがつながらず、午後8時ごろ室内で心肺停止状態となっているのを見つけ、その後に死亡が確認された。黒岩知事は15日の定例記者会見で「県の対応に問題があったと言わざるを得ない。心よりおわび申し上げる」と謝罪した。

【12月12日】

●5都道府県が「ステージ4」に 医療の提供体制が機能不全のおそれ

 政府の「分科会」が示す4段階の感染状況のうち、最も深刻な「ステージ4」では爆発的な感染の拡大で医療の提供体制が機能不全に陥る恐れがあるとされている。北海道や東京都、大阪府、兵庫県、高知県の5つの都道府県は、12月8日の時点で「ステージ4」の指標を超えた。

 厚労省によると「最大で確保できる病床の使用率」は、12月8日時点の全国の平均が32.7%。1週間で2.6ポイント上昇。都道府県別では、兵庫県が68.9%で最高、次いで北海道55.1%、高知県53.5%と、いずれも「ステージ4」の指標の50%を超えた。また、国の基準の重症患者に限った病床使用率は、大阪府が57.9%、東京都が55%で同様に「ステージ4」の指標を上回る。このほか、病床の使用率が、「ステージ3」の指標20%を超えたのは、19県。実態はもっと深刻。

●新規感染、最多の3千人超 東京621人

 国内感染者は12日、3041人が確認され、初めて3千人を超えた。死者は全国で新たに27人が確認された。厚労省によると、11日時点の重症者は前日から24人増の578人で、3日ぶりに過去最多となった。

 東京都の621人のほか、6県で新規感染者の最多を更新した。大阪府では6人の死亡が判明。12月の死者は計82人となり、11月の78人を上回って月別の最多を更新。吉村知事は12日、大阪市を対象にした「GoToトラベル」の一時「停止」を延長するよう政府に求めたことを明らかにした。延長幅は、現状の15日から25日か28日までになるという見通し。福岡県は、新たに86人の感染が判明。

●福岡県独自の「コロナ警報」発動 医療機関に病床確保を要請

 福岡県は12日、新型コロナ対策本部会議を開き、県内で11日に発表された感染者が122人と、今年8月19日以来100人を超えたことなどが報告された。そして、県が確保できるとしている551床の病床の稼働率も県独自の「福岡コロナ警報」の基準の25%を超えたことなどから、警報を発動した。「福岡コロナ警報」は、8月5日に初めて発動されたが、その後減少したことなどから、10月8日に解除されていた。

 警報の発動はそれ以来2回目で、福岡県は県内44病院に対しては、コロナ患者用の551床のうち「準備病床」としていた239床をすべて「即応病床」に切り替え、患者の受け入れ準備を始めるよう要請した。一方で、現時点では飲食店の休業や東京などとの往来の自粛は求めないものの、県民に対して年末年始に向け、3密の回避やマスクの着用など感染防止対策の徹底を呼びかけることにしている。

【12月13日】

●ドイツ、感染再拡大 小売店の営業禁止や学校閉鎖へ

 ドイツでは11月から、全国の飲食店などを原則、営業禁止の措置をとってきたが、感染拡大に歯止めがかからず。今月11日には、新規感染者数が2万9000人を超え、死者数も598人に上り、いずれもこれまでで最多。部分的ロックダウンが、「十分ではなかった」と認めた。メルケル首相は、より厳しい措置が必要だとして、今月16日から来月10日までほとんどの小売店の営業を禁止し、学校も閉鎖。厳しいロックダウンを余儀なくされた。旅行の自粛のほか、企業にも事業所閉鎖の検討を求める。
 
 さらにドイツではクリスマスを前に、多くの人たちが屋外でホットワインを楽しんでいたが、公共の場での飲酒も禁止される。首相は「クリスマスに向けて買い物をする人たちも増え、人との接触が再び増えているなか、このような措置をとらざるをえない」と述べて、医療システムへの負担を減らすために、厳しい措置が必要だとして理解を求めた。

 一方で厳しい外出規制を敷いてきたフランスは15日から、午後8時までの外出を許可。クリスマスイブも24日は深夜外出も認める。だが、5千人まで下がると見込んでいた新規感染者数はなお1万3千人台。映画館や美術館などの再開は、更に3週間延ばし。

 またイタリアは13日で不要不急の外出を終日禁じる州はなくなったが、午後10時以降の外出禁止などは続ける。新規感染者数が1万人台に下がったが、毎日500人前後が死亡しており、21日からは州をまたぐ移動を全土で禁止。25、26日と元日は、同居人だけで会食することを「強く勧める」とした。

●重症者583人 2日連続で過去最多を更新

 国内感染者は13日、2388人が確認された。死者は全国で新たに20人が確認された。厚労省によると、重症者数は12日時点で583人となり、前日より5人増えて2日連続で過去最多を更新。

 東京都では、感染者数が比較的多くない日曜日としては、過去最多の480人に上った。13日までの1週間平均の感染者数は503人で、初めて500人台になった。また、すでに留置されていた18人の感染が確認されている警視庁新宿署では、新たに署員5人の感染が判明した。

 岡山県では、過去最多の38人の感染が判明。27人が確認された倉敷市では、13人がカラオケが出来る飲食店の利用客や経営者。広島市の高齢者施設でも11人の感染が確認され、市内のクラスターは12月に入って11件目。大阪府の感染者は308人で、5日連続で300人を上回った。

【12月14日】

●米国、ファイザーのワクチンの接種始まる

 全米各地に向け290万回分のワクチンの輸送が始まり、ニューヨーク市の病院には14日朝、ワクチンが到着し、新型コロナ感染患者の治療にあたる医師や看護師らを対象に接種が始まった。ファイザーのワクチンは今月中に2500万回分が供給される見通し。またFDAが現在、緊急使用許可を審査中のモデルナのワクチンも近く許可が出され、これとあわせ4000万回分のワクチンが今月中に国内に供給される見通しだという。

 ワクチンは医療従事者や高齢者施設の入所者に優先して接種されることになっていて、一般の人への接種はまだ先になる見通しだが、アザー厚生長官は14日の会見で、来年6月末までに希望する米国民全員にワクチンの接種ができるようにするという目標を明らかにした。

●大企業の景況感、改善 コロナ前水準、なお遠く 12月短観

 日本銀行が14日発表した12月の「短観」の業況判断指数(DI)は、大企業の製造業がマイナス10、非製造業がマイナス5だった。コロナの影響で落ちた6月調査を底に2期連続で回復傾向だが、直近の感染拡大で先行き見通しはほぼ横ばい。「GoToキャンペーン」による消費下支え効果が大きい非製造業では、感染の再拡大が影を落とす。一方、世界的な需要持ち直しで急回復する製造業では、下請けに恩恵が届かない。

 DIは、景況感が「良い」と答えた企業の割合から「悪い」とした割合を引いた指数。
調査期間は11月11日~12月11日。GoToキャンペーンの一部見直しなど「第3波」とも言える感染拡大の影響は限定的だった。DIは依然マイナスで、景気が悪いとみる企業の方が多い。感染拡大前の昨年12月の製造業0、非製造業20と比べ隔たりがある。

 来年3月の先行きは、大企業の製造業が2ポイント改善、非製造業が1ポイント悪化。中小企業の製造業は1ポイント改善のマイナス26、非製造業は8ポイント悪化のマイナス20とより厳しい見通し。

●食事券、上乗せ率引き下げ 「イート」追加販売、利用は6月末まで

 農水省は14日、飲食店支援策「GoToイート」で追加販売するプレミアム付き食事券の概要を発表した。購入額への上乗せ率をいまの25%から20%に引き下げ、一度に購入できる金額も2万円から1万円 に減らす。2020年度第3次補正予算に関連費用515億円を計上し、来年3月中旬の販売開始を見込む。「GoToトラベル」の延長と揃え、利用期限は来年6月末まで。購入方法も抽選式に限定する。利用の集中や終了後の反動減を抑えるためだという。

 新型コロナの感染拡大で、販売を見合わせる地域が相次いでいる。いまは東京や大阪など13都道府県で販売を一時見合わせている。販売を再開するかどうかは感染状況に応じて都道府県の判断に委ねる。いまの食事券の販売期限は、来年1月末を2月末までに1カ月延長。3月末の利用期限も、都道府県の判断で最長6月末まで延長できることにした。

●菅内閣「支持する」42% 先月より14ポイント下落 NHK世論調査

 NHKは、今月11日から3日間、全国の18歳以上を対象に世論調査を行った。それによると、菅内閣を「支持する」と答えた人は、先月の調査より14ポイント下がって42%、「支持しない」と答えた人は、17ポイント上がって36%だった。

 支持する理由では、「他の内閣より良さそうだから」が36%、「人柄が信頼できるから」が21%、「支持する政党の内閣だから」が16%など。支持しない理由では、「政策に期待が持てないから」が38%、「実行力がないから」が29%、「人柄が信頼できないから」が17%などとなっている。

 毎日新聞の12日の調査でも、内閣支持率は前回調査から17ポイント下落の40%。「トラベルを中止すべきだ」が67%と、「継続すべきだ」の19%を大きく上回った。

●GoToトラベル 、やっと全国「停止」 飲食店の時短要請、東京や大阪延長

 首相は14日夕、政府対策本部で「全国の感染者数は高止まりの傾向が続き、感染拡大地域が広がりつつある」との認識を示した。そのうえで、感染拡大阻止や医療機関の負担軽減を挙げながら最大限の対策を講じるとして、「GoToトラベル」を28日から来年1月11日にかけて、全国一斉に「停止」すると表明。1月12日以降については「その時点での感染状況などを踏まえ、改めて判断する」とした。

 年末年始は、帰省や初詣などのイベントで人が移動したり、集中したりすることが想定されている。政府は、「分科会」の提言を受け、年末年始の休暇の分散取得を業界団体などに促してきた。だが、感染拡大が収まらない状況で年末が迫ってきたため、東京都や名古屋市での「停止」や「自粛」要請を検討していたが、年末年始を集中的に感染拡大を抑える期間と位置づけ、全国一律の「停止」に踏み切った。

 また、首相は飲食店について「営業時間の短縮は、さらに延長をお願いせざるを得ない」との考えを示した。年末年始に自治体からの時短要請に応じた飲食店に支払う協力金については、支援額の単価を最大1カ月当たり120万円に倍増する。首相は対策本部後に、「緊急事態宣言」を再び出すことを検討しているのかと記者団に問われたが、「していません」と否定した。

●野党、感染拡大は人災 専門家、「医療は逼迫、遅すぎ」

 「GoToトラベル」について、野党側は批判を強めていて、立憲民主党の福山幹事長は「菅総理大臣がこだわって全国に感染が広がったことは明白で、人災とも言える。その責任は極めて大きい」と述べた。また与党内からは「感染拡大を防ぐためにはやむを得ない判断だ」という声がある一方、「対応が後手に回っている印象は否めない」といった厳しい見方も出ている。

 感染症の専門家は「医療は逼迫した状態になっており、遅きに失した。もう1カ月ほど前に立ち止まる必要があった」。全国で一斉に「停止」することは評価するものの、28日からの実施となったことには、「すぐに止められないのか」と疑問を投げかける。

 西村経済再生相が11月25日、「3週間が勝負だ」と発言してからも政府の対策は小出しで、12月に入っても感染状況は悪化の一途をたどった。その間、繁華街を抱える都市では、人出が再び増加に転じたところもある。トラベル事業の一時「停止」は打ち出されたが、「GoToイート」は継続中。別の感染症専門家は、「都市部での感染拡大は主に会食が原因で、『イート』にも制限を加えるべきだ」と指摘する。

●観光業界 移動の自粛、警戒
 
 観光庁によると、10月に国内の宿泊施設に泊まった日本人は前年同月比17.2%減。一時は減少幅が8割超に達していたが、10月に東京発着の旅行が割引対象となった効果で、2割を切るまでに回復した。年末年始にかけても予約は好調で、満室の旅館やホテルも多かった。それだけに、観光業界の危機感は強い。航空会社も、トラベルの恩恵で国内便の利用が回復していただけに、業績の低迷に拍車がかかる恐れがある。

 野村総研のエコノミストは、全国でトラベル事業を28日から1月11日まで停止すると、893億円分の消費を押し下げる影響があると試算する。これは年率換算で国内総生産の0.39%分にあたる。ただ、「緊急事態宣言」の影響で4月は10.7兆円、5月は11.7兆円の消費を押し下げたとみており、「「緊急事態宣言」を再び発動するような事態に至る場合は、経済的損失は格段に大きくなる」と指摘。今回の全国での停止は「正しい判断だ」と評価した。

●重症者最多更新 3日連続

 国内感染者は14日、1681人が確認された。死者は全国で新たに47人。大阪府では14人の死亡が確認され、過去最多。厚労省によると、13日の重症者は全国で588人で、前日より5人増え、3日連続で過去最多を更新した。

【12月15日】

●バイデン氏の勝利確定 米大統領選 選挙人投票で選出

 米大統領選で、各州などに割り当てられた「選挙人」(計538人)による投票が14日、一斉に行われた。民主党のバイデン前副大統領(78)が306人、共和党のトランプ大統領(74)が232人を獲得。バイデン氏の勝利が事実上確定した。トランプ氏は敗北を認めない姿勢を崩してない。次期大統領の任期は1月20日から始まる。

●国債、今年度112兆円に コロナ対策の3次補正を閣議決定

 政府は15日、新型コロナ対策など総額21兆8353億円の追加歳出を盛り込んだ今年度第3次補正予算案を閣議決定した。コロナ禍による経済の低迷で税収も予想を下回り、国の借金にあたる国債を追加で22兆3950億円発行して賄う。これにより、今年度の国債の新規発行額は初めて100兆円を超え、112兆5539億円に達する。

 今回の補正で、今年度の歳出は175兆6878億円と、過去最高だった前年度の歳出の約1.7倍に増える。新規国債発行額はリーマン・ショックの影響を受けた2009年度の51兆9549億円が過去最大だったが、その2倍以上に膨らむ。その結果、今年度は歳出の64.1%を借金に頼らざるを得ないという異常事態となる。国の税収も、当初は過去最高の63兆5130億円を見込んでいたが、8兆3880億円下ぶれ、今回の補正で55兆1250億円に下方修正せざるを得なかった。

●GoTo対応、首相に批判 野党「後手後手」、自民「こだわりすぎた」

 菅首相の「GoToトラベル」全国一律「停止」の表明を受け、立憲民主党の枝野代表は15日、党役員会のあいさつで「後手後手の何乗かというぐらい後手に回った」と批判。「年末年始のかき入れ時にあたり、結果的に飲食・観光業により大きな打撃を与えた」と指摘した。泉政調会長も記者会見で、「勝負の3週間」と言いながら政権が国民に強いメッセージを発しなかったとして、「対策や判断の遅れが、この年末年始の一時「停止」につながった。人災と言える状況だ」と述べた。

 今回の判断を内閣支持率の下落による方針転換だとする指摘もある。共産党の小池記局長は14日の会見で、「内閣支持率が急落したので慌てて小出し、後出し、中途半端な対応になっている」と指摘。「政府の決断が1日遅れるごとに感染で苦しむ人が増え、医療現場の逼迫が強まっていく」とも語った。

 一方、加藤官房長官は15日午前の記者会見で、「停止」の決断が遅かったとの指摘に対し、「専門家の意見を聞かせて頂きながら、速やかに判断した」と反論。「「分科会」の提言で、トラベル事業は感染拡大の主要な要因であるとのエビデンスは現在のところ存在しない、とされている。この認識が変更されたものではない」と強調した。

 政府は判断の正当性を強調するものの、与党内からも首相の対応を疑問視する声が漏れる。自民の閣僚経験者は、「首相はぶれた」と指摘。「これから先、観光業界は大変だ。ここで方針を変えるなら、最初から突っ張る必要はなかった」と突き放した。「首相はGoToにこだわりすぎた。経済が大事なのはわかるが、命あっての経済だ」と中堅議員の一人は漏らす。

●首相「5人以上」会食に苦言 公明・山口氏「国民に配慮を」

 政府が感染防止策として少人数での会食を呼びかけるなか、菅首相は14日夜、銀座のステーキ店で5人以上で会食。自民党の二階幹事長やプロ野球ソフトバンク・王貞治球団会長、俳優・杉良太郎氏、政治評論家・森田実氏、タレント・みのもんた氏、林幹雄幹事長代理が同席した。

 公明党の山口代表は15日の記者会見で「国民に対するメッセージ性もある。そこはよく配慮しながら、今後、検討していただきたい」と苦言を呈した。立憲民主党の福山幹事長も「政治家といえども夜の会食は感染拡大防止の対策をとり、なるべく自粛する。首相として模範となっていただくべきだ」と記者団に語った。

 一方、加藤官房長官は15日の会見で「様々な分野の方々に会い、多様な意見に触れることは、政治家にとって大変重要。個別に適切に判断されていくと思う」と強調。政府の「分科会」は感染リスクが高まる場面の一つとして「大人数、例えば5人以上の飲食」を挙げているが、「一律に決めていくものではない」とした。二階幹事長は会見で、「マスク会食」を実践したかを問われたが、「マスクをとらなきゃ食事できない。みんな十分注意している」と逆ギレ。

●死者最多53人

 国内感染者は15日、2433人が確認された。亡くなった人は53人で1日あたりで最多。死者の内訳は北海道11人、大阪府10人、東京都9人など。火曜日としては、これまで最も多かった12月8日の2173人を超え最多。厚労省によると、14日の重症者は全国で592人で、前日より4人増え、4日連続で過去最多となった。

 東京都の感染確認は460人。都基準の重症者数は前日より5人多い78人で、「緊急事態宣言」解除後の過去最多を上回った。神奈川県と埼玉県は繁華街のある一部の自治体で、酒類を提供する飲食店、カラオケ店に対し営業時間の短縮(午後10時まで)の期間を延長するよう要請した。

 以下4枚の図は、12月15日の感染状況 NHK新型コロナウイルス特設サイトより転載。 

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★ ★ ★

 政府の新型コロナ対策本部「分科会」が「3週間ほどの期間限定でより強い対策を」と打ち出し、対策メニューを示したのは11月20日。それから3週間後の今月12月の11日、「分科会」が示した提言は、政府や自治体に覚悟を迫る内容だった。

 「勝負の3週間」の結果は、全国の1日の感染者は3千人を上回り。東京都も1000人に達する勢いだ。死者数や重症者数も最多を更新し続ける。だが、政府の取り組みは及び腰、医療界や専門家からは厳しい指摘が相次ぐ。「3密」の回避や手洗い励行の呼びかけだけで、深刻さが伝わっていない。

 年末年始は、医療機関が手薄になる。冬は心筋梗塞や脳梗塞などの重症者が多い。小池知事が言うように、ウイルスはカレンダーを持っていない。クリスマスであれ、年末であれ、年始であれ、どんなときでも襲って来る。医療専門家は、今の感染状況のまま突入すれば、年末年始に「医療崩壊」を来す危機感がある。「GoToトラベル」の即刻「中止」や移動の自粛、「3密」など接触制限の十分な施策を国に求めた。

 政府は、「緊急事態宣言」を解除後の5月下旬以降、感染拡大の防止と社会経済活動の両立を基本方針としてきた。「トラベル」はその象徴として、首相肝いりの事業。政府はこれまで、GoToが「感染拡大につながっているエビデンスはない」などと逃げていた。首相は、「いつのまにかGoToが悪者になっている」と不満も口にした。

