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皆既月食と天王星食

 2022年11月8日(火)の夜、皆既月食と天王星食を観察・撮影する。

 

●皆既月食

 11月8日の夜、皆既月食があった。8日は冬型の気圧配置で、太平洋側の地域を中心に晴れて、全国的に観察できたという。月は18時9分から欠け始め、19時16分に皆既食となる。皆既月食になると、月が地球の影に隠れてで真っ黒になるのではなくて、大気がまるでレンズのような役割をして、太陽光が屈折して赤い色だけが届いて「赤銅色(しゃくどういろ)」のブラッドムーン(血の月)になる。

 国立天文台の情報によれば、皆既食は86分間続いて20時42分に終わり、その後は徐々に月は地球の影から抜けて、21時49分に部分食が終わるという。

 皆既月食(2022年11月8日) 出典:国立天文台 ホームページ 

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 夕方6時半頃から皆既月食の最大になる20時頃まで、自宅2階のベランダから観察と撮影した。

 部分月食 18:36 と 18:39

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 部分月食 19:04 と 19:10

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 皆既月食 19:18 と 19:54

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 皆既月食 月の左下に2つある星の上の方が天王星らしい。(写真をクリックすると拡大表示します)

 だんだん同じ姿勢で、眼も疲れてきたし寒いので、残念ながら撮影を止めてしまった。集中力や根気が続きません。

 

●天王星食

 月食の最中に、赤銅食の月が天王星を隠す「天王星食」が起こる。天王星は約6等級で、薄い青色に見える。普段の満月のすぐ近くであれば、明るさに負けてしまうが、天王星の潜入時に月が皆既食中で暗いため、見つけやすい。条件が良いと肉眼でも見えるという。

 天王星食(11月8日東京の予報) 出典:国立天文台 ホームページ

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 撮影できなかったので、国立天文台のライブ映像(YouTube)から引用する。

 20:11:09 皆既月食と左下に天王星 出典:国立天文台 ライブ配信(YouTube) 

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 20:26:38 皆生月食 左下の天王星が月に接近 出典:国立天文台 ライブ配信(YouTube) 

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 20:40:06 天王星の潜入 出典:国立天文台 ライブ配信(YouTube) 

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 21:22:57 天王星の出現 出典:国立天文台 ライブ配信(YouTube) 

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 ★ ★ ★ 

 皆既月食の撮影は、これまで何回か挑戦したが、今回はうまく撮れた方だ。ただ残念なのは月の高度が高くなって、カメラで追いにくくなったり集中力が切れて、天王星食まで待てずに撮影を止めてしまった。あとで他の天王星食の写真を見て、続けていれば撮れたはずだったのだが。

 日本全国で皆既月食が見られたのは、2021年5月26日以来、1年5か月ぶり。このときは、あいにく曇っていてうまく撮影できなかった。次回の皆既月食は、2025年9月8日だそうだ。

 国立天文台によると、日本で皆既月食と「天王星食」が重なるのは過去5千年で一度もなく、極めてまれな現象だという。皆既月食と「惑星食」が同時に観測できるのは、1580年7月以来442年ぶり。「天王星食」は、「惑星食」の一種。日本で皆既食中に「惑星食」が起こったのは、1580年7月26日の「土星食」以来442年ぶり。次回は322年後、2344年7月26日の「土星食」だそうだ。

 

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2022年11月11日 (金)

渋沢栄一ゆかりの地ウォーク

 2022年10月30日(日)、埼玉県深谷市の渋沢栄一ゆかりの地を巡るウォーキング。

 10:20、JR深谷駅の市営南駐車場に乗用車2台で到着。

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 深谷駅舎は、「関東の駅舎百選」にも選ばれている東京駅の赤レンガ駅舎をモチーフにしたデザイン。大正時代に竣工した東京駅・丸の内口駅舎の建築時、深谷にあった「日本煉瓦製造」で製造された煉瓦が70km以上離れた東京駅まで鉄道輸送されて使われたことに因み、1996年(平成8)に改装された。ただしこの深谷駅は、コンクリート壁面の一面にレンガ風のタイルを貼ることによって東京駅に似せているという。

 深谷駅北口から、渋沢栄一記念館行のコミニティバス「くるりん」に乗車、10:55出発。料金は200円。

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 11:20 、終点の「渋沢栄一記念館」着。バスを降り、「青淵(せいえん)公園」を通って旧渋沢邸「中の家」(なかんち)に向かう。

●青淵公園・青淵由来之跡の碑 11:30~11:35

 深谷の血洗島にあった渋沢栄一の生家の近くの「青淵公園」は、清水川の調整池も兼ねた清水川沿いに広がる9.8haの細長い公園。芝生やこども広場などがあり、市民の憩いの場になっている。11月3日からイルミネーションが点灯するという。

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 旧渋沢家「中の家」のすぐ裏手に、清水川の伏流水が湧く大きな淵があり、1937(昭和12)年、栄一の雅号「青淵」の由来を記念する記念碑が建つ。この碑は皇太子明仁親王の生誕奉祝記念事業として、埼玉県大里郡八基村(やつもとむら)青年団により発起・建設された。

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●旧渋沢邸 「中の家」(なかんち)11:35~12:00

 旧渋沢邸の立派な正門。門をくぐると正面に主屋がある。

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 旧渋沢邸「中の家」主屋は、渋沢栄一生誕地に建ち、栄一の妹の夫・市郎によって1895年(明治28)上棟された。梁間5間、桁行9間の切妻造の2階建、西側に3間×3間の平屋部分等を持つ。また、主屋を囲むように副屋、土蔵、正門、東門が建ち、屋根に「煙出し」と呼ばれる天窓のある典型的な養蚕農家の形を残している。

 栄一は、多忙の合間も時間をつくりたびたびこの家に帰郷した。東京飛鳥山の栄一の私邸は、空襲によって焼失したため、この家は現在残る栄一が親しく立ち寄った数少ない場所という。渋沢家の住宅として使われていたが、1985年(昭和60)より「学校法人青淵塾渋沢国際学園」の学校施設として、多くの外国人留学生が学んだ。2000年(平成12)の同法人解散に伴い深谷市に帰属。県指定旧跡、市指定史跡。

  主屋は、今年1月から~2023年(令和5)4月末予定で改修工事中、外観がネットで覆われて見られない。

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 主屋の写真の出典は、ウィキメディア・コモンズ。

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 藍玉(あいだま)取引の店として使われた副屋。また八基村農業協同組合が設立された折には、事務所として使われた。副屋の左手には東門と土蔵が並ぶ。

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 12:00~12:25、「青淵公園」に戻り、東屋で昼食。清水川の堤防を「渋沢栄一記念館」に向かって歩く。

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 赤城山と榛名山 浅間山、日光連山、秩父連山などの展望が広がる。

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●渋沢栄一記念館 12:40~13:20

 渋沢栄一の生家(血洗島)から東に500mほどの清水川のほとりにあり、渋沢栄一に関する展示を行っている。

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 1995年(平成7)11月11日、栄一の命日に開館した記念館。ガイドの案内で館内の渋沢栄一資料室(撮影禁止)に入る。

 資料室の入口にある栄一の等身大パネルと記念館の北側に建つ銅像。身長は150cmちょっとだったとか。

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最初に、栄一の年譜が掲示。青春時代~尊攘派志士、一橋慶喜の家臣へ。幕臣となり欧州訪問。大蔵省、実業家の時代。引退後の教育・医療・福祉活動などと分かれている。また栄一の遺墨や写真などが展示されていた。体育室では渋沢栄一に関する映像を見ることができ、2階の講義室ではアンドロイド渋沢栄一講義を聞くことができるが時間の関係でパス。

●尾高惇忠生家 13:40~14:00

 尾高惇忠(じゅんちゅう)は渋沢栄一の従兄であり、栄一はこの尾高家に通い惇忠に論語をはじめ多くの学問を師事した。惇忠は、明治維新後は富岡製糸場の初代場長や第一国立銀行の森岡支店庁舎先代支店長などを務め、幅広く活躍した。

 尾高惇忠と渋沢栄一 出典:ウキメディア・コモンズ

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 この生家は、江戸時代後期に惇忠の曽祖父が建てたといわれ、当時は「油屋」の屋号で呼ばれ、この地方の商家建物の趣を残している。尾高家は 、農業のほかに菜種油、藍玉製造 、販売、 塩、雑貨等を販売しており、使用人も雇っていた。

 尾高惇忠生家 出典:ウキメディア・コモンズ

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 惇忠や栄一らが、高崎城乗っ取り計画を謀議したと伝わる部屋が二階にあるという。市の指定史跡。主屋敷の裏には、煉瓦倉庫も残る。

 惇忠の弟で、渋沢栄一の養子・渋沢平九郎や、惇忠の長女で富岡製糸場伝習工女第一号となるゆう(勇)もここで生まれた。平九郎は、幕臣のとして彰義隊・振武軍に参加して飯能戦争を戦ったが、敗北し自害した。旧渋沢邸「中の家」の裏には、栄一が作らせた平九郎の石碑があった。

 尾高淳忠生家を出て、深谷ネギ畑の農道を歩く。

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 利根川支流の小山川の堤防を右手橋の向こうに見える大寄(おおより)公民館に向かって歩く。

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●誠之堂・清風亭 14:25~14:40

 大寄(おおより)公民館の敷地内にある「誠乃堂」(せいしどう)と「清風亭」に入る。

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 「誠乃堂」は1916年(大正5)、「清風亭」は1926年(大正15)の建設。東京都世田谷区にあった「第一銀行」の保養・スポーツ施設「清和園」に建てられていたもので、平成に入り深谷市に移築・復元された。いずれも建築史上、大正時代を代表する重要な建物。

 「誠之堂」は、渋沢栄一の喜寿(77歳)を祝って「第一銀行」(現在みずほ銀行)の行員たちの出資により建築された。外観は英国農家風、室内装飾に東洋的な意匠。栄一は、日本の近代経済社会の基礎を築いた。その拠点が「第一国立銀行」で、1896年(明治29)「第一銀行」となり、栄一は、その初代頭取を務め、喜寿を機に辞任した。2003年(平成15)、国の重要文化財に指定された。

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 「清風亭」は、当時「第一銀行」2代目頭取であった佐々木勇之助の古希(70歳)を記念して、「清和園」内に「誠之堂」と並べて建てられたスペイン風様式鉄筋コンクリート造り。建築資金は、「誠之堂」と同じく行員たちの出資によるもの。 佐々木も栄一と同じく、行員たちから強く慕われていたそうだ。2004年(平成16)、埼玉県指定有形文化財に指定された。

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 小山川の堤防を旧煉瓦製造施設に向かって進む。

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●旧煉瓦製造施設 15:15~15:45

 日本煉瓦製造株式会社の旧事務所(煉瓦資料館)に入る。旧事務所は、ドイツ人煉瓦製造技師チーゼの居宅兼事務所として建築され、当時の西洋建築の様式を残し、現在は資料館として利用されている。当初は別の敷地にあったが、3回の曳家移転がなされた。

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 日本煉瓦製造は、渋沢栄一らによって設立。煉瓦技師チーゼを雇い入れて、1888年(明治21)に操業を開始、当地で製造された煉瓦は、東京駅丸ノ内本屋や旧東宮御所(現迎賓館赤坂離宮)などに使用されており、日本の近代化に大きく寄与した。しかし時代とともに煉瓦需要が減少、安価な外国産の市場拡大で2006年(平成18)、約120年の歴史に幕を閉じた。

 煉瓦資料館 工場の全体模型

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 明治40年に建設された「ホフマン輪窯」の建物が6棟ある。右上の隅、川のほとりに旧事務所が見える。

 工場の一部として「ホフマン輪窯6号窯」「旧事務所」「旧変電室」が残り、専用線であった「備前渠鉄橋」とともに1997年(平成9)年5月、国の重要文化財に指定され、2007年(平成19)度に深谷市に寄贈された。ホフマン輪窯は、この旧煉瓦製造施設の他には、栃木県、京都府、滋賀県にそれぞれ1基が現存するのみで、全国では4基しか残されていないという。

 煉瓦資料館 明治40年建設のホフマン輪窯(6号窯)の模型。

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 「ホフマン輪窯6号窯」は、保存修理工事のため、2019年(平成31)2月から見学休止中。再開は2024年(令和6)頃の予定。 

 旧日本煉瓦製造のホフマン窯とその内部 出典:ウキメディア・コモンズ

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あかね通り(遊歩道) 15:50~16:30

 日本煉瓦製造が製造した煉瓦の当初の輸送手段は、利根川舟運であった。しかし安定性に欠けるため輸送力向上を目的として、1895年(明治28)に深谷駅から工場までの約4.2kmにわたって、日本初の専用鉄道が敷かれた。やがて煉瓦の出荷量の減少により、1972年(昭和47)から運用休止となり、1975年(昭和50)3月に全線の廃止届が提出され、翌年の3月に線路用地が深谷市に譲渡された。

 廃線跡は、線路が撤去され、歩行者と自転車が通れる遊歩道「あかね通り」となっている。

 15:50、国の重要文化財「備前渠鉄橋」を通過。ここから遊歩道「あかね通リ」を歩き始める。

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 下を流れる「備前渠」(びぜんきょ)は、1604年(慶長9年)に関東郡代の伊奈備前守が江戸幕府の命で開削した埼玉県最古の農業用水路。鉄橋は、「プレートガーター橋」(鋼板の橋桁の意)が採用されている。

 専用鉄道には3ヶ所の鉄道橋(備前渠鉄橋、唐沢川鉄橋、福川鉄橋) が架けられていた、そのひとつが県内最古の農業用水路でもある備前渠用水に設置された「備前渠鉄橋」。1スパンで、全長15.7mと3つの鉄橋でも最長の橋桁。イギリス人の鉄道技師ポーナルが設計。またすぐ脇には、備前渠用水から分水する新井用水の上に架けられた長さ2mの「煉瓦アーチ橋」も遊歩道となっている。 

 何故か廃線跡の遊歩道中央に大きな樹木がある。

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 福川を渡った先にある公園「ブリッジパーク」には、この路線で使用されていた「福川橋梁」やその脇に架けられていた「福川避溢(ひいつ)橋」が移築、保存されている。また「唐沢川鉄橋」は深谷駅の北口から東へ300mの地点に位置し、深谷市へ譲渡されたさいに橋の名は、「つばき橋」に変えられている。

深谷城址公園 16:40~16:45

 深谷城は、1456年(康正2 )に深谷上杉氏の上杉憲房(のりふさ) が古河公方(関東足利氏)の侵攻に備えて築城。1590年(天正18)、秀吉の小田原征伐まで、深谷上杉氏の居城だった。家康の関東入部に伴い、松平康直が1万石で入城し深谷藩となった。その後、藩主が何代か代って酒井忠勝(後の老中・大老)が1万石で入封したが、1627年(寛永4)に川越へ移封となり、深谷藩は廃藩、1634年(寛永11)に廃城となった。

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 ちなみに、武蔵国岡部(旧大里郡岡部町、現深谷市)を本拠としていた安部家の岡部藩領から、豪農から幕末に渋沢栄一、渋沢成一郎(喜作)、尾高惇忠などが輩出した。渋沢栄一と成一郎は一橋家慶喜の下で士分に取り立てられ、慶喜の将軍就任後は直参旗本となった。

 深谷城の城跡一帯が、深谷城址公園として整備されている。 外堀に沿って桜が植えられており、市民の憩いの公園。城跡は埼玉県指定旧跡、また外堀(外濠)の一部が深谷市指定史跡。周辺には深谷市文化会館、県立深谷高校、深谷第一高校、深谷商業高校や深谷市役所などが集まる市の中心街となっている。

 16:40、「深谷城址公園」の中を通過し、深谷駅に17:05着。

 この日の歩数は、22,500歩、距離13.5Km。渋沢ゆかりの地を学び、秋晴れの気持ちの良い、久し振りのウォーキング日和だった。

 

 ★ ★ ★

●韮崎直次郎の富岡製糸工場建設

 「尾高惇忠生家」のガイドの話では、富岡製糸工場ゆかりの深谷出身の偉人として、渋沢栄一、尾高惇忠とともに、あまり知られてない韮崎直次郎がいる。直次郎は、尾高家の住み込みの使用人・久保田熊次郎と同じく使用人であった母・銀の長男で、尾高家の離れで生れた。やがて韮塚家の養子となり、苦労して農業、養蚕、藍玉作り、菜種油の製造・販売に力を注いだ。尾高家の物心両面の力添があったと思われるが、 幕末には豪農としての地位を築いた。

 この直次郎のひたむきに努力する姿を尾高惇忠が見ていて、直次郎に対して深い信頼を寄せたようだ。富岡製糸工場の建設において西洋式建物の資材調達のまとめ役を任された。主な建築資材であった西洋の煉瓦は、製造方法もわかっていない中、地元の瓦職人を束ね、試行錯誤のうえ煉瓦を焼き上げることに成功したという。

●諸井恒平の秩父セメント設立

 諸井恒平は、武蔵国児玉郡本庄宿(埼玉県本庄市)出身の実業家。1878年(明治11)わずか16歳で本庄生糸改所頭取に推され、1886年(明治19)には児玉郡外二郡蚕糸組合の副頭取、同年24歳で本庄郵便局長になった。若い頃から事業家としての才覚があった。遠戚である渋沢栄一の勧めで、1887年(明治20)に日本煉瓦製造(株)に入社。支配人、取締役を経て、1907年(明治40)には専務取締役に昇進。その間、日本工業協会理事、東京毛織(株)専務取締役にも就任する。

 恒平の名を不動にしたのは、秩父鉄道の取締役となった1910年(明治43年)に武甲山の石灰岩に注目し、セメント製造事業の開拓を手掛けたこと。セメントの需要拡大を見込み、栄一の資金援助のゴーサインが出て、日本煉瓦社内に秩父セメント発起準備室が設けられた。1923年(大正12)に秩父セメント会社を設立、1925年(大正14)には秩父鉄道の社長も兼ねた。密接な関係にあったため両会社の発展に寄与した。この他にも大正、昭和を通して次々と要職に就いた。

 近代の諸井家は3家あり、北諸井、南諸井、東諸井と呼ばれた。恒平を世に出した東諸井家は、その他にも多くの逸材を育て、日本の近代化に深く貢献した。恒平の長男である諸井貫一は「経済団体連合会」「経済同友会」の創始者である。また、恒平の弟に当たる諸井六郎は、外交官として条約改正に尽力。他の弟たちも実業家として日本の近代化に貢献している。三男の諸井三郎とその次男諸井誠は、作曲家・音楽評論家として業績を挙げている。

●渋沢栄一の強運

 「近代日本経済の父」、新1万円札の顔ともなる渋沢栄一は、幼少の頃からとても頭が良かったという。また父親の藍玉売りに同行したりして、商才に長けていた。岩崎弥太郎と違い、財閥を作らず戦争に協力しなかった。「渋沢栄一記念館」のガイドは、彼は「強運」の持ち主だったと言う。

 江戸末期から明治へと、日本が近代化をめざして変革しようとする激動の時代においては、井伊直弼、吉田松陰、坂本龍馬、中岡慎太郎、近藤勇土方歳三、西郷隆盛、大久保利通、伊藤博文・・・といったすぐれた人物が、悲運にも次々と倒れた。確かに、栄一もひとつ間違えれば、そういう生涯を送ったかもしれない。確かに彼は、歴史の流れに乗った4つの「強運」を持っていた。しかも長寿で1931年(昭和6)11月11日、老衰のため91歳で逝去した。

➊尊皇攘夷の青年期

 藍の商いをおこなう農家の子として生まれた渋沢栄一は、日本の将来を憂いて過激な尊王攘夷派となった。討幕をめざして武具を買い整え、従兄弟の渋沢喜作ら69人の同志を募り、攘夷蜂起を目的とする同志を組織。1863年(文久3 )年11月に、高崎城を乗っ取って武器・弾薬を奪い、鎌倉街道を南下して横浜を焼き討ち、外国人を切り捨てる、長州藩と連携して幕府を倒すという計画を立た。

 同志との会合の席上で、栄一の従兄弟であり妻の兄である尾高長七郎が、天誅組の失敗を例に挙げて計画の実行を反対した。栄一は決行を主張し議論は平行線。しかし幕府がこの計画を察知し動き出していたため、計画は実行されず栄一と喜作は連れだって京都へ逃れた。血気に走る一歩手前で、反逆者として処刑される危機を切り抜けた。これが1番目の「幸運」だった。

➋幕府側への転身

 一橋家の重臣、開国派の平岡円四郎に出会い、「世界を知らずに、攘夷を論じている自分」を知らされ、眼を開かされる。渋沢栄一と喜作はまさに180度の転身をして、平岡の推挙により喜作と共にかつて敵であった幕府側、一橋家の家臣となった。これが2番目の「幸運」となった。

➌西洋で学ぶ

 幕府の最後の将軍・徳川慶喜の家臣となった栄一は、慶喜の弟、民部公子(徳川昭武)の随行して、中国、シンガポール、エジプトを経由して、パリ万国博覧会が開催されるフランスへ渡る。そこで、渋沢は西洋の文化、社会にじかに触れ、日本より遥かに進んだ鉄道や兵器、科学技術などに驚く。とりわけ、彼の心を揺り動かしたのは、銀行を中心とした経済構造であり、株式会社による近代資本主義だった。3番目の「幸運」は、異国で学ぶ機会を得たこと。

 そして、日本に帰ってきた時には幕府が倒され、明治維新によって江戸幕府は消滅していた。時代の大きな激変の時に、渋沢栄一が外国にいたため、それに巻き込まれなかったことも「強運」であった。、栄一の見立養子(相続人)の渋沢平九郎は、彰義隊に参加して敗北し自害している。

 「近代国家は強力な軍隊だけではなく、自由な取引による商工業によって支えられている。日本も遅れてはならない」。栄一はそのことを痛感し、日本に戻ってきたあと、慶喜が身を寄せていた静岡藩で、商法会所(株式会社)を始め、順調に発展する。栄一は慶喜に「私はこれからもあなたをお支えしたい」と伝えるが、慶喜からは「私に仕えなくていい。自分の人生を生きなさい」と諭される。明治政府に呼ばれ、大隈重信に説き伏せられて、大蔵省の役人となった。

➍自分を生かす道は実業家

 大蔵省の役人となった栄一は、日本の近代化をめざして、財政、地方行政、殖産興業等を精力的に進めた。しかし障害が多く、「自分の生きる道は、ここではない」と悟り、自力で切り開く決意を固めたことも第四の「幸運」となった。自分をもっとも生かす道、実業家となった栄一は、少年期に学んだ孔子の『論語』の精神を生かして、「私利私欲を追求し、ひたすら営利をむさぼる実業家ではなく、たくさんの人に利益をもたらす、仁愛の精神を持った実業家」になろうとした。

 国家や社会のための「公益」を大切にするという考えのもと、栄一は第一国立銀行や東京商法会議所を設立、王子製紙、日本郵船、帝国ホテル、札幌ビール、東京電力、東京ガスなど500社におよぶ株式会社を立ち上げ、会社の経営に携わった。さらに「経済活動だけでなく、社会公共事業が大切」と医療や教育を支援し、東京慈恵会、日本赤十字社、聖路加病院、理化学研究所等の設立に関わり、一橋大学や同志社大学、二松学舎、早稲田大学、日本女子大学等の設立を助けた。

 特に力を注いだのは、養育院。明治維新により社会体制が大きく変わり、職を失う人、孤児や老人、障害者など多くの生活困窮者がいた。養育院は1892年(明治5)、明治政府が生活困窮者の保護施設として設立。渋沢は1874年(明治7)から事業に関わり、1879年(明治12)初代養育院長となって運営に携わり、死ぬまでの50年余り院長を務めた。「怠け者など税金で養うべきではない」との議論に、栄一は「政治は仁愛に基いて行なうのは当然」と、公的支援を訴えた。

●論語と算盤

 渋沢栄一は、「なによりも良心と思いやりを大切にしなければ」と、労働組合を助け、貧しい人のための「生活保護法」をつくり、社会福祉にも尽力した。その信念を、『論語と算盤』という著書にまとめている。栄一は経済人・実業家であるだけでなく、確固とした哲学をもった思想家でもあった。

 道徳と経済とは、孔子の教えである論語から、「道徳なくして経済なし 経済なくして道徳なし 」という考え方。「徳で収める儒教の考え方を経済に取り入よう」と考えた。そして、ただお金儲けをするのではなく、世のため、人のため、または日本の繁栄のために『徳』を積むようなビジネスを、相反する働き方と融合しようと「道徳経済合一主義」を試みた。この考え方は、道徳に欠け、金儲け主義や自己中心的な働き方が多い現代社会にも必要だ。

 岩崎弥太郎は三菱財閥の創始者で同時代に活躍したが、事業を独占しすることで、富も独占しようと考えた。栄一は自ら財閥を立ち上げるという、出世欲や名誉欲というものは全くなかった。 事業を大きくして得た利益は社会に還元し、「公益」を追求することで日本を豊かにしようと考えた。道徳的に正しいことを続けることが公益になり、やがて自分にも返ってきて豊かになると考えた。このような論語思想から、教育・福祉事業への投資・寄付を惜しまなかったという。

 ところで、後にキリスト教の洗礼を受けた大原孫三郎は、倉敷紡績、倉敷絹織、倉敷毛織、銀行、電力会社などの社長を務め、大原財閥を築き上げた。孫三郎は、石井十次の社会福祉事業の影響もあり、工員の教育や環境改善、農業改善のほか、社会・文化事業にも熱心に取り組んだ。倉紡中央病院、大原美術館、大原奨農会農業研究所、倉敷労働科学研究所、大原社会問題研究所、私立倉敷商業補習学校を設立した。孫三郎と渋沢栄一が、社会へ還元する経済の考え方が共通することを知って、改めて当時の実業家の偉大さを思う。

2022年11月 6日 (日)

新型コロナ2022.10 増加に転ず

 新型コロナウイルス感染症は、7月には「第7波」となって全国的に急増、8月10日の全国の新規感染者は過去最多の25万人超、自宅療養の感染者も10日時点で過去最多の154万人、重症者や死者も増加した。8月下旬からは減少傾向が続いているが、この冬は季節性インフルエンザと新型コロナの同時流行「第8波」が懸念されている。今月19日までの1週間の新規感染者数は、全国では前の週と比べて1.35倍と8月下旬以来およそ2か月ぶりに増加に転じた。

 2022年10月16日から31日までの新聞、テレビ、ネット情報から、新型コロナの主なニュースを辿る。本ブログ記事「新型コロナ2022.10 第8波懸念」の続き。【写真や図をクリックすると、拡大表示します】

 

【10月16日】

●「宿泊料金が軒並み高く‥」 全国旅行支援で 「便乗値上げ」?

 新型コロナの水際対策が大幅に緩和され、街中には海外からの旅行客の姿が多くみられるようになった。一方、水際対策の緩和とともに始まった「全国旅行支援」の影響で、SNS上にはホテルや旅館の宿泊料金について「どこのホテルも軒並み金額が高くなっている」、「予約を取り直そうとしたら金額が2倍以上になっている」などと、割引きを前提とした値上げ、いわゆる「便乗値上げ」をしているのではないかという声が上がっている。

 宿泊予約サイトの担当者によると、「全国旅行支援」が始まってから全体的に予約が増加し、宿泊料金が高くなる傾向がみられるという。観光庁の担当者は、「料金設定の方法や考え方は事業者によって異なるため、どこからが不当な値上げなのかを一律に定めることはできない。ただ、割引きを前提にした不当な値上げがされないよう都道府県を通じて事業者に周知していく」と話している。

●雇調金、企業の不正135億円 手続き簡素化背景に コロナ下 920件

 企業が従業員に支払った休業手当を国が補助する「雇用調整助成金」(雇調金)をめぐり、コロナ下での不正受給が9月末までに920件、総額135億円にのぼることが分かった。迅速に支給するため、手続きを簡素化したことなどが背景にある。雇調金の支給対象は、売上高が一定程度減るなどした企業。従業員の休業手当を補助することで、解雇を防ぐ狙いがある。

 厚労省はコロナ禍を受けて雇調金を拡充した2020年以降、雇用保険に非加入の非正規労働者らの休業手当を補助する「緊急雇用安定助成金」も含めた不正受給額を集計。135億円のうち、102億円は回収済みで、残りも回収を続けている。

●全国で新たに2万9416人が感染 5日連続で前週を上回る

 国内感染者は16日、新たに2万9416人が確認された。前週の同じ曜日(9日)より6802人多く、5日連続で1週前の感染者数を上回った。死者は15人。16日の新規感染者が都道府県別で最も多かったのは東京都の2714人で、大阪府2318人、北海道2089人、神奈川県1690人と続いた。

 10月16日時点の東京の感染状況 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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【10月17日】

●ゼロコロナ、経済停滞続く 中国GDP発表延期 習体制に忖度

 17日午前、中国の経済政策を担う国家発展改革委員会の幹部は記者会見で、「目前で把握している状況を見ると、7~9月期の経済は明らかに回復している」と強調した。その数時間後、 国家統計局は18日に予定されていた7~9月期の国内総生産(GDP)の発表延期を公表。延期理由の説明はなく、主要国営メディアは延期の事実すら報じない。 開会中の共産党大会への影響を懸念したとみられる。

 3期目入りを果たす習総書記の政策によって中国経済は停滞が続いている。9月中旬にはゼロコロナ政策で移動を制限された人は約3億人に上った。文化旅行省の発表によると、中国の長期連休である10月の国慶節では、コロナ禍前の2019年に比べ旅行者は6割減った。消費動向を示す小売総額も2021年ごろから低調が続く。低迷する経済指標を前に、発表延期は「習1強体制」が完成する党大会に水を差さないよう忖度が働いた可能性もある。

●コロナとインフル同時流行に備え、「わかりやすい周知重要」

 この冬に懸念される感染拡大について、政府は、新型コロナが一日45万人、インフルエンザが一日30万人の規模で同時に流行し、ピーク時には一日75万人の患者が発生する可能性を想定して対策を進める。こうした中、東京都は17日、都内の医療提供体制の整備など対策を検討する会議を開き、出席した専門家からは「同時流行が起きると発熱外来の混乱が懸念される。相談窓口や検査・受診体制を準備し、都民への分かりやすい周知が重要」とする指摘が相次いだ。

 また会議では「検査キットや解熱剤などを備蓄する重要性を都民により理解してもらう方法が必要」とか「オンライン診療の拡充とともに、コロナの患者を診療できる医療機関の数をさらに増やすべき」などといった意見も出された。都は、同時流行に備え、陽性者登録センターの受け付け枠の引き上げや、インフルの治療薬を迅速に受け取れる仕組みなどを検討しており、17日の専門家の意見も踏まえ具体的な対策を取りまとめることにしている。

●オミクロン対応 職域接種始まる

 オミクロン株に対応したワクチンの職域接種が17日、始まった。社会経済活動を回す方向へかじを切るなか、政府は現役世代への接種加速をめざす。だが、実際には職域接種は進んでいない。自治体での接種も進んでいることもあり、コロナワクチンとしては4回目となる今回の職域接種を申し込んだのは12日時点で731会場。1~2回目は約4千会場を設置して約970万人が接種を受けたが、3回目は約3千会場で約430万人に減っていた。

●自治体向け交付金、7.3億円が「不適切」 20年度コロナ対応 検査院調べ

 新型コロナ対応で国が地方自治体に交付する「地方創生臨時交付金」(コロナ交付金)について、会計検査院が検査したところ、約7億3千万円の不適切な支出が確認された。効果が把握できないケースも多数あるとして、検査院は17日、内閣府などに改善を求めた。コロナ交付金は、2020年4月に閣議決定されたコロナ対応の「緊急経済対策」に位置づけられた。感染拡大の防止、雇用の維持と事業の継続、経済活動の回復、などを目的とした事業が対象となる。

 自治体の「実施計画」に基づいて交付され、2020~21年度に予算計上された総額は約15兆2千億円。生活支援などを目的に、8県と596市区町村が行った商品券の無償配布事業では、30市区町村で未使用の商品券(交付金額約6695万円)が精算されず、活用されないまま。また、中小企業などが融資を受ける際の保証料の補助事業では、3県と82市区町村で約5億4750万円が自治体に滞留。水道料の減免事業で、対象にならない公共施設が含まれているところもあった。

【10月18日】

●米、新型コロナとインフル、両方のワクチン接種を呼びかけ

 新型コロナとインフルエンザの同時流行が懸念される中、米国では来月下旬の感謝祭の時期を前に両方のワクチンを接種するよう呼びかけが行われている。日本とは季節が逆で、インフルの流行の時期が半年ずれる南半球のオーストラリアでことし、コロナが拡大する前と同じ程度のインフルの流行が起きた。

 バイデン政権で新型コロナ対策調整官をつとめるアシシュ・ジャー氏は、今月、同時流行への危機感を示したうえで「インフルと新型コロナの両方のワクチンを打ちに行ってほしい。皆さんがそうすれば、この冬、一日に何百人もの命が救われることになるだろう」と述べ、両方のワクチンの接種を呼びかけた。米国CDC(疾病対策センター)は今月14日「インフルの増加が多くの地域で報告されている」として、ワクチンの接種を早めに済ませるよう呼びかけている。

●同時流行、3段階で呼びかけ 政府 感染状況別後リスク者を意識

 今冬懸念される新型コロナと季節性インフルエンザの同時流行について政府は18日、感染状況を3段階に分けて対策を呼びかける方針を決めた。段階が進むにつれ、重症化リスクが高い人への速やかな発熱外来の受診や、リスクが低い人への自宅療養を促すメッセージを強めていく。厚労省がこの日、同時流行対策の会議を開催した。想定では感染状況を、①落ち着いている、②同時流行の兆しが見える、③同時流行により医療逼迫が懸念される、の3段階に分けた。

 ①では、双方のワクチン接種を促し、コロナの抗原検査キットと解熱薬の事前購入を呼びかける。②では、症状が出た高齢者や小学生以下の子どもなど高リスク者に発熱外来の受診を、自主検査で陽性となった高リスク者以外には「健康フォローアップセンター」の活用を呼びかける。③では「医療機関が速やかに受診できない状況」「高リスク者を守るため一層のご協力を」と呼びかけ、自宅療養中の体調悪化に対応する相談窓口も周知する。

 10月18日時点の国内の感染状況 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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【10月19日】

●WHO、新型コロナ「緊急事態」宣言、当面続ける方針

 WHOは19日、本部のジュネーブで記者会見を行い、2020年1月から新型コロナの感染拡大に出している「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」の宣言について、解除できるか今月13日に専門家による委員会を開き、初めて本格的に検討したことを明らかにした。委員会では、世界での死者数が依然として多いことや、変異ウイルスのリスクがまだよくわからないといった意見が出たことで、「緊急事態の宣言を解除するには早すぎる」という判断で一致した。

 WHOのテドロス事務局長は「いまのパンデミックは私たちを驚かせたが、今後再び驚かせる可能性がある」と述べ委員会の判断に従って宣言を当面、続ける方針を明らかにした。世界の新規の感染者数や死者数は減少傾向にあるが、ドイツやフランスなどでは感染者数や入院者数が再び増えるなど、新たな感染拡大への警戒も出ている。

●9月の外国人旅行者、コロナ感染拡大以降初めて20万人上回る

 先月、日本を訪れた外国人旅行者は新型コロナ感染拡大以降、初めて20万人を上回った。観光局によると先月、観光客を含めて日本を訪れた外国人旅行者は推計で20万6500人。20万人を上回るのは2020年2月以来で、前の月に比べて3万6700人、率にして21.6%増。国別では、韓国が3万2700人、次いでベトナムが3万900人、米国が1万8000人、中国が1万7600人となっている。

 先月7日に、3回目のワクチン接種を条件にすべての入国者に求めていた陰性証明書の提出の免除や、添乗員を伴わないツアーも認めるなど、水際対策が緩和されたことで、ビジネスや観光目的での入国が増えた。水際対策は、今月11日にさらに緩和されて、観光目的の個人旅行も解禁されたほか、さらに円安で外国人にとっては日本への旅行が割安になっていることから、今後も外国人観光客の増加が期待されている。

●「感染症危険情報」、全世界をレベル1に 渡航自粛要請国なくなる

 外務省は、新型コロナの感染状況が世界で総じて改善してきていることや、G7(主要7か国)の各国もすでに国や地域別のレベルの指定を取りやめていることなどを踏まえ、「感染症危険情報」のレベルを見直し、19日付けで、全世界を渡航に際して十分注意するよう呼びかける「レベル1」とした。これまで76の国と地域を「不要不急の渡航」をやめるよう渡航自粛を要請する「レベル2」としていたが、今回の見直しで、渡航自粛を要請する国などがなくなった。

●ワクチン3回目以降の接種、5か月の間隔を3か月に短縮へ

 オミクロン株に対応したワクチンで行われている3回目以降の接種について、少なくとも5か月としている前回の接種からの間隔を少なくとも3か月に短縮することが、19日に開かれた厚労省の専門家による部会で了承された。3か月に短縮してもウイルスの働きを抑える「中和抗体」の値の上昇が確認されたほか、安全性についても特段の懸念はないという。早ければ10月下旬にも運用が始まる見通し。

 米国や欧州の多くの国では2か月もしくは3か月と定めていて、日本でも短縮するべきだという意見が上がっていた。対象となるのは10月に接種が始まったオミクロン株「BA.5」などの対応ワクチンや、9月に接種が始まった「BA.1」対応ワクチン、さらに従来型のワクチンと、日本で打つことができるファイザーとモデルナのワクチンが対象。冬場の感染拡大や季節性インフルとの同時流行が懸念される中、年内により多くの人が接種できるようにする。

【10月20日】

●オミクロン株対応ワクチン、接種間隔を3か月に

 オミクロン株対応ワクチンは、12歳以上を対象にした3回目以降の追加接種として、先月20日から「BA.1」対応ワクチン、今月13日から「BA.5」対応ワクチンの接種が始まっている。

 19日に厚労省の専門家による部会で少なくとも3か月に短縮することが了承され、20日に開かれた分科会で、21日から運用を開始する方針を決めた。厚労省は、年末年始に懸念される感染拡大に備え、希望する人全員が年内に接種を行えるようにする方針。ファイザーの「BA.1」対応ワクチンと「BA.5」対応ワクチン、モデルナの「BA.1」対応ワクチン、合わせておよそ9908万回分を来月下旬にかけて自治体に配送する計画。

●専門家会合、新規感染者数増加続く可能性 「第8波」も

 厚労省の専門家組織は20日、全国の1週間の感染者数が8週間ぶりに増加に転じたと報告した。ほぼすべての地域で増加に転じ、特に北海道や東北で大きく増加している。高齢者の新規感染者数も増加に転じていて、減少が続いていた重症者や亡くなる人の数は下げ止まり。また、ワクチン接種や感染によって獲得した免疫は時間とともに低下すると考えられ、60代以上では感染による免疫の獲得は少ないことから、今後、高齢者での感染拡大が懸念されると指摘した。

 そして、大都市などでの短期的な予測では増加傾向が続く可能性があるほか、インフルエンザとの同時流行も懸念される。会合では、専門家が今後の感染拡大の「第8波」のリスクについての評価を示し、国内の多くの地域で感染者数が増加に転じていることや、ヨーロッパやアジアの一部の国々で感染拡大が起きている状況などから「第8波の流行が起こる可能性は非常に高いと考えられる」と分析した。

●新規感染者数、前週比1.35倍 およそ2か月ぶりに増加

 20日の専門家組織の会合で示された資料によると、19日までの1週間の新規感染者数は、全国では前の週と比べて1.35倍と8月下旬以来およそ2か月ぶりに増加に転じている。1週間前時点では前週比で感染者数が増えた都道府県はゼロだったが、状況が一変した。首都圏では、東京都が1.25倍、神奈川県が1.16倍、埼玉県が1.23倍、千葉県が1.20倍と増加。前週比が最も高いのは和歌山県で1.75倍。北海道と香川県が1.60倍など、沖縄県を除く46の都道府県で増加している。

人口10万当たりの直近1週間の感染者数は、山形県が426.49人と全国で最も多く、次いで北海道が396.93人、秋田県が336.63人、長野県が325.63人、全国では196.71人となっています。

●東海道新幹線 この先1か月指定席予約、コロナ拡大前の約90%に

 JR東海によると、10月1日から19日までの東海道新幹線の指定席と自由席を合わせた利用者数は、新型コロナの感染拡大前の2018年の同じ時期と比べて75%となった。一方、10月20日から11月19日までの1か月間の指定席の予約数は、2018年の同じ時期と比べて90%程度まで回復しているという。10月11日には政府の新たな観光需要の喚起策「全国旅行支援」が始まるなど、旅行により新幹線を利用する動きが広がったためとみられる。

【10月21日】

●変異株、世界で続出 免疫効きにくなる方向か

 世界各地でオミクロン株の派生系統が確認されている。国立感染研が21日に評価をまとめた。9月にナイジェリアで見つかった「BQ.1」は、英・仏など欧州を中心に増えている。ワクチンや感染で得た免疫の一部が効きにくいとみられる。9月にシンガポールで、二つの変異株の遺伝子が混ざった組み換え体と呼ばれる「XBB」が確認された。同国では感染者の半数を占め、バングラデシュでも増加傾向。ほかの系統よりも広がりやすい可能性が指摘されている。いずれも日本でも確認され、今月17日時点でBQ.1とその派生系統が検疫と国内で計17人、XBBは計7人。今後増えるおそれがあるという。

 5月に米国で見つかった「BA.4.6」は北米を中心に増加傾向で、米国では現在11%を占める。6月にインドで見つかった「BA.2.75」はBA.5からの置き換わりが一時的に進んだ。いずれも国内で100人以上の感染者が見つかっているが、BA.5が主流の状況は変わっていない。これらのオミクロン株の派生系統は重症度が上がったという明確な報告はない。ただ、細胞への感染しやすさよりも、既存の免疫が効きにくくなる方向への変異が進んだとみられる。

●新型コロナワクチン、大規模接種会場で5回目開始 東京

 オミクロン株対応ワクチンの3回目以降の追加接種について、厚労省は少なくとも5か月としていた前回の接種からの間隔を3か月に短縮する方針を決めた。これを受け、ことし7月に接種を受けた人も21日から追加の接種を受けられるようになり、都の大規模接種会場の1つの都庁の北展望室では訪れた人が何回目の接種になるかなどをスタッフに伝えていた。最多となる5回目の接種も可能となり、来週の25日からは専用のウェブサイトで予約もできるという。

●ワクチンどっち接種? BA.1とBA.5 戸惑う自治体
 
 新型コロナワクチンの接種間隔が21日、「5カ月以上」から「3カ月以上」に短縮された。ただ、オミクロン株に対応したワクチンは2種類あり、政府が「どちらを接種してもよい」などと説明していることで、住民や自治体に混乱が広がっている。オミクロン対応ワクチンは先行して接種が始まったBA.1型と、BA.5型がある。いま流行中のものに対応しているBA.5型の接種希望が増えていて、今回の短縮により、今後さらに希望が増えると各自治体はみている。

【10月23日】

●接種後の症状、「ワクチン」によるものか検証できるシステム開発

 ワクチンの効果や副反応を、接種した人としていない人で比較して検証できるシステムを九州大学のグループが開発した。欧米やアジアの国々で、こういったシステムはすでに導入されている。国内には、接種後に出た症状がワクチンによるものかどうか正確に調べられるシステムがなかったが、予想外の副反応が起きた場合にも対応可能になるとしていて、ワクチンに対する信頼を高めるのに役立てたいとしている。

 開発した福田准教授らは、各地の自治体の協力を得て、およそ130万人分の予防接種台帳などの情報と国民健康保険のレセプト情報からデータベースを作り、接種した人としていない人でワクチン対象の病気になったり、副反応の疑いがある症状が起きたりした割合を比較できるシステムを作った。実際に調べると、従来型ワクチンは「BA.1」が多かった時期に感染を防ぐ効果が56.5%、肺炎球菌ワクチンでは皮膚の炎症が起きる確率が2.5倍だったことが確認できたという。

●全国で新たに3万824人の感染確認 死者37人

 国内感染者は23日、新たに3万824人が確認された。前週の同じ曜日(16日)よりも1408人多かった。全国で発表された死者は37人だった。都道府県別で新規感染者が最も多かったのは東京の2805人。北海道2487人、大阪府2146人、神奈川県1807人、埼玉県1363人、兵庫県1348人と続いた。

 10月23日時点の東京の感染状況 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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【10月24日】

●中国GDP3.9%増 7〜9月期 年間目標5.5%は困難

 中国国家統計局は24日、18日の発表予定をいったん延期していた7~9月期の国内総生産(GDP、速報値)を発表した。物価変動の影響を除く実質成長率は前年同期比3.9%だった。1~9月期でみると同3.0%で、習近平(シーチンピン)指導部が今年の目標に設定した「5.5%前後」の達成は困難となった。中国政府関係者は「延期を指示したのが誰かはわからない。ただ、党大会期間中に前向きではない数字を発表することなどできるわけがない」という。

 4~6月期は厳しい移動制限を伴うゼロコロナ政策によって上海が2カ月以上もロックダウンされ、北京などでも移動が制限された。そのため、前期に比べ7~9月期は改善したものの、足元で回復が広がっているとは言いがたい。人々の消費の状況を示す小売総額は、同2.5%増と8月から減速した。いまだに各地でロックダウンが断続的に実施され、先行き不安で人々が財布のひもを緩められないためだ。不動産も低調な数字が続く。

●NY メトロポリタン歌劇場など、マスク着用義務撤廃

 新型コロナの感染状況が落ち着いたとして、米ニューヨーク市はことし3月、レストランや劇場などでのワクチンの接種証明の提示や、公共施設の屋内でのマスク着用について義務化を撤廃し、多くの施設が対応を緩和したが、一部の劇場では、その後も独自に接種証明の提示やマスクの着用義務を続けてきた。

 24日、ワクチンの接種が進んだことなどを受けて、世界有数のオペラハウス、メトロポリタン歌劇場や、「音楽の殿堂」とされるカーネギーホールなどでマスクの着用義務が撤廃された。

●山際経済再生相が辞任 教団と接点、追及受け引責 首相、任命責任認める

 世界平和統一家庭連合(旧統一教会)との関わりが相次いで表面化していた山際経済再生相(54)は24日夜、首相官邸で岸田首相に辞表を提出した。首相は受理し、事実上更迭した。山際氏は首相と会談後、記者団に教団の問題について「後追いの説明となり、結果として政権に迷惑をかけることになった」と述べた。岸田政権が昨年10月に発足してから、不祥事などで閣僚が辞任するのは初めて。教団の問題をめぐって、政府や党の役職を辞任するケースも初めて。

 首相は8月、教団と自民党の関係が問われる中、内閣改造で山際氏を留任させた任命責任が問われる。首相は記者団に「任命責任は当然感じている。職責をしっかり果たすことによって責任を果たしていきたい」と述べた。後任は25日に発表する。

 

●生後6か月~4歳対象のワクチン 、「努力義務」 他の接種と調整 重要に

 生後6カ月~4歳を対象にした新型コロナワクチンが、24日から接種できるようになる。5歳以上と同じ予防接種法上の「努力義務」がついた。基礎疾患のない子どもでも重症化する例が報告される中、小児科医は接種する意義を指摘している。努力義務は義務とは異なり、本人や保護者が納得したうえで接種を判断することになる。24日から来月下旬にかけておよそ700万回分のワクチンが自治体に配送、準備が整った自治体から順次、接種が開始される。

 ワクチンは、有効成分の量が大人の10分の1で、3回の接種が必要。3週間開けて2回目を接種したあと、少なくとも8週間開けて3回目を接種する。接種を希望する場合、悩ましいのがほかの予防接種とのスケジュール調整。とくに生後6カ月~1歳ごろは、4種混合や麻疹・風疹など、定期接種のワクチンが多い。コロナワクチンは、インフルワクチンと同時接種ができるが、それ以外は原則、前後2週間の接種間隔をあけるとされている。

【10月25日】

●更迭、異例の首相説明 衆院本会議 山際氏後任に後藤前厚労相

 世界平和統一家庭連合(旧統一教会)との関わりが相次いで表面化した山際経済再生相(54)は24日夜、首相官邸で岸田首相に辞表を提出した。首相は受理し、事実上更迭した。首相は25日、山際氏の後任に後藤茂之・前厚労相(66)を起用した。同日午後に開かれた衆院本会議では経緯を説明し、「国会開会中に、大臣が辞任する事態となり深くおわびを申し上げます」と謝罪した。与党内でも更迭は遅いという批判も出ている。

 山際氏は、当選6回。昨年10月の岸田政権発足時に経済再生相に就任、看板政策「新しい資本主義」のほか新型コロナ対策も担当。後任の後藤氏は大蔵官僚を経て、当選7回。自民党政調会長時代の首相を政調会長代理として支えた。経済や社会保障分野、特に年金政策に詳しく、昨年10月の岸田政権発足時に厚労相として入閣。新型コロナ担当相だった山際氏とともに、感染者が急増した「第7波」への対応など、新型コロナ対策の司令塔を担った。

 山際大志郎氏と後藤茂之氏 出典:ウィキメディア・コモンズ
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【10月26日】

●「感染者横ばいも、接触増の影響注意」 厚労省専門家組織

 厚労省の専門家組織の会合が26日に開かれ、全国の新規感染者数は増加に転じた先週から変わって、直近では横ばいになっている。一方、北海道や東北、中国地方などでは増加がみられ、感染状況には地域差があると指摘。また、重症者や亡くなる人の数は下げ止まり。多くの地域で夜間の繁華街などでの人出が増加していて、年末に向けて社会経済活動が活発化することで、人と人との接触機会が増えることによる影響に注意が必要だとしている。

 60代以上では感染による免疫獲得は少なく、今後は高齢者での感染拡大が懸念される。年内にオミクロン株対応ワクチン接種を完了するよう呼びかけることが重要。さらにインフルとの同時流行も懸念され、発熱外来やオンライン診療の強化、自己検査キットの確保などの対策を進めるよう求めている。そのうえで、場面に応じた不織布マスク着用、換気、飲食は少人数、飲食時以外はマスク着用。症状があるとき外出を控えるといった基本的感染対策を続けるよう呼びかけた。

●1週間の新規感染者数 全国では前週比0.96倍

 厚労省の専門家会合で示された資料によると、25日までの1週間の新規感染者数は、全国では前の週と比べて0.96倍と増加傾向だった先週から変わってほぼ横ばい。首都圏では、東京都と埼玉県が0.94倍、神奈川県が0.97倍、千葉県が0.95倍、また香川県と愛媛県が1.20倍、岩手県が1.16倍、北海道が1.13倍など合わせて10の道県で増加。一方、徳島県は0.68倍、鹿児島県0.74倍、沖縄県0.78倍などと、地域によって感染状況に差が見られる。

 人口10万当たりの直近1週間の感染者数は、山形県が455.04人と全国で最も多く、次いで北海道が450.73人、秋田県が329.65人、長野県が301.51人などとなっているほか、大阪府が186.35人、東京都が163.77人、全国では190.93人。

●脇田座長「感染落ち着くも注意を」

 専門家組織の会合のあと開かれた記者会見で、脇田座長は、現在の感染状況について「連休の影響で北海道や東北など感染者が増加している地域があったが、全国的にみれば感染状況は少し落ち着いてきた。第7波での感染者が少なかった地域では、自然感染などによる免疫が落ちているため、増加しやすく、逆に、沖縄県のように感染者の多かった地域では、拡大しにくいというデータも示された」と指摘した。

 また、新型コロナとインフルエンザとの同時流行について「インフルの流行の兆しはまだ見えず、いつ流行が始まるかは分からない。ただ、コロナと同時流行する可能性は十分にあり、備えとしてはオミクロン株対応のワクチン、インフルワクチンの両方の接種を進めること、自宅でできることとしてコロナの抗原検査キットや解熱剤などの準備を進めておくことが大事だ」と述べた。

●「第8波」、800万人感染の試算 ワクチン接種で3割減も 西浦教授

 新型コロナの「第8波」について数理疫学が専門の京都大学の西浦教授は26日に開かれた厚労省の専門家組織の会合で、来年2月までに800万人程度が感染する一方、ワクチンの接種が順調に進めば感染者数を30%近く減らすことができるとするシミュレーションの結果を示した。

 西浦教授は「ワクチンの接種を確実に進めることで、入院者数を2割程度減らすことができるなど、インパクトは大きい。実効再生産数が低く流行がゆっくりと進むときにはワクチンの接種が間に合いやすい傾向があり、感染予防対策と組み合わせられると、より効果が期待できる」としている。

●発熱外来設置の医療機関への診療報酬加算 来年3月末まで延長へ

 この冬は、新型コロナとインフルエンザの同時流行の可能性が指摘されていて、厚労省は日本医師会などに発熱外来の設置に協力を求めている。こうした中、厚労省は、今月末が期限となっている発熱外来を設置している医療機関への診療報酬の加算を延長することを決め、26日関係者に通知した。

 具体的には、新たに発熱外来を設置したり、今の診療体制を拡充したりすることを要件に、加算を来年3月末まで延長する。また、自宅や宿泊施設で療養している重症化リスクの高い患者に対し、電話などで診察を行う医療機関への加算についても、土曜・日曜の診察や、インフルにも対応できる体制があることなどを新たな要件にして、来年3月末まで延長する。

【10月27日】

●葬儀などのガイドライン、早急に見直しへ 厚労相

 加藤厚労相は、新型コロナで亡くなった人の葬儀などに関する国のガイドラインについて、遺族の思いに沿った形になるのが望ましいとして、専門家らの意見を聞きながら、早急に見直す考えを示した。国はおととし7月に、新型コロナで亡くなった人の搬送や葬儀に関するガイドラインをまとめ、遺体が適切に管理されれば感染リスクは極めて低くなるとした一方で、遺体に触れることは控えるよう呼びかけている。

 これについて参議院厚労委員会の審議で「病室で対面できない、火葬場にも入れてもらえないということが全国で起きている。見直すべきだ」という指摘が出された。これに対し加藤厚労相は「亡くなった方を送ることは大変大事な儀式で、できるだけ遺族の思いに沿った形で行われることが望ましい。ガイドライン作成から2年以上が経過し、有識者からも見直すべきだという指摘が出ていて、私もそのように実感している」と述べた。

● 特例貸付け、3割返済不能 コロナ困窮世帯向け 79万件免除申請

 新型コロナの影響で困窮した世帯に政府が無利子・保証人なしでお金を貸した「特例貸し付け」。返済できずに免除を求める申請が、判定の締め切りを今年度中に迎える貸付総数の3割超の79万1千件余りにのぼることがわかった。このうち少なくとも約31万5千件(総額約1047億円)で免除が決定。自己破産も7500件以上確認されており、返済が本格化すれば、生活に行き詰まる人が増える恐れが出てきた。

 特例貸し付けは2020年3月に始まり、一時は最大200万円まで借りることができた。受け付けは今年9月末で終わり、貸付総数は約335万件、総額は約1兆4268億円。この返済が来年1月から始まる。政府はこれまで返済の開始時期を延ばしてきたが同月以降、借り入れた人に対し、貸付時期に応じて順次、返済を求めていく。ただ、生活が苦しい人は返済免除の申請が必要で、多くの社会福祉協議会は今夏までに案内を送付。免除申請の締め切りを8月末などとした。

●小中の不登校、最多24万人 文部省調査 コロナ禍のストレス指摘

 2021年度に30日以上登校せず「不登校」とされた小中学生は、前年度から24.9%(4万8813人)増え、過去最多の24万4940人だったことが文科省の全国調査で分かった。初めて20万人を超え、増え幅も過去最大。小中高校などのいじめの認知件数も過去最多を更新。文科省は、長引くコロナ禍に起因する心身の不調やストレスが影響していると分析している。調査は全国の国公私立の小中高校と特別支援学校、各教育委員会に実施。27日に結果を公表した。

 不登校やいじめの増加について、文科省はコロナ禍の影響を指摘。2021年度は一斉休校はなかったが、夏の感染「第5波」や冬の「第6波」で休校や学年・学級閉鎖、分散登校が相次いだ。このため生活リズムが崩れたり欠席することに抵抗が薄くなったりして不登校になった事例が見られた。また、感染対策で運動会や遠足といった行事が中止され、グループ活動も制限されたことが登校意欲の低下につながったり、ストレスに起因するいじめにつながったとみている。

【10月28日】

●オミクロン株の新たな変異ウイルス、「リスク変化なし」 WHO

 新型コロナの変異やそのリスクについて調査しているWHOの専門家グループは28日、オミクロン株の新たな変異ウイルス「BQ.1」と「XBB」について、最新の知見を公表した。欧米を中心に感染が拡大している「BQ.1」については、これまでのオミクロン株に比べて感染者に占める割合が増える傾向にあり、免疫から逃れる能力が高い可能性があるものの、まだ明確なデータはない。現時点では、さらなる調査が必要だとしている。

 また、シンガポールなどで感染が広がっている「XBB」についても、一部の国で感染力の高さが指摘されているものの、これまでのオミクロン株に比べ、今の段階では免疫から逃れる能力や重症化率が高いとはいえないという。こうしたことからWHOは、これら2つの新たな変異ウイルスについて、現時点ではこれまでのオミクロン株と比べ、大きなリスクの変化は見られないと指摘、今後も評価を続けるとともに、各国に対して監視の継続を呼びかけている。

●規模ありきのバラマキ 経済対策39兆円

 岸田政権が支持率浮揚の目玉にすえた総合経済対策は、28日に閣議決定、財政支出が39兆円にのぼる巨額の対策となった。編成が「規模ありき」で進んだ結果、中身は物価高への対応のみならず、公共事業など、あれもこれものバラマキ色の濃いものがめだつ。チェック機能が甘くなる予備費も4.7兆円積み上げ、財政規律の緩みも避けられない。

 目玉となるのは、電気料金や都市ガス料金の高騰分を抑える激変緩和策で、ガソリンへの補助金なども合わせて総額6兆円をつぎ込む。岸田首相は標準的な世帯で4万5千円の家計支援になることを強調したが、対象や支援の上限を設けずに富裕層でも恩恵を受ける。経済対策をめぐっては、コロナ禍の2020年度以降、膨張が続いている。今回の対策でも編成当初から大規模な財政支出を求める声が与党から相次ぎ、最終局面で4兆円規模で国費が上積みされた。

●巨額予備費、「国会軽視」の声

 補正予算案の一般会計は29兆円で、土壇場で4兆円超が積み増され、大半が予備費だった。経済対策の文書には「コロナ禍や物価高に万全を期す」「経済危機に機動的・弾力的に対応」など、予備費計上を正当化する文言が急きょ加わった。財務省関係者は「兆円単位の事業を突然積み上げられない中、財務省は使わなければ戻ってくる予備費を計上することで、自民党や官邸が求める30兆円に近づけ、体裁をつくろった」と読み解く。

 ただ、予備費は緊急的な支出を想定したもの。憲法は国の予算について国会の事前の審議と決議を得る必要があるとした上で、災害など「予見しがたい予算の不足に充てるため」に計上を認めている。コロナ禍で巨額化した予備費は「国会軽視」との批判は根強い。5月に成立した第1次補正予算で1.5兆円の予備費を積み増した時も、野党からは「財政民主主義を踏みにじる」「政権が自由に使える財布じゃない」との声が相次いだ。

●オミクロン株の新たな変異ウイルス「XBB」、東京都内で初確認

 東京都は27日、モニタリング会議で新型コロナのオミクロン株のうちの複数のタイプのウイルスが組み合わさった「XBB」と呼ばれる新たな変異ウイルスが6件確認されたと発表した。都によると「XBB」は10月17日時点で検疫で7件検出されていたが、都内での確認は初めてだという。シンガポールで「XBB」は先月中旬には感染者全体の17.3%だったのが、10月中旬には60.7%を占めているという。重症度については現時点で分かっていない。

◆コロナ影響企業 雇用調整助成金の特例措置、12月から原則通常に

 雇用調整助成金は、企業が従業員を休業させた時に休業手当の一部を助成する制度で、新型コロナの影響を受けた企業には助成金の上限や助成率を引き上げる特例措置が設けられている。経済の回復や雇用情勢などを踏まえて縮小されてきていて、厚労省は28日に開いた審議会で12月から原則、通常に戻すことを決めた。特例措置が設けられて以降、支給決定額は6兆円を超え、雇用保険財政が圧迫され、労働移動の妨げになっているという指摘も出ていた。

 一日当たりの上限額は8355円で現時点と変わらないが、助成率は大企業が75%から50%に、中小企業が90%から67%に戻る。一方で、特に影響が続く企業は来年1月末までにかぎって経過措置を設け、一日当たりの上限額は現在の1万2000円から9000円とし、通常時の8355円は上回る水準とする。特例措置は最も手厚い時には企業の規模にかかわらず、一日の上限が1万5000円、助成率は中小企業で100%だった。

【10月30日】

●水際対策緩和、外国人旅行客増加 人手不足が課題に

 水際対策が大幅に緩和されてからまもなく3週間。都内のホテルの中には、外国人旅行客の増加などによって予約が大幅に増えている。先月7日に1日当たりの入国者数の上限が5万人に引き上げられたほか、今月11日には入国者数の上限が撤廃、個人の外国人旅行客の入国も解禁されるなど、大幅に緩和された。観光局によると先月、日本を訪れた外国人旅行者は推計で20万6500人、新型コロナ以降初めて20万人を上回る。

 ホテルの中には外国人の宿泊客が増える一方、従業員が足りずにレストランが営業できないなど、人手不足の影響を受けている。信用調査会社「帝国データバンク」の先月時点での調査結果によると、「旅館・ホテル」業界で「正社員が不足している」と答えた企業の割合が62.5%。また、非正規の社員についても業界では62.3%が「不足している」と答えている。

●全国で4万408人の感染確認 8日連続で前週上回る

 国内感染者は30日、全国で新たに4万408人が確認。前週の同じ曜日(23日)より9583人多く、8日連続で前週より増えた。発表された死者は全国で26人だった。都道府県別で新規感染者が最も多かったのは東京都の3687人。北海道3658人、大阪2415人と続いた。

 10月30日時点の東京の感染状況 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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【10月31日】

●上海ディズニーランド、31日から閉鎖を発表 コロナ感染対策で

 上海ディズニーリゾートは、中国版ツイッター「ウェイボー」の公式アカウントで、新型コロナ感染拡大を防ぐ対策に沿って10月31日から上海のディズニーランドを一時、閉鎖すると発表した。上海市によると、31日に感染が確認された女性がディズニーランドに行っていたという。また、上海市はSNSで、「現在、園内にいる人はPCR検査が陰性でないと出られない」と説明するなど、警戒を強めている。

 施設では10月28日から、ハロウィーンにあわせたイベントが行われていたが、感染対策でスタッフの数などを減らすため、29日からは一部のアトラクションを取りやめていた。上海ディズニーランドでは、去年も感染者1人が確認されたことを受けて休園したほか、上海市内で感染が相次いだことし3月中旬以降も、3か月余りにわたって休園していた。中国では、「ゼロコロナ」政策のもと、引き続き厳しい感染防止対策が続いている。

●BA.5ワクチン、モデルナ製承認へ 厚労省部会了承

 米モデルナ社が開発したオミクロン株の一つ「BA.5」対応ワクチンについて、厚労省の専門家部会は31日、特例承認を了承した。現在、モデルナ製ではオミクロン株の「BA.1」対応のワクチンが自治体に配送されているが、今後切り替える。了承されたワクチンは、従来ワクチンと同じ武漢株のmRNA、オミクロン株のBA.4とBA.5の両方に共通するmRNAを含む「2価ワクチン」。対象は18歳以上で3回目以降の接種に使う。3カ月以上の間隔を空けて接種する。

 部会では、すでに承認されているモデルナ製のBA.1対応ワクチンのデータや、マウスに試したBA.5対応ワクチンのデータをもとに議論した。感染を防ぐ中和抗体の量が増えることから、有効性を確認。安全性もBA.1対応ワクチンと成分に大差がなく、海外での使用実績からも問題はないと判断。BA.5対応ワクチンは、米ファイザー社製が5日に特例承認され、13日から使われ始めている。モデルナ製は、早ければ11月に自治体に配送を始める。

●塩野義「年内には承認申請」 開発中の新型コロナワクチン

 塩野義製薬は31日、開発中の新型コロナワクチンについて、11月末から12月に厚労省に承認申請する考えを示した。2020年に臨床試験(治験)を開始し、昨年後半の時点では今年3月末までの申請を目指していた。しかし、治験の遅れや量産体制の確保などに問題があり、今春以降、数度にわたり申請目標の時期を遅らせていた。開発しているワクチンは「組み換えたんぱく」という手法で、4月に承認された米ノババックスと同じタイプ。

 この日、2022年9月中間決算の説明会で手代木社長が「ワクチンは本当に遅れていて、国民のみなさまからお叱りをいただいている。どんなに遅くても年内には承認申請したい」と述べた。製造準備や、治験での情報開示調整に時間がかかっているという。すでに治験のデータなどは厚労省に提出を始めているという。想定通りに承認されれば、国内メーカーが開発した初の「国産ワクチン」となる。

●プロ野球とJリーグ コロナ対策連絡会議、今シーズンで終了へ

 プロ野球とJリーグの連絡対策会議は、新型コロナの感染拡大に連携して対応するため、一昨年3月に設置された。31日に開かれた対策連絡会議後の記者会見で、Jリーグの野々村チェアマンは「この3年間でさまざまな知見が蓄積され、コロナを知ることがだいぶできた。いろんな勉強をしながら前に進め、1つのチームとしてやってきたものがあり、各球団やクラブでいろんなことができるようになってきた」と話し、11月の2回の会議を最後に、今シーズンで終了する方針。

●国内2万2341人感染 23人死亡

 厚労省によると、31日に発表した国内の新たな感染者は空港の検疫などを含め2万2341人(累計2229万5592人)。前週の同じ曜日(24日)に比べ5489人多い。都道府県別での最多は、北海道の2485人。次いで東京都2019人、神奈川県1659人、大阪府1171人、広島県1221人と続く。また人工呼吸器やECMOをつけたり、集中治療室などで治療を受けたりしている重症者は、31日時点で129人(前日に比べ1人増)。発表された死者は、23人(累計4万6659人)。

 以下6枚は10月31日時点の国内感染状況 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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2022年10月20日 (木)

新型コロナ2022.10 第8波懸念

 新型コロナウイルス感染症は、7月には「第7波」となって全国的に急増、8月10日の全国の新規感染者は過去最多の25万人超、自宅療養の感染者も10日時点で過去最多の154万人、重症者や死者も増加した。8月末頃からは減少傾向が続いており、病床使用率も低下傾向にあるが、この冬は季節性インフルエンザと新型コロナの同時流行の「第8波」が懸念されている。

 2022年10月1日から15日までの新聞、テレビ、ネット情報から、新型コロナの主なニュースを辿る。本ブログ記事「新型コロナ2022.09 減少続く」の続き。【写真や図をクリックすると、拡大表示します】

 

【10月1日】

●アストラ製接種、使用期限で終了 約1350万回分を廃棄

 英アストラゼネカ社から購入した新型コロナワクチンについて、厚労省は30日に6カ月の使用期限を迎えたため、同日で接種を終えると発表した。契約した1億2千万回分のうち廃棄数は約1350万回分にのぼる。政府は2020年8月、翌年初頭から供給を受けることで同社と基本合意し、12月に契約した。ただ、副反応として血栓症が海外で報告され、国内の接種対象は原則40歳以上に限定。自治体への配送は約20万回分にとどまった。

【10月2日】

●「自宅」で亡くなる人、割合増加 長引くコロナ禍影響か

 厚労省が9月、公表した「人口動態統計」によると、去年1年間に死亡した人の数は143万9856人。亡くなった場所の割合で最も多いのは、病院で65.9%、続いて自宅17.2%、老人ホームが10%となっている。このうち自宅で亡くなった人の割合は、2000年代以降、一貫して13%前後で推移し2019年は13.6%、2021年は17.2%と2年間で3.6ポイント増加した。一方、病院は、2019年の71.3%から2021年は65.9%と減少した。

 厚労省は、長引くコロナ禍で病院や高齢者施設での面会制限が続く中で人生の最終段階を自宅で過ごす人が増えていることに加えて、入院したくてもできない人がいたことなども影響しているのではないかという。

●岸田内閣、不支持50% 支持横ばい40% 国葬実施「評価せず」59%

 朝日新聞社は1、2の両日、全国世論調査(電話)を実施した。岸田内閣の不支持率は50%(前回9月調査は47%)で、初めて半数に達した。支持率は40%(同41%)でほぼ横ばい。不支持率が支持率を上回るのは、2カ月連続。支持政党別にみると、自民支持層で内閣を「支持する」は70%、「支持しない」は23%。無党派層で「支持する」は24%、「支持しない」は62%だった。

 9月27日にあった安倍元首相の国葬を、岸田内閣が国の儀式として行ったことについて、「評価しない」は59%、「評価する」は35%だった。年代別では、18~29歳の「評価する」が47%で他の年代より高い割合を示したが、70代は25%だった。政治家と旧統一教会を巡る問題への岸田首相の対応は、「評価しない」が67%。

●全国で2万9千人感染 3カ月ぶり3万人下回る

 国内感染者は2日、新たに2万9492人が確認された。前週の同じ曜日(9月25日)より1万7291人少なかった。新規感染者が3万人を下回るのは、7月4日以来約3カ月ぶり。死者は全国で71人だった。都道府県別で感染者が最も多かったのは東京都の2922人。次いで大阪府の2168人、神奈川県の1906人だった。

 10月2日時点の東京の感染状況 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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【10月3日】

●接種偽装 知人「打たないと不利益被る」、詐欺容疑の院長に要望

 警視庁は3日、東京都北区のクリニック院長の船木威徳容疑者(51)を詐欺容疑などで再逮捕した。捜査2課によると、院長は昨年10~12月、愛知県稲沢市に住む母子3人(40代女性と10代の娘2人)について、ワクチン接種をしたとする虚偽の接種記録を作成、同市から接種委託料計約1万4千円を詐取した疑い。院長は札幌市の母子3人についても同様にワクチンを接種したとして、委託料の搾取で起訴されていた。

 船木院長と女性は数年前に知り合い、互いにワクチンに否定的な考え方を持っていた。女性は同課に対し「人体に悪影響を及ぼすと思っていた」と説明、「ワクチンを打たなければ色々な不利益を被ると考え、船木院長にお願いした」と話した。ワクチンは住民票を置く市区町村で接種を受けるのが原則。同クリニックでは、昨年7~12月末に接種なしで接種済証が欲しい13都道府県の計約230人の要望に応える形で、接種偽装を繰り返したようだ。

【10月5日】

●「インフルと同時流行懸念、備えを」 コロナ専門家会合

 厚労省の専門家組織の会合が5日に開かれ、現在の感染状況について、すべての地域で減少傾向が続くと見られると分析した。療養者や重症者、亡くなる人の数の減少も続いており、医療体制については状況の改善が見られるとしている。また、ワクチン接種や自然感染で獲得した免疫は時間とともに低下すると考えられるので、今後、高齢者での感染拡大が懸念されると指摘した。

 また今年、南半球のオーストラリアなどで流行したこと、各国で行動制限が大きく緩和されている現状から、これからの半年間で新たな新型コロナ感染拡大と季節性インフルエンザ流行が起きる可能性は「極めて高い」と分析。冬に向けて、インフルとオミクロン対応ワクチンの高い接種率の実現、全国の医療機関でコロナとインフルを診断・治療できる体制整備、重症病床の確保、定点把握を含めた感染状況の把握体制といった対応が必要だと指摘した。

 インフルエンザH1N1型ウイルス  出典:ウキメディア・コモンズ

インフルエンザウイルス H1N1 influenza virus

●新規感染者数、全国では前週比0.65倍 減少傾向続く

 専門家組織の会合で示された資料によると、4日までの1週間の新規感染者数は、全国では前の週と比べて0.65倍と減少傾向が続いている。首都圏の1都3県では、東京都が0.61倍、神奈川県0.73倍、埼玉県0.57倍、千葉県0.54倍。そのほかすべての都道府県で前の週より減少している。人口10万当たりの直近1週間の感染者数は、山形県が300.3人と全国で最も多く、次いで北海道279.0人、富山県263.2人など、全国では197.1人。

●「自主検査陽性者センター登録を」 専門家組織

 自主検査の陽性者にはセンターの存在を知らなかったり、手続きが面倒だったりするなどの理由で登録しない人もいる。未登録の人数は把握できない。脇田座長(国立感染研所長)は「今のところ感染動向の把握にそれほど影響していない」との見方を示しつつ、「なるべく登録してもらうため、利点を伝えていくのが重要だ」と述べた。

 先月26日から感染者の「全数把握」が全国一律に簡略化、感染者数は医療機関の診療人数の報告と、自主検査陽性者によるセンター登録とをあわせて把握するようになった。発生届の対象外となった若い世代や軽症の人たちは、登録すれば医療機関を受診せずに自宅療養を始められる。都道府県の多くは、登録しなければ健康観察や食料配送の支援を受けられないため、センターの周知を進めている。

● 脇田座長「少し早く冬の流行が始まる可能性」

 専門家組織の会合のあと開かれた記者会見で、脇田座長は新型コロナの感染状況について「日本では今のところ減少傾向が続いているが、すでにヨーロッパのいくつかの国で入院患者が増加していて、少し早く冬の流行が始まる可能性がある。日本でも今後、年末に向けて人との接触機会が増える時期になり、感染者数が増加に転じる恐れがあるので注意する必要がある」と指摘した。

 さらに、この冬インフルとコロナの同時流行が懸念されていることについて「同時流行が起きるなかで発熱をした場合に医療機関の受診など一人ひとりがどう行動すればよいか、分かりやすく示すことが重要だ。また、抗インフル薬のタミフルなどをどのように使うべきかなども今後議論していく必要がある」と述べた。

●ファイザー BA.5対応ワクチン、使用承認 厚労省

 ファイザーは9月13日、現在感染の主流になっているオミクロン株BA.5やBA.4と従来の新型コロナに対応するワクチンの承認申請を提出した。今月5日夜に開かれた厚労省の専門家による部会では、これら変異株に対する予防効果が期待されると評価し国内使用を了承、その後、厚労省が正式に承認した。厚労省はおよそ4300万回分のワクチンを来週以降、自治体に配送する計画。無料の公的接種に位置づけ、早ければ10月中旬以降に接種が始まる。

 厚労省は、年末年始に懸念される感染拡大に備え、希望する人が年内に接種を終えられるよう、体制整備を進めている。また、BA.1対応とBA.5やBA.4対応の2種類のオミクロン株対応ワクチンをあわせ、11月上旬にかけての配送量はおよそ8000万回分で、厚労省はどちらのワクチンもオミクロン株に対して従来ワクチンを上回る効果が期待されるほか、今後の変異株にも効果がある可能性が高いとしている。

●モデルナ BA.5対応ワクチン、厚労省に承認申請

 オミクロン株「BA.5」対応ワクチンについて、モデルナは厚労省に承認を求める申請を行った。申請したのは、BA.」やBA.5、それに従来のコロナに対応する成分を含む遺伝物質の「メッセンジャーRNA」が2種類含まれている「2価ワクチン」。米国では、このワクチンの18歳以上の追加接種について、今年8月31日にFDA(食品医薬品局)が緊急使用の許可を出し、実際に接種が行われている。

●専門家、「接種できる機会を逃さずに接種を」

 オミクロン株「BA.5」に対応する成分を含むワクチンについて、臨床ウイルス学が専門でワクチンに詳しい北里大学の中山特任教授は「現在、主流となっているBA.5に対しては感染や発症を防ぐ効果は、今回のワクチンのほうが高いと思われる」と話している。

 すでに接種が始まっている「BA.1」対応のワクチンと「BA.5」対応のワクチンのどちらを接種するかについて中山教授は、「BA.1とBA.5の違いは、従来のウイルスと比べると大きなものではない。「BA.1」対応ワクチンでも重症化を防ぐ効果は十分期待できる。今、「BA.1」対応のワクチンを予約しているならそれを接種すればいい。接種できる機会を逃さずに接種するというのが基本だと思う」と述べた。

●4歳以下ワクチン承認 ファイザー製 3回接種

 生後6カ月~4歳を対象としたファイザー製の新型コロナのワクチンについて、厚労省は5日、国内での製造販売を特例承認した。同省は7日に専門家分科会を開き、いずれも予防接種法にもとづく公費接種とする見通し。5~11歳への対象拡大は、厚労省が今年1月に特例承認し、3月から接種が始まっている。 4歳以下の子どもが使えるワクチンは初めて。接種1回あたりの有効成分の量は、5~11歳用の3分の1以下で、計3回うつ。

●従来型ワクチン大量廃棄 1〜2回目接種の予約減 20指定市 在庫220万回分

 オミクロン株に対応した新しいワクチンの接種が各地で始まる中、従来型のワクチンの多くが廃棄される見通しになっている。20の政令指定市で、9月下旬の在庫は約220万回分。都道府県では、市町村に発送後、在庫量を把握していないところが多い。従来型は主にこれから1~2回目の接種を受ける人に使われることになっているが予約は少なく、在庫の多くは使われないとみられている。

【10月6日】

● 「インフルと新型コロナの同時流行懸念」 都モニタリング

 東京都内の新型コロナの感染状況について、専門家は「いまだ感染者数は高い水準で今後、インフルエンザとの同時流行が懸念される」として警戒を呼びかけている。都は、6日に新型コロナの都内の感染状況と医療提供体制について、専門家によるモニタリング項目の分析結果を公表した。それによると新規感染者数の7日間平均は、5日時点で3769.1人と、9週間連続して減少している。また、都内の入院患者数は1360人で、先週より294人減。

 こうしたことを踏まえ、専門家は、4段階ある警戒レベルについて、感染状況は上から2番目を、医療提供体制は上から3番目をそれぞれ維持した。専門家は「感染者数は連続して減少しているものの、いまだ高い水準にあり、ことしの冬はインフルと新型コロナの同時流行が懸念され、注意が必要だ」として、警戒を呼びかけている。

【10月7日】

●4歳以下のワクチン接種、「努力義務」に

 生後6カ月~4歳を対象にした新型コロナワクチンについて、厚労省は7日、5歳以上と同様に予防接種法上の「努力義務」を課すことを決めた。同日の専門家分科会で了承された。24日から接種が始まり、無料の公費接種となる。子どもは感染しても軽症が多いとされるが、基礎疾患がなくても重症化する場合もあり、低年齢に多くなる傾向も報告されている。一方、ワクチンは従来ウイルス対応だが、オミクロンに対しても7割程度の発症予防効果が確認されている。

 また、12歳以上を対象とした米ファイザー社製のオミクロン株「BA.5」対応ワクチンも原則無料の公費接種となり、13日から接種が始まることが決まった。オミクロン株のワクチンは、「BA.1」対応のものが9月から接種が始まっていて、厚労省は来週から「BA.5」対応ワクチンの配送を始める。今後、ワクチンが切り替わっていくが、開始時期は自治体ごとに異なる。

●感染症法・旅館業法 改正案を閣議決定 医療体制確保など対策強化

 政府は7日、次の感染症危機に備え、医療体制の確保や水際対策のための感染症法などの改正案と、旅館やホテルなどの旅館業法の改正案について、それぞれ閣議決定した。今国会に提出して成立をめざす。感染症法などの改正では、都道府県が地域の中核を担う公的病院や大学病院と病床や発熱外来の確保について協定を結べるようになる。協定を守らないと指示や公表の対象となり、「特定機能病院」「地域医療支援病院」なら承認取り消しがありうる。

 水際対策では、政府は感染した恐れがある人に、入国後の自宅待機を指示できるようになる。虚偽報告したり状況報告に応じなかったりすれば、6カ月以下の懲役または50万円以下の罰金。旅館業法の改正では、旅館やホテルは特定の感染症の流行期に限り、発熱などの症状がある客が正当な理由なく受診、マスク着用などの感染対策を拒む、それ以外の客でも正当な理由なく検温や渡航歴の確認を拒むという場合、客に対し宿泊を拒否できる。

【10月8日】

●感染者、全国で新たに2万7千人、前週より約9千人減

 国内感染者は8日、新たに2万6785人が確認された。前週の同じ曜日(1日)より8633人少なかった。死者は73人だった。都道府県別で新規感染者が最多だったのは東京都で2605人。前週の同じ曜日より1229人少なく、8日までの1週間の感染状況をみると、感染者は1日あたり3090.7人で、前週(5133.6人)の60.2%。次いで大阪府が1850人、北海道が1808人だった。

 10月8日時点の東京の感染状況 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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【10月9日】

●「ゼロゼロ融資」、焦げ付き懸念 計42兆円、公費負担も

 新型コロナ対策として政府が始めた実質無利子・無担保の「ゼロゼロ融資」の受け付けが9月末で終了した。巨額の公費を投じて企業の資金繰りを支えてきた。利払いが順次始まる来春に向けて企業の返済が本格化する見通しだが、コロナの影響が長引くなどして倒産は増加傾向にある。融資が焦げ付くと、公的機関の信用保証協会が返済を肩代わりする。協会がお金を回収できない場合、損失の一部は公費で穴埋めされ、国民負担になる。

 ゼロゼロ融資は、コロナで売り上げが減った中小企業を対象に、金融機関が担保なしでお金を貸し出す制度。利子を3年間、国や都道府県が負担し、返済できない場合の保証もつく。2020年3月に始まった。民間金融機関の新規受け付けは昨年3月、政府系も今年9月末で終えた。中小企業庁によれば、融資実績は6月末時点で約234万件、42兆円。政府は金融機関に利子として支払う予算として約1.8兆円を計上、3月末までに約4千億円を支出した。

【10月10日】

●高齢者施設の感染者、多くが入院できず 施設で療養

 第7波の高齢者施設への影響について9月、東京都高齢者福祉施設協議会が都内の高齢者施設を対象にインターネット上でアンケート調査を行ったところ、特別養護老人ホームなど入所型の施設では、対象全体の47%にあたる273の施設が回答した。それによると、いずれも累計で今年7月1日からの2か月間で新型コロナに感染した施設の利用者は、159施設で1795人、職員の感染者も155施設で1489人にのぼり職員の間でも感染が広がったことがわかった。

 また、感染した利用者のうち、医療機関に入院できたのは299人に対し、入院できなかった利用者はその2倍近い570人。困ったことについて複数回答で尋ねた項目では、最も多い135施設が「職員の確保」、次いで103施設が「入院ができない」をあげている。このほかクラスターについては、回答したうち3割にあたる95施設が発生したと答え、クラスターが発生しやすい理由として、利用者が自分で感染対策を行うのが困難などをあげている。

【10月11日】

●世界経済想定以上の減速 23年の成長率2.7% 4期連続下方修正 IMF見通し

 国際通貨基金(IMF)は11日、最新の「世界経済見通し」を公表し、2023年の世界経済の実質成長率が前年比2.7%になると明らかにした。前回7月の予測から0.2ポイント減速し、金融危機やコロナ禍でマイナス成長に転じた2009年と2020年を除けば、2001年以来の低成長。世界経済を牽引してきた米欧中の主要国が景気後退局面に入る可能性が高まっている。

 IMFは、成長率見通しを下方修正するのは4期連続。IMFの想定を超えるスピードで、世界経済の先行きは悪化している。2022年の世界成長率は7月予測の3.2%を維持した。だが、コロナ禍からの経済回復で6.0%の高成長を記録した2021年からは、大幅に減速する。原因の一つが、2月に始まったロシアのウクライナ侵攻によるエネルギー・食料の価格高騰による経済危機。物価高は2023年も各地で尾を引く見通し。

●水際対策、きょうから大幅緩和 入国上限撤廃 個人旅行も解禁

 水際対策が11日から大幅に緩和された。入国者数の上限が撤廃され、個人の外国人旅行客の入国も解禁されるなど、制限は、ほぼコロナ禍前の状態に戻る。具体的には1日当たり5万人としていた入国者数の上限が撤廃され、ツアー以外の個人の外国人旅行客もおよそ2年半ぶりに入国が解禁された。

 米国、韓国、英国など、68の国や地域から観光などで訪れる短期滞在者のビザを免除する措置が再開されるほか、地方の空港や港でも、順次、国際線の受け入れが再開される見通し。また、すべての入国者に対し発熱など感染が疑われる症状がなければ入国時の検査は行わず、入国後の自宅などでの待機も求めないことになった。ただし、3回のワクチン接種証明書か、滞在先の出発前72時間以内に受けた検査の陰性証明の提示を求める措置は今後も継続される。

●「全国旅行支援」開始

 国内の観光需要の喚起策として、政府が新たに全国を対象に導入する「全国旅行支援」や、スポーツ観戦や映画などのチケット価格を割り引く「イベント割」も始まった。このうち「全国旅行支援」は11日から、東京都では準備などで9日遅れて今月20日からの開始となる。期間は12月下旬まで。すでに予約した分にも適用される。

 公共交通機関とセットの旅行商品は1人1泊8千円、それ以外は5千円を上限とし、旅行商品の料金の40%を補助するほか、土産物店などで使えるクーポン券を、1人当たり平日は3000円分、休日は1000円分受け取ることができる。3回のワクチン接種か陰性証明が条件。全国一斉に実施を決める「GoToトラベル」とは違い、各都道府県が感染状況をみながら実施と中止を決める。各都道府県に割り当てられた予算に達したところは、予定より早く終了することもある。

●自宅などで死亡 感染者288人 9月警視庁調べ 過去最多の前月より減

 自宅や外出先などで亡くなり、全国の警察が事件性の確認などをした死者のうち、新型コロナの感染が確認された人が、9月には288人いたことが警察庁への取材でわかった。月別で最多だった前月の869人と比べて581人少なかったが、オミクロン株の流行による「第6波」のさなかだった今年2月(564人)に次ぎ、過去3番目の多さだった。

 9月に判明したコロナ関連の死者の年代別は、80代が最多の95人。70代が55人、90代が54人と続いた。10歳未満も7人確認されたという。都道府県別では東京の39人が最多。大阪が22人、北海道と神奈川がそれぞれ18人などと続き、45都道府県で確認された。288人のうち、死因が新型コロナだと判断されたのは103人。事故によるけがなどの「外因死」が41人だった。

【10月12日】

●水際対策緩和や全国旅行支援開始 航空業界は人手不足対策

 水際対策の緩和や全国旅行支援が始まった。航空業界では期待の一方で、コロナ禍の影響による人手不足も懸念されていて、別の部署からの応援や中途採用などで需要の増加に対応しようとしている。国内の航空会社では、去年の利用者数が感染拡大前に比べて国内線で60%、国際線で95%減少するなど、コロナ禍で厳しい状況となり、採用の取りやめや離職者の増加によって、さまざまな職種で人手不足が懸念されている。

●専門家会合 観光で接触増に注意 インフル同時流行懸念

 12日に開かれた厚労省専門家組織の会合では、気温の低下や雨が続いたことで、夜間の繁華街などの人出が各地で減ったことが、感染者数の減少に影響した可能性があると分析。また、療養者や重症者、死者の数の減少も続いており、病床の使用率が低下するなど、医療体制は状況の改善が見られる。ただ連休や観光によって接触機会が増加することに注意が必要。今後はすべての地域で減少傾向が続くが、緩やかな減少か横ばいとなる可能性がある。

 過去2年の傾向から今冬に新型コロナの流行が拡大、季節性インフルが例年よりも早くまたは同時流行が懸念され、この事態を想定した対応が必要。ワクチンは、5歳~11歳の子どもには初回と追加接種、生後6か月~4歳は初回接種、2回の接種を終えた12歳以上の人にオミクロン株対応ワクチンの接種を進めるとしている。さらに、不織布マスクの着用や換気、飲食は少人数で飲食時以外はマスク着用、症状があるときは外出を控えるという基本的感染対策を求めた。 

 「マスクの着用について」のポスター 出典:厚労省ホームページ

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●新規感染者数 全国で減少傾向続く

 厚労省の専門家会合で示された資料によると、11日までの1週間の新規感染者数は、全国では前の週と比べて0.73倍と減少傾向が続いている。首都圏では、東京都が0.67倍、神奈川県と埼玉県が0.69倍、千葉県が0.71倍と減少傾向が続いていて、すべての都道府県で前の週より減少している。人口10万あたりの直近1週間の感染者数は、広島県が233.5人と全国で最も多く、次いで長野県228.9人、北海道222.5人、山形県220.3人など、全国では142.8人。

●脇田座長、「同時流行は医療へのインパクトが大きい」

 専門家会合のあと開かれた記者会見で、脇田座長は、今後インフルエンザと新型コロナが同時に流行する懸念について「海外の状況を見ると、ヨーロッパなどで新型コロナの流行が始まり、インフルも一部の地域で流行が見えてきている。仮に日本で同時流行が起きれば、医療へのインパクトが大きい。必要な医療体制としては、重症化リスクのある高齢者や脳炎のリスクがある子どもが、優先的に医療にアクセスできることが求められるのではないか」と指摘した。

 そのほか必要な対策については「オミクロン株対応のワクチンや、インフルのワクチンの接種を進めることは、流行の規模をなるべく小さくし重症化を予防するためにも非常に重要」と述べた。また一般の人に呼びかける対応について、「第7波では、検査キットが不足したり、解熱薬が買いにくくなったりした。今のうちに検査キットや解熱薬を買っておくということも重要ではないか。検査キットが購入しやすい環境を整えることも重要」と指摘した。

●コロナとインフル流行想定 政府方針 発熱外来、高齢者らに限定

 今冬の季節性インフルと新型コロナウイルスの同時流行を想定し、政府は12日、発熱外来が逼迫しないよう、高齢者や小学生以下の子どもなどに限定して受診を呼びかける方針を固めた。中学生から64歳については基礎疾患がなければ検査キットで自主検査してもらう。陽性なら第7波で全都道府県に設置した「健康フォローアップセンター」に登録したうえで自宅療養を促す。重症化リスクの高い人の医療体制を確保するねらいがある。

 政府は同日、厚労省の非公開の専門家組織の会合で対策案を示した。13日に正式に公表する見通し。コロナが陰性でも、インフルやほかの病気を疑って医師の診療を希望する場合は、発熱外来ではない一般医療機関をオンラインや電話で受診。抗インフル薬「タミフル」の処方を受けて自宅に配送する現状の仕組みを活用してもらうこともできる。政府は一般医療機関に、対面診療も含めてコロナ陰性の患者をできるだけ診るよう協力を求める方針。

●同時流行、高まる懸念 豪州でインフル急増、抗体保有率は低下

 政府が今冬、季節性インフルと新型コロナ「第8波」との同時流行の可能性の根拠の一つに、南半球の豪州での流行。豪州で6~8月に流行すれば、半年後に日本でも流行する可能性が高い。豪州ではコロナ下ではインフルの流行がほとんどみられず、昨年の感染者は約600人だったが、今年は22万人に急増。さらに、ここ数年インフルが流行しなかったことで、今冬の流行が懸念される「A香港型」への抗体保有率は全年齢層で低下傾向にある。

 専門家組織は、年初から各国が移動制限を緩和したことで、世界的にインフルが循環して活性化したとも指摘。日本でも11日から水際対策が大幅に緩和されたため、国内流行が起こりやすい状況だという。厚労省はインフル患者数を抑えるため、ワクチン接種を積極的に進めている。メーカーにワクチン増産を要請し、記録があるなかで過去最多の約7千万回分(成人)が供給される。コロナワクチンと同時接種も容認した。

●抗原キットの供給足りる? オンライン診療拡大は?

