早春の伊豆半島めぐり-その2
2017年2月15日(水)~16日(木)、1泊2日の伊豆半島めぐり。
本ブログ「早春の伊豆半島めぐり-その1」の続き。
16日(木)、日本列島は高気圧に覆われ、伊豆半島の天気は晴れ、最高気温はは14℃。前日よりも暖かい日だった。1泊2日の伊豆半島めぐりの2日目。
4:30頃起床。日出を見るため、5:10ホテルを出発。まだ暗いが、さほど寒くはない。
●大瀬海岸(5:35~7:00、南伊豆町大瀬)
下田のホテルから南下。伊豆半島の最南端「石廊崎(いろうざき)」の東方の「大瀬海岸」の沖に、蓑掛岩(みのかけいわ)と呼ばれる奇岩が多く群立する。
冬の時期になると、蓑掛岩方向からの日の出が美しいという。
7:30には、ホテルはな岬に戻り、朝食7:45~、休憩。
8:30、ホテルを出発。
●下賀茂温泉(8:50~9:50、南伊豆町下賀茂)
下田市の南に位置する南伊豆町。国道136号線沿いにある道の駅「下賀茂温泉・湯の花」を目標にして行く。ここには、「みなみの桜と菜の花まつり 」の会場の総合案内所がある。
下賀茂温泉を流れる青野川沿いの早咲きの桜と菜の花。
青野川沿い両岸4.2kmには、早咲きの「みなみの桜」(種類は河津桜)800の桜並木が続く。
ピンクの桜と黄色い菜の花、温泉の白い湯煙のコントラスト。
河津桜は、寒緋桜と大島桜の交雑種で、ピンク色の大きな花が特徴。河津桜発祥の地は、下田市の北部に位置する河津町で、元祖「河津桜まつり」が開催中である。いずれも一足早い川沿いの花見を楽しめるが、こちらの南伊豆町の河津桜は、菜の花と一緒にというのが売りらしい。
●松崎町(10:40~11:00、松崎町松崎)
国道136号線を西海岸に向かうと、山に囲まれた小さな港町・松崎。風情ある「なまこ壁」の建物が点在する。その建物が集まる街並みを散策。
「なまこ壁通り」を歩く。丸窓が印象的な古くてモダンな松崎町観光協会の建物。昔は松崎警察署だったという。
なまこ壁とは、壁面に平瓦を並べて貼り、瓦の目地に漆喰をかまぼこ型に盛り付けたもの。目地が、海にいるナマコに似る。
他になまこ壁の名所として、明治の商家「中瀬邸」、「ときわ大橋」、古民家「伊豆文邸」、国の重文「岩科学校」があるそうだが、省略。
なまこ壁は、防火、保温、保湿性に優れ、明治から昭和初期に各地で見られた外壁の工法。老朽化や建て替えで年々減少し、ここ松崎町では190棟余りが残っていて、建物の保存・修復、左官職人の技術伝承などの活動を行っているという。他には、下田市、倉敷市、東広島市で見られるそうだ。
国道136号線を北上。前日の夕日で有名な堂ヶ島を経て、次の予定の「黄金(こがね)崎」(西伊豆町宇久須)は、時間の都合でスキップ。
夕陽を浴びて岩肌が黄金色に輝く黄金崎は、駿河湾と富士山の眺望の素晴らしさ、落日の美しさで有名な景勝地。岬全体が公園になっているそうだ。
●やま弥(12:45~13:30、沼津市西浦平沢)
県道17号沿いの「駿陽荘 やま弥」は、伊豆半島の根元の近く、駿河湾と富士山を一望できる民宿。
この辺りは、沼津市の伊豆半島部分。昔は西浦村だったが、遠い昔の1955年(昭和30年)に沼津市に編入した。昼食は、人気メニューの鯛丼1,300円(税込)。
当店オリジナル料理の「鯛丼」は、当店農園で飼育している地鶏の卵黄、駿河湾の新鮮な真鯛を特製ダレに漬けたものをご飯にのせ、卵黄とのりをかけていただく。
●大瀬崎(13:30~14:30、沼津市西浦江梨)
「やま弥」から県道17号を西へ、10kmほど戻り「大瀬崎」へ。
