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映画「オッペンハイマー」

 2024年5月16日、映画『オッペンハイマー』を観る。

 今年の米アカデミー賞「視覚効果賞」を受賞した『ゴジラ-1.0』を3月に観た後、同賞最多の7部門受賞の本作品は、4月になって観に行くつもりが行きそびれ、最寄りの映画館では今日が上映最終日だった。


 第81回ゴールデングローブ賞最多5部門受賞、第96回アカデミー賞で7部門で受賞するなど世界で注目を集めているクリストファー・ノーラン監督最新作。原爆を開発した米国人物理学者の半生を描いた映画『オッペンハイマー』が、2023年7月21日より全米公開され、約8ヵ月遅れて 今年3月29日から日本で公開された。被爆の実情を知ったオッペンハイマーが苦悩し、核軍拡競争を懸念する姿を描いた。一方で、原爆を落とされた広島、長崎の惨状が映像として伝えられていないなど批判も多い。

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 原子爆弾の開発に成功したことで「原爆の父」と呼ばれたアメリカの天才科学者ロバート・オッペンハイマーを題材に描いた伝記映画。2006年ピュリッツァー賞を受賞した、カイ・バードとマーティン・J・シャーウィンによるノンフィクション「『原爆の父』と呼ばれた男の栄光と悲劇」を下敷きに、オッペンハイマーの栄光と挫折、苦悩と没落の生涯を実話にもとづいて描く。

 「『原爆の父』と呼ばれた男の栄光と悲劇」<上・下巻>

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 第二次世界大戦下、才能にあふれた物理学者のロバート・オッペンハイマーは、核開発を急ぐ米政府の極秘プロジェクト「マンハッタン計画」において、原爆開発プロジェクトの委員長に任命される。彼は、多くの優秀な科学者たちを率いて、世界初となる原子爆弾の開発に成功する。

 しかし、実験で原爆の威力を目の当たりにし、実戦で投下されると、その惨状を聞いたオッペンハイマーは深く苦悩するようになる。恐るべき大量破壊兵器を生み出したことに衝撃を受けたオッペンハイマーは、戦後、さらなる威力をもった水素爆弾の開発に反対する。冷戦、赤狩り、激動の時代の波に、オッペンハイマーはのまれてゆくのだった。

 

 オッペンハイマー役は、ノーラン作品常連の俳優キリアン・マーフィ。妻キティをエミリー・ブラント、原子力委員会議長のルイス・ストロースをロバート・ダウニー・Jr.が演じる。第96回アカデミー賞では同年度最多となる13部門にノミネートされ、作品賞、監督賞(クリストファー・ノーラン)、主演男優賞(キリアン・マーフィ)、助演男優賞(ロバート・ダウニー・Jr.)、編集賞、撮影賞、作曲賞の7部門で受賞を果たした。

 左から、クリストファー・ノーラン、キリアン・マーフィ、エミリー・ブラント、ロバート・ダウニー・Jr. 出典:ウキメディア・コモンズ

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 オッペンハイマーは、ドイツからのユダヤ系移民の子としてニューヨークで1904年に生まれた。母もユダヤ系の画家。弟のフランク・オッペンハイマーも物理学者。父は、起業家として成功していたため、オッペンハイマーは裕福な幼少期を過ごした。子供の頃から鉱物や地質学に興味を持ち、数学や化学、詩や数ヶ国の言語を学んだ。最終的には6カ国語を話した。一方で運動神経にはあまり優れず、同世代の子供たちと遊ぶことはあまりなかった

 ハーバード大学に入学し、化学を専攻。1925年に優秀な成績を修めてわずか3年で、かつ首席で卒業した。イギリスのケンブリッジ大学に留学し、物理学や化学を学んだ。ここでニールス・ボーアと出会う。実験を伴う化学が苦手で、理論中心の物理学の世界へと入っていく。彼は実験物理学が発展していたケンブリッジから、理論物理学が発展していたゲッティンゲン大学へ移籍して、博士号を取得した。

 ゲッティンゲン大学での業績には、マックス・ボルンとの共同研究による分子を量子力学的に扱う「ボルン-オッペンハイマー近似」がある。1929年には若くして カリフォルニア大学バークレー校やカリフォルニア工科大学の物理学の助教授となった。1936年には両大学の教授、1930年代末には宇宙物理学の領域で、ブラックホールの研究を行っていた。

 第二次世界大戦が勃発すると、1942年には原子爆弾開発を目指す「マンハッタン計画」が開始される。1943年、ルーズベルト大統領は原爆開発にあたって、優秀な化学者や物理学者が必要であると判断し、ロスアラモスの地に国立研究所を設立、そこへ名だたる優秀な化学者、物理学者を集めた。オッペンハイマーは、ロスアラモス国立研究所の初代所長に任命され、原爆製造研究チームを主導した。

 チームは、世界で最初の原爆を開発し、ニューメキシコで核実験、その後、広島・長崎に投下されることになった。終戦後、オッペンハイマーはその罪を悔い、核兵器撲滅を訴える活動を展開する。「マンハッタン計画」に参加した科学者たちは、終戦後も水爆実験などを積極的に実施したため、オッペンハイマーは彼らと対立。この核兵器廃絶運動にはアインシュタインも賛同、オッペンハイマーも信念を曲げることなく、核廃絶に向けて活動していくのだった。

 オッペンハイマー(1944年頃) アインシュタイン(左)とオッペンハイマー(右) 出典:ウキメディア・コモンズ

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 この映画には、カラー映像になったりモノクロ映像に変わったり、2つの映像が出てくることが、映画を観た後で気がつく。カラーがオッペンハイマーの視点、モノクロが原子力委員会議長のストローズの視点だそうだ。そして映画は時系列通りでなく、2つの視点が目まぐるしく入れ替わるので、どの時代を描いているのかがわからなくなる。この映画は、3回観るとよく分かるという人もいるくらい、わかりにくい。

  以下5枚の写真は、映画『オッペンハイマー』のパンフより転載。

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 マンハッタン計画の開始当初は、ユダヤ人であるオッペンハイマーは、原爆をナチスや敵国よりも早く開発することが重要だと感じていた。同時にこの研究が、殺戮を引き起こす可能性もよく理解していたようだった。しかし、原爆の投下がナチスではなく日本であり、自身の予想を超える悲惨な結果を目の当たりにし、強い罪悪感にさいなまれる。彼は戦後、さらなる強力な核兵器「水爆」開発を制限するよう訴えるなど、大きく考え方を変える。

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 「水爆」開発に反対し、協力しないオッペンハイマーは、冷戦下に吹き荒れた「赤狩り」を背景にソ連のスパイ容疑をかけられる。「機密保持許可」(セキュリティ・クリアランス、国の機密情報にアクセスできる許可や資格)を問う「聴聞会」で連日取り調べられる。オッペンハイマーの妻、かつての恋人、弟、友人らが共産党とつながりがあり、過去に彼自身も共産党の集会に参加していたからだった。アメリカの核兵器開発を否定することは、ソ連の核兵器開発を利するともみなされた。

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 オッペンハイマーは「原子力委員会」に顧問として参加していたが、「聴聞会」での追及で「機密保持許可」は、1954年に取り消されることになり、政府公職からの追放が決定した。危険人物と断定され、研究も続けられないため事実上のキャリアは終了、没落の人生を歩む。1967年2月18日、62歳で死去した。映画では、この「聴聞会」のシーンが多く出てきて、テンポも速く、理解するのに疲れてくる。

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 主神ゼウスの火を盗んで、人に与えて鎖でつながれたギリシャ神話の神・プロメテウスの話が出てくる。プロメテウスは、神々の意志に反して人間に火を与え、その結果、人類の文明発展に貢献したが、ゼウスによって厳しい罰を受けた。この物語は、オッペンハイマーとプロメテウスを重ね合わせているのだ。このことは、「科学が果たす、創造・恩恵と危険・破壊」を意味している。本作の原作書籍のタイトルには、オッペンハイマーを「American Prometheus」と表現されている。

 米エネルギー省は2022年12月16日、核兵器を開発する「マンハッタン計画」を率いて「原爆の父」と呼ばれた物理学者ロバート・オッペンハイマー博士を公職から追放することになった1954年の処分を撤回したと発表した。理由について「処分の経過で偏見と不公正さを示す証拠が明らかになった」とした。同省のグランホルム長官は68年ぶりの処分撤回について、「歴史の記録を正し、オッペンハイマー氏の国防と科学事業への貢献をたたえる責任がある」と述べた。

2024年5月14日 (火)

熊谷タウン散策

 2024年4月11日(木)、埼玉県熊谷市の市街地を歩いて巡る。

 

 10:00、JR熊谷駅(筑波二丁目)の北口を出発。

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●星川通り(銀座~鎌倉町) 10:05~

 別名「星川シンボルロード」を北西に向かって歩く。写真は「花園の歌」像(圓鍔勝三 作)。

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 「星川通り」は、熊谷市鎌倉町を起点とし、星川・筑波を経て、同市の銀座へと至る市道の愛称。全区間が星川の両岸に位置する。1975年に「水と緑と彫刻のプロムナード」として、広場や彫刻像が設置されている。

 「星川」は、熊谷市街地北西部の北大通り中央を流れる大里用水から分流、暗渠を経て、鎌倉町の 「星溪園」前で星川なって姿を表す。地上に現れた地点から、星川と呼ばれる。農業用水の取水施設もある。

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●高城神社(宮町) 10:25

 熊谷市宮町にある神社で、旧社格は県社。熊谷郷の総鎮守とされていた。「日本一長いおみくじ」で知られる。高皇産霊尊(たかみむすびのみこと)、別名高木神(たかぎのかみ)と呼ばれ、生成力を神格化した神であるため万物をつくり出す神とされており、「えんむすび」「安産」の神として崇敬されている

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 1590年(天正18年)の兵火で焼失したのを、忍城主・阿部正能が再建した。

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 境内にある樹齢800年ともいわれる巨大なケヤキの御神木。近年洞(ウロ)が広がり、中から外の光がみえるようになった。境内には他にも樹齢600年程度のケヤキが数本あるそうだ。

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●熊谷寺(仲町) 10:40

 「熊谷寺(ゆうこくじ)」は、熊谷市仲町にある浄土宗の寺院。当地(武蔵国熊谷郷)は、平安時代末から鎌倉時代初期の武将・熊谷直実の本拠地であり、出家後の直実が蓮生(れんしょう / れんせい)法師として往生した場所と伝えられている。

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 この寺は珍しく、常時閉門されている。行事の開催などを除き、または特別な許可を得ない限り、参拝等境内への立ち入りはできない。
 

●星溪園(鎌倉町) 10:45~11:00

 星溪園の正門。出典:ウキメディア・コモンズ

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 「星溪園」は、回遊式庭園、入場無料。熊谷の発展に数々の偉業を成した竹井澹如(たんじょ )によって、慶応年間から明治初年にかけてつくられた。

 澹如は、1839年(天保10年)群馬県甘楽郡南牧村、羽沢の豪族・市川五部兵衛の六男として生まれる。1865年 (慶応元年)27歳の時に熊谷宿で本陣をつとめる竹井家を継ぎ、14代当主となる。 1879年(明治12年)初代の県議会議長。政府の要職をすすめられたが、始終一貫、熊谷地方のために貢献した。

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 竹井澹如 出典:ウキメディア・コモンズ

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 1623年(元和9年)、荒川の洪水により当園の西方にあった土手(北条堤)が切れて池が生じ、その池は清らかな水が湧き出るので「玉の池」と呼ばれ、星川の水源となった。澹如が、ここに別邸を設け、「玉の池」を中心に竹木を植え、名石を集めて庭園とした。

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 昭和初期、この地を訪れた前大徳牧宗禅師(京都の大徳寺僧)が、「星溪園」と命名。1950年(昭和25年)に熊谷市が譲り受け、1954年(昭和29年)に市の名勝に指定された。1990年(平成2年)から1992年(4年)にかけて園内の整備が行われ、老朽化のした建物は数奇屋感覚が取り入れた上で復元。園内には、星溪寮、松風庵、積翠閣(せきすいかく)の3つの建物があり、お茶会などに利用されている。

 中心的な最も大きい建物の星渓寮。出展:星渓寮パンフレット

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 松風庵は、2室からなる庵室。星溪寮と積翠閣の間に位置して数寄屋の建物。積翠閣の2階から望む。

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 積翠閣の2階部分。積翠閣は、松風庵の北に位置し、庭園と玉の池を眺望できる。1階のギャラリーには星渓園や澹如の資料が展示。

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 積翠閣の2階から庭園を望む。

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 竹井澹如は、熊谷県庁の誘致、旧熊谷堤の修築と桜の植樹、養蚕業の振興、私立中学校(セキテイ学社)の創設などの偉業を残し、1912年(大正元年)74歳で永眠した。
 

●片倉シルク記念館(本石二丁目) 11:10~11:55

 ショッピングモール「イオン熊谷店」の隣に2つの古い倉庫があり、これが「片倉シルク記念館」。


 「片倉シルク記念館」は、「片倉工業株式会社」最後の製糸工場であった熊谷工場が1994年(平成6年)に操業停止してから、 の繭倉庫を利用して創設された記念館。入館無料。同社の製糸業121年におよぶ歴史を、末永く保存継承するために、熊谷工場の操業当時に使われていた製糸機械が展示され、繭から生糸になるまでの過程を紹介。2007年(平成19年)には、経済産業省の「近代化産業遺産」に認定された。

 熊谷工場のジオラマ。


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 記念館では、繭倉庫を利用した館内に、操業当時に使われていた製糸機械や貴重な資料が展示され、繭から生糸になるまでの当時の製造工程を見学することが出来る。

 実際に使われていた自動操糸(そうし)機。繭から引き出した繭糸を何本か合わせて目的の太さ、長さに1本の生糸にする工程。

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 糸捻(ねじ)りの前の工程らしいが、何の機械か分からなかった。

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 糸捻り、活(かつ)に束ねる工程の写真展示。

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 メモリアルギャラリー。従業員の寮生活や、工場内の学校生活など、多くの写真が展示。

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 ほかに、片倉工業の歩みの展示、御法川(みのりかわ)直三郎と今井五助との出会いについての展示、御法川式多条製糸機の実物展示(以上、写真なし)など。館内のミニシアターでは「もうひとつのシルクロード」等、製糸工場が実際に稼働していた頃の様子を約15分で放映。

 隣接する繭倉庫の「蜂の巣倉庫」。天井に、蜂の巣状の穴が105個あいている。倉庫の屋根裏部分から繭を入れ、穴の下部にあたる天井部分から古い繭を取り出せる仕組み。ここでは、繭の貯蔵方法や養蚕具、蔵出しの様子が展示されていた。

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 12:00~12:40、レストラン「サイゼリア」(イオン熊谷店1階)で昼食。
 

●熊谷桜堤 13:00~

 イオンモールから南西に進むと、荒川沿いの桜が満開。一旦、国道407号の荒川大橋の下をくぐり、再び桜堤を歩くと花見客や屋台で賑やか。

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 「熊谷桜堤」は、荒川左岸の堤防の内、荒川大橋から下流方向に約2kmにわたって続く。毎年3月下旬から4月上旬に開かれる「熊谷さくら祭」には、約500本のソメイヨシノが桜のトンネルをつくる。江戸時代から桜の名所として親しまれ 「日本さくら名所100選」の一つ。

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 4月8日、熊谷地方気象台より熊谷でさくらの満開(標本木で約80%以上が開花)を観測したと発表があったそうだ。平年より5日遅く、昨年よりも13日遅い。さくら祭は、14日まで開催だという。

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●熊谷市美術展 13:20~14:25

 熊谷市立市民体育館(桜木町二丁目)で、「第55回公募熊谷市美術展」が4月11日(木)~14日(日)の会期で開催中。多くの公募作品の中から入選した作品を展示。出品種目は、絵画、彫刻、工芸、書、写真。

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●郷土資料展示室 14:30~15:00

 熊谷市立図書館(桜木町二丁目)3階では、常設の「郷土資料展示室」と企画展「市立図書館所蔵美術品展」。

 「郷土資料展示室」の原始・古代コーナーでは、市内の遺跡などから発掘された土器などの資料。中世コーナーは、熊谷直実にまつわる資料と埋蔵銭や板碑など。近世コーナーは、高札などの中山道熊谷宿にかかわる資料。近・現代コーナーは、熊谷空襲や昭和の暮らしを再現。小説家・森村誠一コーナーは、熊谷出身の森村氏と熊谷の資料を展示。熊谷の養蚕コーナーでは、近・現代の熊谷市で主要産業の一つであった養蚕関係資料を展示。

 また、当館所蔵品を中心としたミニ企画展「直実・蓮生の浮世絵展Ⅱ(芝居絵)」が令和6年6月6日(日)まで、開催中。

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 3階の美術展示室では、4月2日(火)から 5月19(日)まで企画展「市立熊谷図書館所蔵美術品展」が開催。郷土ゆかりの作家による美術品を展示。

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 図書館から熊谷駅南口まで徒歩5分。15:20~、熊谷駅ビル2階「ミスタードーナツ」で時間調整(コーヒータイム)。

 16:00~17:50「さくら水産」(熊谷駅ビルAZ 5階)で打ち上げ。

 18:00、熊谷駅で解散。

 

 ★ ★ ★

 「片倉工業」は、1873年(明治6)長野県諏訪郡川岸村(現岡谷市)で片倉市助が、10人取りの座繰り製糸から始まった。1878年(明治11)、家督を受け継いだ片倉兼太郎が、川岸村に垣外(かいと)製糸場を開設。32人繰りの洋式器械を備えた工場だった。1895年(明治28)「片倉組」を、1920年(大正9)「片倉組」を継承する組織「片倉製糸紡績株式会社」を設立した。蚕種の研究と繰糸機の改良に貢献し、朝鮮半島含め最大62カ所の製糸工場まで拡大し、良質な生糸を世界中に届けた。

 1939年(昭和14)に富岡製糸場を譲り受け、1943年(昭和18)「片倉工業株式会社」に改称。富岡製糸場は、1987年(昭和62)年まで操業した。富岡製糸場の歴史的価値を認識し、建物につては保全管理に努めた。1994年(平成6)熊谷工場の操業を休止し、蚕糸業から撤退する。2000年(平成12)「片倉シルク記念館」オープン。2005年(平成17)富岡工場(富岡製糸場)の建物等を富岡市に寄付。翌年、敷地を富岡市に売却した。

 発明家の御法川直三郎は、いくつも山積していた技術的な困難を解決して、1904年(明治37)に20条の多条繰糸機を完成させた御法川の研究に理解し、援助・協力を惜しまなかった片倉製糸紡績副社長の今井五郎(片倉兼太郎の実弟、後に社長)は、その後この機械を採用し、これが繰糸機の技術革新をもたらし、片倉と日本の生糸の品質を高めることになった。

 片倉工業は、1994年(平成6)に伝統事業である蚕糸事業から撤退した後、不動産資産を活かしたショッピングセンター運営・不動産賃貸事業・小売事業の他、終戦後に進出した自動車用部品製造、繊維製品の販売など、経営は多角化している。そのほか、医薬品、農業用機械、産業用機械の製造子会社や消防車製造子会社なども持つ。

2024年5月11日 (土)

川越市立博物館

 2024年3月26日(火)、大雨の中、「川越市立博物館」(埼玉県川越市)へ行く。

 

 もともと天覧山・高麗峠ハイキング(埼玉県飯能市)に参加予定していたが、雨のために中止し、目的地を変更。

 13:00川越駅東口。13:11市内循環バス「川越シャトル」に乗車、13:21博物館バス停着。

 13:30~15:20「川越市立博物館」見学(入館料200円)。

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◆特別展示室

 3月16日(土)から5月12日(日)、 館蔵資料公開「職人の道具」を公開中。

 博物館の収蔵品のなかから職人に関する道具や職人の手による製品を中心に展示。

 ファイルダウンロード 新規ウインドウで開きます。令和5年度館蔵資料公開チラシ

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◆常設展示室

 常設展示パンフレット(写真をクリックすると拡大表示)

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●〈近世〉小江戸川越

 近世展示室。中央に天海僧正座像が見える。

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 「木像 天海僧正座像」(複製) 県指定有形文化財 「喜多院」所有。

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 天海僧正は、徳川家康の側近として江戸幕府初期の朝廷・宗教政策に深く関与した。1599年(慶長4年 )、第27世住職として小仙波村(川越市小仙波町)の「無量寿寺」に入寺し、寺号を「喜多院」と改めた。1643年(寛永20年)に108歳で没したとされる。

 「江戸図屏風」は、3代将軍・徳川家光の功績を称えるために作られたもので、江戸城と川越城が描かれている。江戸城には将軍、川越城には老中などの重鎮が住み、両地は密接につながっていたという。

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 幕末期の様子を復元した城下町模型(1/500) 。上左が川越城、上右は喜多院。 

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 新河岸(しんがし)の舟運

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 高瀬舟模型(縮尺1/16)

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 新河岸川は荒川に注ぎ、やがて隅田川となる。江戸時代初期から昭和始めまでの約300年間、川越と江戸を結ぶこの流れを数多くの舟が往来した。当初は年貢米の輸送を主としたが、時代が進むにつれて人や、日用品などの物資が行き交うようになった。また、川越と江戸を強く結びつける役目を果たし、川越の江戸の文化はこの舟運によってもたらされた。

●〈原始・古代〉川越のあけぼの

 川越を中心とした発掘調査などにより、縄文時代から平安時代に至る原始・古代の生活文化などを紹介。

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●〈中世〉武士の活躍と川越

 平安末期から戦国期に至る川越地方は、河越氏、上杉氏、太田氏、後北条氏など群雄が活躍する舞台だった。

 「銅造 阿弥陀三尊懸仏」(複製) 県指定有形文化財 古尾谷八幡神社所有 鎌倉時代後期の大型懸仏(かけぼとけ)。

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 「木像 薬師如来座像」(複製) 県指定有形文化財 古谷本郷「灌頂院」所有 12世紀末葉から13世紀初頭に製作。

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 古尾谷八幡神社は1184年、源頼朝によって京都石清水から勧請されたとの由緒をもつ。

●〈近代・現代〉近代都市川越の発展

 蔵造りの町並みは、近代都市川越の象徴。

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 大火の原因となった北風から家を守るため、北側の壁には窓がない。

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●〈民俗〉川越の職人とまつり

 蔵造りに大きくかかわった職人の技術と習俗を展示。

 地面を固めて台づくり。

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 棟上げ式

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 原寸大に復元した蔵造り模型。荒打ちから黒漆喰までの壁づくりの工程が分かる。

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 「川越まつり」の山車模型。

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 「川越氷川祭」は、毎年10月第3日曜日とその前日の土曜日に行われる「川越氷川神社」の祭礼、一般には「川越まつり」と呼ばれている。「常陸國總社宮大祭」(石岡のおまつり)、「佐原の大祭」と並び、「関東三大祭り」の一つとも称される。2日間で80万人以上の人出を数える。

 360年以上にわたり続いてきた祭事で、国の重要無形民俗文化財に指定。また2016年にはユネスコの無形文化遺産に「山・鉾・屋台行事」の1つとして登録された。
 

 次に予定していた「川越城本丸御殿」見学は、時間がなくて割愛。

 15:25博物館バス停発。15:40川越駅東口バス停着。15:50~17:40、焼鳥居酒屋「ビッグ」で打ち上げ。

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 17:45川越駅で解散。この日は、本降りの雨だった。

 

 ★ ★ ★

 「川越市立博物館」は、市制60周年記念事業の一つとして1981年昭和56年)より準備を進めて建設されたもので、 1990年平成2年)3月に開館、地下1階地上3階建。2002年12月には隣接して「川越市立美術館」が開館した。 川越市の考古・歴史・民俗等を中心に扱う人文系総合博物館。

 川越に蔵造りの町並みが形成される切っ掛けは、1893年 (明治26年)の大火。この大火災は、川越商人たちの防火対策への意識の変革をもたらした。川越商人は江戸時代以来、新河岸川の舟運などによる江戸との商いで富の蓄積があり、復興のための財力は十分にあったようだ。同じ惨事を繰り返さないよう、建物そのものを防火建築にすることにした。

 大火の際に焼け残った1軒の家屋「大沢家住宅」が全て耐火建築の蔵造りであったことから、商人たちは競ってコスト的には高く付くものの蔵蔵造り建築による店舗(店蔵)を建てた。この頃、東京では既に耐火建築として、レンガ造りや石積みの近代的な建物が造られていたが、川越商人たちは伝統的な蔵造り建物を選択したという。

 本大火後2~3年に、200棟を上回る蔵作りが建設され、当地のシンボルともなった。当地の蔵造りは赤レンガを地下室や塀に用いており、その色調に合わせて黒漆喰をふんだんに用いているのが特色。黒漆喰は白漆喰より高額で維持費もかかるが、その結果他都市とは異なる独特な蔵作りの家並を形成することになった。

2024年5月 2日 (木)

新型コロナ2024.04 追跡終了

 新型コロナウイルスの感染力の高い新たな変異株「JN.1」が広がって、昨年11月下旬頃からインフルエンザとの同時流行の「第10波」が、緩やかに増加していた。やがて、今年2月初旬からは現在までに、全国的に11週連続で減少、インフルエンザも減少を続けている。

 2024年4月1日から30日までの新聞、テレビ、ネット情報から、新型コロナの主なニュースを辿る。本ブログ記事「新型コロナ2024.03 全国減少」の続き。【写真や図をクリックすると、拡大表示します】
 

【4月5日】

●全国のコロナ感染者数、8週連続減 前週の0.98倍、インフルも減

 厚労省は5日、全国に約5千ある定点医療機関に3月25~31日に報告された新型コロナの新規感染者数は計2万5179人で、1定点あたり5.10人だったと発表した。前週(5.21人)の約0.98倍で、8週連続で減少。都道府県別の最多は秋田の12.27人で、岩手9.16人、宮城9.07人と続く。東京3.48人、愛知6.39人、大阪3.60人、福岡3.74人だった。26道県で減少した。

 31日までの1週間に定点医療機関に報告された新規入院患者数は1926人で、前週(1955人)から29人減少。集中治療室(ICU)に入院した患者は79人で、前週(89人)から10人減った。季節性インフルエンザの新規感染者数は、1定点あたり11.18人で、前週(14.08人)の約0.79倍に減少した。

 4月5日発表の定点把握(3月25日~31日) 出典:NHK新型コロナ特設サイト

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【4月8日】
 
◆昨年度倒産件数、前年度比約30%増 「ゼロゼロ融資」返済本格化

 民間の信用調査会社「帝国データバンク」によると、昨年度、全国で1000万円以上の負債を抱え、法的整理の手続きをとった事業者の数は8881件と、前年度と比べて30.6%増えた。これは、新型コロナの感染拡大を受けたいわゆる「ゼロゼロ融資」の返済が本格化したことや社会保険料の支払い猶予が終了したことなどが主な要因だとしている。

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 また昨年度、人手不足で事業の継続が難しくなったことを要因とする倒産件数は313件と、前年度の2倍以上に増えていて、業種別では建設業やサービス業、それに運輸業で目立っているという。日銀は、先月賃金と物価の好循環の実現が見通せる状況になったとして、マイナス金利政策の解除を決めたが、今後、貸出金利が上昇した場合の中小企業への影響が注視されている。

【4月9日】

◆「国立健康危機管理研究機構」、来年4月に設立へ 厚労省

 9日、厚労省が関係者や有識者からなる準備委員会の会合を開き、「国立感染症研究所」と「国立国際医療研究センター」を統合、新たな感染症の流行に備えた専門組織「国立健康危機管理研究機構」を来年4月に設立する方針を決定した。機構の略称は「JIHS」。指揮命令系統を強化するため内部に「危機管理総局」を設置して対応にあたるとしていて、平時から国内外の感染症の情報を収集し、厚労省などに定期的に報告するとしている。

 米疾病対策センター(CDC)のように、国内外の感染症や様々な病気のリスクを分析し、感染拡大時には研究開発や医療支援の部門などとも連携し、薬やワクチンなどの開発につなげるほか、診療対応の手引きなども策定する。会合で、武見厚労相は「新たな機構は世界をけん引する『感染症総合サイエンスセンター』であることが求められる。感染症に不安を抱くことのない社会の実現に向けた第一歩となるようにしたい」と述べた。

【4月11日】

◆大型連休中の旅行者、2332万人の見通し 大手旅行会社まとめ

 大手旅行会社「JTB」は、アンケートや経済指標などをもとに大型連休中の旅行の見通しをまとめた。それによると、4月25日から5月5日までに1泊以上、国内や海外の旅行に出かける人は、去年の同じ時期を1.8%上回る、延べ2332万人となる見通し。これは、コロナ禍前の2019年の9割を超える水準まで回復することになる。

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 内訳をみると、国内旅行は、去年とほぼ同じ2280万人と見込まれ、行き先はやや近場が多いものの、去年に比べると分散傾向にある。海外旅行は、52万人と去年より6割以上増える見通し、円安による旅行費用の高騰を受けて近場の韓国や台湾、東南アジアに人気が集まっている。1人当たりの旅行費用は、国内旅行が3万6100円、海外旅行は26万9000円と、いずれも去年より3%から4%程度、増える見通し。

●コロナ雇調金、6.7億円詐欺か 容疑の会社役員ら4人逮捕 警視庁

 コロナ禍での国の雇用調整助成金(雇調金)などをだまし取ったとして、警視庁は会社役員の徳毛容疑者(46)ら男4人を詐欺容疑で逮捕し、11日に発表した。他に逮捕されたのは会社役員の和泉容疑者(53)と会社役員の男(40)、職業不詳の男(42)の3人。

 組織犯罪対策特別捜査隊によると、4人は共謀して2021年5~12月、会社役員の男の不動産コンサルティング会社で、雇調金や緊急雇用安定助成金を東京労働局に計14回申請し、2022年1月までに計約3522万円をだまし取った疑いがある。同隊は、徳毛容疑者らが関与した雇調金などの不正受給額は計15社164人分で計約6億7千万円に上り、一部は暴力団の資金源になっていた可能性があるとみている。

【4月12日】

●全国コロナ感染者、9週連続で減少 定点あたり0.84倍

 厚労省は12日、全国に約5千ある定点医療機関に4月1~7日に報告された新型コロナの新規感染者数は計2万968人で、1定点あたり4.26人だったと発表した。前週(5.10人)の約0.84倍で、9週連続で減少。都道府県別の最多は秋田の10.83人で、宮城8.96人、岩手8.95人と続く。東京2.74人、愛知5.52人、大阪3.26人、福岡2.84人だった。42都道府県で減少した。

 7日までの1週間に定点医療機関に報告された新規入院患者数は1790人で、前週(2021人)から231人減少。集中治療室(ICU)に入院した患者は80人で、前週(81人)から1人減った。季節性インフルエンザの新規感染者数は、1定点あたり5.10人で、前週(11.18人)の約0.46倍に減少した。

 4月12日発表の定点把握(4月1日~7日) 出典:NHK新型コロナ特設サイト

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【4月14日】

◆岐阜「春の高山祭」始まる 新型コロナ5類移行後、初の開催

 「春の高山祭」は、江戸時代から続く伝統の祭りで「山・鉾・屋台行事」の1つとしてユネスコの無形文化遺産に登録されている。今回の「春の高山祭」は新型コロナの5類移行後、初めての開催。晴天に恵まれたこともあって外国からも含めて多くの観光客が訪れた。14、15日の2日間で、18万人の人出が見込まれている。

【4月15日】

◆大手デパートの1年間の決算、最終利益は各社コロナ禍前を上回る

 大手デパートの今年2月までの1年間の決算では、外国人旅行者の増加や新型コロナの5類移行を受けて売り上げが伸び、最終的な利益がいずれもコロナ禍前を上回るなど好調な業績が相次いでいる。「高島屋」はことし2月までの1年間のグループ全体の決算で、最終的な利益が前年より13%増の316億円、過去最高を更新した。会社では、人口の増加とともに経済成長が見込めるベトナムで出店を検討するなど海外での売り上げ拡大に力を入れる方針。

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 「大丸松坂屋百貨店」を傘下に持つ「J.フロント リテイリング」は、15日、ことし2月までの1年間のグループ全体の決算を発表し、最終的な利益が299億円で前の年の2倍以上にのぼりコロナ禍前の、4年前を上回った。これは、新型コロナの5類移行で人の流れが回復する中、国内の富裕層向けに高額品の販売が好調だったほか、外国人旅行者が増えて免税品の売り上げが過去最高となったことなどで売り上げが伸びたことが主な要因。

●コロナワクチン廃棄、2億4千万回分 厚労省「無駄とは考えていない」

 厚労省は15日の衆院決算行政監視委員会で、廃棄される新型コロナワクチンが約2億4千万回分になると明らかにした。概算で約6653億円。3月末、全額公費負担の臨時接種の終了に伴い、厚労省は4月以降、速やかにワクチンを廃棄するよう自治体に求めていた。厚労省によると、ワクチン購入の契約量は約9億2840万回分。3月末時点の総接種回数は4億3619万回になるため、海外に供給した分などを除く約2億4415万回分が廃棄対象。

 衆院決算行政監視委員会で、厚労省の担当者は「その時々の状況によって必要なワクチンを購入した。無駄とは考えていない」と説明。一方、武見厚労相は、日本ではmRNAワクチンの研究基盤が育っておらず、海外製品の確保に奔走せざるを得なかったことに言及。「金をかけても作れなかったという、もっと悲惨な状態にあった」と述べた。

【4月17日】

●ワクチン後死亡、遺族ら提訴 「副反応、国は広報せず」

 新型コロナのワクチン接種後に死亡した人の遺族ら13人が17日、被害は国の不適切な対応が原因だとして、1人あたり330万円の損害賠償を求める訴えを東京地裁に起こした。原告は、国の予防接種健康被害救済制度に基づき、死亡一時金などの給付認定を受けた遺族8人と、接種後に健康被害が生じて医療費などの給付認定を受けた5人。救済制度では、接種から発症までの時間や他に考えられる原因などを審査し、厳密な医学的因果関係は必要としていない。

 原告側は訴状で、国はワクチン接種を積極的に促す一方、接種による死亡や重篤な症状の副反応報告は広報しなかったと主張。医療行為を自らの意思で選ぶ自己決定権が侵害されたとして、慰謝料などを求めている。また、同居していない子どもを亡くした原告の1人は、死亡一時金の給付対象が「配偶者か、同一生計の遺族」に限られているのは不合理な差別にあたると主張。慰謝料とは別に、約4860万円の損害賠償も求めている。

【4月19日】

●新たな感染者、10週連続減る 新型コロナ

 厚労省は19日、全国に約5千ある定点医療機関に4月8~14日に報告された新型コロナの新規感染者数は計1万8297人で、1定点あたり3.71人だったと発表した。前週(4.26人)の約0.87倍で、10週連続で減少した。北海道や沖縄を除く42都府県で減少した。1医療機関当たりの感染者数が多かったのは秋田8.81人、岩手7.75人、青森7.34人と東北地方が目立つ。少なかったのは愛媛2.28人、広島2.34人、熊本2.35人など。

 14日までの1週間に定点医療機関に報告された新規入院患者数は1611人で、前週(1809人)から198人減少、前週比0.89倍。集中治療室(ICU)に入院した患者は68人で、前週(80人)から12人減った。

 4月19日発表の定点把握(4月8日~14日) 出典:NHK新型コロナ特設サイト

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【4月24日】

◆新型コロナ救急搬送訴訟 「許すことはできない」、母親が意見陳述

 3年前の8月、千葉県船橋市の基礎疾患があった当時23歳の男性が、新型コロナに感染して死亡し、両親は国と千葉県、船橋市に合わせて1億円余りの賠償を求める訴えを起こしている。24日、東京地方裁判所で開かれた裁判で、男性の母親が意見陳述を行った。母親は「『搬送先の調整』という名のもとに、何度も行った救急搬送の要請がかき消され、決して許すことはできない。」と述べた。

 一方、国は「患者の搬送などは地方自治体の業務で、国は責任を負わない」などと主張した。入院先の調整などを担った千葉県は「当時は病床が逼迫していた」、保健所などを運営する船橋市は「適切な対応を行った」などとして、いずれも過失は無かったと主張した。

◆感染症対策の「行動計画」改定案、有識者会議で大筋了承

 政府の感染症対策の「行動計画」は、これまで主に新型インフルエンザを念頭に置いていたが、新型コロナの教訓を踏まえ、10年ぶりに改定案がまとまり、24日、有識者会議に示された。改定案では、医療提供体制の整備や、マスクを含めた必要物資の備蓄など、平時の備えを強化していくことが盛り込まれている。また、感染が確認された後は、水際対策などで拡大を遅らせながら病床確保や検査体制の構築を進め、ワクチンや治療薬の供給を急ぐ。

 そして、医療逼迫のおそれがあれば、科学的な知見が不十分な段階でも、「緊急事態宣言」を含めた強い措置を講じることなどを明記している。一方、こうした強い措置は、社会経済活動への影響も考慮し必要最小限の地域や期間、業態に限定し、状況の変化に合わせて機動的に運用するとしている。改定案は大筋で了承され、政府は今後、パブリックコメントを通じて広く意見も聞いた上で、ことし6月にも閣議決定する方針。

【4月25日】

◆成田空港 出入国あすから11日間、去年同期比1.3倍の見込み

 成田空港会社のまとめによると、大型連休を含む今月26日から来月6日までの11日間に成田空港から出入国する人は、83万5200人と去年の1.3倍になると見込まれている。新型コロナ感染拡大前の2019年の同じ時期と比べると、4分の3程度まで回復する見通し。このうち出国する人は43万8500人で、ピークは27日になるという。一方、入国する人は39万6700人で、ピークは来月6日となる見込み。

【4月26日】

◆ANAホールディングス ことし3月までの決算、最終利益が過去最高

 航空大手「ANAホールディングス」が、ことし3月までの1年間の決算を26日に発表した。売り上げが2兆559億円と前年よりも20%、最終的な利益が1570億円と前年よりも75%増加した。これは、インバウンド需要の回復を背景に、国際線の旅客収入が大きく伸びたことなどが主な要因。

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 一方、来年3月までの1年間の業績予想は、国際線で、各社との競争が激化することに加え、旅客機の整備費用が増えることなどから最終的な利益は30%減って、1100億円になると見込んでいる。好調な国際線に比べて、国内線ではコロナ禍からの回復が遅れていることについて、芝田社長は「レジャー層に訴えかける運賃の設定や、プロモーション施策などを打ち出し需要を取り込んでいきたい」などと話している。

◆オリエンタルランド、1年間の決算 売り上げ・最終利益、過去最高

 東京ディズニーランドなどを運営する「オリエンタルランド」のことし3月まで1年間のグループ全体の決算は、前年と比べて売り上げが28%増えて6184億円、最終的な利益が48.9%増えて1202億円となり、いずれも過去最高を更新した。新型コロナの5類移行のほか、円安を背景に外国人の入園者が増加し、全体の入園者数は2751万人と、前の年より24.5%増えた。

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 さらに、混雑する時期のチケットの値上げするなど一部の料金の見直しを去年10月に行ったことが主な要因。一方、来年3月までの1年間の業績予想については、最大規模の拡張工事を行った東京ディズニーシーの新しいエリアがことし6月にオープンすることなどから、入園者数がさらに増えると見込んでいて、売り上げはおよそ10%伸びる見通しだとしている。

■コロナ感染、11週連続減少 前週比0.98倍

 厚労省は26日、全国約5千の定点医療機関から15~21日の1週間に新たに報告された新型コロナの感染者数が、計1万7937人で1医療機関当たりの感染者数は3.64人だったと発表。前週比0.98倍で、11週連続の減少。1医療機関当たりの人数は岩手7.24人、青森7.07人、秋田6.92人と東北地方で多く、少なかったのは愛媛2.10人、広島2.34人、高知2.70人など。

 全国約500の医療機関から報告された新規入院患者数は1487人で前週比0.90倍だった。同じ1週間に定点医療機関から新たに報告されたインフルエンザの患者数は計9105人だった。前週比0.69倍。

 4月26日発表の定点把握(4月15日~21日) 出典:NHK新型コロナ特設サイト

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【4月29日】

◆「パンデミック条約」、交渉大詰め 途上国と先進国の対立根強く

 「パンデミック条約」は、国際的な感染症対策を強化し、新たなウイルスの流行を予防しようと、各国が2年かけて交渉を進め、5月に開かれるWHO総会での採択を目指している。この条約の策定に向けた、各国間の最後の会合が29日、WHO本部で始まった。会合は非公開で行われていて、条約の草案では、締約国は感染症対策のための包括的な計画を策定し定期的に見直すことや、途上国の対策を支援するため資金を拠出することなどが盛り込まれている。