 実際、政府は専門家から上がる危機感に対し、小出しの見直しを続けてきた。「分科会」が、感染拡大が続く地域で「トラベル」の一時「停止」を11月25日に続いて、再び求める提言を出したのは12月11日。「分科会」では、政府の感染拡大防止策が後手に回り、国民に危機感が伝わらないことへの苛立たしさがあった。最近は自民党内からも「政府の対応は方針が定まらず、フラフラしている」と批判が出ていた。

 一番効いたのは、直近のNHKの世論調査の結果。このままでは政権にとって大ダメージになると、始めて気がついたのだ。菅首相は14日夕になって、やっと「GoToトラベル」の全国一時「停止」を含む追加的な見直しを打ち出した。曖昧な対応をしてきた対応に専門家や世論の批判が高まり、方針を大きく転換したのだった。

 全国「停止」方針は、首相や関係閣僚らの間で急遽方針が決まったという。14日午前の段階で、東京や名古屋を停止対象に加えても「トラベル全体は引き続きやる」と述べていた官邸幹部は、「一時的に経済との両立の旗を降ろす」と語ったという。菅首相は、記者団から「トラベルに感染拡大のエビデンスはないとの認識は変わったのか」と問われると、「そこについては変わりません」と、言ってることが矛盾している。

 「勝負の3週間」は大失敗に終わったにもかかわらず、菅首相は国民に対してろくに説明もせず、14日の夜、リスクが高いとされる5人以上の会食に出かけた。国民をバカにしている。公明党の山口代表は苦言を呈したが、西村経済再生相や加藤官房長官は、首相をかばって釈明しかできない。なぜ「首相に代わって申し訳ない」と詫びるとか「首相によく進言しておきたい」と言えないのだろうか。

 16日の夜になって、首相は「国民の誤解を招くという意味においては、真摯に反省している」などと発言。国民は「誤解」などしていない。この期に及んで、国民に責任を転嫁しようとは。5人以上というのが目安であって、一律に制限されるものではないことは分かっている。しかし国のリーダーが、模範を示さなくてどうする。会食は「忘年会」のようなもので、7人もいた。しかも、首相に何の反省もないことは、翌日15日の夜も首相は会食に出かけ、店を「はしご」していたからだ。

 首相は、国民の生命や健康を守るためのビジョンを示して欲しい。そして、この政策がどうしても必要だという理由を、メルケル首相のようによく説明すべきだ。現状は決断を避け、支離滅裂、説得力に欠ける。この先、感染拡大に対して誰が判断して、だれが実行していくのかよくわからない。

 11月から年末にかけての感染拡大は、来年1月になっても収まらないだろう。仮に減少傾向が見えたとしても、高止まりか緩やかな減少で、一段落するのは、春頃だろうか。過去の新型コロナの感染状況を見ると、増加するときは急激であっという間だが、減少は緩やかに時間がかかる。

2020年12月17日 (木)

新型コロナ2020.11 重症最多

 新型コロナウイルス感染拡大の「第2波」は、2020年8月には緩やかに減少していたが、8月下旬以降は減少は鈍化から横ばいへ。10月中旬以降になると増加に転じ、やがて「第3の波」がやって来た。高齢者の割合は増加傾向にあり、重症者数は過去最多を記録した。

 11月16日から30日までの新聞、テレビ、ネット情報から、新型コロナの主なニュースを辿る。本ブログ記事「新型コロナ2020.11 第3波」の続き。【写真や図をクリックすると、拡大表示します】 


【11月16日】

●GDP急反発、年率 31.4%増 7〜9月期 回復まだ半ば

 内閣府が16日、日本の国内総生産(GDP)の1次速報を公表した。7~9月期の日本のGDPは高い伸び率を記録。物価変動の影響を除く実質(季節調整値)で前期(4~6月)比5.0%増、年率換算では21.4%増。「緊急事態宣言」が5月に解除された後に経済活動の再開が進み、伸び率を大きく押し上げた。戦後最悪の年率28.8%減に沈んだ前期から急反発したが、金額では落ち込みの半分余りしか戻せず、「V字回復」は遠い状況。

 個別項目では、個人消費が前期比4.7%増(前期は8.1%減)と急反発。1人10万円の給付金の効果もあり、自動車や家具、家電などの販売を押し上げた。旅行や外食などのサービス消費も一定の回復がみられた。ただ設備投資は3.4%減で、2期連続の減少。先行きが不透明なため、企業が慎重姿勢。一方、輸出は7.0%増と反発。欧米向けの自動車が持ち直した。輸入は9.8%減に急落。輸出から輸入を差し引いた外需がGDPを大きく押し上げ、全体の伸びの6割を占めた。

東京五輪開催へ連携強化 IOC会長、首相と会談

 菅首相は16日、IOCのバッハ会長と約30分会談し、来夏に延期された東京五輪・パラリンピックの開催実現に向けた連携を確認した。観客を受け入れる形での開催をめざすことでも一致。首相は大会開催を「人類がウイルスに打ち勝った証し」と位置づけ、「東日本大震災から復興しつつある姿を世界に発信する。大会を実現する決意だ」と強調した。バッハ会長は「決意を共有する。我々は日本側に立つ」と応じた。首相は観客の参加を想定して大会の準備を進める方針を伝え、バッハ会長も同調したという。

 バッハ会長はこの日、小池東京都知事や森大会組織委員会らとも会談。新型コロナワクチンが開発された場合、選手たちが来日前に母国で予防接種を受けられるよう最大限努力する考え。記者会見では、IOCとして接種費用を負担することを明言した。

●ワクチン「効果94.5%」 米モデルナ、暫定結果公表

 米バイオ企業モデルナは16日、開発している新型コロナワクチンの臨床試験で、発症を防ぐ有効性が94.5%になったとの暫定的な分析結果を公表した。米製薬大手ファイザーなどが開発するワクチンも90%超の有効性を示しており、期待が高まっている。近く米食品医薬品局(FDA)に緊急使用許可を申請する方針。今後はワクチンの完成に向け、安全面や効果の持続性などの検証が課題となっている。

Moderna

●GoToイート「5人以上対象外」

 菅首相は、16日夕の政府対策本部で、「GoToイート」で5人以上の会食を対象外とすることを感染拡大している地域の知事らに検討するよう求めた。専門家からは、5人以上の会食には感染リスクが高いとの指摘があったり、感染者が増えている北海道や大阪府の知事らが、4人以下の飲食に限定してほしいとの要望を政府に出していた。

【11月17日】

●米で「第3波」感染急増、新規17万人超 バイデン氏「マスクを」

 ジョンズ・ホプキンス大によると、新型コロナの「第3波」に見舞われている米国で、13日に過去最多の17万7千人超を記録。17日も16万1千人を超えた。米国の累計感染者数、死者数は共に世界最多。米疾病対策センター(CDC)は、家族や友人同士の小規模な集まりが感染の温床と指摘。日常が戻るのは早くて来春とみる専門家もおり、医療現場からは悲鳴が上がる。入院患者が全土で増え、中西部を中心に18州が医療崩壊の危機にある。

 米国は今月26日の感謝祭から来月のクリスマスまで休暇シーズン。バイデン次期大統領は16日の会見で「非常に暗い冬」が迫っていると警告。「マスクを着ければ(就任式の)1月20日までに10万人の命を救うことができる」として、全国の州や地方自治体に対応を求める方針。

 米調査機関によると、「マスクを日頃から着用する」と回答した米国人は6月に65%、8月には85%に増加。ただし共和党支持者では低く、今月14日にホワイトハウス周辺に集結した1万人以上のトランプ大統領支持者も大半が未着用だった。

●豪州、感染22人でロックダウン
 
 オーストラリアの南オーストラリア州は18日、ロックダウンを19日から6日間行う。同州では14日に7カ月ぶりに市中感染例が出たばかり。感染者は18日までで計22人にとどまるが、飲食店は持ち帰りサービスも含めて閉鎖し、学校や大学も休校。外出は食料品の買い出しのために1世帯1人限定、運動のための外出も認めない。豪州は、11月以降は国内全体で新規感染者がゼロの日もあるほどになっていた。

●大学生の内定率 急落69.8%

 来春卒業予定で就職希望の大学生の内定率は10月1日時点で、前年同期比7.0ポイント減の69.8%だったことが17日、文部科学、厚生労働両省の調査で分かった。近年では、リーマン・ショック後の2009年(平成21年)の7.4ポイント減に次ぐ下落幅。短大や専修学校も大幅に減った。企業には採用人数の抑制や、内定取り消しの動きが出ており、両省は大学生らの卒業から3年以内は新卒扱いで採用するよう求めている。

●札幌ステージ4相当、外出・往来「自粛を」 

 新型コロナ感染が急拡大している北海道は17日午後の対策本部会議で、感染リスクが回避できない場合は、札幌市内での不要不急の外出自粛や、札幌市と道内他地域との往来の自粛を求めることを決めた。一連の措置は即日開始し、集中対策期間としている今月27日まで行う。

 道は現在、独自に定めた5段階の「警戒ステージ」を「3」としているが、札幌市に限り「4」に相当する対策を行う。道内でも人口が集中する札幌市で感染を抑え込み、各地への広がりを防ぐ狙い。道内では寒さが増した10月下旬から感染が再び拡大し、12日から4日連続で200人超の新規感染者が確認され、感染者数の高止まりが続いている。

●クーポン、5人以上の食事不可

 「GoToトラベル」で、代金の15%分が配布される「地域共通クーポン」で、観光庁は17日、感染が広がっている地域では原則5人以上(子供は除く)の食事での使用を禁止するとの方針を発表。実際に人数制限は都道府県知事が判断し、早ければ21日以降の食事から適用される。

 「GoToイート」でも、一部地域で人数制限を検討するとの方針が16日に発表されている。人数制限が必要と知事が判断した都道府県では、トラベル事業も同様の扱いになる見通し。観光庁はまた、トラベル事業を使った団体のバスツアーで車内の食事を禁止する方針も示した。

●全国で新たに1699人感染 兵庫など6府県で最多更新

 新型コロナ国内感染者は17日、新たに1699人が確認。過去3番目の多さ。死者は14人増えた。兵庫107人、茨城55人、京都49人、新潟33人、長野24人、大分11人の6府県で最多を更新した。新潟県では新潟市の介護施設で30人の感染が確認。70~90代の入所者29人と30代の職員。長野県では、14人が長野市内の飲食店関連のクラスター(感染者集団) 。京都府でも、32人が京都市内の病院と老人ホームでクラスターが発生中。
 
 東京都は298人で、2日ぶりに200人台。年代別では20代の81人(27%)が最も多く、65歳以上の高齢者は36人(12%)。大阪府で新たに確認された269人は、14日の285人に次いで過去2番目。北海道で確認された197人のうち、札幌市が150人を占めた。同市内ではこの日、コールセンターや医療機関などでクラスターが発生。厚真町でも北海道電力発電所でもクラスターが確認、道内ではクラスター発生は19日連続。

 感染が再び急拡大したことで、感染者の病床が各地で逼迫してきている。重症者や高齢者の感染も相次ぎ、自治体側は病床の確保を急ぐが、医療従事者の人手不足やほかの診療への影響を危惧する声も強まっている。

【11月18日】

●WHO、ワクチン頼みを警戒

 新型コロナワクチンについて、世界保健機関(WHO)の緊急対応責任者ライアン氏は18日、「ワクチンが魔法の解決策だと考える人もいるが、そうではない。ワクチンだけに頼って他の抑止策を忘れたら、ウイルスはゼロにならない」と強調した。

●ファイザーワクチン、最終結果「有効性95%」

 米製薬大手ファイザーは18日、開発中の新型コロナワクチンについて最終分析での予防効果が95%に達し、重篤な副作用も見られなかったとする最終結果を発表した。数日以内に米食品医薬品局(FDA)に緊急使用許可を申請する。承認されれば年内にもワクチンが実用化される。

 ファイザーは、年内に2500万人分に当たる5000万回分のワクチンを製造、2021年には最大で13億回分を製造する予定だと改めて表明。同社のワクチンは、マイナス70℃以下の超低温で保存する必要があるが、通常の冷蔵庫でも最大5日間は保存可能だという。

●高齢者施設検査、首相が強化指示

 菅首相は18日夜、新規感染者数が初めて2千人を超えたことを受け、高齢者施設での検査を強化するよう田村厚生労働相らに指示した。首相官邸で感染状況の報告を受け、「感染拡大を防ぐよう全力をあげて取り組むように」などと伝えた。田村氏は、高齢者施設への対策については「感染が広がっている地域は、症状が出ていない方も含めて検査をしていただくとかの対策をやらなければいけない」とした。

●日医会長「我慢の3連休に」 官房長官「自粛要請考えず」
 
 日本医師会の中川会長は18日の記者会見で、感染者数が急増していることを受け、「コロナ慣れしないでください。甘く見ないでください」と国民に呼びかけ、21日からの3連休について「我慢の3連休にしてほしい」と不要不急の外出を控えるよう呼び掛けた。

 中川会長の呼びかけに対し、加藤官房長官は18日の記者会見で「現時点の感染状況を踏まえ、県をまたいだ移動について一律に自粛を要請する必要があるとは考えていない」と述べた。「GoToトラベル」については「感染防止策によって旅行による感染リスクは低減できる」とし、引き続き推進する考え。日本商工会議所の三村会頭も18日、「需要喚起して仕事を創出しなければ倒産、廃業が急増する」と強調し、政府に「GoToキャンペーン」の予算拡充や延長を求めた。

●GoToイート、客4人まで? 飲食店不安 割れる知事

 「GoToイート」も人数を4人以下に制限する動きが出て、店側に不安が広がる。感染防止と経済の回復をどう両立すればよいのか。制限を求められた都道府県の知事の間でも、支持と疑問の声が交錯している。

 東京・新宿の街では「緊急事態宣言」が出された4月から5月にかけて、多くの店が2カ月間休業、国や都の支援金を受けてしのいできた。「GoToイート」でようやく客が戻ったところに、人数制限。例年は忘年会の予約が殺到する時期。もともと6人以上の団体客は座席を分けており、「4人以下」は唐突感がある。歌舞伎町のある店主は、「コロコロ制度を変えられたら、たまったもんじゃない。だったら給付金でも配ってほしい。それがなければ、生活が苦しくなっていくだけだ」。

 東京都の小池知事は18日、「あんまり大人数で行くことは賛成しない。大声になるし、方向性は合っていると思う」と述べた。人数制限を国に求めていた大阪府の吉村知事は、「GoTo」以外でも5人以上の飲み会は自粛するよう求める。18日の会見で「吉村知事が決めた。あいつのせいだ、と言ってもらっていい。批判はこちらで受ける」と話した。埼玉県の大野知事は18日、「21日から子どもや介護者を除く4人までを対象にしたい」。愛知県の大村知事も17日の記者会見で「県として異論は無く、国には同意する」。北海道は17日、食事券が利用できる店に多人数・長時間の会食を避けるよう周知徹底するよう求めた。

 一方、神奈川県の黒岩知事は17日、「ピンと来ない。4人だったら安全で、5人だったら危険なのか」と疑問を呈し、現時点で制限する意向はない。飲食時以外はマスクを着ける「マスク会食」の徹底で感染は防げるという。愛媛県の中村知事も18日、人数によって対象から外すことはないとの考え。愛媛でも感染者は増加傾向にあるが、国の目安(警戒ステージ)では「ステージ1」、「2」にあたるためという。

●新規感染、初の全国2000人超 5都県で最多
 
 国内の新型コロナの感染者は、18日過去最多となる2202人が新たに確認。1日あたりの感染者数が2千人を超えるのは初めて。東京のほか、神奈川、埼玉、長野、静岡の計1都4県で最多を更新。大阪や北海道でも、過去最多に迫る200人超の感染が明らかになり、感染の拡大が続いている。死者は北海道などで計14人。

 東京都ではこの日、493人の感染が確認された。年代別にみると、65歳以上は77人(16%)と5月1日の69人を上回り、過去最多。高齢者への感染拡大の背景には、家庭内感染の増加がある。18日までの1週間では感染経路別のうち、家庭内が最多の4割。子どもから感染する高齢者が多いという。大阪府でも1日あたりの感染者数としては今月14日285人に次いで、2番目に多い273人。

 札幌市で不要不急の外出自粛要請が出されている北海道では、233人が感染、うち札幌市は136人。道内では20日連続でクラスターが発生、この日も札幌市内のグループホームなどで起きた。神奈川県では過去最多147人を大きく上回る226人。県内の入院患者は17日時点で410人で、受け入れ可能な病床の確保を急いでいる。埼玉県は126人、目立ったクラスターがない中で感染者数が増えている。静岡県では今月14日の36人が最多だったが18日は87人、わずか4日で倍以上に増えた。

【11月19日】

●10万人当たり、新規感染2週間で倍 GoTo見直しに言及せず

 厚生労働省の「専門家組織」の会合が19日開かれ、過去最多の水準となり感染拡大のスピードが増していると評価した。前回会合と同様にクラスター対策の強化などに加え、飲食の場面を含めたマスク着用や、飲食店などの業種別ガイドラインの徹底を求めた。

 人口10万人あたりの全国の新規感染者数は、18日までの1週間で8.95人。2週間前の3.96人から2倍を超えた。特に北海道が突出し、2週間前の約3倍の29.12人だった。大阪府は約2倍の18.86人、東京都は約2倍の16.85人。沖縄県は約1.4倍の16.38人、愛知県は約2倍の11.75人、神奈川県は約2.4倍の10.59人だった。

 この日の「専門家組織」の評価では、北海道では「札幌市を中心に病床が逼迫しており、厳しい状況」とされ、「接触機会の削減・行動制限などの強い対策が求められる状況」と評価。 東京都では「社会経済活動が活発化し、若年層を中心に感染拡大のリスクを高める機会が増加」している可能性を指摘。東京都、大阪府、愛知県も北海道と同じ状態に「近づきつつある」とした。

●東京都、警戒レベル最大へ 2カ月ぶり

 534人の感染が確認された東京都は19日、専門家を交えた「モニタリング会議」を開き、都内の感染状況について「急速な感染拡大の局面を迎えた」と分析し、警戒レベルを9月10日以来、2カ月ぶりに4段階で最も深刻な「感染が拡大している」(レベル4)に引き上げた。医療提供体制のレベルは、4段階で2番目に深刻な「体制強化が必要」を維持した。

 7月15日以降に「レベル4」を維持してきた警戒レベルは、9月10日に「レベル3」に引き下げた。都内の感染者数は高止まりしつつも、10月までは「小康状態」にあった。だが11月に入って増加傾向が強まり、 11月11日に300人台となる317人となっていた。

  小池知事は19日夕、緊急会見を開き、感染者に65歳以上の高齢者が増えたとして、「高齢者をはじめ、糖尿病などの基礎疾患がある人は会食をできるだけ避けていただきたい」と要請。年末年始で会食の機会が増えるとして、会食時の対策の徹底を呼びかけた。一方で、夏の「第2波」の際に都民に求めた都外への不要不急の移動自粛や、酒類を提供する飲食店やカラオケ店の営業時間短縮といった要請は求めなかった。

