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2020年9月 8日 (火)

新型コロナ2020.08 減少傾向

 2020年5月25日、首都圏と北海道を最後に「緊急事態宣言」が解除された。7月に入って再び感染が拡大し始め、第2の大きな波がやってきた。8月になってから第2波は緩やかに減少傾向にあるが、死者や重症者は増加傾向にある。

 8月16日から31日までの新聞、テレビ、ネット情報から、新型コロナの主なニュースを辿る。本ブログ記事「新型コロナ2020.08 第2波」の続き。【写真や図をクリックすると、拡大表示します】 

 

【8月16日】

●国内1000人超感染、4日連続

 16日の国内の新型コロナ感染者は、新たに1020人が確認された。1日あたりの感染者が1千人を超えるのは4日連続。死者は11人増えた。

 東京都では260人の感染が判明。感染者が300人を下回るのは、3日ぶり。20代~30代が全体の約53%を占めるが、中高年世代への広がりもみられる。感染経路不明は142人。また、都内の塾に通っていた小中学生7人の感染も確認。30代塾講師から感染したとみられ、5人は無症状。

 奈良県では24人の感染が分かり、1日あたりの感染者数としては最多。このうち19人は天理大学(天理市)のラグビー部員。すでに感染が判明していた1人を加えて同部の感染者は計20人、県はクラスターと認定した。同部の部員168人は全員が寮生活。


【8月17日】

●GDP、年率年27.8%減(4〜6月期)

 内閣府が17日公表した4~6月期の国内総生産(GDP)の1次速報は、物価変動の影響を除いた実質(季節調整値)で前期(1~3月)より7.8%減り、3四半期連続のマイナス成長。年率換算では、27.8%減。リーマン・ショックを超え、戦後最悪の下落。

 GDP伸び率(実質) 出典:NHK NEWS WEB

GDP伸び率(実質) 出典:NHK NEWS WEB

 最大の要因は、GDPの半分以上を占める個人消費が、前期比8.2%減に落ち込み。国の「緊急事態宣言」のもとで外出自粛や営業休止が広がり、レジャーや外食をはじめ幅広い分野で支出が抑えられた。下落幅は、消費税率が8%に上がった2014年4~6月期の4.8%減を上回り、過去最大。

 もう一つの内需の柱である企業の設備投資も1.5%減で、2四半期ぶりに減少。住宅投資は0.2%減。内需を構成する項目は総じて振るわなかった。一方、輸出も18.5%減と急落。世界的な景気後退により自動車など日本製品の売れ行きが落ち込んだ。統計上は輸出に区分される訪日外国人客の消費が、渡航制限でほぼゼロになったことも影響。輸入は0.5%減。輸出から輸入を差し引いた外需も大幅マイナス。

 GDP(個人消費、輸出、設備投資、住宅投資) 出典:NHK NEWS WEB

GDP伸び率(実質) 出典:NHK NEWS WEB

●猛暑日、熱中症死者相次ぐ

  17日、浜松市では41.1℃を記録。2018年7月の熊谷の国内最高気温に並ぶ。各地でも35℃を超す猛暑日となり、熱中症とみられる症状での救急搬送や死者が相次いだ。大半が60代以上、屋内で多く見つかり、エアコンがないか、あっても作動していなかったという。今年は梅雨が長かったことに加え、コロナによる外出自粛によって季節の変化に体を慣らす機会が少なかった。体調不良を説明できない幼児や暑さが感じにくい高齢者は特に注意が必要だという。

 マスクも、体の熱を逃げにくくさせる。環境省は「気温・湿度の高い中でのマスク着用は要注意」として、屋外で人と2m以上の距離を確保できる場合などはマスクを外してほしい、と呼びかけている。またつけた状態での負荷のかかる作業や運動は、避けることが大切だ。

●首相、日帰りの検診

 安倍首相は17日10時半ごろ、検査のため慶応大学病院(東京都新宿区)に入り、約7時間半滞在した。首相周辺は「夏期休暇を利用して休み明けの体調管理に万全を期すための日帰り検診」と説明。首相は同病院で半年に1回程度人間ドックを受けており、直近では6月13日に検査した。


【8月18日】

●東京・大阪、重症増える

 新型コロナの国内感染者は18日、922人が新たに確認された。2日連続で1日あたりの感染者数が1千人を下回った。一方、死者は16人増え、3日連続で10人を上回った。全国知事会は18日、医療体制が逼迫している沖縄県に、看護師10人を派遣すると発表した。

 東京都では207人、大阪府では187人の感染を確認。死者は東京が3人、大阪は1日あたりで過去最多となる6人を確認した。重症者は増加傾向にある。東京は4人増の31人で5月30日以来の30人台。しかし大阪は東京の2倍以上の65人で、確保している重症者向け病床の34.6%が埋まったという。また重症者で特に目立つのが高齢者で、60代以上が9割を占める。

 「重症」かどうかについては、東京都と大阪府はそれぞれ異なる基準で重症者数を取りまとめていることが分かった。東京都は新型コロナ感染者のうち、人工呼吸器を使っている人とECMO(エクモ、人工心肺装置)による治療を受けている人を重症患者の基準として集計している。一方で、人工呼吸器とECMOを使わず、ICU(集中治療室)に入っている人は、重症患者としてカウントしていないという。