 さらにワクチンや治療薬を途上国でも生産できるよう、技術の移転を促し、パンデミックの際には、医薬品の製造業者などに対し、特許を緩和したり、妥当な特許使用料を設けたりすることを奨励することも盛り込まれている。会合は、来月10日まで続きるが、交渉関係者によると、医薬品の特許の放棄などを主張する途上国と、製薬会社への影響を懸念する先進国の対立は根強いということで、期間内に合意できるかは予断を許さない状況。

【4月30日】

◆3月の国内宿泊者数、延べ約5486万人 前年同月比8.2%増、過去最高

 観光庁によると、先月、国内のホテルや旅館などに宿泊した人は速報値で延べおよそ5486万人で前年の同月よりも8.2%増加し、この3月としては、過去最高を更新した。このうち、外国人の宿泊者数は延べ1270万人で、前の年の同じ月より68.2%増加、コロナ禍前の2019年の同月を33.4%上回った。また、日本人の宿泊者数は延べ4216万人で、前年同月を2.3%下回ったものの、コロナ禍前の2019年の同月を1.3%上回った。
 

 ★ ★ ★

 新型コロナの感染症法上に位置づけが、いわゆる2類相当から2023年5月8日に季節性インフルエンザと同じ 「5類感染症」に引き下げられ、およそ1年が経とうとしている。2020年3月19日 に最初に投稿した本ブログ記事「新型コロナ2020.01 感染確認」から、およそ4年に渡り新型コロナ感染に関わるニュースを追跡してきたが、これにて終了する。

2024年4月 6日 (土)

新型コロナ2024.03 全国減少

 新型コロナウイルスの感染力の高い新たな変異株「JN.1」が広がり、インフルエンザとの同時流行の 「第10波」は、昨年11月下旬ころから緩やかに増加していた。今年2月初旬からは全国的に7週連続で減少している。一方、インフルエンザは例年3月の終わり頃には患者数はゼロに近づいていたが、今シーズンはいまだに多い。A型ウイルスに代わりB型の広がりが背景にあるとみられ、終息にはまだ時間がかかりそう。

 2024年3月1日から31日までの新聞、テレビ、ネット情報から、新型コロナの主なニュースを辿る。本ブログ記事「新型コロナ2024.02 第10波出口」の続き。【写真や図をクリックすると、拡大表示します】

 

【3月1日】

●新型コロナ感染者 5日間の隔離推奨を見直し 米CDCガイドライン

 米国CDC(疾病対策センター)は1日、新型コロナに感染した場合のガイドラインの改定を公表した。これまでは新型コロナに感染した人に対し、5日間の隔離を推奨していたが、改定された指針では、新型コロナに感染かどうかにかかわらず、発熱などの症状があった際は、熱が下がるなどしてから少なくとも24時間経つまでは自宅待機、その後5日間はマスクの着用など、感染を広げない行動を推奨している。

●政府、地方自治法改正案を決定 重大事態発生時の特例設ける

 2月29日の閣議で決定した「地方自治法」の改正案は、新型コロナの集団感染により県をまたいだ患者の移送が必要となったものの、国の権限が明確化されていなかったことを踏まえたもの。具体的には、大規模な災害や感染症の蔓延など、国民の安全に重大な影響を及ぼす事態が発生した場合に、個別の法律に規定がなくても、国が自治体に必要な指示を行うことができる特例を設ける。

 この特例をめぐって、自治体側から国との対等な関係が損なわれるのではといった懸念が示され、改正案には国が指示を行う際には自治体に意見の提出を求めるよう努めることが盛り込まれた。このほか、感染症などへの対応でも国が自治体間での職員の応援の要求・指示を行うことや、市区が行う保健所の運営などは、国の指示により都道府県が必要な調整を行うことも盛り込まれた。

●新型コロナの患者数、3週連続で前の週から減少

 厚労省によると、2月25日までの1週間に全国およそ5000の医療機関から報告された新型コロナの患者数は、前週から1万697人減って3万9124人となった。また、1つの医療機関当たりの平均患者数は7.92人で、前週の0.78倍となった。前週から減少が続くのは3週連続。都道府県別では多い順に、宮城が12.03人、茨城11.7人、岩手11.57人、新潟11.27人、山形11.16人などで、すべての都道府県で前週より減少した。

 3月1日発表の定点把握(2月19日~25日) 出典:NHK新型コロナ特設サイト

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 2月25日までの1週間に、全国およそ500の医療機関から報告された新たに入院した患者の数は2770人で、前週と比べて411人の減少。厚労省は全国の流行状況について「すべての都道府県で患者数が減少していて、ピークは過ぎたと考えられるが、春休みには遠出をする機会も増えると思うので、引き続き対策を続けてほしい」としている。

●インフルエンザ 1医療機関当たりの患者数、2週連続の減少

 国立感染研などによると、2月25日までの1週間に全国およそ5000か所の医療機関から報告されたインフル患者数は、前週より1万9091人少ない8万2741人だった。1医療機関当たりでは、全国で16.76人と前週よりも3.88人減り、2週連続の減少となった。都道府県ごとでは、1医療機関当たりの患者数は、石川が24.94人、埼玉24.35人、北海道24.22人、福岡24.13人、熊本21.39人などとなっている。

 1週間の全国の患者数はおよそ50万4000人、去年9月4日以降の累積の患者数はおよそ1547万5000人と推計されている。直近5週間に検出されたウイルスを分析すると、「B型」が55%で、最も多くなっている。昨年12月にピークを迎えた後、一度は減少したが、年明け以降に急増し、1シーズンで2つのピークができる異例の事態となった。専門家は「昨年流行したA型に代わってB型が広がり、2度かかる恐れもある」と警戒を呼びかける。

 インフルエンザ患者数(2月19日~25日) 出典:NHK新型コロナ特設サイト

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●専門家「コロナもインフルもまだ流行続く しばらく注意を」

 日本感染症学会インフルエンザ委員会の石田委員長(倉敷中央病院の副院長)は、「年明け以降、B型のインフルウイルスが子どもたちの間で広がったことで、2回目のピークとなった。コロナ禍の3年間でB型ウイルスに対する免疫を持たない子どもが多くなっていたためだと考えられる。今後は徐々に減っていくとみられるが、一気に流行が終わるのではなく、しばらく患者が多い状況が続く可能性もあるので、注意する必要がある」と話していた。

 また、石田副院長は「新型コロナもインフルも減少傾向が続いている。新型コロナは高齢者の入院が多くなっていて、前回のワクチンの接種から時間がたち、免疫が落ちていることが背景にあると考えられる。重症化リスクが高い高齢者や基礎疾患がある人は、ワクチンの接種を進めてほしい」と話していた。休校や学年・学級閉鎖は全国で計3297校で、前週の4570校から1273校減った。

【3月5日】

●塩野義製薬の新型コロナ治療薬、 通常手続きの申請を正式承認

 感染症の流行期などに限って緊急で開発された薬を迅速に承認する「緊急承認」の制度が、一昨年11月に初めて適用されていた塩野義製薬の新型コロナの治療薬について、厚労省が5日、通常手続きでの使用についても正式に承認した。承認されたのは、新型コロナの治療薬「ゾコーバ」。重症化リスクの低い患者でも、軽症の段階から服用できるのが特徴。

 厚労省は、「緊急承認」から1年以内に追加データを提出して通常手続きでの承認を申請することを要請。塩野義製薬は、去年6月に厚労省に申請していた。そして、3月4日夜、厚労省の専門家会議が有効性が確認でき安全性にも重大な懸念はないとして、使用を認めることを了承、厚労省が5日、正式承認した。

●コロナ公費支援、月末終了 治療薬・入院費・ワクチン、自己負担に

 新型コロナの治療や医療機関への公費支援について、厚労省は5日、3月末で終了すると発表した。他の病気と同じように患者負担は原則1~3割の窓口負担となり、入院医療費の支援もなくなる。コロナへの特例的な対応は終わり、4月からは通常の医療体制に移行する。コロナへの公費支援は、昨年5月にコロナが感染症法の5類になったのに伴い段階的に縮小。政府は今年4月から通常医療への移行を目指していた。

 コロナ治療薬は、昨年10月からは負担割合に応じて3千~9千円。入院医療費は高額療養費制度の適用後、公費で最大1万円を補助。しかし、4月以降はこうした公費支援が廃止される。治療薬は1回の治療で5万~19万円で、負担割合に応じた自己負担。医療機関を支援するコロナ病床確保料や、診療報酬の特例も終了する。コロナワクチンも全額公費の接種が終了。新年度からは65歳以上や重い基礎疾患がある60~64歳を対象に、一部を自己負担する定期接種となる。

【3月8日】

●「ゼロゼロ融資」返済ピーク 資金繰り支援策 6月末まで延長へ

 実質無利子・無担保のいわゆる「ゼロゼロ融資」は、コロナ禍で売り上げが大きく減少した中小企業の資金繰りを支援するため、2020年3月に始まった。ゼロゼロ融資の返済は去年7月から本格化し、来月に最後のピークを迎えるが、中小企業の中には、過剰な債務を抱えて事業の継続が危ぶまれるケースも予想されている。このため政府は、今月末までとなっていた資金繰りの支援策を今年6月末まで延長することを決めた。

●新型コロナ患者数、前週の0.88倍 4週連続減少 「引き続き対策を」

 厚労省によると、今月3日までの1週間に全国およそ5000の医療機関から報告された新型コロナの患者数は、前週から4636人減って3万4488人になった。また、1つの医療機関当たりの平均の患者数は6.99人で、前の週の0.88倍。前週から減少が続くのは4週連続。都道府県別では多い順に、宮城13.16人、新潟12.93人、山形12.33人、岩手が11.07人、石川が10.31人など、42の都道府県で前週より減少している。

 今月3日までの1週間に、全国およそ500の医療機関から報告された新たに入院した患者の数は2390人で、前週と比べて410人の減少だった。厚労省は、全国の流行状況について「全国的に減少傾向が続き、冬の感染のピークは過ぎたと考えられる。ただし、感染の拡大は繰り返すので、引き続き感染対策を行ってほしい」としている。

 3月8日発表の定点把握(2月26日~3月3日) 出典:NHK新型コロナ特設サイト

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●インフルエンザ患者数、3週連続減少

 国立感染研などによると、今月3日までの1週間に全国およそ5000か所の医療機関から報告されたインフル患者数は、前週より1万3858人少ない6万8883人だった。1医療機関当たりでは全国で13.96人と前週よりも2.8人減り、3週連続の減少となった。都道府県ごとで見てみると、1医療機関当たりの患者数は北海道27.35人、石川24.85人、山形20.49人、長崎18.83人、新潟県18.27人など。

 こうしたデータを基に推計されるこの1週間の全国の患者数はおよそ42万1000人で、去年9月4日以降の累積の患者数はおよそ1589万6000人と推計されている。また、直近5週間に検出されたウイルスを分析すると「B型」のインフルが63%で、最も多くなっている。

 インフルエンザ患者数(2月26日~3月3日) 出典:NHK新型コロナ特設サイト

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●専門家「減少続いているが まだ流行状態にある」

 日本感染症学会インフルエンザ委員会の石田委員長は「インフルは減少が続いているが、新型コロナの流行以前と比べるととても緩やかな減り方だ。これまでであれば3月から4月にかけて急速に減ってゼロに近づくイメージだったが、いまだに『注意報レベル』に相当する定点当たり『10』を超える水準で、まだ流行状態にあるといえる。一度、感染した人も含めて感染対策には十分に注意してほしい」と話していた。

【3月9日】

●新型コロナ影響による「特例貸付」、46%が返済開始できず

 厚労省は新型コロナの影響で失業したり収入が減ったりした世帯に対して、生活費として4年前からおととしまで無利子で最大200万円を貸し付け、その規模は全体でおよそ382万件、総額1兆4431億円にのぼっている。この「特例貸付」は最も早い世帯で去年1月から返済が始まったが、その対象となったおよそ144万件のうち66万件、率にして46%が去年12月末までに返済を始められていないことが社会福祉協議会のまとめでわかった。

 一方で貸し付け全体の29%にあたるおよそ111万件が住民税の非課税世帯などで返済が免除されたほか、3%にあたるおよそ11万件が病気や失業などを理由に返済を猶予されている。厚労省などはコロナ禍以降、現在も収入が回復しない人などに対して個別に生活状況を把握した上で、返済の相談など支援を継続する方針。厚労省は「返済などに困っている場合は地元の社会福祉協議会に相談してほしい」としている。

【3月15日】

●近ツー元支店長ら、有罪判決 大阪地裁 コロナ委託費8.9億円詐取

 新型コロナのワクチン接種のコールセンター業務委託費を過大請求したとして、詐欺罪に問われた近畿日本ツーリストの関西法人MICE支店(大阪市)の元支店長ら3被告の判決が15日、大阪地裁であった。渡部裁判長は「虚偽の報告を繰り返すなど巧妙で悪質」と批判する一方、「不正を是認する会社の風土があり、会社のための犯行だった」とも述べ、3被告に懲役3年執行猶予5年(求刑はいずれも懲役3年)を言い渡した。

 判決によると、3被告は共謀し、2021~22年度に大阪府東大阪市から受託した業務で、コールセンターの稼働人数を実際より多く市に申告。業務委託費約8億9千万円をだまし取り、うち約2億2千万円が過大請求分だった。

●新型コロナ ワクチン定期接種の自己負担額、最大約7000円で決定

 新型コロナワクチンは、4月からは季節性インフルエンザと同様に原則接種費用の一部自己負担が求められる「定期接種」で行われる。「定期接種」では、費用の一部が国の交付税で補助され、厚労省はこれまで自己負担額を最大で7000円程度とする方針だった。しかし、ワクチン価格が想定より3倍以上高額になることがわかり、対応を検討していたが、高くなった差額分も国が追加で補助することを決めた。

 よって来年度から「定期接種」対象者の自己負担額は、最大およそ7000円になることが決まった。自治体の独自の補助がある場合はさらに安くなる。「定期接種」対象者は65歳以上の高齢者と、60歳から64歳の重症化リスクが高い人で、これ以外の人は「任意接種」となるため、自己負担額は7000円を超える見通し。

●新型コロナ 1医療機関当たり患者数、前週の0.93倍 5週連続減少

 厚労省によると、今月10日までの1週間に全国およそ5000の医療機関から報告された新型コロナの患者数は、前週から2252人減って3万2236人となった。また、1つの医療機関当たりの平均の患者数は6.53人で前週の0.93倍。前週から減少が続くのは5週連続となる。都道府県別では、多い順に宮城12.1人、新潟11.94人、山形11.16人、岩手10.9人、青森10.5人などで、31の県で前週より減少している。

 今月10日までの1週間に、全国およそ500の医療機関から報告された新たに入院した患者の数は2290人で、前週と比べて139人の減少だった。厚労省は、全国の流行状況について「全国で見ると減少傾向が続いているものの、減少幅は緩やかな傾向にある。引き続き感染対策を行ってほしい」としている。

 3月15日発表の定点把握(3月4日~10日) 出典:NHK新型コロナ特設サイト

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●インフルエンザ患者数、4週間ぶりに増加

 国立感染研などによると、今月10日までの1週間に全国およそ5000か所の医療機関から報告されたインフル患者数は、前週より1万760人多い7万9643人だった。1医療機関当たりでは全国で16.14人と前週から2.18人増え、4週間ぶりに増加に転じた。都道府県ごとの1医療機関あたりの患者数は、石川37.10人、北海道35.01人、新潟31.79、山形28.28人、富山26.21人など。

 こうしたデータを基に推計されるこの1週間の全国の患者数はおよそ47万人で、去年9月4日以降の累積の患者数はおよそ1636万6000人と推計されている。また、直近5週間に検出されたウイルスを分析すると「B型」のインフルが77%で、最も多くなっている。休校や学年・学級閉鎖は全国で計3141校で、前週の2141校から1千校増えた。

 インフルエンザ患者数(3月4日~10日) 出典:NHK新型コロナ特設サイト

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●専門家「B型に免疫ない人が多く、急には減少しない」

 日本感染症学会の石田インフル委員長は「気温の低い日が全国的に続き、患者の増加に影響しているとみられる。例年であれば今月から来月にかけて減っていく見込みだが、『B型』に免疫がない人が多く急には減少しないと考えられるので、引き続き感染対策を続けてほしい」と話していた。

【3月16日】

●コロナ対策「不適切」、1600億円 51事業 検査院指摘

 2022年度までの国のコロナ対策予算に関して、会計検査院などの指摘で「不適切」な支出と認定された金額が、2月末時点で延べ51事業、少なくとも 約1600億円に上ることがわかった。事業者や世帯に早くお金を配ることを優先したことが一因。専門家からは、途中で制度を見直すことで一部は防げたとの指摘がある。

 厚労省の「病床確保事業」では、55億円が過大に支払われていた。検査院の指摘で厚労省が調査したところ、45都道府県で過大交付は更に449億円あった。同省担当者は「95%は医療機関の解釈のミスで、事務連絡が行き届いていなかった」と説明。また企業が払う休業手当を国が補助する「雇用調整助成金」では、出勤簿など必要な書類がなくても交付した。厚労省が調査を進めているが、昨年12月までの不正受給は532億円(2666件)にのぼる。

●専門家「次の緊急時へコロナ事業の検証必要」 持続化給付金

 コロナ禍で売り上げが落ちた事業者を支援する中小企業庁の「持続化給付金」でも、不正受給が問題となった。ネットで手軽に申請でき、窓口での本人確認もなかった。会計検査院によると、2月15日時点の不正受給は21億円(2110件)、うち5億円が返還されていない。都道府県で無料で受けられたPCR検査でも業者による不正受給が横行。検査院は調査を進めているが、すでに東京都、大阪府などが不正と認定取り消し・返還を求めた金額は約270億円に上る。

 会計検査院OBの星野弁護士は、「明らかになった不正は氷山の一角。単純な制度設計のミスや、早くお金を届けるために要件を緩めたことで、不正や無駄につながった事業が多い」と指摘。そのうえで「多くは途中で制度を見直すことができたはず。この反省を次の緊急時に生かすためにも、コロナ事業をしっかり検証する必要がある」と話す。

【3月19日】

●訪日中国人客、鈍い回復 春節含む2月 コロナ前の6割

 コロナ禍前、訪日客の3割を占めていた中国人客の回復が鈍い。日本政府観光局が19日発表した訪日客統計によると、2月の中国人客は45万9400人で、2019年の6割ほどだった。春節の長期休暇(10~17日)があったが、十分な追い風とはならなかった。

 中国政府は昨年8月、コロナ禍で停止していた訪日団体旅行を解禁した。だが、同時期に福島原発の処理水の海洋放出が始まり、訪日を避ける動きが目立った。2月は訪日客全体でコロナ禍前を7.1%上回ったのに対し、中国人客は36.5%下回った。能登半島地震の影響もあり、短期滞在の中国人向けにビザを免除したタイ、マレーシア、シンガポールに観光客が流れたのも原因。中国の景気減速の影響を指摘する専門家もいる。団体旅行とは対照的に、個人ツアーは好調だった。

【3月21日】

●PCR巡り10億円申告漏れ 東京の診療所院長 国税指摘

 新型コロナの無料PCR検査事業をめぐり、東京都荒川区の美容医療診療所の院長が、東京国税局から2022年分の所得約10億円の申告漏れを指摘されたことがわかった。都から受け取った補助金の一部が委託先の業者に支払われておらず、院長の所得と認定されたという。

 院長は2022年、都内3カ所に検査所を開設。運営は複数の外部業者に委託し、補助金約28億円を受け取ったが、約10億円は委託先に支払われていなかったという。所得税などの追徴税額は過少申告加算税を含め約6億円とみられる。

【3月22日】

●新型コロナ、前週比0.94倍 6週連続減

 厚労省によると、3月17日までの1週間に全国およそ5000の医療機関から報告された新型コロナの患者数は、前週から1920人減って3万316人となった。また、1つの医療機関あたりの平均の患者数は6.15人で前週の0.94倍。前週から減少が続くのは6週連続。都道府県別では、多い順に宮城が11.96人、新潟11.36人、岩手11.28人、山形10.51人、秋田10.51人などで、35の都道府県で前週より減少している。

 3月17日までの1週間に、全国およそ500の医療機関から報告された新たに入院した患者の数は2122人で、前週と比べて171人の減少だった。厚労省は全国の流行状況について、「引き続き減少傾向にあるが一部では増加も見られるほか、春休みで移動をする機会も増えると考えられるので、今後も対策を行って欲しい」としている。

 3月22日発表の定点把握(3月11日~17日) 出典:NHK新型コロナ特設サイト

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●インフルエンザ、2週連続増加 前週比1.12人増

 厚労省によると、3月17日までの1週間に全国およそ5000か所の医療機関から報告されたインフル患者数は、前週より5519人多い8万5162人だった。1医療機関当たりでは全国で17.26人と、前週から1.12人増え、2週間連続で増加となった。都道府県ごとでは、新潟で38.00人、石川36.69人、北海道33.66人、富山32.79人、山形31.53人などで、30の都や県で、前週より患者の数が増えている。

 日本感染症学会の石田インフル委員長は、「新型コロナ前は、インフルは毎年3月の終わりにかけて患者の数はゼロに近づいていたが、今シーズンはいまだに患者が多い。B型のウイルスの広がりが背景にあるとみられ、収束には時間がかかる可能性がある」と話していた。

 インフルエンザ患者数(3月11日~17日) 出典:NHK新型コロナ特設サイト

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【3月25日】

●新型コロナ 厚労省の専門家組織、今月末で解散へ

 厚労省の専門家組織「新型コロナ感染症対策アドバイザリー・ボード」は、2020年2月以降、新型コロナの感染状況などの分析を担い、科学的な見地から国に助言してきたが、新型コロナへの支援が今月末での終了にあわせて解散する。会合は、これまで124回開かれた。25日は、厚労省で懇談会が開かれ、武見厚労相が「新型コロナによる死亡者はG7の中で最も少なく、皆さんの知見によって多くの国民の命が救われた」と評価した。

 座長を務めた国立感染研の脇田所長は「ほぼ毎週の会議で、多くの提言が出され対策に役立ててもらえた。次の感染症に備えて新たな専門家の人材育成に力を入れていく必要がある」と話し、今後に備えて体制整備が重要との見解を示した。終了後、メンバーの尾身氏は「これで終わりではなく、理想的な医療体制のあり方やデジタル化の推進など、コロナ禍で出た課題を平時から議論し、準備を進めておくことが大事だ」と話した。

【3月26日】

●東京 PCRなどの検査、補助金不正申請393億円のうち102億円交付

 都は、去年5月までの1年半にわたり、新型コロナのPCRなどの検査を無料で受けられる事業を行っていて、実施した事業者に対し検査の実績に応じて補助金を交付していた。都は、この補助金の申請について不正がないか審査を進めていて、去年6月、途中段階として不正な申請額は183億円でこのうち16億7000万円余りが交付されたと発表した。そのあとも審査を続けていたがこのたび完了し、その結果を26日公表した。

 それによると、最終的に判明した不正な申請額の合計は393億円にのぼり、このうち、102億円が交付されたという。不正な申請をしたのは検査を行った588の事業者のうち21の事業者。都は検査数の水増しなどがあったとして、交付の取り消しや返還命令などの措置を行った。不正を認めて返還に応じる事業者がある一方、不正を認めていない事業者もあるということで、都は、警視庁に情報提供を行うとしている。

【3月27日】

●コロナ委託事業など不正相次ぐ 日本旅行業協会が報告書を公表

 日本旅行業協会は27日、都内で会見を開き、不正が相次いだ原因と再発防止策について、報告書を公表した。報告書は弁護士などによる委員会でまとめられた。それによると、新型コロナの感染拡大の時期にワクチン接種に関連する自治体からの委託事業で過大請求が行われたり、GoToトラベルに関する不正受給が行われたりするなど少なくとも10の会員企業で不正が確認されたという。

 不正が行われた原因としては、利益を過度に指向する風土、コンプライアンスを軽視する姿勢、旅行業と異なる事業に関する認識や知識不足などがあった。感染拡大による経営悪化が背景にあるとみられるケースもあった。再発防止策として協会内にコンプライアンス推進室を設置したうえで研修を拡充。また、コンプライアンスに関する通報相談窓口をすでに設けていて、今後、協会からの除名といった懲戒処分の規定を整備するという。

【3月29日】

●新型コロナの給付金詐取、広島の弁護士の実刑判決確定へ 最高裁

 東広島市の弁護士(49)は、自身が管理する会社の経営実態がないにもかかわらず、新型コロナの影響で収入が減ったと嘘の申請を行い、「持続化給付金」と「家賃支援給付金」あわせて1900万円余りをだまし取ったとして、詐欺の罪に問われた。1審の広島地方裁判所と2審の広島高等裁判所はいずれも懲役3年6か月の実刑判決を言い渡したが、被告側が上告していた。最高裁判所は、29日までに上告を退け、実刑判決が確定した。

●コロナ無料PCR検査で補助金不正受給、3事業者に返還命令 埼玉県

 埼玉県は29日、令和3年12月から令和5年3月までに行われた無料PCR検査で、3つの事業者が補助金を不正に受け取っていたと発表した。このうち、東京・新宿区の民間検査会社は、同じ名前の人が同じ日に複数回検査を受けたことにするなどの不正があったとして、県は交付の取り消しとともに補助金として交付した8億6000万円余りの返還を求めている。

 県によると、別の2つの事業者と合わせると、不正な補助金の請求額は合わせて9億6000万円余り。県はこの3つの事業者について、補助金の交付決定を取り消すとともに、返還を求める命令を出した。

●新型コロナ 全国の感染状況、「減少傾向も引き続き対策を」

 厚労省によると、3月24日までの1週間に全国およそ5000の医療機関から報告された新型コロナの患者数は、前週から4589人減って2万5727人となった。一つの医療機関当たりの平均の患者数は5.21人で前週の0.85倍となった。前週から減少が続くのは7週連続。都道府県別では多い順に、秋田が10.12人、宮城9.63人、岩手9.51人、青森9.1人、新潟7.81人などで、45の都道府県で前週より減少している。

 3月24日までの1週間に、全国およそ500の医療機関から報告された新たに入院した患者の数は1950人で、前週と比べて202人の減少だった。厚労省は全国の流行状況について「患者数は減少傾向にあるが、感染は繰り返し拡大するので、引き続き感染対策を行ってほしい」としている。 季節性インフルエンザの新規感染者数は、1定点あたり14.08人で、前週(17.26人)の約0.82倍に減少した。

 3月29日発表の定点把握(3月18日~24日) 出典:NHK新型コロナ特設サイト

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★ ★ ★

●「地方創生臨時交付金」 コロナ交付金の使い道

 「地方創生臨時交付金」は、新型コロナが2020年春に全国に広がり経済活動が急速に縮むなか、地方自治体がコロナ対策に使う財源にするため、国が新たに設けた交付金。当時の安倍政権が4月にまとめた「緊急経済対策」に盛り込んだ。2020年4月に補正予算で1兆円を確保してから、2023年3月までに総額は18.3兆円にのぼる。

 最も多いのは、時短営業に協力した飲食店などの協力金で、2020~2021年度に計8.6兆円の予算。ほかに自治体が原則自由に使える「地方単独事業分」が4.7兆円、物価高対策が2.6兆円など。マスクや消毒液の確保といった感染防止対策をはじめ、リモートワークの環境整備、プレミアム付き商品券の配布による地域振興策など多岐にわたり、都道府県や市町村が原則として自由に使える。

コロナ交付金、花火に消えた? 恐竜・土偶・着ぐるみも

 「地方創生臨時交付金」は、コロナ対策と銘打てば、幅広い事業に使える。自治体のキャンプ関連の事業は少なくとも326件、サイクリング関連の計画は271件、花火関連のイベントは159件。目抜き通りのイルミネーションや、建物などのライトアップに関する計画も129件。事業目的は、「花火でコロナの終息を願う」「自粛生活を強いられた市民に元気を与える」といったもの。

 ほかにも、恐竜や巨大イカのモニュメントをつくったり、土偶の陶製レプリカ、ゆるキャラの着ぐるみ、公用車の購入など。コロナ対策とは理解しがたい、首をかしげるような事例も全国で相次いだ。

●「規模ありき」の経済政策、ずるずる18兆円超 国に重い責任

 2020年4月の経済対策で、交付金の目的を急迫するコロナ対応だけでなく、「地方創生を図るため」と位置づけた。大義名分があいまいになったことで、交付金が、事実上何にでも使えるようになった。政治主導で繰り返される「規模ありき」の経済対策のもとで、巨額の予算が追加される事態を招いた。

  慶応大学土居教授(財政学)は「緊急事態とはいえ、交付金の使い道を自治体任せにしすぎたために、コロナ対策とはほど遠い事業が生じてしまった」と指摘する。効果を精査せずに支出する自治体だけではなく、無駄遣いを防ぐ仕組みを整えぬままずるずると予算を18兆円超にまで膨らませた国の責任は大きい。

●コロナ交付金、甘い検証 自治体、目標達成度の公表2割

 「地方創生臨時交付金」が適切に使われたのか、検証が働いていない。所管する内閣府によると、自治体が成果目標を掲げ、その達成状況を公表していたのは、全体の2割にあたる341自治体。事業の効果や検証結果は自治体の「お手盛り」で、客観的な評価になっていない。内閣府は、「自治体ごとに事情が異なり、一律の方法で検証するのは適当ではない」とし、自治体の検証を集計するだけで、内容のチェックしていない。

 立命館大学の森教授(地方財政)は、「コロナ禍で、国も自治体も財政規律が麻痺した。ずさんな仕組みのまま交付金を配り続けた国に一義的な責任はあるが、自治体も説明責任を果たさないようでは、国民からの信用を失ってしまう」と話す。

●自治体、効果のみ強調 パソコンの大量在庫、検証で触れず コロナ交付金

 交付金の使い道について、会計検査院が「不適切」だと指摘した事業でさえも、自治体の検証では効果のみが強調されている。全国の自治体で、交付金で購入したマスクやガウン、パソコンなどの物品が使われずに放置される事態が相次いでいる。

 検査院の調べでは、少なくとも4県と48市町村で、2020~2021年度に購入したものの、2022年度末になっても半分以上が一度も使われていない物品があった。在庫の価値が50万円以上の品目だけでも、その合計額は6億3千万円強。多すぎる在庫を問題視した検査院は、内閣府に改善を求めた。検査院に指摘された自治体の多くの効果検証では、大量在庫を抱えた事実を記載していない。

●ポイント還元、見えぬ出口 コロナ後も交付金使い消費促進策

 コロナ禍では消費が落ち込み、困窮する個人や事業者を幅広く助けるために、交付金を使って多くの自治体はプレミアム商品券の発行や電子決済の額に応じてポイントを還元する事業などを始めた。しかし、いまだに計画している自治体が相次いでいる。新型コロナが5類になった昨年5月以降に始める事業は、少なくとも11県と924市町村。事業費ベースでは計1200億円を上回る。

 感染が落ち着いてからも続いているのは、交付金の趣旨に物価高対策が途中から加わったため。専門家は「もはや単なる景気対策で、国が借金をしてバラマキの原資を地方に渡している状態。低所得者に対象を絞った政策の方が物価高には効く」と疑問視する。

2024年3月19日 (火)

映画「ゴジラ-1.0」

 2024年3月16日(土)、映画『ゴジラ-1.0』(ゴジラ マイナス・ワン)を観る。

 第96回米アカデミー賞の授賞式が3月10日(日本時間11日午前)、ロサンゼルスで開かれ、山崎貴監督(59)の『ゴジラ-1.0』が日本映画として初めて「視覚効果賞」を受賞した。2023年12月にはアメリカでも公開され、全米歴代邦画実写作品の興行収入1位を記録するなど、大ヒットを記録していた。また、宮崎駿監督(83)の『君たちはどう生きるか』は、同賞の「長編アニメーション賞」を受賞、日本勢がダブル受賞を果たした。

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 『ゴジラ-1.0』公開は2023年11月3日、この映画を観るのをすっかり忘れていた。米アカデミー賞の「視覚効果賞」としてノミネートされているニュースを見て、まだ上映していることに気がついた。さっそく最寄りの映画館の上映スケジュールを見ると、夜の21:00~23:17で厳しい。諦めかけていたが、アカデミー賞受賞のニュース。そのせいか15日(金)からは、午後の13:40からと夜21:00からの1日2回の上映になった。

 日本が生んだ特撮怪獣映画のレガシー「ゴジラ」の70周年記念作品で、日本で製作された実写のゴジラ映画としては通算30作目だそうだ。『ALWAYS 三丁目の夕日』シリーズをはじめ『永遠の0』などの山崎貴が、監督・脚本・VFXを手がけた。第47回日本アカデミー賞の授賞式も38日に東京・高輪で開催され、『ゴジラ-1.0』は「最優秀作品賞」ほか、同年度最多の8部門の「最優秀賞」を受賞している。

 神木隆之介が主人公の敷島浩一、浜辺美波がヒロインの大石典子を演じる。そのほかのキャストに山田裕貴、青木崇高、吉岡秀隆、安藤サクラ、 佐々木蔵之介。神木隆之介と浜辺美波は、2023年4月から放送のNHK連続テレビ小説『らんまん』でも夫婦役を演じている。

 以下7枚の写真は、『ゴジラ-1.0』のパンフレット(東宝株式会社)から引用。

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 タイトルに付けられた「-1.0」の読みは、「マイナスワン」。戦争によって何もかもを失い、「戦後、無(ゼロ)になった日本へ追い打ちをかけるように現れたゴジラが、この国を負(マイナス)に叩き落とす」という意味だそうだ

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 舞台は戦後の日本。東京は焦土と化して両親を失った敷島浩一(神木隆之介)は、元特攻隊員の生き残り。焼け野原の中で赤ん坊を抱え一人強く生きる女性、大石典子(浜辺美波)に出会う。戦争を生き延びた人々が復興を目指すなか、体高15mの伝説恐竜「呉爾羅(ゴジラ)」は、米軍による核実験で被爆して50mに巨大化、怪獣ゴジラとなって東京に向かう。

 圧倒的な力を持つゴジラに、米軍はソ連を刺激するとして軍事行動を控える。終戦後の政府はうまく機能していなく、軍隊を持たないために為す術(すべ)もない。戦争を経験した名もなき民間の有志たちは、ゴジラに対して「生きて抗う(あらがう)」ための策を探っていく。映画の中でゴジラに立ち向かったのは民間人だけ。でも、政治家、官僚、科学者といった人たちが、ストーリーに出てこないのでやや不自然。

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 ★ ★ ★

 3月16日は、土曜日とあって映画館は混雑していた。上映の10分前くらいに窓口に行くと、『ゴジラ-1.0』の座席はほとんど満席に近い。やはりアカデミー賞受賞の影響か。最前列目の席しかチケットが残っていなかったが、なんとか2列目の1席が空いていて入場した。

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 宮崎駿監督のアニメ映画『君たちはどう生きるか』は、太平洋戦争の空襲で母親を失った少年が、疎開先で不思議な世界に迷い込む物語。米アカデミー賞で日本の「長編アニメ賞」受賞は、同じく宮崎監督の『千と千尋の神隠し』が2003年に受賞して以来、2作目。一方、クリストファー・ノーラン監督(53)が「原爆の父」と呼ばれる物理学者の苦悩を描いた『オッペンハイマー』は、「作品賞」や「監督賞」、「主演男優賞」など7部門で受賞した。

 2022年のロシアのウクライナ侵攻直後の現地を撮影した『実録 マリウポリの20日間』が「長編ドキュメンタリー賞」。ナチス・ドイツの強制収容所の所長の暮らしを描いた『関心領域』が「国際長編映画賞」と「音響賞」を受賞。今年は、現在の社会情勢を反映した「戦争」をモチーフにした作品の受賞が目立ったという。

 『ゴジラ-1.0』は、70年前の1954年のシリーズ第1作目と同様で、水爆実験の影響で生まれた怪獣。今回受賞した山崎貴監督は、授賞式後の会見で「日本人としては『オッペンハイマー』に対するアンサーの映画を作らないといけないと思っています」と述べたという。

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 映画の舞台が現代ではなく、終戦直後の日本だったことに驚いた。戦争で焼け野原の東京、そしてゴジラが破壊した瓦礫の山は、阪神淡路大震災、東日本大震災、そして最近の能登半島地震の被災地、更にはウクライナやパレスチナの戦災の風景を想起させられる。もっと驚いたのは、銀座をゴジラが破壊するシーンは、広島・長崎に投下された原爆の閃光、爆風、キノコ雲の様なモノを描かれていることだ。

 昔のハリウッド映画のように、日本では「戦争」は娯楽映画にはならない。水爆実験で巨大怪獣になったゴジラの襲来は、日本における反戦、反核の映画、疑似戦争の娯楽映画として定着したのだと思う。

 岩のような皮膚、天を刺すような鋭い背ビレ。猛禽類を思わせる鋭利な爪先。太い脚と長い尻尾を持つゴジラのビジュアルは、これまでにない怖さ、リアルさを表現している。そして歩くときや、海を泳ぐときの筋肉の動きがリアル。円谷監督時代のぬいぐるみやミニチュア模型で撮影した頃とは、比べものにならない。そして建物がバラバラに破壊される様子、波や飛沫(しぶき)、燃焼や爆発の煙、土煙(つちけむり)のVFX(視覚効果)は見ごたえがあった。

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 コンピュータ・グラフィックス(CG)などの視覚効果(VFX)を駆使する国内外の映画では、監督のほかにVFX専門の監督がいる。山崎監督は両方を統括し、今回のゴジラでは脚本も書いた。つまり山崎監督は「三刀流」なのだ。過去のハリウッド大作と比べて、「人数の少なさ、期間の短さ、予算の少なさ。自分でやるから、この金額とこの時間で頭の中にあるものをそのままストレートに映像化できる」と山崎監督は語っている。

 ゴジラが銀座の街を襲撃し逃げ惑う群衆の中の典子を敷島が見つけて救い出すシーンは、現実離れしている。何故か、戦後に旧軍の戦車や駆逐艦「雪風」など数隻が出てくるのは飛躍しすぎ。旧海軍が試作飛行の段階で、終戦となった幻の戦闘機「震電」が見つかったという設定。先尾翼型の独特な機体を持つこの戦闘機を修復して、敷島が操縦してゴジラと戦うところは、ストーリーとして面白い。

 連合国軍の命令により外観のみ修復した震電 出典:ウキメディア・コモンズ

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 戦時中は技術士官として武器の開発に携わった野田(吉岡秀隆)は、死にきれなかった元特攻隊員の敷島に「私も戦争の頃を思うと、眠れなくなる時があります」と亡くなった人たちへの想いがある。また最後の方で、「この国は、命を粗末にし過ぎてきました」と言う野田は、敷島も含めて戦争で生き残ってきた人々が、ゴジラと自ら進んで戦うこと対する言葉だ。この映画が、エンタメだけではなく、根底には人間ドラマが描いてある。

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2024年3月17日 (日)

越生梅林梅まつり

 2024年3月3日(日)、「越生梅林梅まつり」(埼玉県越生町)に行く。
 
  
 「越生(おごせ)梅林」は、茨城県の「水戸偕楽園」、静岡県の「熱海梅園」とともに「関東三大梅林」の一つとして知られている。今年、「越生町」は、町制施行135周年の年にも当たり、2月11日(日)~3月17日(日)で「越生梅林梅まつり」が開催されている。梅まつり期間中には越生特産物や越生の梅干しの販売や郷土芸能、さらには園内にミニSLの運行などのイベントも催される。


 園内には約1,000本もの梅の木が植えられていて、梅林周辺も含むと約20,000本の梅の花が咲き誇り、町全体が梅まつりを盛り上げているという。

 県道61号線を「黒山三滝」方面に向かい、「梅林入口」バス停のT字路で右折、「梅園橋」を渡ってすぐの「越生梅林」に車で10:00到着。入園料400円、駐車料金500円。

 暖冬の影響で、例年より1週間ほど早く先月上旬から咲き始め、早咲きの梅は見頃を過ぎ、ちょうど遅咲きが満開。

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 足元には福寿草も咲いていた。

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 雪の影響で枝が折れる被害が出たそうだが、関東で積雪のあった先月2月の5日~6日の雪だろうか、裂け目が痛々しい。

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 蒸気で走るミニSLが園内を走る。

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 売店や屋台で買い物を楽しむ。

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 会場のステージでは、地元の歌や踊りなど催し物もあり、観梅客を楽しませていた。

 この日は、「越生の里(うた)を踊る会」と、「北坂戸フォークソング倶楽部」が出演。

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 そのほか、越生陶器市、梅ジュース作り体験、突き鉄砲遊びなど。

 販売していた梅の盆栽。これら梅の方が、写真映えが良い。

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  12:00前に会場を出て、車で2,3分の県道61号線沿いの「うめその梅の駅」(越生自然休養村センター)の農産物直売所に立ち寄り、買い物。手作りまんじゅう4個(480円)。

