無料ブログはココログ

« 映画「舞妓はレディ」 | トップページ | 茅ヶ岳と深田久弥 »

2014年9月24日 (水)

映画「猿の惑星」

 2014年9月22日(月)午後、映画『舞妓はレディ』に続いて、映画『猿の惑星:新世紀〈ライジング〉 』を3D映像で観る。

 

 映画『猿の惑星』(Planet of the Apes、Apes:類人猿の複数形)は、アメリカで制作され、1968年に公開された。今からもう46年も前のことだ。原作は、フランスの小説家ピエール・ブールで1963年発表されたSF小説。

 今年9月19日公開の『猿の惑星:新世紀〈ライジング〉』は、2011年の『猿の惑星:創成記〈ジェネシス〉』(写真下)の続編で、『猿の惑星』シリーズの8作品目となるそうだ。

Poster__

 前作の「創世記」は観てはいない。人間がアルツハイマー病治療薬として開発中の新薬が投与されたサルのシーザーは、突然変異的な知的進化を得る。シーザーは、自分の仲間たちのサルに薬を散布し、彼らを率いて自由のために人類への反乱を起こすという。

 新薬は、人造ウイルスからできているので人間にはその抵抗力がなく、またたく間に世界中に拡散、やがて人類の大半は死滅してしまう。サルは、ウィルスに強い抵抗力を持っていて、どんどん進化していく。

 本作「新世紀」(写真下)では、人類の90%が死滅した2020年代。サンフランシスコでは、生き残った人類と、飛躍的な進化を遂げたサルたちのコミュニティが、ゴールデンゲートブリッジを挟んで対峙している。

Poster__2

 
 ウィルスに対して免疫体質を持つわずかな人間のコミュニティーは、ドレイファス(ゲイリー・オールドマン)をリーダーとして、荒廃した都市の一角で、残された資源を細々と使って文明を維持している。軍が残した大量の銃や武器も持っている。人類の衰退を食い止めるためサルたちと対話・共生すべきとする穏健派と、再び人類が地球を支配するべきだとする過激派たちが、共同生活を送っている。

 一方、サルたちを率いるボスザル・シーザー(アンディ・サーキス)は、人類と接触しようとせずに森の奥深くにコミューンを構築、大自然の中で狩猟生活を送っていた。カリスマ性あふれるシーザーは、「人は人を殺すが、猿は猿を決して殺さない」という掟のもとで、仲間から慕われている。一方、ナンバー2のコバ(トビー・ケベル)は、昔人間から虐待を受けていたため、人間に対する憎しみや不信感を持ち、また仲間を力で従わせようとする。

 元建築家で穏健派のマルコム(ジェイソン・クラーク)は、自分たちが生き延びるため電力エネルギーが必要で、山にあるダムの復旧が欠かせないと主張。彼ら数人は、森の中に足を踏み入れダムへと向かうが、偶然にもサルと遭遇し、一触即発の状態となる。

 マルコムとシーザーは、信頼関係を元に、人間とサルの共生を図ろうと画策する。しかし、一部の人間とサルの暴走で、後戻りできない事態に達してしまう。銃を手にした過激なコバは、シーザーを追い落としてサルの大集団を率い、ドレイファスら人間たちとの全面戦争が始まる。

 

 ★ ★ ★

 『猿の惑星』シリーズに共通しているストーリーは、その時代の様々な人類の問題が含まれている。これまでは、東西の冷戦や核戦争、ベトナム戦争、宗教・民族紛争、黒人種差別、動物虐待、・・・などが背景にあった。

 この映画で気がついたのは、アメリカの銃社会や世界の軍事力の恐怖。孤立して展望のない人類は、銃に安易に頼ろうとする。銃を持っていない進化したサルたちは、銃の誘惑に負けてそれを手に入れてしまう。アメリカ社会で、銃乱射や銃所持のゆえの悲劇を繰り返す姿が重なる。悲劇や紛争の裏には、武器の売買いが行われていることも忘れてならない。

 また、人類の科学技術の進歩へのごう慢さが、サルの知能を飛躍的に発達させてしまい、そして自らをウィルスで滅ぼしてしまうという人類の最大の危機を引き起こしている。地球での人間の優位性は、永遠のものではない。現在の核エネルギーや遺伝子科学など、進歩の暴走に対する歯止めが必要だ。原発の安全神話と最近の福島の原発事故が良い例。

 
 そして、宗教対立、民族対立、国家間対立を解決する手段の戦争は、普遍的に避けられないものであろうか。

 そのほか、人間もサルにも共通した家族愛も、この作品を通して見えてくる。

 

 40数年前の『猿の惑星』は、『キング・コング』のような縫いぐるみを着た俳優の顔に、特殊メイクを施すものであった。

 最近、あの映画『アバター』以降、画像技術が飛躍的に進歩したという。俳優の動作をモーションキャプチャー(実際の人、動物や物の動きをデジタルで記憶し、コンピューターで合成する画像処理方法)という技術で、CG(Computer Graphics)に変換する。

 下の写真は、撮影中のモーションキャプチャーと画像処理後の映像。『猿の惑星:新世紀〈ライジング〉』のパンフレットから引用。

Img151

 ズームアップしたサルの顔の表情は、驚くほどリアルだ。俳優の演技での繊細な顔の表情は、サルの豊かな動き、怒りや悲しみなどの多彩な感情をしっかり表現している。大勢のサルたちが森林でシカの狩猟をするシーンや人間との戦闘シーンは、モーションキャプチャー、CGやVFX(Visual Effects、視覚効果)を多用していて、よくこんなものがリアルな映像に作れたなと感動する。

 映画のエンドロールのキャストに、主役として1番目に名前が出てくるのは、人間側の俳優ではなく、サルのシーザー役アンディ・サーキス。この映画が、サルを中心に描いているということが分かる。

 今回は、立体映画つまり3D映像で観たが、個人的にはメガネの上にメガネを重ねるので違和感があって、あまり好きではない。

 

 

« 映画「舞妓はレディ」 | トップページ | 茅ヶ岳と深田久弥 »

映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 映画「猿の惑星」:

« 映画「舞妓はレディ」 | トップページ | 茅ヶ岳と深田久弥 »

2023年2月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28        

最近のトラックバック