 厚労省は「重症者」の基準を定め、ことし4月に都道府県などに通知している。①ICU(集中治療室)などに入っているか、②人工呼吸器や、③ECMOが必要な状態か、いずれかに当てはまる場合は重症者として報告するよう求めている。大阪府の重症の判断基準は、ほぼ厚労省の基準に沿っている。なお東京都は19日、当日時点の重症者を32人としているが、国の基準によると10人前後増えると明らかにした。

●コロナ供給網の中国離れ加速

 「世界の工場」と呼ばれてきた中国から、この10年ほど続いてきた中国以外のアジア諸国に生産拠点を移す動きが、加速しつつある。米中貿易摩擦に加え、コロナ禍で過度な中国依存のリスクが意識されている。ベトナムの新型コロナの感染者は8月18日現在で983人、死者は25人。外国から感染の封じ込めに成功したという評価を得て、続々と発注の「チャンス」が到来しているという。

 ベトナム社会主義共和国の国旗と国章 出典:ウキメディア・コモンズ

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 サプライチェーン(部品供給網)を中国から移す外国企業の動きに、ベトナムには追い風。中国側は警戒感を強めている。ベトナムは中国とは陸続きのため、最大の貿易相手国で、中国製品も多く流通しているが、過去に侵略された歴史や国境紛争など、反中感情を抱く者は非常に多いという。

 しかし、ベトナムは市場経済に力を入れつつ、政治の民主化は認めない中国に似て共産党一党独裁の国家。中国と類似する政策を行なっているために「ミニ中国」とも呼ばれる。

 「政治と経済は別だ」とか「グローバル化」とかを唱え、経済優先のアメリカや日本などの自由主義国は、中国行きの「バスに乗り遅れるな」ばかりに中国を当てにした。その結果が、米中関係に見られるように結局は経済と政治は一体のもの。中国からベトナムにシフトしたところで、しょせんベトナムは「ミニ中国」なのだ。

【8月19日】

●感染学会理事長が「第2波まっただ中」

 新型コロナの国内感染状況について、日本感染症学会の舘田一博理事長は19日、東京都内で始まった学会の学術講演会で「第2波のまっただ中にいる」と見解を述べた。6月以降の感染者数は今春の「第1波」の2倍以上に上る。ただ理事長は、「ピークを越えたように見える」としながら再上昇しないか注意が必要だと語った。政府側はこの日も、定義がないと言う理由で「第2波」とは明言しない。

●大阪187人感染、東京上回る

 新型コロナの国内の感染者数は19日、新たに1072人が確認された。1日あたりの感染者数が1千人を超えるのは3日ぶり。都道府県別では、東京都が186人で最多となる傾向が続いていたが、大阪府の感染者が187人に上り、「緊急事態宣言」が全面解除される前の5月13日以来、約3カ月ぶりに全国で最多となった。

 新規感染者はほかに、福岡102人、神奈川95人、沖縄71人、埼玉62人などで、東京以外でも都市部を中心に感染拡大が続いている。死者は大阪5人、東京3人、愛知2人、茨城、埼玉、福岡、沖縄で各1人の計14人、4日連続で10人を超えた。クルーズ船の乗客乗員を含め死者の累計は1162人となった。

【8月20日】

●都の会議 重症者増加が加速

 東京都は20日、新型コロナの感染状況や医療提供体制を専門家らが評価・分析する「モニタリング会議」を開いた。都の基準による、重症者数は20日時点で前週より15人多い36人。専門家からは、新規感染者が高止まりする中で重症患者の増加が加速しているとして、医療提供体制を懸念する意見が出た。会議で、都は重症者用の病床を前週より50床増やして150床、中等症や軽症者向けも50床増の2350床とし、計2500床を確保したと明らかにした。

●国内感染6万人超

 新型コロナの国内の感染者数は20日、新たに1186人が確認され、累計で6万人を超えた。東京都では新たに339人が確認され、5日ぶりに感染者が300人台になった。大阪府が132人、愛知県が82人と大都市圏での感染拡大が続いている。

●尾身会長「ピークに達した」

 東京で開催されている日本感染症学会で、政府の「新型コロナ対策分科会」(以下分科会)の尾身会長が講演を行い、現在の流行について「今後の推移に注意が必要だが、全国的にはだいたいピークに達したとみられる 」と見解を示した。

●欧州で感染急増、入国規制も
 
 欧州各国で、新型コロナの感染者数が再び急増し、春のピーク時並みとなっている。夏のバカンスによる旅行が一因とみられる。「第2波」が懸念されるなか、入国規制を再導入する動きも出ている。

 フランスでは19日、新たな感染者数3776人を記録。5月下旬には1日200人以下まで抑え込んだが、7月から急増。4月並みの水準。政府は9月から、職場でもマスク着用を義務づける。英国政府は今月15日、フランスからの入国者に14日間の自主隔離を義務づけた。スペインでは8月に入って、1日5千人規模で感染者が増加。政府は14日、夜間営業のパブなどの営業を禁止。ドイツでも20日に1707人の感染者が確認され、4月下旬以来の水準。入国時の検査の義務化などを進めている。
 

