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2013年11月21日 (木)

紅葉の越後路の旅

 2013年11月11日(月)~12日(火)、1泊2日の越後路へのバス旅行。

 

 観光バスは、午前9時出発、関越自動車道へ。今日・明日の天気予報は、冬型の気圧配置で、北陸・東北地方は大荒れの模様で雨や雪。関東は晴れだが、関越トンネルを抜けると、天気は一変する。

 小出ICから県道72号、国道352号(樹海ライン)、県道50号(奥只見シルバーライン)を経て、紅葉の奥只見(新潟県魚沼市奥只見)に向かう。

 只見川を堰き止めた奥只見湖(別名「銀山湖」)は、遊覧船が運航している。今夏尾瀬・燧ケ岳登山に行く途中で通ったところ。

 2013年8月22日投稿「燧ケ岳-その1」
 http://otsukare-sama.cocolog-nifty.com/blog/2013/08/post-7e66.html

 11:30、奥只見ダムサイト前にある食事・土産処「奥只見ターミナル」に到着した頃には降雪。

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 後でわかったことだが、関越道は積雪のため、16:35から群馬県の水上ICと新潟県の湯沢ICの間の上下線で通行止めとなったそうだ。

 昼食は、会津地方で古くから郷土料理の「わっぱ飯」の定食。スギやヒノキなどの薄板を曲げて作られる丸い器(わっぱ、この店ではプラスチック)に、ご飯や地元のさまざまな食材を詰めたことが「わっぱ飯」の由来。木こりが弁当としてを持って仕事に行っていた。

 昼食後は、奥只見湖周辺の紅葉を見ながら散策するはずだったが、窓から紅葉と初雪を眺める。室内で時間を持て余したが、午後1時過ぎ、もと来た道を戻り再び関越道小出ICへ。

 越後川口SA(サービスエリア)で休憩、ここは越後三山のビューポイントだが、低い雲でまったく見えない。越後三山は、八海山(標高1,778m)、越後駒ヶ岳(2003m)、中ノ岳(2085m)の総称。

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 北陸自動車道の柏崎ICで高速を降り、国道8号の鯨波三丁目を右折。柏崎港に近いホテル「岬ひとひら」に午後3時半に到着。ホテルから見る鉛色の日本海は、雲が低く垂れこめ大荒れ。

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 ホテル「岬ひとひら」は、30mの断崖の「番神岬」の高台に建つ。全国旅館百選などの受賞歴のある観光ホテル。柏崎の市街をはじめ、佐渡ヶ島、弥彦の山、背後の米山が望めるという。日本海に沈みゆく夕陽は、絶景だそうだ。今回は、天気が悪くて残念。

 1877年(明治10)、後述の「番神堂」の再建竣工とともに、参拝者のお茶屋として創業、大正時代には日本海を見下ろす絶景の地で、料亭だったそうだ。2012年に創業135周年を迎え、「日本海の天守閣 岬館」から「岬ひとひら」とホテル名を変更した。中居さんの話では、「岬館」という名前は一般的な名前で間違えやすいので、と言っていたが、どこのホテルと間違えるのか聞き忘れた。南房総や熱海には「みさき館」、三浦半島に「三崎館」などもあるようだ。

 ホテルから柏崎刈羽原発が見える。明るいうちは10キロほど離れた原発がどこにあるのか霧で良く分からなかった。現在原発は1~7号基の全てが停止中だが、薄暗くなった16:50頃、照明がついて異様に明るくなっていたので、望遠レンズで撮る。東京電力は地震・津波対策工事などを施したのち、今年度中の再稼働を目標にしているという。

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 18:00~宴会では、食べて、飲んで、歌っての大騒ぎだった。

 

 ★ ★ ★ 

 翌日11月12日(火)、近くを散策しようと朝早く起きるが、雨が降っていて中止。

 「番神岬」は、日蓮上人ゆかりの地。また悲恋の民話で、浪曲にもなった「佐渡情話」に出てくる岬だ。高台から見下ろすその先には柏崎港と長くつづく防波堤があり、夏の花火大会の打ち上げ場所となっている。霧が晴れて、堤防のはるか向うに柏崎刈羽原発が見える。

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 また、防波堤手前には海の観光拠点となって、番神海水浴場は快水浴場百選にも選ばれるほど美しく、夏は多くの人で賑わうそうだ。

