秩父路の三大氷柱巡り
2015年2月18日(水)、埼玉県秩父地方の氷柱を巡る。
氷柱(ひょうちゅう、つらら)は、建物の軒下や岩場などから雨水や岩清水が氷結して棒状に伸びた氷。
寒冷地では長さが数mに及ぶものも見られるが、長い氷柱となるためには一旦融けなければならないため、ただ極寒なだけでなく寒暖がある程度繰り返される必要があるそうだ。また滝が凍り付き、巨大な氷柱群と化したものは、氷瀑という。
全国には大きな氷柱ができる滝・渓谷の名所がいくつもある。埼玉県の秩父市大滝の「三十槌(みそつち)の氷柱」、秩父郡小鹿野町の「尾ノ内百景の氷柱」が、秩父地方の冬の観光名所になっている。2014年1月、秩父郡横瀬町芦ヶ久保に新しい「あしがくぼの氷柱」が作られ、「秩父三大氷柱」が誕生した。
例年1月初旬から2月中旬が氷柱の見頃になるが、その年の気候によって見頃等の時期が変わる。
この日の秩父地方は、大雪で30cmの積雪との予想だった。防水登山靴とスパッツ、防寒着、傘とレインウェアを装備。しかし予報は外れ、朝から小雨やみぞれだったり、曇り。午後から雪となったが、そのうちに雨に変わった。
関越自動車道を北上、7:45花園インターを降り、国道140号線を秩父市方面に向かう。
●尾の内百景の氷柱
国道299号線を秩父郡小鹿野町の市街から志賀坂峠(埼玉・群馬県境)方面に約18km、龍頭神社前を左折する。花園インターから約1時間半後に、小鹿野町河原沢の尾ノ内渓谷にある「尾の内百景の氷柱」に到着。
両神山(1,723m)を源流とする尾ノ内渓谷は、緑や紅葉、滝や渓谷など四季折々の自然が楽しめる。百景とは、大げさな名前だと思ったら、地元の人たちがここの氷柱を「冷っけぇ~」とかけて、観光名所にしようと名づけたらしい。
尾ノ内沢の流水を斜面に散水して凍らせて造形した氷柱は、入場に環境整備協力金200円が必要。
吊り橋から望む巨大な氷柱は、迫力がある。
無料サービスの甘酒をいただく。夜は、ライトアップされる。
●三十槌(みそつち)の氷柱
奥秩父の冬の名勝「三十槌の氷柱」は、秩父市大滝地区の荒川河川敷に、1月中旬~2月中旬まで見られる。
三峰口から国道140号線を雁坂トンネル(埼玉・山梨県境)方面に進み、秩父湖の二瀬ダムの下流、「ウッドルーフ奥秩父オートキャンプ場」から降りた渓流沿いにある。
切り立つ岩肌の一面に、岩清水が凍り自然が創りだす氷柱のオブジェ。ここは唯一の天然ものの氷柱。駐車料金500円。入り口には、環境整備協力金の募金箱もある。
幅約30m、高さは8m。氷柱一本は太さ1m以上、長さ3m以上だという氷柱群は、圧巻だ。
天然ものは、透明度が高く、氷柱一本が太いという。ただし上流には、人工の氷柱もある。
ここも、夜間ライトアップあり。
国道140号線を戻る途中、「道の駅大滝温泉」に寄る。
敷地には秩父市の大滝振興会館があり、大滝温泉を使用した日帰り温泉「遊湯館」のほか食事処「帰路館」や特産品販売センター、歴史民俗資料館が併設されている。特産品販売センターで、まんじゅう650円、たまり漬け380円。
11:35頃、外に出ると雪が本降りになってきた。
ちょうど12:00、手打ちそばの店「水沢」(秩父市荒川小野原)に入る。国道140号線を熊谷市方面に向かい、秩父鉄道武州日野駅の手前400mで左折し、日野鷺(ひのさぎ)橋を渡った右側にある。天せいろ1,400円。
次は、国道299号線を飯能方面へ、横瀬町芦ヶ久保に向かう。
●あしがくぼの氷柱
西武秩父線芦ヶ久保(あしがくぼ)駅から散策路を15分、または道の駅「果樹公園あしがくぼ」からだと12分の場所にある。
雪の中傘をさして、整備された長い散策路を歩く。気温も下がってきて、寒い。
あしがくぼ氷柱は、秩父郡横瀬町大字芦ヶ久保。環境整備協力金200円払って入場。
横瀬町の新しい観光名所として兵ノ沢(ひょうのさわ)の水が撒かれ、山肌に幅150m以上の大きな氷柱が作られる。その規模は、三大氷柱の中でも最大で、その大きさ・広さに息をのむ。
近くの西武鉄道秩父線の車窓からも眺められる。 ちょうど西武鉄道「レッドアロー号」が通過。氷柱と電車の良い撮影スポットがあって、ここは鉄道ファンにも人気があるそうだ。
甘酒または紅茶の無料サービスがある。ここも夜間は、ライトアップ。
14:15に駐車場を退出。雪がひどくなったため、あしがくぼの氷柱は14時で臨時閉園した。
思い出したが、道の駅「果樹公園あしがくぼ」は、以前登った二子山(883m)、武川岳(1052m)の登山口だった。
今冬は例年より暖かいのか、すでに2月中旬で見頃を過ぎたのか、氷柱はやや小ぶりだったようで、地元の人はもっと大きな氷柱ができたのだが・・・と言っていた。
今日は平日でもあり、大雪の予想ががあったせいか、観光客は少なかった。三十槌は天然の氷柱だが、尾ノ内とあしがくぼは水を撒いて人工的に作られている。人工氷柱はよく見ると、氷柱と言うより氷の塊で、不自然な感じがしないわけではない。いずれにせよ、最近になって秩父地方の氷柱は、冬の風物詩としてして、町おこし、観光の目玉になっている。
帰りは、また雨に変わって、16:10頃自宅着。
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