【8月21日】

●分科会、ワクチン優先者を提言 「感染ピークは7月末」

 政府の分科会(尾身会長)は21日、高齢者、持病のある人、診療に当たる医療従事者を優先してワクチンを接種するべきだとの提言をまとめた。死者や重症者を減らし、医療崩壊を防ぐため、リスクが高い人や医療従事者を優先する。救急隊員や保健所職員、妊婦を含めるかどうかはさらに議論する。

 また分科会は、感染者の発症日を見ると6月下旬からの感染拡大は、7月下旬にピークに達したとの分析結果を示した。ただ、減少傾向にあるかどうかはっきりしない地域がある上、お盆期間中の人の移動があったため、再度増加に転じる可能性も十分にあるとしている。

 確定日(下)と発症日の陽性者数の推移(8月21日の分科会データより) 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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●国内感染者1036人、死者15人

 新型コロナの国内の感染者は21日、新たに1036人が確認された。亡くなった人は15人増えた。

 愛知県の大村知事は、県独自の「緊急事態宣言」を予定通り24日で解除すると表明した。愛知県の21日の新規感染者は90人で、8日間連続で新たな感染者が2桁にとどまった。

【8月22日】

●国内985人感染 東京3日連続200人超

 新型コロナの国内の感染者は22日で、新たに985人が確認された。亡くなった人は6人増えた。東京都では256人が確認され、3日連続で200人を超えた。

 東京都によると、職場内で感染した36人のうち28人は10~30代で、都内の同じ民間企業の従業員。この企業は、全従業員約100人がオフィスビルのワンフロアで働いており、今回の28人を含め50人ほどの感染が確認されている。大阪府が5日連続で100人を超える136人、愛知県は69人、福岡県は68人。31人だった沖縄県は、これまで感染者としていた30代男性が偽陽性だったと発表した。

【8月23日】

●8月の東京6642人感染、7月上回る

 新型コロナの感染者は23日で、新たに747人が確認された。死者は9人増えた。

 東京都では212人の感染が確認された。8月の感染者は計6642人となり、最多だった7月(6466人)を上回った。都の基準の重症者数は、前日より2人増えて39人。東京都足立区の等潤(とうじゅん)病院では、入院患者6人と男性職員の計7人が感染するクラスター。大阪府は6日連続の100人超えとなる122人。うち8人は泉大津市の高齢者施設の利用者と職員のクラスター。重症の入院患者は、前日より2人増えて68人。


【8月24日】

●安倍首相、連続在職最長に

 安倍首相の連続在職日数が24日で2799日となり、佐藤元首相の2798日を超えて憲政史上最長となった。しかし感染拡大が止まらない新型コロナへの対応は迷走。約7年8カ月続く長期政権にしては、首相の目指す憲法改正などの政治的遺産(レガシー)は残せてない。「安倍1強」体制も、陰りが出ているとの指摘もある。政権内では、記録更新の高揚感は乏しいという。

 党総裁としての任期は、残り1年余り。取り沙汰される体調不安説が広がり、政局は早期退陣や解散・総選挙、ポスト安倍を巡って、様々な思惑が交錯する。

●コロナ感染、緩やかに減少

 厚労省に新型コロナ対策について助言する専門家組織(アドバイザリーボード) は24日、「第2波」とも言われる現在の流行は7月末がピークとみられ、新規感染者数は緩やかに減少しているとの見解を示した。政府の分科会も21日に同様の見方を公表していた。1人の感染者が何人にうつすかを表す「実効再生産数」で見ると、8月上旬の時点で多くの地域で感染は縮小している。とはいえ感染者数が多い地域では、店舗への営業時間短縮や休業要請をやめると、感染が再拡大する可能性があると指摘した。

 発症日別の感染者数を地域ごとに分析すると、全国的にピークは7月27~29日とみられ、その後は下降に転じているという。その要因として、都道府県による自粛要請や、市民の感染対策の徹底、接待を伴う飲食店への行政による積極的な対応などを挙げた。

 一方、重症者数は大阪府や沖縄県、愛知県、福岡県などで増加傾向にある。3~5月も、新規感染者のピークに遅れて増加しており、重症者数が減るまでは、引き続き対策を続ける必要があるという。今後は、一定の感染者数でくすぶり続けるのではないかとみる。

●指定感染症の扱い、議論へ

 政府の分科会は24日、感染症法の「2類相当」としている新型コロナ感染症の現在の位置づけが妥当かどうか、議論を始めることにした。2類に指定されているのは重症急性呼吸器症候群(SARS)などで、入院勧告や就業制限などができる。入院治療が原則で、医療費は公費で負担される。

 だが新型コロナは、軽症や無症状の人も多い。入院治療だけでなく、ホテルなどの宿泊施設や自宅療養も始まっている。はたして2類相当の対応が必要なのか疑問視する声も出ている。一方、新型コロナはまだわかっていないことも多く、見直しには慎重な意見もある。

●イベント上限5000人 9月末まで継続へ

 政府は、イベントの参加人数の上限については5000人とする制限を設けて、その期限を「8月末まで」としてきた。これについて24日、政府の分科会の賛同を得て「9月末まで」継続することに。