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 番神岬には、「番神堂」という市内にある日蓮宗妙行寺の境外御堂があり、日蓮宗三大霊場の一つとして信仰を集めている。
 鎌倉時代、日蓮宗を開いた日蓮は佐渡へ流された。その後赦免された日蓮は、佐渡から寺泊に上陸する予定だったが嵐にあい、柏崎の番神岬に流れ着いた。この縁で、日蓮が三十番神(30柱の神々)を迎えて「番神堂」を建てたという。

 現在の御堂は、1871年(明治4)の大火で焼けた後、7年の歳月をかけて再建。御堂の三面の壁面には、肉厚の板にすばらしい彫刻がほどこされており、建築と共に市の指定文化財。

 朝9時ホテル出発、雨は止んでいる。気温は6℃。国道8号を鵜の浜温泉の方向に南下。柏崎市内の「日本海鮮魚センター(日本海フィッシャーマンズケープ)」で海産物の買い物。

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 近くには「恋人岬」があり、カップルの恋愛成就スポットとして有名。

 もと来た道を戻り、柏崎ICから北陸自動車道。長岡ICで高速を降り、バスは信濃川に沿って南下、国道291号線で旧山古志村(現在長岡市に編入)の見学に向かう。

 棚田、錦鯉や闘牛でも有名だが、2004年に発生した中越地震により、甚大な被害を受けた。2003年に放映されたNHK朝の連続テレビ小説『こころ』の舞台にもなっている。

 しかし途中で雪がひどくなり、バスはスノータイヤを履いてない。これから山間部に入るのは危険なので、中止して引き返すことになる。

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 11:30、小千谷市総合産業会館サンプラザに入館して、「和風レストラン里」で昼食。ここでは、小千谷織物、錦鯉の養殖、小千谷鉄工電子協同組合、小千谷仏壇などの地元産業の展示を見学、小千谷ソバや菓子などの物産品、お土産も販売している。

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 12:40、サンプラザを出る。南魚沼市の国道291号線を走る車窓から、田園の雪景色を眺める。

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 13:20、「八海山尊神社」に到着。

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 「八海山尊神社」は、霊峰「八海山」(標高1778m)の「大崎口」と称される登山道の入口にある山岳信仰の神社。山伏の修行の地で、火渡り祭り(毎年10月20日)や、滝行などが行われている。

 霊峰「八海山」は、新潟県南魚沼市にあるノコギリのような岩峰群で、頂上には奥ノ院が祀られている。鎖場の連続する上級登山コースもある。日本200名山のひとつ。古くから霊山として崇められ、多くの信者が登ってきた。NHK大河ドラマ「天地人」のロケ地で、オープニングで山頂に直江兼続が立っていた。筆者は、1986年9月城内口から屏風道を通って登頂したが、険しい山だった。

 八海山の麓には、登山口となっている城内口、大崎口、大倉口、の三ヶ所に里宮(さとみや)がある。神社の名は、城内口の里宮は「八海神社」(六日町)、大崎口は「八海山尊神社」(南魚沼市大崎)、四合半で大崎口と合流する大倉口は「坂本神社」(南魚沼市大倉)。 

 「八海神社」は、八海山尊神社とは尾根を隔てた南方にある。背後に八海山が神々しくそびえている。この八海神社が八海山の1合目となっていて、ロープウェーを使用すると、魚沼平野を眼下に4合目(標高1,155m)まで行くことが出来るそうだ。開山1200年余の歴史のある山岳信仰修験者の修行の場で、自然石を祠とし杉を御神木として崇拝し、延長440mの参道両側に続く杉並木が特徴。毎年初夏の山開き行事で、火渡り祭が行なわれる。

 なお、八海または八海山という名前のつく神社が数社あるが、銘酒八海山、八海山スキー場、八海山ロープウェイが知られている。

 13:45八海尊神社を出て、国道291号線、国道17号線を経て、六日町ICから関越道へ。14:40頃、関越自動車道を東京方面に向かい、関越トンネルを抜けて群馬県に入ると、車窓からは冬景色が嘘のように青空に映える紅葉。

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 沼田ICで降り、沼田のリンゴ狩り「原田農園」に寄る。色々な品種のリンゴが置いてあったが、群馬で品種改良し、選抜育成した新品種「ぐんま名月」が安売りしていたので購入。この品種は赤くなく黄色いリンゴで、蜜が入って甘い希少な品種。産地でなければあまり手に入らないという。

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 関越道の沼田ICから関越道を走って数分後、東の方角に現われたレンズ雲。北からの湿った強い風が、赤城山の上空を昇る際に断熱冷却されてできたのだろうか。

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 17時自宅着。あいにくの天気で、紅葉は雪見となってしまったが、無事終了。

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