 同時流行すれば発熱外来の逼迫が懸念される。政府は発熱外来の受診を促す対象を重症化リスクの高い人に限定する方針。小学生以下はコロナの重症化リスクは低いが、インフル感染では例年100~200人ほどが急性脳症になって、15人前後が死亡しているとみられるため、受診を促す対象に含める。健康な中学生から64歳には発熱時にまず自主検査を促す。インフル用キットは、ネット購入も可能とする。コロナ陰性ならインフルやほかの病気を疑うことになる。

 また政府は、重症化リスクの低い人による抗インフル薬「タミフル」の処方だけを目的とした発熱外来の受診を減らしたい考えで、一般の医療機関でのオンライン処方、薬局からの自宅配送を促進する。政府は13日に岸田首相も参加するタスクフォースを発足させる。日本医師会や全国知事会なども参加し、この場で同時流行の対策案を示し、正式に方向性を決める。

●「GoToトラベル」事業停止の補償費用、2億円余が対象外か

 一昨年7月から始まった「GoToトラベル」は、一昨年11月以降、複数回にわたって事業を一時停止していて、国は旅行キャンセルに伴う費用の一部を補償した。これまでに、国が事務委託したツーリズム産業共同提案体(事務局)を通じて1300億円余りが旅行会社や旅館などに支払われている。会計検査院が検査したところ、約1万件、計2億円以上の不適切な支払いが確認された。

 観光庁は、以前、事務局が行った抽出調査で、対象外の補償が500件余り見つかったという報告を受けていたのに、それ以上の調査を指示していなかった。会計検査院は12日、所管する観光庁に対して改めて事務局に調査するよう指示し、対象外と確認されたものについて返還させるよう求めた。

●「GoToトラベル」 委託費 上限1000億円増、公表せず

 今回の検査院の検査では、GoToトラベル事務局に支払われる事務委託費の上限が、当初の契約より1千億円以上引き上げられていたことも明らかになった。こうした契約変更は公表されていなかった。観光庁は「GoToトラベル」の運営について、ツーリズム産業共同提案体(事務局)に委託。当初、予算額1兆3500億円のうち委託費は最大2294億円と見積もっていた。だが高額だと批判され、約400億円圧縮した1866億円を上限として契約した。

 ところが検査院によると、昨年3月に上限が約2211億円に引き上げられ、以降も3回の契約変更を経て今年3月には2888億7590万円に。4月末までに約2342億円が支払われたが、半分以上がキャンセル対応費用として使われた。観光庁の担当者は「キャンセルの対応費用は当初の制度設計になかったため、契約変更して上限を引き上げた。内部手続きのため、契約変更の公表はしなかった」と話している。

●農家支援の交付金、5800万円余が過大支給か 会計検査院が指摘

 新型コロナの影響を受けた農家を支援する国の「高収益作物次期作支援交付金」は、コロナの影響で損失を被った農家を支えるため、野菜や果物など園芸作物の農家を対象に、肥料や資材を買う費用を補助する。検査院は、2020年度に交付された農家らの組織962事業者のうち、交付額の多い152事業者について検査した。

 この結果、実際は減収していない品目を含めて計算したり、事業が始まる前に購入した機械の費用などを含めたりしているケースがあった。検査院によると、過大額は37事業者で計5835万円に上るという。この交付金を巡っては当初、農水省の交付条件が甘く、後から条件を厳しくしたため混乱を招く事態になっていた。

【10月13日】

●米国 「BA.5」対応ワクチン、追加接種対象 5歳以上に

 米国CDC(疾病対策センター)は12日、オミクロン株のうち、現在、感染の主流になっている「BA.5」に対応するワクチンについて、追加接種の対象年齢を5歳以上に引き下げると発表した。新型コロナのワクチンをめぐっては、米国ではオミクロン株「BA.4」と「BA.5」に対応する成分と、従来のウイルスに対応する成分を含んだ「2価ワクチン」と呼ばれるワクチンについて、先月から、12歳以上を対象にした追加接種が始まっている。

 米CDC銘板 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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 ファイザーなどが開発したワクチンは5歳以上、モデルナが開発したワクチンは6歳以上が対象になる。米国では現在、BA.5が感染の主流になっていて、今月8日までの1週間に報告された感染者のうちおよそ8割がBA.5に感染したと推定されている。CDCとしてはより幅広い年齢層で追加接種を進めることで、この冬の感染拡大を防ぎたい考え。

●コロナとインフル同時流行 「オンラインや電話で診察を」 政府

 政府の分科会は、13日午後、会合を開き、この冬に懸念される新型コロナとインフルエンザの同時流行に備えた対策を決めた。決定された対策では、新型コロナが一日45万人、インフルが一日30万人の規模で同時に流行し、ピーク時には一日75万人の患者が発生する可能性を想定して準備を進める。具体的には、65歳以上の高齢者や小学生以下の子ども、基礎疾患があるなど重症化リスクが高い人は、直接、発熱外来やかかりつけ医を受診してもらう方針。

 発熱などの症状が出ても、重症化リスクが低い人はすぐに発熱外来を受診せず、まず自宅などで新型コロナの抗原検査を受けてもらい、陰性の場合にはオンラインや電話での診察やかかりつけ医など、発熱外来ではない医療機関の受診を呼びかける。そして、インフルと診断された場合には、治療薬のタミフルを薬局から自宅に配送する。

●山際大臣「オミクロン株と同程度なら新たな行動制限行わず」

 山際担当大臣は、分科会の会合で「秋以降の感染拡大の可能性が指摘されており、季節性インフルとの同時流行も懸念されている」と指摘した。一方で「その場合でも、この夏と同様、オミクロン株と同程度の感染力や病原性の変異株による感染拡大であれば、新たな行動制限を行わず、社会経済活動を維持しながら重症化リスクのある高齢者などを守ることに重点を置いて感染拡大防止策を講じていく」と述べた。

●尾身会長「感染さらに拡大想定する必要」

 分科会の尾身会長は、13日の会合のあとの記者会見で、第8波の見通しについて「欧州ではワクチン接種率が高く自然感染した人の割合も日本よりもはるかに多いが、感染が拡大している。社会経済活動が活発化していることなどを考えると、多くの専門家は日本でもこの冬、かなり大きなコロナの感染拡大が起きる恐れがある認識を共有している。これにインフルの流行が重なれば、医療体制にさらに深刻な負荷がかかる恐れがある」と述べた。

 そのうえで「きょう了承された医療体制の強化や受診の流れの周知といった対策をとっても、医療が逼迫するような感染拡大が起きた場合などに具体的にどのような対応を取るべきか、現時点でまだ明らかではない。社会経済活動が活発化していて緊急事態宣言などという選択肢がとりにくい中、実効性のある対策はどうするか早急に検討していく必要があるという認識で一致した」と述べ、分科会などで具体的な対策について検討する考えを示した。

●ファイザー 5~11歳用「BA.5」対応ワクチン、厚労省に承認申請

 米製薬大手ファイザーの発表によると、13日、オミクロン株「BA.4」や「BA.5」に対応する成分と従来コロナに対応する成分が含まれる5歳から11歳の子ども向けワクチンを厚労省に承認を求める申請を行った。このワクチンは、遺伝物質の「メッセンジャーRNA」が2種類含まれる「2価ワクチン」というタイプ。「BA.5」対応のワクチンは、12歳以上を対象に接種が始まっているが、国内では5歳から11歳を対象にした承認申請は初めて。

●オミクロン対応2種、どう使う? BA.5ワクチン接種開始 判断は自治体ごと

 オミクロン株「BA.5」に対応ワクチンの接種が、13日から始まった。先行して接種が始まっている「BA.1」対応のワクチンから今後、在庫状況を踏まえて切り替わっていくが、その時期や二つのワクチンの使い方などは、自治体の判断に委ねられている。「BA.1」対応のワクチン接種は、まず高齢者らを対象に9月20日にスタート。一方、「BA.5」対応ワクチンは、現在、国内で流行しているウイルスに対応。マウス実験では、BA.5に高い有効性が確認された。

 自治体に配送するファイザーのワクチンは、今週から「BA.5」対応に切り替わったが、自治体は「BA.1」対応のものとあわせ、2種類のオミクロン株対応ワクチンを在庫として抱える。厚労省は、ワクチンの有効性に大きな違いはないとして、住民が予約する際に2種類のうちどちらを接種できるかを明示する必要はないと自治体に説明。「BA.1」対応については廃棄せず、今後の「第8波」に備え、すみやかに接種可能なワクチンの接種を進めることを求めている。

●「検査キットと解熱剤、事前購入を」政府 インフルと同時流行対策

 政府は13日、今冬の新型コロナと季節性インフルの同時流行に備えた対策を発表した。発熱した場合、重症化リスクの低い人にはまず自主検査し、できるだけ発熱外来は受診せず解熱鎮痛薬を飲んで自宅療養することを促す。国民にコロナの抗原検査キットと薬を事前購入しておくことを呼びかけた。政府は同時流行すれば1日の患者数が最大でコロナ45万人、インフル30万人の計75万人にのぼると想定。

 発熱外来の逼迫を避けるため、「重症化リスクに応じた外来受診・療養への協力」を呼びかける。重症化リスクが高い高齢者、基礎疾患のある人、妊婦、小学生以下の子どもには、発熱時に発熱外来やかかりつけ医の受診を呼びかける。それ以外の人にはコロナの検査キットで自主検査してもらう。陰性で受診を希望する場合は、オンライン・電話診療の活用やかかりつけ医の受診を検討してもらう。こうした対応の開始時期は、都道府県がコロナとインフル両方の発生動向をみながら判断する。

●東京都、4338人の新規感染を発表 病床使用率は18.8%

 厚労省は13日、東京都の新型コロナ感染者を新たに4338人確認したと発表した。前週の同じ木曜日(6日)より1296人増え、2日連続で前の週の同じ曜日を上回った。80代の男女5人の死亡も発表。13日までの1週間の感染状況をみると、感染者は1日あたり2838.1人で、前週(3485.6人)の81.4%。新規感染者数を年代別でみると、最多は20代の789人で、30代773人、40代748人、50代571人と続いた。65歳以上は315人。病床使用率は18.8%。都基準の重症者数は、前日より1人増えて13人だった。

 10月13日時点の東京の感染状況 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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【10月14日】

●「アビガン」開発中止 コロナ薬、治験で結果得られず

 富士フイルム富山化学は14日、2014年に承認された抗インフルエンザ薬「アビガン」の新型コロナ感染症治療薬としての開発を中止すると発表した。コロナ治療薬としての製造販売の承認申請を取り下げる。 異例続きだったアビガンの一連の動きに、終止符が打たれる。政府は新型コロナ用に159億円かけ約134万人分を購入。新型インフル向けの備蓄と合わせ、計約200万人分を購入済み。治験への支援として企業に15億円を出している。

 同社のアビガンは2020年3月、新型コロナ向けの治験を始めた。有効性を示す治験データが出てない2020年5月、当時の安倍首相が月内承認をめざすと前のめりの表明。同年10月承認申請をしたが、12月の審議会では有効性を判断することは困難とされ、継続審議。2021年4月、軽症者向けの治験を始めたが、有意な結果が得られなかった。医薬品行政の専門家は「政治家や厚労省、医薬品医療機器総合機構などの当時の判断は検証されるべき」と指摘する。

●東京都、大規模接種会場で「BA.5」対応ワクチン接種開始

 オミクロン株の「BA.5」対応ワクチンの接種は、準備が整った自治体で13日から始まっていて、都も14日から都庁の北展望室の会場などの大規模接種会場で接種を始めた。接種対象となるのは従来のワクチンで2回目か3回目までを終えた12歳以上の人で、都民でなくても都内に通勤・通学をしている人も受けられる。また、前回の接種から少なくとも5か月以上経過していることが条件。事前の予約がなくても受けられる。

●ライブハウス 観客の声出し時間など条件に収容率100%容認へ

 ライブハウスは、おととし大阪市内で新型コロナのクラスターが発生するなどして、いわゆる「3密」の条件がそろいやすい場所として指摘された。3つの業界団体は国や専門家の協力を得て、おととし6月以降、感染対策のガイドラインの改訂を重ね、収容人数を制限したり、マスク着用で声を出さないよう観客に求めたりしてライブを継続してきた。

 14日、ワクチンの接種が進み感染者が一時期に比べて減っていることなどを踏まえ、観客が声を出すことができる条件を定めて、会場の収容率を100%とすることを認めるガイドラインを新たにまとめた。具体的な条件としてマスクの着用や換気など基本的な感染対策を徹底したうえで観客の声が通常の会話の音量を上回らず、観客が声を出せる時間が1曲当たりの25%程度を限度とすることを挙げている。

【10月15日】

●拒食症、若い世代中心に増加 10代は1.7倍に コロナが影響か

 日本摂食障害学会の調査グループは、摂食障害の専門治療を行っている全国の医療機関を対象にことし5月から7月にアンケートを行い、28か所から回答を得た。それによると、初診の外来患者で「神経性やせ症」、いわゆる拒食症だった人は2019年には400人だったのが、新型コロナの感染拡大が始まったおととしは1.2倍の480人、去年はおよそ1.5倍の610人となっていた。

 特に10代は2019年に199人だったのが、おととしは296人でおよそ1.5倍、去年は347人でおよそ1.7倍になっていて、去年とおととしの患者の30%余りはコロナが影響しているとみられる。調査グループでは、学校の休校など日常生活の変化や、家庭の経済環境の悪化などがストレスになり、発症につながっているのではないかとしている。

●国内3万5千人感染、4日連続で前週より増加

 国内の新規感染者は15日、空港の検疫などを含め3万5138人(累計で2172万7933人)が発表された。前週の同じ曜日(8日)より8353人多く、前週から増えたのは4日連続。また死者は67人、累計で4万5823人。都道府県別で最も多かったのは東京都の3239人、前週の同じ曜日より634人多かった。北海道3100人、大阪府2674人、神奈川県2045と続いた。また、重症者は、15日時点で118人。重症者の数は14日と比べて13人減った。

 以下、10月15日時点の国内感染状況 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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2022年10月 8日 (土)

新型コロナ2022.09 減少続く

 新型コロナウイルス感染症は、7月には感染拡大「第7波」となって全国的に急増、8月10日の全国の新規感染者は過去最多の25万人超、自宅療養の感染者も10日時点で過去最多の154万人、重症者や死者の増加も始まった。全国の新規感染者数がお盆や夏休みの影響で高止まりしていた状態は、8月末からは減少傾向が続いており、病床使用率も低下傾向にあるが、この冬は季節性インフルエンザとの同時流行が懸念されている。

 感染者の「全数把握」の簡略化が26日、全国一律で導入された。高齢者らは保健所が引き続き健康状態を把握するが、若者や軽症者は自己管理が基本となる。療養期間の短縮、療養中の外出容認とあわせ、感染対策と社会経済活動の両立をはかる「ウィズコロナ」政策が本格始動した。

 2022年9月16日から30日までの新聞、テレビ、ネット情報から、新型コロナの主なニュースを辿る。本ブログ記事「新型コロナ2022.09 終りが視野」の続き。【写真や図をクリックすると、拡大表示します】

 

【9月16日】

●「全数報告」見直し前に、患者総数把握できるようシステム改修

 新型コロナの感染者について、医療機関に詳しい報告を求める対象を重症化リスクの高い人に限定する措置が今月26日から全国一律で始まるのを前に、報告の対象から外れる人も含む患者の総数を把握できるよう、厚労省は医療機関などが入力するシステム「HER-SYS」を改修した。今回の改修で、詳しい報告の対象から外れる人も含めた患者の年代別の数と合計の人数が入力できるようになったという。

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●コロナ、「普通の病気扱い」へ 政府分科会、議論方針を確認

 政府は16日、新型コロナ対策分科会を開き、新型コロナをインフルエンザのような「普通の病気」扱いに変えることを念頭に議論を進める方針を確認した。尾身会長は分科会後に会見し、「普通の病気にするということになれば、ロードマップ(工程表)をステップごとに議論した方がいい」という意見が多数を占めたと説明。国が工程表をつくって中長期的な方向性を示す必要があると指摘した。

 季節性インフルエンザとの同時流行も懸念される「第8波」への対策を次回の会合で議論する考えも示した。WHOのテドロス事務局長が「(世界的大流行の)終わりが見えている」と新型コロナの収束の見通しを示唆したことについて、「テドロスさんが言ったからといって、第8波は何も考えなくてもいいというオプション(選択肢)はない」と強調した。

●オミクロン対応 職域接種を準備

 20日から接種が始まるオミクロン株に対応した新型コロナワクチンについて、加藤厚労相は16日の閣議後会見で、自治体会場だけでなく、主に現役世代を対象に、企業や大学での「職域接種」を実施するために準備していることを明らかにした。政府は今冬に流行が懸念される「第8波」に備え、10~11月中に1日100万回以上のペースで接種できる体制を整える。

 加藤厚労相は、今冬の見通しについて「年末年始は、これまで2回とも感染が増えてきた」と指摘。「職域接種も実施する方向で自治体、希望する企業と調整している」と述べた。企業や大学から、近く会場設置の申請を募る予定という。ただ、職域接種については、1~2回目の際は約4千会場を設置し約970万人が接種を受けたのに対し、3回目は約3千会場、約430万人に減った。3回目は若い世代を中心に接種率が上がらず、全体でも65%にとどまる。

●新型コロナ入院給付金、26日から対象者見直しへ 生保協会

 医療保険の加入者が新型コロナに感染した場合に支払われる入院給付金について、生命保険協会は取り扱いのある39社すべてで、今月26日から支払い対象を実際に入院した人、高齢者や妊婦、新型コロナ治療薬や酸素の投与が必要な患者など重症化リスクが高い人などに限定するよう見直すことを明らかにした。生命保険協会の稲垣会長が、16日の記者会見で明らかにした。

 入院給付金について保険各社は現在、自宅などで療養する「みなし入院」も含めて、原則、全員に支払っているが、感染者の全数把握が見直されることを踏まえ、支払い対象をどうするか検討していた。生命保険協会によると、16日までに協会に加盟する生命保険会社のうち、取り扱いのある39社すべてで、今月26日から支払い対象を見直すことを決めたという。

【9月18日】

●妊婦へのワクチン接種で赤ちゃんに抗体

 国立病院機構三重病院の菅副院長らのグループは、ファイザーの新型コロナワクチンを2回接種した妊婦146人の出産後の血液とへその緒から採ったさい帯血を分析し、ウイルスの働きを抑える中和抗体がどれくらいあるか調べた。その結果、中和抗体の値は、さい帯血では母親の血液の1.68倍あり、妊婦にワクチンを接種すると胎盤を通じて抗体が赤ちゃんに移行することが確認できたという。

【9月19日】

●東京感染4069人

 国内感染者は19日、新たに3万8057人が確認された。前週の同じ曜日(12日)より1万4853人少なかった。前週の同じ曜日を下回るのは26日連続。死者は72人。都道府県別で新規感染者数が最も多かったのは、東京都の4069人。前週の月曜より1585人少なかった。18日は8月21日以来28日ぶりに前週よりも感染者が増えたが、19日は再び減少に転じた。

 9月19日時点の東京の感染状況 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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【9月20日】

●北朝鮮、マスク着用義務づけへ コロナとインフルの同時流行警戒

 20日付けの北朝鮮の朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は、新型コロナやインフルエンザについて、「秋に入り、日中と夜の気温差が大きく、ウイルス性の呼吸器疾患が発生しやすくなる」として、感染防止策の徹底を呼びかけた。そのうえで、「WHOなどは、ことしの秋から冬にかけて新型コロナとインフルエンザが同時に流行することを懸念している」と指摘し、すべての国民に来月からマスクの着用を義務づけるとする方針を伝えた。

 北朝鮮は9月、新型コロナを抑え込んだとして「勝利宣言」を行い、マスク着用義務をなくすとしていたが、感染拡大に再び警戒している。キム・ジョンウン(金正恩)総書記は今月、新型コロナワクチンの接種を始める方針も明らかにしていて、国民の不満の高まりを抑えるねらいがあるものとみられる。

●オミクロン株対応のワクチン、接種始まる

 年末年始に懸念される感染拡大に備え、新型コロナのオミクロン株に対応したワクチンの接種が、20日から始まった。接種の対象となるのは従来のワクチンで2回目までを終えた12歳以上のすべての人で、前回の接種から少なくとも5か月以上経過していることが条件。ファイザー製は12歳以上、モデルナ製は18歳以上に使う。4回目を受けていない高齢者や医療従事者などから、自治体ごとの判断で10月半ばまでに順次、対象が拡大される。

 厚労省は自治体に対し、3回目などで配布した未使用の接種券で受け付けるようにするほか、接種券がない人に対し10月末までに配布するよう求めている。厚労省は、このワクチンがオミクロン株に対して従来ワクチンを上回る効果が期待されるほか、今後の変異株に対しても有効である可能性が高いという。厚労省は年末年始に懸念される感染拡大に備え、希望者が年内に接種を終えることを目指す。今後は5か月としている接種間隔を短縮する方針。

●全数把握見直し 知事会「報告対象外にも自粛要請を」

 新型コロナ感染者の全数把握をめぐり、来週26日からは全国一律の措置として運用を始めることにしている。これを前に全国知事会の会長の平井・鳥取県知事は20日、山際担当相とオンラインで意見を交わした。

 この中で平井知事は詳しい報告の対象から外れる重症化リスクが低い患者にも、引き続き外出自粛を要請することや、勤め先の企業や保険会社に対し、療養証明書の提出を求めないよう改めて周知することなどを求めた。また新型コロナに加え、物価高にも対応するため、大型の経済対策を策定することも求めた。

【9月21日】

●感染者数減もインフルとの同時流行懸念 専門家会合

 厚労省の専門家組織の会合が21日に開かれ、全国の新規感染者数はことし2月の「第6波」のピークを下回る感染レベルになっていて、すべての地域で減少傾向が続き、大都市の短期的な予測などからは多くの地域で減少傾向が続くと分析した。療養者や重症者、亡くなる人の数の減少も続いており、医療体制については一部で負荷が続いているものの状況の改善がみられるとしている。

 ただ、東京など首都圏では感染者数の減少傾向に鈍化がみられていて、連休が続くことによる影響に注意する必要があるほか、秋以降に季節性インフルが例年より早く流行し、コロナと同時流行が懸念されるとして、こうした事態を想定した対応が必要だと指摘した。引き続き、基本的な感染対策の再点検と徹底が必要だとし、不織布マスクの正しい着用、消毒や換気の徹底、のどの痛みや咳などの症状があるときは外出を控えることなどを呼びかけた。

●1週間の新規感染者数、減少傾向続く 前週比0.71倍

 厚労省の専門家組織会合で示された資料によると、20日までの1週間の新規感染者数は、全国では前の週と比べて0.71倍と減少傾向が続いている。首都圏の1都3県では、東京都が0.79倍、神奈川県0.82倍、埼玉県が0.87倍、千葉県が0.80倍と減少傾向が続いているほか、すべての都道府県で前の週より減少する状況が続いている。

 人口10万当たりの直近1週間の感染者数は、福井県が522.65人と全国で最も多く、次いで広島県が516.91人、三重県が515.01人となっているほか、大阪府が389.60人、東京都は370.26人、全国では370.05人となっている。

●脇田座長 「年末に向け状況が変わる可能性」

 厚労省の専門家会合のあと開かれた記者会見で、脇田座長は感染者数などの減少傾向が続いている理由について「一番大きいのは免疫の状況だという議論があった。また、重症者数や死亡者の減少は、新たに感染する高齢者の減少が影響している」との見方を示した。そのうえで「今後、免疫の状況は減衰していくとみられるほか、年末に向けて人と人との接触も増えていく可能性があるので、そこで状況が変わってくる可能性がある」と述べた。

 また、WHOのテドロス事務局長が14日の記者会見で「まだ到達していないが、終わりが視野に入ってきた」と述べたことに触れ、「『流行のレベルが下がってきているので対策継続すべき』という趣旨の発言だった」との認識を示したうえで「きょうの会合では海外と日本でこれまでの感染状況に違いがあるので、海外と同じような感染対策の緩和はすべきではないという意見があった」と述べた。

●発熱外来数3.8倍の格差 人口10万人あたり 最少は千葉

 今夏「第7波」では「発熱外来」(診療・検査医療機関)に患者が集中。今冬はインフルとコロナの同時流行が懸念され、厚労省はさらなる拡充を求めている。全国の「発熱外来」総数は、9月14日時点で約4万施設。人口10万人あたりの数でみると、最多は鳥取県で57.5、鹿児島県55.2、徳島県52.1と続く。東京都は33.6、大阪府31.4。逆に千葉県は15.2と全国で最も少なく、2番目に沖縄県、3番目北海道が少ない。都道府県別で最大3.8倍の格差がある。

 各自治体の全医療機関に「発熱外来」が占める割合は、鳥取県が59.9%と最も高く、最低は23.1%の千葉県。東京都は31.4、大阪府30.1で、北海道、青森県、沖縄県などは3割に満たない。人口比、医療機関比のいずれも全国で最も低い千葉県の担当者は、「都市部の人口密度が高いことが関係しているのでは」とみる。都市部では医療機関が人口比でも少なく、「発熱外来」に指定されると患者が殺到しかねないと警戒する医師が多いという。

●発熱外来、拡充は難題 コロナ・インフル同時流行懸念

 「第6波」以降、症状の軽重にかかわらず、感染の疑いがある患者が発熱外来に殺到。検査も治療も受けられない人たちもいた。こうした問題解消のため、全数把握が26日には全国一律で簡略化される。「発熱外来」は主に重症化リスクのある人たちを診ることが想定、負担軽減が期待される。だが、厚労省や識者らが懸念するのが、今冬に想定されるインフルとコロナの同時流行。インフルを含めた発熱患者は結局、「発熱外来」に集中し逼迫しかねない。

 14日の専門家組織の会合でも、こうした課題が議論された。この点については政府と専門家が近く開く分科会で本格的に議論するが、「同時流行に打つ手などない」という意見があるなど妙案はみえていない。発熱外来の開始をちゅうちょする医療機関側には、「免疫機能が落ちている患者を診ているため、コロナがうつるとまずい」「雑居ビルの中に診療所があり、発熱患者とほかの利用者の動線をわけにくい」という理由があった。

●発熱外来、自治体も試行錯誤

 厚労省は、「発熱外来」の開設を自治体ホームページで公表することを条件に、特例として①診療報酬を上げる、②厳密に動線を分けることを医療機関に求めないなどで「発熱外来」の拡充を求めてきた。だが、全国の総数は今年4月末時点の約3万8千から、9月中旬までに2千ほどの増加にとどまる。直近では、オンラインや電話での診療の活用を厚労省は強調する。自治体側も独自の補助事業を始めるなど試行錯誤しながら、体制整備を進めている。

 「発熱外来を増やすことも大事だが、全ての医療機関でコロナを診ることがゴール」との声もある。コロナ対応のクリニック(東京都)の院長は「コロナ前に発熱患者を診てきた医療機関ならば、同様の感染対策をすれば対応できるはず。コロナを含めた発熱患者を受け入れるべきだ」と訴える。少なくとも内科を掲げる診療所については、発熱患者を受け入れる法的強制力も必要ではないか。医師会と保健所、自治体が協力しあえば、もっと受け皿を広げられるはずだと言う。

●COCOA年内停止を公表 厚労省

 厚労省は21日、コロナ対策の接触確認アプリ「COCOA」について、年内をめどにアプリの機能を停止することも公表した。政府は、26日から感染者の全数把握を全国一律で簡略化するため、COCOAの必要性が薄れたとしている。COCOAをめぐっては、通知が届かない不具合が放置されるなどずさんな対応も明らかになった。活用状況や評価、課題などについてデジタル庁が報告書をとりまとめ、年度内に公表する予定という。

【9月22日】

●岸田首相 水際対策、10月11日からさらに緩和の意向 旅行の支援策も

 ニューヨークを訪れている岸田首相は、日本酒や和牛など日本の食文化を発信するため、日本時間の22日午前、現地で開かれたレセプションに出席した。この中で岸田首相は「世界中の方々から『いつから日本に旅行できるのか』という声をいただいている。10月以降、水際対策をさらに緩和する。訪日して日本食を味わっていただく計画を立ててもらいたい」と呼びかけた。

 岸田首相は日本時間の22日夜、ニューヨークで記者会見し、新型コロナの水際対策をめぐり、10月11日から入国者数の上限を撤廃するとともに、自由な個人旅行を認め、短期滞在のビザを免除する方針を明らかにした。また同じく10月11日から全国を対象にした旅行の支援策やイベント事業などを対象にした消費喚起策を開始する方針を明らかにした。

●オミクロン株対応ワクチンの職域接種、10月24日の週から開始へ

 オミクロン株に対応したワクチンの職域接種が来月24日の週から始まる見通しとなった。今月20日から始まったオミクロン株対応のワクチンの接種は、従来ワクチンで2回目までを終えた12歳以上のすべての人が対象。4回目を受けていない高齢者や医療従事者などから、自治体ごとの判断で10月半ばまでに順次対象が拡大される予定で、厚労省は自治体の負担軽減のため、職域接種の申請の受け付けを始めた。職域接種は18歳以上が使用できるモデルナワクチン。

●徳島の阿波おどり、参加の踊り手などの4人に1人が感染

 徳島市の阿波おどりは、先月12日から15日までの4日間、3年ぶりに街なかに桟敷を設け、技量の高い有名連が総おどりなどを披露したほか、県外からも大勢の観光客が訪れ路上で踊るなど、本格的に開催された。徳島市では22日に実行委員会の会合が開かれ、参加した123の踊り手団体を対象に行ったアンケートの結果が報告された。

 それによると、回答した86団体のメンバーで、阿波おどりの期間をはさむ先月11日から25日までに感染が確認されたのは、合わせて819人だった。回答した団体の参加者は、推計で3425人で、感染が確認された人の割合は、ほぼ4人に1人の24%。これについて委員からは、来年以降の開催に向けてさらに詳しい調査を求める声も上がった。実行委員会は今回の議論を踏まえて、来年の感染対策や運営方法を検討することにしている。

【9月23日】

●観光促進、一気にアクセル 来月11日から全国旅行割・水際緩和

 新たな観光支援策「全国旅行割(全国旅行支援)」がようやく始まることになった。全国旅行割は1人1泊8千円を上限に旅行代金の40%を補助し、平日は3千円、休日は千円のクーポン券がつく。対象期間は年内とみられる。現在の「県民割」は近隣への旅行に限られていたが、全国旅行割は全国に広がる。「遠方への旅行が増え、宿泊日数が延びる」(観光庁担当者)といった狙いがある。

 政府が6月に表明後、7月前半の開始をめざしていたが、感染者が急増したため見送った経緯がある。2年前の「GoToトラベル」は、感染を広げたのではないかと批判されたこともあり、現政権内には全国旅行割に慎重な意見があった。しかし、感染者数が減少傾向にあることや、秋から冬にかけての観光シーズンを迎えることから、このタイミングでの開始となった。観光庁内には8300億円の予算を年度内に使いたいという事情も。

●政府、同時に水際対策も大きく緩和

 欧米諸国では入国制限が撤廃されるなか、ようやく「G7(主要7カ国)並み」に近づく。円安のメリットを生かそうと、政府は訪日観光客の増加に期待する。岸田首相は14日の経済財政諮問会議で、インバウンドの回復を挙げたうえで「足元の円安メリットを生かした、我が国の稼ぐ力を強化する取り組みが重要」と語っていた。

 今回の緩和のポイントは、1日当たりの入国者数の上限を撤廃、短期滞在のビザを免除、個人旅行を解禁の3点。特にビザの取得は手続きに時間がかかることなどから、訪日のハードルになっていると指摘されていた。米国など68カ国・地域の短期滞在ビザが免除されていたコロナ前に戻す。一方、感染拡大防止も課題。政府は入国前の陰性証明書かワクチン3回接種証明書の提示は引き続き求める方針。G7で3回接種を求めるのは日本だけ。

【9月24日】

●認知症の独居高齢者がコロナ感染 介護サービス受けられない?

 認知症の当事者や家族などでつくる4つの団体は今年2月から4月にかけて、長引くコロナ禍での影響について、家族や支援者などを対象にインターネットでアンケート調査を行い、8月に結果をまとめた。288件の回答のうち58%が、認知症の症状が悪化や心身機能低下があったと答えた。背景には、感染拡大に伴う介護サービスの休止や利用制限が相次いだ影響とみられ、介護サービスを「減らした」、または「変更した」という回答は全体の36.5%に上った。

 4つの団体では、本人の生活への影響や家族の介護の負担が大きい状況が続けば「本人や家族が共倒れになる危険をはらんでいる」として介護にあたる家族が体調を崩した際のサポート体制や認知症の当事者への介護サービスが制限されることをできるだけ少なくするための支援策などを求めて、近く厚労省に要望書を提出する予定。認知症の専門医は、「現場の努力」「個人の努力」だけに頼らない仕組みを構築する必要があると指摘した。

●人工透析患者、ワクチン3回接種で抗体が大幅増 横浜市立大など

 横浜市立大学と神奈川県内の4か所のクリニックは、新型コロナに感染すると重症化のリスクが高いとされる人工透析を受けている患者がワクチン接種によって得られる効果を研究した。その結果、2回目接種から1か月後に透析患者のグループの抗体価は健康な人のグループの3分の1だったが、3回目接種の1か月後には、透析患者のほとんどで抗体価が大幅に上がり、健康な人との差がなくなったという。

●国内感染3万9千人

 国内感染者は24日、新たに3万9218人が確認された。前週の土曜日(17日)より3万1745人少なく、前週の同じ曜日を下回るのは31日連続となった。死者は68人だった。都道府県別の最多は東京都の4855人。

 9月19日時点の東京の感染状況 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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【9月25日】

●コロナワクチン、北朝鮮も接種へ 中国との往来再開に備えか

 新型コロナ禍を収束させ「勝利」を宣言した金正恩(キムジョンウン)総書記が、国民のワクチン接種を進める考えを示した。接種を一度も実施していない北朝鮮は、中断している鉄道による貿易の再開を中国側に要望している。中国などとの人の往来の再開への備えとの見方がある。すでに首都の平壌や中国との国境地域ではワクチンの接種が始まっている模様。韓国政府関係者は「封鎖一辺倒から、一部開放という現実的な政策へと変わっていく表れではないか」とみる。

 金総書記が接種の方針を打ち出したのは9月8日。朝鮮中央通信によると、最高人民会議の施政演説で「悪性伝染病が引き続き発生しうる様々な可能性が存在する」とし、「接種を責任を持って実施する」と語った。「我々の防疫専門家は、5~6月に人々に形成された抗体の値が10月ごろには低下するとみている」とも述べた。北朝鮮は4月末から「発熱者が急増」し、8月の勝利宣言までに累計約477万人に上ったが、「抗体」は感染した人が持つ抗体を指すとみられる。

【9月26日】

●コロナで停止 中国と北朝鮮間の貨物列車、約5か月ぶり運行再開

 新型コロナの影響で、ことし4月から運行を停止していた中国と北朝鮮の間を結ぶ貨物列車が、およそ5か月ぶりに運行を再開した。北朝鮮では、来月に朝鮮労働党の創立記念日を控える中、経済の立て直しを急いでいるものとみられる。複数の中朝関係筋によると、中国東北部の遼寧省の丹東と北朝鮮北西部のシニジュ(新義州)を結ぶ貨物列車が26日午前、運行を再開した。関係筋によると、毎日運行はせず、1か月に数回の頻度で当面、運行する予定だという。

●「感染者の全数把握簡略化」、きょうから全国一律開始

 政府は、新型コロナ対応にあたる医療機関などの負担を減らすため、9月2日から都道府県の判断で、感染者の全数把握を簡略化できる運用を始めた。詳しい報告の対象を、65歳以上、入院が必要な人、妊娠中の女性など重症化のリスクが高い人に限定、これ以外の人は年代と総数の報告のみとしている。

 この運用は、すでに9つの県で導入され、現場の負担が軽くなったという声が出ている一方で、医師会などからは軽症者が重症化した場合に、速やかに受診できる体制を整える必要があるという指摘がある。政府は都道府県に対し、軽症者の症状が急変した時に健康フォローアップセンターなどを通じて適切に対応できる体制を作ることや、これまでどおり軽症者にも一定期間の外出の自粛を求めることを要請していて、その実効性が課題となる。

●イベルメクチン「有意差はない」 コロナ治療薬、申請せず

 新型コロナの治療薬への転用をめざしていた抗寄生虫薬「イベルメクチン」について、効果や安全性を確かめる臨床試験(治験)を行っていた興和(本社・名古屋市)は26日、「主要な評価項目で統計的な有意差が認められなかった」とする結果を発表した。イベルメクチンは、2015年にノーベル医学生理学賞を受賞した大村智・北里大特別栄誉教授の研究をもとにした薬。国内では消化管の寄生虫が引き起こす感染症や疥癬の治療薬として承認されている。

【9月27日】

●カナダ、入国規制10月1日に全廃を発表 接種証明提示は不要に

 カナダでは、これまで新型コロナの感染拡大を防ぐため海外から入国する人に対してアプリやウェブサイトを通じてワクチンの接種証明を提示することや交通手段や渡航目的などの情報を提示すること、さらに場合によっては検査や隔離を求めてきた。26日、カナダ政府は国内でワクチン接種が進んだことや、感染が抑えられていることなどを理由に、入国の際の規制を10月1日にすべて撤廃する。政府としては水際対策を撤廃して観光産業の活性化を図る考え。

【9月28日】

●新型コロナのクラスターなど397件 5週連続で減 25日までの6日間

 厚労省は毎週、報道などをもとに、自治体がクラスターと認定した事例や2人以上が感染した事例をまとめている。それによると、9月25日までの6日間に全国で確認されたクラスターなどは合わせて397件で、5週続けて減少。施設別で最も多かったのが高齢者福祉施設で199件、次いで医療機関83件、学校・教育施設などが60件だった。このほか保育所などの児童福祉施設と障害者福祉施設がそれぞれ23件、企業など6件などとなっている。

●塩野義製薬 新型コロナ飲み薬「治験で症状改善の効果を確認」

 塩野義製薬は28日、開発を進めている新型コロナの飲み薬「ゾコーバ」について、最終段階の治験の結果を速報として発表した。それによると、治験は重症化リスクがない人やワクチンを接種した人を含めた、12歳から60代までの、軽症から中等症のコロナ患者1800人余りを対象に、ことし2月~7月中旬に行われた。会社は治験の結果、良好な結果が得られたとして、改めて厚労省などにデータを提出するとしている。

 この薬は緊急承認の制度を使って厚労省に承認申請したが、ことし7月の審議会では「有効性を推定できるデータが不十分だ」として、継続審議となっていた。

【9月29日】

●国と自治体、感染者数にズレ 把握の簡略化後、次々

 新規感染者数について、27日以降、厚労省と各県が発表する数字が食い違う事態が起きた。自治体側で感染者の二重計上のミスや集計時間などの違いがあり、28日には12県で最大270人の差異があった。26日に全国一律で全数把握の簡略化に移行したことで起きた混乱で、厚労省は違いを解消するように自治体に働きかけている。

 28日発表分で食い違いがあったのは、青森、新潟、長野、静岡、兵庫、鳥取、広島、香川、高知、福岡、宮崎、沖縄の12県。27日は広島県で、県内の発表が1125人、厚労省発表が41人と大きな違いが出た。

●東京都、5032人感染確認 前週より3818人減

 厚労省は29日、都内で新たに5032人が新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表した。1週間前の木曜日より3818人減った。また、人工呼吸器かECMO(人工心肺装置)を使っている重症の患者は28日より3人減って14人だった。一方、感染が確認された10人が死亡した。

 9月19日時点の東京の感染状況 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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【9月30日】

●オミクロン株対応ワクチン職域接種 10月17日の週から実施も

 今月から始まったオミクロン株に対応したワクチン接種をめぐり、政府は、10月から11月にかけて一日100万回を超えるペースで接種できる体制を整備したいとしていて、10月24日からは職域接種も始める方針。これについて松野官房長官は閣議のあとの記者会見で、29日午後3時までに全国の443の会場から職域接種の申し込みがあったことを明らかにした。すでに準備が整っている一部の接種会場については、10月17日の週から実施する予定。

●医療提供体制の警戒レベル引き下げも警戒を 東京都
 
 東京都は30日、モニタリング会議を開き、感染状況や医療提供体制について分析・評価した。この中で、新規感染者数の7日間平均は28日時点で6135.3人と、8週連続で減少していると報告された。一方、今月26日までの1週間の新規感染者のうち、40代が全年代で最も高い17.4%、次いで30代が17.3%となっていて、4週連続でこの世代の割合が高いとして警戒を呼びかけている。また、28日時点の都内の病床使用率は21.9%で、1週間で6.6ポイント下がった。

 会議は、4段階ある警戒レベルについて、感染状況は上から2番目を維持したが、医療提供体制は「通常の医療との両立が可能な状況である」としてレベルを1つ下げ、下から2番目に変更した。

●全国旅行支援、10月11日から各都道府県判断で 東京都は20日から

 斉藤国交相は30日の閣議後の会見で「全国的な旅行需要を早期に喚起する観点から、各都道府県で現場の実情を踏まえながら、なるべく早期に事業を開始していただきたい」と述べた。そのうえで、「そもそも『全国旅行支援』の基本的な考え方として、各都道府県ごとに判断をいただく仕組みになっている」と述べ、実施時期の判断は、それぞれの事情にあわせて各都道府県に委ねられるという考えを示した。

 政府の観光需要の新たな喚起策「全国旅行支援」は、10月11日から12月下旬までの期間、都道府県の判断で実施できる。東京都は、新型コロナの感染状況の判断や、ホテルの募集などの準備が必要だとして、初日の11日からは実施できないとしていた。30日、小池知事は都のモニタリング会議のあと、「全国旅行支援については専門家の意見を踏まえ、来月20日から開始する」と述べた。

●8月の国内ホテルや旅館の客室稼働率、感染拡大以降初の50%超

 観光庁が発表した速報値によると、8月に国内のホテルや旅館などに宿泊した人の数は、延べ4672万人で、去年の同じ時期よりも49.3%増加した。また、客室の利用割合を示す「稼働率」は、全国平均で50.1%となった。稼働率が速報値で50%を上回るのは、コロナ禍で宿泊者が大幅に減った、2020年3月以降初めて。これは、3年ぶりに夏休みの期間に行動制限がなかったことや、観光需要の喚起策「県民割」が下支えしたことが主な要因。

●国内111人死亡 3万6646人感染

 厚労省によると、30日に発表した国内の新たな感染者は空港の検疫などを含め3万6646人。また、国内で亡くなった人は111人、累計で4万4789人となっている。また、新型コロナ感染が確認された人で、人工呼吸器やECMOをつけたり集中治療室などで治療を受けたりしている重症者は、30日時点で178人。重症者の数は29日と比べて10人減った。

 以下6枚の図は9月30日時点の国内の感染状況 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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2022年10月 4日 (火)

新型コロナ2022.09 終りが視野

 新型コロナウイルス感染症は、7月には感染拡大「第7波」となって全国的に急増、8月10日の全国の新規感染者は過去最多の25万人超、自宅療養の感染者も10日時点で過去最多の154万人、重症者や死者の増加も始まった。8月末には全国の新規感染者数は、お盆や夏休みの影響で高止まりしていた状態から、9月13日までの1週間でみた全国の新規感染者は前週の0.76倍で、全都道府県で減少が続いている。

 WHOテドロス事務局長は14日、新型コロナの世界全体の死者数が先週、2020年3月以来の低い水準になったと指摘、「まだ到達していないが、終わりが視野に入ってきた」と述べた。

 2022年9月1日から15日までの新聞、テレビ、ネット情報から、新型コロナの主なニュースを辿る。本ブログ記事「新型コロナ2022.08 全数把握」の続き。【写真や図をクリックすると、拡大表示します】

 

【9月1日】

●雇用調整助成金、特例措置の上限引き下げへ 10月以降

 新型コロナの影響を受けた企業に対する雇用調整助成金の特例措置について、厚労省は10月以降、助成金の上限を引き下げることを決めた。具体的には、直近3か月の平均の売り上げが感染拡大前と比べて30%以上減少した企業への助成金は、現在は上限を1万5000円に増額が1万2000円に、売り上げの減少が30%に満たない企業は上限を1日9000円から8355円にそれぞれ引き下げる。11月まで運用し12月以降については、状況を見て改めて判断する。

●知事会「全数把握一律見直し、対象外患者の相談体制を」 緊急提言

 新型コロナ感染者の全数把握が2日、一部で簡略化される。全国知事会の要請に応える形で政府が8月24日に方針を示したが、2日開始は宮城、茨城、鳥取、佐賀の4県のみ。異例の事態の背景には政府と知事会、そして各地の知事の間の思惑の違いがのぞく。政府の方針は、発生届による把握を高齢者らに限り、それ以外は人数と年代だけの報告とする内容。

 1日開かれた全国知事会のオンライン会議で、全数把握の見直しに関する意見が相次いだ。そして全国知事会として、全数把握の見直しを全国一律で行う場合には、詳細な届け出の対象外となる人に対する検査や治療、相談体制の整備を進めるほか、自宅療養者への物資支給などの支援に万全を期すよう求める緊急提言をまとめた。

●コロナ新注射薬、予防目的に限定

 厚労省は1日、新型コロナ感染症への英アストラゼネカ製の注射薬について、予防目的の使用に限るとする通知を出した。確保量が15万人分と限られており、代替品がある治療薬としてでなく、予防薬として使うことにした。この薬は「エバシェルド」。厚労省が8月30日に承認した。対象は12歳以上。濃厚接触後の使用は認められていない。長期の発症抑制の効果が期待できるため、免疫不全などでワクチンの効果が出にくい人に使うことを想定している。

●コロナ対象、縮小通知 生保協会 今月半ばにも適用

 保険各社はコロナに感染すれば、自宅療養や軽症でも「みなし入院」として、入院給付金を支払ってきた。生命保険協会は1日、新型コロナに感染した際の医療保険の入院給付金について支払いの対象を絞り、65歳未満で軽症の感染者は支払い対象外にすることを検討するよう、加盟各社に通知した。厚労省が今月中にも感染者の「全数把握」を見直すことに合わせ、支払いの基準を改めた。

 支払い基準を実際に変えるかは各社の判断だが、日本生命、第一生命、住友生命、明治安田生命の大手4社は変更の準備を始めており、政府が全数把握を全国一律で見直すとする9月半ばにも適用する見通し。他社も追随する可能性が高い。ただ、契約途中の変更に契約者から反発が強まる可能性もある。

【9月2日】

●全数把握見直し、きょうから4県で運用開始

 新型コロナ感染者の全数把握を見直し、詳しい報告の対象を限定する運用が、2日から4つの県で始まる。政府はいずれは原則全国一律の運用に移行する方針。今後の感染状況を見極めながら移行の時期を判断することにしている。新型コロナ対応にあたる医療機関や保健所の負担を減らすため、政府は詳しい報告を求める感染者の対象を都道府県の判断で見直し高齢者など重症化リスクが高い人に限定できるようにする措置を導入した。

 先月29日締め切りまでに見直しを申請した宮城、茨城、鳥取、佐賀の4県では、2日から重症化リスクが高い人以外は、患者の年代と総数のみに報告を簡略化した運用が始まる。見直しの申請は、2日が2回目の締め切りとなるが、政府は、いずれ全国一律の運用に移行するため、必要となるシステムの改修を今月中にも終えられるよう作業を急いでいる。一方、一律の運用に移行後も、全数把握を続けたいという自治体は、例外的に認めることも検討している。

●次の感染症 国が強化策 医療機関と協定 個人にも罰則も

 政府の新型コロナ感染症対策本部は2日、コロナ禍の反省と教訓を踏まえ、次の感染症危機に向けた具体策をまとめた。行政の権限を強めることで、感染拡大期の医療体制の確保や水際対策をより確実にすることをめざす。新たに司令塔役を担う「内閣感染症危機管理統括庁(仮称)」も2023年度に新設する。国立感染研と国立国際医療研究センターを統合する「日本版CDC(疾病対策センター)」は、2025年度以降の発足をめざす。

 都道府県と医療機関はあらかじめ、病床の確保や発熱外来の設置などに関する協定を結び、協定に沿った対応をしない医療機関については勧告や公表する。特に大学病院などの「特定機能病院」や、地域医療の中核「地域医療支援病院」が指示に従わない場合には、承認を取り消すなどの内容を盛り込んだ感染症法の改正案を秋の臨時国会に提出する。また水際対策では、感染した恐れがある人に入国後の自宅待機を指示、さらに待機状況の報告に応じない場合の罰則も設ける。

●オミクロン株対応ワクチン接種、早ければ今月半ば開始へ 厚労省

 厚労省は2日、専門家で作る分科会を開き、オミクロン株に対応したワクチンの接種について具体的な対象者や進め方の方針を決めた。それによる、対象は2回目までの接種を終えた12歳以上のすべての人。そのうえで、速やかに進めるため、現在行われている4回目接種の対象となっている高齢者や医療従事者などのうち、まだ接種を受けていない人から、オミクロン株に対応したワクチンに切り替えて、早ければ今月半ばにも始める。

 新しいワクチンは、従来株に由来する成分とオミクロン株の一つ「BA.1」の2種類を組み合わせた「2価ワクチン」と呼ばれるもので、現在流行している「BA.5」に対しても、効果が見込まれている。ファイザーとモデルナが厚労省に薬事承認を申請していて、承認されれば、今月半ばにも各自治体へ配送される見通しです。厚労省は、準備が整った自治体から10月半ばをめどに、対象をすべての年代に拡大していくとしています。

●5歳から11歳への3回目接種、来週にも開始へ

 2日に開かれた厚労省の専門家の会議では、5~11歳の3回目のワクチン接種を公費負担とし、予防接種法上の「努力義務」とすることも決まった。5歳から11歳の子どものワクチン接種は、ことし2月からファイザーワクチンを使って1回目と2回目が行われている。3回目も同じワクチンを使って行われ、2回目から少なくとも5か月以上間隔を開けていることが条件。12歳以上も「努力義務」がある。法律上は接種を受けるよう努める必要があるが、強制ではない。

●新規感染12.8万人 前週比減が続く

 国内感染者は2日、新たに12万8727人が確認された。1週間前(8月26日)より6万4126人少なく、9日連続で前週の同じ曜日を下回った。都道府県別の新規感染者は、東京都の1万2413人が全国最多で、1週間前より6010人少なかった。次いで大阪府9540人、愛知県8489人、神奈川県6764人だった。

【9月3日】

●外国人観光客、ツアー限定も自由にスケジュール組むこと可能に

 政府は今月7日から水際対策を緩和し、すべての国を対象に添乗員を伴わないツアーも認めることにしている。これを受けて、観光庁は外国人観光客を受け入れる際のガイドラインを見直した。それによると、個人旅行は引き続き認められず、旅行会社が航空チケットや宿泊先を手配したツアーに限定される。ただ、これまでは、訪問先もあらかじめ決まっていたが、今後は、日中の観光や食事などについて、ツアー客が自由にスケジュールを組むことが認められる。

 また、旅行会社がツアーの責任者となり、ツアー客が入国した時点で、電話やメールなど日本に滞在する間の連絡手段を確保し、マスクの着用など基本的な感染対策を徹底するよう説明する必要があるとしている。観光庁による、ことし6月の外国人観光客の受け入れ再開以降、ツアー客の感染は報告されていないが、今後も感染対策を徹底しながら、徐々に訪日客の受け入れを増やしていきたいとしている。

●10日連続で前週下回る

 国内感染者は3日、新たに12万3100人が確認された。前週の土曜日(8月27日)より5万6994人少なく10日連続で前週の同じ曜日を下回った。死者は計288人だった。都道府県別の新規感染者が最多だったのは、東京都で1万2561人。前週の土曜日より4565人少なかった。3日までの1週間で都内の感染状況をみると、1日あたりの感染者数は1万3540.9人で、前週(2万822.4人)の65%だった。

 感染者が2番目に多かったのは大阪府で9385人、次いで愛知県の8790人だった。死者は青森、富山、石川、鳥取、徳島、沖縄の6県で過去最多となった。

 9月3日時点の東京の感染状況 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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【9月4日】

●英国、ファイザーなどが開発したオミクロン株対応ワクチンを承認

 英国の規制当局は、3日、ファイザーとドイツのビオンテックが開発したオミクロン株「BA.1」と従来の新型コロナの2種類に対応する「2価ワクチン」というタイプのワクチンを12歳以上の追加接種として承認したと発表。英国では先月、モデルナが開発した2価ワクチンも承認されている。ワクチンの安全性などを管理する英国の医薬品・医療製品規制庁は「秋の追加接種に向けて2つ目のワクチンが承認されたことをうれしく思う」などとコメントしている。

 オミクロン株に対応したワクチンをめぐっては、米国CDC(疾病対策センター)が1日、オミクロン株の「BA.4」と「BA.5」に対応する2価ワクチンを追加接種として使用することを正式に推奨すると発表したほか、日本でも「BA.1」に対応する2価ワクチンの承認申請が出されていて、各国で秋以降の追加接種に向けた準備が進んでいる。

●区別せず見送りたいのに 火葬場なお「コロナ枠」 国「リスク低い」

 新型コロナの「第7波」で、死者数が増え続けている。8月は7千人を超え、月別で過去最多だった。葬儀業者の安置所には、保冷庫に収まりきらない遺体が次々に運び込まれている。「遺体からの感染リスクは低い」とされるが、火葬場の多くが感染リスクを理由に新型コロナの死者の受け入れを限定している。首都圏などでは1週間以上、火葬を待つ例も続出している。

 厚労省のまとめでは、コロナに感染した国内での8月の死者数は、7月の5.6倍の7295人。これまで月別で最多だった今年2月の4897人を大きく上回った。急増した死者数は「コロナ枠」を上回り、火葬の順番待ちに。このため、遺体を1週間以上預かるケースが各地で続出している。

【9月5日】

●インフルワクチン、高齢者らへ開始時期など周知 コロナ同時流行懸念

 今冬の季節性インフルエンザと新型コロナの同時流行が懸念されることから、厚労省は5日、65歳以上の高齢者らのインフルワクチン定期接種が10月に始まることなどを積極的に周知すると決めた。インフルワクチンは予防接種法上、行政から対象者に接種を勧奨するものではない。だが、同時流行で医療機関の負担が大きくなる懸念があり、接種機会を逃さないよう周知することにしたという。

 5日の専門家部会で了承された。冬を迎えたオーストラリアでは、例年よりも数カ月早くインフルが流行している。昨冬は同様の周知はしていなかったが、今冬は国内でもインフル予防の啓発が重要と判断した。今冬のワクチン供給量は、これまでで最多の約7040万人分(成人)になる見込み。接種が本格化する10月1日時点で、65歳以上の約9割が接種できる量があるという。

●Jリーグ 声出し応援、観客制限見直すよう働きかけ

 Jリーグでは産業技術総合研究所とともに、ことし6月から先月14日にかけて声出し応援が許可された12試合で現場の状況などを調べた。その結果、声を出して応援することを許可したエリアでのマスクの着用率は94.8%~99.8%だったほか、感染のリスクを判断する目安とされている二酸化炭素の濃度も最も高いところで777ppm、いずれの場所でも国が示す換気の基準、1000ppmを下回っていた。

 こうしたデータを踏まえて、野々村チェアマンは声出しの応援を認める特別なエリアの収容率は50%を維持しながらも、それ以外のエリアでは100%にできないか、政府などの関係機関に働きかけていることを明らかにした。野々村氏は「クラブにとっては半分しか観客を入れることができない経済的なダメージが大きい。エビデンスをもとに関係各所と共有し、今シーズン中にできるように働きかけている」と話していた。

●プロ野球 10月のドラフト会議、ファン招待せず 3年連続無観客に

 10月20日に予定されていることしのドラフト会議について、NPB(日本野球機構)の井原事務局長は、ことし5月の段階では「もう少し時期が近くなったときに判断したいが、現時点ではお客さんを入れるような形を考えたいと検討している」としていた。しかし、新型コロナ感染が依然として落ち着いていないことから、NPBは5日開いた実行委員会で、今年もドラフト会議にファン招待しないことを決めた。ドラフト会議は3年連続で無観客となる。

【9月6日】

●岸田首相、コロナ療養期間短縮表明 症状あり7日間 無症状5日間

 岸田首相は6日夕方、首相官邸で記者団の取材に応じた。この中で首相は、感染者の自宅などでの療養期間について症状がある人は、今の原則10日間から7日間に、無症状の人は検査で陰性が確認されることを条件に、7日間から5日間に短縮する方針を明らかにした。

 自宅などでの療養期間の見直し 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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 このほか自宅療養者の行動制限を緩和し、症状が軽快してから24時間以上経過した人や無症状の人は、マスクの着用などの感染対策を講じていれば、食料品の買い出しなど、必要最小限の外出を認める方向で最終調整を進めていると説明した。

●全数把握、26日から一律簡略化 岸田首相

 岸田首相は6日、感染者の全数把握の簡略化について、26日から全国一律に導入すると表明した。次の感染拡大に備え、オミクロン株対応ワクチンを10~11月に1日100万回接種できる体制を整える。発生届の提出を高齢者や入院が必要な人、妊婦らに限定。対象外の人は、検査キットで陽性なら都道府県の健康フォローアップセンターに登録して自宅療養を始め、希望すれば宿泊療養や配食を可能とする。感染者の総数の把握は続ける。

●専門家「療養期間が終わっても10日目までは注意」

 政府が、新型コロナに感染した人の自宅などでの療養期間を短縮する方針を固めたことについて、厚労省の専門家組織のメンバーで、東北大学の小坂教授は「国内のオミクロン株でのデータでは、症状が出た場合、7日目以降でも1割から2割くらいの患者はウイルスを排出することが分かっている。時間がたつと、ウイルスの排出量は減るかもしれないが、2次感染を起こすリスクはゼロではない」と指摘した。

 専門家からは療養期間を短縮することに慎重な意見もあったとしたうえで、「ゼロリスクを目指すことは難しく、感染が相次いで医療機関や介護施設が逼迫する中、療養期間の短縮は非常に重要なポイントで、個人としては短縮はやむをえないと考える」と述べた。そのうえで、短縮された療養期間が終わっても発症から少なくとも10日目までは、マスクを着用し混雑した場所や会食を避けるなど、ほかの人に感染させるリスクを下げる行動を取ることが重要だと指摘した。

●療養期間が終わる8日目時点で9%からウイルス検出

 オミクロン株の「BA.1」に感染した患者でウイルスが何日間検出されるか。8月に開かれた厚労省の専門家会合に出された国立感染研などが分析した資料によると、症状がある人でウイルスが検出されたのは、発症した日を「0日」として、7日目には17%、療養期間が終わる8日目には9%、9日目には4%となっていて、10日目には2%でほとんど検出されなかった。

 一方、無症状の人でウイルスが検出されたのは検査で確認された日を「0日」として5日目には18%、6日目には10%、7日目には6%、8日目には3%となっていて、9日目と10日目には1%でほとんど検出されなかった。

●オミクロン株対応ワクチン、約3千万回分配送へ 5~11歳子ども、「努力義務」

 オミクロン株に対応したワクチン接種について、6日、国による自治体向けの説明会がオンラインで開かれ、10月上旬にかけて、各都道府県におよそ3000万回分を配送することなどが説明された。オミクロン株に対応したワクチンの接種について、厚労省は、2回目の接種を終えた12歳以上のすべての人を対象とし、早ければ9月半ばにも、接種を始める方針。

【9月7日】

●水際対策、きょうから緩和 空港利用客からは歓迎の声

 政府は7日から日本人を含むすべての入国者に求めてきた陰性証明書の提出について、3回目のワクチン接種を済ませていることを条件に免除するなど、水際対策を緩和した。緩和の一環として、政府は7日から、一日当たりの入国者数の上限を2万人から5万人に引き上げるとともに、観光目的の外国人の入国についてもすべての国を対象に添乗員を伴わないツアーを認める。

●療養の短縮、大筋了承 専門家組織 無症状者外出緩和も

 新型コロナ感染者の療養期間を短縮し、無症状者の最低限の外出を許容する政府案について、厚労省の専門家組織は7日、大筋で了承した。周囲の人を感染させるリスクは残るが、感染対策に気をつけることで許容できると判断した。7日から適用する。有症状なら発症後10日間から7日間に、無症状なら陽性確定後7日間から検査による陰性確認を条件に5日間に、それぞれ短縮する。ただ、有症状は10日目、無症状は7日目までは高齢者らとの接触、会食への参加は控えてもらう。

 短縮の科学的根拠として国立感染研は、有症状なら発症後8日目は16%、無症状なら診断後6~7日目は12.5%の人しかウイルスを排出しないとするデータを示した。また、無症状者ならマスクを着用し、生活必需品の購入などの最低限の外出を認める。

【9月8日】

●エリザベス英女王死去 96歳 在位70年

 英国の女王エリザベス2世が8日夕(日本時間9日未明)、滞在先の英北部スコットランドのバルモラル城で死去した。96歳だった。死因は明らかにされていないが、英王室は「安らかに息を引き取った」と発表した。1952年から70年と約7カ月に及んだ在任期間は、英国の歴代君主として最長。世界の君主としてはフランスのルイ14世(在位1643~1715年)の72年と110日に次ぎ、史上2番目の長さだった。

 女王死去を受け、王位継承権1位の長男チャールズ皇太子(73)が新国王「チャールズ3世」として即位した。新国王は「慈しまれた君主であり、多くの人々に愛された母の死を深く悼む。英国民、そして世界の人々が喪失を感じるだろう」との声明を発表した。

●政府、療養期間の短縮、報告簡略化の全国一律など決定

 政府は8日夜、対策本部を持ち回りの形式で行った。そして、感染者の自宅などでの療養期間について、症状がある人は10日間から7日間に、無症状の人は、検査で陰性が確認されることを条件に7日間から5日間に短縮を決めた。自宅療養者の行動制限を緩和し、症状が軽くなって24時間たった人や、無症状の人は、感染対策をすれば必要最小限の外出を認める。また、感染者の全数把握を見直し、報告を簡略化した運用に今月26日から全国一律で移行することも決めた。

●10歳未満の新規感染増加、「感染対策の徹底を」 東京都

 8日、東京都はモニタリング会議を開き、都内の感染状況と医療提供体制の警戒レベルをいずれも最も深刻なレベルで維持した。新規感染者数の7日間平均は7日時点で1万913人で、前の週より3500人余り減り、5週連続で減少している。感染状況について前の週の会議で「大規模な感染拡大が継続している」と分析されていたが、今回「拡大」ということばが除かれ「大規模な感染が継続している」という表現に変更された。

 新規感染者を年代別にみると今月5日までの1週間で、10歳未満の割合が先週の11.1%から13.4%に増え、2週連続で増加していることが報告された。また今月5日までの1週間で亡くなった人は、203人で過去最多となった。

【9月9日】

●コロナの5類への引き下げ「現時点で現実的でない」 加藤厚労相

 感染症法では、重症化リスクなどに応じて、感染症を「1類」から「5類」に分類しているが、新型コロナは「2類相当」と位置づけられ、感染拡大を防ぐための厳格な対応が取られている。加藤厚労相は閣議のあとの記者会見で「オミクロン株は特に高齢者で致死率、重症化率がインフルエンザよりも高く、現時点で、新型コロナの感染症法上の位置づけを変更することは現実的でない」と述べ、改めて引き下げに慎重な考えを示した。

 そのうえで「ウィズコロナの新たな段階への移行を着実に進めているが、重症化リスクのある高齢者などを守ることに重点を置き、感染拡大防止と社会経済活動の両立を図る中で、必要に応じて見直していく」と述べた。また、加藤氏は専門家から新型コロナとインフルエンザの同時流行のおそれが指摘されていることについて、高齢者を中心にインフルの予防接種を進めていく考えを示した。

●ワクチン接種後死亡の2人、一時金支給決定 厚労省

 新型コロナのワクチン接種をめぐっては、副反応が原因で障害が残ったり、死亡したりした場合、予防接種法上の救済対象となり、接種との因果関係が否定できないと国が認定した人には医療費などが支給される。厚労省は、9日に専門家でつくる分科会を開き、接種後に亡くなった91歳と72歳の男性について救済対象とすることを決めた。遺族には死亡一時金として最大で4420万円が支給される。死亡一時金の支給が認められたのはこれで3人となる。

●国内感染2千万人超 第7波拡大 2カ月で倍増

 国内感染者は9日、新たに9万9491人が確認された。累計で2千万611人(ダイヤモンド・プリンセス乗船者を含む)となり、2千万人を超えた。7月に「第7波」に突入し、1週間の新規感染者は7月中旬に約65万人、その翌週は約123万人と倍増、8月も120万~150万人超の感染者が毎週確認された。高齢の感染者の割合が大きくなるにつれ、重症者数も増え、8月上旬には500人を超えた。一方で死者は増え、8月23日には343人と過去最多を更新した。

 感染者が爆発的に増えた要因に、強い感染力をもつオミクロン株の変異系統BA.5が主流になったことがある。ワクチン接種の感染予防効果が従来の変異株と比べて低く、接種後も感染するケースが目立った。さらに夏場の時期にあたり、エアコンをつけるため換気が不十分になりがちだった、3年ぶりに行動制限がない夏休みとなり、親族や知人との会食機会などが増えたなど感染が広がりやすい理由が重なったとみられる。

●全数把握の簡略化 負担は減る

 新型コロナ感染者の全数把握を簡略化する取り組みに9日、三重、長崎の両県が加わった。宮城、茨城、鳥取、佐賀の4県では簡略化から1週間が経ち、現場からは事務負担の軽減に歓迎の声が上がる。26日には全国一律での移行が予定されており、重症化リスクが低いと判断された患者をどのようにフォローしていくかが課題。

 大部分の自治体で発生届は、感染者全体の2割ほどになり、感染者が減ってきたこともあって医療機関や保健所の負担は大幅に減ったという評価が目立つ。

●新型コロナ感染の軽症者フォロー、課題

 簡略化で浮いたマンパワーを重症化リスクが高い人に振り向けるのが、全数把握の見直しの狙い。一方で、いったんは「低リスク」と判断された人でも容体が急変することがある。こうした人を医療機関につなぐのが「健康フォローアップセンター」で、各都道府県に設置が求められている。厚労省によると、9日時点で41自治体で設置が進んだという。

 簡略化に移行後、感染者をフォローする方法は自治体によって異なる。容体が悪化した場合に感染者がセンターに連絡する自治体と、あらかじめ登録すれば健康観察が受けられる自治体に大別される。療養証明書の発行や食料の配布でも対応は分かれている。26日に全国一律で簡略化した後、インフルエンザとの同時流行が懸念される「第8波」でも、この態勢で乗り切ることが想定されている。

●新型コロナ入院給付金、支払い対象見直し 26日から 生保大手4社

 生命保険大手4社は、医療保険の加入者が新型コロナに感染した場合に支払っている入院給付金について、現在は自宅やホテルなどで療養するいわゆる「みなし入院」の場合でも、療養を証明する書類などがあれば、原則として入院給付金の支払いに応じてきた。しかし、日本生命、第一生命、明治安田生命、住友生命の4社は今月26日から入院給付金の支払い対象を見直すと発表。

 具体的には、実際に入院した人のほか、今月26日以降に感染の診断を受けた65歳以上の高齢者や本来入院が必要な患者、妊婦それに新型コロナの治療薬や酸素の投与が必要な患者など、重症化リスクが高い人などに支払いを限定する。

●東京都、9240人のコロナ感染確認 前週より3173人減

 東京都は9日、感染者を新たに9240人確認したと発表した。前週の金曜日(9月2日)より3173人減った。29人の死亡も発表された。9日までの週平均の感染者は1日あたり1万346.6人で、前週(1万4193.0人)の72.9%だった。9日の新規感染者を年代別にみると、最多は30代の1688人で、40代の1557人、20代の1485人と続いた。10歳未満は1272人、65歳以上は871人だった。

 9月9日時点の東京の感染状況 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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 病床使用率は40.8%。また、都が「緊急事態宣言」の要請を判断する指標を30~40%としている重症者用病床使用率は23.3%。人工呼吸器か体外式膜型人工肺(ECMO)を使用とする都基準の重症者数は前日より1人増えて32人だった。

【9月10日】

●オミクロン株「BA.2.75」に国内承認治療薬の効果確認 東大など

 東京大学医科学研究所の河岡特任教授らのグループはオミクロン株の一種「BA.2.75」に対する治療薬の効果を分析した研究結果を発表した。グループは培養した細胞をオミクロン株のBA.2.75に感染させ、さまざまな治療薬の成分がウイルスの働きを抑えられるか調べた。その結果、「レムデシビル」「ラゲブリオ」(一般名:モルヌピラビル)「パキロビッド」の3種類の抗ウイルス薬の成分については、いずれも従来のウイルスと同じ程度の効果が確認できた。

 また、抗体医薬では、従来のウイルスに対して効果が確認されていた「ロナプリーブ」や「ゼビュディ」はBA.2.75に対しての効果が大幅に下がったものの先月承認された「エバシェルド」は、従来型のウイルスと同じ程度の効果が確認できたという。河岡特任教授は「日本でもBA.2.75の感染が広がる可能性は否定できないが、日本で流行したとしても、今の治療薬で十分対応できるだろう」と話している。

【9月11日】

●第6波以降 中等症からの死亡が増加 90%近くに

 ことし初めからの新型コロナの第6波以降、コロナの症状が中等症で亡くなる人の割合が増えたことが、国立国際医療研究センターが全国の患者のデータを分析した結果、分かった。ワクチン接種が進むなどして重症化する患者の割合が減った一方、持病のある人がコロナ感染をきっかけに全身状態が悪化して亡くなるケースが多くなっているという。

【9月12日】

●オミクロン対応 ワクチンを承認 来週にも接種開始

 オミクロン株に対応したワクチンについて、厚労省は12日、国内での製造販売を特例承認した。承認されたのは、「メッセンジャーRNA」を使う米ファイザー社製と米モデルナ社製。従来のワクチンに使われる武漢由来の株と、オミクロン株「BA.1」に対応した「2価ワクチン」で、両社が8月に厚労省に承認申請していた。従来のワクチンだと変異株に対して感染や発症を防ぐ効果が弱まるおそれがあるため、開発された。

 同省は専門家分科会を14日に開き、予防接種法上にもとづく公費接種ができるようにする。19日の週にも、4回目接種の対象となっている60歳以上の高齢者、持病のある18歳以上、医療従事者から接種を始める。3回目以降の追加接種用で、ファイザー製は12歳以上、モデルナ製は18歳以上に使う。接種間隔は5カ月としたが、海外ではさらに短く、データをもとに今後短縮を検討する。

●岸田内閣支持、最低41% 不支持47% 初めて逆転

 朝日新聞社は10、11の両日、全国世論調査(電話)をした。岸田内閣の支持率は41%で、前回8月調査(27、28日実施)の47%から続落。不支持率は39%から47%に増え、初めて不支持が支持を上回った。参院選直後の7月調査で57%あった内閣支持率は2カ月で大きく下落。今回は昨年10月の衆院選公示に合わせた調査と並び、過去最低となった。

 国葬の賛否は8月の「賛成41%、反対50%」から、「賛成38%、反対56%」へと賛成が減り、反対が増えた。国葬に関する首相の説明には「納得できない」が64%で、「納得できる」23%と大差がついた。政治家と旧統一教会の問題への首相対応を「評価する」は8月の21%からほとんど変わらず、23%と低いまま。「評価しない」も66%と高止まりしている。

●自宅などで死亡、感染869人 8月過去最多 警察庁調べ

 自宅などで亡くなり警察が事件性の確認などをした死者のうち、新型コロナの感染が確認されたのは8月中に869人いたことが12日、警察庁への取材でわかった。月別で最も多かった今年2月(564人)を上回り、過去最多。感染が急拡大した「第7波」の影響を受けたとみられる。年代別では80代が275人で最多。70代が197人、90代が155人、60代で83人と続いた。10歳未満も9人、10代も4人確認されたという。都道府県別では東京の171人が最多で、大阪96人、神奈川90人、埼玉52人、千葉44人と続いた。

 新型コロナの国内感染者は12日、新たに5万2917人が確認された。前週の月曜日(5日)より1万5108人少なく、4日連続で10万人を下回った。死者は145人だった。都道府県別で新規感染者数が最も多かったのは東京都の5654人で、前週の月曜より1642人少なかった。

【9月13日】

●米ファイザー 「BA.5」対応成分含むワクチン、厚労省に承認申請

 オミクロン株のうち、感染の主流となっている「BA.5」に対応する成分が含まれるワクチンについて米ファイザーは、厚労省に承認を求める申請を行った。厚労省に13日承認申請したのは、オミクロン株の「BA.4」や「BA.5」、それに従来の新型コロナに対応する成分が含まれるワクチン。米国では、このワクチンの12歳以上の追加接種について先月31日にFDA(食品医薬品局)が緊急使用許可を出し、今月1日にはCDC(疾病対策センター)が正式に推奨する。

●接触確認COCOA停止 感染者全数把握の簡略化受け

 河野デジタル相は13日、新型コロナ対策の接触確認アプリ「COCOA(ココア)」について、機能を停止させる方針を明らかにした。COCOAは医師が提出する陽性者の発生届をもとに、過去14日間に1m以内で15分以上接触した人に通知が届く仕組み。今月26日から政府が感染者の全数把握を簡略化するため、アプリの必要性が薄れたとしている。停止時期は未定。

 COCOAは2020年6月に開始したサービス。開発や運用の費用としてこれまでに約13億円をかけた。厚労省によると、累計ダウンロード数は今年8月末時点で約4千万件、効果を上げるために当初必要と見込まれていた「国民の6割近く」には届いていない。COCOAは当初から、陽性者との接触の通知を過剰に送ったり、接触があっても通知が届かなかったりのトラブルが続いた。コロナ禍で露呈した日本の「デジタル敗戦」の象徴の一つとも言われていた。

【9月14日】

●オミクロン株対応ワクチン、無料の公的接種に 来週から開始へ

 厚労省は14日、専門家でつくる分科会を開き、ファイザー社とモデルナ社のオミクロン株対応ワクチンを使用して、無料の公的接種を開始する方針を決めた。対象となるのは、従来のワクチンで2回目までを終えている12歳以上のすべての人で、前回の接種から少なくとも5か月以上経過していることが条件。9月20日に4回目をまだ接種していない高齢者や医療従事者などから開始され、10月半ばまでに順次、対象が拡大される。

 3回目までを終えた多くの人にとって、4回目としてオミクロン株対応のワクチンが接種できるようになるほか、すでに4回目を接種した人の5回目や、2回目まで接種した人の3回目として使用される。効果について厚労省は、オミクロン株に対し従来ワクチンを上回る重症予防効果や、持続期間が短い可能性はあるものの、感染予防効果や発症予防効果が期待されるという。厚労省は、希望する人が年内に接種を終えることを目指すとし、今後5か月としている前回の接種からの間隔を短縮する方針。

 オミクロン対応ワクチン 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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●新型コロナ死亡の20歳未満、半数が基礎疾患無し 国立感染研

 国立感染研はオミクロン株が広がったことし1月から8月までに発症して亡くなった子どもなど、20歳未満の41人のうち、詳しい状況を調査できた29人について分析し、その結果を14日に開かれた厚労省の専門家組織の会合に報告した。29人のうちのほぼ半数には基礎疾患がなかったことが分かった。意識障害や嘔吐などが多くみられ、呼吸器以外の症状にも注意する必要があるとしている。

 ワクチンの接種対象年齢だった15人のうち、2回接種していたのは2人だったという。また発症した日が分かった26人のうち、亡くなるまでの期間が1週間未満だった人は73%を占め、発症後1週間は特に症状の経過観察が重要だとしている。脇田座長は「子どもでもなるべく感染しないようにしてもらうことが重要で、その方法の一つとしてワクチン接種が重要だと考えている」と話した。

●新規感染者、全都道府県で減少続く

 専門家組織の会合では、感染状況についても分析。13日までの1週間でみた全国の新規感染者は前週の0.76倍で、全都道府県で減少が続いており、感染レベルは2月の「第6波」のピーク時並みにまで下がった。今冬に懸念される新型コロナと季節性インフルエンザの同時流行時の課題についても議論した。発熱すればインフルとコロナを自分で判別するのは難しく、発熱外来を受診する患者が増えると想定。「第7波」以上に医療機関が逼迫する恐れがあると指摘された。

●「ワクチン偽り食塩水」 東京 逮捕の医師 無断で注射

 知人の依頼で新型コロナワクチンの虚偽の接種記録を登録したなどとして警視庁に逮捕された東京都北区のクリニック院長が、調べに対し「ワクチン接種を希望する患者に生理食塩水を打ったこともある」と供述していることがわかった。北区保健所によると、同クリニックで接種記録があった区民約60人のうち十数人を調べたところ、数人の抗体値が低かったため、接種券を再発行したという。

 院長の船木威徳容疑者(51)は接種に否定的な考えがあったといい、接種を希望して来院した人たちについて「危険性を説明し、それでも受けたい人には生理食塩水を打った」と供述した。患者には無断だったとみられる。北区の60代女性は、同クリニックが不正な接種をしているとのうわさを知り抗体の量を調べたところ、基準値をはるかに下回ったため、接種を受け直した。「医師には信頼があったので、だまされていたのだとしたら許せない」と憤る。

【9月15日】

●WHOテドロス事務局長、「終わりが視野に入ってきた」

 WHOのテドロス事務局長は14日の記者会見で、新型コロナの世界全体の死者数が、先週、2020年3月以来の低い水準になったと指摘したうえで、「世界的な感染拡大を終わらせるのにこれほど有利な状況になったことはない。まだ到達していないが、終わりが視野に入ってきた」と述べた。WHOの集計による、今月5日から11日までの世界全体の死者数は前の週より22%減少して1万935人で、新規感染者数は28%減少して313万人余りとなっている。

 テドロス氏は、「マラソン選手はゴールが見えてきたからといって立ち止まることはなく、残った力を使って、より速く走ろうとするものだ。この機会を逃してはならない」と述べ、収束に向けて感染拡大防止の取り組みの継続を訴えた。WHOは、現在の新型コロナの感染状況が、一昨年宣言した「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」に当たるかどうか協議する定例の専門家会議を10月3日に開くことにしていて、宣言を続けるかどうか判断する。

●東京、コロナ警戒レベル引き下げ 上から2番目は約2か月ぶり

 東京都は15日、都内の感染状況と医療提供体制について専門家による分析結果を公表した。それによる、新規陽性者の7日間平均は、14日時点で8770.1人と6週間連続して減少している。また、入院患者も減少傾向にあり、1週間前におよそ42%だった病床使用率は14日時点で35%に下がった。こうしたことを受け、都の専門家は4段階ある感染状況と医療提供体制の警戒レベルについて、最も深刻だったレベルからいずれも1段引き下げた。

 警戒レベルが上から2番目のレベルになるのはことし7月以来、およそ2か月ぶり。専門家は「新規感染者数は減少しているが高い水準にある。連休の影響で人と人との接触機会が増えることなどで新規感染者数が十分に下がりきらないまま増加に転じることに引き続き警戒が必要だ」と指摘している。

●1週間の感染者数25%余減 3週続けて全年代で減少

 厚労省が、15日公表したまとめによる、今月7日から13日までの1週間に感染が確認されたのは、56万人と前の週と比べて25.1%減った。年代別では、10歳未満の子どもが9万1071人と最も多く、全体の16.1%を占める。感染者の数は3週続けてすべての年代で減少した。

●コロナ感染者、全数推計「可能」 インフルの仕組み利用

 新型コロナの感染者数の把握方法をめぐり、厚労省の研究班は15日、季節性インフルエンザの患者数を特定の医療機関が報告する「定点把握」の仕組みを利用することで、コロナ患者についても全数の推計が可能だとする分析を明らかにした。研究班の国立病院機構三重病院の谷口院長が同日、厚労省の専門家部会で発表した。

 研究班は第5波(2021年6~9月)と第6波(2022年1~6月)について、感染者情報把握システム「HER-SYS」のデータを解析。どのように抽出すれば、現行の全数把握による患者数に近づけられるかを検討した。前提として、コロナはインフルに比べて患者が特定の医療機関に偏っており、より多くの医療機関からの報告が必要となる。今回、全国約5千カ所のインフルの定点に、約900カ所の内科からの報告も加えることで、推計は実用可能なレベルになったという。

●全国で新たに8万5867人が感染 22日連続で前週を下回る

 国内感染者は、15日で新たに8万5867人が確認された。前週の木曜日(8日)より2万6513人少なく、22日連続で前週の同じ曜日を下回った。死者は171人。都道府県別で新規感染者数が最も多かったのは東京都で8825人。大阪府が6501人、愛知県が5911人と続いた。

 東京都は前週の同じ曜日(8日)より1815人少なかった。14人の死亡も発表された。15日までの週平均の感染者は1日あたり8700.7人で、前週(1万799.9人)の80.6%。15日の新規陽性者を年代別にみると、最多は30代の1584人、40代の1539人、20代の1278人、10歳未満1220人と続いた。65歳以上は826人。病床使用率は34.1%。また重症者用病床使用率は23.3%。都基準の重症者数は前日と同じ26人だった。

 9月15日時点の東京の感染状況 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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 以下6枚の図は9月15日時点の国内の感染状況 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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2022年9月29日 (木)

新型コロナ2022.08 全数把握

 新型コロナウイルス感染症は、7月には感染拡大「第7波」となって全国的に急増、8月10日の全国の新規感染者は過去最多の25万人超、自宅療養の感染者も10日時点で過去最多の154万人、重症者や死者の増加も始まった。医療機関や保健所の負担を減らすため、感染者の全数把握を見直す動きが活発になってきた。政府は24日、自治体の判断で医療機関から保健所への発生届を高齢者らに限定可能にする方針を明らかにした。

 8月末には全国の新規感染者数は、お盆や夏休みの影響で高止まりしていた状態から、減少傾向に変わりつつある。

 2022年8月16日から31日までの新聞、テレビ、ネット情報から、新型コロナの主なニュースを辿る。本ブログ記事「新型コロナ2022.08 死者増加」の続き。【写真や図をクリックすると、拡大表示します】

 

【8月16日】

●英、オミクロン株に対応のコロナワクチンを承認 モデルナが開発

 英国当局は15日、米製薬会社モデルナが開発したオミクロン株の「BA.1」と従来の新型コロナウイルスの2種類に対応する「2価ワクチン」というタイプのワクチンを18歳以上の追加接種として承認したと発表した。オミクロン株のうち「BA.4」と「BA.5」に対しても良好な免疫反応を示すことが確認されたとしている。オミクロン株対応のワクチンが承認されたのは、世界で初めて。モデルナは今月10日、厚労省にこのワクチンの承認を求める申請を行っている。

