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2019年11月 2日 (土)

台風19号と日本スリーデーマーチ

 2019年10月12日(土)午後から、埼玉県内では台風19号の大雨による避難勧告・避難指示が発令。河川の氾濫などによる甚大な災害が発生した。
 


●台風19号の進路

 マーシャル諸島近海で生まれた台風の卵は、5日3時に熱帯低気圧に発達。6日3時には南鳥島近海で台風(1,000hPa)となって、気象庁は第19号を付番、アジア名をハギビス(Hagibis)と命名された。台風19号は、平年よりも高い海水温の領域を通過しながら急速に発達し、猛烈な勢力(中心気圧915hPa)に発達した。

 勢力を維持したまま小笠原諸島に接近し、10日21時に非常に強い勢力となり、12日19時前に大型で強い勢力(中心気圧は955hPa、最大風速は40m/s) で静岡県伊豆半島に上陸。その後は関東地方と福島県を縦断し、13日12時に三陸沖東部で温帯低気圧に変わった。

 【気象庁】台風19号の進路。12日19時頃、伊豆半島に上陸。

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 台風19号の特徴は、北上しても低い中心気圧の勢力を保ったままであったこと、強風域が本州の半分以上を覆うほどの大型であったことである。その理由は、日本より南方沖の海水温が27℃以上(平年より1℃~2℃高い)もあって、水蒸気を多く取り込んで強力なエネルギーとなったためとされる。

 なぜ関東地方を直撃したのか。気象庁によると、太平洋高気圧が例年より強く張り出していて、その周囲を回るように台風が北上した後に、偏西風の影響で東に進路を変えたため。

 台風の接近により、静岡県、関東甲信地方、新潟県、東北地方では、各地の降水量が観測史上1位を更新するなど、観測記録を塗り替えるような大雨になった。これらの地域では、台風が上陸する前から活発な雨雲が断続的に生じ、広範囲で強い雨が降り続けた。

 気象庁は12日、まだ台風が上陸する前の15時30分、大雨特別警報を静岡県、神奈川県、東京都、埼玉県、群馬県、山梨県、長野県の7都県に対して発表。さらに、19時50分に茨城県、栃木県、新潟県、福島県、宮城県に、13日0時40分に岩手県にも発表した。半日で13都県での発表は、気象庁が特別警報の運用を開始して以来、最多の発表数となったそうだ。

 12日午後に会見した気象庁の予報課長は、台風19号の特徴について「台風の中心の北側に非常に発達した広い雨雲があり、記録的大雨となった」と説明した。台風の接近・上陸に伴い、東や南東からの暖かく湿った風が、関東の秩父、丹沢や伊豆半島、東北南部など山々にぶつかることで上昇気流が生じ、広い範囲で雨雲が次々と発生したという。


●台風19号の被害

 大型で強い台風19号は、各地で激しい雨を長時間降らせ、河川の氾濫による家屋の損壊・浸水や道路の冠水、土砂災害など広範囲な大きな傷痕を残した。神奈川県箱根町では、12日の降水量が922.5mmに達し、国内最高記録を更新した。

 荒川は、秩父山地を水源に埼玉県の中央部から東京都の東部を流れて東京湾に注ぐ一級河川。

 12日のNHK総合テレビ【ニュース7】では、国交省関東整備局の情報として埼玉県の荒川支流の都幾川(ときがわ) で水が堤防を越えて氾濫が発生した、とのニュースを全国に流した。その後は都幾川のほか、越辺川(おっぺがわ)や九十九川(つくもがわ)など荒川の複数の支流、複数の箇所でも氾濫した。

 【国土地理院】都幾川と越辺川の合流部付近の被災前と被災後(10月13日航空写真)。

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 【国交省関東整備局】荒川水系の都幾川右岸0.4k付近(10月14日ドローン写真)。

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 都幾川の灌漑用水路の破堤(10月14日筆者撮影)。

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 都幾川流域で、暴風によるものか氾濫した濁流によるものか倒れた大木を散見(10月14日筆者撮影)。

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 都幾川と越辺川の合流部付近、畳など片付けが済んだ集会場の内部(10月17日筆者撮影)。

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 都幾川と越辺川の合流部付近、被災ゴミの集積場(10月17日筆者撮影)。

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 知人2人が被災したため、両宅の土砂や災害ゴミの撤去、浸水した家財の片付けなど延べ4日間、災害ボランティアとともに支援を行った。

 

 その後、関東から台風が北上するにつれて、長野県、福島県などでも大規模な洪水が発生した。

 【国土地理院】長野市で発生した千曲川の破堤(10月13日ドローン撮影)。

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 【国土地理院】福島県郡山市の阿武隈川と手前を横切る東北新幹線(10月13日航空写真)。