●重症者、第2波超え

 「今後、重症化する人が増加する。救急医療の受け入れや手術を抑制しないといけない状況になると想定される」。19日の「専門家組織」の会合後、脇田座長(国立感染症研究所長)は会見で、今の感染状況に危機感を示した。感染拡大の要因には、①基本的な感染予防対策がしっかり行われていない、②人の移動の増加、③気温の低下の三つを挙げた。

●首相、「静かなマスク会食」求める

 菅首相は19日午前、18日に新規感染者数が2200人を超え、過去最多となったことを受け、首相官邸で記者団の取材に応じた。「最大限の警戒状況にある」とした上で、担当の西村経済再生相と田村厚生労働相に、19日の厚労省の「専門家組織」と20日の政府の「分科会」の議論を踏まえ、更なる対策を打つよう指示したという。

 首相は国民に対し、マスクの着用や3密の回避など基本的な感染防止対策の徹底を呼びかけた。専門家が感染リスクが高いと指摘している点を挙げ、飲食時でも会話する時はマスクをつける「静かなマスク会食」を求め、「私も今日から徹底する」と語った。加藤官房長官は19日午前の記者会見で「静かなマスク会食」について問われ、「分科会」が提言した「感染リスクを下げながら会食を楽しむ工夫」に基づくものと説明。

 「静かなマスク会食」 出典:厚生省ホームページ

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●会食「小」のルール 小池知事呼びかけ

 小池東京都知事は19日夕の緊急記者会見で、「人と人との距離を離して正面に座らないなど、飛沫を避けるための工夫をしてほしい」と強く呼びかけた。留意点についてパネルを示しながら、「小人数」「小一時間程度」「小声」「小皿に(分ける)」「小まめなマスク、換気、消毒」を挙げ、「5つの小(こ)」として徹底を呼びかけた。移動の自粛や飲食店への営業短縮の要請には踏み込まなかった。

 会食事の注意事項 出典:東京都防災ホームページ

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 小池知事が会見で強調したのは、重症化リスクの高い65歳以上の高齢者の感染拡大への危機感。会見前に開かれた都の「モニタリング会議」では「高齢者への感染の機会をあらゆる場面で減らすことが必要」との認識が示された。感染経路別では、高齢者の感染増加の要因とされる家庭内の割合が42.1%と最多だったことが報告され、「職場、施設や飲食店で感染した人が、家庭内にウイルスを持ち込み、同居する家族に感染させた事例が見られる」と注意を呼びかけた。

●新規感染者2387人、3大都市の感染広がり顕著

 新型コロナの国内の感染者は19日で2387人が新たに確認、2日連続で過去最多を更新。東京、大阪、北海道、愛知、兵庫、千葉、和歌山、山口の8都道府県で過去最多を更新。3大都市圏などで感染の広がりが目立つが、各地でも感染者が急増している。死者は北海道の7人など計21人が確認された。

 東京都の感染者は534人で、2日連続で過去最多を更新。年代別にみると、20代の130人(24%)が最多で、65歳以上の高齢者は69人(13%)。大阪府は、338人の感染が確認され、初めて300人を超え。愛知県でも219人の感染が判明、初めての200人超え。大村知事が記者会見し、県独自の警戒レベルを4段階のうち上から2番目の「厳重警戒(オレンジゾーン)」に引き上げた。

 北海道では267人が確認された。このうち札幌市が197人。札幌出入国在留管理局で、20~50代の職員計13人が感染。神奈川県では205人の感染が確認され、2日連続で200人を超えた。

【11月20日】

●ワクチン使用許可「申請」 ファイザー発表 米、来月にも接種か

 新型コロナワクチンを共同開発している米製薬大手ファイザーとドイツのバイオ企業ビオンテックは20日、米食品医薬品局(FDA)にワクチンの緊急時の使用許可を申請すると発表した。従来と異なる新しいタイプのワクチンで、高い効果が報告されているが、長期的な効果や安全性は未知数な面もある。

●消費者物価、下げ幅9年7カ月ぶり

 総務省が20日発表した10月の消費者物価指数(季節調整値)で、生鮮食品を除く指数は前年同月より0.7%低い101.3だった。下げ幅は、東日本大震災のあった2011年3月に0.7%下落して以来、9年7カ月ぶりの大きさ。「GoToトラベル」による宿泊料の割引と、新型コロナ感染拡大を受けた電気代などエネルギー価格の落ち込みが大きい。前年割れは3カ月連続。10月は消費増税から1年が過ぎ、増税による物価上昇分の影響がなくなったことも下げ幅を広げた。

●マスク会食、店も客も困惑 専門家は異論

 「GoToイート」を進めてきた国や自治体は、会食時のマスク着用や人数制限を求める。菅首相は「静かなマスク会食」を求め、小池都知事も「5つの小(こ)」を呼びかけ、会食時の対策の徹底を訴えている。飲食店や利用客からは戸惑いの声が上がっている。国も都も現時点では、飲食店の営業時間の短縮までは要請してない。

 「静かなマスク会食」に、沖縄県立病院の感染症内科副部長の高山医師は19日、「いや、総理ちがいます。急速に感染が広がっている地域では、一緒に食事をするのは家族など固定された親しい人のみとし、不特定の人との会食については控えましょう。飲食時のマスク着用など(対策としては)ザルですよ」とツイッターなどに投稿した。

 高山氏は「感染対策はシンプルでなければ、効果は得られない」と言う。ほかの専門家の間でも「マスク会食」の感染防止効果への疑問や、「GoToイート」を続ければ、感染が拡大すると懸念する声が上がっている。

●分科会、GoTo見直し提言 感染拡大地域で

 政府の「分科会」は20日、一部の都道府県が感染急増段階の「ステージ3」に入りつつあるとし、これらの地域で「GoToトラベル」の運用見直しを求める提言をまとめた。西村経済再生相は「分科会」後の会見で、政府が21日に開く対策本部で早急に対応を協議すると言う。

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 提言では、個人の努力に頼るだけでなく、「より強い対応」を期待したいと言及。3週間程度の期間限定で、感染拡大している自治体には、酒類を提供する飲食店に夜間の営業時間の短縮などを要請してもらい、これらの自治体への財政支援を国に求めた。「トラベル」の運用見直しについては「政府の英断を心からお願い申し上げる」と述べ、政府に決断を迫った。
 
 「分科会」は、「GoToトラベル」や「GoToイート」も「ステージ2」以下で実施するよう、9月に提言していた。これまでは、どの都道府県も「ステージ2」以下とみなされてきた。11月に入って北海道や東京都などでは、「ステージ3」の6つの指標のうち多くで上回るようになり、判断は知事に委ねられ、「分科会」のステージに即した対策の議論は進んでいなかった。
 
 「分科会」がこの日まとめた提言では、いくつかの都道府県では一部地域で「ステージ3」相当の強い対策が必要な状況と指摘。「トラベル」の一部区域の除外を含めて政府に早急な見直しを求め、「イート」についても感染状況を踏まえ、知事が食事券発行の一時停止などを検討するよう国に要請した。「分科会後」の会見で尾身会長は「我々専門家の判断」と断った上で、「ステージ3」相当は北海道、東京都、大阪府、愛知県の地域を例示した。

●分科会、医療崩壊に危機感

 政府は経済活動に水を差すとして、「GoTo」キャンペーンの見直しに及び腰。政府の「分科会」は、医療と経済を両立することを目的としており、双方の専門家ら18人で構成。これまで経済に配慮した発信を続けてきた「分科会」が、経済のブレーキにつながる提言に踏み込んだ背景には、医療崩壊の危機がある。医療関係者らの「このままの状態を維持することでは感染拡大を抑えられないどころか、医療の提供が継続できなくなるという大きな節目に来ている」という 危機感を背景に、政府に決断を迫った。

 20日、緊急記者会見を開いた東京都医師会の尾崎会長は、人の移動が活発になったことが感染拡大につながっているとの考えを示し、「人の流れを止めてもらうことを真剣にお願いしている。ぜひ耳を傾けてほしい」と「GoToトラベル」の中断を求めた。

●「トラベル」に野党攻勢 政府の対応・責任 追求

 「第3波」の感染拡大を受けて、野党は菅政権の目玉政策「GoToトラベル」事業への攻勢を強めている。20日の参院本会議で、立憲民主党議員は「この感染急拡大期で何が一番重要か。トラベル事業の取り扱いを議論すべきだ」と主張。共産党議員も「爆発的な感染は阻止するという発言と、人の移動を促進するキャンペーン継続は全く矛盾している」と攻めた。これに対し、菅首相は「感染対策と経済の回復を両立させていく」と同じ回答を繰り返した。

 立憲の枝野代表はこの日、記者団に「観光関連業者を守るためではなくて、メンツの問題」と、首相のこだわりが災いしているとの見方を示した。感染急増の地域を対象に「一旦停止して、キャンセルへ補填を行う方が苦境を支える上で意味がある」と訴えた。さらに西村経済再生相が感染者数について「神のみぞ知る」と発言したことにも、「説明のしようがない状況に政府が陥っている」と批判した。

●感染2400人超 また最多更新

 新型コロナの国内の感染者は20日で2426人が新たに確認され、3日連続で過去最多更新。2千人を超えたのも3日連続。大阪、北海道、山口、岩手、大分の5道府県で過去最多となった。死者は新たに14人が確認された。北海道では304人の感染が確認され、初めて300人を超えた。東京都内では522人の感染が確認され、2日連続で500人を超えた。大阪府は370人の感染が確認され、2日連続で過去最多を更新した。

【11月21日】

●G20首脳会議開幕

 主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)が21日、サウジアラビアを議長国として開幕した。新型コロナ感染拡大や気候変動への対策を主な議題に、オンライン方式で22日まで開かれる。トランプ米大統領も参加する中、主要国や国際機関が足並みをそろえてビジョンを示せるかが焦点。新型コロナ対策では、ワクチンを世界的にどう分配するかも協議される見通し。議長のサルマン国王は開会のスピーチで「すべての人がワクチンや治療を受けられるよう、公平に利用できる状況を整えないといけない」と語った。

 サミットに先立ち、国連のグテーレス事務総長は、途上国にも治療薬やワクチンが行き渡るよう、参加国に280億ドル(約2兆9千億円)の資金拠出を要望。WHOや欧州連合(EU)も国際的な枠組みへの資金提供を呼びかけている。ワクチンを国際共同購入する「COVAX(コバックス)ファシリティー」はその一環で、日本を含め186カ国が参加している。

●ワクチン、米は「自国第一」 ロシア、中国は「ワクチン外交」

 トランプ政権はワクチン開発に120億ドル(約1兆2450億円)を投じるが、接種は自国民が最優先。WHOから脱退を表明しており、ここでも「米国第一」の姿勢。国際協調を重視するバイデン次期大統領は、COVAXへの参加ははっきりしていない。米国と対立するロシアや中国には、ワクチンを外交に利用しようとする思惑もある。

 ロシアは8月に世界で初めて新型コロナワクチン「スプートニクV」を承認したが、COVAXには不参加。10月に2つ目の国産ワクチンを承認したが、国際的に求められている最終段階の臨床試験を後回しにしており、有効性や安全性が疑問視されている。プーチン大統領はG20サミットで、「ロシアは必要な国に提供する用意がある」と表明した。ロシアは、世界50カ国以上から提供の問い合わせを受け、メキシコやブラジル、インドなどに計数億回分を提供することで合意したと公表している。

 中国の習国家主席はG20サミットで「ワクチンの研究開発や生産、分配などについて各国との協力を強化したい」と演説した。5種類のワクチンが最終的な臨床試験に入っておりCOVAXへの参加も表明済み。しかし年末までのワクチン生産量見通しは、6億1千万回分。14億人を抱える自国分にも満たせず、分配には優先順位がつく。次に、中国ワクチンの臨床試験を実施しているアラブ首長国連邦やブラジル、パキスタンなどの「協力国」が優先。中国が重視する国際的枠組みの新興5カ国や上海協力機構なども、優先的に考慮される方針。

 サルマン・ビン・アブドゥルアズィーズ・サウジアラビア国王 ウラジーミル・プーチン・ロシア連邦大統領 習近平・中華人民共和国主席 出典:ウィキメディア・コモンズ

サルマン・ビン・アブドゥルアズィーズ・サウジアラビア国王 出典:ウィキメディア・コモンズ ウラジーミル・プーチン・ロシア連邦大統領 出典:ウィキメディア・コモンズ 習近平・中華人民共和国主席 出典:ウィキメディア・コモンズ

●GoTo一時停止、首相表明 感染拡大地域への旅行予約、食事券発行停止も

 菅首相は21日、新型コロナ感染症が広がっている地域で「GoToキャンペーン」の運用を一部見直すと発表した。「トラベル」では、そうした地域を目的地とする旅行の新規予約を一時停止する。「イート」も都道府県知事に対し、プレミアム付き食事券の新規発行の一時停止などを検討するよう求めた。

 「GoTo」は、感染対策と経済の両立をめざす首相の肝いり事業。政府はこれまで、キャンペーン自体が感染の発生源とはみていない。日本医師会が18日に「トラベルが感染者急増のきっかけ」と指摘しても取り合わない。政府「分科会」は20日、いくつかの都道府県が「ステージ3」に入りつつあると指摘。「トラベルの早急な見直し」を求めていた。「トラベル」は7月下旬の開始以降、のべ4千万人以上が使い、感染が判明した利用者は176人だという。「イート」は10月にポイント付与事業が始まった。のべ5千万人が利用し、近く付与は終わる。プレミアム付き食事券も順次販売され、12月には全国各地で利用が本格化する見通し。

●全国2588人感染、4日連続最多 7都道府県で最多更新 行楽地にぎわう

 新型コロナ国内感染者は21日で、新たに2596人が確認された。4日連続で過去最多を記録。東京や大阪、埼玉、兵庫、千葉、茨城、愛媛の7都府県で過去最多を更新した。大阪で5人、北海道で3人など12人が亡くなった。
 
 東京都は新規感染者を539人確認。500人を超えたのは3日連続。20代が139人(26%)と一番多く、65歳以上の高齢者は60人(11%)だった。人工呼吸器か体外式膜型人工肺(ECMO、エクモ)を使用とする都基準の重症者数は前日から3人増えて40人。大阪府では、415人の感染者を確認した。20日の感染者370人を上回り、3日連続で過去最多を更新。400人を超えるのは初めて。

 埼玉県では、新たな感染者数が173人となり、これまで最多だった18日の126人を大きく上回って過去最多。千葉県でも新たな感染者が109人で、19日の106人を上回って過去最多を更新。直近1週間の新規感染者の1日平均が80人を超え、急増傾向にある。153人を確認した兵庫県では、5日連続で100人を超え。これまで最多だった19日の132人を上回った。

 北海道と札幌市などは、感染者が新たに234人確認されたと発表した。道内全体の感染者数は過去最多となった前日の304人は下回ったが、4日連続で200人を超え、高止まりが続いている。茨城県66人、愛媛県20人も過去最多を更新した。

【11月22日】

●「ロックダウンで困窮」 欧州に貧困の波

 新型コロナで2度目のロックダウンに見舞われた欧州の国々で、貧困の波が静かに押し寄せている。冷え込んだ経済活動が、非正規雇用で働いていた人々の生活を直撃したためだ。政府の経済支援が切れれば、失業者がさらに増える懸念もある。

●コロナワクチン「公平に」 G20首脳宣言 多国間主義を強調

 主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)が22日、閉幕した。採択された首脳宣言では、新型コロナの診断や治療、ワクチン接種を「すべての人々が手頃な費用で公平にアクセスできるよう努力を惜しまない」としたほか、地球温暖化対策などでも「多国間主義」の重要性を改めて訴えた。

 首脳宣言では、ワクチンの国際共同購入する仕組み「COVAXファシリティー」の利用を「完全に支持する」と表明。COVAXは、米国やロシアが参加していない中で、「多国間協調がこれまでになく必要とされているとの信念のもとに結束する」と踏み込んだ。コロナ禍で財政破綻しかねない途上国を支援するため、国同士の借金返済を猶予する措置を来年6月まで延長することも確認した。

●3連休初日の人出 箱根や嵐山は増加、感染増の札幌は減少

 3連休初日となった21日の人出が、新型コロナ感染拡大前の1、2月と比べ、箱根湯本で倍増、京都の嵐山で約4倍になっていたことが、スマートフォンの人流データの分析から分かった。この2地点は、昨年同月と比べても1~4割多かった。一方、感染が急拡大している北海道など、多くの観光地や主要駅では人出は少なくなっていた。

 この連休は、日本医師会長が「我慢の3連休に」と呼びかけ、政府が「GoToキャンペーン」の運用一部見直しを公表した。宿泊施設のキャンセルが出るなど多くの観光地や駅では人出が減ったが、紅葉シーズンとあって一部の観光地に多くの人が詰めかけた。一方、感染者が急増している北海道は11月に入ってから人出が大きく減っており、札幌駅で38.6%、すすきの駅で50.7%、新千歳空港駅も51.6%減った。

●国内死者2001人 東京479人、大阪277人

 新型コロナによる日本の死者が22日、都道府県や国が発表する集計(クルーズ船を含む)で合計2001人と2千人を超えた。東京都479人、大阪府277人、神奈川県185人、北海道149人、埼玉県132人の順に多く、愛知県と福岡県も100人を超えている。国内で初めて死者が確認されたのは2月13日、1千人に達したのは7月20日。死者の増加ペースが速まっている。11月に入り、1日の死者数が10人以上となる日が目立っていた。
 
 年代別の死者は、70代以上の高齢者が大半を占める。厚生労働省が今月18日時点でまとめた死者1857人を見ると、80代以上が59%、70代が26%で計85%。一方、致死率(陽性者のうちの死亡割合)は、死者1千人に迫った7月15日時点より抑えられている。80代以上は14.8%で(-13.5%)、70代は6.2%(-8.0%)。全体の致死率も1.5%で、2.9%低下した。

●国内感染者2168人 重症者331人、過去最多

 22日に新たに確認された1日の感染者数は、計2168人。2千人を超えたのは5日連続で、日曜日では、これまでで最も多かった。都道府県別では、大阪府が490人で、4日連続で過去最多を記録。東京都は391人、北海道は245人。

 11月に入って重症者は増え続け、16日には272人と「第2波」ピークの259人(8月23日)を超えた。厚生労働省が23日に発表したデータによると、22日時点の全国の入院者数は1万8019人で、そのうちの重症者は前日より8人増えて331人となった。「緊急事態宣言」が出ていた「第1波」ピークの328人(4月30日)を超え、過去最多となった。11月1日時点で163人だったのが、3週間でほぼ倍になった。
 
 無症状や軽症者の若者が多かった「第2波」と比べ、現在の「第3波」は、重症者や高齢の感染者が増えている。重症患者の受け入れには限りがあり、このまま増え続けると救急医療の受け入れや手術の抑制など他の医療への影響が懸念される。11月の死者数も21日時点で208人となり、10月の198人をすでに超えている。

【11月23日】

●英アストラゼネカ・ワクチン 「有効性70%」の暫定結果

 新型コロナワクチンを開発している英製薬大手アストラゼネカと英オックスフォード大は23日、「有効性は70%」とする最終の臨床試験(治験)の暫定結果を発表した。データは英国、欧州、ブラジルの規制当局に提出し、早期の承認を目指すという。

