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2015年7月17日 (金)

上信国境・鼻曲山

 2015年7月12日(日)、浅間山周辺、上信国境の山「鼻曲山(はなまがりやま)」に登る。
 

 高気圧が本州付近を覆っていて、関東地方はジリジリと強い日差しが照りつけ、真夏のような暑さ。気温は都心で32度、熊谷と前橋では35度くらいまで上がる。群馬・長野県内も、高気圧に覆われて晴れだが、南からの湿った空気の影響を受ける見込み。高温が予想されるため、熱中症にならないように、こまめな水分補給を心がけたい。台風が近づいているが、この暑さと晴天は15日頃まで続く見込み。
 

 鼻曲山は、浅間山周辺の山で、標高1,655m。信州百名山のひとつ。浅間山の東に位置し、群馬県高崎市、長野原町および長野県軽井沢町との境界にある。

 信州側はゆるい傾斜で裾野を引き、上州側は岩壁がそそりたつ急崖。確かに鼻のような形だが、「はなまがり」という面白い名前は、どうしてつけられたのだろう。調べてみるが、定説はない。写真は、2011年4月30日、鼻曲山の北側にある浅間隠山付近から撮影。

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 山頂からは、上信国境に近い山々の展望が素晴らしいという。上州側は近くに「妙義山」、「榛名山」とやや遠くに「赤城山」、信州側には美しい「浅間山」を正面に眺め、南アルプスの山々を遠望。登山道は、群馬県側の霧積(きりづみ)温泉と、長野県側の長日向(ながひなた)からがポピュラー。

 

 ★ ★ ★

 6:35出発。参加者6名は、ワゴン車1台に同乗。関越道から上信越道の松井田・妙義インターで高速道路を降り、県道51号から国道18号、横川駅(信越本線の終着駅)のそばを通って、県道56号で 霧積温泉へ北上する。霧積川に沿って霧積湖を過ぎると、対向車とすれ違えないほど狭い曲がりくねった山道を走る。

 

 8:15、霧積温泉の「きりづみ館」前の無料駐車場に駐車。ここは標高942m。

 霧積温泉は、群馬県安中市松井田町にある温泉。霧積川の上流に2軒の旅館が存在したが、2012年4月に「きりづみ館」が閉館、明治19年創業の「金湯(きんとう)館」のみ1軒となった。「きりづみ館」跡は、入口にあった水車を残して更地になっており、「きりづみ館駐車場」は、「金湯館駐車場」の看板が立てられていた。

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 閉館前の「きりづみ館」(楽天トラベルから引用)

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 ここは、西條八十の『帽子』という詩の舞台で有名。「きりづみ館」跡の前に看板が立つ。(写真をダブルクリックすると拡大表示)

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 「母さん、僕のあの帽子どうしたでせうね ええ、夏、碓氷(うすい)から霧積へ行くみちで 渓谷へ落としたあの麦藁帽ですよ…」

 

 この詩は、1975年(昭和50年)に発表された森村誠一の長編推理小説『人間の証明』の題材として重要な役目をし、その映画化(1977年、今は亡き松田優作が出演)の中でも何回もつぶやかれる。

 あの当時は角川春樹の「角川映画」ブームだった。小説も映画も見ていないが、テレビCMで『帽子』の詩のフレーズが繰り返し放送されたので、記憶に残っている。

 

 霧積温泉は、江戸時代末期に発見され、1888年(明治21年)より温泉地としての開発が行われた。信越線が開通し碓氷峠を越えて軽井沢が避暑地として発展する前までは、東京から名士が続々と訪れる名所として栄えた。西條八十以外にも幸田露伴、小山内薫、与謝野晶子らが訪れている。駐車場には、他にも詩碑や記念碑が立つ。

 1910年(明治43年)の山津波により温泉街は壊滅、50軒あった旅館は2軒が残るのみとなっていた。

 

 8:35、登山開始。

 沢を渡り、ホイホイ坂と呼ばれる蛇行した坂道を登ると、20分ほどで「金湯館」に向かう車道に出る。「金湯館へ」の看板と「鼻曲山方面」の大きな看板がある。

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 ブナやカラマツの茂る木陰の登山道は、強い日差しを遮り、ふかふかした落ち葉が積もっていて歩き易い。

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 静かな林の中を進むが、所々にV字形に土がえぐれた急坂を登る。

 9:40、雑木林と笹の中にある「十六曲峠分岐」に着く。鼻曲山と十六曲峠から剣ノ峰・角落山(つのおちやま)方面の分かれ道。

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 鼻曲山の方へ進むと、平坦だが道幅が次第に狭くなり、ガレ場が増えてくる。