●GoTo 1ヵ月「200万人」 検証は今後
 
 菅義偉(すがよしひで)官房長官は24日の記者会見で、政府の観光支援策「GoToトラベル」事業について、開始から1カ月余りで「これまで少なくとも延べ200万人に利用されている」と述べ、厳しい状況下にある業界への支援になっていると強調した。利用者数の評価について観光庁は、「効果の検証にはデータがそろうの待つ必要がある」としている。ただ、詳しい利用状況は示されておらず、効果は限定的との見方もある。

 菅義偉官房長官 加藤勝信厚生労働相 出典:ウキメディア・コモンズ

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 また観光庁によると、23日までに登録した旅行業者は約6千件、宿泊業者は1万7千件。当初は旅行業者が最大約1万件、宿泊業者が最大約5万件になると想定していた。しかし手続きに手間がかかることや、感染防止策の徹底が負担になり、中小の業者には登録のハードルが高いとされている。今月21日で登録申請を締め切る方針だったが、延長することにしたという。

●コロナ・インフル同時流行に備え「検査協力医療機関」

 新型コロナの検査は、保健所などに設置されている「帰国者・接触者相談センター」への相談を経て、医療機関に設置されている「帰国者・接触者外来」で受けるのが基本的な流れ。今後、新型コロナとインフルエンザが同時流行したときに備え、厚労省は24日、都道府県に対してコロナ・インフルのどちらの検査も受けられる「検査協力医療機関」を指定するよう求める方針を示した。

 発熱などの症状だけで新型コロナとインフルを見分けることは難しい。同時流行すれば、「帰国者・接触者相談センター」や「帰国者・接触者外来」に患者が殺到し、対応しきれなくなるおそれがある。厚労省は、症状が出た人からセンターに相談があれば「検査協力医療機関」を紹介、あるいは電話予約したうえで直接「検査協力医療機関」への受診もできる診療体制を10月中に整備するよう求めている。

●東京95人、47日ぶり2桁

 新型コロナの国内の感染者は24日で、新たに493人が確認された。1日あたりの感染者数が500人を下回るのは7月20日以来35日ぶり。一方で、神奈川、沖縄で各4人、東京、大阪でも各2人が亡くなり、死者は13人増えた。東京都では95人の感染が確認され、7月8日以来、47日ぶりに100人を下回った。陽性率も24日公表時点で5.0%と、7%前後だった8月上旬と比べて減少している。

 東京都足立区は24日、区内の介護老人保健施設で入所者3人と職員3人の計6人のクラスターが生じたと発表した。愛知県は24日、43人の感染が確認されが、11日連続で100人を切ったとして、県独自の「緊急事態宣言」を解除した。

●世田谷区 全施設職員にPCR検査

 東京都世田谷区は、発熱などの症状の有無にかかわらず、区内すべての介護施設や保育所・幼稚園の職員ら計約2万3千人を対象に、新型コロナPCR検査を9月中旬をめどに始める。保坂展人区長が24日の記者会見で明らかにした。保坂区長は「感染しても無症状な方を特定してクラスター化を防止し、地域全体の感染を防ぎたい」と話した。

●WHOがワクチンの世界的な争奪戦に懸念

 WHOのテドロス事務局長は24日、「”ワクチン・ナショナリズム”はウイルスを手助けするだけだ」と述べて、各国が自国のためのワクチン確保に走り、世界的な争奪戦が起きることに懸念を示た。そのうえでワクチンを公平に届けるための枠組みにより多くの国が参加するよう呼びかけた。

 国連旗 出典:ウキメディア・コモンズ

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【8月25日】

●東京182人 2日連続200人下回る

 東京都は25日、新型コロナ感染者を新たに182人確認したと発表した。24日は95人で、2日連続で200人を下回った。また、70代の男女が死亡し、死者の累計は354人となった。

●今冬のインフルワクチン 最大6356万人分

 加藤勝信厚生労働相は25日の閣議後会見で、今冬のインフルエンザ・ワクチンの供給量が昨季より7%多い約3178万本になる見込みと発表。最大で約6356万人分となる。新型コロナと季節性インフルエンザが同時流行する可能性があり、接種希望者が殺到することが見込まれる。26日に開かれる厚労省の予防接種に関する部会で、優先的に接種する対象者や接種方法などを検討する。接種開始は例年通り10月1日を予定。

【8月26日】

●原則入院は「保健所・病院の負担が増大」

 政府は新型コロナの軽症や無症状の感染者も入院させることができるとする感染症法上の運用を見直す議論を進めている。西村経済再生相は26日の会見で、医療関係者から「指定感染症に指定されていることによって、軽症者や無症状者の入院措置も行われ、保健所や医療機関の負担が増大している」との意見が寄せられていると述べた。

 6月以降の感染再拡大では、感染者数が高止まりする一方、重症者は少ないことから、官邸内には「入院は重症者に特化していい」などの意見が出ていた。保健所や医療機関の負担を軽減し、重症者に集中的に対応することが主な目的。運用を見直すことで国民の不安を緩和し、経済活動を促す効果が期待できる。政府高官は「態勢が整えば恐るるに足らない病気となる」と語った。

