無料ブログはココログ

« 乗鞍高原から畳平 | トップページ | 初秋の上高地 »

2018年9月11日 (火)

乗鞍岳・剣ヶ峰と白骨温泉

 2018年9月1日~3日、2泊3日の乗鞍岳山行の2日目。

 

 本ブログ記事「乗鞍高原から畳平」の続き。

 9月2日(日)、乗鞍畳平(標高2702m)の宿を出て乗鞍岳・剣ヶ峰(3026m)に登るが、霧のため展望なし。下山途中に霧が晴れ、山頂を振り返り畳平を見下ろす。山奥の秘湯・白骨(しらほね)温泉泊。

 乗鞍岳(のりくらだけ)は北アルプス(飛騨山脈)南部に位置し、剣ヶ峰(標高3,026m)を主峰とする山々の総称。長野県松本市と岐阜県高山市にまたがる。

 

 畳平の「銀嶺荘」で4:30起床。まだ暗い4:50、朝食前にご来光を拝むために、長袖シャツにフリースを羽織り、ヘッドライトを装着して外に出るが濃霧。

Img_2623

 「鶴ヶ池」や「お花畑」の傍を通って、標高2716mのご来光絶景ポイント「県境広場」に、5:05頃に到着。

Img_2625

 ご来光を見る登山客が10数名は集まっている。付近の「富士見岳」(2817m)や「大黒山」(2772m)の峰から見るため登る人達もいる。日の出時刻は、5:20頃。

 しか視界は全く無い。この辺りは、岐阜県と長野県の県境にあたる。

Img_2627

 5:35、あきらめて宿に引き返す。5:45、「銀嶺荘」着。

Img_2639

 7:00~「銀嶺荘」のレトランで朝食。

Img_0209

 左上は、初めて食べる岐阜名物の朴葉(ほおば)味噌。味噌にネギ、椎茸などを朴の葉に載せて卓上コンロに載せて焼き、ご飯に載せて食べる。

 8:00、「乗鞍岳・剣ヶ峰」登頂へ向け出発。不要な荷物を入れた大型ザックを「銀嶺荘」に預け、サブザックを背負う。

Img_2642

 畳平から石段を降りて、「お花畑」入口の前の木道を通る。濃霧で視界は悪い。

Img_2640
 
 左手の「富士見岳」(2817m)入口の前を通過。

Img_2645

 旧コロナ観測所と東大宇宙線観測所に向かう砂利道を歩く。

Img_2647

 途中で、旧コロナ観測所に行く分岐を右に見て直進。左手は深い絶壁、右手は今にも落石しそうな岩山の「摩利支天岳(まりしてんだけ、2872m)」を巻きながら進む。

 8:40「肩の小屋」に到着。収容人員200人の比較的大きい山小屋だ。ここは標高2800m。山小屋の外のベンチで、10分ほど休憩。

 この小屋を出たところが、「剣ヶ峰」への登山口。右手に赤い屋根の東大宇宙線研究所がある。岩がゴロゴロした急坂の登山道をしばらく登ったところで、振り返って「肩の小屋」を見下ろす。

Img_2648

 登山道の周りは、ハイマツが群生。

Img_2649mos
 
 さらに大きい岩だらけの険しい登り。標高が高いので、空気が少なく息苦しい。

Img_2658

 振り返ると、「肩の小屋」は霧でもう見えない。

Img_2659

 登山道は、細かい砂、白と黒い小石の混じった道に変わる。

Img_2660

 「朝日岳」(2975m)と「蚕玉岳」(こだまだけ、2980m)の鞍部に着くと、赤土の尾根。

Img_2662

 9:45、ここが「蚕玉岳」の山頂。

Img_2664

 「剣ヶ峰」山頂の直下にある「頂上小屋」は、売店のみの営業。晴れていれば、この辺りから、北アルプス絶景が眺望できるのだが。

Img_2670

 黒い大きな岩がゴロゴロした最後の急登。10:00、予定時刻通り「剣ヶ峰」山頂(標高3026m)に到着。

 山頂は狭く、「乗鞍本宮奥宮」がある。ここにあった寒暖計は、気温6℃を指している。

Img_2678

 南側の「剣ヶ峰」の山頂標識の向うには、晴れていれば重厚な木曽の「御嶽山(おんたけさん)」(3067m)が見えるそうだ。


Img_2679

Img_2681

 天気が良ければ、西側の眼下に火口湖としては日本有数の高所にある「権現池」、遠望に霊峰「白山」(2702m)。北側の遠望は、峻険な「槍ヶ岳」(3180m)や「穂高連峰」(3190m)などの北アルプスが続き、東側は遠くの「八ヶ岳連峰」(2899m)まで信州の山並みが続くというが、残念。