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 県道61号線を引き返し、車で20分ほどの鳩山町の手打そば「楓」で昼食。鴨汁せいろ(1,500円)。13:10頃店を出る。

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 この日の関東は、高気圧に覆われて晴れ渡り、穏やかな風と暖かい春の日差しの中の観梅だった。 

 

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  「武州・越生の梅林」 2021年3月 6日 (土)投稿

   http://otsukare-sama.cocolog-nifty.com/blog/2021/03/post-b9fd9a.html

 

 ★ ★ ★

 「越生町」(おごせまち)は、埼玉県のほぼ中央付近に位置し、入間郡に属する。1889年(明治22年)4月、入間郡越生、上野、如意、黒岩、西和田、大谷、鹿下、成瀬村、比企郡古池村の9か村が合併、「越生町」となった。1955年(昭和30年)2月、梅園村を編入。人口は約1万1千人。江戸時代から越生梅林に代表されるように行楽地として知られ、梅を栽培している農家が多い。梅や柚子などの果樹生産・加工業が盛ん。

 越生の梅は、南北朝時代の1350年頃に九州の「大宰府天満宮」から武蔵国小杉村に「小杉天満宮」(現在の「梅園神社」)に分祀した際、菅原道真にちなんで梅を植栽したのが起源と伝えられている。

 町の名所として、「黒山三滝」がある。室町時代に山岳宗教修験道の拠点として開かれ、江戸時代に人気の行楽地となった。また「山吹の里歴史公園」は、「七重八重花は咲けども山吹の 実の一つだに無きぞ悲しき」という古歌で有名な太田道灌ゆかりの地とされ、毎年4月~5月にかけて、園内の約3,000株もの山吹が咲き誇る。

 旧埼玉厚生年金休暇センターの「ニューサンピア埼玉おごせ」は、東京から約1時間で温泉の大浴場や露天風呂が楽しめ、テニスコート、体育館、ゴルフ練習、キャンプ場、プールを備えたホテルとして有名。

2024年3月16日 (土)

菅谷城跡 ー 比企城館跡群

 2024年2月25日(日)、比企城館跡群の一つ「菅谷城跡」(埼玉県嵐山町)に行く。
 

 「菅谷城」(すがやじょう)は、武蔵国比企郡(埼玉県比企郡嵐山町菅谷)にあった城。「菅谷館」(すがややかた)とも呼ばれる。鎌倉幕府の有力御家人として知られ、武蔵武士の典型的人物で武将の鑑(かがみ)として尊敬されてきた畠山重忠の居館。1973年(昭和48年)、居城跡は、国の史跡に指定された。館跡には埼玉県立「嵐山史跡の博物館」が設置されている。2017年(平成29年)4月、「続日本100名城」(120番)に選定された。

 畠山氏は、重忠の父・畠山重能の代から大里郡畠山荘(現在の深谷市畠山)の荘司であり、重忠も当初は同荘内に館を置いていたが、やがて鎌倉街道の要衝にあたる菅谷の地に移って館を構えたのが始まり。

 8:59、東武東上線の武蔵嵐山駅に到着。

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 武蔵嵐山駅でボランティアガイドと合流し、駅西口から歩いておよそ1Kmほどの「菅谷城跡」に向かう。朝から曇りだが、このあと雨の予報が心配。

 9:30、「菅谷城跡」の「搦手(からめて)門」跡に到着。

 国道254号線から見る「菅谷城跡」の土塁と搦め手門 出典:Googleマップ 

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 「菅谷城跡」内にある県立「嵐山史跡の博物館」の入り口。

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 9:35入館(入館料100円)。エントランスに「菅谷城跡」のほか、「杉山城跡」、「松山城跡」、「小倉(おぐら)城跡」の「比企地区の城館跡群」の立体模型や写真が展示。

 「畠山重忠」のロボット(何故か動かない?)。

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 「重忠の参陣」の展示。

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 源頼朝が房総半島で勢力を回復して鎌倉を目指して長井の渡し(現在の横須賀市)に達したとき、それまで平家方に属していた畠山重忠は、源氏の白旗を掲げて頼朝に参陣した。1180(治承4)年、重忠は17歳。父が平家に仕えていたため、平家軍に加わっていたが、在京中の父・重能に代わり、河越氏、江戸氏らの同族や一族郎党を率いて頼朝の傘下に入り、頼朝の忠実な御家人となった。 

 企画展「武蔵武士の食と信仰 -食べて 祈って 戦って-」1月13日~3月3日)が開催中。

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 武蔵武士の食の風景を紹介。

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 「第1章 掘り出された食」の展示。

 比企地域を中心とする中世の遺跡の出土物から、煮炊きに関する道具や食器、食材など、食に関するものを紹介。

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 「2章 食を得る」の展示。

 食材を得る手段として、狩猟や農林漁業、市での購入や領内からの貢納などがあった。それぞれの場面の美術工芸品や古文書を紹介。

 犂先(すきさき)鋳型(金井遺跡B区-坂戸市) 出典:当博物館のホームページ 犂の説明図(上の右図)の出典は、「デジタル大辞泉」。

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 犂とは、牛や馬に引かせ、畑や田を耕す農具。犂の先端の鉄製部分が犂先。

 「3章 食の風景」の展示。

 鎌倉時代の料理に関する記録や、武士が食事の時の行儀を記した家訓など資料を展示。また復元写真や絵画資料などで武士の食の風景を紹介。

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 「絹本着色酒飯論絵巻模本」(群馬県立歴史博物館蔵) 出展:当博物館のホームページ

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 「第4章 食と信仰」の展示。

 武士は、合戦に赴き殺生を生業としていたが、さらに食においても肉食も得ていた。鎌倉時代の武蔵武士たちが殺生をどのように贖罪していたのか、仏教や神道といった信仰を紹介。

 「銅造阿弥陀三尊像懸仏」(古尾谷神社蔵で県指定文化財)は、古尾谷神社(川越市)の神宝として秘蔵されていた懸仏(かけぼとけ)。

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 『吾妻鏡』『今昔物語集』などの古文書。

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 10:15、博物館を出て、城跡内をめぐる。「嵐山史跡の博物館」の建物。

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 しばらくすると雨が降り出す。

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 10:30、竹筋コンクリート製の畠山重忠の像

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 菅谷城の二ノ郭(くるわ)の土塁上に建っている。1929年(昭和4年)に造られ、鎌倉の南の方角の空を仰いでいる。2011年度(平成23年度)に嵐山町の文化財に指定された。 

 この辺りが本郭(ほんぐるわ)跡とされている。奥まった場所で、土塁と空堀に囲まれ、南側は都幾川の絶壁。

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 1205年(元久2年)、北条氏の策略により畠山重忠が武蔵国二俣川(現・横浜市旭区)で戦死した。その後は、畠山の名跡を継いだ足利義純の子孫に伝えられたというが、15世紀後半に至るまでの詳細は不明だという。

 

 11:05「安岡正篤記念館」の前を通過。

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 1970年に安岡正篤氏が昭和初期に創立した「日本農士学校」の跡地に、「財団法人郷学研修所」が設立。2012年に「公益財団法人 郷学研修所・安岡正篤記念館」が正式名称となった。「日本農士学校」の精神を継承しつつ、郷学の振興を図ると共に、今の世にこそ必要とされる安岡正篤の教学・人間学を後世に伝えるために活動しているそうだ。

 広い敷地の左手の平屋の小さい建物のほうが記念館らしいが、ちょっと入りにくい。

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 11:15、昼食のために「国立女性教育会館」に入館。

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 「国立女性教育会館」(NWEC)は、文部科学省所管の独立行政法人が運営する研修施設。1977年に「国立婦人教育会館」として宿泊棟も備えた研修施設の運営をし、地域活動の主婦リーダーの育成を主な事業として設立されたという。広大な敷地は、元々は「日本農士学校」だった。建物も50年近くなり老朽化し、あまり利用されてないようだ。国が嵐山町に譲渡、または撤去を提示しているという。

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 館内のエントランス。

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 11:30、教育会館のレストランで、日替りランチ(とんかつ定食880円)。12:30、教育会館を出て、武蔵嵐山駅まで歩いて戻る。

 次の予定地、戦国期城郭の最高傑作とされる国指定史跡「杉山城跡」(嵐山町杉山)は、東口から約4.4km(徒歩で約50分)。雨のため中止となった。

 

 ★ ★ ★

●嵐山町(らんざんまち)

 埼玉県の中央、比企郡に属する。人口は約1万8千人。「武蔵の小京都」と称され、全国京都会議に加盟。昭和初期には、現在の「嵐山渓谷」が京都の嵐山(あらしやま)の風景に似ていたことから、「公園の父」といわれる本多静六(林学者、造園家、旧名;折原静六)により「武蔵嵐山」と命名され、評判になって多数の観光客が訪れた。

 平安時代末期は、武将・源義仲や畠山重忠ゆかりの地。江戸時代には江戸と上州を結ぶ川越児玉往還(川越道)の菅谷宿として栄えた。1889年(明治22年)、比企郡菅谷村が成立。1955年(昭和30年)比企郡七郷村と新設合併し、改めて菅谷村が発足。1967年(昭和42年) 町制施行で嵐山町となる。日本の国蝶・オオムラサキの生息地としても有名。

●国指定史跡「比企城館跡群」

 埼玉県比企地方には現在、69ヵ所の城館跡が確認されている。その多くが15世紀から16世紀にかけて築城された。2007年(平成19年)、文化審議会から文科大臣に答申が出され、「杉山城跡」が国指定史跡になることが決まった。指定の名称は『比企城館跡群』で、埼玉県の比企地方でで、既に国指定されている「菅谷館跡」に「杉山城跡」、「松山城跡(吉見町)」、「小倉城跡(ときがわ町・嵐山町・小川町)」が加わり、4つの城館跡の広域指定された。

 比企地方は埼玉県のほぼ中央に位置していて、東松山市、比企郡滑川町、嵐山町、小川町、川島町、吉見町、鳩山町、ときがわ町にまたがる地域。秩父山地から関東平野に突き出るように比企丘陵があり、東側は位置の側や越辺川が形成した沖積地が広がる。鎌倉〜戦国時代には、鎌倉と上野国(群馬県)を結んでいた鎌倉街道が通る交通の重要ポイントで、また河川を利用した物流でも重要な地域だった。

●安岡正篤(まさひろ)

 1898年(明治31年)大阪市生まれ、(大正11年)東京帝国大学法学部政治学科卒業。昭和2年「金鶏学院」、昭和6年「日本農士学校」を設立、陽明学を基礎とした東洋思想の研究と後進の育成に努める。昭和24年「師友会」を設立、政財界のリーダーの啓発・教化に努め、その精神的支柱となった。東洋古典の研究と人材育成に尽力する一方で、体制派「右翼」の長老としても政財官界に影響力を持ち続けた。

 安岡正篤(1971) 出典:ウキメディア・コモンズ

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 佐藤栄作首相から中曽根康弘首相に至るまで、歴代首相の指南役を務め、さらには三菱グループ、東京電力、住友グループ、近鉄グループ等々、昭和を代表する多くの財界人に師と仰がれた。1983年(昭和58年)、愛人の細木数子との再婚騒動があったが、12月に逝去。死後に婚姻無効が調停されている。昭和20年8月15日、昭和天皇の「玉音放送」で発せられた「終戦の詔勅」の草案作成にかかわり、また「平成」の元号の考案者でもあったという。

●国立女性教育会館

 文部科学省所管の独立行政法人で、宿泊研修施設を運営する。広大な敷地(東京ドーム5つ分、23ha)は元々は、農村の指導的人材の養成を目的として設立された「日本農士学校」だった。1977年に「国立婦人教育会館」として宿泊棟も備えた研修施設の運営をし、地域活動の主婦リーダーの育成が主な事業として、設立された。残りの部分は「日本農士学校」設立者である安岡正篤を後世に伝える「郷学研修所・安岡正篤記念館」となった。

 1999年以降の目的は、男女共同参画社会の形成の促進。具体的には、女性教育指導者その他の女性教育関係者に対する研修、女性教育に関する専門的な調査及び研究等を行う。本館に男女共同参画および女性・家庭・家族に関する専門図書館である「女性教育情報センター」、女性教育や男女共同参画施策等に関わった女性団体や女性の史・資料の収集・整理・保存・提供を行う「女性アーカイブセンター」がある。

2024年3月12日 (火)

長崎ランタン祭り

 2024年2月15日(木)~19日(月)、4泊5日の長崎への旅。

 

 2024年2月9日(金)~2月25日(日)、中国の旧正月(春節)を祝うお祭り 「長崎ランタンフェスティバル」が開催。今回のフェスティバルは、例年の15日間に2日間延長し、17日間にわたり開催された。

 長崎の中華街の人たちが、街の振興のために中国の旧正月(春節)を祝う行事として親しまれていた「春節祭」を、1994年(平成6年)から「長崎ランタンフェスティバル」として規模を拡大した。秋の「おくんち」と並んで、長崎の冬を彩る一大風物詩となっている。

 期間中は、中国のランタン(中国提灯)を飾る風習に習い、長崎新地中華街から市内中心部は、極彩色のランタンなどで彩られる。また、中国色豊かなイベントも繰り広げられる。

 

 2月15日(木)、11:45長崎空港着。昼食後、西九州新幹線の「新大村駅」や大村市内をめぐり、長崎市内へ移動。

 西九州新幹線の「新大村駅」 出典:ウキメディア・コモンズ

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 「新大村駅」は、西九州新幹線の開業に合わせて設置された駅で、在来線の大村線の2路線が乗入れており、乗換えが可能。

 大村市から長崎市に移動し、JR長崎駅前のホテル泊。

 

 2月16日(金)朝9:40頃の長崎駅前。

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 長崎駅前広場には、長崎ランタンフェスティバルの大型オブジェ。

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 長崎駅に停車する西九州新幹線「かもめ」。西九州新幹線は、九州新幹線西九州ルート(福岡市・長崎市間)のうち、2022年9月23日に武雄温泉・長崎間の路線が開業した。

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 N700S「かもめ」(2023年1月 新大村駅) 出典:ウキメディア・コモンズ

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 駅構内のお土産「かもめ市場」。【かもめ市場©NAGASAKI CITY2022/12/14

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 お土産と食事が楽しめる駅中の本格横丁「かもめ横丁」、地元でも人気のご当地レストランなど56店舗。2022年3月18日、JR長崎駅改札前にオープン。「五島うどん だしぽんず」で、アゴだし、鯛だし、鶏だしと出汁にこだわったのうどんで早めのランチ。

 昼頃、駅前南口11:46発のバスで深堀町へ向かう。その日も長崎駅前のホテル泊。

 

 2月17日(土)、この日は朝から車で深堀町に行く。伊王島でランチの後、長崎駅前に戻る。

 13:30~15:00、出島から出島メッセ長崎までのコースで、「皇帝パレード特別版」が開催された。清朝時代の正月に皇帝・皇后がそろって町中に出かけ、民衆と一緒に新しい年を祝う様子をイメージしたパレード。皇帝・皇后の御輿を中心に、旗隊など総勢約150名が豪華な中国衣装を身にまとってパレード。皇帝役として福山雅治、 皇后役の仲里依紗が出演した。

 沿道には観覧エリア(定員:約2万人)が設置され、入場を希望者は抽選だった。

 時間の関係で見に行けなかった。福山雅治のインスタグラム(@masaharu_fukuyama_official)より写真を引用する。

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 フェスティバルの最多の人出となったのは、この『皇帝パレード特別版』が行われた17日(土)。1日の集客数として過去最多となる約18万5千人が訪れたそうだ。

 14:10ごろの大浦海岸通り。昨日まで見なかった「飛鳥Ⅱ」が、国際ターミナルに停泊中。

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 「飛鳥Ⅱ」は、15日(木)17:00に横浜港を出港、ランタンフェスティバルの観光だろうか、この日の13:00頃に長崎港に入港したようだ。

 国道499号を南下してドライブ、「女神大橋」を渡る。 

 「女神大橋」 写真提供:(一社)長崎県観光連盟 鍋冠山から女神大橋

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 14:40、稲佐山展望台。長崎駅方面を望む。

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 稲佐山展望台から長崎港を望む。

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 稲佐山展望台から「飛鳥Ⅱ」を望む。

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 稲佐橋を渡って宝町から駅前へ。

 17:30過ぎ、長崎駅前から路面電車で、新地中華街下車。ランタンフェスティバルを見に行く。。

 中華街入り口の「新地橋」のオブジェ。

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 中華街の北門(玄武)

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 中華街の人波を撮ってみた。この人波みの先には、中華街の南門(朱雀)があり、「湊公園」のイベント会場がある。

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 「湊公園」会場のステージでは、沖縄の伝統芸能「エイサー」、「龍(じゃ)踊り」、「二胡演奏」などがプログラムされていたがこの混雑では行くになれない。

 「浜町アーケード」も凄い人波。

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 「眼鏡橋」まで歩き、18:30頃到着するが、ここも観光客でいっぱい。

 黄色いランタンと「眼鏡橋」が、中島川の水面に映るのがとても良い。

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 人が多くて、なかなかイベント会場までたどり着かなかった。

 新地中華街の電停に戻り、再び路面電車で長崎駅前に帰る。ホテル泊。

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 2月18日(日)、「かもめ市場」の長崎ちゃんぽんの店「蘇州林」で早めのランチ。長崎駅前から路面電車に乗車、新地中華街電停で乗り換え、大浦天主堂で下車。

 12:30頃、「長崎孔子廟」へ。入館料660円。本廟の正門となる「儀門」(ぎもん)。

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 長崎孔子廟は、1893年(明治26年)に、清国政府と在日華僑が協力して建立した。日本で唯一の本格的中国様式の霊廟。孔子は、『論語』で知られる中国の春秋時代の思想家。

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 孔子座像。

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 「大成殿」の奥につづいている建物で、2階フロアが「中国歴代博物館」、3階フロアが「長崎孔子廟史料館」となっている。

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 14:00、孔子廟大正殿前の広場で「変面ショー」が始まる。広場の左右には、72賢人たちの白い像が並ぶ。

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 変面ショーのために大勢の人が集まっていて、後の方からでは人の頭でよく見えない。

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 [変面」は、中国・四川の川劇に属する伝統芸能。音楽に合わせた演舞に、お面が瞬時に10数枚変わる、その仕掛けは中国国家級無形文化財に指定されているという。

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 19日(土)は、長崎駅から佐世保行きの列車「シーサイドライナー」で空港のある大村市のJR大村駅へ。

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  昼頃には、折り畳み傘のが折れるほどの強風と大雨となった。雨の中、県営大村バスターミナル移動して、友人と待ち合わせ。近くの食事処でランチ。大村駅も大村バスターミナルにも、コインロッカーがなかったのは想定外だった。ターミナルのお店の人に旅行バッグを預かってもらい、傘まで貸してもらって、大変親切にしていただく。

 バスターミナルからで路線バスでおおむらしないのおおむらしないの長崎空港へ。16:25発の羽田行きの便で帰路へ。

 4年ぶり通常開催の「長崎ランタンフェスティバル」は25日閉幕し、長崎市は過去最多121万の集客を発表した。

2024年3月10日 (日)

新型コロナ2024.02 第10波出口

 新型コロナウイルスが感染症法の5類に移行した2023年5月以降の第9波の感染拡大は、9月下旬にはピークアウト、11月中旬には11週連続で減少した。しかし、11月下旬にはおよそ3か月ぶりに増加に転じた後、緩やかな増加を続けた。感染力の高い新たな変異株「JN.1」が広がり、感染流行の「第10波」、インフルエンザとの同時流行との見方も出ている。

 厚労省は2月16日、11日までの1週間に報告された患者数は1定点あたり13.75人と発表。前週(16.15人)の0.85倍で、12週ぶりに減少した。2月26日には、18日までの1週間の患者数が10.10人で、前週の0.73倍。2週連続で減少した。第10波の出口に向かっている。厚労省は「このまま減少傾向が続く可能性があり、ピークは過ぎたと考えられる。例年、春先は感染が落ち着くが、感染は繰り返し拡大するので引き続き感染対策を続けて欲しい」とした。

 2024年2月1日から29日までの新聞、テレビ、ネット情報から、新型コロナの主なニュースを辿る。本ブログ記事「新型コロナ2024.01 能登地震」の続き。【写真や図をクリックすると、拡大表示します】


【2月1日】

●東京都のコロナ感染者、続く増加 新年度から通常医療に完全移行へ

 東京都は1日、新型コロナの感染状況を発表。1月22~28日の1定点あたりの患者報告数は11.27人(前週8.33人)で増加が続いている。特に10代以下と40代の感染が増えている。オミクロン株の新変異株で、免疫を回避する力が強まっているとされる「JN.1」への置き換わりも進んでいる。都はこの日の感染症対策連絡会議で、国の方針に基づき、発熱などの新型コロナの相談センターや高齢者等医療支援型施設などについて、3月末で終了することを明らかにした。

 都内のインフル感染者は1月28日までの1週間で、1定点あたり18.53人で、前の週の1.14倍で引き続き、注意報が出されている。主に子どもが感染し、発熱などの症状が出る「溶連菌感染症」の一種、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎は4.11人で、前の週と比べて横ばい。

【2月2日】

●新型コロナ患者数、10週連続増加 「特に若い世代で増加」

 厚労省によると、先月28日までの1週間に全国およそ5千の医療機関(定点)から報告された新型コロナの患者数は、前週から1万3339人増えて7万3607人。また、1定点当たりの患者数は14.93人で前週の1.22倍の増加。増加が続くのは10週連続。このうち、10歳未満の子どもの患者数が4.73人とすべての年代の中で最も多かった。一方、80歳以上の患者数は0.81人で前週より減少した。

 都道府県別では多い順に、福島23.94人、愛知21.24人、茨城県21.15人、栃木21.01人、長野21.01人など、40都道府県で前週より増加している。厚労省は全国の流行状況について「特に若い年代で感染者の増加が目立っている。新たに入院した患者数は3311、前週と比べて151人の減少したが、去年夏の感染拡大時と同じ程度の水準だ。冬休みが終わり学校が再開したことも要因として考えれる」としている。

 2月2日発表の定点把握(1月22日~28日) 出典:NHK新型コロナ特設サイト

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●インフルエンザ患者数、1医療機関19.2人 前週からやや増加

 国立感染研などによると、先月28日までの1週間に全国およそ5千か所の医療機関から報告されたインフル患者数は9万4694人で、1医療機関当たりでは19.2人、前週よりも1.48人増えた。福岡県と沖縄県は「警報レベル」とされる30人を超えている。この1週間の全国の患者数はおよそ62万7000人、去年9月4日以降の今シーズンの累積の患者数はおよそ1284万4000人と推計。

 1定点当たりの患者数を都道府県別に見ると、福岡県が最も多く34.89人、沖縄31.83人で、この2県は「警報レベル」とされる30人を超えている。このほか、宮崎が29.86人などと、40の都府県で「注意報レベル」とされる10人を超えている。

 インフルエンザ患者数(1月22~28日) 出典:NHK新型コロナ特設サイト

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【2月5日】

●米CDC、新たに日本に事務所を開設で記念の式典

 米国で新型コロナの対応を中心的に担ったCDC(疾病対策センター)が、新たに日本に事務所を開設し、5日午後、来日したCDCトップも参加して記念式典が行われた。東京港区の米国大使館の中に新たに開設されたのはCDCの「東アジア・太平洋地域事務所」で、日本や韓国、太平洋島嶼国など、合わせて26か国を担当する。

 CDCが新たな事務所を設けた背景には、新型コロナが当初、中国を中心に感染が広がったことがあり、今後、日本を含めた各国と速やかな情報共有を行うとともに、検査能力やウイルスの変異を調べるゲノム解析の能力について、各国を支援していくという。CDCが米国国外に設ける地域事務所としては、これが6か所目。

【2月7日】

●PCR検査事業装い5千万円詐取疑い、男4人再逮捕 収益隠匿容疑も

 PCR検査事業をかたり出資を持ちかけて現金をだましとったとして、健康関連ベンチャー「ICheck(アイチェック)」(東京都中央区)代表取締役の金子容疑者(44)らが逮捕された事件で、警視庁は金子容疑者ら4人は共謀して2022年8月、別の被害者である会社役員に対し、PCR検査事業への出資名目で「月利8%」などと嘘をつき、5千万円をだまし取った詐欺容疑で再逮捕し、7日に発表した。

 また資金調達役の曽我容疑者(29)を組織犯罪処罰法違反容疑で再逮捕した。同事業への出資名目で2022年4~10月に6人から集めた計3億7300万円について、曽我容疑者が代表の会社「Dave」(中央区)への貸付金と装った。両容疑者らは、2022年3~11月、135人から計32億円超を集めたとみている。

【2月8日】

●法人クレカ、コロナ対策費と偽り私的使用で逮捕 ホンダ元社員

 本田技研工業のサプライチェーン購買統括部に勤務していた小島容疑者(33)は、2019年からおととしにかけて法人契約のクレジットカードをおよそ2000回、私的に使い、会社におよそ2300万円の損害を与えたとして、背任の疑いで逮捕され、8日午前、検察庁に送られた。容疑者は当時、法人契約のクレカを管理する担当で、利用明細を添付しなくても決裁が下りる仕組みを悪用し、「新型コロナ対策費」などと偽って経理処理していたという。

●新型コロナ感染者数、前週から横ばい 入院患者数は増加 東京都

 東京都は、今月4日までの1週間の1医療機関当たりの感染者数などを公表した。新型コロナは11.38人で前の週の1.01倍と横ばいとなった。一方、入院患者数は今月5日の時点で1820人と前の週より221人増えた。また、インフルエンザは20.29人で前の週の1.09倍となっていて、都は、引き続き「注意報」を出している。このほか「溶連菌感染症」の一種A群溶血性レンサ球菌咽頭炎は4.18人で、前の週の1.02倍と横ばい。

●コロナ対策の助成金1億円をだまし取った疑い 自営業の男を再逮捕

 新型コロナ禍に国が支給した雇用調整助成金をだまし取ったとして、大阪府警は8日、大阪市東住吉区の自営業、小川容疑者(64)を詐欺の疑いで再逮捕し、発表した。再逮捕容疑は2021年1~12月、池田市の土木建築会社が従業員に休業手当を払ったとする虚偽の申請書類などを労働局に提出し、国の雇用調整助成金計約1億400万円を詐取したという。

【2月9日】

●新型コロナ、11週連続で患者数増加 

 厚労省によると、2月4日までの1週間に全国およそ5千の医療機関(定点)から報告された新型コロナの患者数は、前の週から5998人増えて7万9605人。また、1定点当たりの平均の患者数は16.15人で、前週の1.08倍。増加が続くのは11週連続。都道府県別では、多い順に石川が24.52人、福島24.49人、愛知22.55人など、41都道府県で前週より増加している。

 2月4日までの1週間に全国およそ500の医療機関から報告された新たな入院患者数は3459人で、前週と比べて135人の増加。厚労省は全国の流行状況について「引き続き増加傾向が続いていて、手洗いや、こまめな換気を行うなど対策を徹底してほしい」としている。

 2月9日発表の定点把握(1月29日~2月4日) 出典:NHK新型コロナ特設サイト

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●インフルエンザ、1医療機関当たり患者数22.62人 前週より増加

 国立感染研などによると、2月4日までの1週間に全国およそ5千か所の医療機関から報告されたインフルエンザの患者数は11万1501人で、1定点当たりでは22.62人と、前週よりも3.42人増えた。この1週間の全国の患者数はおよそ73万8000人、去年9月4日以降の今シーズンの累積の患者数はおよそ1358万2000人と推計される。

 1定点当たりの患者数を都道府県別に見ると、福岡が最も多く57.36人、沖縄41人、佐賀40.31人などと、8府県で「警報レベル」の30人を超えたほか、35都道府県で10人を超える「注意報レベル」。34都道府県で前の週より増加している。

 インフルエンザ患者数(1月29日~2月4日) 出典:NHK新型コロナ特設サイト

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●専門家「新型コロナとインフルエンザの同時流行と考えられる」

 感染症に詳しい東京医科大学の濱田特任教授は、新型コロナの流行状況について「全国の患者数は先月、増加のペースが上がったが、このところ少し緩やかになり、ピークを迎えつつあると考えられる。ただ、高齢者の患者数が増えていることが気がかり。この傾向が続くと、入院患者や重症者が増え、医療が逼迫する懸念もあり、油断はできない」話した。

 一方で「オミクロン株の一種で従来のウイルスよりも感染力がやや高く、過去の感染やワクチンによる免疫を逃れる能力が高い『JN.1』という変異ウイルスが国内でも広がっている。感染拡大の要因になりうるので注意が必要」と話した。また「インフル患者数は年末に一度減ったが、年明けから『B型』のウイルスが増えていることに伴い、第2波のような形で広がっている。しばらくは増加が続くとみられ、注意が必要」と話している。

●石川県 新型コロナとインフルとも患者数増加

 石川県で2月4日までの1週間に報告された1定点当たりの新型コロナの患者数は、県全体で24.52人で、前の週から3.61人増加。インフル患者数は県全体で15.07人で、前の週から1.05人増加した。「注意報レベル」とされる10人を超えている。

 濱田特任教授は「石川県の被災地では、医療機関を受診できず、報告されていない患者も一定数いるとみられ、少なくともこの数以上の患者がいると受け止めるべき。被災地に出入りするボランティアなど支援者は、感染を広げないようマスク着用の徹底など対策を心がけてほしい」と話していた。

●医療機関と協定、目標の6割 次の感染症巡り都道府県 厚労省調査

 新たな感染症の流行時、病床確保や発熱外来設置などに向け都道府県と医療機関が結ぶ協定締結見込みが、国の目標の6割程度にとどまっている。厚労省の専門家部会で9日、調査結果が報告された。新型コロナでの教訓をふまえ4月に施行される改正感染症法では、都道府県は次のパンデミックに備え、病床の確保や発熱外来の設置、自宅や施設で療養する患者への医療提供などについて、事前に各医療機関と協定を結ぶことになっている。

 調査によると、昨年12月15日時点での締結見込みは、病床が国の目標(5万1千床)の約66%、発熱外来が目標(4万2千カ所)の約62%にとどまった。自宅療養者への対応も目標(2万7千カ所)の約61%。医療機関側から、「財政支援が明らかではない」「医療従事者が感染した場合の補償がない」といった懸念が出ている。厚労省は2024年9月末の協定締結完了をめざし、改めて医療関係団体などに協力を要請する。

【2月10日】

新型コロナ、子どもの急性脳症 重症になりやすいタイプ1割以上

 東京女子医科大の高梨教授を中心とする厚労省の研究班が、2022年11月までに、新型コロナに感染し急性脳症と診断された18歳未満の子ども103人を調査した。このうち、発症した急性脳症をタイプ別に分析したところ、インフルなど「従来のウイルスでもよく見られるタイプ」が全体の26%で最も多かった。一方で、新型コロナの流行前には非常に頻度が低かった「重症になりやすいタイプ」が、全体の13%にあたる14人いたことが分かった。

 「重症になりやすいタイプ」の患者14人のうち11人は死亡していた。研究班によると新型コロナによる急性脳症を発症する子どもは希れだというが、「重症になりやすいタイプ」は治療法が十分に確立されていないことから注意が必要。高梨教授は「なぜ重い急性脳症の頻度が高いのかは詳しくは分かっていないが、長く痙攣が続いたり、呼びかけに反応しなかったりなどの症状があるときはすぐに医療機関を受診してほしい」と話していた。

【2月14日】

●コロナ検査キットの単価水増しか 9億円詐取容疑、瑞穂市議ら逮捕

 大阪府の新型コロナ無料検査事業で使った抗原検査キットの仕入れ単価を水増しし、府から補助金約9億円をだまし取ったとして、府警は14日、岐阜県瑞穂市議の松野容疑者(49)ら男女5人を詐欺の疑いで逮捕し、発表した。ほかに逮捕されたのは、薬局運営会社「StarSeed」(大阪市)会長の中垣容疑者(37)ら。松野容疑者は医薬品販売会社「新日本薬品」(岐阜市)の代表取締役も務めており、同社に抗原検査キットを卸売りしていたという。

【2月16日】

●全国のコロナ感染者数、12週ぶりに減少

 厚労省によると、2月11日までの1週間に全国およそ5千の医療機関から報告された新型コロナの患者数は前週から1万1991人減って6万7614人となった。また、1定点あたりの患者数は13.75人で前週の0.85倍、12週ぶりに減少した。都道府県別では多い順に石川が21.91人、愛知20.06人、群馬19.89人など、41県で前週より減少した。

 また、2月11日までの1週間に、全国およそ500の医療機関から報告された新たな入院患者数は3257人で、前週と比べて204人の減少。厚労省は全国の流行状況について「11月中旬以降、初めて減少に転じ、都道府県ごとに見ても大半の県で減少となったがこの傾向が続くかは注視が必要。今後も感染対策を続けてほしい」としている。

 2月16日発表の定点把握(2月5日~11日) 出典:NHK新型コロナ特設サイト

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インフル 1医療機関当たり患者数、前週より増加

 国立感染研などによると2月11日までの1週間に全国およそ5千か所の医療機関から報告されたインフル患者数は11万7652人、1定点あたりでは23.93人と前週(22.62人)のよりも1.31人増、約1.06倍。5週連続で増加している。休校や学年.学級閉鎖は全国で計6064校で、前週の5976校から88校増えた。

 1週間の全国の患者数はおよそ75万6000人となり、去年9月4日以降の今シーズンの累積の患者数はおよそ1433万8000人と推計。都道府県別にみると福岡が最も多く56.48人で、佐賀38.15人、熊本34.83人などと7府県で「警報レベル」の30人を超えたほか、37都道府県で10人を超える「注意報レベル」。

 インフルエンザ患者数(2月5~11日) 出典:NHK新型コロナ特設サイト

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●石川 インフル患者数、前週から増 コロナは減も能登中部、高水準

 石川県では、2月11日までの1週間で、1定点当たりの新型コロナ患者数は県全体で21.91人で前週から2.61人減少したが、能登中部では44人と高い水準となっている。インフル患者の数は21人と、前週から5.93人増えた。石川県では地震の影響で、能登北部の医療機関の一部で、インフルや新型コロナなどの患者数の報告が困難になっている。

●専門家「引き続き予防対策の徹底を」

 感染症に詳しい東京医科大学の濱田特任教授は「インフルエンザは『B型』のウイルスの広がりで患者数が増加しているものの、ペースが緩やかになってきており、そろそろピークを迎えるのではないか。ただ、今後もしばらくは拡大する可能性があるので、手洗いや換気の徹底など予防対策を続けていく必要がある」と話している。

 新型コロナの流行状況について「ピークを迎えた可能性はあるが、年齢を見ると重症化しやすい高齢者では下がり方が緩やかで、引き続き注意が必要」とした。その上で、オミクロン株の1種で従来ウイルスよりも感染力がやや高く過去の感染やワクチンによる免疫を逃れる能力が高い『JN.1』という変異ウイルスが広がっていることなどから「ピークを迎えたかどうかはあと1、2週間ほど傾向を見ていく必要がある」と警戒を呼びかけている。

【2月18日】

●中国春節、国内旅行者がコロナ前超え4.7億人 出入国数も9割回復

 中国文化旅行省は18日、春節(旧正月)の大型連休期間中に中国国内旅行をした人は4億7400万人だったと発表した。今年の春節連休は10~17日の8日間。コロナ禍前の2019年の春節と比べて19.0%増。ゼロコロナ政策の影響などで、ここ数年減っていた旅行者が回復。国内旅行者数は前年の春節連休と比べても34.3%増と大きく増えた。また、国内旅行者の消費額は、日本円で約13兆3000億円余り、こちらも2019年の春節と比べて7.7%増となった。

 出入国管理当局によると、連休中の出入国者数は約1352万人で、前年の2.8倍を記録し、2019年の水準の90%まで回復した。行き先は、香港やマカオ、日本、韓国、東南アジアの国が多くを占めたという。中国では、不動産市場の低迷などを背景に景気回復は力強さを欠く状況が続いているが、国営メディアは中国経済が好調だとアピールしている。

●中国の地方政府、GDP水増し横行か 大幅下方修正が続出

 中国の地方政府が、地域ごとのGDPにあたる「域内総生産」の実績を大幅に下方修正する動きが相次いでいる。地方政府の幹部らが、中央政府の掲げる目標を達成して出世につなげようと、水増した可能性がある。中央政府が不正の調査に力を入れたことで、発覚する例が増えたとみられる。国のGDPは域内総生産を積み上げたものではないので、不正があっても直接は影響しないというが、 
中国のGDPなどの統計をめぐっては、国内外から正確性を疑う声があった。

【2月20日】

●地方自治法改正案まとまる 緊急時に国が自治体へ指示行える

 政府は、新型コロナ対応をめぐって自治体との間で調整が難航するなどの課題が明らかになったことから、国と地方の関係を見直すことを柱とした「地方自治法」の改正案をまとめた。それによると、大規模な災害や感染症の蔓延など、国民の安全に重大な影響を及ぼす事態が発生した場合、個別の法律に規定がなくても、国が閣議決定を経て、自治体に必要な指示を行うことができるとする特例を設けるとしている。

 改正案の作成過程では全国知事会から「国と地方の対等な関係が損なわれるおそれがある」などといった懸念が出された。このため国が指示を行う際には、あらかじめ自治体に現場の状況が分かる資料や意見の提出を求めるなど、適切な措置を講じるよう努めるとする規定が明記された。政府は、いまの国会で改正案の成立を目指す。

【2月21日】

●1月に訪日の外国人旅行者、260万人余 コロナ拡大前とほぼ同水準

 日本政府観光局によると、1月に日本を訪れた外国人旅行者は推計で268万8100人、2か月連続で250万人を超えた。新型コロナの感染拡大前の2019年1月は268万9300人余りで、ほぼ同じ水準となった。国や地域別では、韓国が85万7000人と最も多く、次いで台湾が49万2300人、中国41万5900人、香港18万6300人などとなっている。

 観光局は「韓国や台湾などアジア圏の幅広い国や地域からはコロナ禍前を上回る旅行者が訪れている。米国や豪州からの旅行者も円安の影響もあって増加したことが回復につながった」と分析している。一方で、中国からの旅行者は回復傾向ではあるものの、2019年1月と比べると半数ほど、観光局は「中国は不動産市場の低迷の長期化で景気の先行きに不透明感が広がっていることも影響しているとみられる」としている。

●中国「警察業務拠点」を警視庁捜索 給付金詐取容疑で2人書類送検へ

 コロナ禍で収入が減った事業者らを支援する国の持続化給付金をだまし取ったとして、警視庁は21日、中国籍の女性2人を詐欺容疑で書類送検する方針を固めた。捜査関係者への取材でわかった。捜査関係者によると、2人は共謀し2020年7月、会社役員の女性(59)が経営する性風俗店を整体院と偽り、持続化給付金100万円をだまし取った疑い。会社経営の女性(44)は店に名義を貸していたという。

 警視庁公安部は2023年5月、中国・福州市の名を冠した一般社団法人が入っていた東京・秋葉原のビルを家宅捜索した。捜査関係者によると、2人は当時、同法人の幹部を務めていた。ビルは、スペインを拠点とする人権NGO「セーフガード・ディフェンダーズ」が2022年に発表した報告書で、中国が日本に設けた「警察業務拠点」として挙げられていた。同NGOは、中国福建省などが日本を含め50カ国以上に警察業務拠点を設置していると指摘している。

【2月22日】

●新型コロナ公費支援 3月末で終了 4月からは通常の医療体制へ

 厚労省は、新型コロナへの対応をめぐって「5類」となった去年5月以降も、治療薬や入院医療費など患者や医療機関への公費支援を一部継続していたが、4月からは通常の医療体制に移行する。武見厚労大臣は閣議のあとの記者会見で「原則として4月から平時の医療の体制に戻す方針に全く変わりない」と述べ、予定どおり公費支援を来月末で終了し、4月からは季節性インフルなどへの対応と同様の通常の医療体制に移行する方針を示した。

●志村けんさんに「コロナうつした」 投稿者に賠償命じる 大阪地裁

 新型コロナに感染して亡くなったお笑いタレントの志村けんさんに「コロナをうつした」とインターネット上に書き込まれ、名誉を傷つけられたとして、大阪・北新地のクラブに勤める女性が、投稿者2人にそれぞれ約126万円の損害賠償を求める訴訟を起こした。22日に大阪地裁で「女性が原因かのような印象を与えた」と認定し、2人に12万円ずつの賠償を命じた。

【2月26日】

●新型コロナ患者数、2週連続減少 

 厚労省によると、2月18日までの1週間に全国およそ5千の医療機関から報告された新型コロナの患者数は、前週から1万7793人減って4万9821人となった。また、1定点当たりの平均の患者数は10.10人で、前週の0.73倍となっている。減少が続くのは、2週連続。都道府県別では、多い順に石川が15.48人、茨城15.46人、岐阜15.16人などとなっていて、45の都道府県で前の週より減少している。