●インフルワクチン 高齢者優先

 今冬のインフルエンザ・ワクチンについて厚労省は26日、接種が始まる10月前半は定期接種の対象となっている65歳以上の高齢者らを優先し、任意接種となっているそれ以外の希望者には、待ってもらうように呼びかける方針を決めた。同日の専門家の部会に考え方を示し、おおむね了承された。

 この冬は新型コロナとインフルが同時流行する可能性があり、接種希望者が増えると見込まれている。供給量は当面は数が限られ、徐々に増えていく見通し。希望者が殺到するなどの混乱を避けるため、まずは高齢者への接種を早めに呼びかける。10月後半からは、医療従事者、重症化のリスクが高いとされる持病がある人や妊婦、子ども(生後6カ月~小学2年生)へ接種を呼びかけていくことを計画している。

●GoTo東京追加、来月判断

 政府の観光支援策「GoToトラベル」について、西村経済再生相は26日、東京都民の旅行や都内への旅行を支援対象に加えるかどうか、9月に政府の分科会を開いて判断するとの考えを示した。

 菅官房長官も同日の会見で「東京都は人口も多い。追加された際には、各地のホテル・旅館にとってプラスの効果は大きい」と語った。観光地も人口も多い東京都が対象になれば、利用者が大幅に増えるとみられる半面、感染者が急増する恐れもある。

●東京236人、3日ぶり200人台

 新型コロナの国内の感染者は26日、新たに903人が確認された。東京都は前日より54人多い236人で、3日ぶりに200人台。死者は9都府県で計13人だった。

 千葉県では、船橋競馬場に所属する男性騎手6人の感染が判明。岩手県では過去最多の6人の感染が判明、いずれも前日に感染がわかった盛岡市の20代会社員男性の濃厚接触者だという。山口県では、県内初のクラスター発生を県が認定、山陽小野田市の接待を伴う飲食店を訪れた客4人が感染、同店での感染者の合計は客と従業員で14人。
 

【8月27日】

●ワクチン被害、企業免責

 新型コロナ感染症のワクチン接種をめぐり、自民党の森山国対委員長や官邸幹部は26日、健康被害が出た場合の製薬会社などの賠償責任を免除するため、「企業の免責の法案が必要になる」と述べた。ワクチンを速やかに確保するための特別措置で、政府は、10月以降とみられる次期国会に関連法案を提出する。

●時短営業の要請

 新型コロナ感染防止策として、酒類を提供する飲食店と全カラオケ店の営業時間を午後10時までに短縮する31日までの要請について、東京都は27日、23区に限って9月1日から15日まで延長すると発表した。都内の感染者の8割超が区部に集中し、引き続き警戒が必要だと判断した。

 短縮営業に応じた中小事業者に対し、協力金15万円を支給する。小池知事はこの日の会見で、23区の延長を決めた理由について「お盆休み明け以降の人の流れのデータを見極める必要がある」と説明した。多摩・島嶼(とうしょ)地域では、短縮要請を予定通り8月末で終了する。

●東京、感染累計2万人超

 新型コロナの国内感染者は27日、新たに868人が確認された。東京都では250人が確認され、2日連続で200人超。感染者累計は2万人を超えた。都の基準の重症者数は、前日と同じ31人、今月1日(15人)から倍増した。

 福井県では13人の感染が確認され、1日あたりでは過去最多。このうち60~80代の男女8人は、福井市内のカラオケ喫茶の客で、25日には経営者親子の感染が判明。県は、店で県内初のクラスターが発生したとの認識を示した。

【8月28日】

●安倍首相「辞意表明」

 安倍首相は28日夕、首相官邸で記者会見し、持病の潰瘍(かいよう)性大腸炎が再発し「国民の皆さまの負託に、自信を持って応えられる状態でなくなった以上、総理大臣の地位にあり続けるべきではない」と辞意を表明した。

 8月28日 安倍首相「辞意表明」の記者会見 出典:首相官邸ホームページ

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 首相は、8月上旬に潰瘍性大腸炎の再発が確認され、新しい薬の投与を始めたとしたうえで、「継続的な処方が必要で、予断を許さない」と説明。そして、「コロナ渦で、政治的空白を生み出さないようにするには、このタイミングで辞任するしかない」と、24日に「自分1人で判断した」と述べた。自民党は、後継を決める総裁選の準備に入り、9月中には臨時国会を開いて新首相が選出される。それまでは安倍首相が引き続き職務に当たる。第2次安倍内閣発足以来、7年8カ月続いた「憲政史上最長」政権が、幕を下ろすことになった。

 株価と雇用は改善したもの、財政は悪化、安保を転換、拉致問題と北方領土は未解決、新型コロナへの対応は迷走。政府の人事権を官邸に集中し、国政選挙の連勝を背景に与党への影響力を強めた。「安倍1強」と呼ばれた状況は、官僚の過剰な忖度を生み、国会軽視にもつながった。おごりやゆるみの象徴だった森友・加計問題や桜を見る会、公文書改ざんなどでは、様々な疑惑が出ても説明を尽くそうとせず、首相や閣僚は政治責任を取らなかった。この長期政権は、多くの「負の遺産」を残した。

