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2014年11月 2日 (日)

宮崎県日南市

 2014年10月20日(月)、日本棚田百選「坂元棚田」を見るために、宮崎県日南市に行く。

 10:30頃、宮崎市内から車で出発。

 

●飫肥(おび)杉林

 県道28号線(日南-高岡線)を南下。宮崎市田野から峠を越え、日南市北郷町北河内字大戸野に入ると「飫肥杉峠展望台」がある。11:00到着。ここから展望する「飫肥杉林」は、約1,000ヘクタールと案内板にある。見渡す限り杉が続く日本一の杉林の景観は、宮崎県の林業を代表しているという。

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 「飫肥杉」は、日南市付近で育成される杉。江戸時代、飫肥藩によって植林活動が始められ、400年の歴史を持つ飫肥林業の中心として知られている。樹脂分が多く吸水性が低く、軽量で強度が高いことから造船材として取引され、最盛期には瀬戸内海や韓国などに大量に出荷された。

 しかし、1965年(昭和40年)頃から木造船の需要がなくなると飫肥林業は急速に衰退、現在は住宅用建材などを目的に育てられている。先人たちが残した広大な飫肥杉の山々は、地域資源として見直しし、「飫肥杉」をキーワードにまちづくりの事業やイベントに民間と行政が共に取り組んでいる。

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●潮嶽(うしおだけ)神社

 11:20、飫肥杉峠展望台から約11Km先の県道28号線沿いに「潮嶽神社」に着く。ここは、日南市北郷町北河内。火照命(ホデリノミコト、海幸彦)を主祭神に祀る全国でも唯一の神社。この地方では、海彦・山彦兄弟の神話の釣り針にちなみ、縫い針を他人に貸さない習俗があるという。

 樹齢約400年の大樹に囲まれ、苔むした石段の上に拝殿と本殿がある。

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 拝殿は、約100年前に立て替えられた。

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 その奥の本殿は、約200年前の天保三年、飫肥藩主伊東公の寄進により造営。飫肥藩主も代々崇拝した。

 歴史を感じさせる本殿の建築様式は、流造り(ながれつくり)

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 よく見ると、三方の高欄には、極彩色を施した跡がある。昔はさぞかし豪華だっただろう。

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 組み物や唐獅子の彫刻も、素晴らしい。

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 弟の火遠理命(ホヲリノミコト、山幸彦)を祀った宮崎市内の「青島神社」のように、この神社は一般に広く知られてはいない。

 悪者にされた海幸彦はその後、隼人(はやと、南九州の氏族)の祖となったといわれている。一方、山幸彦は神武天皇の祖父にあたる。

 

  
●日南ダム

 日南市飫肥の城下町を抜け、都城市と結ぶ国道222号線を西へ進むと、酒谷地区。国道に沿って流れる酒谷川をせきとめた「日南ダム」が、左手に見える。更に国道を山手に進むと、ダムを見下ろす展望台があった。

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 「日南ダム」は、1985年(昭和60年)3月に竣工。大雨時に下流域を洪水の被害から防ぐ治水ダム。案内板に「日南ダム」のしくみは、「放流調節ゲートがなく、大雨による洪水の時に上流で増えた川の水の一部を一時的にためて、下流で安全な川の流れを保つように放流口から自然に流れ出るようになっている。」とある。半円形の落水式集水口が、特徴的。

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 毎年5月、ダム両岸にワイヤを張り、ダム湖の上をこいのぼり が泳ぐ。1994年から地域おこしグループが毎年実施しているそうだ。

 

●道の駅酒谷(さかたに)

 日南ダムからすぐ先に、ひときわ目立つ苔むした茅葺き屋根の「道の駅酒谷」がある。12:30、ここで休憩・昼食。店内には、よもぎで作った名物「草だんご」や新鮮な地元の農産物、特産品が並んでいる。敷地内には、遊具施設や広場もある。

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 地産池消の食事処で、ざるそばを注文しようと思ったが、手打ちではないという。お勧めは、温かい「棚田そば」が、税込700円。太くて短い手打ちの十割そば。国内産そば粉を使っていて、弾力があって食べ応えがある。旬の食材が盛りだくさん、素朴な昔風の味でおいしい。