●新型コロナ全数把握 厚労相 見直し検討開始へ 知事会に伝える

 新型コロナの全数把握をめぐっては、「HER-SYS」と呼ばれる国のシステムに患者の情報を登録する作業などが現場の負担になっているといった指摘から、政府が重症化リスクの低い患者については入力を最小限にする方針を示している。こうした中で、加藤厚労相は16日、全国知事会の会長を務める鳥取県の平井知事らとオンラインで意見交換した。

 平井知事は全数把握について「必要性は理解しているが、現場は夜遅くまで入力作業をしなければならない。緩和してもらったが、さらに踏み込んでほしい。第7波が終わってからではなく、すぐに取り組んでほしい」と述べ、直ちに見直すよう重ねて要望した。これに対し加藤氏は「対象の見直しも含めた検討はありうる。何を見直すことができるのか考えたい」と述べ、全国知事会などと協議しながら、見直しの検討を始める考えを伝えた。

●第7波と猛暑、足りない救急車 眠なく20時間働きっぱなし

 7月中に東京都内(稲城市と島嶼部を除く)で救急車が出動してから現場に到着するまでにかかった時間の平均は12分超となり、8分半を切っていた前月の6月の約1.4倍だったことが東京消防庁のまとめでわかった。第7波と猛暑による熱中症の増加が重なったことが、背景にあるとみられる。最寄りの消防署では足りず、遠方の署からの応援車両を待たざるを得ないような事態が多発。職員の感染も相次ぎ、人繰りも厳しくなっていて、仮眠なく20時間働きっぱなしも 。

●救急搬送困難事案、3週連続で過去最多に コロナ感染疑い患者は微減

 総務省消防庁が16日、救急患者の搬送先がすぐ決まらない「救急搬送困難事案」は、14日までの1週間に全国で6747件あったと発表した。前週から158件(2%)増え、3週連続で過去最多を更新。このうち、コロナ感染が疑われる患者の搬送困難事案は2836件と、前週から37件(1%)減。前週まで3週連続で過去最多を更新していたが、減少に転じた。

 消防庁では全国主要52消防本部で、救急隊が医療機関に患者の受け入れが可能か4回以上問い合わせ、現場に30分以上とどまったケースの数を、2020年4月から1週間ごとに調べている。

●半年ぶり死者300人超

 国内感染者は16日、全国で新たに16万6205人が確認された。5日連続で20万人を下回り、前週の火曜日(9日)より4万6275人少なかった。死者は過去2番目に多い311人で約6カ月ぶりに300人を上回った。感染者が最多だったのは東京都で、2万3511人。先週火曜日から5604人の減少。

【8月17日】

●新型コロナ全数把握 加藤厚労相と分科会の尾身会長ら意見交換

 新型コロナの全数把握をめぐっては「HER-SYS」と呼ばれる国のシステムに、患者の情報を登録する作業などが医療現場の負担になっているという指摘が出ていることから、厚労省は専門家や自治体などの意見も聞きながら見直しの検討を始めることにしている。加藤厚労相は17日、政府分科会の尾身会長らと意見を交わした。

 この中で加藤相は「岸田首相から、新型コロナ対策を段階的に見直し、社会経済活動の正常化を目指すよう指示を受けている」と述べた。これに対し尾身会長は、定点調査の活用を検討することや重症化が懸念される患者の情報把握を続けることなどが必要だとしたうえで、全数把握を見直すのであれば、都道府県別の感染状況などをしっかり把握できる新しい仕組みの構築が重要で、集中的な議論が必要だという考えを伝えた。

●コロナ検査キット、ネット販売を解禁 厚労省専門家会議が了承

 新型コロナに感染したかどうかを調べる抗原定性検査キットについて、厚労省の専門家会議は17日、インターネットを通じた販売の解禁を了承した。メーカーから製品の承認申請があれば、厚労省は速やかに手続きを進める方針。感染の拡大でキットの需要が急増するなかで、購入ルートを増やして入手しやすくする。

●コロナワクチン承認申請 12月以降に延期へ KMバイオロジクス

 熊本市のワクチンメーカー、KMバイオロジクスは開発中の新型コロナのワクチンについて来月、国に承認申請するとしていたが、臨床試験の最終的なデータがそろうのを待つため、申請が12月以降に延期されることになった。会社が開発を進めているワクチンは、ウイルスの毒性をなくした「不活化ワクチン」というタイプ。先月、臨床試験の結果の速報値から十分な有効性が期待できるとして9月に国への承認申請を行うと発表していた。

●訪日観光客が戻らない 受け入れ再開でも…7月7900人

 政府は6月に海外からの観光客の受け入れを一部再開したが、思うように伸びていない。再開の影響が反映された7月の訪日外国人客数について、日本政府観光局(JNTO)は17日、14万4500人だったと発表した。コロナ禍前の2019年7月(299万人)と比べると95.2%減と低い水準のままだ。7月に観光目的で入国した人は7913人にとどまっている。

●千葉の感染者東京分に計上 先月以降 少なくとも2万人分

 東京都が7月21日~8月17日に発表した新型コロナの新規感染者数に、千葉県と同県野田市の感染者が少なくとも約2万人分計上されていたことがわかった。県と市が「陽性者登録センター」の業務を都内医療機関に委託したため、感染症法の規定で患者の発生届が都内保健所に出されていたことが理由という。

 都によると、都発表分の新規感染者数にはもともと、都内医療機関で検査を受けた都外の人も一部含まれていたが、7月以降、千葉県民の数が不自然に多くなったため調べたところ判明した。千葉県は「法に基づく対応で、都に連絡や相談はしていなかった」という。

●感染15県で最多更新

 国内感染者は17日、全国で新たに23万1497人が確認された。前週の水曜日(10日)より1万8850人少ないが、6日ぶりに20万人を上回った。各地で確認された死者は過去3番目に多い286人。3日連続で200人を超えている。1日あたりの新規感染者で最多を更新したのは、15県。

【8月18日】

●死者数、第6波並み 専門家組織「急増を懸念」

 厚労省の専門家組織は18日の会合で、直近1週間の全国の新規感染者数は前週比0.87倍で、6月末以来の減少に転じたとの分析を明らかにした。直近1週間の感染者数は、沖縄県が前週比0.8倍など29都道府県で1倍を下回り、減少傾向が顕著となっている。ただ、四国の4県はいずれも1.1倍を超えるなど地域差もある。加藤厚労相は会合で、「今年のお盆は多くの人が帰省などをしたので、今後、感染者数増加の懸念もある」と述べた。

 一方、全国の死者数の1週間平均は7月下旬から増え続けている。今月3日に118人、10日に194人を記録し、17日に「第7波」で最多となる232人に増加。第6波の最多240人(2月28日)に迫っている。脇田座長(国立感染研所長)は、「感染者に遅れて死者が急増し、これまでの最高値を超えることが懸念される」。病床使用率は、50%を超えたのは17日時点で41都府県。重症病床使用率は19道県で1桁台だが、東京都64%、大阪府50%と高い。

●感染者の全数把握見直し、「定点把握」も検討 厚労省

 感染者の全数把握をめぐっては、第7波で深刻な医療逼迫が続く中、現場の負担が大きすぎるとして全国知事会などは直ちに見直すよう求めていて、厚労省は専門家などの意見も聞きながら具体的な検討を進めている。こうした中、厚労省は18日夜に開かれた専門家会合で、全数把握にかわる方法として、一定の基準に基づいて選んだ医療機関を定点として指定して定期的に報告を求める「定点把握」にすることも検討していると明らかにした。

 会合の中では「医療機関や保健所の負担を軽減していくことが重要だ」といった意見があった一方、「今後の感染の見通しも踏まえると、全数把握を続けて対策を検討することが重要だ」といった意見も出たという。厚労省は今後、現場の負担を減らしながら全国の流行状況をできるだけ正確に把握できる方法についてさらに検討を進める方針。

●脇田座長「全数把握の2つの役割、どのように継続するかが重要」

 厚労省の専門家組織会合のあと開かれた記者会見で、脇田座長は地域によって感染状況に差が出ていることについて「要因としていちばん大きなものは感染や、ワクチンの接種による免疫の獲得の状況。それに加えて、感染レベルが高い大都市に近いかどうかや、観光地があるかといった地理的な状況も影響してくる。また、全国から多くの人が集まるイベントやお祭りがあると、接触が増えることもあり、そうしたことで地域で差が出ていると考えている」と述べた。

 また、感染者の全数把握について「サーベイランスによって流行状況を把握すること、保健所や医療機関が感染した患者をどのように管理していくか情報共有するという2つの役割がある。その2つの役割をどのように継続していくかが重要なポイントになる」として厚労省と国立感染研が定点サーベイランスなど、新たな仕組みを導入する検討を進めていると述べた。

●オミクロン株広がって以降 感染の子ども、けいれん増加

 国立成育医療研究センターなどのグループは、新型コロナに感染して全国の医療機関に入院した18歳未満の合わせておよそ850人について、オミクロン株の感染が広がったことし1月~3月と、去年8月~12月のデルタ株が主流だった時期で症状の違いを分析した。その結果、オミクロン株が広がって以降、感染した子どもがけいれんを起こすケースが増えていることが分かった。脳症になって重症化することもあるため、速やかに受診してほしいとしている。

●お盆休み中の交通機関、前年比利用増もコロナ禍前には届かず

 3年ぶりに行動制限を伴わないことしのお盆休みの期間、新幹線やJRの特急の利用は、過去2番目に少なかった去年の2倍余りに増加したものの、新型コロナの感染拡大前と比べるとおよそ6割となっている。

 高速道路各社によると、今月10日から16日までの7日間、全国の主な区間の一日当たりの平均交通量は、利用が低調だった去年のお盆の期間と比べて43%増加した。一方、新型コロナの感染拡大前の3年前のお盆期間と比べると11%少ない。高速道路各社は「行動制限を伴わないお盆休みとなったことで、帰省などの動きが広がって交通量が増加した一方、自主的な自粛や大雨も影響して、コロナ禍の前の水準までは戻らなかったのではないか」としている。

●都モニタリング会議、入院患者数過去最多 専門家が強い危機感

 東京都のモニタリング会議が開かれ、専門家は医療提供体制について「入院患者数が17日時点で、過去最多となり医療機関への負担が増大し続けている」として強い危機感を示した。新規感染者数の7日間平均は17日時点で2万2602人と、2週連続で前週比を下回っている。専門家は「お盆休みで休診する医療機関が多く、検査数が減少したり、結果報告が遅れたりしており評価には注意が必要だ」と述べた。

 1人の感染者から何人に感染が広がるかを示す実効再生産数は0.91、およそ2か月ぶりに1を下回った。医療提供体制は、入院患者数がきのう時点で、過去最多の4424人となったほか、透析や介護を必要する人や妊婦などで、翌日以降の入院調整を余儀なくされている事例が多数起きるなど、医療機関への負担が増大し続けているという。

●感染25.5万人、最多を更新

 国内感染者は18日で、全国で新たに25万5532人が確認された。10日の25万347人を上回り、過去最多を更新した。21道県で過去最多を更新。都道府県別では、東京の2万7453人が最多で、大阪の2万4323人が続いた。

 8月18日時点の東京の新規感染者数 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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【8月19日】

●日本、1週間の死者数世界2位 新規感染は最多 WHO

 WHOは18日、新型コロナの世界全体の感染状況について新たな報告書を発表した。それによると今月8日から14日までの1週間の新規感染者数は、世界全体で546万641人と、前の週より24%減少した。このうち、日本は139万5301人と、前の週と比べて7%減ったが、世界全体の新規感染者数のおよそ4分の1を占め、4週連続で世界で最も多くなった。

 また、同じ期間の日本の死者数は1647人と、前の週と比べて64%増、米国に次いで世界で2番目。WHOは、一部の国では検査方針の変更に伴って検査数自体が減少していることから、実際の感染者数や死者数はさらに多い可能性もあるとしている。

●松野官房長官、オミクロン株対応のワクチン接種へ自治体と連携

 新型コロナのワクチン接種を担当する松野官房長官は、全国知事会会長の鳥取県の平井知事らと会談し、オミクロン株に対応したワクチン接種の早期開始に向けて自治体側と連携していきたいという考えを伝えた。この中で松野官房長官は、10月中旬以降に開始する方針のオミクロン株に対応したワクチン接種について「政府としてはできるだけ早い段階で開始できるよう取り組んでおり、検討状況などを迅速・丁寧に自治体に伝えていきたい」と述べ、早期開始に向けて自治体側と連携していきたいという考えを伝えた。

 そのうえで「現在の感染状況を踏まえると、まだ接種していない人はオミクロン株対応のワクチンを待つことなく、従来ワクチン接種を検討してもらいたいので、自治体にも促進に協力をお願いしたい」と述べた。これに対し平井知事は「オミクロン株対応のワクチンを早期に確保し、医療従事者を優先するかどうかなど、早めに優先度を示してもらいたい。一方で、3回目ワクチンの接種控えが若者などに広がらないよう、丁寧な広報をお願いしたい」と要望した。

●コロナ全数把握見直し 厚労省「定点把握」など検討

 新型コロナの感染者について、すべての報告を求める「全数把握」が医療機関や保健所の負担になっている問題で、加藤厚労相は19日、衆院厚労委員会の閉会中審査で「速やかに対応したい」と述べ、現行の方法を見直す意向を明らかにした。指定する一部の医療機関だけに報告を限る「定点把握」の導入などを検討しており、月内にも方向性を決める方針。

 代替策として、季節性インフルエンザのように定点把握を導入する案がある。ただ、指定医療機関の選定など準備には時間がかかる見通しで、運用を始められるのは第7波の収束後になるという見方も厚労省内にはある。また、高齢者や基礎疾患がある人など重症化リスクが高い人に、発生届の対象を絞る方法も浮上している。

●欧米リベンジ旅行活況 ホテル・航空券値上がり でも…人手不足で空の便混乱

 新型コロナ下で旅行しづらい期間が続いた反動で、欧米で「リベンジ旅行」が活況だ。国際航空運送協会(IATA)によると、今年6月の旅客需要は北米はコロナ前の2019年の89%、欧州は86%にまで回復した。航空券やホテルの価格は奪い合いの状況で高騰し、インフレの一因にもなっている。一方、航空会社や空港の人手不足は深刻で、航空便の遅延やキャンセル、預け入れ荷物が滞留する事態など混乱も相次いでいる。

●感染最多26万人

 国内感染者は19日、全国で新たに26万1029人が確認され、1日あたりの過去最多を更新した。最多更新は18日に続き2日連続となった。また、全国19の道と県で最多となっている。死者は294人に上り、過去3番目に多かった。東京都の感染者は2万7676人で、1週間前の同じ曜日(12日)より7275人多かった。

【8月20日】

●人工透析患者用の病床逼迫 東京では約170人が入院できず

 新型コロナの感染の急拡大で、重い腎臓病などで人工透析を受けている患者用の病床が逼迫し、東京では入院できない患者がおよそ170人に上っていることが専門の学会などへの取材で分かった。感染したために通院して透析を受けられず、体調を崩す人も出てきているということで、学会の医師は「地域の透析クリニックは、感染した患者の透析の継続に協力してほしい」と訴えている。

●全国で25.3万人

 国内感染者は20日、全国で新たに25万3265人が確認された。前週の同じ曜日(13日)に比べ6万9712人多く、254人の死者が確認された。感染者数は宮城、山形、鳥取、岡山、徳島の各県で過去最多を更新。死者数も青森、山形、富山、静岡、高知、大分の各県でこれまでで最も多かった。

 東京都の感染者は2万5277人で、前週の同じ曜日より1504人多かった。20日までの週平均の感染者数は1日あたり2万5601.1人で、前週(2万6139.4人)の97.9%。大阪府は、4日連続の2万人超となる2万3098人の感染を発表した。

【8月21日】

●岸田首相が感染 北アフリカ外遊中止

 政府は21日、岸田首相が新型コロナに感染したと発表した。20日夜から微熱やせきなどの症状があったため、21日に首相公邸でPCR検査を受けたところ陽性が判明。今後は10日間の自宅療養。30日までの療養中は代理は立てずに、体調を観察しながら公邸で公務をこなす。濃厚接触者は同居する裕子夫人と長男で秘書の翔太郎氏、最短3日間の自宅待機。官邸内では7月以降、松野官房長官のほか複数の首相秘書官の陽性が判明している。

 このため、今月下旬に予定していた北アフリカ・チュニジアでのTICAD(アフリカ開発会議)への出席を取りやめ、オンラインでの参加を検討しているほか、そのあとに予定していた中東のカタールとUAE(アラブ首長国連邦)への訪問を延期することになった。

●感染、日曜で最多

 国内感染者は21日、22万6171人が確認された。前週の日曜日(14日)より4万7884人多く、日曜としては最多。5日連続で20万人を超えた。全国で226人の死者が確認された。新規感染者数は岩手県と徳島県で過去最多を更新。最多の東京都は2万4780人で前週より2040人多かった。前週の同じ曜日を上回るのは3日連続、病床使用率は59.7%。2番目の大阪府は1万7671人で前週日曜より3135人多く、病床使用率は68.1%。愛知県の1万4501人、福岡県の1万2749人と続いた。

【8月22日】

●オミクロン株後遺症 けん怠感が最多 岡山大学病院専門外来調査

 岡山大学病院は、新型コロナの後遺症の専門外来を去年2月に設置し、先月下旬までに受診した369人について感染している株ごとに詳しく分析した。その結果、オミクロン株に感染したあとで後遺症の症状が出たのは124人で、詳しい症状を複数回答で調べた結果、「けん怠感」が最も多い80人、次いで「頭痛」が36人、「睡眠障害」が30人などとなった。デルタ株の患者では半数近くが症状を訴えた「嗅覚障害」や「味覚障害」は、オミクロン株の患者では1割余りにとどまった。 

●黒岩知事「コロナ感染者 人数だけ把握に変更したい」

 神奈川県の黒岩知事は22日午前、加藤厚労相とオンラインで会談したあと、記者団の取材に応じた。それによると知事は、神奈川県としては全数把握の見直しに先駆けて、感染者全員に対する症状などの確認をやめて人数だけを把握する方法に変更したいと伝えたという。

 一方、県は今月から、軽症や無症状の人は健康観察の対象外としている。高齢者や基礎疾患がある人など、重症化リスクが高い人についても、具合が悪くなった場合は自分から医療機関や相談窓口に連絡してもらう体制に切り替え、一般の医療に近づける出口戦略を進めたいとしている。

●コロナ医療保険支払い、急増 4〜6月 昨年度1年間の1.7倍

 新型コロナの感染拡大で、生命保険会社が払う医療保険の給付金が急増している。大手生保6社では4~6月だけで昨年度1年間の約1.7倍に膨らんだ。自宅療養でも「みなし入院」として支払っていることが背景にある。なかには感染の可能性に気付いてから加入し、直後に給付金を請求したとみられるケースも増えている。7月以降も高水準の請求が続いていて、コロナ保険の販売制限に乗り出している。

●全国の感染者14万1058人 前週の月曜よりも2484人増加

 国内感染者は22日、14万1058人が確認された。前週の同じ月曜日(15日)より2484人多かった。死者は全国で245人が確認された。1万人を超えたのは東京都のみで、1万5085人。前週の月曜日より8050人少なかった。1万人台は同じ月曜日の8月8日以来となる。2番目の福岡県は9336人で前週の月曜日より、1264人多かった。奈良県では過去4番目、徳島県では過去5番目に多かった。

 8月22日時点の東京の新規感染者数 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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【8月23日】

●新型コロナ 児童や生徒などの感染 7月は約27万人 前月の5倍に

 7月に新型コロナに感染した全国の児童や生徒などの数が、前の月の5倍に増えて、およそ27万人に上り、過去最多となったことが分かった。厚労省は、幼稚園と小中学校、高校、特別支援学校などに通う子どもたちの感染状況を毎月まとめて公表している。それによると、第7波の感染が広がった7月に感染が確認された子どもは、前の月の5倍に増えて、26万9468人となり、ことし2月の25万1469人を抜いて過去最多となった。

 一方、厚労省は、先週の19日、新型コロナ対策のガイドラインを改定し、「学級内で複数の感染者が出た場合」としている学級閉鎖の基準について、それぞれの家庭内で感染したケースなど、感染経路に関連がない場合は、学級閉鎖の必要がないと追記し、教育委員会などに通知した。

●ミクロン株対応ワクチン ファイザーなど米で緊急使用を申請

 米製薬大手ファイザーとドイツのビオンテックは、新型コロナワクチンについてオミクロン株「BA.4」と「BA.5」に対応する成分と、従来の新型コロナに対応する成分の2種類を含む「2価ワクチン」と呼ばれるタイプで、12歳以上の追加接種についてFDA(米国食品医薬品局)に緊急使用の許可を求める申請を行ったと発表した。

 米国CDC(疾病対策センター)によると、米国国内で一日に報告される感染者数は今月中旬以降、平均およそ10万人で、今月20日までの1週間ではおよそ9割が「BA.5」に感染したと推定されている。

●外国人観光客の入国制限緩和 添乗員なしツアーも認める方針

 政府は新型コロナの水際対策をめぐり6月、観光目的の外国人の入国受け入れを再開したが、すべての入国者にビザの取得を義務づけているほか、添乗員付きのツアーに限定し、政府が定めた感染対策のガイドラインを守るよう求めている。再開から2か月余りが経ったが、観光目的の入国者数は先月およそ7900人にとどまるなど、感染拡大前の水準を大幅に下回っている。

 こうした中、政府は観光目的の外国人の入国制限を緩和し、添乗員がいない場合も認める方針を固めた。添乗員付きツアーは、個人旅行を好む欧米の観光客などが日本への旅行を敬遠する要因になっていた。ただし引き続き個人旅行は認めず、ツアーを手配する旅行会社などがスケジュールを管理、感染者が出た場合の対応などについても、ガイドラインを守るよう求める。政府は、こうして入国者数の上限を現在の2万人から5万人に引き上げる方向。

●死者最多343人 第6波超える

 新型コロナに感染し、亡くなった人は23日、全国で343人に上り、これまで最多だった第6波の2月22日(327人)を超えて、過去最多を更新した。死者数が300人を超えたのは今月16日に続き3回目。23日に発表された死者の都道府県別では大阪府42人、東京都、神奈川県が各25人、埼玉県、福岡県が各19人などの順に多かった。厚労省の16日時点の速報値によると、死亡したコロナ感染者3万5394人のうち、80代以上が6割、70代が2割を占める。

●他府県の感染者、4.8万人分を計上 東京都

 千葉県内感染者の一部が東京都分として計上されていた問題で、千葉県に新潟、埼玉、大阪、高知の4府県も合わせた計4万8441人分が7月下旬以降、都の感染者として計上されていたと、都が23日発表した。府県別でみると、千葉が3万1123人、埼玉1万3851人、大阪2308人、新潟823人、高知336人。オンラインで感染者の陽性を確認する業務を各府県の自治体から任された都内の医療機関が、法に従って近くの保健所に届け出たため、都内分として計上されていた。

 このうち新潟、高知分は両県でも計上・公表されていた。都は判明分について9月末に修正する。また千葉県は23日、同日分から県内保健所に届け出る運用に変えると発表。2月以降、4万8068人分が都内分として計上されていたことも明らかにした。札幌市内の医療機関に委託していた青森県の8220人分も計上されていなかった。

【8月24日】

●感染把握、転換 保健所逼迫地域、発生届は高齢者らに限定 首相

 岸田首相は24日オンラインで記者団に、発熱外来や保健所が逼迫した地域では自治体の判断で、医療機関から保健所への発生届を高齢者らに限定可能にする方針を明らかにした。今回は「緊急避難措置」とし、全国一律の見直しは「感染状況を見ながら進めていきたい」と述べた。25日以降、希望する自治体からの受け付けを始める。今後は都道府県の判断で、発生届を65歳以上の高齢者や重症化リスクがある人らに限定できる。ただしそれ以外の感染者も原則、人数は把握する。

 厚労省によると、対象外の人にも従来通り、外出自粛などを求め、医療費の公費負担も続ける。一方、保険金請求などに使う療養証明書は発行されなくなる。厚労省は金融庁と対応を検討する。加藤厚労相は、今後新たな変異株が出現するなどすれば、再び全感染者の届け出を求める必要があるとの認識を示した。

●発生届の高齢者限定、「全国一律に」 知事ら注文

 知事らからは発生届の見直しを歓迎の一方、自治体に判断を委ねた点への不満が相次いだ。千葉県の熊谷知事は24日、「第7波が収束した後と言わず、すぐに見直しなどを行っていくべきだと主張してきた」と、この時期の見直しを歓迎。神奈川県の黒岩知事も「高く評価する。ぜひ乗りたい」と、できるだけ早く見直したい考え。全数把握見直しを求めてきた全国知事会の平井会長(鳥取県知事)は24日夕、「地方に配慮した方向性は評価できる」と記者団に話した。

 一方、大阪府の吉村知事は「国で一斉にやらないというのはどういう意味なのか」。大阪市の松井市長も「全国一律の制度にすべきだ」。愛知県の大村知事は「あんまりよろしくない。県によってまちまちだと全体がつかめなくなる。(政府の)説明を受けて判断したい」。東京都の小池知事は「どういう状況で進めていくのかをよく見ていきたい」と慎重姿勢。奈良県の荒井知事は「保健所の負担軽減だけを誇るのでは不満」と、重症化を抑える方策の強化を政府に求めた。

●3回接種証明で日本入国可能に 来月7日から緩和

 岸田首相は24日午後、「入国者総数、出国前検査、入国時の検疫対応などの各種措置について今後さらに緩和する」と述べた。まずは現在、入国・帰国者全員に提示を義務づけている滞在国からの出国前72時間以内の陰性証明書について「日本から海外に渡航する方々が不便を感じている」と述べ、ワクチン3回目の接種証明書の活用を条件とし、9月7日から帰国者には不要とする方針を表明した。首相公邸からオンラインで記者団の取材に明らかにした。

 一日当たりの入国者数の上限2万人は5万人とし、G7(主要7か国)並みの円滑な入国が可能となるよう、段階的に緩和を進めていく方針。さらに、自宅などでの療養期間について「短縮を含めた全体像をできるだけ速やかに公表したい」と述べた。

●コロナ感染者数が早期に減少する可能性は低い」 専門家会合

 厚労省の専門家組織の会合が24日に開かれ、お盆や夏休みなど社会経済活動が活発化している影響もあって、いったん感染者数の減少や高止まりがみられた地域でも急激な増加が継続しているところがあり、全国的に過去最多の感染レベルが続いているとしている。年代別では、10歳未満を除くすべての年代で増加していて特に20代の増加幅が大きい。病床使用率はほとんどの地域で5割を超え、一般の医療を含めた医療体制への負荷が長期間に及んでいる。

 多くの地域で増加傾向や高止まりが続く可能性があり、夏休みが終わって学校再開の影響が懸念。早期に感染者数が減少する可能性は低いと予想した。さらに死亡者急増が続き、過去最多を超えてさらに増加することも懸念。症状のある人がみずから検査を行い、陽性の場合は健康観察を受けられる体制や臨時の医療施設の整備、医療逼迫を避ける対策や、高齢者施設の中で療養患者増加を踏まえ、酸素濃縮装置を確保する対策が必要だと指摘している。

●加藤厚労相「死亡者数はさらに増加が懸念」

 専門家会合で加藤厚労相は「新規感染者数は、ほとんどの地域で再び増加に転じ、全国的にもこれまでで最も高い感染レベルが続いている。特に死亡者数は、全国の死者数の1週間平均は、23日には276人まで増加。過去最多を更新しており、さらに増加することが懸念されている。学校が再開される地域もあり、この影響も注視していかなければならない」と指摘した。

 医療機関や保健所の負担を軽減するため、感染者の全数把握を見直し、自治体の判断で報告対象を、高齢者や重症化リスクがある人に限定できるようにする政府方針を報告した。また自宅や施設で療養する人が使う「酸素濃縮装置」について「都道府県に点検をお願いしたところ、合わせておよそ5200台が確保されていることが確認された。台数が少ない都道府県もあり、国の無償貸し付けの枠組みを利用するよう働きかけを行っている」と述べた。

●脇田座長「死亡者数の増加はしばらく続く可能性」

 厚労省の専門家会合のあと開かれた記者会見で、脇田座長は、感染者数が再び増加傾向に転じたことについて「お盆や夏休みで社会経済活動が活発化した影響が非常に大きい。首都圏と沖縄県では減少傾向が見られるものの、そのほかの地域はしばらく増加傾向が続くと考えている。年代ごとに見ると高齢者層の感染増加が緩やかに続いていて、死亡者数の増加はしばらく続く可能性がある。高齢者を含めてワクチンの3回目、4回目の接種を進める必要がある」と述べた。

 また、新規感染者の「全数把握」の見直しについて「重症化リスクのある人の情報に重点化することで、全体の感染レベルの把握が難しくなるため、新たな方法で感染レベルの動向を把握する必要がある。全数把握を可能なかぎり続けながら、並行して定点把握も速やかに開始するべきだという議論があった」と述べた。

●1週間の新規感染者数、過去最多レベルの状態が続く

 専門家会合で示された資料によると、23日までの1週間の新規感染者数は、全国では前の週と比べて1.19倍と先週、お盆の時期に減少傾向となったところから一転して再び増加し、感染者数が過去最多レベルの状態。首都圏では、東京が0.96倍、神奈川が0.94倍、埼玉が1.04倍、千葉が1.06倍と横ばいから増加となっている。関西では大阪が1.22倍など、東海でも愛知などと先週から一転して増加。東京、神奈川、沖縄を除く44の道府県で前週より多くなった。

 人口10万当たりの直近1週間の感染者数は、佐賀県が1955人と全国で最多、次いで鹿児島県1946人、宮崎県1908人、長崎県1889人、徳島県1877人、そして沖縄県1757人のほか、大阪府、東京都など西日本を中心に38の都府県で1000人を超え、全国でも1250人となっている。

●自宅療養者、全国で142万人超 1人暮らしの患者にリスクも

 新型コロナに感染し、自宅で療養する患者が今月17日時点で全国で142万人以上に上る中、容体が急変した時の対応が課題になるのが1人暮らしの患者。自分で救急車を呼べずに対応が遅れるリスクもあり、訪問看護師やヘルパーなどが症状の悪化を確認して、ようやく搬送されるケースも相次いでいる。新型コロナに感染し自宅で療養する患者は第7波に入って急増し、今月17日時点で全国で142万3431人に上っている。

●一般用医薬品 キット初承認 ネット販売可能に

 新型コロナに感染したかどうかを調べる抗原定性検査キットについて厚労省は24日、スイス製薬大手ロシュの製品を、インターネット販売も可能な一般用医薬品(OTC)として承認した。国内でOTCとしてコロナ検査キットが承認されたのは初めて。厚労省によると、ネット販売できるのは、実店舗をもつ薬局などに限られる。ロシュは9月中旬の発売をめざしているという。

【8月25日】

●日本の新規感染者数、5週連続世界最多 死者数は2番目 WHO

 WHOがまとめた今月21日までの1週間の新型コロナの感染状況によると、日本は新規感染者数が5週連続で世界で最も多くなったほか、死者数も、2週連続で世界で2番目に多くなった。

 日本の新規感染者数は147万6374人と前の週に比べて6%増え、世界全体の新規感染者数のおよそ4分の1を占めた。また同じ期間の日本の死者数は1624人と、2週連続で米国に次いで世界で2番目に多くなった。 WHOは、一部の国では検査方針の変更に伴って検査数自体が減少していることから、実際の感染者数や死者数は、さらに多い可能性もあるとしている。

●「県民割」、9月末まで延長 「全国旅行支援」は先送り 政府決定

 政府は、観光需要の喚起策として8月末までを期限に実施している「県民割」について、期限を延長することを決めた。一方で、対象を全国に拡大する新たな喚起策「全国旅行支援」は、実施の時期をさらに先送りすることになった。今回の決定は、新型コロナの感染者数が高止まりしている状況を踏まえたもので、「全国旅行支援」の実施の時期について国土交通省は「感染状況の改善が確認できれば速やかに実施する」としている。

●雇調金上限引き下げ 政府方針 コロナ特例見直し

 政府は、企業が従業員に支払う休業手当の一部を補助する雇用調整助成金(雇調金)について、コロナ禍で特例的に増額していた助成額の上限を10月から引き下げる方針を固めた。雇用維持のために特例を長く続けてきたが、支給額が巨額にのぼって雇用保険財政の負担が膨らんでいたことから、見直しに踏み切る。

●都、全数把握見直さず 知事「医療につなぐ機能ある」

 東京都の小池知事は25日、新型コロナ感染者の全数把握を当面、従来通りの方法で続ける方針を明らかにした。感染者の急増で増した保健所や医療機関の負担を軽減する策として、政府が全数把握の簡略化を認める方針を24日に発表し、採否を自治体の判断に委ねるとしていた。

 政府は、高齢者ら重症化の危険性が比較的高い人を除き、保健所への届け出情報を人数や年代に絞ることを認めた。しかし小池氏は、従来の方法は、都全体の感染動向や患者の状態を把握して医療につなげる機能があるとした。一方、茨城県の大井川知事は25日、「大幅に現場の負担を抑えることができる」と述べ、準備ができ次第、方法を見直して簡略化する方針を示した。

【8月26日】

●中国・バレーボール女子代表、マスクつけて試合に「危険」と批判

 フィリピンで行われているバレーボール国際大会で、中国女子代表チームは25日、イランと対戦し気密性の高いマスクをつけたまま、試合を始めた。中国のネット上では「危険な行為だ」などと批判の声が上がった。中国バレーボール協会は26日、「大会の参加チームにコロナ感染の選手がいたほか、中国チームにも症状を訴える選手がいたため、マスクの着用を求めた。我々の経験不足だった」と謝罪した。中国内の厳しいコロナ対策がスポーツの国際試合にも波及した形。

●コロナ影響企業への雇用調整助成金、10月以降に上限引き下げへ

 雇用調整助成金は、企業が従業員を休業させた時に休業手当の一部を助成する制度で、新型コロナの影響を受けた企業には、助成金の上限や助成率を引き上げる特例措置が設けられている。厚労省は、経済回復が進んでいることや、最近の雇用情勢などを踏まえ、10月以降、縮小する方向で調整を進めている。来週、開かれる厚労省の審議会で正式に決定される見通しで、ことし11月末まで運用し、12月以降については、状況を見て改めて判断する。

●小池知事、全数把握は当面継続 「見直しは混乱ないよう」

 東京都の小池知事は26日の記者会見で、新型コロナの感染者の全数把握を当面、続ける考えを重ねて示したうえで、政府には制度を見直す場合は、現場に混乱がないようにすべきだと求めた。

●埼玉県、コロナ全数把握を継続 BA.5対策強化宣言は延長

 埼玉県は26日、専門家会議を開き、全数把握は適切な医療の提供や的確な対策を行うためには感染傾向の継続的な分析が必要なほか、拙速な制度の移行にともなう医療現場や県民の混乱回避も必要とし、継続する方針を決めた。そのうえで「判断を都道府県知事に委任するやり方は適切ではなく、国に対して全国一律の適切な基準と効率的な手法とするよう要望する」と指摘した。

 県は「BA.5対策強化宣言」を8月4日から適用しており、感染防止対策を踏襲しつつ、家族など少人数での行動を県民に呼びかけている。ただお盆明けから再び1万人を超えるなど感染者は増加している。専門家会議ではこうした状況を踏まえ、8月末で適用を終了する予定だった「BA.5対策強化宣言」は9月30日まで延長する。25日時点で確保済み病床使用率は67%。同日の新規感染者数も1万人を超え、高い水準が続いている。。

●感染19万人 全国死者324人

 国内感染者は26日、全国で新たに19万2410人が確認された。過去最多の26万人超だった前週の同じ曜日(19日)より6万8523人少なかった。死者は324人だった。

【8月27日】

●感染者6億人、4カ月1億人増

 米ジョンズ・ホプキンス大の集計によると、新型コロナの世界の感染者数の累計が27日までに6億人を突破した。4月中旬に5億人に達してから、約4カ月で1億人増えた。約2カ月で約1億人増えた今年2~4月の時点よりも増加のペースは落ちているが、世界的な感染拡大は続いている。

●新型コロナ後遺症、最大400万人働けず 米・シンクタンクが分析 

 米国・ワシントンにあるシンクタンク「ブルッキングス研究所」は24日、新型コロナの感染拡大が社会に与える影響について分析した結果を発表した。米国内では現在、18歳から65歳までのおよそ1600万人が、新型コロナに感染したあと、息が続かない、頭に霧がかかったような症状が出るなどの後遺症に苦しんでいるという。

 このうち米国の労働力全体の1.8%にあたる200万人から400万人が仕事をすることができない状態に陥っていて、経済的な損失は最大で年間2300億ドル(日本円でおよそ31兆円)にのぼると指摘。そのうえで研究所は、患者が毎年10%ずつ増え続けると10年後の経済的な損失は5千億ドル、70兆円近くになると分析、新型コロナの治療や予防の選択肢を増やしたり、企業で取得できる有給休暇を充実させたりするなど、対策の強化を訴えている。

●岸田首相 感染者の全数把握見直し、今後全国一律で

 岸田首相はオンラインで記者団の取材に応じ、「全数把握の見直しは、ウィズコロナに向けた新たな段階への移行策の1つとして進めるもので、全国一律で導入することを基本としている」と述べ、いずれは全国一律に移行する方針を示した。そのうえで、システムの改修に加え、報告の対象外となる自宅療養者の健康観察などの支援体制や、全数把握にかわって「定点把握」の仕組みを整える必要があるとして、その準備状況を見極めて移行時期を判断すると説明した。

 一方、岸田首相は報告の対象から外れた自宅療養者に、自治体などが生活必需品を自宅に届ける支援が滞ると懸念されていることも踏まえ、マスクの着用などの感染対策を講じていれば外出を認めることを含め、対応を検討していく考えを示した。

●感染症対策の司令塔、来年度中の創設目指す

 政府はこれまでの新型コロナ対応も踏まえ、感染症対策を強化するため、内閣官房に司令塔となる新しい組織を設ける方針をことし6月に決めた。これまでの検討の結果、政府は新しい組織の名称を「内閣感染症危機管理統括庁」とし、来年度中の創設を目指して年明けの通常国会に必要な法案を提出する方向で調整に入った。

 そして、トップには官房副長官クラスを充て、平時は訓練や各府省の準備状況のチェックなどを行うとともに緊急時は初動対応を一元的に担うなどとしている。また「国立感染研」と「国立国際医療研究センター」を統合してつくる米国CDC(疾病対策センター)の日本版については、令和7年度以降の設置を目指す考え。政府は、こうした方針を来月上旬にも開く新型コロナ対策本部で決定し、法案の策定作業を本格化させることにしている。

●全国で新たに18万316人感染

 国内感染者は27日、全国で新たに18万136人が確認された。2日連続で20万人を下回り、前週の同じ土曜日(20日)より7万3048人少なかった。発表された死者は259人だった。重症者数(26日現在)は前日より2人減って624人。

 新規感染者を都道府県別にみると、最多の東京都は1万7126人。前週より8151人少なく、6日連続で前週と同じ曜日を下回った。27日までの1週間の感染状況をみると、1日あたりの感染者数は2万822.4人で、前週(2万5601.1人)の81.3%だった。東京都に次いで多かったのは大阪府の1万4998人で、これに愛知県の1万2310人、兵庫県の9384人が続いた。病床使用率は東京都が53.5%、大阪府が60.6%だった。

 8月27日時点の東京の新規感染者数 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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【8月28日】

●内閣支持急落47% 首相の旧統一教会対応、「評価しない」65%

 朝日新聞社は27、28の両日、全国世論調査(電話)を実施した。岸田内閣の支持率は47%(前回7月調査は57%)と大幅に下落。不支持率は39%(同25%)に跳ね上がり、昨年10月の内閣発足以来最高だった2月の30%を大きく上回った。政治家と宗教団体の「世界平和統一家庭連合(旧統一教会)」を巡る問題への岸田首相の対応について聞いたところ、「評価する」は21%で、「評価しない」は65%にのぼった。

 安倍晋三元首相の国葬については、「賛成」は41%で、「反対」の50%の方が多かった。新型コロナを巡る政府の対応を「評価する」は45%(同57%)で、「評価しない」は49%(同34%)。物価高に対する岸田首相の対応については、「評価する」は21%で、「評価しない」は67%。5月の調査でも23%対66%で、3人に2人が「評価しない」と答える状況が続いている。

●新たに15万7千人感染

 国内感染者は28日、新たに15万7817人が確認された。前週の同じ曜日(21日)より6万8303人少なく、前週の同じ曜日を下回ったのは4日連続。発表された死者数は221人だった。

【8月29日】

●新型コロナワクチン3回接種終了、全人口の64.3%

 政府が29日に公表した最新の状況によると、国内で新型コロナワクチンの3回目の接種を受けた人は8137万1059人で、全人口の64.3%となった。また、60歳以上で4回目の接種を受けた人は、対象者の67.5%となっている。

●全数把握見直し、4県申請 10都県は見直さない方針

 政府は新型コロナの患者の全数把握を見直し、詳しい報告の対象を高齢者などに限定できる方針を示した。そして、31日の運用開始から見直しを希望する場合は、29日夕方までに申請を行うよう都道府県に求めていた。見直し申請を行ったのは宮城県、茨城県、鳥取県、佐賀県の4県。見直しの理由は、「発熱外来の業務逼迫を回避することを優先した」や「重症化リスクの高い患者への対応に集中するため」など。

 全数把握見直し 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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 また、33道府県が現時点で検討中で、その理由について「今後、政府が示す全国一律の指針を見て判断したい」といった声が多いほか「医師を配置した健康フォローアップセンターの準備ができていない」といった声も。一方、東京都や神奈川県など10都県が現時点で見直しは行わないと答え、その理由は「重症化リスクの低い人でも症状が悪化することがある」や「患者を正確にフォローできないので、自宅療養が徹底されなくなる」など。

●東京感染1万人割る 全国は9.5万人

 国内感染者は29日、新たに9万5916人が確認された。10万人を下回るのは7月19日以来。前週の同じ曜日(8月22日)より4万5113人少なく、5日連続で前週の同じ曜日を下回った。発表された死者数は233人だった。都道府県別の最多は東京都の9880人で、1万人を下回るのは7月11日以来となった。

【8月30日】

●アストラゼネカ注射薬、厚労省承認 事前投与で発症防ぐ効果期待

 新型コロナに感染した人の重症化予防に加え、事前に投与することで発症を防ぐ効果が期待される、英製薬大手アストラゼネカの注射薬について、厚労省は30日使用すること正式に承認した。がんの治療などで免疫の働きが低下し、ワクチンの効果が十分に得られない人などに使用される予定。承認されたのは、新型コロナの働きを抑える抗体を注射で投与する抗体医薬「エバシェルド筋注セット」。欧米各国では感染前に使用できる薬として、すでに承認されている。

●ファイザーワクチン、5~11歳の3回目接種で使用することを承認

 ファイザー製の新型コロナワクチンについて、厚労省は5歳から11歳までの子どもの3回目接種で使用することを正式に承認。5歳から11歳までの3回目接種のワクチンが承認されるのは国内では初。

●オミクロン株に対応したワクチン接種、9月中に開始で調整 政府

 オミクロン株に対応したワクチンの接種について、政府は、感染拡大が続く中、速やかに行う必要があるとして当初の予定を前倒しし、早ければ9月中に開始する方向で調整を進めている。オミクロン株に対応したワクチン接種をめぐっては、厚労省が、2回以上の接種を終えたすべての人を対象に10月中旬以降に開始する方針を示していて、現在、ファイザーとモデルナが承認を求める申請を行っている。

 厚労省は、来月中旬に予定されている専門家による審議会で、オミクロン株に対応したワクチンの承認に向けた手続きをとることにしている。

●新型コロナ感染の子ども、中等症・重症の3分の2が基礎疾患なし

 日本集中治療医学会は、子どもの入院病床がある全国の医療機関を対象に、オミクロン株が感染の主流となっていたことし3月10日から今月15日までの間に新型コロナに感染した20歳未満の、主に高校生以下の患者の症状や基礎疾患の有無を調べた。その結果、酸素の投与を受けたり人工呼吸器を装着したりして、中等症や重症として登録された患者は合わせて220人だった。

 このうち、重症化のリスクが高いとされる基礎疾患があったのは70人で全体の3分の1以下にとどまり、およそ3分の2は基礎疾患のない人だったという。

【8月31日】

●コロナ感染、再び減少傾向 専門家会合 学校再開後に懸念も

 厚労省の専門家組織は31日の会合で、30日までの1週間の全国の新規感染者数は、前週比0.79倍となり、再び減少に転じたとの分析を明らかにした。地域差はあるものの、高止まりの状態から減少傾向に変わった可能性がある。東京都や大阪府で前週比0.72倍。青森県(1.07倍)と徳島県(1.01倍)を除く、45都道府県で減少した。ただ、多くの地域で学校が再開する時期を迎え、子ども世代で感染が再び拡大することが懸念されている。

 脇田座長(国立感染研所長)は、「お盆休み明けで感染者数が一過性に上昇したことや、ワクチンと自然感染による一過性の免疫が影響しているだろう」と分析した。一方で、全国の死者数は30日までの1週間の平均で1日279人。1週間前の276人とほぼ変わらず、過去最多の水準が続いている。感染者は全体として減少傾向だが、高齢者施設と医療機関での集団感染が続いていることが影響しているとみられる。

●新ワクチン、来月にも オミクロン対応 18歳以上対応

 オミクロン株に対応した新しいワクチンについて、政府は2回目を打った18歳以上のすべての人を対象に、9月にも接種を始める方向で調整に入った。当初は10月半ばからを想定していたが、ワクチンの確保や自治体の準備にめどがつき前倒しする。ワクチンは9月中旬に厚労省の専門家部会で審議し、薬事承認されればすぐに輸入する。承認後に専門家分科会で接種対象について議論し、予防接種法上の臨時接種に位置づけ、公費で打てるようにする。

 新しいワクチンは、昨冬に流行したオミクロン株の系統の一つ「BA.1」と、初期に流行した株に対応した「2価ワクチン」。米ファイザー社と米モデルナ社が承認を申請しており、これまでのワクチンより、オミクロン株への感染を防ぐ「中和抗体価」が高くなるとされる。いま主流のBA.5にも効果が期待できる。接種間隔は最後の接種から5カ月程度を見込んでいる。

●抗原検査キット、ネット販売開始 国承認 調剤大手で

 新型コロナに感染したかどうかを自分で調べられる抗原検査キットのインターネット販売が31日から始まった。国が承認したもので、調剤薬局大手の日本調剤のウェブサイトなどで順次購入できる。厚労省は「PCR検査よりは精度が劣るため、陰性でも感染対策をしてほしい」と呼びかけ、陽性の場合は自治体の案内に沿って受診をするよう促している。

 抗原検査キットを販売する際には薬剤師が購入者に使用方法などを説明することが義務づけられていて、調剤薬局を全国で展開する薬局チェーンのサイトでは、検査キットの適切な使用方法のほか、陽性と出た場合には自治体が設置する陽性者登録センターに登録することや医療機関を受診することなどを注意喚起するチェック項目を設けている。

●インフルワクチン、過去最多へ 同時流行に備え供給

 厚労省は31日、今冬の季節性インフルエンザワクチンの供給量がこれまでで最も多い約7040万人分(成人)になるとの見込みを専門家部会で示した。すでに冬を迎えた南半球のオーストラリアでインフルが流行しており、日本でも新型コロナ感染症と同時に流行すれば、医療機関の負担が大きくなる懸念がある。

 厚労省によると、10月1日時点の供給量は約3340万人分が見込まれ、65歳以上の高齢者約3640万人の大半が接種するのに十分な量があるという。2年前にも新型コロナとインフルの同時流行が懸念された。手指消毒やマスクなどの対策もあって大きな流行にはならなかったが、今冬は行動制限や海外渡航は緩和される方向にある。

●個人や病院に罰則 感染症法など改正案

 政府は31日、新たな感染症による危機に備え、平時から確実に医療提供体制を確保できるよう、国や自治体の権限を強化するための感染症法や検疫法の改正案を自民党に示した。地域の中核を担う病院に医療提供を義務づけ、水際対策の指示に従わない個人には罰則を設ける方針。近く開かれる政府対策本部で決定し、秋の臨時国会に提出する。

 改正案は、都道府県は平時から公立・公的医療機関に加え、大学病院などの「特定機能病院」、地域で中核を担う「地域医療支援病院」と協定を結び、病床確保や発熱外来の設置を義務づけ、違反した場合は特定機能病院などの承認を取り消す。また、治療薬やマスクの確保のため、緊急時は政府が事業者に生産指示や支援ができる。水際対策のため、入国後の個人に自宅待機などを指示できるようにし、体調報告に応じない場合の罰則も作る。

●医療保険、コロナ対象縮小 生保協会 支払い7割減

 生命保険業界が、新型コロナに感染した際に支払っている医療保険の入院給付金の対象者を大幅に絞る方針であることがわかった。対象を絞るのは「みなし入院」の扱いを変えるため。厚労省が、「全数把握」を見直すタイミングにあわせ、9月下旬にも実施される見通し。生保各社のコロナ関連の入院給付金の支払額は6月までの累計で約2900億円に上る。対象見直しで、コロナ関連の医療保険の支払いは7割ほど減る見込み。

 入院給付金は通常、入院が条件だが、コロナ感染の場合は自宅療養や軽症でも生保各社は入院給付金を支払っている。しかし今後は、65歳以上の高齢者や入院患者、コロナ治療薬の投与を受けた患者、妊婦に支払いを限定する。今年に入り、第6波や第7波で軽症の患者が急増。生保協会加盟各社のコロナ関連の入院給付金の支払いは4~6月だけで1747億円、昨年度1年間の1.7倍。このうち「みなし入院」扱いでの支払いが9割以上を占めていた。

●待機児童2944人過去最少 子ども減少 コロナで利用控え

 今年4月に認可保育園などに入れなかった「待機児童」は、過去最少の2944人。3千人を下回るのは1994年に調査を始めてから初めて。厚労省が30日、公表した。保育園の整備が進んだことに加え、子どもの減少やコロナ感染を心配した利用控えが影響したという。減少は5年連続。直近のピーク2017年(2万6081人)と比べ、約9分の1。全国1741の市区町村のうち、「待機児童ゼロ」は85.5%。待機児童が多い市区町村は、首都圏や近畿圏といった都市部に集中した。

 今年4月時点で保育所を利用する子どもは約273万人。前年比1.2万人減と、初めて減少に転じた。都市部を中心に待機児童が残る一方、定員を大きく下回る地域も広がり、二極化が進む。定員に対する利用者の割合(充足率)は、今年4月時点の全国平均が89.7%。年々低下する傾向となっている。

●東京都で新たに1万7126人の感染確認 30~90代の25人死亡

 東京都は31日、感染者を新たに1万5428人確認したと発表した。前週の同じ曜日(24日)より1万16人少なく、10日連続で1週間前を下回った。28人の死亡も発表された。31日までの1週間の感染状況をみると、1日あたりの感染者数は1万6291.3人で、前週(2万3926.4人)の68.1%だった。

 病床使用率は48.8%。また、都が緊急事態宣言の要請を判断する指標を30~40%としている重症者用病床使用率は28.1%。「人工呼吸器か体外式膜型人工肺(ECMO)を使用」とする都基準の重症者数は、前日より3人減って33人だった。

 8月15日時点の東京の感染状況 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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▲国内16万9800人感染 338人死亡

 31日は、これまでに全国で16万9800人の感染が確認。大阪府で29人、東京都で28人、神奈川県で23人、愛知県で22人など、合わせて338人の死亡の発表があった。厚労省によると、感染が確認された人で、人工呼吸器や集中治療室などで治療を受けるなどしている重症者は、31日時点で591人(-27)となっている。

 以下6枚の図は8月15日時点の国内の感染状況 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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2022年8月21日 (日)

新型コロナ2022.08 死者増加

 新型コロナ感染拡大「第6波」は、6月下旬には下げ止まりから増加に転じ、7月には「第7波」となって全国的に急増が続く。8月10日の全国の新規感染者は過去最多の25万人超、自宅療養の感染者も10日時点で過去最多の154万人、重症者や死者の増加も始まっている。

 2022年8月1日から15日までの新聞、テレビ、ネット情報から、新型コロナの主なニュースを辿る。本ブログ記事「新型コロナ2022.07 全国20万」の続き。【写真や図をクリックすると、拡大表示します】

 

【8月1日】

●全数把握、見直し検討 木原副長官 コロナ「5類」は否定

 木原官房副長官は1日午前の記者会見で、新型コロナ感染者の全数把握といった現状の措置の見直しについて、「時期を見極め、変異の可能性なども判断した上で、専門家の意見も伺いながら丁寧に検討を進める」と述べた。一方、感染症法上の位置づけを季節性インフルエンザと同じ「5類」に変えることは「現時点で現実的ではない」と否定した。

 新型コロナは感染症法上、「新型インフルエンザ等感染症」に位置づけられ、結核などの「2類」以上の強い感染防止策がとれる。全数把握もこの措置の一つ。第7波では感染者数が爆発的に増え、保健所などの業務を圧迫。保健所を持つ政令指定市でつくる市長会は7月29日、感染者の全数を直ちに届け出る扱いを見直すよう国に求める緊急コメントを出していた。

●かかりつけ医とは? 医師ら議論開始 コロナ禍患者と共通認識ないまま

 発熱したら、まず「かかりつけ医」に相談を。新型コロナの流行時に自治体は繰り返し、こう呼びかける。厚労省はコロナ前から「一般的な外来はかかりつけ医へ。紹介を受け大病院を受診」と、外来の役割分担を進めてきたが、十分に定着していない。しかし、かかりつけ医がいない人も多い。かかりつけ医とはどんな存在で、何をすべきなのか。

 こうした事態を受け、厚労省の医療計画を議論する検討会で7月、かかりつけ医機能とはどうあるべきか、議論が始まった。2023年度末をめどに議論をまとめる予定。日本医師会も7月下旬、かかりつけ医について議論するワーキンググループを設けた。かかりつけ医の捉え方がそれぞれ違う。登録制と言っても、医療費を削減したい財務省側と、機能拡充のためさらなる財政支出を求める医療界の思いは隔たる。議論をまとめるのは容易ではない。

●感染拡大の中、旅行や帰省の予約は前年比大幅増 旅行会社

 新型コロナの感染拡大が続く中、都内の旅行会社では一部の予約にキャンセルが入っているものの、行動制限があった去年の夏休みと比べると限定的で、予約の数は大幅に増加している。具体的には近場で短期間の旅行が人気だということで、宿だけを予約し移動手段はマイカーを使うという人が目立つという。また、感染状況を見極めながら旅行するかどうか決める人も多く、直前の予約が多い。

 国際医療福祉大学の松本主任教授は、旅行前にPCR検査を受けるなど、万全な体調で出かけることが何よりも大切だという。また荷物には、感染防止に必要なマスクやアルコール消毒液など基本的な感染対策グッズを十分用意すること。さらに、旅行先で体調不良になっても地域によっては発熱外来の予約が取りにくくなっていることなどを踏まえ、簡易検査できる抗原検査キットや、症状を緩和するための市販の薬も用意しておくと安心だという。

●中等症患者で満床近く、重症対応不可能に 埼玉の病院

 新型コロナで最も重症の患者の人工心肺装置(ECMO)を使った治療に対応してきた埼玉県内の病院では、今回の「第7波」では重症化する患者が少ないため、ECMOは使われず、夜間や休日に救急搬送されてきた中等症の患者を受け入れるケースが多くなっていて、満床に近くなってきている。この病院の院長は「コロナで持病が悪化し、ECMOなどが必要な患者は出てくると考えられるので、今の状況が続くと私たちが診るべき重症患者に対応できなくなる」と話す。

●特定のたんぱく質濃度が重症度と関係 千葉大学病院

 千葉大学病院と千葉大学大学院で作る研究グループが、新型コロナで死亡した患者の肺の血管にできた血栓を調べたところ、「Myl9(ミルナイン)」というたんぱく質が多く付着していることが分かった。そして、新型コロナ入院患者の血液を調べたところ、このたんぱく質の濃度が通常よりも最大で40倍近く上昇していて、濃度と重症度、入院日数の間に相関関係があることが分かった。1日記者会見で発表した。

 このため、研究グループは「Myl9」の濃度を測定することで、新型コロナの重症化を予測できるとして、今後血液中のこのたんぱく質を簡単に測定するキットの開発や、新しい治療法につなげたいとしている。千葉大学病院の横手院長は「今後のコロナ、あるいは次の新しい感染症の制圧につながる知見を得られたのではないかと思っている。今後も研究を積み重ねていきたい」と話している。

●感染13万9千人

 国内感染者は1日、全国で13万9687人が確認された。前週の同じ曜日(7月25日)の約1.1倍。死者は全国で93人が発表された。都道府県別の新規感染者が最多だったのは東京都の2万1958人。1日までの週平均の感染者数は1日あたり3万2116.3人で、前週(2万5927.0人)の123.9%だった。大阪府は7282人。府内の病床使用率は60.0%で、60%以上になるのは3月14日(62.2%)以来だった。

 8月1日時点の東京の新規感染者数 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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【8月2日】

●感染全数把握、中止を提言 尾身氏ら政府に早急な検討を求める

 政府の分科会の尾身会長、厚労省の専門家組織、感染症や経済、法律の専門家ら有志18人は2日、「第7波」が拡大する中、政府がとるべき対策について提言をまとめた。提言では、医療と社会経済活動の両立をめざすならば、①感染拡大を招かない一人一人の主体的行動、②オミクロン株の特徴に合わせた柔軟かつ効率的な保健医療体制への移行の二つについて検討が必要。ただし、この二つを実行しても医療逼迫する場合は、行動制限の判断が求められるとしている。

 ①は大人数での会食を避けるなど基本的な対策の徹底をあげ、②は国や自治体が早急に検討すべきステップ1と法改正なども伴いながら将来的にめざすステップ2の2段階を提示。ステップ1では、感染者の全数把握でなく重症化リスクのある人や死亡者に絞って把握する仕組み、医療機関に必要とされる感染対策をゆるめて患者に対応できる施設を増やすなどをあげた。ステップ2では「5類」への移行も含め、感染症法の扱いの変更も提案した。

●専門家の有志の提言、「今すぐどんな対応が必要なのかまとめた」

 尾身会長らの専門家の有志は、午後6時から日本記者クラブで開いた記者会見で提言を公表し、尾身会長は「いま医療機関や保健所の現場が限界にきている緊迫した状況で、一人ひとりが感染リスクを下げる行動を取るとともに、いまのコロナへの対応を見直していくことについて、早急に社会に発信することが専門家の責任だと考えて提言をまとめた」と述べた。提言内容を政策にどう反映するのかは「政府が判断することだと思う」と述べた。

 一方、全国知事会の平井会長と日本医師会の松本会長も同日、共同で後藤厚労相に対し、感染者の全数把握が地域の保健医療体制の逼迫を招いているとして、即時の見直しを求める緊急申し入れをした。

●「軽症者は受診控えて」 治療必要な人優先に 4つの医学会が声明

 日本救急医学会など救急医療や地域医療に関連する4つの学会は2日、厚労省で記者会見を開き、救急や発熱外来の逼迫によって通常の医療にも影響が出始め「救える命が失われる可能性が高まりつつある」と危機感を示した。そのうえで、オミクロン株では多くの場合数日で症状が軽くなり、重症化する人も数千人に1人程度であることから、「症状の軽い人は受診を控えてほしい」と呼びかけた。

  症状の目安として、飲食ができる、呼吸が苦しくないといった場合は、特別な治療は行われないため急いで受診する必要はないとしている。一方で、水が飲めない、呼吸が苦しい、37.5度以上の発熱が4日以上続くといった場合、それに重症化のリスクが高い65歳以上の人や基礎疾患がある人、妊娠中の人は受診が必要だとしている。また、胸の痛みがある、意識に異常があるといった場合は救急車を呼ぶ必要がある。

● 「発熱外来での検査証明求めないで」 総務省が地方自治体に要請

 新型コロナ感染の拡大地域では、感染の証明書を求めて多くの患者が発熱外来を訪れ、ほかの患者が診察や検査を受けづらい状態が続いている。総務省はすべての地方自治体に対し、職員が感染して仕事を休む場合、発熱外来での検査証明書などの提出を求めないよう要請。仮に証明書が必要な場合には、職員が自ら検査を行い、その結果を撮影した画像などで確認するよう求める。療養期間が終了し職場に復帰する際は、陰性証明書は必要ない。

 金子総務相は記者会見で「感染者数が最多更新を続けており、医療逼迫に最大限の警戒感を持っている。医療機関が重症化リスクの高いほうへの対応に専念できるよう対応していきたい」と述べた。文科省は、学校やスポーツ、文化関係の団体などに対し、教員や児童、生徒、職員らが新型コロナに感染して休む場合に、発熱外来での検査証明書などの提出を求めないよう要請した。

●救急搬送困難、過去最多に 第7波、医療現場が切迫

 新型コロナの感染拡大の影響で、救急患者の搬送先がすぐ決まらない「救急搬送困難事案」が、7月31日までの1週間に全国で6307件あり、過去最多となった。総務省消防庁が2日発表した。前週と比べて、272件(5%)増えた。これまでの最多は、第6波のさなかの今年2月14~20日(6064件)。オミクロン株の変異系統「BA.5」の流行による第7波を受け、医療機関の救急患者の受け入れがかつてなく難しくなっていることが浮き彫りとなった。

 このうち、コロナ感染が疑われる患者の「搬送困難事案」も2789件と、2週連続で過去最多を更新した。消防庁では全国主要都市の52の消防本部で、救急隊が医療機関に患者を受け入れ可能か4回以上問い合わせ、現場に30分以上とどまった事例の件数を、2020年4月から1週間ごとに調べている。

●救急利用や受診 関連学会が目安

 救急や発熱外来の逼迫を受け、日本感染症学会など関連学会は2日、救急利用や発熱外来受診の目安を示した声明を出した。「新型コロナにかかったかも?と思った時にどうすればよいのか」と題し、ポイントをあげた。

 オミクロン株について、感染した時の症状の多くは4日程度で軽くなる、重症化する人は数千人に一人程度と記載。だが、水分が飲めないなど症状が重い場合や、発熱(37.5度以上)が4日以上続く場合は、受診が必要とした。救急車を呼ぶ必要がある症状として、顔色が明らかに悪い、息が荒くなった、座らないと息ができないなどを挙げた。

●21万1058人が感染

 国内感染者は2日、全国で新たに21万1058人が確認された。過去4番目の多さとなり、13県で1日あたりの感染者が最多を更新した。死者は143人だった。全国の新規感染者が20万人を超えるのは先月30日以来。感染者が最多だったのは東京都の3万842人。ただ、前週の同じ曜日より751人少なく、2日連続で前週を下回った。

【8月3日】

●「すでに重症者や死者の増加始まっている」 専門家組織 感染ペースは鈍化

 厚労省の専門家組織は3日、会合を開き、「第7波」による新規感染者数は2日までの1週間の合計で前週比1.16倍となり、1週間前の1.89倍からは増加のペースが鈍化したと分析した。一部地域でピークを越えつつあるとの予測もあり、減少に転じた地域も出てきているが、ほとんどの地域で増加している。夏休みに入り、10代の感染は減少に転じた一方、重症化リスクの高い高齢者などでは増加が継続、重症者や亡くなる人の増加がすでに始まっている。

 重症者は3日時点で計478人、1週間前から167人増えた。死亡者数は2日までの1週間でみると1日平均110人、前週の平均58人から約2倍。病症使用率が5割以上に達したのは29都府県で、先週の18府県からさらに増えた。6県は7割を超えた。医療従事者の感染が増えて医療体制への負荷が起きていて、救急搬送が困難なケースも全国的に急増が続く。リスクの高い接触機会を可能な限り減らし、自己検査できる抗原検査キットを安定的に供給することが重要だと指摘した。 

●クラスターなど1324件、第6波ピーク時超え過去最多

 先月31日までの1週間に全国で確認されたクラスターなどの数は1324件で、第6波のピーク時を超えて過去最多となったことが厚労省のまとめでわかった。厚労省は毎週、報道などをもとに自治体がクラスターと認定した事例や2人以上が感染した事例をまとめている。それによると先月31日までの1週間に全国で確認されたクラスターなどは合わせて1324件。今年3月上旬に記録した第6波のピーク時の1263件を超え、過去最多となった。

 施設別で最も多かったのが高齢者福祉施設で515件、次いで医療機関が270件といずれも過去最多。このほか学校・教育施設などが225件、保育所などの児童福祉施設が132件、企業などが97件、障害者福祉施設が62件、運動施設などが10件、飲食店が2件など。

●休園の保育所やこども園101か所 ぎりぎりの対応迫られる園も

 新型コロナに子どもや職員が感染し、全面休園となった保育所やこども園は先月28日の時点で全国で101か所に上っている。できるだけ全面休園せずに一部のクラスの閉鎖にとどめるなどの対応が広がっていることを背景に、最大で700か所以上が休園した「第6波」のことし2月よりは少なくなっているが、職員にも感染が広がる中で現場は対応に追われている。

 埼玉県内で9か所の保育園を運営している会社では、先月半ばごろから感染が増え始め、およそ140人の職員のうち最大で16人が感染したり、濃厚接触者になったりしたという。子どもの感染も広がり、川口市内の保育園では先月30日には0歳から1歳のクラスで感染者が出て、25人中20人の子どもが濃厚接触者となって登園できなくなった。職員の子どもが感染して看護のため出勤できないケースも相次いで、系列の園から応援職員を派遣してもらい対応しているという。

●東京都、「陽性者登録センター」開設 自主検査しオンライン登録

 東京都の「陽性者登録センター」は、新型コロナの感染拡大で検査や受診が集中している医療機関の負担軽減や、感染した人が陽性と診断されるまでの期間を短くして速やかに支援を受けてもらうことなどを目的に都が開設したもので、3日から申請の受け付けが始まった。利用者は自主検査で陽性だった場合、オンラインで申請し、登録した情報をもとに医師によって陽性と診断される。

 そしてメールで結果が通知されたあと、都の「自宅療養サポートセンター」=「うちさぽ東京」から健康観察などのサポートが受けられる。また、センターは医療機関を経ずに保健所に陽性者として発生届を提出する。受け付けは一日当たり3000人を上限、3日は受け付けを終了した午後5時までにおよそ1000人から申請があった。都はまずは、感染者数の割合が大きく重症化のリスクが低い20代からの申し込みを受け付け、順次ほかの年代にも対象を広げる。

●埼玉県が「BA.5対策強化宣言」 全県で4日から31日まで

 埼玉県は3日専門家会議を開き、感染拡大に歯止めをかけ医療機関の負担軽減のため、政府が新たに導入した「BA.5対策強化宣言」を出すことを決めた。対象地域は全県、期間は4日から今月31日まで。この宣言を出すのは、首都圏の1都3県では神奈川県に続き2番目。入院患者の増加で県内の病床使用率が75%を超えているため、専用の病床を新たに158床増やして1760床とすることも決まった。

 新型コロナ感染のためオンラインで記者会見した大野知事は、帰省や旅行など県境をまたぐ移動の際は密を避けて、感染防止対策を徹底することや、重症化リスクの低い人は医療機関を受診せず、検査キットを使って県がオンラインで確定診断をするサイトを利用するよう求めた。そのうえで、「県民や事業者の皆さんに今までよりも高い緊張感を持って感染対策を行ってほしい」と話した。

●感染最多24万9830人

 国内の感染者は3日午後8時現在、全国で新たに24万9830人が確認された。先月28日を1万6800人あまり上回り、過去最多を更新した。24道府県で、1日あたりの感染者数が過去最多になった。死者数は169人だった。

【8月4日】

● 新規感染者数、日本が2週連続「世界最多」 WHO発表

 WHOは新型コロナの世界全体の状況を取りまとめていて、3日、新たな報告書を発表した。それによると、7月25日から31日までの1週間の新規感染者数は世界全体で656万5679人と、前の週より9%減少した。日本は137万9099人と、前の週と比べて42%増え、2週連続世界で最も多くなり、世界全体の新規感染者数のおよそ2割を占めた。

 日本に次いで多いのが、米国で92万3366人、韓国が56万4437人などとなっている。WHOは、世界各地で調査方針が変更され、検査数も減少していることから、実際の感染者数はさらに多い可能性もあるとしている。

●患者の全数把握、当面は見直さず 入力項目最小限に 政府決定

 医療機関と保健所の負担が大きいとして、発生届による患者の全数把握について、全国知事会と日本医師会が2日、政府に即時見直しを申し入れ、専門家有志も同日、段階的な中止を提言している。後藤厚労相は4日、「見直しの議論もあったが、課題も多い。今後丁寧に検討したい」と述べ、当面は見直さない考えをしました。こうした中で、政府は4日、医療機関が保健所に感染の発生を届け出る際の入力項目を、最小限にすることを決めた。

 具体的には、65歳未満で基礎疾患がないなど重症化リスクの低い患者については、ワクチン接種回数や、番地などの詳しい住所といった項目の入力は求めない。これにより患者の情報は7項目となり、8つ少なくなった。ただし、自主検査で陽性となった人が連絡して症状を判断してもらう「健康フォローアップセンター」を都道府県が設置していることが条件。いまセンターは北海道、埼玉、千葉、東京、神奈川、京都、大阪、兵庫、沖縄の9都道府県しかない。

●厚労省、「軽症なら受診避けて」 65歳未満で基礎疾患のない人

 新型コロナの感染爆発によって救急医療や発熱外来の逼迫を受けて、後藤厚労相は4日、症状が軽く65歳未満で基礎疾患がなければ、慌てて医療機関を受診することは避けることを検討するように呼びかけた。受診抑制をめぐっては、厚労省は7月22日、無症状で検査だけを目的とした救急外来の受診は控えるように要請していたが、さらに踏み込んだ形。

 厚労省は、日本感染症学会など関連学会が2日に公表した救急利用や発熱外来受診に関する声明を引用。目安として、症状が軽く65歳未満で、基礎疾患がなかったり、妊娠していなかったりすれば、検査や薬のために慌てて受診しない。救急車を呼ぶ必要があるのは、顔色が明らかに悪い、意識がない、少し動いただけで息苦しい場合などと示した。都道府県に対し、この目安を参考にして住民に周知するように通知した。

●対策強化宣言、分かれる対応 効果に疑問 都は見送り

 政府が7月29日に新設を決めた「BA.5対策強化宣言」は、全国知事会からの要望を受けて設けられた。病床使用率が50%を超えるなどの都道府県が、無症状・軽症者に発熱外来の受診を控えるよう求めたり、事業者にテレワーク徹底を呼びかけたりできる。内閣官房によると、「BA.5対策強化地域」は12府県(4日時点)。行動制限など強い措置は打ち出せない。都道府県ごとに対応が分かれており、宣言済みの自治体からも大きな効果への期待は感じられない。

 東京都は、宣言を出す予定はないとの立場。宣言した千葉県は高齢者や基礎疾患がある人、その同居家族には混雑した場所への外出を控えるよう求めた。神奈川県は宣言を出したが、重症化リスクの高い人の外出自粛要請は見送った。東海3県で足並みを揃える愛知県の大村知事は、「状況は厳しいんだとアナウンスをして、行動の変容を促す効果はある」。大阪、福岡、宮崎、沖縄の各府県は「対策強化地域」に指定されたが、吉村知事は「具体的に効果は見えにくい」と述べた。

●コロナ休業へ支給、「重複・不正改善を」 検査院調べ

 新型コロナの影響を受けるなどした事業者や従業員に支払われる「雇用調整助成金」(雇調金)と「休業支援金」について、会計検査院が調べたところ、重複支給や不正受給などで計3億1719万円が不適切に支払われていたことが分かった。検査院は4日、厚労省に対し、支給後の確認方法など対応策を定めるよう改善を求めた。

 雇調金は、雇用を維持して休業手当を支払った事業者に支給され、休業支援金は休業手当が出ない従業員に直接支給される。いずれもコロナ禍の影響を受けた事業者や従業員のため、原則2週間以内の支給をめざし、申請などが簡素化された。このため、厚労省は不正受給の有無などの確認に取り組んでいる。

●専門家「誰もがいつどこで感染してもおかしくない」 都の会議

 東京都は4日、モニタリング会議を開き、都内の感染状況と医療提供体制の警戒レベルをいずれも最も深刻なレベルで維持した。新規陽性者の7日間平均は初めて3万人を超え過去最多の3万2921人、前週のおよそ1.1倍。いまの増加のペースが続けば、8月10日時点では3万6213人となる予測が示された。専門家は「これまでに経験したことのない爆発的な感染状況が続いて、誰もがいつどこで感染してもおかしくない状況」として強い危機感を示した。

 そのうえで、エアコンの使用中での換気や3密の回避、人と人との距離の確保など基本的な感染防止対策で、自らが身を守る行動を徹底するよう訴えた。知事は会議のあと、政府が新たに導入した「BA.5対策強化宣言」を出す考えがあるかどうか報道陣からの質問に「すでに8月21日までを特別期間として設け、帰省や旅行、職場などでの留意点を示して感染対策を徹底してもらうようにしていて、そちらで対策していきたい」と述べるにとどまった。

●「BA.2.75」を即日で検出できる検査手法、運用開始 東京都

 オミクロン株の1種「BA.2.75」は、オミクロン株の「BA.2」系統の変異ウイルス。インドでは今年5月の時点で感染者数や死亡者数が低い水準で推移していたが、その後増加傾向に転じ「BA.2.75」の拡大が影響している可能性も指摘されている。これまでに東京都内では9例の感染が確認されているが、都は発生状況をいち早く把握して感染拡大を防ごうと新たな検査手法を開発、今月から運用を始めたと、4日のモニタリング会議で公表した。

●感染増、保険また見直し 日生、制限 損保ジャパン、停止

 保険販売の見直しを迫られる会社が相次いでいる。日本生命保険は、コロナ感染時も補償が受けられる医療保険などの販売制限に踏み切った。営業社員から勧誘を受けてない客はこの保険に入れなくなる。コロナ感染に特化した「コロナ保険」では、想定を上回る感染拡大を受け、販売停止や値上げの動きが続いており、商品設計の妥当性も問われている。一方、損保ジャパンは、昨年12月から販売していた「コロナお見舞い金」を4日から販売停止にする。

●23万8千人感染

 国内感染者は4日、全国で新たに23万8732人が確認された。前日に次いで過去2番目の多さとなり、11道県で1日あたりの感染者が最多を更新。死者は161人だった。都道府県別の新規感染者が最多だったのは東京都の3万5339人。前週の木曜日(7月28日)より5067人少ないが、3日連続で3万人を上回った。2番目に多かったのは大阪府の2万2371人で、、3日連続で2万人を越えた。このほか愛知県1万6005人、神奈川県1万4007人と続いた。

 8月4日時点の東京の新規感染者数 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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【8月5日】

●ノババックスのコロナワクチン、「副反応低い」 厚労省研究班

 厚労省の研究班は、ことし5月から接種が始まったノババックスのワクチンを3回目に接種した人、合わせて58人の変異する前の従来株に対する抗体の値や、副反応を分析した結果を公表した。このうち、抗体の値では、3回目を接種してから1か月が経過した7人を対象に、接種する前と比較したところ、平均で31.9倍だったとしています。

 一方、副反応が起きた割合は、37.5℃以上の発熱があった人は10.3%、全身のけん怠感は39.7%、頭痛は27.6%。ファイザーやモデルナより、副反応の頻度が低いといえる結果になったという。順天堂大学医学部の伊藤特任教授は、「季節性インフルエンザのワクチンと比べても、副反応の頻度は統計学的に、ほぼ同じ程度か、あるいは少し高い程度で、今後さらに数を集めて詳しく分析していきたい」と話している。

●自宅療養、最多145万人 検査は自分で…キットは不足

 新型コロナの感染拡大で、全国の自宅療養者は前週比約1.3倍の約145万人となり、3週連続で過去最多を更新した。厚労省が3日時点の状況をまとめ、5日に公表した。入院や宿泊療養などを含む全体の療養者数は約183万人。現時点では軽症者が多く、療養者の約8割を自宅療養者が占める。

 厚労省によると、入院している人は約3万人、療養先を調整中の人が約32万人となっている。都道府県別で自宅療養者数をみると、東京都が約19万人、大阪府が約15万人、神奈川県と愛知県が約10万人などとなっている。感染者が増え続ける状況では、入院が必要なのにできなかったり、自宅療養中に症状が悪化しても対応が遅れたりする恐れがある。

●検査キット、ネット販売解禁の議論も

 自治体独自の取り組みが広がるが、いずれも前提となるのは医療用の抗原定性検査キット。だが需要が急激に高まり、入手しづらくなっている。厚労省によると現在、国内に約1億6500万回分の在庫がある。しかし、薬局などから発注数が増え、一時的に納品が遅れているという。厚労省はキットを買い上げ、計約1200万回分を都道府県に送る対応をとっている。

 キット不足は昨冬の「第6波」でも起きた。再びキット不足に直面し、7月末からは精度が確認できておらず、国が承認していないキットによる検査、登録も、緊急対応として認めることにした。薬局販売だけでは需要の急増に答えられない。薬剤師がいないドラッグストアやオンラインでも購入できるように、さらなる規制緩和が必要との声も。政府は昨秋、薬剤師がいる薬局でキットを購入できるようにした。ネット販売も議論しているが、まだ実現出来てない。

●行動制限緩和、非製造業が好調 製造業は一転ブレーキ 4~6月期

 新型コロナに苦しめられてきたサービス業や交通などの2022年4~6月期決算は業績回復の動きが顕著。コロナ禍がいったん落ち着いた今春以降、客足が戻ったためで、非製造業全体の好業績につながっている。ただ、足元では感染が急拡大し、原材料高や部品不足などが続いている。値上がりを招いている一因のウクライナ情勢は先行きが見通せない。円安の影響も重なり、好業績が今後も続くかは見通しにくい。

 売上高は合計で79.6兆円で、前年同期と比べて13.8%増えた。営業利益は5.9兆円で3.6%減、純利益は6.9兆円で22.3%増だった。業績を伸ばした企業が目立ったのが非製造業。純利益を増やした368社の約半数を非製造業が占めた。非製造業全体の純利益は前年同期から77.3%増。一方、2022年3月期決算がコロナ禍前を上回る業績だった製造業は、回復にブレーキがかかった。売上高は10.9%増えたが、営業利益が11.7%減、純利益が1.7%減だった。    

●発熱外来の負担軽減狙う

 東京都は、3日から自分で検査し自宅で療養する取り組みを始めた。対象は20代で持病がない人。感染疑いのある人は、検査キットを都の専用サイトに配送を申し込み、自分で検査する。陽性なら検査結果や持病などの情報などを「陽性者登録センター」にオンラインで送る。医師が確認、保健所に発生届を出す。重症化リスクがある患者には、医療機関での受診を促す。患者は自宅で体調が悪化した時には、「自宅療養サポートセンター」に連絡する。

 また千葉県では7月から、2月に開設した「検査キット配布・陽性者登録センター」を再開した。患者が自宅にとどまったまま医師の診断が受けられる。発熱外来にかからず、自宅療養ができる仕組みを整えた自治体が広がっている。厚労省によると4日時点で、東京、千葉のほか北海道、埼玉、神奈川、京都、大阪、兵庫、沖縄の計9都道府県。他に27自治体が検討中。ただ、この仕組みで使う検査キツトは不足がちだ。

●「帰省前に検査を」 臨時のコロナ無料検査会場、都内6か所に

 臨時の無料検査会場は、安心して帰省や旅行をしてもらおうと、人の移動が増えるお盆期間を前に、東京都が5日から、東京駅、品川駅、上野駅、池袋駅、新宿駅、バスタ新宿の6か所に設けた。このうち、品川駅構内の通路に設置された会場では、検査が始まった午前8時ごろから、次々と利用者が訪れていた。

 検査を希望する人は事前に専用のウェブサイトで予約し、会場が設置される今月18日までの間、午前8時から午後8時まで抗原検査を受けることができる。その場で検査キットが渡されたあと、みずから15分から30分ほどで判明する結果を確認する。

●夏の全国高校野球、開会式の入場行進はキャプテンのみ

 夏の全国高校野球の開会式は当初、各代表校の選手全員が3年ぶりに入場行進する計画だったが、5日午前中に行われたリハーサルは、大会前のPCR検査などで集団感染と判断された4校に加え、新たに複数の選手が体調不良となった2校、合わせて6校が欠席。日本高校野球連盟などは緊急対策本部を開き、多くの選手が同じ場所にとどまるのは避けるべきとして、開会式はプラカードに続いてキャプテンのみが入場行進する形に変更すると発表した。

【8月6日】

●「ロッキン」野外音楽フェスティバル、感染対策とり3年ぶり開催

 「ロック・イン・ジャパン・フェスティバル」、通称「ロッキン」は、2000年から毎年夏に茨城県ひたちなか市の「国営ひたち海浜公園」で開催されてきたが、新型コロナの影響で一昨年と昨年は中止となり、運営側は、感染対策と両立させるため、密になりにくい千葉市中央区の「蘇我スポーツ公園」に場所を変えて、3年ぶりに開催することになった。イベントは、8月13日までの間で5日間、開かれる。

【8月7日】

●「BA.2.75」 感染の広がりやすさ、「BA.5」の1.14倍

 京都大学の西浦教授と北海道大学の伊藤教授らのグループは、5月から先月上旬にかけてインドで報告された「BA.2.75」やほかの変異ウイルスのデータをもとに、感染の広がりやすさの違いを分析した。その結果、「BA.2.75」の、1人が何人に感染を広げるかを示す「実効再生産数」は現在、感染のほとんどを占めると推定される「BA.5」の1.14倍、感染の第6波で主流だった「BA.2」の1.36倍と推定されたという。

 グループは、日本で「BA.2.75」が急拡大する可能性は低いものの、少しずつ置き換わっていくと分析している。西浦教授はこれまでのウイルスと比べた場合の広がりやすさについて「軽微な程度にとどまっている」としながらも「現状では日本にBA.2.75の感染者がどの程度いるのか把握できない状態なので、警戒感を持って情報収集をしないといけない」と話す。

【8月8日】

●香港 海外からの渡航者のコロナ対策隔離期間、3日間に短縮へ

 香港政府トップの李行政長官は8日、記者会見を開き、海外からの渡航者に義務づけている指定ホテルでの隔離期間をこれまでの7日間から3日間に短縮すると発表した。新たな措置は今月12日から適用される。李長官は会見で「リスクと経済のバランスを取り、社会活動を活性化させ、経済に活力を与える」と述べ、感染の拡大をおさえながら、経済的な競争力を維持したい考えを示した。

 香港は、中国のいわゆる「ゼロコロナ」政策に合わせて、渡航者の隔離や5人以上の集会の禁止など厳しい措置を続けているが、ビジネス界や市民の間で不満が高まっていて、今回の措置はこうした不満を和らげるねらいがあるとみられる。

●全数把握見直し 厚労省、隔離措置へ影響危惧

 全数把握の見直しを求める声は高まっている。後藤厚労相は5日の閣議後会見で、「(医療機関や保健所の)手間がどうか、ということだけで検討できるものとは言えない」と述べた。感染症法の改正も視野に、時間をかけて検討すべきだという考え。厚労省は、全数把握だけなら省令の改正で中止できるとみる。ただ、後藤氏は「全数報告は感染症対応、患者に対するアプローチの起点」とし、隔離措置などほかの感染症対策への影響を危惧している。

 さらに、把握できた感染者にしか入院勧告や行動制限ができなくなれば、公平性を欠く。感染者数をもとにした流行状況の分析もやりづらくなる。一方、提言を出した専門家有志らは、第7波が収束する前でも全数把握の見直しは進められる、との考え。発生届が求められる症例を肺炎を起こした疑いがある患者に絞ることや、重症化リスクが低い人らには診断を確定させなくてもよい運用も想定する。

●医師「軽症者にも必要か」 全数把握、見直し進まず 事実上やめた県も

 感染症法上の規定で、医師は診断したすべての新型コロナ感染者の情報(発生届)を保健所に提出、保健所は発生届をもとに感染者数を把握、入院措置や健康観察をする必要がある。医療機関や保健所が逼迫するとして、全数把握を見直すように全国知事会、日本医師会、専門家有志が求めている。現場の医師も「いま軽症者が多い中、本当に全員分が必要なのか」と自問している。政府はコロナ対策全般への影響が大きいとして、「第7波」の中では見直さない姿勢。

 しかし少なくとも神奈川県と兵庫県では、一部の陽性者について発生届を提出しない仕組みを導入済み。事実上、全数把握はやめている。重症化リスクが低い人は、抗原検査キットなどを使った自己検査で陽性になっても、医療機関を受診せず、自治体にウェブで届けることで「自主療養」を始められる仕組み。診断を確定させないことで発生届の提出は必要なく、結果的に医療機関や保健所の負担が軽くなっている。政府もこの仕組みを黙認している。

●オミクロン接種10月にも 5歳〜11歳努力義務 厚労省方針
 
 新型コロナのワクチンについて、厚労省は8日、オミクロン株に対応した新しいワクチンを10月半ばにも使い始める方針を決めた。2回接種後を前提に、高齢者や基礎疾患がある人に用いるほか、すべての人に使うことも想定して自治体と準備する。ほかに5~11歳の接種に、12歳以上と同じ予防接種法上の「努力義務」を9月上旬にも課すことも決めた。8日の専門家分科会で了承された。

 新たなワクチンは、昨冬に流行した「BA.1」と、初期の流行株の二つのウイルス株に対応した「2価ワクチン」と呼ばれるもの。米ファイザー社や米モデルナ社が開発中で、これまでのワクチンより、オミクロン株への感染を防ぐ「中和抗体価」が高くなるとされる。接種間隔は、5カ月程度を見込む。ファイザー社は8日、厚労省に2価ワクチンの承認を申請した。薬事承認がされれば、ワクチンは9月に輸入が可能。

●高校野球 集団感染の県立岐阜商、登録選手10人入れ替え1回戦に

 夏の第104回全国高校野球で、代表校で最も多い30回目出場となる県立岐阜商業をはじめ5校が集団感染と判断される中、高野連(日本高校野球連盟)などは選手たちが甲子園球場で試合を行う機会を失わないように、感染対策のガイドラインを改め、集団感染が起きた場合でも登録する選手全員が、試合前の72時間以内にPCR検査で陰性を確認できれば、選手を入れ替えて出場できるという基準を設けた。

 県立岐阜商は、大会前にチーム内で感染が広がり、集団感染と判断されたため6日の開会式を欠席、大会4日目の9日に組まれた1回戦に出場できるかどうか危ぶまれていた。ガイドライン改定を受けて、県立岐阜商は当初登録していたメンバー18人のうち10人を入れ替えた。エースや攻守の要の選手などが外れることになったが、高野連なども全員の陰性を確認できたとして、9日の第4試合で兵庫の社(やしろ)高校との1回戦に予定どおり臨む。

●感染13.7万人、20万人下回る

 国内感染者は8日、全国で新たに13万7856人が確認された。20万人を下回るのは1週間前の今月1日(13万9572人)以来。死者は全国で150人が発表された。感染者が最も多かったのは東京都の1万7884人で、2万人以下は7月19日(1万1018人)以来。前週の月曜(今月1日)より4074人少なかった。和歌山県は1日当たりの感染者数が過去最多の1686人。