 10:15、下山開始。しばらく下ると、少しずつ霧が晴れて来た。しかし遠望は効かない。

Img_2687

 「肩の小屋」を見下ろす。正面の山は、「摩利支天岳」と白いドームのある旧コロナ観測所。

Img_2692

 「肩の小屋」の左手の赤い屋根は、東大宇宙線研究所。

Img_2694

 11:00、「肩の小屋」に到着。ベンチで20分ばかり休憩。

 しばらく下って振り返ると、さっき登った「剣ヶ峰」は、霧がだいぶ晴れて来ている。

Img_0212

 肩の小屋直下にある広大な「乗鞍大雪渓」では、9月になっても夏スキーをやっている。斜面は、45度くらいに見える。

Img_2711

 後ろを振り返ると、左から「剣ヶ峰」、「蚕玉岳」、「朝日岳」がくっきり。

Img_0213

 望遠レンズで撮影すると、「乗鞍本宮」や鳥居、右下に「頂上小屋」が確認できる。

Img_2714

Img_2713

 下るにつれ、右手の「富士見岳」(2817m)、左手の「不動岳」(2875m)がくっきり見える。正面の池は「不消ヶ池」(きえずがいけ)、霧がかかった「恵比寿岳」(2831m)。

Img_2723

 「富士見岳」の山頂。

Img_2721

 「摩利支天岳」(2872m)と旧コロナ観測所を左手に見ながら下る。

Img_2724

 右手の「不動岳」(2875)のすそ野、「富士見岳」の西側にある「不消ヶ池」(きえずがいけ)は、畳平の飲料水源としているため立ち入り禁止。1年中雪が消えない美しい池。左手は「摩利支天岳」、

Img_2730

 赤い屋根の畳平バスターミナルが眼下に見えて来た。手前は木道のある「お花畑」。

Img_2733

 「お花畑」では、この時期は夏と秋の花の端境(はざかい)期だろうか、咲いている花がなさそうなので、散策の予定は割愛する。

 左手の「魔王岳」(2763m)の麓、中央は水が少なくなった「鶴ヶ池」に面して、山小屋というよりホテルスタイルで人気のウッドデッキがある「白雲荘」。右手は「大黒山」(2772m)。

Img_2736

 12:10、畳平に到着。

 「乗鞍中之社」の隣の白い建物が、今回宿泊した「銀嶺荘」。1階は土産売り場や乗鞍郵便局、2階は食堂、有料トイレと客室がある。後ろの山は、入山禁止の「恵比寿岳」(2831m)。シャトルバスや観光バスが並ぶ。

Img_2744

 ザックを預けた「銀嶺荘」に戻り、レストランで昼食。マウンテンサイクリングのライダー向けと思われるステーキとサラダの「自転車ランチ」980円を注文。

 背負っていたサブザックをザックの中にまとめ、シャトルバスに乗車。13:05畳平バスターミナルを出発。

Img_2741

 14:00、乗鞍高原観光センターの駐車場に到着。

 駐めておいた自家用車に移り14:10、白骨温泉に向けて出発。

 上高地乗鞍林道の山道を15分ほど北上すると、山奥の秘湯・白骨温泉(長野県松本市安曇)。

 14:25、静かな木々に囲まれた、かつらの湯「丸永旅館」に到着。この時の気温19.5℃。

Img_2750

 ここは標高1400m、夕方ともなると半袖、半ズボンでは、肌寒い。予定していた白骨温泉街を散策しようとしたが、中止。ここ一帯は、10軒ほどの温泉宿が散在し温泉街というのは無いようだ。この「丸永旅館」は、白骨温泉の中でも南の端に離れていて、湯川の近くの白骨温中心からは、1.5Kmほどの道のり。

 部屋数11室の小規模な宿で、家庭的な雰囲気。白濁した乳白色、秘湯感のある温泉は、源泉かけ流し。風呂は内風呂、露天風呂(混浴)、それに貸切風呂がある。温泉で疲れた体を癒し、緑に囲まれた部屋でのんびり過す。

 この辺り一帯に湧き出す10数箇所の源泉は、それぞれ微妙に異なる湯の質、色や香りの多様さが白骨温泉の特徴だそうだ。温泉宿のすべてが、その源泉や宿の環境の由来する「湯号(ゆごう)」(屋号のようなもの)を持つ。ここ「丸永旅館」は、桂の木に囲まれた宿から、湯号は「かつらの湯」という。

