映画「永遠の0」
2014年2月19日(水)、映画『小さいおうち』のあと、続いて映画『永遠の0(ゼロ)』を観る。
原作者の百田直樹(ひゃくたなおき)氏は、2006年に『永遠の0』(単行本、太田出版)を発表、小説家としてデビュー。その後、2009年に講談社から文庫本化。2012年には100万部を突破。東宝による映画化が決定した。百田氏は、2013年には『海賊とよばれた男』で、本屋大賞を受賞している。
映画『永遠の0』は、昨年12月21日公開。監督は、特撮で有名な『ALWAYS 三丁目の夕日』シリーズの山崎貴監督。
司法試験に何回も落ちてニート状態の健太郎(三浦春馬)は、祖母・松乃の葬儀の席で会ったことのない実の祖父・宮部久蔵(岡田准一)の存在を聞く。太平洋戦争の終戦間際に特攻隊員として出撃したゼロ戦パイロットだった祖父のことが気に掛かり、フリーライターの姉(吹石一恵)とともに、祖父のかつての戦友たちを訪ねる。
卓越したゼロ戦の操縦技術を持ち、誰よりも死ぬことを恐れていた男は「海軍一の臆病者」と呼ばれ、生きて帰ることのにこだわった人だったという酷評を聞く。やがて、それは妻の松乃(井上真央)と生まれたばかりの娘の清子(後に健太郎の母となる風吹ジュン)のもとに帰ってくるという約束であった事がわかる。
しかし最後に特攻に志願したのはなぜなのか。物語の終盤は急展開して、60年もの間隠されてきた衝撃の真実を、健太郎は知ることになる・・・。
★ ★ ★
この映画も144分と長い。とにかくCGやVFX(Visual Effects、視覚効果)によるゼロ戦や空母「赤城」、そして戦闘シーンが極めてリアルに表現されていて驚く。確かに演出家のテリー伊藤がいう「男のミーハー心」が刺激され、実際の戦闘を擬体感できる。そして、現代とは違う「あの時代の愛の形」・・・必ず帰ってきますということが、愛しているという意味・・・が、物語のバックボーンとして表現されている。
脚本は山崎監督と脚本家の林民夫氏が書き 、百田氏はそれを読んで映画化を了承、何度かやり取りして最終稿となったようだ。
『永遠の0』は、何故大ヒットしているのか?・・・。原作者の人物像からか、戦争を美化、特攻を賛美しているという批判も聞く。作者は、戦争を知らない若い世代に、戦争の真実を語り継ぎ、自分が今生きていることがすばらしいことかことだと、訴えている
映画を観る2日前から、原作の講談社文庫『永遠の0』を買い、読みはじめた。
以下、次回のブログ記事に続く。
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