 ワクチンは2~8℃という通常の冷蔵施設の温度で保管できるメリットがある。開発に成功した場合、日本政府は1億2千万回分の供給を受けることで基本合意している。今回の治験には英国、ブラジル、南アフリカで2万4千人以上が参加している。

 アストラゼネカのロゴ 出典:アストラゼネカ株式会社(日本法人)のホームページ

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●豪、下水調査 コロナ検出なら住民検査

 下水から検出された新型コロナを感染対策につなげる取り組みがオーストラリアで活発になっている。各国で状況が深刻化するなかで、感染の抑制に成功している。さらに、感染の芽から摘んでいこうとする「攻め」の対応と言える。豪州は3月に外国人の入国を禁止、外出規制も敷いたことで感染の抑制に成功した。7月から10月にかけてメルボルンで「第2波」が起きたが、11月には、国内全体で新たな市中感染例がゼロの日もあるほどに抑え込んでいる。

 ニューサウスウェールズ州の水道公社の水質検査施設には毎週、汚水の瓶が約100本運ばれてくる。州内各地の下水道施設から採取されたもので、PCR検査の機器にかけてウイルスがあるかどうか分析、48時間以内に結果がわかり、州保健局に送られる。保健局が、ウイルスが検出された施設の周辺で「市中感染が起きているかもしれない」と判断すると、住民に検査を呼びかける。

●観光地、回復の矢先 札幌、一時停止へ

 新型コロナ感染急拡大を受け、北海道の鈴木知事は23日、札幌市について「GoToトラベル」を一時停止する方針を示した。道内からは客が戻りつつあった観光への影響を懸念する声も出た一方で、理解を示す声も。国から判断を委ねられた形の都道府県知事らは「国が方針を示して」と不満をにじませた。

●GoTo除外の判断「国も協力を」 知事会、緊急提言

 「トラベル」除外対象になりそうな他の大都市圏の知事らは、国が明確な基準を示していないことに戸惑いをみせる。東京都の小池知事は23日午後、報道陣の取材に応じ「(運用停止の)詳細がまだよく分かっておらず、国に確認をしているところ」と述べた。24日午後に菅首相と会談し、「トラベル」対応について協議する見通し。愛知県の大村知事は23日、報道陣に「国の事業なので、国に方針を示してもらわないと判断しかねる」と注文をつけた。

 全国知事会は23日、「GoToトラベル」について、対象地域からの除外を判断する際に国に協力を求める緊急提言をまとめた。除外対象を都道府県単位ではなく地域限定とする選択肢も求め、国に具体的な仕組みを早急にまとめるよう促した。トラベルの対象地域からの除外は、新型コロナ感染状況が4段階で上から2番目となる「ステージ3」が目安とされ、ステージの認定について西村経済再生相は「まずは知事に判断していただきたい」と述べていた。

 知事会のウェブ会議には30府県の知事が出席し、判断を知事に委ねる国の姿勢に異論が相次いだ。伊原・岡山県知事は「県でバラバラに判断するのではなく、国で総合的に判断することが適当」と強調。福田・栃木県知事もトラベルの再開時期などについて「国がリーダーシップを発揮し、丸投げしないように」と釘を刺した。また、井戸・兵庫県知事は、「感染者が大量発生している大阪、東京を除外する必要がある」との指摘も出た。「GoToイート」についても、緊急提言では「国として早急に具体的な取り扱いを明示すること」と求めた。

【11月24日】

●NYダウ、初の3万ドル 政権移行やワクチンへの期待追い風

 24日の米ニューヨーク株式市場で、ダウ工業株価平均が大きく続伸、終値は前日比455ドル高い3万0046ドル。史上初めて3万ドルの大台を突破。新型コロナ感染は米国内外で深刻化しているものの、米政権移行の手続きが本格化したことや、ワクチンの早期実用化への期待が株価を歴史に残る水準へと押し上げている。11月に入ってからは3500ドル超も上がった。上昇率は13%を超え、月間では1987年以来の急騰。

 米国では新規感染者が1日約17万人と過去最悪のペースで増え続け、連日1千人規模の死者が出ている。新年にかけて経済の急減速を懸念する見方も強まる。市場の関心は半年以上先の回復見通しに集中していると、期待先行のあやうさもある。

●仏の都市封鎖 段階的解除へ

 新型コロナの「第2波」に見舞われ、再びロックダウンに踏み切った欧州各国が規制期間の延長を余儀なくされている。経済と感染防止の両立を目指し、春に比べて規制を緩やかにした一方、封じ込めは遅れている。各国ともクリスマス時期での本格緩和を見込むが、懸念もある。

 フランスのマクロン大統領は24日、10月30日から全土の外出禁止令を12月半ばにかけて段階的に解除する方針を示した。ただし、現在2万人前後の1日の感染者数を5千人まで下げることなどが条件。大統領は、今月16日に4900人だった集中治療病床の患者が4300人まで下がったとして、「第2波のピークは過ぎた」とした。一方で、連日500人前後が死亡している上、外出禁止解除の目安と位置づけた1日の感染者5千人という目標には「まだ数週間かかる」として、12月1日迄としていたロックダウンを続ける。

 ワクチンについては、欧州連合(EU)が購入し、人口数に応じて加盟国に配分する分を高齢者に優先的に割り当てる。年末にも接種が始まる見通しという。

●クリスマス 3世帯まで集まってOK

 英国政府は24日、新型コロナ感染抑止策をクリスマス期間中は緩め、最大3世帯で集まって良いとするルールを発表した。重要な祝日を家族や友人と祝えるように配慮した措置。12月23~27日の期間中は、個人の家や礼拝所、屋外の公共スペースで集まることが許され、国内の移動制限も解除される。英国では4つの自治政府が独自の感染抑止策を設けており、ロンドンがあるイングランドは現在、商店閉鎖や外出制限を伴う一律のロックダウン中。

●札幌・大阪、GoTo除外 来月15日まで

 北海道と大阪府の知事が24日、「GoTo」事業から札幌市と大阪市を除くよう、政府に要請。これを受け、政府は関係閣僚で協議して正式に決めた。期間は12月15日までの3週間。両市への旅行で、今月24日~12月15日出発分は割引販売を停止し、予約済みの旅行も12月2~15日出発分は割引の対象外にする。利用客は12月3日までは無料でキャンセルができる。ほかの自治体からも要請があれば、除外対象がさらに増える可能性もある。

 赤羽国交相は24日の記者会見で、トラベル事業が感染拡大の主因だという証拠はないと強調。今回の対応は、あくまで感染拡大地域の医療負担に配慮した「予防的な措置」と説明した。このため、両市の住民が市外に旅行する場合は、これまで通り割引の対象とする。ただ、感染拡大地域からの旅行に制限をかけないことには批判があり、全国知事会長の徳島県の飯泉知事は24日、西村経済再生相に対し、感染拡大地域を出発する旅行も除外するよう求めた。

 一方、政府は同日、飲食店支援策「GoToイート」についても、感染拡大地域ではプレミアム付き食事券の販売の一時停止やポイント利用の自粛呼びかけを検討するよう、各都道府県に改めて要請した。神奈川県は25日から食事券の販売をいったん停止。埼玉県も24日、食事券の販売停止や利用制限を近く実施すると決めた。「GoToイベント」や「GoTo商店街」についても、梶山経済産業相は24日の会見で、開催地の自治体から要請があれば、一時停止を検討する考えを示した。

●1週間で感染者1万5千人、前週の1.5倍に 北海道・東京・大阪で半数を占める

 厚生労働省の「専門家組織」の会合が24日夜に開かれ、全国の最新の感染状況を分析した。23日までの1週間の感染者数は全国で1万4919人で、前週から1.46倍に増えた。北海道、東京、大阪の3道都府で半数を占めたものの、すべての都道府県で感染者が確認されており、全国的な広がりが懸念される。

 会合の資料によると、実効再生産数(感染者1人が何人に感染させるか)は、全国では5日時点で1.30。北海道は1.24、東北1.12、首都圏1.27、中京圏1.35、関西圏1.41、九州北部1.29、沖縄1.04だった。感染が広がる中、検査の陽性率も上がっている。15日までの1週間でみると、全国では5.5%で前週より1.2ポイント増。北海道では17.4%に上り、兵庫県9.9%、大阪府9.7%、愛知県9.4%で続いた。

●GoTo除外、首相と会談の小池氏 一時停止に慎重

 新型コロナ感染が急拡大している東京都で、「GoToトラベル」を大阪市や札幌市のように止めるのか否か。小池都知事は24日、菅首相らと相次いで会談した。都は両市と比べて医療体制が逼迫していないことなどから、現時点での停止には慎重。小池知事は24日夜、報道陣に「トラベル」について「あす都庁内で議論して考えていきたい」と語った。

 「トラベル」の一時停止を巡り、政府は「感染状況などを把握している都道府県知事の意向を尊重するのが基本」としている。一方、小池知事は「国に判断する責任がある」などと主張してきた。「トラベル」除外は、感染状況が「ステージ3」を目安とされる。小池知事は24日午後、西村経済再生相とも会談。その際、政府側は現時点で「ステージ3」には該当しないとの「お墨付き」を得たこともあり、都庁内では現時点で除外しなくてもいいのではないかとの声が出ている。

●「国の事業、基準示して」要望も
 
 国の事業でありながら、継続の指標となる警戒ステージの判断は都道府県知事に委ねられているのが「GoToトラベル」。その停止などを誰が主体的に判断すべきなのか。知事の間にも温度差がある。23日に全国で初めて中断を表明した大阪府の吉村知事は、地域の感染状況を把握する知事の権限拡大を訴えてきた。24日も「国が最終判断すべきだ」としつつ、「『知りません』というのは無責任で、意思表示はすべきだ」と強調した。

 「判断するのは現場を預かる知事」としている愛知県の大村知事は24日の会見で「国の事業として基準は示してもらわないと対応できない」と念押しした。国が業界団体を通じて事業を直接展開しているため、県はほとんど関わっていないから。北海道の鈴木知事も「最終的に国が判断する」というのが基本姿勢。だが感染急拡大で「医療崩壊」が危ぶまれ、先んじて札幌除外の方針を示した。23日には「知事か国かと言っているうちにどんどん判断が遅くなる」と話し、24日の会議でも「国の責任で事業者に万全の支援を」「混乱を招かないように国として丁寧な説明を」と釘を刺した。

●東京の重症者最多 宣言解除後

 新型コロナの国内感染者は24日で、新たに1228人が確認された。2日連続で2千人を下回った。亡くなったのは全国で19人で、秋田県で初めて死者1人が確認された。東京都では新たに186人の感染を確認。8日ぶりに200人を下回った。一方、都基準の重症者数は、前日より10人増えて51人となり、「緊急事態宣言」解除後では最多。大阪府では210人の感染を確認し、重症病床の使用率が50%に達したことも明らかにした。北海道では216人が確認され、7日連続で200人を上回った。

【11月25日】

●バイデン氏「敵はウイルス」 感謝祭休暇の自粛協力求める

 バイデン次期米大統領は25日、感謝祭の休暇を前に地元のデラウェア州で演説。新型コロナによる国内の死者が26万人を超えたことに触れ、「我々はお互いとではなく、ウイルスと闘っている」と述べた。自らも今年の感謝祭は親族で集まらず、「自宅で、妻と娘夫婦と過ごす」と語った。

 米国では、11月末の感謝祭は親族らで集まることが慣例、例年は大規模な移動が起きる。しかし、現在は新型コロナの感染が再び急増し、疾病対策センター(CDC)は感染拡大を防ぐため、旅行の自粛を呼びかけている。
 
 バイデン氏はこのほか、国民一人ひとりがマスク着用や多人数での集まりを自粛するなどの「愛国的義務」を果たすことが重要として協力を呼びかけた。また、大統領への就任初日から検査数の増加や、経済活動や学校再開に向けたガイドラインの明確化などの具体策を始めると表明した。

●ドイツ、新型コロナ規制を延長

 ドイツ政府は25日、2日から月末までの予定で導入していた規制を約3週間、延長することを決めたうえで、公共の場で集まれる人数を「5人まで(14歳未満は除く)」と厳しくした。新規感染者数が高止まりしているため。ドイツは、商店や学校は開けつつ、飲食店や娯楽施設を閉じたり、公共の場で集まれる人数を10人までと制限したりしていた。

 一方、クリスマスに遠方の家族や友人らと過ごす貴重な機会に配慮し、12月23日~元日は一度に集まれる人数を「10人まで(14歳未満は除く)」とした。ただ、大勢が集まって年越しを花火で祝う恒例の楽しみは自粛するよう求めた。記者会見したメルケル首相は他人との不必要な接触や旅行などを控えるよう訴えた。

●東京都、20日間の時短要請 28日から 飲食・カラオケ店に

 新型コロナ感染防止策として、東京都は25日、酒類を提供する飲食店とカラオケ店に対し、営業時間の短縮を要請すると発表した。28日~12月17日の20日間、島嶼部以外の都内全域を対象に午後10時までに店を閉めるよう求める。重症者が急増する都内の感染状況を受け、春の「第1波」、夏の「第2波」に続き、再び経済活動を制限する措置に踏み切った。

 小池知事は25日夕に会見し、「医療崩壊を何としても回避しなければならない。感染対策、短期集中の覚悟で、あらゆる対策を講じていきたい」と述べた。20日間の要請に応じた中小事業者には一律40万円の協力金を支給し、予算規模は200億円を見込む。小池知事は、「できるだけ不要不急の外出を控えていただきたい」とも呼びかけた。

 国の飲食店支援策「GoToイート」については、27日からの3週間、食事券の新規発行を一時停止し、発行済みの食事券やポイント利用を控える呼びかけをするよう国に求める。「GoToトラベル」に合わせて都民が都内旅行する際に、都が独自に上乗せしている補助事業は新規販売を停止する。一方で、小池知事は感染拡大地域の観光は目的地に加えて、出発地としても止める必要があるとしたうえで、「国が判断を行うのが筋ではないか」と述べ、都としてトラベル除外を求めない理由を説明した。

●分科会「ステージ3」相当は今後3週間、往来自粛を 医療崩壊に危機感

 政府の「分科会」は25日の会合で、政府や都道府県に対応を迫る提言をまとめた。先週20日、政府に「GoToトラベル」の見直しなどを求めた「分科会」が再び会合を開いたのは、「一部の地域では感染拡大のスピードが急激、クラスターが広範に多発、医療提供体制が既に厳しい状況になっている」という認識から。提言では「このままの状態が続けば、通常の医療で助けられる命を助けられなくなる事態に陥りかねない」と強い危機感をあらわにした。

 地域の感染状況が、「分科会」基準で上から2番目の「ステージ3」(感染急増)相当の対策が必要な地域への往来を、今後3週間なるべく控えるように求める。また酒類を提供する飲食店の営業時間短縮も早急に検討するべきだとしている。「GoToトラベル」事業で感染が拡大している地域からの出発分も一時停止するよう検討することも求めた。

 春の「第1波」収束後、政府は「感染対策と経済の両立」を掲げてイベントの人数制限の緩和や「GoTo」事業を進めてきた。だがこうした取り組みは、人同士の接触機会を増やし、感染拡大のリスクが大きい。このため「分科会」は8月、感染状況を4つのステージに分け、危険水準に達すればブレーキをかける仕組みを提言した。「ステージ3」が経済活動を縛る強い対策に切り替える節目。「ステージ4」になれば、「緊急事態宣言」の検討が求められる。

 西村経済再生相は記者会見で、今後3週間で感染増加を抑えられなければ「『緊急事態宣言』が視野に入ってくる」と危機感を示した。西村氏が会見で示したデータによると、23日時点で愛知県、大阪府は「ステージ3」の6つの指標のすべて、東京都、兵庫県、沖縄県は5つ、北海道は4つを満たしている。ただ、ステージを判断するのは都道府県の知事。この間、政府と知事の間で責任の押し付け合いともみえる状況も起き、「分科会」のメンバーからは、早急なステージの判断を求める声が上がっていた。

●国内重症者、過去最多376人

 新型コロナ国内感染者は25日で新たに1945人が確認された。厚生労働省によると、重症者が前日から31人増えて376人となり、過去最多を更新した。新たな感染者は3日連続で2千人を下回ったが、11月上旬から1千人を超える日が相次いでいる。死者は8都道府県で21人だった。感染者が最も多かったのは東京都の401人。都基準の重症者は前日より3人増の54人で、「緊急事態宣言」解除後の最多を更新した。

【11月26日】

●韓国政府呼びかけ 食事・会合、大学入試まで我慢 

 新型コロナ感染が再び急増する韓国で、政府が26日、「食事の約束、忘年会はすべてキャンセルして」と国民に異例の呼びかけた。来月3日に日本の大学入学共通テストにあたる大学修学能力試験が予定され、約49万人の受験生の挑戦が無事に終わるように全国民で支えたいとの思い。教育相は記者会見で、「国民全員が受験生を持つ親の気持ちになり、親睦的な集まりはやめるようにお願いする」と訴えた。

 韓国では、先週から首都圏を中心に新型コロナの感染が急拡大し、26日には1日の新規感染者数が3月以来となる500人を超えた。韓国政府は24日から、一部のカラオケなどの遊興施設の営業を事実上禁止。食堂も午後9時までに制限した。繁華街は閑散とし、「政府の対応は厳しすぎる。このままでは店をやっていけない」との声も聞かれる。

●新型コロナ感染者 世界6000万人超す

 全世界の新型コロナ感染者数は26日までに6千万人を超えた。米ジョンズ・ホプキンス大の集計で明らかになった。死者は141万人を超えている。26日午前11時現在、世界の累計感染者数は約6025万人。6月末に1千万人を超えた後、増加のペースは速まっている。感染者数が最も多いのは米国で1276万人(死者26万人)。次いでインドが922万人(13万人)、ブラジルで611万人(17万人)となっている。

●ひとり親世帯 再び給付金

 新型コロナ感染再拡大を受け、政府は生活が苦しいひとり親世帯を支援する「臨時特別給付金」を再度、支給する方向で調整に入った。ひとり親世帯は2016年の推計で141万9千世帯。子育てと仕事を両立するためにパートなどの非正規の仕事に就く親が多く、コロナ禍で仕事を失う例も少なくないとされる。

 一般社団法人「ひとり親支援協会」は今月、給付金の再支給を厚労省に要請。立憲民主など野党4党は16日に再支給する法案を国会に提出し、与党・公明党も24日、再支援を求める提言をした。自民党は26日、再支給を求める緊急提言を菅首相に提出し、首相は2度目の支給に応じる意向を示した。予備費の余り7.2兆円の一部の活用を検討する。再支給は年内をめざし、金額や対象者は前回同様とする案を厚生労働・財務両省で詰める。

●「イベント」札幌を一時除外

 経済産業省は26日、コンサートなどのチケット販売代金の一部を割り引く需要喚起策「GoToイベント」の対象地域から札幌市を一時的に外すと発表した。28日以降に販売するチケットのうち、12月15日まで市内で開かれるイベントを割引の対象外にする。「GoTo商店街」事業についても、札幌市内の商店街を対象から外す。期間は、11月26日から12月15日まで。

●タクシー窓開け 換気効果「限定的」 スパコン富岳で計算

 理化学研究所などのチームは26日、新型コロナ感染症対策の研究で、飛沫がタクシー内でどう広がるか、スーパーコンピュータ「富岳」で計算した結果を発表した。窓開けによる換気は限定的で、エアコンの風量を強める方が効果的。後部座席の人が咳をする場合はマスクが第一の対策として効果があるという。

