大分・豊の国探訪の旅-その1
2017年5月26日(金)~28日(日)、大分・豊の国の自然と歴史を訪ねる2泊3日の旅。
大分はおんせん県。別府温泉は、世界一の源泉数と湧出量を誇る。【1日目】は、杵築城下町散策の後、別府「地獄めぐり」で大自然のパワーを体感、別府・鉄輪(かんなわ)温泉泊。
5月26日(金)朝、池袋で久しぶりのラッシュアワーに遭遇しながら、羽田空港第2ターミナルビルへ。羽田空港の天気は雨だが、九州は晴れているそうだ。
羽田発11時00分発のソラシドエア91便は、雨のためか出発が遅れ、大分空港には20分遅れて12時55分着。
写真は、国東(くにさき)半島の大分空港(写真中央)へ着陸態勢のソラシドエア機。
空港で大分市在住のメンバー1名の出迎えを受け、参加者6名は空港ビル3Fの和風レストラン「なゝ瀬」で昼食。名物のダンゴ汁、とり天定食、とり天うどん等を注文。
大分空港の近郊のトヨタレンタカーから、レンタカーと自家用車の2台に分乗して13時45分出発。
●杵築(きつき)城下町
国道213号を南下し、杵築市の「杵築ふるさと産業館」駐車場に14時10分到着。
杵築は、凸凹形状の「サンドイッチ型」城下町と呼ばれ、南北の高台にある武家屋敷とその谷筋には老舗商家が残り、風情ある石畳の坂が美しい。
手前の「酢屋の坂」を下った谷は、商人の町。
北台武家屋敷通りには、上級武士たちの屋敷跡や藩校が並ぶ。中でも「酢屋の坂」近くにある「大原邸」は、家老屋敷としてその風格と風情が今でも残る貴重な建築遺産。
写真は、「大原邸」の長屋門。
「大原邸」に入館。入館料200円。ボランティアガイドに案内してもらう。
長屋門、茅葺屋根、式台のある間口の広い玄関。次の間、紋入りの畳の縁、弓天井、厠(かわや)、風呂場、台所。広い敷地には、回遊式の庭園。身分の高い家老宅であったことは、質素で堅実だが格式の高さがこの建物の随所に残されている。
「酢屋(すや)の坂」を下ったところ、商人の町「谷町通り」に店を構える創業明治33年の「綾部味噌」(写真左手の建物)は、市指定有形文化財。
この建物は、18世紀中頃に建てられたもので、前身は豪商・志保屋が営む酢屋。「酢屋の坂」と対面する「志保屋の坂」の名の由来となっている。
「谷町通り」から「志保谷(塩屋の坂)」を上ると、南台武家屋敷。対面は、北台武家屋敷。
「きつき城下町資料館」付近の展望台から、八坂川の台地にそびえる海と川に三方を囲まれた「杵築城」を望む。右手は、八坂川と杵築大橋。守江湾には、広大な干潟が広がる。
15時30分、杵築を出発。国道213号線から国道10号線を走り、別府市内へ向かう。
●別府地獄めぐり
杵築で少しゆっくりしたので、予定より1時間遅れの16時15分「海地獄」駐車場へ到着。
当初の予定は、鉄輪(かんなわ)温泉の「海地獄」→「鬼石坊主地獄」→「山地獄」→「かまど地獄」→「鬼山地獄」→「白池地獄」を徒歩で巡り、少し離れた柴石温泉へ車で移動して「龍巻地獄」→「血の池地獄」の合計8地獄を見学する予定であった。
「8地獄共通観覧券」2,000円(10%の割引チケットあり)を購入しようとするが、各地獄への入場は17時まで。あと40分しかない。全部の地獄を回れないので、あとは翌朝にしてくださいと窓口で言われる。
共通観覧券の有効期間は、購入日とその翌日の2日間。開場は朝8時からだが、翌朝は次の予定があって別府を離れるので、8地獄をあきらめ、「海地獄」→「鬼石坊主地獄」→「かまど地獄」の3つを見学することにする。
海地獄の入口。入場料400円。
17時ころで退出して、すぐ近くに4階建ての屋上に「おにやまホテル」の看板があるホテルへ。
●おにやまホテル
17時10分、鉄輪(かんなわ)温泉「おにやまホテル」にチェックイン。
鬼山地獄を源泉に持つ、別府最大級の露天風呂という「鬼山の湯」に入浴。もちろん源泉かけ流し。夕食は19:00~、レストラン「和味(なごみ)」で「地獄蒸し会席料理」。
★ ★ ★
杵築城は、木付(きつき)氏によって室町時代初期に八坂川河口の台山(だいやま)の上に築かれた。戦国時代には、大友氏と島津氏の戦いの舞台となった。
前田氏、杉原氏を経て、慶長4年(1599年)には細川氏(忠興)の所領となる。1600年(慶長5)の関ヶ原の戦いでは、大友氏の杵築城攻撃に対し、中津の黒田如水(黒田官兵衛)が救援した。1632年(寛永9年)細川氏が熊本藩に移封となると、替わって小笠原氏、その後、1645年(正保2年)には松平氏が3万2千石で封じられ、明治維新まで居を構えた。
天守は、1608年(慶長13年)に落雷で焼失、以来再建されなかったそうだ。天守の建築構造は不明だという。現在の天守台跡には、杵築ゆかりの資料館と展望台を兼ねた3層の鉄筋コンクリート造りの模擬天守閣が建てられている。
別府の地獄では観光用として、温泉熱を利用してアマゾン産のオオオニバスの栽培、鳥や哺乳類、ワニ、熱帯魚など飼育し、地獄以外の付加価値が付いている。
「かまど地獄」には色の違う様々な地獄があって、地獄の1丁目から6丁目までの名前が付いている。また「極楽」と称する足湯、喉・肌に良い湯気、足や手の箱蒸し、飲む温泉などの設備もあり、温泉卵とか何故かラムネなどの飲食物やお土産など、他の地獄とは変わった特色を出しているようだ。
1年前にここへ来た時もそうだったが、「かまど地獄」はやたらと多くの韓国人ツアーが目立つ。この日も韓国人のガイドが何人かいて、韓国語で団体客を案内をしていた。ガイドは、たばこを手にして、タバコの煙を地獄の池の表面の湯気に吹きかけると、そこから白い湯けむりが増大するというパフォーマンス。それを見た韓国人団体客からは、歓声が上がていた。
日本人のガイドが我々に、ここにいるガイドは全員が「かまど地獄」のスタッフだと言う。また、地獄の湯けむりが増大する実験を我々にも見せてくれた。タバコの煙の粒子が核となって、周りの水蒸気がくっつき白い湯気に見える、ちょうど雲のできる原理と同じようなものだ、という説明を聞き納得した。
関連ブログ記事「別府地獄めぐり」 2016年2月4日投稿
http://otsukare-sama.cocolog-nifty.com/blog/2016/02/post-ae15.html
本ブログ記事「大分・豊の国探訪の旅-その2」に続く。
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