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2012年11月16日 (金)

三輪山と山の辺の道

 2012年10月31日(水) 奈良の桜井市にある「三輪山」に登った後、麓から古代道路「山の辺の道」を歩く。

 古代祭祀の霊地、神が鎮座する「三輪山」(標高467m)に登拝。天理市から桜井市にかけて山裾を南北につなぐ万葉の古道「山の辺の道」を探勝する。三輪山の入山時限の関係で、三輪山に登ってから天理方向に山の辺の道を北上する予定。

 山辺の道は、古道の痕跡や景観が残り、ハイキングコースとして親しまれている。桜井市の大神(おおみわ)神社付近から天理市の石上神宮までの約15km、山林、集落、田畑の間を縫うように通っていて、その多くは「東海自然歩道」となっている。

 ★ ★ ★

 前日、橿原神宮前の「橿原ロイヤルホテル」に宿泊。7:00起床、7:30朝食。同行者3人と、8:30ホテル(写真)を出発。

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 橿原神宮前駅8:45発の近鉄橿原線・大和西大寺行、8:50八木西口駅下車。徒歩約6分で、乗り換えのJR畝傍(うねび)駅(写真)へ。次のJR桜井線・奈良行の電車は9:32発で、30分ほど時間に余裕がある。

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 駅でポスターを見ると、この近くに「ならまち」のような街並みがあるようだ。駅を出て散策してみる。

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 あとでガイドブックを見ると橿原市に「今井町」という観光スポットがあった。今井町は、戦国時代の茶人「今井宗久」のゆかりの地だそうだ。現在も戦国時代、江戸時代からの商家の町並みと道路がそのまま残っていて、重要文化財の建物が8棟ある。

 しかし、撮った写真をよく見ると「八木札の辻交流館」という看板がある。今井町の蔭に隠れてしまっているが、今井町の隣町の橿原市八木町も、同様の商家が並んでいる。写真の交流館は、市指定の文化財の「東の平田家」(昔、旅籠だった)を改装して、散策の休憩場所になっているそうだ。

 9:32JR畝傍駅発、JR桜井線・奈良行。桜井線は、「万葉まほろば線」とも言われるJR西日本のローカル線。ちなみに「まほろば」とは、よく和歌にも出てくるが、「素晴らしい場所」、「住みやすいところ」という意味の古語である。

 

 9:41JR三輪駅で下車。「大神神社(おおみわ)」の摂社である「狭井(さい)神社」境内に、神聖な「三輪山」への登拝口(「登山口」ではない)がある。ちなみに摂社とは、本社に付属し、その祭神と縁故の深い神を祀った神社のこと。

 駅から土産や食事処の商店街を抜け、参道で神社の守衛らしき人に、狭井神社はどこか聞くと、大神神社は参拝しないのかと、逆に問われる。まずは大神神社(写真)を参拝する。大神神社は、なだらかな円錐形の秀麗な山「三輪山」を御神体として、大物主(おおものぬし)神(別名三輪明神)を祀る。

 
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 大神神社の脇から狭井神社に向かう。10:10狭井神社(写真)に参拝、受付で初めて登拝する旨を告げると、職員から三輪山の入山心得の説明を長々としていただいた。山は御神体であり、本来は登れないが特別に許可すること、山の草木・土・石を採取できないこと、食事は禁止、撮影も禁止など。氏名・住所・携帯電話番号などを記入し、入山カードを提出する。
 

   「三輪山入山許可証」の白襷(たすき)が渡され、入山料一人300円を払う。お祓いは、登拝口(写真)に置いてある御幣(ごへい)で、各自でしなさいとのこと。登山やハイキング目的でなく、敬虔な気持ちで参拝で登拝するのだと、自分に言い聞かせ、10:30登拝口を出発。

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 最初急坂があるが、すぐに尾根伝いの緩やかな道となる。やがて再び急坂になると、頂上近くまで続く。ほとんど直登に近い。中腹の「三光の滝」に休舎があり休憩。ここは滝に打たれて修行するところで、脱衣所もある。

 我々のような登山やハイキングの服装をしている人は、あんまり見かけない。裸足で少し駆け足で登り下りをする人を、何人か見かける。この方たちは、信者だろうか、病気平癒を願ってお百度参りをしているのだろか。

 
 やがて平坦な道になると、11:38三輪山の山頂に到着。大神神社奥ノ院の小祠に参拝し、家内安全、無病息災を祈る。途中も山頂も、見晴らしは全くない。登拝道は、結構整備してあった。

 5分後、来た道を戻る。写真を全く撮れないのが、残念。12:40狭井神社に白襷を返却する。所要時間は、2時間10分だった。片道の道のりは、4Kmだそうだ。

 

 大神神社の参道に戻り、昼食に三輪そうめんの食事処を探す。13:00、大神神社の参道脇に、ガイドブックにあった旧家を改造した「そうめん處森正」に入る。にゅうめん800円、柿の葉寿司650円。

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 13:35、再び狭井神社の前を通って、いよいよ「山の辺の道」に進む。