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 台風の影響で、交通機関は相次いで、12日の計画運休を事前に発表。「ラグビーワールドカップ2019」では、12日の2試合、13日の1試合が中止となった。ラグビーワールドカップの試合中止は史上初。10月22日の「即位の礼」のうち祝賀御列の儀が11月10日に延期された。そのほか、各地の多くのイベントが、相次いで中止または延期された。

 政府は台風19号の10月11日~14日の被害を、「激甚災害」のほか「非常災害」に指定した。「非常災害」指定は、2013年に東日本大震災を受けて「大規模災害復興法」に基づく制度で、2016年の熊本地震に次いで2例目。

 なお台風19号の大雨により13都道府県で88人が死亡、7名が行方不明、7万7329棟の住宅被害があったという。国土交通省の調べでは、7県の71河川140カ所ので堤防決壊、20都県の690カ所で土砂災害が確認されている。このような台風通過による大雨で、東日本の極めて広範囲にわたる甚大な災害は、我々の記憶にはない。


●日本スリーデーマーチの中止

 2019年11月2日(土)~4日(月)に開かれる予定だった「第42回日本スリーデーマーチ」は、台風19号による影響のため中止となった。

 「日本スリーデーマーチ」は、東松山市、市教委、日本・県ウオーキング協会、県、朝日新聞社が主催。埼玉県東松山市を主会場には毎年延べ約8万人が参加する国内最大のウォーキング大会。3日間にわたって5キロから50キロまでの6コースから、参加者の体力に応じて歩く。

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 主催する東松山市のホームページ、10月18日付のお知らせによると、

 「コース各所での参加者の安全確保が難しいことから、大会の開催中止を決定いたしました。 開催地としても災害復旧に全力で取り組んでまいります。大会を楽しみにされていた方、関係する皆様にご迷惑をおかけすることをおわび申し上げます」とあった。

 各地で甚大な被害を出した台風19号の影響で、堤防の決壊による歩行コースの浸水被害などがあり、被災した開催地としても災害復旧に全力で取り組んでいきたいことから、中止としたようだ。中止となるのは今回が初めて。


 「ものみ・ゆさん」の日本スリーデーマーチ関連のブログ記事

  「日本スリーデーマーチ2018」 2018/11/8日投稿
   http://otsukare-sama.cocolog-nifty.com/blog/2018/11/2018-0edb.html

  「日本スリーデーマーチ2017」 2017/11/12投稿
   http://otsukare-sama.cocolog-nifty.com/blog/2017/11/2017-24a0.html

  「日本スリーデーマーチ2016」 2016/11/11投稿
   http://otsukare-sama.cocolog-nifty.com/blog/2016/11/post-89c3.html

  「日本スリーデーマーチ2015」 2015/11/12投稿
   http://otsukare-sama.cocolog-nifty.com/blog/2015/11/2015-3fcc.html

  「日本スリーデーマーチ2014」 2014/11/10 投稿
   http://otsukare-sama.cocolog-nifty.com/blog/2014/11/post-ba9a.html

  「日本スリーデーマーチ」 2012/11/17 投稿
   http://otsukare-sama.cocolog-nifty.com/blog/2012/11/post-ba9a.html


 

 ★ ★ ★

 今年は長い梅雨、そして暑い夏がいつまでも続くと思ったら、台風が立て続けにやって来た。そして台風19号で、東日本の広範囲で甚大な台風被害が出た。その影響で、11月2日から開幕する「日本スリーデーマーチ」は中止。40数年開催してきて、中止になるのは今回が初めて。10年近く前から、筆者は毎年2日間を参加しているので、今年の3連休は家で過ごす。

 最近、秋が短くなったとか。いや全体的に気温が上がっているので、季節がずれてそう感じるだけだという。秋にも夏のような汗ばむ暑い日が続き、冬が昔ほど寒くなくなったと言われている。彼岸花が2週間も遅く咲き、9月に来る台風のコースが、今回19号として1ヶ月遅れの10月にやって来たということだ。

 10月29日付の朝日新聞オピニオン欄で「秋、短くなった?」という特集で、気象予報士の森田正光氏は「危機を感じる季節のずれ」と題し、「秋の始まりは遅くなっていますが、むしろ遅くなっているのは「冬」です。・・・このように季節が激変している原因は、おそらく地球温暖化にあります。」と述べている。

 温暖化の影響で近年、これまで経験したことのないとか、観測史上初といった気候の変化で、甚大な災害を生じさせていることが知られている。しかし日本で声高に叫んでいる叫んでいる政治家はいない。環境保護活動家のスウェーデン人少女が、ニューヨークで開かれた国連気候行動サミットで気候変動問題について、各国の首脳は行動を起こしてないと怒りの演説を行った。核兵器や原発の廃止の問題、気候変動(地球温暖化)の問題は、「人類の叡智」を結集して解決する道はないのだろうか。将来の子孫のために、持続可能な地球、持続可能な社会がこのまま実現出来なければ、人類は滅亡するのか、原始時代に戻るのか、それとも「猿の惑星」になるのだろうか。

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