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2019年4月 7日 (日)

春の秩父路

 2019年3月27日(水)、春の花を求めて秩父路へ。
 
 
 27日の関東地方は高気圧に覆われ、朝からすっきり晴れ。日差しと共に気温も上昇し、最高気温は東京都心20度、千葉と横浜で19℃、熊谷と秩父は22℃。春本番の暖かさで、昼間は上着いらずの陽気だった。


 7:30、駅前で参加者15人を乗せてマイクロバスは出発。

 関越道花園ICを出て、国道140号線を南西へ向かう。長瀞町、皆野町、秩父市街を経て、秩父市荒川上野田の「清雲寺」駐車場に8:45到着。
 

●清雲寺の枝垂れ桜

 「若獅子神社」に隣接して「清雲寺」がある。有名な枝垂れ桜は、まだ3分咲き。

 観光客でにぎあう時期になると駐車は有料(普通車500円、マイクロバス1,000円)となるが、まだ準備中で無料で済んだ。

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 境内には、30本ほどの桜がある。その中でも、樹齢約600年といわれるエドヒガンザクラは樹高は15m、幹回りは3mの巨木。埼玉県の天然記念物に指定。1446年(文安3年)当寺開創の折、開山した楳峯香(ばいほうきょう)禅師が手植えされたものと伝えられる。

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 ここ「清雲寺」の近く、歩いて行ける距離に秩父札所29番「長泉院」の山門に古木の枝垂れ桜、さらに里道を歩いて「昌福寺」には枝垂れ桜が5本ある。いずれもまだ開花してないとの事前情報があって、中止。

 「清雲寺」を9:45出発、国道140号線に戻る。荒川に架かる橋を渡り北上、秩父市内の吉田久長へ。
 

●白砂公園カタクリの里

 この公園は、道の駅「龍勢会館」から1Kmほど北東の場所にある。

 「白砂公園カタクリの里」の無料駐車場に10:15着。駐車場そばにあった公園の案内板(写真をクリックすると拡大表示)。

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 案内板によると、

 「この公園は医師石川貞蔵氏が私財を寄付し、憩いの場として整備した公園です。県内でも珍しい奇岩で白砂砂岩と呼ばれ、第三紀牛首峠層に属する花崗岩砂岩です。松・ツツジ・カタクリなど園内全体が県の自然環境保全地域に指定されています。」

 とある。

 鳥居をくぐり、諏訪神社の裏側から竹林の急な山道を登る。

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 山道から右手の木造の急階段を降りる。公園には木橋の遊歩道が整備され、北向きの斜面1,000平方mの広さに約5,000株というカタクリが群生。

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 この時期3月下旬は、カタクリの花がちょうど見頃。

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 ゆるい登り坂になっている木橋の遊歩道を渡って行くと、最後は急な階段。小高い丘(巨大な岩山)の頂上に着く。

 南向き斜面には砂岩が露出し、丘の上から眼下の景色を眺める。

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 南の方向。三角形の山は、石灰岩の採掘がおこなわれている「武甲山」(標高1,304m)。

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 滑らないよう注意しながら砂岩の丘を下ると、もと来た山道に戻りこれが周回の散策コースとなっている。

 眼下中央の広場左手に駐車場。乗って来たマイクロバスが見える。

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 カタクリの後は、4月は桜や5月のツツジが美しいそうだ。

 カタクリの里の駐車場を11:00発。南下して再び荒川を渡り、秩父市山田の秩父四番札所「金昌寺」に11:35着。

 

●金昌寺の石仏

 秩父三十四ヶ所観音霊場の中で、札所4番・金昌寺(きんしょうじ)。

 ここは1,300体の石仏のあるお寺として名高い。また秩父札所の中でも、紅葉スポットとしても知られている。

 立派な二層式の山門には、一対の大わらじ。

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 境内の石仏は、宝永年間から江戸、北陸、山陰、山陽を問わず全国的に 分布する信者により菩提供養のため奉納されたそうだ。奥の院から山門まで一巡して拝観できる。本堂に向かう道の両側にも、石仏が配されている。

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 石仏群は、県指定民族資料。本堂は三間四面、様式は唐風の江戸中期の建築。本尊は、高さ107cmの 十一面観世音立像(石像)で、室町時代の行基菩薩の作といわれている。行基は、室町時代ではなく、奈良時代の僧侶だったはずだが・・・。

 本堂右手には、江戸の豪商が寄進した「子育て観音像」(慈母観音)の石仏が安置されている。

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 膝に抱く赤子に乳房をふくませようとする観音様は、現実世界の母子の姿に似て珍しい。やさしいまなざしは、見る者の心を癒してくれる。子宝、子育、婦人病などにも御利益があるそうだ。

 本堂に掲げられた金昌寺の縁起図「荒木丹下」。

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 悪人・荒木丹下を観世音菩薩が娘巡礼に身を変えて仏の慈悲を教えて改心させ、大善人とならしめた。不思議な霊験なり。

 本堂裏の石仏。

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 「金昌寺」を11:55発。ここから、1Kmほど県道11号を北に走った先、横瀬川沿いの「秩父茶屋」に12:00着。

 昼食、十割蕎麦天ぷら膳1,320円。

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 「秩父茶屋」を13:00発、ここから北上して外秩父の山域を越え、東秩父村の大内沢へ入る。
 
 
●大内沢の花桃の郷

 「花桃の郷」の近くの駐車場に13:45着。ここから先は、マイクロバスが通りにくい、狭い坂道。バスから降りて700mほど登ると、南向き斜面に広がる「花桃の郷」。ここにも無料の駐車場があるが、乗用車しか入れない。近くに東屋や長い階段のある展望台。

 「桃源郷」と称される東秩父村の代表的な春の名所「大内沢の花桃の郷」。

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 地域農民が荒廃した農地を活用して始め、現在5,000本の花桃が植えられているという。

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 花桃のほかに、周囲には黄色いヤマブキや赤い花を咲かせる樹木が目立つ。

 あとで調べると、この花は瓜に似た実をつけるのでボケ(木瓜)。

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 ボケはバラ科で、3~4月に開花。桜・梅・桃と同時期なので、間違えやすいそうだ。花の色は赤、白、ピンクなど、枝にトゲがある場合とない場合があるという。

 「花桃の郷」を14:40発、県道11号を南下。


●和紙の里

 「和紙の里」に14:50着、ここで休憩20分。

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 東秩父村は、ユネスコ無形文化遺産に登録された、1,300年の伝統を有する手漉き和紙「細川紙」の産地。

 ここ東秩父村の和紙の里は「道の駅 和紙の里 ひがしちちぶ」として、2016年(平成28年)にオープン。休憩や地元のそば・うどんなどの食事処、手漉き和紙体験やワークショップ、そば・うどん打ち体験、和紙製品などの特産品や農産物の買い物を楽しめる。

 江戸時代末期に建てられた紙漉き家屋を移築・復原した建物(写真中央の茅葺の家)は、土間に入り見学ができる。

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 和紙の里を15:20発、出発地の駅前に15:45着。

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