 チームは、カラオケボックスでの飛沫の広がりも調べた。排気口の下で立ってマスクやマウスガードをつけて歌うと、ある程度効果的に排気口から排出された。排気口から顔のあたりまで仕切り板をつけると、部屋全体に飛沫が広がるのをほぼ防ぐことができた。
 
 飛行機内では、機内の空気循環システムの効果で、3分程度で空気が浄化される。乗客が咳をする場合、背もたれを倒して斜め上に咳をした場合は、背もたれを倒さない場合に比べて前方に大きく広がった。どちらの姿勢でも、マスクをつけることで飛沫の数は大幅に減った。マスクの着用による感染リスク低減効果は大きいとしている。

●北海道、集中対策2週間延長

 北海道は26日、新型コロナ感染防止のための「集中対策期間」を2週間延長すると発表した。依然として高水準の感染者数を抑えるため、飲食店の対策を強化。接待を伴う飲食店については、札幌市全域での休業要請にまで踏み切る。患者の急増で医療機関が疲弊する中、飲食事業者にさらなる負担を求めざるを得なくなった。

●「イート」食事券 千葉県発行停止

 千葉県は26日、「GoToイート」の食事券の新規発行を28日から3週間をめどに一時停止する。購入済みの券は引き続き利用できるが、会食は原則4人以下が求められる。飲食店の営業時間の短縮などの自粛要請は、現時点で想定していない。「GoToトラベル」は変更しない。

●コロナ重症者、半月で倍増 東京や大阪で病床逼迫

 新型コロナ感染症の重症者用ベッドが、東京都や大阪府などで逼迫し始めた。厚労省の集計では、重症者は26日時点で全国で435人。半月で約2倍となった。今の感染者の増加ペースでは、重症者がさらに急増する。感染拡大地域の医療現場は、新型コロナ以外の重症者の診療を制限しなければ、対応できない深刻な状況に追い込まれつつある。

 朝日新聞の取材では、重症者用ベッドの使用率(26日時点)は、大阪府で52%、東京都40%、神奈川県32%、愛知県31%、兵庫県29%だった。実態は、数字以上に深刻だという。都の基準の重症者は、26日で60人。重症者用に「確保」したベッドは150床。しかし、都で入院ベッドの調整に携わる杏林大高度救命救急センター長の山口医師によると、「確保」は必ずしも今使えることでなない。「実際に使えるのは半分ぐらい、新たな重症者を受け入れられるベッドはほとんどない」と言う。

 人工呼吸器やECMOを必要とする重症者の治療は、高度な技術や十分なスタッフが必要。ベッドやスタッフを確保するには、入院中の患者を移動させ、手術や救急患者の受け入れを減らす必要がある。春の「第1波」では、患者を多く受け入れた病院は、手術や救急患者の受け入れを大幅に減らした。通常の医療を削れば経営的にも大打撃、多くの病院は経営問題や院内感染のリスクから、新型コロナ患者の受け入れには依然、消極的だという。

●感染2506人 死者29人

 新型コロナ国内感染者は26日、新たに2506人が確認された。亡くなった人は29人増えた。大阪では50~90代の12人の死亡を確認。1日の死者数として最多となった。感染者は神奈川県で254人、兵庫県で184人、三重県で27人が確認され、いずれも過去最多。東京都は481人、大阪府は326人。北海道では256人が感染、6日ぶりに250人を超えた。沖縄県では74人、70人を超えるのは県が独自の「緊急事態宣言」を出していた8月14日以来、104日ぶり。

 愛知県の大村知事は、名古屋市繁華街の中区錦三丁目(通称、錦三)と栄地区の飲食店の一部などに、営業時間の短縮か休業を要請すると発表した。29日から12月18日までで最大40万円の協力金を支払う。大阪市では、北区と中央区にある酒を提供する飲食店などへの営業時間の短縮要請が、27日から始まる。

【11月27日】

●コロナ 2度目の抗体検査実施へ

 新型コロナの感染歴を調べる抗体検査について、田村厚労相は27日、年内をめどに1万5千人規模で実施すると発表した。今年6月に調査した東京・大阪・宮城に、感染者増加を踏まえ愛知・福岡を加えた計5都府県で調べる。抗体検査はウイルス感染後に体内にできるたんぱく質(抗体)を測定する。国内の感染の広がりや免疫の獲得状況を把握するのが狙い。今回は無作為に選んだ20歳以上の住民を対象に、1都府県につき3千人程度の検査をする方針。

 6月の調査は、感染者数が多い東京と大阪、少ない宮城を調査の対象とした。3都府県の住民計約8千人を、二つのメーカーの測定法で検査。いずれも陽性と判定された人は東京が0.10%、大阪が0.17%、宮城0.03%だった。当時、海外で報告されていた抗体検査の陽性率(米ニューヨーク州で12%、スペインで5%など)に比べてかなり低い。

●緊急事態宣言でも「一斉休校せず」

 萩生田文部科学相は27日の閣議後記者会見で、新型コロナ感染拡大によって「緊急事態宣言」が出た場合の学校の対応について、「児童生徒の発症の割合は低く、学校を中心に感染が広がっている状況ではない。春先のような全国一斉休業を要請することは考えていない」と述べた。

 休校するかどうかの判断は学校設置者に委ねる考えを示したが、「地域一斉の臨時休業は学びの保障や子どもの心身への影響の観点から、必要な場合に限定し、慎重に判断すべきだ」と強調した。また、来年1月の大学入学共通テストも「緊急事態宣言」下であっても、「予定通り実施する方向で準備を進めている」と語った。

●札幌・大阪市発「自粛を」 GoTo 首相呼びかけ

 新型コロナ感染症の急拡大を受け、菅首相は27日、「GoToトラベル」について、札幌市と大阪市からの出発分も一時利用を控えるよう呼びかけた。国民向けに自粛を要請した形で、「分科会」の提言を受けた対応。観光庁によると、自粛要請は、12月15日までに出発する旅行が対象。今月27日午後7時以降、12月7日までに予約をキャンセルすれば、利用者負担が生じない。キャンセルされた旅行代金については、政府が一律35%分(上限は1人1泊1万4千円)を事業者に補填するという。

 北海道の鈴木知事は27日の記者会見で、利用者や事業者の負担について国が支援することを条件に「運用の変更に同意する」と政府側に伝えたという。大阪府の吉村知事は菅首相の発言後の同日夜、記者団の取材に応じ「国と協力して感染拡大を抑えないといけない。利用自粛を大阪市民にお願いしたい」と述べた。

 東京都については「到着分」も「出発分」も利用できる状況が続く。小池知事は27日の定例会見で、感染拡大防止には都内を目的地とする旅行だけでなく、都内発の旅行も止める必要があるとの認識を示す一方で、「全国的な視点が必要であるからこそ、国が判断すべきだ」と発言。都として、トラベル除外をめぐる判断を明らかにしない意向を改めて示した。

●食事券、10都道府県中断 東京や大阪

 「GoToイート」について、農水省は27日、東京や大阪などがプレミアム付き食事券の販売中断を決めたと発表した。販売を中断するのは、北海道、茨城、埼玉、千葉、東京、神奈川、静岡、愛知、大阪、兵庫の10都道府県。北海道(札幌市内のみ)、埼玉、東京、大阪は、発行済みの食事券やポイントの利用も控えるよう、利用者に呼びかける。

 「イート」事業には、購入額の25%分多く飲食できるプレミアム付き食事券の発行や、ネット予約を通じた飲食に対する最大1千円のポイント付与で、飲食業界を支援する狙いがあった。だが、感染の原因になりやすい会食を促すことになりかねないとの懸念が強まっており、中断を決める自治体が今後さらに増える可能性もある。

●国内死者31人 最多並ぶ 東京感染570人

 新型コロナ国内感染者は27日で、新たに2530人が確認された。東京都の新規感染者数は570人で過去最多となった。愛知県も最多の234人だった。200人を超えたのは、大阪府383人、北海道252人、神奈川県219人。死者数は、最も多かった5月2日と同じ31人。北海道で過去最多の9人が確認された。

 東京都内の65歳以上の感染者数は、86人(15%)で過去最多となり、40代76人や50代67人を上回った。最も多かったのは20代の147人(26%)。また都基準の重症者数は1人増えて61人。感染経路がわかった224人の内訳では、家庭内感染が108人(48%)と最多。職場や施設がそれぞれ37人(17%)だった。

 東京感染者(日別)2020/11/27 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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【11月28日】

●コロナ禍で困窮 休退学 190大学

 コロナ禍の影響で、全国の国公私立大のうち少なくとも190大学が、「経済的理由による退学・休学者」が今年度末に増えると予想している。朝日新聞と河合塾の共同調査でわかった。不況による学生の家計悪化が続く。「退学・休学」は、緊急調査時の7月に9%だったが、今回は10月に15%、来年3月予測は30%に急増。特に、国公立より学費が高い私立大は35%に達する。

 「経営状態」に影響すると考える大学も増えた。7月は9%、10月は13%だが、来年3月予測は20%に。東京都の中規模私立大では、「除籍・退学者の増加による学生納付金収入の落ち込みが、収支状況を悪化させる」ことを心配する。今後、「経営が困難な大学が増加する」と予想する大学も、回答者の8割を超えた。

●GoTo見直し にらみ合い

 新型コロナの感染急拡大が続く中、政府の「分科会」が感染拡大地域での見直しを迫った「GoToトラベル」。大阪市と札幌市を発着する旅行の除外は決まったが、政府と東京都などの自治体のにらみ合いが続き、後が続かない。27日の定例会見で「GoToトラベル」の東京都除外について、小池知事は「出と入りを止めてこそ感染拡大の防止に資する。そうなると全国的な視点が必要で国が判断すべきだ」と強調し、都としての方針を示さなかった。

 「分科会」は、感染状況が「ステージ3」相当と判断された地域(札幌市、東京23区、名古屋市、大阪市)は「トラベル」を一時停止するよう提言している。吉村知事や鈴木知事が大阪市や札幌市の除外を容認する中、小池知事は28日夕も「国からの回答をみて今後の対応を考えていきたい」と明言を避けた。愛知県の大村知事も当面、除外対象とすることは求めない考えで「必要があれば国と協議する」と言う。

 鈴木知事は、札幌市を目的地から外すことを容認した23日の会見で、「知事が判断するのか、国が判断するのか、そう言っているうちにどんどん判断が遅くなる」と強調した。

●政府、「知事が主体的に」

 「トラベル」は全国をまたぐ国の政策で「最終的には国の判断で責任を持って決める」(加藤官房長官)とするものの、知事の要請に基づき対象外の地域を決めるとしており、実質的な判断を知事に委ねる。首相周辺は「小池都知事は『国が判断を』と言うが、政府はあくまで知事が主体的に判断するという立場だ」と話す。

 政府は、「GoToキャンペーンは、今日の(感染)拡大と直結していない」(菅首相)との見方。「トラベル」が感染拡大の主因とする科学的根拠は現在のところ存在しないとする見解が、20日の「分科会」の提言にもあったことも支えにする。この1週間の運用見直しについても「専門家があそこまで言うならということで対応したまで」(首相周辺)とし、抜本的な対策よりも自治体からのメッセージの後を追うかのような「小出し」にとどまる。首相自ら「地域経済を支える中で極めて有力だ」(25日の衆院予算委員会)と強調したように、「トラベル」の効果がいまの日本経済に欠かせないと期待をかける。

 現状は、国と都など一部の自治体との間で、判断の「お見合い」が起きているのが実態。感染症対策は時間との闘いでもあり、加藤氏自らも27日の会見で「(国と都道府県の)どちらがどうという議論をすること自体が建設的ではない」と指摘するが、国が主導して解決に乗りだす動きはうかがえない。立憲民主党の幹部はこうした現状を「GoToを止めれば、止めたことへの批判も当然でる。責任を追及されたくないから、意地になってとめないのではないか。ずるずる行けば大変なことになる」と懸念する。

●分科会、「個人の努力に頼る段階は過ぎた」

 「早晩、通常の医療で助けられる命を助けられなくなる」。25日、「分科会」は医療崩壊への危機感をあらわにした。迅速な対策に乗り出さない政府や都道府県に対しては「必要な対策が取られていない地域がある」「早期に強い措置を」と強い口調で迫った。

 11月に入って、「分科会」はたびたび対策を取るよう政府に提言してきた。一部地域の感染状況が、飲食店の人数制限や観光施設の入場制限などを検討する段階とされる「ステージ3」に迫っており、相当する地域も名指した。だがこの間、感染者の急増に歯止めはかかっていない。院内感染や高齢者施設でクラスター発生が相次ぎ、現場からは「もう限界」との悲鳴も。

 「分科会」メンバーの一人は政府に対し、「危機感がちっとも伝わらない。国民に「お願い」する形ではもう事態の改善に結びつかない」と業を煮やした。27日には「分科会」の尾身会長が、衆院の厚生労働委員会で「個人の努力だけに頼るステージはもう過ぎた。今の状況を見ると各知事と国がしっかりと判断していただきたい」とさらに踏み込んだ。

 感染症に詳しい専門家は「感染拡大を抑えるためには、人の移動と集まりを制限するのが対策の基本的な常識」、「GoTo事業を実施すれば感染者が増えるのは当然。患者が急増している現状で、政府が促進するのは感染抑制の観点からは明らかに誤り」と話す。本格的な冬の到来で、新型コロナとインフルエンザの同時流行が起こる可能性もある。「政府には今は、経済対策よりも医療体制の充実に強いリーダーシップを発揮してもらいたい」と話す。

●時短要請 東京も始まる

 東京都では28日、島嶼部を除く都内全域を対象に、酒類を提供する飲食店やカラオケ店の営業時間を午後10時まで短縮する要請が始まった。12月17日までの20日間は、かき入れ時の忘年会シーズン。応じた場合は1事業者当たり40万円の協力金が支払われるが、対応を決めかねたり、「今回は難しい」と営業を続ける店も目立つ。

●GoTo クーポン詐取容疑

 「GoToトラベル」の利用を装い、旅先で買い物に使える「地域共通クーポン」を詐取したとして、警視庁は28日、神奈川県藤沢市の職業不詳の男(30)を電子計算機使用詐欺容疑で逮捕した。ホテルの宿泊予約をしてクーポンだけ受け取り、無断キャンセルする手口は、各地のホテルや旅館で被害が相次いでいた。警察によるこうした被害の摘発は、全国初。

 「地域共通クーポン」の不正受給は、ホテルで受け取る用紙タイプでなく、「電子クーポン」が狙われた。スマホから専用サイトにアクセスして入手する仕組みだが、虚偽の氏名や連絡先で予約し、クーポンだけ受け取り、宿泊を無断キャンセルする。

 「GoToトラベル」の事業費は1兆3500億円。キャンペーンを急ぐあまり、制度設計が甘くなり、「火事場泥棒」を招いた。観光庁は今月25日から、ショート・メッセージを使った「本人認証」などの対策を講じている。

感染最多、新たに2685人 3日連続2500人超 重症者も最多440人

 新型コロナ国内感染者は、28日で新たに2685人が確認され、過去最多を更新、3日連続で2500人を超えた。東京都が561人で最も多く、「GoToトラベル」事業の対象から一部地域が外れた大阪府463人と北海道252人が続く。死者は計14人。東京都の感染者数は累計で4万人を超えた。2万人から3万人になるには約2カ月かかったが、4万人には約1カ月間で到達。スピードがあがっている。

 新規感染者数が最多となる県も相次いだ。山形6人、茨城66人、千葉113人、三重29人、大分18人の5県。三重県では県警察学校に入校中の10人の感染が判明し、クラスターが発生。茨城県では県南部での感染拡大を受け、28日から土浦市やつくば市など8市町で、不要不急の外出の自粛要請期間が始まった。要請は12月13日まで。

 重症者数も増加傾向にある。厚生労働省によると、27日時点の重症者は前日より5人増え、過去最多の440人。東京都では都基準の28日の重症者数が前日より6人増えて67人となり、5月の「緊急事態宣言」解除後の最多を更新した。

【11月29日】

●五輪コロナ対策費1000億円 延期 追加総額3000億円に

 来夏に延期された東京五輪・パラの開催に向け、国、東京都、大会組織委員会がコロナ対策費を1千億円規模と見込んでいることが29日、複数の大会関係者への取材でわかった。このほか人件費や会場の維持などに2千億円ほど新たに必要になり、大会延期による追加経費は現状で総額3千億円規模になる見通し。

 ただ対策費は、今後の感染状況やワクチン開発の進展、観客をどう制限するかよって増減する可能性がある。政府主導の調整会議は、観客の入場制限についての判断を来春に先送りしている。

●ファイザー開発のワクチン 英12月初旬にも接種か

 米製薬大手ファイザーと独バイオ企業ビオンテックが開発している新型コロナワクチンについて、英新聞が28日、英国政府が近く緊急承認する方針だと伝えた。接種は早ければ12月7日にも始まる見通しだという。

 英国政府はこのワクチンを4千万回分確保する契約を結び、うち1千万回分は年内に入手する予定。政府は、接種は高齢者介護施設の入所者と職員を最優先、続いて80歳以上と医療・福祉従事者、その後は年齢層の高い順から接種を進めるものとみられる。英国政府は、アストラゼネカのワクチンは年内、モデルナのワクチンは来年春にも入手できるとの見通しを示している。

●ロシア、ワクチンの国外売り込み 大統領は未接種、国民に不信感

 ロシアは8月、国際的に求められている最終段階の大規模な臨床試験を後回しにし、国産のワクチン「スプートニクV」を承認。すでに医師らへの接種を開始、年内に一般国民向けの接種も始まる見通し。また安全性や価格の安さをアピールし、国外への売り込み攻勢をかけている。外国での販売価格は「1回あたり10ドル未満」、米企業開発の「半額以下」だという。ただ、ワクチンの質に対する疑問は国内ですら払拭されておらず、思うように市場を獲得できるかは不透明。

 政権与党が10月に発表した世論調査では、73%がワクチンを打ちたくないと回答。医療関係者を対象にした8月の別の調査では、52%が「スプートニクV」を接種しないと答えた。ロシア政府は、閣僚らが相次いで接種して安全性をアピールする。一方で、何故かプーチン大統領が未だに接種を避けていて、国民が不信感を抱く一因と指摘されている。

●中国もワクチンで「途上国を援助」 実用化見通せず

 中国では5種類のワクチンが最終の治験に進んでいるが、一般向け接種の時期は具体的になっていない。中国も自国製ワクチンで「途上国を援助する」(習国家主席)として、アジアやアフリカ諸国などへの優先供給を約束するなど「ワクチン外交」に乗り出している。アラブ首長国連邦やパキスタンなどでも臨床試験を始めているが、いつ実用化できるかは見通せない。

 中国政府は7月以降、最終段階の臨床試験に進んだワクチンの一部を医療関係者らに緊急投与することを認めるなど実用化を急ぐ。国有製薬会社「中国医薬集団」(シノファーム)は今月18日、緊急投与による接種が100万人近くに達したと発表。国営新華社通信は25日、シノファームが政府にワクチンの販売申請をしたと伝えた。ただシノファームは臨床試験を終えておらず、詳細なデータを公表していない。