●軽症・無症状は宿泊療養

 政府は28日、新型コロナに感染した軽症、無症状の人の宿泊施設での療養を徹底する方針を打ち出した。季節性インフルエンザの流行に備え、医療機関や保健所の負担軽減が狙い。入院に関する措置を含め、厚労省は今後、運用の見直しに着手する。

 新型コロナは、感染症法の指定感染症に指定され、政令で入院を勧告できるようになっている。厚労省は運用上、軽症・無症状の人の宿泊・自宅療養を認めているが、病床が空いていれば入院を優先する自治体は少なくない。

●国内880人感染

 新型コロナ国内感染者は28日で、新たに880人が確認された。死者は20人増え、1261人になった。1日に確認された死者の数が20人台になるのは5月12日以来。

 大阪府は、70~90代の9人の死亡を確認。1日あたりでは今月18日の6人を上回って最多。8月に入ってからの死者は計57人で、最多だった5月の計42人を上回る。府内の死者は、計147人となった。他に福岡県が3人、東京都と兵庫県が2人の死亡を発表。

 沖縄県では、43人の感染者が確認された。29日までとしていた県独自の「緊急事態宣言」を9月5日まで延長する。県内では31日から3日間、親戚が集まる「旧盆」を迎えることや、病床が逼迫していることなどを踏まえて判断したという。宣言は7月31日に出し、8月15日の期限から2週間延長されていた。

 長野県では、1日あたりで過去最多となる19人が感染。うち5人は信州大の男子学生。すでに感染が確認された2人を含む計8人で8月中旬に食事をしたという。神奈川県横須賀市の市立うわまち病院では、職員7人、入院患者4人の計11人の感染が判明。先に判明した看護師2人を含め計13人のクラスターになった。同病院では8月上旬にも計10人のクラスターが発生している。東京都では新たに226人が確認され、3日連続で200人を上回った。

●感染最大想定、超えた県も
 
 厚労省は28日、3~5月の国内の「第1波」の流行を踏まえた推計モデルを使って各都道府県の感染者数の最大を想定、感染状況に応じて段階的に必要な病床数や療養者数を確保する計画をまとめ、公表した。

 各都道府県のピーク時の1日当たりの新規感染者数の合計は2788人。これまで全国の新規感染者数が最も多かったのは、8月7日の1602人(空港検疫を除く)で、最大想定の合計を下回る。ただ都道府県ごとにみると、6月以降の大阪府では最大想定を96人上回った日があるほか、島根県では最大想定の5倍以上、沖縄県は4倍以上がすでに確認されている。

【8月29日】

●東京247人感染

 東京都は29日、新型コロナの感染者が新たに247人確認したと発表した。1日当たりの感染者が200人を上回るのは、4日連続。重症者は28日より2人増えて32人となった。都内の累計感染者は2万569人。東京高輪病院(東京都港区)では、医療従事者の30代女性と80~90代の患者5人の計6人の感染が確認された。

●都心の猛暑日 8月最多11日

 日本列島は29日、広い範囲で高気圧に覆われて厳しい暑さとなり、 東京都心では最高気温が35℃以上(練馬区で36・2℃) の猛暑日となった。今月に入って11日目で、日本気象協会の発表によると、8月の猛暑日の日数としては過去最多。7月は猛暑日が1日もなかったが、8月に入り厳しい暑さが続いている。

 気象庁によると、全国で猛暑日となったのは245地点で、最高気温は、埼玉県鳩山町で38.7℃、大分県日田市で38.5℃を記録した。

【8月30日】

●福岡の医療機関で28人感染

 新型コロナの国内感染者は30日で、新たに602人が確認された。死者は10都府県で14人増え、1299人になった。最多の東京都では148人が確認された。新規感染者数の1週間の平均は197.7人で、約1カ月半ぶりに200人を下回った。

 岡山市では、入院の際に感染がわかった男性が持病で亡くなった。感染者の死亡は岡山県内では初めて。福岡県では80人が感染。このうち感染症指定医療機関「九州医療センター」(福岡市)で、入院患者と看護師計28人が感染し、クラスターが発生した。大阪府は62人。東大阪市の高齢者施設では、この日感染がわかった3人を含め計8人の感染が確認され、クラスターが起きたとみられる。

【8月31日】

●新潟・燕市教育長「コロナ禍解消には戦争」

 新潟県燕市の教育委員会トップの遠藤浩教育長(55)が、8月21日の定例教育委員会でコロナ禍を解消する方法について、「中国とアメリカが自国以外の地域で戦争を始めれば、お金は動く。きっと経済が上向くきっかけになるのではないか」との趣旨の文書を配布、発言した。 外部から「不適切な表現だ」と指摘があり、31日に「大きな誤解を与えた」と、謝罪のコメントを市ホームページに掲載した。その後9月2日になって、遠藤教育長は記者会見で辞意を表明した。

●東京新たに100人感染

 東京都は31日、新型コロナ感染者を新たに100人確認したと発表した。1日の感染の確認が100人以上となるのは7日連続。200人を下回るのは2日連続となる。また、70~90代の男女計3人が死亡した。このうち2人は、クラスターが発生した病院の入院患者だった。都基準の重症者数は、前日から2人減って32人だった。

