長野市周辺と白馬の旅
2016年3月16日(水)~17日(木)、長野とその周辺の松代、小布施と白馬を巡る旅。
秋に予定しているイベントのための下見。
北陸新幹線「はくたか557号」に乗車、11:23長野駅着。長野在住の友人が出迎え。
長野駅西口側の商業ビルMIDORIの3階「おごっそダイニング」レストランゾーンへ。階段を上がって目前の「信州蕎麦の草笛」に入店し昼食。くるみ蕎麦、かき揚げ天ぷら蕎麦など。信州の蕎麦屋は、「並」でも関東の「大盛り」くらいのボリュームがあって、注文には注意する必要がある。
12:40頃~、駅東口から地元友人の車で、長野駅のから国道19号を北上、「善光寺」と「信濃美術館」を回る。
場所を確認して、拝観や入館は次回に持ち越す。
●善光寺
無宗派の寺院。日本最古の仏像と伝わる「一光三尊(いっこうさんぞん)阿弥陀如来」が本尊。
写真の出典:ウィキメディア・コモンズ
7年に一度だけ行われる善光寺最大のイベントが、「御開帳」。江戸時代には「一生に一度は善光寺詣り」とか「牛に引かれて善光寺参り」と言われ、全国的に知られるようになった。本堂は国宝。
●長野県信濃美術館・東山魁夷館
美術館は、「善光寺」の東側に隣接した城山公園内にある。
写真の出典:ウィキメディア・コモンズ
郷土作家の作品や郷土の風景画を中心に収蔵・展示する「信濃美術館」と、信州の風景をよく描いた日本画家・東山魁夷の作品を収蔵・展示する「東山魁夷館」から成る。
再び国道19号を南下して「犀川(さいがわ)」を渡り、県道35号線を走る。「千曲川」に架かる松代大橋の手前に、「八幡原史跡公園」がある。
犀川の上流域は、上高地へとつながる「梓川(あずさがわ)」。犀川は千曲川と合流するが、新潟県域では信濃川と呼ばれて日本海へ注ぐ。
「八幡原史跡公園」は、「川中島古戦場」とも呼ばれ、松林の中に武田信玄(左)と上杉謙信(左)の像がある。以前何度か来たことがあるが、下車せず車窓から眺める。
少し回り道をしながら13:50頃、上信越道の長野インター近くの長野市松代の市営殿町駐車場に到着。
●松代城址
武田信玄側の拠点として築城された千曲川の流れを外堀とする天然の要塞。当時は「海津城」と呼ばれた。入場せず。
●池田万寿夫美術館
写真右手が「池田万寿夫美術館」、左手の建物は「竹風堂」松代店。
長野市出身で異才の芸術家・池田満寿夫(1934-1997)の没後、その作品を集めた美術館。栗菓子製造・販売の株式会社「竹風堂」(本社:小布施町)が運営、竹風堂松代店に併設されている。
昨年12月から、企画展「読めそうで読めない」を開催中。入館料700円。
チケット(左)と企画展のビラ(右)。館内は撮影禁止。
銅版画家として脚光を浴びた20代~30代の作品には、抽象的な作品に文字やそれらしい即興的な線が添えられている。文字には意味があったり、なかったりで理解困難。上のビラあるような、似たような作品が延々と続くので、見ていて飽きてくる。
中庭に展示されている作品。ひとつの巨石が割れて、偶然凹凸になっているもの。男性と女性をあらわしているらしい。
観覧後14:30~、隣接する「竹風堂」で休憩、あんみつ、お汁粉などのお茶菓子で一服。
15:10頃、白馬村へ向け出発。国道19号、県道31号、33号を経て所要時間は約1時間10分。
前日と前々日には久しぶりに寒気が戻り、長野には雪が降ったらしくて積雪を心配したが、除雪されたり融けたりしたのか、道路には全く雪は無い。
●ホテル五龍館
16:30、白馬村八方温泉「ホテル五龍館」にチェックイン。
西側部屋の窓からは、八方尾根スキー場が正面に見える。スキー場は、ここから徒歩10分。今年は雪が少ないようだ。
八方尾根の左手には、すぐ近くの白馬ジャンプ競技場が窓から見える。後方には、雪をかぶった北アルプスの五竜岳(標高2,814m)。その尾根の右手には唐松岳(2,696m)が位置するが、八方尾根に隠れている。
八方尾根スキー場の右手後方には、白馬三山。左から白馬鑓ヶ岳(やりがたけ、2,903m)、杓子岳(しゃくしだけ、2,812m)、白馬岳(2,932m)。
入浴後、18:30~夕食。20:00からイベントの打ち合わせ、23:30過ぎに就寝。
翌17日6:30起床、7:30朝食。9:30チェックアウト。
●白馬ジャンプ競技場
ホテルから徒歩だと10分。ノーマルヒルとラージヒルの間にあるリフトに乗る。リフト往復券は460円。
白馬ジャンプ競技場は、1998年に開催された長野オリンピックで日本が金メダルに輝いたスキージャンプ競技場。現在でもオールシーズン、スキージャンプが可能。
地上約140mの高さにあるスタート地点まで登ると、選手の目線を感じる事ができるが、足がすくむ。