●重症者最多462人 国内感染2058人

 新型コロナ国内感染者は29日で、新たに2066人が確認された。感染者が2千人を超えるのは4日連続。厚労省によると、28日時点の重症者は前日より22人増え462人となり、7日連続で過去最多を更新。死者は北海道や大阪府など6道府県で計16人増えた。

 東京都は418人で、5日連続で400人を超えた。大阪府は381人で5日連続で300人超え。山形県は11人と最多更新。累計の感染者は大阪府が2万人、愛知県が1万人を突破した。愛知県は29日から名古屋市の繁華街のスナックなど接待を伴う飲食店、酒類を提供するカラオケ店などに営業時間の短縮や休業を要請。規制対象外の居酒屋や焼き肉店などにも午後9時までの営業短縮を求めている。

【11月30日】

●ワクチン緊急使用 米モデルナも申請

 米バイオ企業モデルナは30日、開発中の新型コロナワクチンについて、米食品医薬品局(FDA)に緊急時使用許可(EUA)を申請した。FDAは外部専門家を交えた諮問委員会の勧告を受けて許可の判断をするが、12月中旬にも米国内で接種が始まる可能性がある。米国でのEUA申請は、製薬大手ファイザーに続き2例目。

●コロナ対策、議論深まらず 臨時国会延長しない方針 野党「特措法見直し必要」

 30日の参院本会議で野党側は、菅政権のコロナ対策があまりにも遅いと批判。第2次補正予算で10兆円を積んだ予備費を早期に執行することなどを求めた。またGoToトラベル事業を抜本的に見直し、地域と業界の状況に合わせた直接支援を行うべきだと訴えた。

 しかし、首相は「GoTo」については「感染拡大の原因とのエビデンスは現在のところ存在しない」と述べ、事業を継続する考えを主張。予備費についても「緊急に予算の手当てが必要になった場合に活用」と議論は深まらず、新たな対策を示すことはなかった。こうした首相の姿勢について、立憲民主党の枝野代表はこの日の記者会見で「菅内閣は感染の広がりに呆然と立ち尽くしている状況」と批判した。

 立憲の安住国対委員長は30日、自民の森山国対委員長と会談し積み残った課題に取り組むため、12月5日に会期末を迎える臨時国会の会期延長を求めた。立憲は、新型コロナ対応の特別措置法には、知事らから不満が出ている休業補償の規定ないことなどから同法の見直しに着手。休業補償の国の負担を明記したり、「緊急事態宣言」の発出を国に対し知事が要請できるようにする改正案を、12月2日にも野党共同で提出する方向で調整に入った。

 ただ、首相は法改正に慎重。第3次補正予算案や新年度予算案づくりを優先する政府・与党は、野党が求める延長に応じない考え。今国会のコロナ関連の法案は、ワクチン接種に関する予防接種法の改正案の成立にとどまる見通し。

●首相答弁、メモ頼み 会見は2回のみ

 感染者が急増を続けるなか、国会での議論は深まらない状況が続く。共産党の小池書記局長はこの日の会見で「問題は首相の答弁姿勢。質問にまともに答えない、はぐらかす。秘書官がその場で書き、差し出したメモに頼るという答弁能力の欠如が原因だ」と批判した。党首討論は今国会で開催されない見通し。会期延長されなければ、首相自らが国会で答弁する機会は、来年1月に開かれる通常国会までないことになる。

 しかも首相は、就任した9月16日に官邸で記者会見をして以来、「会見」は10月に外遊先で開いたのみ。官邸で記者の前に立ち止まることはあっても、一方的に紙を読み上げ、その後の記者からの質問には応じないことが続いている。

●埼玉でも一部地域で時短要請へ

 埼玉県は30日、さいたま市大宮区、川口市、越谷市の酒類を提供する飲食店やカラオケ店を対象に、営業時間を短縮するよう求める方針を固めた。東京都が28日から飲食店への営業時間の短縮を要請し始めたことを重視、首都圏一体として取り組む必要性から。期間は12月7~17日。午後10時に閉店するよう求め、応じた場合には28万円の協力金を支払う方向で調整している。

 埼玉県では29日現在、4日連続で新規感染者が100人を超え、病床の使用率は同日現在61.5%。県はすでに政府の飲食店支援策「GoToイート」のプレミアム付き食事券の新規発行を停止するなどしている。

●飲食店が「GoTo」不正疑い

 「GoToイート」のポイント事業で、東京都内の飲食店2店舗がグルメサイトで、それぞれ店の関係者が客を装って自らの店に予約を繰り返し入れ、飲食したように偽装してポイントを得ようとした疑いで、加盟店から除外された。グルメサイト側が気づき、ポイントは付与されなかった。予約サイトを通じた飲食に、ランチで500円分、ディナーで1千円分のポイントがもらえる。ポイント付与の上限は1回の予約で10人分までで、最大1万円分が付与される。

●重症者472人 8日連続最多 感染者1439人

 国内の新型コロナ感染者は30日、41都道府県と空港検疫で新たに1439人が確認された。死者は北海道で5人、大阪府で4人など14都道府県で26人。厚生労働省によると、同日午前0時現在の重症者は前日から10人増えて計472人となり、8日連続で過去最多を更新した。

 東京都では、311人の感染が判明。重症者は70人で、「緊急事態宣言」解除後の最多を更新した。自宅療養の感染者は初めて1000人を上回り、1015人に。感染経路別では家庭内が69人(22%)、施設内が45人(14%)など。感染経路が不明な人は137人(44%)。大阪府の感染者は262人で、14日連続で200人を超えた。重症者は124人となり、過去最多。福岡県は27人が感染。「GoToトラベル」を使った大分県へのバス旅行で、参加者21人のうち運転手を含む10が集団感染した。

 11月30日現在の日本国内の感染者数、重症者数、死者数(NHKまどめ) 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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 11月30日現在の国内発生状況 陽性者数、重症者数、死亡者数(累計) 出典:厚生労働省ホームページ

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 ★ ★ ★

 これまでよりも強い対策を求める「分科会」の提言に、政府はどう応じるのか。20日午前、参院本会議で「GoTo」の見直しを野党議員に問われた菅首相は「感染対策と経済の回復を両立させていくのが基本的な考え方だ」と従来の方針を繰り返して強調した。

 政府は、旅行など人の移動そのものが感染を拡大させているわけではなく、マスクを外して長時間、密接な会話を交わす会食の場が問題だという。「GoTo」は首相の肝いりで、感染対策と経済の両立をはかる象徴的な事業。「GoToトラベル」について、日本医師会が18日に「感染者急増のきっかけ」と指摘しても、政府耳を貸さない。

 大阪府、札幌市に比べて、東京都の小池知事の対応も鈍い。飲食店の営業時間の短縮要請も「効果的な感染防止対策につながるのかどうか疑問がある」とし、「まずはGoToキャンペーンを政府がやめるのが筋だ」と主張を繰り返す。

 国と都の足並みがそろわず、地方自治体にも動きがみられないなかで、国内の新規感染者数は連日、過去最多を更新、重症者も増加を続け手止まない。東京五輪が来年あるので、思い切った対策はとれないというのだろうか。「分科会」から強い提言を受けても変わらない背景には、経済や雇用の悪化を避けたい首相官邸の意向や、観光の現場での混乱の恐れもある。

 もう個人レベルの努力で済む段階ではない。自治体にお任せしている場合ではない。医師会などの専門家も訴えているように、医療崩壊は目前だ。菅政権のリーダーシップや決断が求められる。首相のメモ頼りに自分の言葉でない国会答弁。同じ回答を繰り返し、言い訳に終始し、かみ合わない議論。記者会見を避けたり、記者の質問にまともに答えない。年末年始に当たって、国民の命がかかっているコロナ対策を、このリーダーに本当に任せて良いのか。この難局を乗り越えないと、総理大臣としての資質、政権運営の能力は無いと国民に判断されるだろう。

2020年12月12日 (土)

新型コロナ2020.11 第3波

 2020年8月には新型コロナウイルス感染拡大の「第2波」は緩やかに減少していたが、8月下旬以降は減少は鈍化から横ばいへ。10月中旬以降になると増加に転じ、やがて「第3の波」がやって来た。

 11月1日から15日までの新聞、テレビ、ネット情報から、新型コロナの主なニュースを辿る。本ブログ記事「新型コロナ2020.10 微増傾向」の続き。【写真や図をクリックすると、拡大表示します】 

 

【11月1日】

●大阪都構想、反対多数

 コロナ禍の中、大阪市を廃止して4つの特別区に再編する大阪都構想を問う住民投票が1日行われ、約1万7千票の僅差で反対多数となった。2015年に続く否決。大阪維新の会代表の松井市長は、2023年4月の任期満了で政界を引退すると表明した。

【11月2日】

●北海道、過去最多96人

 新型コロナの国内感染者数は2日で、新たに489人が確認された。死者は各地で計12人増えた。北海道では10月中旬以降、感染者の増加が続いており、この日は過去最多となる96人、うち札幌市が83人を占める。東京都では87人、大阪府は74人、愛知県では44人。沖縄県では13人の感染が確認。沖縄県の直近1週間の人口10万人あたりの新規感染者は13.52人で、31日連続で全国最多。

 松井一郎・大阪市長と鈴木直道・北海道知事 出典:ウィキメディア・コモンズ

松井一郎 大阪市長 出典:ウィキメディア・コモンズ  鈴木直道 北海道知事 出典:ウィキメディア・コモンズ

【11月3日】

●トランプ政治、継続か決別か 米大統領選、今日開票

 共和党のトランプ米大統領(74)と民主党のバイデン前副大統領(77)が争う米大統領選は3日、投票が始まった。即日開票されるが、郵便投票の急増から一部の州では開票作業が遅れる見通し。勝者判明まで時間がかかりそう。

 トランプ氏の1期目の路線がさらに4年間続くかどうか。最大の争点は、新型コロナをめぐるトランプ氏の対応。米国では感染者数900万人超、死者23万人超という世界最悪の被害が出ており、バイデン氏は「大統領としての責任を果たしていない」と激しく批判している。

●NYダウ554ドル高 東証も上昇
 
 3日の米ニューヨーク株式市場は、バイデン前副大統領勝利との観測が強まり、ダウ工業株価平均が大幅続伸した。終値は前日比554ドル(2.06%)高い2万7480ドル。米国市場の流れを受け、4日の東京株式市場は、日経平均株価の午後は前日終値より469円高い2万3764円で取引が始まり大幅続伸の2万3695円。2月13日以来の高値回復。

【11月4日】

●米大統領選、接戦 トランプ氏、一方的に「勝利した」

 米大統領選は3日夜、全米各州で開票作業が始まり、大接戦を繰り広げている。トランプ氏は4日午前2時半ごろ、ホワイトハウスで演説し、開票結果について「我が国に対する重大な詐欺が起きている」と述べ、「我々は勝利した」と発言。選挙をめぐって訴訟を起こす考えを明らかにし、郵便投票の集計を止めさせたいと示唆した。トランプ氏が根拠なく「勝利宣言」を行うことは以前から懸念されており、米メディアは一斉に批判している。

【11月5日】

●欧米、コロナ第2波猛威

 欧米で再び新型コロナの感染爆発が起きるなか、イタリアのコンテ首相は4日夜、6日から12月3日までロックダウンを再度実施すると発表。ミラノのある北部のロンバルディア州などの4州で、不要不急の外出を禁止。大半の小売店が閉鎖、飲食店も営業が禁止される。全土でも午後10時~午前5時の外出が禁じられた。イタリアの1日の新規感染者数は連日3万人前後、春の流行時の約5倍。

 欧州各国でも、厳しい行動規制を再導入する動きが広がっている。英国もイングランド全域で外出制限を伴う4週間のロックダウンを5日から開始。フランスでは、10月30日から全土で仕事など以外の外出を禁止。一方、感染者数が世界最多の米国では4日、1日あたりの新規感染者が初めて10万人を超えた。

●感染1000人超、2カ月半ぶり

 新型コロナの国内感染者は5日、新たに1049人が確認された。1日の感染者数が千人を超えたのは8月21日以来、約2カ月半ぶり。感染が拡大している北海道は過去最多の119人となった。死者は全国で9人増えた。感染者が最も多かったのは東京都の269人。このほか、大阪府は125人、神奈川県は109人、愛知県は79人だった。

 札幌市で過去最多の93人が確認された。繁華街のススキノ地区の接待を伴う飲食店などで、クラスター(感染者集団)の発生が目立っている。東京都の感染経路別では、家庭内が46人と最多、会食が17人。 感染者に10月30日ハロウィーンパーティーの参加者も含まれる。鹿児島県の17人のうち14人は与論町(与論島)在住者で、県はクラスターと認定した。

【11月6日】

●9月の消費者支出 前年比10.2%減

 総務省が6日発表した9月の家計調査によると、2人以上世帯の消費支出は1世帯あたり26万9863円で、物価変動の影響を除いた実質で前年同月比10.2%減少した。減少は12カ月連続。季節調整して前月と比べると3.8%増だった。勤労者世帯の1世帯あたりの消費支出は30万4161円と、実質で前年同月比7.7%減少。減少は12カ月連続。

●トヨタ、1.4兆円黒字予想

 トヨタ自動車は6日、今年度(3021年3月期)の業績予想(国際会計基準)を上方修正し、純利益が1兆4200億円になりそうだと発表した。前年を3割下回る水準だが、新型コロナの影響で急減した世界販売が中国や米国を中心に想定以上に回復。従来予想の約2倍に大幅に引き上げ、1兆円台の黒字確保の見通しとなった。

●GoToイート、「無限ループ」西村担当相が容認

 GoToイート 外食をするときのお願いポスター 出典:農林水産省 GoToイート公式サイト

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 飲食店を支援する「GoToイート」事業では、もらえるポイントを使えば、「無限ループ」と呼ばれる金銭を払わずに繰り返し食事ができる。6日の参院予算委員会で。国民民主党議員は「予算を使う以上、できるだけ多くの人が恩恵を受けることが必要だ」と見直しを求めた。これに対し、西村経済再生相は、「制度として認められている」と容認。「厳しい状態にある方の負担軽減や、飲食店の支援につながる」と主張、見直さない考えを示した。

【11月7日】

●北海道、感染最多187人 全国1332人、拡大の兆し

 寒さが増した10月下旬から新型コロナ感染が再び拡大している北海道は7日、新たに感染者187人の確認を発表した。うち札幌市が141人。道内で3日連続で100人超え、札幌市とともに過去最多を更新。道は独自に定めた5段階の「警戒ステージ」を現在の「2」から「3」へ引き上げた。クラスターが目立つ札幌市のススキノでは午後10時~翌午前5時、接待を伴う飲食店やバーに営業自粛を求め、居酒屋やラーメン店、カラオケ店には酒類の提供自粛を求める。応じた店には札幌市と道が、20万円の支援金を出す。

 東京都は3日連続200人超えとなる294人で、8月20日(339人)以降では最多。大阪でも8月14日(192人)以降で最多の191人、愛知県でも8月9日(129人)以降で最多の113人と、三大都市圏でも増加が目立ち、3カ月ぶりの高水準。神奈川県でも過去最多の137人。国内感染者は、新たに1332人が確認。3日連続で1千人を超え、1300人台になったのは8月14日(1357人)以来。クラスターによる増加が目立つ。寒さが増す中で、再び感染が拡大する傾向を見せている。

●公立校15% 修学旅行中止

 コロナ禍の影響で、公立小中高校のおよそ15%が今年度の修学旅行の中止を決めた。およそ66%の学校は実施を決定。このうち8割超は、行き先を県内や近隣県にしたり、移動手段を公共交通機関から貸し切りバスに変えたり、宿泊日数を減らしたりするなど、例年と異なる対応をしていた。残り約19%は「検討中」など。

●バイデン氏、当選確実 トランプ氏、敗北宣言せず法廷闘争

 米大統領選では7日午前、バイデン前副大統領の当選が確実となった。バイデン氏は同夜、勝利宣言をし、「分断でなく団結させる大統領になる」と誓った。一方でトランプ大統領は、勝ったのは自分だと主張。選挙で不正があったとして法廷闘争を開始している。

【11月9日】

●世界の感染、5000万人超 米最多、増加ペース速まる 欧米、急速に拡大

 新型コロナの感染者が9日の米ジョンズ・ホプキンス大の集計では、世界全体の累計で5千万人を超えた。世界の約155人に1人が感染した計算。死者は125万人超にのぼる。6月末に1千万人を超えた後、増加のペースは速まっている。

 米国に次いで感染者が多いインドとブラジルは感染が減速傾向だが、最近の感染者数を押し上げているのが「第2波」に襲われている欧州。世界全体の1日あたりの感染者は50万人強(過去7日平均)だが、11月以降、欧州がこの半数以上を占める日が続く。欧州最多のフランスは累計約184万人。5月に200人に減った1日あたりの感染者は、11月には多い日で6万人に膨らんだ。

●分科会、 「感染急拡大の恐れ」 対策強化求め緊急提言

 政府の「分科会」が9日、持ち回りで開催され、北海道などでの感染拡大を受け、感染防止策の徹底を改めて求める緊急提言をまとめた。尾身会長は9日夜、緊急記者会見を開き「全国的に見ても感染が増加していることは間違いない。最近の状況を踏まえ、より一層の対策強化で緊急提言となった」と述べた。

 提言では、①今より踏み込んだクラスター対応、②感染リスクについて、若年層や飲み会参加者にも伝わる情報発信、③店舗や職場などでの感染防止策の確実な実践、④国際的な人の往来の再開に伴う取り組みの強化、⑤クラスターの由来を明確にするだけでなく、感染対策を検証するためにも有効なウイルスの遺伝子解析の推進が必要だとした。

 一方、菅首相は9日の経済財政諮問会議で「先週末には新規陽性者数が1日1,000名を超え、最大限の警戒感を持って対処する必要がある」「現在の病床利用率は感染拡大地域でも概ね3割程度にとどまっているが、爆発的な感染を防ぎ、国民の命と健康を守り抜く」「このため、地域を絞った大規模・集中的な検査、専門人材の応援派遣などの対策を先手先手で講じる」と話した。

●北海道200人、うち札幌158人

 北海道と札幌市などは9日、新型コロナの新たな感染者が200人確認されたと発表した。このうち札幌市では158人。道内全体、札幌市ともに感染者数は過去最多を更新。道内の感染者が100人を超すのは5日連続、初めて200人に達した。

 最近はクラスターの発生が、繁華街の飲食店などだけでなく、国立北海道医療センター(札幌市)などの病院や郵便局など公的施設でも相次いでいる。最大都市・札幌以外の地域でもクラスターの発生が続いている。

●GoToの除外、現時点で考えず

 西村経済再生相は9日の記者会見で、観光支援策「GoToトラベル」対象から北海道を除外する可能性について、「現時点で除外することは考えていない」と述べた。目安とするのは、「分科会」がまとめた4段階の「警戒ステージ」の上から2番目の「ステージ3」以上にあたる都道府県があれば、GoTo対象から除外するかを検討するということらしい。

 感染状況の4段階 出典:NHK新型コロナ特設サイト

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●コロナ失職7万人

 新型コロナの影響による解雇や雇い止め(見込みを含む)が6日時点で7万242人となり、7万人を超えたことを厚生労働省が9日、明らかにした。データは、ハローワークへの届け出などで把握できた人数。直近の10月30日(6万9130人)では、製造業が1万2979人で最も多く、飲食業が1万445人、小売業が9378人で続く。増加幅は5、6月は月1万2千人超だったが、10月は7千506人だった。増加ペースはやや鈍化したが、雇用への打撃が続いている。 