 東京都感染者数の推移 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

2020/8/31東京都感染者数 NHK新型コロナウイルス特設サイト

●国内434人感染、14人死亡

 新型コロナの国内感染者は31日で、新たに438人が確認された。

 日本国内の感染者数の推移 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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 また死亡者は、大阪府で4人、東京都で3人、福岡県で2人、神奈川県、山梨県、富山県、奈良県、沖縄県で1人ずつ、合わせて14人の発表があった。  

 福岡県では、福岡市の不動産関係会社の採用予定者研修に参加した社員2人と学生5人の感染が確認された。市は集団感染が起きたとみている。熊本県では熊本市の陸上自衛隊北熊本駐屯地の20代男性隊員3人の感染が判明。大阪府は、感染拡大が落ち着いてきたとして、8月1日から府民に呼びかけてきた「5人以上の宴会や飲み会の自粛要請」を9月1日に解除する。今後は「多人数での飲み会自粛」を求めるという。

 各自治体などによると、国内で感染が確認された人は累計で次のとおり。( )内は31日の新たな感染者数。

 東京都は2万817人(100)、大阪府は8544人(53)、神奈川県は4961人(50)、福岡県は4598人(30)、愛知県は4545人(42)、埼玉県は3926人(25)、千葉県は3036人(17)、兵庫県は2276人(8)、沖縄県は2139人(23)、北海道は1781人(8)。

●8月感染者、最多3万人、7月の1.8倍

 8月の国内の新型コロナの新規感染者数が3万21611人に上り、月ごとの人数で過去最多となった。7月の1万7623人と比べて1.8倍で、1月から累計した合計人数6万8千人の半数近くを占める。7月に入って増え始め、7月末から8月上旬にかけて1日当たり1500人以上確認された日もあった。「緊急事態宣言」が出された4月と比べても、8月の感染者数は2.6倍になっている。

 感染者は大都市圏に限らず、地方にも広がっている。7月末以降、沖縄県や愛知県が独自の「緊急事態宣言」を出したほか、東京都も居酒屋などへの営業時間の短縮を要請。お盆期間中も、都道府県をまたぐ人の移動は一定程度抑えられていた。

 感染者数は8月上旬から減少傾向にあり、8月22日以降、1日あたり1千人を下回る日が続く。一方で死者数は連日10人以上出る状況が続いている。8月の死者数は287人で、7月の39人と比べて7.4倍。重症化のリスクがある中高年にも感染が広がっていることが背景にあるとみられ、8月28日には1日で20人の死亡が確認されるなど、高い水準が続いている。

 日本国内の重症者数の推移 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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日本国内の死亡者数の推移 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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 ★ ★ ★

●抗原検査が広がらない理由?

 新型コロナ感染症の診断には、PCR検査だけでなく、抗原検査も使える。PCR検査の場合、結果が出るまでに数時間かかるが、抗原検査なら30分ほど。抗原検査は、鼻の奥から調べる「簡易キット」と、専用装置を使い唾液でも調べられる「定量検査」がある。「簡易キット」を使えば手軽に検査でき、費用も3分の1ほど。しかし検査の拡充が叫ばれている中、なぜこういった抗原検査が広がらないのだろうか。

 その理由の一つが抗原検査は、正しく陽性と判定できる感度が低いのだそうだ。PCR検査との陽性一致率は、「簡易キット」で67%程度、定量検査の場合は76%程度だという。PCR検査の感度も100%ではないが、抗原検査の方が本当は感染しているのに陰性と判定される「偽陰性」が出やすいという。陰性だと、結局PCR検査による「二重の確認」が必要。こうした手間で、抗原検査が敬遠されているようだ。

 最近、発症から2~9日ならウイルス量が多く、PCR検査の結果とよく一致することが分かり、「簡易キット」で陰性でも、確定できることとなった。だが、発症から1日目や10日目以降では、依然としてPCRとの「二重の確認」が必要。PCR検査が受けられる状況なら、そちらを受けた方が好ましい。ただ、抗原検査でも十分なウイルス量があれば正しい結果が得られる。こういった特性を理解した使い方をすればもっと広がるだろうとされている。

 実際、7月末からは空港検疫で唾液を使った「定量検査」が始まった。現在、1日1千~2千件ほどの検査が行われているという。また東京都は、コロナ疑いの救急患者を受け入れる医療機関では、「簡易キット」が積極的に使われているという。

 PCR検査や抗原検査のいずれにしても、海外のように日本がもっともっとコロナの検査が、いつでも、どこでも、何度でも、無料でできないものだろうか。

●コロナの医学論文 撤回相次ぐ

 最近、新型コロナ治療薬をめぐる研究で、医学論文の撤回が相次いでいるという。学術論文を掲載する専門誌は、掲載に値する内容なのか、論文の主張の妥当性を調べるため、同じ分野の専門家による「査読」が行われるため、時間がかかる。しかし新型コロナはウイルスの性質の解明や治療法も確立しておらず、迅速な情報提供が望まれている。医学誌側も、論文の早期公開を進めているが、その分チェックが甘くなり、混乱を招いているという。