【8月9日】

●コロナ抗原検査キット、ネット販売解禁へ

 新型コロナに感染したかどうかを調べる抗原定性検査キットについて、厚労省はインターネットを通じた販売を解禁する方針を固めた。月内にも専門家の会議を開いて決める。感染拡大で需要が急増する一方で、流通に目詰まりが起きてキットが不足しており、購入ルートを増やして入手しやすくする。キットは自宅などで説明書を見ながら使え、15分ほどで結果が分かる。ただ精度はPCR検査より劣り、陰性でも感染対策をする必要がある。

●7日まで1週間の「搬送困難事例」6589件、2週連続で過去最多

 総務省消防庁は、搬送が困難な事例が7日までの1週間は6589件あったと9日発表した。前の週を上回り、2週連続で過去最多。これは、第6波で最多だったことし2月の6064件より500件余り多く、新型コロナの感染拡大前にあたる2019年の同じ時期のおよそ5倍。このうち、新型コロナの感染が疑われるケースも全体の43%の2873件で、過去最も多くなった。

 「搬送が困難な事例」を地域別にみると、東京が2900件、大阪市が552件、横浜市が456件、千葉市が270件、さいたま市が238件などとなっている。コロナの感染拡大前にあたる2019年の同じ時期と比べると、それぞれ5.5倍、3.52倍、9.91倍、4.35倍、7.21倍など。このほか、大都市と比べると件数は多くないものの、全国各地で搬送困難な事例が増えている。

●抗原検査キット、ドライブスルーなどで直接配布 兵庫14自治体

 兵庫県は、感染の急拡大で逼迫する医療機関の負担を軽減しようと、発熱などの症状がある人を対象に抗原検査キットを無料で郵送しているが、申し込みが殺到していて連日、受け付けの開始から30分以内に予約枠が埋まる状況が続いている。このため、できるだけ多くの人に検査を受けてもらおうと、一部の自治体では県を通じて確保した検査キットを直接市民に配布する取り組みが始まった。

 このうち芦屋市では9日、専用サイトから予約した市民が車で市役所を訪れ、ドライブスルー方式で職員から検査キットを受け取っていた。兵庫県によると、9日までに県内14の自治体が取り組みを始めていて、今後、神戸市を除くすべての自治体で直接の配布を予定しているという。予約枠や配布の方法は自治体によって異なるということで、詳しい情報は各自治体のホームページで確認してほしいとしています。

●新型コロナ 重症化に関わるたんぱく質を研究グループが確認

 新型コロナで重症になった人では、免疫の制御に関わる遺伝子が作るたんぱく質の量が少なくなっていたとする分析結果を、慶応大学などの研究グループが発表した。このたんぱく質を活性化する薬剤が見つかれば、新たな治療法になる可能性があるという。グループは、ゲノムワイド関連解析という手法で新型コロナ感染者の遺伝子データを分析した結果、免疫制御に関わる「DOCK2」と呼ばれる遺伝子の領域に変異があると重症化のリスクが高いことを確認した。

 実際に重症の患者では、重症化しなかった患者に比べてこの遺伝子の発現が低下していた。また、重症化して亡くなった人の肺の組織を調べたところ、この遺伝子が作るたんぱく質の量が少なかった。そのうえで、新型コロナ感染のハムスターでこのたんぱく質の働きを抑える実験を行った結果、体重が減少したり、重い肺炎にかかったりして重症化したという。研究グループは、このたんぱく質の働きの低下が重症化に関わっていることが確認できたという。

●感染21.2万人、2日ぶり20万人超

 国内感染者は9日、全国で新たに21万2550人が確認され、2日ぶりに20万人を超えた。死者の発表人数は278人で、第7波で最多だった今月5日の214人を大きく上回った。感染者が最も多かったのは東京都の2万9115人。3日連続で3万人を下回り、1週前の同じ曜日(2日)より1727人少なかった。2番目に多かった2万5296人で、過去2番目の多さ。

【8月10日】

●外国人観光客受け入れ再開2か月、観光客は8000人余にとどまる

 政府は、受け入れを停止していた外国人観光客の受け入れをことし6月に再開し、10日で2か月となる。受け入れは、一日当たりの入国者数の上限2万人の範囲で行われ、入国の対象は米国や韓国、中国など102の国と地域。感染拡大を防ぐために、添乗員付きのツアー客に限定されている。出入国在留管理庁によると、先月末までに入国した外国人観光客は8000人余りにとどまった。6月は252人で、7月はおよそ7900人。

 また観光庁によると、今月5日から今月31日までに入国すると申請した外国人観光客は8500人余りで、一日平均でおよそ310人。その理由は、中国では海外への渡航が厳しく制限され、またすべての国や地域でビザの取得やコロナ陰性証明の提出が必要で手続きに時間がかかる、ツアー客に限定し個人旅行を好む欧米からの観光客の入国が低調なことなど。円安を背景に観光客の増加に期待する声が出ていて、感染対策と経済活性化をどう進めていくのかが課題。

●専門家会合「最も高い感染レベル続く お盆帰省前に検査を」

 厚労省の専門家組織の会合が開かれ、新規感染者数の増加幅は小さくなってきているが最も高い感染レベルが続き、いったん減少しても急増する地域もあり、夏休みやイベントによる接触機会の増加が影響していると分析した。感染者数の増加は重症化リスクの高い高齢者で継続していて、亡くなる人は第6波のピークに近いレベル、今後さらに増加が懸念される。救急搬送が困難なケースが増加するなど、医療提供体制に大きな負荷が生じている。

 また、オミクロン株対応のワクチン接種を10月中旬以降に開始する準備を進めることや、3回目接種や高齢者の4回目の接種を促進していくことが必要。特にお盆や夏休みの帰省で高齢者との接触や大人数での会食がある場合は、事前に抗原検査キットなどで陰性を確認するよう推奨。さらに、自分で抗原検査キットを使って医療機関に行かなくても迅速に健康観察につながる体制を進めること、検査キットを安定的に供給することが重要だと指摘した。

●新規感染者、前週比1.05倍 増加続く

 厚労省の専門家組織の会合で示された資料による、9日までの1週間の新規感染者数は、全国では前の週と比べて1.05倍で、過去最多レベルの感染が続く中で増加が続いている。首都圏の1都3県では東京都が0.97倍、神奈川県0.94倍、埼玉県1.01倍、千葉県1.00倍とほぼ横ばい。関西では大阪府が1.01倍、兵庫県が1.09倍、京都府が1.03倍、東海でも愛知県が1.07倍、岐阜県が1.20倍、三重県が1.17倍と、横ばいから増加となっている。

 また人口当たりの感染者数が最も多い沖縄県は0.96倍。広島県1.41倍、高知県1.36倍、和歌山県1.30倍などと、39の道府県では前の週より多い状態が続いているが、2倍を超えた地域はない。人口10万当たりの直近1週間の感染者数は、沖縄県が2261.7人と2000人を超え全国で最も多く、次いで大阪府が1596.1人、福岡県1577.2人、宮崎県1553.0人、東京都1540.0人、熊本県1504.1人など、29の都府県で1000人を超え、全国で1194.3人。

 8月9日まで新規感染者数の前週比 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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● 5~17歳ワクチン「推奨」 日本小児学会 基礎疾患のない子も

 日本小児科学会は10日、オンラインで記者会見を開き、5~17歳の新型コロナワクチンについて、基礎疾患の有無にかかわらず「推奨する」との見解を示した。重症化や発症を防ぐ新たなデータが集まったことや、「第7波」で入院する子どもが増えていることから、健康な子どもにも推奨の対象を広げた。10代以下の子どもへの感染が広がり、7月は新規感染者のうち約3割を占める。一方、5~11歳の2回目接種率は8日時点で18.5%にとどまる。

 子どもは新型コロナに感染しても95%以上は軽症だが、感染者が増えたことで、急性脳症やけいれんなどで入院する例が増えている。20歳未満の死亡は、オミクロン株の流行から7カ月で14例報告されている。8日の厚労省の専門分科会では、9月以降、5~11歳にも予防接種法上の「努力義務」を課すことが決まっている。学会は2回目の接種から5カ月が経過した12~17歳に対しては、3回目を早期に打つことを推奨している。

●看護職員の賃金月8千円増、10月からコロナ対応医療機関など 患者負担は増加

 地域で新型コロナ対応などを担う医療機関に勤める看護職員の賃金引き上げについて、中央社会保険医療協議会(厚労相の諮問機関)は10日、原資を入院料への上乗せで確保することを了承した。対象の看護職員は10月から賃金が2%(月8千円)程度上昇する一方、入院患者の窓口負担は増えることになる。

●コロナ患者搬送、最長で35時間超 東京消防庁 病床逼迫で

 東京消防庁は10日、新型コロナ感染者の救急搬送で、救急要請を受けてから病院に搬送するまでの時間が過去最長となる約35時間47分かかった例を明らかにした。過去最長になったのは今年夏に要請があった70代男性の搬送。足を負傷して入院する際に陽性が判明、転院するために搬送の要請があったが、コロナの診察と整形外科の両方を担当できる医療機関が見つからなかった。これまでの最長は「第5波」中だった昨夏の搬送で約23時間35分。

●感染、最多25万人超

 国内感染者は10日、全国で新たに25万403人が確認された。前週の同じ曜日(3日)を631人上回り、過去最多を更新した。死者は251人だった。北海道や宮城、愛知、兵庫、長崎など20道県で過去最多を更新。

 都道府県別では、東京の3万4243人が最多で、大阪の2万3730人が続いた。一方3日と比べて東京は4697人、大阪は308人、それぞれ減少した。大阪府の吉村知事は記者会見で「経験上、収束に向かっていると推測している。しばらく横ばいが続くかも知れないが、その後は減少する可能性が高い」と話した。

 8月10日時点の東京の新規感染者数 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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【8月11日】

●新規感染者数、日本が3週連続世界最多 WHO発表

 WHOは8月10日、新型コロナの世界全体の状況について新たな報告書を発表した。それによると8月1日から8月7日までの1週間の新規感染者数は、世界全体で698万516人と前の週より3%増加した。このうち、日本は、149万6968人と、前の週と比べて9%増え、世界全体の新規感染者数のおよそ2割を占め、3週連続で世界で最も多くなった。

 また、同じ期間の日本の1週間の死者の数は1002人と、前の週と比べて53%増え、米国やブラジル、イタリアに次いで世界で4番目に多くなっている。WHOは、一部の国では検査の方針の変更に伴って検査数自体が減少していることから、実際の感染者数や死者数はさらに多い可能性もあるとしている。

●北朝鮮 金正恩総書記、「防疫大戦に勝利」と宣言

 北朝鮮国営の朝鮮中央テレビは、「全国非常防疫総括会議」が首都ピョンヤンで8月10日に開かれ、金正恩総書記が演説したと伝え、会議の映像を放送した。この中で総書記は「全国の感染者は12日間連続でゼロを記録している。われわれの領土を悪性ウイルスがない、清潔な地域にするという目標が達成された」と述べ、「防疫大戦に勝利した」と宣言した。

 北朝鮮は、2022年5月、新型コロナの感染者が初めて確認されたと発表し、一日当たりの発熱者はピーク時には39万人を上回ったが、7月29日からはゼロだと主張していた。また、総書記は都市の封鎖などの措置を緩和するとしていて、9月の建国記念日を前にみずからの成果としてアピールする思惑もあるとみられる。

●感染累計1500万人

 新型コロナの国内感染者は11日、新たに24万205人が確認され、累計で1500万人を超えた。20万人を超えたのは3日連続。前週の木曜日(4日)より1534人増え、過去3番目の多さだった。死者は、全国で206人が確認された。

【8月12日】

●米CDC、コロナ感染者の接触者は隔離不要 高性能マスク着用に

 米国では7月中旬以降、一日に報告される新型コロナ感染者は平均で10万人余り、死者は400人ほどで推移している。CDC(疾病対策センター)は11日、新型コロナへの対応を示したガイドラインを更新した。この中で感染者と接触した人には、これまでワクチン接種状況によっては一定期間、隔離を求めていたが、隔離を不要とし、代わりに最後に接触してから5日間空けて検査を受け、10日間は高性能のマスクを着用するよう推奨する内容に変更した。

 一方、検査で陽性が確認された人は少なくとも5日間の隔離を推奨し、症状があるものの検査結果が出ていない人は結果が出るまでは隔離を求める。今回の変更について、CDCは「ワクチンや治療法など、重症化を防ぐ手段はいくつもあり、リスクは大幅に減少している。パンデミックはまだ終わっていないが、新型コロナによって日常生活が大きく混乱することがないよう、今回の変更を行った」としている。

●コロナ対策司令塔、難局続く中の交代

 8月10日の内閣改造で、コロナ対策を担う厚労相が交代した。12日に就任会見を開いた加藤厚労相は「(対策の)段階的な見直しを行い、一日も早い経済社会活動の正常化を目指していくことが重要」と強調した。新型コロナの「5類」緩和を求める声が上がっているが、こうした見直しについては、首相が「時期をしっかり見極めながら、引き続き丁寧に検討を進めるよう示された」と具体的な日程は明言せず、専門家や地方自治体、医療関係者からの意見を踏まえて検討するとした。

 加藤勝信・厚生労働大臣と後藤茂之・前大臣 出典:ウキメディア・コモンズ

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 加藤氏は2020年9月まで厚労相を務めたが、「当時と比べると感染者数、ウイルスも変化してきているが、検査のキャパシティー、ワクチン接種、医療提供体制もそれぞれ強化がされてきたと思う」との見方を示した。一方、交代した後藤前厚労相は同日の会見で、抗原検査キットが不足したことを反省点としてあげた。感染症対応の司令塔となる「内閣感染症危機管理庁」や国立感染研と国立国際医療研究センターを統合した「日本版CDC」創設など課題が山積している。

●検査証明不要、戸惑う企業 外食・宿泊業界「変更難しい」

 厚労省は経団連や日本商工会議所などに、療養開始時や復帰時に検査結果の証明書を求めないよう要請した。10日には都道府県などにもこの要請を周知するよう求める通知を出した。背景には検査のための受診者が増え、本当に治療が必要な人への対応が遅れかねないとの危惧がある。厚労省によると、1日あたりの発熱外来の相談件数は7月25日に21万件超となった。症状が重くても希望通りに診てもらえない状況が各地で起きている。

 一方で、顧客と接する機会が多い宿泊や外食関連などでは従来通り提出を求める企業もある。上司らの指示に従わざるを得ず、検査のために診察を受ける人は少なくない。某大手ホテルは、発熱などがある従業員にPCR検査を受けるよう指示している。このホテルは陽性者や濃厚接触者が増えており人手不足が深刻。担当者「運用を変えることは難しい」と話す。洋食店の運営会社も医療機関などでのPCR検査を求める。「お客様に不安を抱かせないためにも必要」との立場。

●台風に備え 都内自治体、コロナ自宅療養者の避難所受け入れ準備

 台風8号が東海や関東甲信にかなり接近し、上陸するおそれがある中、東京都内の自治体では、新型コロナに感染して自宅で療養している患者も、避難所などで受け入れられるよう備えている。このうち江戸川区では、11日の時点で、新型コロナに感染して自宅で療養している患者はおよそ1万8600人いて、第6波のピーク時に比べ30%ほど多くなっている。

 こうした中災害時は、自宅で療養している患者も含め、すべての住民に対し、まずは安全な地域に暮らす親戚や知人などのもとへ広域に避難することを呼びかけている。そして避難所に来ざるをえない状況も想定し、検温や消毒など感染対策を徹底したうえで、患者やその家族、濃厚接触者の疑いがある人の専用のスペースも設け、受け入れる体制を整えている。

【8月13日】

●埼玉、妊婦のコロナ感染急増でNICUほぼ満床 県外に搬送も

 埼玉県産婦人科医会によると、県内で新型コロナに感染した妊婦は、7月に入って急増、7月31日から8月6日までの1週間で399人にのぼっている。感染した妊婦から生まれた赤ちゃんは、陰性が確認されるまで一時的に新生児集中治療室(NICU)などで隔離しているが、県内の医療機関のNICUは、ほぼ満床の状態が続いているという。

 8月7日には、県内のクリニックに入院した切迫早産の妊婦の新型コロナへの感染がわかったが、赤ちゃんを受け入れる県内のNICUが見つからず、産婦人科医会の担当医師などが調整を行い、翌日になって東京都内の医療機関に受け入れ先を確保できたという。受け入れ先の確保にあたった埼玉県産婦人科医会の服部医師は「今までは、なんとか無理をしてでも県内の医療機関で対応できたが、それもきかなくなったと感じた」と話していた。

【8月14日】

●高齢者、やむなく施設内療養 第7波 中等症も入院困難

 厚労省によると、高齢者施設のクラスターの発生件数は、8月1~7日に587件。1週間あたりでは前週の502件から85件増えた。「第6波」のピークだった2月14~20日の479件を上回り、最多を更新した。高齢者施設では利用者が中等症でも入院できないケースがある。多くの施設が高齢者は重症化リスクがあるとして「軽症でも原則入院」を求めてきたが病床逼迫に直面。施設内療養の対応に追われている。 

 全国老人福祉施設協議会の田中副会長は「原則入院は変わらずに求める。ただ、医療が逼迫して入院先が見つからない現状のなかで、全員入院とは言えない。症状が重い人や、基礎疾患のある人は入院させてほしい。軽症者は施設でみていくしかない」と話す。

●新型コロナ病床使用率、沖縄本島で100%超 入院できない状況も

 沖縄県によると、県内の人口10万人当たりの新規感染者は、13日までの1週間で1821.13人と全国で最も多くなっている。14日現在入院しているのは、13日より17人多い728人で、国の基準での重症は22人、中等症は395人。

 新型コロナ患者用の病床使用率は県全体で95.5%、このうち沖縄本島では101.3%と100%を超え、県によると特に沖縄本島の中南部では、13日からコロナ専用の病床に空きがなくなり、感染者が入院できない状況がたびたび発生しているという。入院を受け入れている病院では病床を空けるため、本来は入院に向けて調整中の感染者に一時的に待機してもらう那覇市内の「入院待機ステーション」に、入院中の感染者を移動させる状況になっている。

●「BA.5」感染の免疫 、「BA.2.75」には効きにくい 東大発表

 オミクロン株の1つで、国内でも検出されている「BA.2.75」は、現在、ほぼすべてを占める「BA.5」に感染してできた免疫が効きにくいとする動物実験の結果を、東京大学などのグループが公表した。グループで、「BA.5」に感染したハムスターの血液を使ってウイルスを抑える中和抗体の働きを調べたところ、「BA.2.75」に対しては「BA.5」と比べて12分の1に下がった。一方で、ワクチンの効果については、「BA.2」と同じ程度だった。

 グループの佐藤教授は「BA.5に感染してできた中和抗体が、BA.2.75には効果を示さない可能性がある。置き換わりが進むことで、今の感染が十分減らない可能性がある」と話す。

●感染、前週下回る

 国内感染者は14日、新たに17万8352人が確認された。1週間前の日曜日(7日)より2万8070人少なかった。新規感染者数が前週の同じ曜日を下回るのは3日連続。新たに確認された死者は153人だった。新規感染者数が最多だったのは東京都の2万2740人。ただ、前週の同じ曜日よりも3573人少なく、14日までの週平均の感染者数は、1日当たり2万5629.0人で前週(3万1732.7人)の80.8%だった。山口県は、2585人で過去最多を更新した。

【8月15日】

●中国、消費・生産停滞続く 7月統計 ゼロコロナ足かせに

 中国の今年1~6月期の国内総生産(GDP)の実質成長率は前年同期比2.5%にとどまった。今月6日には観光客でにぎわう海南省三亜で事実上のロックダウンが始まり、約8万人が足止めされるなど、移動制限が各地で断続的に続いており、今後も中国経済の足かせとなりそう。中国国家統計局が15日に発表した7月の各種統計は、消費や生産など景気の停滞が依然として続いていることを示した。習近平指導部はゼロコロナ政策を堅持すると強調。

 統計によると、消費の状況を示す小売総額は前年同月比で2.7%増にとどまり、6月の3.1%増から減速した。企業の生産状況を示す7月の鉱工業生産は前年同月比3.8%増で、6月の3.9%増から減速した。冷え込みが続く不動産市場では1~7月の住宅販売額が前年同期比で31.4%減り、回復の兆しが見られない。若年層の就職難も深刻で、16~24歳の7月の失業率は19.9%となり、過去最高水準が続く。

●GDP、やっとコロナ前水準 第7波前の4〜6月 年2.2%増

 内閣府が15日、1次速報を発表した4~6月期の国内総生産(GDP)は、物価変動を除いた実質で前期(1~3月期)比0.5%増、年率換算で2.2%増となった。年換算でのGDPの規模は542兆円と、新型コロナ前(2019年10~12月期)の540兆円を上回った。ただ、海外と比べると日本のコロナ禍からの回復のペースは遅い。2022年1~3月期の実質成長率も今回、年率でプラス0.1%に上方修正されたため、4~6月期は3四半期連続のプラス成長となった。

 GDPを項目別にみると、半分以上を占める個人消費が前期比で1.1%増えた。3月で「重点措置」が全面解除され、5月の大型連休は3年ぶりに行動制限がない状態で迎え、宿泊や外食といったサービス消費が伸び、衣料品などの売り上げも好調だった。設備投資は、企業のデジタル化に伴うソフトウェア投資が増えるなど1.4%増。輸出も鉄鋼や船舶などが伸びて0.9%増だった。

●自宅療養者、過去最多の154万4096人(8月10日時点)

 厚労省によると、新型コロナに感染して自宅で療養している感染者は、5日前の8月10日の時点で全国で合わせて154万4096人だった。前の週から10万5991人増え、4週連続で過去最多。都道府県別では、東京都が最も多く17万8700人、次いで大阪府が14万7373人、愛知県が10万9746人などとなっている。

 現在流行しているオミクロン株は感染力が強いものの、重症度はこれまでの株より低く、自宅療養になる人が多い傾向がある。「第7波」では、新型コロナに感染したあとに搬送先が見つからず自宅で死亡した高齢者もいて、厚労省は全国の自治体に医療提供の体制などを強化するよう求めています。

●東京2.3万人感染

 国内感染者は15日、全国で新たに13万8613人が確認された。4日連続で20万人を下回ったが、前週の月曜日(8日)より796人多かった。死者は204人だった。感染者が最も多かったのは東京都の2万3135人。前週の月曜日より5251人多く、10日ぶりに前週を上回った。病床使用率は59.8%。都が30~40%で「緊急事態宣言」の要請を判断するとしている「重傷者用病床使用率」は37.4%だった。

 8月15日時点の国内と東京の感染状況 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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2022年8月15日 (月)

新型コロナ2022.07 全国20万

 新型コロナ感染拡大「第6波」は、6月下旬には下げ止まりから増加に転じ、7月には「第7波」となって全国的に急増が続く。7月27日の全国の新規感染者は第6波のピークを越え、過去最多の20万人超。感染力の強いオミクロン株の異系統「BA.5」が全国で広がっている。

 2022年7月16日から31日までの新聞、テレビ、ネット情報から、新型コロナの主なニュースを辿る。本ブログ記事「新型コロナ2022.07 第7波」の続き。【写真や図をクリックすると、拡大表示します】

 

【7月16日】

●新型コロナ、子どもの感染増加 ワクチン接種の希望も増加

 新型コロナの感染の急拡大に伴い、子どもの感染も増え始めている。新規感染者を年代別にみると、今月12日までの1週間では10代が最も多く、全体の16.2%、10歳未満が15.6%と子どもの感染が目立っている。保育所などでも感染が広がっていて、今月11日までの1週間に確認されたクラスターの数は全国で前の週の2倍近い109件にのぼり、休園となる保育所も相次いでいる。東京都内の病院では、子どもへのワクチン接種を希望する人が増えている。

●新規感染、最多11万人 14県で更新 第6波越す

 新型コロナの国内感染者は16日、新たに11万675人が確認された。1日あたりの全国の新規感染者数は、これまで今年2月5日の10万4163人が最多だったが、これを約6500人上回り、初の11万人台となった。第7波の急拡大はさらに続く可能性がある。16日は東北から九州・沖縄までの14県で、新規感染者が過去最多を更新した。

 全国的な最多は東京都の1万8919人。16日までの1週間平均でみると、1万4106人で前週の2.09倍。2番目は大阪府の1万2351人で、2月以来、約5カ月ぶりに1万2千人超。青森県、熊本県は5日連続、福岡県は3日連続で最多更新。一方、現時点での重症者数は114人。最多だった昨年9月の第5波での重症者数(2223人)の5%ほど。この日発表された死者も20人で、第6波で最多となった327人(2月22日)より大きく抑えられている。

 7月16日時点の全国と東京の新規感染者数 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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●行動制限せず、医療逼迫の懸念

 今年に入ってからの「第6波」は2月5日がピークで、初めて1日の感染者が10万人を超えた。そこから減少傾向に転じ、6月には1万人を切ることもあったが、7月に入って急上昇。累計の感染者数は今月14日に1千万人を超えた。急増の原因は、オミクロン株の変異系統「BA.5」の感染力の強さや、3回目のワクチン接種の効果の低下などとみられる。

 政府の対策本部は15日、「新たな行動制限を行うのではなく、社会経済活動をできる限り維持する」とする基本的対処方針を決定した。だが、16日からの3連休も重なって感染者数はさらなる増加も予想され、重症者数が増える可能性がある。政府は高齢者らへのワクチンの4回目接種を急ぐ考えだが、診察体制の拡充、自宅療養支援の充実、高齢者施設への医療支援なども求められる。

【7月17日】

●「医療逼迫なら行動制限検討」 厚労相

 後藤厚労相は17日のNHK「日曜討論」で、感染の再拡大を踏まえ、高齢者などには4回目のワクチン接種、若い世代には3回目の接種を速やかに受けるよう呼びかけた。後藤氏は現在の感染状況について、「重症化がある程度抑えられ、入院率もまだまだ低い状況にある」と説明し、「社会経済活動を維持しながら、医療保健体制をしっかりと確保し、重症化リスクのある高齢者を守ることを重点化していく」との考え方を示した。

 一方、さらなる感染拡大や医療逼迫が起きれば、「行動規制も含めた対策の強化も考えていかなければならない」と述べた。岸田首相は15日、「新たな行動制限は現時点では考えていない」と述べていたが、可能性を示唆した。

●3日連続10万人超す 新規感染、1週間前の倍

 新型コロナの国内感染者は17日、新たに10万5584人が確認された。10万人を超えるのは3日連続。和歌山、山口、沖縄の3県で新規感染者が過去最多を更新。1週間前(10日)より5万1526人多く、ほぼ倍増した。死者は17人だった。全国で最多は東京都の1万7790人。1週間平均でみると1日あたりの感染者数は1万5292.9人で、前週(7559.9人)の2.02倍。2番目は大阪府で1万804人。神奈川県8147人、埼玉県6547人と続いた。

【7月18日】

●プロ野球・日本ハム、新庄監督ら11人が新型コロナ感染

 日本ハムは、新庄監督やコーチ4人、選手4人など、合わせて11人が新たに新型コロナ感染が確認されたと発表。11人全員は、無症状だという。19日にオリックス戦を控えているが、今のところ監督代行をたてて、試合は行われる予定。これで日本ハムでの感染確認は15人になった。

 一方、楽天は西川外野手が18日、PCR検査で陽性と判定された。現在はチームと離れて療養している。広島では、2軍の選手とスタッフ合わせて12人が新たに感染。これで広島の2軍選手・スタッフの感染者は合わせて34人。

●全国、7.6万人感染 東京、7日連続1万人超

 国内感染者は18日、新たに7万6199人が確認された。前週の同じ曜日(11日)と比べると4万人近く増えている。神奈川県では18日の新規感染者数が9445人となり、過去最多を更新した。2月5日の9096人と比べ、349人多かった。

 全国最多は、東京都の1万2696人。前週月曜の11日よりも6465人多く、7日連続で1万人超え、感染の急激な拡大が続く。18日までの7日間平均は1万6216.4人で、前週の201.3%。東京都を年代別に見ると20代が最も多く、全体の18.7%。65歳以上の高齢者は全体の8%。また人工呼吸器か人工心肺装置(ECMO)を使っている重症の患者は17日より2人増え15人。

 7月18日時点の東京の新規感染者数 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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【7月19日】

●コロナワクチン、5歳から11歳対象に臨床試験を開始 塩野義製薬

 塩野義製薬では開発中の「組み換えたんぱく質ワクチン」という種類の新型コロナのワクチンについて、すでに12歳以上や18歳以上などを対象にした臨床試験を進めている。今回の臨床試験は5歳から11歳が対象で、参加者48人に開発中のワクチンを2回接種し、子どもに接種した際の安全性などを確認するという。会社では、今後、臨床試験の結果を検討しながら、国への承認申請を目指す。

●全国で6.6万人 福井過去最多

 国内感染者は19日、新たに6万6745人が確認された。前週の同じ火曜日(12日)と比べ9254人少ないが、福井県では1日あたり過去最多の591人の感染を確認。山口県では過去4番目の625人、鳥取県では過去5番目の387人にのぼった。全国で28人が亡くなった。都道府県別の新規感染者数の最多は東京都の1万1018人。前週の同じ曜日より493人少ないが、1万人超は8日連続。

【7月20日】

●国内初のコロナ飲み薬、承認判断行わず継続審議に 厚労省審議会

 塩野義製薬が開発した新型コロナの飲み薬「ゾコーバ」について、20日夜、厚労省の審議会が開かれ、有効性や安全性について審査した。委員からは「ウイルス量を減少させ、重症化予防の効果は推定できる」という意見が出た一方で、「妊娠の可能性のある女性や慢性疾患のある高齢者は服用できない」といった意見や「オミクロン株の症状に本当に効果があるのか」などと疑問視する指摘が相次いだ。

 この結果、「有効性が推定されるという判断はできない」などとして、現時点で承認するかどうか判断せず、継続審議とすることが決まった。新型コロナの飲み薬は海外の2つの薬がすでに使用されているが、この薬が承認されれば国内製薬会社が開発した薬としては初めてとなる。

●感染最多15万人超 30府県で更新 進む医療逼迫

 新型コロナの国内感染者は20日、新たに15万2536人が確認された。1日あたりの全国の新規感染者数は今月16日の11万660人が最多だったが、感染力が強いオミクロン株の変異系統「BA.5」への置き換わりが進み、「第7波」の感染拡大が全国で鮮明になっている。大阪府21976人、愛知県12628人、神奈川県11443人など30府県で最多更新。大阪府で7人、兵庫県6人、東京都4人ほか、合わせて53人の死亡の発表があった。

 7月20日時点の全国と東京の新規感染者数 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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【7月21日】

●政府、若い世代へワクチン接種働きかけ 大規模接種の延長検討も

 20日の新規感染者数は、大阪で初めて2万人を超えるなど、30の府県で過去最多を更新し、全国でも15万人を超えてこれまでで最も多くなった。政府は、自治体から「まん延防止等重点措置」の適用要請がないことなどを踏まえ、現時点では行動制限は行わない方針。3回目のワクチンの接種率が3割から5割台にとどまっている若い世代に対し、SNSなども活用しながら接種の働きかけを続けることにしている。

 また、ワクチンの接種率向上につなげるため、今月末が期限となる東京と大阪の自衛隊による大規模接種の期間を延長することを検討。さらに、夏休みの帰省などで人と人との接触機会が増えるのに合わせて、主要な駅や空港などで臨時の無料検査拠点の整備を急ぐなどして、重症化リスクの高い高齢者の感染予防に重点的に取り組む方針。

●国内18万人確認、 感染最多今後も更新 専門家組織 厚労相、行動制限は否定

 国内感染者は21日、18万6246人が確認され、前日に続いて1日あたりの最多を更新。厚労省の専門家組織は、「全国的に過去最高を更新していくことも予測される」と分析。会合で、後藤厚労相は「現時点で新たな行動制限は考えていない」と述べ、病床の稼働や臨時医療施設の開設を進め、医療関係者や高齢者施設職員へのワクチンの4回目接種を急ぐ考え。ただ複数の専門家から、「強い行動制限を検討する時期にあるのではないか」との意見が出た。

 この日、東京都では1日あたりで初めて3万人を超えた。35都府県で新規感染者が過去最多を更新。専門家組織によると、20日までの1週間で、全国の新規感染者は前週の1.72倍。すべての都道府県で前週に比べて増加した。秋田県で2.34倍、栃木県で2.23倍、茨城県と山口県で2.10倍となるなど、8県で2倍以上となった。ほか30都道府県でも1.5倍以上、「第7波」の感染の広がりは急激。専門家組織は「今後も多くの地域で感染者の増加が続く」との見方を示した。

●重症者・死亡者の増加も懸念

 病床使用率も総じて上昇傾向で、20都府県が40%以上に達した。専門家組織は「これまでも新規感染者の急増から遅れて、重症者・死亡者が増加する傾向にある」と危機感を示した。高齢者の感染が増えることが懸念されるという。救急搬送困難事案も増えており、重症化しやすい人の搬送を優先するため、軽症者が救急車を呼ぶ目安を示すべきと訴えた。

 感染爆発の要因の一つは、感染力が強いオミクロン株「BA.5」の広がり。会合で国立感染研は、BA.5の検出割合が今週時点で96%に達したとの推計を示した。大阪府では、医療機関と高齢者施設に関連するクラスターも急増。13日までの1週間の発生施設は計51カ所で、前週の3倍を超えたことが報告された。

●病床ミスマッチ 重症者用ベッドに軽症者 国通知に基準なく

 「第7波」で増えた軽症の患者が、医療機関の重症者用ベッドを埋めつつある。厚労省が出した通知が入院の基準を示していないことが一因。専門家は重症者が適切に治療を受けられるように、明確な基準を設けるべきだと指摘する。東京都の20日時点の重症病床使用率は、都の基準だと15%、国の基準だと48%。都は入院患者のうち人工呼吸器やECMO(エクモ)を使う人を数え、国は軽症でも集中治療室(ICU)や高度治療室(HCU)に入れば、重症として数えられる。

 第6波の患者について入院患者の47%が軽症者で、うち基礎疾患がない64歳以下は32%だった。こうした患者は、自宅やホテルでの療養で対応できた可能性がある。一方、重症者の2割が、医療スタッフや機材が十分ではない軽症用の病床で治療を受けていた。政府の分科会のメンバーも、「入院は必要な人に絞らないと、医療は逼迫する」「ICUやHCUを軽症者が使う状況を減らすべきだ」との政策提言を7月14日に公表している。

●東京3万人 自宅療養者も初の10万人超え 医療体制「逼迫」

 東京都は21日、新規感染者を3万1878人確認したと発表。第6波の2月2日に確認された2万1562人を超え、過去最多を更新。感染者の急増で重症化リスクがある人でも入院がしにくくなっている。自宅療養者も10万1548人に上り、10万人を初めて超え、過去最多。都民の100人に1人が療養していることになる。21日のモニタリング会議で、専門家は「医療提供体制が逼迫している」と指摘。都独自の警戒レベルを、3月中旬以来4カ月ぶりに4段階で最も深刻な水準に引き上げた。

 5〜11日の新規感染者のうち、オミクロン株「BA.5」疑いの割合は74.5%に上り、さらにBA.2からの置き換わりが進んだ。また感染拡大で、救急搬送に時間がかかったり、検査が受けにくくなったりしていることが報告された。小池知事は「医療提供体制の充実強化を進めている」として、休診が多い土日に検査や受診を行う医療機関に協力金を支給する方針を示した

●沖縄、医療非常事態宣言 不要不急の外出自粛を要請

 沖縄県は21日、新型コロナの感染急拡大を受けて、県独自の「医療非常事態宣言」を発表した。玉城知事が記者会見して、軽症や検査目的での救急外来の受診を控えるよう呼びかけた。知事はまた、22日から8月14日までを対象にした県の緊急対策も発表。「不要不急の外出の自粛」「会食は4人以下で2時間以内」「アルコールを提供するイベントは、開催時期の変更を検討する」といった対応を県民に求めた。

 今後の感染状況によっては、行動制限を含む強化策を検討することも表明した。沖縄県の直近1週間の人口10万人あたり新規陽性者数は20日時点で1636人と全国最悪、21日時点のコロナ病床占有率は71.5%。コロナ以外の一般病床もほぼ埋まっている状況。医療従事者の欠勤者数は新型コロナ対応の主な重点医療機関だけで1097人(21日時点)にのぼる。県はまた、21日の新規感染者数は5250人と発表した。2日連続で5千人を超え、過去最多を更新した。

●濃厚接触者、特定せず 千葉県通知 保育所や幼稚園

 熊谷知事が21日の定例会見で公表。「オミクロン株は感染性・伝播性が高く、発症までの間隔が短い。濃厚接触者の特定と待機の有効性が低下している」と説明。感染者との接触を理由に園児が登園できないと、医療従事者を含む保護者の就労が制約される。「社会経済活動への影響を小さくできる」とも述べた。クラスターが発生した場合は、今後も接触者を調べる。

 県は3月以降、一般の事業所では濃厚接触者の特定をしていない。県内では柏市が5月下旬以降、保育所などでの濃厚接触者特定をやめている。

【7月22日】

●岸田首相「新たな行動制限行わず、社会経済活動の回復目指す」

 岸田首相は、軽井沢町で開かれた経団連会合で講演。新型コロナについて、「現時点で新たな行動制限を考えてはいないが、医療体制を維持・強化し、メリハリのきいた感染対策を行いながら、社会経済活動の回復に向けた取り組みを段階的に進めていく」「療養者や自宅待機の濃厚接触者が増え経済活動などを維持できるのかと、経済界や医療・介護の現場から提示されており、科学的知見に基づいて待機期間を短縮することとした」と説明した。

●首相、日本医師会長と面会 休日診療の発熱外来増など協力求める

 土・日曜日は休診となる医療機関も多いことから、診療を行う都内のクリニックには感染症状を訴える人などが次々に訪れ、対応に追われている。岸田首相は22日、首相官邸で日本医師会の松本会長と面会し、発熱外来が受診しづらくなっている現状に、休日も診療を受け付ける発熱外来を増やすこと、症状のある人などが受診前にみずから検査できるよう、発熱外来で抗原検査キットを無料で配布することに協力を求めた。

●濃厚接触者の待機期間、5日間に短縮 社会経済活動の維持のため

 岸田首相は22日午後、首相官邸で後藤厚労相や山際コロナ対策担当相らと対応を協議した。その結果、社会経済活動を維持していくため、22日から濃厚接触者に求める自宅などでの待機期間をこれまでの原則7日間から5日間に短縮し、さらに2日目と3日目の抗原検査が陰性であれば、3日目に待機を解除できることを決めた。

 また、発熱外来が受診しづらくなっている現状を踏まえ、症状のある人が受診前に自分で検査できるよう、発熱外来で抗原検査キットを配るとともに、その検査結果を医師が配置されている自治体の窓口などに連絡すれば、健康観察を受けられる体制を整備するとしている。さらに、医療提供体制の構築のため、医療機関などに対する財政支援策のうち、今月末が期限となっているものを、9月末まで延長するとしている。

●ワクチン4回目接種、きょうから医療従事者などに対象拡大

 新型コロナワクチンの4回目の接種について厚労省は、22日から医療従事者や介護職員などにも拡大することを決めた。4回目接種は重症化を防ぐ効果が期待されている一方で、対象者は60歳以上の人と、18歳以上の基礎疾患のある人か医師が「重症化リスクが高い」と判断した人に限定されている。新たな対象者は医療従事者と介護職員だけで合わせておよそ800万人に上る見込み。

 また、オミクロン株に対して高い効果が出るよう改良されたワクチンが、ことしの秋にも実用化される可能性があるとして、厚労省は重症化リスクのある高齢者などで、従来のワクチンを2回以上接種した人は、接種できるよう準備を始める方針も示した。すでに4回接種した人には5回目として接種してもらうことを想定している。国内でワクチンを3回接種した人は、21日の公表時点で全人口の62.4%となっている。

●自宅療養、最多61万人

 新型コロナ感染拡大で、自宅で療養する人が61万人超と過去最多となった。厚労省が22日夜公表、20日時点の状況をまとめた。「第6波」の今年2月の自宅療養者の約58万人を上回った。入院や宿泊療養などを含む全体の療養者数は約78万人。厚労省の専門家組織は21日、「全国的に今後新規感染者は、過去最高を更新していくことも予測される」と分析。基本的な感染対策の徹底を呼びかけた。

 社会福祉施設での療養者を含めた自宅療養者数は、4週間前の9万8861人から約6倍の61万5616人。軽症者が多く、全国の療養者の約8割を自宅療養者が占める。入院者は約1万8千人、療養先を調整中の人が約12万人。都道府県別で自宅療養者数をみると、東京都が約9万2千人と最多。ただ、重症者は少し遅れて増えてくる。感染者が増え続ければ、入院が必要なのにできなかったり、自宅療養中に悪化しても対応が遅れたりする事例が出てくる恐れがある。

●Jリーグ選手など感染相次ぐ J2は23日の試合中止も

 プロ野球で新型コロナの感染が相次ぐ中、Jリーグでも選手などの感染が続いていて、J1の浦和レッズでは監督がPCR検査で陽性となったほか、京都サンガでは選手とスタッフ合わせて18人が陽性と判定された。またJ2のヴァンフォーレ甲府はトップチームの複数の選手の感染が確認され、試合にエントリーできる人数を満たせないとして7月23日に予定していたリーグ戦のジェフ千葉との試合が中止になった。

●感染最多19.5万人 3日連続更新

 国内感染者は22日で、新たに19万5160人が確認され、1日あたりの最多を3日連続で更新した。前週の同じ曜日(15日、10万3281人)の約1.9倍。22都道府県で過去最多を更新し、感染拡大傾向が顕著になっている。都道府県別で最多の東京都は3万4995人。前日に続いて3万人を超え、2日連続の最多更新だった。次いで多かった大阪府は1万9952人で3日ぶりに2万人を割ったが、前週の同じ曜日の約2倍だった。

 最多を更新したのは、東京のほかに21道府県。全国で3番目に多かった福岡は1万2155人と2日連続で1万人を超え、同県内では初めて10歳未満の男児1人の死亡も確認された。

【7月23日】

●感染者、初の20万人超 4日連続更新 17道府県で最多
 
 国内感染者は23日、新たに20万975人が確認された。20万人を超えたのは初めて。また、4日連続で1日あたりの感染者数の最多を更新した。都道府県別でも17道府県で過去最多となり、「第7波」の急拡大は続いている。72人の死亡も確認された。この日の新規感染者数は、前週の同じ曜日(16日、11万655人)の約1.8倍となった。多くの学校が夏休みに入っており、人の移動による感染拡大にも警戒が広がっている。

 都道府県別では、最多の東京都が3日連続の3万人超となる3万2698人。22日(3万4995人)を下回ったものの、過去2番目に多かった。次いで大阪府が2万2501人、愛知県が1万4348人でいずれも過去最多だった。このほか最多を更新したのは、15道府県。

 7月22日時点の東京の新規感染者数 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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【7月24日】

● 感染最大限の警戒も 行動制限は行わず」 山際コロナ対策相

 NHKの日曜討論で、山際コロナ対策担当相は、「ウィズコロナで社会経済活動をどう動かしていくかというステージに入っているので、今のところ行動制限はしない。ワクチンや検査などさまざまな武器も手に入れたので、みんなで有効に活用しながら社会経済活動を維持し続けることを目指していきたい」と述べた。

 またワクチンについて「若い人では、対象者の7割近い方が3回目のワクチンを打っていない。若い人でも重症化する可能性もあるし、後遺症が残るという報告もあるので、自分を守るためにも社会全体を守るという観点からも打てる方はぜひ打ってもらいたい」と呼びかけた。分科会の尾身会長は「強い行動制限をとらないと決めるのであれば、一人ひとりが、感染対策を今まで以上に徹底することが今の段階では求められる」と述べた。

【7月25日】

●ワクチン接種後死亡、初の死亡一時金支給へ 厚労省

 新型コロナのワクチン接種で副反応が原因で障害が残ったり死亡したりした場合、予防接種法上の救済対象となり、接種との因果関係が否定できないと国が認定した人には医療費などが支給される。厚労省は25日、専門家でつくる分科会を開き、接種後に急性の心筋梗塞などを起こして亡くなった91歳の女性について救済の対象とすることを決めた。

 遺族には死亡一時金として最大で4420万円、葬祭料として21万2000円が支給される。厚労省によると、これまでに850人が接種後にアナフィラキシーなどを起こして救済の認定を受けているが、死亡一時金が支払われるのは初めて。

●医療従事者など感染拡大 救急患者受け入れ制限や手術延期も

 東京都府中市の心臓・血管治療などの専門病院で、今月7日以降およそ800人の職員のうち、感染者と濃厚接触者が合わせて70人を超え、感染が広がっている。都内の病院で作るネットワークに参加して、心疾患の救急患者を受け入れてきたが、先週末まで10日間にわたって受け入れを止めざるをえない状況。また予定されていた手術のうち、8件の延期を余儀なくされたという。

 沖縄県豊見城市にある新型コロナの重点医療機関は25日、現在およそ1400人いる医療従事者のうち、100人以上がコロナに感染したり濃厚接触者になったりして、勤務できない状態。その数は日々、増加しており、緊急手術が必要となる患者の受け入れを一部制限。またコロナ軽症と中等症の患者向けに確保している20床が、24日から満床になっているほか、重症患者用の3床も残り1床となって、受け入れを制限せざるをえないという。

●JR九州、特急列車120本運休へ コロナ感染拡大 乗務員確保難しく

 JR九州は、感染拡大の影響で列車の運行に必要な乗務員の確保が難しい状況となったため、7月27日から8月5日にかけて、特急列車合わせて120本を運休すると発表。感染したり濃厚接触者となったりして、7月25日の時点で、運転士と車掌合わせて38人が、自宅待機などで業務ができない状態になっている。

●発熱外来パンク 患者殺到「診断遅れ入院後手にも」

 「第7波」で患者が発熱外来に殺到し、一部で受けきれなくなっている。政府は受診する人の数を抑えようと、外来に来た人に検査キットを配り、自主検査を促す対策を打ち出したが、効果は未知数。現場からは、さらに手立てを講じるべきだとの声が上がっている。21日の記者会見で都医師会の猪口副会長は「少しでも症状が出ると『重症なのでは』と焦り、検査希望者が医療機関に集中している」と分析した。

 もともと都は診療・検査医療機関で1日約10万件の検査をめざしたが、22~24日は土日を含むものの、主に同機関での行政検査数は平均約2万2千件にとどまった。都によると、一般患者と動線を分けづらいなどの理由で検査を尻込みする医療機関も多いという。都の担当者は「公表した医療機関が増えたので予約が取りづらくなるのは想定外」という。

●12万6千人感染 死者48人

 国内感染は25日、新たに12万6575人が確認された。月曜日で1日当たりの感染者数が10万人を超えるのは初めてで、前週の月曜日(18日)の1.6倍に上った。死者は48人が確認された。都道府県別にみると、奈良県で過去最多となる2134人が確認。東京都は前週より9691人多い2万2387人で、月曜日としては過去最多。25日までの1週間の平均感染者は25927.0人で前週(16216.4人)の159.9%だった。

【7月26日】

●世界の成長率見通し3.2% に減速 IMF

 国際通貨基金(IMF)は26日、2022年の「世界経済見通し」を公表し、世界経済の成長率が前年比3.2%まで減速すると明らかにした。ウクライナ危機勃発で減速した前回4月の予測からさらに0.4ポイント低く、下方修正は1月の予測以来3期連続となった。IMFは世界で加速する物価高(インフレ)などを踏まえ、「景気後退の懸念は高まっている」と警告している。

 世界経済は2021年、コロナ禍からの回復で6.1%の成長率を記録した。今回の見通しで、2022年の成長率は前年の半分程度にとどまり、2023年は2.9%とさらなる減速を見込む。背景にあるのが、ウクライナ危機によるエネルギーや食料価格の高騰などで加速するインフレ。米欧では物価高を抑えるため、中央銀行が利上げを加速するなど金融引き締めが進んでおり、景気を冷やしかねないとの懸念が高まっている。

● コロナ抗原検査キット 、「薬局でも無料配布を」 磯崎官房副長官

 発熱外来が受診しづらくなっている現状を踏まえ、政府は症状のある人が受診前に自分で検査できるよう、発熱外来で抗原検査キットを無料で配る方針を示している。これについて、磯崎官房副長官は閣議後の記者会見で「発熱外来の混雑を緩和をしながら有症状者が健康観察を受けられるようにするため、受診にかえて検査キットによる検査を受けられる体制を整備するよう自治体に要請することにしている」と説明した。

 そのうえで「国が検査キットを一定数買い上げ、都道府県に配布することを調整中。発熱外来以外でも薬局や地域外来・検査センターなどで配れるようにしている。地域の実情に応じて総合的に取り組むことで必要な人が検査を受けられるようにしたい」と述べた。

●後藤厚労相、自治体に病床確保や検査体制整備など協力求める

 後藤厚労相は全国知事会とのオンライン会合で、社会経済活動をできるかぎり維持するとともに、保健医療提供体制の確保や重症化リスクがある高齢者に重点を置いた対策に取り組んでいることを説明した。そして患者向けの病床を速やかに5万床にまで増やすことや、発熱外来などで抗原検査キットを無料で配り、その検査結果を医師が配置された自治体の窓口に連絡すれば、健康観察が受けられる体制を整備することなどに協力を求めた。

 全国知事会長の平井鳥取県知事は「ぜひBA.5の病原性や対処法などについて、専門家の知見や厚労省の考え方を示すとともに、感染症法上の位置づけを変更する議論も進めてほしい」と述べた。また「まん延防止等重点措置」について、「医療提供体制や子ども・高齢者向けの施設への対策などに踏み込めるよう柔軟にしてほしい」と述べ、自治体が柔軟に対策を講じられる仕組みを検討するよう改めて求めた。

●待機短縮、説明あいまい 濃厚接触者7日→最短3日 対応割れる病院
 
 政府は22日、濃厚接触者の待機期間を7日間から最短3日間に短くした。社会経済活動を維持することが目的だが、医療や保育の現場ではクラスターにつながるのではないかとの懸念も根強い。政府は「科学的根拠に基づく対応」とするが、その説明はあいまいで、詳しいデータ示さず。専門家らも「議論なかった」「これは政治判断だと説明すべきだ」と反発している。

 陽性者を受け入れる医療現場は、厚労省の方針をうまく取り入れたり、政府の指針よりも慎重な運用を続けるなど対応が割れている。保育現場は、濃厚接触者となった保育士が職場復帰する日が早まり、施設運営者からは「ありがたい」との本音が漏れる。しかし、保護者の受け止めは「良かった」という半面、親の立場としては「本当に心配です」と様々。

●搬送困難、過去2番目 消防庁 コロナ疑いは最多

 総務省消防庁は26日、新型コロナの感染拡大の影響で救急患者の搬送先がすぐ決まらない「救急搬送困難事案」について、24日までの1週間に6035件あったと発表した。前週と比べ、1896件(46%)増。第6波のただ中だった2月20日までの1週間(6064件)に次ぎ、2番目に多い。このうち、コロナ感染が疑われる患者の搬送困難事案の件数は2676件。2月13日までの1週間の件数(2067件)を上回り、過去最多となった。

●沖縄の「入院待機ステーション」、病床数上回る感染者が療養

 沖縄県は、ことし4月から入院できる病院がすぐに見つからない人を一時的に受け入れる那覇市内の「入院待機ステーション」に25床を用意。しかし、県内では入院が必要な感染者が増加する一方、感染するなどして勤務できなくなっている医療従事者が急増し、入院先の調整が難しい状況になっていることから「入院待機ステーション」は数日前から満床となり、25日現在で病床数を上回る34人が療養している。

●小田急バス188便を運休へ 感染影響で業務できず

 小田急バスでは26日現在、運転手や整備士など16人が感染したほか、23人が濃厚接触者となっていて、合わせて39人が業務できなくなっている。また関東バスの営業所では26日現在、運転手5人が出勤できなくなっていて、少なくとも7月いっぱいは平日ダイヤより122便少ない、土日ダイヤに切り替えて運行する。

●感染過去2番目 14府県で最多

 国内の感染者は26日、新たに19万6494人が確認された。23日の20万人超に続き、過去2番目に多かった。都道府県別でも14府県で過去最多となり、「第7波」の急拡大が続いている。死者は115人が確認され、約4カ月ぶりに100人を超えた。最も多かったのは東京都の3万1593人で、3日ぶりに3万人を超えた。次いで大阪府が2万5762人で、過去最多。ほかに13県で最多を更新した。

【7月27日】

●政府、医療逼迫防ぎ行動制限回避へ

 26日の新規感染者数は19万6000人余りで、14府県で過去最多となるなど全国で感染の急拡大が続いている。政府は発熱外来が受診しづらくなっている現状を踏まえ、医療提供体制を維持・強化していくための対策に重点を置く方針。岸田首相は「感染者数は増えているが、今のところ重症者数や死亡者数は低水準だ。4回目のワクチン接種の拡大など、メリハリの効いた対策を行いながら社会経済活動を維持するよう努めていく」と強調した。

 また、後藤厚労相は全国知事会とのオンライン会合で患者向けの病床を速やかに5万床にまで増やすほか、国が抗原検査キットを買い上げて自治体を通じて発熱外来や薬局などで無料で配る方針を説明し協力を求めた。政府は、引き続き自治体と緊密に連携しながら医療の逼迫を防ぐことで、行動制限を行う事態は回避したい考え。

●感染者や濃厚接触者の急増、社会活動全体に影響 専門家組織

 厚労省の専門家組織の会合が27日開かれ、現在の感染状況について「第6波」を大きく超え、これまでで最も高い感染レベルを更新、感染者や濃厚接触者の急増で社会活動全体への影響も生じていると指摘した。病床使用率はほとんどの地域で3割を超え、26日時点で沖縄県で85%、静岡県74%、神奈川県71%など、18府県で5割以上に達した。医療従事者の感染が増えて医療体制への負荷が起き、救急搬送が困難なケースも全国的に急増している。

 新規感染者数は高齢者を含めすべての年代で増えていて、重症者や死亡者の増加が懸念される。感染力の強い「BA.5」に置き換わったと推定、今後も全国的に過去最多の感染者数更新が予測され、医療体制への影響を注視する必要がある。大人数での会食、お盆や夏休み帰省などで高齢者と接する場合に事前検査を推奨、医療機関を受診する前に抗原検査キットで自分で検査できるようキットの安定的な供給が重要だと指摘した。

●前週比1.89倍、これまでにない感染拡大 専門家組織「感染を防ぐ行動を」

 厚労省の専門家組織の27日会合で示された資料によると、26日までの1週間の新規感染者数はすべての都道府県で増加が続き、全国では前の週と比べて1.89倍、各地で過去最多の感染者数が連日更新され、これまでにない感染拡大となっている。首都圏では、東京都が1.79倍、神奈川県が1.50倍、埼玉県が1.78倍、千葉県が1.85倍と急速な増加が続く。大阪府、愛知県、宮城県など21の道府県で2倍を超えている。また、人口当たりの感染者数が最も多い沖縄県は1.46倍。

 人口10万当たりの直近1週間の感染者数は、沖縄県が2260.34人と初めて2000人を超えて全国最多、次いで大阪府が1555.48人、福岡県が1480.78人、熊本県が1461.02人、東京都が1438.42人など、12都府県で1000人を超え、全国では978.45人となっている。政府は行動制限には慎重な姿勢で、専門家組織は医療や社会経済活動を維持するために、国民一人一人が感染を防ぐ行動をとるように呼びかけた。

●コロナ検査キット 、「自治体の窓口配布など検討を」 日本医師会

 政府は、発熱外来が受診しづらくなっている現状を踏まえ、症状のある人が自分で検査できるよう、発熱外来や薬局などで抗原検査キットを無料で配る方針を示し、日本医師会にも協力を求めている。これについて、日本医師会の松本会長は記者会見で「診療業務に影響が出ることも考えられる。現場に混乱を生じさせず効率よく行う必要がある」と指摘、自治体の窓口などで配ることも含め、検討すべきだという認識を示した。

 また「今回の新規感染者数の増加はあまりにも急激で、医療現場は非常に困難な状況に置かれている」と述べたうえで、政府に対して不足しているPCR検査の試薬などを医療現場に早急に供給することや、感染者情報を一元的に管理するシステム「HER-SYS」の入力項目を簡素化することを求めた。

●専門家、「発熱外来は正しく利用を」

 東京医科大学の濱田特任教授は、各地で発熱外来が混雑していることについて「発熱外来は、一般的には発熱している人で原因がはっきりせず、新型コロナ感染が疑われる人が受診することになっている。抗原検査で陽性になった人は、発熱外来を受診するのでなく、重症化リスクが低い場合は自宅で療養といった対応で差し支えない。ただ高齢者や基礎疾患のある人は、各地の自治体が設けている相談センターや、かかりつけ医に問い合わせて治療を受けるべき」と述べた。

 また「今の状況で、感染したことや治ったことを会社に報告するために証明書をもらおうと、発熱外来を受診することはやめてもらいたい。発熱外来の業務が逼迫して、本来、受診すべき人が受診できなくなる可能性があることを理解して、正しく利用してほしい」と述べた。

●都内の救急搬送、第6波ピーク超え 救急病院、新規患者の受け入れ難しく

 東京消防庁によると、都内で自宅などで療養している患者の救急搬送は、今月24日までの1週間で725件。前週より30%余り増、第6波のピーク時の706件を超えた。725件のうち89%が、空き病床が見つからないなど搬送までに1時間以上かかっている。また5時間以上かかったケースも84件、前週の4倍余りに上る。救急搬送の依頼があったものの、保健所の判断などで搬送されなかったケースも852件に上る。最近は熱中症の疑いで搬送されるケースも多い。

 「第7波」で緊急性が高い救急患者に対応する都内の大学病院では、コロナ病床を確保するため、ほかの救急患者用の病床を減らしていることもあって、新たな患者の受け入れが難しくなっている。現場の医師は、「今は重い病気の人がコロナにかかっても行き場がなくなってきている。救急医療にすぐにアクセスできない状況になっているので、交通事故やけがなどには気をつけてほしい」と話す。

●大阪モデル、「赤色」に引き上げ 医療非常事態宣言 高齢者の外出自粛

 大阪府では、26日に発表された新規感染者が過去最多になるなど、病床の使用率も高くなっている。府は対策本部会議を開き、吉村知事は「感染はさらに拡大する可能性があり、発熱外来や救急外来を含めて医療全体が逼迫している。また、入院患者の多くが70代以上の高齢者で、こうした点を踏まえた要請や対策を決めたい」と述べた。会議では「大阪モデル」を非常事態を示す「赤色」に引き上げるとともに、「医療非常事態宣言」を出した。

 府民に対し、こまめな換気など基本的な感染対策の徹底や早期のワクチン接種を呼びかけるほか、重症化のリスクが高い高齢者や基礎疾患のある人には不要不急の外出を控える、同居など日常的に高齢者と接する人は感染リスクの高い行動を控えるよう呼びかける。高齢者施設での面会の自粛要請も継続する。いずれも協力要請で、強制力はない。飲食店などに対しては、営業時間短縮は要請しないが、マスク会食の徹底などを求める。要請は28日から来月27日まで。

●高齢者施設、クラスター急増 毎週100件台 職員も感染次々

 新型コロナの「第7波」で、高齢者施設などでのクラスターが急増している。現場は感染防止対策に追われるが、人手不足が起きつつあって逼迫状態。施設への医師派遣といった国や自治体の支援態勢も十分機能するかは見通せない。厚労省によると、高齢者施設の1週間あたりのクラスター発生件数は6月初旬以降の2桁台が、7月初旬以降は100件台に。4~10日は140件、11~17日は121件だった。

 特に大阪府内では7月18~24日の1週間に120施設でクラスターが発生し、1250人が感染。6月20~26日の13施設166人に比べ、7.5倍。ただ、第7波で7月20日までに高齢者施設でのクラスターによる施設内で死亡は確認されていない。府は「第6波」のクラスター多発を受け、「協力医療機関」で初期治療ができる態勢の確保を施設に要請。府内の約3600施設の協力医療機関のうち、コロナ治療に対応できるのは4月1日時点の3割程度から7割程度まで増えた。

●神戸市、自宅療養者急増で連絡遅れるケースも

 ことし2月神戸市は、保健所などの負担を軽減しようと市役所のワンフロアを使って「自宅療養フォローアップセンター」を設置。軽症や無症状で自宅で療養する人への連絡のほか、本人や家族からの相談に電話で応じている。連絡にあたる担当をこれまでは民間企業に委託し70人態勢で行っていたが、感染急拡大を受け、先週から市のほぼすべての部局から約100人の職員を派遣し170人態勢で対応にあたっている。

 市は感染者を把握してから24時間以内には本人と連絡を取る方針が、感染者の急増で1日程度連絡が遅れるケースが出てきているという。27日も、担当者は「いつ自宅待機を終えて仕事に復帰できるのか」といった問い合わせを受けたり、療養期間の終了の連絡に追われていた。神戸市保健所の保健課長は「今月後半からの感染急拡大を受け、電話対応など職員の負担が増している。市民には基本的な感染対策の徹底をお願いしたい」と話している。

●保育続けるには、登園自粛求めるケースも 濃厚接触特定どこまで…ジレンマ

 社会経済活動などに配慮し、自治体によって保育園での濃厚接触者を特定しない方針を打ち出している。保育園は、園児の人数に応じ保育士の人数を配置しなければならない。保育士が感染しても、園児は濃厚接触者として特定されなければ登園できるため、保育士不足で休園せざるを得なくなる。ある保育園長は「保育園では、感染が広がりやすい。感染が拡大しているときに、濃厚接触者の特定をやめるべきではない」と訴える。

 社会福祉法人の理事長は「保育園としてもお子さんを預かってあげたい気持ちと、園の運営を守らなければいけない気持ちのはざまに立たされている」と語る。小児科でのPCR検査も受けにくく、園児が陽性か陰性かを特定できないことも悩みのタネ。園の関係者は運営の継続と感染防止対策とのはざまで頭を悩ませている。

●郵便局、全国154か所で窓口業務休止 従業員のコロナ感染などで

 日本郵便によると27日時点で、従業員がコロナに感染したり、濃厚接触者になったりして、窓口業務を休止している郵便局は全国で154か所に上る。小規模な郵便局が中心で、窓口のほかATMも休止しているところが多い。近隣の郵便局から応援の要員を派遣するなどの対応をとっているが、場所によっては人繰りがつかず窓口業務ができなくなっている。一方、郵便物やゆうパックなどの配達業務に影響は出ていないという。

●感染最多20万9694人

 国内感染者は27日、新たに20万9694人が確認され、1日あたりの過去最多を更新した。新規感染者が20万人を超えたのは2回目。これまでの最多は初めて20万人を超えた今月23日だった。また、27日は129人の死者が新たに確認された。今月初めには1日あたりの死者は5人だった日もあったが、「第7波」の感染拡大に伴い、死者の数も増えている。

【7月28日】

●日本の感染者世界最多、1週間97万人 WHO発表 検査に違いも 比較難しい

 世界保健機関(WHO)は27日、直近1週間の新型コロナの感染者数が、国別で日本が世界最多となったと発表した。18~24日の1週間の感染者数は、日本が約97万人で最多。2番目以降は、米国約86万人、ドイツ約57万人、イタリア約53万人、フランス約51万人と続く。同期間の世界計は約661万人と前の週より3%減少した。

 人口100万人あたりの新型コロナの新規感染者数でみても、日本の増加ぶりが目立つ。新規感染者数は、世界全体でわずかに減少しているが、東アジアでは増加傾向が見られ、前の週に比べてモンゴルはおよそ7倍、韓国は80%増えている。ただ、検査の実態はよく分からず、各国との単純比較は難しいところもある。英国など欧米では、積極的にPCR検査をしない国も増えている。

●医療逼迫は深刻化

 何故ここまで、感染者が増えているのか。感染症の専門家は、感染を経験した人が海外に比べて少なかった日本で、5月末に感染力が強いオミクロン株の「BA.5」が流入。その後、参院選などで人の活動が活発になったことも影響したとみる。医療従事者の感染が相次いで医療が維持できなくなる事態も出ていて、医療関係者からは「行動制限が必要」との声も出始めている。

 厚労省の専門家組織の27日の会合では、感染拡大で免疫を持つ人が一時的に増え、8月には感染者は減り始めるとの試算も示されている。一方、オミクロン株「BA.2.75」への置き換わりの懸念もある。治療薬やワクチン、感染しやすさに影響するスパイクたんぱく質に「BA.2」から更に8カ所の変異が入り、感染が広がりやすくなっている可能性がある。また、インフルエンザなどほかの感染症が同時に拡大する「ハイブリッド型流行」の懸念もある。

●20代が最多、幅広い世代に広がる

 28日の厚労省の発表によると、今月20日から26日までの1週間に新型コロナ感染の確認は、120万4000人余りと、前の週の2倍に上った。20代が全体の15.9%と最も多く、30代15.1%、40代15.7%で先週と比べて0.5ポイント前後増加し、徐々に若年層から幅広い世代に広がる傾向。10歳未満の子どもは12.8%、10代15.8%で、先週比1ポイントほど減少。50代10.7%で先週と比べて0.5ポイントほど増加、60代以上は合わせて13.1%で0.4ポイントほど増加。

●検査キット、薬局でも配布 政府方針 郵送も可能に

 「第7波」による発熱外来の逼迫解消のため、抗原定性検査キットを無料で配ることをめぐり、政府は28日、配布場所として発熱外来だけでなく、自治体の窓口、薬局なども加える方針を明らかにした。郵送も可能。磯崎官房副長官は記者会見で、症状のある人が医療機関を受診する代わりに、自主検査する体制を整えるため、政府が検査キットを買い上げたうえで都道府県に配る方針を改めて説明。厚労省が、都道府県ごとに配布する量と時期を調整する。

 配布場所は、これまで示した発熱外来に加え、地域外来・検査センター、薬局、公共施設などが考えられるとし、自治体からの郵送も可能だとした。磯崎氏は「地域の実情に応じ、必要な人が検査を受けられるようにしたい」と述べた。発熱外来での配布をめぐっては、医療関係者から「希望者が殺到すれば、対応に手が回らない」などの声があがっていた。

●ウェブで陽性登録 都内 まず20代 来月から

 東京都は28日、新型コロナの重症化リスクが低い若年層が発症した場合、検査キットを配送して自主検査してもらい、陽性者登録もウェブ上のやり取りのみで済ませる仕組みを導入すると発表した。従来、発熱外来の医師が陽性と判断してきたが、感染急増による医療機関の負担軽減を図る。まず20代を対象に8月1日から始め、他の年代にも広げる。キットは1日あたり最大7万個の配布を目指す。

 28日にあった都モニタリング会議での報告によると、27日時点の都内の新規感染者(週平均)は1日あたり2万9868人に上り、前週の1.8倍。このペースが続くと「8月3日には5万3千人に上る」との試算も示され、基本的な感染防止対策の再点検と徹底が強く呼び掛けられた。

●夏休み、沖縄で観光滞在中の感染増加 解熱剤など持参を呼びかけ

 沖縄県によると、観光客を含む県外在住者の新規感染者数は、6月はほとんどの日で1桁台が、7月に入り増加傾向になっていて、12日以降は連日10人以上となり、26日には64人の感染が確認されている。このため沖縄県が10か所に設置した療養ホテルに入所する人が増えていて、すぐに療養ホテルに入ることができずに滞在先のホテルなどの宿泊を延長し、そこで療養するケースも出ているという。

 県内の多くの救急病院ではコロナ患者への対応に加え、感染するなどして勤務できない医療従事者が相次いでいる。このため診療制限が行われていて、体調を崩したりけがをしたりしても、すぐには治療を受けられない可能性がある。県は感染に備えて解熱剤などとともに、服用中の薬を多めに持参するよう呼びかけている。県の担当者は「ワクチンを接種し、旅行前に検査を受けるなど、医療非常事態宣言が出されている地域だと理解して沖縄に来てほしい」としている。

●感染拡大で主流の「BA.5」、潜伏期間は「BA.1」より短い2.4日か

 新型コロナの感染拡大の主流になっているオミクロン株の1つ、「BA.5」に感染してから症状が出るまでの潜伏期間について調べたところ、平均は2.4日で、ことし初めに拡大したオミクロン株の「BA.1」の平均2.9日より半日短く、デルタ株の平均3.7日より1.3日短かったとする結果を茨城県の潮来保健所がまとめた。

●感染最多更新23.3万人 東京4万人

 国内感染者は28日、全国で23万3094人が確認され、2日連続で20万人を超え、過去最多を更新。新たに発表された死者は114人だった。最も多かったのは東京都で4万406人。初めて4万人を超えた。前週の同じ曜日(21日)と比べると8528人多く、約1.3倍。2番目に多かった大阪府は2万4296人で、2万人を超えるのは3日連続で、死者は21人。死者が20人を超えるのは4月7日(21人)以来。このほか、愛知県1万5675人、神奈川県1万5255人と続いた。

 7月28日時点の東京の新規感染者数 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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●全国知事会議、国に緊急建議

 全国知事会議が28日、奈良市内で開かれ、新型コロナの感染急拡大について国に早急な対応を求める緊急建議をまとめた。感染力の強いオミクロン株の変異系統「BA.5」には「現在の基本的対処方針では的確な対応が困難」と指摘し、現場で取るべき対策を国が新たに示すよう求めた。

 全国知事会長の平井鳥取県知事は「国の背中を押さなければならないという意見で一致した。飲食店への時短協力金という今までと同じような対処でいいのか」と述べた。建議では、「まん延防止等重点措置」が適用されなくても自治体の感染対策に財政支援する、教育・保育施設や高齢者施設の感染防止策を知事が実情に応じて効果的に選べるようにする、保健・医療提供体制の維持・確保への抜本的な支援、などを求めた。

【7月29日】

●知事の「BA.5対策強化宣言」、新設 政府コロナ対策

 政府は29日、新型コロナ対策本部で、「BA.5」の感染拡大に都道府県が対応しやすくするための支援策を決めた。病床使用率が50%を超えるなど医療機関への負荷の増大が認められる場合、知事が「BA.5対策強化宣言」を出せば、国が強化地域と位置づけ政府職員の派遣や対策の助言・調整などを行う。「まん延防止等重点措置」のように飲食店の時短営業などの罰則を伴う私権制限はない。あくまで住民や事業者への「協力要請」にとどまる。

 コロナ対応を担当する山際担当相は29日の会見で全国知事会議から前日に要望を受けての対応だと説明。政府のねらいは、重点措置を出さない場合でも国が認定することで、各知事が地域の実情に合わせて対策を強化しやすくする。ただ、対策内容そのものは代わり映えしない。政権内には「行動制限は必要ない」と強調してきたことが対策の緩みにつながったとの見方があり、「感染対策の徹底は必要だと改めて伝える必要があった」と話す。

●行動制限なし、乏しい対策 味気ない強化宣言 検査キット配布後手

 医療の逼迫が現実となっている「第7波」で、政府に厳しい目が向けられる。新たに飛び出したのが「BA.5対策強化宣言」。行動制限をかけず、社会経済活動を維持する狙い。しかし、内容は繰り返し呼びかけてきた基本的対策の羅列にとどまり、手詰まり感が否めない。医療現場からは「第6波以降、政府は必要な準備をしてこなかった」との声が上がる。ただ、感染者を減らすための具体策は「打つ手なし」。

 従来、国が行動制限に踏み切らないと都道府県は対策を強化しづらい面があった。国が「お墨付き」を与えることで、新たな対策を呼びかける際に地元の市町村を説得しやすくなったり、他県の取り組みを採り入れやすくなったりするという。ただ、宣言後に住民に要請できる内容として国が示したのは、すでに何度も国民にお願いしたものばかり。政権内にも「宣言はただの呼びかけで、意義はあまりない」と冷めた見方もある。

●感染全数把握、見直し要求 保健所や医療逼迫で 指定都市市長会

 新型コロナの感染者の全数を保健所が把握している感染症法上の取り扱いについて、政令指定市でつくる指定都市市長会は29日、感染者の全数を直ちに届け出る扱いを見直すよう国に求める緊急コメントを出した。全国知事会も同日まとめた国への緊急提言で、全数把握の要否などの再検討を求めた。

 保健所や初期診療を担う医療機関の体制は逼迫している。指定市長会は「保健所業務と医療提供体制への負荷は日増しに大きくなっており、このペースで感染拡大が継続した場合、国民の生命と健康を守れなくなる事態が生じることも危惧される」と指摘。感染者の新たな届け出基準を作るなど、国が実効性ある対策を早急に講じるよう強く求めた。

●日本人の平均寿命、10年ぶりに前年下回る コロナ要因の一つか

 厚労省のまとめでは、去年の日本人の平均寿命は女性が87.57歳、男性が81.47歳で、前年より女性は0.14歳、男性は0.09歳下回った。2011年の東日本大震災の翌年から男女ともに毎年上回り続けていたが、今回いずれも10年ぶりに前の年を下回った。平均寿命が公表されている国では、女性が1位、男性はスイスとノルウェーに次いで3位となる。厚労省は、新型コロナの流行に伴って感染して亡くなる高齢者などが増えたことが要因の一つとみている。

●解熱鎮痛薬「カロナール」出荷調整へ 新型コロナで需要急増

 「カロナール」(一般名アセトアミノフェン)は、あゆみ製薬が製造し医療機関で広く使用されている解熱鎮痛薬で、新型コロナの患者にも処方されている。製薬会社は、患者の急増で想定を大幅に超える需要が発生したため生産が追いつかず、安定的な供給に支障が出るとして当面、カロナールの錠剤や座薬など9種類について出荷量を調整する「限定出荷」の対応をとると発表。このほか、「カロナール」のシロップなど2種類を出荷停止とした。

 厚労省は29日、「カロナール」などアセトアミノフェンという成分を含む解熱鎮痛薬の需要が急増しているとして、今後も子どもなど必要性がより高い人に安定期に供給できるよう、大量に仕入れる買い込みを控え、当面の必要量に見合う量を購入してほしい。そのうえで、代替薬として解熱効果があるイブプロフェンやロキソプロフェンなどの成分を含む解熱鎮痛薬の使用を検討してほしいという。

●自宅療養、最多110万人

 全国の自宅療養者は約110万人となり、過去最多を更新した。厚労省が27日時点の状況をまとめ、29日に公表した。入院や宿泊療養などを含む全体の療養者数は約140万人。現時点では軽症者が多く、療養者の約8割を自宅療養者が占める。入院者は約2万5千人、療養先を調整中の人が約24万人となっている。都道府県別では、東京都が15万8千人、大阪府11万6千人、神奈川県と愛知県が7万5千人。

 厚労省の専門家組織は今後、重症者と死者が増えるとみている。感染者が増え続ければ、入院が必要なのにできなかったり、自宅療養中に症状が悪化しても対応が遅れたりする事例が出る恐れがある。自宅療養者は20日時点で約61万人に達し、「第6波」ピーク時の約58万人を上回っていた。1週間で約1.8倍に増えたことになる。

●感染3日連続20万人を超す
 
 国内感染者は29日、全国で22万1442人が確認され、3日連続で20万人を超えた。過去最多を更新したのは11道県。新たな死者は122人だった。新規感染者が最多だったのは東京都の3万6814人。前週の同じ曜日(22日)と比べ1819人多かった。29日までの週平均では3万1578.0人で前週(2万1099.6人)の149.7%となった。2番目は大阪府の2万1387人で、4日連続で2万人を上回った。続いて愛知県が1万4397人、福岡県が1万4060人だった。

【7月30日】

●北朝鮮、新型コロナで「新規の発熱者ゼロ」と発表

 30日付の北朝鮮の労働党機関紙「労働新聞」は保健当局の発表として、1日当たりの新規の発熱者が29日はゼロだったと伝えた。1日当たりの発熱者がゼロになるのは、ことし5月12日に、国内への新型コロナの流入を公表してからこれが初めて。北朝鮮の統計では、1日当たりの発熱者は5月中旬に39万人余りとピークに達したものの、6月以降は減少傾向にあるとしていた。

 労働新聞は「非常防疫戦の勝利に向けて、われわれ特有の団結力が力強く示されている」と強調。専門家の間では、北朝鮮指導部が早期の封じ込めに成功したとして新型コロナに対する「勝利」を宣言し、金正恩総書記の権威づけするのではないかという見方がある。ただ北朝鮮の統計は、無症状患者が感染者に含まれてない、死亡率が低いなど、疑問視されている。依然としてワクチン接種が進んでおらず、感染が再拡大する可能性も指摘されている。

●政府、新型コロナの感染症法上の扱い 「引き下げ現実的でない」

 新型コロナの感染症法上の扱いをめぐっては、自治体側から、保健所や医療現場の負担を軽減するため、季節性インフルエンザと同じ位置づけに引き下げるよう求める声が上がっている。この場合、感染が確認された際に医療機関から保健所にすべて報告する必要がなくなるほか、感染が疑われる人を発熱外来以外の医療機関でも診察することができるようになる。

 ただ、政府は引き下げによって、不要不急の外出自粛の要請や入院の勧告などができなくなることから、感染が急拡大する中では現実的ではないとして、今後の感染状況も見極めながら慎重に対応する方針。そして、逼迫する現場の負担に対しては、濃厚接触者の待機期間の短縮や、抗原検査キットの自治体への無料配布など、運用面の見直しを行うことで、軽減を図っていくとしている。

●「発熱外来での検査証明求めないで」 厚労省が事業所などに要請

 都市部を中心に感染拡大地域では感染証明書を求めて多くの患者が発熱外来を訪れ、ほかの患者が診察や検査を受けづらい状態が続いている。このため厚労省は重症化リスクの高齢者などへの対応が十分にできなくなるとして、事業所などに対して従業員が感染して仕事を休む際、発熱外来で示される検査結果の証明書を求めないよう要請した。厚労省は市販の検査キットを撮影した画像などを代わりの手段とすることができるとしている。

 また、神奈川県や沖縄県では検査キットで陽性となった場合、専用のウェブサイトで届け出れば証明書などが発行できる取り組みを行っていて、東京都などほかの自治体でも発熱外来を通さない仕組みの導入が進んでいる。さらに厚労省は重症化リスクが低い若者などに検査キットを活用してもらおうと都道府県に2400万回分のキットを順次、配送していて、今後、薬局などで無料で配布する計画。

●宮城、対策強化宣言へ 来週第1週にも 岐阜・愛知も検討

 宮城県は30日、政府が新設した「BA.5対策強化宣言」を出すことを決めた。週明けにも要請内容を政府と協議する方針で、高齢者の混雑した場所への外出自粛や、飲食店の長時間利用の回避などを求める可能性がある。医療提供体制の逼迫を避ける狙いがあり、政府との協議を踏まえて、8月第1週にも強化宣言を出す考え。

 強化宣言には、①病床使用率が冬の「第6波」のピーク時を超え、②入院の大半が中等症以上などの要件がある。県によると、病床使用率は46.3%(29日午前時点)で2月の44.2%を上回り、入院は原則、中等症以上のため、いずれの要件も満たしている。岐阜県も宣言を出す方向で調整。愛知県の大村知事も29日の会見で「医療の現場が逼迫するということであれば、対策強化宣言の活用も視野に入れていかなければならない」と述べた。

●感染20万人超 4日連続 6県最多

 国内で30日、22万2307人の新型コロナ感染者が報告された。20万人超は4日連続。都道府県別では東京都3万3466人、大阪府2万2833人、愛知県1万4692人など。福島、栃木、福井、岡山、広島、沖縄の6県で過去最多となった。死者は東京と大阪でそれぞれ12人、愛知9人など計101人が報告。死者が100人を超えるのは5日連続。厚労省によると、全国の重症者は403人で前日から27人増えた。

【7月31日】

●「2類相当」引き下げ検討 首相

 岸田首相は31日、新型コロナの感染症法上の扱いについて、感染拡大が続く現時点では季節性インフルエンザと同じ位置づけに引き下げないとする一方、「第7波」の収束後に、現行の「2類相当」から引き下げる検討を進める考えを示した。現在、感染者の全数を把握するなど厳格な措置が取られており、保健所などの業務の圧迫が指摘されていた。

 首相は、「今後、時期もしっかり見極めながら変異の可能性なども判断した上で、「2類」として規定される項目について、丁寧に検討していく」と述べた。新型コロナは感染症法上の扱いが結核などと同様、入院勧告や就業制限などの措置がとれる「2類相当」の対応となっている。しかし、重症化しにくいオミクロン株の特性を踏まえ、自治体や専門家らから季節性インフルエンザと同じ「5類」への引き下げを求める声が上がっていた。

●妊婦のコロナ感染増加 「発熱相談センターに相談を」 助産師会

 妊婦の感染も増えている。厚労省によると、妊娠中に新型コロナに感染しても基礎疾患が無ければ同年代の妊娠していない女性と経過は変わらないとされているが、妊娠後期に感染すると一部の人は重症化することが報告されている。妊婦は比較的軽いかぜの症状がある場合でも、早めにかかりつけ医などに電話で相談するよう呼びかけている。東京都助産師会は、受診できる医療機関が見つからない場合、24時間対応の都の発熱相談センターに電話相談するよう呼びかけている。

●第7波、子供直撃 小児科逼迫 高熱や急変の例も

 新型コロナの「第7波」が子どもにも急拡大している。入院を必要とする子どもも増え、小児の診療現場には危機感が募る。厚労省によると、7月26日時点で、10代以下の感染は330万人を超える。昨夏は新規感染者の2割程度だったのが、今年2月以降は3割を超える。第6波までは無症状や37℃台の発熱で済む子どもが多かったが、第7波は40度の高熱、発熱を伴うけいれんなどが散見されるという。

 子どもの感染が目立つのは、5~11歳のコロナワクチンは様子を見る保護者が多いとみられ、接種が進んでいない。子ども同士でうつし合っているという見方もある。大半が軽症だが、まれに重症例の報告もある。10代以下の死者は17人。専門家は「急変する場合があり、注意して観察してほしい」と訴えている。

●埼玉など4県、感染最多更新

 国内感染者は31日、全国で19万7792人が確認された。1日あたりの感染者が5日ぶりに20万人を下回った。茨城、埼玉、滋賀、香川の4県で過去最多を更新。全国で発表された死者は83人。6日ぶりに100人を下回った。

 都道府県別で新規感染者が最多は東京都の3万1541人で、前週の同じ曜日(24日)と比べると3429人多かった。週平均の1日あたり感染者数は3万2177.6人で、前週(2万4542.6人)の131.1%だった。新規感染者が2番目に多かったのは大阪府の1万6473人。3番目は神奈川県の1万5088人。

 以下は、7月31日時点の国内と東京の感染状況 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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2022年7月27日 (水)

新型コロナ2022.07 第7波

 新型コロナ第6波の新規感染者数は2月中旬にピークアウト、「まん延防止等重点措置」は3月21日で全面解除された。一部地域を除いて減少するもその傾向は鈍化。6月下旬には下げ止まりから増加に転じ、7月には「第7波」となって全国的に急増が続く

 2022年7月1日から15日までの新聞、テレビ、ネット情報から、新型コロナの主なニュースを辿る。本ブログ記事「新型コロナ2022.06 増加懸念」の続き。【写真や図をクリックすると、拡大表示します】

【7月1日】

◆「BA.4」「BA.5」 オミクロン株対応ワクチン開発を推奨 米FDA

 米国FDA(食品医薬品局)は、先月30日、この秋以降の追加接種に使われる新型コロナワクチンについて、「変異ウイルスによる重い症状を防ぐことができる、安全で効果的なワクチンを準備することが非常に重要だ」とし、製薬会社に感染者に占める割合が増えている「BA.4」と「BA.5」をもとに開発すべきだとしている。米国では先月28日の時点で、感染者に占める「BA.4」と「BA.5」の割合は50%以上と推定されている。

◆中国・上海 外出制限解除から1か月 経済活動の再開加速の考え

 中国の上海では、新型コロナの感染対策で2か月余り続いた厳しい外出制限が先月1日に解除され、一日の感染者数も海外からの入国者を除いて、先月30日まで4日連続でゼロだったと発表された。外出制限の解除から1日で1か月となり、上海市当局は感染を抑え込んでいるとして、先月29日に飲食店の店内での飲食を各地で解禁したのに続き、1日からは観光スポットとなっているテレビ塔のほか、博物館などの公共施設を開放した。

●景況感、2期連続悪化 日銀短観 製造業、原材料高響く

 日本銀行が1日に公表した6月の全国企業短期経済観測調査(短観)では、資源価格の高騰などで、大企業・製造業の景況感を示す指数が2四半期続けて悪化した。一方、国内のコロナ感染の影響が和らいだことを受けて飲食や観光サービスに客足が戻るなど、大企業・非製造業は2四半期ぶりに改善した。ただ、物価高の影響は業種を問わず及んでいて、コロナからの回復に動き始めた日本経済に影を落としている。

◆新規感染者、全国で増加 32都府県で前週より多く

 全国の新規感染者数は 6月2日までの1週間では、前の週に比べて0.68倍、6月9日は0.75倍、6月16日は0.87倍と、5週連続で減少したが、 6月23日は1.00倍、6月30日まででは1.23倍と、増加に転じた。一日当たりの平均の新規感染者数はおよそ1万7464人で、新規感染者数は人口の多い首都圏や関西、東海、九州などの32の都府県で前の週より多くなった。

【7月2日】

●感染増加、じわり コロナ広がるBA.5 医療逼迫、危ぶむ現場 熱中症、同時警戒

 新規感染者数は5月中旬から減少傾向が続いていたが、1週間平均を見ると、32都府県で前週より増加(6月30日時点)。医療機関では猛暑による熱中症患者とあわせて対応に追われている。感染がより広がりやすいとされるオミクロン株のひとつ「BA.5」への置き換わりが進んでおり、専門家は「自粛ムードがゆるむ中、いっきに感染者が増える恐れがある」と警告。危機感を強めるのが、医療現場。このまま感染が急拡大すると、医療逼迫を招きかねない。

 国内の直近1週間あたりの新規感染者数は、6月21日に約1カ月ぶりに上昇に転じた。同月末時点で、山陰、九州、四国、近畿の8県が前週の1.5倍以上、東京都と大阪府も1.4倍台と上昇傾向が続く。要因のひとつが「BA.5」の広がり。東京都のPCR検査では、6月20日までの1週間にBA.5の疑い例は25.1%を占め、前週から倍増。主流だったBA.2に代わり勢力を伸ばしつつある。専門家は「全国的な検出割合が7月後半には半分を超える」と予想。

■4回目接種、2割 インフルも注意

 ワクチン接種者の感染や、感染歴がある人の再感染も相次ぐ。3回目接種や感染から時間が経ったことによる免疫の低下、行動の活発化、冷房を利かせるための換気不徹底が理由とされる。5月下旬に始まった4回目のワクチン接種は、6月30日時点で、3回目接種から5カ月過ぎた60歳以上の接種率が21.2%。7月以降に接種は本格化する。国立国際医療研究センターの大曲氏は「感染リスクが高い、大勢での飲み会などは避けてほしい。3回目接種がまだの人は受け、高齢者は4回目を早く接種するのが望ましい」と語る。

