入笠山(にゅうかさやま)
2012年9年1日(土)~2日(日)、信州の入笠山(にゅうがさやま)で撮影合宿。
南アルプス北端にある入笠山は標高1,955 m。山頂からはほぼ360度の大展望が広がり、南・中央アルプス、八ヶ岳、富士山や、北アルプスまでも望める。周辺には大阿原湿原と入笠湿原がある。
★ ★ ★
天気は曇り。朝7:30、自宅を車で出て、八王子駅で同乗者2人をピックアップ。八王子インターから中央道の渋滞は、予想より10分ほど少なかった。途中初狩PAで休憩し、12時ごろ諏訪南インターで降りる。
インター出口を左折、テクノ街道から富士見峠交差点近くの国道20号沿いのコンビニに寄り、弁当を買って車内で昼食。入笠山方面へ向かう。
山道の途中「沢入登山口」からマイカー規制をしているが、山荘に宿泊と申告して乗り入れ。集合時刻の13:00ちょうどに、御所平の「マナスル山荘本館」に到着。
左がマナスル山荘新館、右手が本館。(写真は翌朝撮影)
休憩後の13:45、車で山荘を出て「大阿原湿原」に撮影に向かう。
湿原は、カラマツ林に囲まれ、一周徒歩40分ほどの遊歩道が整備されている。湿原南側の薄暗い苔むした樹林帯を歩く。途中で小雨が降り出したり、止んだり。
青紫色のトリカブトが咲いていたが、花は少ない。北側の明るい湿原に沿って遊歩道は続く。
2時間後の16:00、今度は「入笠湿原」へ向かう。移動途中、「八ヶ岳ビューポイント」で10分ほど撮影するが、八ヶ岳はほとんど雲で隠れている。残念。
16:20、「入笠湿原」に到着。「大阿原湿原」に比べて小さいが、120万本のすずらん自生地が広がり、6月中旬~7月上旬が花の見頃で「すずらん祭り」が開催されるそうだ。
入笠山周辺は、あちこちでシカなどの野生動物侵入防止の網や柵が張りめぐらされている。湿原の入口は、鉄柵のゲートがあり、人の出入りの度に開閉していた。
大阿原湿原よりも花が多い。ちょうどエゾリンドウが見頃を迎えている。
エゾリンドウ(蝦夷竜胆) マツムシソウ(松虫草) クサレダマ(草連玉)
アキノキリンソウ(秋の麒麟草) サワギキョウ(沢桔梗) ワレモコウ(吾亦紅)
ツリフネソウ(釣舟草) ノコンギク(野紺菊) ホソバトリカブト(細葉鳥兜)
この辺は、MTB(マウンテンバイク)のメッカらしく、時々バイクに乗って坂道を上がって来る人に会う。
一旦山荘に戻り、入笠山山頂からの夕陽を見に17:00山荘を出発。カラマツ林の整備されている登山道を登る。しかしほとんど直登で、勾配は急。
15分ほど登ると、岩場のあるコースと岩場迂回コースの分岐がある。いずれも林を抜けると、山頂まではすぐ。17:30「入笠山」山頂1,995mに到着。
山頂には木々はないので、360度の大パノラマだが、雲が多くて山並みはほとんど隠れている。
正面の伊奈谷の後ろにあるはずの御岳山、左手の木曽駒ケ岳などの中央アルプスも、雲に隠れて見えない。右手にだんだん夕日が沈むが、雲が厚くなって確認できなくなった。
雲で隠れた八ヶ岳連峰と、眼下の信州・富士見町は良く確認できる。
諏訪湖と諏訪市街。その奥の北アルプスは見えない。
日没後の18:30、下山開始。真っ暗い中を20分で山荘着。19:00~夕食。
夕食後、曇っていて星空は全く期待できなかったが、23:00ごろ晴れ間が見えた。星の撮影を行う。夏の大三角形の「こと座ベガ」(おり姫、右下)、「わし座アルタイル」(ひこ星、左下)、「はくちょう座デネブ」(右上)が、雲間に現れる。さすがにこの時刻は、寒い。
星を撮るのは初めてだったが、試行錯誤でやっと写せた。しかしピント難しくて、中途半端。24:00頃まで粘ったがあきらめて、12:30頃就寝。
早朝4:00ごろ、何人かの仲間は御来光を撮影に入笠山へ出発するが、不参加。晴れていれば、八ヶ岳の上に朝日が出るはずだが・・・。
6:00頃起床、8:00朝食。9:40、山荘をチェックアウト。
9:50~再び「大阿原湿原」に行って撮影。
とろろ昆布に似ていて、カラマツなどの樹皮に付着している。後で調べると、地衣類の一種の「ナガサルオガセ」というらしい。ちょっと気持ち悪いが、見慣れるとそうでもなくなる。自力で成長していて寄生して木の養分を取るということはないそうだ。
名前はわからないが、小枝などに付く蘚苔類または地衣類。これも、寄生しているのではなく、着生植物と呼ばれている。
シカが食べたと思われる樹皮の剥げた木をあちこちで目にしたが、この傷痕はクマの爪跡か。
11:50解散。12:20、諏訪南ICから中央高速へ。双葉SAで休憩、昼食。
渋滞は予測より20分ばかり多くかかった計算だが、16:55八王子駅北口の地下駐車場へ。同乗の2人を見送り、18:20自宅に無事帰着。
★ ★ ★
往復の実走行距離460Km、久しぶりに長距離を運転。自宅で夕食後疲れていて、いつのまにうたた寝したまま朝まで寝ていた。
入笠山の湿原、山頂からの夕陽、早朝の朝日、深夜の星空などハードスケジュール、若い人たちと一緒に行動するのがちょっと大変だったが、楽しく、学ぶことの多い2日間であった。
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