白山(はくさん)-その1
2014年7月22日(火)~25日(金)、石川・岐阜県境にある霊峰「白山」に行く。
山頂付近の白山室堂で1泊、ホテルで前・後泊を含めて3泊4日の山行。
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白山は、白山国立公園内の富山・石川・福井・岐阜の4県にまたがる両白山地(りょうはくさんち)の中央にあり、最高峰の「御前峰(ごぜんがみね)」(標高2,702m)、剣ヶ峰 (2,677m)、大汝峰 (おおなんじがみね、2,684m)の「白山三峰」ほか、周辺山峰の総称である。
古くから信仰の山として親しまれ、富士山、立山と並ぶ「日本三霊山」の一つ。日本百名山。
御前峰には、一等三角点と「白山比咩(しらやまひめ)神社奥宮」があり、三つのピークに囲まれた7つの火口湖がある。北陸地方では、他の山の残雪が消えた季節でも、「白い山」として遠方からでも一目で判明できるのが、山の名前の由来。
万年雪が残り高山植物の山頂部、広大なブナ原生林とそこに生息する野生動物、深い谷間から山麓にかけて噴出する温泉群など、ユネスコの生物圏保存地域(エコパーク)に指定されている。
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22日(火)、東京駅12:16発の新幹線 Maxとき321号に乗車、越後湯沢駅でJR特急はくたか12号に乗り換え、16:09金沢駅着。駅東口前の「ホテルドーミーイン金沢」にチェックイン。
まずは、最高階の14Fにある天然温泉大浴場“加賀の湧泉”で汗を流す。
18:30ホテルを出て、18:45~21:00金沢駅前居酒屋「台場」で軽い前祝と夕食。
21:30ホテル着、22:00就寝。
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23日(水)5:00起床。朝食後、不要な荷物をホテルに預け、6:30チェックアウト。
金沢駅東口バスターミナル①番のりば、北陸鉄道「白山登山バス」6:45発に乗車(運賃2,200円)。国道157号線、県道33号を、「手取川」に沿って進む。8:20~8:30、白峰(しらみね)車庫でトイレ休憩。
1934年(昭和9年)の手取川流域の大水害の際に、支流の宮谷から流されてきた巨大な岩。この岩は、実測129万貫(約4800トン)、高さ16m。石川県の天然記念物に指定されているそうだ。バスを止め、車掌が説明してくれた。
別当出合の手前で「市ノ瀬ビジターセンター」に停車する。
「市ノ瀬ビジターセンター」は、石川県環境部の白山自然保護センターが管理・運営、白山の自然の解説や展示、情報提供の施設。 見学できないか検討したがmスケジュール的に無理だったので省略。
白山室堂と南竜ヶ馬場には、ビジターセンター(の出張所?)として自然解説員が1~2名常駐、簡単な展示・解説や自然観察の案内があるそうだ。
予定より10分ほど遅れで、終点の「別当出合」に9:05到着。
別当出合は、白山登山口で標高1,250m。登山センターにバス待合室・自動販売機、水・トイレがある。9:30、「観光新道」を左に見送り、別当谷に架かる吊り橋を渡って出発。
「砂防新道コース」(黒ボコ岩経由)は、一番ポピュラーなコースで、室堂まで距離6km、コースタイム4時間、標高差は1,200m。
天気は曇り、時々晴れる。湿度も高いのか、汗だくになって登る。
ブナ林を抜け、10:20「中飯場(なかはんば)」の木陰で休憩する。トイレあり、水もあるが、飲めないと書いてある。ここは標高1500m。
やがて見晴らしの良い場所に出ると、大規模な砂防工事が見える。この山は、山崩れ、地滑り、土石流など、いたるところ山肌が荒れている。
10:30、眼前に大崩れが見られる「別当覗(べっとうのぞき)」は、谷側の断崖に注意。