 冬を迎える豪州では、直近2年で流行がなかったインフルエンザの患者報告が増えている。日本ワクチン学会は6月、秋以降のインフル流行期に備えて「今冬の国内の感染症対策と医療体制の維持のため、今シーズンのインフル・ワクチン接種について、強く推奨する」との見解を公表。特に高齢者や医療従事者、合併症リスクが高い妊婦や生後6カ月~5歳未満の子どもなどに勧めたいとしている。

●4日連続2万人超

 新型コロナの国内の感染者は2日、新たに2万4903人が確認された。前週の同じ曜日(25日)より8千人余り多かった。1日あたりの感染者が2万人を超えるのは4日連続となり、死者は11人が確認された。東京都の新規感染者は3616人。前週より1456人多く、前週を上回るのは15日連続となった。80代の男性一人の死亡も確認された。

【7月3日】

◆米国のBA.5とBA.4、合わせて70%超

 米国CDC(疾病対策センター)によると、7月2日現在、米国で新たに報告された新型コロナの感染者のうち、オミクロン株の「BA.5」の割合は53.6%、「BA.4」は16.5%で、合わせて70%を超えた。6月4日の時点では合わせて15.7%と推定されていたので、1か月足らずの間に大幅に増えた。

 新規感染者数は5月半ば以降、10万人前後で推移しているが、自宅で検査をして保健当局に報告しなかった人などを含めると感染者はさらに多い。また、新たに入院した人の1週間平均も7月3日の時点で、先月の同じ時期に比べて14%ほど増えた。米国政府は秋以降、感染の波が再び起きる可能性があるとして、追加ワクチンに「BA.4」や「BA.5」に対応する成分を加えるよう製薬会社に推奨、50歳以上の人に4回目の接種を呼びかけるなど、警戒を強める。

【7月4日】

◆新型コロナワクチンの3回接種終了、全人口の62% (4日公表)

 政府が4日に公表した最新の状況によると、国内で新型コロナワクチンの3回目接種を受けた人は7847万4745人で全人口の62%となった。3回目の接種率を年代別でみると、12歳~19歳は31%、20代は46%、30代は50%、40代は59%、50代は76%、60代は83%、70代は91%、80代と90代は94%、100歳以上は91%。1回目の接種を受けた人は全人口の81.9%、2回目の接種を終えた人は全人口の80.8%。

●全国の新規感染者、1万6808人 前週の1.8倍に膨らむ

 新型コロナの国内感染者は4日午後7時半現在、新たに1万6808人が確認された。前週の同じ月曜日(6月27日)の約1.8倍にあたり、7239人多かった。前週を上回るのは14日連続。新たな死者は14人だった。新規感染者数の都道府県別の最多は東京都の2772人。前週の月曜日より1255人多く、17日連続で前週を上回った。4日までの1週間平均の感染状況をみると、1日あたりの感染者数は3380.0人で、前週(2081.0人)の162.4%だった。新規感染者数が2番目に多かったのは神奈川県の1814人、3番目は大阪府1150人。

【7月5日】

●「全国旅行支援」に慎重論 政府、感染拡大受け 7月前半→9月以降延期も

 政府が7月前半の開始をめざしている観光支援策「全国旅行支援」に延期の可能性が浮上してきた。先月30日に急きょ開かれた厚労省の専門家組織の会合で、感染者が全国で増加傾向に転じ、夏場に向けてさらに増加ペースが加速する可能性があると報告。政府内では報告を受け、実施は9月以降になるとの見方も出ている。全国旅行支援は、「県民割」や「ブロック割」の旅行先を全国に広げるもの。岸田首相は、7月前半の実施を打ち出していた。

●国内感染3万6189人 東京5302人 大阪4523人

 国内感染者は5日、新たに3万6189人が確認された。3万人を超えるのは5月26日以来、約1カ月ぶり。前週の同じ火曜日(6月28日)の約1.9倍にあたり、1万6808人多かった。感染力が強いとされる「BA.5」が広がっているとみられる。新規感染者数が前週を上回るのは15日連続。島根、愛媛、熊本の3県は過去最多だった。死者は新たに20人が確認された。

 新規感染者の都道府県別では、東京都の5302人が最多。大阪府でも前週火曜日からほぼ倍増の4523人の感染を確認。愛知県も、15日連続で前週比で増加となる2481人を確認した。大村知事は「明らかに第7波に入ったと言っていい」との認識を示した。島根県は755人、愛媛県では582人、熊本県は1589人の感染を確認。それぞれの県で過去最多だった。

●「第7波」高まる危機感 保健所逼迫、島根県

 7月に入って以降、新規感染者数が過去最多を更新する自治体が西日本で相次ぐなど、「第7波」への危機感は高まる。島根県でも6月下旬以降、感染拡大が顕著。6月中旬に出雲市の事業所で発生したクラスターなどが発端となり、感染が急拡大。5月下旬から2桁が続いていた新規感染者数は6月23日に128人となり、約1カ月ぶりに3桁。7月5日には3日前に更新したばかりの過去最多(424人)を大幅に上回る755人が確認、6日も前日に次ぐ690人となった。

 5日の島根県内の感染者755人のうち、54%に当たる410人が出雲保健所管内。出雲市の飯塚市長は、緊急の会見を開き急拡大の理由について、市内にある事業所、保育園・幼稚園や家庭での感染拡大など、さまざまな要因で感染が広がっているとの認識を示したうえで「出雲市にとって緊急事態だ」と述べ、対策の徹底を市民に強く求めた。今回の急拡大で保健所業務が一気に逼迫。特に出雲保健所では検査が追いつかず、県庁職員約50人が業務の一部を代行。

■大規模クラスター、愛媛県 医療の逼迫なし、熊本県

 愛媛県の中村知事は過去最多となる582人の感染が新たに確認された5日、記者会見で「感染拡大局面に入った」と述べた。6日も前日に次ぐ552人。県内で確認されたクラスターは、4日までの2週間で50件。最多が「学校」の11件で、「会食・飲食店」の10件が続く。知事は感染事例として「パーティーで羽目を外して長時間飲酒し、大規模なクラスターが発生」「屋外のイベントでマスクをせずに近距離で飲食しながら会話」などを挙げ、注意を呼びかけた。

 熊本県は、5日に過去最多の1589人。4日までの1週間は600~800人台で推移していたが、倍近くに増加。ただ県内では病床使用率は20%台で推移、重症者もほぼいない。蒲島知事は6日の定例会見で医療提供体制が逼迫するような状況にはないとして、会食などの「行動を大きく制限することは考えていない」。観光支援策などを念頭にした行動制限についても「いま一番痛んでいるのが観光業者。大きく制限することは考えていない」と語った。

◆東京都、5302人感染 5000人超は4月28日以来

 東京都は5日、都内で新たに10歳未満から100歳以上の5302人が新型コロナに感染していることを確認したと発表。都内で一日に5000人を上回るのは、ことし4月28日以来で約2カ月ぶり。前週の火曜日の約2.1倍で、2788人増えた。前の週の同じ曜日を上回るのは18日連続。5日までの7日間平均は3778.3人で、前の週の174.9%。

 5302人を年代別に見ると20代が最も多く、全体の21.9%に当たる1162人。65歳以上の高齢者は376人で、全体の7.1%。一方、人工呼吸器かECMO(人工心肺装置)を使っている重症の患者は、4日より1人増えて7人。また、都は、感染が確認された80代と90代の男女合わせて3人が死亡したことを発表した。

 7月5日時点の東京の感染状況 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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【7月6日】

◆世界のコロナ新規感染 約30%増加 「BA.4」「BA.5」主流に WHO
 
 WHOのテドロス事務局長は6日の定例会見で、新型コロナについて、オミクロン株の「BA.4」と「BA.5」がヨーロッパや米国大陸で主流となる中、世界で確認された1週間あたりの新規感染者数が2週間前に比べて30%近く増えたと述べた。ただ、多くの国で検査態勢が縮小していることから、実際の感染者数はさらに多い可能性があるとした。

 また、ワクチンの接種は依然として、重症化や死亡のリスクを下げるのに有効だとしながらも、変異を続けるウイルスに対して効果が弱まっていることが、感染者数が増えている背景にあると指摘した。テドロス氏は「課題に立ち向かうには、世界レベル、国レベル、それに地域レベルでの行動が必要だ」と述べ、高齢者や医療従事者などへのワクチンの追加接種や、人の多い場所や換気の悪い室内でのマスク着用といった感染対策を引き続き徹底するよう呼びかけた。

◆韓国、新型コロナ感染者が1週間前の約2倍に増加 警戒強める

 韓国の保健当局の発表にると、6日の新規感染者は1万8511人と、1週間前と比べておよそ2倍に増加した。背景には、規制緩和が進む中で市民の活動量が増えていることや、より感染が広がりやすいとされる「BA.5」の変異ウイルスが広がりをみせていることなどが指摘されている。さらに、観光ビザの発給も再開するなど、海外との往来も活発になり、外国から感染者が流入する事例も増加傾向にあるという。

 これを受けて韓国政府は、国民に対して改めてマスクの着用や換気などの基本的な対策を徹底するよう求めたり、60歳以上には4回目のワクチン接種を呼びかけたりするなど、警戒を強めている。

◆感染者増で各自治体に病床確保など求める 厚労省

 全国の新規感染者の数は、今週すべての日で前の週の同じ曜日を上回り、5日は前の週より9割近く増えておよそ3万6000人となった。厚労省は新規感染者が全国的に増加傾向に転じているとして5日夜、自治体に対し医療提供体制の整備などを進めるよう通知した。また、「BA.5」に置き換わりが進み、3回目ワクチン接種の効果も徐々に減少、夏休みなどで接触の機会が増えることも予想され、感染拡大に対応できるよう自治体は体制を強化してほしいとしている。

◆熊本「KMバイオロジクス」の新型コロナワクチン、9月承認申請へ

 熊本市のワクチンメーカー、KMバイオロジクスは開発中の新型コロナのワクチンは国内で実用化されているものとは異なり、ウイルスの毒性をなくした「不活化ワクチン」というタイプ。去年10月からおよそ2000人を対象に行ってきた臨床試験の結果の速報値が6日公表した。それによると十分な有効性が期待でき、またインフルエンザワクチンと同程度の安全性が確認できたなどとして、ことし9月に国に承認申請を行うと発表した。

●感染最多、今週4県 全国4万人超、5月以来

 新型コロナ感染者の増加傾向が、西日本を中心に鮮明になってきた。全国の感染者数は6日、4万5821人が確認され、5月18日以来、約1カ月半ぶりに4万人を超えた。前週の同じ曜日(6月29日)の約2倍で、新規感染者数が前週を上回るのは16日連続。5日までの1週間平均の新規感染者数は全国で約2万4400人。前週の約1万5600人から1.56倍に急増した。

 鳥取県では215人が確認され、過去最多を更新。島根、愛媛、熊本の3県はいずれも、過去最多となった5日に続き過去2番目。佐賀県も過去2番目、大分県は過去3番目に多かった。また、大阪府では4621人が確認され、前週よりほぼ倍増。東京都では8341人が確認された。8千人を上回るのは4月14日以来で約3カ月ぶり。厚労省は同日、全国の自治体に医療提供体制や検査体制の点検、強化を進めるよう通知した。

■厚労省専門家組織 拡大の理由、「BA.5」指摘

 厚労省の専門家組織は感染拡大の理由として、オミクロン株の「BA.5」への置き換わりを指摘。ワクチン接種から時間が経ったことによる免疫低下や、人の接触機会が増えていること、冷房のために窓を閉めきることで換気が徹底されていないことなどを挙げている。専門家組織は、BA.5が「今後国内の主流系統となり、感染者数の増加要因となる可能性がある」と位置づけた。国立感染研は、7月1週で24%、7月後半には5割超えと推計している。

 感染の中心となっているのは若年層で、全国の新規感染者の3割以上を20歳未満が占める。重症者数も2月下旬には1500人を超えた日もあったのに対し、7月は50~60人台と少ない水準が続く。ただ、感染が一気に拡大すれば一定の割合で重症者が増えていき、医療現場の負荷が増す恐れがある。

【7月7日】

●「行動制限考えず」 木原官房副長官「要請ない」

 新型コロナの感染が再拡大していることについて、木原官房副長官は7日午前の記者会見で、「現時点では、都道府県からまん延防止等重点措置の要請はない」として「行動制限を行うことは考えていない」と述べた。感染状況について「全国的に上昇傾向に転じている」との認識を示した上で、「重症化防止を念頭に保健医療体制の維持・強化やワクチン接種などを着実に進めていく」と述べた。

 また政府が検討している観光支援策「全国旅行支援」の実施について「新規感染者数などの動向を含め、総合的に見極めた上で7月前半中に適切に判断をしたい」と述べた。

●東京、「第7波入り可能性」

 東京都は7日、新たに8529人の感染を確認した。8千人超は2日連続、1週間前の2.4倍。病床使用率は28.7%。専門家による同日の都モニタリング会議で、専門家は「第7波に入ったとも考えられる」と分析。都内の感染者数は、6月末ごろから増加傾向が顕著になった。同会議では一因として、より感染力が強いBA.5系統への置き換わりを指摘。都健康安全研究センターの検査では、BA.5の疑い例が6月21~27日はオミクロン株の33.4%。前週は25.1%だった。

 国立国際医療研究センターの大曲氏は、同じペースで増加が続けば新規感染者数(週平均)が2週間後に約1万6千人に、4週間後に約5万5千人になると推計。同会議では、新規感染者数が第6波のピークの2倍に達した場合、都の確保病床数を上回る入院患者が出るという分析結果も示された。ただ重症患者については確保病床数が多く、病床が足りる可能性があるとされた。

●全国で4万7977人感染 東京は2日連続8千人超

 新型コロナの国内の感染者は7日、新たに4万7977人が確認された。前週の同じ木曜日(6月30日)より2万4535人多く、2倍以上に増え、感染再拡大が続いている。4万人を超えたのは2日連続で、死者も15人が確認された。新規感染者数の都道府県別では、東京都が8529人で最も多く、2日連続で8千人を上回った。

 7月7日時点の東京の感染状況 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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 九州など西日本での増加が目立ち、佐賀県は694人で過去最多、熊本県(1578人)と大分県(557人)はいずれも過去2番目だった。また大阪府は4615人で、3日連続の4千人超え。鳥取県(219人)は前日の215人を上回り、2日連続で過去最多を更新した。

【7月8日】

◆都知事、ウイルスの特性踏まえ「まん延防止」適用基準明確に

 小池知事は8日の記者会見で「オミクロンで命を失うようなことにならないために、緊張感、危機感を持って取り組んでいかなければならない。これは国も自治体も同じだ」と述べた。さらに小池知事は「これは一自治体の問題ではなく、法律に基づく体制の整備に関わるものだ」と述べ、都内でも置き換わりが進んでいる「BA.5」の知見や特性を踏まえて、政府が「まん延防止等重点措置」の適用基準について明確に示すべきだという考えを示した。

◆AI予測 オミクロン「BA.5」 7月下旬 都内感染、一日約1万8000人

 名古屋工業大学の平田教授らのグループは過去の感染者数の推移やワクチンの効果、それに人流などのデータをもとにAI(人工知能)を使って今後の感染状況を予測した。予測では、置き換わりが進む「BA.5」の感染力がこれまでの1.3倍だと想定したところ、東京都内の感染者数は今月25日がピークで一日およそ1万8000人という試算結果になったという。

 その後、人流が大幅に減るなど感染者数が大きく減少する要因がなければ、1か月後の来月25日でも一日およそ1万5000人と高い水準が続くという計算結果となった。また、同じ想定で東京都内の死者の数を予測したところ、来月中旬には65歳以上を中心に1日26人が亡くなるという計算結果になった。平田教授は「最大の感染者数は第6波のピーク並みになるのではないか。ワクチンの4回目の接種で高齢者を重症化や死亡から守ることが、これからできる現実的な対策」と話している。

●安倍晋三元首相銃撃され死亡 奈良市で演説中 殺人未遂疑いで逮捕の41歳男

 安倍元首相(67)が8日、奈良市で参院選の街頭演説中に銃撃され、死亡した。奈良県警は殺人未遂容疑で現行犯逮捕した元海上自衛隊員の職業不詳山上徹也容疑者(41、奈良市)を殺人容疑に切り替えて捜査。容疑者は「特定の宗教団体に恨みがあり、その宗教団体と関係がある安倍元首相を狙った」と供述している。県警は容疑者の自宅などを家宅捜索、動機の解明を進める。岸田首相は「民主主義の根幹である選挙が行われている中で起きた卑劣な蛮行」と厳しく非難。戦後日本史に影を落とす重大事件となった。

●3ヵ月ぶりに5万人超感染

 新型コロナの国内の感染者は8日、新たに5万107人が確認された。4月14日以来、約3カ月ぶりに5万人を超えた。前週の同じ金曜(1日)より2万6958人多く、2倍以上増えて感染再拡大が続いている。死者は29人が確認された。新規感染者数を都道府県別にみると、東京都が8777人で最も多く、3日連続で8千人を上回った。1週間前の1日より5231人多く、約2.5倍となった。東京都に次いで多い大阪府は4805人。

【7月10日】

●自公、改選過半数 一人区、野党4勝28敗 立憲、野党第1党は維持

 第26回参議院選挙が10日、投開票された。自民党は全国で32ある1人区で28勝4敗で、今回争う125議席の過半数(63議席)を単独で確保した。公明党の議席と合わせ、非改選の70議席を含めて定数の過半数(125議席)を超えた。さらに与党に加え、国会での改憲論議に積極的な日本維新の会、国民民主党の4党で改憲発議に必要な3分の2(166議席)以上も維持した。投票率(選挙区)は52.05%で、戦後2番目の低さとなった前回2019年の48.80%を約3ポイント上回った。

【7月11日】

◆マカオ、カジノ含むほとんどの経済活動を停止 コロナ急拡大で

 マカオでは先月以降、新型コロナの感染が急拡大し、地元政府は11日から市民に厳しい外出制限を求め、主要産業のカジノを含むほとんどの経済活動を停止する措置をとった。マカオでは、おととし1月に最初に新型コロナの感染者が確認されたあと、これまで感染の拡大はほぼ抑え込まれてきた。しかし衛生当局によると、先月中旬以降オミクロン株の感染が急速に拡大し、この3週間余りで、合わせて1500人以上が新たに感染した。

 マカオ政府は市民に対し、11日から17日まで食料品の調達など生活に必要な場合を除いて、外出しないよう求める。違反すると刑事罰。マカオでは、先月下旬から映画館やカラオケ店などの営業が停止、11日からは主要産業のカジノも営業停止。マカオは高度な自治が認められた「一国二制度」のもと、中国本土とは異なるコロナ対策を行ってきたが、中国政府方針に合わせ徹底した封じ込め措置がとられ、市民生活や経済への影響が広がっている。

 マカオのスカイライン 出典:ウキメディア・コモンズ

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◆北京から成田空港への旅客便再開 約2年3か月ぶり 当面片道のみ

 運航を停止していた中国の首都・北京から成田空港への旅客便が11日、およそ2年3か月ぶりに再開された。全日空は、北京発成田行きの旅客便の運航を11日から週に1便、再開。日本と中国各地の空港を結ぶ旅客便は、新型コロナの感染拡大後も一時期を除いて運航されているが、北京を発着する便はおととし3月以降中断されていた。13日からは中国の航空会社も運航を始める予定だが、成田空港から北京に向かう便は、中国当局から運航が認められず当面は片道のみ。

◆尾身会長ら岸田首相と会談 「新たな感染の波が来た」

 11日夕方、政府分科会の尾身会長は、厚労省の専門家組織の脇田座長などとともに首相官邸を訪れ、岸田首相と30分余り会談した。会談後、尾身会長は「新たな感染の波が来たことは間違いない」と述べ、第7波に入ったという認識を示し、「強い行動制限措置をとらずとも、検査やワクチンの接種、基本的な対策で乗り越えることは可能で、国や自治体含めて対応を徹底するべきだ」と述べ、現時点では、「まん延防止等重点措置」は必要ないという認識を示した。

 会談では専門家から、現在の感染者急増の背景に、感染力がより強いとされる「BA.5」の広がりや、ワクチン接種から時間がたって免疫の効果が下がってきていることがあることなどを説明、医療の逼迫を防ぐために、政府や自治体が医療や検査、ワクチン接種の体制を整え、国として基本的な感染対策の徹底を呼びかけるよう求めたという。

◆第7波入った「大阪モデル」、警戒示す黄色に 往診依頼が急増

 大阪府内では、新たな感染者が前の週の同じ曜日と比べて2倍以上に増える日が続いている。大阪府は11日、対策本部会議を開き、吉村知事が「新型コロナの感染状況は、第7波の入り口に入っていると考えるべきだ。一人ひとりの基本的な感染対策をお願いすると同時に、重症化するリスクが高い人をいかに守るかに注力すべきだ」と述べた。会議では、感染状況などを伝える独自の基準「大阪モデル」を「警戒」を示す「黄色」に引き上げることを決めた。

 7月11日時点の関西の感染確認 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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 大阪では自宅療養者や入院調整中の人の数が3万5000人を超え、往診の依頼が急増していて、医師が対応に追われている。会議のあと、知事は記者団に対し「飲食店への時短要請や人数制限は現時点では考えていない。少しでも症状がある場合は早めに検査を受けるとともに、3回目のワクチン接種がまだの人は早期の接種をお願いしたい」と呼びかけた。

●感染3.7万人 前週の2.2倍

 国内感染者は11日、3万7143人が新たに確認された。前週の同じ月曜日(4日)より2万335人増え、約2.2倍にあたる。5日連続で、前週の同じ曜日と比べて2倍以上増えている。重症者は75人、死者は15人だった。

 この日の新規感染者数は、東京都が最も多く6231人。前週の月曜日(4日)より3459人多く約2.25倍となり、前週を上回るのは24日連続となった。11日までの1週間平均の感染状況をみると、1日あたりの感染者数は8054.0人で、前週(3380.0人)の238%だった。2番目に多かったのは神奈川県の4230人で、大阪府2515人、埼玉県2429人、福岡県2354人。

【7月12日】

●全国旅行支援、延期へ 政府方針 感染状況、改善するまで

 岸田首相は6月中の感染状況の改善を条件に7月前半からの実施を予定していたが、感染者数は増加傾向に転じ、12日には新規に確認された感染者数が7万人を超えた。感染が広がっている間は実施は難しいと判断したとみられる。斉藤国土交通相は12日の会見で「(13日に開かれる)厚労省の専門家会議の結果をふまえて、感染状況を総合的に見極めたうえで、7月前半中に適切に判断したい」と述べた。7月中の実施は厳しく、9月以降にずれ込む可能性もある。

 全国旅行支援は、都道府県ごとの県民割を全国に広げるものだ。新幹線や航空機などの交通機関をセットにした旅行商品なら、1人1泊8千円を上限に、旅行代金の40%が補助される。旅行先で使える3千円分(平日)のクーポン券が付き、合計で実質1万1千円が補助される。14日に終了予定の「県民割」は、期間を8月末まで延長する。

◆新たな変異ウイルス「BA.2.75」 神戸市で確認 検疫除き全国初

 神戸市は先月24日、市内の40代女性の新型コロナ感染を確認。その後、女性の検体を回収しゲノム解析を行ったところ、「BA.2」の系統の「BA.2.75」と呼ばれる新たな変異ウイルスだったことが判明した。女性は発症する前の14日以内に渡航歴がないほか、海外渡航者との接触も確認されておらず、神戸市は、「市中感染の可能性を否定できない」としている。

 この変異ウイルスは先月インドで初めて確認されたばかりで、感染力や重症化リスクについて現時点ではっきりとしたデータがなく、WHOが監視を強めているという。市は、この変異ウイルスが確認されたのは、検疫を除いて全国で初めてだという。

◆島根県知事「医療提供体制に大きな負荷のおそれ」 対策呼びかけ

 感染確認が過去最多となって発熱外来が逼迫している島根県の対策本部会議で、丸山知事は「このままの感染状況が続いた場合、医療提供体制に大きな負荷が生じるおそれがある」と述べた。こうした状況を踏まえて、業務が停滞している松江と出雲の保健所では、発熱などの症状が出た濃厚接触者について、検査を行わなくても医師の診断で陽性と判断。すべての保健所で、同居家族などの濃厚接触者が無症状だった場合には、検査を行わないことを決めた。

 一方、政府が「現時点で行動制限は必要ない」との方針を示していることについて、丸山知事は「政治的に翻訳すると、都道府県が、まん延防止等重点措置を求めてきても認めないと国が言っていると理解した。政府は、島根県の急増に対して、特段の危機感を持っていないという前提で、むだな交渉はせず県内でできることをやっていく方針だ」と述べた。飲食店の利用人数は、県東部と西部では今月15日から、4人以下とするよう要請する。

●東京都で4カ月ぶり1万人超のコロナ新規感染 確保病床を再び拡充

 東京都は12日、新型コロナ感染者を新たに1万1511人確認したと発表した。1週間前の同じ曜日(5日)より6209人多く、約2.17倍となった。感染者が1万人を超えたのは3月16日以来、約4カ月ぶりで、前週を上回るのは25日連続。病床使用率は41.1%。都が30~40%で「緊急事態宣言」の要請を判断する指標としている重症者用病床使用率は8.8%。都基準の重症者数は、前日から3人増えて12人となった。

 小池知事は12日、病床使用率が4割を超えたことを受け、コロナ患者向けの都内の確保病床を約5千床から最大規模の約7千床に増やすよう、医療機関に要請したことを明らかにした。都内の感染状況を12日までの1週間平均でみると、1日あたりの感染者数は8941.0人で、前週(3778.3人)の236.6%だった。年代別では20代の2310人が最多で、30代が1954人、40代が1828人、10代が1479人、50代が1337人、10歳未満が1309人だった。65歳以上は912人だった。

 7月12日時点の東京の感染状況 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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【7月13日】

●全都道府県、コロナ感染増 専門家会合 来月すべて「BA.5」試算も

 厚労省の専門家組織は13日、会合を開き、前週と比べてすべての都道府県で感染者が増え、感染状況が急激に悪化しているとの分析を示した。冷房を使っていると換気が不十分になることから、改めて基本的な感染対策をとるように訴えた。12日までの1週間で、全国の新規感染者は前週の2.14倍。すべての都道府県で増えており、32都府県で2倍以上となった。秋田県で3.57倍、奈良県で3.01倍、福岡県で2.27倍、愛知県で2.26倍など。

 感染が急増の要因として、BA.5への置き換わりが進んでいると分析。主流のBA.2に比べて、感染力は1.27倍、8月第1週にはほぼすべてが置き換わるとの試算も示した。脇田座長は「今後も多くの地域で感染者数の増加が続く見込み」と強い警戒感を示した。国内の重症者数は12日時点で計90人。徐々に増えているが、1500人超の第6波のピークに比べると、低い水準にとどまっている。病床使用率は沖縄県で57%に達したものの、総じて低い水準にある。

◆コロナ急拡大、すべての年代で増加 専門家組織

 厚労省の専門家組織の会合が開かれ、感染が急速に拡大し、新規感染者数はすべての都道府県で、すべての年代で増加していると指摘した。オミクロン株のうち、より感染力が強いと指摘される、「BA.5」への置き換わりが進み、今週末からの3連休や夏休みの影響もあり、今後も急速な増加が続くことが懸念されるとして、ワクチン接種を進めることや基本的な感染対策の徹底を求めました。

 会合の冒頭、後藤厚労相は「新規感染者数は先週比2.14となり、すべての都道府県や年代で増加し、病床使用率は総じて低水準だが上昇傾向にある。今後多くの地域で新規感染者数の増加が続くことが見込まれる」と述べた。その上で「重症化リスクの高い高齢者が多く入所する高齢者施設でワクチンの4回目接種の着実な実施を図るとともに、対象者にできる限り早く接種してもらえるよう取り組みを推進していく。特に20代、30代の3回目接種を促進していく」と述べた。

■発熱外来や保健所、危機感 第6波の課題積み残したまま

 感染者の急増で医療機関や保健所が逼迫、濃厚接触の欠勤者急増など、「第6波」の課題が積み残されたまま、感染が再び拡大している。名古屋工大の平田教授らの試算では、BA.5の感染力がBA.2の1.3倍、ワクチン予防効果は50%低下と仮定すると、新規感染者数は東京都で7月下旬にピークの約1万8千人、9月末まで1万人台。都内で1日数人の死者は、8月中旬に25人以上と予測する。平田教授は「季節外れの暑さで換気が悪くなっていたことも影響」と話す。

 感染者が爆発的に増える状況は第6波と同じで、救急や一般の医療への影響が懸念される。保健所への負荷が高まり、健康観察が行き届かなくなって自宅で亡くなるといった事態も繰り返される恐れがある。だが、教訓を踏まえた対策は十分に進んだとは言えない。厚労省によると、発熱外来の数は6日時点で約3万9千カ所。3月から約3千カ所増えたが、全医療機関の35%で、さらに感染が拡大すれば患者を診きれなくなる事態も予想される。

●4回目接種、対象者拡大検討 医療従事者や高齢者施設職員

 政府は、新型コロナワクチンの4回目接種の対象者を、60歳未満の医療従事者や高齢者施設の職員に拡大する検討に入った。岸田首相が14日の記者会見で表明する方向で、月内にも厚労省の審議会で議論する。

 4回目接種の現在の対象者は、60歳以上と、18歳以上60歳未満で基礎疾患がある人。政府は、3回目接種までは、新型コロナの発症を防ぐ効果が確認されているとして、若年者も含めて幅広い年代を接種対象としてきた。4回目では発症予防効果について十分な科学的知見が集まっていないとして、重症化予防を目的に対象を限定している。

●感染、全国9.4万人 13県で最多

 新型コロナの国内感染者は13日、新たに9万4493人が確認された。前週の同じ曜日(6日)と比べて4万8674人多く、前週の2倍以上となったのは7日連続。13県で、1日あたりの感染者数が過去最多を更新した。死者は31人だった。過去最多を更新したのは、青森、岩手、石川、静岡、三重、和歌山、高知、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島、沖縄の13県。鳥取、島根、山口、愛媛、佐賀の5県でも過去2番目の多さとなった。

 都道府県別での最多は東京都の1万6878人で、前週の同じ曜日より8537人多く、前週を上回るのは26日連続。次に多かったのは大阪府の1万452人で、1万人を超えるのはおよそ4カ月半ぶりとなった。愛知県は6364人、神奈川県は6193人、福岡県は5180人だった。

【7月14日】

●行動制限 現時点では否定 4回目のワクチン接種の対象拡大 首相会見

 岸田首相は14日、記者会見を行い、感染者が全国的に拡大しBA.5への置き換わりが進んでいることを指摘、「更なる感染拡大に最大限の警戒が必要だ」と述べた。その上で「私たちはこれまで6回の感染の波を乗り越えてきた。日本全体として対応力が強化されている」と強調、「新たな行動制限は、現時点では考えていない」と述べた。若い世代を中心にすべての年代で感染者が増えているものの、重症者数や死亡者数、病床使用率も低い水準にあると説明した。

 「社会経済活動と感染拡大防止の両立を維持するために、世代ごとにメリハリの効いた感染対策をさらに徹底していくことが必要」と強調。ワクチンの4回目接種の対象を全ての医療従事者や高齢者施設職員に広げる対策を明らかにした。接種対象は約800万人。人の移動が増える夏休みに合わせ、人と人との接触機会が増えることが予想されるとして、全国のおよそ1万3千か所で無料検査を行うほか、主要駅や空港100カ所以上の臨時の無料検査拠点を整備する。

◆新型コロナ「第7波」対策で政府分科会が緊急提言案

 14日、政府の対策分科会が開かれ、専門家は「第7波」の対策として、検査のさらなる活用や効率的な換気などを求める緊急提言の案を示した。「BA.5」の拡大などで感染が急拡大し、今後、高齢者を中心に入院患者や亡くなる人の数が増加する可能性があり、救急や一般の医療、介護への負担が極めて大きくなるおそれがあるとし、対策を直ちにとる必要があると指摘。ただ、医療の逼迫が深刻になった場合は、行動制限を含めた強い対策が必要になる可能性もあるとしている。

 具体的な対策は、抗原検査キットを薬局で簡単に買えるようにする、帰省する人が事前に検査を受けられる体制を確保する。マイクロ飛沫やエアロゾルによる感染を防ぐことが重要で、空気の入口と出口を確保して空気の流れを妨げないようにする。さらに3回目ワクチン接種と高齢者などへの4回目接種を加速。地域の医療機関で連携して医療体制を確保するよう求めている。一人ひとりが基本的な感染対策を徹底し、症状がある場合の外出を控えるよう呼びかける。

◆尾身会長「対策徹底が強い行動制限無しの重要な前提条件」

 政府対策分科会の尾身会長は14日夜の記者会見で、政府から「現時点では強い行動制限を行わない」方針が示されていることについて「これまで行動制限を行うことで社会が強いダメージを受けてきた。感染症の実態も少しずつわかってきた中で、今後は感染を抑えながら社会経済を回したいという社会の要請がある。ただ、感染の波を乗り越えるためには14日に分科会で提言した5つの対策を徹底して行うということが重要な前提条件」と話した。

 そのうえで、「これまでの経験で多くの人がどんな場面で感染しやすいか工夫したり、判断したりできるようになっている。国や自治体だけでなく、市民一人ひとりが徹底した対策をしてもらうことが重要」。また提言の中で、今後、新型コロナを「日常的な医療提供体制の中に位置づけるための検討を始める必要がある」と指摘したことについて、分科会でも活発に議論され、新型コロナを医療の中でどう位置づけていくかというのが委員の一致した意見」と説明した。

●ファイザー、4歳以下を申請

 新型コロナのワクチンを製造販売している米製薬大手ファイザーと独バイオ企業ビオンテックは14日、接種対象を生後6カ月~4歳に広げることを承認するよう、厚労省に申請したと発表した。5~11歳への対象拡大は厚労省が今年1月に特例承認している。ファイザーは生後6カ月~4歳の子どもへの3回の接種で、ほかの年代と同等の効果が得られるとしている。

●業者から要望 年内に法改正案 「感染疑い、宿泊拒否可に」

 厚労省の専門家による検討会は14日、旅館業法の見直しを求める報告書をまとめた。宿泊業者が、新型コロナなどに感染した疑いのある客の宿泊を拒否できるようにする。現行法では、感染が確認されないかぎり拒否できない。厚労省は早ければ年内に同法の改正案を国会に提出する。現在は、疑いの段階では宿泊業者は客に対して宿泊を拒否することはできない。宿泊業者から感染対策として拒否できるよう要望する声があがっていた。

 発熱やせきなど感染症の疑いがある客が宿泊を希望した場合、宿泊業者は保健所に連絡、必要なら医療機関への受診を促す。マスク着用や消毒などの感染対策に応じず、正当な理由がないかぎり、宿泊を拒否できる。エボラ出血熱や結核など感染症法の1、2類のほか新型コロナを想定。感染症とは別に「迷惑客」も対象。ただし、2003年ハンセン病元患者が、宿泊拒否される問題も起きた。厚労省は、運用のガイドラインを作成する。

●全国旅行支援、見送りを発表 県民割は来月末まで

 7月前半の開始をめざしていた観光支援策「全国旅行支援」について、斉藤国交相は14日、実施を見送ると発表した。都道府県ごとに実施している「県民割」は8月31日の宿泊分まで延長する。13日に開かれた厚労省の専門家組織の会議で、新規感染者数が全都道府県で増え、感染拡大が続くおそれがあるとの分析結果が示された。実施時期は、全国の感染状況や病床使用率などをもとに判断するとして明示しなかった。

●都、警戒レベル最高に 再来週「感染1日5万人」も

 新型コロナに関する東京都のモニタリング会議が14日にあり、都内の感染状況について都独自の警戒レベルを4段階のうち最高に引き上げた。医療提供体制の警戒レベルも4段階の上から2番目に引き上げ、早急な対応の必要性を指摘した。会議での報告によると、都内の新規感染者数(週平均)は13日時点で前週の2.3倍。前週は前々週の1.9倍。

 会議に参加した国立国際医療研究センターの大曲氏は「今回の増加比が継続すると1週間後には第6波のピークを超える」と指摘した。感染状況の警戒レベルが最高となるのは約2カ月半ぶり。このままの増加率が続いた場合の推計も示し、13日から1週間後の20日には週平均で2万3253人、2週間後の27日には5万3482人に上るとした。4日までの1週間で、BA.5の疑い例はオミクロン株感染が疑われる例の56.4%となった。前週は33.4%だった。

●青森や静岡など、9県で過去最高

 国内感染者数は14日、新たに9万7788人が確認され、国内感染者数は累計で1千万人を超えた。14日は前週の同じ曜日(7日)と比べ4万9823人多く、8日連続で前週の2倍以上となった。過去最多を更新したのは青森、静岡、三重、山口、香川、福岡、長崎、熊本、沖縄の9県。都道府県別で最多は、東京都の1万6662人で、前週より8133人多く、約2倍となった。前週を上回るのは27日連続。

【7月15日】

●中国成長率0.4%、幅減速 4〜6期 都市封鎖などで

  中国・国家統計局が15日に発表した4~6月期のGDP(速報値)は、物価変動の影響を除く実質成長率が前年同期比0.4%だった。前期(1~3月期)と比べるとマイナス2.6%、ロックダウンなど厳格なゼロコロナ政策により、減速が鮮明になった。また1~6月期では前年同期比2.5%となり、秋の共産党大会に向けて習近平指導部が掲げる今年の経済成長率目標「5.5%前後」の達成は厳しい。国内ではゼロコロナ政策への批判が封殺されるなか、世界からは「中国離れ」も出始めている。

●4回目接種、対象の21% 6月末時点 高齢者施設を初調査

 新型コロナワクチンの4回目接種について、厚労省は15日、6月末までに実施対象となった高齢者施設のうち、接種を終えたのは21%だったと発表した。7月に対象となる施設のうち、月内に終える予定の施設も56%にとどまり、追加接種の出足は低調。「第7波」で感染が急増しており、厚労省は早期の接種を呼びかけている。

◆コロナ流行下の熱中症対応 学会が手引き公表

 15日に公表された「新型コロナ流行下における熱中症対応の手引き」は、日本救急医学会や日本感染症学会など4つの学会が、医療従事者向けに作成していたものを最新の研究成果を踏まえて改訂した。手引きでは、マスクの着用については、健康な大人ではマスク着用で熱中症のリスクは上がらなかったという実験結果を紹介する一方で、高齢者や子どもなどは大人よりも熱中症になりやすいことから、マスクの着用に注意する必要があるとした。

 そのうえで、マスクを外すだけではなくエアコンや水分補給などの熱中症対策は続けるよう呼びかけている。また、エアコンについては適切に換気を行いながら、室温が上がりすぎないようこまめに室温を調節をすべきだとした。このほか、熱中症と新型コロナでは、発熱や筋肉痛、頭痛やけん怠感など共通する症状も多いことから、症状が出た場合は医療機関に相談してほしいという。

●コロナ感染、10万人超す 2月5日以来、5カ月ぶり 診察受けられず、病床逼迫も

 新規感染者は15日、全国で計10万3311人が確認された。10万人を超えたのは2月5日(10万4163人)以来、2回目。第6波のピークにほぼ並んだ形だが、感染は収まる気配がない。過去最多を更新したのは和歌山、福岡、鹿児島、熊本、青森の5県。また最多は東京都の1万9059人で、1週間前の2.17倍だった。感染が急速に広がる中、新型コロナの感染が疑われても、すぐに診察を受けられなかったり、救急の受け入れ要請が急増し、病床が逼迫する状態になっている。

◆新たな行動制限はせず、社会経済回復を 岸田首相

 政府は首相官邸で対策本部を開き、全国的な感染の再拡大を受けて、夏休みの帰省で高齢者に会う場合などの事前の検査や、密閉された空間の効果的な換気の実施を求めることなどを盛り込んだ基本的対処方針の変更を決定した。首相は「医療体制を維持・強化しながら引き続き最大限の警戒を保ちつつ、社会経済活動の回復に向けた取り組みを段階的に進めていく。まずは強化された対応力を全面的に展開し、新たな行動制限は現時点では考えていない」と述べた。

 そのうえで、現在60歳以上の人などに行っている4回目のワクチン接種の対象範囲を、医療従事者と高齢者施設スタッフなどにも拡大、来週以降接種を始めるほか、夏休みの帰省前に検査を受けられるよう、主要駅や空港などに100か所以上の臨時の無料検査拠点を整備する方針を重ねて示した。そして「国民の皆様に基本的感染対策への協力をお願いするとともに、冷房でこもりがちになる室内の効果的な換気方法を周知していく」と述べた。

●10万人あたりの感染者数が多い沖縄県と島根県

 10万人あたりの感染者数が全国最多の沖縄県では、コロナ向け確保病床の使用率が58.1%、入院調整が難しくなる水準。一般病床の使用率も97.5%。沖縄県の池田副知事は14日の記者会見で「このまま(感染者が)3千人を超える状況だと行動制限を行わざるを得ない」と述べた。15日には県内の救急病院長の会議が急きょ開催、診察までに熱中症患者が亡くなったケースも報告され、会議後の記者会見では「救急医療は破綻寸前」という発言もあった。

 沖縄県に次いで10万人あたりの感染者数が多い島根県では、すでに一部地域を除き飲食店利用時の人数を4人以下と県民に要請するなど独自の対策を進めている。新規感染者は12日に過去最多の1271人、14日まで1千人を超えた。政府分科会の尾身会長が11日、「まん延防止等重点措置」のような行動制限は現時点で必要なく、基本的対策で「乗り越えるのは可能」と述べると、丸山知事は翌日の会見で「なんでこんなに悠長なのか」と厳しく批判した。

■大阪・愛知・東京など、行動制限に否定的

 大阪府の吉村知事は15日、記者団に「一人一人に感染対策をお願いすることで、できるだけ抑えたい」と話した。従来、行動制限に否定的な立場で、今週も11日に「飲食店など一部に犠牲を強いても大きな感染拡大防止にはならない」と述べていた。ただ府は15日、感染のさらなる拡大を想定して入院対象を絞ることを決めた。中等症以上を原則とし、軽症者は基礎疾患がある場合など医師の個別判断に委ねる。

 愛知県の大村知事は15日の記者会見で、飲食店などへの時短の要請は「県だけでは判断できない」、イベントなどの定員規制は「経済に対するダメージが非常に大きい」と否定的。東京都の小池知事は15日、ワクチン接種会場や高齢者向け診療施設の増加など追加対策を発表。行動制限は必要なく、感染防止と社会経済活動の両立を図る。「亡くなる人をいかに出さないかが最も優先される対策。医療提供態勢と高齢者の感染対策を万全にしている」と述べた。

 以下5枚の図は、7月15日時点の感染状況 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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 7月15日時点発表のワクチン接種割合 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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2022年7月 2日 (土)

新型コロナ2022.06 増加懸念

 新型コロナ第6波の新規感染者数は2月中旬にピークアウト、「まん延防止等重点措置」は3月21日で全面解除された。行動制限なしの大型連休(4月29日~5月8日)明けは、全国的なリバウンドが懸念されたが、一部地域を除いて増加傾向は継続せず。5月後半には全国的には減少傾向が続く、その傾向は鈍化。6月下旬には下げ止まりから増加に転じている

 2022年6月16日から30日までの新聞、テレビ、ネット情報から、新型コロナの主なニュースを辿る。本ブログ記事「新型コロナ2022.06 減少鈍化」の続き。【写真や図をクリックすると、拡大表示します】

 

【6月16日】

● 新たな変異ウイルス「BA.5」 神戸市でも初確認

 神戸市は、11日に新型コロナ感染が確認された80代女性のゲノム解析で、オミクロン株の系統の一つ「BA.5」が確認されたと、16日に発表した。症状が軽く、自宅で療養中。海外渡航歴はなく、濃厚接触者はいないという。国内では、これまでに東京都、島根県、佐賀県で確認され、兵庫県で確認されたのは初めて。「BA.5」は、南アフリカで置き換わりが進んでいる変異ウイルスで、重症化するリスクは変わらないが、感染力が高い可能性がある。

【6月17日】

● ファイザーとモデルナ 「生後6か月以降から」 米FDAが緊急使用許可

 米国FDA(食品医薬品局)は17日、ファイザーのワクチンは生後6か月から5歳未満に、モデルナも生後6か月から18歳未満にそれぞれ拡大する緊急使用の許可を出した。FDAの外部の専門家の委員会が15日、生後6か月以降の子どもに対し「接種による利益がリスクを上回る」とする結論を全会一致でまとめていた。今後、米CDC(疾病対策センター)が最終的に接種を推奨すれば、生後6か月以降の子どもに接種できるようになる。

●縦割り打破 課題は実効性 感染症危機管理庁

 岸田首相は17日、関係閣僚を集めた政府のコロナ対策本部で、「首相のリーダーシップのもと、一元的に感染症対策を行う」と力を込めた。司令塔として新たにつくるのが、首相直轄で内閣官房に置く「内閣感染症危機管理庁」。縦割りの打破が期待されている。

 これまで医療体制やワクチンなどの政策を厚労省、「緊急事態宣言」など社会・経済に関わる政策を内閣官房が担当。だが縦割りの弊害が表面化したこともあった。例えば抗原定性検査キット。内閣官房は「ワクチン・検査パッケージ」に使おうとしたが、厚労省はPCRに比べ精度が劣るため無症状者へ推奨しないと混乱を招いた。ワクチン3回目接種も、開始を早めたい官邸と、接種間隔短縮の根拠が薄く供給量不足を懸念する厚労省とで足並みは乱れた。

● 日本版CDC 研究・臨床の知見、政府に生かす機能必要

 国立感染症研究所がウイルスの基礎研究や感染状況のデータ収集などをしてきたが、実際に感染した患者を調べる臨床現場がなかった。一方、国立国際医療研究センターは病院機能を持ち、治療法、対策まで研究ができる。二つの組織を統合し、厚労省に新たにできる感染症対策部の下に、感染症の研究・臨床が一体化した研究機関、日本版CDCをつくる。新組織は科学的知見に基づく政策提言や情報発信が強化できると期待される。

 国立感染症研究所(戸山庁舎) 出典:Googleマップ

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 国立国際医療研究センター病院(旧・国立東京第一病院)出典:ウキメディア・コモンズ

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● 感染症対策の「病床協定」 罰則導入は慎重に検討 厚労相

 政府は、17日の新型コロナ対策本部で、感染症対応の抜本的な強化策を決定し、必要な医療提供体制を確保するために、国と地方が病床の確保などでより強い権限を持てるよう法整備を行うほか、地域の拠点病院に都道府県と協定を締結する義務を課すことなどを盛り込んだ。特に、公立・公的医療機関や大学病院などの「特定機能病院」には、協定締結を義務づけ、多くの民間の医療機関とも協定を結ぶための枠組みを設ける。

 協定を守らなかった場合に罰則を設けるのかどうかといった課題があり、医療界からは反発の声が上がる。後藤厚労相は記者会見で「病院の性格や担う役割から、義務を課す公立・公的医療機関や特定機能病院などと民間病院では、対応がおのずから違う。協定を締結する具体的な範囲や対応については、もう少し丁寧に関係者と調整しながら検討していきたい」と述べ、罰則の導入については、慎重に検討する考えを示した。

● 新型コロナ 無症状の人への無料検査、8月末まで延長

 政府は無症状の人への無料の検査を、社会経済活動の回復に向けて需要があるとして8月末まで延長することを決めた。新型コロナ対策をめぐり、政府は希望すれば無症状の人でも抗原検査などを無料で受けられるようにする取り組みを進めている。この取り組みは6月末までの予定だったが、社会経済活動の回復に向けて、引き続き需要があるとして8月末まで延長することを決めた。

●新たな観光需要喚起策「全国旅行支援」 お盆は除外 観光庁 7月前半期から

 観光庁は17日、現在の「県民割」(地域観光事業支援)7月14日で終了、新たな観光需要の喚起策「全国旅行支援」の概要を発表した。お盆の期間をのぞき、8月末まで実施する。1人1泊5千円を上限に、旅行代金の40%を補助。新幹線や飛行機など公共交通での移動を含む旅行の場合、上限を8千円に引き上げ。さらに旅行先で使える買い物クーポン券が平日3千円分、休日1千円分。旅行者にはワクチン3回接種や、陰性証明の提出を求める。

 県民割の予算に加え、中断している「GoToトラベル」の予算から5600億円を振り向ける。全国一斉が前提の「GoTo」と違い、実施や中断は都道府県ごとに判断できる。一方で、実施する場合は全国からの旅行者を対象にした。感染が拡大し、政府が「緊急事態宣言」などを出した都道府県については事業が中断される。斉藤国交相は17日の閣議後会見で「県民割を全国に拡大するというものではなく、全国を対象とした新たな需要喚起策」と強調した。

●緊急支援7.4兆円 残した課題 コロナ給付金 受付終了

 コロナ禍で売り上げが落ちた中小企業などに最大250万円を配る政府の給付金事業が、17日に終わる。2年前に始まった一連の事業はこれまでに「緊急支援」として計約7.4兆円を支給した。一定の効果はあったと評価されているが、多数の不正受給も発覚。支給方法の改善に向けての検証などが課題となる。

● 経団連 コロナ対策のガイドライン、マスク着用など一部緩和

 経団連は新型コロナの感染拡大を受けて、企業が事業の継続を図るためのガイドラインを一昨年に策定したが、手洗いなどの基本的な感染対策の定着やワクチン接種の進展なども踏まえ、内容を大幅に見直した。具体的には、マスク着用について「従業員に対し勤務中の着用を促す」とする記述は削除し、人との距離を十分確保できる場合など、状況に応じて着用の判断ができるとしている。

 また、人との距離を「2m」確保することを求めたソーシャルディスタンスは「1mから2m」に緩和したほか、アクリル板や透明のカーテンを用意するという記述を削除。さらに会議やイベントなどのオンラインでの開催や、不要不急の出張の見合わせ、ドアノブや手すりなどの頻繁な消毒といった記述も削除された。

【6月18日】

●NTT、原則自宅勤務に 出社は「出張」 居住地自由

 NTTは、社員の勤務場所を原則として自宅とする新制度を導入する。出社が必要な場合は「出張」として扱う。すでにテレワークが進んでいる部署で働くグループ会社の約3万人を対象に7月1日から始め、対象者を広げていく方針。NTTドコモやNTTデータなど主要子会社も含め、テレワークが原則となる職場を部署ごとに決める。住む場所について、国内ならどこでも自由に選べるようにする。新制度は労働組合とも合意済み。

 NTTのロゴ 出典:ウキメディア・コモンズ

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【6月19日】

● 新型コロナワクチン、5歳未満にも「接種推奨」と正式発表 米CDC

 米国CDC(疾病対策センター)は新型コロナワクチンの接種を5歳未満にも推奨すると発表した。米国でのワクチンの対象はファイザーの「5歳以上」が最も低い年齢だったが、FDA(米国食品医薬品局)が17日、ファイザーのワクチンを生後6か月から5歳未満に、モデルナのワクチンを生後6か月から6歳未満にも接種できるよう緊急使用の許可を出していた。これを受けてCDCは専門家による検討を行い、正式にこの年代に対して「接種を推奨する」と発表した。

【6月20日】

● 5月のコンビニの売り上げ、3か月連続増 行動制限緩和で販売好調

 先月の全国のコンビニエンスストアの売り上げは、1年以上営業している既存店の合計で8864億円と昨年同月より3.2%増え、3か月連続の増加となった。調査した日本フランチャイズチェーン協会によると、行動制限が緩和されたことで1年前よりも来店客の数が増え、おにぎりや弁当、ソフトドリンクなどの販売が好調だったことが主な要因だという。一方、売り上げを見ると、すべての店舗の合計では依然、コロナ前の水準には回復していない。

● 白物家電出荷額 2か月連続、前年同月比減 上海の外出制限影響も

 いわゆる白物家電の先月の国内出荷額は、2か月連続で去年の同じ月を下回った。中でもエアコンや洗濯機は上海の外出制限で現地の生産活動に影響が出たため、大幅な落ち込みとなった。日本電機工業会によると、白物家電の先月の国内出荷額は、およそ1894億円で去年の同じ月を11.1%下回り、2か月連続で減少した。比較対象となる去年5月は、新型コロナの感染拡大で「巣ごもり需要」が多かったため、先月はその反動で減少した。

【6月21日】

● G20保健相会議、コロナ教訓に感染症対策の基金設立など協議

 G20(=主要20か国)の保健相会議が20日、インドネシアで対面とオンラインの組み合わせで開かれ、G20やWHOなどからおよそ130人が出席した。この中では、今後、新たな感染症が世界的に大流行する事態に備えるには、およそ100億ドル(日本円で1兆3500億円)規模の対策費が必要だとしてそのための基金設立について、また各国への渡航を円滑にするためワクチン接種歴を記録したQRコード読み取り世界共通のシステムについても協議された。

●東京五輪・パラ 経費1.4兆円 公式報告承認 組織委、月末解散

 東京五輪・パラリンピック大会組織委員会の理事会が21日、東京都庁であり、最終的な大会経費1兆4238億円や、大会公式報告書を承認した。2014年1月に発足した組織委は6月末に解散する。約450頁にわたる公式報告書は、「コロナ禍という困難の中、責務を果たした」と総括。東京大会の「遺産」は、コロナ禍で実現した大会関係者の削減、シンプルな会場装飾など、2024年パリ以降に引き継がれる。

 大会経費1兆4千億円。招致委員会のずさんな見積もりを押しつけられ、コロナ禍に伴う簡素化がなければ、さらに増えていた。招致決定時の戦略は「コンパクト」、選手村近くの臨海部に新設会場を多く造る青写真を描いた。IOCは華美から簡素化へと既存・仮設会場の活用を推奨。東京も見直しを図ったが、ボート・カヌー会場は移転を断念。89億円とされた建設費は300億円を超えた。都が整備した恒久施設6つのうち5つは赤字収支が確実。

●コロナ下の五輪・パラ、成果強調 延期判断は詳述なし 大会報告書

 大会組織委員会が21日に公表した公式報告書は、大会経費の全容は最後まで詳細がわからず、文書保存や公開のあり方も不鮮明なまま。クラスターを生じさせなかった大会運営に「東京、日本だからこそ開催できたとの高い評価を受けた」、開催理念に掲げた東日本大震災からの復興を後押しする取り組みを「着実に推進した」とし、史上初の延期決定後は「聖域を設けず簡素化を実現」などと成果を強調した。

 報告書では、組織委のトラブルや不祥事もふれた。大会エンブレムは盗作疑惑で変更、「選定過程に不明瞭さや密室性があった」とした。主要スタッフの過去の言動が問題視され、辞任が相次いだ事態は「(スタッフ)選定の際にどの程度チェックするか課題が残った」。開催延期をめぐって議論が百出したが、 関西学院大の阿部教授(社会学)は「コロナ禍であえて開催する意義は何かだった。報告書を読んでも、その答えは見えなかった」と話す。

● コロナ対策検証 有識者会議座長「指摘した課題に対応を

 新型コロナ対策を検証する政府の「有識者会議」の永井座長は、報告書を出して1週間となる21日記者会見し、今回行った検証を総括した。有識者会議は今月15日、これまでのコロナ対応について、欧米各国と比べて亡くなった人の数は抑えられた一方、病床確保のための法的な措置が十分ではなく、医療の逼迫が起きたなどと課題を指摘、一元的に感染症対策を指揮する政府の司令塔組織の整備が必要とする報告書をまとめた。

 また「有識者会議」が1か月余りの間の5回の会合で、2年半以上に及ぶコロナ対応の検証を終えたことについて永井座長は、政府に対し今回の検証で出た課題に対応するよう求めるとともに、「これで検証が終わりとは思っていない。時間をかければいくらでも問題点が出てくる。今後も違う立場での検証が行われるべきだ」と述べた。

【6月22日】

● ファイザー 5~11歳へのワクチン3回目接種 厚労省に承認申請

 5歳から11歳の子どもへのワクチンについて、米ファイザーは3回目の接種の対象とするよう承認を求める申請を22日、厚労省に行った。5歳から11歳の子どものワクチン接種は、ことし3月からファイザーのワクチンを使って行われていて、21日公表の2回目接種率は16.2%。ファイザーによると、海外の子どもで3回目の接種で、中和抗体がおよそ6倍に増加。オミクロン株に対しても効果があり、安全性も新たな懸念はなかったとする。

 子どもを対象にした2回目までの接種については、国の研究班が今月初めてデータを公表し、感染したあとの子どもと比べて抗体の値は高くなり、副反応が出る割合は大人より低かったとして、接種の意義はあるとしている。厚労省は、早ければ来月にも専門家の部会を開いて、安全性や有効性を検討し、承認の可否について審議する見通し。

● 新たなコロナ変異ウイルス「BA.4」 検疫除き国内初 岡山で確認

 岡山県は22日、新型コロナのオミクロン株の変異の系統で、南アフリカで最初に見つかった「BA.4」と「BA.5」が1例ずつ県内で確認されたと発表した。BA.4が検疫以外で確認されたのは国内で初めてという。どちらも軽症。2人は海外滞在歴があり、帰国後に不特定多数との接触がないため、県は市中感染ではないとみている。症状は2人とも軽いという。

●塩野義飲み薬、結論出ず 厚労省専門部会 来月にも再審議へ

 塩野義製薬(大阪市)が開発した新型コロナの飲み薬について、厚労省の専門家部会は22日、感染症流行時などに期限付きで迅速に審査する「緊急承認」を初めて適用するかの結論を持ち越した。「さらに慎重に議論を重ねる必要がある」として、7月にも開かれる上部の専門家分科会と合同で改めて公開の場で審議し承認の可否について判断する見通し。

 塩野義製薬のロゴ 出典:ウキメディア・コモンズ

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●トヨタ世界生産、7月5万台減へ コロナで部品供給支障

 トヨタ自動車は22日、7月の世界生産を年初の計画から約5万台減らし、約80万台にすると発表した。上海のロックダウンは解除されたが、現地の仕入れ先の部品メーカーでコロナ感染者が出て出勤率が下がったことなどで、部品の供給に支障が出ているためだという。

【6月23日】

● 東京都 コロナ感染状況 新規陽性者7日間平均が5週間ぶりに増加

 東京都のモニタリング会議が23日開かれ、都内の感染状況は4段階のうち下から2番目が維持された。都内の警戒レベルの新規陽性者の7日間平均は、22日時点で1698人で、前の週より増えて、およそ110%。専門家は「7日間平均は5週間ぶりに増加していて、変異ウイルスを含めて今後の動向に注意するとともに、感染防止対策の徹底により増加を抑制する必要がある」と分析した。

 また、マスクの着用について「夏に向かって熱中症防止の観点から、屋外では一律に着用する必要はないものの、人との距離を2m以上確保できずに会話するような場合には、着用が推奨される」とした。一方、医療提供体制は「通常の医療との両立が可能な状況である」と分析、下から2番目の警戒レベルを維持。専門家は会議のあと記者団に対し「下がってきていた新規陽性者数が、一度止まった。まだ上昇傾向と捉えるまでいっていない」と述べた。

● 新たな変異ウイルス「BA.4」 兵庫・姫路で確認 国内2例目

 兵庫県姫路市は、オミクロン株の系統の1つで「BA.4」と呼ばれる新たな変異ウイルスが確認されたと発表した。「BA.4」が検疫を除いて国内で確認されるのは、岡山県に続いて、2例目だという。

● 専門家組織、「感染者数、減少幅が鈍化 今後は増加も懸念」

 厚労省の専門家組織の会合が23日開かれ、全国の感染者数は減少幅が鈍化しつつあるとしたうえで、ワクチン接種などで得られた免疫の効果が下がっていくことなどから、今後は感染者数の増加も懸念されると指摘した。

 22日までの直近1週間に確認された全国の感染者数は、その前の週と比べ0.98倍でほぼ横ばい。1週間当たりの新たな感染者数が前週より増えているのは20都府県に上った。島根県は2.85倍で最も顕著だった。脇田座長は記者会見で「一部の地域を除いて減少傾向が続いているが、減少幅は鈍化している。今後の動向に注視が必要だ」と述べた。

● インフルエンザのワクチン接種を「強く推奨する」 学会が見解

 今年は日本でも流行するおそれがあるとして、インフルエンザのワクチン接種を「強く推奨する」という見解を日本ワクチン学会が、23日、学会のウェブサイトで公開した。国内では新型コロナの感染拡大以降、過去2年間、インフルが流行しておらず、抗体を持つ人の割合が低い年齢層もみられることなどから、インフルが流行した場合、死亡者や重症者が増えることや新型コロナとの同時流行で医療への負荷が大きくなることが懸念される。

 また、北半球の流行を予測する指標となっている南半球のオーストラリアでは、今年3月以降インフルの感染が拡大しているという。このため学会では、今年のインフルワクチンの接種について、「強く推奨する」とした。そして65歳以上の高齢者や生後6か月以上で5歳未満の乳幼児、それに妊婦や基礎疾患のある人などは特に接種を推奨するとしている。

【6月24日】

● 新規感染者、全国で横ばいも23都県では前週より増加

 新型コロナの新規感染者数を1週間平均で比較すると、全国では大型連休明け以降、5月26日までの1週間では前週に比べて0.87倍、6月2日は0.68倍、9日0.75倍、16日0.87倍と、5週連続で減少傾向となっていた。しかし、23日まででは1.00倍と、横ばいになって、1日当たりの平均の新規感染者数は、およそ1万4248人。人口の多い首都圏や東北や山陰、九州など23の都県で前の週より多くなっていて下げ止まりの傾向が見られる。

 首都圏をみると、東京都は5週連続で減少傾向だったが、新規感染者数は6月23日までの1週間での前週比は1.15倍と増加、1日平均の新規感染者数はおよそ1811人。神奈川、埼玉、千葉の3県も同様に、23日まででそれぞれ1.16倍、1.09倍、1.06倍と増加に転じ、新規感染者数はおよそ834人、614人、451人。沖縄県は、3週連続でほぼ横ばい。新規感染者数はおよそ1209人で、直近1週間の人口10万当たりでは576.63人と全国最多の状態が続く。

 6月23日時点の東京の感染状況 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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● 自動車部品大手マレリ、民事再生法適用を申請

 前身が日産自動車の子会社の「カルソニックカンセイ」で、大手自動車部品会社「マレリホールディングス」は、新型コロナの影響で経営が悪化、事業を続けながら再建を目指す国の制度にもとづき、3000人規模の人員削減し、金融機関には4000億円を超える債権放棄を求めるなどとした再生計画案をまとめ、協議を進めてきた。

 24日の債権者集会で一部の金融機関から同意を得られなかった。このため会社は、再建を進めることを断念し、24日東京地方裁判所に民事再生法の適用を申請した。関係者による負債総額は1兆円を超えるとみられる。会社は、これまでどおり事業を続けながら、民事再生法の中でもより短期間で再生計画の認可を受けられる可能性がある「簡易再生」と呼ばれる手続きを裁判所に申し立て、再生計画案の認可を目指す方針。

【6月25日】

● 外出制限解除の上海市、「コロナ防衛戦勝利」アピール

 中国では今年後半に開かれる5年に1度の共産党大会を前に、地方でも党大会が開催されている。2か月余りにわたった厳しい外出制限が今月1日に解除された上海市では25日、党大会が開幕。演説を行った市トップの李強書記は、習近平国家主席の指導の下、徹底して感染を抑え込む「ゼロコロナ」政策を一貫して続け、「今年3月以来、かつてない厳しい感染状況に直面したが、苦難に満ちた努力を払い、上海の防衛戦に打ち勝った」と強調した。

 そのうえで「党中央の感染対策の方針は完全に正しく、中国の社会主義が比較できないほど優位性を持っている」と述べ、共産党の一党支配の体制の下、感染を抑え込んだとアピール。上海市当局は24日の1日の感染者がおよそ4か月ぶりに感染者がゼロ(海外からの入国者を除く)になったと25日発表した。ただ長期にわたる外出制限で市民は重い負担を強いられ、経済に深刻な影響が出ていて、感染対策の成果を強調する政府への批判は根強い。

【6月26日】

●感染症、再来防止に新組織を 運営費年10億ドル 日米に期待 ビルゲイツ氏

 米マイクロソフト創業者で、社会貢献活動家のビル・ゲイツ氏(66)は、途上国のワクチン調達などの支援に20億ドル(約2700億円)など、感染症予防や治療薬開発に多額の資金を投じてきた。「貧しい国における感染症の抑止により、富裕な国も恩恵を受けられる」と強調、「今回のようなグローバルなパンデミックが20年以内に再来するリスクはおよそ50%」と予測、再来防止に各国が協力して取り組む必要性を訴えた。

 ビル・ゲイツ 出典:ウキメディア・コモンズ

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 WHOは「十分な資金が与えられていない」と指摘し、「GERM(グローバル・エピデミック対応・動員)」の創設を提案。専門家3千人を各国に配置し、新たな感染症の発生を速やかに覚知し、政府と連携して検査や診断、データ分析を行う。運営費は年10億ドル(約1350億円)と試算、米国や日本など先進国の拠出に期待する。「今回のコロナ禍による損失は14兆ドル(1890兆円)に上る。これを回避できるなら高くない」と強調している。

【6月28日】

● 中国 海外からの入国者の隔離期間、7日間に短縮する方針

 中国政府は、新型コロナの感染対策として海外からの入国者に義務づけている隔離の期間を14日間から7日間に短縮する方針を発表した。これまではホテルなどの指定施設で14日間隔離したあと、自宅での健康観察を7日間行うとしていたが、今後は指定施設での隔離を7日間行ったあと、自宅での健康観察を3日間行うことにする。

 保健当局の担当者は、28日に開いた記者会見で、隔離期間の短縮について感染の主流となっているオミクロン株の潜伏期間が短いことなどを理由として挙げた。そのうえで「決して感染対策を緩和するものではない」として、今後も感染を徹底的に抑え込む「ゼロコロナ」政策を堅持する方針に変わりはないことを強調した。

【6月29日】

● 米 FDA専門家委員会 追加接種ワクチン オミクロン株対応を推奨

 米FDA(食品医薬品局)は28日、外部の専門家の委員会を開き、今後の新型コロナワクチンの追加接種に、現在、開発が進められているオミクロン株に対応したワクチンを使うべきかを議論した。ワクチンの効果は時間の経過とともに低下するため、追加の接種によって効果を高める必要があるとしたうえで、ファイザーやモデルナは、オミクロン株に対応したワクチンの追加接種で中和抗体の値が大きく上昇するという、臨床試験の結果を報告した。

 一方、専門家からは現在使われているワクチンの追加接種でも入院や死亡を防ぐ効果は得られるとする意見や、オミクロン株の中でも、感染者が増加している「BA.4」や「BA.5」に対応したワクチンを開発するべきだという意見が出された。最終的な投票の結果、今後の追加接種のワクチンには、オミクロン株に対応したものを使うことを賛成多数で推奨。これを受けてFDAは、秋以降どのワクチンを使うのか近く判断することになる。

● 羽田~韓国キンポ路線、運航再開 新型コロナ影響で2年余中断

 日本と韓国の首都中心部にアクセスしやすい羽田空港とキンポ(金浦)空港の路線は、新型コロナの影響で一昨年3月から運休が続いていたが、水際対策の緩和で29日、2年3か月ぶりに運航が再開された。感染拡大前は、週に84往復が運航されていたが、当面は、週に8往復の合わせて16便が運航される予定。

 キンポ空港の出発ターミナルでは29日朝、記念式典が行われた。韓国政府や日本大使館の関係者が出席、乗客の代表に花束や記念品が手渡された。午後には羽田空港からの便が到着。空港の関係者などが韓国の民族衣装を着て出迎え、到着客に花束や記念品を渡して、歓迎した。韓国政府は、これに先立って6月1日から観光ビザの発給も再開していて、今回の路線再開で両国間の人の往来が活発になることが見込まれる。

● 上海 飲食店内での飲み食い、きょうから各地で解禁

 2か月余りにわたる厳しい外出制限が解除された中国の上海では、28日の新型コロナの一日の感染者数が海外からの入国者を除いてゼロだったと発表され、28日までの5日間の感染者も4人にとどまっている。こうした中、上海市当局は、飲食店の店内での飲食を29日から各地で解禁した。ただ、店内での飲食が認められるのは、直近の1週間以内に感染者が確認されていない地域に限られるほか、当面は店の面積に応じて入店する客の数を制限する。

【6月29日】

●上海市トップ李強氏、再任 習近氏腹心 最高指導部入りは微妙か

 上海市共産党委員会は28日、同市トップの李強・党委書記(62)の再任が決った。新型コロナの感染拡大を止められず、今年2月以降に60万人以上の市民の感染を許し、2カ月間に及ぶロックダウン(都市封鎖)の混乱を招いたことから更迭の観測も出ていたが、免れそうだ。だが責任論はくすぶっており、歴代の上海書記が射止めてきた最高指導部トップ7(政治局常務委員)入りについては微妙な情勢。

 2020年に最初に感染が広がった湖北省では、武漢市の都市封鎖から3週間後にトップの蒋超良・省党委書記が更迭されている。習国家主席は今年3月、ゼロコロナ政策を堅持するとし、「職責を果たせず感染を制御不能にした場合は、直ちに規則に沿って処分する」と言い切った。一方で、習氏にとって李氏は特別な部下でもある。習氏が浙江省党委書記を務めた2000代、李氏は秘書長として約2年半仕えた腹心。上海の書記は最高指導部への「出世コース」とされてきた。

●中国、入国者隔離を短縮 14日▶︎7日 事実上の緩和へ

 中国政府は28日、新型コロナ対策の新たな指針を公表し、国外からの入国者に義務づけてきた隔離をこれまでの14日間から7日間に短縮する。厳しすぎる対策が社会・経済活動に与えている影響に配慮して事実上の緩和に踏み切った。また、濃厚接触者の14日間の隔離も7日間とする。記者会見した国家衛生健康委員会の幹部は、隔離期間の短縮は潜伏期間の短いオミクロン株の特性を考慮し、「緩和ではない」と繰り返した。

●韓国が「マルチビザ」 日本などへ 1年間、何回も入国可能

 韓国政府は29日、日本などからの観光客らに対して7月から、1年以内なら何回も入国できるようになる「マルチビザ」を発給すると発表した。新型コロナ禍で止まっていた短期ビザの発給を6月から再開したことに続く対応で、観光客の誘致に力を入れている。

 外国人観光客らを対象に6月に再開した90日以内のビザは、日本などで申請が相次ぎ、発給に時間がかかる例が出ている。韓国法務省は、こうした状況が「観光客誘致の支障になっている」という旅行業界からの訴えに配慮し、一度取得すれば1年間、何回でも入国できる「マルチビザ」の発給を決めた。台湾、マカオからも対象となる。韓国政府はコロナ禍で打撃を受けた観光業界などの活性化のため、外国からの観光客の誘致に力を入れる。

【6月30日】

● 性風俗業へのコロナ給付金 不支給は「合憲」 東京地裁判決

 関西地方のデリバリーヘルス(派遣型風俗店)は、新型コロナの影響を受けた事業者に支給する「持続化給付金」や「家賃支援給付金」の制度で対象から除外されたことについて、「職業差別であり、法の下の平等を定めた憲法に違反する」と国などに未払いの給付金など計約450万円を求めて訴えていた。

 30日、東京地方裁判所は「公的な給付金の制度設計は行政の裁量に委ねられている。客から対価を得て性的好奇心を満たすようなサービスを提供する性風俗業は、大多数の国民の道徳意識に反するもので、異なる取り扱いをすることには合理的な根拠がある」として憲法には違反しないと、訴えを退ける判決を言い渡した。原告は判決を不服として即日控訴した。

● 新型コロナ、大都市圏中心に全国で増加 BA.5で感染拡大の懸念 専門家組織

 厚労省の専門家組織は30日、新規感染者数が大都市圏や九州を中心に29都府県で前週より増加するなど、全国で増加に転じたと分析。29日までの1週間の新規感染者数は全国では前週と比べ1.17倍。島根県など増加が速い地域も見られる。これに伴って、療養中の人や重症者の数も緩やかな増加に転じている。より感染が広がりやすい「BA.5」が国内でも主流になり、感染拡大も懸念されるとして、基本的な感染対策の徹底を求めている。

 以下2枚の図は、6月29日時点の感染状況 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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 新規感染者数は全ての年代で増えているほか、東京都では特に20代で増加幅が大きく、沖縄県では高齢者の増加も続いている。増加要因として、ワクチン接種からの時間経過による免疫低下、大型連休明けに一時落ち着いていた行動の活発化などをあげた。オミクロン株の「BA.5」への置き換わりの影響もあげ、「感染を加速させる可能性がある」。今後、医療体制への影響も含め注視する必要があると指摘した。

● 「感染が再拡大」 警戒レベル引き上げ 東京都モニタリング会議

 東京都も30日、モニタリング会議を開き、29日時点の都内感染者数(週平均)が2337人と前週の138%で、2週連続の増加となったことが報告された。感染状況の警戒レベル(4段階)を上から2番目の「感染が拡大している」に引き上げた。感染力がより高いとされる「BA.5」の疑いがあるウイルスの割合が増えているほか、都の発熱相談センターに寄せられる相談件数も増加傾向。今後、急速なスピードで拡大する可能性は十分あるという。

 感染再拡大の要因は、①冷房で換気の悪い機会が増えている、②人の移動が活発になり接触機会が増えている、③ワクチン接種から時間がたち免疫効果が下がっている、④「BA.5」へ置き換わりが進んでいると指摘した。一方、医療提供体制は「通常の医療との両立が可能な状況である」として、警戒レベルは下から2番目を維持。ただ、入院患者は今月22日時点で614人が、29日時点では857人になり、2週連続で増加している。

●東京、3621人感染

 国内感染者は30日、新たに2万3447人が確認された。前週の同じ曜日(23日)よりも6773人多く、10日連続で前週を上回った。新規感染者数を都道府県別にみると、最多の東京都は3621人で、前週の同じ曜日の約1.5倍。前週を13日連続で上回った。また、島根県は374人で過去最多となった。

 以下5枚の図は、6月30日時点の感染状況 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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 トップ15に九州の全8県が占める。

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 6月30日時点発表のワクチン接種割合 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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2022年6月28日 (火)

新型コロナ2022.06 減少鈍化

  新型コロナ第6波は、感染力の強いオミクロン株の「BA.2」系統が主流となった。新規感染者数は2月中旬にピークアウト、「まん延防止等重点措置」は3月21日で全面解除された。行動制限なしの大型連休(4月29日~5月8日)が明け、全国的なリバウンドが懸念された。一部地域を除いて増加傾向は継続せず、5月後半には全国的には減少が続くが、その傾向は鈍化している

 2022年6月1日から15日までの新聞、テレビ、ネット情報から、新型コロナの主なニュースを辿る。本ブログ記事「新型コロナ2022.05 減少傾向」の続き。【写真や図をクリックすると、拡大表示します】


【6月1日】

●上海、封鎖解除 市民が外出 街に人通り

 上海市は1日、約2カ月間続けた都市封鎖(ロックダウン)を解除した。大部分の市民は外出が可能になり、一部の職場では出勤も再開した。店舗内での飲食がまだ認められないなど、感染再拡大への警戒も強く残る。地下鉄や路線バスなどの公共交通機関が全線で運転を再開。本数を減らすが、状況に応じてダイヤを見直す。スーパーやコンビニなど商業施設も営業の再開が相次ぐが、利用には72時間以内に受けたPCRの陰性証明が必要。

 現在、外出が可能なのは人口2500万人の約9割に当たる2200万人超。今後も、一定数以上の新たな感染者が確認された住宅地は、14日間の隔離措置は続く。中国最大の経済都市・上海が機能をほぼ停止したことで、生産や物流などの経済活動が滞り、日本でもトヨタやホンダが国内工場を一時、停止するなど影響は世界的に広がった。今後も世界経済のリスクとなりそう。

●入国者数上限 きょうから2万人に 入国時検査など一部免除

 新型コロナの水際対策をめぐり、政府は、観光目的を除く外国人の新規入国を再開しており国内外の感染状況や空港の検疫体制などを踏まえ、一日当たりの入国者数の上限を3月1日に5千人、14日に7千人、そして4月10日には1万人と、段階的に引き上げてきた。そして、1日から入国者数の上限を2万人に引き上げ、一部の国や地域からの入国者には入国時の検査などを免除する。政府はまた、10日から訪日観光客の受け入れを約2年ぶりに再開する。

●自衛隊大規模接種会場で4回目接種も開始へ6月13日から 防衛省

 自衛隊による新型コロナワクチンの大規模接種について、防衛省は、東京で1か所、大阪で2か所、会場を設けて、3回目の接種を行っている。先月25日から、60歳以上の人や基礎疾患のある人などを対象に4回目の接種が始まったことを受けて、防衛省は今月13日から自衛隊の大規模接種会場でも4回目接種を行うことになった。

●後遺症、1年後も1割 中等以上の入院患者

 新型コロナ感染後に症状が長引く「後遺症」について、中等症以上で入院した感染者のうち1年後も何らかの症状を訴える人が1割超いたことが、日本呼吸器学会の調査でわかった。厚労省に助言する専門家組織の会合で1日、分析結果を示した。研究代表者の高知大の横山教授は、「重症度が高かった人ほど、筋力低下や呼吸困難の後遺症が残る割合が上がった」と話した。主な症状は筋力低下が9.3%、呼吸困難感が6%、倦怠感が4.9%など。

【6月2日】

●北朝鮮、地域封鎖を緩和 農作業の人手確保 意識か

 新型コロナ感染の厳しい地域封鎖を実施していた北朝鮮で、5月下旬から平壌を含む各地で徐々に緩和されている。食料不足の中、封鎖の長期化で「死活問題」の農作業の人手不足を避けたり、梅雨や台風の季節を前に必要な土木工事を終わらせる狙いがある。国営メディアは5月中旬には、連日20万人超の「発熱者」を伝えていたが、最近は10万人前後。29日に「状況は全国的に統制、改善されている」と報じ、状況の安定を強調する報道が目立つ。

 朝鮮労働党の機関紙・労働新聞は5月31日付の社説で、新型コロナの感染拡大を防ぎながら「5カ年計画」を遂行すべきだと訴え、感染拡大が経済活動に与える打撃を最小限に抑える構え。関係者は「重症化する人や死者はそれほど多くない。オミクロン株は怖くないという認識が広がっている」と、北朝鮮の意識の変化も指摘する。

●北京近郊、住民と警察衝突事故 「ゼロコロナ」移動制限に抗議

 中国の首都北京に隣接するベッドタウンの河北省廊坊市燕郊地区で1日、北京への移動を制限する警察と抗議する住民が衝突する騒ぎが起きた。中国では最近、学生らの抗議活動も頻発している。「ゼロコロナ」政策の過剰なまでの規制により、影響を受けやすい立場の人たちの不満が高まっている。騒ぎを受け、現地当局は、新型コロナの陰性証明を持っていることなどを条件として、住民の北京への移動を認めた。

●マスク氏、「週40時間は出社を」 テスラ社員にメール

 米電気自動車大手テスラのマスク最高経営責任者(CEO)が従業員らに対し、「少なくとも週40時間オフィスにいなければ、テスラを辞めなければいけない」などと求めたことが、明らかになった。リモートワークへの否定的な姿勢は、マスク氏が買収することで合意した米ツイッター社でも、働き方をめぐる議論を引き起こしそう。一方、米ツイッター社は、新型コロナ禍で率先してリモートワークを進め、「永久在宅勤務」を認める方針を打ち出していた。

●東京のコロナ感染状況、「拡大傾向にないが警戒必要」 専門家

 東京都は、新型コロナの都内の感染状況について、専門家による分析結果を公表した。このうち、感染状況については1日時点で、新規陽性者数の7日間平均が2347.6人と、前の週よりも1000人近く減っていて、「拡大傾向にないが警戒が必要」と分析し、4段階のうち上から2番目の警戒レベルを維持。一方、医療提供体制については、警戒レベルを4段階のうち下から2番目を維持、「通常の医療との両立が可能な状況である」と分析した。

 6月1日時点の東京の感染状況 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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●子どもの過度な感染対策 遊び・学びの機会奪わぬように 専門家組織が提言

 厚労省の専門家組織は1日、第6波では子どもの感染者のほとんどが軽症だったことから、子どもに過度な感染対策を強いることで、遊びと学びの機会を奪うことがないように求める提言をまとめた。提言では、マスクに着用を場面で判断するべき、休園や休校は子どもの発育・発達を阻害、学習能力の低下が社会的損失につながるおそれを指摘。医療現場への負担を減らすため、学校や保育所が子どもに検査を求めるのは症状がある場合に限るべきとした。

【6月3日】

●コロナ対策検証 有識者会議、「まん延防止」見直し念頭に整理を

 新型コロナ対策を検証する政府の「有識者会議」(座長・永井自治医大学長)は、これまでの議論を踏まえた論点整理の案をまとめた。▼感染が拡大で都道府県が病床などを確保する計画を立てたものの地域によっては医療人材の確保が難しく十分な体制をとれなかった、▼防護服の不足や保健所業務の逼迫などから医療機関での検査数が増えずに十分対応できなかったなどと指摘。

 また、▼ワクチンや治療薬を速やかに開発できる企業を育成する取り組みが不十分。▼専門家組織メンバーの発言が政府の方針と齟齬があるかのように国民に受けとめられる問題。▼「まん延防止」について全国知事会などから、飲食店への時短要請を柱とする措置を見直すよう求められており、措置を適用する考え方を整理すべきと指摘。▼首相が司令塔となって一元的に対策を行う体制や、専門家組織を強化することも求めている。

●国税職員や大和証券元社員ら「給付金詐欺グループ」 被害総額2億円

 国の持続化給付金を詐取した疑いで1日、警視庁に東京国税局職員(24)と会社員(22)が逮捕された。警視庁はこれまでに2人のほか、東京国税局元職員(24)、大和証券元社員(27)、大学生(21)ら5人を逮捕している。不正申請の名義人らに国から支払われたそれぞれ100万円は、グループが全額を回収。うち2割は手数料としてクループ内で分配、残りの8割は投資資金としてドバイに出国したリーダー格とみられる30代の男が預かっていた。

【6月4日】

●ノババックス、副反応の頻度はファイザーやモデルナより低い

 ノババックスの新型コロナワクチンは、国内で多く接種されているファイザーやモデルナのワクチンよりも、副反応が出る頻度が低いとされている。ファイザーやモデルナのワクチンは、遺伝情報を伝達する物質「mRNA」を投与することで体内で新型コロナのスパイクたんぱく質が作られウイルスに対する抗体ができる仕組み。ノババックスのワクチンは、人工的に作ったスパイクたんぱく質そのものを投与することで免疫の反応を引き起こすという。

【6月5日】

●訪日外国人へのビザ発給、去年は過去最少 ピーク時の1%程度

 去年、日本を訪れる外国人に発給されたビザの件数は、新型コロナの水際対策による入国制限などの影響で、3年前の令和元年の827万件余りのピーク時の1%程度のおよそ9万件まで落ち込み、統計の公開が始まった平成11年以降、最も少なくなった。去年の発給ビザおよそ9万件の多くは、外国人技能実習生や人道上の配慮が必要な人などに対するもので、国籍別では、ベトナムが最多でおよそ1万5千件、次いで中国がおよそ1万2千件。

【6月6日】

●英首相、不信任が4割 与党内投票 求心力低下鮮明

 英国のジョンソン首相が6日、首相官邸でのパーティー問題を発端に行われた与党・保守党の信任投票で過半数の信任を得て、党首と首相の続投が決まった。だが身内からの不信任票が4割を超え、求心力低下は鮮明。政権運営の難航は避けられず、辞任を求める声も、なおくすぶっている。新型コロナ対策で厳しい行動規制が敷かれた期間中に、官邸などでパーティーが繰り返された問題で、責任を追及されてきた。

●北京 飲食店での食事、6日から一部地域除いて解禁

 北京では、新型コロナの感染対策としておよそ1か月にわたって市内全域で禁止されていた飲食店での食事が6日から解禁された。地元当局は、制限の緩和によって地域経済の回復を図りたい考え。官製メディアは感染対策の成果を強調するが、市内の飲食店を訪ねてみると、解禁された喜びよりも、対策への怒りや、先行きへの不安の声が多く聞かれた。

●コロナ飲み薬 22日にも審議 厚労省部会、承認可否

 塩野義製薬が開発中の新型コロナの飲み薬について、厚労省は22日にも部会を開いて承認の可否を審議する。関係者によると、5月に新たに成立した、迅速に審査できる「緊急承認制度」を使って初めて審議される見通し。初の国産飲み薬として期待されるが、現時点ではデータが少ないため、一度で結論が出ない可能性もある。

●大相撲 新型コロナで禁止の出稽古 2年ぶりに解禁

 日本相撲協会は力士たちからの出稽古の解禁を望む声を受けて感染症の専門家などと協議し、PCR検査での陰性を確認することなどを条件に6日から今月22日までの間、およそ2年ぶりに出稽古を解禁することを決めた。次の名古屋場所は来月10日に初日を迎える。

●1月11以来、感染が1万人未満

 新型コロナの国内感染者は6日、新たに9106人が確認された。前週の同じ曜日を下回るのは23日連続。国内の新規感染者が1万人を下回ったのは1月11日以来。死者は24人だった。新規感染者数を都道府県別にみると、最多は東京都で、1013人を確認。24日連続で前週の同じ曜日を下回った。死者の発表はなく、5月9日以来、約1カ月ぶりにゼロだった。大阪府では新たに461人が確認された。

【6月7日】

●外国人観光客受け入れ再開を前に、観光庁がガイドライン公表

 外国人観光客の受け入れが今月10日から再開されるのを前に、観光庁は旅行会社向けのガイドラインを公表し。旅行会社がツアーの参加者に対してマスクの着用をはじめ感染防止対策を徹底するよう、あらかじめ同意を得ることなどが盛り込まれている。

●薬剤師の対面指導なくても抗原検査キット購入 9月までに結論

 規制改革に向けた政府の新たな実施計画は持ち回りの臨時閣議で決定された。実施計画には、440項目余りの規制緩和策が盛り込まれている。医療・介護分野では、新型コロナの抗原検査キットを薬局で買う場合、現在は薬剤師の対面での指導が必要となっているが、この指導がなくても買えるよう検討を進め、9月までに結論を出すとしている。

●5〜11歳の接種、出足そろり コロナワクチン 開始から3カ月

 5~11歳向けのワクチン接種が、3月から全国で本格的に始まり3カ月がたった。6月5日時点速報で全国で1回目接種を終えたのは17.3%。職域などで64歳以下への接種が本格化した昨年6月からの3カ月間で約46%に比べると、あまり進んでいない。感染しても軽症が多いとされるオミクロン株が主流になっていることも背景にある。都道府県では、大阪府6.7%、滋賀県12.9%、千葉県19.3%、栃木県23.3%(5月29日時点)など、ばらつきがある。

●東京都、1800人感染確認 前週より560人余減

 東京都は7日、1800人が新型コロナに感染していることを確認したと発表した。1週間前の火曜日より562人減。前週の同じ曜日を下回るのは25日連続。7日までの7日間平均は1904.1人で、前週の72.4%。1800人を年代別に見ると、20代が最も多く全体の18.7%、65歳以上の高齢者は7.2%だった。また、これまでの都の基準で集計した人工呼吸器かECMO(人工心肺装置)を使っている重症患者は、6日と同じ2人。また80代の男性1人が死亡した。

