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2012年4月 1日 (日)

映画「ALWAYS 三丁目の夕日’64」

 2012年3月30日、前から気になっていた映画「ALWAYS 三丁目の夕日’64」、「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」、「戦火の馬」を観に、久しぶりに映画館に行く。公開日からだいぶ日が経っていて、もうすぐ上映が終了しそうだったので、あわてて3本を丸1日で観賞した。やはり朝から夜まで観ると、結構疲れるものだ。

 1、2作目に続く「ALWAYS 三丁目の夕日’64」は、昭和22年生まれの西岸良平(さいがんりょうへい)の漫画『三丁目の夕日』を題材に、今年1月21日に公開された。3Dもあるようだが、このときは2Dしか上映してなかった。

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 まだまだ日本は今よりも貧しかったが、古き良き「昭和の中期(30年代)」だ。戦争が終わって、廃墟からの右肩上がりの経済成長、繁栄とか豊かさの夢を見ていた時代であった。

 1958年(昭和33年)に工事中の東京タワーが完成した第1作から6年が経っていて、時は新幹線開業と東京オリンピック開催の1964年(昭和39年)だ。小学生の子役だった古行淳之介(須賀健太)と鈴木一平(小清水一揮)は、高校生だ。すっかり成長しているのに驚く。一平はエレキギターのバンドに夢中、淳之介は東大を目指して猛勉強しながら、ひそかに小説家を夢見ている。

 東大卒の茶川竜之介(吉岡秀隆)は、いまだ売れない物書きで「人生の勝ち組」になれないで、いまだに貧乏暮らし。惨めな自分と同じ目に合わせたくない茶川は、淳之介には東大を出て、安定した大企業に勤めることを強く望んでいる。
 小説原稿やネタ帳を茶川に見つかり燃やされた淳之介が、茶川に反抗する。淳之介は、好きな小説書きの道をやめない茶川の生き方に共感しているのだ。
 「幸せとは何か?」というテーマが、この物語の底辺に流れている。

 週刊朝日に、脚本家の内館牧子がコラムを連載しているが、今年1月27日号に「華やかな経歴」という記事を書いている。ちょうど、この映画のテーマと通じるものがあったので、読み返した。興味ある部分を抜粋する。
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 私には東北で医師をやっている友人が多いが、彼らが口をそろえた。「今度の震災で、我先に逃げた医者が帰って来ないんだよ。逃げたのは、平時から医者には向かないなァと思ってたヤツが多くてさ。高校時代に偏差値が高くて、本当は別のことやりたいのに、もったいないから医学部受けさせられたんだろうな。不幸なヤツらだよ。」
 判でおしたように同じことを言うのには、笑った。
 ・・・・・・ 華やかな経歴(学歴)を持つ者は、何かと陽が当たる。就職や婚活にも有利だろうし、周囲の見る目も違う。華やかな経歴と社会的立場に齟齬(そご)がなく、彼らこそが人生の勝ち組みなのだと、40代くらいまでは信じていた。しかし定年の時期を迎え、華やかな経歴を持つ人が、そうでない人と同じ状態になっていたり、まったく陽の当らないところで、くすぶっていたりする。人生のゴールが大差ない場合もあると考えると、(若い時に)自分の好きな道を選ぶ行き方は、一つの選択肢と思えてならない年代になった。
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  昭和30年代に生き生きとした彼ら、夕日町三丁目の人々は、その後の自分と同じように高度成長やバブルを経験して、現在どう暮らしているのだろうか。三丁目の町並みは、どう変わったのだろうか。フィクションとはいえ、つい自分になぞらえ想像してしまう。

 中学を出て就職列車でやってきた六子(堀北真希)が、もう結婚する。六子を預かる鈴木オートの社長(堤真一)が、親代わりに心配し面倒を見る。しかし結婚式に青森から出てきたはずの実の両親が、映画の中で省略されているのは、違和感がある。妻のトモエ(薬師丸ひろ子)は、一歩下がって夫を立て、優しくて包容力があって、少しお茶目で可愛くて、理想的な母親役で印象良かった。

 毎回ラストで、夕日に映える東京タワーと東京の街の夕焼けのシーンが美しい。戦争で焼け野原となった東京(というか日本)が、見事に復興したことを暗示していると思うが、ちょうど地震・津波・原発の被害を受けた東北の未来が想起される。

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