 18:00~夕食。鯉・岩魚といった川魚と山菜を中心にした田舎料理。

Img_0013

 左上から、しし肉(鹿か猪か?)の陶板焼き、鯉の甘露煮、信州蕎麦。右上から、鯉のあらい、豆腐の長芋焼き、馬刺し。後から焼きたてが来た岩魚の塩焼きは、写真にない。

 夕方から夜にかけて、雨がシトシト。明日は雨が止んで、曇りの予報。登山の疲れと下山祝いの酒で、NHK大河ドラマ「西郷(せご)どん」を観たあと、21:00頃就寝。

 天候が悪い中、畳平からの夕陽・夕焼け、満天の星や天の川、雲海からのご来光の写真撮影ができればと、かすかに期待をしていたが、濃霧のためにどれも実現せず、残念だった。畳平のお花畑も夏の終わりで、花の開花時期ではなかったのも、前もって気がつかなかった。

 「剣ヶ峰」山頂からの大パノラマ、北アルプスのすばらしい眺望が出来なかったのも残念だったが、昔から念願だった百名山「乗鞍岳・剣ヶ峰」を踏破できて満足。標高差324mの初級コースの山はもう少し簡単に登れる山だと思っていたが、さすがに空気の薄い3000m級は、そんなに甘い山ではなかった。
 
 本ブログ記事「初秋の上高地」へ続く。    

 

 本ブログの関連記事

   「乗鞍岳・上高地」 2011年09月26日投稿
    http://otsukare-sama.cocolog-nifty.com/blog/2011/09/20110718-2690.html

 

 ★ ★ ★

 乗鞍岳は、今から100万年も前からの火山活動で形成され、最後に「権現池」を火山口として噴火し、主峰の「剣ヶ峰」、「朝日岳」などの8峰が山頂部のカルデラを構成する。周囲には、「摩利支天岳」、「富士見岳」など15の峰、7つの湖と8つの平原があり、広大な裾野が広がる。

 我々は信州側からアプローチしたが、昔の乗鞍岳登拝者の多くが飛騨側から登ったそうだ。特に飛騨側の岐阜県高山市からは、颯爽(さっそう)とした大きな山容を望むことができるという。乗鞍岳は、飛騨の山だったのだ。その姿が馬の鞍に似ていることから、乗鞍と呼ばれた。昔の人に言わせれば、戦後畳平までバスが通じるようになったのは、驚異だった。

 白骨温泉は、鎌倉時代には既に湧出していたと伝えられ、温泉宿は元禄年間に信濃の人により開かれた。「乳白色の湯」として知られているが、湧出時には無色透明、時間の経過によって白濁するという。白骨温泉はかつて「白船」とも呼ばれていた。中里介山の小説『大菩薩峠』の中で、「白骨」と呼んでから一躍有名となり、現在の呼称が定着したという。

 その昔「白骨の湯に三日入ると三年は風邪をひかない」と言われていたほどで、胃腸病、神経症、婦人病、慢性疲労等に効能があるそうだ。文人の中でも、歌人の若山牧水はこの温泉を好んで訪れた。1974年、国民保養温泉地に指定された。

 2004年7月ある週刊誌で、日帰り浴場の「野天風呂」を始め一部の旅館やホテルで入浴剤を混入して白濁を偽装をしていることが報道された。その8年くらい前から源泉の一部で、白濁が薄くなって客から指摘されたことが偽装の動機だった。この騒動をきっかけに、日本中で温泉表示の偽装問題として大きなニュースとなった。一連の問題への対応として、長野県では信州温泉の信頼回復のため、「温泉表示認証制度」を2004年11月から始めた。

« 乗鞍高原から畳平 | トップページ | 初秋の上高地 »

旅行・地域」カテゴリの記事

コメント

北アルプス名峰、途中は霧でしたがところどころで晴れてよかったですね!ようやく秋めいてきましたね。それにして先週は大阪の強烈台風・北海道の震度7大地震と連続で大災害に見舞われるとは・・!毎年毎年このような悲劇に襲われる日本・・・、我々はいつでも自分がいつかこのような目に遭うことを覚悟しなければなりませんね。いい穏やかな秋を過ごさせてほしい・・、安全・健康が保たれた平凡な日常を送れることが最高の幸せだと思います。小生も今秋下旬、北アルプス上高地から登った霞沢岳のレポートをします。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 乗鞍岳・剣ヶ峰と白骨温泉:

« 乗鞍高原から畳平 | トップページ | 初秋の上高地 »

2023年2月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28        

最近のトラックバック