 6月7日時点の東京の感染状況 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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【6月8日】

●世界2.9%成長に減速予測

 世界銀行は7日公表した2022年の世界成長率が2.9%とし、1月の予測から1.2ポイント引き下げた。2021年の5.7%から大幅に減速する。途上国を中心にコロナ禍からの経済回復が十分でないなか、ウクライナ危機でエネルギーや食料の価格が急騰。企業活動や人々の生活に悪影響が及び、各国のインフレに拍車をかけている。世銀は、石油ショックで景気の後退とインフレが同時に進む「スタグフレーション」に陥った1970年代と類似点があると分析する。

 2022年の国内総生産(GDP)の成長率は主な国や地域で軒並み、1月の予測から下方修正した。ウクライナ危機の影響が大きいユーロ圏は1.7ポイント減の2.5%。米国は2.5%、日本は1.7%で、ともに1.2ポイント減。ゼロコロナ政策が重荷になった中国も減速し、日米欧による経済制裁の打撃を受けるロシアは11.3ポイントの大幅減で8.9%のマイナス成長に沈む。

●GDP、年0.5%減に 1-3月期 上方修正、消費が回復

 内閣府が8日発表した2022年1~3月期の国内総生産(GDP)の2次速報は、物価変動の影響を除いた実質(季節調整値)で前期比0.1%減、年率換算で0.5%減だった。5月に公表の1次速報(年率1.0%減)から上方修正された。個人消費が回復に転じた反面、企業の設備投資が1次速報時点の想定より落ち込んだ。新型コロナ感染状況の急速な悪化を受けて、個人消費が伸び悩み、供給制約で自動車が減産を余儀なくされたことなどから景気が悪化したことが改めて確認された。

 また、内閣府が同日公表した5月の景気ウォッチャー調査で、いまの景気の実感を示す現状判断指数(DI、季節調整値)は前月を3.6ポイント上回る54.0だった。景気判断を「緩やかに持ち直している」と2カ月ぶりに引き上げた。ただ、資源高の影響で先行きを不安視する見方もある。

●厚労省の専門家組織、「感染者、減少傾向も夏ごろに増加懸念」

 厚労省の専門家組織の会合が8日に開かれ、現在の感染状況について全国で減少傾向が続き、首都圏や大阪府、愛知県など大都市圏のほか、一部の地方都市でも去年夏の第5波のピークを下回っているほか、人口当たりの感染者数が全国で最も多い沖縄県でもこの3週間、減少傾向が続いている。年代別でもすべての年代で感染者数は減少し、これまで横ばいだった死亡者数も減少に転じた。

 今後の感染状況について、短期的には大都市部で減少傾向が続くことが見込まれる一方で、3回目ワクチン接種やこれまでの感染によって得られた免疫の効果が徐々に下がっていくこと、来月以降は夏休みの影響もあって人との接触機会が増えること、オミクロン株の新しい系統に置き換わっていく可能性があることから「夏ごろに感染者数の増加も懸念される」として、医療体制への影響などを注視する必要があると指摘した。

●観光回復、険しい道 個人受け入れには課題 中国動向注視

 訪日外国人客(インバウンド)の受け入れが10日から再開される。冷え込んだ観光需要や消費の盛り上がりに期待が集まる一方、本格的な回復へのハードルは高い。5月の世界経済フォーラムの年次総会で発表された観光地の魅力度などのランキングで、日本が初めて首位に立った。しかし1日あたり9万人近くが訪れていたコロナ禍前の水準に戻るには、2万人としている入国者数の上限撤廃や、個人旅行客の受け入れ再開が欠かせない。

 今回は添乗員付きのツアー客に限定しており、観光庁のガイドラインでは、感染対策として参加者にマスク着用や行動履歴を記録することなどを求めている。滞在中や帰国後に感染が判明した場合に、濃厚接触者などを追えるかが課題となる。年間5兆円近いインバウンド消費の中心だった中国の動向も、本格回復の行方を左右する。国内で感染者の封じ込め政策が続いている中で、訪日客がどのぐらい戻るかは見通せない。

●タイ、早々入国緩和 インドネシアと韓国も緩和 米国、どの国からも入国可

 観光がGDPの約2割を占めるタイは、昨年7月から入国制限を段階的に緩和し経済の立て直しに舵を切ってきた。今年2~4月には1日の感染者が2万人を超えたが、重症化の危険性は低いとし、観光客受け入れを続けている。今年6月からはワクチン未接種でも、陰性証明の提出をすれば隔離も不要。インドネシアは今年3月に日本などからの観光客受け入れを再開。6月の新規感染者数は1日当たり300~500人台で、大幅な増加は見られない。

 韓国も6月1日に、約2年間中断してきた観光客への短期ビザ発給を再開。最近は1日の新規感染者数が1万人台で推移しているが、入国者数の上限はなく、8日にはワクチン未接種者に求めていた入国後の隔離義務も解除。米国は各国の感染状況に応じた入国規制を、昨年11月以降はどの国からの旅行者も、ワクチン接種と陰性証明を示せば原則入国可能。旅行などの業界団体幹部は5月末、ホワイトハウスで搭乗前の検査撤廃を訴えた。

●医療・介護現場 対策の軽減提言 専門家組織

 厚労省の専門家組織は8日、医療や介護の現場における感染対策の軽減について提言を公表した。接触感染については当初考えられていたよりリスクは低いと指摘、手すりやドアノブの頻繁な消毒は過剰な対応で必要ないとした。また日常の高性能マスクは不要だとしたほか、感染者と体が密着しなければ、エプロンやガウンも不要。ゾーニングは、同じ部屋で簡易に分ければよい。介護施設ではマスクを着用し、少人数、短時間であれば面会可能とした。

 提言では、ワクチンや治療薬の実用化、感染対策についての知見が蓄積され、重症者が減っていることを踏まえ、「効果的かつ負担の少ない感染対策」を進める狙い。特に負担が大きい医療、介護の現場でどこまで対策を緩めることができるのか、見解を示した。また専門家組織は全国の感染状況についても分析。1週間の新規感染者数は前週比で7割となり、減少傾向が続いている。

●給付金詐欺の男拘束 家族ぐるみ9.6億円受給 インドネシア

 総額約9億6千万円の持続化給付金の不正受給に関わったとされ、詐欺容疑で指名手配の谷口光弘容疑者(47)が、出国先のインドネシアで身柄を拘束された、と警視庁が8日明らかにした。地元の入国管理局が不法滞在容疑で逮捕したという。谷口容疑者については警察庁がインドネシア国家警察に捜査協力を依頼していた。6月中にも日本に移送される見込みという。

 警視庁は、容疑者の家族を中心とするグループが関わった不正申請のうち、少なくとも960件で約9億6千万円が給付されたとみている。谷口容疑者の元妻(45)とその息子2人を5月30日に詐欺容疑で逮捕していた。

【6月9日】

●アストラゼネカ 事前投与のコロナ注射薬、厚労省に承認申請

 新型コロナに感染した人の重症化予防に加え、事前に投与することで発症を防ぐ効果が期待される注射薬について、英国の製薬大手、アストラゼネカが国に承認を求める申請を行ったと発表した。承認を申請したのは新型コロナの働きを抑える抗体を投与する「抗体医薬」で、2種類の抗体を注射で投与することで、感染した人の重症化を防ぐとともに、感染前に投与することで発症を防ぐ効果が期待されるとしている。

●全日空、羽田空港を発着する夏の国内線 約2年ぶりに通常運航へ

 羽田空港を発着する国内線について、航空大手の全日空は、7月と8月の2か月間は新型コロナの影響による減便を行わず、およそ2年ぶりに通常運航に戻すと発表した。感染状況が比較的落ち着いていることで、需要の回復が見込めるとしていて、羽田発着便の通常運航はおととし3月以来、2年4か月ぶり。日本航空も同様の計画を立てていて、国内線の回復が鮮明になってきた。

【6月10日】

●中国新車販売13%減 都市封鎖・移動制限が影響

 中国自動車工業協会は10日、5月の中国の新車販売台数が前年同月より約13%減の186万台だったと発表。上海のロックダウンや北京での移動制限などが重なり、3カ月連続で減った。世界最大の自動車市場で低調な販売が続けば、大手各社の業績にも影響しかねない。

 1~5月でみると販売台数は956万台で、いまだ前年同期を約12%下回っている。日系大手各社も5月の販売台数は依然として低調。トヨタは前年同月より約1割、ホンダは約3割、日産自動車は約4割減らした。中国政府は落ち込んだ販売を刺激しようと、販売奨励策を次々に投じている。6月から年末まで自動車の購入時にかかる税金を半減したほか、各地方都市が好調な電気自動車(EV)の購入にさらに補助金を出し始めた。

●首相、感染症対策の司令塔機能強化へ 厚労相に指示

 これまでの新型コロナ対策を検証する政府の「有識者会議」は、6月中旬にも提言を取りまとめることにしていて、政府は提言内容を踏まえ、感染症危機管理の抜本的強化策を公表する方針。感染症対策をめぐり、岸田首相は後藤厚労相に、司令塔機能の強化に向けた具体的な方策を検討したうえで、取り組みを進めていくよう指示した。

●新型コロナワクチン 5~11歳の接種、「抗体値高く 副反応低い」

 5歳から11歳の子どものワクチン接種はことし3月からファイザーのワクチンを使って本格的に行われていて、9日公表された2回目の接種率は14.9%。厚労省の研究班は、5月24日までにワクチンを接種した子どもを対象に従来株に対する抗体の値や副反応を分析し、10日の専門家部会で説明した。それによると、2回目接種から1か月後の抗体の値を調べたところおよそ15倍まで高くなっていた。

 また副反応について2回目の接種のあとの子どもと20歳以上の大人を比べたところ、38度以上の発熱は大人が21.3%だったのに対し子どもはその1/4の4.8%。全身のけん怠感や頭痛の割合も、大人の1/3~1/4。子どものほうが副反応が出る割合が低かった。 研究班の代表で順天堂大学の伊藤特任教授は、「子どものワクチンは有効成分の投与量が、大人と比べて少ないため、副反応の割合が低く出るとみられ、接種の意義はある」としている。

●「徹底」検証、わずか1カ月 コロナ有識者会議 首相「6月に」

 岸田首相は10日、後藤厚労相に感染症に対応する司令塔機能の強化を検討するよう指示した。新型コロナ対策を検証する政府の「有識者会議」は、15日にも報告書をまとめる見通し。ただ、「有識者会議」の議論はわずか1カ月。内容も拡散し、生煮えの結論になりかねない。政府は「有識者会議」の検証を踏まえ、新たな感染症に備えた「抜本的強化策」を打ち出す方針。参院選に向けたアピールを狙い、首相自身が15日に記者会見で説明する見通し。

●外国人観光客受け入れ、2年ぶり再開 海外から予約も 期待高まる

 新型コロナの影響で停止していた外国人観光客の受け入れが10日、ツアー客に限定する形でおよそ2年ぶりに再開された。ビザの発給手続きなどのため実際に来日が始まる6月下旬以降に向けて、受け入れ準備を進める観光地の期待は高まるが、日本の感染対策に理解を得られるか心配する声もある。受け入れは当面、ツアー客に限定されるため、個人客の再来を待ちわびる関係者も少なくない。

 受け入れの対象は米国や韓国、中国、英国など感染リスクが低いと判断された98の国と地域からの観光客で、ワクチン未接種でも入国時の検査や待機措置は免除。これ以外の国と地域については引き続き入国目的はビジネスや留学などに限定され、観光客は受け入れの対象とはなっていない。ただインドやベトナムなど99の国からの入国者は、3回のワクチン接種で検査や待機措置が免除、パキスタンなど4か国はこれまでどおり検査と待機を求める。

 外人観光客の受入れ国 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト 

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● クチン3回接種の高齢者 発症防ぐ効果、約80% 長崎大など

 長崎大学などのグループは、オミクロン株が広がったことし1月から3月に、10の都県の13の医療機関のデータをもとに、ワクチンで発症を防ぐ効果を分析した。厚労省の専門家組織の会合で示された結果によると、65歳以上の高齢者で、未接種の人と比べた場合の発症を防ぐ効果は、ファイザーかモデルナの3回目の接種を受けてから2週間以降ではおよそ80%。オミクロン株に対しても、3回目の接種によって有効性が上昇するという。

●5〜11歳接種後 1割が37.5度以上 米ファイザー社製

 米ファイザー社製の5~11歳用の新型コロナワクチンについて、厚労省の研究班は10日、接種後に37.5度以上の発熱が出た割合は、1回目後も2回目後も約1割だったとする調査結果を明らかにした。同日開かれた専門家の部会で示した。有効成分が小児用の3倍の20歳以上では、2回目後では、37.5度以上が4割弱というデータがあり、成人よりも小児で発熱の割合が低い傾向がみられた。

●体育・登下校 マスク外し熱中症対策を 文科省改めて呼びかけ

 熱中症による児童生徒の救急搬送が相次ぐ事態を踏まえ、文科省は10日、体育と運動部活動、登下校時についてはマスクを外す指導をするよう全国の教育委員会などに改めて通知した。熱中症は「命に関わる重大な問題」とし、保護者らに理解と協力を求めるよう学校に促した。

 文科省は5月下旬にも、体育や部活中のマスクは不要と通知していたが、6月に入り大阪市、尼崎市、神戸市で複数の児童生徒が体育などの最中に熱中症で搬送される事態が続発。マスクをしていた子どもも多く、外す指導をしていない学校もあった。末松文科相は10日の記者会見で「熱中症は即、命を落としかねない。体育の授業や登下校中はマスクを外すべし、というのが文科省の考えだ」と強調した。

●サッカーJリーグ 「声出し応援」再開 主なプロスポーツで初

 サッカーJリーグは、新型コロナへの感染対策として禁止してきたスタジアムでの声を出しての応援を、6月11日、茨城県鹿嶋市で行われた公式戦から再開した。コロナ禍になって国内の主なプロスポーツで声を出しての応援が行われるのは初めて。

●都民向け旅行補助、1年半ぶりに再開

 10日は、東京都民の都内旅行の費用を補助する都の観光支援事業「もっとTokyo」も約1年半ぶりに再開した。各道府県で旅行費用への補助事業が再開されていたが、都は慎重な姿勢を続けていた。都の補助は事前に登録した約1200の旅行会社や宿泊施設の旅行商品が対象。宿泊の場合が1人1泊5千円、日帰りは2500円など。ワクチン3回接種か、陰性証明が条件。7月末までを試行期間とした。

【6月11日】

●国産コロナ薬の緊急承認は? 塩野義製審議へ データ不足指摘も

 塩野義製薬(大阪市)が開発する新型コロナの飲み薬の承認の是非が22日にも、審議される。迅速に審査を進めるための新たな「緊急承認」制度を初めて適用するかどうかが焦点となる。承認されれば、軽症者も使える飲み薬としては初の国産製品となる。ただ、現時点ではデータが不十分との指摘もある。

【6月12日】

●北朝鮮、コロナ感染発表1か月 国民の6人に1人発熱も強気の構え

 北朝鮮が国内で新型コロナ感染者を初めて確認、発表してから12日で1か月。新型コロナとみられる発熱者の累計は440万人近くと国民の6人に1人の割合に達するが、北朝鮮指導部は感染状況が改善しているとして、国外からのワクチンの受け入れを拒み、強気の姿勢を崩してない。キム総書記は演説で「社会主義の保健制度の優越性を最大限発揮するよう経済事業と保健医療事業をさらに強化し、世界が見たことのない奇跡を実現すべきだ」と述べた。

【6月13日】

●飲食店で食事禁止解除後 北京中心部のバー 160人以上感染

 北京では、新型コロナの感染対策としておよそ1か月間、飲食店の店内での飲食が禁止されていたが、感染者が減少傾向となったため、今月6日に一部の地域を除いて店内での飲食が解禁された。ところが、市内中心部の朝陽区にあるバーで感染が拡大し、北京市当局によると、12日までにバーを訪れた人など合わせて166人の感染が確認され、市当局は市民に感染対策の徹底を呼びかけるとともに、再び警戒を強めている。

●国税職員関与の給付金詐欺 主導役か 容疑者逮捕

 東京国税局職員を含むグループが持続化給付金約2億円を不正受給したとされる事件で、警視庁は13日、住居、職業ともに不詳の松江大樹容疑者(31)を新たに詐欺容疑で逮捕し、発表した。同庁は松江容疑者がグループを主導していたとみて調べている。松江容疑者は今年2月ごろに中東・ドバイへ出国していたが、13日夕に成田空港(千葉県成田市)に帰国したところを同庁に身柄を確保されたという。

 グループは仮想通貨(暗号資産)の投資名目で勧誘した若者ら約200人を名義人とする不正な申請で、給付金計約2億円を国に給付させたと同課はみている。松江容疑者は名義人らが受け取った給付金のうち8割を投資資金として受け取っていたとされるが、実際に投資に充てられたかはわかっていない。

●東京の感染者数、1千人下回る 5カ月ぶり

 新型コロナの国内感染者は13日、新たに7956人が確認された。1週間前(6日)より1150人少なく、30日連続で前週の同じ曜日を下回った。8千人を下回るのは1月11日以来。全国で確認された死者は計21人だった。

 東京都の新規感染者は960人で、こちらも1月11日以来、約5カ月ぶりに1千人を下回った。13日までの1週間平均の感染状況をみると、1日あたりの感染者数は1606.1人で、前週の80.9%だった。新規感染者数は東京都に次いで神奈川県の599人、北海道の536人、沖縄県の493人が続いた。

【6月14日】

●「内閣感染症危機管理庁」設置など、政府の危機管理強化策案判明

 政府は、これまでの新型コロナ対策を検証する政府の有識者会議から15日に提言を受け取ったうえで、感染症危機管理の抜本的強化策を取りまとめることにしていて、その案が明らかになった。それによると、新型コロナ対策にあたる行政組織が内閣官房や厚労省にまたがっていることから、一元的に対策を担う組織として、内閣官房に「感染症危機管理監」を長とする「内閣感染症危機管理庁」を設置するとしている。

 また、専門的な知見を速やかに政策に反映させるため、基礎研究などを行う「国立感染症研究所」と臨床医療を行う「国立国際医療研究センター」を統合し、日本版CDC(疾病対策センター)を創設。このほか、感染症がまん延した時の病床確保に向けて、都道府県知事が病院に対して勧告や指示を行う権限や、国が特定機能病院などの承認取り消しの権限を持つことなどを検討する。政府は、週内にも、こうした強化策を正式に決定することにしている。

●マスク着用など感染対策緩和 「現時点で現実的ではない」 厚労相

 後藤厚労相は、記者会見で、今後の感染状況について「大都市部の短期的予測では減少傾向の継続が見込まれるが、ワクチンの3回目接種や感染により獲得された免疫は徐々に減衰していくこと、来月以降は夏休みの影響で接触の増加が予想されることなどから、夏ごろには感染者数の増加も懸念される」と指摘した。

 そのうえで「マスクの着用も含め、基本的感染対策を緩和することは現時点では現実的ではない。また、どこまで感染者数の減少が続けば緩和できるのかを具体的に答えることは困難だ」と述べた。そして、後藤相はマスク着用などの基本的感染対策の在り方については感染状況や変異株の流行状況などを踏まえ、専門家にも意見を聴きながら検討していく考えを示した。

●東京都医師会会長 コロナ、「二類相当」から脱却したほうがいい

 東京都医師会の尾崎会長は14日の定例の会見で、現在の感染状況について「このままいくと7月に入れば、毎日1000人を割るような感染者数になることも予測される」と述べ、今後感染が増加する可能性も否定できないものの、ワクチンを3回打った人の割合を増やすことで、感染者数を抑えられるという見方を示した。

 また現在、新型コロナは感染症法の扱いで「二類相当」となっていて、感染症の対策が整った医療機関への入院を勧告し、従わない場合は強制的に入院させられるなど強い措置ができる。これについて尾崎会長は「そろそろ『二類相当』から脱却したほうがいいと考えている。柔軟な議論をいろいろな所でしてもらいたい」と述べた。そのうえで、入院の勧告を行わないようにするなど、強い措置を行わない新たな対応を行うべきだという考えを示した。

【6月15日】

●中国ゼロコロナ、打撃鮮明 5月統計 消費・生産低迷

 中国国家統計局が15日に発表した5月の各種統計では、小売総額が前年同月比6.7%減。衣服や飲食店のほか、自動車などの高額消費も大きく落ち込んだ。企業の生産を示す鉱工業生産は同0.7%増と4月からプラスに転じたが、低水準。今回の統計は、上海市全土の都市封鎖と北京市の移動制限の期間と重なり、習近平政権のゼロコロナ政策が人々の消費意欲や企業の生産に悪影響を及ぼしている実態が裏付けられた。

 中国人民銀行が発表した5月の金融統計によると、設備投資や住宅ローンなど期間が1年以上の融資額は前年同月から4割減少。特に個人向けは同76%と大きく減少した。習指導部は共産党大会を秋に控え、今年の経済成長率目標を5.5%前後とすえた。だが、ゼロコロナ政策の影響で経済は急減速。中国政府関係者は「これまでの回復を無駄にしたのは自分たちだ」と述べるなど、政府内にも動揺や不満の声が出始めている。

●医療体制、確保に課題 コロナ検証会議が報告書

 新型コロナ対策を検証する政府の「有識者会議」は15日、会合を開き、報告書をまとめた。確保したはずの病床で患者を受け入れられなかったり、身近な医療機関を受診できる体制の確保に時間がかかったりしたと指摘。病床確保のための法的な措置が十分でなく、医療の逼迫が起きたなどと課題を指摘した。また、感染症による次の危機に備えた司令塔機能の強化を求めた。

●コロナ・物価高対策 重点 首相会見 国会閉幕、参院選へ

 通常国会の閉会に伴い、岸田内閣は15日、参院選について、22日公示、7月10日投開票の日程を閣議決定した。首相官邸で記者会見した岸田首相は、参院選を意識し、新型コロナなどの感染症対策強化や食料品の高騰対策などを打ち出した。「コロナ後」を見すえた平時に近い経済社会を取り戻すための取り組みを強調し、「内閣感染症危機管理庁」の新設を表明。感染症の拡大などが起きた際、関係省庁の職員を指揮下に置き、首相直轄で対応にあたるという。

 国立感染症研究所と国立国際医療研究センターを統合する「日本版CDC」の創設も表明。厚労省の組織を見直し、感染症対応や危機管理の担当を統合して「感染症対策部」を新設することも。さらに、国や地方が病床確保に強い権限を持てるよう、自治体と医療機関が結ぶ病床確保の協定を法定化し、地域の拠点病院には義務を課す感染症法改正案を今秋の臨時国会に提出する見通し。

●首相 県民割の対象地域 来月から全国に拡大へ 観光需要を喚起

 岸田首相は、新型コロナの感染状況の改善が確認できれば、旅行代金の割り引きなどを受けられる県民割の対象地域を7月から全国に拡大する方針を明らかにした。政府は、旅行客が休日に集中するのを避ける方策を検討したうえで、「GoToトラベル」に代わる観光需要の喚起策とする考え。

 以下6枚の図は、6月15日時点の感染状況 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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 6月15日時点発表のワクチン接種割合 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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2022年6月23日 (木)

那須の国探訪の旅

 2022年6月12日(日)、栃木県・那須地方の古代を中心に歴史と文化を学ぶ旅。

 

 「那須の国」つまり「那須国」は、那珂川上流地域である太田原市を中心とする那須郡一帯がその領域で、多くの古墳や古代遺跡が存在する。2019年の宮崎県・西都原古墳群、2020年の群馬県・上毛野の古墳群に引き続き、2021年コロナ禍で延期した栃木県・那須地方の古代史を中心に歴史と文化を学ぶ日帰りの旅。

 前日の太田原地方の予報(11日8:00発表)は、降水確率は午前70%(小雨)、午後40%(小雨)、最高気温21℃と、梅雨時期で天気が危うい。小雨決行、しかし当日は最高気温25.1℃の夏日で、小雨の予報が外れ、曇りで予定通リコースを回ることができた。


●那珂川町風土記の丘資料館(9:35~10:40)那珂川町

 東北道を矢板ICで降り、県道161号を東へ20分ほど走る。資料館は田園風景の中にある。このあたりで、国史跡の「那須小川古墳群」(国史跡)や「那須官衙(かんが)遺跡」(国史跡)などなど。多くの史跡が発見されているという。

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 2015年4月より「栃木県立なす風土記の丘資料館」は那珂川町に移管され、「那珂川町なす風土記の丘資料館」となった。常設展示テーマを「よみがえる那須古代文化の軌跡」として、縄文時代から奈良・平安時代にわたり5つのテーマを取り上げ、全体として那須の古代文化を紹介する。学芸員に分かりやすく説明してもらう。

 ロビーに展示されている地形模型。資料館周辺の地形や文化遺産の分布を概観。

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 那珂川やその支流によって出来た河岸段丘上の狭い地域に、遺跡が集中しているのがよくわかる。

 資料室に入ると、いきなり那須縄文人の竪穴式住居の模型。縄文人の食生活や東北地方に見られる「複式炉」を知る。

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 この地域の取っ手のある縄文式土器は、新潟の火炎土器の影響を受けているという。

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 前方後方墳の駒形大塚古墳(全長60.5m)の模型。

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 前方後方墳は、特に東日本の前期古墳に多く存在する。中国・四国にも多いそうだ。前方後円墳と前方後方墳は、被葬者の階層の違いとの説明があるが、他の資料によるといまだ十分解明されてないという。

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 古墳造り模型。

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 那須八幡古墳の鉄製工具類、右側は土器と中国産の鏡「夔鳳鏡」(きほうきょう、複製)。

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 駒形大塚古墳の土器群と右下は中国産の「画文帯四獣鏡」(複製)。

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 川崎古墳の横穴式石室の実物大模型。長さ約8.2m、最大幅約3m、高さ2mで、県内最大の大きさ。

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 「那須官衙(なすかんが)遺跡」は、役所の跡。国の指定史跡。官衙遺跡は、主に古代の政庁である国衙(こくが)や郡衙(ぐんが)の跡を指す。南東上空から見た復元図。

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 「那須官衙」には政庁としての様々な建物があったが、大部分の建物は税としての稲などを収蔵する倉庫「正倉」が数多く立ち並んでいた。手前の「那須官衙正倉」の模型は、高床で朱塗り瓦葺きの大型の正倉と考えられている。古代の那須郡は「租庸調」の調として納税されたカラムシ(麻の仲間)製の古代布の産地で、奈良の大仏に使われた砂金も採れるなど、豊かな土地だったという。

 「那須官衙遺跡」は、那珂川箒川(ほうきがわ)の合流地点の近くの、箒川の形成した段丘上に位置する。昭和の初期より古瓦が散布することから寺院跡だと考えられていたが、発掘により郡衙跡であることが分かった。

 那珂川町の資料館のすぐ近くにある「那須官衙遺跡」。後方に資料館が見える。出典:ウキメディア・コモンズ

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 那須国(なすのくに)は、鬼怒川上流部の東部、那珂川上流地域である那須郡一帯(現在の大田原市を中心とする地域)がその領域であったと考えられている。鬼怒川の西部は下毛野国(しもつけののくに)と呼ばれていたが、那須国は下毛野国 、下野国(しもつけのくに)に編入され那須郡となった。那須統合の時期は明らかではないという。


●上侍塚古墳(10:55~11:10)太田原市

 那珂川町の資料館から2Kmほど先、那珂川水系の箒川(ほうきがわ)に架かる国道294号の長い橋を渡ると、太田原市。そこから「上侍塚古墳」まで3Km。道路左手に立つ「冨士ぼたん園」の看板前で、右手に松林の小山が見える。T字路を右折、狭い道を左手の「上侍塚古墳」の墳丘に沿って進み、古墳を40mほど過ぎたところに、駐車スペースがある。

 車を駐め、右手の小径から墳丘に登る。古墳時代前期の前方後方墳。前も後も方形になっている。長さは、114mある。

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 「侍塚古墳」は、那珂川右岸河岸段丘上に位置する前方後方墳。「上侍塚古墳」から800m北にある「下侍塚古墳」とからなる。1951年、国の史跡に指定。ここの「上侍塚古墳」は、足利市の「藤本観音山古墳」(116.5m)に次ぎ、県内では2番目に大きい。2基とも葺石、墳丘周囲に周濠痕跡、築造は4世紀後半。徳川光圀の命により、「那須国造の碑」の碑主を求めて日本初の学術発掘調査が行われたが、明らかに出来なかった。

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太田原市風土記の丘湯津上資料館(11:20~12:00)太田原市

 「上侍塚古墳」から、更に国道294号を北へおよそ1Kmほど、「太田原市風土記の丘湯津上資料館」に着く。

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 国宝に指定されている「那須国造碑(なすのくにのみやつこのひ)の建立とその発見」をテーマに展示を行う。すぐ近くに、国指定史跡「下侍塚古墳」がある。2012年4月より県から移管、名称変更。入館料は100円だが、この日は栃木県の「県民の日」の無料開放日だった。

 碑が建立された時代背景や江戸時代の徳川光圀による「侍塚古墳」発掘の業績、さらに周辺の遺跡や出土品も紹介。館長から直接、説明を受ける。

 「上・下侍塚古墳」の発掘と国造碑の保存についての展示。

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 水戸光圀は、出土品を絵師に描かせてから松材の木箱に入れて埋め戻させ、盛土の崩落を防ぐため墳丘には松を植えさせた。

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 「那須国造碑」の拓本(右)とレプリカ。

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 碑文は、19字8行、全152字からなる。7世紀末ころに活躍したとされる那須値(なすのあたい)韋提(いで)の業績をたたえた内容。水戸光圀の日本初の発掘調査のきっかけとともなり、現在は「笠石神社」のご神体となっている。高さ148cm、硬い花崗岩(御影石)に彫られている。この石材は、那珂川対岸の八溝(やみぞ)山地で産出するもの。

 碑文の内容から最初、那須の国造(くにのみやつこ=朝廷の地方長官)であったのが評督(こおりのかみ=郡長)になっており、那須国が下毛野国(しもつけぬのくに)、後に下野国(しもつけのくに)に組み入れられたことがわかるという。また、唐の則天武后の時代に使用された年号「永昌」が用いられ、碑の文字が六朝(りくちょう)の書風、中でも北魏の書風に近い。この当時新羅人を下野国に居住させたということが、「日本書紀」に記されていることなどから、渡来人と非常に密接な関係のある資料として注目されるどうだ。

 左から「金井沢碑」(726年建立)、「山ノ上碑」(681年)、「多胡碑」(711年頃)、「多賀城碑」(762年)の古碑の展示。

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 「金井沢碑」、「山ノ上碑」、「多胡碑」の3つの古碑は群馬県高崎市にあり、「上野三碑」(こうづけさんぴ)と呼ばれる。日本各地に点在する古代碑のうち、書道史の上から極めて重要とされている碑(金石文)の「多湖碑」と右端の宮城県多賀城市「多賀城碑」、太田原市の「那須野国造碑」の3つあわせて「日本三古碑」と呼ぶ。

 隣接する「太田原市歴史民俗資料館」(入館無料)は、昭和30年代までの地域の民俗資料を収集・展示する資料館だが、見学は割愛。


●下侍塚古墳
(12:10~12:25)太田原市

 「太田原市歴史民俗資料館」から、国道294号を北へ100mほど先の右手に「下侍塚古墳」がある。

 古墳時代前期の前方後方墳。1951年、国の指定史跡。全長は84mで、「上侍塚古墳」(全長114m)に比べて小ぶり。こちらも松が植えられている。墳丘に登る。

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 侍塚古墳は、「侍塚古墳松守会」という地元のボランティア団体によって、日常的な手入れが行われ、保護されているそうだ。会の名は、「黄門さまが植えた松を守る」という思いから名づけられた。「松守会」による毎年の松のこも巻き・こも外しは、地域に冬や春の訪れを告げる風物詩として定着。また、定期的な下草刈りや枯れ枝の除去も行われているという。地元住民の古墳に対する思い入れと、それによって美観が保たれているは凄い。

 「下侍塚古墳」の北に前方後円墳1、円墳6、方墳1の計8基の古墳群があり、周囲には遊歩道が整備され周遊できる。

 国道294号線を北へ130m先、「下侍塚古墳」の道路を挟んだ反対側に、駐車場、トイレや東屋がある。12:30~駐車場の東屋で、コンビニで買ったランチの昼食。
 

●笠石神社(12:55~13:45)太田原市

 国道294号線を北へ650m先の信号を左折し、すぐに「笠石神社」がある。

 国宝「那須国造碑」(なすのくにのみやつこのひ)は、「笠石神社」にご神体として安置。鳥居の前には、「日本考古学発祥の地」の石碑が建つ。題字は水戸徳川家15代当主が筆を執った。

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 アメリカの動物学者・モースが、大森貝塚を発見したのは、1877年(明治10年)。大森貝塚はこれまで「日本考古学発祥の地」とされていた。徳川光圀の命により、侍塚古墳で行われた日本考古学史上初の学術的発掘調査の事績を顕彰するため、「笠石神社」にあらたに「日本考古学発祥の地」記念碑を建立し、2021年3月28日に除幕式が行われたという。  

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 社務所で拝観料500円を払い、宮司の詳しい解説のあとご神体(石碑)を拝観できる。透塀(すきべい)の奥に、ご神体「那須国造碑」が鎮座する本殿がある。

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 宮司の案内で、狭い本殿の中(内部の撮影は禁止)のご神体を拝観させていただく。

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●那須乃木神社(14:15~15:05)那須塩原市

 国道461号、ライスライン(大田原広域農道)経由して「那須乃木神社」へ。
 
 日露戦争における旅順攻囲戦の指揮で有名な将軍・乃木希典(まれすけ)は、那須野に自ら設計して農家風の質素な別邸を建てた。明治天皇を慕いあとを追って殉死した後、敷地の一部に神社が建立された。

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 乃木希典夫妻の葬儀にあたり、乃木別邸中庭に於て遥拝式が行われた。終了後、神社創立の声がおこり、地元の石林住民を中心にして、1916年(大正5)4月に神社が建立。ちなみに「乃木神社」は、那須(別邸の敷地)のほか東京・赤坂(自刃した邸宅の隣地)、京都市(明治天皇陵の麓)、下関市(幼少時代の旧家跡に隣接)、飯能市(秩父御嶽神社内)など、全国に大小10社ほどある。

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 希典とともに殉死した静子夫人にちなんで名づけられた「静沼」。乃木別邸のそばの水田跡地に造られた灌漑(かんがい)用の池で、神社境内を流れる蟇沼(ひきぬま)用水から水を引いている。 

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 1892年(明治25年)に自ら設計した建坪53坪の木造瓦葺の乃木希典別邸。

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 乃木将軍は、石林のこの地をこよなく愛し、通算4年間静子夫人と過ごした。自ら鍬や鋤を握って農作業にいそしみ、晴耕雨読の生活を送り、村人とも親しく交わったという。「我が国は瑞穂の国、農は国の大本なり」と、自ら勧農の範を示した将軍は、「農事日記」に日常の出来事や農作物の経過、質素な献立、買い物など詳細に記していたとそうだ。

 別邸前庭の乃木将軍像。その後の建物は納屋。

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 乃木希典は、長州藩の支藩長府藩出身の陸軍大将。後に学習院長も務めたた。日露戦争における旅順攻囲戦の指揮や明治天皇の大喪の際の殉死は国際的にも有名。裕仁親王(昭和天皇)の教育係も務めた。明治24年(1891年)、ここ石林の地に約14haの土地と農家造りの家屋を求め、農家風の質素な別邸を建てた。1966年に栃木県の史跡に指定。内部公開は、なし。所有者は、乃木神社。

 右手は湯沸かし所、中央が井戸、左手は風呂場。

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 愛馬殿号愛育厩舎。大正天皇が皇太子の時、乃木将軍が賜った白馬は、殿(しんがり)号と名付けて愛育した。

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 石蔵庫(現石林文庫)

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 乃木神社の宝物館に入館。料金300円だが、この日は「県民の日」で無料。

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 乃木別邸で夫妻が使用された日用品をはじめ遺品や将軍に関係した資料を展示。

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●那須野が原博物館
(15:15~15:45) 那須塩原市

 県道317号(塩原街道)経由して、「那須野が原博物館」へ。

 那須塩原市域と那須野が原周辺を対象に、地学・植物・昆虫・動物の自然系4分野と、歴史・考古・民俗・美術・文学の人文系5分野を扱う総合博物館。「那須野が原の開拓と自然・文化のいとなみ」をテーマに、活動を展開している。

 道の駅と一体化した「那須野が原博物館」は、地域情報の発信と人々の交流を目的とした文化交流型の「道の駅」。観覧料は300円であるが、「県民の日」のため無料だった。

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 1977年(昭和52年)、前身の「西那須野町郷土資料館」が開館。1993年(平成5年)に焼失した後、2004年(平成16年)「那須野が原博物館」が開館。そして、2005年(平成17)の黒磯市・西那須野町・塩原町の合併により那須塩原市が誕生し、博物館は「那須塩原市那須野が原博物館」として再出発した。

 旧青木家周蔵那須別邸、松方正義別邸、大山巌別邸、山県有朋記念館などの展示。明治の元勲らは大農場方式の入植・開拓を行った。

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 那須野が原開拓地の家の模型。

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 那須野が原は扇状地のため、水が地下に浸透してしまい、江戸時代以前は人があまり住んでない不毛の原野だった。那珂川の水を取水する「那須疎水」の開削は、国の直轄事業としての大プロジェクト。それにより開拓が進み、緑豊かな大地となった。福島県の安積疎水、京都府の琵琶湖疎水とともに「日本三大疎水」と言われている。

 那須疏水取水施設1/2模型(高さ4.5m) 

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 「那須塩原の自然」の展示。地学・植物・昆虫・動物のほか、発掘された化石など。

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 博物館を後にして、県道317号(塩原街道)、国道400号経由、15:50西那須野塩原ICから東北道、帰路へ。

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 梅雨の時期で雨の心配もあったが、天気に恵まれ、快適な歴史探訪ツアーとなった。6月15日が栃木県の「県民の日」。県や市町村、民間施設で、ちょうど12日が無料開放・一部割引の対象の日に当たったところがあって、ラッキーだった。2個所の「なす風土記の丘資料館」で、学芸員や館長から直接の説明をいただき、理解を深めたのは良かった。

 

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 1692年(元禄5)、上侍塚・下侍塚という二つの古墳を水戸藩2代藩主・徳川光圀(1628~1701)が発掘した。2021年(令和3年)、栃木県が進める「いにしえのとちぎ発見どき土器わく湧くプロジェクト」は、「栃木県文化財保存活用大綱」の重点テーマの一つで、光圀が掘ったこの二つの古墳を、現代の技術で再調査しようという。今後、5年程度かけて調査と報告書の作成が行われることになっている。上・下侍塚古墳はいずれも国の史跡に指定されており、文化庁と相談しながら進めるという。

 物語は、水戸藩領の那須郡小口村(現在は栃木県那珂川町)の庄屋だった大金重貞(おおがねしげさだ)が、1676年(延宝4年)旅の僧・円順から「湯津上に高さ4尺あまりの古い碑がある」という話を聞いたことに始まる。重貞は現地を訪れ、草むらに倒れ苔にまみれた碑に刻まれた文章を読み、『那須記』という書物にまとめた。重貞は、古くは佐竹氏の家臣であったが、佐竹氏の秋田転封に際し小口村へ帰農土着したと伝えられる。

 重貞は諸学に精通しており、特に史書・仏典に詳しく『那須記』16巻のほか、多くの文書を残している。1683年(天和3年)、水戸光圀は当時水戸領であった那須郡武茂郷(むものさと、現在の那珂川町馬頭)を訪れた際、大金重貞から自著『那須記』を献上された。光圀は、その『那須記』に記された古碑「那須国造碑」に興味を持つ。

 碑文の内容は、689年に那須評督(なすのこおりのかみ)という官職を授かり、700年に亡くなった、元・那須国造(なすのくみのみやつこ)の那須直韋提(なすのあたいいで)という人物を顕彰したものだった。そこで「碑は那須国造の墓碑ではないか」と考えた光圀は1687年、家臣の佐々宗淳(さっさむねきよ=通称・介三郎、水戸黄門の助さんのモデル)に韋提の墓を見つけるよう命じる。

 碑の下を掘っても何も出土しなかったため、1692年(元禄5年)地元で国造の墓との伝承がある近くの「侍塚古墳」の発掘に取りかかる。しかし銅鏡などの遺物の他、古墳の被葬者の名を記した墓誌は見つからず、なお、これら出土品は、光圀の意向で絵師に命じて記録図を描かせた後、松材の箱に納め、それぞれの古墳に再び埋め戻された。また墳丘保護のため、松を植樹させた。こうした一連の光圀による活動は、今日の文化財調査・文化財保護に通じるものといわれている

 このときの調査の所見は大金重貞が『湯津上村車塚御修理』という書名に記録している。上侍塚の後方部中央を5尺(約1.5m)ほど掘り下げると、石釧、鉄鏃、管玉などが出土したとあり、これらの下には「へな土」(泥土)を塗り、その中には「墨・漆の練り土」「朱少々」があったという。これは、粘土郭の中に木棺を収めた埋葬施設とみられる。下侍塚についても同様に後方部中央を5尺ほど掘り下げると遺物が出土したというが、『湯津上村車塚御修理』は下侍塚の埋葬施設については言及していない。両古墳からの出土品は以下のとおり。

  • 上侍塚 - 銅鏡、石釧(いしくしろ=石製の腕輪)、管玉、鉄鏃、鉄鉾身、鎧破片、鉄刀身破片、高坏
  • 下侍塚 - 銅鏡、鉄斧、大刀柄頭、鉄刀身破片、鎧破片、高坏、壺

 重貞は、「那須国造碑」の保存のため、光圀の命により碑の堂宇を建設する。そしてその功績により銀若干を賜った。この一連の作業は大金重貞が現地指揮をとり、光圀の命は佐々を通じて行われた。重貞は事の経緯を『笠石御建立起』に記している。一方、この堂宇の周囲は水戸藩の飛び地として旗本から買い上げ、管理人の僧(別当)を配置し、碑堂が完成するとすぐに参詣した。なお前述のとおり、「那須国造碑」は、下侍塚古墳の北650mにある「笠石神社」の御神体となり、国宝に指定されている

 下侍塚については、1975年に周濠を主とする調査が実施され、葺石が確認されたほか、発掘記録にあるものと似た土師器壺などが出土している古代の那須郡はカラムシ製の布の産地で、奈良の大仏に使われた砂金も採れるなど、豊かな土地だったという。河川交通の要衝である那珂川のほとりに葬られた下侍塚と上侍塚の主は、一帯を治めた首長だったのだろうか。

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2022年6月14日 (火)

新田氏ゆかりの地・太田市

 5月29日(日)、新田氏ゆかりの新田荘(にったのしょう)、太田市(群馬県)の史跡をめぐる。

●大光院

 9:10、「大光院」駐車場に到着。「大光院」は、徳川家康が始祖・新田義重(よししげ)の菩提寺として、金山(かなやま)南麓に1613年に建立した浄土宗の寺院。

 「開山堂」に参拝。鉄筋コンクリート造りとしては古く、1934年(昭和9年)の再建。

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 こちらが本堂。境内中央には(写真右手)、上人の手植と伝えられる「臥龍の松」がある。

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 本堂の前にある「臥龍の松」は、半分枯れていた。

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 徳川家康は一族の繁栄と天下泰平、さらにご先祖の新田義重(よししげ)の追善供養のため菩提寺を建立計画を立て、芝「増上寺」の観智(かんち)国師に相談した。国師の門弟で四哲の一人といわれた呑龍(どんりゅう)上人が迎えられ、1613年(慶長18年)に創建された。「大光院」に入山した上人は、読経・講義・説法などに力を尽くしす。上人の徳を慕う学僧が「大光院」に多数集まり、周辺農民も上人の教えを守ったので、寺は栄えた。

 当時、太平の世になっても人心は乱れ、天災等で生活は貧しく、多くの捨て子や間引きなどが横行していた。上人は、これらの子どもを弟子という名目で寺に受け入れ、寺の費用で養育した。このため、後世の人々から「子育て呑龍」や「呑龍様」と慕われ、篤い信仰を集めているという。今日も、乳児を連れた母親が、何組も参拝していた。

●金山(かなやま)

 戦国時代の山城「史跡金山(かなやま)城跡」の金山(標高239m)に登る。金山は、太田のシンボルの山。昭和9年(1934)に国の史跡指定。

 9:35 「大光院」を出発。子ども連れのハイキング集団が、別のコースに山に向かって山道を歩く。

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 途中、2個所の東屋で小休憩しながら、10:30駐車場のある展望台に着く。

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 展望台から、現在はSUBARU(スバル)の城下町の太田市街、遠くに関東平野を一望。

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 10:40展望台を出て、「金山城跡」へ向かう。

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●金山城趾

 10:45、「史跡金山城跡」着。

 「金山城」は戦国時代、新田一族の岩松家純によって1469年(文明元年)に築城され、下克上によって城主となった重臣の横瀬氏(のちに由良氏に改姓)の時代に全盛を迎えた。越後の上杉氏や甲斐の武田氏などの有力武将たちに攻められたが、強固な城は落城することはなかったという。その後北条氏の支配となり、豊臣秀吉による小田原攻めによる北条氏の敗北によって、金山城も1590年(天正18年)に廃城となった。

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 「金山城」は、山全体の自然地形を利用して造られた山城。堀切や土塁・石垣などの土木工事を中心とした遺構がよく残されている。金山の山頂を中心として全山にその縄張り(=城の設計)が及ぶ金山城跡は、1934年(昭和9年)に国の史跡指定を受けた。太田市と太田市教育委員会では、1992年(平成4年)から発掘調査を開始し、金山城時代の通路形態の復元を中心とした遺構の保存整備事業を実施。また、2006年(平成18年)には日本城郭協会により、「日本100名城」に選定されている。

・堀切:山城に使われている空堀で、尾根を断ち切って敵の侵入防ぐ曲輪を守る施設。

 西矢倉西堀切と物見台堀切(写真がうまく撮れず、太田市教育委員会のパンフを転載)

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・物見台:金山の周囲の敵の動きを見張る施設。10:30着。

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 物見台から北西の方角:榛名山(1449m)と赤城山(1828m)

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 北の方角:日光白根山(2578m)と男体山(2486m)

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・馬場曲輪(ばばくるわ):大手虎口を守る兵が待機したという曲輪。石垣、石段、建物や柵列があった。

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・月の池:大手虎口の脇にあり、訪れた者に水の豊富さを見せつけるという。

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・大手虎口(おおてこぐち):本丸への侵入を防ぐ一大防御拠点。高く積まれた石垣は、敵を威圧し、城の威厳を示す。11:20着。

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・大手虎口南上段曲輪:手前の井戸跡と石敷建物跡。武器庫や兵の詰め所だったと思われる。

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・大ケヤキ(欅):この先の「新田神社」の参道にも大ケヤキがある。

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・日の池:戦いで勝利や雨乞いなどの儀式が行われたと思われる神聖な池。

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・南曲輪(中島記念公園):休憩所などが整備されて、眺望も良い。空気の澄んだ日には秩父山地の上に顔を出す富士山を望むことができる。

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 広場には、中島飛行機(現在のSUBARU)の創設者である中島知久平の胸像が建てられている。子供たちが大勢いるが、登山開始の時にいたハイキングの集団だろうか。

●新田神社

・金山のシンボル「金山の大ケヤキ」は、樹齢800年ほど。金山の山頂近く、「新田神社」の参道にある。

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 樹高17m、目通り6.79m、枝張りは40mを超え、樹勢良好。石段を登ると、11:40「新田神社」に到着。金山城の本丸跡に鎮座し、新田義貞を祀る。

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 拝殿の右横の説明板「新田神社御鎮座壱百年記念事業 修復奉賛会発足 趣意書」 には、

 「新田神社の創始につきましては、新田公の支族江田行義の十代の孫森下大膳が旧領江田の館(現在の新田町大字上江田)の本丸跡に、藁宮を建てて公及び祖先の遺徳を偲んだのが始めと傅えられて居ます・・・」とあるが、いつの頃の話だろうか。

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 明治になり、義貞の末裔と地元有志らの出願により、1973年(明治6年)神社創立の許可を得て、 1875年(明治8年)社殿を建築、「新田神社」の社号を賜ったという。1934年(昭和9年)、国の史跡に指定。

 社殿の右側には天皇家が腰掛けた腰掛石がある。右から大正天皇、秩父宮殿下、昭和天皇(以上、明治42年)、高松宮殿下(大正4年)、三笠宮殿下(大正14年)。参拝時に腰掛けられたそうだ。

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 境内には、他にも1979年(昭和54年)の高松宮宣仁親王の参拝記念植樹の松がある。

 境内で昼食後、12:05新田神社を出発、登りとは別の南側のジグザグの急坂を下る。

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●史跡金山城跡ガイダンス施設

 12:35、「史跡金山城跡ガイダンス施設」に入館(入場料無料)。金山城跡の歴史を紹介する歴史学習の場、金山来訪者の憩いの場でもある。建物は、隈研吾氏の設計。側面の壁は、金山城の石垣を模したという。

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 金山城の歴史解説、出土遺物などが展示されている。

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●金龍寺

 13:20 金龍寺着。「金龍寺」は、1417年(応永24年) 横瀬貞氏が祖父・新田義貞の菩提寺として建立した。

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 本堂に義貞の木像が安置されている。

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●天神山古墳

 「大光院」駐車場に戻り、3Km、車で7分ほどの「天神山古墳」駐車場に13:45に着く。

 墳丘の長さ210m、東日本最大(全国26位、近畿を除けば3位)の前方後円墳の「天神山古墳」。国指定の史跡。

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 「男体山(なんたいさん)古墳」とも呼ばれ、墳丘の周りには二重に堀が巡らされ、北東には付属する陪塚(=ばいちょう、親族や臣下を埋葬した小古墳)や北東に帆立貝型の「女体山古墳」も造られている。円筒埴輪のほか、家、楯、鶏や水鳥(白鳥)の埴輪が発見されていて、古墳が造られた時期は5世紀前半と推定。大型の長持形石棺が使われたことや埴輪の特徴から、古墳に埋葬された人はヤマト王権と強いつながりを持っていた毛野(けぬ)国の大首長とされている。墳丘に登る。

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●世良田東照宮

 天神山古墳から西へ15Km、車で25分ほどで、14:45 「世良田東照宮」の駐車場に着く。

 「世良田東照宮」は、徳川氏発祥の地の東照宮として知られている。国指定史跡、重要文化財。三代将軍家光により、元和年間(1615~1623) に造営された「日光東照宮」の元社殿や宝物などを1640年~1642年(寛永17年~19年)に徳川氏発祥の地である当地・世良田へ移築された。

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 次の写真は、ウキメディア・コモンズより転載した「拝殿」。国の重要文化財。

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 唐門(国の重文)に付随し透塀が本殿を一周している。この奥の本殿(国の重文)は、工事中か。

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 境内の「宝物保管陳列所」(撮影禁止)には、東照宮所蔵の宝物を陳列。展示されている「新田・徳川氏略系図」には、源義家ー源義国-新田義重-新田義季(よしすえ、新田義重の4男)ー世良田頼氏-・・・-松平親氏(松平家へ婿養子)-・・・徳川家康(徳川に復姓)-・・・つながるという。新田義季から数えて家康は、実に17代目となるとしている。拝観料300円。

 今日の学界では、家康によって粉飾された系譜というのが通説になっている。徳川家の系図詐称については、本ブログの次の記事を参照されたい。

 「尾島ねぷたまつり」 2014年8月18日投稿

   http://otsukare-sama.cocolog-nifty.com/blog/2014/08/post-b26c.html
 

●長楽寺

 「世良田東照宮」に隣接した「長楽寺」に15:20着。

 「長楽寺」は、徳川氏の祖と言われる新田義季が1221年(承久3年)、臨済宗の開祖・栄西の高弟・栄朝を招いて開基した、東国における禅文化発祥の寺。室町時代には関東十刹の一つにも数えられた。

 栄朝は名僧の誉れ高く、徳を慕って集まった全国の僧侶の中からは多くの高僧・名僧が輩出した。かれらは各地に寺院を開いて禅を広め、世良田は全国の僧侶の憧れの地となったという。広大な境内には小寺院が軒を並べ、常時500人もの学僧が研学・修行につとめるなど、関東の優良な寺院として栄えたそうだ。

 徳川家康が関東に入ると、徳川氏祖先の寺として「長楽寺」を重視し、天海大僧正を住職に任じた。さらに三代将軍家光の命を受けて天海は天台宗に改宗し、日光東照宮の社殿を移すなど、「長楽寺」は末寺700余寺を擁する大寺院として再興した。

・三仏堂:1651年(慶安4年)に三代将軍家光によって再建された。現在の建物は、1985年(昭和60年)に改修されたもの。三仏堂の中には、釈迦如来(高さ3m)、阿弥陀如来(3.3m)、弥勒菩薩(2.7m)の三体の木造仏が並んで安置されているという。県の重文。

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 新田義季は、得川(徳川)氏また世良田氏の祖。父・義重からは新田郡(新田荘)の世良田郷を譲られ、世良田郷の地頭となった。これにより世良田と称した。また得川郷をも領有して、得川を称したともされる。

 義季の後は、長子・頼有が得川郷を継承し、次子・頼氏が世良田郷を継承した。のちに家康が清和源氏を詐称する際、新田義季(得川義季)を先祖として、自身は松平から徳川に復姓した。

・忠霊塔:「長楽寺」の三仏堂の左手には、忠霊塔が建っている。

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 忠霊塔は、1877年(明治10年)の西南戦争から太平洋戦争まで245名余りの英霊が祀られ、昭和21年世良田村によって建てられた。

・蓮池と渡月橋:「心」の字を型どっていることから、「心字池」とも呼ばれる蓮池は、鎌倉時代にはすでに存在していたという。この池のほぼ中央には、石造りの太鼓橋「渡月橋」が架けられている。

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・太鼓門:時報や行事の合図のため、楼上に太鼓を置いていたことからこの名があるという。現在、太鼓はなく、明治9年に旧鐘楼から移された鐘も戦時中に供出されてしまっている。1982年(昭和57年)に重要文化財に指定。

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 ほかにも、鎌倉時代の優れた石造美術品として知られ国の重文に指定の「宝塔」、県の重文「勅使門」、本堂(大師堂)、新田一族供養塔 などがあるが、広い境内を回りきれず割愛した。

●新田荘歴史資料館

 「新田荘歴史資料館」(旧・東毛歴史資料館)は歴史公園の中にあり、「長楽寺」、「東照宮」の貴重な文化財をはじめ、新田荘域を中心とする様々な歴史資料を展示。入館料200円。時間の関係で入館は割愛。

 新田の「長楽寺」、徳川の「世良田東照宮」そして「新田荘歴史資料館」の一帯は、「大田市歴史公園」と呼ばれている。歴史公園の西側には芝生広場があり、古くから新田氏一族・世良田氏の館跡(推定)と伝えられているという。


●総持寺

 総持寺は、2町四方(一辺200m)の鎌倉時代の新田氏の惣領(=跡取り)の館がここにあったとされることから、別名を「館の坊」とも呼ばれる。この新田館跡は、西の早川を背にして、三方を堀にした館跡で、東と西の一部に堀の跡が残っている。拝観料なし。時間の関係で割愛する。

 「世良田東照宮」の駐車場を15:30出発、帰路へ。


 ★ ★ ★

 新田荘(にったのしょう)は、上野国(こうずけのくに)新田郡を中心とした地域(現在の群馬県太田市と周辺の桐生市・伊勢崎市・みどり市などの一部)にあった荘園、おもに大間々扇状地の上に立地している。1108年(天仁元年)、浅間山の爆発によって荒廃した新田郡南西部の地を源義重(源義国の子、義家の孫)が開発。1157年(保元2)にこの19郷を鳥羽上皇建立の寺院「金剛心院」に寄進、ここに金剛心院を本家、藤原忠雅を領家、義重を下司職(げししき)とする新田荘が成立した。

 下司(げし)とは、中世日本の荘園や公領において、現地で実務を取っていた荘官のこと。京にいる荘官の上司(じょうし)に対していう。

 新田荘は、1170年までには新たに39郷を荘域に加えて大荘園へと発展。義重の子息らは諸郷の地頭職を分割・譲渡されて世良田氏・額戸氏・山名氏などに分立、それぞれがさらに分立して庶子家(分家)は各郷に根を下ろし、自らの郷名を名字とした。

 新田義貞は、新田氏の惣領(=嫡子、跡取り)であったが、官職すらもたないほど鎌倉幕府からは冷遇されていた。元弘の変(1331)には、初め幕府軍の一員として楠木正成の千早城攻撃に加わったが、その途中帰国。1333年(元弘3・正慶2)、護良(もりよし)親王の令旨(りょうじ)を得て北条氏に背き挙兵する。関東各地で反幕府勢力を結集し、鎌倉に進撃して陥落させ、北条高時らは自害、鎌倉幕府は滅亡した。


 義貞はその功により、後醍醐天皇の「建武の新政」で重用され、越後、播磨守などの国司、武者所頭人、さらに左近衛中将などに任ぜられたが、やがて勲功第一位として優遇された足利尊氏と激しく対立するようになる。建武政権に反旗を翻し、武家政権を再興しようとする足利尊氏に、新田義貞は天皇方の大将として抗争を繰り返す。一時は尊氏を九州に追い落とすが、後醍醐天皇方は楠木正成らを失い、京都を放棄した。

 義貞は、天皇方勢力の再結集を図るため北陸に赴いていた延元3年(1338)、足利氏一門の斯波(しば)氏の軍の流れ矢に当たり、越前藤島(福井県福井市)で38歳の生涯を閉じた。義貞は、鎌倉攻めのため新田荘で兵を挙げたあと、ついに一度も新田の地を踏むことはなかった。

 尊氏とその弟・直義(ただよし)を中心に一族がまとまって行動した足利氏に比べ、新田氏は家格の低さももちろん、山名・岩松氏ら有力な一族が当初から義貞と別行動をとり、わずかに本宗系の庶子家しか動員しえなかったので、すでに義貞の非力さがあった。にもかかわらず義貞は後醍醐天皇によって尊氏の対抗馬に仕立て上げられ、悲劇の末路をたどることになった。


 新田義貞の時代に南朝軍の中核になり、新田氏一族もこれに従うが南朝の敗退とともに没落。その中で、北朝に下った岩松氏が事実上の宗家の地位を占めて新田荘を支配した。だが、戦国時代に入ると岩松氏も家臣の由良氏の下克上によって取って代わられると荘園の実態を失い、やがて豊臣政権の「小田原の役」に由良氏が巻き込まれて所領を失い、新田荘も解体に追い込まれた。


 明治維新の後、新田義貞や楠木正成らの南朝側の武将らは、朝廷のために最後まで尽した「忠臣」「英雄」として再評価されるようになった。義貞が亡くなって540年以上経った1882年(明治15年)、義貞は正一位を贈位された。新田義貞を祀る「新田神社」に天皇家が何故参拝されたのかという理由が分かった。

2022年6月10日 (金)

新型コロナ2022.05 減少傾向

  新型コロナ第6波は、感染力の強いオミクロン株の「BA.2」系統が主流となった。新規感染者数は2月中旬にピークアウト、大都市圏を中心に全国的には漸減傾向となり「まん延防止等重点措置」は3月21日で全面解除された。しかし一部では再拡大している地域もあり、行動制限なしの大型連休(4月29日~5月8日)明けの全国的なリバウンドが懸念された。大型連休以降の増加傾向は継続せず、5月後半には一部の地域を除いて全国的には減少傾向が続く

 2022年5月16日から31日までの新聞、テレビ、ネット情報から、新型コロナの主なニュースを辿る。本ブログ記事「新型コロナ2022.05 中朝急増」の続き。【写真や図をクリックすると、拡大表示します】

【5月16日】

●上海封鎖、「来月解除」 感染1千人下回る 日程なお慎重

 3月下旬から都市封鎖(ロックダウン)が続く上海市政府は16日、6月に封鎖を全面的に解除する方針を示した。新型コロナの抑え込みに一定のめどが付いたと判断し、行動制限などを段階的に緩和する。当初は8日間の予定だったロックダウンは、解除時期が示されないまま長引き、16日で50日目を迎えた。全面解除のスケジュールを示すことで、市民の不満を和らげるねらいか。ただ、解除日程に幅を持たせるなど、当局の慎重な姿勢が目立つ。

 厳格な行動制限によって、1日あたりの新規感染者は4月中旬の約2万7千人をピークに減少。15日には約2カ月ぶりに1千人を下回り、938人だった。16日からは、スーパーや薬局、商業施設などの実店舗での営業が一部で再開された。ほぼ運行を停止していたバスや地下鉄など公共交通機関も22日から順次運行を再開する。ただ、これまでも示された制限の緩和が徹底されないなどの事態が続いており、解除への見通しは依然、不透明。

●医薬品不足、正恩氏が躍起 コロナ対応 体制へ不満危惧か

 朝鮮中央通信によると、北朝鮮では15日午後6時までの24時間で、約39万2920人の発熱者と8人の死者が確認された。同通信は、金正恩(キムジョンウン)総書記 が15日の会議で「国家が調達する医薬品が薬局を通じて住民に正確に届いていない」とし、内閣や保健当局を叱責したと伝えた。会議の後には平壌市内の複数の薬局を訪れ、24時間稼働しているか、どんな薬が供給されたか、などを確認したという。

 北朝鮮は医療体制が脆弱で、ワクチンの接種も進んでいない。14日にも正恩氏が「人民と運命を共にする決意」で、自身の家庭常備薬を提供したと報道された。国民のくらしはさらに疲弊し、不満が高まれば体制の安定にまで影響しかねないとの見方も出ている。一方、韓国の尹錫悦(ユンソンニョル)大統領は16日、国会で施政方針演説で「ワクチンを含む医薬品など必要な支援を惜しむことはない」と述べた。

●都の時短命令、「違法」 東京地裁 飲食チェーン訴訟 賠償は認めず

 新型コロナ対応の改正特別措置法に基づき、東京都から営業時間の短縮命令を受けた飲食チェーン「グローバルダイニング」(東京都港区)が「営業の自由を保障した憲法に違反する」などとして都に損害賠償を求めていた裁判で、16日東京地方裁判所は「命令を出す必要があったとは認められず違法だ」とする判決を言い渡した。

 一方、都に過失はなかったとして賠償請求は棄却。命令の違憲性も否定した。時短命令をめぐる判決は初とみられ、同社は憲法判断などを不服として控訴した。飲食店を展開する同社は、2021年1月に出された「緊急事態宣言下」で、都の時短要請を受けたが拒否し、同年3月18日に26店舗が全国初の時短命令を受けた。

● 塩野義製薬 開発中のコロナワクチン、12~19歳の臨床試験開始

 大阪に本社がある塩野義製薬は、開発を進めている新型コロナのワクチンについて12歳から19歳に接種して有効性などを確認する臨床試験を始めたと発表した。塩野義製薬は「組み換えたんぱく質ワクチン」というタイプの新型コロナワクチンの開発を進めていて、大人向けのワクチンについては早ければ来月にも国に承認申請をする方針を明らかにしている。

 また会社では、今後さらに下の年齢層となる5歳から11歳を対象とした臨床試験も始める予定。塩野義製薬は「幅広い年代の方々に新たな選択肢を提供できるよう、早期開発、供給に向けて取り組んでいく」としている。

● 4回目ワクチン接種券、発送始まる 60歳未満は注意を 自治体で配布に違い

 新型コロナワクチンの4回目接種が月内にも始まるのを前に、自治体が接種券の発送を始めている。対象は60歳以上と基礎疾患のある18歳以上の人らに限定されるが、60歳未満の対象者への接種券の送り方は自治体によって異なり、注意が必要。自治体は住民の基礎疾患の有無を把握するのが難しいため、基礎疾患があると事前に申請した住民に送るケースと、3回目から5カ月以上経った18歳以上の全住民に送るケースがある。

 高知市は今月30日から始める新型コロナの4回目のワクチン接種に向けて、16日から接種券の発送を始めた。16日は、3回目の接種を終えてから5か月以上がたつ60歳以上の人、およそ1100人分の接種券が入った封筒が、高知市から発送された。18歳以上の基礎疾患がある人や、医師が重症化リスクが高いと判断した人については、市のホームページや郵送で申告を受け付けたあと、接種券を発送するとしている。

● 全国知事会、「まん延防止等重点措置」の在り方の見直しなど要請

 新型コロナ対策を検証する政府の有識者会議の17日の会合で、経団連や日本商工会議所といった経済団体と、全国知事会や全国市長会など地方団体から意見を聴いた。経済団体からは、飲食店に営業時間の短縮を要請するにあたっては事業者が納得できる基準を示すよう求める意見や、専門家の会議が複数あって政策決定の過程が分かりにくいなどといった指摘が出された。

 また、全国知事会からは、「まん延防止等重点措置」の在り方を見直すなどして、地域の実情に応じて自治体が柔軟に対策を講じられる仕組みを検討してほしいという要請が出された。政府は有識者会議で出された意見なども踏まえ、来月までに感染症危機管理の抜本的強化策を取りまとめることにしている。

●外国人観光客入国、月内に試験的再開 4カ国から 少人数ツアー対象

 観光庁は17日、外国人の観光目的の入国を5月中に試験的に再開すると発表した。新型コロナの感染状況が落ち着いている米国、オーストラリア、タイ、シンガポールの4カ国からそれぞれ少人数のツアーを受け入れ、感染防止対策や感染者が出た場合の対応などを検証する。参加者はワクチンの3回接種が条件で、1グループ4人以下を想定する。旅行会社の添乗員が付き添い、旅行先は都道府県の同意が得られた地域に限定する。滞在中のマスク着用なども呼びかける。

 政府は3月から、ビジネス目的や留学生らの入国は人数を制限しながら認めてきた。今回、政府が水際対策の緩和にかじを切ったことを受けて、旅行業界や航空会社からは観光客の受け入れ再開を求める声が上がっている。全国知事会も17日、外国人観光客の受け入れの早期再開などを求める緊急要望を斉藤国交相に出した。

● Jリーグ、「声出し」応援の段階的導入を決定 来月の公式戦から

 サッカー・Jリーグは感染対策として禁止している声を出しての応援について、来月の公式戦から段階的に導入していくことを決めた。具体的には政府の基本的対処方針に基づいて観客数を収容人数の50%に制限したうえで、マスクの着用を条件に声を出して応援できるエリアを設けるという。

●4630万円、「複数のカジノサイトに」 山口・阿武の誤送金

 山口県阿武町が住民の男性(24)に対し、新型コロナに関する「臨時特別給付金」として計4630万円を誤送金した問題で、男性の代理人弁護士は17日、振り込まれた金について男性が「海外の複数のカジノサイトで使った」と話していることを明らかにした。町は、男性の口座から別の銀行の2口座に、誤送金した一部が移されていたことを調査で確認。2口座について仮差し押さえの手続きをしているという。

 阿武町役場庁舎 出典:ウキメディア・コモンズ

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 花田町長は17日、誤送金した金がカジノサイトで使われた可能性があることについて報道陣に問われ、「あれだけの大きなお金がいっぺんに消費されるということは考えにくかった。もし事実であれば、許せないという気持ちだ」と話し、「回収に向けて全力を尽くす」とした。

【5月18日】

● 新型コロナ、米国で死者が100万人超える

 米国で新型コロナに感染して死亡した人が100万人を超えた。米国で初めて死者が報告されたのは2020年2月で、それから2年3か月で100万人以上が命を失ったことになり、現在も1日300人前後の死者が報告されている。すべての州で公共の場でのマスクの着用義務が廃止されるなど社会は、パンデミック前の状態に戻りつつある一方、オミクロン株変異ウイルス「BA.2」などの拡大で感染者や入院者は増加傾向にあり、再び感染の波が来る可能性も指摘されている。

●北朝鮮の発熱増、WHOが「懸念」 データ提供されず

 北朝鮮は国営メディアを通じて発熱者の増加を連日伝えている。18日の報道によると、17日午後6時までの24時間に全国で新たに23万2880人の発熱者が確認、6人が死亡。発熱者が急増し始めたとする4月末以降の累計では発熱者が171万5950人、死者が62人に上る。WHOのテドロス事務局長は17日、WHOが求める感染拡大に関するデータの提供に北朝鮮側が応じていないことを明らかにし、「さらなる感染拡大を深く懸念している」とした。

 WHO緊急対応責任者のライアン氏は17日、「未確認のウイルスによる感染は、新たな変異株を生む可能性がある」と感染の拡大が、更に深刻な事態を引き起こす可能性を指摘。北朝鮮が情報を閉ざしている現状について「各国が支援を受け入れない限り、WHOには対応するすべがない」と懸念を示した。北朝鮮は医療体制が脆弱、ワクチン接種も進んでいない。金正恩総書記は17日の会議で「国家指導幹部の非積極的な態度や緩み」を批判した。

●GDP、2期ぶりマイナス 年1.0%減 オミクロン株響く 1〜3月期

 2022年1~3月期の国内総生産(GDP)は、物価変動の影響を除いた実質(季節調整値)で前期(2021年10~12月期)比0.2%減、年率換算で1.0%減となった。オミクロン株の感染拡大で個人消費が伸びなかったほか、輸入の増加が数字を押し下げた。内閣府が18日、1次速報を発表した。民間エコノミストの予測の平均値(年率1.36%減)よりもマイナス幅は小さかったが、2四半期ぶりのマイナス成長。コロナ禍以降、四半期ごとにマイナスとプラスを繰り返す状態が続いている。

 2021年度のGDPは実質で前年度比2.1%増。3年ぶりのプラス成長となったが、諸外国に比べるとまだ低い。4~6月期は重点措置の解除で個人消費が増えると見込まれ、民間予測では年率5.18%増とプラス成長になる見通し。ただ、ウクライナ危機による物価高や米国の金融引き締めなどで世界景気の先行きは不安材料が多く、国内の経済への影響も懸念されている。

● オミクロン「BA.2」、 症状を引き起こす力は「BA.1」と同程度か

 現在新型コロナの感染の主流となっているオミクロン株「BA.2」について、東京大学の河岡特任教授らのグループは、症状を引き起こす力は「BA.1」と同程度だとする動物実験の結果を発表した。科学雑誌の「ネイチャー」で発表した。「BA.2」とその前に流行した「BA.1」の実際のウイルスをそれぞれハムスターに感染させ、症状などを詳しく調べた。その結果どちらの場合も体重の変化に異常はみられず肺の炎症もいずれも軽かったという。

● 就学前の子ども、マスク着用一律に求めず 政府方針案

 マスクの着用は基本的対処方針で感染対策の1つとして位置づけられており、諸外国では屋外でのマスクの着用義務を緩和する動きがあるものの、現時点では着用の考え方が変わるような科学的な証拠は得られていない。そのうえでマスクを外してよい場面は、正しく国民に伝わるよう周知内容をより明確化し、リーフレットなどで幅広く周知・徹底を行うという。

 子どものマスク着用について2歳未満の乳幼児は、人との間隔が取れない場合も含めて「着用はすすめない」とする。また2歳以上で就学前の子どもは、オミクロン株を踏まえた対策として、これまで「一時的に着用をすすめる」を見直し、人との間隔が取れない場合も含めて「着用を一律に求めることはしない」とする。政府は19日にこの方針案を厚労省の専門家組織の会合に示して意見を求めたいとしている。

●届出漏れで自宅死 報告書 都「感染急拡大で保健所逼迫」

 東京都内の総合病院で昨年8月、新型コロナ感染が確認された50代女性の「発生届」が都の保健所に提出されず、保健所もそのミスに気づかないまま女性が自宅で死亡した問題で、都は18日、調査報告書を発表した。職員に聞き取るなどしたが、保健所がミスに気づけなかった経緯は明らかにできなかった。都は、問題を受けて、業務が逼迫した保健所への応援を強めたことなどを明らかにした。

【5月19日】

● 米CDC、東部・中西部の人口多い地域でマスク推奨 感染拡大で

 米国では5月19日時点ですべての州で屋内でのマスクの着用義務が撤廃されている。米国CDC(疾病対策センター)は東部や中西部の人口が多い地域で新型コロナ感染拡大が深刻になり、マスクの着用が推奨される水準に達しているという認識を示した。CDCによると、米国で1日に報告される新型コロナ感染者の1週間平均は17日の段階でおよそ9万9000人と増加傾向、自宅でウイルス検査をし報告しないケースを含めるとさらに多くの感染者が出ているとみられている。

●北朝鮮、「発熱」197万人 コロナの実態見えず

 北朝鮮が国内に新型コロナの感染者がいることを公表してから、19日で1週間が経った。国営メディアは防疫の強化を報じ続けているが、PCR検査の態勢も整わないとみられる中で膨大な数の「発熱者の急増」ばかりが伝えられており、感染拡大の実態は明らかになっていない。韓国の専門家からは、体制の指導力に影響しかねない危機だとの指摘も出る。北朝鮮の内情を知りうる関係者は「隔離された住民への食料や薬の供給が不足し、不満が出ているようだ」という。

 朝鮮中央通信によると、4月末からの「発熱者」は18日午後6時までに197万8230人を数え、63人が死亡。74万160人が治療中だという。24時間の発熱者は連日、20万人を超える。人口約2600万人の北朝鮮国内にあって膨大な人数だが、韓国の国家情報院は19日、北朝鮮では4月末より前から腸チフスなどの感染症が広がっており、新型コロナ以外の原因での「発熱者」が多く含まれているとの見方を示した。

● 全国は大型連休で感染急増せず 沖縄は過去最多に 専門家組織

 厚労省の専門家組織の会合が19日開かれ、18日までの1週間の全国の新規感染者は前週の1.07倍と約1カ月ぶりに増加に転じたが、大型連休前の水準より低くなり、 ここ数日の7日間平均は減少傾向、「今後の動向を注視する必要がある」と指摘した。大型連休中は診療や検査の機会が減り、実態の把握には時間がかかるため、「感染状況の正確な評価は難しい状況が続いている」としている。

 また各地で20代が顕著に増加していて、沖縄県では30代以下の若い世代とともに60代以上の高齢者でも大きく増加している。大型連休後に学校での感染の割合が増えているほか、大都市圏を中心に夜間の繁華街の人出が大型連休後に増加に転じた地域もある。医療体制について全国では重症者数が減少、亡くなる人は横ばい。一方、沖縄県では、病床使用率55%、重症病床使用率25%(いずれも18日時点)と他の地域より際立って高く、医療の逼迫が懸念されている。

●新規感染者数の前週比、首都圏は横ばい 各地で増加も

 19日の専門家組織会合で示された資料によると、新規感染者は34都道府県で前週より増えたが、大型連休を経ても全国で感染が急増するような事態にはなっていない。脇田座長は、連休で人が動いたものの、①基本的な対策をしっかりやっている、②ワクチンの3回目接種が進んでいる、③1、2月に感染が多かったことによる自然感染で得た免疫がある程度、感染抑制の方に働いているとの見方を示した。

 首都圏の1都3県の新規感染者数の前週比は、東京都と千葉県で1.00倍、神奈川県1.08倍、埼玉県0.97倍とほぼ横ばいで、去年夏の第5波のピークを下回っている。他の大都市圏の大阪府1.06倍、愛知県1.13倍。人口10万あたりの感染者数が突出して多い沖縄県(直近1週間で1014人、全国平均203人)は、1.13倍だった。前週より新規感染者数が大きく増えたのは、富山県1.48倍、静岡県1.32倍、山形県と山口県が1.29倍、石川県1.25倍、福井県1.24倍、奈良県1.22倍など。

 新規感染者数の前週比(5月18日までの1週間) 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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● マスク着用、「屋外で会話少なければ必ずしも必要ない」 専門家組織

 19日の専門家組織の会合では、マスクを外しても感染リスクが高くならない場面について見解をまとめた。飲食の際に食べたり飲んだりするとき以外はマスクをするほか、人混みでは適宜着用することが必要だとした一方、屋外で周りの人との距離が確保できる場合や、距離がとれなくても会話が少ない場合は必ずしも必要ないとした。また、小学校入学前の子どもにはマスクの着用を一律に求めないことを幅広く周知することが必要だと指摘した。

 提言を受けた政府は、熱中症のリスクが高まる季節を前に、マスクの着脱についてどのように国民に呼びかけていくか、改めて検討する。ただ、感染者がなお多い状況が続いており、厚労省幹部は「マスクの着用について、すぐに大きく緩和することは難しい」との見方を示す。「政府から丁寧に発信していきたい」と話す

 マスク着用についての専門家組織の提言 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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●ネットカジノ、裏付け急ぐ 山口県警 誤入金 詐欺容疑で男逮捕

 山口県阿武町から誤って入金された金を別の口座に振り替えたとして、山口県警は18日、無職田口翔容疑者(24)を電子計算機使用詐欺の疑いで逮捕したと発表した。容疑者の口座からは誤入金された4630万円のほぼ全額が出金されており、「ネットカジノで使った」と供述しているという。県警は使途の裏付けを進めている。阿武町によると、容疑者は山口市内から町に2020年10月に転入。町の「空き家バンク」制度を利用し一戸建てに移り住んだ。

 町は新型コロナに関する「臨時特別給付金」の入金のため4月1日、対象463世帯の世帯主と振込先口座の名簿を記録したフロッピーディスクを町の指定金融機関に持参。手続きはこれで終わっていた。ところが6日、職員の一人が「振込依頼書」を必要な文書と思い込み、金融機関へ別途、提出。依頼書には名簿の一番上の世帯しか印字されず、そこに載っていた容疑者の口座に4630万円を振り込まれた。8日、金融機関の指摘でミスが発覚した。

【5月20日】

● 北朝鮮、新たに26万人余の発熱症状 拡大に歯止めかからず

 北朝鮮で新型コロナによるとみられる発熱者が相次ぐ中、20日付けの朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は19日午後6時までの1日で、新たに26万3000人余りに発熱の症状が確認され、2人が死亡したと伝えました。先月下旬以降の発熱者の累計は224万1000人余りとなり、死者は65人に上っているとしていて拡大に歯止めがかからない状況が続く。

 一方、労働新聞は、軍の元帥で金正恩総書記の軍事教育などを担当していたとされるヒョン・チョルヘ(玄哲海)氏が19日、87歳で死去したと伝え、国葬を執り行うと明らかにした。葬儀の委員長はキム総書記が務めるとしていて、キム一族による体制を支えてきた元老の死を国を挙げて追悼することで、感染拡大が続く中でも内部の結束の徹底を図るねらいがあるとみられます。

● 高齢者施設で働く職員も4回目接種の対象に 国に要望書提出

 新型コロナの4回目のワクチン接種は、60歳以上の人と18歳以上の基礎疾患のある人などを対象に早ければ来週にも全国で始まる予定。これに対し19日、全国の高齢者施設で作る3つの団体が厚労省などに対し、施設で働く介護職員や事務職員なども接種の対象に加えるよう要望書を提出した。

 要望書では、高齢者施設での感染は職員によるウイルスの持ち込みによって発生することが多いとして、入所者の安全を守り安心してケアにあたれるよう希望者への接種を強く要望する。また、第6波では職員の3回目接種が済んでいた施設では大規模なクラスターの発生が抑えられたケースが多かったとして、4回目の接種を求める声が寄せられているという。

●8割は検査・待機免除 入国緩和 来月、1日2万人に

 新型コロナの水際対策をめぐり、政府は20日、海外からの入国者に実施している入国時の検査や自宅待機について、一定条件で免除すると発表した。6月1日から実施、1日あたりの入国者数の上限も現在の1万人から2万人まで倍増させる。出国時検査は引き続き求めたうえで、空港などの検疫措置を緩和する。政府は今後、コロナ禍以前のビジネス目的での来日者数の水準だった1日3万人程度までの引き上げをめざす。

 具体的には、各国・地域の感染状況などを総合的に検討し、「流入リスク」の高い順に「赤」「黄」「青」の3グループに分類。「赤」は 入国時検査の実施、検疫施設で3日間待機。3回目ワクチン接種者は入国時検査と3日間の自宅待機。「黄」は入国時検査と3日間の自宅待機だが、3回目接種者は検査も待機も求めない。「青」は、G7などを含め入国者の8割程度の国・地域が対象となる見込みで、検査も待機も免除する。それぞれのグループの国や地域は来週公表する。入国停止中の観光客については、観光庁が今月中に実証事業を行い、旅行会社や宿泊事業者に対するガイドラインを策定する予定。

● 入国緩和、経済界は歓迎「さらに緩和を」 専門家、変異株リスク指摘

 政府が入国者数の上限を倍増させると決めたことを受け、航空業界、観光業界や経済界からは歓迎とともに、さらに緩和を求める声が上がる。一方で、検疫体制や感染急拡大への懸念もある。専門家は、「変異株の流行状況も加味し、少なくとも1カ月に1回といった頻度でグループ分けを更新すべきだ」と指摘。変異株が入り込んだことに気づくのが遅れると「感染拡大の起爆剤になってしまうおそれもある」とみる。国内での変異株の調査も一層徹底していく必要があるという。

●都、飲食店の制限撤廃へ 認証店 利用人数・時間自由に

 東京都は20日、新型コロナ対応の対策本部会議で、都内の「リバウンド警戒期間」を期限の22日で終えることを決めた。都が感染防止策を認めた認証店については、利用人数や時間制限の協力要請を全てやめる。都はこれまで、認証店に対しては、「8人以内」で「2時間以内」の利用とするよう協力要請していた。対策を確認できていない非認証店に対しては、今後も「4人以内」「2時間以内」とするよう協力を要請する。

 小池知事は会議後の会見で、「懸念されていた大型連休後の感染拡大は見られなかった。基本的な対策を徹底して感染を抑えるステージに入りたい」と説明。2020年11月から中断していた都内の観光支援事業を6月中に試行的に再開。今後、政府の「GoToトラベル」の動きも踏まえ、全国的な観光振興策とも足並みをそろえる。また新型コロナ患者向けに確保している病床約7200床を、感染者の増加傾向が見られないことから5千床に引き下げる。

●マスク、国が基準 距離2m 多くの場合外しても可

 厚労省は20日、新型コロナ対策のマスク着用について、どんな場面なら外せるのか、基準をまとめ、公表した。人との距離が2m以上あれば、屋内でも屋外でも、多くの場合はマスクを外せるとした。屋内で会話をする時は着用を推奨するものの、十分に換気などをすれば外すことも可能とした。基準は、厚労省の専門家組織の19日の提言におおむね沿った内容。

 人との距離を2m以上確保できるか、屋内か屋外か、会話はあるか、の3要素の組み合わせで8パターンに分け、マスク着用の要不要を示した。人との距離を確保できる場合、屋内で会話する時のほかはマスクを外せる。人との距離を確保できない場合、マスクを外せるのは屋外で会話がない時だけ。外で人とすれ違う通勤時などが想定される。また、一時的に着用を推奨していた保育園などの2歳以上の未就学児について、着用を一律には求めないという。

 屋外・屋内のマスクの着用について 出典:厚労省のホームページ

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【5月21日】

● 中国・上海 4月の貿易総額、前年比約4割減 コロナ拡大で物流混乱

 中国・上海の税関当局によると、管内の港や空港での輸出と輸入を合わせた先月の貿易総額は577億ドル(日本円で7兆3000億円余り)と、去年の同じ月と比べて40.5%の大幅な減少となった。厳しい外出制限によって物流が混乱したことなどが要因。日本への輸出額も57.3%減っていて、自動車メーカーの一部では、中国からの部品の供給が滞ったことで、日本国内での操業を一時停止する事態も起きている。

 また、上海市当局が発表した先月の主要な経済統計では「工業生産」が去年の同じ月に比べて61%減少したほか、消費の動向を示す「小売業の売上高」も48%減少するなど、経済への深刻な影響が浮き彫りになった。当局は、このところ感染の拡大は抑え込みつつあるとし、徐々に外出制限を緩和して来月中には市民生活を正常化させるという方針を示していて、経済活動の再開を進め、影響の一段の長期化を防げるかがカギになっている。

●昨年国内死者、予測上回る コロナで医療逼迫 影響か

 新型コロナの流行が始まった2020年は、国内のすべての死者数が予測よりも少なかったのに対し、大きな感染がみられた2021年は多かったことが厚労省研究班の分析で分かった。2020年は感染対策の徹底でほかの感染症が減ったのに対し、2021年はコロナによる医療逼迫が深刻化したこともあって死者数が押し上げられた可能性がある。

 この分析には、死者が例年と比べてどれほど増えたかをみる「超過死亡」という指標が使われた。2020年は大きな超過死亡がみられず、逆に想定を約6千~約5万人下回る「過少死亡」がみられた。一方、2021年は約1万~約6万の超過死亡がみられた。時期と地域別にみると、2021年春の4波の時期には関西で、同年夏ごろの5波では首都圏で際立っていた。

● 世界の超過死亡、2年で1490万人に

 WHOは今月、世界各国の超過死亡を推計した結果を発表。2020、2021年の超過死亡が計1490万人と、同期間に報告されたコロナの死者数(約540万人)の3倍近くにのぼった。WHOの手法も、報告数が予測値を上回った分を超過死亡としているが、厚労省研究班の手法とは違う部分もある。WHOの公表データで日本の超過死亡を月別に見ると、2021年は多くの月で超過死亡が出たが、2020年は予測を下回る月がほとんどで、厚労省研究班の分析結果とほぼ同じ傾向だった。

 「超過死亡」は、季節性インフルエンザの流行の深刻さを測るため、1973年にWHOが提唱。日本も1998年から国立感染研が推計を始めた。コロナの影響を分析するため2020年、厚労省研究班を立ち上げ、過去5年間の全ての死因による死者数のデータを使い、死者数の予測値を算出。実際の死者数が、この予測値を上回った分を「超過死亡」とする。

● 収入がコロナ前の水準に戻らず、26%余

 独立行政法人「労働政策研究・研修機構」は、新型コロナの影響を調べるために、企業で働く人など4800人余りに継続的な調査を行っていて、ことし3月の結果をまとめた。それによると、2019年から去年までの年収の推移を聞いたところ、「ほとんど変わらない」が56.1%、「上昇した」が9.9%だった。一方で、「収入が低下傾向」が11.3%、「2019年からおととしにかけて低下し、その後は横ばい」が8.3%など、感染拡大前の水準に戻っていないと回答したのは26.1%に上る。

 同機構の渡邊主任調査員は「コロナ禍で働き方や生活スタイルが変わり、仕事が減ったり働く時間が減少したため、経済活動が再開しても収入が元の水準に戻らない人が出るおそれがある。収入の減少に加えて、物価上昇などで生活に不安を感じる人が増えているとみられる」と話している。

【5月22日】

●岸田内閣支持、最高59% 比例投票先 自42% 維11% 立10%

 朝日新聞社は21、22日に全国世論調査(電話)を実施。岸田内閣の支持率は59%(前回4月調査は55%)で、政権発足以来最高となった。また参院選での比例区投票先は、自民党の42%(同41%)がトップ、日本維新の会11%(同13%)、立憲民主党10%(同12%)を大きく引き離した。内閣支持率は無党派層からは43%、立憲や維新の支持層からも4~5割の支持があった。年代別では70歳以上が69%と高かった。不支持率は26%(同29%)だった。