 2月18日までの1週間に、全国およそ500の医療機関から報告された新たに入院した患者の数は3150人で、前週と比べて163人の減少。厚労省は「このまま減少傾向が続く可能性があり、ピークは過ぎたと考えられる。例年、春先は感染が落ち着くが、感染は繰り返し拡大するので引き続き感染対策を続けてほしい」としている。

 2月26日発表の定点把握(2月12~18日) 出典:NHK新型コロナ特設サイト

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●インフル患者数、20.64人 前週より減少

 全国の医療機関から報告されたインフルエンザの患者数は、2月18日までの1週間で1定点当たり20.64人と、前週よりも3.29人減ったた。今月18日までの1週間に全国およそ5千の医療機関から報告されたインフル患者数は、前週より1万5820人少ない10万1832人だったという。

 この1週間の全国の患者数は、およそ63万3000人となり、去年9月4日以降の累積の患者数は、およそ1497万1000人と推計。都道府県ごとのの患者数は、福岡が37.07人、大分30.47人、熊本29.91人などとなっていて、39都府県で前週よりも減少したが、引き続き患者数が多い地域もある。

 インフルエンザ患者数(2月12~18日) 出典:NHK新型コロナ特設サイト

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●専門家「入院患者数は高い水準続く、注意必要」

 感染症に詳しい東邦大学の舘田教授は、新型コロナの流行状況について「患者数は2週連続で全国で減少傾向が続いているが、この1週間の新規の入院患者の数は3000人を超え、この冬、感染が拡大してから最も高い水準が続いている。また、入院患者の半数は80歳以上の高齢者なので、今後、入院患者数の推移も注意する必要がある」と話していた。

 そのうえで「この冬、同時流行となったインフル患者数も減少傾向がみられているが、新型コロナとともに再び増加することがないか注意が重要。また、気温が低く感染症にかかりやすい時期は続くので、基本的な感染対策は、引き続き心がけてほしい」と話していた。

●石川県 インフルや新型コロナの患者、多い状態続く

 石川県で2月18日までの1週間に調査の対象となっている医療機関から報告された新型コロナの患者数は、県全体で15.48人で前週から6.43人減ったが、1定点当たりの患者数は全国で最も多くなっている。特に能登中部を中心に引き続き高い水準が続いている。またインフル患者数は、1定点当たり25.44人で、前週から4.44人増加した。このうち金沢市では前の週から6.35人増加している。

●去年の出生数75万人余で過去最少を更新 「今後さらに減少か」

 少子化対策が進む中、去年1年間に生まれた子どもの数が、さらに減っている。前年より5.1%減少し、75万8631人。統計開始以来、過去最少を更新し、少子化に歯止めがかからない。コロナ禍で結婚する人が減ったことが一つの要因。しかし、コロナ禍から「平時」に移りつつある2023年も婚姻数が大きく減ったことで、専門家は出生数も減少傾向が続くとみる。

 コロナ禍だった2020年の婚姻数は、53万7583組、12.7%減と落ち込んだ。続く2021年も婚姻数は4.3%減。2022年は1.1%増で「底を打った」との見方もあった。ところが今回も5.9%と大きく減少。戦後初めて50万組を割った。少子化問題に詳しい日本総研の藤波上席主任研究員は「若い人たちの結婚意欲がかなり低下している」と指摘。婚姻数が急に戻るのは難しいとした上で、「出生数の減少トレンドはしばらく続きそうだ」と分析する。

【2月28日】

●PCR検査事業への投資詐欺の疑いで逮捕の会社社長 不起訴に

 東京中央区の医療関連会社「ICheck」の金子社長(44)は、一昨年8月ごろ、新型コロナのPCR検査事業への投資をもちかけ、都内の投資家の男性などから現金をだまし取ったなどとして、詐欺などの疑いで警視庁に逮捕された。その後、金子社長について、東京地方検察庁は不起訴にした。不起訴の理由は明らかにしていない。「ICheck」は先月「今回の逮捕は事実無根であると認識している」とするコメントをホームページに公表していた。

【2月29日】

●去年の国内宿泊者数、延べ5億9275万人 前年比31.6%増加

  観光庁によると、2023年1年間に国内のホテルや旅館などに宿泊した人は、延べ5億9275万人と、前年に比べて31.6%増加した。このうち日本人の宿泊者数は、延べ4億7842万人。前年と比べて10.2%増加、2019年の新型コロナ前の99.6%の水準まで回復した。

 一方、外国人の宿泊者数は、延べ1億1434万人だった。前の年に比べ6.92倍と大幅に増加、2019年と比べても98.9%の水準まで回復した。ホテルや旅館などに宿泊した人の数を都道府県別に見ると、前の年と比べて最も増加率が高かったのは沖縄県で66.2%増加、続いて東京都が64.8%、大阪61.7%、京都51.1%、福岡43.1%の増加となった。

2024年2月 9日 (金)

新型コロナ2024.01 能登地震

 新型コロナウイルスが感染症法の5類に移行した2023年5月以降、第9波の感染拡大は9月下旬にはピークアウトし、11月19日までの1週間では平均患者数が1.95人で、11週連続で減少した。しかし、11月26日までの1週間の平均患者数が2.33人、およそ3か月ぶりに増加に転じた。その後緩やかな増加を続け、1月21日までの1週間では、平均患者数は12.23人で9週連続の増加。平均患者数が10人超は、去年9月以来。増加のペースも上がってきた。

 夏と冬に流行する傾向のある新型コロナは、5類移行後に初めて迎えた今季も同様の傾向を示している。海外で急速に拡大しているオミクロン株の新変異株「JN.1」への置き換わりが国内でも進んでいる影響とみられる。1月1日、能登半島で最大震度7の地震が発生、被災地の避難所では3密や断水などでインフルエンザや新型コロナ感染者が増えていることが報告されているが、感染対策や健康管理が難しい状況。

 2024年1月1日から31日までの新聞、テレビ、ネット情報から、新型コロナの主なニュースを辿る。本ブログ記事「新型コロナ2023.12 増加に転ず」の続き。【写真や図をクリックすると、拡大表示します】

 

【1月1日】

●石川県で震度7、能登半島大地震

 1日16時10分ごろ、石川県能登地方を震源とする強い地震があった。震源の深さはごく浅く、地震の規模を示すマグニチュードは7.6と推定される。同県能登で震度7、新潟県中越で震度6弱、新潟県上越、下越、佐渡、富山県東部・西部で震度5強を観測した。石川県能登に大津波警報、山形、新潟、富山、石川、福井、兵庫の6県に津波警報、日本海側の広範囲に津波注意報が発令された。

 推計震度分布図 出典:気象庁報道発表(2024年1月1日18:00)

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 地震による火災で被災した輪島朝市(2024年1月6日) 出典:ウキメディア・コモンズ

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 地震による家屋倒壊や土砂災害、津波、火災などにより、死者が200人を超えるなど、甚大な被害が発生した。能登地方では2020年12月頃から活発な群発地震活動が続いており(能登群発地震)、1月1日の地震はその中で発生した。

【1月4日】

●インフルエンザ、患者数減少も再増加の懸念 被災地では対策注意

 厚労省のまとめによると、12月24日までの1週間に全国およそ5千か所の医療機関から報告されたインフルエンザの患者数は11万4126人で、1医療機関あたりでは23.13人で、前週(29.94人)の約0.77倍。2週連続で減少した。都道府県別に見ると宮崎が44.43人、宮城39.05人、大分37.67人、北海道36.66人、青森31.05人、山形30.51人と、6つの道県で「警報レベル」とされる30人を超えているほか、すべての都府県で「注意報レベル」の10人を超えている。

 前週と比べると、沖縄県と青森県を除く45の都道府県で減少し、全国的に減少傾向となっているが、専門家は年末年始に人の移動が活発になったことで、再び増加に転じる可能性があるとして、注意を呼びかけている。休校や学年.学級閉鎖は全国で計3153校で、前週の6334校から半減した。

 インフルエンザ患者数(12月18~24日) 出典:NHK新型コロナ特設サイト

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●インフル、被災4県は注意報レベル超える 警報レベル超える地域も

 能登半島地震で大きな影響のあった各県では、インフルエンザの患者が多く報告されている地域があり、専門家は避難所での感染症対策に注意してほしいと呼びかけている。12月24日までの1週間に報告された1医療機関あたりのインフル患者数は、それぞれ県全体で、石川県は22.69人、富山県28.13人、福井県18.64人、新潟県25.74人だった。

 4県とも県全体の定点あたりの患者数は前の週から減っていたが、いずれも「注意報レベル」の10人を超え、保健所の管轄する地域ごとに見ると「警報レベル」の30人を超えているところも多くある。

●全国のコロナ感染者、5週連続増 前週比1.10倍

 厚労省は、全国に約5千ある定点医療機関に昨年12月18~24日に報告された新型コロナの新規感染者数は計2万2529人で、1定点あたり4.57人(速報値)だったと発表した。前週(4.15人)の約1.10倍で、5週連続で増加した。都道府県別の最多は北海道の10.69人で、山梨9.73人、長野8.55人、愛知7.06人、大分6.43人などとなっていて、33の都道府県で前の週より増加している。

 12月24日までの1週間に定点医療機関に報告された新規入院患者数は1597人で、前週の1478人から119人増加。集中治療室(ICU)に入院している患者数は66人で、前週(68人)から2人減った。厚労省は「前の週に続いて緩やかな増加となっている。引き続き対策を徹底してほしい」としている。

 1月4日発表の定点把握(12月18~24日) 出典:NHK新型コロナ特設サイト

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【1月5日】

●石川県の避難所でインフルやコロナ感染者増加

 5日午前10時から開かれた石川県の災害対策本部会議で、被災地の自治体からは避難所でインフルエンザや新型コロナの感染者が増えていることが報告され、看護師や保健師の支援を求める声が相次いだ。これを受けて馳知事は「一刻も早くインフラを確保するとともに、避難所での生活支援に最大限に対応する必要がある」と述べ、避難所の環境改善に取り組むとともに、お年寄りなど配慮が必要な人のための二次避難所や仮設住宅の設置を急ぐよう指示した。

【1月7日】

●避難所などの感染症対策、専門家のチームが支援 石川・七尾

 今回の地震で多くの人が避難生活を送る中、感染症の専門家で作る学会の支援チームが石川県七尾市の避難所などをまわり、感染症対策について助言するなどの支援を行っている。7日は防衛医科大・防衛医学研究センターの加來教授たち8人が七尾市に入り、公立能登総合病院で市内の避難所の新型コロナの状況などを確認した。また、避難所となっている小学校を訪れ、調理室やトイレなどの衛生状況を確かめた。

 避難所は多くの人が集まっているほか、水やアルコールなどの資材が不足しがちなため衛生管理が難しいということで、加來教授たちは、避難所の担当者に手洗いや換気の徹底を放送などで呼びかけてほしいと伝えていた。支援チームは今後も交代で被災地に入り、感染症の状況の調査やマスクなど不足している資材の配布などに当たるという。

【1月8日】

●石川、避難所で新型コロナやノロなど感染相次ぐ 健康管理難しく

 石川県によると、避難所で新型コロナやノロウイルスなどの感染が出ているが、避難所はいっぱいになっていて感染者を隔離するスペースが確保できなくなっている。このため馳知事は、8日の災害対策本部会議で、感染者が出ている輪島市の避難所から感染していない人を金沢市に移すことができないか検討を進めていることを明らかにした。

 石川県志賀町によると、避難所で発熱などの症状を訴える人がいたことから検査を行ったところ、8日午前10時までに14か所の避難所のうち3か所にいる合わせて13人に新型コロナへの感染が確認された。町では今後、さらに感染が広がらないよう感染している人向けの避難所を準備中だという。町によると、避難所はこまめな消毒やマスクの着用などの感染症対策を進めているというが、人の出入りが多く、断水も続いていることなどから健康管理が難しい状況。

【1月9日】

●東京都 インフルと新型コロナの感染者数増加

 東京都内の感染症について、都は、先月31日までの1週間の1医療機関当たりの感染者数を公表した。それによると、インフルエンザは19.22人と前の週の1.06倍と増え、引き続き注意報の基準を超えている。また、新型コロナは3.39人と前の週の1.08倍となり、6週連続で増加した。

 一方、主に子どもが感染し発熱などの症状が出る「溶連菌感染症」の一種、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎が4.71人と前の週の0.81倍に、同じく子どもを中心に感染する「咽頭結膜熱」が1.93人と前の週の0.71倍と、いずれも減ったものの引き続き警報の基準を超えている。

●石川 新型コロナ、医療機関で正確な患者数の把握が困難に

 新型コロナやインフルエンザなどの感染症は発生状況を把握するため、石川県では48の医療機関から寄せられた報告をもとに毎週、患者数を集計して国などに報告している。県によると、今回の地震の影響で、調査対象となっている医療機関のうち能登北部の6か所すべてと、能登中部の1か所で施設が被災するなどして報告が困難になっているという。

 このため地震のあった1日以降について、患者数が把握できる医療機関に限って集計、報告するという。県によると、被災地では避難所などで発熱などの体調不良を訴える人が相次いでいて、現場の保健師や災害派遣医療チームなどが対応にあたっている。県保健環境センターは「県外から応援で来ている医療従事者も多く、正確な患者数を報告できる状況にない。できるかぎりすみやかに、感染症の発生状況を報告できる体制づくりを支援していきたい」としている。

【1月10日】 

●新型コロナ患者数、6週連続増加傾向 「感染対策徹底を」 厚労省

 厚労省によると、12月31日までの1週間に全国およそ5千の医療機関から報告された新型コロナの患者数は、前の週から5458人増えて2万7987人となった。また、1つの医療機関あたりの平均の患者数は5.79人で、前の週(4.57人)の1.27倍。前の週から増加が続くのは6週連続。都道府県別では多い順に北海道12.28人、長野10.65人、愛知9.19人、岐阜9.15人、大分9.1人などとなっていて、44都道府県で前の週より増加している。

 能登半島地震の影響で、新型コロナ患者数を報告する石川県の48の医療機関のうち、5か所からは報告がなかったが、石川県は5.42人で、前の週より増加。また、12月31日までの1週間に、全国およそ500の医療機関から報告された新たに入院した患者の数は1942人で、前の週と比べて326人の増加。厚労省は、全国の流行状況について「前週に続いて全国的に緩やかな増加傾向となっている。手洗いや換気など引き続き対策を徹底してほしい」としている。

●専門家「インフルピークと重なるおそれも 避難所で感染対策を」

 東邦大学の舘田教授は新型コロナの感染状況について、「感染者の数は爆発的ではないが、去年の秋の終わり頃から緩やかな増加傾向が続き、入院患者も増えている。前回の感染拡大のピークが去年の9月頃だったことを考えると、免疫が低下してくる人が増え、これからさらに感染が広がりやすくなると考えられる。インフルエンザのピークと重なる可能性もあり、今後、どう推移するのか、医療体制の状況も含めて注意する必要がある」と述べた。

 「高齢者や免疫不全の患者で、前回のワクチン接種から4か月以上たっている場合は重症化を防ぐため、できるだけ早くワクチンを接種、感染を感じた場合は早く医療機関を受診して検査や治療薬の処方を受けてほしい」と呼びかけた。また「避難所は狭いスペースに多くの人が密集し、断水で十分な感染対策が難しいが、マスクやアルコール消毒など、できる限りの対策を取ってほしい。避難所に検査キットや治療薬を備えておくことも必要な支援」と話す。

 1月10日発表の定点把握(12月25~31日) 出典:NHK新型コロナ特設サイト

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【1月12日】 

●避難所で感染症拡大 「市立輪島病院」、1週間以内に満床のおそれ

 石川県輪島市の「市立輪島病院」は、地震後はけが人の対応を優先していたが、今は感染症の患者を中心に診療にあたっている。病院を訪れた患者のうち、発熱などの症状を訴えた人は、10日は15人ほどだったが、11日はおよそ70人にまで増え、新型コロナやノロウイルス、それにインフル患者が多いという。また、12日の時点で入院患者はおよそ40人いて、その半数が感染症の患者だという。このままでは1週間以内に満床になるおそれがある。

 長引く避難生活で被災者の健康管理が課題となる中、石川県珠洲市の避難所では、全国から被災地に入って活動する看護師「災害支援ナース」が対応にあたっているが、人手が足りず、態勢の整備が課題になっている。日本看護協会などによると、能登地方の被災地では11日の時点でおよそ90人の「災害支援ナース」が活動しているが、ほとんどは病院に派遣され、避難所で対応にあたるのは10人程度しかおらず、態勢の整備が課題だという。

●新型コロナ、医療機関当たり平均患者数6.96人 7週続けて増加

 厚労省によると、1月7日までの1週間に全国およそ5千医療機関から報告された新型コロナの患者数は、前の週から6048人増えて3万4035人となった。また、1つの医療機関当たりの平均の患者数は6.96人で、前週の1.2倍。増加が続くのは7週連続となる。都道府県別では多い順に岐阜15.23人、長野12.61人、愛知12.4人、茨城12.27人、福島11.29人などとなっていて、40の府県で前の週より増加している。

 能登半島地震の影響で、石川県の48医療機関のうち、5か所からは報告がなかったが、石川県は8.44人で前の週より増加した。また、1月7日までの1週間に、全国およそ500の医療機関から報告された新たに入院した患者の数は2336人で、前の週と比べて394人の増加。

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【1月15日】

●新型コロナ、国内で初確認から4年 「JN1」と「後遺症」への対策が課題

 国内で新型コロナは、2020年の1月15日に国内で初めての感染が確認されてからで4年。新型コロナで亡くなった人は、人口動態統計からの算出で去年8月までに9万5830人に上っている。去年5月に感染症法上の位置づけが5類に変更されて以降、国は患者や医療機関への公費での支援を縮小してきた。現在もワクチンの無料接種や高額コロナ治療薬への一部公費負担、入院医療費の補助、医療機関への支援などは続けているが、これらは今年度末までが期限となっている。

 新型コロナは次々変異を繰り返しながら流行を続けてきているが、現在は、オミクロン株の1種の「JN.1」という変異ウイルスが世界的に増加しつつあり、WHOが監視している。さらに、新型コロナに感染したあとに倦怠感などが続く「後遺症」の相談も各地の医療機関に相次いでいる。新型コロナが今後、季節性インフルエンザなど他の感染症と同様の扱いに移行される中で、今後も感染対策とあわせて、後遺症への対策をどう進めていくかが課題になっている。

●専門家 新型コロナの「流行はまだまだ年単位で続く」

 東京医科大学の濱田特任教授は、「最初に中国で新型コロナが発生した当初は、流行がこんなに長期にわたるとはあまり考えていなかった。しかし、実際に流行は起こり、多くの人命が失われ、今も流行が続いている。最初の1年間はウイルスにあまり大きな変化はなく、その時点では変異ウイルスがこんなに出てくることは予想できなかったと思う。これだけ流行が長期化しているのは、ウイルスが変異していることも大きな要因だと思う」と話した。

 そして、「免疫がついたかと思うと、その免疫をかいくぐる新しい変異ウイルスの派生型が出てきている状況で、流行はまだまだ年単位で続くと考えたほうがいいと思う。新型コロナは、インフルエンザと同じように次の冬に流行する株をある程度予測して、秋にワクチンを接種していく状況になると考えられる。第2のインフルのような存在として、地球上に残るのではないか」と話した。

●112の高齢者施設に被害 断水や停電続く施設も

 石川県によると、県内の輪島市や珠洲市、能登町など15の市と町では、15日午後2時のまとめで112の高齢者施設に建物の一部損壊やインフラなどの被害が出ていて、今も断水や停電が続いている施設も多くあるという。風呂やトイレが利用できず衛生環境が悪化する中で、発熱など体調の急変で病院に搬送される人や新型コロナなどの感染症にかかる人、災害との関連は分からないものの、体調を悪化させて亡くなる人も出てきている。

 一方、職員の中には被災した人が多く、出勤できない人もいるため、限られた人員で入所者のケアにあたらざるをえない。このため入所する高齢者を他の介護施設に移す動きが本格化している。ただ、受け入れ先が見つからない高齢者も多く厳しい状況が続いているほか、職員一人一人の負担や疲弊の度合いも日ごとに高まっている。厚労省は、全国の福祉施設から応援の介護職員などを募り、15日から被災した施設や金沢市の「1.5次避難所」に派遣する。

【1月17日】

●訪日客の消費額、初の5兆円超え 昨年、円安で割安感

 2023年の訪日外国人の旅行消費額が5兆2923億円となり、コロナ前の2019年の4兆8135億円を上回って、政府目標の5兆円を超えた。観光庁が17日発表した。訪日客数は2506万6100人で2019年の78.6%にとどまったが、円安を追い風に消費額は膨らんだ。政府観光局によると、訪日客数は韓国が695万8500人(2019年比24.6%増)が最多で、次いで台湾420万2400人(14.1%減)。一方、コロナ前は3割を占めていた中国は、242万5千人(74.7%減)。

 訪日客の旅行消費額は1人平均21万2千円となり、2019年より5万3千円増えた。円安によって国内のサービスや商品の割安感が強まったことで、滞在日数が延び、宿泊やレジャーにより多くのお金が使われている。全体では、宿泊費が1兆8289億円(34.6%)で最も多く、買い物代は1兆3954億円(26.4%)。2019年は買い物代がトップだったが、「爆買い」に象徴される中国人客が減り、消費構造が変化している。

【1月18日】

●PCR検査装い詐取 6000万円詐欺容疑 男ら逮捕

 東京・中央区の医療関連会社「ICheck」の社長、金子容疑者(44)と港区の投資コンサルタント会社社長・入江容疑者(50)ら6人は、新型コロナのPCR検査事業への投資の名目で都内の男性などから、およそ6千万円をだまし取ったなどとして、詐欺などの疑いがもたれている。これまでの調べで容疑者らは「国の補助金を使って、無料のPCR検査場の運営などで利益を上げる」などと投資を勧誘し、全国のおよそ130人から32億円余りを集めていたとみられている。

 さらに、集めたとされる数億円をPCR検査キットの仕入れ代として、別の会社に送金した記録を出資者に見せていた。しかし数日後には、送金先の会社から元の口座に戻されていて、検査キットの仕入れは実際には行われていなかった。警視庁は集めた金が事業に使われているように信じ込ませるため、取り引きを偽装したとみて調べている。

●雇調金詐取の疑い、元幹部ら本格捜査へ 水戸京成百貨店 茨城県警

 新型コロナ禍に国の雇用調整助成金(雇調金)をだまし取った疑いが強まったとして、茨城県警は、京成電鉄の子会社でデパートなどを展開する水戸京成百貨店の当時の幹部ら複数人を詐欺容疑で本格的に捜査する方針を固め、18日にも元幹部らを取り調べる。元幹部らは共謀し、コロナ禍の2020年以降、実際には出勤していた従業員の勤務データを改ざんして休業したように偽装する方法で、のべ2万3795人分の約3億円の雇調金をだまし取った疑い。

【1月19日】

●新型コロナ感染状況「着実に感染者増加 対策徹底を」 厚労省

 厚労省によると、今月14日までの1週間に全国およそ5千の医療機関から報告された新型コロナの患者数は前の週から1万143人増えて4万4178人となった。また、1つの医療機関当たりの平均の患者数は8.96人で、前週の1.29倍となった。増加が続くのは8週連続となる。都道府県別では多い順に、岐阜が14.29人、茨城14.21人、愛知14.17人、長野14.05人、佐賀13.82人などとなっていて、43の都道府県で前の週より増加している。

 石川県の48の医療機関のうち、能登北部の4か所からの報告は含まれないが、石川県は10.48人で前の週より増加した。今月14日までの1週間に、全国およそ500の医療機関から報告された新たに入院した患者の数は2846人で、前の週と比べて489人の増加。厚労省は全国の流行状況について「例年、冬は感染が拡大する時期であり、引き続き対策を徹底してほしい」としている。季節性インフルの新規感染者数は、1定点あたり12.99人で、前週の約1.03倍だった。

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●専門家 インフルエンザと新型コロナの感染傾向

 岩手医科大学元教授で感染症に詳しい櫻井医師は「インフル感染状況が減少傾向にある一方、新型コロナは増加傾向で、2つの波が少しずれている。しかし、どちらも感染経路は同じなので、どちらも増える可能性がある。新型コロナで重症化するケースは減っているとはいえ、家族や高齢者施設の中に患者がいる場合、強い対策を取らなければあっという間に広がってしまう。3密を避けることや、手洗いやマスクといった対策が大切」と述べた。

 また、被災地での感染状況について「被害の大きかった奥能登では定点把握ができない状態で、避難所や地域ごとにも流行状況が違うようだ。学会でチームを派遣して避難所の状況を調べたところ、当初は下痢などの症状が目立ったが、いまは、インフルのような呼吸器症状の患者が多く見られる避難所もあった。症状があっても検査もできない状況にあるので、避難所ごとに状況を細かく確認して、支援していく必要がある。」と話した。

●新型コロナ変異株、急速に置き換わる 新規感染、8週連続で増加

 昨年秋ごろから海外で急速に拡大しているオミクロン株の変異株「JN.1」の国内での増加が、感染拡大に影響しているとみられる。JN.1はオミクロン株の亜系統「BA2.86」のウイルス表面の「スパイクたんぱく質」に一つ変異が入っている。東京大学医科学研究所などのチームが英科学誌に発表した研究などによると、変異により免疫を回避する能力が高くなっているという。今後、置き換わりが進めば、さらに感染者が増える可能性がある。

 東京都のゲノム解析によると、昨年12月4~10日に8.2%だったJN.1の割合は、25~31日には45.1%となり、それまで優位だった「EG.5」の割合を上回った。国立感染研によると、国内で昨年12月25~31日時点で解析された181検体のうち、JN.1の割合は24.9%。1月22~28日の週には、57%を占めると推計されている。WHOは昨年12月、JN.1を「注目すべき変異株」に指定したが、重症化しやすいというデータは見られていない。

【1月20日】

●孤立解消地区から2次避難 感染症で移動できない人も 石川・珠洲

 珠洲市の沿岸部にある大谷町地区は、今回の地震で道路が損傷を受けて通行が難しくなり、150人余りが孤立したが、今月16日に道路の復旧作業が進んで、ようやく孤立状態が解消された。石川県はより安全な場所で過ごしてもらう2次避難を進めていて、大谷町の地区の避難所となっている大谷小中学校では、希望した人のうち、高齢者を中心とした44人が20日、富山市の宿泊施設へ移動することになった。

 一方で、2次避難を希望していても新型コロナやインフルに感染したり感染した人の濃厚接触者になったりして、およそ20人が移動できなかった。こうした人たちの避難をいかに早く進めるかが課題となっている。

●石川 避難所などの感染症患者数、連日100人超

 石川県によると、19日に新たに確認された、主に避難所での新型コロナなど感染症の患者数は111人で、公表を始めた今月10日から10日連続で1日100人を超えている。県は予防対策として、保健師による避難所の巡回や消毒用品の配付を進めているほか、感染が疑われる場合にはほかの被災者との隔離も実施している。

 羽咋市の「国立能登青少年交流の家」は地震の一時的な避難所となっていて、輪島市の障害者施設から家族を含め28人が避難している。20日までに避難してきた12人が新型コロナに感染したことが確認されたが、症状は比較的軽いという。感染が確認されたあとは施設内の大部屋のテントに分かれて生活していて、今月30日に2次避難先の愛知県へ移動する予定。施設の理事長は、「長引く避難生活による免疫力が落ちていたことが原因かもしれない。」と話している。

【1月21日】

●新型コロナ4年 「後遺症」、苦しみ続く せき・息切れ・だるさ…収入激減

 国内で新型コロナ感染者が2020年1月に初確認されてから4年。昨年5月から感染症法では季節性インフルなどと同じ扱いとなったが、感染後の「後遺症」に悩まされる人は多い。疲労感や呼吸困難、集中力の低下など、症状は様々で、続く期間は人によっても違う。後遺症に悩む患者や家族らは昨年12月、後遺症に対応できる医療機関の拡充や治療法の確立などを求める要望書を厚労省に提出。治療が長引くことも多く、傷病手当や休業手当の支給期間の延長も求めている。

 コロナ後遺症は、コロナ感染後、誰でもなる可能性がある。2020~21年に欧州では、1700万人以上が後遺症を経験したと推計される。日本国内でも成人感染者の1~2割ほどに症状がみられたとの報告がある。WHOは「症状が少なくとも2カ月以上続き、ほかの病気の症状として説明がつかないもの」で、通常はコロナ発症から「3カ月たった時点にもみられる」と定義。後遺症が起きる仕組みについては、持続感染や、免疫機能の異常などが指摘されている。

●後遺症の起きる仕組み、研究進む

 コロナ後遺症の仕組みの一端などが、明らかになってきた。米エール大の岩崎教授(免疫学)らの研究チームは昨年9月、免疫機能に関わる物質に変化が生じていたとする論文を発表した。後遺症が1年以上続いている人の血液成分を解析したところ、ホルモン「コルチゾール」の量が半減していた。コルチゾールが減ると、低血糖や低血圧になり、集中力の低下や疲労感・倦怠感につながる。免疫を担うリンパ球の一種が増加、体内に潜むヘルペスの活性化も確認された。

 コルチゾールの減少が症状の一因となり、体内に残ったコロナやヘルペスが後遺症の引き金になっている可能性がある。また、後遺症により、認知機能障害やアルツハイマーのリスクが上がるという海外の報告も相次ぐ。米CDCの2022年調査では、コロナ感染の米国成人6.9%に何らかの後遺症が3カ月以上続いていた。男性より女性、35~49歳が高かい。日本の研究でも41~64歳の割合が高く、基礎疾患のない人も後遺症になることがわかっている。

【1月26日】

●インフル患者数17.72人 前週の1.36倍

 国立感染研などによると、1月21日までの1週間に全国およそ5千か所の医療機関から報告されたインフルエンザの患者数は8万7318人で、1医療機関当たりでは17.72人と前の週よりも4.73人増え、1.36倍になった。推計されるこの1週間の全国の患者数はおよそ61万7000人。去年9月4日以降の今シーズンの累積の患者数はおよそ1221万7000人と推計されている。

 1医療機関当たりの患者数を都道府県別にみると、沖縄県が最も多く32.33人で「警報レベル」の30人を超えた。また、宮崎27.81人、福岡25.85人となっているなどと、41の都府県で10人を超える「注意報レベル」となった。前の週と比べると、兵庫1.7倍、佐賀1.67倍、京都1.66倍などと、42の都府県で増えていて、全国的に増加傾向となっている。

■専門家 インフル「全国的に増加傾向に転じた」

 東邦大学の舘田一博教授は、インフルエンザの感染状況について、「前回や前々回の集計では正月の影響で減少傾向となっていたが、全国的に増加傾向に転じている。例年は、1月末から2月にかけて感染拡大のピークを迎えることから、今後も増加傾向が続き、子どもや高齢者の患者も増えてくると考える必要がある」と話している。

 能登半島地震で大きな揺れを観測した各県では、1月21日までの1週間で1医療機関当たりのインフル患者の数がいずれも前の週を上回り、「注意報レベル」の10人を超えている。

 インフルエンザ患者数(1月15~21日) 出典:NHK新型コロナ特設サイト

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●新型コロナ、インフルエンザともに患者数増加

 厚労省によると、1月21日までの1週間に全国およそ5千の医療機関から報告された新型コロナの患者数は、前の週から1万6090人増えて6万268人。1つの医療機関当たりの平均の患者数は12.23人で、前週(8.96)の1.36倍。増加が続くのは9週連続で、1医療機関当たりの平均患者数が10人超は、去年9月以来。都道府県別では多い順に福島18.99人、茨城18.33人、愛知17.33人、大分17.16人、佐賀17.05人など、すべての都道府県で前週より増加している。

 能登半島地震の影響で、石川県48の医療機関のうち、能登北部の4か所からの報告は含まれていないが、石川県は14.33人で前の週より増加した。1月21日までの1週間に、全国およそ500の医療機関から報告された新たに入院患者の数は3462人で、前の週と比べて600人増加。入院患者数は、現在の集計方法を始めた去年9月下旬以降最多となった。

●専門家 新型コロナ「増加のペース上がった インフル同時流行も心配」

 東邦大学の舘田教授は、新型コロナの感染状況について、「今回の集計で、かなり増加のペースが上がった印象を受ける。今後、1、2週間で患者の数がどう増加するか、いつ感染拡大のピークを迎えるのか、注意する必要がある」と話した。また、「患者の数は、去年夏の『第9波』のピークに及ばないが、入院患者の数は『第9波』のピークとほぼ同じ水準になっている。感染していても検査を受けない人がいて実際の感染者はもっと多い可能性がある」と指摘した。

 その上で、「インフルとの同時流行も心配な状況で、2月にかけてはいま一度、気を引き締めて、できる範囲の感染対策に当たって欲しい。特に高齢者や免疫不全の患者は重症化しやすく、入院につながってしまうので、最後のワクチンの接種から4か月以上たった人はできるだけ早めに追加接種を受けるべきだ。また、若い人たちも高齢者などに感染を広げてしまうリスクを考えてワクチン接種を検討することが大事だ」と話していた。

 1月26日発表の定点把握(1月15~21日) 出典:NHK新型コロナ特設サイト

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【1月27日】

●コロナ禍の教訓は、新たな感染症にどう備える 専門家フォーラム

 東京都のコロナ対策に助言や提言を行っている「東京iCDC」の専門家が、この4年間の教訓について話し合うフォーラムが開かれ、それぞれの立場からコロナ禍の取り組みや課題などについて意見を交わした。「東京iCDC」は、都の感染症対策の司令塔として2020年に設置され、医師や研究者などで構成する専門家ボードの9つのチームが、医療提供体制や感染制御などの分野ごとに調査研究や提言などを行っている。

 専門家からは「当初考えた以上のスピードで感染が広がり、対策が後手に回った」とか「検査の精度が低かった」といった課題が指摘された。東京iCDCでは、この4年間の取り組みを教訓に、次の新たな感染症への備えに生かすことが重要だとして、今後さらに検証を進めていく方針。

【1月31日】

●新型コロナ感染男性死亡、賠償訴訟始まる 東京地裁

 2021年8月、千葉県船橋市の基礎疾患があった当時23歳の男性が新型コロナに感染して死亡した。両親は繰り返し救急搬送を要請したのに、受け入れ先の病院が決まらないなどと搬送を断られたとして、国と千葉県、船橋市に合わせておよそ1億300万円の賠償を求める訴えを起こした。31日、東京地方裁判所で始まった裁判で、男性の父親が意見陳述を行った。

 父親は「息子が治療を受けられず、苦しみながら死へと向かうのを見るのは非常につらく苦しい時間だった。搬送の要請に真摯に耳を傾けてもらっていたら助かる命だったので悔しい」と振り返った。「息子の代わりに真実を知りたい。救える命を救える国になってほしいという思いで裁判を起こした」と訴えた。両親の弁護士によると、新型コロナ患者の救急搬送をめぐって国を訴える裁判は初めて。

2024年1月18日 (木)

四谷から神宮外苑

 2024年1月13日(土)、四谷界隈から神宮外苑をめぐる10kmほどの新春ウォーク。
 本ブログ記事「四谷界隈の谷と坂」の続き。
 

■四谷界隈を歩いたあと、地下鉄で四ツ谷駅に移動し神宮外苑をめぐる。

 丸ノ内線の四谷三丁目駅を12:55発、四ツ谷駅12:57着。赤坂口から出る。

 ちなみに「四ッ谷」と言う表記は、江戸時代から明治中ごろまで多く、明治末からは「四谷」が多くなったそうだ。現在「四ッ谷」 を使っている主なところは、JRと東京メトロの「四ツ谷駅」くらいのようだ。

 「若葉東公園」の中を突き抜けて迎賓館へ。

●迎賓館 13:10

 正門(参観者の出口)から見る「迎賓館赤坂離宮」。参観の入口は西門(学習院初等科側)、正門からはご入場できない。

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 迎賓館は、世界各国から賓客を迎える内閣府の迎賓施設で、港区元赤坂の「迎賓館赤坂離宮」と京都御苑内の「京都迎賓館」の2か所がある。非公開だったが、2016年度からは一般公開されるようになった。「迎賓館赤坂離宮」は、本館と庭園は予約なしで、和風別館は予約制で参観可能。いずれも有料。毎週水曜日が休館日で、また接遇等により公開中止になる。入場時に禁止事項、注意事項等があり、金属探知機による検査と手荷物検査がある。

 現在の迎賓館の建物は、東宮御所として1909年(明治42年)に紀州藩の屋敷跡に建てられた。しかしネオ・バロック様式の外観が華美に過ぎたことや住居としての使い勝手が良くなかったため、皇太子嘉仁親王(大正天皇)がこの御所を使用することはなく、天皇に即位した後は離宮として扱われることとなり、名称も「赤坂離宮」と改められた。戦後、「赤坂離宮」を改修し迎賓施設にすることが決定、1974年(昭和49年)に現在の迎賓館が完成した。

●学習院初等科

  四谷角筈線(都道414号線)に出ると、そこは「学習院初等科前」交差点。

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 「学習院初等科」の正門。赤坂御用地には近い。

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 1847年(弘化4年)に孝明天皇により公家の学習所として、京都御所前に「学習院」が創設。1877年(明治10年)神田錦町に華族学校として改めて校名を「学習院」として開業、学習院予備科(初等学科)設置した。1884年(明治17年)官立学校。1947年(昭和22年)私立学校となる。元々は神田錦町にあったが、火事で虎ノ門へ、老朽化で現在の迎賓館の場所に、その後現在の迎賓館前に移動した。現在の本館は明仁親王(現上皇)が入学する際に建設されたという。

 四谷角筈線の「鮫ヶ橋坂」を下る。「鮫ヶ橋坂」は、本ブログの前の記事「四谷界隈の谷と坂」で記載した 「みなみもと町公園」のある南元町交差点で終わる。

 「迎賓館」西門近くから「鮫が橋坂」を見下ろす。出典:Googleマップ

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 坂下の「みなみもと町公園」辺りは、すり鉢地形のもともと低い湿地で、かつては沼から鮫川が東南の赤坂溜池に流れていたそうだ。湿地は、江戸時代に外堀工事の残土で埋め立てられ、町屋となったという。

●鮫が橋門 13:20

 赤坂御用地の「鮫が橋門」。南元町交差点辺りに位置する。

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 ここは、「学習院初等科前」交差点から350mほど。四谷角筈線(都道414号線)のこの辺りから先は、「安鎮坂(あんちんざか )」の上り。別名「権田原坂(ごんだわらざか)」 。

 「鮫が橋門」付近から「安鎮坂」の上り。出典:ウキメディア・コモンズ

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 「安鎮坂」の名は、かつて坂の前にあった安藤左兵ヱの屋敷内に安鎮大権現の社があったことに由来し、後に「安珍坂」と書くようになったという。別名の「権田原坂」は、付近に屋敷のあった権田氏、あるいは権田原僧都の碑など諸説ある。この坂を上り切った場所は、「権田原交差点」という。

●仙洞御所正門 13:25

 「仙洞御所(せんとうごしょ)正門」の皇宮警察の派出所。ここは、赤坂御用地の「鮫が橋門」から約350m、「安鎮坂」の途中にある。

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 正門の写真は、撮れなかった。「仙洞御所」とは、主に退位(譲位)した天皇の御所をいう。

 2019年(平成31年)4月30日24:00をもって第125代天皇が退位して上皇となり、同時刻の令和元年5月1日0:00、今上天皇が第126代天皇に即位した。これに伴い、皇居の従来の御所が上皇の御所である「吹上仙洞御所」に、赤坂御用地の従来の「東宮御所」が天皇の御所である「赤坂御所」にそれぞれ改称された。

 その後、2020年(令和2年)3月31日に上皇と上皇后は、「赤坂御所」が正式な「仙洞御所」として改修されるまでの間の仮住まいとして、港区高輪の旧高松宮邸に転居し、これを「仙洞仮御所」と称した。一方、皇居の「吹上仙洞御所」は改修を経て、2021年(令和3年)9月6日より今上、天皇一家の正式な御所となった。そして天皇一家転居後の「赤坂御所」は改修され、2022年(令和4年)4月26日に上皇・上皇后が旧高松宮邸から再度転居し、正式な「仙洞御所」となった。

 四谷角筈線(都道414号線)の「安鎮坂」は、権田原交差点で外苑東通り(都道319号)と交差する。

●国立競技場 13:45

 権田原交差点の歩道を渡り、外苑に入る。左手に明治神宮野球場、草野球の聖地・明治神宮第二野球場を見ながら進むと、木材を使用した「国立競技場」が見える。

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 2020年東京オリンピック・パラリンピックにおいては、「オリンピックスタジアム」の名称で、メイン会場として使用された。隈研吾によるデザインは、明治神宮外苑との調和を目指した『杜のスタジアム』のコンセプトを掲げ「自然に開かれた日本らしいスタジアム」を提案。屋根や軒庇などを鉄骨と木材のハイブリッド構造とし、最大高さを47.4mと比較的低く設定することで、水平ラインを強調した構造となっているという。