ヘリコプターがやたらと飛んでいて、うるさいなと思っていたら、登山道のすぐ近くで工事用の資材を降ろしていた。
12:30、標高1965mの「甚之助避難小屋」に到着。30分休憩、昼食。ここの水は飲料、PETボトルに補給。トイレあり。眺めが良いとされる別山(標高2,399m)は、雲に隠れている。
30分後出発、13:40南竜道(なんりゅうどう)分岐で左手の黒ボコ岩へ向かう。
「十二曲」の急坂が続く。幾つか沢を渡り、途中で水場が2か所ほどある。
この辺りは高山植物の宝庫。写真を撮ることで休みながら登る。だんだん霧が濃くなる。
急坂は、よく整備されていて歩きやすいが、同行の一人が足のトラブルで、だんだん予定の時間よりも遅れ始める。
14:54、ひと口飲むと3年とか10年長生きすると伝えられる命の水「延命水」。「黒ボコ岩」直下にある白山の伏流水だが、そう思うと命がみなぎる。
15:08「黒ボコ岩」(標高2440m)に到着。ここで「観光新道コース」と合流。
ここから「弥陀ヶ原」の平原に入ると、白山神社の境内地となる。
左手に雪渓が見えたが、すぐに霧が濃くなり、見えなくなった。平坦な木道の広い登山道を歩く。
やがて最後の急坂「五葉坂」を登りきると、15:56室堂センター(標高2,450m)に到着。
。
室堂センターは、白山登山の拠点施設。白山の八合目にあたる。御前峰の山頂には、「白山比咩(しらやまひめ)神社奥宮」があるが、室堂センターのすぐそばには、3年がかりで改築中という「奥宮祈祷殿」がある。後ろに御前峰がそびえているはずだが、霧がかかっていて全く見えない。
白山比咩神社は、白山を神体山として祀る石川県白山市三宮町にある神社で、全国に2,000社以上ある白山神社の総本社。
室堂センターには、大部屋と個室タイプの宿泊棟がある。今回4月に、運よく個室を予約できた。
大部屋の宿泊棟は4棟あり、男女雑魚(ざこ)寝の2段ベットで750名収容。シャワーや風呂なし。トイレは別棟にある。1泊2食で8,100円。
一方、個室の宿泊棟「白山雷鳥荘」は、2012年7月より営業開始した新しい建物。収容人員は、6室21名。3人部屋(4.5畳、部屋代24,700円)と4人部屋(6畳、部屋代33,000円)がある。一人当たり、1泊2食で3,800円+部屋代が一人8,250円。乾燥室や休憩室、マッサージ機やインターネットのパソコンも共用で設置されている。トイレは水洗で、建物内にある。お湯の出るシャワーが、500円で3分間使える。各部屋には、石油温風ヒーター、テレビが備えてある。
室堂センターで受付を済ませると、女性の案内者が個室棟「白山雷鳥荘」に連れて行ってくれる。1階のロビーで宿泊料の清算のあと、館内の説明と宿泊部屋を案内してくれた。
石鹸が使えないシャワーを浴びた後、センターの売店を覗く。17:30~夕食。食堂は結構混み合っていて、セルフサービスの列に並ぶ。生ビールは、売店で別途購入(800円)。メニューは質素だが、ここまで登って来た達成感もあって、おいしい。
夕食後、外に出ると霧が晴れて、神社祈祷殿の上の御前峰を仰ぐ。山頂には奥宮らしい建物が小さく見えた。
風も強く気温が下がってきて、ダウンウェアがないと寒い。部屋に入って、石油ヒータのスイッチを入れる。窓から西の方向に見える夕日と雪渓。
明朝、ご来光の後に市ノ瀬ビジターセンターの自然解説員が、お池めぐりを案内してくれると、館内放送していた。しかし室堂センターの受付の白板には、明日は曇りのち雨との予報が書いてある。
関東甲信地方は、7月22日に梅雨明けしたが、北陸・東北は未だ。明朝の金沢の天気は、どうなるのか心配。
消灯は、20:30。翌朝の装備の準備をして、20:00に就寝。個室棟は、大部屋に比べて、実に快適だ。
本ブログ記事「白山(はくさん)-その2」に続く。
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