 新型コロナをめぐる政府対応については、「評価する」62%(同53%)が「評価しない」32%(同42%)を上回り、こちらは歴代政権で最高となった。立憲支持層でも7割が「評価する」と答えた。

●屋外でのマスク、「着けなくもよい」55% 「着けるべきだ」42% 朝日新聞社世論調査 

 21、22日に朝日新聞社が実施した全国世論調査(電話)で、人と距離が取れる屋外でのマスクの着用について尋ねたところ、「着けなくてもよい」が55%で、「着けるべきだ」42%を上回った。現状の街なかでは屋外でもマスク姿の人が大半だが、意識の上では条件により許されると考えている人が多いようだ。「着けなくてもよい」とする脱マスク許容意見と「着けるべきだ」とする慎重意見の比率は、男性だと58%対38%と差が開いたのに対し、女性では51%対46%と接近した。

● オミクロン株の後遺症、以前の株の10分の1ほど

 国立国際医療研究センターなどの研究グループは、ことし2月初めまでにオミクロン株に感染して入院した20代から80代の患者53人から、「倦怠感」や「息切れ」、「嗅覚や味覚の異常」などといった後遺症の症状を詳しく聞き取り、2か月以上続いていた人を年齢や性別、ワクチン接種歴などの条件を合わせ、アルファ株やデルタ株など以前に広がったウイルスに感染した人と比較した。

 オミクロン株では「倦怠感」が続いていた人が18人中1人だったのに対し、アルファ株などでは何らかの症状があった人は18人中10人だったという。研究グループは、オミクロン株で後遺症とみられる症状が出るのは10分の1ほどと考えられると分析した。しかし感染者数が格段に多いため、後遺症に悩む人は多くなるおそれがあるとしている。

● 首都圏大手私鉄、運賃値上げの検討相次ぐ コロナ禍で利用客減少

 新型コロナの感染拡大で利用客が減り、業績が低迷している首都圏の大手私鉄の間で、運賃の値上げを検討する動きが相次いでいる。値上げには国土交通省の認可が必要で、京王電鉄は早ければ来年度の後半、京浜急行電鉄は来年度中の運賃の値上げを検討している。新型コロナ感染拡大で鉄道事業が赤字になっているうえ、感染の収束後もテレワークの普及などもあって、以前ほどには業績が回復しないと見ている。

 東急電鉄はすでに認可を受けて、来年3月から普通運賃を平均13%程度、値上げする。東京メトロ、東武鉄道、それに西武鉄道は来年の春から、1回の乗車につき10円程度を値上げする見込み。小田急電鉄と相模鉄道も同じ制度で値上げを検討していて、首都圏の私鉄各社の間で値上げに向けた動きが相次いでいる。

【5月23日】

● WHO、コロナワクチン接種加速を サル痘・急性肝炎にも要警戒

 WHOのことしの年次総会は3年ぶりに対面での開催となり、本部があるスイスのジュネーブで22日に始まった。この中でテドロス事務局長は、新型コロナのワクチンの接種状況について、ことし7月までに人口の70%が接種するという目標を達成できた国は先進国を中心に57か国にとどまっているとしたうえで、「多くの国で規制が解除され以前のような生活に戻っているが、パンデミックはまだ終わっていない」と述べ、接種を加速させるよう改めて呼びかけた。

 また、21日の時点で欧米を中心とした12か国から92人の患者が報告されている天然痘に似た症状の感染症「サル痘」のほか、幼い子どもを中心に報告が相次いでいる原因不明の急性肝炎についても触れ、警戒が必要だという認識を示した。

● コロナ対処方針変更 「屋外で会話ほぼない場合マスク必要なし」

 政府は、新型コロナ対策本部を23日に持ち回りの形式で行い、基本的対処方針を変更した。マスクの着用について、屋内では、2m以上を目安に周りの人との距離がとれ、会話をほとんど行わない場合、屋外では、周りの人と距離がとれる場合や、距離がとれなくても会話をほとんど行わない場合には、いずれも着用の必要はなく、特に夏場は熱中症予防の観点から外すことを推奨する考え方を盛り込んだ。

●傍聴席「1席空け」制限、順次緩和 コロナ対策緩和 最高裁が通知

 新型コロナ対策で「1席空け」になっていた裁判の傍聴席の使用制限が、順次解除される見通しになった。最高裁が全国の裁判所に緩和の検討を促す通知を発出。仙台の高裁、地裁、家裁は23日、全席使用を27日から再開すると発表した。マスク着用は「引き続きお願いする」という。

【5月24日】

●変異株の新系統、市中感染を確認

 厚労省は24日、新型コロナのオミクロン株の変異系統「BA.5」「BA.2.12.1」の市中感染を東京都が確認したと発表した。「BA.5」は南アフリカで置き換わりが進んでいるウイルスで、検疫を除くと、国内で感染が確認されたのはBA.5は初めて。一方、米国で感染が増えているオミクロン株のBA.2.12.1は3例目。いずれも現在主流のBA.2系統よりも感染が広がりやすいとされ、今後置き換わる可能性がある。

 厚労省や都によると、BA.5に感染した70代男性は5月上旬に、BA.2.12.1に感染した50代男性は4月下旬にそれぞれ発症し、いずれも軽症だった。都によると、いずれの変異ウイルスも、感染した場合の重症度は明らかになっていない一方、これまでのオミクロン株に比べて感染力が高い可能性があるということで、発生の動向を注視していくという。

● 体育授業、屋外に限らずプール・体育館もマスク不要 文科省通知

 文部科学省は、感染対策のマニュアルで体育ではマスクの着用は必要ないと示してきたが、慎重な学校もあるとして熱中症のリスクが高まる季節を前に、24日全国の教育委員会に改めて通知した。この中では、マスクを着用する必要がない具体的な場面について、体育の授業の際は屋外の運動場に限らず、プールや屋内の体育館も対象となると明記している。

 また、運動部活動は近距離で接触する運動などは各競技団体が作成するガイドラインを踏まえたうえで、体育の授業に準じてマスクの着用は必要ないとする。登下校についても会話を控えるよう注意しつつ、マスクを外すよう指導するなど熱中症対策を優先する。また政府の基本的対処方針で2歳以上の小学校に入る前の子どもについて、マスクの着用は一律には求めないしたことを踏まえ、改めて、幼稚園でも着用を一律には求めないことを周知した。

● 外国人観光客受け入れ再開へ実証事業 効果的な感染対策を確認

 政府は新型コロナの感染状況が改善していることなどから、現在中止している外国人観光客の受け入れを、来月以降段階的に再開することを検討していて、24日から少人数の訪日ツアーを試験的に始めた。最初の参加者となる米国の旅行会社の社員合わせて7人が成田空港に到着した。

 参加した7人は日本の旅行会社の添乗員とともに、およそ1週間かけて関東や東北などの観光地をめぐる予定で、海外の人たちに検温や消毒、それにマスクの着用など日本の基本的な対策を徹底してもらうための効果的な方法を確認することになっている。観光庁は参加者への聞き取りを進めるなどして改善点を取りまとめ、宿泊施設や旅行会社向けのガイドラインをまとめることにしている。

●9割の4299万円確保 誤入金問題 山口・阿武町 カジノ残金は不明

 山口県阿武町の4630万円の誤入金問題で町は24日、記者会見を開き、約9割にあたる計約4299万円を法的に「確保した」と発表した。入金された一部を別の口座に振り替えたとして電子計算機使用詐欺容疑で逮捕された無職田口翔容疑者(24)が振り替えた3社から、20日に町の口座に入金されたという。

【5月25日】

● WHOテドロス事務局長の再選を決定 8月から2期目へ 任期は5年

 WHOは去年、エチオピア出身のテドロス事務局長の任期満了を前に、加盟国から次期事務局長の候補者を募ったところ、ヨーロッパやアフリカ、アジアなどの28か国が再任を提案し、ほかの候補者の提案はなかった。これを受けて、スイスのジュネーブで開かれているWHO年次総会は24日、テドロス事務局長を次期事務局長に選出するという決議案を採択し、再選が決まった。2期目の任期はことし8月から5年間。

 新型コロナをはじめとする感染症への対応や、ロシアの軍事侵攻を受けているウクライナへの医療支援、それに途上国における保健分野の課題などに取り組む。テドロス事務局長は「皆さんの信頼に感謝する。新型コロナのパンデミックは前例がなく、学ぶべき教訓が多くある」と述べ、意欲を示した。一方、WHOの年次総会には、加盟していない台湾がことしもオブザーバーとしての参加を目指したが、中国などが反対し、6年連続で認められない。

●4回目接種、始まる 60歳以上、基礎疾患ある人対象

 新型コロナワクチンの4回目接種が25日、全国各地で始まった。重症化を防ぐことが狙いで、対象は3回目の接種から5カ月が経った人のうち、60歳以上の人、18~59歳で基礎疾患がある人、医師が重症化リスクが高いと認めた人に限られる。接種間隔は3回目から5か月で、ファイザーかモデルナのワクチンを使って医療機関で個別接種を受けられるほか、東京都などでは大規模接種会場も設けられる。

 一部の自治体や高齢者施設でつくる団体などから医療従事者や介護職員も4回目の対象に加えるよう求める声も出ているが、厚労省は当面は対象を変更しない方針で、「重症化リスクが高いと判断されれば接種を受けられるので、かかりつけ医などに相談してほしい」という。

● 4回目接種、重症化防ぐ効果一定程度続くも 感染防ぐ効果続く期間は短く

 イスラエルでは、オミクロン株の感染拡大を受けて2021年12月以降、3回目の接種から少なくとも4か月以上たった60歳以上の人などを対象に4回目の接種が行われている。先行して接種が行われたイスラエルから研究結果が報告されていて、感染や重症化、それに死亡を防ぐ効果が確認されている。ただ、重症化を防ぐ効果は一定程度続くものの、感染を防ぐ効果が続く期間は短くなるという。

 ワクチンに詳しい北里大学の中山哲夫特任教授は「4回目接種で抗体のレベルが持続する期間は短いが、免疫の記憶は1段高く持ち上げることができる。高齢者の多くは3回目接種による免疫力は下がってきている。高齢者や基礎疾患のある人は重症化を抑えるという意味で4回目接種を受けたほうがいい。感染リスクがある仕事をしている医療従事者や高齢者施設で勤務する人、救急隊員などで希望する人に、4回目接種をする機会を提供する必要もあるのではないか」と話す。

●一部地域を除き、感染は減少傾向 専門家組織が分析

 厚労省の専門家組織は25日、感染状況について「大型連休後半以降の増加傾向は継続せず、全国的には一部の地域をのぞいて減少傾向が続いている」と分析した。直近1週間の全国の新規感染者は前週の0.91倍。前週より多かったのは6県にとどまり、徳島県の1.09倍が最大。10歳未満をのぞく全ての年代で減少した。ただ沖縄県のように、直近7日間の平均が昨年末からのピークを上回る地域もあり、「引き続き注意が必要」としている。

 5月24日時点の東京の感染状況 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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【5月26日】

●首相、訪日観光解禁表明 来月10日からツアー客想定

 岸田首相は26日、東京都内で講演し6月10日から訪日観光客の受け入れを再開する方針を明らかにした。観光目的の入国解禁は約2年ぶり。「今後も感染状況を見ながら、段階的に平時同様の受け入れをめざす」とも述べた。新型コロナで大きな打撃を受けた観光業や地域経済の回復につながることも期待されるが、年間3000万人を超えていたコロナ前に戻るには時間がかかるとの指摘もある。

 政府は、6月1日から1日あたり入国者数の上限を現在の1万人から2万人まで倍増させる予定、入国する各国を感染状況など3グループに区分し、入国時の検査や待機などを一定条件で免除する。受け入れを再開する観光客もこの2万人枠の中で認める方針で、入国の対象は新型コロナの陽性率による区分けで最もリスクの低いとされる米国や韓国、中国など98の国と地域が対象。さらに、感染拡大を防ぐため当面、添乗員付きのツアー客に限定する。

● 都内の感染状況「緩やかな減少傾向」、「マスクの適切な着用を」

 東京都の新型コロナのモニタリング会議が26日開かれ、都内の感染状況は、4段階のうち上から2番目の警戒レベルが維持された。新規陽性者の7日間平均は、25日時点で、前の週のおよそ92%のおよそ3304人となり、専門家は「緩やかな減少傾向にある」と分析。一方、新規陽性者のうち、30代以下が全体の68.7%を占め、専門家は「これまでの感染拡大時は、まず若年層に感染が広がり、その後、中高年層に波及している」と述べ、警戒を呼びかけた。

 そのうえで「マスクを場面に応じて適切に着用するなど、引き続き基本的な感染防止対策を徹底し、さらに新規陽性者を減らす必要がある」と述べた。また、医療提供体制について専門家は「通常の医療との両立が可能な状況である」として、下から2番目の警戒レベルを維持。専門家は入院患者の数が横ばいで、重症患者も低い値で推移していると分析し「通常医療とのバランスをとりながら、柔軟な病床の運用を行う必要がある」と指摘した。

●後遺症、せき・だるさの割合増 オミクロン株 都が調査公表

 新型コロナ感染症の後遺症について、東京都は26日、オミクロン株感染者はデルタ株以前の感染者より高い割合で「せき」や「倦怠感」を訴えているという調査結果を公表した。都立・公社病院8病院が受け付けた後遺症の電話相談2039人分を、都の調査・助言機関「東京感染症対策センター(東京iCDC)」が分析した。対象は今年1~4月に感染が分かった人。寄せられた後遺症に関する相談を分析したもので、相談者に年齢や持病の有無による偏りはみられないという。

 結果によると、割合が最も高い後遺症は「せき」で相談者のうち38.6%が訴えた。次いで「倦怠感」が34.0%。デルタ株以前の昨年3~10月分について実施した同種の調査では「せき」が22.2%、「倦怠感」が26.0%で、いずれもオミクロン株の方が割合が高くなっている。一方、「味覚障害」は今回が10.6%(デルタ株以前は23.3%)、「嗅覚障害」は9.5%(同30.4%)、「脱毛」は0.8%(同9.4%)などで、オミクロン株の方が割合が低かった。

●コロナ入院給付金支払い、9.5倍 生保4社 2021年度

 26日までに国内の生命保険会社大手4社(日本生命、第一生命、明治安田生命、住友生命)の2022年3月期決算が出そろい、新型コロナに感染した契約者に支払った2021年度の入院給付金額は約500億円で、2020年度の9.5倍に急増したことが分かった。各社とも経営への影響はないとするが、無症状で自宅療養などをしている「みなし入院」の割合が増えていて今後、給付の対象が狭まる可能性も出てきている。

 日生では2021年度のコロナ関連の死亡保険金の支払額が前年度の約2倍の164億円だった一方、入院給付金は10.7倍の226億8千万円となった。他の3社も同様に、入院給付金が10倍近く膨らんだ。ただ、各社とも、業績などに与える影響は小さいとしている。今後もコロナ関連の支払いは高い水準が続く見通しで、今後、自宅療養などのみなし入院の扱いが議論になる可能性がある。

【5月27日】

●中国・学生の就職難深刻 ゼロコロナ・求人減 競争激化

 厳しい「ゼロコロナ政策」が続く中国で、夏の卒業シーズンを前に就職先が決まっていない学生が相次いでいる。中国政府は若者を中心に失業率の低下を重要な政策目標として掲げるが、問題は深刻化している。教育省によると、高学歴化の傾向もあり、今年は大学の卒業生が過去最高の1076万人になるといい、就活競争は厳しさを増している。一方、大学院修士課程の応募者は457万人と昨年から21%増加、大学院の枠は約110万人分と進学も容易でない。

 中国国家統計局が発表した4月の調査失業率は6.1%で、先月から0.3ポイント上昇。統計のある2018年以降では、20年2月のコロナ感染拡大期の6.2%に次ぐ高い数字。うち16~24歳は18.2%と、18年以降で最も高い。同省の報道官は4月の記者会見で「コロナ禍などの多くの要素が重なった影響で、卒業生の就職は厳しく複雑な状況だ」と認め、卒業する8月まで就業支援をしていくと明らかにした。

● 米ノババックスのコロナワクチン、都内の医療機関で接種始まる

 国内で4種類目の新型コロナワクチンとなる、ノババックスのワクチンの接種が27日都内の医療機関で始まった。米国の製薬会社ノババックスが開発したワクチンは先月承認され、今月25日に公的な予防接種に追加された。ノババックスのワクチンは、ファイザーやモデルナとは異なる仕組みで、これまでのワクチンでアレルギー反応が出た人や、2回目まではアストラゼネカを打った人が接種すると想定されている。

 ノババックスのワクチンの接種は、26日から新潟・長岡など各地の自治体でも始まっていて、7月末にかけては500万回分が自治体に配送される予定。30日には、東京都の大規模接種会場でも始まる予定。

●テレワーク導入企業、初の5割超え 総務省調査

 総務省が27日に公表した昨年8月末時点の「通信利用動向調査」で、テレワークを導入したと答えた企業が51.9%となり、初めて5割を超えた。調査は全国から抽出した従業員100人以上の約6千社を対象に行い、約47%から回答があった。導入率は、資本金が多い大企業ほど高くなる傾向が見られ、50億円以上の企業では93.4%となった。

 一方、テレワークを利用する従業員の割合について、「3割未満」が約6割を占めた。全国約4万世帯を対象に行い、約1万7千世帯が回答した個人向けの調査でも「テレワークをしたことがある」と答えた人は22.7%にとどまり、個人単位ではそれほど広がっていない。

【5月28日】

● 上海、厳しい外出制限開始から2か月 先行き見通せない状況続く

 中国の上海で新型コロナの感染拡大を抑え込むため厳しい外出制限が本格的に始まってから28日で2か月。当局は来月中に住民の生活などを正常化させる方針を示しているが、依然として多くの地域では外出が制限されるなど先行きが見通せない状況が続いている。1日に確認される感染者数は、先月は一時、2万人を超えていたが、その後は減少傾向が続いていて、27日はおよそ150人。

 上海市当局は来月中に住民の生活や企業の生産活動を正常化させる方針を示していて、今週からは地下鉄の一部で運行を再開させるなどしている。ただ多くの地域では指定された日に各家庭1人に限って、買い物などのために数時間程度の外出が認められるにとどまる。また、飲食店や小売店などの営業も段階的に再開させるとしているが、大部分の店舗は閉まったままとなっている。

【5月29日】

●第6波、増える女性の感染 介護や保育現場で拡大 自宅療養看病の負担も

 コロナ禍が続くなか、女性の感染者が増えている。年明けから国内で広がった「第6波」では男女別で半数を超え、今も女性が多い傾向が続く。介護や保育といった女性が多い現場での感染が目立ち、専門家は、日本の社会構造が影響していると指摘する。第6波にあたる今年1~4月の感染者は約512万人。これを男女別に集計すると男性が約255万9千人(49.95%)、女性が約256万3千人(50.05%)で、女性が男性を上回った。

 厚労省は2020年冬から男女別の感染者数を公表しているが、女性の比率は第3波(20年11月~21年2月)が46.8%、第4波(21年3~6月)が45.8%。第5波(21年7~9月)が44.5%といずれも男性の方が多く、第6波での女性の感染が際立つ。なぜ女性の感染者が増えているのか。政府の新型コロナ対策分科会で委員を務める武藤香織・東京大教授(医療社会学)は「固定化した『性別役割分業』により、女性の健康上のリスクが生じている可能性がある」とみる。

【5月30日】

● 上海、企業活動の再開認める方針 多くの地域で外出制限続く中で

 中国・上海では、新型コロナの感染拡大による厳しい外出制限が本格的に始まってから2か月がすぎ、一時2万人を超えていた一日の感染者数は、5月28日は100人余りと減少傾向が続いている。こうした中でも、企業活動はこれまで大幅に制限され、半導体や自動車産業など、市の当局が認めた特定の企業を除いて多くは再開していなかった。

 これについて、上海市長は5月29日の記者会見で「経済は巨大な打撃を受け、市場はかつてない苦境に直面している」として、感染対策を徹底していることを条件に6月1日以降、全面的に企業活動の再開を認めるとする方針を示した。

訪日実証ツアー、初の感染を確認

 観光庁は30日、訪日外国人客(インバウンド)の受け入れ再開に向けて試験的に実施しているツアー客が、新型コロナに感染したと発表した。ツアーは中止し、タイ人の参加者は滞在中の大分県内の宿泊療養施設やホテルなどで待機しているという。

 今月からの実証ツアーには、タイのほか米国、オーストラリア、シンガポールの計4カ国から15組、約50人が参加していた。感染の確認は初めてだという。観光庁や大分県によると、タイから4泊5日で参加したツアー客4人のうち1人がのどの痛みを訴え、抗原検査で陽性が判明した。

●J&Jワクチン了承 国内5例目

 米製薬大手ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)社製の新型コロナワクチンについて、厚労省の専門家部会は30日、国内での製造販売の承認を了承した。国内で使えるワクチンとしては5種類目。政府は購入契約をしておらず、公費接種では使わない見通し。J&Jのワクチンは、1回の接種で効果が得られるとされる。臨床試験では、中等症や重症になるリスクを、打っていない人に比べて約66%下げることができた。

 細胞内に必要な物質を届ける「ウイルスベクター」を使うタイプで、ごくまれに血栓症が報告されている。厚労省によると、副反応のリスクや他のワクチンが十分に確保できていることから、現時点で追加購入は考えていないという。希望者は、このワクチンを扱う医療機関で自費で打つことが想定される。

●入力なしを「未接種」扱い 厚労省 感染者のワクチン接種歴

 新型コロナの新規感染者のうち、厚労省のシステムにワクチン接種歴の入力がなかった人について、厚労省は「未接種」として集計して公表していた。5月11日公表分から「接種歴不明」に変更して以降、未接種の新規感染者は大幅に減った。データはワクチンの効果を示す分析として扱われたこともあり、取り扱いのずさんさが明らかになった。

 厚労省は新規感染者について、「未接種」「2回目接種済み」「3回目接種済み」「接種歴不明」と分けて集計し、コロナ対策を助言する専門家組織で公表してきた。5月11日以前の公表資料では、10万人あたりの新規感染者は、どの年代も「接種済み」より「未接種」の方が多い傾向だった。専門家組織の脇田座長は4月13日の記者会見で、3回目接種の意義を問われた際、「未接種、2回接種済み、3回接種済みと進むことで新規感染者は減る。感染を防ぐことができる」と説明していた。

●家族で給付金詐欺容疑 父が指示し9.6億円分関与か

 家族ぐるみで新型コロナ対策の「持続化給付金」の不正受給に関わったとして、警視庁は30日、住居不詳の谷口光弘容疑者(47)を詐欺容疑で指名手配し写真を公開したほか、三重県内に住む家族3人を同容疑で逮捕し発表した。光弘容疑者は海外に出国したとみられる。光弘容疑者らの家族を中心とするグループが少なくとも計960件以上の不正な申請をし、計約9億6千万円分の受給に関わったとみている。ひとつのグループによる不正受給額としては過去最大規模。

 光弘容疑者が家族だけでなく複数の知人にも同様の役割を与えるなど十数人からなるグループを作り、不正申請を繰り返していたとみている。光弘容疑者らグループはセミナーを開いたり知人の紹介を受けたりして、全国から計約1780件の名義人を集め、このうち約960件以上について不正に給付金を受け取っていたという。給付金が振り込まれた名義人からは、1件あたり十数万~数十万円の報酬を得ていたとみられる。

【5月31日】

●中国ゼロコロナ、不安や不満次々 日本企業の団体が調査

 中国へ進出している日系企業でつくる中国日本商会は31日、現地の「ゼロコロナ」政策が企業に与える影響に関するアンケート結果を発表した。厳しい移動制限を伴う防疫政策への不満や、中国事業のリスクに対する不安の声が相次いだ。アンケートは5月19~23日に行われ、北京市の企業を中心に85社が回答。各社からは、中国政府による在宅勤務の強制や外出制限、物流の混乱などに直面し、中国事業のリスクを認識したとの指摘が続出。

 「日本の本社をはじめ中国に対する見方が厳しくなることにより、長期的な事業への影響を懸念」「投資を見合わせる案件が続出している」などの声があった。駐在員の生活についても、「長期間、帰国できていない」「帯同家族を呼べない」などの不満い。「防疫措置の名のもとの強制隔離にいつ巻き込まれるか、分からないのが最も大きな不安」との声も。

●失業率、3カ月連続減 コロナ禍前の水準まで改善

 総務省が31日発表した4月の完全失業率(季節調整値)は前月より0.1ポイント低い2.5%だった。3カ月連続で低下し、新型コロナの感染が広がる直前の2020年3月の水準まで改善。求人数も回復が続くが、業種や地域によってばらつきもある。完全失業率は2020年10月に3.1%まで悪化し、その後は改善傾向が続いている。今年4月の完全失業者数は前月より3万人減の176万人だった。

 厚労省が同日発表の4月有効求人倍率(季節調整値)は、前月比0.01ポイント高い1.23倍。新規求人数を業種別にみると、建設業は前年同月比4.4%増の約8万3千人、製造業は21.9%増の約9万1千人、いずれもコロナ前の2019年4月の水準に回復。一方、宿泊業・飲食サービス業は49.6%増の約6万8千人と回復幅は大きいが、同年4月より約2割低い。地域別の有効求人倍率は、東京都と大阪府、沖縄県だけが1倍を下回ったまま、求職者数が求人数より多い。

●国内の新規感染、前週比1万人減

 新型コロナの国内感染者は31日現在、新たに2万2022人が確認された。1週間前の24日と比べて1万350人少なかった。前週の同じ曜日を下回るのは17日連続。新たに亡くなったのは39人、重症者(30日時点)は93人だった。

 以下7枚の図は、5月31日時点の感染状況 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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 新規感染者数を都道府県別に見ると、最多の東京都は2362人で、前週より909人少なかった。31日までの1週間平均の感染者数は2628.4人で、前週分(3453.9人)の76.1%。2番目に多かったのは大阪府で2314人、3番目は愛知県で1600人。

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2022年5月25日 (水)

映画「大河への道」

 2022年5月23日(月)、映画『大河への道』を観る。

 映画『大河への道』は、落語家・立川志の輔による新作落語『大河への道~伊能忠敬物語』を原作として、映画化。2022年5月20日に公開された。主演の中井貴一をはじめ、松山ケンイチ、北川景子らキャストが、現代を舞台に繰り広げられる大河ドラマ制作の行方と、200年前の日本地図完成に隠された感動秘話を1人2役でコミカルに演じる。

 監督は『花のあと』の中西健二が務め、脚本は森下佳子(よしこ)。森下は、民放の『JIN~仁』『天皇の料理番』やNHKの大河ドラマ『女城主直虎』、朝ドラ『ごちそうさん』など数々の人気ドラマの脚本を手がけている。

 映画『大河への道』のポスター

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 舞台は、令和の時代の千葉県香取市役所。総務課の池本主任(中井貴一)と木下課員(松山ケンキチ)は、市の観光振興策を検討する会議に参加する。観光課の小林課長(北川景子)にたまたま意見を求められた北本は、思いつきで大河ドラマ誘致を提案する。幸か不幸かその企画が通ってしまい、日本地図を作った郷土の偉人・伊能忠敬を主人公にした大河ドラマで観光促進しようと、池本がリーダーに据えられプロジェクトが立ち上がる。

 以下の6枚の写真は、映画『大河への道』のパンフから引用

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 脚本は千葉県知事(草刈正雄)の直々の指名により、人気絶頂期に引退した大物脚本家の加藤(橋爪功)に依頼することになった。乗り気でなかった加藤も「伊能忠敬記念館」を訪れるなどの池本の接待により、正確無比な日本地図と伊能の人生に興味を持ち引き受けることになり、資料を調べ始める。そこで加藤は、伊能は『大日本沿海輿地全図』を完成させる3年前に死去したという事実を知る。「伊能は、日本地図を完成させてない。だから大河ドラマにならない」と言い放つ。

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 一方、江戸時代1818年の下町へ物語は移る。伊能忠敬は日本地図の完成を見ることなく他界する。弟子たちは悲しみと途方に暮れる中、師匠のその遺志を引き継ぎ、日本地図を無事に完成させるために、動き出す。幕府に仕える天文方の高橋景保(かげやす)(中井貴一の1人2役)は、伊能の弟子たち(伊能隊)から師匠の死を偽装したうえで地図作りを続けさせてほしいと懇願され、困惑する。

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 ただでさえ幕府から金食い虫とみなされている地図作りに、幕府をだまして公金を拠出続けさせていることが露見すれば死罪は免れない。景保は、断り続けるが、忠敬の元妻・エイ(北川景子の1人2役)の仕掛けた罠にだまされ、また伊能隊の地図作りの熱意にほだされる。かくして運命をともにすることになった景保は、伊能隊とともに伊能の死を偽装しながら、お上からの追及をのらりくらりかわしてゆくのだった。忠敬の意志を継いだ大日本地図は、いつになったら完成するのか、完成したとしても隠していた忠敬の死をどう公表するのか・・・。

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 忠敬の死から3年後、いよいよ地図は完成する。荷車に積んだ『大日本沿海輿地全図』は、将軍・家斉(草刈正雄の1人2役)の待つ江戸城へと向かう。一方で脚本制作を拒否された現代の大河ドラマプロジェクトは、果たして成功するのだろうか・・・。現代と江戸時代のキャストは、以下の通り。

中井貴一 総務課主任・池本保治 幕府の天文方・高橋景保
松山ケンイチ 総務課員・木下浩章 高橋景保の助手・又吉
北川景子  観光課課長・小林永美   伊藤忠敬の元妻・エイ
岸井ゆきの 総務課員・安野富海 伊藤忠敬の下女・トヨ
平田満  総務課長・和田善久  伊藤忠敬の測量隊員・綿貫善右衛門
和田正人 総務課員・各務修     伊藤忠敬の測量隊員・修武格之進
西村まさ彦 勘定方の家臣・山神三太郎 そば屋の客・神田三郎
立川志の輔     DJの梅さん 町医者・梅安
草刈正雄 千葉県知事  将軍・徳川家斉
橋爪功  大物脚本家・加藤浩造 源空寺の和尚

 『大河への道~伊能忠敬物語』は、立川志の輔が「伊能忠敬記念館」を偶然訪れ、恐るべき正確さの日本地図を観て驚き、この感動を落語仕立てにした。「伊能忠敬が一切出てこない伊能忠敬物語」として2011年の初演以来、絶賛を浴びているという。また、これを鑑賞した中井貴一は、「私が主演でなくとも、プロデューサーやスタッフとしてでも」と自ら映画化に動いた。中井の熱意のもと、結局は「自分が出なきゃダメ!」と、周りに押し切られたそうだ。

 江戸城の大広間いっぱいに、忠敬と弟子らが完成させた日本地図が広げられ、天井から鳥瞰するラストシーンは圧巻。撮影前、スタッフが集まった香取市体育館に、忠敬と弟子らが完成させた日本地図の複製パネルが、市職員20人超の手で広げられた(60m×40m)そうだ。これを使って、CGで制作したのだろうか。忠敬のすごさが良く実感できる。下の写真は、大広間の畳の上に広げられた地図の一部。右上の人物は、将軍の家斉。

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 考えたことはなかったが、なるほど伊能忠敬はNHKの大河ドラマにふさわしい。忠敬のテレビドラマはいくつかあるようだが、映画では『伊能忠敬 子午線の夢』(2001年東映、主演:加藤剛)が制作されている。以前、筆者が香取市佐原を3度ほど訪れ、「伊能忠敬旧宅」やすぐ近くにある「伊能忠敬記念館」を見学した。これらについては、本ブログの以下の記事で紹介している。

 「佐原の町並みと香取神宮」 2020年07月18日投稿
   http://otsukare-sama.cocolog-nifty.com/blog/2020/07/post-fa0a3b.html

 「あやめの潮来と小江戸佐原」 2016年07月01日投稿
   http://otsukare-sama.cocolog-nifty.com/blog/2016/07/post-32d9.html

 「水郷の佐原と潮来」 2015年06月16日投稿
   http://otsukare-sama.cocolog-nifty.com/blog/2015/06/post-b018.html
 

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 NHKの大河ドラマでは、動乱の世の英雄やそれに関わる女性の物語が多い。江戸時代の平和な時代だったが、忠敬の生涯や偉大な業績は、大河になり得ると筆者も思う。また伊能が亡くなったことを3年間も秘匿して日本地図を完成した弟子たちの志と労苦、そして200年後の現代の大河ドラマプロジェクトの物語を落語にした立川志の輔は発想はおもしろい。

 戦国大名の武田信玄は、自身の死を3年間秘匿せよと生前に言ったという。その理由の一つは信長らの勢力を恐れ、3年間も経てば息子の勝頼も成長し信長らに対抗しうると考えたのだろう。また、江戸時代の藩主が跡継ぎを幕府に届けないまま死ぬと、お取り潰しになることを恐れ、次の跡継ぎを決めるまで死を隠した話はよく聞く。伊能忠敬が、日本地図の完成前に死んだこと、それを3年間も隠して地図作りを続行したことは、筆者もよく知っていた。

 忠敬の死を伊能隊は何故隠したのか、あまり深く考えたことがなかった。映画では、幕府から貰っている給金が途絶え、地図作りが未完成で終わることを恐れたという理由は納得できる。それまで忠敬の私財で行っていた測量は、1802年(伊能58歳)の第3次測量から費用のほとんどが幕府から支給され、1805年(忠敬61歳)の第5次測量からは、幕府直轄事業となっていたのだ。

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 さらに映画では、令和と江戸の時代で繰り広げられる物語を一人二役で演じるキャストの設定が、更に面白さを増した。映画の中では、どうやって地図を作ったかの説明も織り交ぜてあって、分かり易かった。

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 忠敬は1794年、49歳で家業を長男・景敬(かげたか)に譲り隠居する。翌年1795年江戸深川黒江町(現・門前仲町)で暮らし、19歳年下の幕府天文方・高橋至時(よしとき)に弟子入りして、念願の暦学・天文学を学び、熱心に勉学に励んだ。

 忠敬は、佐原で3度妻を持ったが、いずれも死別している。江戸で、4人目の妻がいた。内縁のエイは、彼の研究を助けたことが伝えられている。才女とされ「四書五経」を素読したり算術や絵図も出来、測量データをまとめたり、天体観測を手伝った。エイは第一次測量のときは佐原に預けられたが、その後は忠敬の元を離れて文人(女流漢詩人の大崎栄)として生き、忠敬と同じ1818年にこの世を去ったという。

 忠敬は、緯度1度に相当する子午線弧長を求めることに興味を持つ。それは師・高橋至時の大きな関心事でもあった。至時は、当時ロシアと北方での緊張を踏まえ、蝦夷地の正確な地図を作る計画を立て、幕府に願い出た。蝦夷地を測量することで、地図を作成するかたわら、子午線一度の距離も求めてしまおうという狙いがあった。

 忠敬は1800年、自宅の深川から蝦夷地へ向けて出発した。当時55歳、一行は忠敬の次男・秀蔵を含む内弟子3人、下男2人。その後、幕府の要請により第2次時以降も測量が続き、至時は忠敬を支援した。幕府から測量の手当を受け取るが、費用のほとんどは忠敬の私財の持ち出しだった。1804年高橋至時は、享年41歳で亡くなる。幕府は至時の天文方の跡継ぎとして、息子の高橋景保を登用した。

 測量に参加していた次男・秀蔵は、素行が悪く測量にも不向き、1815年に勘当された。忠敬は持病の「痰咳の病」(慢性気管支炎)で、冬になると痰に悩まされていたという。1818年(文政元年)になると急に体が衰え、4月13日弟子たちに見守られながら74歳で生涯を終えた。死因は、慢性気管支炎が悪化して起こる急性肺炎(老人性肺炎)とみられている。

 忠敬は死の直前、「私がここまでくることができたのは高橋至時先生のおかげ。死んだあとは先生のそばで眠りたい」と語った。そのため墓地は、高橋至時・景保父子と同じく上野の「源空寺」にある。一方、佐原で家督を相続していた長男・景敬は、1813年父に先立ち病死した。享年48歳。忠敬の娘は、忠敬に心配をかけまいとこのことを伏せた。景敬の子に、伊能忠誨(ただのり)と銕之助(てつのすけ)がいたが、銕之助は忠敬の死の翌年に亡くなっている。

 1821年(文政4年)、『大日本沿海輿地全図』と名付けられた地図はようやく完成。7月10日、高橋景保と、伊能忠敬の孫の忠誨らが登城し、地図を広げて献上した。そして2ヶ月後の9月4日、忠敬の喪が発表された。忠誨はその年、15歳で幕府から五人扶持と85坪の江戸屋敷が与えられ、帯刀を許されたという。

 伊能忠誨は佐原と江戸を行き来しながら景保らの指導も受け、佐原の伊能家の跡継ぎとしても期待されていたが、1827年弱冠21歳で病死した。忠誨に子がなかったため、忠敬直系の血筋は途絶えることになった。高橋景保は、後にシーボルが国禁の日本地図を持ち出そうとして発覚した「シーボルト事件」に関与して、1828年伝馬町牢屋敷に投獄され、翌年1829年に獄死している。享年45歳。

2022年5月21日 (土)

新型コロナ2022.05 中朝急増

  新型コロナ第6波は、感染力の強いオミクロン株の別系統「BA.2」への置き換わりが進む。2月中旬以降、大都市を中心に全国的には漸減傾向にあるが、一方で増加が続く地域もある。行動制限なしの大型連休(4月29日~5月8日)明けの感染拡大が、懸念されている。ゼロコロナ政策の中国では、上海に続き北京でも厳しい行動制限、経済への影響が出始めた。また、これまで感染者はいないとしていた北朝鮮では、今月から爆発的に急増している。

 2022年5月1日から15日までの新聞、テレビ、ネット情報から、新型コロナの主なニュースを辿る。本ブログ記事「新型コロナ2022.04 大型連休」の続き。【写真や図をクリックすると、拡大表示します】

 

【5月1日】

●新型コロナ、感染は全体の4.3%か 5都府県の抗体保有率を分析

 国立感染症研究所は去年12月と今年2月~3月の2回、東京都、大阪府などの5都府県で合わせて1万6000人余りを対象に新型コロナに対する抗体の保有率などを調べた。感染した場合にだけ得られる抗体を持つ人と感染したと診断されたことがある人の割合から感染した人の割合を推定したところ、去年12月の時点では2.5%だったが、今年3月の時点では4.3%になっていた。

 地域別では東京6.4%、大阪6.1%、愛知3.7%、福岡3.3%、宮城2.0%と東京と大阪で高い。更にワクチンを1回以上接種した人では4%に対し、未接種の人は10%で2倍以上の差。米国ではCDC(疾病対策センター)が、人口の60%近くが感染したと推定している。厚労省専門家組織の脇田座長は「日本ではある程度低い水準に感染が抑えられたといえる。ただ、自然感染による免疫がある人が少ない分、対策の緩和で影響が出る可能性がある」と話す。

 抗体保有率から感染者した人の割合 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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●2万6960人が全国で新たに感染 栃木で10歳未満の女児が死亡

 国内感染者は1日、新たに2万6960人が確認された。前週の同じ曜日(4月24日)より1万1605人少なかった。全国の死者数は34人、重症者数は4月30日時点で前日より6人少ない165人だった。

 感染者数が最も多かったのは東京都の3161人。前週の同じ曜日(4月24日)より1775人減り、20日連続で前週の同じ曜日を下回った。1日までの1週間の感染状況をみると、1日あたりの感染者数は4238.3人で、前週5467.1人の77.5%。栃木県では、感染していた10歳未満の女児が4月29日に死亡していたと発表された。基礎疾患はなく、ワクチンは未接種。

【5月2日】

● 新型コロナ 変異ウイルス「XE」検疫で感染確認 国内では2人目

 厚労省によると、先月16日に米国から羽田空港に到着し検疫所の新型コロナ検査で陽性となっていた50代男性について、検体の遺伝子を解析した結果、「XE」と呼ばれる変異ウイルスに感染していたことが分かった。国内で確認されたのは2人目。「XE」は、オミクロン株「BA.1」とより感染力が高いとされる「BA.2」が組み合わさった変異ウイルスで、英国の保健当局の資料では、感染が広がるスピードが「BA.2」より12.6%速いと試算されている。

【5月3日】

● 羽田空港にPCR検査と抗原検査の無料検査所 事前予約が必要

 大型連休は後半に入り、帰省や旅行中の新型コロナの感染を防ぐため、羽田空港ターミナルビルに設けられている検査所には搭乗前の人たちが大勢訪れ、PCR検査や抗原検査を受けている。3年ぶりに行動制限がない今年の大型連休は各地でにぎわい、羽田空港は3日朝から、ふるさとや行楽地に向かう人たちで混雑。検査所は、第1ターミナル4階と第2ターミナル地下1階にある。事前の予約が必要で、無料で受けられるのは今月22日まで。

●転職市場でミスマッチ 増える求人、減らぬ求職者 コロナの影響、職種により差

 企業の求人が回復傾向にあるにもかかわらず、仕事を探す人の数が高止まりしている。厚労省が公表した2021年度の月平均の有効求人数は、前年比9.5%増の約226万6千人。コロナ禍で22.3%減った2020年度から、増加に転じた。一方、有効求職者数は、前年比9.8%増だった2020年度に続き、2021年度も3.9%増え約195万6千人。しかし、2021年度の就職件数は約10万4千件と、1.5%増にとどまった。

 求人が増えても求職者が減らず、就職件数が伸び悩む一因は、産業によってコロナ禍の影響が大きく違うこと。3月の新規求人数は、2年前に比べて製造業は32.4%、情報通信業は4.0%増えた。一方、卸売業・小売業は7.6%、宿泊業・飲食サービス業は1.3%減。厚労省の担当者は「コロナの影響が大きい飲食業やサービス業で働く人が、同じ仕事に就きたくても求人がなく、ミスマッチが起きている」と話す。

【5月4日】

●米コロナ死者、100万人超 米報道

 米NBCニュースは4日、米国の新型コロナによる死者が独自集計で100万人を超えたと報じた。国別では最多で、2番目に多いブラジルの約1.5倍に上る。最悪だったのは2021年1月で1日4千人を超える日もあった。その後、2021年夏のデルタ株の流行、昨冬のオミクロン株の流行のたびに多くの死者が出た。ただ、1日あたりの死者数はこれまでより低い水準で推移しており、大勢が集まるイベントを再開し始めている。

 米ジョンズ・ホプキンス大の集計では、累計の死者数はブラジルが約66万人、インドが約52万人、ロシアが36万人強で、米国の死者数は突出している。

● 中国・上海、一日の感染確認5000人下回るも厳しい外出制限続く

 上海市当局は3日、一日の新型コロナ感染者について無症状の人が4722人で、症状がある人も260人確認された。このうち症状がある人の数は、当初は無症状だったものの、その後、症状が出た人も含まれていて、これを差し引くと、新たな感染者は合わせて4831人でした。感染者数は減少傾向が続いていて、5000人を下回るのはことし3月31日以来。

 上海市最大の繁華街「南京路」 出典:ウキメディア・コモンズ

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 当局は、状況は依然厳しいとして市内各地で外出制限を続けていて、多くの人が不自由な生活を強いられている。中国メディアによると、今月1日、市内の高齢者施設の生存していた入所者が遺体収容袋に入れられ、誤って葬儀場に搬送されそうになった。葬儀場の業者が気付いて病院に搬送されたが、SNS上では批判が相次ぎ、施設の院長や当局の幹部など4人が免職処分となった。現地の混乱ぶりが浮き彫りとなっている。

●コロナ飲み薬 ファイザー製低迷 飲み合わせ・低い重症度

  新型コロナ感染症の飲み薬として、基礎疾患があるなどの重症化のリスクが高い患者が対象で、臨床試験で入院リスクを9割下げる結果が出るなど、前評判が高かった米ファイザー社製の飲み薬「パキロビッドパック」が、使われていない。飲み合わせによる制限が多いうえ、オミクロン株の重症度が従来株より低いため、薬の需要が伸びない。この薬は、各国がこぞって購入の契約を結び、米国もいち早く2千万人分を購入し期待をかけた。

 日本も「国民の安心につながる」と、200万人分を購入を契約。しかし、承認から2カ月余りの4月26日時点で、投与されたのは約5400人(感染者の0.14%)。国内で使えるもう一つの飲み薬である米メルク社の「ラゲブリオ」(一般名モルヌピラビル)が昨年12月の特例承認後、約16万2千人に投与と比べても低い。他の先進国でも似た状況で、供給が需要を大きく上回っている。有効期間は1年間で、大量に余る恐れもある。

【5月5日】

● 中国・北京でもコロナ拡大に警戒 駅封鎖など生活影響大きく

 中国では先月30日から4日までのメーデーの5連休が終わり、首都・北京でも5日からビジネスなどが再開したが、新型コロナ感染者が4日は50人確認されるなど、感染拡大への警戒が強まっている。日系企業も多い市内中心部の朝陽区では5日から原則として在宅勤務。出勤する場合でもPCR検査の陰性証明の提示を求めていて、各地の臨時検査場では検査を待つ人の列ができていた。

 また市内では4日、感染者が確認された地区などを中心に、60余りの地下鉄の駅が封鎖されているほか、路線バスもおよそ160路線で、運行を停止したり、経路を変更したりするなどの対応がとられた。1カ月以上ロックダウン(都市封鎖)が続く上海のような事態を回避する狙い。さらに、小中学校や高校などはオンライン授業に切り替えられたほか、飲食店では引き続き、店内での飲食が禁止されるなど市民生活への影響が大きくなっている。

●中国、国内消費や工業資産に打撃 サプライチェーンの混乱

 中国・上海では厳しい外出制限が続いているが、4日も感染者が4000人を超えたほか、13人の死亡が確認され、先月以降の死者は500人を超えた。また3日夜には、河南省鄭州(ていしゅう)市も今後1週間の在宅勤務やその他規制を発表した。同市にはアップルのサプライヤー・鴻海(ホンハイ)精密工業の工場がある。同社は4日、鄭州での生産は継続していると説明した。

 ゼロコロナ政策は国内の消費や工業生産に打撃を及ぼし、世界のサプライチェーン(供給網)にも混乱をもたらしている。海外の経済調査会社は、中国のGDPの4割、輸出の8割を生み出す地域にコロナが拡大しているとの試算を明らかにした。また信用格付け会社は、こうした最近の移動の傾向は中国の成長が4月に著しく失速、今年の中国のGDP伸び率予想を4.8%から4.3%に下方修正している。

●中国、水際むしろ限界 隔離21日間/PC検査10回

 新型コロナを徹底的に封じ込める「ゼロコロナ」政策を続ける中国で、入国後の水際対策が厳格化している。多くの地域で21日間の隔離を義務づけ、10回程度はPCR検査が求められる。強制隔離が14日間だった昨年9月に比べると、水際対策はむしろ厳しくなっている。隔離の免除に踏み出した欧米や東南アジア各国など、水際の緩和をすすめる世界の多くの国とは対照的な動き。

 香港では厳しい対策を嫌う欧米人を中心に香港を離れる人が急増し、2~3月に約14万1千人も人口が減った。全人口の約2%にあたる。「世界はいま国境を開けている。長い隔離を続け、国際線もほとんど運休したままの場所には戻れない」。規制の「副作用」も無視できない。それでも、習指導部はゼロコロナ政策を堅持。習氏が異例の3期目を目指す今秋の共産党大会を前に、死者数が増える事態を回避することが最優先だ。

【5月6日】

● 新型コロナ 間接的影響含めた死者数、各国報告の約3倍に WHO

 WHOは5日、一昨年1月から去年12月までの2年間に、新型コロナの直接的、間接的な影響で死亡した人が推計でおよそ1490万人に上るとする結果を明らかにした。この死者数には、医療機関の逼迫により他の病気の治療が受けられないなど、新型コロナの間接的な影響による死亡者も含まれる。各国から報告された同じ期間のコロナ死者数はおよそ540万人。今回の「超過死亡」と呼ばれる手法での分析では、死者数がその3倍に上っている。

 インドでは2年間の死者数はおよそ470万人、同じ期間に新型コロナ死者48万人の10倍。インド政府は声明を発表、「加盟国の正確なデータを尊重しなければならない。WHOはインドが提出したデータを無視し、疑問のある『超過死亡』の数を公表した」と強く反発している。

●原因不明の小児肝炎 米で5人死亡

 国内外で報告が続く原因不明の子どもの肝炎について、米疾病対策センター(CDC)は6日、患者109人の調査を進めていると発表。このうち10数人が肝臓移植を受け、5人は死亡したという。日本でもこれまでに、該当する可能性のある患者7人が報告されている。

 A~E型の肝炎ウイルスは確認されておらず、原因は不明。一方、肝炎発症の5割以上の子どもから風邪などの症状を引き起こす「アデノウイルス」が検出された。ただ、このウイルスは胃腸炎になるが、健康な子どもで肝炎の原因となることは通常なく、新型コロナとの関連もわかっていない。CDCは「小児の肝炎や肝移植が大幅に増加しているわけではない」と指摘している。 

●GW人出、コロナ前並み

 行動制限が3年ぶりにない大型連休となり、全国の主な駅や観光地の5月3~5日の人出は、昨年や一昨年より大幅に増えたことが、NTTドコモの携帯電話の位置情報からの推計でわかった。多くの地点でコロナ禍前の2019年の水準に戻っており、第6波の収束が見えない中で、国内の移動が増えている。昨年より顕著に増えたのは東京と大阪で、東京駅が昨年の3倍、大阪駅は1.3倍だった。

●コロナ後遺症、中高生にも 倦怠感や頭痛 授業出られずに転校

 新型コロナに感染したあとで症状が長引く「コロナ後遺症」によって、今まで通りに働けなくなったり、学業に支障が出たりと深刻な例も出ている。若い世代の割合が多かった1月以降の「第6波」で、さらなる増加が懸念されている。

 倦怠感や頭がぼんやりして思考力が落ちる「ブレーンフォグ」という生活への影響が大きい認知機能障害も見られる。だがコロナ後遺症がなぜ起きるのか、メカニズムははっきりせず、確立した治療法はない。後遺症への周囲の理解はそれほど進んでいない。コロナ感染で働けなくなった場合、厚労省は後遺症患者も含め労災保険の給付対象としている。しかし会社や労働基準監督署から保険申請を妨げられた経験をした人もいる。

【5月7日】

●沖縄 感染初の2千人超

 国内感染者は7日、全国で新たに3万9327人が確認された。前週の同じ曜日を上回ったのは4月25日以来。全国の死亡者は27人だった。新規感染者の最多は大阪府の4192人で、次いで東京都の3809人。それぞれ、前週の同じ曜日の4月30日より3080人、830人多かった。

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 沖縄県では過去最多の2375人(米軍以外)となり、初めて2千人を超えた。過去最多だった1月15日の1826人を大きく上回った。県は、大型連休中に人の交流が増えたことや、多くの医療機関が休業するなか平日の6日に検査が集中したためとみている。

【5月8日】

● コロナ水際対策緩和 状況など見極めながら検討 松野官房長官

 新型コロナの水際対策をめぐっては岸田首相が5日、ほかのG7(主要7か国)並みに円滑な入国が可能となるよう来月には緩和する方針を示し、政府内では外国人観光客の受け入れを来月以降段階的な再開が検討されている。松野官房長官は8日、訪問先の北海道白老町で「水際対策は感染拡大の防止と社会経済活動のバランスを取りながら段階的に緩和を進めており、大型連休後の感染状況を見極めたうえで見直していく」と説明した。

【5月9日】

● 北京、市内中心部対象に感染対策一層強化 在宅勤務の徹底など

 北京市当局によると、市内では今月4日までの連休以降も、無症状の人を含めて一日当たり50人前後の感染者が確認されている。感染拡大への警戒を強める当局は8日の記者会見で、特に感染者が多い中心部の朝陽区を対象に、新たに在宅勤務の徹底を求めたうえで、住民の生活と関係のない企業には休業を求めるなど、対策を一層強化する方針、守られない場合は厳しい対応をとる。さらに住民には必要がない限り、区の外に出ないよう呼びかける。

 在中国日本大使館(北京市朝陽区) 出典:ウキメディア・コモンズ

在中華人民共和国日本国大使館の正門(北京市朝陽区) 出典:ウキメディア・コモンズ

 340万人余りが住む朝陽区は日系企業も多く日本大使館もあるが、地下鉄や路線バスの運行制限が続いているほか、9日から一部の公園が閉鎖されている。区内のオフィスや商業施設では9日、平日にもかかわらず人影はほとんどなく、閑散とした様子。一方、上海では8日も3700人を超える感染者が確認され、厳しい外出制限が続く。上海市当局は来月予定の全国統一大学入学試験について、上海の受験生を対象に1か月延期することを決めた。

● 大型連休の新幹線や高速道路の利用 コロナ前の7割余りまで回復

 JR各社は、大型連休の期間中の先月28日から8日までの11日間、全国の新幹線や特急列車の利用状況をまとめた。それによると、新幹線と特急列車を合わせた利用者数はおよそ907万5000人で去年の同じ時期より2.45倍に増加し、新型コロナ感染拡大前の4年前の水準の75%まで回復した。

 高速道路各社は、先月28日から8日までの全国の主な区間の交通量をまとめた。一日当たりの交通量は平均3万9200台で一昨年の大型連休の2.6倍、去年の1.3倍に増えた。感染拡大前の2019年と比べると77%、各社は「コロナ前の水準に戻りつつある」としている。10km以上の渋滞は294回と去年の3倍以上、3日には関越道下り線で嵐山PA付近を先頭に51.9Kmの渋滞発生など、40Km以上の激しい渋滞となったところもあった。

●日本車販売、中国で大幅減 上海封鎖、部品調達に支障
 

 日系主要自動車メーカーの中国での4月の販売台数が9日までに出そろい、大手3社はいずれも大幅に減らした。上海でのロックダウンなどにより、部品の調達に支障が出て、工場が正常に稼働できなかったことなどが背景にある。トヨタ自動車の販売台数は前年同月比で約3割減った。長春工場の生産停止が長引いた影響。日産自動車は同約46%減、ホンダは同約36%減だった。

 1~4月でみても3社とも前年より販売台数を落とした。トヨタは前年同期比約12%、日産は約23%、ホンダは約17%減。ロックダウンが長引けば、影響がさらに大きくなる。

● 中国の輸出、先月急減速

 中国税関総署が9日に発表した貿易統計によると、4月の輸出額が前年同期比で3.9%増の2736億ドル(約36兆円)だった。2020年6月以来の低い伸び率で、3月の2桁増から急減速した。上海の都市封鎖などで生産や物流が停滞している影響が出たため。品目別では、パソコンなどの電子機器の輸出が減っている。一方、輸入額は2225億ドル(約29兆円)で横ばい。外出や移動制限によって消費が停滞しているためとみられる。

 4月のロシアとの貿易は輸出額が前年同月から3割弱減っていた。米欧日によるロシアのウクライナ侵攻への金融制裁などで中国企業がロシアとの貿易に慎重になっているためとみられる。輸入額は、同6割弱伸びていたが、原油高などによるものとみられる。

●コロナ「万能ワクチン」開発急ぐ 変異株や類縁ウイルスに備え

 新型コロナは変異を繰り返し、ワクチン効果が下がることが懸念されている。米国のファウチ大統領首席医療顧問らは1月末、米医学誌で「ユニバーサル(万能)コロナ・ワクチンの開発が急務」と主張した。新型コロナは根絶できず、定期的に流行すると指摘。特定のウイルスに絞ったワクチンほどの効果はなくても、新型コロナだけでなく類縁のウイルスにも一定の効果があるワクチンが、次のパンデミックに備え世界で研究が進んでいる。

 NECは、AI技術を利用した次世代ワクチン開発に乗り出した。免疫反応の実験データなどを学んだAIを駆使し、網羅的に抗原候補を選び、絞りこむ。米陸軍の研究所は、フェリチンナノ粒子ワクチンを開発。フェリチンは、大きさも形も本物のウイルス粒子にそっくり。長い時間免疫を働かせることができるという。大阪大は、新型コロナの突起たんぱく質に注目。変異しにくい部分は、類縁ウイルスとの共通性が高いと考え、共通点を狙い撃ちにする作戦。

【5月10日】

●ゼロコロナ、対中投資を敬遠 現地の米欧企業調査 物流の混乱響く

 中国の厳しいゼロコロナ政策により、欧米企業で中国への投資や進出を敬遠する動きが広がる。在中国米国商工会議所のアンケートでは、サプライチェーンに影響を与えているとした企業は61%。今年の売上高予測を下方修正下企業が58%。今後、中国に投資を「減らす」が26%、「先延ばし」26%。また62%が「中国への異動を望まない社員がいるか、駐在員が帰国を検討」と回答。12%が「中国への異動を拒否または帰国しようとしている」。

 中国にある欧州連合(EU)商工会議所も4月21~27日、アンケートを実施し、約370社が回答した。77%が中国は投資先としての魅力が落ちたと回答。業種別に見ると、教育や航空宇宙、エネルギー関連などで回答者全員が魅力が落ちたと回答していた。中国以外の市場に投資先を変えるかとの問いには、23%が「変える」と答えた。厳しいゼロコロナ政策が今後も続けば、「中国離れ」が加速する可能性がある。

●トヨタ国内12工場停止へ 上海封鎖、部品調達に支障

 トヨタ自動車は10日、中国・上海でのロックダウンにより、部品の調達に支障が出ていることから、国内の一部工場で生産を止めると発表した。5月の世界生産を約3万台減らし、70万台程度とする。ロックダウンが長引けば、影響はさらに大きくなる可能性がある。

 上海のロックダウンは自動車大手の生産に大きな影響を及ぼしている。スズキは9、10日に磐田工場(静岡県磐田市)の操業を停止。マツダも部品が調達できなくなり、9~11日に広島本社工場(広島市)や防府工場(山口県防府市)の操業を停止し、メキシコでも5月に計6日間工場を停止する見込み。

● 新型コロナ感染者数、今後も増加? 見通しは…?

 3年ぶりに行動制限がなかった大型連休。移動は感染拡大前の水準近くまで戻り、各地の観光地は賑わった。感染者数は徐々に減少傾向が続いていたが、連休の後半からは沖縄で過去最多、東京では4日連続で前の週の同じ曜日を上回っている。専門家は、感染者数が増えているように見えるのは連休期間中に検査数が減り、感染者数が一時的に減ったことの反動という。少なくとも今週末くらいまでは見極める必要があると指摘している。

 大型連休前後の国内の感染者数 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

国内感染者数(2020年大型連休前後の2022/5/10時点) 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

 現在3回目のワクチン接種率は、今月10日の時点で高齢者は90%近く、全体でも55%ほど。専門家の一人は、「ワクチンの3回目接種が進み気候的に換気をしやすくなることもあり、感染者数が第6波のように増えることは考えにくい。コロナ対応の病床が逼迫につながらないか、新たな変異ウイルスの監視をしっかり行い、感染予防の対策を続けながらどのように緩和できるのか考える必要がある」と話している。

●国内、新たに4万2160人感染 東京では4日連続で前週上回る
 
 国内感染者は10日、新たに4万2160人が確認された。死者は51人だった。感染者が最も多かったのは東京都で4451人。前週の同じ曜日(3日)より1094人多く、4日連続で前週の同じ曜日を上回った。3日との比較で、大阪府は922人多い4240人、愛知県は1070人多い3千人だった。また、高知県では過去最多の366人の感染が確認された。

【5月11日】

●中国のゼロコロナ、「持続可能ではない」 WHOテドロス氏 異例の指摘

 中国の「ゼロコロナ」政策について、WHOのテドロス事務局長は10日の記者会見で「持続可能とは思えない」と語った。そして「ウイルスは進化し感染力が強まっているため、対策を変えていくことが重要だ」として、感染拡大の初期とは違う状況を踏まえて、別の対策に移行することが必要だとの考えを示し、中国の専門家にもこうした考えを伝えたことを明らかにした。WHOが、各国の新型コロナ対策を評価するのは異例。

 またWHO危機対応責任者のライアン氏も「対策と社会や経済に与える影響のバランスをとる必要がある」と述べ、人権や人々の生活への影響を考慮すべきだとした。中国政府は、「ゼロコロナはWHOの指針に一致しており、WHOから高く評価されている」ことを根拠の一つにしてきた。中国政府の趙副報道局長は11日の定例会見で「無責任な発言をするべきではない」と反発。中国のSNSではテドロス発言に関する投稿が削除されている。

●中国 新車販売48%減 4月 ゼロコロナ政策 生産停滞

 中国自動車工業協会は11日、4月の中国の新車販売台数が前年同月比約48%減の118万台だったと発表。減少は2カ月連続で、減少幅は3月の約12%から広がった。厳しいゼロコロナ政策の影響が大きく、制限が長引けば販売はさらに停滞しかねない。1~4月の販売台数は約769万台となり、前年同期を約12%下回った。4月の販売台数の減少幅は乗用車が4割、バスやトラックなどの商用車が6割。日系大手メーカー各社も大きく販売台数を落とした。

 販売減の背景には、ゼロコロナ政策による移動制限などによって、サプライチェーンが混乱し、自動車の生産が滞っていること。4月の生産は前年同月から約46%減って約121万台。4月の生産量としては、ここ10年で最低だという。1~4月でみても、生産は前年同期比で約11%減った。そんな中でも好調だったのが、電気自動車などの「新エネルギー車」。販売台数は3月から減ったものの、4月は前年同月比で約45%増の約30万台だった。

●トヨタ不安を抱える最高益、2.9兆円 原材料価格高騰・部品不足が影 

 トヨタ自動車が11日に発表した2022年3月期決算(国際会計基準)は、営業利益が前年比36.3%増の2兆9956億円となり、6年ぶりに過去最高を更新した。原材料価格の高騰が重しとなり、半導体不足により生産が停滞するなかでも販売は底堅く、世界販売が堅調だったうえ、大手メーカーが海外生産強めるなか国内生産重視が奏功し、円安が輸出の追い風となってもうけを膨らませた。

 ただ、異例のペースで進む原材料の値上がりは、これから一段と重くのしかかる。中国・上海のロックダウンの長期化、ウクライナ情勢の不安など、生産レベルをうまく回復できるのか暗雲が立ちこめている。2023年3月期は、2割の減益を見込んでいる。

●コロナ司令塔強化、難題 有識者会議発会合 来月中に結論

 政府は11日、これまでの新型コロナ対策の検証を行う有識者会議の初会合を開いた。岸田首相は検証結果を踏まえ、6月までに「司令塔機能の強化」を含む感染症対応の抜本的強化策を取りまとめる方針。だが夏の参院選も控えるなか、どこまで踏み込めるか。座長は自治医科大・永井学長、医療・経済界・法律などの専門家計8人で構成。これまでの政府対応を検証、将来起こりうる新たな感染症に備えるため、医療提供体制の構築や関係する法整備などを協議する。

 岸田首相は昨年11月、「新型コロナ対応を徹底的に検証し、6月までに司令塔機能の強化も含めた感染症危機管理の抜本的強化策を取りまとめる」と表明。当時は感染状況が落ち着いていたが、年明けには第6波の対応に追われ、具体的な議論は進んでいなかった。残り1カ月余りでの取りまとめについて、幹部官僚は「かなりタイトな日程だ。抜本策を示すのは難しい。論点整理や中間報告のような形になるのではないか」と打ち明ける。

●入国2万人に倍増へ 来月から

 新型コロナの水際対策をめぐり、政府は6月1日から入国者数の上限を、現在の1日あたり1万人から2万人に倍増させる方向で検討に入った。上限引き上げのために、一定の条件下で入国時の検査を免除する方針。

●塩野義のコロナワクチン 6〜7月に申請方針

 塩野義製薬は11日、開発中の新型コロナウイルス向けワクチンについて、6~7月をめどに厚労省に承認申請する方針を明らかにした。同社は現在、最終段階の臨床試験(治験)と、追加接種(ブースター)用としての治験をしている。結果がまとまり次第、あわせて申請する。

●4回目接種券送付、対象外の人にも 厚労省が容認 「確実に接種してもらうため」

 ワクチンの4回目接種について、厚労省は、3回目接種を受けた全員に、自治体の判断で接種券を配ることを認めることにした。10日付で全国の自治体に事務連絡を出した。4回目接種の対象者は、60歳以上の人、18~59歳の基礎疾患がある人。5月下旬から接種が始まる。

 基礎疾患がある人を自治体は把握してないことが多く、自治体によっては対象外の人にも接種券が届く。厚労省は、対象外の人が接種を受けられると誤解しないように、対象範囲を明確に伝える文書を同封するように求めた。

●「BA.2」、全国の96% 専門家組織 感染者数は横ばい

 厚労省の専門家組織は11日、全国の感染の96%が、感染力がより強いとされるオミクロン株の別系統「BA.2」に置き換わったことを確認した。新規感染者は25府県で前週より増えたものの、3大都市圏では減少傾向が続いており、全国でもほぼ横ばい。大型連休中は医療機関が休みだったり検査数が少なくなったりし、「現時点で正確に評価するのは難しい」。東京都内では、繁華街の夜間の人出が昨年の連休と比べて2倍に増えたことも報告された。

 脇田座長(国立感染研所長)は「1、2週間は経過を見る必要がある」と話した。全国の新規感染者は、10日までの1週間は前週比の0.98倍となった。会合後の記者会見で、脇田氏はマスク着用について考え方を問われ、「屋外で距離もとって、会話もないところでは当然マスクをする必要はない」。一方で「マスク着用は、感染リスクを下げるための一つの手段。屋内で会話しないといけない場面は、着けた方がいい」と改めて注意を促した。

●沖縄、過去最多

 国内感染者は11日、全国で新たに4万5955人が確認された。前週の同じ水曜日(4日)より約1万9千人多く、5日連続で前週の同じ曜日を上回った。沖縄県では過去最多の2702人を確認。県の担当者は、大型連休中の感染が出てきていると説明した。

【5月12日】

●北朝鮮、コロナ「初」確認 「最大非常防疫体系に」世界の援助求める?

 朝鮮中央通信は12日、平壌で新型コロナ感染者が確認されたと報じた。8日に団体関係者のうち発熱した人たちの検体を調べたところ、オミクロン株BA.2感染を確認。感染の経緯や感染数は明らかにしていない。北朝鮮では2020年1月末に中国との陸路国境を封鎖するなど水際対策を続け、これまで国内の感染者はいないとしてきた。4月25日の軍事パレードでは、マスクを着けてなかった。これらの行事を通じ感染が広がった可能性も指摘されている。

 同通信は、「固く守ってきた非常防疫戦線が破られる国家最重大非常事件が発生した」と報じた。12日には朝鮮労働党政治局会議が開かれ、金正恩(キム・ジョンウン)総書記が「全国のすべての市、郡で地域を徹底的に封鎖し、ウイルスの拡散空間を隙間なく遮断」するよう指示した。朝鮮中央テレビは正恩氏がマスク着用で会場に入り、会議中は外す様子を報じた。氏は、「ウイルスよりさらに危険な敵は、非科学的な恐怖や意志の弱さだ」と述べた。

●オミクロン株の新系統「BA.4」と「BA.5」、国内検疫で初確認

 厚労省は12日、オミクロン株の変異系統「BA.4」と「BA.5」を、国内の検疫で初めて確認したと発表した。BA.4は4月22日の南アフリカからの入国者、BA.5は4月29日のスペインからの入国者とザンビアからの入国者。3人は空港の検疫所で受けた新型コロナ検査で陽性となり、厚労省の求めに応じて宿泊施設で待機したあと施設を出たという。いずれも症状はなかった。3人ともワクチンを3回接種していた。

 南アフリカでは、日本でも主流となっている「BA.2」から、「BA.4」と「BA.5」への置き換わりが進んでいて、英国の保健当局は感染拡大のスピードが「BA.2」よりやや速い可能性があると指摘している。WHOは、これまでのところ入院に至るリスクに差はないとしていて、厚生労働省は「今後の感染状況は注視していくが、現時点で対策を変えることは考えていない。従来の対策を続けてほしい」としている。

◆熱中症リスク、「人との距離十分なら屋外でのマスク必ずしも必要ない」 岸田首相

 松野官房長官は、午前の記者会見でマスクの着用の見解を問われ、基本的な感染予防策として重要だという認識を示す一方、気温や湿度が高いときは熱中症のリスクが高くなるとし、「屋外で十分な距離が取れる場合は外すことを推奨している」と説明した。

 また岸田首相は参議院厚労委員会で、立憲民主党の川田議員のマスクの着用についての質問に「いまの段階で緩和するのは現実的ではない」と述べる一方、「屋外で人との間隔が十分取れる場合には外してもかまわない」という認識を示した。

●「体育の授業 屋外ともマスク不要」 文科相、熱中症リスク指摘

 学校でのマスクの着用をめぐって末松文部科学相は、12日の参議院文教科学委員会で「夏を迎える中で、熱中症が命に関わる問題なので、基本的な感染対策と合わせて熱中症への対策の徹底が不可欠。即、命に関わる熱中症の対策が優先されるのは当たり前」と述べた。そのうえで「体育の授業で着用は必要なく、屋内でも大変な湿度の場合は外してもらいたい」と述べ、屋内外にかかわらず体育の授業ではマスクを外すべきとの認識を示した。

【5月13日】

● 新型コロナ対策の首脳級会合、3800億円以上の資金拠出表明

 新型コロナの世界的な対策を話し合うオンラインの首脳級会合が米国政府などの主催で開かれ、日本を含む各国や国際機関、NGOなどが出席した。途上国でのワクチン接種の遅れや今後の変異株への備えなどが課題となっている。途上国でのワクチン接種の促進などに向けて参加国や各団体から合わせて30億ドル以上、日本円にして3800億円以上の資金の拠出が表明された。

 このうち20億ドル以上が途上国などでのワクチン接種を加速させるための対策に使われるほか、9億ドル余りが今後のパンデミックに備えるために世界銀行に設けられる基金にあてられる。一方、ウクライナへ軍事侵攻を続けるロシアは去年の会合には出席していたが、今回は招待されなかった。今月10日に就任したばかりの韓国の尹(ユン)大統領も演説を行い、多国間外交の場に初めて出席した。

●北朝鮮、発熱「爆発的に拡散」 コロナ死者確認、隔離・治療18万人

 新型コロナ感染者がいることが判明した北朝鮮は13日、朝鮮中央通信を通じて「原因不明の熱病が全国規模で爆発的に拡散している」とし、感染者1人を含む6人が死亡したことや、12日だけで約1万8千人の新たな発熱者がいることを伝えた。4月末からの発熱者が約35万人に上り、約18万7800人が隔離や治療を受けたりしていて、オミクロン株の感染者1人を含む6人が死亡したという。

 同通信は12日、平壌に感染力が強いオミクロン株への感染者がいることを初めて公表。13日には「原因不明の熱病」とするのは、PCR検査などでの感染の確認が追いつかないためだとみられる。4月末以降に発熱した約35万人のうち、約16万2200人は完治したという。数10万人の感染者が出たとすれば、人口約2500万人の北朝鮮国内での感染拡大は深刻化していると言える。

● 北朝鮮、食料生産影響も 韓国・尹大統領、「ワクチン支援」の方針

 北朝鮮は今、田植えの時期を迎えている。経済制裁によるガソリン不足で動かせるトラクターに限りがあり、作業は人手に頼る部分も大きい。食料の増産が国家的な課題で、感染拡大で農作業に影響が出るとすれば大きな危機となる。医療体制は医療機器や医薬品の不足など脆弱とされ、慢性化する食料不足で国民の栄養状態も良くはない。韓国の北朝鮮専門家は「少なくとも今後数カ月間は、混乱が避けられないだろう」とみる。

 金正恩、朝鮮労働党総書記 尹錫悦、大韓民国大統領 出典:ウキメディア・コモンズ

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 状況の公表には国内の動揺を抑え、防疫政策を機能させる狙いもある。また情報を閉ざす北朝鮮が深刻な状況を発表したのは、国際支援を求める思惑も透ける。韓国大統領府は13日、尹大統領が人道主義的な立場から、ワクチンや医薬品の支援をする方針だと明らかにした。北朝鮮側が受け入れるかは不明。中国外務省の趙副報道局長は13日の会見で、「北朝鮮側のニーズに応じて支援したい」と述べた。

● 米政府、「北朝鮮に直接ワクチン共有計画なし」

 ホワイトハウスのサキ報道官は12日、「現在、米国が北朝鮮とワクチンを共有する計画はない」と明らかにし、北朝鮮がワクチンの公平な分配を目指す国際的な枠組み「COVAX」を通じた提供を拒否し続けていると指摘した。また、「北朝鮮の人々を助けることができるはずのさまざまな人道支援が、違法な兵器開発で遠ざかっている」として、北朝鮮に軍事的挑発をやめるよう求めた。

●薬の緊急承認制度創設 改正薬機法が成立 信頼性の確保が課題

 新たな感染症のパンデミック(世界的大流行)などの際に、ワクチンや治療薬を迅速に使えるようにする「緊急承認制度」の創設を盛り込んだ改正医薬品医療機器法(薬機法)が13日、参院本会議で全会一致で可決、成立した。新型コロナへの対応では、ワクチンなどの承認が欧米に遅れたことが批判され、政府は昨年6月の「骨太の方針」で見直しを表明していた。

 但し運用面での課題もある。審査に使えるデータが通常よりも少ない中で有効性と安全性を確認するには、より慎重な判断が必要となる。その判断に疑義が生じれば、現在は米国などと同程度に信頼性が高いとされている日本の薬事審査制度そのものへの国際的な目も厳しくなる。

● 東京・小池知事「マスク着用の在り方、政府で統一見解を」

 東京都の小池知事は13日の記者会見で、マスクの着用の在り方について「どうすればコロナ対策として有効なのか、政府で統一的にまとめてもらいたい」と述べ、夏に向けて熱中症などの懸念もある中、科学的な見解を示すよう求めた。知事は、「都民のみならず国民の多くが非常に関心を持っている。熱中症で苦しい、子どもは大変だなど、思いを共有している」と述べ、都の専門家ボードでも議論し、都としても政府の見解と合わせて対応していくとした。

●コロナ死者、3万人に 国内3カ月で1万人増加

 国内死者数の累計が13日、3万人(クルーズ船を含む)を超えた。この日は午後7時半現在で36人の死亡が確認され、死者数は3万10人になった。死者は昨年4月に1万人を超え、2月に2万人に達するまで約10カ月だったが、第6波のオミクロン株の感染拡大で、死者の増加ペースは加速し、約3カ月で2万人から3万人に達した。

 都道府県別でみると、13日時点で大阪府が4988人で最多、次いで東京都4383人、兵庫県2214人、神奈川県2162人と続く。13日は全国で新たに3万9647人の感染が確認された。1週間前の金曜日(5月6日)より約1万8千人増えた。沖縄県では新たに2242人を確認し、4日連続で2千人を超えた。東京都は4109人で、前週の金曜より1428人多く、大阪府は3210人で、1週間前より1745人多く、ともに7日連続で前週の同じ曜日を上回った。

【5月14日】

●金正恩氏「建国以来の大動乱だ」 1日で17万人が新規発熱 北朝鮮

 新型コロナ感染者がいると公表、全国的に発熱者が急増していると公表した北朝鮮は14日、朝鮮中央通信を通じ、13日だけで新たな発熱者が17万4440人に達し、21人が死亡したと明らかにした。同通信によると、12日に確認された発熱者は約1万8千人で、13日はその10倍に増えたことになる。4月末以降、13日までの発熱者は計約52万4440人、うち約28万810人が治療を受けている。死者は計27人と伝えている。

 金正恩氏は「全国のすべての道、市、郡の封鎖」を指示しており、14日に開いた朝鮮労働党中央委員会政治局の会議では「建国以来の大動乱だと言えるが、防疫闘争を強化していくことで克服できる」と述べ、防疫政策では「中国の先進的で豊富な防疫の成果と経験を積極的に学ぶのが良い」との考えを示した。

● 政府、感染者増加の沖縄に連絡調整チームを再び派遣

 沖縄県では今月11日に過去最多の2702人が新型コロナに感染していることが確認され、13日まで4日連続で新規感染者が2000人を超えていて、病床使用率も上昇。このため、政府は、対策の徹底を図る必要があるとして、県側との連絡調整にあたる「リエゾンチーム」を先月上旬に続いて再び派遣した。

 政府は、全国的に感染者数が大幅に増えている状況ではないとしながらも大型連休中の人出の影響なども見極める必要があると警戒を強めていて、週明け以降も、感染者数などを注視することにしている。また、感染拡大を防ぐため、自治体と連携しながら特に若い世代への3回目のワクチン接種を促進するとともに、医療提供体制の維持・強化に努める方針。

【5月15日】

● 中国・上海 コロナ感染拡大 当局「厳しく隔離」の方針 批判も

 厳しい外出制限が続く中国・上海では、当局が感染リスクがあるとみなした人を厳しく隔離する方針に乗り出す中、あいまいな基準によって強制的に隔離される可能性も出て、こうした対応に批判的な意見も出ている。上海では13日、1日で新たに1500人を超える感染者が確認され、各地で厳しい外出制限が続いている。上海市当局は13日の会見で、今月中旬のうちに施設などに隔離された人を除き感染者をゼロにすることを目指すと強調した。

 現在、当局に強制的に隔離されている上海在住の日本人女性が、厳しい対応の実態を明らかにした。徹底して感染を抑え込むゼロコロナ政策については「上海で外出制限が始まるまでは、中国はコロナ対策に関してはうまくやっていたと思う。ただ今回は現場の状況を分からずに政策を決めていることも多いように思い、ゼロコロナの悪い部分もたくさん見せられたとも感じている」と話している。

●北朝鮮、新たに29万人超発熱

 北朝鮮国営の朝鮮中央通信(KCNA)は15日、新型コロナの感染が疑われる新たな発熱者が少なくとも29万6180人に達したと報じた。15人が死亡し、死者は累計で42人となった。ただ、北朝鮮が海外からのワクチンを受け入れる動きはない。KCNAは、「5月12日の朝以降国の全ての省、市、郡は完全にロックダウンした。作業単位、生産単位、居住単位で閉鎖され、全ての人を対象とした厳格で集中的な検査が行われている」と伝えた。

 発熱した人はこれまで82万0620人報告されており、このうち32万4550人が治療中だという。専門家は、北朝鮮では感染が疑われる人を検査する体制が整っていないようだと指摘。発熱した人のうち検査で陽性となった人の数は明らかになっていない。金正恩総書記は前日、「建国以来の大動乱」だとして、流行の阻止に総力をあげて取り組むよう呼びかけた。 

●学校、少しずつ制限緩和 黙食だけど対面給食 修学旅行も実施

 各地の学校で、活動制限を緩める動きが広がっている。感染防止に気を配りながら集会を復活させたり、対面で給食を食べることを認めたりしている。感染が収束しないまま日常を取り戻そうとする背景は、長期間の制限が勉強意欲の低下など子どもに及ぼす影響への危機感がある。「日本修学旅行協会」によると、都内の公立中約600校のうち2020年度は大半が修学旅行を中止。2021年度は約250校が実施、今年度はほぼ全校が予定しているという。

 文科省が4月更新のマニュアルでは、対面のグループワークや室内での合唱などリスクの高い活動に注意を呼びかけつつ、感染が落ち着いた地域ではこうした活動の再開を検討するよう促している。千葉県教育委は4月、県内公立学校に向け、活動制限を大幅に緩和するよう通知を出した。一方で、さいたま市教委は、3月の「重点措置」の解除後も、部活動の合宿をなるべく控えるよう一定の制限を維持するとし、緩和に慎重な自治体も少なくない

 以下7枚の図は、5月15日時点の感染状況 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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2022年5月 3日 (火)

新型コロナ2022.04 大型連休

  新型コロナ第6波の「まん延防止等重点措置」は、3月21日で全面解除された。しかし、感染力の強いオミクロンの別系統「BA.2」への置き換わりが進み、新規感染者数は下げ止り。その後、大都市を中心に全国的には減少傾向にあるが、一方で増加が続く地域もある。29日からの行動制限なしの大型連休が始まる。連休明けの感染拡大が懸念されている。

 2022年4月16日から30日までの新聞、テレビ、ネット情報から、新型コロナの主なニュースを辿る。本ブログ記事「新型コロナ2022.04 再び増加」の続き。【写真や図をクリックすると、拡大表示します】

 

【4月16日】

●中国、「ゼロコロナ」死守 不満高まるも政策堅持

 新型コロナの抑え込みを徹底して図る中国の「ゼロコロナ」政策が、感染力の強いオミクロン株の出現で苦境に陥っている。都市封鎖(ロックダウン)や厳しい行動制限が各地で続き、政策への不満は高まる。それでも、「体制の優位性」によってコロナを封じ込めてきたと主張する共産党指導部は、今秋の党大会を控えて政策を堅持する構え。

●「コロナ後遺症」、相談相次ぐ 実態と影響は? 厚労省が調査開始

 オミクロン株による第6波では、先月末までに全国でおよそ460万人が感染し、専門の外来を設けている医療機関には味覚や嗅覚の異常のほか、倦怠感や集中力の低下などの症状に悩む患者が相次いで相談に訪れている。厚労省は後遺症の実態の把握と新型コロナが医療態勢に与える影響を調べるため、今月から2億円の予算をかけて調査を始めた。

 具体的には、国の研究班が今後の流行も踏まえて、オミクロン株の感染後にどんな症状が続いているか、引き起こされる合併症、その要因などについて調査する。また今後、最新の知見をもとに、後遺症とみられる患者の診察やリハビリの方法などを示した「手引き」を改訂し、症状に悩む人が地域の医療機関で迅速に治療を受けられるようにしていきたいという。

●国内感染者4万7598人、前週比5131人減

 国内感染者は16日、新たに4万7598人が確認された。前週の同じ土曜日(9日)よりも5131人少なく、2日連続で5万人を切った。49人の死亡が確認され、重症者(15日時点)は222人だった。新規感染者が最多の東京都は6797人で、前週の土曜日から1305人減った。

【4月17日】

●20〜30代の3回目接種、正念場 感染減へ、4・5月に本格化

 新型コロナ感染者の3分の1を20~30代が占め、若い世代に対して3回目ワクチン接種をいかに進めるかが行政の課題になっている。4月の感染者のうち、20~30代が34.4%と高い割合を占める。一方で、この世代の3回目接種が進んでいない。15日時点で3回目の接種を終えた人の割合は全体で47.1%。30代は25.9%、20代は24.0%と特に低い。

 現状では、若い世代だが実はまだ多くの人が接種の時期を迎えていないという事情もある。東京都によると、昨年10月1日時点で2回目の接種を終えていた都内の20代は44.2%、30代は49.7%だった。これまでにこの世代の2回目までの接種率は約8割となっており、2回目から所定の6カ月の間隔を置いて、今年4月1日以降に3回目接種の対象になる人はそれぞれの世代で3割以上いる。4~5月に3回目接種の山場になる。

●3回目接種、「BA.2」にも効果 副反応にためらい

 3回目の接種効果については、厚労省が13日にワクチンの接種回数が多いほど、感染者数が減るという分析を明らかにした。また「BA.2」に対しても、3回目の接種で発症予防効果があることがわかってきた。3回目の接種は、若い世代にとっても意義がある。厚労省専門家組織の脇田座長(国立感染研所長)は13日の会見で、「自分を守る観点がまず第一。それから結果的に周り、仲間・家族を守る観点もある」と話した。

 追加接種(3回目接種)のお知らせ 出典:政府広報オンライン(内閣府大臣官房)

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 一方で、若い世代がワクチンを避ける大きな理由が、副反応。2回目までの接種で辛い副反応を経験するとともに、オミクロン株では重症化が少なく、大半が軽症だということもワクチンを打つことをためらう。「若い世代では、新型コロナを自分たちには関係がない病気だと感じる人が増えた」との指摘もある。またワクチンの効果を疑問視する人の発言が活発になる一方で、行政による情報発信は難しくなっていいる。

【4月18日】

●ブラジル、緊急事態宣言を2年ぶりに解除

 ブラジル保健当局が発表した4月17日時点の一日当たりの感染者数は、1週間の平均で1万4300人余り、死者は100人。オミクロン株の感染が広がった今年2月のピークに比べて大幅に減った。このためケイロガ保健相は、「新たな感染者が増えるペースに改善が見られ、ワクチンも国民の大部分に行き渡った」と述べ、2020年2月3日から2年余りにわたって続けてきた公衆衛生上の「緊急事態宣言」を解除すると発表した。

 保健相は18日の記者会見で、「ウイルスの感染は終わっていないし、近い将来に終わることはない。我々はこのウイルスと共存していかなければならない」と述べ、必要な対策を続けていく考えを示した。

●ワクチン3回接種終了は48.2%、20・30代は3割下回る

 政府が18日公表した最新の状況によると、国内でワクチンの3回目の接種を受けた人は6106万1041人で全人口の48.2%となった。3回目の接種率を年代別でみると、70代以上では80%を超え、60代では70%を超えた。一方、20代は26.9%、30代では29.5%と3割を下回わる。また、40代は38.3%50代では56.8%。

 また、ワクチンを1回接種した人は全人口の81.3%、2回目の接種を終えた人は全人口の79.9%。このうち5歳から11歳の子どもを対象にした接種で1回目を受けた人は全体の10.3%、2回目は全体の4.6%。実際はこれ以上に接種が進んでいる可能性があり、今後、増加することがある。全人口にはワクチン接種の対象年齢に満たない子どもも含む。

【4月19日】

●ロックダウン上海、食費倍に 不当値上げ 警告3.8万件

 ロックダウンによる物流の寸断で生活物資が不足する中国・上海市で、食品の不当な値上げが横行している。食料確保もままならないなかの価格高騰は市民にとって痛手。市当局は取り締まりを強化しているが、問題が長引けばさらなる政治批判につながりかねない。

●米の交通機関、マスク義務解除 連邦地裁の判断受け 各社一気に対応

 米フロリダ州の連邦地裁は18日、米政府の列車や飛行機など公共交通機関でのマスク着用義務化は無効とする判断を下した。これを受け、米運輸保安庁(TSA)は公共交通機関などで着用を義務づけないと発表。航空各社が機内や空港での着用を即座に任意とするなど、着用義務を解除する動きが一気に広がっている。

●ノババックス製、正式承認 ワクチン4種目 国内生産可能 5月末接種開始へ

 米ノババックス社のワクチンについて19日、厚労省の専門家部会の了承を受け、18歳以上を対象に使用することを正式に承認した。国内では、米ファイザー、米モデルナ、英アストラゼネカに続き4種目。先行の3種とは異なる「組み換えたんぱくワクチン」タイプ。従来のワクチンで、アレルギー反応が起きる人にも使え、武田薬品が、国内での生産・流通を手がける。およそ1年間で1億5000万回分が政府に供給、早ければ5月末に接種が始まる予定。

 ノババックス社のロゴ 出典:NOVAVAX Webサイト

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【4月20日】

●新型コロナ、感染拡大に地域差 12道県で増加 大都市圏減少

 厚労省の専門家組織の会合が20日開かれ、新規感染者数は大都市圏を中心に全国では19日までの直近1週間で前週の0.91倍となり、4週ぶりに減少に転じた。一方、地域によっては第6波のピークを上回ったり、12道県で増加が続いたりしているとして、今後の動向に注意が必要だと指摘した。夜間の人出は多くの地域で増えており、4月末からの大型連休を前に感染対策の徹底を呼びかけた。