 この日は、ラグビー全国大学選手権決勝(帝京大―明大)がこの国立競技場で行われた。

 3大会連続、12度目の優勝を目指す帝京大(関東大学対抗戦1位)と、5大会ぶり14度目の優勝を目指す明大(同2位)が対戦。試合前は晴天に恵まれた国立競技場周辺だったが、15:20の試合開始ごろには厚い雲に覆われる天気に。点灯試合になると、前半5分ごろには雨が降り始め、その後はみぞれ、時折雷鳴や稲光に見舞われる天候となった。帝京大の7-0で迎えた15:45(前半22分37秒)、試合を中断、16:40分に再開した。中断時間は55分間だった。節目の60回目の大会の決勝は、帝京大34―15明大。創部100周年の明大は、及ばなかった。

 試合開始の頃には、地下鉄に乗って渋谷を経由して、池袋に向かっていた頃で、天気の急変には気がつかなかった。

●聖徳記念絵画館 13:45

 神宮外苑の中心的な建物。建築当初のままの荘厳な建物には、明治天皇のご生誕から崩御までの出来事を、年代順に前半を日本画40枚、後半を洋画40枚で展示されている

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 明治天皇崩御後に建築計画が持ち上がり、大喪の礼が行われた「青山練兵場」の葬場殿跡地で、1926年(大正15年)10月竣工。幕末から明治時代までの明治天皇の生涯の事績を描いた歴史的・文化的にも貴重な絵画を展示している。

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 施設維持協力金1人500円を納め、入館する。維持管理は、宗教法人・明治神宮の予算で賄われているそうだ。

 13:50~14:30、絵画80点を鑑賞。以下、4枚の写真の出典は、ウキメディア・コモンズ

 館内展示の様子

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 「大政奉還」慶応3年10月13日(1867年11月8日)京都・二条城 画家;邨田丹陵 奉納者;公爵・徳川慶光 

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 「徳川邸行幸」明治8年(1875年) 東京・徳川昭武邸 画家;木村武山 奉納者;侯爵・徳川圀順

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 「憲法発布観兵式行幸啓」明治22年(1889年)東京・桜田門 画家;片多徳郎 奉納者;日本興業銀行

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 絵画館を出ると、晴天だった青空は、一面曇りに変わり、傘を差さなくても良い程度の雨がパラパラ。

●外苑キャンパス 14:35

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 「外苑キャンパス」は、「京都芸術大学」と姉妹校の「東北芸術工科大学」の東京の拠点として、2010年7月に開設された。神宮外苑の敷地の中にある2階建てのキャンパスでは、芸術を学ぶことができる多様な公開講座を開講、社会人のための新型アートカレッジ「東京藝術学舎」や年間開講数約470を超える通信教育部課程のスクーリング授業などに利用されているという。

 「京都造形芸術大学」 を運営する学校法人瓜生山学園 は、2020年4 月より「京都芸術大学」と名称変更した。これに対し「京都市立芸術大学」が抗議し、「京都芸術大学」の名称使用の差し止めを求め提訴したが、大阪地裁で敗訴し、2021年7月大阪高裁で和解した。「京都市立芸術大学」は、これまで「京都芸大」「京芸」などと通称・略称されているので、学園側は「京都芸術大学」の名称を使えるが、「京都芸大」「京芸」を使用しないなどとすることで合意したという。

●御観兵榎 14:40

 神宮外苑のいちょう並木の近くに、「御観兵榎(えのき)」と呼ばれる旧跡の石碑がある。明治天皇が帝国陸軍の視察を行う際に着座していたとされる場所。

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 石碑は、神宮外苑が整備された1926年(大正15年)7月に建てられ、揮毫は、伯爵・東郷平八郎。

 神宮外苑は、造営前は陸軍の「青山練兵場」だった。明治天皇は、1889年(明治22年)2月11日の憲法発布観兵式や1906年(明治39年)4月30日の 日露戦役凱旋観兵式など、観兵式出席のため練兵場を訪れた際は、ここに生えていた榎の大木の西側に設けられた御座所で視察したという。その後、神宮外苑が造営されることになった際、この木を「御観兵榎」と名付け、長く保存することとなった。

 当時の榎は、1995年(平成7年)9月の台風で倒れてしまったため、現在は自然実生木(みしょうぼく、種から生えだした木、生命力が強い)を移植した木が二代目。

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●外苑いちょう並木 14:50

 黄葉した葉が落ちたいちょう並木は殺風景で、写真を撮るのを忘れてしまった。

 以下2枚の写真は、2012年12月1日撮影。

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 神宮外苑を出て、近くの地下鉄外苑前駅に向かう。

 東京メトロ銀座線の外苑前駅15:01発、渋谷駅15:06着。渋谷駅で下車して外に出ると、路面が濡れている。副都心線に乗り換え、渋谷駅15:15発、池袋駅15:25着。池袋駅西口のマック店のコーヒーで時間を潰し、16:25~18:35居酒屋「楽蔵」で新年会。

 本ブログの関連記事

  「新宿御苑と神宮外苑」2012年12月2日投稿
    http://otsukare-sama.cocolog-nifty.com/blog/2012/12/post-c466.html
 
  「都内をめぐる日帰り研修旅行」 2017年6月3日投稿
    http://otsukare-sama.cocolog-nifty.com/blog/2017/06/post-bf6d.html




 ★ ★ ★

 明治神宮がある内苑の造営は国費で賄われたが、外苑については「明治神宮奉賛会」が全国の国民からの寄付金を取りまとめて資金を捻出し、また献木や青年団による勤労奉仕により、スポーツ・文化施設や緑地、公園などが明治神宮に奉献された。この外苑のうち、現在66.2%を明治神宮が保有・管理している。

 明治神宮の賽銭や玉串料などの「神社としての収益」は全体の約12%程度。その他は、結婚式場などのほかスポーツ施設利用の売上など「神社事業以外の収益」から得ている。これらの売上から費用を引いた利益により、内苑や外苑の森林管理維持費を捻出している。

 明治神宮は、神宮球場や秩父宮ラグビー場は耐震問題などで建て替えや外苑の再開発を検討しているが、資金を負担できる財政状況にはない。また、宗教法人には公金の投入は禁止されている。そこで、隣接する伊藤忠商事の東京本社ビル建て替えと三井不動産の再開発事業と絡めることで、民間企業の資金で再開発することにした。

 外苑のシンボルであるいちょう並木を始めとした豊かな緑を保全・継承し、新たな樹林地の創造、老朽化したスポーツ施設を段階的に建て替え、次の100年に繋がる国際的な文化とスポーツの拠点として整備、広場や緑地などのオープンスペースの整備により、宿泊施設や商業施設、オフィス、広場などを建設し、 様々なイベント実施による賑わいの醸成や避難場所として防災に寄与するなど、大規模再開発事業「神宮外苑まちづくり」のプロジェクトに取り組んでいる。

 この神宮外苑の再開発の是非が、東京都、専門家、文化人、住民を巻き込んで大きな論争になっている。豊かな緑や風致地区は本当に保全されるのか。そもそも都心部の再開発はなぜ必要なのか・・・。事業者側の計画では、2024年に着工予定、2036年の完成を目指すという。
 

  ★ ★ ★

 気象庁は13日、強い寒気が流れ込んだ影響で東京都心で初雪を観測したと発表した。平年より10日遅く、昨冬より11日早い。都心ではこの日、14時前に11℃を超えていた気温が、17時半には2℃まで急降下。夕方、雨に雪が交じって降る「みぞれ」となった。積雪はなかった。この日、国立競技場で開催されたラグビーの全国大学選手権が雪の決勝になるなど、都内各地で降雪に見舞われた。

 都心の雪は、夜遅くにやむ見通しだとのことだったが、池袋の居酒屋から外に出た18時半過ぎには、降ってなかった。しかし昼間と違って北風が吹いて、帰路は寒かった。

 「四谷界隈の谷と坂」をめぐり、四ツ谷駅から神宮外苑の絵画館までの新春ウォーキング。計画、案内してくれたYさんに感謝。

2024年1月17日 (水)

四谷界隈の谷と坂

 2024年1月13日(土)、四谷界隈から神宮外苑をめぐる10kmほどの新春ウォーク。


■JR信濃町駅から四谷三丁目の都会の谷と坂をめぐる。

 新宿駅からJR総武線、9:55「信濃駅」着。改札口(1ヶ所)を出て、正面に見える「信濃町歩道橋」の左手「千日坂」を下る。

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●千日坂と一行院 10:00

 「千日坂」を下る途中、首都高(4号新宿線)の外苑出口高架の下に、「一行院」(現・一行院千日谷会堂)がある。

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 この辺りは、徳川家の家臣で大名の永井直勝の下屋敷があった。「一行院」は、僧侶になった直勝の部下のために、下屋敷の一部を与えて庵を建立したのがその始まりとされる。ちなみに「信濃町」という地名は、ここに屋敷を有していた永井家宗家が代々「信濃守」を称していたことに由来する。 

 「千日坂」は、「一行院」の正式名称「一行院千日寺」に由来する。直勝の死後、回向(えこう)のため千日回向を行った。このことから正式名称が「一行院千日寺」となったと言われている。直勝の子孫に、作家の永井荷風三島由紀夫、狂言師の野村萬斎などがいるそうだ。

 「みなみ児童遊園」を左折し、狭い道を東に進むと、「みなみもと町公園」にぶつかる。

●鮫河橋地名発祥所 10:10

 「みなみもと町公園」 出入口の左手に、小さな赤い鳥居と祠の「鮫ヶ橋せきとめ稲荷」、その中に「鮫河橋地名発祥所」の碑がある。

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 「鮫河橋」は、「鮫ヶ橋」とも表記される。かつてこの辺りは 低湿地帯で「鮫河」という川が流れており、 そこに「鮫河橋」が 架かっていたとされるが、今はその痕跡はない。江戸時代までこの碑のある場所は、周囲から下ってくる谷の合流点、いったん雨が降ると小さな川は濁流となった。急な崖で隔てられた台地上には大名や旗本の屋敷があったが、谷筋の低湿地は町人地で、台地と低地の境には四谷南寺町という寺院密集地帯があったという。

●みなみもと町公園 10:15

 「みなみもと町公園」の東側出入口付近から見る「ちびっ子広場」。

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 天皇皇后両陛下の長女・愛子さまが、公園デビューしたところ。近くには、東宮御所(現在は仙洞御所)がある。

 園内を散策。「鮫河橋坂」に面する公園の北側出入口の方にある「森の広場」から、左の「多目的広場」、右の「ちびっ子広場」を望む。

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 明治時代は、公園の敷地を含む地域は御料地となり、その後は学習院の所有地となったりいくつかの変遷を経て、東京都が買収、1964年(昭和39年)に都立公園として開園、1967年(昭和42年)に新宿区に移管後、1996年(平成8年)に全面改修され現在に至っている。

●出羽坂 10:25

 中央線・総武線・首都高のガード下をくぐってすぐ左手に、「出羽坂」。(出典:Googleマップ)

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 「出羽坂」は、明治維新後にこの坂上に旧松江藩主であった松平伯爵(徳川時代は松平出羽守)の屋敷が移転してきたため、この坂名になった。現在は大きなマンションを含む高級住宅街になっている。「出羽坂」には上らず直進する。ここから「須賀神社」方面に向かう住宅街を通る道幅は狭い。ファミリーマートで左の道を進むと、突き当たりが新宿区立「若葉公園」。

●若葉公園と闇坂 10:30

 「若葉公園」入り口の右手が「闇(くらやみ)坂」(出典:Googleマップ)。

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 この坂の左右にある「松厳寺」と「永心寺」の樹木が繁り、 薄暗い坂であったためこう呼ばれたという。

 住宅街の中にある「若葉公園」は、すり鉢状の谷に位置し、三方を擁壁で囲まれている。遊具の他、湧水を利用した水路と池が設置されている。

●鉄砲坂 10:35

 再び元の「須賀神社」に向かう道に戻り、更に進むと右手の丸正若葉ハイツ(若葉町2丁目)から登る「鉄砲坂」。江戸時代、坂の崖下に幕府の鉄砲練習場があったことからこの名がついた。
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●戒行寺坂

 更に元の道を進み左手に「戒行寺坂」がある。

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 若葉二丁目から左手に須賀町9番の日蓮宗「戒行寺」の南脇に登る坂道。坂道の坂下はかつて「戒行寺谷」と呼ばれていた。
  
●観音寺坂 10:40
 
 「観音坂」は、若葉二丁目の「西念寺」と「真成(しんじょう)院」との間の坂。「西念寺坂」などとも呼ばれる。若葉二丁目から北東、新宿通り(国道20号)方面に通じる。
 
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 坂名は、「真成院」の「塩踏観音」またの名「汐干観音」にちなむ。「真成院」は米軍の空襲受けて全焼。戦後に再建され、1971年(昭和46年)に現在の寺院に生まれ変わった。東京の土地事情を鑑み、当時としては珍しい室内墓地「四谷霊廟」を全国に先駆けて建立した。
 
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●西念寺と服部半蔵 10:45

 
 「西念寺」(浄土宗)は、服部半蔵が創建、服部氏の菩提寺である。この界隈は寺社が多い。

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 境内にある服部半蔵の墓。半蔵は、徳川家康の旧臣で伊賀者の頭領、槍の名手だった。

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●須賀神社 10:55

 「須賀神社」の男坂を上る。

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 「須賀神社」は、江戸時代には四谷十八ヵ町の総鎮守の天王様として信仰を集めた。アニメ映画『君の名は。』の聖地、モデルとなった男坂の石段が有名。

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 神社には、新宿区指定有形文化財(絵画)に指定の「三十六歌仙絵」がある。境内にレプリカが展示してある。

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 「三十六歌仙」は、平安時代中期の公卿・藤原公任(きんとう)が、優れた歌人36人を選定したもの。万葉歌人から柿本人麿・山部赤人・大伴家持の3名、平安時代前期の『古今集』『後撰集』頃の歌人から紀貫之・在原業平・小野小町ら33名が選ばれている。

 「須賀神社の三十六歌仙絵」は、三十六歌仙を一人一枚の絵に仕立て、縦55cm×横37cmの絹地に彩色、額装の上社殿内に掲げてある。当時画家として高名な四谷の旗本・大岡雲峰の絵と、和歌や書画で人気を博した公卿・千種有功の書により、1836年(天保7年)に完成・奉納された。

 「須賀神社」の境内から「女坂」を下る。

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●東福院(天王)坂と愛染院 11:10
 
 「東福院(天王)坂」は、「須賀神社」男坂の反対側(北側)にある。坂名は、坂の途中にある「東福院」に因む。また「天王坂」とも呼ばれ、明治以前の「須賀神社」が「牛頭天王社」、周辺が「天王横町」と呼ばれていたことに由来している。
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 「愛染院(真言宗豊山派)」は坂の途中、上り右手にある(写真なし)。墓地に、『群書類従』の編者の塙保己一の墓がある。残念ながら墓地には一般の者は出入りは不可。

●円通寺坂

 「円通寺坂」は、若葉二丁目と須賀町の境界から北へ上り、新宿通りに至る坂道。坂名の由来となった「円通寺」が上り左手にある。新宿通りまで行って、戻る。
   
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●於岩(おいわ)稲荷 11:20
 
 四谷警察署が建つ外苑東通り(都道319号)から東に一本入った路地に、二つの「於岩稲荷」がある。「於岩稲荷田宮神社」は、『東海道四谷怪談』の主人公・お岩の伝承をもつ神社。
 
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 東京都指定旧跡「於岩稲荷田宮神社」に立てられた、以下のような都教育委員会の案内板がある。

 「田宮稲荷神社は、於岩稲荷と呼ばれ四谷左門町の御先手組同心田宮家の邸内にあった社です。初代田宮又左衛門の娘お岩(寛永13年没)が信仰し、養子伊右衛門とともに家勢を再興したことから「お岩さんの稲荷」として次第に人々の信仰を集めたようです。鶴屋南北の戯曲「東海道四谷怪談」が文政8年(1825年)に初演されるとさらに多くの信仰を集めるようになります。戯曲は実在の人物からは200年後の作品で、お岩夫婦も怪談話とは大きく異なり円満でした。(…後略)」

 もう一つは、道路の反対側にある「於岩稲荷陽運寺」。こちらもお岩さんを祀る。

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 両者とも「於岩稲荷」と名乗って、本家争いをしているらしい。どうも歴史的な背景を辿れば、田宮神社の方が本家のようだ。陽運寺は、戦後にこの四谷に移転してきた日蓮宗の寺院。「於岩稲荷田宮神社」の人気にあやかり、建立されたお寺だという。

●そば処「稜花」 11:30~12:20
 
 「於岩稲荷」の前の道を北上し、T字路で右折して緩やかな坂道を下って左の角地にある店に入店。夫婦で営む落ち着いた店で、ランチに鳥せいろ(1,300円)を注文。

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●女夫坂 (めおとざか)

 店を出て前の道路が「女夫坂」(上の写真)、別名「夫婦坂(めおとざか)」。「円通寺坂」の西側に平行する。昔はもっと勾配があって、両方からの上り下りの坂で、これを「夫婦坂」と呼んだ。この辺りの火事で改修され勾配は緩やかになり、歩いていて坂とは気がつかない。この坂を北上し、新宿通り(国道20号線)の四谷三丁目交差点と津之守坂入口交差点の中間に出る。
 
●津之守(つのかみ)坂

 新宿通りの「津之守坂入口」交差点。写真右側のビルの間が、「津之守坂通り」。
 
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 四谷二丁目付近の新宿通りから、靖国通り(都道302号線)までを南北に結ぶ通り。三栄町交差点から合羽坂下交差点までの通りの北半分が「津の守坂」と呼ばれる坂であるため、この通称が付けられた。

●車力(しゃりき)門通りと金丸神社 12:25
 
 津之守坂入口交差点の横断歩道を渡り、新宿通りを50mほど西に歩いた右手が「車力門通り」の入口。江戸時代、通りは荒木町エリアへ向かう。荒木町が松平摂津守の屋敷だった頃、「車力門横町」と呼ばれ、物資が屋敷へ荷車で持ち込まれていた。この辺りは、花街と呼ばれた場所で賑わった。

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 荒木町の花街は、すり鉢状に窪んだ谷地の底に溜まる「策(むち)の池」を中心に料亭や茶屋が並んでいた。今も飲食店が多く、隠れ家的な酒場が大勢を占めていて、花街の名残を残す。周囲はオフィス街、丘の上には高級住宅街、谷底に下町のような長屋がまだらに広がっている場所で、すぐ近くの喧騒の新宿の歓楽街とは違った雰囲気の街だという。

 「金丸稲荷神社」は、「車力門通り」に面する小さな神社。美濃国高須藩主・松平摂津守上屋敷の守護神として1683年(天和3年)創建した

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 美濃国高須藩・松平家3万石は、御三家・尾張徳川家の分家で、尾張藩の支藩として荒木町に江戸上屋敷を、西新宿に下屋敷を有していた。幕末の第10代藩主松平義建(よしたつ)の子・慶勝(よしかつ)、茂栄(もちはる)、容保(かたもり)、定敬(さだあき)の4人は、この荒木町の上屋敷に生まれ、各々他家に養子に出された。

 本家尾張藩を継ぎ、明治新政府に味方した徳川慶勝。維新時、徳川家を代表して明治政府と交渉する立場に立った御三卿の一橋茂栄。新政府軍に徹底抗戦した会津藩主・松平容保と桑名藩主・松平定敬。「高須四兄弟」は、それぞれの立場で、激動の幕末・維新を生きた。

●千葉坂、策の池と津の守弁財天 12:30

 「金丸稲荷神社」から、北へ5、600m進むと、趣のある石畳のS字の「千葉坂」。石段を下っていくと、谷底に突如現れるのが「策の池」。
 
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 荒木町の最深部の谷底に残る「策の池」と「津の守弁財天」。
 
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 松平義行の屋敷には4mに及ぶ滝を伴った大きな池があり、家康が鷹狩りの際に乗馬用の策(むち)をここで洗ったことから「策の池」と呼ばれている。廃藩置県でこの地は、荒木町となり池が開放された。現在では湧き水は減って池も埋まり、この滝つぼ跡に昔の痕跡をわずかに残す。池のほとりにあった弁天祠を1956年(昭和31年)崇敬者によって現在地に遷座し、町民の守り神「津之守弁財天」として祀った。学問や音楽の神様としても親しまれている弁財天は、芸妓の多かったこの花街で親しまれた。

 「策の池」から北東に進むと、急階段の「仲坂」。

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 「仲坂」を上り切って左に折れ、外苑東通りを南下。「金丸稲荷神社」を経て新宿通りへ。12:55、丸の内線「四谷三丁目駅」から一駅移動、12:57「四ツ谷駅」で下車。
 
 本ブログ記事「神宮外苑」に続く。

2024年1月11日 (木)

新型コロナ2023.12 増加に転ず

 新型コロナウイルスが感染症法の5類に移行した2023年5月以降、第9波の感染拡大は9月下旬にはピークアウト。以後、感染者数は11週連続で減少し、11月24日の厚労省発表では、11月19日までの1週間では平均患者数が1.95人で、前週の0.97倍。11週連続で減少し、移行後で最少を更新した。

 しかし12月1日発表では、11月26日までの1週間で1医療機関当たりの平均患者数が2.33人で、前の週の1.19倍となり、およそ3か月ぶりに増加に転じた。その後、毎週連続して緩やかな増加が続いている。厚労省は「年末年始で高齢者など人に会う機会が増える時期なので、引き続き感染対策を徹底してもらいたい」としている。

 2023年12月1日から31日までの新聞、テレビ、ネット情報から、新型コロナの主なニュースを辿る。本ブログ記事「新型コロナ2023.11 移行後最少」の続き。【写真や図をクリックすると、拡大表示します】

 

【12月1日】

●新型コロナ患者数、約3か月ぶりに増加  「今後も対策を」 厚労省

 厚労省は1日、11月26日までの1週間に全国およそ5千の医療機関から報告された新型コロナの患者数は、前の週から1851人増えて1万1499人と発表。1つの医療機関当たりの平均患者数は2.33人で前の週の1.19倍、およそ3か月ぶりに増加に転じた。都道府県別では多い順に、北海道6.61人、長野5.82人、山梨3.95人、福島3.15人、新潟3.09人などで、38の都道府県で前の週より増加している。

 11月26日までの1週間に、全国およそ500の医療機関から報告された新たに入院した患者の数は938人で、前の週と比べて154人の増加。厚労省は、全国の流行状況について「多くの都道府県で患者数が増えていて、来週以降も増加が続くか注視する必要がある。毎年冬は感染が拡大する時期であることから、今後も対策を続けてほしい」としている。

 12月1日発表の定点把握(11月20日~26日)出典:NHK新型コロナ特設サイト

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●インフル流行、23道県で「警報」レベル

 一方、季節性インフルエンザの新規感染者数は、前週の約1.31倍の28.30人だった。44都道府県で増加し、23道県で「警報」レベルの「30人」を超えた。前年同時期の0.11人を大きく上回っており、休校や学年.学級閉鎖は全国で計6174校で、前週の3954校から約1.56倍に増えた。

【12月2日】

●新型コロナワクチンで感染者数や死者数大幅減か 京都大が試算

 京都大学の西浦教授らのグループは、国内で新型コロナのワクチン接種が始まった一昨年2月から11月までの10か月間について、感染者数や死亡者数などを数理モデルを使ってシミュレーションした。シミュレーションでは無症状感染などを含めた実際の感染者数が報告の4倍だったと想定し、人の移動状況のデータや変異ウイルスの性質、それにワクチンの接種状況などの要因を実際のデータに合致するよう数式化した。

 そして、仮にワクチンが無かった場合を試算すると、この期間の感染者数はおよそ6330万人、死者数がおよそ36万4000人に上るという計算結果になった。実際には、感染者数の推計がおよそ470万人、死者数がおよそ1万人で、大幅に少なかったという。ワクチン接種が進んだことで接種しなかった人も感染から守られる「集団免疫」の状態が生まれたことが効果を高める一因になったと分析している。

【12月5日】

●コロナ感染も救急搬送されず死亡 両親が国などを提訴

 2021年8月に新型コロナに感染して死亡した千葉県船橋市の当時23歳の男性の両親は、国や千葉県などに対し訴えを起こし、5日に都内で会見を開いた。基礎疾患があった男性はコロナ感染後、発熱などのため繰り返し救急搬送を要請したが、受け入れ先病院が決まらないなどとして搬送を断られた。5回目の要請で男性は自宅から救急車に乗せられたが、およそ1時間半にわたって搬送先が決まらず、そのまま車内で心肺停止、病院に搬送後に肺炎で死亡した。

 両親は、保健所を運営する船橋市と、搬送先の病院を調整していた千葉県に加え、国に対しても「都道府県に必要な指示を行う権限があった」などとして責任があると主張、合わせて1億300万円の賠償を求めている。弁護士によると、新型コロナ患者の救急搬送をめぐって国を訴えるのは初めて。

●NHKに放送倫理違反 BPO意見 コロナ報道巡り

 NHK報道番組「ニュースウオッチ9」の5月15日放送の約1分のVTRで、新型コロナのワクチン接種後に家族が亡くなったと訴える遺族3人を、コロナ感染で亡くなった人の遺族のように取り上げた問題で、放送倫理・番組向上機構(BPO)の検証委員会は5日、「放送倫理違反があった」とする意見書を公表した。意見書を受けNHKは5日、「視聴者の信頼を裏切り、遺族の心情を大きく傷つける結果を招いたという指摘を真摯に受け止める」とのコメントを発表した。

 意見書は「適切な取材を怠って事実と異なる内容を放送するという問題が数年おきに繰り返されている」と指摘。ただチェック体制の強化よりも「ジャーナリズムを担う者として当然備えているべき現実社会についての知識や関心、問題意識の低下という事態が進行しているのではないか」とし、「ジャーナリズムに関わる感度の底上げ」を求めた。

【12月7日】

●緩和1年、「ゼロコロナ」の爪痕 中国、今季も肺炎流行

 中国政府がゼロコロナ政策を転換してから、7日で1年となった。市民の生活はもとに戻ったが、3年近く続いた厳しい行動制限や、突然の政策転換による爆発的な感染拡大は、今も市民社会に深い傷痕を残している。この冬、中国では子どもを中心にインフルエンザや肺炎などが流行している。11月22日にはWHOが中国側に詳細な報告を求めた。中国の情報統制によって感染が拡大したと不信感を持たれているが、当局の情報公開に後ろ向きな対応は今も続いている。

 ゼロコロナ転換は、市民の間では「解放」とも言われ、経済はV字回復するとの期待があった。しかし現実は、生活が「さらに厳しくなった」といった声がネットでは目立つ。大きな原因は、経済回復が想定通りに進んでいない。不動産不況に見舞われ、空前の規模で進められたPCR検査などコロナ関連の出費や、店舗や企業活動の停止で地方経済は疲弊。コロナ禍を通じて学んだことは、「政府にも限界はある。自分の命は自分で守るしかない」。

●社会保険料滞納、差し押さえ2.6万社 コロナ禍の猶予後、倒産も増

 厚生年金などの保険料滞納で、預金や土地、建物などの資産を差し押さえられる企業が増えている。日本年金機構によると、今年度上半期(4~9月)は約2万6300社で、前年度1年分(約2万7800社)に達する勢い。コロナで猶予した保険料の徴収が本格化したため。差し押さえがきっかけで倒産も増えている。年金機構が徴収しているのは、厚生年金や協会けんぽ保険料、介護保険料など。

 帝国データバンクが7日発表した統計によると、差し押さえで資金繰りに行き詰まるなど社会保険料や税金の負担を理由にした倒産は、今年1~11月で111件だった。前年同期の1.7倍。全体の倒産も全国的に増加傾向だが、増加ペースは全体を上回る。サービス業の中でも人件費が大きいソフトウェア開発の会社が目立つ。

【12月8日】

●新型コロナ後遺症に悩む患者らの会発足 国に支援強化など要望

 新型コロナに感染したあとに、けん怠感などの症状が続く、いわゆる「後遺症」に悩む患者や、その家族らは、後遺症について理解を広め対策につなげようと、患者やその家族らが11月に「全国コロナ後遺症患者と家族の会」を立ち上げた。8日、その会の9人が厚労省を訪れ、武見厚労相に要望書を手渡した。

 要望書では、後遺症に悩む患者が質の高い医療を受けられるよう、治療法の確立や医療費の公費負担を求めているほか、働くことができず、経済的に困窮するケースもあるとして、休業手当や傷病手当を受け取れる期間を延長するなど、セーフティーネットの拡充が必要だとしている。このあと記者会見を開き、後遺症が1年以上続いているという50代の女性は「後遺症によって人生を諦めるようなことがないよう、しっかりと対策をしてほしい」と話した。

●新型コロナ、2週連続で増加 インフルは微減も17道県で「警報」

 厚労省によると、11月27日~12月3日に全国およそ5千の医療機関から報告された新型コロナの患者数は、前の週から2084人増えて1万3583人となった。また、1つの医療機関当たりの平均の患者数は2.75人で、前の週の1.18倍。前の週から増加が続くのは2週連続となる。都道府県別では最多の北海道が6.82人、山梨6.39人、長野5.78人、新潟4.33人、福島4.04人と続く。41都道府県で増加した。

 今月3日までの1週間に全国およそ500の医療機関から報告された新規入院患者数は1022人、前の週と比べて76人の増加。厚労省は「全国的に感染が広がり2週連続で増加傾向となった。冬になり感染拡大の時期であることから、感染対策を続けてもらいたい」。一方、季節性インフルの新規感染者数は、前週(28.30人)の約0.94倍の26.72人の微減。17道県で「警報」レベルの「30人」を超えた。休校や学年・学級閉鎖は全国で計4690校で、前週の6174校から減った。

 12月8日発表の定点把握(11月27日~12月3日)出典:NHK新型コロナ特設サイト

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【12月12日】

●年末年始の新幹線予約、コロナ感染拡大前と比べ10%増 JR各社

 JR各社は、今年12月28日から来年1月4日までの新幹線の指定席について、12月11日時点での予約状況を発表した。それによると、予約済みはおよそ290万席で、前の年と比べて45%増えたほか、感染拡大前の2018年度と比べても10%増えた。JRは、需要が感染拡大前と同じ水準まで回復したことに加え、今回の年末年始から東海道・山陽新幹線の「のぞみ」で、自由席がなくなり、すべての席が指定席になることが影響したとしている。

【12月13日】

●国産初の新型コロナワクチン、接種始まる

 製薬大手の「第一三共」が開発したmRNAワクチンは今月から全国で接種が始まった。新型コロナワクチンはこれまで、ファイザーやモデルナなど海外の製薬会社のものが使われていたが、このワクチンが先月承認されたことで、国産として初めて接種に使えるようになった。このワクチンは新型コロナのオミクロン株の派生型「XBB」系統に対応していて、3回目以降の追加接種を行う12歳以上が対象となっている。

【12月15日】

●新型コロナ感染状況、前週から全都道府県で増加

 厚労省によると、12月4日~12月10日の1週間に全国およそ5千の医療機関から報告された新型コロナの患者数は前の週から3796人増えて1万7379人となった。また、1つの医療機関当たりの平均の患者数は3.52人で、前の週の1.28倍となった。前の週から増加が続くのは3週連続。都道府県別では多い順に、北海道が7.82人、山梨7.76人、長野6.64人、岐阜5人、愛知4.8人などで、すべての都道府県で前の週より増加している。

 10日までの1週間に全国およそ500の医療機関から報告された新たに入院した患者の数は1468人で、前の週と比べて445人の増加。厚労省は全国の流行状況について「3週連続の増加で、前の週と比べるとすべての都道府県で患者が増加した。例年冬は感染が拡大する傾向にあることから、感染対策を続けてほしい」としている。

 12月15日発表の定点把握(12月4日~10日)出典:NHK新型コロナ特設サイト

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●インフル流行、「警報」レベル 全国平均は5季ぶり

 厚労省は15日、全国約5千の定点医療機関に今月4~10日に報告された季節性インフルエンザの新規感染者数は計16万6690人で、前週の約1.26倍の33.72人となったと発表した。全国平均で、今シーズン初めて大流行の発生・継続が疑われる「警報」レベルとされる「30人」を超えた。

 全国で「警報」レベルとなったのは、新型コロナが流行する前の2018~2019年シーズン以来。例年は1~2月に「警報」レベルに達することが多く、大流行した2009年に次ぐ早さで「警報」を超えた。全都道府県で前週より増加、33道県で「警報」を超えた。例年、インフルの流行は春までにおさまるが、今年は昨年12月からの流行が続いたまま今シーズンに突入。10月に「注意報」レベルの「10人」を超え、感染拡大が続いていた。

【12月16日】

●子どもの感染急増で病児保育逼迫 オンライン授業を活用する学校も

 首都圏で病気になった子どもの保育サービスを行う千代田区に本部を置くNPO法人「フローレンス」には依頼が殺到し、予約を受け付けても十分に対応できない状態になっている。会員の自宅に保育スタッフを派遣、発熱や病気で学校に行けない子どもの看病を仕事を持つ保護者に代わって行うサービスを展開している。利用の予約は半年前ごろから多い状態が続き、特に今月に入ってからはインフルやかぜの子どもの保護者からの依頼が殺到している。

 東京・葛飾区の小学校は1年生から6年生まであわせて13クラスあり、児童数はおよそ430人。学校などによると、10月に6年生1クラスが最初に学級閉鎖になったあと、学年やクラスを変えながら断続的に続いていて、これまでに11クラスが学級閉鎖になった。今週は、4年生1クラスでおよそ3分の1の児童がインフルエンザで2日間学級閉鎖になった。このクラスでは休み中もタブレット端末を使ったオンラインの授業が行われ、希望した児童10人余りが参加した。

●インフルエンザ、コロナ前と比べておよそ3.5倍

 国立感染研などによると、今月10日までの1週間に全国およそ5千か所の医療機関から報告されたインフルエンザの患者数は16万6690人で、1医療機関当たりでは33.72人となった。新型コロナの感染が拡大する前の2019年のほぼ同じ時期では、患者数は4万7200人、1医療機関当たりでは9.52人で、今回発表された数はおよそ3.5倍となっている。

 都道府県別でも、今月10日までの1週間で「警報」レベルとされる「30人」を超えたのは、33の道県だったが、新型コロナの感染拡大前の2019年のほぼ同じ時期では「警報」レベルを超えている都道府県はなかった。子どもを中心にインフルの流行が続いていることについて川崎市健康安全研究所の岡部所長は「インフルについては去年までのコロナ禍では感染者が少なく今の時期は免疫をもっている人が少ないことが流行の要因の1つと考えられる」と話す。

【12月19日】

●WHO 新型コロナワクチンの公平分配目指す「COVAX」、年内終了

 「COVAXファシリティ」は、先進国などの資金拠出をもとに、途上国に対して無償で新型コロナのワクチンを分配する国際的な枠組みで、新型コロナが世界的に感染拡大した2020年に、WHOなどが立ち上げた。この枠組みについて、WHOは19日「これまで146の国と地域に対し、およそ20億回分のワクチンを提供し、少なくとも270万人の命を救った」と指摘したうえで12月31日で終了すると発表した。

 ワクチンを必要とする途上国は、今後2年間は途上国でのワクチン接種に取り組む国際団体「Gaviワクチンアライアンス」から供給を受けられるという。「COVAX」について、WHOは、グローバル・サウスと呼ばれる途上国や新興国で「新型コロナの苦しみを緩和するのに大きく貢献した」と評価する一方、当初、資金不足やワクチンの輸出制限で供給が計画通りに進まなかったことで「ワクチンの不公平さを完全に克服することはできなかった」と指摘している。

●コロナ新変異株「JN.1」、「注目すべき株」に WHOが注意呼びかけ

 WHOは19日、オミクロン株の亜系統「BA2.86」から派生した「JN.1」を「注目すべき変異株」(VOI)に指定したと発表した。欧米などで置き換わりが進んでいおり、今後感染拡大を引き起こす可能性もある。「JN.1」は、「BA2.86」系統と比べて、免疫を逃れやすく、感染しやすく変化する可能性がある。WHOは、現時点では「世界的な公衆衛生上のリスクは低い」と評価。日本を含む各国で行われているXBB株対応のワクチン接種が有効な可能性があるとしている。

 国内でも「JN.1」は検出されている。国立感染研によると、11月20~26日の感染確認例を解析した169検体のうち、「JN.1」は2.96%だった。最も多いのはXBB系統の「HK.3」で、21.3%を占める。12月18~24日には、いずれもXBB系統の「HK.3」が46%、「EG5.1」が19%となり半数以上を占める一方、「BA2.86」は24%にとどまると推定されており、国内では依然、XBB系統の優位が続くとみられている。

●「セミナー」開きグループ拡大 コロナ給付金10億円詐欺事件、捜査終結

 会社役員やその家族らのグループが新型コロナ対策の持続化給付金の不正受給を繰り返したとして逮捕された事件で、警視庁は12月、会社役員ら2人を詐欺容疑で書類送検し、1年半以上続いた捜査を終えた。警視庁は、グループによる国の被害は5カ月間で約960件(計約10億円)あり、コロナ禍後で最悪の給付金詐欺事件とみる。捜査関係者らへの取材で、協力者の勧誘に応じて報酬が支払われる「ねずみ講」のような仕組みでグループが急拡大した経緯が浮かんだ。

【12月21日】

●コロナ対応踏まえ、国が緊急時に指示 法改正検討へ 岸田首相

 政府の地方制度調査会の市川会長は21日、首相官邸で、国の新型コロナ対応の課題を踏まえ、新しい国と地方のあり方について検討した答申を岸田首相に提出した。答申では、令和2年2月に発生したクルーズ船での集団感染で、県をまたいで患者を移送する際に、国と自治体との間で調整が難航したことなどに触れ、緊急時に迅速に対応できるよう、関係を見直す必要があるとしている。

 そして、国民の安全に重大な影響を及ぼす感染症や災害が発生した場合には、感染症法など個別の法律に規定がなくても、国が自治体に必要な指示を行えるよう、地方自治法に新たな規定を盛り込む。指示の際は、関係大臣が判断し、閣議決定を経ることが適当とする。岸田首相は「具体化に向けて、法制上の措置も含め、早急に対応を考えたい」と述べ、地方自治法の法改正を行う方向で検討を進める考えを示した。2024年の通常国会に改正案を提出することを目指す方針。

【12月22日】

●コロナワクチン、自己負担7千円に 来年度、高齢者ら対象の定期接種

 65歳以上の高齢者らが対象の来年度の新型コロナワクチンの定期接種について、政府は22日、標準的な自己負担を7千円とする方針を決めた。低所得者が無料になるよう、接種費用の一部を助成する。季節性インフルエンザワクチンと同様に、自治体が独自に補助する場合など、実際の自己負担額は7千円より低額となる可能性もある。定期接種の対象でない人は任意で受けられるが、助成の対象からは外れ、原則全額自己負担となる。

 今年度のコロナワクチンは、生後6カ月以上の全世代を対象に、費用の全額を公費で負担している。来年度からは、65歳以上や重い基礎疾患がある60~64歳を対象にした定期接種となり、秋から冬に年1回接種する。費用の一部は原則、接種を受ける人が負担する。こうしたことから、希望者が接種できる負担軽減策を求める声が全国知事会から出ていた。

●年末年始の航空国内線予約 大手2社はコロナ感染拡大前の約85%

 国内の主な航空会社11社のまとめによると、年末年始の期間中(12月28日~1月3日)、国内線の予約数は、12月22日の時点でおよそ215万人。これは前の年と比べておよそ99%で、ほぼ横ばい。このうち、全日空と日本航空の2社の予約数はおよそ158万人で、新型コロナの感染拡大前の4年前と比べると、およそ85%まで回復した。また、国際線の予約数は、国内の航空会社6社のまとめでは、およそ36万人と、前の年と比べおよそ144%となった。

●新型コロナ感染状況、4週連続の増加 厚労省「年末年始、対策徹底を」

 厚労省によると、12月11日~17日の1週間に全国およそ5千の医療機関から報告された新型コロナの患者数は、前の週から3132人増えて2万511人となった。また、1つの医療機関当たりの平均の患者数は4.15人で、前の週の1.18倍。前の週から増加が続くのは4週連続となる。都道府県別では多い順に、山梨県が9.63人、北海道9.31人、長野8.49人、愛知6.09人、岐阜5.97人などとなっていて、40の都道府県で前の週より増加している。