 この最近の医学論文撤回に関して、6年前の理化学研究の元研究員・小保方晴子氏の「STAP細胞」捏造、それから今月4日、論文に至らない初期段階の「うがい薬」の研究結果を知事が紹介するという騒動と重なる。

●吉村大阪知事の「うがい薬推奨」騒動

 新型コロナ対策として、うがい薬の利用を推奨した大阪府の吉村洋文知事は、初期段階の研究結果を「早く府民に伝えたい」と前のめりに発表した。政治家として、科学に対してあまりにも配慮に欠けていたとの批判が多い。

 吉村知事と松井一郎大阪市長は、府立病院機構の遠山正彌理事長、「大阪はびきの医療センター」の松山晃文・次世代創薬創生センター長らと7月31日、定例の会議を開いた。そこで、コロナ患者にうがい薬でうがいをしてもらったところ、唾液検査で陽性となる割合が減ったと、松山氏がまだ論文にしていない段階の研究結果をA4判1枚にまとめた資料を示すと、松井市長は「これはいい研究や」と絶賛。8月4日の記者会見で研究結果も発表したらと勧めた。吉村知事も「いまは緊急事態。一定の成果が出たのであれば、共有すべきだ。何もしないこともひとつのリスクになる」と判断した。
 
 8月4日の松井市長と吉村知事の共同会見。会見場にうがい薬をズラリと並べ、 吉村知事は「うそみたいな本当の話をさせていただく。ポビドンヨードを使ったうがい薬(商品名はイソジン等)でコロナの患者さんが減っていくのではないかという研究結果が出た」と切り出した。

 そして、「発熱など風邪に似た症状のある方、およびその同居家族」「接待を伴う飲食店の従業員」「医療従事者や介護従事者」を対象に、「8月20日まで、集中的にぜひうがいを励行してもらいたい」とうがい薬の使用を呼びかけた。会見は、読売テレビの番組『ミヤネ屋』が中継した。コロナ対応で吉村知事への注目が集まっていただけに、混乱を大きくしていった。

 この会見は、素人目にもおかしな事だらけだった。論文になっていない、学会発表もない段階で、研究内容を発表すること。本来発表者は、責任ある研究者の松山氏ではなくてはならない。しかも研究者は、吉村知事の発表を容認している。科学的な裏付けが十分でない段階での政策発信は、勇み足とのそしりを免れない。根拠のない薬剤を薦めることの違法性。そして結果的には、買い占めを煽る行為になって店頭から商品が消え、ネットでは高額販売も。 

 研究内容は、新型コロナに感染した府内の軽症・無症状者を2つのグループに分け、一方はうがい薬を使って1日4回うがいし、もう一方は何もしなかった。4日目に唾液のPCR検査をしたところ、陽性率はうがいをしたグループの方が顕著に低かったという。うがい薬を使えば、飛沫を通じた感染や、ウイルスを含む唾液が肺に入ることによる重症化を防ぐ可能性がある。知事はそう説明するが、本当にそうなのか、疑問は少なくない。

 まず、研究の対象が41人と少ないこと。研究にあたった医師自身も、飛沫感染の防止効果の検証は「数10例とか数100例では無理」と認めており、重症化防止効果とともに2千人規模で研究を続けると表明している。それから素人でも分かるが、「うがい薬でうがい」をしたグループと「うがいしない」グループに、もうひとつ「水でうがい」したグループを加えないとおかしい。この「うがい薬」会見の内容を『情報ライブミヤネ屋』に事前に漏洩したという問題はないだろうか。

 そして「政策を決めるのは我々で、府民への呼びかけも我々の責任」と述べ、政治の責任を強調。ただ、そのタイミングと方法、内容にも責任が伴う。前のめりな知事らを制するのが、この研究者の責務だった。ほかに知事の周囲も、だれもこの会見を止められなかったのだろうか。

 専門家や府民から多くの疑問や批判、指摘が寄せられた。翌日の5日の会見で知事は、「一部誤解があるところが見受けられる」 として、 「うがい薬は、予防薬でもありません、治療薬でもありません」と説明。「メディア側も『予防効果は無い』と、きちんと責任をもって発信する義務はあるのでは」と反論。 「でも僕は、感染拡大の一つの武器になる、という強い思いを持っています」と信念を訴えた。更に付け加えて「じゃあ、ほかに取り得る“策”ってあるんですか?何もしないことがコロナにおいてリスクなんだ、と僕は思ってます」「いろんな可能性のチャレンジやらなきゃいけない」と逆ギレ。謝罪もしないし、マスコミの情報の伝え方が悪いというような責任転嫁。

 しかも、ここにきて仲間の「日本維新の会」の最高幹部が、めちゃくちゃな反論をツイートしたと聞く。馬場伸幸幹事長が8月7日にツイッターで、「ひどいね〜 批判してる団体は共産党系、普段から政府や役所を批判している。今の制度がダメなら、実現性のある提案をお願いします!」とコメントした。自分たちに批判的な団体に、共産党系とレッテル貼り。批判したからといって、効く薬を提案しなくてはならないという義務はない。吉村知事の新型コロナに対策に取り組む真剣な姿が注目され、府民・国民から注目をあび、人気があったが、失望に変わったのではないか。

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