●米ファイザーのワクチン、「90%有効」

 米製薬大手ファイザーは9日、ドイツのバイオ企業ビオンテックと開発中の新型コロナワクチンについて、「90%以上の予防効果があった」とする最終の臨床試験(治験)の初期結果を発表した。安全性の確認が終われば、月内にも米食品医薬品局(FDA)に、緊急時使用の許可申請を出す。年内にも米国の一部で接種が開始される可能性がある。日本政府はファイザーから来年6月末迄に6千万人分のワクチンの供給を受けることで基本合意している。

 米大手製薬会社ファイザーのロゴ 出典:ウィキメディア・コモンズ

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●ダウ平均3万ドル迫る 東証2万5千円台

 週明け9日の米ニューヨーク株式市場は、米製薬大手ファイザーの新型コロナワクチン発表を好感、経済の回復が早まるとの期待が市場に広がり、ダウ工業株価平均が急反発した。前週末からの上げ幅は一時1600ドルを超え、史上初めての3万ドル台に迫る。終値は前週末比834ドル(2.95%)高い2万9157ドル。新型コロナ感染が米国に広がる直前の今年2月以来の高値となった。

 米国市場の流れを受け、翌日10日の東京株式市場で日経平均株価は大幅に値上がり、1991年11月以来、29年ぶりに2万5千円を超えた。終値は7日続伸し2万5349円、年初来高値を連日で更新。

●バイデン氏、感染対策チーム トランプ氏が解任の専門家ら
 
 米大統領選で当選確実のバイデン次期大統領が、政権移行に向けた準備を開始した。9日、新型コロナ収束に向けた13人の専門家チームを指名し、行動計画の作成を指示した。トランプ氏が新型コロナ治療薬として絶賛した抗マラリア薬の有効性に異議を唱え、5月に解任されたブライト元保健福祉省局長もチームに加わった。

【11月10日】

●首相、 クラスター対策など指示

 菅首相は10日の政府対策本部で、「冬に備え、感染拡大の防止と社会経済活動の両立に向け全力で当たってもらいたい」と各閣僚に指示した。クラスター対策や、感染予防の情報発信も強化する方針。インフルエンザとの同時流行が懸念される冬場に備え、新規感染者数を早期に減少に向かわせたい考え。首相の指示は、前日9日の「分科会」の提言を踏まえたもの。

 国内の新規感染者数は10月以降、北海道や東京、愛知、岐阜、大阪などの各都道府県で増加に転じている。1日当たりの新規感染者数が9日に初めて200人に達した北海道の鈴木知事は10日、首相官邸で首相と面会、コロナ対策への支援を要請。首相は「しっかりと連携して対応していく」と応じたという。

●首相、3次補正を指示 コロナなど経済対策

 菅首相は10日、追加の経済対策の策定とその費用を賄う今年度第3次補正予算案の編成を全閣僚に指示した。新型コロナ対策のほか、首相肝いりのデジタル化支援策や公共事業も盛り込む。財務省は規模をなるべく抑えたい考え。与党からは衆院選を意識して大規模対策を求める声が相次いでいる。

 首相は追加対策について、①新型コロナの感染対策、②ポストコロナに向けた施策と経済の好循環の実現、③防災・減災のための公共事業の3本柱を提示した。新型コロナ対策では今後、ワクチン確保に向けた資金や医療・介護機関や従事する人たちへの交付金の増額。ポストコロナ対応策では、政権が重視するデジタル化やマイナンバーカードの普及を後押しする支援策を盛り込む。テレワークなどを導入する中小企業の支援なども。来年1月末までの「GoToトラベル」や12月末に期限切れとなる「雇用調整助成金」の特例措置も延長する。

 マイナンバー制度の目的と効果 出典:内閣府ホームページ 【図をクリックすると、拡大表示】 

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 政府では、追加対策の第3次補正予算案と来年度の当初予算案の編成を並行して進め、来年1月の通常国会で早期成立をめざす。一方で、すでに国の財政状況は大きく悪化しており、財務省幹部は「1次、2次の補正の時とコロナの状況が違う」と述べ、緊急的な支援策を段階的に縮小したい考え。

 「GoToトラベル」では、与党からは来年5月連休や夏の東京五輪・パラリンピックまでの延長を求める声があがる。しかし、財務省では延長期間も慎重で、補助割合も見直したい。「雇用調整助成金」の特例措置も段階的に縮小する方向で延長したい考え。一方与党からは、「10兆円から15兆円」、いや「30兆円くらいの規模があってもいい」と大型の編成を求める声が相次いでいる。

 一方野党は、これまでの経済対策について、支援が必要な人に行き届いていないと批判。7日の衆院本会議でも野党議員が予備費の活用を要求。生活が苦しいひとり親世帯への臨時給付金を年内にもう一度配るなど、「3次補正を待たずに年を越せる支援を打ち出す必要がある」と訴えた。

●東京293人 大阪226人感染、吉村知事「第3波に入った」

 新型コロナの国内感染者は10日、新たに1285人が確認された。大阪府では過去2番目に多い226人、東京都で293人、北海道で166人の感染が判明した。死者は15人増えた。札幌市では、特別養護老人ホームで56人の大規模なクラスターが確認された。

 10日時点で北海道内の入院・療養者は、1160人。軽症者や無症状者向けの療養施設は、札幌市のホテル1棟のみで受入れ可能人員は670人。9日時点の入所者は513人、自宅待機も199人いる。道は10日、新たにホテル1棟を借り上げ、受け入れを1千人程度に拡大すると発表した。

 東京都の293人の年代別では20代70人、30代60人、40代53人、50代45人、65歳以上が46人で各世代とも増加傾向にある。大阪府の226人は、8月7日(255人)に次ぐ。吉村知事は記者団に「確実に増加傾向にある。今まさに『第3波』に入っている」と話した。愛知県内では129人が確認され、8月9日以来の120人超え。

【11月11日】

●全国の感染1543人 日本医師会長、「第3波」指摘 

 新型コロナ国内感染者は11日、新たに1547人が確認された。1日あたりでは過去4番目の多さ(全国最多は、8月7日の1607人)。大阪、埼玉、兵庫、茨城、新潟、山梨、岩手の7府県では、最多を更新。増加傾向は全国的に強まっており、日本医師会の中川会長は11日の定例会見で「第3波と考えてもいいのではないか」との見解を示した。北海道や愛知県、大阪府で特に増えており、東京都でも、8月以来の300人超となる317人。「第3波」との認識は、大阪府知事、愛知県知事も示している。

●専門家組織、クラスター対策を指摘

 厚労省にコロナ対策を助言する「専門家組織」の会合がこの日開かれた。11月に入り感染者の増加傾向の要因として、各地で歓楽街や会食、職場、外国人コミュニティーなど様々なクラスターが発生していると分析。医療機関への負荷が過大にならないように、速やかに減少に向かわせる必要があるとして、今までよりも踏み込んだクラスター対策や、手洗いやマスクなど基本的な予防策の徹底が必要とした。

 「GoToトラベル」の影響について問われた「専門家組織」の脇田座長(国立感染症研究所長)は、「GoToがクローズアップされるが、社会経済活動全般が感染を押し上げる要因になる」との見解。一方で、日本医師会の中川会長は北海道について「急拡大の兆候がみられたら柔軟に見直しを考えて欲しい」と求めた。西村経済再生相は11日の会見で、「今の段階では『緊急事態宣言』を出すような状況ではない」と話した。 

●国内第2波、2つの「火種」から 感染研がゲノム分析

 国立感染症研究所は、11月までに感染者の検体から得られたウイルスのゲノム(全遺伝情報)を分析した。それによると、3月以降に欧州などから流入したウイルスは100以上の系統に広がったが、「緊急事態宣言」を経てさまざまな対策で6月ごろまでにほとんどの感染の連鎖は絶たれた。しかし封じ込められなかった2つの系統のウイルスが、検査などが難しい集団で感染が続いたとみられ、その後の7月から9月にかけての「第2波」が起きたと推測されるという。「専門家組織」に11日、報告した。

●バッハ会長「中止、議論しない」

 国際オリンピック委員会(IOC)は11日、バッハ会長が15~18日の日程で訪日すると発表した。来夏に延期された東京五輪・パラの準備状況確認が目的で、菅首相との会談や、選手村、国立競技場を視察する予定。バッハ会長は「来夏の大会開催に自信を持っている。訪日後、全ての選手や関係者がさらに自信を深められるようにしたい。(菅首相との)話し合いでは中止は議論しない」と訪日の意義を強調した。

【11月12日】

●イベント制限2月末まで

 新型コロナ感染者の増加傾向を受けて、12日の「分科会」では、プロ野球など数万人規模のイベントで、収容人数の半分までとしている開催制限を、当面2021年2月末まで継続する方針が了承された。一方で、感染リスクが低いと確認されたイベントは制限を緩和する。

 例えば映画館では上映中にポップコーンなどの飲食時以外はマスクを着用、十分に換気などの条件のもとで、満席まで認める。また、多くの人出が予想される初詣は、参拝者にマスクの着用を徹底するほか、飲食や食べ歩きを控えて、持ち帰りを求めることになった。

●仏、死者4人に1人がコロナ

 フランスのカステックス首相は12日の記者会見で、「第2波」が収束する見通しが立たないとして、12月1日までの外出禁止期間を延長する考えを示した。国内で亡くなる人の死因は「4人に1人が新型コロナによるものだ」という。

 フランスでは連日3万~5万人が新たにコロナ感染し、500人前後が犠牲になっている。首相は、国内の入院患者が同日3万2千人に達し、春のピーク時を超えたと指摘。「30秒ごとに1人がコロナで入院し、3分ごとに1人が集中治療病床に運ばれている」と語った。

●少人数学級、やるなら今 教育界から求める声

 コロナ禍で、公立小中学校の1クラスの上限人数を引き下げる「少人数学級化」を求める声が高まっている。コロナ禍で「3密の回避」や「学びの保障」がクローズアップ、導入の機運が高まった。12日夕、教育関係23団体が参院議員会館で集会を開き、萩生田文科相、自民や立憲民主など超党派の国会議員も挨拶した。

 与野党、教育界と文部科学省はタッグを組み、現行の「40人」は過密だと主張。文科省は、仮に来年度、公立小中学校の全学年の上限を「30人」にした場合、教員を8~9万人増やす必要があると試算。一方、少子化に伴い教職員の数を抑えたい財務省は、「費用対効果が疑問」と強硬に反対しており、実現へのハードルは高い。

●首都圏私鉄8社が苦戦 すかいらーくが200店閉店へ
 
 首都圏の主な私鉄8社の2020年9月中間決算が12日出そろった。コロナ禍の影響が直撃し、8社とも最終的なもうけを示す純損益が赤字となった。テレワークが定着し鉄道の利用客がもとに戻るのは難しいとみて、各社は収益力の引き上げを迫られている。

 すかいらーくホールディングスは12日、12月期通期の連結最終損益が150億円の赤字になりそうだと発表した。前期は94億円の黒字。コスト削減に向け、2021年末までに不採算店舗を中心に約200店を閉める。

●五輪観客の受け入れ案、感染状況・世論に苦慮

 12日政府は、東京都、大会組織委員会との調整会議で、東京五輪・パラでの観客受け入れに向けた対応策の本格検討に入った。バッハIOC会長の15日の来日を控え、五輪への道筋を示す狙い。入国前の複数回の検査や入国後のマスク着用などを条件に、チケット所有者の入国を容認。入国後の2週間待機を免除し、公共交通機関の使用を認める。防疫措置として、専用アプリを通じて毎日体温などの報告を求める。

 だが新型コロナウイルスの感染は国内外で再拡大中。政府は観客受け入れの是非を含めた判断の期限を来春としたが、コロナ禍がどうなっているか先行きは見通せない。

●新規感染、最多1653人 高齢者の割合、増加傾向

 新型コロナの国内感染者は新たに1662人が確認、過去最多を更新した。また北海道236人、神奈川147人、兵庫81人、茨城26人、岩手10人の5道県で過去最多となった。

 感染者数の増加に伴い、患者が使うベッドの使用率も高くなっている。厚生労働省によると北海道の使用率は10月中旬時点では7%。だが朝日新聞の集計では、この1カ月間で54%になった。大阪府も使用率が1カ月で倍増し、30%を超えた。

 PCRなどの検査の陽性率は、北海道は10%を超え1カ月前の3倍。愛知県も10%に迫る。一般的に陽性率の上昇は、感染者の増加に検査数が追いついていない可能性があるとされ、感染者を十分に把握しきれていない可能性がある。

 重症化のリスクが高いとされる高齢者の割合が増える兆しも出ている。「第2波」では感染者の多くは若い世代だった。だが、高齢者の割合が増えている。東京都では、8月10日までの1週間の新規感染者に占める65歳以上の割合は7.3%だったが、今月9日までの1週間は13.5%。大阪府の60歳以上の割合は、7月26~8月8日の感染ピーク時には13%だったが、11月1~10日は26%。北海道でも60歳以上の割合は10月30日時点(1週間平均)では10%だったが、11月6日時点では15%になった。

 西村氏は会見で「第3波」という言葉は使わず、「大きな波になりつつある」などと述べた。「現状では『緊急事態宣言』を出すような状況ではない」としたが、病床や医療体制が逼迫するような状況になった場合には「より強い措置をとらなければならなくなる」と話した。

 「分科会」の尾身会長は、現在の状況を感染拡大を抑える「最後のチャンス」と指摘した。「GoToキャンペーン」についても言及。あくまで感染拡大の要因の一部との認識を示したうえで、「分科会」が示した感染状況を評価する指標で「ステージ3」にあたると判断された場合は「経済活動についての方策の提言をするつもりだ。GoToキャンペーンは当然停止」などと話した。

【11月13日】

● コロナ変異型 強い感染力

 現在、世界中で流行している新型コロナの変異タイプは、中国で最初に確認されたタイプよりも感染力が強いことがハムスターを使った実験でわかった。東京大学医科学研究所と米ノースカロライナ大などのチームが13日、米科学誌『サイエンス』で発表した。

 新型コロナは、昨年12月に武漢市でヒトへの感染が初めて報告され、その後全世界へ広がった。その間、ウイルス表面の「スパイクたんぱく質」に変異が起き、もとのタイプを上回る勢いで感染拡大した。日本でも3月以降、現在までこの変異があるウイルスの感染が続いている。

●新規感染1704人、前日に続き最多更新

 新型コロナの国内感染者は13日で、新たに1704人が確認、2日連続で過去最多となった。大都市圏に限らず、幅広い地域で感染者が増え、全体的に「底上げ」する格好。死者は12人。感染者数が過去最多を記録した都道府県は、大阪264人、茨城26人、長野23人、岩手13人。感染者が少なかった地方でもクラスターが広がっている。病院や警察署、学校など身近な施設で感染が相次ぎ、「潮目が変わった」との声も。

 長野市では、これまで最多の16人の感染者が確認された。このうち8人は市内の飲食店関係者で、すでに感染が判明していた店利用者の濃厚接触者。保健所はクラスターが発生したとみている。このほか宮城30人、岡山13人、山口14人などは前日からの増加率が高かった。大都市圏では引き続き厳しい数字が並ぶ。東京は374人で、3日連続で300人を超え、大阪264人で4日連続で200人を超えた。北海道235人、神奈川146人、愛知148人も高水準でほぼ横ばいだった。

●「第3波」、不安要素も拡大

 新型コロナ感染症は夏以降の「第2波」が収まらないまま、「第3の波」がやってきた。「GoToトラベル」をはじめ、政府は夏以降、旅行や外食を促す対策を進めてきた。国内の新規感染者数は、13日も過去最多を更新。感染拡大には経済活動が強く影響したとみられる。

 「第2波」は当初、大都市の歓楽街など感染リスクの高い場は限られていた。しかし「第3波」は、東京都などでは、家庭内、職場、高齢者施設や病院などが主な感染場となっている。このため感染者の年代も変わってきた。「第2波」のピーク直前(8月1~7日)では、東京、大阪、愛知では重症化しにくい30代以下が7割近く。「第3波」の11月5~11日は、5割ほどまで下がった。

 東京都の資料によると、11日時点で人工呼吸器をつけている重症者38人のうち17人が40~60代。厚労省の集計によると、12日の全国の重症者は231人で、10日前から68人増えている。感染が広がりやすくなるとされる冬を前に、経済を守りながら感染を抑えられるのか、予断を許さない。

●首相、「GoTo」見直しに慎重姿勢

 菅首相は13日午前、新型コロナの国内新規感染者数について「増加傾向が顕著」とする一方、消費喚起策「GoToキャンペーン」の見直しについては、「専門家も現時点でそのような状況にはないという認識を示している」と慎重姿勢を示した。「緊急事態宣言」の発出にも同様の考えを示した。「いま一度、基本的な感染防止対策に努めて頂きたい」と国民に呼びかけた。

 「GoToトラベル」をめぐり、赤羽国交相は13日の記者会見で「安全で安心な新たな旅のスタイルの定着、普及を求めているものであり、感染拡大防止は大前提として、これからも進めていきたい」と強調。「GoToイート」も野上農水相が会見で継続していく方針を示した。加藤官房長官は会見で「県をまたいだ移動の自粛を一律に要請する必要があるとは考えていない」とした。

●GoToイート ポイント付与終了

 政府の飲食店支援策「GoToイート」について、農林水産省は13日、ネット予約を通じた飲食でもらえるポイントの予算が近く底をつき、事業を終える見通しになったと発表した。当初は1月下旬の終了を見込んでいたが、利用者の急増で大幅な前倒しとなる。もらったポイントは来年3月末まで対象の飲食店で使えるほか、食事券によるキャンペーンは継続するという。

 プレミアム食事券の例(GoTo Eat キャンペーン 食事券事業 栃木県事務局)  出典:農林水産省 GoToイート公式サイト

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●G20、最貧国の債務削減で合意

 主要20カ国・地域(G20)の財務相・中央銀行総裁は13日夜、臨時のテレビ会議を開き、最貧国が抱える債務を削減する方針で合意した。コロナ禍の影響が長期化するなか、最貧国の公的債務をめぐっては10月、2020年末の返済期限を半年延長したが、さらにあと半年延長するかを来春までに検討することで合意している。ただ返済猶予だけでは対応しきれない国もあり、今回は債務の一部免除による削減も話し合った。

【11月14日】

●感染最多1732人、3日連続更新 観光、やっと戻ってきたのに 

 新型コロナ国内感染者は、14日で新たに1737人が確認された。3日連続で過去最多を更新した。死者は3人だった。感染者数が過去最多を記録したのは大阪285人、神奈川147人、千葉88人、茨城40人、静岡36人の5府県。神奈川県の感染者数は延べ1万42人となり、東京・大阪に続いて1万人を超えた。

 都市部での感染者数は高水準で推移している。東京都の新規感染者数は352人で、4日連続で300人越え。「人工呼吸器かECMO(エクモ、体外式膜型人工肺)を使用」とする都基準の重症者数は41人と、5月下旬に「緊急事態宣言」が解除されてから最も多かった。大阪府では5日連続で200人を超え、2日続けて過去最多を更新。北海道230人や愛知県152人も前日とほぼ同じだった。観光地では感染防止対策を進めているものの、客離れの懸念が強まっている。