 12月17日までの1週間に、全国およそ500の医療機関から報告された新たに入院した患者の数は1320人で、前の週と比べて176人の減少。厚労省は全国の流行状況について「緩やかな増加傾向が続いていて、4週連続の増加となった。年末年始で高齢者など人に会う機会が増える時期なので、引き続き感染対策を徹底してもらいたい」としている。一方、季節性インフルの新規感染者数は、1定点あたり29.94人で、前週の0.89倍。23道県で「警報」レベルの「30人」を超えた。

 12月22日発表の定点把握(12月11日~17日)出典:NHK新型コロナ特設サイト

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【12月25日】

●ノババックスのワクチン、有効期限で国内接種終了へ 厚労省

 新型コロナのワクチン接種は現在、米国の製薬会社のファイザーとモデルナ、それに第一三共が開発したオミクロン株の派生型「XBB」系統に対応したワクチンと、米国の製薬会社ノババックスが開発し、武田薬品工業が国内で生産した従来株ワクチンの合わせて4種類で行われている。このうち、ノババックスのワクチンについて厚労省は、25日で購入したすべてのワクチンが有効期限を迎えるため、国内での接種を終了すると発表した。

 厚労省によると、ノババックスのワクチンは去年5月から使用され、ファイザー、モデルナ、第一三共とは異なる仕組みでアレルギー反応が出た人などに使うことを想定していた。これまでおよそ824万回分が購入、このうちおよそ110万回分が自治体に配送されて接種に使用された。配送されなかったおよそ714万回分については、廃棄される予定。厚労省は「希望する国民全員に接種の機会を提供するため、廃棄は発生したがむだではなかった」としている。

【12月26日】

●コロナ補助金、元派遣社員が情報不正持ち出しか 会社側が被害届

 コロナ禍で中小企業を支援する補助金をめぐり、10月に補助金の対象に採択された事業者に対し、必要な事務手続きを有料で支援するという不審なメールが届いた。補助金の事務局業務を受託する人材サービス会社「パソナ」が調べたところ、この会社の元派遣社員が在籍していた当時、およそ7万5千の事業者のデータを保管していた業務用パソコンから何らかのデータを不正に持ち出していた疑いがあることが分かり、今月中旬、警察に被害届を提出した。

●ワクチン未接種の職員隔離 第三者委「人権保障に問題」

 2021年、甲賀広域行政組合消防本部が、新型コロナワクチンを接種しなかった職員をほかの職員から離れた廊下脇のスペースで勤務させる「業務区別」の対応をとった問題で、第三者委員会は中間報告をまとめた。職員はおよそ4か月後に退職し、第三者委員会が聞き取りを行うなどして調査を進めていた。

 26日、消防本部に報告した中間報告書の中で、第三者委員会は、ワクチンを接種しない職員に上司などが面談や電話で接種を執拗に求め、精神的な苦痛を与えたと認定したほか、「業務区別」の対応は職員に不利益な取り扱いで、許されるものではないとしている。そのうえで、消防本部の一連の対応は、組織としてのコンプライアンスの確保や人権保障において問題があったなどと指摘している。

【12月28日】

●インフルワクチン接種に来た4人、コロナワクチン誤接種 山口

 山口県光市で今月2日、市内の診療所でインフルのワクチンを接種に来た30代夫婦と7歳の女の子、5歳の男の子の家族4人に、誤って新型コロナのワクチンを接種するミスがあった。本来、11歳以下には小児用のワクチンを打たなければならないところを、2人の子どもにも12歳以上用のワクチンを接種していた。接種の直後にミスに気付き、家族に謝罪するとともに、当日、光市に電話で報告し、家族の健康状態の確認を定期的に続けているという。

●東京都内の感染症 溶連菌感染症と咽頭結膜熱 減少も、「警報」続く

 東京都内の感染症について、都は今月24日までの1週間の1医療機関当たりの感染者数を公表した。それによると、主に子どもが感染し発熱などの症状が出る「溶連菌感染症」の一種、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎が5.79人と前の週の0.96倍。同じく子どもを中心に感染する「咽頭結膜熱」が2.72人と前の週の0.81倍と、いずれも減ったものの、引き続き「警報」の基準を超えている。

 また、インフルエンザは18.08人と前の週の0.88倍と減ったものの、引き続き「注意報」の基準を超えている。一方、新型コロナは3.13人と前の週の1.21倍、5週連続で増加した。都はこまめな手洗いや、せきやくしゃみが出る場合はマスクなどの感染対策を呼びかけている。

【12月29日】

●年末年始も発熱や救急患者受け入れ 都内の病院には多くの患者

 この年末年始は休診とする医療機関が多い中、年末年始を休まずに発熱や救急の患者を診療する都内の病院には多くの患者が訪れている。品川区の「東京品川病院」は、この年末年始も休まずに発熱外来を受け付けていて、29日も午前中から多くの患者が訪れていた。午前中に受診した38人のうち、新型コロナは5人、インフルエンザは8人だったという。

 副院長は「新たな変異株の影響なのか、ここ数日、新型コロナの感染も再び増えている」と話していた。この病院は救急も通常と同じ体制で受け入れることにしていて、29日は昼までに14人が運ばれてきた。

2023年12月23日 (土)

宮崎市青島と児湯郡木城町

 2023年11月23日(木)、宮崎市青島と児湯郡木城町に行く。

 

 11月24日(水)、羽田空港12:00発のソラシドエア57便、宮崎空港に13:50到着。夕方からコロナ禍で中止していた団体OB会の懇親会に5年ぶりに参加した。

 翌23日にJR宮崎駅から、9:10発の日南線油津行きの列車で青島観光に行く。

●青島駅

 9:39、無人駅のJR日南線青島駅に到着。

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 昔、この駅を利用したことがあったが、車での移動が多くなってきて、ここで下車するのは何十年かぶり。

 1992年(平成4年)12月に無人駅となった。2020年(令和2年)4月、外観を現在の「海外のビーチハウス」風にリニューアルしたという。近年、2018年(平成30年)度の1日平均の乗降客数は172人だそうだ。

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●青島亜熱帯植物園

 10:00、青島の西岸に位置する「県立青島亜熱帯植物園」に入園。写真は、ウィキメディア・コモンズより転載。

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 愛称は、「宮交ボタニックガーデン青島」。入館料無料。外苑には青島に自生するビロウをはじめ、フェニックス、女王ヤシ、ナツメヤシの他、ブーゲンビリアやハイビスカスなどの色鮮やかな南国の木や花々。

 「大温室」には、真っ赤なアンスリウム(大紅団扇、おおべにうちわ)。さといも科アンスリウム属で、原産は南米のコロンビア

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 ブーゲンビリアは、オシロイバナ科ブーゲンビリア属に属する熱帯性の低木。原産地は中央アメリカ及び南アメリカの熱帯雨林。ちなみに宮﨑空港の愛称は、「ブーゲンビリア空港」。

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 黄色いブーゲンビリアもあるが、白は珍しい。

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 「大温室」は2016年(平成28)年3月にリニューアルオープン。床面積610㎡、高さ14.7mの屋内には、186種類、1,600本の植物。階段を上がって2階の回廊からは、花を間近に見たり、鮮やかな風景を見下ろしたりできる。 

 16品種のブーゲンビリアや世界三大花木のカエンボク・ホウオウボクなどが植栽。旧温室から移植したマンゴ-(国内最大級)、リュウビンタイ、ビヨウタコノキ等の他に新たに植栽した美しい亜熱帯花木があり、年間通して彩り鮮やかなエキゾチックなガーデンとなっている。温室の西側には「シンガポール植物園」との姉妹植物園50周年を記念たマーライオンの像が設置されている。

 「大温室」の北側には「熱帯果樹温室」(入場せず)があり、2019年(平成31年)3月にリニューアルオープン。26種類、83本の植物53品種を集めており、マンゴーやパパイアなどの果樹。パイナップル、パパイヤ、スターフルーツなどの果樹が植栽されており、一年を通してトロピカルな雰囲気を味わうことができるという。身近な果樹であるバナナ、パイナップル、パパイアについては4~15品種を揃え、コレクション展示をしているそうだ。 

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 同園は、1967年(昭和42年)6月に開園。 東対岸にある青島亜熱帯性植物群落は北半球最北のヤシ科植物の群生地があり、設立当初はこれらのビロウの群落や亜熱帯植物の保護対策や学術研究の場とすることを目的としていたという。 開設から半年後の1965年10月、シンガポール植物園と姉妹植物園の締結を行い、半世紀以上に渡って技術者の派遣や植物の交換などを行っている。

 園内では青島に自生する植物だけでなく、シンガポール植物園やブラジル、アルゼンチンなどから譲り受けた様々な亜熱帯植物が植栽されている。開園から50年が経過し、2016年(平成28年)3月に施設を大幅にリニューアル。宮﨑交通が県から買い取ったのかと思ったが、命名権を採用して同年4月より愛称が「宮交ボタニックガーデン青島」となった。管理運営は、みやざき公園協会。

 「ロータリー花壇」。高さ4m、幅7mの華やかなブーゲンビリアのブーゲンマウンテンが大変好評で人気の写真スポット。

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●青島と青島神社

 10:30、植物園から青島海岸の沖に浮かぶ周囲1.5㎞ほどの青島へ、浜から弥生橋を渡る。島は、陸繋島になりつつあるそうだ。

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 青島は、全島が熱帯・亜熱帯植物の群生地として、国の特別天然記念物に指定されている。島では200種類以上の植物が確認され、そのうち熱帯性及び亜熱帯性の植物が27種あり、北半球最北のヤシ科植物の群生地と知られている。

 この島は、宮崎神話の「海幸彦・山幸彦伝説」の舞台となったと言われており、パワースポットの「青島神社」がある。

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 神話ので知られる「山彦」、つまりヒコホホデミノミコト(彦火火出見尊)を祭神とし、縁結びの社として広く知られていて全国から恋人たちや女性参拝者が多く訪れるという。縁結びだけでなく、安産・航海・交通安全の神として信仰されているそうだ。

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 亜熱帯植物群落の中をくぐって、島の中央付近の元宮に向かう。

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 元宮跡から、弥生式土器、獣骨等が出土し、古い時代から小祠があり、祭祀が行われたものと推定されるという。

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 青島周辺には、新しいグルメレストランがたくさんある。

 11:00~昼食。青島フィッシャーマンズ ビーチサイド ホステル&スパ(青島温泉郷)の海鮮料理「魚益」に入店。青島刺身御膳2,480円。

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 11月下旬とはいえ、この日の東京の最高気温21℃に対し、宮崎は夏日の25℃だった。

 14:25青島駅発、南宮崎駅乗換で15:02宮崎駅着。宿泊した宮﨑市内のホテルから、部屋にセーターの忘れ物があるとの連絡があり、取りに戻る。忘れていたのに気がつかなかった。ホテルの親切な対応に感謝。

 この後、宮崎市より北へ30Km、県の中央部で日向灘に面する児湯郡高鍋町(人口約2万人)に移動して宿泊。

 11月24日(金)、高鍋町から更に北西へ5Kmほどの児湯郡木城町へ移動。木城町は、日向灘には面していない山間部の町(人口約5千人)。
 
●木城えほんの郷
 木城町に「えほんの郷 」という珍しい施設があるというので、行ってみる。「木城えほんの郷 」は、豊かな森の中にある「絵本」をテーマにした21世紀を生きる子どもたちの感性を育む木城町の文化施設。1996年(平成8年)3月開設した。

 森の斜面に位置する24,000平方mの敷地には、日本や海外の絵本約16,000冊と絵本原画を蒐集・展示している美術館と図書館の要素をあわせもった「森のえほん館」。児童書の専門店と軽食・喫茶店がある「きこり館」。毎夏北欧など海外からの劇団公演などが行われる「森の芝居小屋」、秋の新月か満月の夜年に一度コンサートが行われる「水のステージ」と『森のステージ」、また宿泊施設の「森のコテージ」が、点在していて、コテージでは宿泊も可能。

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 森の受付棟に行く。来場者の入場受付、コテージ入室受付、各種の案内など行っているそうだ。

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 受付け棟の対面には、「森のきこり館」。中には、絵本と児童書の専門店の「森のほんやさん」と、軽食やコーヒーの「森のコーヒーやさん」がある。「ほんやさん」にはブックアドバイザーがいて、本についての相談に応じてくれるという。

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 受付で話を聞いて、どんな施設か概略わかった。ゆっくり見て回る時間も無いので、パンフレットをもらって帰る。


●日向新しき村

 「えほんの郷」の近くにある石河内展望台から、川原ダムと新納石城(にいろいしのじょう)の城趾にある「日向新しき村」を望む。

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 「日向新しき村」は、小丸川の蛇行部分、ダム湖(川原ダム)に突き出した突出した丘陵上で、戦国時代の新納石城の城跡でもある半島状の場所。新納石城または石城(いしのじょう)は、伊東四十八城の1つであり石城合戦の舞台となった

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 「新しき村」は、作家の武者小路実篤らにより創設された木城町にある村落共同体。実篤とその同志により、理想郷を目指して1918年(大正7年)開村された。ところが1938年(昭和13年)にダムの建設により農地が水没することになったため、1939年(昭和14年)に一部が埼玉県入間郡毛呂山町(一部は坂戸市)に移転し、残りは「日向新しき村」として存続しているという。現在は一般財団法人。

 近年、高齢化や農業収入の減少などもあって、村の運営が困難になってきているという。2013年時点の村内生活者数は13人。2018年時点では宮崎で3人、埼玉で8人が暮らしていたが、2021年春に70~80代の5人が離村し、2023年2月時点では3人へと減ったという。

   

 宮崎空港14:25発のソラシドエア60便、15:55羽田空港15:55着は、飛行機が20分ほど遅延して、14:45発、16:15頃着。羽田空港からのリムジンバスは首都高速などの渋滞で1時間も遅れて、自宅に帰り着いたのは、20:30頃だった。

 

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2023年12月22日 (金)

紅葉の奥久慈めぐり

 2023年11月20日(月)紅葉の奥久慈、茨城県大子(だいご)町をめぐる。

 大子町は久慈川上流の奥久慈地域の中心で、観光と農業が中心の町。奥久慈しゃも(軍鶏)、奥久慈りんごが名産。日本三大名瀑」の一つで国名勝の「袋田の滝」、信仰の地として親しまれている「月待の滝」のほか、奥久慈温泉郷や鮎釣りなどの観光でも知られる。町中心部には久慈川が流れ、平行してJR水郡線が走る。町北部には、茨城県の最高峰「八溝山」(標高1,022m)や「高笹山」(922m)。これらは、筑波山(877m)より高い。 町南部には、「男体山」(654m) や「生瀬富士」(406m)がある。

 5:00時起床。6:00過ぎに自宅を出る。

 集合場所で17名を乗せたマイクロバスは、6:50出発。関越道から北関東道を経て、常磐道の那珂インターで高速を降り、国道118号線を北上する。

 10:30、JR常陸大子駅(大子町大字大子)の駅前でバスを下車。徒歩で「もみじ寺」として有名な「永源寺」へ向かう。

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●「永源寺」(大子町大字大子)

 駅前から15分ほどで「永源寺」に到着。やはり紅葉狩りの観光客が多いが、紅葉はすでに終盤を迎えている。

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 それ色づきが悪く、枯れた葉が枝に付いているようで、きれいな赤でない。

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 「永源寺」の本堂。芸能の神である弁財天を祀り、大子七福神巡りの七番寺。

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 1446年(文安3年)に創建されたという曹洞宗の寺で、御本尊は釈迦如来。

 「永源寺」から大子駅方面を望む。

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 11:30「永源寺」を後にして、昼食のため大子駅前の温泉旅館「玉屋旅館」。11:45到着。

 ホームページには、源泉は「大子温泉」とあるが、現在工事中の為、お風呂はわかし湯らしい。

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 老舗の旅館で、元祖しゃも弁当の宿。しゃも料理が名物らしい。2階のノスタルジックな客室で、しゃも弁当(1,300円)をいただく。

 しゃも弁当 「玉屋旅館」ホームページから引用

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 ちょっとパサついた感じだが、自然環境で飼育したしゃもは低脂肪で歯ごたえもあって、おいしい。

 12:30「玉屋旅館」発、国道118号を更に北上、12:50「月待ちの滝」駐車場に到着。

 

●「月待の滝」(別名「裏見の滝」、大子町川山

 この辺りは、残念ながらほとんど紅葉していない。

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 駐車場から久慈川の支流大生瀬川に向かって下ると、高さ17m、幅12mの「月待ちの滝」が現れる。滝へと向かう道にはたくさんのモミジが植えられ、紅葉の季節の美しさは格別らしいが、今回は残念。

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 滝の右手にはカエデの木があるが、葉は緑のまま。

 「月待ちの滝」は、滝の裏に入ることができることから、別名「裏見の滝」または「くぐり滝」ともいわれる。

 普段は二筋の「夫婦滝」だが、水が増すと中段の受皿から子滝が現れて「親子滝」になるという。古くから二十三夜の月の出を待って婦女子が集い、安産、子育て、開運を祈る「二十三夜講」の場とされたところから「月待の滝」と呼ばれ、胎内観音が祀られているという。

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 「二十三夜講」とは、陰暦で二三日の夜。また、その夜の月待行事のこと。二十三夜の月は、真夜中になってのぼる下弦の月。講単位で宿などに集まり、念仏を唱えたり飲食したりしながら月の出を待ち、月を拝んで解散する。

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 13:25、「月待ちの滝」駐車場発。県道461号線を西に向かい、13:50「法龍寺」着。

●「法龍寺」大子町上金沢

 この寺は、真言宗大谷派。如信(にょしん)上人終焉の地。親鸞上人を祖父にもつ如信上人が、関東・奥州への布教に下った際、陸奥の国の上金沢(大子町)に招かれ、1300年(正安2年)年1月、この地で66歳の生涯を閉じた。その後、徳川光圀が領内を巡視した際に如信の墓を訪ね、堂を建立して「法龍寺」と名付けたとされる。

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 如信上人終焉の地として大子町史跡に指定されている。如信上人の墓所、如信上人お手植えとされる榧(カヤ)の大木と本願寺第三世の覚如(かくにょ)上人お手植えされたとされるイチョウの大木がそびえ、どちらも県内最大の大きさ。大子町天然記念物に指定されている。

 
また、本堂には水戸光圀由来の如信上人座像(大子町指定有形文化財)、聖徳太子立像(大子町指定有形文化財)が安置されているそうだ。

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 イチョウは、樹齢約700年、樹高32.5m、幹周り11.1m(目通り)。

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 黄色い絨毯のように、境内いっぱいに黄色い落葉が降り積もっているが、木には緑の葉がいっぱい。何か変だ。

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 14:30「法龍寺」発。県道461号線を東に戻り、更に国道118号を経て、県道324号線を東へ。15:00、みやげ屋・食事処の「滝本屋本店」前で下車。

 

●「袋田の滝」(大子町袋田)

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 「袋田の滝」入口で入場料300円を払い、「袋田の滝トンネル」(長さ276m)を通って第1観瀑台へ行く。

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 徒歩約5分ほどで第1観瀑台。滝の上から3段目が目の前にあるが、最上段は見えない。

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 「袋田の滝」は、久慈川支流の滝川上流に位置し、滝は4段で長さは合計120m、幅73m。冬は、滝が凍結する氷瀑(ひょうばく)現象が発生することがある。全面凍結はかつては毎年のように見られたそうだが、近年は2012年が最後で、氷瀑の脇を水が流れるという。

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 華厳滝那智滝とともに「日本三大名瀑」の一つに挙げられる場合もあり、「日本の滝百選」にも選定されている。

 トンネルの途中に新設されたエレベータで、第2観瀑台(2008年9月オープン)へ上がる。第2観瀑台は3つのデッキからなり、第3デッキは第1観瀑台よりも 約51m上にあるため、最上段を含めた滝の全景を観賞することができる。

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 ここから見る景色も紅葉が少なく、枯れ葉のような茶色のカエデが目立つ。

 この滝の別名「四度(よど)の滝」と名付けられたのは、滝川が4段に岩肌を落ちることから名づけられたとされる説と、この地を訪れた西行法師が「この滝は四季に一度ずつ来てみなければ真の風趣は味わえない」と絶賛したと伝えられているからという説がある。

 有料のトンネルや観瀑台を利用しないハイキングコースがあり、滝の一部や滝の縁を上流側から眺めることができるそうだ。なお、「袋田の滝」の200m上流には「生瀬(なませ)の滝」という滝があり、こちらも国の名勝に指定されている。

 15:55、「袋田の滝」を出発。国道118号線を南下。16:30~17:00道の駅「常陸大宮かわプラザ」(常陸大宮市岩崎)に寄って買い物。往路と逆順に辿り、19:45集合場所に到着。20:15自宅着。

 

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 「常磐道の周辺を巡る旅」 2018年11月23日投稿
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 ★ ★ ★

 今年11月初旬にも、東京では最高気温が25℃を越す「夏日」が何日があったが、11月中旬以降はだいぶ涼しくなってきた。この日11月20日の大子町の最高気温は、15℃。暑くもなく、天気に恵まれた旅行日和だった。しかし、今回はお目当ての紅葉はサッパリ。

 今年は、暑い夏が長くて「秋がなかった」と言われる。9月の気温は平年よりかなり高めだった。10月は平年並みの気温だったが、また11月から12月にかけては平年より高めだという。この秋は長引く残暑の影響で、紅葉の見頃が例年より遅くなっているとも聞く。

 また一方で、紅葉の名所では真っ赤の染まるモミジが、「今年は物足りない」「鮮やかさがない」「去年よりも赤さがない」という声が聞かれる。やはり、今年の猛暑が影響している。

 専門家の話では、モミジの木は葉から栄養分を吸収しているそうだ。しかし、猛暑によって木が弱ってしまったため、例年よりも多く葉っぱから栄養分を吸収。これで葉の色素が失われ、落葉も早くなっているのではないかと推察されるという。例年なら、葉の栄養分を半分残すところ、ほとんど栄養を吸収してしまった。それで紅葉という段階を経ないで、葉が急に枯れて落葉してしまっているとことらしい。

 「平均気温、過去最高」 12月23日付の朝日新聞朝刊によるとーー

 気象庁は22日、今年の平均気温について1898年の統計開始以来、過去最高になる見込みだと発表した。春から秋にかけて3季連続で観測史上最高を記録し続けている。過去30年間(1991~2020年)の平均気温を基準に、年ごとの平均気温を比較すると、今年1~11月の平均気温はプラス1.34℃で最大だったという。12月も平年超えの高温と予想。これまで最高だったのは2020年のプラス0.65度で、上昇幅が倍増したことになる 。

2023年12月16日 (土)

新型コロナ2023.11 移行後最少

 新型コロナウイルスが感染症法の5類に移行した5月以降、第9波の感染拡大が続いていたが、9月下旬にはピークアウト。10月以降は毎週連続で減少している。24日、11月19日までの1週間では一つの医療機関当たりの平均の患者数が1.95人で、前の週の0.97倍だった。11週連続で減少し、移行後で最少を更新した。

 厚労省は、「例年冬は感染が拡大する傾向があることから今後も対策を続けてほしい」としている。一方で、インフルエンザ患者は増加傾向にあり、新規感染者数は前週の約1.25倍の21.66人。

 2023年11月1日から30日までの新聞、テレビ、ネット情報から、新型コロナの主なニュースを辿る。本ブログ記事「新型コロナ2023.10 ノーベル賞」の続き。【写真や図をクリックすると、拡大表示します】

 

【11月4日】

●新型コロナ後遺症「ブレインフォグ」 発症の仕組み研究へ

 新型コロナの後遺症の1つで、「ブレインフォグ」と呼ばれる症状について、横浜市立大学の研究グループが、発症の仕組みを解明するための臨床研究を始めることになった。「ブレインフォグ」は、記憶障害や集中力の低下など、脳にフォグ=霧がかかったような感覚になることから名付けられた。

 研究グループでは、記憶や学習をする際に脳内で活発に働く「AMPA受容体」と呼ばれるたんぱく質を可視化する独自の技術を持っている。臨床研究では、ブレインフォグの症状を訴える30人について、AMPA受容体の分布などを計測し、発症との関連を調べるとしている。グループの高橋教授は「新型コロナが脳に与える影響はまだブラックボックス状態。発症の仕組みを解明して治療法の開発に役立てたい」と話している。

【11月6日】

●中小企業の支援に向け 総合的対策取りまとめへ 経産省と金融庁

 中小企業をめぐっては、コロナ禍の資金繰り支援のために実施された、実質無利子・無担保の「ゼロゼロ融資」の返済がこの夏から本格化しているほか、物価高にも直面するなど、取り巻く環境が厳しさを増している。こうした中で、経産省と金融庁は、6日、中小企業の支援策を話し合う会合を開き、総合的な対策を今年度中に取りまとめることを確認した。

 具体的には、中小企業が民間の金融機関に経営改善計画の作成を支援してもらう際、国の補助金を受けられるよう制度の運用を見直すほか、融資の保証を行っている、信用保証協会が中小企業の経営改善に主体的に取り組むよう、監督指針の改正を検討していくなどとする。会合の中で、西村経産相は「時代の変わり目の今、中小企業の皆様には人手不足や物価高などの課題を乗り越えて果敢に挑戦し、引き続き地域を支えてほしい」と述べた。

●コロナ感染者数、8週連続で減少

 厚労省によると先月29日までの1週間に全国およそ5千の医療機関から報告された新型コロナの患者数は前の週から1950人減って1万4125人。1つの医療機関当たりの平均患者数は2.86人で前の週の0.88倍となった。前の週から減少が続くのは8週連続。都道府県別では多い順に北海道が7.08人、長野が6.39人、山梨が4.56人、石川が4.38人、愛媛が4.3人などと続き、35の都府県で前の週より減少している。

 11月6日発表の定点把握(10月23日~29日)出典:NHK新型コロナ特設サイト

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 先月29日までの1週間に、全国およそ500の医療機関から報告された新たに入院した患者の数は1074人で、前の週と比べて71人の減少でした。厚労省は、全国の流行状況について「8週連続で減少しているが、これまで冬になると、コロナの感染は拡大する傾向にある。引き続き、感染対策は徹底してほしい」としている。

●インフル患者数 1医療機関当たり19.68人、前週から増加

 国立感染研などによると、先月29日までの1週間に、全国およそ5千の医療機関から報告された季節性インフル患者数は9万7292人で、1医療機関当たりでは前の週から3.3人増え、1.2倍の19.68人となった。このデータをもとに推計されるこの1週間の全国の患者数は、前の週から13万人多いおよそ67万4000人となっていて、ことし9月4日以降の累積の患者数はおよそ291万5千人と推計されている。

  インフルエンザ患者数(10月23日~29日)出典:NHK新型コロナ特設サイト

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 愛媛県が51.46人、埼玉県33.08人と2つの県で「警報レベル」とされる30人を超え、山梨県29.56人、千葉県29.25人、福島県28.93人、愛知県26.35人など40の都道府県で、「注意報レベル」の10人を超えた。東京都と千葉県、沖縄県を除く、すべての都道府県で前の週より患者の数が増加している。また、年齢別では患者全体の6割が14歳以下の子どもだという。休校や学年・学級閉鎖は全国で計4706校、前週の3751校から約1.25倍に増えた。

●インフルの流行状況 専門家「感染者増加のスピード上昇」、「流行が前倒し」

 インフルの分析を担当している国立感染研・感染症疫学センターでは「感染者の増加のスピードは最近になって上がっている。過去の流行では2009年のシーズンの動向に似ていて、このシーズンと同じような流行となる場合、ピークの時期が早まる可能性は考えられる。手洗いやマスクの適宜着用などの基本的な感染対策は個人個人が取り組める重要な対策だ」としている。

 感染症に詳しい東邦大学の舘田教授は、「全国的に増加傾向がみられ、警報レベルを超えたり、その水準に近づいたりの地域が増えている。愛媛県のように、例年のピークと同じ程度の数の患者が報告された地域もあり、流行が前倒しで起きている。また、通常のシーズンのように、ここから年明けにかけて更に患者が増え、大きな波を作る可能性もあるので、今後の患者の増え方に注意し、その兆候を捉える必要がある」と話す。

【11月7日】

●政府系「ゼロゼロ融資」、1兆円が回収困難 検査院指摘

 会計検査院が2020年3月以降の日本政策金融公庫(日本公庫)と商工組合中央金庫(商工中金)によるコロナ関連の貸し付けについて調べた。 コロナ下で導入された中小企業向けの実質無利子・無担保の「ゼロゼロ融資」で、政府系金融機関が実施したうちの約1兆円が回収不能または回収困難な不良債権になっていることが、会計検査院の調べでわかった。総額約19兆円で、ゼロゼロ融資が大半を占める。

 2022年度末時点の貸付残高は14兆3085億円(約98万件)。うち回収不能もしくは回収不能として処理中は1943億円、回収が困難な「リスク管理債権」(不良債権)が8785億円。計1兆728億円で、総額の約6%にあたる。背景には中小企業の経営悪化。東京商工リサーチによると、コロナ関連の倒産は2022年度は2599件、前年度の1155件から大幅に増加。景気は回復傾向にあるが、物価高や人手不足で一部の飲食店や建設業の倒産が相次いでいる。

●国費の無駄使い、580億円

 会計検査院が7日に公表した2022年度の決算検査報告では、国費の無駄遣いや不適切な経理など344件(前年度310件)、計580億円(同455億円)についての指摘があった。新型コロナ対策の持続化給付金では、2020年12月までに給付金を受け取った個人事業者263万人のうち1万1千人を無作為抽出して調査。一定数の事業者が給付金を収入として計上していない申告漏れが疑われたという。

 また新型コロナの影響で家計が急変した学生の支援目的で、文科省が2020年度に85大学に交付した約48億円のうち、2021年度末で77%にあたる約36億9千万円が使われずに翌年度に繰り越されていた。まったく使われなかった大学も8大学あった。文科省は「コロナで先が読めない状況の中、学生を手厚く支援するためだった。指摘を受けて今後、返還していく」としている。

●せき止め薬、追加増産を要請 厚労省 「まだ足りない」 製薬24社に

 供給不足が続くせき止め薬やたんを切る去痰(きょたん)薬について、厚生労働省は7日、製薬企業24社に増産を要請した。武見厚労相は製薬企業の幹部と省内で面会、今冬の感染症の流行に備え、安定供給に向けた「あらゆる手立てを講じていただくことを改めてお願いしたい」と呼びかけた。

 厚労省は10月にも主要8社に対し、増産を要請。他の医薬品の製造ラインからの融通や在庫の放出により9月末時点から1割以上の供給増となる見込みだ。だが、医療現場などから「薬がまだ足りない」との声が寄せられており、今冬に新型コロナや季節性インフルエンザなどの流行が拡大するおそれがあることから、幅広い企業を対象に改めて増産を要請した。企業側からは「要請を踏まえできる限りの増産を検討する」との意見が出たという。

【11月8日】

●コロナ5類移行半年、相次ぐ「後遺症」の相談

 新型コロナが5類に移行されて半年。感染者は減少傾向にあるが、感染したあとの「後遺症」の相談が相次いでいて、国や自治体では対策を強化している。症状は、倦怠感や集中力低下、脱毛、嗅覚・味覚障害など多様で、詳しい原因や患者数もわかっていない。国の研究班がことし9月に公表した調査報告では、3つの自治体で感染した成人の1割から2割余りが「倦怠感などの症状が2か月以上続いた」と回答、働き盛りや若い世代が多いという。

 新型コロナの後遺症では、長引く症状で学校や仕事に行けなくなるケースもあり、日常生活への影響は深刻。厚労省は、多くの医療機関に患者の受け入れを促すため来年3月までは後遺症の診療にあたる医療機関に支払われる診療報酬を加算している。各地の都道府県では、診療にあたる医療機関の情報をホームページに掲載していて、先月末時点で、全国およそ9千か所のクリニックや大学病院などの医療機関で、患者を受け付けているという。

【11月10日】

●コロナ 1医療機関平均患者、移行後最少 厚労省「冬の拡大懸念」

 厚労省によると、11月5日までの1週間に、全国およそ5千の医療機関から報告された新型コロナの患者数は、前の週から2060人減って、1万2065人となった。1つの医療機関当たりの平均の患者数は2.44人で、前の週の0.85倍。前の週から減少が続くのは9週連続。都道府県別では多い順に、北海道が6.51人、長野5.84人、山梨4.78人、岐阜4.28人、愛知3.51人などとなっていて、42の都道府県で前の週より減少している。

 11月10日発表の定点把握(10月30日~11月5日)出典:NHK新型コロナ特設サイト

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 11月5日までの1週間に、全国およそ500の医療機関から報告された、新たに入院した患者の数は1074人、前の週と比べて4人の減少。厚労省は全国の流行状況について、「医療機関当たりの平均の患者数は、新型コロナが法律上5類に移行されてから最も少なくなり、減少傾向にある。ただ、冬には感染拡大が懸念されるので、今後も対策を続けてほしい」としている。一方、季節性インフルの新規感染者数は、前週の1.07倍の21.13人で、37道府県で前週から増加した。

【11月15日】

●GDP3期ぶりマイナス 7~9月期 内需弱まる

 2023年7~9月期の国内総生産(GDP)は、内閣府が15日、1次速報を発表。物価変動の影響を除いた実質(季節調整値)で前期(4~6月)より0.5%減、年率換算で2.1%減った。3四半期ぶりのマイナス成長で、個人消費や設備投資などの内需が弱い。物価高がコロナ禍からの景気回復の動きに水を差している。実質GDPは年額555兆円で、前期より3兆円減。GDPの半分以上を占める個人消費は前期より0.04%減り、2四半期連続のマイナスだった。

 輸入が前期より1.0%増えたことも、GDPを押し下げた。輸出は0.5%伸びた。欧米向けの自動車が好調。ただ、インバウンド消費は高い水準にあるものの、前期より5.0%少ない4.1兆円。経済専門家は「景気が緩やかに回復する中でのスピード調整の動きだ。10~12月期はプラス成長に戻るだろう。ただ物価高による消費の押し下げ効果は意外に大きく、回復は力強さに欠ける」と指摘した。

●訪日251万人、コロナ前越す 10月 円安背景に急回復

 日本政府観光局は15日、10月の訪日外国人客(インバウンド)が251万6500人となり、コロナ感染拡大前の2019年同月(249万6568人)を0.8%上回ったと発表した。月別の訪日客数がコロナ前を超えるのは初めて。円安を追い風に急速な回復が鮮明となっている。国・地域別では、韓国が63万1100人(2019年同月比3.2倍)、台湾が42万4800人(同2.7%増)で続いた。アジアや欧米の多くの国が、コロナ前の水準を大きく上回っている。

 コロナ前に首位だった中国は、8月に訪日団体旅行が解禁されたばかりで、3位の25万6300人(同64.9%減)にとどまる。福島原発の処理水放出を受け、控える動きも影響している。訪日客の急回復の主な要因が円安。2019年は1ドル=110円程度が、最近は150円前後。訪日客にとっては商品やサービスの割安感が強まり、「訪れやすい国」となっている。訪日客は今後も伸びが見込まれる。コロナ前は全体の3割を占めていた中国の回復基調が続いている。

●旅行大手5社に立ち入り検査 新型コロナ業務入札で談合か

 青森市が昨年度発注した新型コロナ患者の移送業務の入札で、旅行大手など5社が談合を繰り返し、独占禁止法に違反した疑いがあるとして、公正取引委員会が15日、5社の青森市内の支店に、立ち入り検査に入った。コロナ禍で旅行需要が落ち込む中、利益を分け合うねらいがあったとみて詳しい経緯などを調べるものとみられる。

 立ち入り検査を受けたのはJTB、近畿日本ツーリスト、東武トップツアーズ、名鉄観光サービス、日本旅行東北の青森市にある支店。入札は昨年度5件行われ、いずれの業務も近畿日本ツーリストが受注しているが、その後ほかの4社に業務を再委託する形で仕事を割りふっていた。コロナ禍で大きく傷ついた旅行業界での業績を自治体の委託業務で穴埋めしようと、利益追求に走る企業の姿勢が背景にあるとの指摘もある。

●コロナ感染拡大で業務増加 消毒作業に従事の会社員、過労死認定

 新型コロナの感染が拡大していた一昨年3月、消毒作業を行う会社に勤めていた40代の男性が自殺したのは、長時間労働が原因の過労死だったとして、労災認定されたことが15日にわかった。遺族からの申請を受けて労働基準監督署が調査した結果、亡くなる前の3か月間、月100時間前後の時間外労働が続いていて、長時間労働が原因でうつ病を発症していたとして過労死と認められた。

 労災が認められたのは、都内に本社がある店舗の消毒などを行う会社で働いていた当時43歳の男性。遺族の弁護士によると、男性はコロナの感染が拡大していた時期に神奈川県内の支店長代理として勤務、横浜港に入港し集団感染したクルーズ船関連の消毒作業にも従事。それ以降も、以前からの消毒業務や部下の管理業務に加え、新たにコロナ対策として深夜や休日に飲食店やスーパーなどの消毒作業にあたっていた。

【11月17日】

●第一三共開発の新型コロナワクチン、承認後140万回分購入 厚労省

 製薬大手「第一三共」は、ことし9月に新型コロナのオミクロン株の派生型「XBB」系統に対応するワクチンの承認申請を行い、厚労省は、今月11月27日に開かれる専門家部会での議論を経たうえで正式に承認する方針。厚労省がこのワクチンについて承認後に、140万回分を購入することで会社と合意したと17日発表した。

 第一三共のワクチンは米ファイザー、モデルナと同じタイプのmRNAワクチン。今年8月に国産で初めて国内での製造販売が承認。ただ、従来株向けだったため、全世代を対象にした9月からの秋接種には使われなかった。今回の「XBB」系統対応ワクチンが承認されれば、早ければ来月上旬から自治体に配送、国産ワクチンが初めて実際の接種で使える。秋接種は、自治体による接種の勧奨は65歳以上の高齢者ら重症化リスクの高い人に限られる。

●新型コロナ患者数、5類移行後に減少続くも対策を 厚労省

 厚労省は17日、11月12日までの1週間に全国およそ5千の医療機関から報告された新型コロナの患者数は前の週から2124人減って9941人と発表した。また、1つの医療機関当たりの平均の患者数は2.01人で前の週の0.82倍、10週連続で減少。5月に定点把握に移行して以来、過去最少となった。都道府県別では、多い順に北海道が5.87人、長野県が5.0人、山梨県が3.39人、岐阜県が3.01人、愛知県が2.79人などとなっていて、40の県で前の週より減少している。

 11月12日までの1週間に全国およそ500の医療機関から報告された新たに入院した患者の数は816人で、前の週と比べて258人の減少でした。厚労省は全国の流行状況について「患者数は5類移行後減少が続き、今週も最も少なくなったが、例年、冬は感染が拡大する時期であることから今後も対策を続けてほしい」としている。季節性インフルの新規感染者数は、前週の約0.82倍の17.35人。昨季からの流行が途切れず、8月下旬から増加が続いていたが、初めて減少した。

 11月17日発表の定点把握(11月6日~12日)出典:NHK新型コロナ特設サイト

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【11月20日】

●今年度補正予算案、衆参審議入り 首相「コロナ禍の税金を還元」 

 一般会計の総額が13兆1000億円余りとなる今年度の補正予算案は20日、衆参両院で審議入りし、鈴木財務相の財政演説と各党の代表質問が行われた。立憲民主党の鎌田さゆり氏は、所得税などの定額減税について「岸田首相は過去2年間の増収分を国民に還元すると表明したが、鈴木財務相は『すでに使っている』と答弁した。首相と財務相で言っていることが違う。根拠がなく誤りだったと認め、訂正すべきだ」と追及した。

 これに対し岸田首相は「国民から見れば、コロナ禍の際に納めた税金が戻ってくるという意味で還元そのものだ。鈴木相は国の財政構造について説明したもので、全体を通して見れば、税金の一部を国民にお返ししている」と述べ、理解を求めた。

【11月21日】

●コロナ感染対策、ウイルス進化引き起こしたか 名大・北大など研究

 3密回避や早期の隔離などの感染対策が、新型コロナの「進化」を呼び起こしたかも知れない。名古屋大や北海道大などの研究チームが、変異株ごとに違ったコロナ患者の症状をAI(人工知能)などで解析したところ、人間の感染対策をかいくぐるようにウイルスの性質が変化した可能性があることがわかった。成果が21日、科学誌ネイチャーコミュニケーションズに掲載された。

 北大の山口助教(進化生物学)らのチームは、コロナの変異株と症状の変化に着目。患者計274人の体内のウイルス量などを調べた。さらに、AIの一種・遺伝的アルゴリズム(進化計算)を用いて、ウイルスがどう進化して感染を拡大するのかを分析。その結果、人間側の対策によってコロナウイルスの変化が引き起こされた可能性があると結論づけた。現在まで2年近く流行が続くオミクロン株についてはウイルス量が減っており、症状が出づらい状態で感染が続いていく「ステルス型」に変化した可能性もあるという。