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●坂元棚田

 道の駅から国道を少し進むと、右手に山に向かう細い道があり、道の入口付近に「坂元棚田」を示す道標が立っている。山道を車で登ると、やがて13:20坂元の集落に着く。このあたりに、日南市の最高峰である「小松山」(標高989m)の南斜面、標高200mの麓に広がっている美しい棚田がある。観光客用の駐車場があり、棚田の農道は狭いので、車で通行しなで、歩いて回るようにと注意書きがあった。

 日本棚田百選の一つである「坂元棚田」は、黄金色に染まる10月上旬が見頃だそうだ。残念ながら、すでにほとんどの田んぼの稲刈りは終わっていたが、天日干しをしているところは少ない。

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 「坂元棚田」の元地は、茅が生い茂る原野で茅場であったが、1928年(昭和3年)から5年をかけ、国の補助事業を導入して開墾された。長方形の田んぼが階段状に規則的に並び、石積みは地元の自然石を大小に割って垂直に近く積み上げた。「小松山」を源流とする清らかな谷川の水が、棚田に引かれている。

 機械で稲刈りをしていた夫婦は、「今年は雨が多くて作柄は良くない」と言っていた 。

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 谷を挟んだ棚田の対面に展望台があり、棚田の全容を眺めることが出来た。

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 ●小布瀬(こぶせ)の滝

 国道222号線から脇道に少し入りると、民家の敷地のような駐車場がある。看板と鳥居のある入口から、徒歩で2分。

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 酒谷川の支流に、さらし木綿を垂れ下げたような小布瀬の滝。高さ23m、滝幅3m。

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 悲しい「小布瀬の滝」の伝説が書かれた案内板があった。

 今から約200年前、ある継母が先妻の子を殺害せんとしてこの滝の上に連れて来て突き落としたのであるが、知らぬ間に子供が自分の腰紐と継母の腰紐とを結んでいたので二人とも滝壺へ転落死亡した。
 このとき小布が枝にひっかかって残っていたので、人はあわれと思い「小布瀬の滝」と呼ぶようになったと伝えられる。
                               昭和56年8月 日南市、日南市観光協会
 

 この近くには、少年自然の家や酒谷キャンプ場などもある。

 

 
●大谷(おおたに)石橋

 明治22年に完成したアーチ形の石橋で貴重な遺産。昔は酒谷川支流の大谷川に架かる国道だったが、新しい橋ができて使われなくなった。車は通行できないようになっているが、人は通れる。

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●天神山公園

 日南市から宮崎市内に戻り、大淀川の南側、橘通りの西側、天満町にある「天神山公園」に寄る。 

 天神山は標高約30m、展望台から宮崎市内を一望。といっても、樹木が茂っていて、360度というわけではない。

 大淀川、宮崎市役所と橘通り中心街方面。

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 赤江方面の一ッ葉大橋と日向灘。

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 左手に市民文化ホール・市立図書館、花山手団地の方向に夕日が沈む。

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 園内は自然の中を歩く遊歩道、池や遊具もある。桜の花見シーズンには賑わう。市内を展望できる場所として、宮崎市の北の「平和台公園」と並んで市民の憩の場。

 
 天神山とか天満町という名前から地図で確認すると、やはり公園と隣接して学問の神様「宮崎天満宮」があった。

 

【追記】
●ホルモン焼き

 
 その日の夕方、宮崎のホルモン焼きが食べたくなって、友人に老舗の焼き肉屋「味良ホルモン店」に連れて行ってもらう。

 
 市内淀川3丁目、大淀中学校の近くで、JR南宮崎駅からだと徒歩12分の所。店内はカウンターと広いお座敷があり、テーブルに古びたガスコンロを置いてある。家庭的な感じで、とにかく安いらしい。店や料理の写真は、撮り損ねた。

 
 昔は、焼肉というとカルビ・ロースやハラミ・レバーではなくて、大腸・小腸のホルモンだけだった。食べてみると、確かに昔のホルモンの味で、懐かしくて美味しい。この味は、昔からの宮崎の焼肉のタレだ。

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