 4月19日迄の1週間の感染者数の前週比 出典:NHK NEWS WEB

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 この1カ月、10県で感染者数が過去最多を更新。「重点措置」を再要請するほど深刻な事態には至っていないが、その可能性を念頭に、現行制度の効果を疑問視する指摘もある。

●5歳未満が接種できるワクチン、今月から臨床試験へ

 熊本県のワクチンメーカー「KMバイオロジクス」は、開発中の新型コロナのワクチンについて、5歳未満の子どもが接種できるワクチンの臨床試験を今月から始めると20日、会見を開いて発表した。会見で永里社長は「6か月以上5歳未満の子どもに接種できるワクチンはまだないので、1日でも早く世に出していきたい」と述べた。

 会社で進めているのは、インフルエンザなどで使われている「不活化ワクチン」というタイプの新型コロナワクチン。18歳以上を対象に臨床試験を行っているが、生後6か月から18歳未満を対象にした新たな臨床試験の計画を公表した。そのうえで、今秋から年内にも、生後6か月以上の子どもが接種できるワクチンとして、国への承認申請を目指すとしている。

●「県民割」、5月末まで延長 大型連休は対象外 観光庁

 旅行代金の割り引きが受けられる観光需要の喚起策「県民割」について、観光庁は今月28日のチェックインまでだった期限は5月31まで延長する一方、大型連休(4月29日~5月8日)は支援の対象外にすると20日発表した。混雑が激しくなることで、新型コロナの感染を拡大させるおそれがあるためとしている。

【4月21日】

●中国の専門家、「ゼロコロナ緩和が必要」 論文発表で波紋

 中国の上海で新型コロナの感染拡大が続く中、中国で権威のある専門家が「ゼロコロナ」政策について、いつまでも継続することはできないとする論文を発表したものの、共産党系メディアが論文の趣旨を打ち消すような内容を伝え、政策の見直しを求める声が広がらないよう神経をとがらせているとみられる。

●米の公共交通機関でのマスク着用義務 違法判断に対し司法省控訴

 米国で新型コロナ対策として義務化されてきた、公共交通機関でのマスク着用について、南部フロリダ州の裁判所が違法と判断したのに対し、司法省は不服として控訴した。

●都内の感染状況「いまだ高水準、増加転じるか警戒を」 専門家

 東京都の21日のモニタリング会議で、都内の新規陽性者の7日間平均は20日時点で6006.3人、前の週から1300人余り減少したが、専門家は「いまだ高い水準にあり、十分に下がりきらないまま増加に転じることに引き続き警戒が必要」と指摘した。また、都のスクリーニング検査で、感染力がより高いとされる「BA.2」系統の疑いがあるオミクロン株の割合がさらに上昇し、今月11日までの1週間で、85.1%となったと報告された。

●飲食店「8人以内」に緩和 東京 来月22日まで警戒期間延長

 東京都は21日、新型コロナの対策本部会議を開き、24日を期限としていた「リバウンド警戒期間」を5月22日まで延長することを決めた。ただし、都が認証した飲食店に依頼している利用人数の制限は「4人以内」から「8人以内」に緩める。利用時間は「2時間以内」のままで、非認証店には引き続き酒類提供を午後9時までとするよう求める。

 小池知事は会議後の会見で、「感染者数、重症者数とも減少傾向にある」と説明。一方、感染者数が依然高い水準であることや、来週からの連休で人出の増加が見込まれることなどから期間延長を決めたとし「(感染者数を)もう一段抑えていきたい」と協力を求めた。利用人数の緩和について都は、認証店が感染防止策を整えていること、3回目のワクチン接種率が都民の5割に達したことを理由に挙げた。

飲食店「4人以内」に維持 大阪 今月24日で警戒期間終了

 大阪府は21日、府民に重点措置後の警戒を呼びかけていた「年度替わりの集中警戒期間」を24日で終了することを決めた。ただ、同一テーブル4人以内での飲食店利用などの感染対策は、5月22日まで引き続き要請する。

●国内4万7131人感染、前週比8145人減 鹿児島県、過去最多

 国内感染者は21日、新たに4万7131人が確認された。51人の死亡が確認、重症者は202人。鹿児島県では、1日あたりの感染者が2日連続で過去最多(830人)を記録した。全国の感染者は前週の木曜(14日)より8146人少なかった。東京都の感染者は全国最多の6713人。前週の木曜より1827人減り、10日連続で前週の同じ曜日を下回った。20日までの1週間平均の感染者数は5905.1人で、前週(7502.4人)の78.7%。

【4月22日】

●塩野義製薬、臨床試験の最新データ公表 開発中のワクチン、「安全性確認」

 塩野義製薬(大阪)が開発を行っている新型コロナの「組み換えたんぱく質ワクチン」というタイプのワクチンについて、22日に開かれた専門の学会で臨床試験の最新のデータを公表した。接種した部位の痛みや疲労、それに頭痛といった副反応とみられる症状が報告され、深刻な問題はみられず、安全性が確認できたとしている。また効果については、2回目接種から2週間後には中和抗体の値が増えることが確認されたという。

●精神科、コロナ対応に苦慮 感染症治療は限界 転院困難

 精神科病院でもクラスターが多発した。日本精神科病院協会(東京)は、全国1185の民間精神科病院に、2020年3月~2021年8月のコロナ対応を調査した。回答した711病院のうち、44%の病院で患者と職員合わせ5091人の感染者が発生。転院要請したが精神症状のために転院できずに死亡したコロナ患者も235人もいた。

 精神病床の医師は一般病床の3分の1、看護職員は4分の3で良いと医療法施行規則で定められ、人手不足。精神科医には、身体の専門的な治療には限界がある。「転院させられないなら、行政は外部の医師や看護師を派遣する必要がある」と精神病棟の医師は話す。

●テレワーク実施企業3割、半数が不満 在宅満足度8割 ホンダ、連休明け~撤廃

 帝国データバンクは、テレワークについての1,873社の企業アンケート調査(2月4日〜8日)結果を2月10日に公表した。31.5%の企業がテレワークを実施しているが、企業規模・地域間に格差がある。導入企業の52.1%が社内コミュニケーション減少や仕事の進捗や成果が把握しにくいなど、「デメリットが多い」と否定的な意見が根強いという。

 日本生産性本部は4月22日、コロナ禍で働く人1,100名の意識調査を公表した。今回は、「重点措置」解除後の約3週間が経過した4月11~12日。テレワーク実施率は20.0%、在宅勤務の満足度は84.4%と過去最高を記録。コロナで様変わりした働き方も「ウイズコロナ」や「アフターコロナ」を見据えたホンダは、2020年4月から全社的に実施してきた在宅勤務を取り止め、大型連休明けから全従業員が週5日をすべて「出社」の勤務体系に切り替える方針という。

●大型連休中の国内「空の便」予約、去年比で約1.6倍増

 国内の主な航空会社11社のまとめによると、大型連休の期間中となる今月29日から来月8日までの10日間、国内の空の便の予約をした人は22日時点でおよそ220万人で、「緊急事態宣言」が出されキャンセルが相次いだ去年と比べ1.66倍増加した。また全日空によると、感染拡大前となる3年前の同じ時期のおよそ6割まで回復したとしている。

●東京都、5396人の感染発表 11日連続で前週比減

 東京都は22日、新規感染者を新たに5396人の確認を発表。前週の金曜日(15日)から1372人減り、11日連続で前週の同じ曜日を下回った。22日までの1週間平均の感染者数は5709.1人で、前週(7310.4人)の78.1%。新規感染者の年代別比率は、最多が20代と30代でそれぞれ18%、10歳未満16%と続く。65歳以上は6%だった。病床使用率は23.4%、重症者用病床使用率は5.3%。都基準の重症者数は前日から1人減って14人。死亡は9人。

 4月22日時点の 東京の感染者(日別) 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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【4月23日】

●リオのカーニバル、2年ぶり開催

 「リオのカーニバル」は、ブラジルのリオデジャネイロで毎年夏に開かれていたが、去年(2021年)は新型コロナの影響で史上初めて中止、今年も当初2月下旬に予定されていた開催が、2か月延期された。およそ2年ぶりのカーニバルは22日夜、12のトップチームが歌やダンスを競い合うコンテストが始まり、熱気が最高潮を迎えた。リオは、新型コロナに感染して66万人が亡くなった、ブラジルの中でも死者が特に多かった地域の1つ。

● 国、「連休前に検査を」 無料検査所は今年1月の1.7倍に

 国は去年12月から、都道府県を通じ無症状でも感染不安を感じる人や旅行を控えている人などが、PCR検査や抗原検査を無料で受けられる検査所の設置を進めている。今年1月には検査キットの入手困難で一時滞ったこともあったが、今月14日で全国でおよそ1万か所と、1月末と比べ1.7倍に増えた。東京都で2.7倍(およそ800か所)と都市部で増加している。一方で検査数は減っており、国は大型連休で旅行などに出かける前には積極的に検査を受けるよう呼びかけている。

●国内4万3966人の感染確認 東京は12日連続で前週の同曜日を下回る

 国内感染者は23日、新たに4万3966人が確認された。前週の同じ曜日(16日)より3619人少なかった。都道府県別では東京都の5387人が最も多かったが、16日と比べて1410人少なく、12日連続で前週の同じ曜日を下回った。続いて、神奈川県の3360人、大阪府の3113人、北海道の2785人、福岡県の2553人の順。1日あたりの最多数を更新した都道府県はなかったが、島根県の195人は過去2番目の多さだった。全国の死者数は34人、重症者は203人。

【4月24日】

●上海、PCR拒む人続出 「検査時に感染してしまう」 募る不安

 ロックダウン下にある2500万人の住民を抱える上海市で、PCR検査を拒否する動きが広がっている。上海市は19日の会見で、15日から延べ3700万人分以上のPCR検査を実施したと発表した。隔離が続くのに新たな感染がやまないのは、「PCR検査で並ぶ時に接触して感染が止まらないのではないか」と市民は不安を募らせている。

 大規模なPCR検査は、厳しい対策で感染の抑え込みを図る中国の「ゼロコロナ」政策の柱の一つ。拒否感の強まりは、当局にとって頭が痛い。衛生当局の発表によると、上海市では23日に感染者39人の死亡が確認され、同市の1日当たりの死者数として過去最多となった。同日に上海市で確認された市中感染者は2万1058人で、中国本土の約97%を占めている。

●コロナ後遺症 嗅覚異常、「感染半年後も10%余に」 国の研究班

 京都市で開かれている日本呼吸器学会の中で23日、新型コロナの後遺症についてのシンポジウムが行われた。後遺症のうち、嗅覚や味覚の異常について、国の研究班の代表を務めた金沢医科大学の三輪教授は、アルファ株が広がった去年5月までの3か月間に入院するなどした20代から50代までの207人を調べた結果として、半年後でも12%にあたる24人に嗅覚の異常があったと報告した。

 内訳は女性が3分の2の16人、年代別では40代以上が17人と多く、実際とは異なる臭いがするなどといったケースも多かったという。三輪教授は「中年で女性だと長引く可能性がある。オミクロン株では嗅覚異常の割合が少ないとされるが、患者は多いので、今後増える可能性がある」と指摘した。また高知大学の高松助教は、中等症以上になった人へのアンケート調査で、693人のうちの9.8%の人が退院から1年後にも何らかの症状があると答えたと報告した。

【4月25日】

●北京、数百万人PCR検査 買いだめに走る

 コロナ対策で厳しい封鎖が続く上海に続き、首都・北京でも22日以降で70例の感染が確認された。うち46例を占める朝陽区では345万人の住民と区内で働く人に、25日から1日置きに計3回のPCR検査を義務付けた。同区は日系も含め多くの企業が集まる市の中心部で、検査場には長蛇の列ができた。上海の悲鳴を知る市民が、買いだめに走る動きもある。SNSではスーパーの棚が空になった写真が拡散。市は「供給システムは万全」と呼びかけている。 

●感染拡大、習指導部に暗雲 腹心に責任論 ゼロコロナ継続

 1カ月近く都市封鎖が続く上海に続き、首都北京の中心部でも感染者が増加してきた。25日、日本など各国の大使館や外国企業が多く集まる北京市朝陽区で、全住民と働く人を対象にしたPCR検査が始まった。22~25日の北京市内の感染者数は70人。それでも市政府の危機感は強い。政治の中枢である北京の感染対策はとりわけ厳しく、衛生当局関係者は「北京が上海のような全市封鎖になる事態は絶対に防がなければならない」と語る。 

 ゼロコロナ政策は、専門家から「長期的に続けるのは難しい」との指摘もある中、習主席は3月17日の政治局常務委員の会議で「ゼロコロナを堅持する」と訴えた。2020年春に武漢の感染を抑え込んで以来、感染対策を政治体制の信任と結びつけたため、政策変更が難しい。習氏は当会議で「早期の対応がカギを握る。職責を果たせない幹部は直ちに処分する」と厳命。しかし習氏腹心の上海市トップに責任論が浮上するなど、暗雲が漂い始めている。

●3回目のワクチン接種、全人口の半数超える

 政府が25日に公表した最新の状況によれば、国内で新型コロナワクチンの3回目の接種を受けた人は6438万9878人で、全人口の50.8%となり半数を超えた。3回目の接種率を年代別でみると70代は88%、65歳から69歳は80.1%といずれも8割を超えたほか、60歳から64歳は74.1%。一方、20代は30.1%、30代は33.2%、40代は42.7%、50代は61.4%。

 またワクチンを1回接種した人は全人口の81.4%、2回目の接種を終えた人は全人口の80%。このうち5歳から11歳の子どもを対象にした接種で1回目を受けた人は90万5723人で全体の12.2%、2回目の接種を受けた人は52万8275人で全体の7.1%。実際はこれ以上に接種が進んでいる可能性があり、今後、増加することがある。全人口にはワクチン接種の対象年齢に満たない子どもも含む。

●4回目接種、5カ月間隔 高齢者・基礎疾患ある人に 厚労省部会

 厚労省の専門家部会は25日、米ファイザー社製と米モデルナ社製の新型コロナワクチンについて、高齢者や基礎疾患がある人を対象とした4回目の接種に使えるように、3回目からの接種間隔は5カ月とした。4回目の接種では、ファイザー製は1~3回目と同じ量、モデルナ製は2回目までの半分の量を接種する。「ベネフィット(利益)とリスクを考慮する」と注意事項に明記した。

 4回目接種の有効性は、イスラエルで4回目接種をした18歳以上約70万人のファイザー製ワクチンのデータがある。しかし、高齢者や基礎疾患がある人、重症化を防ぐ効果を示すデータが十分ではなかった。こうした研究や海外の状況も踏まえ、高齢者・基礎疾患ぼある人に効果があると判断。27日に開かれる別の専門家会議で、公費負担かどうか、具体的な年齢や、接種の開始時期なども議論する見込み。幅広い世代を対象に進めてきたワクチン戦略の大きな転換となる。

●ファイザーワクチン、有効期限1年に延長 厚労省

 新型コロナのワクチンの有効期限は当初の6か月から去年、9か月に延長され、このうちファイザー製ワクチンについて厚労省は有効期限を1年まで延長することを認め、4月22日に自治体に通知した。ワクチンをめぐっては一部の自治体が、4月末までに有効期限を迎えるワクチンの使用の見通しが立っていないなどとして廃棄される懸念がでていた。

 厚労省は「有効期限はワクチンを一定期間保存した後のデータを集めてメーカーが設定するもので、適切な方法で管理されている場合は、時間がたっても品質が保たれていると確認できたため申請を受けて、薬事上の手続きを行った」としている。一方、モデルナ製ワクチンについては、引き続き有効期限を9か月としている。

【4月26日】

●上海、コロナの死者過去最多更新 北京、人口9割にPCR検査を拡大

 上海市の当局は、新型コロナ感染者が25日、一日に1万6980人確認され、前日より1人多い52人が死亡したと発表。一日に確認された死者数としてはこれまで最多。厳しい外出制限が本格的に始まってから28日で1か月となるが、感染拡大に歯止めがかからず、多くの地域で外出制限が続いていて、解除の見通しは依然立っていない。

 北京では、先週後半以降感染者が増え始め、25日は新たに33人の感染が確認。北京市当局は感染拡大を早期に抑え込もうと、25日から朝陽区で始めていた3回にわたる大規模なPCR検査を26日から10の区と経済開発区に拡大。これにより北京市人口の9割に当たるおよそ2000万人を対象に大規模な検査が行われる。週末からメーデーなどの大型連休を控える中で観光地や文化施設の閉鎖も相次ぎ、市民生活や経済活動に大きな影響を与えそうだ。

●3回目ワクチン接種までの間隔、1か月短縮し5か月に

 厚労省はこれまで3回目の接種を行う場合は2回目から6か月空けることとし、25日公表された最新のデータでは、全人口の50.8%にあたる6438万人余りが接種を受けている。厚労省は25日夜、専門家部会を開いて、2回目からの接種間隔をファイザーは12歳以上、モデルナは18歳以上のいずれの世代も現在より1か月短縮して5か月とする方針を決めた。

 オミクロン株では従来株に比べてワクチンの効果が低下しやすく、より有効性を維持するためなどとしている。米国とイスラエルのデータを分析した結果、安全性も確保できると判断したという。3回目までの接種間隔は当初、厚労省が原則8か月とする方針を示したが自治体などから前倒しを求める声が上がり、段階的に6か月に短縮されていた。

●GW観光、今年こそは 3年ぶり行動制限なし

 最長10連休のゴールデンウィーク(GW)が29日から始まる。「緊急事態宣言」も「まん延防止等重点措置」もなく、行動制限がかからないGWは3年ぶり。観光地はに賑わいが戻りそう。ハワイツアーはこの2年ほど実施されていなかったが、旅行各社は米国の感染レベルに引き下げを踏まえ、4月中旬にGWのハワイツアー再開を発表。ほぼ満席だという。

●知事会、GWの移動自粛は求めず

 全国知事会は26日、新型コロナ緊急対策本部会議を開き、、移動や会食の機会が多くなる大型連休に向けた感染対策を話し合った。新規感染者数が多い地域もある中、国民には移動の自粛を呼びかけない一方、国に対しては「実効性ある感染対策と新たな経済対策を強く求める」、3回目のワクチン接種の呼びかけを強化するよう国に求める緊急提言をまとめた。ただ、島根県、熊本県、沖縄県など連休中の移動に慎重な声もあった。

●連休明け、感染拡大の懸念

 国内の新規感染者数は2月初め、1週間の平均で1日9万人を超えていたが、最近では1日約4万人。重症者数も減り、全体で200人前後となっている。コロナ担当の山際経済再生相は19日の記者会見で、「現在の状況が続けば、何か制限があるということはない。通常のゴールデンウィークとしてお過ごし頂ければいいのではないか」と述べ、旅行や帰省などに制限はかけない考え。

 ただ気がかりなのは、感染の波が収まったとは言えないこと。人気の観光地である沖縄県や北海道は、現状でも比較的感染状況が悪い。さらにこれまでも、大型連休や盆休みなどの長期休暇後に、感染拡大の波が押し寄せたことは懸念材料。昨年は「第4波」で、連休明けの5月半ばに新規感染者が増えた。昨夏の第5波でもお盆明けに新規感染者数はピークを迎え、昨年末からの第6波でも正月休み明けに感染が急拡大している。

【4月27日】

●4回目、全員接種を転換 60歳以上・基礎疾患ある人が対象

 4回目のワクチン接種について、厚労省の分科会が27日開かれ、接種対象を重症化リスクが高い人に絞って始める厚労省の提案を了承した。使用するのはファイザーとモデルナのワクチンで、60歳以上の人に加え、18歳以上でBMIが30以上の肥満の人、基礎疾患がある人か医師が重症化リスクが高いと判断した人に限定。60歳未満の人は多くが対象外となり、従来の5歳以上の「全員接種」から大きな転換となる。5月末から全国で接種を始める方針。

●ノババックス社ワクチン、公費で1~3回目接種 交互接種も可

 分科会では19日に承認した米ノババックス社製のワクチンについて、公費で1~3回目の接種に使うことを認めた。2回目までに別のワクチンを打ち、3回目にノバ社製を打つ「交互接種」もできる。

●GW後の感染拡大、専門家が対応案 行動制限か経済重視、医療体制維持か軽減 

 政府の新型コロナ対策分科会が27日に開かれ、大型連休のあと感染が急拡大し、医療逼迫が想定されるようになった場合にどのような対応をとるべきか、専門家が考え方を示した。感染対策と社会経済活動のどちらを重視するか、医療体制を維持するか軽減するかを組み合わせの4通りを示し、さらに今後議論を進めるとしている。分科会の終盤、尾身会長はこれから専門家で望ましい選択肢を絞るとしつつ、「合意できないこともあり得る」と述べた。

●「旅行・帰省前にワクチンや検査、基本的対策徹底を」 専門家組織

 厚労省の専門家組織の会合が27日開かれ、新規感染者数は大都市圏を中心に全国では減少傾向となっている一方、北海道や沖縄県などでは増加が続き、岩手、秋田、福島、島根、宮崎、鹿児島の各県では新規感染者数の1週間平均が第6波のピークを上回っていて、感染状況に差が出ていると分析した。年代別にみると、すべての年代で感染者数は減少傾向にあるものの、10代以下は減少幅が小さく、北海道と沖縄県では増加が続く。

 また、より感染力が高いとされる「BA.2」系統への置き換わりは、全国で9割程度まで進んでいると推定され、増加の要因になりえるため注意が必要だとした。まもなく迎える大型連休で移動や外出の機会が増え、感染拡大につながりかねないとし、旅行や帰省の前にワクチンや検査を受けることや、基本的対策を徹底することなどを呼びかけた。

●第6波、自宅死555人 1〜3月 厚労省調査

 年明けから国内で感染が拡大した「第6波」で、感染して1~3月に自宅で亡くなった人が、少なくとも555人にのぼることが27日、厚労省の調査でわかった。自宅での看取りを希望したケースもあったが、自宅で倒れているところを家族が見つけたケースもあった。

●国内感染4.6万人

 国内感染者は27日、新たに4万6267人が確認された。前週の同じ曜日(20日)より1628人少なかった。全国の死者数は60人、重症者は183人だった。

【4月28日】

●モデルナ 生後6か月~6歳未満への緊急使用の許可、米FDAに申請

 米製薬会社モデルナは28日、新たに生後6か月から6歳未満の子どもを対象にした新型コロナワクチンの臨床試験の結果、効果と安全性が確認されたとして、FDAにこの年代に対する緊急使用の許可を申請したと発表した。この年代には18歳以上の大人の4分の1の量を2回、接種するとしている。

●新型コロナ「後遺症」 症状別の新しい「診療の手引き」公表 厚労省

 新型コロナの「後遺症」について、厚労省は症状ごとの診療のポイントや社会復帰に向けた医療的支援など、感染症専門家などで作る委員会が医療関係者向けに、新しい「新型コロナ感染症 診療の手引き 別冊 罹患後症状のマネジメント」としてまとめた。この手引き書は、去年12月に出した「暫定版」を改訂し、「第1版」として厚労省が28日公表した。

 手引きでは、感染後に少なくとも2か月以上続く「後遺症」を「罹患後症状」とし、呼吸器の症状、嗅覚・味覚の症状、精神症状、痛み、脱毛などの皮膚症状など、症状の種類ごとに最新の知見や診療の流れを紹介している。また、リハビリや職場など社会復帰に向けた医療的な支援などについても具体的な事例を挙げて紹介していて、今後新たなデータが得られれば内容を更新していくという。

●高齢者施設で感染者、医師ら往診できるのは65% 体制整備が急務

 高齢者施設でクラスターが相次いだ問題で、厚労省が施設内で医療を受けられる状況を調べた。28日に公表した調査(回答率67%)では、全国の5万6119施設のうち65%が医師や看護師の往診・派遣を要請できる医療機関を事前に確保していると答えた。100%が7県、10%台の県もあって地域差が大きい。同省は未確保や未回答の施設には、引き続き確保を求めている。次の感染拡大に備え、施設内で迅速な医療が受けられる体制整備が急務となっている。

●疾患申告、接種券を発行 60歳未満の4回目接種、3方法を例示

 新型コロナワクチンの4回目接種について、厚労省は28日、全国の自治体に通知を出し、接種対象の18~59歳の基礎疾患をもつ人から自己申告があれば、診断書がなくても柔軟に接種券を発行できるとする見解を示した。同省は28日付の事務連絡で、接種を5月下旬から始めるため、接種券を対象者に順次発送するよう求めた。ただ、基礎疾患をもつ人の所在を把握していない自治体が多く、国は接種券の配り方について3つの方法を例示した。

 ➊事前に疾患を申請書に書いて郵送、自治体が接種券を送る。➋接種券を持たず接種会場に来た人は疾患を自己申告、その場で接種券を印刷・発行。➌接種券を持たず会場に来た人に自治体が券を出せない場合、3回目接種済み証などを確認して接種。いずれも、会場の予診で医師が疾患の内容を確認する。3回目接種済みの60歳以上の人は、5~8月におよそ3,500万人が4回目の対象となる見込み。18~59歳で基礎疾患をもつ人は、最大1千万人と同省はみている。

●オミクロン、新たな変異確認 遺伝子「組み替え体」 仙台、渡航歴なし

 厚労省は28日、仙台市で3月下旬に新型コロナ感染症を発症した陽性者から、オミクロン株の二つの系統「BA.1」と「BA.2」の遺伝子が交ざった「組み換え体」が見つかったと発表した。感染力や感染した場合の重症度はわかっていない。組み換え体は世界中で見つかっているが、この変異の報告はないという。感染者の症状は重篤でなく、快復しているという。発症前14日以内の海外滞在歴はなく、完成経路は不明。

 組み換えは、1人に異なる系統のウイルスが同時に感染することで起こるとされる。専門家は、「周りで感染者が見つかったりしているわけではないので、心配する状況ではない」と話している。

●全国で4万1756人の感染を確認 東京都は警戒レベルを引き下げ

 国内感染者は28日、新たに4万1756人が確認、前週の同じ曜日(21日)より5369人少なかった。死者は39人だった。全国最多の5394人の感染確認した東京都は、前週の同じ曜日より1319人減って、17日連続で前週の同じ曜日を下回った。都は、独自に設けている感染状況の警戒レベルを4段階中の最高レベルからレベル3へと約3カ月半ぶりに引き下げた。

 4月28日時点の 東京の感染者(日別) 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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 4月28日公表の国内のワクチン接種率 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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 職域接種分含む。全人口には、接種対象年齢に満たない子どもも含む。

【4月29日】

●「まるで動物扱い」 不満たまる住民 上海封鎖1カ月、遠いゼロコロナ

 上海市政府が3月28日に始めたロックダウンは当初、市を半分に分けて「4日間ずつの計8日間」の予定だった。だが、一日の市中感染者数はこの期間を終えても増え続けた。ピークは13日の2万7719人、1カ月経った今月28日にも1万5032人。累計感染者数は55万人。厳しい措置をとっているのに、感染者が思うように減らない。市の衛生当局は会見で、「建設工事現場や企業で集団的な感染がみられる」、また「都心の一部居住区などで制御が困難」とも分析した。

 外出禁止のルール破りを封じるため、当局は住宅に鉄柵で囲むなどの強硬策に出た。日常が戻る見通しがないまま、 長引く封鎖で市民の不安と不満はたまる。死亡例も増え続けている。上海では4月17日に2年ぶりの死者が確認、その後は11日間連続で確認され、累計死者は337人。大部分が高齢者で、基礎疾患を抱えていた。長引く封鎖は医療を圧迫し、通常の診察を受けられずに命を落とすケースも多いという。

●動かぬ工場、日本企業にも影響 中国ゼロコロナ

 上海など中国各地で続くロックダウンは、経済に深刻な影響を及ぼし始めている。3月中旬からトヨタ長春工場は停止、他の工場でもフル稼働は難しく、ホンダも生産調整。北京でも一部地区はロックダウンで外出禁止、市内の企業でも影響が広がる。5月1日労働節(メーデー)前後の5連休は、移動制限によって消費がさらに伸び悩むのは確実。25日、上海の株式指数が2020年6月以来の水準にまで下落した。先行きへの不安感から、為替市場では人民元が売られている。

 習指導部は、今秋の共産党大会に向け5.5%前後の経済成長率目標を掲げるが、今年1~3月期は前年同期比4.8%。ロックダウンや移動制限の長期化で生産も消費も落ち込めば、4~6月期はさらに減速する。目標達成が厳しくなれば、3期目を目指す習氏にとってゼロコロナ政策への不満の高まりと共に大きな打撃となる。日本を含む世界経済への影響も避けられない。中国経済の減速がより長くなれば、世界への影響は相当なものになるだろうという。

【4月30日】

●大型連休 北京閑散 飲食はテイクアウト限定

 中国で30日、労働節前後の5連休が始まった。公共の場所に入る際に48時間以内のPCR検査の陰性証明を提示することも要求しており、スーパーなどでも証明を求める動きが広がっている。習指導部が感染拡大を許さない「ゼロコロナ」政策を掲げるなか、大都市を中心に感染拡大に歯止めがかかっておらず、厳戒態勢での連休スタートとなった。

 交通運輸省によると、連休中の鉄路や空路の利用客は延べ約1億人の見込み。新型コロナ流行前と同水準まで回復していた昨年比で約4割。北京では4月22日以降の感染者が約300人と増加傾向。1日当たりでは数十人だが、連休中に人出が増えて感染拡大につながることを、市当局は強く警戒。30日の会見で北京は連休中、飲食店内での飲食を禁じ、テイクアウトに限定する方針。

●都内のコロナ無料検査会場に多くの人、帰省や旅行前に

 大型連休に合わせて都内の新型コロナ検査会場(約870か所と東京駅など5つの主要駅)では無料で検査を受けることができる。JR新宿駅の近くの検査会場では、帰省や旅行でスーツケースを持った人などが続々と訪れた。この会場では、抗原検査とPCR検査を受けることができ、結果は抗原検査が当日、PCR検査は翌日にメールで届く。会場担当者によると、連休が始まる29日はふだんの2、3倍、連休終り頃には、再び多くが訪れる予想されるという。

●高齢感染者 リハビリ効果、衰え防ぎ早く退院 「第7波」へ課題も

 2020年4月、WHO米州事務局が、感染予防を徹底したうえで、積極的なリハビリが必要だとする見解を出した。重症化しやすい高齢者は入院することが多い一方で、心身が衰えて自宅に戻れなくなるなどの弊害もみられる。実際は、スタッフ不足や感染への不安を理由に、リハビリを実施できない施設も多い。日本リハビリ医学会は今年4月、適切なリハビリを可能な限り実施するよう医療機関に呼びかけた。

 日本プライマリ・ケア連合学会は3月、高齢コロナ患者の療養についての見解をまとめた。入院した軽症者らには、レッドゾーンでのリハビリプログラムの強化を提案。病院が得る報酬や、患者自身が行うプログラムの整備が必要とする。学会の医師は「ケアの質を上げるため、レッドゾーンでのリハビリに診療報酬上の加算をつけるなど手当てし、自宅療養する患者へのリハビリができる体制も整えてほしい」と語る。

●全国で2万5182人が感染 東京は3カ月半ぶりに3千人を下回る

 国内感染者は30日、新たに2万5182人(午後7時半現在)が確認された。前週の同じ曜日(4月23日)より1万8774人少なく、5日連続で前週の同じ曜日を下回った。死者の発表は全国で14人。重症者(4月29日時点)は前日より2人減って171人だった。

 以下6枚の図は、4月30日時点の感染状況 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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 感染者数が全国で最も多かったのは東京都で、2979人。前週の同じ曜日より2408人少なく、前週の同じ曜日を19日連続で下回った。3千人を切るのは今年1月12日以来。神奈川県の2575人、北海道の2502人と続いた。

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2022年4月25日 (月)

身延山とその周辺の枝垂れ桜

 2022年3月30日(水)、身延山久遠寺とその周辺、身延町、南部町の桜をめぐる日帰りの旅。

 

 午前2:20、起床。4:15、自宅発。この日は、曇り。

 関越道から圏央道を経て、中央道を東へ山梨県へ。中央道釈迦堂PAで休憩。双葉JCT経由せず中部横断道へショートカットするため、6:42甲府南ICを降りる。国道358、国道140号を経由して中部横断道の増穂ICへ向かう。国道140号の車窓から右手に八ヶ岳連峰、進行方向に冠雪の北岳が朝日に輝く。

 ちなみに国道140号は、埼玉県熊谷市から秩父地方を経由して甲府、富士川町に向かう一般国道。秩父往還道や彩甲斐街道(埼玉県側)、雁坂みち(山梨県側)などの通称がある。

 7:05、増穂ICから富士川に沿った中部横断道を南下、7:23身延山ICを降りる。富士川に架かる身延橋を渡り、国道52号(富士川街道)を南下、県道804号(身延線)を北上。


●身延山久遠寺の枝垂れ桜

 県道804号線は、久遠寺「総門」を抜けて「三門」前を通り、7:46「久遠寺」境内下の「せいしん駐車場」に到着。

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 駐車場から「久遠寺」境内へ向かう斜行エレベータ。

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 「久遠寺」は、日蓮宗の総本山。1500人が入れるという荘厳な「大本堂」。本堂での朝のお勤めは、午前5時30分 (4月~9月)。

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 1985年(昭和60年)落慶。本尊は日蓮聖人真筆の大曼荼羅本尊を木造形式にした立体曼荼羅。釈迦如来像、多宝如来像、四菩薩像、不動明王像、愛染明王像、四天王像、普賢菩薩像、文殊師利菩薩像、そして日蓮大聖人坐像などからなるという。

 本堂内陣 出典:ウキメディア・コモンズ

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 本堂の天井に描かれている巨大な天井画「墨龍」(撮影禁止)は、加山又造画伯の力作という。また地下には、久遠寺所有の書物、掛け軸、法要道具などの国宝・重要文化財・指定文化財などが多く展示されている「宝物殿」(有料)があるそうだ。

 「大本堂」の右隣りに建つ極彩色の「祖師堂」。

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 「祖師堂」は、宗祖・日蓮聖人像を安置する堂。11代将軍德川家斉が1836年(天保7年)に江戸・雑司ヶ谷に建立し、天保の改革の一環として5年後に廃寺となった鼠山(ねずみやま)感応寺の堂宇の一部を、1881年(明治14年)に移築し、同年宗祖第600年遠忌をここで奉行した。昭和天皇より下賜された「立正」の勅額がある。

 「祖師堂」の日蓮聖人像 出典:ウキメディア・コモンズ

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 「祖師堂」と樹齢400年といわれる枝垂れ桜。「全国しだれ桜10選」に数えられる。

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 朝早いが、すでに観光客や信者がチラホラ。五重塔は、2009年に復元。

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 斜行エレベータを使わず本堂裏から駐車場まで急坂を下り、「西谷の坂」の行き止まりにある「本行坊」へ。

 「本行坊」は、久遠寺の宿坊として最古級の坊。日蓮が開眼し、比企能本(ひきよしもと)に与えたと伝わる帝釈天像を祀る 。本堂左手に「帝釈堂」がある。

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 能本は、比企能員(よしかず)の末子比企大学三郎能本。法名は日学妙本。鎌倉時代、「比企の乱」で北条氏に一族が滅ぼされるが、2歳の能本は助命され、和田義盛に預けられたのちに安房国へ配流となった。京で学問に励み、順徳天皇に仕えた。鎌倉に戻った後、1253年(建長5年)に日蓮に帰依、1260年(文応元年)鎌倉の比企一族の屋敷跡に「妙本寺」を建立した。「本行坊」は、1286年(弘安9年)能本の開基により創建。1858年(安政5年)、現在地に移転した。

 いくつかの坊の枝垂れ桜を見ながら「西谷の坂」を「三門」へ下る。

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 領主・南部実長が開創した「北之坊」。1297年創建。

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 「北之坊」の三門。境内には多数樹齢400年以上の枝垂れ桜がある。

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 久遠寺の「三門」。銅板葺きで、五間三戸の二階二重門。

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 「三門」は、三解脱門(さんげだつもん)の略で、仏教の摂理に基づき「空」「無想」「無願」の三境地を経て悟りの道に至る門をいう。また「山門」ともいうが、正面と左右に門があるので「三門」という説もある。「久遠寺」のこの門は、日本三大門の一つとされる。

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 「山門」付近の枝垂れ桜。

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 「三門」から、一直線で天にも昇るような287段(高低差140m)の石段「菩提梯(ぼだいてい)」を上ると、「久遠寺」大本堂の正面に至る。「南無妙法蓮華経」とお題目を唱えながら登ると、41回目で頂上に辿り着けるようになっているという。境内に至るには、近くに男坂、女坂のルートもある。

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 参道を少しばかり下ってみると、土産屋は仏具が多くて菓子類の土産が少ない。「三門」から坂道の参道を1.2Kmほど下ったところに、「総門」がある。ここからが聖域に入るという。

 10:00、「三門」を後にして、県道804号~国道52号から、大城川沿いの県道808号を南下する。

●大城のミツマタ群生地と枝垂れ桜

 10:24、富士川水系の大城川砂防ダム(身延町大城)周辺のミツマタの群生地に到着。

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 和紙の原料になるミツマタは、ちょうど黄色い花が満開。

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 11:25、ミツマタの群生地を後にして、県道808号をもどる。

 11:36、県道808号線を下り、左手に枝垂れの一本桜。

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 更に808号線を下り、11:50町有相又団地付近(身延町相又、門野の湯から下り1.3Km)の左手に枝垂れ桜が数本並ぶ。 

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 12:10~13:25、国道52号沿いの道の駅「なんぶ」(南部町中野)と道の駅「とみざわ」(南部町福士)に寄り昼食。

●原間のイトザクラと本郷の千本桜

 国道52号をもどり、新船山川橋北詰を左へ、中部横断道の下をくぐったら右折。13:33、「原間のイトザクラ」(南部町本郷)に到着。

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 原間地内の旧法眼寺境内にある町内一のイトザクラの巨木。町の天然記念物、樹齢150~200年。

 ここから更に4、5分ほど北上し、14:12「本郷の千本桜」(南部町本郷)に着く。

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 県指定天然記念物のエドヒガンザクラは、旧妙善寺境内に咲く。樹齢500~600年。「植物形態学上興味深いのは、地上約5mの位置で樹幹の空洞中に根をおろしている不思議な形状の桜」だそうだ。


●鏡円坊の枝垂れ桜

 国道52号に戻り、北上。15:00、国道沿にある身延山「鏡円坊」(身延町梅平)に到着。

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 本堂裏の急斜面に立つ枝垂れ桜。県の天然記念物指定。樹齢500年とも言われる。

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 南部氏は、甲斐源氏の一族である加賀美遠光の子・光行が、この地の所領を得て南部を名乗ったことに始まる。1189年(文治5年)、光行父子は源頼朝に従い奥州藤原氏征伐に参加、戦功を立て奥州に所領を与えられた。これを機に光行は奥州に下向、甲斐南部氏は、子の実長が継ぐ。実長はこの梅平に館を構え、治政に当たった。その後実長は日蓮聖人に深く帰依、1274年(文永11年)所領を寄進して日蓮を招き、庇護に努めた。

 南部氏館は、身延山久遠寺の南の台地にあったとされ、現在は「鏡円坊」。実長の次男・日台が、晩年に館から日蓮宗の寺院に改めたのが始まり。身延山久遠寺の支院の一つ。
 

 15:27「鏡円坊」を出て、富士川を渡り身延山ICへ。往路を逆順に中部横断道の身延山ICから増穂IC、国道140号へ。16:10頃、中央市から雄大な八ヶ岳の全容を望む。

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 16:20、甲府南ICから中央道へ。談合坂SAで休憩し、圏央道、関越道。19:15、帰宅。

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 ★ ★ ★

 「身延山」は、山梨県南巨摩郡身延町早川町の町境にある標高1153m。日蓮宗の総本山「久遠寺」山号でもあり、最澄の「比叡山」(天台宗)、空海の「高野山」(真言宗)と並んで、「日本仏教三大霊山」の一つとされる。身延山の山麓、標高400m付近に「久遠寺」があり、山頂には日蓮が父母を偲んで建立したと「奥之院思親閣」が建つ。身延山周辺には鷹取山(1036m)、七面山(1982m)など、日蓮宗の修行の場となっている。

 JR身延駅から門前町の身延山までは路線バス、また新宿や甲府からは高速バスも運行。久遠寺の本堂裏から参道を2時間半(下りは1時間半)かかるという山頂の奥の院へは、身延山ロープウェイ(大人往復1,500円)が片道7分で結ぶ。学校法人身延山学園として、身延山高校、身延山大学を身延山内に開学している。
 

 鎌倉時代、疫病や天災が相次ぐ末法の世、「法華経」をもってすべての人々を救おうとした日蓮は、三度にわたり幕府に諫言(かんげん)を行ったが、いずれも受け入れられることはなかった。浄土宗など諸宗の信仰を捨てて「法華経」の信仰になりきることによってのみ、現実の世界は仏国土になることができるというのが、その主張。法然の説く浄土教を禁圧して『法華経』に帰依しないならば、国内に内乱が起こり、他国から侵略を被るであろうと、『立正安国論』を著した。

 鎌倉での宗教活動を理由に、北条時宗によって佐渡に流される1274(文永11)、信者であった甲斐国の波木井(はきい)郷の地頭・南部実長(波木井実長)は、佐渡での流罪が赦免後に鎌倉に戻った日蓮をこの地に招いた。日蓮は、鷹取山のふもとの西谷に構えた草庵を住処とした。これ以来、法華経の読誦(どくじゅ)と広宣流布、弟子信徒の指導に終始し、更には日本に迫る蒙古軍の退散、国土安穏を祈念した。

 1281(弘安4)年には本格的な堂宇を建築し、自ら「身延山妙法華院久遠寺」と名付けた。翌1282(弘安5)年、日蓮は病身の湯治のため常陸(茨城県)加倉井の温泉と小湊の両親の墓参りに向かうため、身延山を下った。当地では足かけ9ヵ年の生活であった。その旅の途中、信徒であった武蔵国の池上宗仲邸(東京都大田区本行寺)にて病状が悪化したため逗留、同地においてその61年の生涯を閉じた。そして遺言のとおり、遺骨は身延山に祀られた。

 その後、「身延山久遠寺」は6人の本弟子「六老僧」の一人、日向(にこう)上人とその門流によって継承され、約200年後の1475(文明7)年、第11世日朝上人により、西谷から現在の地へと移転し、伽藍(がらん)の整備が進められた。のちに、武田氏や徳川家の崇拝、保護を受けて栄え、1706(宝永3)年には、皇室勅願所ともなっている。皇室からは、日蓮大菩薩(後光厳天皇、1358年)と立正大師(大正天皇、1922年)の諡号(しごう、おくりな)を追贈された。

 日蓮聖人の入滅以来、実に700有余年。身延山久遠寺は、総本山として門下の厚い信仰を集め、広く日蓮聖人を仰ぐ人々の心の聖地として、日々参詣が絶えることがない。

2022年4月18日 (月)

新型コロナ2022.04 再び増加

  新型コロナの新たな変異ウイルス「オミクロン株」は、「第6波」となってかつてないスピードで感染拡大。「まん延防止等重点措置」の適用は、最大36都道府県までに拡大した。2月上旬以降からピークを越えたが、下げ止り。「重点措置」は3月21日で全面解除されたが、感染力の強いオミクロン株の別系統「BA.2」への置き換わりが進む。3月下旬に感染者数は底を打って以降は、再び増加傾向にある。

 2022年4月1日から15日までの新聞、テレビ、ネット情報から、新型コロナの主なニュースを辿る。本ブログ記事「新型コロナ2022.03 別系統」の続き。【写真や図をクリックすると、拡大表示します】

 

【4月1日】

●上海西部、封鎖開始 東部でも外出禁止 いらだつ市民

 新型コロナの感染拡大でロックダウン(都市封鎖)に入っている中国・上海市で4月1日、市西部の封鎖が始まった。一斉封鎖が終わった東部でも、感染が落ち着かずほぼ全域で外出禁止が続く。出口の見えない状況に、市民のいらだちは募る。

 上海には約3万8千人の日本人がいる。その多くが住む西部で始まった封鎖は、期間中の1~5日、約1600万人に対して2回のPCR検査が行われる。検査の結果、マンションや地区内で感染者が見つかれば、封鎖はさらに延長される。上海では3月に入って感染者が急増、中旬ごろから地区ごとの小規模な封鎖が始まった。3月の累計では、3万6千人超の市中感染が確認されている。

●入国1日1万人に緩和 コロナ対策 10日から

 松野官房長官は1日の記者会見で、新型コロナ対応の水際対策について、10日から、1日あたりの入国者数の上限を現在の7千人から1万人まで引き上げると発表。松野氏は「検疫体制の整備状況や、防疫措置の実施状況を踏まえ、日本人の帰国需要や留学生などの外国人の入国ニーズに対応するために見直した」と説明した。松野氏によると、在留資格の認定を受けながら入国できない留学生は3月1日時点で約15万人で、その後に入国できたのも1万人程度にとどまっている。

●「県民割」きょうから対象地域拡大 旅行業界は期待も

 旅行代金の半額を割り引き(1人1泊5千円を上限)、土産物の購入など最大2千円分のクーポン券がもらえる観光需要の喚起策「県民割」は1日以降、対象地域が拡大される。春の観光シーズンということもあり、旅行業界は期待を寄せる。

 県民割は旅行支援策「GoToトラベル」の予算の一部を使い、昨年4月に同一都道府県内の旅行を対象に始め、今月1日から全国を6つの地域に分けた地域ブロックの旅行にも広げた。利用条件となるワクチン接種回数も2回から3回に増やすことで、感染拡大の抑止も図る。ただ、「緊急事態宣言」や「重点措置」の適用で中断する県が相次ぎ、予算を使い切った都道府県はない。

●景況感7四半期ぶり悪化 3月短観 資源高・コロナ再拡大

 日本銀行が1日に公表した3月の全国企業短期経済観測調査(短観)では、企業の景況感を示す指数が7四半期ぶりに悪化した。ウクライナ情勢の緊迫化などによる資源価格の高騰や、新型コロナの感染再拡大が主な理由。今回の調査は2月24日~3月末に行われ、ロシアのウクライナ侵攻後初めての短観として注目された。コロナ禍で大きく落ち込んだ2020年6月以来続いてきた景況感の改善に急ブレーキがかかっていることが浮き彫りになった。

●布マスク7100万枚、5億円かけ配布 730万枚は処分

 政府が大量に保管する「アベノマスク」を含む布マスク約7100万枚について、厚労省は1日から、希望する個人や自治体、介護施設などへの配布を始めた。5月末までに配り終える予定で、配送などの費用が約5億円かかる見込み。不良品や未検品の約730万枚は処分する。在庫は解消されるというが、先月までの保管費用はおよそ9億6000万円に上っている。

●「まん延防止」の人出抑制効果 都内繁華街、最大12%減

 新型コロナの第6波を受けて政府が出した「まん延防止等重点措置」について、東京都に適用された1月21日~3月21日、都内の主な繁華街の人出は最大でも12%減にとどまっていたことが、NTTドコモの携帯電話の位置情報からわかった。人出は適用直後にいったん減ったものの、その後は増加に転じ、解除前の段階ですでに適用前の水準に戻っていた。

●感染4.9万人、前週より1800人増

 国内感染者は1日、新たに4万9266人が確認された。前週の同じ曜日(3月25日)よりも約1800人多かった。死者は78人。東京都は全国最多の7982人で、前週の金曜日から693人増えた。1日までの1週間平均は7628.9人と前週(6275.4人)の121.6%で4日連続で100%を越えた。

 4月1日時点の 東京の感染者(日別) 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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【4月2日】

●封鎖と緩和 別れる世界

 新型コロナの世界的な感染拡大から2年余り。中国では厳しい対策で感染を抑え込む「ゼロコロナ」政策の代償が日増しに大きくなり、市民の不満が高まっている。一方、欧米などはワクチンや治療薬の普及を背景に規制を緩め、感染増でも「ウィズコロナ」社会を模索する。各国で進む新型コロナとの「共生路線」への転換だが、懸念の声も上がっている。

●日本の対応、議論追いつかず

 厚労省の専門家組織によると、夜間の人出が全国的に増え、3月29日までの1週間の新規感染者は約1カ月半ぶりに前週より増えた。脇田座長(国立感染研長)は3月30日会合後の記者会見で「リバウンドの兆候が見え始めている可能性はある。第6波を超える場合も想定して準備する必要がある」と指摘。昨夏の第5波では、感染が急速に収まったが、第6波では感染の波が下がりきらず、本格的な検証作業や第7波に向けた備えの議論は追いついていない。

 これからのコロナ対応には、これまでにはない難しさがあるという。重症化しにくいオミクロン株の流行は、行動制限を伴う従来の対策を繰り返すことが適切なのか。専門家の間では、医療の逼迫が確実になれば、制限をかけざるを得ないとの見方がなお強い。政府対策分科会のメンバーの一人は「重点措置のメリットとデメリットの検証は難しく、だれもが納得する解は見つからない。時々の情報の中から判断するしかない」と話す。

●変異株次第の未来

 WHOのテドロス事務局長は3月30日の会見で、新型コロナの今後について、三つのシナリオを示した。❶最も可能性の高いシナリオは、「ウイルスが進化し続けるが、ワクチン接種と感染によって免疫力が高まり、重症度は減少する」。一方で、➋最良シナリオは「症状の軽い変異株が出現し、追加接種や新たなワクチンが必要なくなる」。➌最悪シナリオとして、「病原性や感染性の高い変異株が出現し、新たなワクチン開発が必要となる」を示した。

 東京医科大の濱田特任教授(渡航医学)は、オミクロン株の世界的な流行については、5月ごろにかけて収まっていく可能性がある。ただその後、ワクチンの効果が時間とともに低下し、今秋前後に感染が再燃する可能性もあると指摘。3回目の接種を続けるとともに、「新たな変異株流行への監視を強めていく必要がある」と話した。

【4月3日】

●上海、医療現場が悲鳴 検体1400万超

 中国では2日、新型コロナに市中感染した人が無症状を含め1万3146人確認された。このうち、感染拡大で段階的に外出制限が行われている中国最大の経済都市・上海で8千人を超え、8226人が確認され2日連続で過去最高を更新。感染拡大に歯止めがかからない中、広範囲で外出制限が続くおそれが出ている。4日で事実上のロックダウン(都市封鎖)から1週間を迎える上海市は、PCR検査や療養施設といった医療態勢の逼迫が深刻化している。

 上海市西部に住む1600万人に対しては、計2回のPCR検査を行う方針だった。だが3日の2回目の検査について、市政府は当日の記者会見で、急遽市民が自ら行う抗原検査に切り替えると発表。1日に行った1回目のPCR検体数が1400万を超え、解析が追いついていない。陽性が確認されると、病院や隔離施設に移送され、無症状でも自宅療養は許されない。3月以降の累計感染者は5万人を超え、感染者であふれる現場からは悲鳴が上がっている。

●東京・大阪の臨時医療施設、偏った利用率

 第6波で、東京都や大阪府に設けられた臨時の医療・療養施設の利用に大きな差が生じている。立地や機能によって利用が低迷する施設がある一方、高齢者施設の感染者を受け入れる施設では満床状態。東京都では、都心部から離れた場所や、第6波では酸素投与の施設は必要になるケースが低かった。都医師会幹部の一人は「重症化する人が少なかったし、酸素を吸う必要がある状態の人は病院に収容していた」と説明する。

 大阪府の吉村知事が構想を打ち出し、1月末に開設した臨時の「大阪コロナ大規模医療・療養センター」(最大1千床)の利用は第6波の最も多い日で70人(3月10日)にとどまった。無症状・軽症患者と、酸素投与の必要がない「中等症1」の患者で、自立した生活を送れる若年の患者の利用を見込み、原則40歳未満とした。介護を必要とする高齢者への感染拡大は、想定外。若年層では、宿泊よりも自宅での療養を選んだ人が少なくなかった。

●4.7万人感染 前週比4000人増

 国内感染者は3日、午後7時半時点で新たに4万7345人が確認された。前週の日曜日(3月27日)よりも3983人多かった。死者は34人だった。東京都の新規感染者数は全国最多の7899人。3日までの1週間平均は7630.3人で、前週(6466.6人)の118.0%。6日連続で100%を超えた。

【4月4日】

●新型コロナ後遺症の発症、半数近くが回復後に 東京都が分析

 新型コロナに感染したあと後遺症を訴えて医療機関を受診した人を都が分析した。半数近くはコロナから回復後に後遺症を発症していて、症状を複数回答で聞いたところ、最も多かったのがけん怠感で40%、次いで息切れが19%、頭痛が17%、嗅覚障害が16%などとなっていて、65%が2つ以上の症状を訴えた。都は後遺症が疑われる場合は専門の相談窓口などに相談してほしいと呼びかけている。

●がん検診受診者 昨年も低調続く コロナ禍前に戻らず

 日本対がん協会は4日、2021年にがん検診を受けた人の調査結果を発表した。受診者数は前年から約23%増えたが、19年と比べると10%少なく、新型コロナが流行する前の水準に戻っていなかった。協会は例年、国内のがん検診の約3分の1にあたる年間1100万人にがん検診を行っている。胃、肺、大腸、乳、子宮頸部の各がん検診の19~21年の受診者数について調査し,協会の42支部中33支部が回答した。

【4月5日】

●上海感染、1.3万人 追い込まれた経済都市 遠い沈静化

 中国・上海市の政府は5日、前日4日に確認された市中感染者が1万3千人を超えたと発表した。1日の感染者が1万人を超えるのは初めて。過去最多を更新したのは4日連続。前日に比べ4千人超も増えた。1日に市西部の1600万人の住民を対象に行ったPCR検査の結果が反映されたためとみられる。5日の記者会見で市幹部は「感染の流行は高水準で、極めて深刻な状況だ」と危機を認めた。5日未明に終わる予定だったロックダウンも、当面は継続される。

 上海では、感染者の96%が無症状。人の流動が多い経済都市だけに、無症状感染の多いオミクロン株の特徴とも合わさって拡大に拍車がかかった模様。追い込まれた上でロックダウンに踏み切った先月28日には、感染者は4千人を超えていた。4月4日までに中国全土から医療従事者3万8千人の応援が送り込まれ、習指導部にとっても上海の沈静化は焦点となっている。

●高齢者の感染、「希望沿った療養場所の選択を」 提言案まとめる

 高齢者が新型コロナに感染すると国は「原則として入院」とする対応をとってきたが、入院をきっかけに身体機能が低下し、もとの生活に戻るのが難しくなる場合があると指摘されている。厚労省の専門家会合のメンバーらは、自宅や高齢者施設など患者の状態や希望に沿った療養場所を選べるよう議論を進めるとする提言案をまとめた。提言案は、6日開かれる専門家組織の会合で示される見通し。

●高齢者施設で医師治療 コロナ対応 厚労省、自治体に要請

 「第6波」で、高齢者施設の入所者の入院が遅れたり、入院できても環境の変化によって急激に衰えたりすることが課題となったことから、厚労省は4日、すべての高齢者施設で医師による治療を受けられるように体制を整えることを自治体に求めた。介護と医療の両立が求められており、厚労省幹部は「介護現場の人手不足は深刻で、施設に医療チームが入る方が現実的だ」と話す。

●20代、感染拡大 3回目接種低調 「面倒」「副反応が」

 人の移動や会食が増える年度初めに、各地で20代の新型コロナ感染者が増えている。ワクチンの接種率も低い。第6波は若年層から感染が急拡大した経緯があり、自治体は接種促進に躍起となっている。厚労省の資料によると、新規感染者全体に占める20代の割合は、「第6波」初期の1月初旬に40%近くまで急上昇。その後、他の年代に感染が広がると数値は下がり、2月上旬以降は15%以下が続いたが、3月下旬に再び15%を超え、「10代未満」「10代」に次ぐ高さとなった。

 感染抑え込みの要所ともいえる20代だが、ワクチンの3回目接種は進みが鈍い。都によると、都全体の接種率43.6%に対し、20代は24.7%で、年代別では10代を除くと最下位(3日時点)。都の担当者は「オミクロン株は感染しても重症化しないと言われるため、不要と考えているのかもしれない」と推測するが、明確な理由は不明。

●全国の死者64人

 国内感染者は5日、新たに4万5684人が確認された。前週の火曜日(3月29日)より1222人増え、リバウンド傾向が続いている。秋田県、愛媛県で過去最多となった。全国の死者は64人だった。東京都の新規感染者は6968人で、前週の火曜日と比べて878人少なく、2日連続で前週の同じ曜日を下回った。5日までの1週間平均の感染者数は7482.0人で、前週の104.2%にあたり、8日連続で100%を超えた。

【4月6日】

●米CDC、感染者の7割以上が「BA.2」と推定

 米国CDC(疾病対策センター)は5日、米国で広がっている、変異した新型コロナの割合を推定した、最新の分析結果を発表した。4月2日までの1週間に感染した人の中で、オミクロン株のうち、さらに感染力が高いとされる「BA.2」が占める割合は72.2%と推定、前週からおよそ15ポイント増加した

●第5波、収束要因はワクチン接種・人と人との接触減 専門家

 去年夏に起きた「第5波」が急速に収束した要因について、専門家の有志は、さまざまな研究結果を検討した結果、ワクチンの接種や、人と人との接触が減ったことなどが主な要因と考えられるとする見解をまとめた。この見解は国際医療福祉大学の和田教授ら専門家17人が連名でまとめ、6日に開かれた厚労省の専門家組織の会合で示された。

●感染再拡大、傾向明確に 2週連続で増加 専門家会合分析

 新規感染者数は、5日までの1週間でみると34都道府県で前週より増え、全国の総計も2週連続で増加した。6日、専門家組織の会合で分析が示され、全国で感染が再拡大(リバウンド)している傾向がより明確になった。5日までの1週間で全国の新規感染者は前週の1.08倍、2週連続で増えた。地域によって傾向に違いがあり、宮崎県で1.68倍、大分県1.39倍、熊本県1.32倍と九州の増え方が目立つ。3大都市圏を見ると、東京都1.04倍、大阪府0.97倍、愛知県0.97倍。

 流行が広がる段階でこれまでのように、20代の感染者が著しく増えていることが特徴。ただ重症者数と死亡者数は減り続け、病床使用率は5日時点で東京都25%、大阪府26%など、40%を超えている地域はない。専門家組織は再拡大の要因は、「重点措置」解除と春休み・入学・花見などが重なったこと、オミクロン株「BA.1」からより感染力が強い「BA.2」に置き換わりが進んだことを挙げる。

●BA.2の強い感染力を警戒 専門家組織の推計、「5月1週目、9割置き換わり」

 オミクロン株の別系統「BA.2」が国内でも支配的になりつつあり、厚労省の専門家組織は強い警戒感を示した。BA.2は、これまで広がっていたBA.1よりも感染力が1.2~1.4倍程度強いとされる。国立感染研の推計では4月1週目に全国感染者の6割を占め、さらに5月1週目には9割置き換わるとする。感染者が別の人に感染させるまでの期間「世代時間」が当初のオミクロン株よりも15%短いと推計。これまで以上のスピードで波が大きくなるおそれがある。

 6日の専門家組織の会合で、現在の感染増にBA.2が「強く影響」と指摘。海外でも急拡大し、WHOはBA.2が68カ国で優勢になったとする。米CDCは、米国では直近1週間で72%と推計。米スクリプス研究所では、直近1カ月の感染者に占めるBA.2の割合は、ベトナム92%、英国89%、ドイツ79%と高い。ただ、海外で感染者が増えている背景には、感染対策の緩和が進んでいることもあるとみられる。国内ではワクチンを3回接種した人は全人口の4割を超え、ワクチンの効果で感染が大きく広がらずに済む期待もある。

●BA.2 治療薬の効果、落ちるおそれ

 BA.2の感染が広がった場合、これまでの対応で乗り切れるのか。WHOは英国などの研究から、BA.2の重症度はこれまでと変わらないとの見解を示している。ただし、一部の治療薬の効果が落ちるおそれも指摘されている。国内で軽症患者に使える治療薬は、大きく2種類ある。ウイルスが増殖するのを抑える抗ウイルス薬と、ウイルスが細胞に感染するのを防ぐ中和抗体薬。米メルク社などの飲み薬は抗ウイルス薬で、BA.2を含むオミクロン株に対して従来株と同等の効果が期待できるとされている。

 一方、中和抗体薬の「ゼビュディ」は、BA.2への効果が落ちる可能性が指摘されている。米食品医薬品局(FDA)は3月末、BA.2の感染が広がる一部の州で、使用許可を取り消すと発表した。厚労省幹部は日本でも今後ゼビュディを推奨しない可能性は、十分あり得ると話す。厚労省はすでに昨年12月、別の中和抗体薬「ロナプリーブ」がオミクロンに効果が低いとして、非推奨にしている。置き換わりが明らかになる変異株の特性に合わせ、治療体制の見直しも迫られそう。

●新たな変異「XE」に懸念

 新型コロナは世界中で広がる中で変化を繰り返し、1人の人が複数タイプのウイルス株に感染することで遺伝子の組み換えが起き、複数の株の特徴を持った新たな変異株ができることがある。BA.1とBA.2の組み換えで生じた「XE」系統と呼ばれる変異株。1月に英国で初めて報告され、3月29日までに600検体以上が確認されている。暫定的な分析では、BA.2よりも感染が早く広がる可能性もある。ほかの組み換え変異株とあわせて、WHOは「注意深く監視や評価をし続ける」としている。

 厚労省専門家組織の脇田座長は、6日の記者会見で「今のところ、日本の検疫などでXE系統が見つかった報告もなく、国内でも見つかっていない。英国でも広がっている状況ではなく、重症度の関連についてもよくわかっていない。今後の感染拡大の状況をしっかり見ていくことと、検疫で見つかるウイルスのゲノム解析を続ける必要がある」と述べた。

●3回目接種に割引案 政府のワクチン促進案 イベント代補助

 政府は、ワクチン接種を受けた人や陰性を証明できる人を対象に、映画やコンサートのチケット代を割り引く事業を始める。イベント業界の支援策だが、3回目接種を条件にすることで、ワクチン接種を促すねらいがある。開始時期や期間は、感染状況をふまえて決める。対象となるのは、国内で開催するスポーツやテーマパーク、音楽ライブ、演劇、展示会など。チケットを買うと、1枚あたり2千円を上限にチケット代が2割引き。1回の購入の上限は1人5枚。

 政府によるイベント支援事業は、2021年末に終わった「GoToイベント」に続く第2弾となる。対象や金額は「GoTo」と同じだが、参加者の感染への不安を和らげるためにワクチン接種証明などを条件に加えたという。経産省は、2021年度の補正予算で「イベントワクワク割」事業として388億円を計上している。

【4月7日】

●新たな変異ウイルス「XE」、知見を収集 官房長官

 オミクロン株のうち、「BA.1」と「BA.2」が組み合わさった「XE」タイプ。ウイルスの表面にあり、人の細胞に感染する際の足がかりとなるスパイクたんぱく質を含むほとんどの部分がBA.2、他の部分がBA.1。WHOは、XEをオミクロン株の一種として監視。英国で1月19日に最初に報告されて以降、3月22日までに763件報告され、小規模のクラスターも報告されているが、3月下旬の時点ですべてのウイルスに占める割合は1%未満となっている。

 松野官房長官は、7日午後の記者会見で「感染性や重症度などのウイルスの特徴について、さらなる知見を収集していく必要があると考えている」。そのうえで「現時点では検疫や国内においてXE系統の変異株が確認されたという報告は受けていないが、引き続き諸外国の状況や知見なども収集しつつ、ゲノムサーベイランスによる監視を続けていく」と述べた。

 オミクロンの主な系統(BA.1, BA.2, XE) 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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●「BA.2」系統の疑いが7割近くに 東京都モニタリング会議で指摘

 東京都内の感染状況などを分析するモニタリング会議で、専門家は、オミクロン株のうち感染力がより高いとされる「BA.2」系統の疑いがあるウイルスの割合が上昇し、7割近くに上っているとして「流行の主体が置き換わりつつあり、急速な感染の再拡大に厳重な警戒が必要だ」と指摘した。

●沖縄知事、「第7波と認識」

 新型コロナの国内新規感染者は7日、5万4995人で、前週の同じ曜日(3月31日)より3090人多かった。岩手、福島の2県で過去最多を更新した。死亡したのは69人だった。新規感染者が3日連続で1千人を超えた沖縄県の玉城知事は、県内の感染状況について「第7波に突入したものと認識せざるを得ない」と述べた。今後も感染拡大が続けば、「まん延防止等重点措置」を含む強い措置を検討していくという。

 東京都の新たな感染者は全国最多の8753人で、前週の同じ曜日より527人増えた。都のモニタリング会議では、4日までの1週間で感染者に占める20代の割合は20.6%となり、年代別で最多となったことが報告された。

●4回目ワクチン、費用対効果は 分科会から慎重論も

 新型コロナ対策の切り札とされるワクチンが岐路に立っている。3回目の国民全体の接種率は44%。高齢者は8割を超すが、若い世代ほど低い。重症化リスクが低い若者にとって、副反応を上回るメリットを感じられない。岸田首相は7日、学生を対象とした集団接種の費用を支援すると表明した。一方厚労省は3月末、4回目接種の準備を5月末までに終えるよう全国自治体に通知した。3回目接種が第6波に間に合わなかった反省があり、4回目をできるだけ早くしたい考え。

 3回目の接種率が伸び悩む中、4回目の対象者を絞るように求める意見も根強い。政府はこれまで約2兆3千億円を投じて約8億8千万回分のワクチンを購入してきたが、費用に見合う効果が得られるのか。4回目の効果に関する具体的な知見はまだ乏しい。海外では4回目を高齢者など重症化リスクが高い人に限定する国が多い。厚労省は高齢者や基礎疾患の人のみに、4回目接種を強く推奨する方向で検討を始めた。

●アストラゼネカ製、大量廃棄の可能性

 4回目の接種対象は決まっていないが、政府は3月中旬、先に1億4500万回分のワクチンを米ファイザー、米モデルナ両社から購入すると発表。ワクチンの費用対効果も注目され始めた。両社製の使用状況は、1~2回目の余りは3回目に活用中だが、3~4回目の接種率が低いままだと大量に余り、有効期限9カ月を迎える可能性がある。ノババックス社の1億5千万回分は、今月18日に薬事承認され、主に3回目に使う予定だが、どれだけ接種希望者がいるかは厚労省も見通せていない。

 政府が英アストラゼネカ社から購入した1億2千万回分のワクチンのうち、半分の約6千万回分には使い道がなく、大量に廃棄される可能性がある。頻度は極めて低いが副反応として血栓症の報告が海外であった。国内での接種対象は原則として40歳以上に限られ、1、2回目の接種回数は約11万回にとどまった。政府は約6千万回分を上限として海外諸国への供与を決め、外務省によると、これまで東アジアを中心に約4300万回分を送った。

●反ワクチン団体 クリニックに侵入容疑 Qアノン派生組織か

 ワクチン接種を行っていた医療機関に無断で立ち入ったとして、警視庁は7日、無職などの男女4人を建造物侵入容疑で現行犯逮捕し、発表した。4人は反ワクチン団体「神真都(やまと)Q会」の関係者。米国などで広がる陰謀論集団「Qアノン」が日本に派生した組織とされる。公安部によると、4人は7日午前11時ごろ、ワクチン接種を行う東京都渋谷区のクリニックに違法に侵入した疑いがある。調べに、「ワクチン接種は殺人行為なので止めに入った」などと主張している。

【4月8日】

●岸田首相 途上国のワクチン普及へ 追加で最大5億ドル拠出表明

 新型コロナワクチンの途上国への普及に向け、岸田首相は8日夜、オンラインで開かれた首脳級会合で、ワクチンを分配する国際的枠組みに対し、追加で最大5億ドルを拠出する方針を表明した。

●急拡大防止、「追加接種やマスク着用を」 分科会が緊急メッセージ

 新型コロナの感染者数が再び増加し始めている中、政府の新型コロナ対策分科会は今後、急激な感染拡大を防ぎ、社会経済活動を続けられるようにするために、改めてワクチンの追加接種やマスクの着用などの感染対策をとるよう求める緊急メッセージを出した。

●観光支援、まだら模様 再開と警戒 判断割れる自治体 県民割ブロック割に拡大

 国の観光支援事業「県民割」が1日から、対象エリアを全国6ブロックに分けた地域内の旅行に拡大した。新型コロナの流行で落ち込んだ観光需要を取り戻そうと地域の期待は大きいが、都道府県の判断で県民割やブロック割を実施しないところもある。感染のリバウンドの懸念もあり、都市部を中心に慎重な自治体が目立つ。まだら模様のスタートとなった。

 「ブロック割」は県民割の対象エリアを拡大したもので割引内容は同じだが、ワクチンの3回接種か検査の陰性証明が利用条件。ブロックは「北海道・東北」「関東」「北陸信越・中部」「近畿」「中国・四国」「九州・沖縄」。都道府県が実施を判断し、居住地と宿泊地の双方の都道府県の同意が前提。観光庁によると、8日現在、県民割は長野、三重、兵庫、沖縄など39道府県が実施中、ブロック割は北海道、神奈川、熊本など23道県が実施中という。

●県民割は延長へ、GWは未定 政府、週明け正式判断

 政府は8日、地域ごとに旅行代金を補助する支援策「県民割」の利用期限を延長する方針を固めた。29日のチェックアウトまでが対象だったが、6月1日までに延長する。観光業界からは大型連休(29日~5月8日)への適用を期待する声が上がるが、政府は適用には慎重に判断する。週明けにも正式に決める。

●東京の感染者8112人、2日連続で前週比増

 東京都は8日、新型コロナ感染者を新たに8112人確認したと発表した。前週の金曜日(1日)より130人多く、2日連続で前週の同じ曜日を上回った。8日までの1週間平均の感染者数は7451.9人で、前週(7628.9人)の97.7%だった。80~90代の男女9人の死亡も発表された。

 年代別でみると、最多は20代の1785人で、30代の1576人、40代の1256人、10歳未満の1165人、10代の990人、50代の725人。65歳以上の高齢者は445人。新規感染者のうち、医師の判断による臨床診断でみなし陽性とされたのは9人。病床使用率は25.2%。都が30~40%で「緊急事態宣言」の要請を判断する指標の重症者用病床使用率は8.0%。都基準の重症者数は前日から1人増え30人。

 4月8日時点の 東京の感染者(日別) 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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【4月9日】

●上海 8日連続で感染最多 外出制限は一定条件で一部緩和か

 新型コロナの感染拡大で厳しい外出制限が続く中国・上海では8日、一日当たりの感染者数が無症状の人を中心に2万3624人確認され、8日連続で過去最多を更新した。上海市当局は一定の条件のもとで外出を認めるなど、一部緩和ともみられる方針を示した。

●「第6波」入院できず施設で療養の高齢者ら、一時6000人超

 新型コロナの「第6波」で、感染しても入院できずに高齢者施設などで療養した人は一時、全国で6000人を超えていたことが分かった。中には重症化して亡くなった人もいたことから、厚労省は施設でも治療を受けられる体制の整備を急いでいる。

●感染累計700万人

 国内感染者は9日、5万2741人が新たに確認された。4日連続で5万人を超え、国内の感染者の累計は700万人を超えた。600万人を超えた3月18日から1カ月足らずで100万人増えた。オミクロン株の広がりによる1月からの「第6波」で急増。1月20日に累計200万人を超えると、2週間で300万人に達した。その後増加ペースは減速したが、依然として高い水準で推移している。

 9日は東京都で8102人、大阪府で4200人、神奈川県で3792人の感染が判明。長野県では過去最多となる740人の感染が確認された。厚労省によると、全国の重症者は489人で前日から5人増えた。死者は大阪府で15人、東京都で6人など全国で49人増えた。

【4月10日】

●上海、感染者数が最多更新 ゼロコロナ政策、見直し求める声

 感染拡大している中国・上海では9日、一日に確認された感染者の数が2万5000人近くに上り、過去最多を更新。上海市当局は感染者をゼロにすることを目指すと強調しているが、厳しい外出制限が続く中、インターネット上では政策を見直すよう求める声も出ている。

●5月第1週、93%が「BA.2」系統に置き換わるか 感染研

 オミクロン株で感染力がより強いとされる「BA.2」系統のウイルスについて、国立感染研は来月の第1週には国内の93%がこのウイルスに置き換わるとする推定結果をまとめた。

【4月11日】

●「XE」、 国内検疫で初確認 成田到着の女性

 厚労省は11日、オミクロン株の変異の一つ「XE」系統を、国内で初めて確認したと発表した。厚労省によると、感染が確認されたのは3月26日に米国から成田空港に到着した30代の女性。空港検疫所でコロナ検査を受け陽性となり、国立感染研で検体の遺伝子を解析した結果「XE」と確認された。女性に症状はなく、検疫の宿泊施設で待機し入国から9日後に施設を出たという。ワクチンは米ファイザー社製を2回接種していた。XEは、BA.2よりも感染が広がりやすいとの研究結果がある。

●アストラゼネカのワクチン、4000万回分の購入キャンセル 厚労省

 「アストラゼネカ」の新型コロナワクチンについて、厚労省は1億2000万回分を購入する契約をしていたが、今後、接種が大幅に増える見込みがないとして4000万回分をキャンセルした。アストラゼネカのワクチンは接種後、極めてまれに血栓が生じるおそれがあるとされ、厚労省は2021年8月、接種の対象を原則40歳以上として公的な予防接種に追加した。厚労省は1億2000万回分を購入する契約を交わし、これまでに合わせておよそ20万回分を全国の自治体に配送している。

 ファイザーやモデルナのワクチンの成分にアレルギー反応が出る人などが接種を受けている。接種回数は10日までの8か月間でおよそ12万回にとどまっている。このため今後もアストラゼネカのワクチンの接種が大幅に増える見込みがないなどとして、4000万回分をキャンセルしたという。残るおよそ8000万回分のうち4300万回分は、すでに途上国を中心に海外に供与していて、さらに増やすことで各国と調整している。

●自宅などで死亡、239人 先月 過去3番目の多さ

 自宅などで亡くなって警察が取り扱った人のうち、3月中に新型コロナへの感染が確認されたのは37都道府県の239人だったことが11日、警察庁への取材で分かった。月別で最も多かった2月の564人、「第5波」で自宅療養者が急増した昨年8月の250人に次いで過去3番目の多さだった。239人のうち、死因も新型コロナと判断されたのは85人。このほか「肺炎」が11人、けがなどの「外因死」が33人だった。「不詳」や「その他」もあった。

【4月12日】

●米政府、上海総領事館の職員などに退避命じる 都市封鎖の上海、食糧不足

 中国・上海では、新型コロナ感染者が11日、無症状の人を中心に2万3342人確認され、10日と比べて減ったものの、依然として新規感染者は2万人を超えている。こうした中、中国にある米国大使館は、11日付けで上海の総領事館の職員やその家族について、緊急業務などがない人は、現地からの退避を命じたと発表した。市民生活の犠牲を強いる中国のコロナ対応に、米国が「ノー」を突きつけた。市民の不満も高まっており、中国の「ゼロコロナ」政策は正念場を迎えている。

●感染拡大の沖縄に政府の「リエゾンチーム」派遣へ

 新型コロナ対策をめぐり、松野官房長官は沖縄の新規感染者数が増加傾向にあることから、首相官邸や各省の幹部と直接連絡を取る政府のコロナ担当の「リエゾン(連絡員)チーム」を12日から沖縄県庁に派遣することを明らかにした。沖縄県庁に常駐し現地で首相官邸や各省の幹部と直接連絡を取りながら、迅速な情報共有などにあたる。

●塩野義が開発中のコロナ飲み薬 動物実験で胎児に異常確認

 塩野義製薬(大阪市)は12日、開発中の新型コロナの飲み薬について、動物実験で胎児の骨格形成に異常をきたす「催奇形性」がみられていたことを明らかにした。同社は2月に厚労省に承認申請しているが、実用化された場合は妊婦への使用が推奨されない見通し。ただ、最終的には審査当局が判断することになる」としている。同社は2月25日、新型コロナの軽症者向け飲み薬としては国内メーカーで初めて、厚労省に製造販売の承認を申請。厚労省が審査を続けている。

【4月13日】

●新型コロナ感染確認 世界全体で5億人を超える

 米ジョンズ・ホプキンス大学のまとめによると、新型コロナの感染が確認された人が世界全体で5億人を超えた。日本時間の13日午前8時の時点で、感染者が最も多いのは米国で8047万人余り、次いでインド4303万人余り、ブラジル3016万人余り、フランス2735万人余り、ドイツ2284万人余りとなっている。また、死者の数は世界全体で618万人余り。今後も新たな変異ウイルスの出現や、世界全体での感染の収束は依然、見通せない状況。

 世界の感染者数はオミクロン株により急速に増加したが、欧米で感染のピークが過ぎたことから増加のペースは落ちてきている。こうした中、先進国を中心にワクチンの普及や重症化を防ぐ治療薬の実用化などを受け、経済・社会活動の正常化に向け、感染対策を緩和する国もでてきた。しかし規制緩和した英国やドイツなどでは一時、感染が再拡大したほか、韓国やベトナムなどこれまで感染拡大を抑えてきた国でも急速な増加が起きている。

●コロナ禍の3度目の春 大学では対面授業拡大の動き相次ぐ

 コロナ禍の中で3度目の春を迎えたが、全国の大学では新年度からオンライン授業の比重を下げ、対面授業を拡大する動きが相次いでいる。小中学校や高校に比べ、大学ではオンライン授業と対面授業の併用が続けられ、国の調査では、昨年度の後期授業について対面が7割以上の大学が83%、17%が半分以上はオンラインで行うと答えていた。

 文科省によると、去年12月時点で新型コロナの影響で中途退学した人は前年度の1.4倍に増えていて、理由のうち「学生生活への不適応や修学意欲の低下」が30%と10ポイント程度増加していた。文科省は、新年度に向けた全国の大学などへの通知の中で「豊かな人間性を育むうえでは対面による学生や教職員との交流も重要な要素」として、感染対策を十分講じたうえで対面授業の実施に適切に取り組むことや、図書館などの学内施設の利用機会を確保するよう求めている。

●3大都市圏以外の九州・東北などで感染増 免疫獲得に地域差か

 厚労省の専門家組織は13日会合を開き、第6波が各地で再び急増しているとの分析を明らかにした。特に九州や東北の9県で「第6波」の1~2月のピークを超える感染者数を記録。沖縄県では、3月中旬ごろから感染再拡大、直近1週間の人口10万人あたりの新規感染者数は596.32人と全国最多で東京都の1.5倍。福島県では13日、新たに693人の感染が発表、7日(694人)に次ぐ過去2番目の多さ。宮崎、鹿児島、長野、新潟、秋田の各県でも3月下旬から感染が急増。

 なぜ大都市圏から離れた地域で感染再拡大が起きているのか。脇田座長は、「免疫獲得に地域差があるのではないか」と指摘する。オミクロン株の感染が急拡大した東京都の感染者数は1月以降、10万人あたり6700人を超えた一方、福島県は3割以下の1700人だった。沖縄県では3回目ワクチン接種率は34%にとどまる。岸田首相は13日の参院本会議で「病床使用率は低い水準にある。直ちに重点措置が必要な状況とは考えていない」と述べた。

●若い世代の感染広がり、「第6波の初期に似ている」

 地方に比べ、大都市部の状況は比較的落ち着いているものの、若い世代での感染の広がりを懸念する声がある。「第6波の初期に似ている」。昭和大学病院の相良病院長は、3月下旬から10~30代の感染者が目立つことに危機感を募らせている。これまでの感染の波でも、若い世代から高齢者へと感染が広がってきたからだ。

 7日までの1週間で感染がわかった37人のうち30人が、従来系統より感染力が強いとされるオミクロン株の別系統「BA.2」だった。3月6日~12日で約2割だったのが、今月に入り8割を超え、急激に置き換わりが進んでいる。置き換わりは全国的な傾向。相良病院長は「BA.2の感染スピードは速く、感染者の数は第6波のピークを上回るかもしれない」と話す。

●3回目接種、改めて呼びかけ

 現状の感染状況について、政府の分科会は4月8日の会合で、「高齢者に感染が拡大すれば重症化や死亡が懸念される」として、緊急メッセージをまとめた。ただ、対策は感染防止策の徹底、疑わしい症状が出た場合の早期検査、自宅待機といったことで、尾身会長は「実は特に目新しいことはないです」と述べた。

 軽症者が比較的多いオミクロン株の特性などを踏まえ、「急激な感染拡大を防止して社会経済活動をなるべく維持したい」とし、ワクチンの3回目接種を進める。内閣官房によると、追加接種率は4月11日時点で45.4%。20代は24.0%、30代は25.9%にとどまる。尾身氏は「若年者でも後遺症がみられることがある。重症化しやすい高齢者はもとより、若い人も健康を守るために接種をお願いする」と呼びかけた。

●5〜11歳 副反応疑いの頻度 「12歳以上より低い傾向」 厚労省部会

 厚労省の専門家部会は13日、米ファイザー社製の5~11歳の新型コロナワクチンについて、2月21日~3月20日の約22万回接種(いずれも1回目接種)のうち、6件(0.0028%)の副反応疑い報告があったと公表した。12歳以上の頻度(0.0161%)より低いとした。副反応疑いは、接種後に生じたあらゆる症状のうち、因果関係はわからないものの、医師が症状の重さや安全性の観点から報告の必要があると判断したもの。

 今回の6件のうち4件が「血管迷走神経反射」で、これはワクチンの成分に関係なく、針の痛みや緊張などのストレスから生じ、どんな注射でも起こりうる。いずれも症状は重くないという。6件とは別に、4月1日までに7歳の男児で1件の心筋炎・心膜炎疑いも報告された。すでに男児は軽快したという。心筋炎などは、遺伝物質の「mRNA」を使うファイザー製やモデルナ製のワクチン接種後にごくまれに起こる副反応とされている。

●感染、4県で最多

 国内感染者は13日、新たに5万7758人が確認された。前週の同じ水曜日(6日)より2887人多かった。岩手、新潟、長野、宮崎の4県では1日当たりの感染者が過去最多となった。発表された死者は全国で67人だった。新規感染が全国最多の東京都では8253人が確認されたが、前週の同じ曜日は2日連続で下回った。次いで多い大阪府は5121人。宮崎県では、感染症対策課の担当者が「かつてない感染爆発が起きており、ピークが見通せない状態だ」と警戒感を口にした。

【4月14日】

●新型コロナ 感染示す抗体の保有率 東京と大阪で5%余り

 新型コロナの抗体をどれだけの人が持っているか調べるため、厚労省が2022年2月から3月にかけて行った調査結果の速報値が公表された。実際に感染したことを示すタイプの抗体を持っていた人は東京都や大阪府で5%余りだったことが分かった。

●「3回目どうなっているんだ」声荒らげる首相 沖縄にワクチン担当官僚を派遣

 政府は、12日から沖縄県庁に派遣している「リエゾンチーム」に、ワクチン担当官僚も17日から加える。14日に首相官邸で開いた感染対策の協議で、接種率の低さに危機感を抱いた岸田首相が指示した。夏の参院選を前に、全国的な感染拡大を避けたい首相の焦りがにじむ。沖縄県は14日時点、直近1週間の人口10万人あたりの新規感染者数が625人で全国最多。一方、3回目ワクチン接種率は34.8%と全国平均の46.7%を大きく下回っている。

●沖縄・玉城知事、感染拡大でワクチン接種を商業施設で進める考え

 沖縄県で新型コロナの感染が拡大する中、玉城知事が山際経済再生担当大臣と14日夕にオンラインで会談し、「沖縄本島の病床使用率が高く、13日時点で53.1%。まん延防止等重点措置の要請を検討する目安の60%に残念ながら近づき始めている」と報告した。そして、ワクチン接種率を上げるため、多くの人が集まっている商業施設などに、医師や看護師を派遣して接種を進める取り組みむ考えを説明した。

 山際氏はワクチン接種率の増加を県側に求めたほか、今月28日が期限となっている無料PCR検査の期間延長について「検討していく」と述べ前向きな姿勢を示した。玉城知事によると、会談で山際氏は、岸田首相から「できればゴールデンウイーク前までに県としても頑張っていただい」などとの指示を受けたと明らかにした。

●感染、3県で最多
 
 国内感染者は14日、新たに5万5294人が確認された。前週の木曜日(7日)より315人多かった。岩手432人、福島732人、長野868人の3県で、1日当たりの感染者数が過去最多となった。死者は53人だった。新規感染者の都道府県別では東京都の8540人が最も多く、次いで大阪府が4314人。それぞれ1週間前の7日より213人、359人少なかった。都市圏以外では増加傾向で、岩手と長野県は2日連続で最多を更新した。

【4月15日】

●韓国、行動緩和に転換 飲食・集会 制限撤廃

 韓国政府は15日、一定数の感染者がいることを前提にしながら行動制限を緩和する「ウィズコロナ」への転換に本格的にかじを切った。金富謙(キムブギョム)首相が同日、飲食店の利用時間、利用人数、集会の人数制限の撤廃を発表した。韓国疾病管理庁によると1日あたりの新規感染者数は12万5846人。過去最多の62万人を記録した3月中旬以降は減少傾向にあるが、10万人を超える日が続く。

●4回目接種 高齢者ら限定案 自民PT 重症化予防目的に

 ワクチンの4回目接種について、自民党のワクチン対策プロジェクトチーム(PT)は15日、「重症化リスクの高い高齢者や基礎疾患を持つ人を対象に進めるべきだ」とする提言案を大筋でまとめた。若く健康な人への接種は「政策的意義は少ない」とした。

 海外では4回目を高齢者などに限定する国が多く、厚労省も高齢者、基礎疾患がある人を中心に接種する方向で検討している。提言案は、海外での4回目接種後の知見をもとに、60歳以上で一定の重症化予防効果があったが、感染予防効果は「短期間、わずかに期待しうるにすぎない」と分析している。4回目について厚労省は自治体に対し、3回目を接種した全員分の接種券を5月末までに準備するように求めている。

●旅行会社 コロナで販売停止の海外ツアー、2年ぶりに再開の動き

 新型コロナの感染拡大以降、旅行会社などは海外ツアーの販売を停止してきたが、4月からハワイへのツアーを再開する動きが相次いでいる。海外ツアーの再開はおよそ2年ぶり。このうち航空大手のANAホールディングスは、4月29日以降に出発するハワイへの観光ツアーの販売を今月から再開した。また、旅行最大手のJTBも4月28日以降に出発するハワイツアーの販売を、15日から始める。

●全国4.9万人感染

 国内感染者は15日、新たに4万9761人が確認された。前週の金曜日より2175人減った。厚労省によると、14日時点の重症者は230人で、前日の467人から237人減った。大幅に減った理由について、同省は大阪府が国の基準から府の独自の基準に変えたためと説明している。府によると、府の基準では高度治療室の患者を含めてないという。

 以下5枚の図は、4月15日時点の感染状況 出典:NHK新型コロナウイルス特設サイト

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