【11月22日】

●新型コロナのワクチン接種費用、来年度から原則一部自己負担に

 新型コロナのワクチン接種は来年3月までは、全額公費で負担が決まっている。来年度以降の費用負担について、厚労省は季節性インフルなどと同様に、原則費用の一部自己負担を求める「定期接種」とする案を22日に開かれた専門家会議に示し、了承された。具体的には、65歳以上の高齢者と、60歳から64歳で基礎疾患がある重症化リスクの高い人について、国の交付税で接種費用の3割程度を補助したうえで、接種を受ける人に原則、費用の一部自己負担を求める。

 接種の時期は年に1回、秋から冬の間に行う予定。また、65歳未満で重症化リスクが高くない人については国の補助がなく、全額自己負担や自治体からの補助を受けて接種する「任意接種」とすることにしている。一方、22日に出席した委員からは「自己負担が高額になることについて対策を考えてほしい」という意見があがった。厚労省は今後、企業からワクチンの価格を聞き取ったうえで、対応を検討することにしている。

【11月24日】

●一般病院、昨年度収支は黒字 コロナ患者受け入れ補助金含めて

 医療機関に支払われる診療報酬の改定に向けて、厚労省は昨年度・令和4年度の医療機関の経営状況を調査し、24日開かれた中医協(中央社会保険医療協議会)に報告した。それによると、病床数が20床以上の「一般病院」の収支は平均で2億2424万円の赤字で、光熱費など物価高騰の影響で前の年度と比べ4231万円、赤字が増えた。ただ、新型コロナ患者の受け入れに協力した医療機関などに支給された国の補助金を含めると、4760万円の黒字となった。

 経営主体別に見ると、国公立病院は平均で7億8135万円の赤字で、補助金を含めても2億2969万円の赤字。一方、医療法人が経営する民間病院は平均で2548万円の赤字だが、補助金を含めると6399万円の黒字。このほか病床が19床以下の「一般診療所」は、補助金をのぞいても、医療法人経営の診療所で1578万円、個人経営の診療所で3070万円のいずれも黒字。厚労省は物価の高騰によって、特に一般病院の収益は厳しい結果となった。

●「引き続き患者数減少も、冬は拡大の時期」 厚労省 5月以降最少更新

 厚労省は24日、全国に約5千ある定点医療機関に13日~19日に報告された新型コロナの新規感染者数は計9648人で、1定点あたり1.95人だったと発表した。前週(2.01人)の約0.97倍で11週連続で減少、5月の定点把握に移行してからの最少を更新した。都道府県別では多い順に北海道が5.98人、長野4.97人、秋田3.12人、岐阜2.77人、山梨2.76人などとなっていて、28の都府県で前の週より減少している。

 11月19日までの1週間に、全国およそ500の医療機関から報告された、新たに入院した患者の数は784人で、前の週と比べて34人の減少でした。厚労省は、全国の流行状況について「患者数は減少が続いていて、今週も最も少なくなったが例年冬は感染が拡大する傾向があることから今後も対策を続けてほしい」としている。季節性インフルの新規感染者数は、前週の約1.25倍の21.66人だった。

 11月24日発表の定点把握(11月13日~19日)出典:NHK新型コロナ特設サイト

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【11月26日】

●中国北部で増加の呼吸器疾患、「インフルが中心」 保健当局

 中国北部では先月中旬以降、呼吸器の疾患が増加している。中国の保健当局、国家衛生健康委員会は26日の記者会見で「インフルエンザが中心」と説明した。その一方で、インフル以外の病原体による疾患も確認されたとして、1歳から4歳では通常のかぜのウイルスの「ライノウイルス」が、5歳から14歳では発熱やせきなどの症状が特徴の「マイコプラズマ肺炎」が、15歳から59歳では新型コロナなどが、それぞれ一定程度みられるとしている。

 保健当局は、こうした複数の病原体が呼吸器疾患の増加に関わっているとして、国民に対しワクチンの接種やマスクの着用など感染対策の徹底を呼びかけている。中国では子どもたちの間で肺炎が増加しているとして、WHOが22日、情報提供を求めたのに対し、中国当局は「新たな病原体は検出されていない」などと報告していた。

【11月27日】

●金融庁、資金繰り支援から事業再生支援への移行 金融機関に要請

 新型コロナ対策の実質無利子・無担保の「ゼロゼロ融資」の返済が本格化する中、中小企業の中には過剰な債務を抱えて事業の継続が危ぶまれる例も出てきている。金融庁は27日、鈴木金融担当相も出席して金融機関の代表らと意見交換会を開いた。鈴木氏は「コロナ禍での資金繰り支援に注力した段階から、経営改善と事業再生支援に取り組む新しい段階へ移行する必要がある」と述べ、金融機関に対し支援の軸足を、従来の資金繰りから事業再生に移行するよう要請した。

 これに対し、全国銀行協会の加藤会長は「中小企業にとっては物価高や人手不足といった厳しい環境が続くが、経営環境が悪化する前の早期の段階から事業再生に取り組んでいく」と応じた。金融庁としては、各金融機関が取り引き先の経営悪化の兆候をできるだけ早く把握し、事業再生に向けた提案などを行うよう促したい考えで、こうした方針を金融機関向けの新たな「監督指針」にも明記することにしている。

●国産の新型コロナワクチン、実際の接種で初使用へ 厚労省

 製薬大手の「第一三共」が開発した新型コロナワクチンについて、27日に開かれた厚労省の専門家部会は、使用することを了承した。厚労省の正式な承認を経て、早ければ来月上旬から自治体に配送され、国産のワクチンが初めて実際の接種で使えるようになる。使用が了承されたのは、製薬大手の「第一三共」が開発した、オミクロン株の派生型「XBB」系統に対応するワクチンで、ことし9月、厚労省に承認申請が行われた。

【11月28日】

●mRNAワクチン「レプリコンワクチン」、国内承認

 海外で開発された新しいタイプのmRNAワクチンが、28日、国内で承認された。承認されたのは、製薬会社の「Meiji Seika ファルマ」が申請していた、従来株の新型コロナに対する「レプリコンワクチン」と呼ばれるタイプのワクチン。このワクチンは海外で開発されたもので、接種した新型コロナのmRNAが体内で複製される新たな技術を使っているため、少量で効果が長続きするという。会社などによると、このタイプのワクチンが承認されるのは世界で初めて。

 会社では今後、変異ウイルスに対応したこのタイプのワクチンを開発した上で、来年の秋や冬の接種での供給を目指すということで、製造は福島県南相馬市の工場などで進める計画だという。会見した「Meiji Seika ファルマ」の小林社長は、「今後、変異ウイルスに対応させる必要はあるが、世界に先駆けて新世代のワクチンの実用化の道が開けたと考えている」と話していた。

【11月30日】

●ワクチン接種直後に女性死亡、遺族が市を提訴 愛知

 去年11月、愛知県愛西市の集団接種会場で、新型コロナワクチンの接種を受けた直後に息苦しさを訴え容体が急変して死亡した女性(42)の遺族が、30日、愛西市に対し4500万円余りの損害賠償を求める訴えを起こした。現場の医師が重いアレルギー反応のアナフィラキシーを起こした可能性を疑わず、治療薬のアドレナリンを投与しなかったことや、看護師が容体の変化を正確に医師に報告しなかったことが死亡につながったとしている。

 この問題で、愛西市がことし9月に公表した専門家による「医療事故調査委員会」の報告書では、「早期にアドレナリンが投与された場合、救命できた可能性を否定できず、投与されなかったことの影響は大きい」などと指摘されている。

2023年11月 3日 (金)

新型コロナ2023.10 ノーベル賞

 新型コロナウイルスが感染症法の5類に移行した5月以降、第9波の感染拡大傾向が続いていた。9月下旬にはピークアウトして、10月は毎週連続で減少している。一方で、インフルエンザ患者は増加傾向にあり、休校や学年・学級閉鎖が全国に広がっている。冬に備え、引き続き感染対策を続ける事が必要。

 そんな中で、今年のノーベル生理学・医学賞に、新型コロナの「mRNAワクチン」の開発で大きな貢献をした米国ペンシルベニア大学の研究者カリコ氏ら2人を選んだと発表があった。

 2023年10月1日から31日までの新聞、テレビ、ネット情報から、新型コロナの主なニュースを辿る。本ブログ記事「新型コロナ2023.09 第9波減少」の続き。【写真や図をクリックすると、拡大表示します】

 

【10月2日】

●新型コロナワクチンにつながる技術 2氏にノーベル生理学・医学賞

 スウェーデンのカロリンスカ研究所は2日、今年のノーベル生理学・医学賞を、独バイオ企業ビオンテック顧問のカタリン・カリコ氏(68)と、米ペンシルベニア大のドリュー・ワイスマン教授(64)に贈ると発表した。新型コロナに対する「mRNAワクチン」の実用化につながる新たな技術を開発したことが評価された。カリコ氏らは人工的に合成した遺伝物質のmRNAをワクチンとして使うための基礎となる方法を開発した。

 ハンガリー出身で米国に渡ってmRNAの研究をしていたカリコ氏は、米国のワクチン研究者ワイスマン氏とともに、mRNAの一部を別の物質に置き換えて「飾り」がついたような状態にすると、免疫反応を回避できることを発見。2005年、米国の免疫学専門誌に論文を発表した。これを発展させたものが、新型コロナに対するワクチンとして使われ、パンデミックが始まってから、わずか11カ月という驚異的なスピードで実用化に至った。

【10月4日】

●海外で感染症発生 省庁の役割明確化 政府、初動方針

 政府の新型インフルエンザ等対策推進会議が4日開かれ、感染症が海外で発生した際の初動方針が示された。国内での発生に備え、テレワークや時差出勤、出入国時の検疫、検査能力の確保などの対応を速やかに実施できるように各省庁の役割を明確化。初動対応は、指定感染症や急速に広がる恐れのある新感染症が海外で発生した段階を想定。厚労省が情報を収集し、司令塔の内閣感染症危機管理統括庁に報告、状況に応じて関係省庁による対策会議を開く。

 WHOが新型インフルの発生を宣言したり、新型コロナのように急速に広がる可能性のある感染症の発生を公表したりした段階で、政府に対策本部を設置する。厚労省は国のコールセンターを設置。統括庁は他省庁と連携し、感染症が起きている国や地域へ国立感染研の専門家の派遣を検討したり、感染が疑われる人への休暇取得や、テレワークの準備を企業に呼びかけたりする。推進会議は来年6月ごろに新たな政府行動計画をまとめる。

【10月5日】

●コロナ給付金「性風俗業は対象外」、憲法に違反せず 東京高裁

 関西地方の性風俗事業者は、新型コロナの影響を受けた事業者に国が支給する「持続化給付金」や「家賃支援給付金」の制度の対象から外されたことについて、「職業差別で法の下の平等を定めた憲法に違反する」と主張、国などに賠償と給付金の支給を求めた。1審の東京地方裁判所は去年、「性風俗業の特徴は、大多数の国民の道徳意識に反するもので、異なる取り扱いをすることには合理的な根拠がある」として、憲法には違反しないと判断、訴えを退けた。

 5日の2審の判決で、東京高等裁判所は「給付対象とすると、国民の理解を得るのが難しいと判断した理由には合理性がある。性のあり方に関する価値観は多様化しているが、性風俗業を公的に認めるのは相当ではない」として、1審に続いて憲法に違反しないと判断、事業者の訴えを退けた。弁護団の亀石弁護士は「なぜ性風俗事業者を給付対象としないことが正当化されるのか、最高裁にはきちんと向き合い検討してほしい」と述べ、上告する方針を明らかにした。

【10月6日】

●新型コロナワクチン「すべての小児に接種推奨」 日本小児科学会

 厚労省の審議会がことし秋以降の新型コロナワクチン接種について、接種を勧める対象を重症化リスクの高い人に限定したことなどを受け、日本小児科学会は、子どもへの接種を推奨するかどうか改めて検討し、その結果を公表した。それによると、現在国内で主流となっているオミクロン株のXBB系統や、さらに変異した「EG.5」と呼ばれる変異ウイルスが広がり、今後流行の拡大が想定されるとしている。

 その上で、この秋以降接種されるワクチンは、従来のワクチンよりも変異ウイルスに対して発症を予防する効果が高いと考えられることから、引き続き「すべての小児に接種を推奨する」としている。安全性については、膨大なデータにもとづき、信頼性の高い安全性の評価が行われているとする。学会は「小児に対する新型コロナの脅威は依然として存在し、感染や重症化を予防する手段としてワクチン接種は有効だ」としている。

●コロナ感染者数、前週比0.8倍 北海道以外は減少 インフル、注意報に迫る

 厚労省は6日、全国に約5千ある定点医療機関に9月25日~10月1日に報告された新型コロナの新規感染者数は計4万3705人で、1定点あたり8.83人だったと発表した。前週の約0.80倍で、北海道をのぞく46都府県で減少した。都道府県別の最多は愛知の12.40人で、熊本11.30人、茨城10.73人と続く。定点医療機関に報告された新規入院患者数は2011人だった。厚労省は「全国的に減少傾向にありピークアウトしたと考えられるが、引き続き感染対策を行って欲しい」としている。

 10月6日発表の定点把握(9月25日~10月1日)出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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 一方、季節性インフルエンザは、前週の約1.35倍の9.57人に増加、注意報レベルの「10人」に迫る。昨冬からの流行が続いており、例年より患者が多い状態で推移している。前年同時期は0.01人だった。39都道府県で前週から増加、14都県が注意報レベルを超えた。休校や学年・学級閉鎖は全国で計2204校にのぼる。

 インフルエンザ患者数(9月25日~10月1日)出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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【10月11日】

●「コロナ禍企業向け補助金、縮減や効果検証を」 審議会で意見

 財務相の諮問機関「財政制度等審議会」は、11日の会合で財務省の担当者は新型コロナの感染拡大のあと、中小企業対策費が急増していて、事業者の状況をみきわめながら早期に正常化する必要があると提起した。この中では感染拡大を受けて設けられた新たな業種に転換する企業などを支援する「事業再構築補助金」は、これまでにおよそ2兆4000億円の予算が計上された一方で、先月末時点で5600億円程度が具体的な使いみちが決まっていない状況だと説明された。

 委員からは、新型コロナの感染症法の位置づけは、5類に移行していて膨らんだ中小企業対策費を縮減するのは当然ではないかという意見や「事業再構築補助金」について企業の構造転換に、どこまでつながったのか検証が必要だという意見が出された。「財政制度等審議会」の土居部会長代理は、会議のあとの記者会見で「国民の税金が使われていることを踏まえると、コロナ禍で未曽有の水準に達した中小企業対策費は平時に戻していくべきではないかと考えている」と述べた。

【10月13日】

●コロナ感染、全都道府県で減少 インフル、注意報に迫る

 厚労省は13日、全国に約5千ある定点医療機関に2~8日に報告された新型コロナの新規感染者数は計2万5630人、1定点あたり5.20人と発表。前週の約0.59倍で、全都道府県で減少。厚労省は「全国的に減少しており、感染拡大のピークは過ぎたとみられるが感染対策は引き続き行ってほしい」としている。前の週から減少が続くのは5週連続で47の都道府県で減少。都道府県別では最多が北海道8.19人、沖縄県7.52人、石川県7.42人、愛知県7.11人、茨城県6.84人。

 今月8日までの1週間に、全国およそ5千の医療機関から報告された新たに入院した患者の数は1431人で、前の週と比べて580人減少した。一方、季節性インフルエンザは前週の約1.04倍の9.99人で、注意報レベルの10人に迫っている。休校や学年・学級閉鎖は全国で計2275校にのぼる。

 10月13日発表の定点把握(10月2日~10月8日)出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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【10月15日】

●新型コロナ後遺症「血液中物質に特定の変化」 米研究チーム発表

 米国イエール大学の岩崎教授らの研究チームは、新型コロナに感染したあと倦怠感や息苦しさなど何らかの症状が長引く「後遺症」が1年以上ある人と、後遺症がない人、感染しなかった人など、合わせて268人の血液成分を分析した。その結果、後遺症がある人たちでは、血液中にあるB細胞やT細胞と呼ばれる特定の免疫細胞が増加していたほか、体内で潜伏していたヘルペスウイルスが活性化するなどの変化が確認されたという。

 さらに、後遺症がある人では、体の状態を一定に保ちストレス反応に関わる「コルチゾール」というホルモンの量が、後遺症がない人や感染しなかった人と比べ、半減していた。チームは、こうした変化を指標にすることで、新型コロナの後遺症の正確な診断や、治療法の開発につながるとしていて、科学雑誌「ネイチャー」に発表した。岩崎教授は「後遺症があることを周りに理解されず悩み続ける人も多いので、原因の解明を目指して研究を進めたい」と話す。

【10月17日】

●新型コロナ変異分析機器 交付金整備の21台 ほとんど使用されず

 厚労省は、全ゲノム解析によってウイルスの変異を調べられる分析機器「次世代シークエンサー」を、都道府県が地方衛生研究所や民間検査機関に整備した際に交付金を出していて、導入された機関は自治体から依頼を受けた際に、ウイルス変異の動向の監視などのため使用する。この機器について、会計検査院は2020年度と2021年度に18道府県が導入した63台の使用状況を調査した。

 その結果、8つの道府県が民間検査機関に整備した21台がほとんど使用されていなかった。21台で合わせておよそ5億8600万円の国の交付金が支出されていた。厚労省は新型コロナの位置づけが「5類」に移行されたあとも、変異状況を確認するよう要請していることから、会計検査院は使い方を自治体に検討させることなどを求めた。厚労省は「事業目的に沿って機器が使われるよう改めて周知する」としている。

【10月18日】

●訪日客消費、コロナ前超す 円安追い風、19年比17%増 7~9月

 観光庁は18日、7~9月の訪日外国人の旅行消費額が1兆3904億円だったと発表。2019年同期より17.7%増、コロナ前の水準を上回った。円安で国内の商品やサービスの割安感が強まり、富裕層の消費も活発になっている。旅行消費額は日本に滞在中の宿泊や交通、買い物、飲食などの合計。中国2827億円で最も多く、台湾2046億円、韓国1955億円で続く。中国は8月に団体旅行が解禁されたが訪日客数は回復しておらず、消費額はコロナ前の6割。

 独立行政法人日本政府観光局(JNTO) が18日発表した9月の訪日外国人客数は218万4300人となり、2019年同月の96.1%に回復した。コロナ前に最多だった訪日中国人は32万5600人で、19年同月の39.8%にとどまった。東京電力福島第一原発の処理水放出を受けて訪日を避ける動きが影響したとみられる。

●倉庫で眠るマスク・ガウン コロナ交付金で自治体が購入 検査院が調査

  コロナ対応の地方創生臨時交付金を使って自治体が購入したマスクや医療用ガウンなどの一部が、活用されないまま残っていることが、会計検査院の調べでわかった。2020~21年度に20府県と505市町村が433億円(交付金397億円)を使い、6674品目を購入。しかし秋田、福島、茨城、熊本の4県と横浜市などの48市町村では、22年度末で、半分以上が使われず在庫の残高が50万円以上になっている物品が90品目(購入額6億円、交付金4億円)あった。

 マスクや医療用ガウン、パーティション、消毒液などだった。購入直後から倉庫で保管され、使用期限が迫っている物品もあるという。検査院は「コロナ拡大の初期段階ではマスクの在庫が逼迫するなどやむを得ない状況もあったが、配布対象者の意向確認をして必要な分量を確保するべきだった」としている。検査院は交付金を所管する内閣府と総務省に対して、「自治体の物品配布事業の見直しを行い、在庫の有効活用を行うべきだ」としている。

【10月19日】

●新型コロナワクチン 新たに1000万回分を追加購入 厚労省

 オミクロン株の派生型「XBB」系統に対応するワクチンは、先月20日から希望する生後6か月以上のすべての人を対象に接種が行われている。厚労省はワクチン廃棄ができるだけ少なくなるよう、接種希望者数の状況を確認しながらメーカーから購入、ことし7月に2500万回分を購入したほか、先月には1000万回分を追加購入。一方、一部の自治体や医療機関では、希望者が当初の見込みよりも多く、接種予約が取りづらい状況が続いている。

 感染が拡大する冬を前に、今後も接種が滞りなく行えるよう厚労省は、ファイザーのワクチン900万回分とモデルナのワクチン100万回分を追加購入したことを19日発表した。ワクチンは来月から年内にかけて自治体や医療機関に配送される予定。厚労省は「打ちたい人が滞りなくワクチンを打てるよう、今後も確実に供給していきたい」としている。

【10月20日】

●コロナ感染者数 香川県以外減少

 厚労省は20日、全国に約5千ある定点医療機関に9~15日に報告された新型コロナの新規感染者数は計1万8587人で、1定点あたり3.76人だったと発表した。前週(5.20人)の約0.72倍で6週連続で減少した。都道府県別では、香川県を除く46都道府県で減少。最多は北海道の6.61人で、岐阜6.13人、石川5.58人と続く。東京2.33人、愛知5.12人、大阪2.77人、福岡2.83人だった。

 また、今月15日までの1週間に、全国およそ500の医療機関から報告された新たに入院した患者の数は1245人で、前の週と比べて265人の減少だった。厚労省は全国の流行状況について「ピークを過ぎて6週連続減少しているが、インフルエンザの患者は増加傾向にあるほか、冬にコロナの感染が拡大することからも引き続き、感染対策は続けてほしい」としている。

 10月20日発表の定点把握(10月9日~15日)出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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●インフル患者数 注意報レベル超

 厚労省は20日、全国約5千カ所の定点医療機関から9~15日に報告された季節性インフルエンザの患者数が計5万4709人にのぼり、1医療機関あたり11.07人だったと発表した。10月に注意報レベルの「10人」を超えたのは、新型インフルが流行した2009年を除けば、今の集計方法が始まった1999年以降で初めてという。

 例年なら春までにおさまってきたが、今年は昨年12月からの流行期が続いたまま、次のシーズンに突入する異例の事態。9~15日の患者数は前週の約1.11倍。37道府県で前週から増加し、17都県が注意報レベルを超えた。

【10月23日】

●「感染症や災害 規定なくても国が指示を」地方制度調査会素案

 首相の諮問機関である地方制度調査会は、コロナ禍で浮き彫りになった課題を踏まえ、新しい国と地方の在り方について議論を進めていて、23日の会合で答申の素案を示した。それによると、2020年2月に発生したクルーズ船での集団感染で、県などをまたいで患者を移送する際に、国と自治体との間で調整が難航したことなどに触れ、緊急時に迅速に対応できるよう関係を見直す必要があるとしている。

 このため、国民の安全に重大な影響を及ぼす感染症や災害が発生した場合には感染症法など個別の法律に規定がなくても、患者受け入れの調整などを念頭に、国が自治体に必要な指示を行えるようにすべき、指示する際には関係大臣が判断し、閣議決定を経ることが適当だとしている。地方制度調査会はさらに議論を進め、年内をめどに岸田首相に答申することにしている。

【10月27日】

●全国のコロナ感染者、7週連続減 インフルは注意報、沖縄以外で増加

 厚労省は27日、全国に約5千ある定点医療機関に16~22日に報告された新型コロナの新規感染者数は計1万6075人で、1定点あたり3.25人と発表した。前週の約0.86倍、7週連続で減少した。都道府県別の最多は北海道6.79人で、長野5.17人、福島4.93人と続く。22日までの1週間に定点医療機関に報告された新規入院患者数は1138人だった。前週の1271人から133人減った。集中治療室(ICU)に入院している患者数は41人、前週の68人から27人減。

 厚労省は「新型コロナの患者数は7週連続で減少し、新たに入院した患者も減少傾向であるが、例年、冬になるとコロナの感染が拡大傾向にあることから引き続き感染対策は続けてほしい」としている。一方、季節性インフルエンザは、前週の約1.48倍の16.41人で、沖縄をのぞく46都道府県で前週から増加した。休校や学年・学級閉鎖は全国で計3751校にのぼり、前週の1772校の約2倍となった。

 10月27日発表の定点把握(10月16日~22日)出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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2023年10月31日 (火)

川の博物館と鉢形城公園

  2023年10月22日(日)、東武東上線の鉢形駅から寄居駅まで歩く。

 途中、「川の博物館」と「鉢形城園」を見学。

 
 10:01、東武東上線の鉢形駅に到着。2015年(平成27年)3月に駅舎のリニューアルしたそうだ。近隣の埼玉県立「川の博物館」の水車小屋をイメージしたものだという。10:07、鉢形駅を出発、静かな住宅街を抜ける。

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 坂を下り、右手の寄居町保健福祉総合福祉センターと寄居町総合社会福祉センターの大きな建物を過ぎる。

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 左手に、荒川の「かわせみ河原」が賑わっている。

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 10:30、埼玉県立「川の博物館」(かわはく)着。入場料は、一般410円。

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 65歳以上の入場料は無料だったが、県の条例改正により、2013年(平成25)7月から一般と同じになっている。

 展示室などがある本館。

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 本館前から「荒川大模型」、「レストハウス」と「大水車」。

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 「大水車」は1997(平成9)年8月、「かわはく」の開館に合わせて作られた。埼玉県産のヒノキで作くられ直径は23m、日本一の大きさを誇ったが、2004(平成16)年に岐阜県で直径24mの大水車が完成し、日本第2位となった。2015(平成27)年、木部に老朽化により回転を停止。2017(平成29)年、改修工事が行われ、2019(令和元)年7月に直径24.2mの日本一の「大水車」が完成した。

 11:00~事前に依頼した学芸員による「荒川大模型」の説明を40分ほど受ける。

 荒川の源流(甲武信岳)から河口(東京湾)までの長さ173kmの流れと本流沿いの地形を1000分の1に縮小た大パノラマ。

 秩父山地、甲武信岳(標高2,475m)の山麓、奥秩父の赤い丸が「荒川源流点」とされる。

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 深い谷を刻む荒川は、秩父盆地内を曲流し数段の非対称の河成段丘をつくっている。

 右手前が浦山ダム、その先に秩父市街。

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 2019年(令和元年)の台風19号の当時の「かわはく」の被害状況などの説明があったが、本館の写真やパネルでも紹介されていた。

 11:38、途中、大小の水車を見ながら、レストハウスへ移動。

 園内には荒川流域で使われていた精米水車(上の写真)とコンニャク水車(写真なし)が移築復元されている。

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 11:40、レストハウス2階、レストラン「ウォーターミル」で昼食。かわはくラーメン650円。

 12:00~本館展示室を見学。「鉄砲堰(てっぽうぜき)」の1/4模型。

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 12:20~、大型パノラマスクリーンで実際の「鉄砲堰」を復元する過程と放水が解説、上映され、同時に「鉄砲堰」模型での放水実演が行われた。

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 「鉄砲堰」は、木材運搬のために使われた木製の堰(ダム)。丸太を組んで水を貯めた後、堰を切って伐採した木材を水と一緒に一気に下流へと押し流すもの。 幕末から明治初期にかけて作られるようになり、秩父の中津川などでそう呼ばれていたが、堰を使った木材の流送手段は、全国各地に存在した。林道の建設が進み、トラックの普及により、戦後に「鉄砲堰」は全国から姿を消したという。

 「船車(ふなぐるま)」の実物大模型では、船車の歴史と役割について解説。以下2枚の写真は、「かわはく」のホームページより引用。

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 「船車」は船に水車が付いていて、船の中で小麦などを粉にすることができる船。中には囲炉裏があり休憩や寝泊まりもできるようになっていた。荒川の水の増減にも影響を受けず、船のまま避難もできた。

 本館外壁に、川合玉堂の筆になる重要文化財「行く春」(六曲一双屏風)を、長さ21.6m、高さ5.04mの大陶板画(信楽焼)にして展示してある。「行く春」は、1916(大正5)年に長瀞・寄居方面を訪れた玉堂が、荒川に浮かぶ「船車」をモチーフに描いた傑作で第10回文展出品作。現在は東京国立近代美術館が所蔵、重要文化財に指定されている。

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 「荷船(にぶね)」の実物大模型。「荷船」は荷物の運搬に使われ、年貢米や特産物などの物資の大量輸送を担っていた船。

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 荒川本流や、その支流の新河岸川、入間川、高麗川などにおいて、河川輸送の主役だった。荒川本流では、荷船が辿り着ける最上流の熊谷と、最下流の東京との間の水運を担った。荷船には世辞(せじ)という部屋があり、炊事ができて2~3人が寝泊まりできるようになっていたという。 

 周辺の農村から河岸場に集められた米・麦・さつまいも・しょう油などの農産物は、荷船に積んで東京に運ばれた。秩父山地の木材・炭、川口の鋳物も重要な積荷だった。 東京からは、塩・酒・海産物の干物などの食料品や下肥(しもごえ)が主な荷物。肥船で運ばれた下肥は、貴重な肥料として農産物 の生産向上に役立ったという。


 12:33、「川の博物館」を出発。13:10、浄土宗「浄福寺」で10分ほど休憩。

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 県道30号線を西へ進む。荒川に架かる「正喜橋」の手前の三叉路で、左の坂道へ少し進むと、13:35「鉢形城公園」の北端にある笹曲輪(ささくるわ)。

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 「鉢形城」は、深沢川荒川に合流する付近の両河川が谷を刻む断崖絶壁上の天然の要害に立地する。

 公園の中を通る一般道を南に進み、坂道がゆるくなったあたり、Y字路の手前で左の小径を下る。

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 深沢川に降りて、再び上がると13:45「鉢形城歴史館」に到着。

 2階が受付。入館料は、一般200円。70歳以上、無料。

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 14:00~、ボランティアガイドによる説明を受ける。

 館内1階へ降りると、再現した櫓門が展示室の入口。館内撮影禁止。

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 まず、展示室の鉢形城ワープステージ(鉢形城のジオラマ)で、鉢形城の歴史、城の構造を映像を交えて学ぶ。

 次に、館外へ出て、ボランティア・ガイドの案内で鉢形城趾を巡る。

・外曲輪(そとくるわ)
 「鉢形城歴史館」は、この外曲輪の一角に建てられている。この広い曲輪は、整備される前は民間の畑だったという。奥に土塁が見える。

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・深沢川

 天然の堀、深沢川にかかる橋を渡る。

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・土塁(どるい)

 左右に土塁が現れる。左の土塁には「カタクリ群生地」の看板がある。

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 この先に、町指定の天然記念物で樹高18m、樹齢150年の大きなエドヒガンサクラ(愛称:氏邦桜)があった。

・本曲輪

 公園内を通る一般道に出て少し下った公園西側の本曲輪に進み、寄居の市街を望む。この下の荒川とは断崖絶壁。「正喜橋」のある北東方面を望む。

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 北から北西方面。

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・二の曲輪

 本曲輪の南側には、ニの曲輪がある。

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 二の曲輪から北の方向、日光の男体山がよく見える。

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・堀と畝(うね)<写真なし>

 二の曲輪と三の曲輪を隔てる巨大な空堀と土塁がある。堀は、発掘調査の結果、最大上幅約24m、深さ約12mの大規模な堀であることが判明。堀と土塁は屏風状に折れ曲がり、先が見通しづらい形状。堀底からは、「畝(うね)」と呼ばれる直線状の盛土がある「障子堀」の跡も発見されている。この「畝」は、敵兵が堀底で動き回るのを防ぐためという説と、堀底の水を一定に保つためという説がある。

・石積み土塁、四阿(あずまや)、池、四脚門

 三の曲輪では戦国時代の築城技術を今に伝える石積み土塁、四阿(あずまや)と池や四脚門などが復元されている。以下3枚の写真は、寄居町のホームページから引用。

 復元された石積み土塁。

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 河原の石を使用した全長約100m、高さは約4m。いわゆる江戸時代の城の石垣とはその規模・技法等において見劣りするが、関東地方の石積技術の有様や石積を専門とする技術者の存在を示す重要な発見だという。

 復元された四阿と池。庭園跡とみられ、ここからは茶道具なども出土しているそうだ。

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 復元四脚門。四脚門の前には虎口(こぐち)周辺の状況が復元整備されている。

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・馬出(うまだし)<写真なし>

 城の出入り口である虎口を守る小さな曲輪を意味し、城兵の出入りを安全に行う施設。堀で四方を囲み、土塁は敵兵に面する箇所に設置されている。北条氏系の城郭は、四角い形の「角馬出(かくうまだし)」と呼ばれている。真田幸村が築いた「真田丸」の様な馬出とは異なる。鉢形城内には6箇所の馬出が推定されているという。

・鉢形城復元地形模型

 笹曲輪にもどり、鉢形城復元地形模型を確認。1/250スケールで鉢形城の全貌を模型にしてある。

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 二の曲輪、三の曲輪、笹曲輪は、1997(平成9)年度から2001(平成13)年度にかけて発掘調査が行われ、それをもとに馬出や堀・土塁の復元整備が進められた。また、園内の遊歩道は、深沢川の渓谷やカタクリ群生地、エドヒガン(寄居町指定天然記念物)など四季折々の景観が楽しめる。

 15:15、「鉢形城公園」を後にする。

 新しくなった寄居駅南口前の中央通り線(県道190号)。

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 寄居駅前の再開発事業が、2018年に基本計画が国に認定されてから本格化。町が約25億円を投じ、交流広場や駅前道路などの整備を進めていた。

 15:35、寄居駅南口駅前拠点「Yotteco」(ヨッテコ)に立ち寄り、コーヒータイム。2023年4月に開館したばかり。

 写真は、ウィキメディア・コモンズより引用。

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 16:05 「Yotteco」発、16:19寄居駅発の東上線小川町行きの電車に乗車。

 開業以来約120年ぶりにリニューアルした寄居駅南口。

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 およそ11km、19,000歩。約2万歩を歩いた。秋晴れのさわやかな空気の中、上着を脱いで歩く気持ちの良いウォーキングだった。
 

 ★ ★ ★

 「鉢形城」は、1476年(文明8年)関東管領であった山内上杉氏(上杉氏の諸家のひとつ )の家臣・長尾景春が築城したと伝えられる。その後、この地域の豪族・藤田泰邦に入婿した、小田原の北条氏康の四男・氏邦が整備拡充し、現在の規模となった。関東地方において有数の規模を誇る鉢形城は、北条氏の北関東支配の拠点として、さらに甲斐・信濃からの侵攻への備えとして重要な役割を担った。

 1590年(天正18年)の豊臣秀吉による小田原攻めの際には、北条氏の重要な支城として、前田利家・上杉景勝等の北国軍に包囲され、攻防戦を展開。氏邦は3千の兵とともに1ヶ月余りにおよぶ籠城の後に、城兵の助命を条件に開城した。開城後は城は廃城となり、徳川氏の関東入国に伴い、家康配下の成瀬正一や日下部定好が代官となり、この地を統治した。

 なお、「鉢形城跡」は、1932年(昭和7)に国指定史跡となった。2000年(平成12年)「21世紀に残したい埼玉ふるさと自慢100選」(埼玉新聞社)、2006年(平成18年)「日本100名城」(日本城郭協会)。2007年(平成19年)には、「日本の歴史公園100選」(都市公園法施行50周年等記念事業実行委員会)と「日本の史跡101選」(日本経済新聞社)に選ばれている。
 

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 「川の博物館」 2019/8/11投稿
   http://otsukare-sama.cocolog-nifty.com/blog/2019/08/post-16c97e.html

 「武州寄居七福神めぐり-後半編」 2012/4/10投稿
   http://otsukare-sama.cocolog-nifty.com/blog/2012/04/post-75a9.html

2023年10月 5日 (木)

新型コロナ2023.09 第9波減少

 新型コロナが感染症法の5類に移行した5月以降、感染拡大傾向が続いている。加藤厚労相は9月11日、現状を「第9波」だと事実上認めた。9月3日までの1週間に報告された新規感染者数は1つの医療機関あたり平均20.50人で、5類移行後で最多となっていた。3週間後の9月24日までの1週間では、1つの医療機関あたりの平均11.01人で、前の週の0.63倍となった。厚労省は「減少傾向が続いていてピークアウトの可能性がある。今後も感染対策を続けてほしい」としている。

 2023年9月1日から30日までの新聞、テレビ、ネット情報から、新型コロナの主なニュースを辿る。本ブログ記事「新型コロナ2023.08 EG.5系統」の続き。【写真や図をクリックすると、拡大表示します】


【9月1日】

●感染症危機、次への備え 「危機管理統括庁」、きょう発足

 政府の感染症対応の司令塔となる「内閣感染症危機管理統括庁」が9月1日発足した。新型コロナ対応の反省をふまえ、省庁や関係機関とのやりとりを一元化。次の感染症危機に備えた行動計画を策定、訓練などを通じ、次の感染症危機に備える。新組織は、平時は38人の専従職員で構成。有事には各省庁から職員が加わり、101人に増員される。トップの内閣感染症危機管理監には栗生内閣官房副長官、事務総括の内閣感染症危機管理対策官には厚労省の迫井医務技監が就く。

 新型コロナの初動対応では様々な問題が明らかになった。検査が十分に受けられなかったり、保健所に電話がつながらなかったりする事態が発生した。専門的な治療が必要な重症者が入院できない事例も少なくなかった。ワクチン開発も海外から大きく後れをとった。このほか、空港での水際対策や一斉休校による混乱、緊急事態宣言などに伴う飲食店への休業要請などでも関係者は振り回された。

●昨年度の医療費、46兆円 2年連続で過去最高更新

 厚労省のまとめによると昨年度の2022年度の医療費は、概算で46兆円で、前の年度から1兆8000億円、率にして4%増加し、2年連続で過去最高を更新した。このうち、主な病名が新型コロナと診断された人の医療費は推計でおよそ8600億円で、前の年度の2倍近くに増えた。1人あたりの医療費は、前の年度より1万6000円増えて36万8000円となり、年代別では75歳未満が24万5000円、75歳以上は95万6000円となっている。

 厚労省は、医療費が増加した主な要因について、オミクロン株の流行で新型コロナの患者数が増えたことに加え、2020年度の受診控えの反動で医療機関を訪れる人が増えたことなどを挙げている。

●コロナ「XBB」対応ワクチンを承認 20日からの追加接種で使用

 厚労省は1日、新型コロナのオミクロン株の亜系統「XBB」に対応する米ファイザー社製のワクチンを承認したと発表した。全世代を対象に20日から始まる追加接種では、このXBB対応のワクチンが使われる。今春からの65歳以上の高齢者や基礎疾患のある人らを対象にした追加接種では、オミクロン株「BA.5」などに対応したワクチンが使われていた。今回承認されたワクチンはXBB.1系統に対応、現在増え始めているEG.5系統にも効果があるとしている。

 20日からの追加接種は全世代が対象だが、予防接種法上の「努力義務」や「接種勧奨」は高齢者や基礎疾患のある人に限られる。費用は引き続き全額公費となる。国立感染研の報告によると、8月14~20日に流行している株のうち、XBB.1系統は低下傾向で、EG.5系統が増え始めている。XBB対応のワクチンについては、米モデルナ社も厚労省に製造販売の承認申請をしている。厚労省は自治体を通じ、接種希望者に早めの予約を呼びかけている。

●一昨年の日本人の死亡率、10年ぶり増加 コロナが影響か

 国立がん研究センターのグループは、国が公表している2021年までの27年間の「人口動態統計」をもとに年ごとの死亡率の変化について統計学的な手法で調べた。その結果、2021年の死亡率は人口10万当たり989.6人で、前の年の人口10万当たり968.4人に比べて2.2%増加した。日本人の死亡率はこの数年、減少傾向が続いていて、前の年より増加するのは東日本大震災の影響を受けた2011年以来、10年ぶりだという。

 死因別で、前年から増加が大きかったのは、いずれも人口10万当たりで新型コロナの感染の11.8人、老衰の93.8人、心不全などの心疾患の145.2人。グループでは、新型コロナの流行やコロナ禍で診療体制が制限されたことなどが影響した可能性があるとしている。研究員は「コロナ禍の影響が死亡率にも表れる結果となった。ほかにもがん治療の先延ばしや検診の受診控えなどが今後、がんの死亡率に影響してくる可能性があり、注視していく必要がある」としている。

●新型コロナ 全国の感染状況 前週の1.07倍 2週連続の増加

 厚労省によると、8月27日までの1週間に全国およそ5千の医療機関から報告された新型コロナの患者数は前の週から7036人増えて9万3792人となった。また、1つの医療機関当たりの平均の患者数は19.07人で前の週の1.07倍となった。前の週から増加が続くのは2週連続となる。都道府県別では多い順に、岩手が31.71人、青森31.3人、宮城29.54人、茨城26.8人、秋田26.73人と、28の都府県で前の週より増加している。