 東京感染者(日別) 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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飲食業向け指針 強化求める方針

 西村経済再生相は14日、会食の場や職場での集団感染が各地で相次いでいることを受け、飲食業などの感染防止に向けたガイドラインを強化するよう求める方針を示した。今週半ばにも業界関係者と専門家らによる検討会を開催し、議論する。

 西村氏は和歌山市内で「ガイドラインを進化させ、できるだけ早く示したい」と記者団に強調。①飲食店で卓上の仕切り板を席の前だけでなく横にも設置、②換気が十分か確認するためにCO2濃度の測定器を活用、③飲食の場面でマスクを外す時間をできるだけ短くする―などを検討する考えを示した。「GoToキャンペーン」については「感染が爆発的になってくれば、都道府県の知事の意向も尊重しながら、当然見直しはあり得る」と述べた。

【11月15日】

●英ジョンソン首相 自己隔離

 新型コロナ感染者と接触したとして、英国ジョンソン首相が15日、自己隔離を始めたと明らかにした。ツイッターに「症状はないが、ルールに従って官邸内で働き、引き続き感染対応の指揮を執る」と投稿した。英国では、感染が確認された人と最後に接触してから14日間、自己隔離することが義務づけられている。

 英BBCなどによると、首相は12日朝、議員グループと35分間、面会。そのうちの1人が13日に味覚を失い、検査で15日朝に陽性が判明した。首相は3月末には自らの感染が発覚。一時は入院して集中治療室(ICU)に入るほど重症化した。公務に復帰したのは4月末だった。

●感染拡大、不安の大学入試
 
 新型コロナの感染が急拡大し、「第3波」が指摘されるなか、大学入試への影響が懸念されている。すでに始まっている推薦型の入試は続けられるのか。年明けの一般入試は無事にできるのか。春からコロナに揺さぶられてきた今年度の入試日程は、冬場を前に不透明さを増している。感染者が急増し、4日連続で200人を超えた北海道のほか、各地の大学では緊張感が高まっている。

●GoToトラベル延長 「反対」51%、「賛成」37%
 
 朝日新聞社は14、15の両日、全国世論調査(電話)を実施した。政府が検討している「GoToトラベル」の期間延長に「賛成」は37%にとどまり、「反対」が51%。年代別にみると、30代以下は賛成が反対を上回ったが、60代は63%が反対し、賛成は24%だった。

 地域別の差も大きく、感染者が急増している北海道では7割近くが反対。東京は賛成52%が、反対39%を上回った。内閣支持層でも賛成46%、反対43%に割れた。不支持層では、反対71%、賛成21%。男女別では、男性の41%が賛成、女性の賛成は33%。

●新規感染1440人、都市部で高止まり

 新型コロナ国内感染者は15日で、新たに1440人確認。大阪、東京、北海道では200人を上回り、全国の感染者は6日連続で1千人を超えた。亡くなった人は7人増えた。最多は大阪府で、6日連続で200人超えの266人。北海道は209人で、4日連続で200人超え。東京都は255人、神奈川県144人、愛知県102人と都市部での感染者数が高止まり。重症者数は、大阪府が前日の4人増の66人、東京都は都基準で3人減の38人。

 以下3枚の図は、NHK新型コロナウイルス特設サイトより転載。

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2020年12月 6日 (日)

武蔵嵐山渓谷の秋

 2020年11月26日(木)と27日(金)、埼玉県嵐山町(らんざんまち)の嵐山渓谷の紅葉狩り。

 

 11月26日(木)12:15~15:30、晴れ。27日(金)8:45~12:30、曇り。

 嵐山町遠山の嵐山渓谷観光駐車場に車を駐め、展望台に向かって大平山(標高179m)の裾野に沿って遊歩道を650mほど歩く。右手下の方に槻川(つきがわ)が流れる。

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 10分ほどで、かつての料理旅館「松月楼」の跡地に建つ展望台に着く。

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 昭和初期の武蔵嵐山(大平山頂からの風景)。嵐山町・嵐山町観光協会の説明板から転載。右下の建物が「松月楼」。

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 展望台から、眼下の嵐山渓谷を望む。正面の山は、塩山(標高165m、塩山は嵐山町での名称で、ときがわ町では正山)。

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 この地が、嵐山町名の発祥地という記念碑が建つ。

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 公益財団法人「さいたま緑のトラスト協会」は、埼玉のすぐれた自然や歴史的環境を後世に残すため、県民・企業等からの寄附金「さいたま緑のト ラスト基金」などを主な資金として、緑のトラスト保全地 を取得し、保全を図っている。

 武蔵嵐山渓谷周辺樹林地は、「緑のトラスト第3号地」として「さいたま緑のトラスト基金」と嵐山町が取得している。

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 展望台から、南へ遊歩道を進む。

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 背後には、「大平山」。

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 黄色いモミジ。

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 展望台から300mほど進むと、与謝野晶子の詩碑がある。

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 昭和14年(1939)6月、歌人・与謝野晶子が娘の藤子と共に訪れ、渓谷の自然などをテーマに「比企の渓」29首を詠いあげた。

 歌碑:比企の渓 26首目

 「槻の川 赤柄の傘を さす松の 立ち竝(なら)びたる 山の しののめ」

 しののめは、夜明けの薄明かりのこと。

 歌碑の近くにススキの原があって、ここににはかつて「武蔵嵐山一平荘」があったそうだ。

 展望台に戻り、今度は遊歩道を東に150mほど進みで、「沈下橋」を渡って槻川の河原に出る。

 写真は、「沈下橋」を渡って、河原から下流を望む。

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 昭和初期の嵐山渓谷の写真、嵐山町・嵐山町観光協会の説明板から転載。正面の建物が、「松月荘」。

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 河原から、展望台を見上げる。

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 「月川荘キャンプ場」付近の槻川上流。正面は、塩山。

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 やや見頃を過ぎているが、水の流れも緩やかで映る紅葉も美しい。

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 「沈下橋」に戻り、更に遊歩道を500mほど東へ槻川の下流に行くと、「飛び石」がある。

 「飛び石」のあたりから、上流を望む 。

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 「飛び石」付近から下流の「槻川橋」を望む。右手の河原を400mほど歩くと、橋のたもと付近に「嵐山渓谷バーベキュー場」がある。

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 再び展望台へ戻り、帰りは来た時の山側の道と並行した川側の遊歩道を歩いて駐車場へ。

 陽が傾き、やわらかな晩秋の西日が、紅葉を染める。

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 ★ ★ ★

 槻川(つきがわ)は、荒川水系、都幾川の支流。外秩父山地の東秩父村白石の堂平山(標高876m)付近に源を発する。東秩父の山間と小川町の盆地を抜け、嵐山町の遠山地区へと地形に沿って頻繁に屈曲を繰り返して流れ込む。小川町は、槻川の清流を生かした小川和紙(細川紙)の生産地として知られている。

 槻川は、遠山地区で大平山(標高179m)の裾に沿って南流すると、塩山の北麓に当つて流路は大きく転回、ヘアピンカーブとなって北に方向を変え、半島状の細原と呼ばれる独特な地形をつくりだしている。そして再び大平山の南麓に突き当たり、東に転じて都幾川に向つて流れ去る。遠山地区の岩場によって流路を狭められ、都幾川左岸で合流する「二瀬橋」の手前までが渓流となっている。嵐山渓谷の地形は、秩父・長瀞の岩畳に似ている。

 武蔵嵐山のGoogleマップ。(クリックすると拡大表示)

Googleマップ 嵐山渓谷

 1928年(昭和3年)秋、「日比谷公園」など多くの公園を設計した林学博士・本多静六(1866-1952)が当地を訪れ、渓谷の最下流部にある「槻川橋」より渓谷と周辺の紅葉や赤松林の美しい景観を眺め、京都の嵐山(あらしやま)によく似ていることから、この地を武蔵嵐山(むさしらんざん)と命名した。

 東京大学農学部教授 本多静六(旧名:折原静六) 出典:ウィキメディア・コモンズ。

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 本多が命名した「武蔵嵐山」は、大変評判となって多数の観光客が訪れて賑わった。「武蔵嵐山」は、駅から観光客の長蛇の列が渓谷まで続くほど人気のスポットとなったという。1935年( 昭和10年)には、最寄り駅の東武東上線菅谷駅は、武蔵嵐山駅に改称。その後1967年(昭和42年)に、比企郡菅谷村は町制施行により嵐山町(らんざんまち)と改称した。

 しかし戦後になって観光は振るわず、「松月荘」は本格的な営業がないまま経営者が変わって、神楽坂にあった割烹「一平荘」の支店として「武蔵嵐山一平荘」と改名。1955年(昭和30年)ころから営業を開始したが、1975年(昭和50年)には閉店して放置され、1979年(昭和54年)に焼失した。

 しかし時代が変わり、「武蔵嵐山」の景勝地を訪れる人々が再び増えてきた。1997年(平成9年)、この一帯は「さいたま緑のトラスト基金」と嵐山町で買収し、緑のトラスト保全第3号地として整備されている。都心から車で約1時間とアクセスが良く、特に「槻川橋」下の「嵐山渓谷バーベキュー場」には、毎年10万人に近い観光客が訪れている。

 嵐山町は、人口は約1万8千人。「武蔵の小京都」とも称されていて、全国京都会議に加盟している。

2020年12月 5日 (土)

偕楽園もみじ谷と大洗水族館

 2020年11月17日(火)。茨城県の県央、水戸市と大洗町への日帰り旅。「GoToトラベル」を利用したバス旅行。

 茨城県のまんなかに位置する、水戸市を中心とする「茨城県央地域」。参加者17人を乗せたバスは、7:00集合場所を出発。茨城県央に向かう。

 北関東自動車道の壬生(みぶ)PAで休憩。常磐自動車道水戸ICから2分後の9:15頃、「水戸ドライブイン」(水戸インター店)で休憩、弁当購入(1,100円)。

 9:40、「偕楽園」西側の周辺エリアの「もみじ谷」入口駐車場に到着。
 

●偕楽園もみじ谷(水戸市)9:40~11:25

 「もみじ谷」の紅葉がちょうど見頃。モミジやカエデ約170本が赤や黄色に染め、水路には鮮やかな紅葉が映り込む。「もみじ谷」は、桜の名所の桜山と高台の「徳川ミュージアム」に挟まれた谷、「偕楽園」本園の外にある公園拡張部にある。紅葉の時期には、ライトアップも実施している。

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 「もみじ谷」を出て、回送させたバスが待つ偕楽園下駐車場に向かう。沢渡川に架かる「猩猩(しょうじょう)橋」を渡り、更にJR常磐線をまたぐエレベータ付きの 陸橋「梅桜(ばいおう)橋」に上がる。「梅桜橋」から「もみじ谷」方向と「茨城県護国神社」を望む。

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 「梅桜橋」 から、「偕楽園」本園西の崖下側にある庭園を望む。

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 時間の関係で、「偕楽園」本園に入場せず(入園料:大人150円)。「梅桜橋」を渡ると偕楽園下駐車場に行けないことが分かり、橋のたもとまで戻り、「田鶴鳴(たづなき)梅林」 に沿った遊歩道を偕楽園駅方面に向かう。

 JR常磐線をまたぐ陸橋「偕楽橋」に上がり、「田鶴鳴梅林」を見下ろす。

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 「偕楽園」の拡張部には、「田鶴鳴梅林」のほかにも、近くに「猩猩梅林」と「窈窕(ようちょう)梅林」がある。

 「偕楽橋」から 、JR常磐線と「偕楽園」本園の南東部の「見晴広場」付近を望む。

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 「偕楽橋」を下りると、「偕楽園」の東側に隣接する「常磐(ときわ)神社」。

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 「常磐神社」は、徳川光圀・徳川斉昭を祀る。明治初年、光圀と斉昭の徳を慕う水戸藩士により「偕楽園」内に祠堂が建てられた。明治6年(1873年)「常磐神社」の社号が勅旨により定められ、明治7年(1874年)に現在地に社殿が造営された。

 11:05、常磐線「偕楽園駅」前の偕楽園下駐車場に到着。「偕楽園駅」は、臨時駅で「偕楽園」の梅まつりの時期に合わせて営業する。

 11:25、偕楽園下駐車場を出発、東へ那珂湊へ向かう。車中で昼食。
 

●那珂湊おさかな市場(ひたちなか市)12:25~12:50

 「那珂湊おさかな市場」は、那珂湊漁港前に食事処やおみやげ屋など10店舗以上が軒を連ねる。旬の魚介類、那珂湊や近海で漁れる地魚が豊富に取揃えというのが、特長。おさかな市場で、GoToトラベルの地域共通クーポンを使って買い物。大きいカサゴの干物3匹で、2千円。

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 おさかな市場の前にある那珂湊魚港。対岸の建物は、漁港の魚市場。

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  12:50、おさかな市場を出て南へ、那珂川に架かる「海門橋」を渡ると、5分で大洗町の太平洋に面した「アクアワールド」。

●アクアワールド大洗水族館(大洗町)12:55~14:30

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 日本でもトップクラスの大型水族館、海の総合ミュージアムとして2002年3月にオープン。鉄筋コンクリート造5階建(一部、展望ホールは7階建)。50種類以上のサメとマンボウの巨大水槽が日本一の目玉だそうだ。入館料大人2,000円。

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 ペンギン、アシカ、オットセイなどがいる屋外ゾーン。オーシャンゾーンでは、イルカショーもある。

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 屋外ゾーンから北東の方角、太平洋とひたちなか市。

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 展望ホールから北の方角、那珂湊漁港とおさかな市場を望む。

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 展望ホールから北西の方角、那珂川に架かる「海門橋」

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  「アクアワールド」を出て、海岸線を3.5Kmほど南下、大洗港の漁港区へ。

●大洗港(大洗町)14:40~15:50

 「大洗港」の正式な港名は、2008年に「日立港」、「常陸那珂港」と統合されて「茨城港大洗港区」に改められた。

 「大洗港」の漁港区。

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 漁港側から旅客港を望む。中央に高さ60mの大洗マリンタワー、その左手に大型フェリーさんふらわー(苫小牧航路)が停泊。

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 漁港区で、漁船を陸揚げする為の船台。向こうには海が見えないほど高い防潮堤が築かれている。

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 大洗海岸は、平成23年の東日本大震災で最大4mもの津波に襲われた。海抜6mの防潮堤の整備が進んでいる。

 平太郎浜から大洗岬の岩礁、鹿島灘を望む。

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 15:50大洗港を出て、18:30出発地に戻る。 

 19:00頃、自宅着

 

 ★ ★ ★

 茨城県央地域は、茨城県のほぼ中央部に位置する水戸市、笠間市、ひたちなか市、那珂市、小美玉市、茨城町、大洗町、城里町、東海村の9市町村。今回行けなかった県央の主な名所・旧跡を補足する。

●「偕楽園」本園

 「偕楽園」は、国の史跡及び名勝。後楽園(岡山市)や兼六園(金沢市)と並んで日本三名園の一つ。 現在は隣接する千波湖周辺の拡張部を含めた広域公園の一部になっている。

 拡張部を含めない「偕楽園」本園だけで、100種3000本の梅林。早春の「水戸の梅まつり」を皮切りに、桜、つつじ、秋には萩、初冬には二季咲桜と季節の花が咲く。

 観梅客でにぎわう偕楽園。 以下2枚の写真は、ウィキメディア・コモンズから転載。

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 天保13年(1842年)7月、水戸藩第9代藩主徳川斉昭により造られた。斉昭は、領民と偕(とも)に楽しむ場にしたいと、「古の人は民と偕に楽しむ、故に能く楽しむなり」という中国の古典『孟子』の一節から「偕楽園」と名づけられている。

 造園に際し斉昭は自らその構想を練り、藩校「弘道館」を勉学・修行の場、「偕楽園」を休息の場として互いに対をなす一体の施設として設計したといわれている。水戸学へ帰着する斉昭の愛民精神によりこの庭園は、江戸時代当初から毎月「三」と「八」が付く日には領民にも開放されていたという。

 園内の「好文亭」は、徳川斉昭自らが設計した。木造2層3階建ての「好文亭」本体と木造平屋建ての奥御殿から成り、各所に斉昭の創意工夫と洒脱さを感じさせるという。斉昭は、ここに文人墨客や家臣、領内の人々を集めて、詩歌や慰安会を催した。

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 「好文亭」は梅の異名「好文木」に由来するが、古代中国の晋の武帝が学問に親しむと花が開き、学問をやめると花が開かなかったという故事に基づいているという。

 園内の主な名所として、ほかに「吐玉泉」(とぎょくせん、大理石で作られた湧水施設)、 「孟宗(もうそう)竹林」(数千本におよぶ竹林、弓の材料にするため京都男山から移植)、「太郎杉」(幹周囲約4.5m、樹齢約800年)などがあるようだ。

●国営ひたち海浜公園

 「国営ひたち海浜公園」は、「那珂湊おさかな市場」から北へ10kmほど、車で20分ほどの位置にある。

 この地域は、1938年(昭和13年)に水戸陸軍飛行学校、陸軍水戸飛行場が建設され、戦後の1946年(昭和21年)6月には、米軍水戸射爆撃場として利用されていた。この広大な跡地は、1973年(昭和48年)に日本政府に返還された。

 1984年(昭和59年)11月工事着手、1991年(平成3年)10月に約70haが第一期開園。全国10番目の国営公園となる。その後、何度も拡張を繰り返し、今に至る。公園の総面積は350ha(全国6番目)。実際に公園として利用されているのは現在215haで、総面積の約60%程度。

 4月頃西口エリアのスイセン・チューリップ。みはらしの丘では5月頃のネモフィラ、10月頃のコキア(ホウキグサ)などが有名。

 みはらしの丘のネモフィラとコキア。以下2枚の写真は、ウィキメディア・コモンズから転載。

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●大洗磯前神社

 「大洗磯前(おおあらいいそさき)神社」は、太平洋に面した大洗町の岬の丘上に鎮座する。那珂川対岸のひたちなか市にある「酒列磯前(さかつらいそさき)神社」と深い関係にあるといわれ、2社で1つの信仰を形成している。

 主祭神は、大己貴命 (おおなむちのみこと)で、大国主命(おおくにぬしのみこと)の別名。国造りを行うため、境内前方の岬の岩礁に降臨したとされる。配祀神(ほかの神)は、少彦名命 (すくなひこなのみこと)。酒列磯前神社の祭神で、その分霊。大己貴命と少彦名命は、ともに力を合わせ日本国土を統治する国造りを行なったとされる。

 国造りにおいて『古事記』・『日本書紀』・『風土記』などの神話では、大己貴命と少彦名命の二神が併せて登場することから、この二神の組み合わせで祀る神社は、ほかにも多いらしい。「大洗磯前神社」は、中世には戦乱で荒廃したが、江戸時代になって水戸藩主の徳川光圀・綱條により再興した。

 大洗磯前神社の正面鳥居 以下3枚の写真は、ウィキメディア・コモンズから転載。

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 大洗磯前神社の境内

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 波が洗う海岸に建てられた「神磯の鳥居」は、初日の出などで有名。祭神・大己貴命の降臨地と伝わる。

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