 10:00頃から急登が始まり、やがて急坂を下る。これは、登山道が崩落しているための迂回路らしい。この辺りから笹が多くなる。

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 やがて平坦な登山道となって、樹間からは団子鼻の山頂がわずかに見え隠れする。写真は撮れなかった。

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 ヤセ尾根でよく見ると右は急崖があり、一部崩落した危険個所のある登山道を注意しながら進む。

 笹原を過ぎ、11:15「天狗坂」と呼ばれるすごい急坂の前で一旦休憩。

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  登山道を踏み外さないようロープが張られた右側は、断崖。覗き込むと足がすくむ。

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 ロープを伝って、天狗坂をゆっくり登る。

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 11:30、平坦な「鼻曲峠分岐」に出る。鼻曲山と留夫山(とめぶやま)・熊野神社への分岐。

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 この辺りから北東の方向を展望。右から剣ノ峰1430m、角落山(つのおちやま)1393m、雨坊主山(あめんぼうずやま)1294m、その後方に榛名山(はるなさん)1449mが霞む。更にその奥には、見えないが赤城山1828mが控えているはず。

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 最後の急傾斜の登山道を登りきると稜線に出て、鼻曲山の最初のピーク「大天狗」(標高1654m)に11:50到着。

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 大天狗のピークは狭くて、樹木に囲まれていて展望は甚だ悪い。虫が飛び交ってうるさい。虫よけジェルを肌に塗って、とりあえずここで昼食、休憩。

 大天狗から西へ5分ほどで、次のピーク「小天狗」(三角点、標高1655m)。出発地の駐車場からの標高差は713m。

 小天狗からは、南東にはキザキザの異様な形をした妙義山1104m。

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 南方向に、軽井沢駅を中心とした軽井沢町の市街地を見下ろす。

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 南西方向、遠く八ヶ岳連峰が霞む。右端のピークが蓼科山2530m。

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 西方向の雄大な、噴火警戒(火口周辺規制)の浅間山2568m。樹木が邪魔して全容は見えず、山頂部のみ。

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 北の方向、間近に見える浅間隠山(あさまかくしやま)1757m。2011年4月に登った。

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 夏のこの季節は、近景は茂った樹木が遮り、遠景は空中の水蒸気が多くて霞み、展望はあまり良くなかった。

 12:40、下山開始。登りと同じ道を下る。

 下山途中、迂回路を確認。この先は通行止め。

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 右手の山側へ荒れた登山道へ迂回する。

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 15:05、「金湯館へ」という看板がある登山口に到着。

 汗を流すため、「金湯館」の日帰り温泉を利用する予定だったが、ここから更に300mほど車道を登ることになり、徒歩で30分と書いてある。国道18号の碓氷峠入口付近にあった日帰り温泉に変更することにする。

 15:30、きりづみ館駐車場に到着、15:50出発。

 

 国道18号線沿い日帰り温泉施設「碓氷峠の森公園交流館・峠の湯」に行って見ると、休業していた。2013年の火災の影響で当面休業だそうだ。入浴をあきらめる。

 16:00、国道18号線沿いの土産物屋「おぎのや横川店」に寄る。有名な「峠の釜めし」、新鮮なトウモロコシなどを購入。

 19:00頃、自宅着。

 ★ ★ ★

                                                                 
 雑木林の茂った樹木が、強い日差しを遮ってくれて暑さをしのげ、時々谷から吹き上げ、木立を通り抜ける涼風は心地よかった。

 ふかふかの枯れ葉の絨毯は、歩きやすかったが、火山灰でできた登山道がV字にえぐれた急坂の下りは、滑りそうだ。 笹や樹木のせいで、痩せた尾根に気がつかないことがあったが、よく見ると急崖で息を飲むことも。

 「十六曲峠」分岐と「鼻曲峠」分岐の間に、「霧積ノゾキ」の断崖から赤屋根の霧積温泉「金湯館」が見下せるというが、気づかず通る過ぎたか。

 残念ながら夏の季節は、樹木や枝葉が茂っていて、浅間山などの展望があまり良くなかった。空中の水蒸気が多くて、遠景が霞んでいたせいもある。ただし、遠くに八ヶ岳連峰が見えたのは感激。         

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コメント

霧積温泉、金湯館泊まりました。。懐かしい想い出です。1991年11月の晩秋、残り少ない真っ赤な紅葉を楽しみ、枯葉を踏みしめながら、浅間隠山、鼻曲山を登りました。

かなり大変でしたが、空気も、空の青さも、素晴らしく眺めは最高でした。

ちなみに、群馬県にも沢山の素晴らしい山々があります。

>雪だるま様
浅間隠山と鼻曲山を踏破されたのは、凄いですね。この山に登るのは、紅葉にしても展望にしても、秋の方が良かったようです。

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