大瀬崎は、別名「琵琶島」。駿河湾に約1Km突出た半島、国の天然記念物ビャクシン樹林が群生。海越しに富士山を望む景色は古くから名勝地だそうだ。
半島には大瀬神社と神池があり、入江は海水浴場で、スキューバダイビングのメッカともなっている。浜辺には、旅館、民宿などの宿泊施設、マリンスポーツやダイビングのショップなどの建物も並ぶ。正面は、富士山。
大瀬崎の半島に向かって歩くと鳥居が見える。ビャクシン樹林が自然群生している。
振り返ると、今歩いた来た大瀬海水浴場。波が静かで、遠浅のきれいな海水浴場として有名。
うっそうとした樹木に囲われた半島の高台にある大瀬神社。駿河湾漁民の海の守護神。
毎年4月4日は、例大祭の「大瀬祭り」。各港から飾り立てた「踊り船」に女装した青年たちが乗り、踊りやお囃子も賑やかに参拝に出航する。
大瀬崎の駿河湾越しの富士山。半島の外海側はいつも波が荒く、丸くて大きな石がゴロゴロ。この日は静かすぎて気抜けするほどだった。対岸は、沼津市や富士市の市街地。
県道17号を東へ戻り、西浦みかんを直売所のあるJA共撰場に寄る。予定の「修善寺梅林」は、時間の都合でスキップ。伊豆中央道から15:40沼津ICへ、東名高速を経て圏央道、帰路へ。
18:30、出発地に到着。走行距離は、2日間で660Kmだった。
19:30、自宅着。
★ ★ ★
沼津市の大瀬崎の近くで、昔海水浴に行った戸田は、最近(2005年)沼津市に編入されている。土肥や修善寺は、「伊豆市」。 その北部には、伊豆長岡や韮山などが合併した伊豆の国市がある。そのほかに「伊豆」が付く自治体として「西伊豆町」、「東伊豆町」「南伊豆町」が出来た。
東・西・南の伊豆町は良しとしても、伊豆半島の「伊豆市」や律令制の国名を意味する「伊豆の国市」は、一般公募から決めたとはいえ、どうもしっくり来ない。
古くは福岡県「北九州市」、宮崎県「日向市」が出来た時、最近では鹿児島県「南九州市」や福岡県「筑前町」は、九州のある広域を指す地名で、市町名に使うのはどうかと思った。
香川県「さぬき市」(讃岐)、愛媛県「四国中央市」、高知県「南国市」、「黒潮町」、岡山県「瀬戸内市」、山梨県「甲斐市」、「甲州市」、「南アルプス市」、「中央市」、福井県「越前町」、岩手県「奥州市」、青森県「つがる市」(津軽)というのがあって、拾い上げると切りがない。
「太平洋市」や「南セントレア市」というのは一旦決定されたが、各方面からの抗議を浴びて没になったのもある。
栃木県「さくら市」、群馬県「みどり市」、北海道「大空市」、茨城県「つくばみらい市」、北海道「北斗市」(北斗星)などは地名だろうか、もはや涙ぐましい感じだ。他に良い名前はなかったのだろうか。宮崎県「えびの市」や福島県「いわき市」など、漢字にしにくい名前は良いとしても、「さいたま市」や茨城県「ひたちなか市」、福岡県「みやこ町」・・・のように、無理やり平仮名にした地名が多いのもいただけない。
合併を優先するあまり、名前がおなざりになったのだろうか。また公募によって安易な名前に流れてしまったのだろうか。難解な字は避けなければならないが、その土地の自然や地理、郷土に根ざした歴史や風土を感じさせる自治体名に出来なかったのだろうかと思うのは、私だけだろうか。
関連ブログ記事
本ブログ「伊東温泉・伊豆の旅」 2013年11月25日投稿
http://otsukare-sama.cocolog-nifty.com/blog/2013/11/post-0eea.html
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