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 山の辺の道は、山裾にあるため開発によって道路拡張や整地されることなく、生活道路として狭い道が残ったのだろう。

 14:10、「玄賓庵(げんびあん)」の前を通過。桓武・嵯峨天皇に厚い信任を得ながら、俗事を嫌い三輪山麓に隠棲した玄賓僧都の庵である。

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 この辺りは、静寂な山林の中の狭い道で、いかにも古道という雰囲気が漂う。

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 14:15「檜原(ひばら)神社」に到着。この神社も大神神社の摂社で、天照大神を祀る。万葉集などに「三輪の檜原」と数多くの歌が詠まれた台地の上にあるそうだ。三輪山を御神体とするため、本殿や拝殿はない。

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 道端には、コスモスが咲き乱れている。奥の方はソバの白い花。のんびりと風景を楽しみながら歩く。

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 この辺りは、みかんや柿など果物の木が多く、山の辺の道の観光客やハイカー相手に、所々に地元の野菜などと一緒に、路上で無人販売している。試食で小さなみかんを食べると、甘くておいしい。同行の一人は「森岡祥章観光果樹園」に立ち寄り、「山の辺みかん」を段ボールで購入、自宅に発送する。

 

  「相撲神社」は、野見宿禰(のみのすくね)と當麻蹶速(たいまのけはや)が初めて天覧相撲を行ったところだ。山の辺の道からちょっと外れた所にあるが、見落としてしまう。

  
 15:40「景行天皇陵」に着く。森と池や柵があって、最初は古墳とは分かりにくかった。正式名称は、「渋谷向山(しぶたにむこうやま)古墳」で、日本武尊の父である12代目の景行(けいこう)天皇の御陵。龍王山の麓の丘陵を利用した全長300mの前方後円墳。

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 道端の畑で見つけた、生け花などに使う観賞用の赤ナス。最初は何か分からなかったが、花や葉っぱは食用ナスと同じだ。

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 16:10~16:40民家を開放した喫茶「卑弥呼庵」に立ち寄る。和風コーヒー(400円)、抹茶(600円)などで休憩。

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 卑弥呼庵の庭の松木の向こうに、三輪山が見える。あそこの麓からだいぶ歩いたつもりだが、すぐそばにあるように見える。

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 卑弥呼庵を後にすると、夕暮れの天理市柳本駅周辺と生駒山方面の山々。

 
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 こちらは、双耳峰の「二上山(にじょうさん)」が見える。あの麓あたりに奈良県香芝市がある。

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 次の「萗神(すじん)天皇陵」には、17:40到着。濠をめぐらした全長242mの前方後円の「行燈(あんどん)山古墳」。大和政権の初代大王の第10代崇神(すじん)天皇の御陵。

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 すでに薄暗くなっている。目標の天理駅は遠く、あまりゆっくりしすぎたため、まだ半分しか来ていない。この先はショートカットで、JR柳本駅へ向かう。電車の時刻に間に合うよう走る。

 走る途中で、「黒塚古墳」のそばを通るが、暗くて写真に撮れなかった。この古墳は、15年年前、「卑弥呼の鏡」とも呼ばれていた三角縁神獣鏡が33枚見つかったため、「邪馬台国フィーバー」が起ったという。先ほどの「卑弥呼庵」は、これにちなんで名付けられたようだ。なお、ここから2Kmほど南の「箸墓(はしはか)古墳」や、「纒向(まきむく)古墳」も卑弥呼の墓との説がある。

    
 柳本駅17:31発の電車に、ぎりぎり間に合う。17:47畝傍(うねび)駅で乗換え、また走って八木西口駅で17:55発に乗り、18:00に橿原神宮前駅に着く。

 駅前で夕食の食事処をうろうろ探し、18:30ころ居酒屋「四万十(しまんと)」に入る。

 19:40「橿原ロイヤルホテル」着。

 ★ ★ ★

 

 本日の三輪山の歩程は、往復で8Km。山の辺の道(大神神社~萗神天皇陵)は約8Kmであった。
 

  
 「萗神天皇陵」から先は、時間の都合で省略したが、その後の計画は次のようだった。

 
・長岳寺: 弘法大師・空海が、平安時代に創建した古刹。仏像、建築物の重要文化財多い。 
・衾田(ふすまだ)陵: 全長220mの前方後円古墳。継体天皇の皇后・手白香皇女の墓とされたが、現在は不明。 
・竹之内環濠集落:戦国時代、外敵の侵入を防ぐため周囲に水濠を巡らせた集落。 
・内山永久寺跡:鳥羽天皇によって建立。明治の廃仏毀釈によって廃寺となった。寺跡の池の畔に芭蕉句碑が建つ。 
・石上(いそかみ)神宮:日本最古の神社の一つ。古代豪族の物部氏の氏神。 
・天理駅:天理教本部で左折、長いアーケードを抜けると、近鉄天理駅に着く。

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はじめて目をとおしました。これからもよろしく。楽しみにしてます。

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