赤そばの里と奈良井宿
2014年9月29日(月)、信州伊那高原「赤そばの里」と中山道木曽路「奈良井宿」に行く。
前日に続き、秋晴れの良い天気だ。
最寄りの駅前に集合、貸切バスで7:30出発。
10:25中央道の伊北ICを出て、広域農道を南下する。八乙女交差点で右折、更に県道203号線の伊那高原を南下。
インターから約10分後、箕輪西小学校付近で車を止め、下車。「赤そばの里」まで、徒歩で12~13分。ここは、長野県上伊那郡の箕輪町(みのわまち)、上古田。
杉林の小道を歩いて、赤そば畑へ向かう。
途中の休憩所には、農産物などが直売。
薄暗い杉林を抜けるとやがて視界が開け、突然雄大な斜面のそば畑に、赤い花のじゅうたんが広がる。
遊休地の活用と地元活性化のため、「古田の里赤そばの会」が標高900m、約4.2haの広大な畑で赤そばを栽培している。見ごろは、9月下旬~10月上旬。赤い花が一面に咲く。
そばの原産地である中国雲南省からヒマラヤにかけては、ピンクや赤い花のそばがあるそうだ。1987年(昭和62)にヒマラヤの標高3,800mのところから、赤い花の咲くそばを日本に持ち帰り、品種改良して赤そば「高嶺ルビー」と名付けられた。
山並みの中央に仙丈ケ岳(標高3,033 m)、左手に甲斐駒ヶ岳(2,966m)、右手には塩見岳(3,047m)などの南アルプスの峰々を望む。
バス駐車場まで帰る途中の杉林に、赤そばが食べられる「そば処古田の里」がにぎわっていた。
バスが待機している無料駐車場に着く。この付近の田んぼでは、稲刈りが始まっていた。
来た道をバスは走り、広域農道沿いのレストラン「にこりこキッチンたべりこ」に、11:50到着。
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おかわり自由の手打ち赤そばと、地元野菜のバイキング方式のレストラン。大人1,300円。赤そばの色や味と普通のそばとの違いが、良くわからなかった。12:40、レストランを出る。
バスは県道203号線を南下、木曽山脈(日本アルプス)を横断する国道361号線(権兵衛峠道路)の長い「権兵衛トンネル」を抜け、木曽谷を走る国道19号(中仙道)に出る。
国道19号の奈良井の信号を左折、奈良井川に架かる「権兵衛橋」を渡ったところで、13:25下車。すぐ目の前のJR中央本線の踏切を歩いて渡ると、旧中山道木曽路「奈良井宿」。
ここは、長野県塩尻市奈良井、旧木曽郡楢川村奈良井宿。樽川村(ならかわむら)は、2005年に塩尻市に編入合併した。
「奈良井宿」は、中山道六十九次の江戸から数えて34番目の宿場町。鳥居峠という難所をひかえ、旧中山道木曽11宿中、最もにぎわったという。今も、江戸・明治時代の建築物が立ち並び、約1Km続く。1978年(昭和53)、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定された。この町は、3年前の信州を舞台にしたNHK連続テレビ小説「おひさま」のロケ地として使用されたそうだ。電柱が一つもないことに気付く。
この宿は、京都側(南側)から上町、中町、下町に分かれ、上町と下町の間に「鍵(鉤)の手」(直角に曲がった道)がある。南北端には神社、町の背後の山裾に寺院が5か所、水場は山側に6ヶ所ある。江戸時代から曲げ物、くし、漆器などの木工業が盛んで、旅の土産物として人気があったという。
奈良井宿の北端にあるJR中央線奈良井駅。
奈良井川に架かる太鼓橋の「木曽の大橋」を渡り、道の駅「奈良井木曽の大橋」駐車場へ。
道の駅「奈良井木曽の大橋」は、国道19号沿いにあり、駐車場、「木曽の大橋」、トイレ、芝生の公園が併設されている。道の駅といっても、売店など商業施設がない。
木曽路には中山道の風情のある宿場町が、この「奈良井宿」のほか、「福島宿」、「妻籠(つまご)宿」、「馬籠(まごめ)宿」などが多く残っている。全国各地で、貴重な古い町並みや伝統的建造物の保存に取り組んでいるところがあって、素晴らしいことだ。しかし、観光で脚光を浴びる一方、そこに住む人達の生活や、増改築との兼ね合いなど、難しい問題を痛感しながら、「奈良井宿」をあとにする。
駐車場に待機しているバスに乗車、13:50出発。奈良井川とJR中央本線に沿った国道19号(中山道)を北上、塩尻市街地に入る。
15:20塩尻ICから長野道-上越道-関越道を経て帰路へ。自宅着19:00過ぎ。
★ ★ ★
「奈良井宿」は地図上では、27日に噴火した木曽の「御嶽山(おんたけさん)」(標高3,067m)から東に30Kmにある。木曽谷にあるので、山の向う側にある「御嶽山」は見えない。降灰を心配して、念のためマスクや帽子を持って行ったが、噴火の影響は全くなかった。
御嶽山を含め全国の主な活火山は、24時間体制で火山活動を監視されいるはず。御嶽山噴火の予報、予知が出来なかったのは、非常に残念だ。事前情報、噴火警報もなくて、山頂付近にいて噴火に巻き込まれ、犠牲になられた方には、本当にお気の毒としか言いようがなく、胸が痛む。10月2日現在では、死者が47人(他に、まだ安否不明者がいる)だという。ご冥福を祈る。
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