 このほか、8月27日までの1週間に新たに入院した人は全国で1万3501人で、前の週と比べて168人の減少となった。厚労省は全国の流行状況について「お盆期間も終わり、減少していた患者数が再度緩やかな増加に転じている状況にある。夏休みが終わり、今後は学校が再開されたことによる影響も懸念される状況にあるので、体調管理に留意するなど基本的な感染対策を徹底してほしい」としている。

 9月1日発表の定点把握(8月21日~27日) 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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●専門家「子どもたちでの流行 さらに広がる可能性」

 現在の感染状況について、感染症に詳しい東邦大学の舘田教授は「全国的に微増傾向が続いている。年齢別に見ると10歳未満の子どもたちが一番多い状況で、9月に入り学校が本格的に始まると子どもたちでの流行がさらに広がる可能性がある。また、高齢者でも一定の増加が見られているので引き続き注意していく必要がある」としている。

 その上で「かぜのような症状があった場合は、コロナの可能性を考えて無理して出勤や通学などをせず、自宅で療養してほしい。また、高齢者や、基礎疾患があって不安だという人は早めに医療機関を受診してほしい」と述べた。また、ワクチンの接種から時間がたつと発症を予防する効果などが下がってしまうとした上で「高齢者や基礎疾患がある人など重症化のリスクの高い人は今後、必要に応じて次の接種をすることが大事になると思う」と話していた。

【9月4日】

●厚労相「コロナ公費負担継続 知事会の考え聞きながら検討」

 加藤厚労相は4日、全国知事会で新型コロナ対策を担当する鳥取県の平井知事と厚労省で会談し、知事会からの提言を受け取った。提言では、今月末までとなっている高額なコロナ治療薬の費用と入院費用の一部などに対する国の公費負担について、患者が増加傾向であることを踏まえ、継続するよう求めている。また、自治体が医療機関や高齢者施設で実施する検査費用などで負担が生じないよう、国が引き続き全額を負担することも求めている。

 会談では平井知事が、来月以降の公費負担の在り方について、政府と全国知事会との間で協議の場を設けるよう求めたのに対し、加藤大臣は「厚労省として応じていきたい」と述べ、全国知事会などの考えも聞きながら、今後の方針を検討する考えを示した。会談後、平井知事は記者団に対し「コロナ治療薬の自己負担があまりにも高くなると、医師が処方できない事態になるおそれがあるのではないか。負担を常識的な範囲に抑える配慮が最低限必要だ」と述べた。

【9月7日】

●PCR補助、詐取未遂容疑 コロナ検査虚偽、5.3億円 6人逮捕

 新型コロナ検査の無料化事業で補助金の不正申請が相次いだ問題で、警視庁は7日、「大洋商事」(東京都渋谷区)の代表取締役の上嶋容疑者ら男6人を詐欺未遂容疑で逮捕、発表した。6人は共謀し、「東京都PCR等検査無料化事業」の補助金をだまし取ろうと2022年9月中旬ごろ、医療法人「華風会」(大阪市)名義で実施した2022年8月分のPCR検査などの精算額について、約5億3千万円とする虚偽の実績報告書などを都に提出、補助金を交付させようとした。

 都が不正を見抜き、交付されなかった。大洋商事は、華風会に持ちかけて業務委託を受け、事業に参入。逮捕容疑も含め22年6~11月の検査分として、計約12.8億円(約17万件分)を都側に申請していた。捜査2課は8~9割が架空とみている。同課によると、大洋商事は都内4カ所の検査場の運営業務を不動産販売「YELL合同会社」(東京都世田谷区)など4法人に委託。4法人の従業員らのつばや水を入れるなどした検体を大洋商事側が回収し、うその実績報告書を作成していたという。

【9月8日】

●無料臨時接種、今年度末まで コロナワクチン 来年度からは高齢者などに年1回

 新型コロナのワクチン接種について、厚労省の専門家部会は8日、全額公費負担の臨時接種を今年度末で終了する方針を了承した。来年度からは65歳以上の高齢者など重症化リスクの高い人を対象に、秋から冬に年1回の接種にする方向。来年度以降は、高齢者らは季節性インフルエンザなどと同じ一部自己負担が生じる可能性がある定期接種とし、対象者以外は原則自己負担を視野に検討を進める。今年の秋冬の接種は20日から始まる。生後6カ月以上のすべての世代が対象。

●新型コロナ「空床補償」病院への補助金、500億円超過大に支払い

 新型コロナの入院患者を受け入れる病院を支援するため、厚労省は患者の受け入れに備えて病床を空けた場合に、確保しながら患者が入らず空いた病床や、コロナ患者の受け入れで休止した病床に対して、「病床確保料」として1日単位で補助金を支払う、いわゆる「空床補償」を行ってきた。これについて、会計検査院が去年11月、不適切な支出があったと指摘し、その後、厚労省が都道府県に点検するよう求めていた。

 その点検結果によると、2020年度から2021年度までの2年間に「病床確保料」を受け取った医療機関のうち、岩手県と徳島県を除く45の都道府県ののべ1536の医療機関に対して過大に補助金が支払われ、その額はあわせて504億7000万円あまりにのぼるという。厚労省は、過大に補助金を受け取った医療機関に対して、返還手続きを行うよう求めている。

●新型コロナ全国の感染状況、前週の1.07倍 5類後最多に

 厚労省は8日、今月3日までの1週間に全国およそ5千の医療機関から報告された新型コロナの患者数は、前の週から7497人増えて10万1289人と発表した。また、1つの医療機関当たりの平均の患者数は20.50人で、前の週の1.07倍。前の週から増加が続くのは3週連続となる。都道府県別では、多い順に岩手が35.24人、宮城32.54人、秋田30.61人、千葉県28.68人、茨城27.74人などとなっていて、37の都道府県で前の週より増加。

 このほか、今月3日までの1週間に新たに入院した人は全国で1万2842人で、前の週と比べて1130人の減少。厚労省は全国の流行状況について「お盆明けから緩やかな増加傾向が続いている。20歳未満の人たちで増えていて学校再開の影響も懸念されることから、引き続き基本的な感染対策を徹底してほしい」としている。

 9月8日発表の定点把握(8月28日~9月3日) 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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●専門家「学校が始まってさらに拡大するおそれ」 学級閉鎖も

 感染症に詳しい東邦大学の舘田教授は、「全国的に緩やかな増加傾向が続いている。お盆の時期は医療機関を受診する人や検査を受ける人が少なくなり、見かけ上、感染者が少なくなっていたが、人々の移動に伴って感染が広がっている」と話す。そのうえで「年代別では10歳未満の子どもたちで最も多くなり、学校が始まってさらに拡大するおそれがある。その結果、家庭でも感染が広がって、重症化リスクが高い高齢者の感染者が増えないように注意する必要がある」と指摘した。

 そして「9月の新学期早々、学級閉鎖や休校が相次いでいる。新型コロナもインフルも広がりやすいウイルスなので、発熱やのどの違和感、鼻水が出るなど体調が悪い場合は、感染を疑って無理をせずに自宅療養し、不安があれば医療機関を受診して検査を受けたり、薬を処方してもらったりすることが大事だ」と話していた。

●インフルエンザ 1医療機関当たり2.56人 前週より増加 初の「収束せず」

 季節性インフルの流行が、昨年末から継続したまま、次のシーズンに入ることになった。厚労省が8日発表した。発表によると、全国約5千カ所の定点医療機関から報告された最新1週間(8月28日~9月3日)の季節性インフルの患者数が1医療機関あたり、前の週の1.40人から2.56人になった。「1人」を超すと「流行」とされ、昨年12月19~25日に流行期入りしたあと、これまで一度も下回っていない。

 厚労省はインフルの発生状況について、9月4日以降の週からは新シーズンとして集計。流行が収束しないまま次のシーズンに突入するのは、現在の方法になった1999年以来、初めてという。日本感染症学会インフル委員会の石田委員長は流行が続いている背景として、3年間インフルの流行がなかったことや昨年のワクチン接種から時間がたったことで、1人が感染すると周囲に広がりやすい状況があると指摘する。

【9月11日】

コロナ「第9波」 加藤厚労相、注意呼びかけ

 新型コロナの国内の感染状況について、加藤厚労相は11日、大阪市内での講演で「第9波と言われているものが今回来ている」と述べた。コロナが感染症法の5類に移行した5月以降、感染拡大傾向が続いているが、現状を「第9波」だと事実上認めた。全国約5千の定点医療機関からの報告では、3日までの1週間に報告された新規感染者数は1定点あたり20.50人(速報値)で、5類移行後で最多となっていた。

 加藤厚労相は講演で「政府では1波、2波、3波と波を数えていない」としつつも「一般的に言えば第9波が来ている」と指摘。例年は夏に感染が拡大し、お盆の時期にピークを迎えるが、今年はまだ「ピークアウトという状況ではない」と注意を呼びかけた。

【9月12日】

●米FDA、更新版の新型コロナワクチンを承認 XBB.1.5対応

 米食品医薬品局(FDA)は11日、更新版の新型コロナワクチンを承認した。オミクロン株の亜系統「XBB.1.5」に対応した1価ワクチンで、今秋以降に米国で接種される。日本国内でもすでにこのワクチンは承認され、20日から始まる全世代を対象にした追加接種で使われることになっている。FDAはモデルナとファイザーがそれぞれ製造する新たなワクチンについて、12歳以上に対しては正式に承認、生後6カ月から11歳以下に対しては緊急使用許可を出した。

 米疾病対策センター(CDC)によると、8月下旬現在、新型コロナによる新規入院者数が1週間で約1万7千人。10万人を超えていた2021年1月や2022年1月に比べると大幅に少ないが、6千人台に減った今年6月に比べると増加している。9月初旬の段階で流行しているのは、「EG.5」や「FL.1.5.1」といった系統。新たなワクチンが対応する「XBB.1.5」の割合は減少しているが、FDAは新たな現在流行している系統に対する効果もあるとしている。

●コロナ新変異株、免疫逃れやすく EG.5に置き換わり進む

 国内で感染者の緩やかな増加が続く中、新たな変異株「EG.5」系統への置き換わりが進んでいる。過去には新たな変異株の流行により感染者が急激に増えた事例もあり注意が必要。オミクロン株XBB系統から派生した「EG.5」系統は2月に初めて報告され、WHOが8月に「注目すべき変異株」(VOI)に指定。現時点で重症度が高まっているという知見はないが、これまでのXBB系統と比べて、免疫を逃れやすく、感染しやすくなる可能性がある。

 国立感染研によると国内でも7月ごろから広がり、EG.5系統の一つ「EG.5.1」は8月7~13日時点で200検体のうち29%だったが、9月11日の週には58%を占めると推計。東京都は7日、都内で初めて多数の変異がある「BA.2.86」を8月24日にPCR検査検体から確認したと発表。2022年に主流となったBA.2系統から派生、ワクチンや感染でできた免疫から逃れる可能性があり、WHOは8月24日に「監視下の変異株」(VUM)に指定した。

●新型コロナ感染「ピークアウトしているとは言えず注視」 加藤厚労相

 厚労省によると、新型コロナの患者数は、今月3日までの1週間で1つの医療機関当たりの平均の患者数が20.50人と3週連続で増加した。これについて、加藤厚労相は閣議の後の記者会見で「まだピークアウトしているとは言えず、注視していかなければならない。厚労省としても医療機関の逼迫やウイルスの変異についての状況を、しっかりおさえて必要な対策をとっていきたい」と述べた。

●都医師会「第9波に入っている」 感染対策呼びかけ

 新型コロナの患者数の増加傾向が続いていることを踏まえ、東京都医師会の尾崎会長は記者会見で、感染者の増加傾向が続き医療が逼迫しているとして「5類への移行でもう終わったように思っている人もいるが、今は都内だけで毎日、新たに1万5000人ほどが感染しているような状況だ。第9波に入っており、第8波のピークに近づきつつある」と述べた。

 そして「重症化する人は減っており、以前のように規制をかける必要はないが、コロナとの戦いはまだまだ続いている」とした上で「新たな変異株にも効果があるとされるワクチンの接種が来週20日から始まるので、できるだけ接種して欲しい」と述べ基本的な感染対策の実施を呼びかけた。

●XBB系統対応 モデルナ製承認 厚労省

 厚労省は12日、新型コロナのオミクロン株の亜系統「XBB」に対応する米モデルナ社製のワクチンを承認したと発表した。既に承認されている米ファイザー社製のワクチンとともに、全世代を対象に20日から始まる追加接種で使われる。同社は25日の週から各自治体に配送を始める。

 モデルナ社製のXBB対応ワクチンの対象年齢は6歳以上。同社は、XBB対応ワクチンについて、現在流行しているEG.5.1系統や、東京都で今月初めて確認されたBA.2.86系統に対して細胞への感染を防ぐ力を示す「中和活性」を確認したと発表している。20日からの接種は6カ月以上の全世代が対象だが、予防接種法上の「努力義務」や「接種勧奨」は高齢者や基礎疾患のある人に限られる。費用は引き続き全額公費。

【9月14日】

●尾身氏ら専門家3人 退任にあわせ3年半を総括

 14日、都内で開かれた記者会見で、政府の「新型インフルエンザ等対策推進会議」を退任した尾身前議長をはじめ、専門家3人が出席した。尾身氏は、新型コロナ対策に当たった3年半の活動を振り返り、感染対策と社会経済活動の両立を図りながら提言をまとめることの困難さに触れ、「正解がない中で大切にしてきたのは科学的に合理性があり、多くの人が納得できる提言をまとめ、その意図を市民に発信することだった」と述べた。

 また、川崎市健康安全研究所の岡部所長は「日本の死亡者の数は海外よりも低く抑えられ、やるべきことはやれた自負があるが、コロナ対策が教育など社会に深刻な影響を及ぼしたことも事実。こうした課題を乗り越えていくことが必要」と述べた。そして尾身氏は、「第9波と言われる状況でまだピークは見えず、コロナは完全に終わったわけではない。これからも社会活動を維持しながら、高齢者などを感染から守る取り組みが必要」と訴えた。

【9月15日】

●新型コロナの患者支援、10月から見直し

 新型コロナは、ことし5月に「5類」になったが、厚労省はその後も患者や医療機関への支援を一部継続してきた。厚労省は15日、10月から行う支援の縮小の具体的な内容を公表した。このうち、患者への支援の見直しでは、現在、全額公費で負担している高いもので9万円を超える高額なコロナ治療薬について、来月からは一部自己負担を求めることになった。

 年齢や所得に応じて、3000円~9000円の自己負担を求めるという。また、入院医療費については、これまで、1か月当たりの医療費が高額になった場合、「高額療養費制度」を適用したうえで、さらに最大2万円を補助してきたが、来月からは補助額を半額の最大1万円にする。

●医療機関への支援見直し

 一方、医療機関への支援の見直しでは、これまで医療機関が新型コロナ入院患者の受け入れに備えて病床を空けた場合、「病床確保料」として補助金を支払う、いわゆる「空床補償」をしてきた。来月からは感染状況が一定の基準を超えて拡大するまで支給しない。このほか、特例で加算していた診療報酬や、高齢者施設への支援についても見直す。厚労省は、新型コロナへの支援策を、来年4月からは季節性インフルなどの感染症と同様の対応とする方向で見直しを行うことにしている。

 厚労省の感染症部会の委員も務める国立国際医療研究センターの大曲国際感染症センター長は「新型コロナの患者を受け入れる医療機関は、十分に増えているとは言えない。さらに来月から、病床確保料などの支援策が削減され入院患者を受け入れる医療機関が減り、ベッドを探すのが難しくなるおそれがある。新型コロナの患者を受け入れる医療機関の労力は今でもとても大きいので、それに見合う支援策のあり方を今後も検討するべきだ」と指摘した。

 10月以降の患者支援と医療機関支援の見直し 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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●コロナ予備費3.7兆円繰り越し 検査院「経緯示すべきだ」 2020、21年度

 会計検査院が2020年度と21年度に政府が新型コロナ対策としてあてた予備費を調べ、15日に公表した。2020年度は7兆9819億円のうち4兆7964億円が翌年度に繰り越された。2021年度は新たに4兆6185億円がついたが、国交省など6府省18事業に配分された約3兆7千億円の全額が翌年度に繰り越されていた。

 検査院は各省庁に予備費の執行状況を公表するよう求めるとともに「全額を翌年度に繰り越した場合は、決定時の想定や繰り越しに至った経緯を丁寧に示すべきだ」と指摘している。予備費は自然災害など「予見しがたい予算の不足」に対応するため、使い道を決めずに計上する予算。国会の事前審議なしで政府が自由に使えるため、「不透明」との批判が出ている。

●コロナ自然感染、高齢者は「4人に1人」 厚労省、年代別の抗体保有率公表

 新型コロナに自然感染した後にできる抗体を保有している人の割合(抗体保有率)について、5~29歳は7割前後で、高齢者は2~3割弱であることが分かった。15歳以下や70歳以上の抗体保有率が明らかになったのは初めて。厚労省が15日に調査結果を公表した。コロナに感染後、体内には抗体ができ、しばらく残る。ワクチンによる抗体と自然感染による抗体は区別でき、抗体保有率を調べれば、どれくらいの人が感染した経験があるのか分かる。

 調査では、今年7~8月の22府県4235人分の血液を調べたところ、全体の抗体保有率は45.3%だった。小中学生にあたる年代の子どもの7割が感染を経験した可能性がある一方で、70歳以上は、4人に1人程度しか自然感染の経験がないことになる。

●新型コロナの感染状況 前の週の0.98倍

 厚労省によると、今月10日までの1週間に全国およそ5千の医療機関から報告された新型コロナの患者数は、前の週から1545人減って9万9744人。また、1つの医療機関当たりの平均患者数は20.19人で前の週の0.98倍でほぼ横ばい。都道府県別では、多い順に宮城が32.47人、岩手29.87人、千葉27.45人、埼玉26.95人など、25の府県で前の週より増加。このほか、今月10日までの1週間に新たに入院した人は全国で1万1566人で、前の週と比べて1744人減少。

 9月15日発表の定点把握(9月4日~10日) 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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 厚労省は、全国の流行状況について「新型コロナの5類移行後、緩やかな増加傾向が続いていて、前の週からは減少したもののほぼ横ばいだといえる。年齢別では20歳未満が増加している一方でそれ以外は減少していて、学校再開などの影響が続いているとみられる。引き続き、感染対策を徹底してほしい」としている。

●専門家「新型コロナ、減少に転じるか注意して見る必要」

 感染症に詳しい東邦大学の舘田教授は、新型コロナの現在の感染状況について「この夏にかけて感染者数は増加傾向が続いていたが、直近では横ばいとなっていて、ピークが見え始めているように見える。これまでの3年間は8月から9月にかけて感染拡大が続き、その後、収束したが、ことしも同様に横ばいから減少に転じていくのか、これから1週間か2週間は注意して見ていく必要がある」と話した。

 また、インフルエンザが同時に流行している状況については「新型コロナとの同時に検査できるキットが普及し、インフルが以前より見つかりやすくなったことも関係していると考えられるが、コロナ対策でここ数年、流行が抑えられ、免疫を持たない人が多いことが影響している。今の時期、冬のシーズンのように爆発的に患者が増加するリスクは低いと考えているが、流行状況に注意する必要がある」と話していた。

●新型コロナの病床使用率 6つの県で5割上回る

 厚労省は、入院している新型コロナの患者数や、確保されている病床の数、その使用率などを都道府県別に1週間ごとにまとめ、毎週公表している。病床使用率は、最新の今月6日の時点で最も高いのが、福岡で65%、神奈川59%、宮城58%、山形57%、栃木51%、兵庫50%と6つの県で5割を超えている。また、重症患者用の病床の使用率は、和歌山44%、山梨40%、岡山、愛媛、高知、熊本が33%などとなっている。

●オミクロン株の1種「EG.5.1」、最も多い

 国立感染研によると、国内で検出される新型コロナの変異ウイルスの割合はオミクロン株の1種「EG.5.1」が最も多く、来週の時点で63%になると推定されている。そのほか「XBB.1.16」が16%、「XBB.1.9」が9%などと推定されている。EG.5.1を含む系統は、WHOがVOI(注意すべき変異ウイルス)に指定して監視していて、世界的にも先月13日までの1週間で26.1%を占めている。

 東京大学医科学研究所の佐藤教授らのグループが発表した論文によると、EG.5.1は、細胞を使った実験で、細胞への感染力自体は一時、感染の主流となっていた従来の「XBB」系統のウイルスよりも下がっていた一方で、ワクチンの接種や感染によってできる中和抗体が効きにくかったということで、グループは「免疫を逃れる能力が高くなっている」と指摘している。また、世界的には「BA.2.86」という変異ウイルスへの警戒も高まっている。

●インフルエンザ 1医療機関当たりの患者数、前週より増加

 厚労省によると、今月10日までの1週間に全国およそ5千か所の医療機関から報告されたインフル患者数は2万2111人で、前の週から9473人増えた。1医療機関当たりでは4.48人で、前の週から1.92人増えている。前週の2.56人から1.75倍に。コロナとの同時流行により、学級閉鎖は全国で627校に上った。国立感染研によると、このデータを基に推計されるこの1週間の全国の患者数はおよそ15万1000人だという。

 都道府県別では、いずれも1医療機関当たりで、沖縄が13.43人と最も多く、注意報レベルとされる「10」人を超えたほか、長崎8.8人、千葉8.58人、福岡7.56人、宮城7.34人などとなっていて、全国の44の都道府県で前の週より増加した。厚労省では例年この時期からインフルの集計を発表し、1医療機関当たりの患者が1人を上回ると全国的な「流行期入り」の目安としていたが、今年は、去年12月から1人を一度も下回らないまま新たなシーズンとなった。

【9月18日】

●新型コロナ19万人余調査、成人1~2割が「後遺症」  厚労省研究班

 新型コロナのいわゆる「後遺症」について国の研究班が3つの自治体で19万人余りを対象に行ったアンケート調査の結果、成人の1割から2割余りが咳や倦怠感など何らかの症状が感染から2か月以上続いたと答えたことが分かった。調査は厚労省の研究班が東京・品川区、大阪府八尾市、それに札幌市の住民を対象に行った。

 この中で、去年9月までに新型コロナに感染し、咳や倦怠感などが2か月以上続くいわゆる「後遺症」とみられる症状があると答えた人の割合は、成人では札幌市で23.4%、八尾市で15.0%、品川区で11.7%ととなった。一方、5歳から17歳の小児を調査した札幌市と八尾市ではいずれも6.3%と、成人より低い割合。また感染前にワクチンを接種した人は接種していない人に比べて、成人と小児のいずれも症状が続いた人の割合がおよそ25%から55%低かったという。

【9月20日】

●オミクロン株派生型対応ワクチン、全世代で接種開始

 新型コロナは、ことし5月に法的位置づけが5類に変更されたが、厚労省は今年度末まで自己負担なしで接種することができる特例接種を続けている。20日から冬に懸念される感染拡大に備え、希望する生後6か月以上のすべての人を対象にした接種が始まった。全額公費での特例接種は今年度末までで終了することが決まっている。厚労省は、来年度以降の接種については、一部自己負担が生じるケースもある「定期接種」に移行することも含めて、検討している。

 厚労省は自治体が住民に接種を勧める「接種勧奨」や、接種を受けるよう努めなければならないとする「努力義務」について、今回の接種からは高齢者や基礎疾患がある重症化リスクの高い人にのみ適用し、それ以外の65歳未満の健康な人には接種勧奨や努力義務を適用しないことになった。また、多くの自治体で来月から始まるインフルと新型コロナのワクチンを同時に接種しても、安全性や有効性に問題はないとしている。

●「XBB.1.5」対応ワクチンとは  「EG.5.1」への効果は

 20日から接種が始まるワクチンは、オミクロン株の一種「XBB.1.5」対応の成分が含まれたワクチン。国立感染研によると現在、流行の主流となっているのはXBB系統からさらに変異した「EG.5」と呼ばれるウイルスで、今週の時点でこのうち「EG.5.1」が63%を占めると推定されている。「XBB.1.5」対応ワクチンを開発した米製薬会社2社は、臨床試験などで「EG.5」や「BA.2.86」など、新たな変異ウイルスに対しても免疫反応がみられたとしている。

 また、東京大学医科学研究所の佐藤教授が主宰する研究グループによると、培養細胞を使った実験から「EG.5.1」は、感染力がこれまでの「XBB」系統より下がっていた一方で、免疫を逃れる能力は高くなっている可能性があるとしている。また、感染症に詳しい東京医科大学の濱田特任教授は「ワクチンの効果には、重症化予防と感染予防があるが、XBB.1.5対応のワクチンはEG.5に対しても重症化予防の効果は十分に期待できる」と話していた。

●ワクチン接種 これまでに4億700万回余

 政府のまとめによると新型コロナワクチンの接種は、9月17日までの時点で合わせて4億700万回余り行われた。このうち、42%にあたる1億7400万回余りが65歳以上の高齢者に対する接種。また接種した回数別にみると「初回接種」にあたる2回目の接種を終えている人は79.8%、3回目の接種を終えている人は68.8%。一方で高齢者の接種率は高く、3回目の接種を終えている人は91.5%にのぼる。

 国内のワクチン接種人数(9月19日公表) 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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●これまで使用の従来型対応ワクチン、廃棄へ

 オミクロン株の派生型に対応した新型コロナワクチンの接種が始まるのに合わせて、厚労省は、これまで使っていたワクチンの廃棄について発表した。このうち、従来株に対応したファイザーのワクチンは、購入したおよそ2億7480万回分のうち、使用しなかった830万回分を廃棄する。

 また、オミクロン株に対応した2価ワクチンについては、ファイザーのおよそ1億2510万回分のうち21%余りにあたるおよそ2650万回分と、モデルナのおよそ7000万回分のうち73%余りにあたるおよそ5150万回分は、有効期限を迎えたものから順次廃棄する予定。厚労省は「感染が拡大する中で色々な可能性を視野に入れて必要なワクチンの量を確実に確保できるよう購入を進めてきたので、廃棄されるものもあるが購入した行為自体は無駄ではないと考えている」としている。

【9月22日】

●新型コロナの感染状況 前週の0.87倍

 厚労省によると、今月17日までの1週間に全国およそ5千の医療機関から報告された新型コロナの患者数は、前の週から1万3234人減って8万6510人となった。また、1つの医療機関当たりの平均の患者数は17.54人で、前の週の0.87倍となった。都道府県別では、多い順に埼玉が24.98人、千葉23.99人、宮城22.77人、愛知22.74人、岩手21.44人などとなっている。このほか、今月17日までの1週間に新たに入院した人は全国で8920人で、前の週と比べて2905人の減少となった。

 厚労省は、全国の流行状況について「緩やかな増加傾向が続いたのち2週連続で前の週から減少したものの、ピークを越えたかどうかは注視が必要だ。特に10代は増加しており、夏休みが明け学校再開の影響が続いているとみられる。引き続き感染対策を徹底してほしい」としている。

 9月22日発表の定点把握(9月11日~17日) 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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●新型コロナ 夏の感染拡大の波はピークを越えたとみられる

 感染症に詳しい東邦大学の舘田教授は、新型コロナの現在の感染状況について「前の週から2週間連続で減少傾向が続き、入院患者の数も減少していることから、この夏の感染拡大の波はピークを越えたとみられている。ただ、人の動きは活発でマスクを着けていない人も増えている中で、ここから急に感染者の数が減少するとは考えにくい」と指摘している。

 また、今月20日からオミクロン株の派生型「XBB」系統に対応するワクチンの接種が始まったことについて「高齢者や基礎疾患のある人たちで、最後にワクチンを打ってから4か月から6か月が経過した人たちは重症化リスクも考えワクチン接種を早めに進めることが大事。ワクチンの接種には感染後に続く『後遺症』を抑える効果があるという報告もあるので、若い人でも重症化リスクのある人と接する機会のある人は接種を検討してもらいたい」と話していた。

●「インフル、4週間以内に大流行の可能性 対策を」小池都知事

 インフルエンザについて、東京都は21日、統計を取り始めた1999年以降、最も早く「流行注意報」を出した。これについて、小池知事は22日の記者会見で「今後4週間以内に、大きな流行が発生する可能性が高いことを教えてくれているので、十分な注意を行ってほしい」と述べ、新型コロナへの感染予防のためにも、換気や手洗いなどの対策を心がけるよう呼びかけた。また、新型コロナについては「若干、落ち着きつつあるのではないか。ただ10代の感染が伸びているという状況」と述べた。

●インフルエンザ患者数、前週の約1.5倍

 厚労省によると、今月17日までの1週間に全国およそ5千の医療機関から報告されたインフル患者数は3万4665人で、前の週からおよそ1.5倍に増えている。1医療機関当たりの患者数は全国で7.03人で、都道府県別では、沖縄が20.85人と最も多く、千葉14.54人、愛媛12.07人、佐賀11.95人、東京11.37人などとなっている。このうちこのうち7つの都県では、今後4週間以内に大きな流行が発生する可能性があることを示す「注意報レベル」の基準値10人を超えている。

 感染症に詳しい東邦大学の舘田教授は、「しばらくは感染拡大が続く兆候がみられている。近く、全国で『注意報レベル』の10人を超える可能性もあり、来週や再来週の推移は特に注意する必要がある」と話している。そして「マスクを必要に応じて使うことや換気、3密を避けることなど基本的な感染対策が、コロナだけでなくインフルエンザの予防にも有効。深刻な同時流行を起こさないために対策を取ってもらいたい」と話していた。

●コロナ患者、労災申請低調 経路不明でも認定例、周知に課題

 業務中の新型コロナ感染で労災認定を受けたあとに、後遺症が続いて傷病補償年金を支給する事例が出てきた。ただ、コロナで労災が認められることへの認知が広がっていない可能性があり、医療関係者は周知する必要を訴える。厚労省によると、コロナ感染に伴う労災は、8月末までに約21万件の申請があり、約20万件が支給された。だが、感染者は全数把握されていた5月までに3300万人超に上り、申請した人は、このうちの0.6%程度にとどまる。

 労災が認められれば、治療費が全額支払われるほか、仕事を休んだ場合は4日目から賃金の8割相当を給付される。死亡時には遺族に補償金が支払われる。さらに治療から1年6カ月が経過しても症状が治らないと、傷病補償年金が受け取れる可能性がある。コロナの後遺症のクリニック院長は「後遺症で倦怠感などが続き、仕事を失う人もいる。経済的負担が大きく、労災保険はまさに『命綱』だ」と説明する。

●コロナ後遺症で傷病年金 初事例か 老人ホーム勤務の女性

 新型コロナに業務中に感染して労災認定を受けた後、後遺症が続いているとして東京都内の女性に傷病補償年金が支給された。女性を支援するNPO法人「東京労働安全衛生センター」が22日に会見を開き、明らかにした。コロナによる労災はこれまでに約20万件が認定されているが、その後の後遺症で傷病年金の支給につながるのは珍しい。同センターは「初めての事例ではないか。国にも今回の先行事例をもとに積極的な認定を考えてもらいたい」と語る。

 女性は、老人ホームの事務職として勤務していた2021年1月に施設内でコロナに感染し、高熱などで一時入院した。退院後も呼吸困難の症状が改善せず、仕事は休職し、在宅で酸素吸入が必要な状態が続いた。青梅労働基準監督署で労災認定されたあとも、在宅で酸素療法を続けざるを得ない状態という。今年5月になって労基署が傷病等級3級に認定し、年金支給を決定したという。

【9月23日】

●7~8月の山岳遭難、統計開始後最多738件、死者・行方不明者61人に

 新型コロナの5類移行を受けてひさしぶりに登山を楽しむ人が増えていることなどから、全国で山岳遭難が増えている。今年7月と8月の山岳遭難は統計を取り始めてから最も多くなり、合わせて738件、809人。死者・行方不明者は61人。9月に入っても死亡事故などが相次いでいて、警察が注意を呼びかけている。

 長野県警山岳安全対策課は、「新型コロナの制限緩和を受けてひさしぶりに登山を再開する人が増える中、難易度が高くない一般登山道でも遭難が相次いでいる。特に加齢や体力不足に伴う疲労で下山中に足下がふらつき、滑落したり転倒したりする事故が多いので、日頃からトレーニングを行い、自分の体力にあった山を選んで登山を楽しんでほしい」。また登山指導者は「いつも行っている山より少しレベルを下げて登り、体調の変化を感じたら早めに下山すること・・・」と話す。

【9月25日】

●北朝鮮、外国人の入国を許可 中国国営テレビが報道 国境開放進む

 中国国営中央テレビ(CCTV)は25日、北朝鮮が同日から外国人の入国を許可したと伝えた。入国後に2日間の隔離を義務づけるという。北朝鮮は8月下旬、新型コロナ対策を理由に約3年7カ月にわたって封鎖した国境の限定的な開放に乗り出したが、外国人の扱いについては明らかにしていなかった。

 長期間、国境を封鎖したことで、北朝鮮の慢性的な食料・物資不足はさらに悪化した。北朝鮮は8月に国外からの自国民の帰国を認めたのに続き、今後は外国人ビジネス関係者らの往来も増やし、経済状況の改善につなげたい考えがあるとみられる。ただ、すぐに観光客を含めた外国人をコロナ禍前と同じ水準で受け入れるのかどうかは不明。

【9月26日】

●ロンドン近郊の空港で管制官が相次ぎコロナ感染 欠航も 

 英国のロンドン近郊にあるガトウィック空港が25日に発表したところによると、管制塔に勤務する管制官のうちおよそ30%が新型コロナに感染するなどして体調を崩し、勤務できない状態となった。その結果、発着便の数を1日800便に制限することになり、10月1日までに合わせて164便の欠航が決まったという。英国政府によると、イングランドでは一時1日に200人程度にまで減っていた新型コロナの新規感染者数が、今月は連日1000人を超えるようになっている。

●人工透析患者 新型コロナ「5類」移行後も感染時の致死率 約2%

 人工透析を行う医師などで作る日本透析医会は、新型コロナが「5類」に移行したあとの透析患者の感染状況について独自に調査を行った。その結果、ことし5月から9月12日までに全国の61の透析施設から報告された新型コロナの感染者257人のうち、亡くなった人は6人で、致死率は2.3%となっていた。また、感染が確認された時点で重症になっていた人は全体の7.4%。

 日本透析医会によると、これらは去年からことしにかけての流行の「第8波」の際とほぼ同じ水準だという。医会では透析を受けている人は「5類」以降後も、引き続き感染に注意が必要だとしている。医会の菊地理事は「5類移行後は感染を気にしなくなった人も増えているが、腎不全や透析の患者など基礎疾患がある人は今も重症化リスクが高いので、ワクチン接種など対策に努めてほしい」と話していた。

●愛知、コロナワクチン接種直後に死亡 調査委が検証結果公表

 去年11月、愛知県愛西市の集団接種会場で、新型コロナワクチンの4回目の接種を受けた女性が接種直後、息苦しさを訴えたあと容体が急変し、死亡した。愛西市は専門家による「医療事故調査委員会」で原因の調査を進め、26日、報告書を公表した。報告書では当時の女性が接種後の経過観察中にせきが出始め、その後、息苦しさを強く訴え、症状が出始めてから10分後に心停止となっていることから、「アナフィラキシーを起こしていた可能性が高い」としている。

 そして、当時、医師がアナフィラキシーの治療薬のアドレナリンを投与しなかったことは標準的ではないと指摘したうえで、「早期にアドレナリンが投与された場合、救命できた可能性を否定できず、投与されなかったことの影響は大きい」としている。また、接種会場の体制について、接種を始める前に、医師と看護師が集まって、急変時の対応の確認などが行われず、救命のためのチームワークが十分実行されなかったと指摘し、再発防止策を提言している。

【9月27日】

●医療費1回7841円、コロナ禍急増 報酬抑えたい財務省、医療界は反発

 財務省は27日の財政制度等審議会の分科会で、全国にある診療所の1回の受診あたりの医療費が2022年度に7841円だったとの試算を発表した。コロナ前の2019年度比13%増と、コロナ禍で急増した。物価上昇率を上回る伸びとなり、「診療単価のあり方などの見直しが必要」と提言した。財務省によると、高齢化が進んだことや、医療の高度化で医療費のかかる処置が増えたとみている。今回の試算では、新型コロナの補助金に関わる費用は除いた。

 2024年度は医療サービスを受ける時の料金である診療報酬の改定年にあたり、年末の決定に向けて日本医師会などは、物価高を診療報酬に反映させるよう求めている。だが、財務省は診療所の売上高は伸びていると主張しており、診療報酬を抑えたいねらいがある。財務省が慎重なのは、診療所の医療費が増えていることに加えて、新型コロナ対策による病床確保料やワクチン接種など 補助金で病院の利益が増えていることがある。

埼玉県内の新型コロナ感染者数、前週の約半分に減少

 埼玉県が27日発表した新型コロナの感染状況によると、今月18日から24日までの1週間に定点把握の対象となっている261の医療機関から報告のあった新たな感染者数は3268人。1医療機関当たりでは12.62人で、24.98人だった前の週と比べておよそ半分に減少した。

 世代別にみると、10代が844人と最も多く、10歳未満が521人と続いているが、すべての世代で前の週よりも減少したという。県は感染者数が減少傾向に転じているものの、高齢者や基礎疾患がある人にとっては重症化リスクが高いとして、体調が悪いときは外出を控えるなど引き続き感染対策を徹底するよう呼びかけている。

【9月28日】

●東京都の新型コロナ感染者数、前週より大きく減少も基本的対策を

 東京都は28日、都内の新型コロナの感染状況について、モニタリング項目を発表した。それによると、定点把握の対象になっている都内419の医療機関のうち、415か所から報告があり、9月24日までの1週間の感染者数は合わせて3688人で、1医療機関当たり8.89人。これは前の週の16.04人のおよそ55%となり、大きく減少した。また、9月25日時点での入院患者数は1769人で、前の週より483人減った。

 専門家は「祝日に伴い定点医療機関の診療日数が減り低めの数値となっている可能性があり注意が必要だ。インフルエンザなどの受診者が増加してきており、医療提供体制への負担が長期化している」などと指摘し基本的な感染対策の継続を呼びかけた。

【9月29日】

●新型コロナ感染状況 全都道府県減少、前週比0.63倍 「ピークアウト可能性」

 厚労省によると、9月24日までの1週間に全国およそ5千の医療機関から報告された新型コロナの患者数は、前の週から3万2164人減って5万4346人となった。また、1つの医療機関当たりの平均の患者数は11.01人で前の週の0.63倍。前の週から減少が続くのは3週連続で、すべての都道府県で減少した。

 都道府県別では多い順に、愛知16.61人、岐阜15.24人、茨城14.53人、千葉14.43人、熊本12.74人などとなっている。このほか、9月24日までの1週間に新たに入院した人は全国で7685人で、前の週と比べて2288人の減少。厚労省は全国の流行状況について「3週連続で前の週から減少しているほか、今回はすべての都道府県で減少していてピークアウトの可能性がある。引き続き感染対策を続けてほしい」としている。

 9月29日発表の定点把握(9月18日~24日) 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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●専門家「都市部でも明確に減少 ピーク超えたといえる」

 感染症に詳しい東邦大学の舘田教授は、新型コロナの現在の感染状況について「感染者の数は東京都など都市部でも明確に減っていて、減少傾向が9月以降続いていることから、ピークを超えたといえる状況」。そのうえで「現在、主流となっているのはオミクロン株のXBB系統となる『EG.5』で、新たな変異ウイルスが広がっている状況ではないので、減少傾向はしばらく続くと考えられる。ただ、いつまで減少が続くか注意して見る必要がある」と話していた。

 そのうえで「この冬にコロナとインフルエンザの感染拡大が重なって、同時流行が起きないかが懸念される。10月からはインフルワクチンの接種が始まり、コロナでは、XBB系統に対応するワクチンの接種がすでに始まっている。特に高齢者や基礎疾患があり重症化しやすい人は、いずれのワクチンも接種し、そのほかの人も希望する人は早めに接種を済ませてほしい」と話していた。

●インフルエンザ感染広がる 「ワクチン積極的な接種推奨」 日本感染症学会

 日本感染症学会は、インフルワクチンなどの接種についての文書をウェブサイトで公開した。2020年以降、インフルの大きな流行がなかったことから子どもや高齢者を中心に抗体の量が減って感染しやすい状態の人が増えている可能性があると指摘。ことしは、例年の流行しやすい時期に限らず流行し、規模も大きくなる可能性があること、新型コロナとの同時流行が懸念されることから、「インフルワクチンの積極的な接種を推奨する」としている。

 また、ワクチンの供給量は例年以上となる見込みのため、子どもや高齢者、それに基礎疾患がある人など重症化のリスクが高い人だけでなく、リスクが低い人も含めてより積極的に接種の推進が可能とした。一方、高齢者や基礎疾患がある人などについてはインフルにかかった後の肺炎の予防も重要だとして、肺炎の原因となる肺炎球菌ワクチンの接種も推奨するとしたほか、新型コロナワクチンの接種も推奨するとした。

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