10:30、長野市近くの小布施町に向かう。
●道の駅「おがわ」
白馬村から長野市方面に向かう途中、県道31号線(長野-大町線)沿いの小川村の道の駅で休憩。小川村は、長野市と白馬村の中間、北アルプス連峰を一望に出来るロケーションに位置する。
おやき・手打ちそば・山菜・きのこ・リンゴ・野沢菜など、小川村産の採れたての新鮮野菜や果物が並ぶ。
ひさしぶりに、野沢菜入りの「おやき」(1個150円)を買って食べてみる。昔食べた時は、あまり良い印象でなかったが、出来立ての温かい「おやき」は美味しかった。土地によっておやきにもいろいろな種類があるそうだが、モチモチで少し甘めに作ってあるようだ。
●栗の町・小布施町
小布施町は、長野市中心街の北東にあって、千曲川東岸に広がる豊かな土地。葛飾北斎や栗菓子で有名。特に千曲川の舟運が発達した江戸時代には、交通と経済の要所として栄えたそうだ。
歴史的遺産を活かした町並修景地区は、最近は北信濃の観光名所として注目を集めている。
昼食に、栗菓子の「竹風堂」小布施本店に入店。写真は、裏の駐車場から撮影。
1Fは菓子などの商品販売。2Fのレストランに上がると、信越国境の山々を展望しながら食事できる。
左から飯綱山(1,917m)、戸隠連山(1,911m)、黒姫山(2,053m)が目前に。
黒姫山の更に右手、写真左側に噴煙が出ている火打山(2,462m)が小さく見え、その右手は妙高山(2,455m)がそびえる。
栗おこわ 山里(やまさと)定食を注文。税込1,296円。
この柳ごうりに盛られた「栗おこわ」は、今から凡そ40年前、昭和47年(1972)に竹風堂がはじめて売り出したもので、今や、そばやおやきと並んで北信濃を代表する食文化として親しまれています。
混ぜこまれた栗は、収穫期の秋に一年分を手むき加工をして貯蔵しておいたものです。
小鉢のつぶつぶは、千曲川の河川敷で栽培される長芋の子「むかご」で、茄でてクルミゴマ和(あ)えとしたものです。
味噌汁は、鰹節(かつおぶし)を削ってダシをとる昔ながらのやり方、山野の幸による煮物なども、すべて芋づくりに徹した、郷土色ゆたかで安全、ヘルシーなお食事です。
飲食や小物販売などの店や博物館が多い小布施の町並みを散策する。町並みは、長野電鉄小布施駅の東側、国道403号線沿いに広がっている。
古い酒蔵だが、レストランになっていた。
15:00、長野駅に戻る。
15:41長野駅発の「はくたか568号」に乗車。18:30頃帰宅。
★ ★ ★
4年前に「池田満寿夫美術館」を観覧したが、今回の展示内容とは異なり、銅版画やリトグラフ、デッサン、油彩、水彩画、書、陶芸や彫刻の立体作品など様々な作品や関連資料や写真などが展示してあって、池田満寿夫の世界を良く知ることが出来て感激した。
池田満寿夫については、1977年に『エーゲ海に捧ぐ』で芥川賞を受賞し、自身が監督して映画化された。この時、文学だけでなく本来の芸術家としての実績や才能を初めて知った。
1980年代以降は、TV番組にも盛んに出演、またTVドラマの演出したり、また文化人としても活躍したりした。終生連れ添ったバイオリニスト佐藤陽子は内縁の妻であったが、おしどり夫婦としても有名であった。1997年3月、63歳で逝去。
館内のほとんどが企画展で常設展示は少ない。企画展は、池田氏のいろいろな芸術的な側面をそれぞれをテーマにして展示してあると思うが、初めて観覧する人にとっては偏りすぎた感があった。もっと作品全体も展示して欲しかったので残念だった。
真田十万石の城下町である松代には、以下のような博物館や史跡が集まっている。これらの見学は今回省略したが、4年前のブログに掲載している。
・真田宝物館=松代藩真田家の歴史と大名道具を紹介。他に信玄・秀吉・三成・家康らの書状なども。
・真田邸=9代藩主・幸教が、義母・貞松院(幸良の夫人)のための建築した城外御殿。
・旧文武学校=江戸時代後期に創設された松代藩の藩校。
・象山神社=幕末の松代藩士で思想家の佐久間象山を祀る。
・象山記念館=佐久間象山の遺品・発明品等を展示。松代通信資料館も併設。
・象山地下壕=第二次大戦末期、軍部が本土決戦の最後の拠点として、極秘のうちに大本営、政府機関を移転する計画のもとに建設された地下壕。
関連ブログ「信州松代の史跡巡り」 2012年6月20日投稿
http://otsukare-sama.cocolog-nifty.com/blog/2012/06/post-3d01.html
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